JP2009043084A - 分散型制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 パソコン上にツールソフトをインストールしてなるツール装置を使用することなく、かつ受信局として位置づけられた1又は2以上の制御用機器の動作モードを、それらの制御用機器のそれぞれに設定されたパスワード等の権限情報を操作者に意識させることなく、確実にかつ誤り無く、遠隔操作で一括変更させること。
【解決手段】 発信局として位置付けられた制御用機器には、動作モード変更用権限情報を、2以上の受信局のそれぞれに対応して記憶され、所定の種別指定を含む動作モード変更指令が与えられると、種別指定を含む動作モード変更要求を生成すると共に、これに対して、記憶された各受信局の動作モード変更用権限情報に含まれるパスワードを自動的に付加して、各受信局に宛てて前記フィールドネットワークへと送り出すようにした。
【選択図】 図7

Description

この発明は、プログラマブル・コントローラ(以下、「PLC」と言う)やPLCのリモートI/Oターミナル等のような制御用機器を複数台分散配置すると共に、それらをフィールドネットワークを介して結んで構成される分散型制御システムに関する。
PLCやPLCのリモートI/Oターミナル等のような制御用機器を複数台分散配置すると共に、それらをフィールドネットワークを介して結んで構成される分散型制御システムは、従来より知られている。
この種の分散型制御システム、中でも高度の信頼性を要求される分散型制御システム(例えば、例えばIEC61508やEN規格等を満足する安全PLC、安全リモートI/Oターミナル、安全コントローラ等を含む分散制御システム)においては、複数台の制御用機器のそれぞれには、フィールドネットワークを介してパスワード付の動作モード変更要求が受信されたとき、その動作モード変更要求に付されたパスワードと自己に設定されたパスワードとの照合一致を条件として、その動作モード変更要求で種別指定された動作モード変更を実行する処理が仕組まれている。
ここで、「動作モード変更の種別」としては、例えば、動作モード変更対象となる制御用機器がPLCである場合には、プログラム運転モードへの変更、プロクラム停止モードへの変更、コンフィグレーションロック(コンフィグレーションデータの変更拒否)モードへの変更、コンフィグレーションアンロック(コンフィグレーションデータの変更許可)モードへの変更、リセットモードへの変更等を挙げることができる。
そして、フィールドネットワークに直接又はPLCを介して間接に接続されたツール装置(一般には、パソコンに所定のツールソフトをインストールすることで構成される)において、パスワード入力を伴う所定操作を行って、フィールドネットワーク上にパスワード付かつ種別指定を含む動作モード変更要求(フレーム)を送り出すことにより、その動作モード変更要求の送信先となる制御用機器における指定種別の動作モード変更を遠隔操作で実行可能とされている。
なお、本発明と幾分関連する先行技術としては、安全コントローラ、リモート安全ターミナル等の安全ユニットにおけるコンフィグレーションを検証するためのシステムが従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−302229号公報
しかしながら、このような従来のツール装置を介する動作モード変更方法にあっては、パソコン上にインストールされたツールソフトを利用するものであるため、それを実施するにあたっては、「パソコンの立ち上げ」、「ツールソフトの起動」、「必要なコマンドの実行」と言った複雑な操作手順に習熟する必要があり、現場作業者にとっては十分な教育を受けない限り、即座には対応し難く、また操作間違いも起こし易いと言う問題がある。
加えて、必要な動作モード変更要求をフィールドバス上に送り出すためには、その動作モード変更要求の送り先となる制御用機器のパスワードをパソコンから入力することが必要であることから、不用意な動作モード変更を嫌う安全アプリケーションに適用する場合にも、現場作業者に操作を委ねるためには、その現場作業者に本来秘密にされるべきパスワードを開示することが必要となり、システム管理上も好ましくないと言った問題点もある。
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、パソコン上にツールソフトをインストールしてなるツール装置を使用することなく、かつ受信局として位置づけられた1又は2以上の制御用機器の動作モードを、それらの制御用機器のそれぞれに設定されたパスワード等の権限情報を操作者に意識させることなく、確実にかつ誤り無く、遠隔操作で一括変更させることが可能な分散型制御システムを提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
上述の技術的な課題は、以下の構成を有する分散型制御システムにより解決することができるものと考えられる。
すなわち、この分散型制御システムは、PLCやPLCのリモートI/Oターミナル等のような制御用機器を複数台分散配置すると共に、それらをフィールドネットワークを介して結んで構成される。
前記複数台の制御用機器のそれぞれには、フィールドネットワークを介してパスワード付の動作モード変更要求が受信されたとき、その動作モード変更要求に付されたパスワードと自己に設定されたパスワードとの照合一致を条件として、その動作モード変更要求で種別指定された動作モード変更を実行する処理が仕組まれている。
それにより、前記フィールドネットワークに直接又は間接に接続されたツール装置において、パスワード入力を伴う所定操作を行い、フィールドネットワーク上にパスワード付かつ種別指定を含む動作モード変更要求を送り出すことにより、その動作モード変更要求の送信先となる制御用機器の指定種別の動作モード変更を遠隔操作で実行可能とされている。
前記制御用機器の少なくとも1つは動作モード変更要求の発信局として位置付けると共に、その他の制御用機器は動作モード変更要求の受信局として位置付けられる。
前記発信局として位置付けられた制御用機器には、以下の具体的な機能構成を有する「権限情報記憶手段」と「動作モード変更要求送信手段」とが設けられる。
すなわち、「権限情報記憶手段」には、動作モード変更用権限情報を、動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれに対応して記憶される。
「動作モード変更要求送信手段」は、所定の種別指定を含む動作モード変更指令が与えられるのに応答して、種別指定を含む動作モード変更要求を生成すると共に、こうして生成された種別指定を含む動作モード変更要求に対して、前記権限情報記憶手段に記憶された各受信局の動作モード変更用権限情報に含まれるパスワードを自動的に付加して、各受信局に宛てて前記フィールドネットワークへと送り出す動作を実行する。
このような構成によれば、前記発信局となる制御用機器に対して種別指定を含む動作モード変更指令を与えることにより、なんらの権限情報入力操作を伴うことなく、前記動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれにおける指定種別の動作モード変更を遠隔操作で一括して実行可能とされるから、パソコン上にツールソフトをインストールしてなるツール装置を使用することなく、かつ受信局として位置づけられた1又は2以上の制御用機器の動作モードを、それらの制御用機器のそれぞれに設定されたパスワード等の権限情報を操作者である現場作業者等に意識させることなく、確実にかつ誤り無く、遠隔操作で一括変更させることが可能となる。
このとき、前記権限情報記憶手段として、発信局として位置づけられた制御用機器に対して着脱自在に装着可能なメモリカード、発信局として位置づけられた制御用機器にケーブル接続されたハンディツールに対して着脱自在に装着可能なメモリカード、又は発信局として位置づけられた制御用機器内蔵の回路基板上に着脱自在に装着可能な不揮発性メモリ素子を採用すれば、それらのメモリカードや不揮発性メモリ素子を取り外してしまいさえすれば、最早、発信局となる制御用機器に対して種別指定を含む動作モード変更指令を与えても、生成される動作モード変更要求にパスワードが付されることはないから、メモリカードや不揮発性メモリ素子を管理者の側が保管することで、現場作業者による不用意な動作モード変更処理を確実に回避することができる。
また、前記動作モード変更要求送信手段が、動作モード変更要求送信動作に先立って、送信先となる制御用機器からデバイスタイプを取得すると共に、こうして取得されたデバイスタイプを権限情報に含まれるデバイスタイプと照合し、両者が照合一致のときにはその制御用機器に対する動作モード変更要求送信動作を実行する一方、両者が照合不一致のときにはその制御用機器に対する動作モード変更要求送信動作をスキップするように仕組まれていれば、動作モード変更対象となる制御用機器が何らかの原因で別の機器と差し替えられているような場合には、パスワード付き動作モード変更要求の送信に先立って、そのことが判明されるため、そのような誤って差し替えられた制御用機器に対して動作モード変更指令が送られることを未然に防止することができる。
また、前記種別指定を含む動作モード変更指令を生成させるための条件としては、当該発信局となる制御用機器に備え付けられた所定スイッチが操作されたこと、当該発信局となる制御用機器宛の所定コマンドがフィールドネットワークを介して受信されること、又は当該発信局となる制御用機器に接続されたツール装置において所定操作が行われること、等々のような様々なものを挙げることができる。
また、前記受信局となる制御用機器のそれぞれに、種別指定を含む動作モード変更動作の実行状況を発信局となる制御用機器へと通知するための通知手段が設けられていれば、動作モード変更予定の各受信局の制御用機器において、予定される動作モード変更処理が正しく行われたか否かを発信局の制御用機器において確認することができる。
さらに、動作モード変更の種別には、プログラムの運転モードへの変更、プロクラムの停止モードへの変更、コンフィグレーションロックモードへの変更、コンフィグレーションアンロックモードへの変更、又はリセットモードへの変更が含まれていてもよい。
この発明によれば、前記発信局となる制御用機器に対して種別指定を含む動作モード変更指令を与えることにより、なんらの権限情報入力操作を伴うことなく、前記動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれにおける指定種別の動作モード変更を遠隔操作で一括して実行可能とされるから、パソコン上にツールソフトをインストールしてなるツール装置を使用することなく、かつ受信局として位置づけられた1又は2以上の制御用機器の動作モードを、それらの制御用機器のそれぞれに設定されたパスワード等の権限情報を操作者である現場作業者等に意識させることなく、確実にかつ誤り無く、遠隔操作で一括変更させることが可能となる。
以下に、この発明に係る分散型制御システムの好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明が適用される分散型制御システムの一例を示すシステム構成図が図1に示されている。本発明が適用される分散型制御システムは、PLCやPLCのリモートI/Oターミナルなどのような制御用機器を複数台分散配置すると共に、それらをフィールドネットワークを介して結んで構成される。図示の例にあっては、2台のPLC1a,1bと4台のリモートI/Oターミナル2a〜2dとをフィールドネットワーク(以下、単に「ネットワーク」と称する)3により結んで構成されている。各PLC1a,1bのそれぞれは、この例にあっては、ビルディング・ブロック型のPLCとして構成されており、それぞれCPUユニット10、通信ユニット11、及び2台のI/Oユニット12,12を含んでいる。
当業者にはよく知られているように、PLCのCPUユニット10には、ユーザプログラムを格納するためのユーザプログラムメモリと、PLCとしての機能を実現するためのシステムプログラムを格納するシステムプログラムメモリと、入出力データを格納するためのI/Oメモリと、各種システム設定を記憶するためのシステム設定メモリなどが設けられている。
また、システムプログラムは、I/Oメモリの出力データを読み出してI/Oユニット12へと送り出すと共に、I/Oユニット12の入力データを読み込んでI/Oメモリに書き込むI/Oリフレッシュ処理と、I/Oメモリの入出力データを参照してユーザプログラムを実行すると共に、その実行結果でI/Oメモリの内容を書き換えるユーザプログラム実行処理と、ユーザ操作の受付け、表示信号の送出、ツール装置との交信、リモートI/Oターミナルとの交信などを行う周辺サービス処理とが組み込まれている。
そして、この周辺サービス処理において、通信ユニット11を介してリモートI/Oターミナル2a〜2dと適宜交信することによって、リモートI/Oターミナルへの出力データの送出、リモートI/Oターミナルからの入力データの取り込みなどが行われる。また、ネットワーク3に接続される図示しないツール装置と交信することによって、ユーザプログラムの書き換え処理、編集処理、モニタ処理などの種々公知の周辺サービス処理が実現される。
また、制御用機器を構成するPLC1a,1b及びリモートI/Oターミナル2a〜2dのそれぞれでは、図示しないツール装置からネットワーク3上へと送信された動作モード変更要求フレームが受信された場合、その動作モード変更要求に付されたパスワードと自己に設定されたパスワードとの照合一致を条件として、その動作モード変更要求で種別指定された動作モード変更を実行する機能が仕組まれている。
ここで言う「動作モード変更の種別」とは、例えばPLCの場合であれば、プログラムの運転モードへの変更、プロクラムの停止モードへの変更、コンフィグレーションロック(コンフィグレーションデータの変更拒否)モードへの変更、コンフィグレーションアンロック(コンフィグレーションデータの変更許可)モードへの変更、又はリセットモードへの変更等を意味するものである。
そして、本発明にあっては、それらの動作モードの変更を、パソコンにツールソフトをインストールしてなるツール装置の存在なくして、かつパスワードの入力操作もなくして実行可能とするために、制御用機器の少なくとも1台を、動作モード変更要求の発信局として位置付けると共に、他の制御用機器については受信局として位置づけ、発信局として位置付けられた制御用機器には、「権限情報記憶手段」と「動作モード変更要求送信手段」とを設けるようにしている。
ここで、権限情報記憶手段には、動作モード変更用権限情報を、動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれに対応して一連に記憶される。
また、動作モード変更要求送信手段は、所定の種別指定を含む動作モード変更指令が与えられるのに応答して、種別指定を含む動作モード変更要求を生成すると共に、こうして生成された種別指定を含む動作モード変更要求に対して、前記権限情報記憶手段に記憶された各受信局の動作モード変更用権限情報に含まれるパスワードを自動的に付加して、各受信局に宛てて前記フィールドネットワークへと送り出す動作を実行するように構成されている。
図1の例の場合、PLC1aが動作モード変更要求の発信局として位置付けられ、他のPLC1b及び4台のリモートI/Oターミナル2a〜2dが動作モード変更要求の受信局として位置付けられる。
PLC1aには上述の動作モード変更用権限情報が保持される。PLC1aに動作モード変更用権限情報を保持させるについては、様々な方法が考えられる。
図2に示される例にあっては、CPUユニット10の側にカードスロット10cを設ける一方、これに装着されるメモリカード4にはあらかじめ動作モード変更用権限情報4aを格納させておき、このメモリカード4をカードスロット10cに装着することによって、CPUユニット10に対して動作モード変更用権限情報を保持させるようにしている。
図3の例にあっては、CPUユニット10の側にコネクタ10cを設ける一方、これにケーブルを介してハンディツール5を接続し、ハンディツール5に設けられたカードスロット5aに対して動作モード変更用権限情報4aを格納させたメモリカード4を装着することによって、CPUユニット10に対してフレーム構成データを保持させることを可能としている。
図4の例にあっては、CPUユニット10内の回路基板上にパッケージメモリで構成された不揮発性メモリ6を固定的にまたは着脱可能に設ける一方、この不揮発性メモリ6内に現場であるいはあらかじめ別の場所でツール装置を利用して動作モード変更用権限情報を書き込むことにより、CPUユニット10に対してフレーム構成データを保持させることを可能としている。
このように、動作モード変更要求の発信局として位置付けられた制御用機器がPLCの場合、これに動作モード変更用権限情報を保持させる手法としては様々な構成を採用することができる。以下の説明においては、図2に示される方法により動作モード変更用権限情報を保持させたものとして話を進めることとする。
なお、図1〜図4において、10−1は各種別の動作モード変更(例えば、プログラムの運転モードへの変更、プロクラムの停止モードへの変更、コンフィグレーションロック(コンフィグレーションデータの変更拒否)モードへの変更、コンフィグレーションアンロック(コンフィグレーションデータの変更許可)モードへの変更、又はリセットモードへの変更等)を指示するための動作モード変更指示スイッチであり、具体的にはDIPスイッチ等で構成することができる。また、10−2は動作モード変更の対象を自機とネットワーク全体とに切り替えるための動作モード変更対象切替スイッチである。これらのスイッチの動作については、後にフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
なお、当業者にはよく知られているものであるが、CPUユニット10及び通信ユニット11のハードウェアブロック図を念のため図5に示す。同図に示されるように、CPUユニット10内には、メモリカードインタフェース1001、不揮発性メモリ1002、RAM1003、MPUブロック1004、バス制御部1008、表示部1005、設定部1006、及びUSBインタフェース1007が設けられている。
メモリカードインタフェース1001は、先ほど説明したカードスロット10cに対応するものである。不揮発性メモリ1002は、システムプログラムメモリ、ユーザプログラムメモリ、I/Oメモリ、システム設定メモリ等々を総称するものであり、本発明で着目される「動作モード変更用権限情報」はこの不揮発性メモリ1002に主として格納されている。RAM1003はワークエリアなどとして使用される。MPUブロック1004はMPUとASICとを含んで構成され、不揮発性メモリ1002から読み出されたシステムプログラムに従って動作することにより、先ほど説明したIOリフレッシュ処理、ユーザプログラム実行処理、周辺サービス処理の機能を実現するものである。バス制御部1008は通信ユニット11との間のデータのやり取りを司るものである。表示部1005はCPUユニットの外表面に設けられる図示しない表示ランプや数値表示器の動作を制御するものである。設定部1006は各種の設定操作に供されるものであり、本発明に関連しては、先ほど説明した動作モード変更指示スイッチ10−1及び動作モード変更対象切替スイッチ10−2などが含まれている。USBインタフェース1007はCPUに対してUSBケーブルを接続するために供される。
一方、通信ユニット11には、不揮発性メモリ1101、RAM1102、MPUブロック1103、バス制御部1107、表示部1104、設定部1105、及び通信物理層1106とが含まれている。
不揮発性メモリ1101は、通信ユニットとしての機能を実現するためのシステムプログラム等を格納するものである。RAM1102はワークエリアとして機能するものである。MPUブロック1103は、不揮発性メモリ1101から各種のシステムプログラムを読み込んで実行することによって、通信ユニットとしての機能を実現する。バス制御部1107はCPUユニット10とのデータのやり取りに供される。表示部1104は通信ユニット11の外表面に設けられた各種ランプの表示制御に供される。設定部1105は、例えばDIPスイッチなどで構成され、ノードアドレスの設定や通信速度の設定に供される。通信物理層1106は、ネットワーク3を介して他の制御用機器(PLCやリモートI/Oターミナルなど)との間で通信動作の実現のために供される。
そして、後に図8〜図11、図14のフローチャートを参照して説明する処理を実現するためのシステムプログラムは、CPUユニット10内の不揮発性メモリ1002に格納され、MPUブロック1004によって実行される。
次に、リモートI/Oターミナル2のハードウェアブロック図が図6に示されている。同図に示されるように、リモートI/Oターミナル2には、I/O回路201、MPUブロック202、通信物理層203、不揮発性メモリ204、表示部205、及び設定部206がそれぞれ設けられている。
I/O回路201は外部端子台からの入力信号の取り込みや外部端子台に対する出力信号の送出に供される。MPUブロック202はリモートI/Oターミナル全体を統括制御するものであり、不揮発性メモリ204に格納されたシステムプログラムを実行することによって、リモートI/Oターミナルとして必要な各種の機能を実現する。通信物理層203は、ネットワーク3に接続されて、上位となるPLCとの間で入出力データの送受信に供される。不揮発性メモリ204は先に説明したように、システムプログラムを記憶する他、I/O回路201から取り込まれた入力データ及びI/O回路201へと出力されるべき出力データのバッファ領域としても使用される。表示部205は、リモートI/Oターミナルの外表面に設けられたランプ等の表示制御に供される。設定部206は、例えばDIPスイッチ等で構成されて、当該リモートI/Oターミナルのノードアドレス及び通信速度の設定などに供される。
次に、メモリカード4(図2及び図3参照)または不揮発性メモリ6(図4参照)に格納される「動作モード変更用権限情報」のデータ構造を図7を参照しながら説明する。
「動作モード変更用権限情報」とは、換言すれば、受信局として位置付けられた制御用機器(図1の場合、PLC1b、4台のリモートI/Oターミナル2a〜2d)の動作モードを遠隔操作で一括的に変更する際に、発信局として割り付けられた制御用機器(図1の場合、PLC1a)からネットワーク3上に送り出される動作モード変更要求フレームが正当な権限を有する者から発せられたことの認証のために供される情報のことを意味している。
この動作モード変更用権限情報は、基本的には、ノードアドレス、デバイスタイプ、パスワードからなる。そして、動作モード変更用権限情報の記憶手段として機能するメモリカード4(図2及び図3参照)または不揮発性メモリ6(図4参照)には、図7(a)に示されるように、各制御用機器毎の記憶エリアが設けられ、それらの記憶エリアには上述の動作モード変更用権限情報が格納される。
なお、これら一連の動作モード変更用権限情報の末尾には、メモリカード4又は不揮発性メモリ6に格納されたデータの信頼性を確認するためにチェック用コード(例えば、冗長検査コード、ハッシュコード、署名コード等)が格納される。
ここで、「ノードアドレス」とは、ネットワーク上でその制御用機器を一意に特定するためのアドレスである。動作モード変更要求フレームの送信は、このノードアドレスに対して行われる。また、後述するように、動作モード変更対象が「ネットワーク全体」のとき自機に対して動作モード変更を行う場合には、このノードアドレスによって動作モード変更対象が自機であることが認識される。
「デバイスタイプ」とは、制御用機器の種別を表すコードである。例えば、汎用ディスクリートI/O、通信アダプタ、セーフティネットワークコントローラ、セーフティディスクリートI/O等のような機器の種別や、製造元、製品コードなどにより構成される。
「パスワード」とは、設定情報の作成者により決定されるコードであって、例えばこのパスワードを管理者のレベルに応じて階層構造的に設定すれば、動作モード変更処理の起動それ自体については現場作業員に委ねつつも、このパスワードのレベルを適宜に設定することによって、実際に動作モード変更の行われる機器の選択が可能となる。
次に、以上説明したハードウェア構成及びデータ構造を前提とする本発明システムの動作を図8〜図14のフローチャートを参照しながら順次詳細に説明する。
発信局となるPLC1aのCPU10の処理全体の中で、動作モード変更指令が与えられたときの初期段階の処理だけが抽出されて図8に示されている。なお、周知のように、PLCのCPUユニットにおいては、電源投入直後のイニシャル処理を経たのちにあっては、共通処理にて規定のハードウェアチェック等を行いつつ、I/Oリフレッシュ処理、命令実行処理、周辺サービス処理をサイクリックに実行する。そして、周辺サービス処理において、他の制御用機器との間での通信処理や各種入力操作に応じた処理等を実行する。この各種入力操作に応じた処理において、現場作業者等による動作モード変更指示スイッチ10−1の操作が検出されると、図8のフローチャートに示される処理が開始されることとなる。
同図において、処理が開始されると、まず、動作モード変更指示スイッチ10−1の操作内容に基づいて、動作モード変更指示が受け付けられる(ステップ101)。続いて、メモリカード4内の記憶領域(図7(a)参照)から一連の「動作モード変更用権限情報」を読み出すと共に(ステップ102)、同領域の末尾に格納されたチェックコードを確認し(ステップ103)、一連のデータを適宜処理して得られたデータとメモリ内に格納されたチェック用コードとの照合一致を判定する(ステップ104)。
ここで、一連の「動作モード変更用権限情報」を処理して得られたデータとチェック用コードとが一致しなければ(ステップ104NO)、CPUユニットの外表面に設けられたランプを点滅させるなどの異常処理が実行される(ステップ108)。これに対して、一連の「動作モード変更用権限情報」を処理して得られたデータとチェックコードとが一致すると判定されると(ステップ104YES)、続いて、動作モード変更対象切替スイッチ10−2の動作状態が参照される。
ここで、動作モード変更対象切替スイッチ10−2の動作状態が自機と判定された場合には(ステップ105「自機」)、図14へと移行して自機のリストア処理が実行されるのに対し、ネットワーク全体と判定されると(ステップ105「ネットワーク全体」)、図9へと移行して、ネットワーク全体のリストア処理が実行される。
このように、図示の実施形態においては、動作モード変更処理の開始に先立ち、チェックコードに基づいてメモリカードから読み出されたデータ(動作モード変更用権限情報)の信頼性が自動的にチェックされると共に、CPUユニット10に設けられた動作モード変更対象切替スイッチ10−2を「自機」または「ネットワーク全体」のいずれかに設定することによって、自機のみに関するリストア処理と自機を含むネットワーク全体の動作モード変更処理とを択一的に実行させることができるようになっている。
次に、ネットワーク全体の動作モード変更処理の詳細を示すフローチャート(その1〜その3)が図9〜図11に示されている。図9において処理が開始されると、まず、ステップ201においては、ネットワーク上の全ての制御用機器に関して動作モード変更処理が完了したかどうかの判定が行われる。ここで、全ての機器に関して完了したと判定されれば(ステップ201YES)、終了処理が実行されて、例えばCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプが所定の態様で表示される(ステップ209)。
これに対して、動作モード変更処理が全ての機器に関して未だ完了していないと判定されれば(ステップ201NO)、続いて、制御用機器1台分の動作モード変更用権限情報が読み出され(ステップ202)、その動作モード変更用権限情報に含まれるノードアドレスを参照することによって、自機のデータか又は他機のデータかの判定が行われる(ステップ203)。ここで、他機のデータと判定されると(ステップ203NO)、ステップ204に進んで、対象機器に対して、デバイスタイプの送信要求コマンドを送出すると共に、そのレスポンスに基づいて、対象機器からデバイスタイプを取得する(ステップ204)。
続いて、対象機器から取得したデバイスタイプとメモリカードから読み出されたデバイスタイプとが照合(同一性判定)される(ステップ205)。ここで、両者が不一致と判定されると(ステップ205NO)、これはネットワーク上の制御用機器を交換時に誤って別の機種のものと交換してしまったような虞れが推定されるため、直ちに異常処理(ステップ208)を実行することによって、その旨をCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプを所定の態様で表示させることによってその旨をユーザに通知する。
これに対して、対象機器から取得したデバイスタイプとメモリカードから読み出されたデバイスタイプとが一致する場合には(ステップ205YES)、続いて、本発明の要部であるところの動作モード変更要求送信処理(ステップ206)への移行が行われる。
動作モード変更要求送信処理(ステップ206)の詳細が図11に示されている。同図に示されるように、動作モード変更要求送信処理においては、先ず、変更要求する動作モード種別が、「プログラムの運転モード」、「プロクラムの停止モード」、「コンフィグレーションロックモード」、「コンフィグレーションアンロックモード」、「リセットモード」、又は「その他」であるかの判定が行われる(ステップ301)。
そして、判定結果が、「プログラムの運転モード」、「プロクラムの停止モード」、「コンフィグレーションロックモード」、「コンフィグレーションアンロックモード」、「リセットモード」のいずれかであるときには、それぞれプログラムの運転開始要求(パスワード付き)の作成処理(ステップ302)、プログラムの停止要求(パスワード付き)の作成処理(ステップ303)、コンフィグレーションロック要求(パスワード付き)の作成処理(ステップ304)、コンフィグレーションアンロック要求(パスワード付き)の作成処理(ステップ305)、リセット要求(パスワード付き)の作成処理(ステップ306)のいずれかが実行され、しかるのち、それらの作成された動作モード変更要求は、それぞれ動作モード変更対象となるノードアドレスへと宛てて、ネットワーク3上へと送り出されることとなる(ステップ308)。
これに対して、判定結果が、上記のいずれでもないときには、直ちに異常処理(ステップ307)を実行することによって、その旨をCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプを所定の態様で表示させることによってその旨をユーザに通知する。
一方、動作モード変更要求を受信した機器における処理のフローチャートが図13に示されている。同図に示されるように、動作モード変更要求を受信した機器においては、先ず、当該動作モード変更要求に付されたパスワードと自己に設定されたパスワードとの照合を行う(ステップ501)。ここで、両パスワードが不一致のときには(ステップ501NO)、直ちに異常レスポンスを作成して、これを当該動作モード変更要求の送信元である発信局へと送信する(ステップ505)。これに対して、両パスワードが一致するときには(ステップ501YES)、本発明の要部であるところの動作モード変更処理を実行する(ステップ502)。
ここで、動作モード変更処理(ステップ502)の詳細が図12に示されている。同図に示されるように、動作モード変更処理においては、先ず、要求された動作モード種別が、「プログラムの運転モード」、「プロクラムの停止モード」、「コンフィグレーションロックモード」、「コンフィグレーションアンロックモード」、「リセットモード」、又は「その他」のいずれであるかの判定が行われる(ステップ401)。
そして、判定結果が、「プログラムの運転モード」、「プロクラムの停止モード」、「コンフィグレーションロックモード」、「コンフィグレーションアンロックモード」、「リセットモード」のいずれかであるときには、それぞれプログラムの運転開始処理(ステップ402)、プログラムの停止処理(ステップ403)、コンフィグレーションロック処理(ステップ404)、コンフィグレーションアンロック処理(ステップ405)、リセット処理(ステップ406)のいずれかが実行され、これにより目的とする動作モードの変更が達成される。これに対して、判定結果が、上記のいずれでもないときには、直ちに異常処理(ステップ407)を実行することによって、その旨をCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプを所定の態様で表示させることによってその旨をユーザに通知する。
図13に戻って、動作モード変更処理(ステップ502)が終了すると、続いて、動作モード変更が正常に終了したか否かの判定が行われる(ステップ503)。ここで、正常終了と判定されると(ステップ503YES)、正常レスポンスが作成されて、当該動作モード変更要求の送信元たる発信局へと送信されるのに対して(ステップ504)、異常終了と判定されると(ステップ503NO)、異常レスポンスが作成されて、当該動作モード変更要求の送信元たる発信局へと送信される(ステップ505)。
すると、図9に戻って、発信局の側では、レスポンスの確認が行われ(ステップ207)、正常レスポンスと判定されたときには(ステップ207「正常」)、最初に戻って次の機器に関する同様な処理が実行されるのに対して、異常レスポンス又はタイムアウトと判定されたときには(ステップ207NO)、直ちに異常処理(ステップ208)を実行することによって、その旨をCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプを所定の態様で表示させることによってその旨をユーザに通知し、しかるのち、最初に戻って次の機器に関する同様な処理が実行される。
一方、図9のフローチャートにおいて、ノードアドレスをチェックした結果、自機の権限情報であると判定されるときには(ステップ203YES)、図10へと移行して、自機のデバイスタイプが読み出した値と一致するか(ステップ210)、自機のパスワードが読み出したパスワードと一致するか(ステップ211)の判定を行う。ここで、両判定結果がいずれも肯定されると(ステップ210YES、211YES)、先ほど図12を参照しつつ説明した動作モード変更処理(ステップ212)を実行する。
しかるのち、この動作モード変更処理(ステップ212)が正常に終了すれば(ステップ213YES)、図9のフローチャートの最初に戻って、次の機器に関する同様な処理が実行されるのに対して、自機のデバイスタイプが読み出した値と一致しなかったり(ステップ210NO)、自機のパスワードが読み出したパスワードと一致しなかったり(ステップ211NO)、或いは動作モード変更処理(ステップ212)が正常に終了しなかったりしたときには(ステップ213NO)、直ちに異常処理(ステップ214)を実行することによって、その旨をCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプを所定の態様で表示させることによってその旨をユーザに通知し、しかるのち、図9のフローチャートの最初に戻って、次の機器に関する同様な処理が実行される。
次に、図8のフローチャートにおいて、動作モード変更対象が自機であると判定された場合に実行される自機の動作モード変更処理の詳細を図14のフローチャートを参照して説明する。
同図において処理が開始されると、まず、メモリカードから読み出された自機のノードアドレスを元に自機の権限情報の検索が行われ(ステップ601)、続いて、自機の権限情報が読み出される(ステップ602)。すなわち、自機に既にストアされている権限情報が読み出されるわけである。
続いて、ステップ603においては、自機のデバイスタイプとメモリカードから読み出されたデバイスタイプとの照合(同一性判定)が行われる(ステップ603)。ここで両者が不一致とされると(ステップ403NO)、ステップ608へと進んで、異常処理が実行され、例えばCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプが所定の態様で表示される。
ステップ603において、自機のデバイスタイプとメモリカードから読み出されたデバイスタイプとが一致すると判定される場合には(ステップ603YES)、続いてステップ604へと移行して、自機のパスワードとメモリカードから読み出されたパスワードとの照合が行われる(ステップ604)。ここで両者が不一致の場合には(ステップ604NO)、ステップ608へと進んで、同様な異常処理が実行される。
ステップ604において、両者が一致すると判定される場合には(ステップ604YES)、続いてステップ605へと進んで、自機の固有IDとメモリカードから読み出された固有IDとの照合(同一性判定)が行われる。ここで、両者が一致すると判定される場合には(ステップ405YES)、先ほど図12を参照しつつ説明した動作モード変更処理が実行される(ステップ605)。
動作モード変更処理(ステップ605)の終了を待って、動作モード変更が正常に終了したか否かの判定が行われ(ステップ606)、正常終了の場合には(ステップ606YES)、直ちに終了処理(ステップ607)が行われるのに対して、異常終了の場合には(ステップ606NO)、ステップ608へと進んで、異常処理が実行され、例えばCPUユニットの外表面に設けられた図示しないランプが所定の態様で表示される。しかるのち、終了処理(ステップ607)が実行される。
このように、この実施形態の制御システムにおいては、発信局として位置付けられたPLCの側において、そのCPUの外表面に設けられた動作モード変更対象切替スイッチ10−2を自機の側に設定することによって、ネットワーク上の他の制御用機器に対し何ら影響を与えることなく、自機のみにおいて動作モード変更処理を、動作モード変更指令スイッチ10−1の操作により実行させることができる。
最後に、この実施形態における分散型制御システムにおける動作モード遷移態様の一例につき、図15を参照して説明する。同図に示されるように、この実施形態における分散型制御システムによれば、(1)アンロック運転モードにおけるプログラム「運転」からプロクラム「停止」への動作モード変更(M12)、プログラム「停止」からプログラム「運転」への動作モード変更(M22)、(2)ロック運転モードにおけるプログラム「運転」からプロクラム「停止」への動作モード変更(M21)、プログラム「停止」からプログラム「運転」への動作モード変更(M22)、(3)アンロック運転モードにおけるプログラム「停止」からロック運転モードにおけるプログラム「停止」への動作モード変更(M31)、ロック運転モードにおけるプログラム「停止」からアンロック運転モードにおけるプログラム「停止」への動作モード変更(M32)、(4)アンロック運転モードにおけるプログラム「運転」からロック運転モードにおけるプログラム「運転」への動作モード変更(M41)、ロック運転モードにおけるプログラム「運転」からアンロック運転モードにおけるプログラム「運転」への動作モード変更(M42)と言った様々な動作モード変更が可能となる。
以上説明したように、この実施形態の分散型制御システムによれば、別途あらかじめメモリカード4や不揮発性メモリ6にツール装置等を利用して動作モード変更対象機器のそれぞれに対応する動作モード変更権限情報を記憶させておきさえすれば、以後、そのメモリカード4または不揮発性メモリ6を、発信局として位置付けられた制御用機器(例えば、PLC等)側に組み込むことによって、動作モード変更指令スイッチ10−1の操作により、別途パスワードの入力操作を伴うことなく、自機またはネットワーク全体を対象として、それらの制御機器に対して動作モード変更要求フレームを自動送信させることによって、ツール装置における複雑な操作に煩わされることなく、それらの制御機器に関する動作モード動作変更を自動的に行わせることができる。
そのため、従前のように、ツール装置を現場に持ち込んだり、あるいはあらかじめ現場作業員にツール装置の使用方法を指導する必要もなくなり、設定情報の変更操作を特別な熟練作業員のみならず現場の一般の作業員にも実行させることができる。
しかも、権限情報記憶手段として、発信局として位置づけられた制御用機器に対して着脱自在に装着可能なメモリカード、発信局として位置づけられた制御用機器にケーブル接続されたハンディツールに対して着脱自在に装着可能なメモリカード、又は発信局として位置づけられた制御用機器内蔵の回路基板上に着脱自在に装着可能な不揮発性メモリ素子を採用しているため、それらのメモリカードや不揮発性メモリ素子を取り外してしまいさえすれば、最早、発信局となる制御用機器に対して種別指定を含む動作モード変更指令を与えても、生成される動作モード変更要求にパスワードが付されることはないから、メモリカードや不揮発性メモリ素子を管理者の側が保管することで、現場作業者による不用意な動作モード変更処理を確実に回避することができる。
また、動作モード変更要求送信動作に先立って、送信先となる制御用機器からデバイスタイプを取得すると共に、こうして取得されたデバイスタイプを権限情報に含まれるデバイスタイプと照合し、両者が照合一致のときには(ステップ205YES)、その制御用機器に対する動作モード変更要求送信動作を実行する一方(ステップ206)、両者が照合不一致のときには(ステップ205NO)、その制御用機器に対する動作モード変更要求送信動作をスキップするように仕組まれているため(ステップ208)、動作モード変更対象となる制御用機器が何らかの原因で別の機器と差し替えられているような場合には、パスワード付き動作モード変更要求の送信に先立って、そのことが判明されるため、そのような誤って差し替えられた制御用機器に対して動作モード変更指令が送られることを未然に防止することができる。
また、受信局となる制御用機器のそれぞれに、種別指定を含む動作モード変更動作の実行状況を発信局となる制御用機器へと通知するための通知手段が設けられているため(ステップ504,505)、動作モード変更予定の各受信局の制御用機器において、予定される動作モード変更処理が正しく行われたか否かを発信局の制御用機器において確認することができる(ステップ207)。
また、発信局となる制御用機器の側では、動作モード変更指令スイッチ10−1のみならず動作モード変更対象切替スイッチ10−2を設けて、リストア対象を自機とネットワーク全体とに選択可能としているため、自機のみに対する動作モード変更が必要であるにも拘わらず、ネットワーク全体に対して動作モード変更を行わざるを得ないといった不都合を生ずることもなく、各場合に応じて適切な範囲に絞り込んで、動作モード変更が可能となる。
なお、以上の実施形態においては、動作モード変更処理の指令を、発信局側に設けられた動作モード変更指令スイッチ10−1に基づいて行ったが、発信局側の制御機器が例えばPLCであるような場合には、所定のメモリ内にユーザプログラムの実行結果で制御されるフラグを設け、このフラグのオンオフタイミングにより、動作モード変更処理に起動をかけたり、あるいはPLCに通信を介して接続されたリモートI/Oユニットの側に動作モード変更指令スイッチを設け、このスイッチの操作信号を通信を介してPLCに送信することで、PLC側における動作モード変更処理の起動をかけるようにしても同様な効果を得ることができる。
また、以上の実施形態においては、動作モード変更用権限情報をPLCに保存するようにしたが、この種の産業用ネットワークに接続される他の制御用機器(例えば、リモートI/Oターミナル、セーフティネットワークコントローラ等々)に設けてもよいことは勿論である。
また、以上の実施形態においては、このような動作モード変更を実行するための処理を、発信局として位置付けられたPLCのCPUユニットに組み込んだが、発信局となる制御用機器がPLCの場合、そのようなソフトウェアが組み込まれるべきユニットは必ずしもCPUユニットに限られるものではなく、例えば通信ユニットそれ自体に設けたり、その他各種の高機能ユニットにそれぞれ設けてもよいことは勿論である。
この発明によれば、前記発信局となる制御用機器に対して種別指定を含む動作モード変更指令を与えることにより、なんらの権限情報入力操作を伴うことなく、前記動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれにおける指定種別の動作モード変更を遠隔操作で一括して実行可能とされるから、パソコン上にツールソフトをインストールしてなるツール装置を使用することなく、かつ受信局として位置づけられた1又は2以上の制御用機器の動作モードを、それらの制御用機器のそれぞれに設定されたパスワード等の権限情報を操作者である現場作業者等に意識させることなく、確実にかつ誤り無く、遠隔操作で一括変更させることが可能となる。
本発明が適用される分散型制御システムの一例を示すシステム構成図である。 1台のPLCのみに権限情報を保持させる場合の説明図(その1)である。 1台のPLCのみに権限情報を保持させる場合の説明図(その2)である。 1台のPLCのみに権限情報を保持させる場合の説明図(その3)である。 CPUユニット及び通信ユニットのハードウェア構成を示すブロック図である。 リモートI/Oターミナルのハードウェア構成を示すブック図である。 動作モード変更用権限情報のデータ構造を示す説明図である。 発信局となる制御用機器における処理を示すフローチャートである。 一括動作モード変更処理のフローチャート(その1)である。 一括動作モード変更処理のフローチャート(その2)である。 一括動作モード変更処理のフローチャート(その3)である。 動作モード変更処理のフローチャートである。 動作モード変更要求を受信した機器における処理のフローチャートである。 自機の動作モード変更処理のフローチャートである。 動作モード遷移説明図である。
符号の説明
1a 発信局として位置付けられるPLC
1b 受信局として位置付けられるPLC
2a〜2d 受信局として位置付けられるリモートI/Oターミナル
3 ネットワーク
4 メモリカード
4a 動作モード変更用権限情報
5 ハンディツール
5a カードスロット
6 不揮発性メモリ
6a 動作モード変更用権限情報
10 CPUユニット
10−1 動作モード変更指令スイッチ
10−2 動作モード変更対象切替スイッチ
10a 表示部
10b 操作部
10c カードスロット
11 通信ユニット
12 I/Oユニット
1001 メモリカードインタフェース
1002 不揮発性メモリ
1003 RAM
1004 MPUブロック
1005 表示部
1006 設定部
1007 USBインタフェース
1008 バス制御部
1101 不揮発性メモリ
1102 RAM
1103 MPUブロック
1104 表示部
1105 設定部
1106 通信物理層
1107 バス制御部
201 I/O回路
202 MPUブロック
203 通信物理層
204 不揮発性メモリ
205 表示部
206 設定部

Claims (6)

  1. PLCやPLCのリモートI/Oターミナル等のような制御用機器を複数台分散配置すると共に、それらをフィールドネットワークを介して結んで構成され、
    前記複数台の制御用機器のそれぞれには、
    フィールドネットワークを介してパスワード付の動作モード変更要求が受信されたとき、その動作モード変更要求に付されたパスワードと自己に設定されたパスワードとの照合一致を条件として、その動作モード変更要求で種別指定された動作モード変更を実行する処理が仕組まれており、
    それにより、前記フィールドネットワークに直接又は間接に接続されたツール装置において、パスワード入力を伴う所定操作を行い、フィールドネットワーク上にパスワード付かつ種別指定を含む動作モード変更要求を送り出すことにより、その動作モード変更要求の送信先となる制御用機器の指定種別の動作モード変更を遠隔操作で実行可能とされた分散型制御システムにおいて、
    前記制御用機器の少なくとも1つを動作モード変更要求の発信局として位置付けると共に、その他の制御用機器を動作モード変更要求の受信局として位置付け、
    前記発信局として位置付けられた制御用機器には、
    動作モード変更用権限情報を、動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれに対応して記憶させてなる権限情報記憶手段と、
    所定の種別指定を含む動作モード変更指令が与えられるのに応答して、種別指定を含む動作モード変更要求を生成すると共に、こうして生成された種別指定を含む動作モード変更要求に対して、前記権限情報記憶手段に記憶された各受信局の動作モード変更用権限情報に含まれるパスワードを自動的に付加して、各受信局に宛てて前記フィールドネットワークへと送り出す動作を実行する動作モード変更要求送信手段とが設けられており、
    それにより、前記発信局となる制御用機器に対して種別指定を含む動作モード変更指令を与えることにより、なんらの権限情報入力操作を伴うことなく、前記動作モード変更が必要とされる1若しくは2以上の受信局のそれぞれにおける指定種別の動作モード変更を遠隔操作で一括して実行可能としたことを特徴とする分散型制御システム。
  2. 前記権限情報記憶手段は、発信局として位置づけられた制御用機器に対して着脱自在に装着可能なメモリカード、発信局として位置づけられた制御用機器にケーブル接続されたハンディツールに対して着脱自在に装着可能なメモリカード、又は発信局として位置づけられた制御用機器内蔵の回路基板上に着脱自在に装着可能な不揮発性メモリ素子である、ことを特徴とする請求項1に記載の分散型制御システム。
  3. 前記動作モード変更要求送信手段は、動作モード変更要求送信動作に先立って、送信先となる制御用機器からデバイスタイプを取得すると共に、こうして取得されたデバイスタイプを権限情報に含まれるデバイスタイプと照合し、両者が照合一致のときにはその制御用機器に対する動作モード変更要求送信動作を実行する一方、両者が照合不一致のときにはその制御用機器に対する動作モード変更要求送信動作をスキップするように仕組まれている、ことを特徴とする請求項1に記載の分散型制御システム。
  4. 前記種別指定を含む動作モード変更指令が、当該発信局となる制御用機器に備え付けられた所定スイッチが操作されたこと、当該発信局となる制御用機器宛の所定コマンドがフィールドネットワークを介して受信されること、又は当該発信局となる制御用機器に接続されたツール装置において所定操作が行われること、により生成される、ことを特徴とする請求項1に記載の分散型制御システム。
  5. 前記受信局となる制御用機器のそれぞれには、種別指定を含む動作モード変更動作の実行状況を発信局となる制御用機器へと通知するための通知手段が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の分散型制御システム。
  6. 動作モード変更の種別には、プログラムの運転モードへの変更、プロクラムの停止モードへの変更、コンフィグレーションロックモードへの変更、コンフィグレーションアンロックモードへの変更、又はリセットモードへの変更が含まれている、ことを特徴とする請求項1に記載の分散型制御システム。
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