JP2009042663A - 鍵盤楽器の白鍵 - Google Patents
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Abstract
【課題】 象牙に近似した良好な吸湿性、表面硬度および触感を有するとともに、安価に製造することができる鍵盤楽器の白鍵を提供する。
【解決手段】 上面部に鍵材3を有する鍵盤楽器の白鍵1であって、鍵材3は、セルロース誘導体樹脂で構成された基部7と、シリカ含有セルロース誘導体樹脂で構成され、基部7の上面に積層された表皮部8と、から成る二色成形品で構成されている。また、基部7の上面および表皮部8の下面の少なくとも一方に、交互に配置された複数の凹溝9、11および複数の凸条10、12から成る所定の凹凸パターンが形成され、凹凸パターンが表皮部8を通して視認可能に構成されている。
【選択図】 図4
【解決手段】 上面部に鍵材3を有する鍵盤楽器の白鍵1であって、鍵材3は、セルロース誘導体樹脂で構成された基部7と、シリカ含有セルロース誘導体樹脂で構成され、基部7の上面に積層された表皮部8と、から成る二色成形品で構成されている。また、基部7の上面および表皮部8の下面の少なくとも一方に、交互に配置された複数の凹溝9、11および複数の凸条10、12から成る所定の凹凸パターンが形成され、凹凸パターンが表皮部8を通して視認可能に構成されている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、上面部に鍵材を配置した、ピアノなどの鍵盤楽器の白鍵に関する。
例えばグランドピアノなどのアコースティックピアノの白鍵は、一般に、前後方向に延びる木製の鍵本体と、鍵本体の前部に取り付けられた白鍵カバーを備えている。この白鍵カバーに演奏者の指が直接、触れられ、演奏が行われる。従来、特に高級機種のピアノの白鍵カバーには、伝統的に象牙が多く用いられていた。これは、象牙は、適度な吸湿性と表面硬度を有し、演奏時における指の触感が非常に良いことから、白鍵カバーとして理想的とされていたためである。
しかし、近年、資源の保護を目的としたワシントン条約などにより、象牙は、稀少で入手困難になっている。このため、象牙に代わる代替品が求められており、本出願人は、このような要請を満たす白鍵カバーを有する鍵を、特許文献1に開示している。この白鍵カバーは、特定のシリカを含有するセルロース誘導体樹脂で構成され、所定の表面硬度を有するものであり、ジエチルフタレートなどの可塑剤を添加し、射出成形によって成形される。この白鍵カバーは、射出成形で効率良く成形できるとともに、吸湿性が象牙に近く、表面硬度が象牙と同等で、触感に優れるという利点を有する。
しかし、この従来の白鍵カバーは、所要の表面硬度を確保するために、高価なシリカを比較的多量に、例えばセルロース誘導体樹脂100重量部に対して15重量部以上、配合することが必要であるため、白鍵の材料コストひいてはピアノの製造コストを押し上げるという欠点がある。また、象牙の場合には、その表面に板目などの模様が現れることで、特有の高級感が得られるのに対し、従来の白鍵カバーは、その全体が射出成形によって成形されるので、象牙のような模様は現れず、象牙との外観上の違いが明らかであり、高級感は得られない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、象牙に近似した良好な吸湿性、表面硬度および触感を有するとともに、安価に製造することができる鍵盤楽器の白鍵を提供することを目的としている。
この目的を達成するため、本発明は、上面部に鍵材を有する鍵盤楽器の白鍵であって、鍵材は、セルロース誘導体樹脂で構成された基部と、シリカ含有セルロース誘導体樹脂で構成され、基部の上面に積層された表皮部と、から成る二色成形品で構成されていることを特徴とする。
この鍵盤楽器の白鍵によれば、その上面部に配置された鍵材の表皮部が、シリカ含有セルロース誘導体樹脂で構成されているので、特許文献1の白鍵カバーと同様、象牙に近似した良好な吸湿性、表面硬度および触感を得ることができる。また、鍵材は、表皮部と、その下側のセルロース誘導体樹脂で構成された基部との2層構成になっていて、表皮部にのみ高価なシリカを含有するので、シリカを白鍵カバー全体に用いていた従来の場合と比較して、材料コストを削減できる。
また、鍵材が基部と表皮部との二色成形品で構成されているので、鍵材を効率良く製造でき、それにより、白鍵の製造コストをさらに削減することができる。この二色成形の際、例えばシリカ含有セルロース誘導体樹脂の流動性を確保するために、ジエチルフタレートなどの可塑剤を用いるとともに、基部の材質として、ABSやPMMAなどを用いた場合には、可塑剤が、基部を構成するABSなどと反応し、これを侵してしまうため、鍵材の二色成形を良好に行えず、その外観に悪影響を及ぼす。これに対し、本発明では、基部が、表皮部のマトリックスと同じセルロース誘導体樹脂で構成されているので、成形時に可塑剤が基部と反応して、これを侵すことがない。その結果、鍵材の二色成形を良好に行えるとともに、その外観を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器の白鍵において、基部の上面および表皮部の下面の少なくとも一方に、交互に配置された複数の凹溝および複数の凸条から成る所定の凹凸パターンが形成され、凹凸パターンが表皮部を通して視認可能に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、基部の上面および表皮部の下面の少なくとも一方に形成された凹凸パターンが、表皮部を通して視認される。したがって、この凹凸パターンを、例えば象牙模様を模した形状とすることによって、象牙のような模様が表皮部を通して見えることで、象牙に近似した高級感に溢れた外観を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の鍵盤楽器の白鍵において、鍵材は、少なくとも1オクターブ分の複数の鍵材を含むオクターブユニットとして成形され、オクターブユニットの複数の鍵材に、互いに異なる凹凸パターンが形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、少なくとも1オクターブ分の鍵材を含むオクターブユニットとして、鍵材を成形することによって、鍵材の成形をより効率良く行えるので、白鍵の製造コストをさらに削減することができる。また、このオクターブユニットでは、複数の鍵材の凹凸パターンが互いに異なるように形成されている。このため、鍵材を鍵ごとに同じ金型で成形し、各鍵の凹凸パターンが同じ場合の模様の単調さを回避でき、より自然で、象牙により近似した模様が得られることによって、白鍵の外観をさらに向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用したグランドピアノの白鍵を示している。同図に示すように、この白鍵1は、鍵本体2と、鍵本体2の上面の前部に取り付けられた、鍵材としての白鍵カバー3などを備えている。
鍵本体2は、スプルスなどの比較的軽量で、粘り強く、弾力性に富む木質材で構成されており、矩形の断面を有し、前後方向に延びている。鍵本体2の上面のの前後方向の中央には、バランスピン孔4aを形成した中座板4が、その後ろ側には、キャプスタンスクリュー(図示せず)が取り付けられるキャプスタン座板5が、後端部には、バックチェック(図示せず)が取り付けられるバックチェック座板6が、それぞれ接着されている。これらの座板4〜6は、鍵本体2よりも堅い堅木で構成されている。
図2に示すように、白鍵カバー3は、L字状の側面形状を有する基部7と、基部7の上面を覆うように積層された薄板状の表皮部8によって構成されている。基部7および表皮部8は、後述するような互いに異なる種類の所定の合成樹脂で構成されており、白鍵カバー3は、これらの合成樹脂の二色成形によって形成されている。なお、基部7および表皮部はそれぞれ所定の厚さt1、t2を有し、例えばt1=0.5mm、t2=1.5mmであり、したがって、白鍵カバー3全体の厚さt3=2.0mmである。
以下、白鍵カバー3の基部7および表皮部8の材質について説明する。このうち、表皮部8は、白鍵1の外装を構成するとともに、演奏者が直接、指を触れる部分であり、象牙に近似した特性を得るために、シリカ含有セルロース誘導体樹脂によって構成されている。このシリカ含有セルロース誘導体樹脂は、前述した特許文献1に記載されたものと基本的に同じであるので、以下、簡単に説明する。
シリカ含有セルロース誘導体樹脂は、セルロース誘導体樹脂に所定量の特定のシリカを含有するとともに、所定の表面硬度を有するものである。このセルロース誘導体樹脂としては、セルロースアセテート樹脂や、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂などが挙げられるが、セルロースアセテート樹脂が好ましく、本実施形態では、このセルロースアセテート樹脂が用いられている。
このセルロースアセテート樹脂には、成形時における適度な流動性を確保するために、所定量の可塑剤が添加されている。この可塑剤としては、ジメチルフタレートや、ジエチルフタレート、ジブチルフタレートなどのフタル酸エステルが挙げられる。本実施形態では、セルロースアセテート樹脂100重量部に対して、20〜50重量部のジエチルフタレートが添加されている。
セルロースアセテート樹脂に含有されるシリカは、そのシラノール基数が3.0(個/100Å2 )以下で、かつBET比表面積が100〜210m2/g の条件を満たすものが用いられる。
前者の条件は、シラノール基数が3.0を超えると、シリカの表面に吸着する水分が多くなるため、成形時の加熱溶融や混練の工程において、シリカが発泡したり、セルロースアセテート樹脂の加水分解を促進したりするなどの不具合が生じやすくなるためである。
BET比表面積は、シリカの基本粒子径の指標となるものであり、上記の後者の条件は、BET比表面積が100m2/g 未満の場合には、シリカの粒子が粗いため、成形品の表面の平滑性や硬度が十分に得られない一方、210m2/g を超えると、シリカ同士の凝集力が強くなり、セルロースアセテート樹脂内でのシリカの分散性が低下するためである。
以上のような物性を有するシリカは、所定量、例えばセルロースアセテート樹脂100重量部に対して15重量部以上、含有されている。これにより、デュロメータ硬さが82以上の表面硬度が確保され、演奏者の爪などによる傷付きが防止される。また、無機充填剤としてシリカを用いることによって、流動性の低下を抑制し、白鍵カバー3の成形性が高められるとともに、シリカがもつ吸湿性により、セルロースアセテート樹脂の吸湿性を損なうことなく、表皮部8の良好な吸湿性を確保することができる。
一方、白鍵カバー3の基部7は、シリカを含有しないセルロース誘導体樹脂で構成されている。このセルロース誘導体樹脂としては、セルロースアセテート樹脂や、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂などが挙げられる。このうち、表皮部8を構成するシリカ含有セルロース誘導体樹脂のマトリックスと同じものを用いるのが好ましく、したがって、本実施形態では、セルロースアセテート樹脂が用いられている。
また、図3および図4に示すように、白鍵カバー3の基部7の上面には、複数の凹溝9が形成され、隣り合う各2つの凹溝9、9の間が凸条10になっており、これらの凹溝9と凸条10によって、図5に示すような板目状の凹凸パターンが形成されている。凹溝9の深さDは例えば0.5mmである。以上のような凹溝9および凸条10から成る凹凸パターンは、後述するように、白鍵カバー3の二色成形のうち、基部7を成形する一次成形時に形成される。
一方、白鍵カバー3の表皮部8の下面には、複数の凹溝11および複数の凸条12が形成されている。これらの凹溝11および凸条12は、基部7の一次成形に続く表皮部8の二次成形時に形成される。したがって、凹溝11および凸条12は、基部7の凸条10および凹溝9とそれぞれ相補的な形状を有するとともに、凸条10および凹溝9にそれぞれ噛み合った(入り込んだ)状態になっている。
以上の構成の白鍵カバー3によれば、表皮部8は、その厚さが非常に薄いため、半透明性を有する。このため、白鍵カバー3の上面に照射された外部光の一部は、表皮部8の内部を透過し、基部7との境界面で反射した後、表皮部8内を再び透過し、外部に放射される。この反射光の光量は、表皮部8の厚さがより小さな凹溝11の部分(基部7の凸条10の部分)で反射したものは大きく、表皮部8の厚さがより大きな凸条12の部分(基部7の凹溝9の部分)で反射したものは小さい。以上の結果、白鍵カバー3の外部から、表皮部8を通して、図5に示すような、基部7および表皮部8の凹凸パターンに対応した縞模様が、その輪郭がぼかされた状態で視認され、最高級ランクの板目状の象牙模様のように見える。
また、図2および図4に示すように、基部7の前端部には斜面部13が、左右の端部には斜面部14、14がそれぞれ形成され、表皮部8には、これらの斜面部13、14、14をそれぞれ覆うように、カバー部15、16、16が形成されている。図示しないが、白鍵カバー3の後端部も同様に構成されている。以上の構成により、基部7は表皮部8で覆い隠され、表皮部8のみが外部から見えるので、白鍵1の外観をさらに向上させることができる。また、この構成により、基部7と表皮部8との一体性が高められ、薄い表皮部8の剛性を基部7によって効果的に補強できるとともに、水平方向の外力に対する抵抗が高められ、表皮部8を剥がれにくくすることができる。
次に、図6を参照しながら、白鍵カバー3の成形方法の一例を説明する。この成形は、二色成形によって次のように行われる。まず、同図(a)に示すように、基部成形用の第1可動金型22をコア金型21上にセットした後、両金型21、22間のキャビティ23に、溶融したセルロースアセテート樹脂を注入し、射出成形する。これにより、前述したような凹凸パターンを上面に有する基部7が一次成形される。
次に、第1可動金型22を取り外し(同図(b))、これに代えて、表皮部成形用の第2可動金型24をコア金型21に近づけ(同図(c))、セットする。次いで、第2可動金型24と基部7との間のキャビティ25に、溶融したシリカ含有セルロースアセテート樹脂を注入し、射出成形する。これにより、基部7と一体化された状態で、表皮部8が二次成形され、白鍵カバー3の成形が完了する(同図(d))。
なお、実際には、白鍵カバー3の成形は、図7(a)に示すような1オクターブ分のオクターブユニット3A、および同図(b)に示すような端数分のセミオクターブユニット3B(ピアノ2台分)の計2種類について行われる。そして、図8に示すように、スプルスなどを継ぎ接ぎしたピアノ1台分の鍵本体2Aの前部の所定位置に、7個のオクターブユニット3Aと、セミオクターブユニット3Bを分割した端数分の白鍵カバー3B1、3B2とを接着するとともに、その後ろ側の所定位置に、ピアノ1台分の帯状の中座板4A、キャプスタン座板5A、およびバックチェック座板6Aを接着した後、挽き割り機(図示せず)を用い、黒鍵とともに短冊状に挽き割ることによって、図1に示す白鍵1が完成する。
なお、図7(a)に示すように、オクターブユニット3Aでは、7つの白鍵カバー3の凹凸パターンが互いに異なるように形成されている。同様に、セミオクターブユニット3Bにおいても、白鍵カバー3の凹凸パターンが互いに異なるように形成されている。
以上のように、本実施形態の白鍵1によれば、白鍵カバー3の表皮部8が、シリカ含有セルロースアセテート樹脂で構成されているので、象牙に近似した良好な吸湿性、表面硬度および触感を得ることができる。また、基部7は、シリカを含有しないセルロースアセテート樹脂で構成されており、表皮部8にのみ高価なシリカを含有するので、シリカを白鍵カバー全体に用いていた従来の場合と比較して、材料コストを削減できる。
また、白鍵カバー3は、基部7と表皮部8との二色成形品で構成されているので、その製造を効率良く行えることにより、白鍵1の製造コストをさらに削減することができる。さらに、基部7が、表皮部8のマトリックスと同じセルロースアセテート樹脂で構成されているので、ABSやPMMAなどで構成した場合と異なり、成形時に可塑剤が基部と反応して、これを侵すことがない。その結果、白鍵カバー3の二色成形を良好に行えるとともに、その外観を向上させることができる。
また、基部7の上面および表皮部8の下面に形成された凹凸パターンが、表皮部8を通して、最高級ランクの板目状の象牙模様のように視認されるので、象牙に近似した高級感に溢れた外観を得ることができる。
さらに、白鍵カバー3を、1オクターブ分のオクターブユニット3Aと、端数分のセミオクターブユニット3Bとして成形するので、その成形をより効率良く行うことができ、白鍵1の製造コストをさらに削減することができる。また、これらのオクターブユニットAおよびセミオクターブユニット3Bのそれぞれにおいて、白鍵カバー3の凹凸パターンが互いに異なるので、各白鍵カバーの凹凸パターンが同じ場合の模様の単調さを回避でき、より自然で、象牙により近似した模様が得られることにより、白鍵1の外観をさらに向上させることができる。
図9は、白鍵カバーの2つの変形例を示している。同図に示すように、これらの白鍵カバー3a、3bは、基部7の上面およびおよび表皮部8の下面に、図5と異なる所定の凹凸パターンを形成し、それに対応した象牙のような模様が視認されるようにしたものである。(a)に示す白鍵カバー3aでは、柾目状の模様が得られ、(b)の白鍵カバー3bでは、他の所定の模様が得られる。以上のように、基部7および表皮部8の凹凸パターンを変えることによって、所望の任意の模様を得ることができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態は、本発明をグランドピアノの白鍵に適用した例であるが、これに限らず、本発明は、アップライトピアノや電子ピアノ、電子オルガンの白鍵などに広く適用できる。例えば、図10に示すような、木材を用いずに全体が合成樹脂で構成された電子オルガンの白鍵15に、本発明を適用してもよい。すなわち、この場合には、白鍵15全体を鍵材とし、その上面部の薄い部分のみを、シリカ含有セルロース誘導体樹脂で構成された表皮部とし、残りの部分をセルロース誘導体樹脂で構成された基部とすることによって、本発明による前述した効果を同様に得ることができる。
また、実施形態では、複数の凹溝および凸条による凹凸パターンを基部7の上面および表皮部8の下面の両方に形成しているが、これらの一方のみに形成してもよい。さらに、上述したように、凹凸パターンの形状はもとより、各凹溝の深さおよび形状なども、実施形態で示したものに限らず、適宜、変更できる。このことは、基部7および表皮部8の厚さについても同様であり、例えば、それらの材質などに応じ、凹凸パターンによる模様が所望の強さで視認されるように、表皮部8などの厚さを変更してもよい。
また、実施形態では、白鍵カバー3を、基本的に1オクターブ分の白鍵カバー3から成るオクターブユニット3Aとして成形しているが、より多くの白鍵カバー3を含めてユニット化し、成形してもよい。さらに、図6を用いて説明した白鍵カバーの二色成形法は、単なる例示であり、他の適当な方法を採用することができる。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 グランドピアノの白鍵
3 白鍵カバー(鍵材)
3a 白鍵カバー(鍵材)
3b 白鍵カバー(鍵材)
7 基部
8 表皮部
9 基部の凹溝
10 基部の凸条
11 表皮部の凹溝
12 表皮部の凸条
15 電子オルガンの白鍵(鍵材)
3 白鍵カバー(鍵材)
3a 白鍵カバー(鍵材)
3b 白鍵カバー(鍵材)
7 基部
8 表皮部
9 基部の凹溝
10 基部の凸条
11 表皮部の凹溝
12 表皮部の凸条
15 電子オルガンの白鍵(鍵材)
Claims (3)
- 上面部に鍵材を有する鍵盤楽器の白鍵であって、
前記鍵材は、セルロース誘導体樹脂で構成された基部と、シリカ含有セルロース誘導体樹脂で構成され、前記基部の上面に積層された表皮部と、から成る二色成形品で構成されていることを特徴とする鍵盤楽器の白鍵。 - 前記基部の上面および前記表皮部の下面の少なくとも一方に、交互に配置された複数の凹溝および複数の凸条から成る所定の凹凸パターンが形成され、当該凹凸パターンが前記表皮部を通して視認可能に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器の白鍵。
- 前記鍵材は、少なくとも1オクターブ分の複数の鍵材を有するオクターブユニットとして成形され、当該オクターブユニットの複数の鍵材に、互いに異なる前記凹凸パターンが形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の鍵盤楽器の白鍵。
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JP2012047930A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Yamaha Corp | 電子楽器の鍵 |
JP2012058492A (ja) * | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Yamaha Corp | 電子楽器の鍵 |
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-
2007
- 2007-08-10 JP JP2007209961A patent/JP2009042663A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20101102 |