JP2007278208A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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知広 品川
Takeshi Watanabe
剛 渡辺
Taku Kadooka
卓 角岡
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Abstract

【課題】減速時に十分な減速感を得つつ、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ることが可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関に対する減速要求が有る場合には、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得るべく、一の気筒群について、吸気バルブの目標値を小作用角/早開きに設定し、スロットルバルブの目標開度を全開に設定する(ステップ104)。他の気筒群について、減速時に十分な減速感を得るべく、吸気バルブの目標値を大作用角に設定し、スロットルバルブの目標開度を全閉に設定する(ステップ106)。その後、各気筒群の吸気バルブ及びスロットルバルブを駆動する(ステップ108)。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数の気筒群を有する内燃機関の制御装置に係り、特に、減速時に可変動弁機構及びスロットルバルブを制御する制御装置に関する。
減速時に吸気負圧を発生させ、吸気弁の作用角を増大させる装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置によれば、内燃機関のポンプ損失を大きくすることで、大きな減速感を得ることができる。
特開2005−163635号公報 特開2005−155564号公報 特開2002−89302号公報 特開2003−307139号公報
しかしながら、上記特許文献1の装置は、減速時に減速感を十分に得ることができるものの、減速後の再加速時に加速応答性を十分に得ることができない場合がある。加速応答性が不十分となる理由としては、減速時に吸気通路内が負圧になっているため、再加速時に十分な量の空気を気筒内に吸入できないことが挙げられる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、減速時に十分な減速感を得つつ、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ることが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、複数の気筒群を有する内燃機関の制御装置であって、
各気筒群にそれぞれ設けられ、吸気バルブの開弁特性を変更可能な可変動弁機構と、
各気筒群の吸気通路にそれぞれ設けられたスロットルバルブと、
前記可変動弁機構を用いて各気筒群の吸気バルブ開弁特性を目標値に制御すると共に、各気筒群の前記スロットルバルブを目標開度に制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記内燃機関の減速時に、一の気筒群のスロットルバルブを全開にすると共に該一の気筒群の吸気バルブを小作用角とし、かつ、他の気筒群のスロットルバルブを減速前に比して閉じることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
アクセル開度及びアクセル閉速度に基づいて、前記内燃機関に対する要求減速度を算出する要求減速度算出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記要求減速度が第1所定値よりも大きい場合には、前記一の気筒群の吸気バルブ開弁時期を、前記要求減速度が第1所定値以下である場合の吸気バルブ開弁時期よりも遅くすると共に、前記他の気筒群のスロットルバルブを全閉とすることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、減速燃料カット時に、前記一の気筒群の吸気バルブを小作用角とし、さらに該吸気バルブの閉弁時期が下死点付近となるように開弁時期を遅くすると共に、前記他の気筒群のスロットルバルブを全閉とすることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1から第3の何れかの発明において、
前記制御手段は、減速時に、前記他の気筒群の吸気バルブを大作用角とすることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1の発明において、
アクセル開度及びアクセル閉速度に基づいて、前記内燃機関に対する要求減速度を算出する要求減速度算出手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記要求減速度が第2所定値以下である場合には、前記要求減速度が小さいほど前記他の気筒群の吸気バルブの作用角を小さくすると共に、該作用角が小さいほど前記他の気筒群のスロットルバルブの開度を大きくすることを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関の減速時に、一の気筒群のスロットルバルブが全開にされると共に吸気バルブが小作用角にされる。これにより、減速時に一の気筒群の吸気通路内の圧力を高めることができるため、減速後の再加速時の加速応答性を十分得ることができる。また、減速時に、他の気筒群のスロットルバルブが減速前に比して閉じられるため、他の気筒群の吸気通路内に負圧が生じる。これにより、減速時に減速感を十分に得ることができる。従って、減速時に十分な減速感を得つつ、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ることが可能な内燃機関の制御装置を提供することができる。
第2の発明によれば、内燃機関に対する要求減速度が第1所定値よりも大きい場合には、他の気筒群のスロットルバルブが全閉にされるため、他の気筒群で最大の減速感が得られる。さらに、減速時に一の気筒群の吸気バルブが小作用角とされ、さらに該吸気バルブの開弁時期が遅くされる。これにより、ネガティブオーバーラップ期間が増大するため、他の気筒群だけでなく一の気筒群によっても減速感が得られる。従って、要求減速度が大きい場合でも、十分な減速感を得ることができる。
第3の発明によれば、減速燃料カット時に、他の気筒群のスロットルバルブが全閉にされるため、他の気筒群で最大の減速感が得られる。さらに、減速燃料カット時に、一の気筒群の吸気バルブが小作用角とされ、さらに該吸気バルブの閉弁時期が下死点付近となるように開弁時期が遅くされる。これにより、ネガティブオーバーラップ期間が増大するため、他の気筒群だけでなく一の気筒群によっても減速感が得られる。従って、減速燃料カット時のように大きな減速感が要求される場合であっても、十分な減速感を得ることができる。
第4の発明によれば、減速時に、他の気筒群のスロットルバルブが閉じられた状態で、該他の気筒群の吸気バルブを大作用角とすることで、該他の気筒群の気筒内に生じる負圧を低減することができる。これにより、他の気筒群におけるオイル上がりを抑制することができ、オイル消費量を低減することができる。
第5の発明によれば、要求減速度が第2所定値以下である場合には、要求減速度が小さいほど他の気筒群の吸気バルブの作用角が小さくされると共にスロットルバルブの開度が大きくされる。これにより、他の気筒群の吸気通路内の負圧が抑えられ、減速感が抑えられる。その結果、一の気筒群だけでなく他の気筒群によっても、減速後の再加速時の加速応答性を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施の形態1のシステムは、複数の気筒群(「バンク」ともいう。)2A,2Bを有する内燃機関1を備えている。内燃機関1は、例えば、各気筒群2A,2Bにそれぞれ3つの気筒が設けられたV型6気筒エンジンである。なお、本発明は、V型エンジンに限らず、複数の気筒群を有するL型エンジンに対しても適用することができる。
図1において左右に配置された気筒群2A,2Bは、基本的には対称形である。図1において、対象に配置された構成部品に付された記号の末尾は、気筒群2A,2Bを区別するA,Bとなっている。以下の説明において、気筒群2A,2Bを特に区別をする必要がない場合には、これらのA,Bの記号は省略することとする。
内燃機関1は、内部にピストン4を有するシリンダブロック6を備えている。ピストン4は、クランク機構を介してクランクシャフトと接続されている。クランクシャフト近傍には、クランク角センサ5が設けられている。クランク角センサ5は、クランク角を検出するように構成されている。また、シリンダブロック6には水温センサ7が設けられている。水温センサ7は、内燃機関1を循環する冷却水の温度を検出するように構成されている。
シリンダブロック6の上部にはシリンダヘッド8が組み付けられている。ピストン4上面からシリンダヘッド8までの空間は燃焼室10を形成している。シリンダヘッド8には、燃焼室10内の混合気に点火する点火プラグ12が設けられている。
シリンダヘッド8は、燃焼室10と連通する吸気ポート14を備えている。吸気ポート14と燃焼室10との接続部には吸気バルブ16が設けられている。吸気バルブ16は可変動弁機構18に接続されている。可変動弁機構18は、吸気バルブ16の開弁特性(作用角及び開弁時期)を変更可能に構成されている。
吸気ポート14には、吸気通路20が接続されている。吸気通路20における吸気ポート14近傍には、該近傍に燃料を噴射するインジェクタ22が設けられている。吸気通路20の途中にはサージタンク24が設けられている。サージタンク24の上流の吸気通路20にはスロットルバルブ26が設けられている。スロットルバルブ26は、スロットルモータ28により駆動される電子制御式のバルブである。スロットルバルブ26は、アクセル開度センサ32により検出されるアクセル開度(「アクセル踏み込み量」ともいう。)AAに基づいて駆動されるものである。スロットルバルブ26の近傍には、スロットル開度センサ30が設けられている。スロットル開度センサ30は、スロットル開度TAを検出するように構成されている。
スロットルバルブ26A,26Bの上流において、吸気通路20A,20Bが合流している。この合流点よりも上流にエアフロメータ34が設けられている。エアフロメータ34は吸入空気量Gaを検出するように構成されている。エアフロメータ34の上流にはエアクリーナ36が設けられている。
また、シリンダヘッド8は、燃焼室10と連通する排気ポート38を備えている。排気ポート38と燃焼室10との接続部には排気バルブ40が設けられている。排気バルブ40は、可変動弁機構42に接続されている。可変動弁機構42は、排気バルブ40の開弁特性(作用角及び開弁時期)を変更可能に構成されている。排気ポート38には排気通路44が接続されている。この排気通路44には触媒48が設けられ、触媒48の上流には空燃比センサ46が設けられている。触媒48A,48Bの下流において、排気通路44A,44Bが合流している。この合流点よりも下流に、触媒50が設けられている。空燃比センサ46A,46Bは、それぞれの配置位置での排気空燃比を検出するように構成されている。また、触媒48A,48B,50は、例えば、三元触媒である。
本実施の形態1によるシステムは、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)60を備えている。ECU60の出力側には、点火プラグ12、吸気系可変動弁機構18、インジェクタ22、スロットルモータ38、排気系可変動弁機構42等が接続されている。ECU60の入力側には、クランク角センサ5、水温センサ7、スロットル開度センサ30、アクセル開度センサ32、エアフロメータ34、空燃比センサ46等が接続されている。ECU60は、各センサの出力に基づいて、吸入空気量制御や燃料噴射制御や点火時期制御のような内燃機関全体の制御を実行する。また、ECU60は、アクセル開度やアクセル閉速度に基づいて、減速燃料カット(後述)を実行する。
[実施の形態1の特徴]
本実施の形態1のシステムは、気筒群2A,2B毎に、可変動弁機構18A,18Bやスロットルバルブ26A,26B等をそれぞれ備えている。このシステムによれば、気筒群2Aの吸気バルブ16Aの開弁特性と、気筒群2Bの吸気バルブ16Bの開弁特性とを独立してECU60により制御することができる。また、気筒群2Aのスロットルバルブ26Aの開度と、気筒群2Bのスロットルバルブ26Bの開度とを独立してECU60により制御することができる。その結果、気筒群2Aの吸気通路20A内及びサージタンク24A内の圧力と、気筒群2Bの吸気通路20B内及びサージタンク24B内の圧力とが独立して制御される。
また、上記システムによれば、通常運転時に、両気筒群2A,2B共に可変動弁機構18を用いて吸気バルブ16を小作用角/早開き(早閉じ)にすることができる。このように吸気バルブ16を用いて筒内吸入空気量を可変制御する場合には、スロットルバルブ26を用いて筒内吸入空気量を可変制御する場合に比して、スロットル開度を大きくすることができる。その結果、図2において矢印で示すように膨張行程でのポンプ損失を低減することができ、熱効率を向上させることができ、燃費を向上させることができる。図2は、スロットルバルブ26A,26Bの開度を大きくすると共に吸気バルブ16A,16Bを小作用角/早開きにした場合において、ポンプ損失低減効果を説明するためのP−V線図である。
ところで、減速時には、上記のようにスロットルバルブ26の開度を大きくすると共に吸気バルブ16を小作用角/早開きにすると、吸気通路内及びサージタンク内において負圧が発生しにくいため、減速感が得られにくくなる。
これに対して、既述した特許文献1の装置によれば、スロットルバルブが閉じられ、かつ、吸気バルブが下死点付近で閉じられている。これにより、吸入負圧が増大するため、減速感が十分に得られる。しかし、この装置によれば、減速後の再加速時に、十分な筒内吸入空気量を確保することが難しい。これは、減速時に吸気通路内及びサージタンク内の圧力が負圧になっているため、再加速時に吸気通路内及びサージタンク内の圧力が上昇するまでに時間を要するためである。従って、上記特許文献1の装置では、減速感を十分に得ることができるものの、減速後の再加速時に加速応答性を十分に得ることができない場合がある。
そこで、本実施の形態1では、図1に示した複数の気筒群2A,2Bを有するシステムにおいて、減速時に十分な減速感を得つつ、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得るようにする。具体的には、減速時に、一の気筒群2Aのスロットルバルブ26Aを全開にするとともに、可変動弁機構18Aを用いて図3に示すように吸気バルブ16Aを小作用角/早開き(早閉じ)にする。図3は、本実施の形態1において、吸気バルブ16Aの開弁特性を示す図である。図3において、例えば、吸気バルブ16Aの作用角は105°〜120°の範囲内であり、開弁時期(IVO)は上死点である。これにより、排気バルブ40Aと吸気バルブ16Aとが共に閉弁されているネガティブオーバーラップ(N.O/L)(「マイナスオーバーラップ」ともいう。)の期間が短くなるため、ポンプ損失を低減することができる。さらに、気筒群2Aのスロットルバルブ26Aを全開にすることで、吸気通路20A内及びサージタンク24A内の圧力を高めることができる。このため、減速後の再加速時に、吸気通路20A内及びサージタンク24A内の圧力が上昇するまでに時間を要しない。
さらに、図4に示すように、吸気バルブ16Aを小作用角にすることで、該吸気バルブ16Aの開口面積が小さくなる。このため、図4において丸印で囲んで示すように、該吸気バルブ16Aを単位時間当たりに通過するガス流量を高くすることができる。すなわち、吸気バルブ16Aを小作用角にすることで、瞬間的に多くのガスを気筒内に吸入することができる。図4は、吸気バルブ16Aの作用角と、単位時間当たりのバルブ通過ガス流量との関係を示す図である。
従って、減速後の再加速時に、筒内に吸入される空気量(以下「筒内吸入空気量」という。)を十分に確保することができる。よって、一の気筒群2Aのスロットルバルブ26A及び可変動弁機構18Aの制御により、減速後の再加速時に加速応答性を十分に得ることができる。
さらに、減速時に、他の気筒群2Bのスロットルバルブ26Bを全閉にする。これにより、サージタンク24B内及び吸気通路20B内の圧力を負圧にすることができるため、ポンプ損失を大きくすることができる。従って、他の気筒群2Bでは、スロットルバルブ26Bの制御により、減速時に減速感を十分に得ることができる。
また、減速時に、他の気筒群2Bの可変動弁機構18Bを用いて吸気バルブ16Bを大作用角にする。これは、スロットルバルブ26Bを閉じた状態で、吸気バルブ16Bを小作用角とすると、気筒内で大きな負圧が生じることとなり、いわゆるオイル上がりが生じ、オイル消費量が増大するためである。例えば、吸気バルブ16Bの作用角は250°〜280°である。
このように、一の気筒群2Aのスロットルバルブ26Aを全開とし吸気バルブ16Aを小作用角とすることで、吸気通路20A内及びサージタンク24A内の圧力が高められ、単位時間当たりの吸気バルブ通過ガス流量が大きくされる。これにより、減速後の再加速時における筒内吸入空気量を十分に確保できるため、加速応答性を十分に得ることができる。これと共に、他の気筒群2Bのスロットルバルブ26Bを全閉とすることで、吸気通路20B内及びサージタンク24B内に負圧を発生させることができる。これにより、減速時に減速感を十分に得ることができる。従って、本実施の形態1によれば、減速時に減速感を十分に得つつ、減速後の再加速時に加速応答性を十分に得ることができる。さらに、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角とすることで、吸気行程中に気筒内で発生する負圧が抑制されるため、オイル消費量を低減することができる。
上述したように、本実施の形態1では、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角とし、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角としている。これに対して、両方の気筒群2A,2Bの全ての吸気バルブ16A,16Bを、小作用角と大作用角の中間である中作用角(例えば、170°〜190°)とすることも考えられる。図5は、吸気バルブ16の作用角と燃費との関係を示す図である。図5において、「B1」は吸気バルブが小作用角である場合の燃費を、「B2」は吸気バルブが大作用角である場合の燃費を、「B3」はB1とB2の平均値を、「B4」は吸気バルブが中作用角である場合の燃費を、それぞれ示している。図5に示すように、小作用角での燃費B1と大作用角での燃費B2の平均値B3は、中作用角での燃費B4よりも差分dだけ小さい。よって、両気筒群2A,2Bの吸気バルブ16A,16Bを中作用角にする場合よりも、本実施の形態1のように、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角にすると共に他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角とする場合の方が、差分dだけ良好な燃費を得ることができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図6は、本実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定の間隔毎に起動されるものである。
図6に示すルーチンによれば、先ず、アクセル開度AAを取得する(ステップ100)。次に、このステップ100で取得されたアクセル開度AAに基づいて、内燃機関1に対する減速要求が有るか否かを判別する(ステップ102)。ここで、ECU60は、前回取得されたアクセル開度と、上記ステップ100で取得されたアクセル開度との差(変化量)に基づき、減速要求が有るか否かを判別することができる。ステップ102で減速要求が無いと判別された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップ102で減速要求が有ると判別された場合(例えば、アクセルが戻された場合等)には、一の気筒群2Aについて、吸気バルブ16Aの目標値を小作用角/早開き(早閉じ)に設定すると共に、スロットルバルブ26Aの目標開度を全開に設定する(ステップ104)。このステップ104では、例えば、吸気バルブ16Aの目標作用角が105°〜120°の範囲内で設定され、吸気バルブ16Aの目標開弁時期が上死点に設定される。このステップ104の処理によれば、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得るのに好適な吸気バルブ16Aの目標値とスロットルバルブ26Aの目標開度とが設定される。
そして、他の気筒群2Bについて、吸気バルブ16Bの目標値を大作用角に設定すると共に、スロットルバルブ26Bの目標開度を全閉に設定する(ステップ106)。このステップ106では、例えば、吸気バルブ16Bの目標作用角が250°〜280°の範囲内で設定される。このステップ106の処理によれば、十分な減速感を得るのに好適なスロットルバルブ26Bの目標開度と、オイル消費量を低減するのに好適な吸気バルブ16Bの目標値とが設定される。
続いて、各気筒群2A,2Bの可変動弁機構18A,18Bにより吸気バルブ16A,16Bを上記設定された目標値のように駆動すると共に、スロットルモータ28A,28Bによりスロットルバルブ26A,26Bを上記設定された目標開度に駆動する(ステップ108)。その後、本ルーチンを一旦終了する。本ルーチンが再度起動され、内燃機関1に対する減速要求が有ると判別された場合には、上記ステップ104,106,108の処理が順次実行される。
以上説明したように、図6に示すルーチンによれば、内燃機関1に対する減速要求が有る場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/早開きにすると共にスロットルバルブ26Aを全開にすることで、減速後の再加速時に加速応答性を十分に得ることができる。さらに、減速時に他の気筒群2Bのスロットルバルブ26Bを全閉にすることで、十分な減速感を得ることができる。従って、減速時に十分な減速感を得つつ、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ることができる。また、減速時に他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角にすることで、オイル消費量を低減することができる。
ところで、図6に示すルーチンでは、一の気筒群2Aの吸気バルブ目標値及びスロットルバルブ目標開度を設定するステップ104の処理を実行した後に、他の気筒群2Bの吸気バルブ目標値及びスロットルバルブ目標開度を設定するステップ106の処理を実行しているが、これらのステップ104,106の実行順序は逆であってもよい。
また、本実施の形態1では、気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/早開きとしてスロットルバルブ26Aを全開にすると共に、気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角としてスロットルバルブ26Bを全閉にしているが、逆であってもよい。さらに、所定の期間を経過毎に、気筒群2A,2Bで相互に切り換えるようにしてもよい。
また、本実施の形態1では、減速時にスロットルバルブ26Bを全閉にしているが、減速前に比してスロットルバルブ26Bを閉じることで、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、減速時にスロットルバルブ26Bを必ずしも全閉にしなくてもよい。但し、他の気筒群2Bの吸気通路20B内及びサージタンク24B内に大きな負圧を発生させて減速感を十分に得るためには、スロットルバルブ26Bの開度はより全閉に近い方が望ましい。
尚、本実施の形態1においては、気筒群2Aが第1〜第5の発明における「一の気筒群」に、気筒群2Bが第1〜第5の発明における「他の気筒群」に、可変動弁機構18A,18Bが第1の発明における「可変動弁機構」に、スロットルバルブ26A,26Bが第1〜第5の発明における「スロットルバルブ」に、それぞれ相当している。
また、本実施の形態1においては、ECU60が、ステップ104,106及び108の処理を実行することにより第1及び第4の発明における「制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図7〜図9を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図9に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
上記実施の形態1では、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/早閉じとすることで、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ている。
ところで、減速燃料カット時のように、内燃機関1に対する要求減速度が非常に大きい場合がある。かかる場合には、上記実施の形態1に比してより大きな減速感を確保することが望まれる。
そこで、本実施の形態2では、上記実施の形態1と同様に一の気筒群2Aにより減速後の再加速時に十分な加速応答性を確保しつつ、さらにこの気筒群2Aにより減速時に減速感を得ることとする。具体的には、図7に示すように、気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/遅開き(遅閉じ)にする。図7は、本実施の形態2において、吸気バルブ16Aの開弁特性を示す図である。図7に示すように、吸気バルブ16Aの閉弁時期(IVC)が下死点となるように、開弁時期(IVO)が遅くされている。なお、吸気バルブ16Aの開弁期間(作用角)は、上記実施の形態1と同様に105°から120°の範囲内である。
本実施の形態2では、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aの開閉弁時期が、上記実施の形態1よりも遅くされている。吸気バルブ16Aを小作用角/遅開きにすることで、ネガティブオーバーラップの期間が、実施の形態1(つまり、吸気バルブ16Aを小作用角/早開きにする場合)に比して長くなる。すなわち、真空状態下で筒内容積を増大させる期間が、実施の形態1に比して長くなる。
図8は、ネガティブオーバーラップの期間と、該期間に気筒内及び吸気通路内に生じる負圧を説明するための図である。図8に示すように、吸気バルブ16Aを小作用角/遅開きにすることにより、実施の形態1の小作用角/早開きの場合に比して、ネガティブオーバーラップ期間が長くなり、これに伴い気筒及び吸気通路内において発生する負圧が大きくなる。これにより、気筒群2Aについてもポンプ損失が増大することとなり、後述する他の気筒群2Bだけでなく、一の気筒群2Aにより減速感を得ることができる。その結果、減速燃料カット時のように要求減速度が大きい場合であっても、十分な減速感を得ることができる。
また、本実施の形態2において、他の気筒群2Bについては、上記実施の形態1と同様に、スロットルバルブ26Bを全閉にするとともに、可変動弁機構18Bを用いて吸気バルブ16Bを大作用角にする。これにより、上記実施の形態1と同様に、他の気筒群2Bにおいて減速感を得ることができ、オイル消費量を低減することができる。ここで、他の気筒群2Bにおいて得られる減速感の方が、一の気筒群2Aで得られる減速感よりも大きい。
また、本実施の形態2においても気筒群2Aの吸気バルブ16Aは小作用角であるため、実施の形態1と同様に、吸気バルブ16Aを小作用角とすると共に吸気バルブ16Bを大作用角とすることによる燃費改善効果を得ることができる(図5参照)。
[実施の形態2における具体的処理]
図9は、本実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定の間隔毎(所定のクランク角度毎)に起動されるものである。また、本ルーチンは、図6に示すルーチンに、後述するステップ110〜116の処理が加えられたものである。
図9に示すルーチンによれば、先ず、アクセル開度AAとアクセル閉速度を取得する(ステップ110)。ここで、アクセル閉速度とは、単位時間当たりのアクセル戻し量である。ECU60は、アクセル開度AAに基づき、アクセル閉速度を求めることができる。次に、上記実施の形態1と同様にして、内燃機関1に対する減速要求が有るか否かを判別する(ステップ102)。このステップ102で減速要求が無いと判別された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップ102で減速要求が有ると判別された場合には、上記ステップ110で取得されたアクセル開度AA及びアクセル閉速度に基づき、要求減速度を算出する(ステップ112)。ここで、要求減速度とは、運転者により内燃機関1に対して要求される減速感の度合をいう。ECU60は、アクセル開度AAとアクセル閉速度との関係で要求減速度が定められたマップを記憶している。ECU60は、このマップを参照して、アクセル開度AAとアクセル閉速度とに応じた要求減速度を算出する。該マップによれば、例えば、アクセル開度AAとアクセル閉速度とが共に大きい場合には要求減速度が大きく算出され、アクセル開度AAとアクセル閉速度とが共に小さい場合には要求減速度が小さく算出される。
次に、上記ステップ112で算出された要求減速度が所定値Aよりも大きいか否かを判別する(ステップ114)。このステップ114で要求減速度が所定値Aよりも大きいと判別された場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aの目標値を小作用角/遅閉じに設定すると共に、スロットルバルブ26Aの目標開度を全開に設定する(ステップ116)。このステップ116の処理によれば、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得つつ、減速時にネガティブオーバーラップ期間拡大による減速感を得るのに好適な吸気バルブ16Aの目標値とスロットルバルブ26Aの目標開度とが設定される。
一方、ステップ114で要求減速度が所定値A以下であると判別された場合には、上記実施の形態1と同様、吸気バルブ16Aの目標値を小作用角/早開きに設定すると共に、スロットルバルブ26Aの目標開度を全開に設定する(ステップ104)。このステップ104の処理によれば、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得るのに好適な吸気バルブ16Aの目標値とスロットルバルブ26Aの目標開度とが設定される。
上記ステップ104又は116の処理を実行した後、上記実施の形態1と同様に、他の気筒群2Bについて、吸気バルブ16Bの目標値を大作用角に設定すると共に、スロットルバルブ26Bの目標開度を全閉に設定する(ステップ106)。このステップ106の処理によれば、減速時に十分な減速感を得るのに好適なスロットルバルブ26Bの目標開度と、オイル消費量を低減するのに好適な吸気バルブ16Bの目標値とが設定される。
続いて、吸気バルブ16A,16Bを上記設定された目標値のように駆動すると共に、スロットルバルブ26A,26Bを上記設定された目標開度に駆動する(ステップ108)。その後、本ルーチンを一旦終了する。
本ルーチンが再度起動されると、内燃機関1に対する要求減速度に応じて気筒群2A,2Bの吸気バルブ目標値及びスロットルバルブ目標開度が設定される。その後、吸気バルブ16A,16B及びスロットルバルブ26A,26Bがそれぞれ駆動される。
以上説明したように、図9に示すルーチンによれば、内燃機関1に対する要求減速度が所定値A以下である場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/早開きにすると共にスロットルバルブ26Aを全開にすることで、減速後の再加速時に加速応答性を十分に得ることができる。さらに、他の気筒群2Bのスロットルバルブ26Bを全閉にすることで、十分な減速感を得ることができる。また、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角にすることで、オイル消費量を低減することができる。
また、例えば、減速燃料カット時のように、内燃機関1に対する要求減速度が所定値Aよりも大きい場合には、気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/遅閉じにすると共にスロットルバルブ26Aを全開にする。これにより、気筒群2Aについて、減速後の再加速時に加速応答性を得つつ、減速時に減速感を得ることができる。この場合も、気筒群2Bについては、スロットルバルブ26Bを全閉にすることで、十分な減速感を得ることができる。よって、一の気筒群2Aにより得られる減速感と、他の気筒群2Bにより得られる減速感とが相まって、大きな要求減速度に見合う十分な減速感を得ることができる。
尚、本実施の形態2においては、所定値Aが第2の発明における「第1所定値」に相当する。また、ECU60が、ステップ112の処理を実行することにより第2の発明における「要求減速度算出手段」が、ステップ116及び106の処理を実行することにより第2及び第3の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
次に、図10〜図12を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図12に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態3の特徴]
上記実施の形態2では、要求減速度が所定値Aよりも大きい場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/遅開きとすることで、ネガティブオーバーラップ期間を拡大し、これにより再加速時の加速応答性を得つつ減速感も得ている。
ところで、かかる場合とは逆に、要求減速度が非常に小さい場合がある。例えば、低回転低負荷での走行時にアクセルが少しだけ戻された場合等が考えられる。この場合、大きな減速感が得られると、かえってドライバビリティが悪化してしまうおそれがある。
そこで、本実施の形態3では、要求減速度が非常に小さい場合には、他の気筒群2Bにより得られる減速感を抑えつつ、該他の気筒群2Bにより加速応答性を得るようにする。図10は、本実施の形態3において、気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標作用角を設定するためにECU60が記憶しているマップの一例を示す図である。図10に示すマップでは、要求減速度との関係で、吸気バルブ16Bの目標作用角の値が定められている。図11は、本実施の形態3において、気筒群2Bのスロットルバルブ26Bの目標開度を設定するためにECU60が記憶しているマップの一例を示す図である。図11に示すマップでは、吸気バルブ16Bの目標作用角との関係で、スロットルバルブ26Bの目標開度の値が定められている。
図10に示すマップによれば、要求減速度が所定値B以下である場合には、要求減速度が小さいほど、吸気バルブ16Bの目標作用角が小さくされる。なお、要求減速度が所定値Bよりも大きい場合には、上記実施の形態1,2で説明したように、吸気バルブ16Bの目標作用角は大作用角(例えば、250°〜280°)にされる。さらに、図11に示すマップによれば、吸気バルブ16Bの目標作用角が小さいほど、スロットルバルブ26Bの目標開度が大きくされる。
また、要求減速度が所定値B以下である場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aの目標値は小作用角/早開きに設定され、スロットルバルブ26Aの目標開度は全開に設定される。
本実施の形態3によれば、要求減速度が所定値B以下である場合には、所定値Bよりも大きい場合に比して、他の気筒群2Bにおけるスロットル開度が大きくされるため、他の気筒群2Bの気筒内及び吸気通路内に生じる負圧が抑えられる。これにより、他の気筒群2Bにより得られる減速感が抑えられると共に、この気筒群2Bにより減速後の再加速時に十分な加速応答性が得られることとなる。
[実施の形態3における具体的処理]
図12は、本実施の形態3において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定の間隔毎(所定のクランク角度毎)に起動されるものである。また、本ルーチンは、図9に示すルーチンに、後述するステップ120,122の処理が加えられたものである。
図12に示すルーチンによれば、先ず、上記実施の形態2と同様にして、ステップ100,102.112,114の処理を順次実行する。ステップ114で要求減速度が所定値Aよりも大きいと判別された場合、つまり、要求減速度が非常に大きい場合には、上記実施の形態2と同様にして、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aの目標値を小作用角/遅閉じに設定すると共に、スロットルバルブ26Aの目標開度を全開に設定する(ステップ116)。その後、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標値を大作用角に設定すると共に、スロットルバルブ26Bの目標開度を全閉に設定する(ステップ106)。
一方、上記ステップ114で要求減速度が所定値A以下であると判別された場合には、該要求減速度が所定値Bよりも大きいか否かを続いて判別する(ステップ120)。このステップ120で要求減速度が所定値Bよりも大きいと判別された場合、つまり、要求減速度が極端に大きくも小さくもない場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aの目標値を小作用角/早開きに設定すると共に、スロットルバルブ26Aの目標開度を全開に設定する(ステップ104)。その後、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標値を大作用角に設定すると共に、スロットルバルブ26Bの目標開度を全閉に設定する(ステップ106)。
一方、上記ステップ120で要求減速度が所定値B以下であると判別された場合、つまり、要求減速度が非常に小さい場合には、気筒群2Aの吸気バルブ16Aの目標値を小作用角/早開きに設定すると共に、スロットルバルブ26Aの目標開度を全開に設定する(ステップ104)。その後、図10に示すマップを参照して、要求減速度に応じた気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標作用角を設定し、さらに図11に示すマップを参照して、該目標作用角に応じたスロットルバルブ26Bの目標開度を設定する(ステップ122)。このステップ122の処理によれば、他の気筒群2Bの気筒内及び吸気通路内に生じる負圧を抑制するのに好適なスロットルバルブ26Bの目標開度と、オイル消費量を低減するのに好適な吸気バルブ16Bの目標値とが設定される。
その後、吸気バルブ16A,16Bを上記設定された目標値のように駆動すると共に、スロットルバルブ26A,26Bを上記設定された目標開度に駆動する(ステップ108)。その後、本ルーチンを一旦終了する。
本ルーチンが再度起動されると、内燃機関1に対する要求減速度に応じて気筒群2A,2Bの吸気バルブ目標値及びスロットルバルブ目標開度が設定される。その後、吸気バルブ及びスロットルバルブが駆動される。
以上説明したように、図12に示すルーチンによれば、内燃機関1に対する要求減速度が所定値Aよりも大きい場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/遅閉じにすると共にスロットルバルブ26Aを全開にする。これにより、一の気筒群2Aについて、減速後の再加速時に加速応答性を得つつ、減速時に減速感を得ることができる。さらに、他の気筒群2Bについては、スロットルバルブ26Bを全閉にすることで、減速時に十分な減速感を得ることができる。よって、一の気筒群2Aにより得られる減速感と、他の気筒群2Bにより得られる減速感とが相まって、大きな要求減速度に見合う大きな減速感を得ることができる。さらに、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角にすることで、他の気筒群2Bにおけるオイル消費量を低減することができる。
また、内燃機関1に対する要求減速度が所定値Bより大きく所定値A以下である場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/早開きにすると共にスロットルバルブ26Aを全開にすることで、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ることができる。さらに、他の気筒群2Bのスロットルバルブ26Bを全閉にすることで、減速時に十分な減速感を得ることができる。また、他の気筒群2Bの吸気バルブ16Bを大作用角にすることで、他の気筒群2Bにおけるオイル消費量を低減することができる。
さらに、内燃機関1に対する要求減速度が所定値B以下である場合には、一の気筒群2Aの吸気バルブ16Aを小作用角/早開きにすると共にスロットルバルブ26Aを全開にすることで、減速後の再加速時に十分な加速応答性を得ることができる。さらに、他の気筒群2Bについては、要求減速度が小さいほど吸気バルブ16Bを小作用角にすると共にスロットルバルブ26Bの開度を大きくする。これにより、他の気筒群2Bにより得られる減速時の減速感が抑えられるが、再加速時の加速応答性を得ることができる。よって、小さな要求減速度に見合う小さな減速感を得ることができる。また、気筒群2Aにより得られる再加速時の良好な加速応答性と、気筒群2Bにより得られる加速応答性とが相まって、再加速時には大きな加速応答性を得ることができる。
ところで、本実施の形態3では、図10に示すように、要求減速度が所定値Bよりも小さい場合には、要求減速度に応じて目標作用角を連続的に設定しているが、図13に示すように目標作用角を断続的に設定してもよい。図13は、本実施の形態3の変形例において、気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標作用角を設定するためにECU60が記憶しているマップの一例を示す図である。本変形例では、図12に示すステップ122において、図10に示すマップではなく、図13に示すマップを参照して要求減速度に応じた吸気バルブ16Bの目標作用角が設定される。本変形例によっても、上記実施の形態3と同様の効果を得ることがきる。
尚、本実施の形態3においては、ECU60が、ステップ112の処理を実行することにより第5の発明における「要求減速度算出手段」が、ステップ122の処理を実行することにより第5の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 スロットルバルブ26A,26Bの開度を大きくすると共に吸気バルブ16A,16Bを小作用角/早開きにした場合において、ポンプ損失低減効果を説明するためのP−V線図である。 本実施の形態1において、吸気バルブ16Aの開弁特性を示す図である。 吸気バルブの作用角と、単位時間当たりのバルブ通過ガス流量との関係を示す図である。 吸気バルブの作用角と燃費との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態2において、吸気バルブ16Aの開弁特性を示す図である。 ネガティブオーバーラップの期間と、該期間に気筒内及び吸気通路内に生じる負圧を説明するための図である。 本発明の実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標作用角を設定するためにECU60が記憶しているマップの一例を示す図である。 本発明の実施の形態3において、気筒群2Bのスロットルバルブ26Bの目標開度を設定するためにECU60が記憶しているマップの一例を示す図である。 本発明の実施の形態3において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3の変形例において、気筒群2Bの吸気バルブ16Bの目標作用角を設定するためにECU60が記憶しているマップの一例を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2A,2B 気筒群
16A,16B 吸気バルブ
18A,18B 可変動弁機構
20A,20B 吸気通路
24A,24B サージタンク
26A,26B スロットルバルブ
28A,28B スロットルモータ
32 アクセル開度センサ
60 ECU

Claims (5)

  1. 複数の気筒群を有する内燃機関の制御装置であって、
    各気筒群にそれぞれ設けられ、吸気バルブの開弁特性を変更可能な可変動弁機構と、
    各気筒群の吸気通路にそれぞれ設けられたスロットルバルブと、
    前記可変動弁機構を用いて各気筒群の吸気バルブ開弁特性を目標値に制御すると共に、各気筒群の前記スロットルバルブを目標開度に制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の減速時に、一の気筒群のスロットルバルブを全開にすると共に該一の気筒群の吸気バルブを小作用角とし、かつ、他の気筒群のスロットルバルブを減速前に比して閉じることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    アクセル開度及びアクセル閉速度に基づいて、前記内燃機関に対する要求減速度を算出する要求減速度算出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記要求減速度が第1所定値よりも大きい場合には、前記一の気筒群の吸気バルブ開弁時期を、前記要求減速度が第1所定値以下である場合の吸気バルブ開弁時期よりも遅くすると共に、前記他の気筒群のスロットルバルブを全閉とすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、減速燃料カット時に、前記一の気筒群の吸気バルブを小作用角とし、さらに該吸気バルブの閉弁時期が下死点付近となるように開弁時期を遅くすると共に、前記他の気筒群のスロットルバルブを全閉とすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、減速時に、前記他の気筒群の吸気バルブを大作用角とすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    アクセル開度及びアクセル閉速度に基づいて、前記内燃機関に対する要求減速度を算出する要求減速度算出手段を更に備え、
    前記制御手段は、
    前記要求減速度が第2所定値以下である場合には、前記要求減速度が小さいほど前記他の気筒群の吸気バルブの作用角を小さくすると共に、該作用角が小さいほど前記他の気筒群のスロットルバルブの開度を大きくすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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