JP2009047103A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、フューエルカット復帰後にリーンバーン運転を行う場合に、吸気弁の作動モードの切り換えを適切な時期に行うことができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】内燃機関2の減速時にフューエルカットを実行する。吸気弁8の両弁作動モードと片弁作動モードを切り換え可能な可変動弁機構10を設ける。両弁作動モードでフューエルカットが実行された場合に、内燃機関2がフューエルカットから復帰するよりも前に片弁作動モードに切り換える。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば、下記の特許文献1に開示されているように、可変動弁機構を備え、複数の吸気弁の開弁特性を相違させることができる内燃機関の制御装置が知られている。例えば、特許文献1の内燃機関の制御装置は、二つの吸気弁を、両弁作動モードと片弁停止モードという二種類のモードの間で切り換えることができる。両弁作動モードとは、両方の吸気弁を通常のリフト及び作用角で駆動する状態であり、片弁停止モードとは、片方の吸気弁を停止させる状態である。
特許文献1の装置は、内燃機関減速時のフューエルカット(F/C)中に、内部EGR量を確保すべく両弁作動モードとしている。また、F/C復帰時に、内部EGR量を減少させて安定した運転状態を実現すべく、両弁作動モードを片弁停止モードに切り換えている。
特開2006−250023号公報
内燃機関がF/Cから復帰した後は、多くの場合、パーシャル運転領域(部分負荷状態、軽負荷状態とも呼称される)で運転される。このようなパーシャル運転時に、燃費向上の観点からリーンバーン運転を行いたいという場合がある。
安定したリーンバーン運転を行うためには、良好な燃焼性を確保することが好ましい。ここで、片弁停止モードや、片方の吸気弁を小リフト又は小作用角で駆動させるモード(以下、これら2つのモードをまとめて「片弁作動モード」と称す)の場合、両弁作動モードに比して気筒内の気流の乱れが発生しやすい。気筒内の気流の乱れは混合気のミキシングを促進して燃焼性を改善するので、この燃焼性改善効果をリーンバーン運転に利用すべく、F/C復帰後のパーシャル運転領域で片弁作動モードを適用するという方法が考えられる。
ところで、特許文献1には、既述したように、F/Cの復帰時に片弁作動モードに切り換えるという思想が開示されている。具体的には、F/Cの復帰後に、先ず内燃機関がパーシャル運転領域にあるかの判定などを行って、その後、両弁作動モードと片弁作動モードとを瞬時に切り換えるという技術が開示されている。この点では、特許文献1は上記の要請を充足しうるようにも見える。
しかしながら、本願発明者は、鋭意研究を重ねた結果次のような課題を見出した。吸気弁動作の切り換えを行う際には、現実には、切り換えを開始してから完了するまでそれなりの時間(以下、「切換時間」とも称す)を要する。この切換時間に起因して、片弁作動モードへの移行の完了が遅れ、F/Cの復帰後のパーシャル運転領域において、燃焼性改善効果が得られるようになるまでにある程度の時間がかかってしまう場合がある(以下、この時間を「待ち時間」とも称す)。この待ち時間が長いと、これに応じて燃焼性改善効果が得られるタイミングも遅れ、結果的に燃費が悪化してしまうおそれがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、フューエルカット復帰後におけるリーンバーン運転時の燃焼性改善の観点から、吸気弁の作動モードを好適なタイミングで切り換えることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
気筒毎に複数の吸気弁を備える内燃機関に備えられ、該複数の吸気弁を通常の開弁特性で動作させる第1状態と、該複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁を備える気筒内の旋回流が該第1状態に比して強化されるように該対象の吸気弁の開弁特性を変更した第2状態とを実現する可変動弁機構と、
前記内燃機関の減速時にフューエルカットを実行するフューエルカット手段と、
前記フューエルカットの実行中に前記第1状態であるとき、前記内燃機関が該フューエルカットから復帰した後に該内燃機関を前記第2状態で運転するために行う該第1状態から該第2状態への切換制御を、該内燃機関が該フューエルカットから復帰する前に開始する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記第1状態は、前記複数の吸気弁を通常の大リフト及び大作用角とした状態であり、
前記第2状態は、前記複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁のリフト量と作用角の少なくとも一方を、前記大リフトまたは前記大作用角に比して小さな小リフトまたは小作用角とした状態であることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記内燃機関の運転状態に基づいて前記フューエルカットの復帰の要求を発する復帰要求手段を備え、
前記制御手段は、前記フューエルカットの実行中に前記第1状態であるとき、前記復帰要求手段が前記フューエルカットの復帰の要求を発したら前記切換制御を開始する復帰時制御手段を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至3の発明のいずれかにおいて、
前記制御手段は、前記フューエルカットの実行中に前記第1状態であるとき、前記内燃機関の機関回転数が該内燃機関を前記フューエルカットから復帰させることが必要である程度の回転数まで低下したら前記切換制御を開始する回転数低下時制御手段を含むことを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至4の発明のいずれかにおいて、
前記制御手段は、
前記フューエルカットが実行されているか否かを判別する第1判別手段と、
前記複数の吸気弁が前記第1状態にあるか否かを判別する第2判別手段と、
前記第1判別手段により前記フューエルカットが実行中と判別され、かつ、前記第2判別手段により前記第1状態にあると判別されたら、前記切換制御を開始する手段と、
を含むことを特徴とする。
第6の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
気筒毎に複数の吸気弁を備える内燃機関に備えられ、該複数の吸気弁を通常の開弁特性で動作させる第1状態と、該複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁を備える気筒内の旋回流が該第1状態に比して強化されるように該対象の吸気弁の開弁特性を変更した第2状態とを実現する可変動弁機構と、
前記内燃機関の減速時にフューエルカットを実行するフューエルカット手段と、
前記フューエルカットの非実行中かつ前記第1状態であるときに、前記フューエルカットを実行することが確定したら、該フューエルカットの実行開始前に、前記内燃機関が該フューエルカットから復帰した後に該内燃機関を前記第2状態で運転するために行う該第1状態から該第2状態への切換制御を開始する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第7の発明は、第6の発明において、
前記第1状態は、前記複数の吸気弁を通常の大リフト及び大作用角とした状態であり、
前記第2状態は、前記複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁のリフト量と作用角の少なくとも一方を、前記大リフトまたは前記大作用角に比して小さな小リフトまたは小作用角とした状態であることを特徴とする。
第1の発明によれば、F/C実行中に予め第2状態への移行を開始することで、F/C復帰後パーシャル運転領域を確認してから片弁作動モードへの切り換えを開始する場合に比して、良好な燃焼性のもとでのリーンバーン運転を早期に開始することができる。その結果、燃費を向上することができる。
第2の発明によれば、小リフト、小作用角により第2状態を実現することで、片弁停止の場合に比して、気筒内に吸入する空気の総量を多くとることができる。これにより、要求トルクに対応するリーンバーン領域が拡大するという利点がある。また、リフトや作用角を変更して燃費向上の効果を得る場合、単に各吸気弁の間でリフトや作用角に差をつけるだけではなく、この差を所定値以上大きくすることが求められることがある。このような場合は弁動作の切換時間も長くなりやすく、待ち時間の増大を防止する意義も高いと言える。このように、第2の発明は、F/C復帰後に片弁作動モードでリーンバーン運転を行うという観点から、総合的に優れた効果を発揮する。
第3の発明によれば、現実のF/C復帰時刻に対して、切換制御開始時刻を確実に先行させることができる。その結果、良好な燃焼性のもとでのリーンバーン運転の早期開始という効果をより確実に得ることができる。
第4の発明によれば、フューエルカットの復帰に関わる有用な情報の一つである機関回転数を利用して、切換制御を開始することができる。
第5の発明によれば、F/Cと第1状態とが重複して生じたら即座に第2状態への移行を開始できるため、F/Cから復帰するタイミングで第2状態が既に実現されているという状況を、高い確率でつくりだすことができる。これにより、F/C復帰後、即座に良好な燃焼性のもとでリーンバーン運転を開始することが、高い確率で可能となる。
第6の発明によれば、F/C実行が確定した時点で速やかに第2状態への移行を開始させることができるので、F/Cから復帰するタイミングで第2状態が既に実現されているという状況を、ほぼ確実につくりだすことができる。これにより、F/C復帰後パーシャル運転領域を確認してから片弁作動モードへの切り換えを開始する場合に比して、良好な燃焼性のもとでのリーンバーン運転を早期に開始することができる。その結果、燃費を向上することができる。
第7の発明によれば、小リフト、小作用角により第2状態を実現することで、片弁停止の場合に比して、気筒内に吸入する空気の総量を多くとることができる。これにより、要求トルクに対応するリーンバーン領域が拡大するという利点がある。また、リフトや作用角を変更して燃費向上の効果を得る場合、単に各吸気弁の間でリフトや作用角に差をつけるだけではなく、この差を所定値以上大きくすることが求められることがある。このような場合は弁動作の切換時間も長くなりやすく待ち時間の増大を防止する意義も高い点と言える。このように、第7の発明は、フューエルカット復帰後に片弁作動モードでリーンバーン運転を行うという観点から、総合的に優れた効果を発揮する。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の内燃機関の制御装置の構成を示す模式図である。本実施形態の制御装置が適用される内燃機関2が簡略に図示されている。内燃機関2には、吸気管4と排気管6とが接続されている。内燃機関2は、複数の気筒(図示せず)を有する多気筒式の機関である。
内燃機関2が備える個々の気筒には、吸気管4に通じる吸気ポート、および排気管6に通じる排気ポートが設けられている。吸気ポートには、図示しない燃料噴射弁が配置されている。また、排気管6の下流には、触媒や空燃比センサが備えられる(いずれも図示せず)。
本実施形態における内燃機関2は、気筒毎に2つの吸気弁を備えている。吸気ポートは、2つの吸気弁のそれぞれに通じている。以下、便宜上、1つの気筒に関して着目し、当該気筒の吸気弁を吸気弁8L、8Rと呼称しながら説明を進める。また、これら二つの吸気弁をまとめて呼称する場合には単に吸気弁8とも呼称する。
内燃機関2は、吸気弁8の開弁特性を変更可能な可変動弁機構10を備えている。可変動弁機構10は、OCV(Oil Control Valve)12を備える油圧式の可変動弁機構である。可変動弁機構10は、クランク軸の回転と同期して吸気弁8を開閉させると共に、それらの開弁特性、具体的には、開弁時期、作用角、およびリフト量を変更することができる。
本実施形態において、可変動弁機構10は、吸気弁8Rの開弁特性を、吸気弁8Lとは独立に変化させることができるように構成されている。このため、本実施形態のシステムによれば、吸気弁8L、8Rが共に大リフト・大作用角で作動する状態(第1の状態)と、吸気弁8Rのみがリフト量ゼロ(つまり停止状態)或いは小リフト・小作用角で作用する状態(第2の状態)とを切り換えることができる。なお、この機能を実現するための構成としては、既に種々の機構が公知となっている。よって、ここでは可変動弁機構の構成の詳細な説明は省略する。
本実施形態の装置は、ECU(Electronic Control Unit)20を備えている。ECU20は、OCV12に接続し、可変動弁機構10を制御可能な状態とされている。また、ECU20は、内燃機関2の運転状態を検知可能な図示しない各種センサ(クランク角センサなど)や、既述した各種アクチュエータに接続している。ECU20は、各種センサの出力に基づいて、内燃機関2の運転状態を制御することができる。
本実施形態のシステムは、内燃機関2の減速時にフューエルカット(F/C)を実行する。ECU20は、このフューエルカット(F/C)に関する処理(以下、「フューエルカット(F/C)処理」と呼称する)を記憶している。F/C処理は、具体的には、例えば内燃機関2の運転中にスロットル開度TAがアイドル開度とされた場合などに、燃料の噴射を停止する処理である。F/Cに関しては既に多くの技術が公知になっているため、詳細な説明は省略する。
[実施の形態1の動作]
上述したように、本実施形態は、吸気弁8が共に通常の大リフト・大作用角で作動する両弁作動モードと、吸気弁8Rのみが停止或いは小リフト・小作用角で作動する片弁停止または小リフトモード(以下、小リフトを含めて「片弁作動モード」と称す)とを切り換えることができる。両弁作動モードによれば、リフト、作用角が十分に大きく、気筒内の吸入空気量を十分に確保することが容易である。そこで、本実施形態は、通常の運転状態においては両弁作動モードを採用する。
内燃機関の減速時にフューエルカット(F/C)が行われた場合、その後内燃機関がF/Cから復帰した後は、一般的に、パーシャル運転領域(部分負荷状態、軽負荷状態とも呼称される)での運転となることが多い。本実施形態では、このようなパーシャル運転時に、燃費向上の観点からリーンバーン運転を行うこととする。
安定したリーンバーン運転には、良好な燃焼性の確保が求められる。この点、片弁作動モードでは、両弁作動モードによる場合に比して、筒内に気流の乱れが発生し易く、その結果、混合気のミキシングが促進され易い。より具体的には、吸気弁8L側と吸気弁8R側とから気筒内に流入する空気量を相違させることで気筒内の旋回流が強化される。このため、片弁停止モードによれば筒内での燃焼性を改善することができる。本実施形態では、このような特性を利用し、F/C復帰後のパーシャル運転時に片弁作動モードとする。これにより、混合気のミキシングを促進して燃焼性を向上させ、リーンバーン運転の効果を高めることができる。
ここで、片弁作動モードへの切り換えを行う際には、それなりの時間を要する(以下、この時間を「切換時間」とも称す)。この切換時間は、ECU20が切り換えに関する処理を開始してから、制御信号に基づきOCV12、可変動弁機構10が制御されるなどして、吸気弁8Rの開弁特性が所望の特性に達するまでの時間である。言い換えれば、両弁作動モードにあった吸気弁8を片弁作動モードに切り換える時間や、その後独立に可変となった吸気弁8Rのリフト、作用角を所望の値に調整するための時間などが必要となる。この切換時間の厳密な長さは可変動弁機構の個別具体的な構造に左右されるが、いずれにせよある程度の長さになる。
そこで、本実施形態では、この時間を考慮して、下記の要領で吸気弁8の作動モードを切り換える。図2は、本実施形態において行われるモードの切り換えを説明するための図である。図2(a)は、本実施形態におけるモードの切り換え動作を時間の経過とともに示す図である。
本実施形態では、内燃機関2が通常の状態で運転されている間は、吸気弁8を両弁作動モードにおく。このため、図2(a)にあるように、吸気弁8R(すなわち、小作用角に変化する側の吸気弁)は、通常の大リフト、大作用角の状態で動作する。
内燃機関2が減速するなどしてF/Cの条件が成立すると、本実施形態のシステムはF/Cを開始する(F/C開始時刻T)。このとき、本実施形態では、F/C開始と同時に即座に片弁作動モードへの切り換えを開始する。その結果、時間の経過に応じて、吸気弁8Rの開弁特性が小リフト、小作用角側へと変更される。本実施形態では、図に示すように、時間tの経過後に、片弁作動モードが実現されている。
F/Cの開始後、やがてF/C復帰条件の成立が認められれば、内燃機関の運転状態はF/Cから復帰する(F/C復帰時刻T)。本実施形態では早期に片弁作動モードへの移行を開始しているので、図2(a)のように、F/Cから燃料噴射制御へと復帰するタイミングで既に片弁作動モードが実現されているという状況をつくりだすことができる。これにより、F/C復帰時刻Tから燃焼改善効果を発揮させ、F/C復帰後のパーシャル運転領域で遅滞なくリーンバーン運転を開始することができる。なお、早期に切り換えを開始することにより、F/Cの実行中に片弁作動モードが実現されやすくなる。片弁作動モードによりポンピングロスを増加させれば、F/C中の内燃機関の減速効果も高まる。
図2(b)は、比較例として、F/C復帰時刻に片弁作動モードへの切り換えを開始する場合の動作を示している。図2(b)では、F/C復帰時刻Tを過ぎてから、切り換えに要する時間tの後ではじめてリーンバーン運転が開始可能になる。つまり、時間tが、燃焼改善効果が得られるようになるまでの「待ち時間」に相当している。この待ち時間が長いと、燃焼性改善効果が発揮されるタイミングも遅れ、結果的に燃費の悪化を招くおそれがあり、好ましくない。この点、実施の形態1によれば、パーシャル運転領域においてリーンバーン運転を行う場合に、このような待ち時間を減らすことができる。
なお、実施の形態1のように、片弁作動モードを小リフト、小作用角モードで行う場合には、片弁停止とは異なり、吸気弁8R側の吸気ポートからも空気を吸入させることができる。このため、小リフト、小作用角モードによれば、片弁停止の場合よりも気筒内に吸入する空気の総量を多くとれる。その結果、要求トルクに対応するリーンバーン領域が拡大するという利点がある。
一方、リフトや作用角を変更して燃費向上の効果を得る場合、単に各吸気弁の間でリフトや作用角を異ならしめるだけではなく、この差を所定値以上大きくすることが求められることがある。具体的な例としては、二つの吸気弁の間のリフト差や作用角差を横軸にとり、燃費を縦軸にとって燃費の変化を描いた場合、リフト差や作用角差を大きく(つまり、片方の吸気弁のリフトや作用角を小さく)していく過程で一端燃費が悪化し、ある程度以上の差がついて始めて燃費向上効果が現れるような特性を示すことがある。
このような場合には、リフト差、作用角差を燃費向上効果が十分に得られる程度まで大きくする必要がある。従って、吸気弁の開弁特性の調整に費やす時間も長くなりやすく、切換時間全体が長くなりやすい。従って、本実施形態のような制御を行う意義も高いと言える。以上のように、実施の形態1の構成は、リーンバーン領域の拡大と吸気弁動作モード切換時期の好適化という二つの効果を兼備している。従って、実施の形態1の装置は、フューエルカット復帰後に片弁作動モードでリーンバーン運転を行うという観点から、総合的に優れた構成であるといえる。
[実施の形態1の具体的処理]
以下、図3を用いて、実施の形態1が行う具体的処理を説明する。図3は、実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。本実施形態では、図3のルーチンが内燃機関2の運転中に実行されるものとする。
図3のルーチンでは、先ず、両弁作動モードで内燃機関2が運転されているか否かが判別される(ステップS100)。ECU20が、現在の吸気弁の作動モードが両弁作動モードに設定されているか否かを確認する。現在は両弁作動モードでない場合には、今回のルーチンが終了する。
現在、両弁作動モードであると判別された場合には、フューエルカット(F/C)の実行中か否かが判定される(ステップS102)。現在、F/C実行中でないと判定された場合には、今回のルーチンが終了する。ステップS102でF/C実行中と判定された場合には、片弁作動モードへの切り換えが開始される(ステップS104)。その後、今回のルーチンが終了する。
以上説明したルーチンによれば、両弁作動モードとF/Cの実行との両方が生じている環境下で、速やかに片弁作動モードへの移行を開始することができる。
尚、上述した実施の形態1では、可変動弁機構10が前記第1の発明における「可変動弁機構」に相当している。また、可変動弁機構10が両弁作動モードを実現することにより、前記第1の発明における「第1状態」が、可変動弁機構10が片弁作動モードを実現することにより、前記第1の発明における「第2状態」が、それぞれ実現されている。ECU20が、減速時にF/Cを実行することにより、前記第1の発明における「フューエルカット手段」が、ステップS100〜S104の処理を実行することにより、前記第1の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
[実施の形態1の変形例]
(第1変形例)
実施の形態1では、片弁作動モードを、吸気弁8Rが小リフト、小作用角となるモードとした。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。吸気弁8Lと吸気弁8Rとの間にリフト差をつければよく、必ずしも作用角差をつけなくともよい。また、片弁作動モードを、吸気弁8Rを停止させる片弁停止モードとしてもよい。このような態様でも、気筒内の混合気のミキシングが促進され、燃焼性が改善されるからである。
(第2変形例)
実施の形態1では、F/C開始と同時に片弁作動モードへの切り換えを開始した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。F/C復帰後にパーシャル運転領域での運転がなされる可能性が高いという点に着目した本発明の思想に基づけば、以下述べるように、F/C復帰前に予め片弁作動モードへの切り換えを開始するための種々の態様を利用することができる。
例えば、ECU20が実行するF/C処理のうち、F/C復帰処理(つまり、内燃機関2を燃料噴射制御へと切り換える処理)が開始される前に、切換制御が開始されるようにしてもよい。また、通常、F/Cからの復帰の要求は、内燃機関2の運転状態に関する種々のパラメータ変化(例えば、スロットル開度TAやドライバから出力要求値などの変化)に基づいて発せられる(F/C復帰要求処理)。このF/C復帰要求があった時に、片弁作動モードへの移行を開始することとしてもよい。
また、F/C復帰条件の成立に基づいて、第2状態への切換制御を開始することもできる。F/C復帰条件の成立の有無は、内燃機関をF/Cから燃料噴射制御へと復帰させるか否かに関する確定的な情報のうち、最先の情報と言うことができるからである。
また、内燃機関2の機関回転数の変化を直接的に参照して、片弁作動モードへの切り換え開始時期の特定を行ってもよい。機関回転数は、F/Cの復帰時期を決定するパラメータの一つとして用いられることがあり、F/Cの復帰時期を特定する上で有用な情報の一つだからである。具体的には、内燃機関2の機関回転数NEを、予め定めた、F/Cからの復帰が必要となると考えられる程度の回転数と比較する回転数比較処理を追加する。この回転数比較処理の比較結果に基づいてF/C復帰時期を検出し、片弁作動モードへの移行を開始する。
また、実施形態1の装置を移動体(例えば車両など)に搭載する場合には、移動速度の変化もF/Cの復帰タイミングに関わる有用な情報の一つである。そこで、移動体の移動速度を計測する速度センサを備え、ECU20に、当該移動速度を、所定の速度と比較する速度比較処理を実行させる。この速度比較処理の比較結果に基づいてF/C復帰時期を検出し、片弁作動モードへの移行を開始してもよい。比較に用いる所定速度は、F/Cからの復帰が必要となる程度の速度を予め設定しておけばよい。
なお、実施の形態1では、先に吸気弁が両弁作動モードで駆動しており、その後F/Cが開始された場合を述べた。しかしながら、本発明はこのような場合に限定されるものではない。両弁作動モードの起点とF/Cの起点との前後関係が、実施の形態1(図2)とは逆であってもよい。例えば、F/C開始直前には片弁作動モードでありF/C開始直後に両弁作動モードに切り換わったような場合などである。つまり、先後関係に関わらず、両弁作動モードとF/Cとが同時に(並列して)実行されれば、本発明の思想を適用することができる。
なお、図3のルーチンは、両弁作動モードでF/Cが開始された場合、F/Cが開始されてF/C実行中において両弁作動モードが実現された場合、または両弁作動モードの実現とF/Cの開始とが同時期に生じた場合のいずれの場合にも対応できる。
実施の形態2.
実施の形態1は、F/Cの実行中に第1状態であるときに、F/C復帰よりも前に第2状態への切換制御を開始するという思想に基づいている。つまり、実施の形態1は、F/Cの実行期間と可変動弁機構10が第1状態にある期間とが時間的に重複する状況が発生することを想定した態様である。
一方、F/Cの実行の有無は、例えば機関回転数の減速時やスロットル弁の開度など、内燃機関2の運転状態に基づいて決定される。すなわち、実際には、F/Cが現実に実行され燃料噴射が禁止され始める時期よりも前にF/Cを実行するか否かが決定されている。そこで、実施の形態2では、F/Cの実行が決定済みの場合には、制御が進行して最終的にF/Cが実際に開始されるタイミングを待たずに、片弁作動モードへの切換制御を開始する。このような手法によっても、F/C復帰後のパーシャル運転領域におけるリーンバーン運転に備えることができる。
なお、実施の形態2の構成は、実施の形態1と同様の構成とすることができる。また、実施の形態2の動作を実現するフローチャートは、例えば、図3のルーチンのステップS102を、F/C実行が確定したか否かの判別のステップ(以下、ステップS202と称す)とすることで実現できる。ステップS202におけるF/C実行が確定したか否かの判別は、スロットル開度などを参照した所定のF/C開始条件の成立の有無や、内燃機関2がF/Cを開始する程度まで減速したか否かの検出など、種々の公知の方法を用いることができる。
尚、実施の形態2では、上記のステップS202を実行することにより、前記第7の発明における「制御手段」が実現されている。
なお、上述した実施の形態1では、F/C復帰時刻Tまでに片弁作動モードへの切り換えが完了する態様について説明した(図2(a)の態様)。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。切り換えの完了時刻(片弁作動モードの実現時刻)がF/C復帰時刻Tよりも後になるような態様も、本発明は許容する。
例えば、F/C復帰直前に切換制御を開始する場合には、F/C復帰時刻Tをまたいで両弁作動モードから片弁作動モードへの切り換えが行われ、F/C復帰時刻Tを越えた後に切り換えが完了する事態が生じうる。また、例えば、可変動弁機構の切換時間が比較的長く、F/Cの期間が比較的短かかった場合にも、F/C復帰時刻Tを越えた後に切り換えが完了するという事態が生じうる。
本発明は、これらの態様も許容できる。F/C復帰前に切換制御を開始すれば、上述した実施の形態及びその変形例と同様に、F/C復帰後パーシャル運転領域を確認してから片弁作動モードへの切り換えを開始する場合に比して、良好な燃焼性のもとでのリーンバーン運転を早期に開始することができるからである。
本発明の実施の形態1の内燃機関の制御装置の構成を示す図である。 実施の形態1の動作を示す図である。 実施の形態1で実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
2 内燃機関
4 吸気管
6 排気管
8L、8R 吸気弁
10 可変動弁機構
12 OCV(Oil Control Valve)
20 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (7)

  1. 気筒毎に複数の吸気弁を備える内燃機関に備えられ、該複数の吸気弁を通常の開弁特性で動作させる第1状態と、該複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁を備える気筒内の旋回流が該第1状態に比して強化されるように該対象の吸気弁の開弁特性を変更した第2状態とを実現する可変動弁機構と、
    前記内燃機関の減速時にフューエルカットを実行するフューエルカット手段と、
    前記フューエルカットの実行中に前記第1状態であるとき、前記内燃機関が該フューエルカットから復帰した後に該内燃機関を前記第2状態で運転するために行う該第1状態から該第2状態への切換制御を、該内燃機関が該フューエルカットから復帰する前に開始する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記第1状態は、前記複数の吸気弁を通常の大リフト及び大作用角とした状態であり、
    前記第2状態は、前記複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁のリフト量と作用角の少なくとも一方を、前記大リフトまたは前記大作用角に比して小さな小リフトまたは小作用角とした状態であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関の運転状態に基づいて前記フューエルカットの復帰の要求を発する復帰要求手段を備え、
    前記制御手段は、前記フューエルカットの実行中に前記第1状態であるとき、前記復帰要求手段が前記フューエルカットの復帰の要求を発したら前記切換制御を開始する復帰時制御手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記フューエルカットの実行中に前記第1状態であるとき、前記内燃機関の機関回転数が該内燃機関を前記フューエルカットから復帰させることが必要となる程度の回転数まで低下したら前記切換制御を開始する回転数低下時制御手段を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記フューエルカットが実行されているか否かを判別する第1判別手段と、
    前記複数の吸気弁が前記第1状態にあるか否かを判別する第2判別手段と、
    前記第1判別手段により前記フューエルカットが実行中と判別され、かつ、前記第2判別手段により前記第1状態にあると判別されたら、前記切換制御を開始する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 気筒毎に複数の吸気弁を備える内燃機関に備えられ、該複数の吸気弁を通常の開弁特性で動作させる第1状態と、該複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁を備える気筒内の旋回流が該第1状態に比して強化されるように該対象の吸気弁の開弁特性を変更した第2状態とを実現する可変動弁機構と、
    前記内燃機関の減速時にフューエルカットを実行するフューエルカット手段と、
    前記フューエルカットの非実行中かつ前記第1状態であるときに、前記フューエルカットを実行することが確定したら、該フューエルカットの実行開始前に、前記内燃機関が該フューエルカットから復帰した後に該内燃機関を前記第2状態で運転するために行う該第1状態から該第2状態への切換制御を開始する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 前記第1状態は、前記複数の吸気弁を通常の大リフト及び大作用角とした状態であり、
    前記第2状態は、前記複数の吸気弁の少なくとも1つを対象として、該対象の吸気弁のリフト量と作用角の少なくとも一方を、前記大リフトまたは前記大作用角に比して小さな小リフトまたは小作用角とした状態であることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016094878A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 日産自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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