JP2006328980A - 排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機関回転数が低い状態から加速させる際のターボレスポンスを向上させること。
【解決手段】1気筒当たりに複数本設けられた点火プラグ(第1及び第2の点火プラグ70A,70B)の夫々の点火動作を制御する排気ターボ過給機40付き内燃機関10の点火制御装置50Aにおいて、機関回転数が低い状態の加速時に各点火プラグ(第1及び第2の点火プラグ70A,70B)の内の点火動作を行わせる点火プラグの数を減ずる作動点火数制御手段50aを設けること。例えば、その作動点火数制御手段50aは、第1及び第2の点火プラグ70A,70Bの内の第1点火プラグ70Aのみを点火させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、1気筒当たりに複数本の点火プラグが設けられた排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置に関する。
従来、1つの気筒に複数本の点火プラグを備え、機関運転状態に応じて点火動作させる1気筒当たりの点火プラグの数を変化させる内燃機関がある。
例えば、この種の内燃機関としては、1気筒当たりに2本の点火プラグを備えたものが下記の特許文献1に開示されている。この内燃機関においては、運転領域が低負荷であれば2本の点火プラグで2点点火を行う一方、その運転領域が中負荷であれば燃焼室の側壁側の点火プラグのみで1点点火を行い、高負荷であれば燃焼室の中央の点火プラグのみで1点点火を行っている。このように、この特許文献1に開示されている内燃機関においては、運転領域に応じて点火動作を行う点火プラグの数量や位置を変化させることにより、夫々の運転領域における燃焼の安定化やNOxの排出量の低減等を図っている。
また、下記の特許文献2にも1気筒当たりに2本の点火プラグを備えた内燃機関が開示されている。この特許文献2に開示されている内燃機関においては、通常運転時には燃焼室の中央の点火プラグのみで1点点火を行う一方、加速時や高負荷運転時には2本の点火プラグで2点点火を行うことによって、その加速時等におけるノッキングの抑制を図っている。
このように、1つの気筒に複数本の点火プラグを設け、点火動作させる点火プラグの数や位置を機関運転状態に応じて点火制御することによって、上述したような様々な効果を得ることができる。
特開平2−286880号公報 特開2004−232478号公報
ところで、1つの気筒に複数本の点火プラグを具備する内燃機関においても、燃焼の安定化やNOx排出量の低減等を図りつつ、更にトルクの向上をも図る為に排気ターボ過給機が配備される場合がある。
ここで、その排気ターボ過給機は、一般に、所定の過給圧が掛かるインターセプト前の低回転の機関回転数においてタービン回転数が低く、ターボレスポンスが鈍い。これが為、その低回転から車輌を加速させようとしても、そのターボレスポンスの鈍さから素早くトルクが立ち上がらないので、所望の加速を得るまでに時間差が生じてしまう。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、機関回転数が低い状態から加速させる際のターボレスポンスを向上させ得る排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、1気筒当たりに複数本設けられた点火プラグの夫々の点火動作を制御する排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置において、機関回転数が低い状態の加速時に各点火プラグの内の点火動作を行わせる点火プラグの数を減ずる作動点火数制御手段を設けている。
この請求項1記載の点火制御装置は、点火動作を行わせる点火プラグの数を減ずる,即ち、作動点火数を減少させることによって、多点点火させる場合よりも燃焼室内の燃焼温度を上昇させることができ、タービン前の排気ガスの温度が上昇する。これが為、タービン回転数が上昇して吸入空気量が増加するので、多点点火させる場合よりも軸トルクを高めることができ、機関回転数が低い状態の加速時における排気ターボ過給機の応答性を向上させることができる。
ここで、その作動点火数制御手段は、請求項2記載の発明の如く、点火動作を行わせる点火プラグの数を減ずる際に、燃焼室の中央側に配置されている点火プラグに対しては点火動作を行わせるよう構成することが好ましい。これにより、例えば、燃焼室の側壁側に配置されている点火プラグで点火させるよりも燃焼室内の燃焼温度を更に上昇させることができるので、より効果的に排気ターボ過給機の応答性を向上させることができる。
本発明に係る排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置によれば、機関回転数が低い状態の加速時に作動点火数を減少させることによって、タービン前の排気ガスの温度を上昇させて排気ターボ過給機の過給効果を高めることができるので、機関回転数が低い状態で加速させる際のターボレスポンスが多点点火させる場合よりも向上する。これが為、排気ターボ過給機が所定の過給圧を得ることの可能なインターセプトポイントまでの過渡期において、運転者は所望の加速感を得ることができ、また、アクセルペダルを必要以上に踏み込まなくてもよいので燃料消費率の悪化を抑制することもできる。
以下に、本発明に係る排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置についての実施例1を図1から図5に基づいて説明する。
先ず、本実施例1の点火制御装置が適用される内燃機関の一例を図1に基づいて説明する。図1の符号10は、本実施例1の内燃機関を示す。尚、ここでは1気筒のみを図示しているが、本発明は、直列やV型等の形式に拘らず多気筒の内燃機関にも適用される。
本実施例1の内燃機関10は、図1に示す如く、燃焼室11を形成するシリンダヘッド12,シリンダブロック13及びピストン14を備えている。ここで、そのシリンダヘッド12とシリンダブロック13は図1に示すヘッドガスケット15を介してボルト等で締結されており、これにより形成されるシリンダヘッド12の下面の凹部12aとシリンダブロック13のシリンダボア13aとの空間内にピストン14が往復移動可能に配置される。そして、上述した燃焼室11は、そのシリンダヘッド12の凹部12aの壁面とシリンダボア13aの壁面とピストン14の頂面14aとで囲まれた空間によって構成される。
ここで、この内燃機関10においては、燃焼室11内に外部からの空気を導く吸気経路20と当該燃焼室11から排出された排気ガスが流れる排気経路30とが設けられており、その吸気経路20と排気経路30との間には燃焼室11内へと大量の空気を強制的に供給する排気ターボ過給機40が配備されている。
その排気ターボ過給機40は、吸気経路20上に配置されたコンプレッサハウジング41内のコンプレッサ42と、排気経路30上に配置され、そのコンプレッサ42と同一軸にて回転するタービンハウジング43内のタービン44とを備えており、そのタービンハウジング43に流入した排気ガスでタービン44を高速回転させることによってコンプレッサ42を回転させ、その過給効果によって外部から大量の空気を燃焼室11側へと送出する。
先ず、本実施例1の吸気経路20について詳述する。
この吸気経路20は、大別すると、外部からの空気を吸入する第1吸気通路21と、この第1吸気通路21に排気ターボ過給機40のコンプレッサハウジング41を介して接続された第2吸気通路22と、この第2吸気通路22を介して外部からの空気が流入し、その空気を燃焼室11内へと供給するシリンダヘッド12の吸気ポート23とを備えている。
これが為、外部からの空気は、その第1及び第2の吸気通路21,22を経て吸気ポート23へと流入し、この吸気ポート23から燃焼室11内へと吸入される。一方、排気ターボ過給機40の過給効果がある場合には、第1吸気通路21の空気がコンプレッサ42で過給されて第2吸気通路22へと送出され、その大量の空気が吸気ポート23を介して燃焼室11内に供給される。
ここで、この吸気経路20を構成する第1吸気通路21上には、外部側から順に、吸入した空気から塵埃等の異物を除去するエアクリーナ24と、外部からの吸入空気量Gaoutを検出するエアフロメータ25とが設けられている。そのエアフロメータ25の検出信号は内燃機関10の制御手段たる電子制御装置(ECU)50へと送られ、このECU50にて外部からの吸入空気量Gaoutが検知される。
また、この吸気経路20を構成する第2吸気通路22上には、燃焼室11内に吸入される吸入空気量Gaを調節するスロットルバルブ26が配備されている。このスロットルバルブ26は、ECU50により開弁角度の制御指令が為された図1に示すスロットルバルブアクチュエータ27によって開閉駆動され、内燃機関10の運転状態等に応じた所望の吸入空気量Gaの空気を燃焼室11内へと吸入させる。
また、この吸気経路20を構成する吸気ポート23はその一端が燃焼室11に開口しており、その開口部分に当該開口を開閉させ得る吸気バルブ28が配設されている。これが為、その吸気バルブ28を開弁させることによって吸気ポート23から燃焼室11内に空気が吸入される一方、その吸気バルブ28を閉弁させることによって燃焼室11内への空気の流入が遮断される。
尚、その吸気ポート23における燃焼室11内への開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に吸気バルブ28が配備される。本実施例1においては、図2に示す如く、吸気ポート23の開口が2つあり、その夫々に吸気バルブ28が配備されている。また、その吸気バルブ28の開閉時期やリフト量を運転条件等によって適宜調節可能な所謂可変バルブ機構が具備されている場合には、その可変バルブ機構の動作が上述したECU50により制御される。
次に、本実施例1の排気経路30について詳述する。
この排気経路30は、大別すると、燃焼室11との間の開口から燃焼後の排気ガスが流入するシリンダヘッド12の排気ポート31と、この排気ポート31を介して燃焼後の排気ガスが流入する第1排気通路32と、この第1排気通路32に排気ターボ過給機40のタービンハウジング43を介して接続された第2排気通路33と、この第2排気通路33を通過した排気ガス中の有害成分を浄化する触媒装置34とを備えている。
これが為、燃焼後の排気ガスは、その排気ポート31と第1及び第2の排気通路32,33を経て触媒装置34へと流入し、この触媒装置34において有害成分が浄化される。一方、その排気ポート31及び第1排気通路32を流れる排気ガスが所定の圧力に達している(即ち、排気ターボ過給機40の過給効果が得られる所定の過給圧に達している)場合には、その排気ガスがタービン44を高速回転させるので、同一軸上のコンプレッサ42の回転によって第1吸気通路21の空気が過給され、大量の空気が燃焼室11内へと供給される。
この排気経路30を構成する排気ポート31には、燃焼室11との間の開口を開閉させ得る排気バルブ35が配設されている。これが為、その排気バルブ35を開弁させることによって燃焼室11内から排気ポート31に排気ガスが排出され、その排気バルブ35を閉弁させることによって筒内ガスの排気ポート31への排出が遮断される。
尚、その排気ポート31における燃焼室11内への開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に上述した排気バルブ35が配備される。本実施例1においては、図2に示す如く、排気ポート31の開口が2つあり、その夫々に排気バルブ35が配備されている。また、その排気バルブ35の開閉時期やリフト量を運転条件等によって適宜調節可能な所謂可変バルブ機構が具備されている場合には、その可変バルブ機構の動作が上述したECU50により制御される。
ここで、本実施例1の内燃機関10としては、燃料を燃焼室11内に直接噴射して当該燃焼室11内で吸入空気と混合させる所謂筒内直噴式の内燃機関を例示する。これが為、本実施例1のシリンダヘッド12には、ECU50からの指令に基づいてその燃焼室11内に燃料を直接噴射する燃料噴射装置60が配設されている。
その燃料と空気とからなる混合気に対しては、シリンダヘッド12に設けた図2に示す第1及び第2の点火プラグ70A,70Bの点火動作によって着火される。本実施例1にあっては、その図2に示す如く、燃焼室11の略中央に第1点火プラグ70Aを配設する一方、その燃焼室11の側壁面側(ここでは、その側壁面側における吸気バルブ28と後述する排気バルブ35との間)に第2点火プラグ70Bを配設する。これら第1及び第2の点火プラグ70A,70Bは、ECU50の制御機能の1つである点火制御装置50Aによって制御される。
ところで、排気ターボ過給機40の過給効果により高い軸トルクを得る為には、過給圧を上昇させ、タービン回転数を高めて吸入空気量Gaを増加させる必要がある。しかしながら、機関回転数Neの低い状態(排気ターボ過給機40のインターセプト前)においては、タービンハウジング43に流入する排気ガスの流量が少なく、また、その排気ガスの温度も低いので、タービン回転数が低く、吸入空気量Gaを増加させることができない。これが為、車輌を加速させようとしても、排気ターボ過給機40の過給効果を得ることが可能な所定の過給圧の掛かるインターセプトポイントまでは、軸トルクの立ち上がりが鈍く、運転者が望むような加速感を得られない。尚、その際、求める加速感を得る為に運転者はアクセルペダルを更に踏み込むことが多いので、その機関回転数Neの低い状態からインターセプトポイントまでの過渡期において燃料消費率が悪化してしまう。
かかる不都合を解消する為には、タービンハウジング43に流入する排気ガスの流量の増加又はその排気ガスの温度上昇を図ってタービン回転数を高くすればよい。しかしながら、その排気ガスの流量は、吸入空気量Gaに依存するものであり、容易には増量させ難い。一方、その排気ガスの温度は、燃焼室11内の燃焼温度を高めることで上昇させることができる。
ここで、機関回転数Neが低い状態においては高回転時よりも燃焼室11内の温度が低いので、その際に混合気への作動点火数(点火動作を行う点火プラグの数)を減らすことによって燃焼温度を上昇させることができ、これによりタービンハウジング43へと流入する排気ガスの温度上昇を図ることができる。図3−1に、1点点火の場合と2点点火の場合の全負荷運転時における機関回転数Ne毎のタービン前排気温(タービンハウジング43へと流入する排気ガスの温度)を測定した結果を示している。この図3−1からも明らかなように、インターセプト前の機関回転数Neにおいては、1点点火の場合の方が2点点火の場合よりも同一の機関回転数Neでのタービン前排気温が高くなっており、燃焼室11内の燃焼温度が上昇していることが判る。
そして、そのタービン前排気温の上昇に伴って図3−2に示す如く同一の機関回転数Neでのタービン回転数が上昇し、これにより吸入空気量Gaが増加するので、図3−3に示す如く同一の機関回転数Neにおける軸トルクを高めることができる。
即ち、機関回転数Neが低い状態で1気筒当たりの作動点火数を減ずることによってタービン前排気温が高くなるので、インターセプトポイントまでの過渡期における過給圧の上昇が早まってターボレスポンスが向上する。
そこで、本実施例1にあっては、機関回転数Neが低い状態の加速時に複数の点火プラグの中から点火動作させる点火プラグの数を減ずる作動点火数制御手段50aを点火制御装置50Aに設ける。
具体的に、本実施例1においては1気筒に2本の点火プラグ(第1及び第2の点火プラグ70A,70B)が設けられているので、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、機関回転数Neが低い状態の加速時に第1及び第2の点火プラグ70A,70Bの内の何れか一方のみで1点点火を行わせる。
ここで、その第1及び第2の点火プラグ70A,70Bの内の何れで1点点火を行っても、2点点火させる場合よりも燃焼室11内の燃焼温度を上昇させることができる。しかしながら、同じ1点点火であっても燃焼室11の側壁側より中央側で点火させた方が均等に火炎を伝搬させることができるので、より多くの混合気を燃焼して燃焼温度が高くなる。これが為、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、燃焼室11の略中央に配置された第1点火プラグ70Aで1点点火を行うよう設定する。
ところで、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、そのような作動点火数の減少制御を行う際に機関回転数Neと加速要求の情報をトリガーにする。
先ず、その機関回転数Neは、図1に示すクランク角センサ81の検出信号に基づいて算出される。本実施例1の作動点火数制御手段50aは、その機関回転数Neが所定の回転数よりも低回転であるか否かを判定し、所定の回転数よりも低回転であれば作動点火数の減少制御を行うべき低い機関回転数Neの状態であると判断させるように構成する。
例えば、その所定の回転数としては、排気ターボ過給機40のインターセプトポイントに相当する機関回転数Neを設定する。ここで、そのインターセプトポイントは排気ターボ過給機40の仕様に応じて異なるので、夫々の排気ターボ過給機40に合わせて所定の回転数,即ち閾値を定めておく。
続いて、加速要求の情報は、スロットルバルブ26の開弁角度やアクセル開度等の情報から得ることができる。本実施例1の作動点火数制御手段50aは、その開弁角度等の情報の内の少なくとも1つを利用して所定の閾値以上か否かを判定し、所定の閾値以上であれば作動点火数の減少制御を行うべき加速要求が為された加速時であると判断させるように構成する。
例えば、スロットルバルブ26の開弁角度の情報を用いる場合であれば、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、ECU50がスロットルバルブアクチュエータ27に対して送っている開弁角度の指令情報が所定の角度(閾値)以上になっているときに加速時と判断してもよく、その開弁角度の開弁方向への変化量が所定の変化量(閾値)以上になっているときに加速時と判断してもよい。
また、アクセル開度の情報を用いる場合であれば、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、アクセル開度センサ82の検出信号に基づいて、アクセル開度が所定の開度(閾値)以上になっているときに加速時と判断してもよく、アクセル開度の変化量が所定の変化量(閾値)以上になっているときに加速時と判断してもよい。
ここで、その何れを用いて加速時か否かを判断する場合であっても、その閾値は、内燃機関毎に、更にはその内燃機関が搭載される車輌毎に異なるので、夫々の仕様に応じて適宜設定する。
一方、機関回転数Neが低い状態の加速時以外の運転条件においては、機関回転数Neや機関負荷率Kl等の機関運転状態に応じて作動点火数を変化させればよい。その機関負荷率Klは、最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値であり、例えば、スロットルバルブ26の開弁角度(即ち、燃焼室11への吸入空気量Gaに相当する値)と機関回転数Neとに基づいて算出される。例えば、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、かかる運転条件の場合に、燃焼の安定化やNOx排出量の低減等を図るよう機関運転状態に応じて1点点火と2点点火とを適宜切り替える。
本実施例1の作動点火数制御手段50aは、上述した機関回転数Neが低い状態の加速時の運転条件であるか否かによってターボレスポンス向上の為の作動点火数の減少制御の要否を判断するのであるが、本実施例1においては予め用意してある図4に示す作動点火数切替マップを用いてその判断を行う。
その図4に示す作動点火数切替マップは、機関回転数Ne毎の内燃機関10の要求トルクに応じた作動点火数を示すマップデータであって、排気ターボ過給機40のインターセプト前の機関回転数Neで且つ当該機関回転数Neの際に全負荷運転近辺の要求トルクが求められている運転条件のときに1点点火を行わせる領域と、それ以外の運転条件(アイドル回転数やストイキ燃焼又はリーン燃焼における部分負荷運転等)のときに2点点火を行わせる領域とが設定されている。
ここで、この作動点火数切替マップにおいては、その全負荷運転近辺の要求トルクが求められているときを加速要求として捉え、加速時と判断する。この場合においても、全負荷運転近辺の要求トルクであるか否かは、スロットルバルブ26の開弁角度やアクセル開度等の情報から判断することができる。即ち、内燃機関10の要求トルクとは機関回転数Neやアクセル開度等から算出される値であり、インターセプト前の機関回転数Neにおいてスロットルバルブ26の開弁角度やアクセル開度が所定の閾値以上であれば、全負荷運転近辺の要求トルクであると判断することができるので、全負荷運転近辺の要求トルクであるか否かを判断することによって加速時か否かの判断を行うことができる。
これが為、本実施例1の作動点火数制御手段50aは、機関回転数Neが低い状態の加速時の運転条件であるか否かについて、上述したが如く機関回転数Neとスロットルバルブ26の開弁角度やアクセル開度とから判断してもよく、機関回転数Neと要求トルクとから判断してもよい。後者のパラメータを用いて判断する場合、その要求トルクは燃焼制御等を行う為にECU50が既に算出しているので、演算処理速度を速める為に、その算出結果を読み込んで利用することが好ましい。
この図4に示す作動点火数切替マップを用いた作動点火数の増減制御について図5のフローチャートを用いて説明する。
先ず、本実施例1の点火制御装置50Aは、その作動点火数制御手段50aにより、機関回転数Neが排気ターボ過給機40のインターセプトポイントの回転数Neipよりも低回転であるか否かをクランク角センサ81の検出信号から判断する(ステップST1)。
ここで、機関回転数Neがその回転数Neipよりも低回転であれば、その作動点火数制御手段50aは、その際の要求トルクを読み込んで(ステップST2)、その要求トルクと機関回転数Neとを作動点火数切替マップに照らし合わせて作動点火数を判断する(ステップST3)。
そして、このステップST3において1点点火の領域である(即ち、排気ターボ過給機40のインターセプト前の機関回転数Neで且つ全負荷運転近辺の要求トルクが求められている)との判断が為された場合、作動点火数制御手段50aは、燃焼室11の略中央に配置されている第1点火プラグ70Aのみに対して点火指令を送り、この第1点火プラグ70Aからのみ点火動作を実行させる(ステップST4)。この作動点火数制御手段50aは、その後にステップST1へと戻って機関回転数Neの監視を行う。
そのようにして第1点火プラグ70Aのみで混合気への着火を行うことによって、燃焼室11内の燃焼温度が2点点火の場合よりも高くなるので、タービンハウジング43へと流入する排気ガスの温度も高くなる。そして、2点点火させる場合よりもタービン回転数が上昇するので、燃焼室11内への吸入空気量Gaの増加を図ることができ、2点点火よりも高い軸トルクでの運転が可能になる。これが為、そのように作動点火数の減少制御を行うことによって、排気ターボ過給機40のインターセプト前の如く機関回転数Neが低い状態で加速要求があったときには、その加速要求に対する応答性を向上させることができる。
一方、上記ステップST1において機関回転数Neが排気ターボ過給機40のインターセプトポイントの回転数Neip以上であると判断された場合、又は上記ステップST3において2点点火の領域である(即ち、排気ターボ過給機40のインターセプト前の機関回転数Neではあるが、アイドル回転数やストイキ燃焼又はリーン燃焼における部分負荷運転等である)との判断が為された場合、作動点火数制御手段50aは、第1及び第2の点火プラグ70A,70Bに対して点火指令を送り、その第1及び第2の点火プラグ70A,70Bから点火動作を実行させる(ステップST5)。尚、かかる場合にあっても、上述したが如く、機関運転状態に応じて1点点火を行ってもよい。この作動点火数制御手段50aは、その後にステップST1へと戻って機関回転数Neの監視を行う。
以上示した如く、本実施例1の点火制御装置50Aによれば、機関回転数Neが低い排気ターボ過給機40のインターセプト前の加速時に作動点火数を減少させることによって、排気ターボ過給機40が所定の過給圧を得ることの可能なインターセプトポイントまでの過渡期におけるターボレスポンスを向上させることができる。これが為、その過渡期において、運転者は所望の加速感を得ることができ、また、アクセルペダルを必要以上に踏み込まなくてもよいので燃料消費率の悪化を抑制することもできる。
尚、本実施例1の点火制御装置50Aが適用される内燃機関10としては、上述したが如き筒内直噴式の内燃機関に限らず、吸気ポート23内に燃料を噴射して燃焼室11内で吸入空気と混合させる態様のものであってもよい。かかる場合の燃料噴射装置60は、吸気ポート23内に燃料を噴射し得るようにシリンダヘッド12へと配設される。
次に、本発明に係る排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置の実施例2について図6を用いて説明する。
前述した実施例1においては1気筒当たりに2本の点火プラグ(第1及び第2の点火プラグ70A,70B)が配備されている内燃機関10について例示したが、その実施例1の点火制御装置50Aは、1気筒当たりに3本以上の点火プラグが設けられていても適用することができる。
そこで、本実施例2においては、1気筒に3本の点火プラグを設けている内燃機関10の点火制御装置50Aについて例示する。
本実施例2の内燃機関10は、実施例1の構成において、図6に示す如く、第1点火プラグ70Aを中心にして第2点火プラグ70Bとは反対の燃焼室11の側壁面側に第3点火プラグ70Cを追加したものである。
かかる構成の内燃機関10においても、本実施例2の点火制御装置50Aの作動点火数制御手段50aは、機関回転数Neが低い状態の加速時に作動点火数の減少制御を実行する。
ここで、3点点火よりも2点点火、2点点火よりも1点点火の方が燃焼室11内の燃焼温度を上昇させることができるので、本実施例2の作動点火数制御手段50aは、排気ターボ過給機40のインターセプト前の機関回転数Neにおいて加速させる際に最少の1点点火まで作動点火数を減ずる。
しかしながら、作動点火数の減少制御を要する場合であっても、例えば、所望のエミッション性能を得る為には1点点火よりも多点点火させる方が好ましいときがある。
そこで、本実施例2の作動点火数制御手段50aは、排気ターボ過給機40のインターセプト前の機関回転数Neにおける加速時に、通常は1点点火まで作動点火数を減少させ、例えば、図示しない排気ガスセンサ等からエミッション性能の悪化が検知されたときには2点点火まで作動点火数を減少させるように構成する。尚、そのようなエミッション性能の悪化に限らず、運転状態に応じた様々な要因により多点点火させる方が好ましいときには、2点点火までの減少に抑えるよう作動点火数制御手段50aを構成する。
これにより、本実施例2の点火制御装置50Aは、実施例1と同様にインターセプトポイントまでの過渡期におけるターボレスポンスを向上させることができ、且つ、運転状態に応じたエミッション性能の悪化等の好ましくない現象を回避することができる。
ところで、本実施例2の如く作動点火数を減少させる場合においても、燃焼室11の略中央に配置されている第1点火プラグ70Aに対しては必ず点火動作を実行させるように作動点火数制御手段50aを構成することが好ましく、これにより、燃焼室の側壁側に配置されている第2及び第3の点火プラグ70B,70Cのみ又は第2若しくは第3の点火プラグ70B,70Cのみで点火させる場合よりも燃焼室11内の燃焼温度を更に上昇させることができるので、より効果的に排気ターボ過給機40の応答性を向上させることができる。
以上のように、本発明に係る排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置は、機関回転数Neが低い状態の加速時にターボレスポンスを向上させる技術として有用である。
本発明に係る点火制御装置が適用される排気ターボ過給機付き内燃機関の実施例1の構成の一例を示す図である。 実施例1の排気ターボ過給機付き内燃機関のシリンダヘッドを燃焼室内から見た下面図である。 1点点火の場合と2点点火の場合の全負荷運転時における機関回転数毎のタービン前排気温について示す図である。 1点点火の場合と2点点火の場合の全負荷運転時における機関回転数毎のタービン回転数について示す図である。 1点点火の場合と2点点火の場合の全負荷運転時における機関回転数毎の軸トルクについて示す図である。 実施例1における機関回転数毎の内燃機関の要求トルクに応じた作動点火数を決める為の作動点火数切替マップである。 図4の作動点火数切替マップを用いた場合の実施例1の点火制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明に係る点火制御装置が適用される排気ターボ過給機付き内燃機関の実施例2の構成の一例を示す図であって、その内燃機関のシリンダヘッドを燃焼室内から見た下面図である。
符号の説明
10 内燃機関
11 燃焼室
26 スロットルバルブ
27 スロットルバルブアクチュエータ
40 排気ターボ過給機
41 コンプレッサハウジング
42 コンプレッサ
43 タービンハウジング
44 タービン
50A 点火制御装置
50a 作動点火数制御手段
60 燃料噴射装置
70A 第1点火プラグ
70B 第2点火プラグ
70C 第3点火プラグ
81 クランク角センサ
82 アクセル開度センサ

Claims (2)

  1. 1気筒当たりに複数本設けられた点火プラグの夫々の点火動作を制御する排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置において、
    機関回転数が低い状態の加速時に前記各点火プラグの内の点火動作を行わせる点火プラグの数を減ずる作動点火数制御手段を設けたことを特徴とする排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置。
  2. 前記作動点火数制御手段は、点火動作を行わせる点火プラグの数を減ずる際に、燃焼室の中央側に配置されている点火プラグに対しては点火動作を行わせるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014080900A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Mazda Motor Corp ターボ過給機付多気筒エンジン
JP2014080898A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Mazda Motor Corp ターボ過給機付多気筒エンジン
CN104454184A (zh) * 2013-09-18 2015-03-25 福特环球技术公司 用于在燃烧气体燃料的排气行程期间控制点火能量以减少涡轮迟滞的系统和方法

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