JP2009045583A - 触媒 - Google Patents

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照実 古田
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良悟 坂本
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馨 大道
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Abstract

【課題】触媒活性に優れるとともにコスト的に有利な触媒を提供する。
【解決手段】触媒は、下地層と、該下地層上に形成された白金層とを有する。粉中の下地層は、白金族元素以外の遷移金属又はその合金から形成される。一方、白金からなる白金層は、その厚みが0.4nm以上1nm未満に設定される。この触媒は、酸化反応・還元反応の双方を促進する。従って、例えば、燃料電池を構成する電極の構成材料として好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化還元反応を促進するための触媒に関し、一層詳細には、燃料電池を構成する電極の電極触媒層に配置するものとして特に好適な触媒に関する。
一般的に、燃料電池は、単位発電セルが複数個積層されたスタックとして構成される。各単位発電セルは、アノード側電極とカソード側電極とで電解質を挟持することで構成される電解質・電極接合体を、1組のセパレータでさらに挟持することによって形成される。
ここで、アノード側電極及びカソード側電極は、カーボンペーパー等からなるガス拡散層と、触媒を担持したカーボン粒子が前記ガス拡散層に一様に塗布されることで形成された電極触媒層とを有し、各電極の電極触媒層が前記電解質に接合される。
所定の温度に上昇された各単位発電セルは、上記のように構成されたアノード側電極に水素を含有する燃料ガスが供給される一方、カソード側電極に酸素を含有する酸化剤ガスが供給されることに伴って発電する。すなわち、アノード側電極のガス拡散層を介して電極触媒層に到達した燃料ガス中の水素は、下記の式(1)に示される酸化反応によって電離する。
2H2→4H++4e …(1)
式(1)中のeは、電子である。
生成したプロトンは、電解質内を伝導してカソード側電極の電極触媒層に到達する。そして、外部負荷を付勢してカソード側電極に到達した電子とともに、該カソード側電極のガス拡散層を介して電極触媒層に到達した酸化剤ガス中の酸素を還元する。すなわち、カソード側電極の電極触媒層では、下記の式(2)に示される還元反応が起こる。
2+4H++4e→2H2O …(2)
カーボン粒子に担持された触媒は、式(1)、(2)の酸化反応・還元反応を促進する。すなわち、この触媒が存在することにより、プロトン及び水分が効率よく生成される。
この種の触媒としては、白金(Pt)が広汎に採用されている。しかしながら、周知のように白金は高価であり、多量に使用すると燃料電池の価格ないし発電コストを高騰させる一因となる。
そこで、特許文献1に開示されているように、遷移金属からなるコアを、白金を含む表面層で被覆することによって、白金の使用量を低減することが想起される。なお、この特許文献1には、表面層の厚みは1〜5nmが好ましいとの記載がある(段落[0024]参照)。
特開2006−128117号公報
本発明は上記した技術に関連してなされたもので、特許文献1記載の従来技術に比して触媒活性が高く、しかも、白金の使用量がさらに低減した触媒を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、酸化還元反応を促進するための触媒であって、
白金族元素以外の遷移金属又はその合金からなる下地層と、
前記下地層上に形成された白金層と、
を有し、
前記白金層の厚みが0.4nm以上1nm未満であることを特徴とする。ここで、「白金族元素」は、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptを総称する文言として周知である。
本発明においては、白金層の厚みが上記した範囲内に設定されているため、白金の使用量が著しく少ない。すなわち、本発明では、高価な白金の使用量が大幅に低減するので、コスト的に有利である。
しかも、白金層の厚みを0.4nm以上とすることによって、下地層である遷移金属が溶出することを有効に阻止することができる。また、白金層の厚みが1nm未満である場合、厚みが1nm以上である従来技術に比して優れた触媒活性を示す。
すなわち、白金層の厚みを0.4nm以上1nm未満とすることにより、触媒活性を損なうことなくコストを低廉化することが可能となる。
このような構成の触媒は、酸化反応・還元反応のいずれも促進する。従って、燃料電池を構成する電極に配置される触媒として好適である。勿論、この場合、燃料電池の製造コストを低廉化しながら、該燃料電池の発電性能を向上させることが可能となる。
この触媒においては、強酸性雰囲気であっても下地層(遷移金属)が溶出することがほとんどない。従って、この触媒は、燃料電池を構成するカソード側電極に配置された場合であっても、優れた触媒活性を長期間にわたって維持する。
なお、前記遷移金属の好適な例としては、Co、Ni、Fe、Cuを挙げることができる。この場合、酸化還元反応を著しく促進する触媒となるからである。
本発明によれば、遷移金属からなる下地層上に白金層を0.4nm以上1nm未満の厚みで積層するようにしているので、高価な白金の使用量を低減しながらも、従来技術に比して優れた触媒活性を得ることができる。このため、例えば、燃料電池の製造コストを低廉化しつつ、その発電性能を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る触媒につき好適な実施の形態を挙げ、詳細に説明する。
第1実施形態に係る触媒は、膜状である下地層の表面上に白金層が形成されて構成されたものである。
下地層は、白金族元素以外、すなわち、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt以外の遷移金属からなる。この種の遷移金属の具体例としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、W、Zrを挙げることができる。特に、下地層の材質をCo、Ni、Fe、Cuとした場合、これらの元素は、下地層と白金層(Pt)との界面において、電子状態が大きく変化する。このため、酸化還元反応を著しく促進するようになるので好適である。
一方の白金層はPtからなり、その厚みは0.4nm以上1nm未満に設定される。すなわち、本実施の形態における白金層の厚みは、前記特許文献1記載の従来技術における表面層の厚み(1〜5nm)に比して小さい。
白金層の厚みがこのように小さいため、白金層と下地層との界面近傍では、白金と遷移金属との間で電子が授受される。その結果、先ず、該界面近傍における電子配置に変化が生じる。
電子配置の変化は、最終的に、白金層の表面まで及ぶ。上記したように、該白金層の厚みが0.4nm以上1nm未満と極めて小さく設定されているからである。このため、下地層上に形成された白金層には、白金原子単独の場合、又は白金層が1nm以上の厚みで下地層上に形成された場合の電子状態と相違する電子状態が形成される。
白金層の全体にわたってこのような電子状態が形成されることに伴い、該白金層は、厚みが1nm以上である場合よりも高い触媒活性を示す。従って、この白金層の表面に、例えば、水素が接触した場合には、該白金層の作用下にこの水素の酸化反応が促進され、酸素が接触した場合には該酸素の還元反応が促進される。すなわち、本実施の形態に係る触媒は、酸化反応・還元反応のいずれにおいても用いることが可能である。従って、アノード側電極、カソード側電極の各々で上記式(1)、(2)に示される酸化反応・還元反応が起こる燃料電池の電極触媒層に配置する触媒として好適に採用することができる。
この触媒は、酸素の還元能力がとりわけ優れている。従って、カソード側電極の電極触媒層に配置する触媒として特に好適である。
なお、燃料電池の電極触媒層は、強酸性雰囲気に曝されることになる。しかしながら、本実施の形態においては、白金層の厚みが0.4nm以上に設定されているので、この白金層によって下地層が強酸性雰囲気から確実に保護される。このため、下地層の材質である遷移金属が溶出することを回避することができる。
また、白金層の厚みが0.4nm以上1nm未満と従来技術に比して小さいので、これに伴い、高価なPtの使用量も低減する。このため、コスト的に有利である。
膜状の下地層上に白金層を形成するには、例えば、アークプラズマガンを用いればよい。なお、アークプラズマガンは、金属をカソードとして高電圧を印加することでパルス状の放電を励起し、これにより前記金属のプラズマを発生させて別途用意した基材上に堆積させ得る機器として周知である。
この場合、第1アークプラズマガン及び第2アークプラズマガンが設置された真空容器内に、基材を封入する。勿論、第1アークプラズマガンのカソードは遷移金属であり、第2アークプラズマガンのカソードは白金である。
そして、前記真空容器内を真空状態とした後、第1アークプラズマガンを付勢する。これにより、前記基材上に膜状の遷移金属が堆積する。遷移金属を所定厚みとなるまで堆積させれば、下地層が形成される。
次に、第2アークプラズマガンを付勢して前記下地層上に白金を堆積させる。白金が0.4nm以上1nm未満となるまで堆積を続行することにより白金層が形成され、触媒が得られるに至る。なお、下地層及び白金層の厚みは、真空容器の真空度、各アークプラズマガンのコンデンサ容量、放電を励起させるための電圧、放電電圧、放電周期を適宜設定することで制御することが可能である。
勿論、遷移金属を基材として白金を0.4nm以上1nm未満の厚みで堆積するようにしてもよい。
なお、下地層は粒子であってもよい。すなわち、触媒は、遷移金属の粒子からなる下地層が白金層で被覆されたものであってもよい。この場合、下地層がカーボン粒子等の他の粒子の表面に分散して担持された粒子であり、且つ白金層が該下地層上に積層された層であってもよい。
このような構成の触媒は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、先ず、遷移金属の塩又はその水和物を有機溶媒ないし水中で還元剤の作用下に還元する。これにより、遷移金属のナノ粒子が生成する。
なお、この還元の際にカーボンブラック等のカーボン粒子が同時に存在する場合、前記ナノ粒子は、カーボン粒子の表面に担持された状態で生成する。以下においては、遷移金属のナノ粒子を表面に担持したカーボン粒子を単に「担持カーボン粒子」と標記する。
このようにして得られたナノ粒子、又は担持カーボンナノ粒子を、白金塩又はその水和物とともに有機溶媒ないし水に添加して加熱する。この加熱に伴ってナノ粒子(カーボン粒子に担持されたものを含む)の表面上で遷移金属が酸化を起こすとともに、白金塩の還元反応が進行する。すなわち、遷移金属の表面で白金の置換析出反応が起こり、その結果、遷移金属からなる下地層と、該下地層上に形成された白金層とを有する触媒が得られる。
なお、上記した実施の形態においては、下地層の材質として純金属を例示して説明しているが、下地層は、上記したような遷移金属を構成元素とする合金からなるものであってもよい。この種の合金の好適な例としては、Ti−W合金、Ti−Ni合金、Ti−Co合金、Ti−V合金、Ti−Mo合金、W−Zr合金、W−Cr合金、W−Ni合金等を挙げることができる。
また、この触媒は、燃料電池を構成するアノード側電極又はカソード側電極の各電極触媒層に配置されるものに特に限定されるものではなく、酸化反応ないし還元反応が営まれる様々な環境下で使用可能である。
Coをカソードとする第1アークプラズマガンと、Ptをカソードとする第2アークプラズマガンとが設置された真空容器内の治具に対し、直径5mm×厚み4mmのグラッシーカーボン製回転電極基材を装着した。前記真空容器内を排気して圧力を1×10-4Paとした後、容量が8800μFであるコンデンサを使用するとともに、放電励起電圧を3kV、放電電圧を100V、放電周期を1Hzとしてパルス状の放電を行い、前記グラッシーカーボン製回転電極基材の上部平坦面上に1000パルス分のCoを堆積させた。これにより、Coからなる下地層を形成した。
次に、第2アークプラズマガンを用い、50パルス分のPtを堆積させたこと以外は上記と同一の条件下で前記下地層上に白金層を形成し、触媒を得た。以上のようにして、グラッシーカーボン製回転電極基材に触媒が形成された試料(以下、「触媒付電極」と表記する)とを2個作製した。
Pt堆積時のパルス数を30、18、10、5と種々変更したことを除いては上記と同様にして白金層の厚みが互いに異なる触媒付電極を2個作製し、この中の1個を透過電子顕微鏡(TEM)測定用試料として、下地層及び白金層の厚みを測定した。
また、残余の1個を用い、触媒活性を評価するとともに下地層(遷移金属)の溶出量を測定した。具体的には、はじめに、触媒付電極を窒素飽和硫酸水溶液(0.5mol/l)中に浸漬し、白金極を対極として200mV/秒で標準水素電極電位に対して0〜1Vの電位で100サイクルのスキャンを行い、触媒付電極の表面をクリーニングし、その後、リニアスイープボルタンメトリーを測定することによって触媒活性を評価した。
なお、リニアスイープボルタンメトリーでは、300mlの酸素飽和硫酸水溶液(0.5mol/l)中で触媒付電極を回転させながら酸素バブリングを3分間行い、白金極を対極として操作速度を5mV/秒とするとともに標準水素電極電位に対して0〜1Vの電位で1サイクル電流値を測定した。そして、標準水素電極電位に対して電位が0.7Vであるときの電流値の絶対値の大小に基づき、触媒活性を評価した。
そして、1個の試料につきリニアスイープボルタンメトリーを10回繰り返して測定した後、電解液である酸素飽和硫酸水溶液を回収して誘導プラズマ質量分析を行い、該電解液中に含まれる遷移金属成分量(溶出量)を定量した。
以上の電流値及び遷移金属成分量を、白金層を形成する際のパルス数及び該白金層の厚みとの関係で下記の表1に示す。なお、表1において、電流が大きいほど触媒活性が大きいことを示し、遷移金属成分量が少ないほど下地層からの溶出量が少ないことを示す。
Figure 2009045583
さらに、第1アークプラズマガンのカソードの材質をNi、Fe又はCuに変更し、下地層としてNi層、Fe層又はCu層を形成したことを除いては上記と同様にして白金層の厚みが種々相違する電極付触媒を作製し、触媒活性の評価及び下地層溶出量を測定した。以上の結果を、表2〜表4にそれぞれ示す。
Figure 2009045583
Figure 2009045583
Figure 2009045583
これら表1〜表4から、白金層の厚みを0.4nm以上1nm未満とすることにより、触媒活性が大きく且つ下地層の溶出量が小さい触媒が得られることが明らかである。
また、比較のため、パルス数を50、20、5として、Ptからなる下地層上に白金層の形成を試みた。この場合、表5に示すように、白金層の厚みを測定することは不可能であった。
Figure 2009045583
酢酸ニッケル四水和物とカーボンブラック粒子(製品名:Valcan X72)をエチレングリコールに添加し、マグネットスターラで撹拌しながら180℃まで加熱して30分間保持した。その後、室温まで冷却し、濾過によってエチレングリコールから分離された生成物につきTEM観察を行ったところ、カーボンブラック粒子上に2〜4nmのニッケルナノ粒子が分散して存在していることが確認された。
次に、この担持ブラックカーボン粒子を白金アセチルアセトネートとともにジオクチルエーテルに添加し、マグネットスターラで撹拌しながら200℃まで加熱して30分間保持した。
その後、室温まで冷却し、濾過によってジオクチルエーテルから分離された生成物につきTEM観察を行ったところ、カーボンブラック粒子上に微粒子が分散して存在していることが認められた。この微粒子の中心と表面とでTEM像のコントラストが異なることから、上記の加熱の際、ニッケルナノ粒子の表面においてPtの置換析出反応が起こり、これにより白金層が形成されたと判断した。以下、このカーボンブラック粒子を「触媒付粒子」ともいう。
この触媒付粒子につき高分解能TEMを用いて白金層の厚みを測定したところ、0.4nmであった。
また、担持ブラックカーボン粒子と白金アセチルアセトネートを含むジオクチルエーテルの加熱保持時間を種々変更したことを除いては上記と同様にして、白金層の厚みが互いに異なる触媒付粒子を作製した。
得られた各触媒付粒子の一部を熱分析計で950℃に加熱してカーボン成分を除去し、初期重量と加熱後の重量との比に基づいて触媒の担持率を求めた。その一方で、各触媒付粒子をインク化した後、該インクを直径5mm×厚み4mmのグラッシーカーボン製回転電極基材に塗布することによって、評価用の試料を作製した。
なお、触媒付粒子を含むインクは、触媒付粒子を1g/lの濃度で水と混合した後、超音波ホモジナイザの作用下に超音波を5分間印加して触媒付粒子を分散することによって調製した。また、インクの塗布に際しては、15μlをサンプリングして前記グラッシーカーボン製回転電極基材に滴下した後に大気中において室温で乾燥し、次に、濃度0.05重量%のナフィオン水溶液を15μlサンプリングして前記インク上に滴下した後に大気中において室温で乾燥した。
このようにして作製された試料を用い、上記に準拠してリニアスイープボルタンメトリーによる触媒活性の評価と、遷移金属の溶出量の測定を行った。結果を、白金層の厚みとの関係で表6に示す。
Figure 2009045583
これとは別に、不活性雰囲気とされたグローブボックス内で予め調製されたジコバルトオクタカルボニルのトルエン溶液に対し、オレイルアミンを添加して110℃まで加熱し、6時間保持した。これによりジコバルトオクタカルボニルが熱分解を起こし、コバルトナノ粒子が生成した。
次に、エタノールを加えた後、遠心分離機の作用下にコバルトナノ粒子を沈殿させて上澄み液を除去した。残留した沈殿物にノナンを加え、コバルトナノ粒子分散ノナン溶液とした。このコバルトナノ粒子分散ノナン溶液にカーボンブラック粒子(製品名:Valcan X72)とノナンを加え、マグネットスターラで一晩撹拌した。
次に、ロータリエバポレータの作用下に溶媒を除去し、真空乾燥器で生成物を乾燥させた。得られた生成物につきTEM観察を行ったところ、カーボンブラック粒子上に10〜15nmのコバルトナノ粒子が分散して存在していることが確認された。
次に、この担持ブラックカーボン粒子を白金アセチルアセトネートとともにジオクチルエーテルに添加し、マグネットスターラで撹拌しながら200℃まで加熱して所定時間保持した。
その後、室温まで冷却し、濾過によってジオクチルエーテルから分離された生成物につきTEM観察を行ったところ、中心と表面とでTEM像のコントラストが異なる微粒子がカーボンブラック粒子上に分散して存在していることが認められた。すなわち、この場合においても、上記の加熱の際にコバルトナノ粒子の表面においてPtの置換析出反応が起こり、これにより白金層が形成された。
この触媒付粒子につき、上記に準拠して、白金層の厚みの測定、触媒の担持率の算出、触媒活性の評価、及び遷移金属の溶出量の測定を行った。結果を、白金層の厚みとの関係で表7に示す。
Figure 2009045583
以上の表6及び表7から、触媒付粒子においても、白金層の厚みを0.4nm以上1nm未満とすることで、優れた触媒活性を示し且つ下地層が溶出することを抑制し得る触媒が得られることが分かる。

Claims (4)

  1. 酸化還元反応を促進するための触媒であって、
    白金族元素以外の遷移金属又はその合金からなる下地層と、
    前記下地層上に形成された白金層と、
    を有し、
    前記白金層の厚みが0.4nm以上1nm未満であることを特徴とする触媒。
  2. 請求項1記載の触媒において、燃料電池を構成する電極に配置されることを特徴とする触媒。
  3. 請求項2記載の触媒において、燃料電池を構成するカソード側電極に配置されることを特徴とする触媒。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の触媒において、前記遷移金属がCo、Ni、Fe、Cuであることを特徴とする触媒。
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