JP2009042506A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】筐体内部への塵埃の侵入を防ぎ、防塵フィルタ部の交換頻度を減らすプロジェクタを提供する。
【解決手段】防塵フィルタ部40は、吸気口23を覆うように配置され、フィルタ本体41とフィルタ枠42とを有して構成されている。ダクトユニット50は、ダクト510と、シロッコファン520と、スピーカ530とを有して構成され、吸気口23の内側に配置されている。スピーカ530は、出力された音が防塵フィルタ部40を介して吸気口23から筐体の外部に放音されるように、ダクト510に取り付けられている。防塵フィルタ部40は、ダクトユニット50に対して、フィルタ枠42の端部がダクト510の導入口511の内側に入るように着脱可能に装着され、音の出力に伴うスピーカ530の振動がダクト510を介して伝搬できるようになっている。
【選択図】図5
【解決手段】防塵フィルタ部40は、吸気口23を覆うように配置され、フィルタ本体41とフィルタ枠42とを有して構成されている。ダクトユニット50は、ダクト510と、シロッコファン520と、スピーカ530とを有して構成され、吸気口23の内側に配置されている。スピーカ530は、出力された音が防塵フィルタ部40を介して吸気口23から筐体の外部に放音されるように、ダクト510に取り付けられている。防塵フィルタ部40は、ダクトユニット50に対して、フィルタ枠42の端部がダクト510の導入口511の内側に入るように着脱可能に装着され、音の出力に伴うスピーカ530の振動がダクト510を介して伝搬できるようになっている。
【選択図】図5
Description
本発明は、スピーカを備えたプロジェクタに関する。
プロジェクタは、光源からの光束を、液晶ライトバルブなどの光変調部により画像信号に応じて変調し、変調された画像光をスクリーン等に投写する光学機器であり、企業内でのプレゼンテーションや、家庭内での映画鑑賞等の種々の用途に用いられている。また、画像光を投写するだけでなく、スピーカを内蔵して画像信号に付随する音声信号に応じた音を出力するプロジェクタも多く用いられている(特許文献1参照)。
プロジェクタの光源は、その点灯に伴って、光源自身や光変調部等の内部部品の温度上昇を招き、それらの部品の性能や機能を低下させる虞がある。内部部品の温度上昇を抑制するために、多くのプロジェクタは、筐体に吸気口が設けられ、その吸気口から外気を取り入れて内部部品を冷却している。その吸気口には外気に混在する塵埃が筐体内部に侵入しないように防塵フィルタが配置されている。
プロジェクタの光源は、その点灯に伴って、光源自身や光変調部等の内部部品の温度上昇を招き、それらの部品の性能や機能を低下させる虞がある。内部部品の温度上昇を抑制するために、多くのプロジェクタは、筐体に吸気口が設けられ、その吸気口から外気を取り入れて内部部品を冷却している。その吸気口には外気に混在する塵埃が筐体内部に侵入しないように防塵フィルタが配置されている。
しかしながら、特許文献1に記載のプロジェクタの筐体には、スピーカから出力された音が筐体の外部に放音されるように複数の孔(放音口)が形成されているため、この複数の孔から外気に混在する塵埃が筐体内部に侵入する虞がある。この筐体内部に侵入した塵埃が光変調部等の光学部品に付着すると、投写画像の画質が劣化するという問題がある。
また、多くのプロジェクタに備えられている防塵フィルタは、使用時間が経過するにつれて塵埃が蓄積されることにより、外気を取り込む能力が徐々に低下する。外気を取り込む能力が低下した際には、新しい防塵フィルタと交換する必要が生じる。このため、交換の作業が煩わしかったり、新しいフィルタが必要になることから費用が嵩んだりするという問題も有している。
また、多くのプロジェクタに備えられている防塵フィルタは、使用時間が経過するにつれて塵埃が蓄積されることにより、外気を取り込む能力が徐々に低下する。外気を取り込む能力が低下した際には、新しい防塵フィルタと交換する必要が生じる。このため、交換の作業が煩わしかったり、新しいフィルタが必要になることから費用が嵩んだりするという問題も有している。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るプロジェクタは、光源から射出された光束を画像信号に応じて変調して画像光を形成し、前記画像光を投写するプロジェクタであって、外装を構成し、外気を取り込むための吸気口を有する筐体と、前記吸気口から外気を吸気する吸気ファンと、前記吸気口を覆うように配置され、該吸気口から前記筐体の内部に塵埃が侵入することを抑制する防塵フィルタ部と、前記吸気口と前記吸気ファンの吸入口とを連通するダクトと、入力される音声信号に応じて音を出力するスピーカと、を備え、前記スピーカは、該スピーカが出力した音が前記防塵フィルタ部を介して前記吸気口から前記筐体の外部に放音されるように、前記ダクトに取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、スピーカは、出力した音が防塵フィルタ部を介して吸気口から筐体の外部に放音されるように、ダクトに取り付けられている。このことによって、吸気口とは別にスピーカの放音口を筐体に形成することが不要になるので、外気に混在する塵埃が筐体の内部に侵入することを抑制することが可能となり、製品の長寿命化を図ることができる。
[適用例2]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記防塵フィルタ部は、前記ダクトに装着されていることが好ましい。
この構成によれば、防塵フィルタ部は、ダクトに装着されているので、スピーカが音を出力することによって、ダクトを介して防塵フィルタ部を振動させて、防塵フィルタ部に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。これによって、防塵フィルタ部は、長期に渡って、塵埃の侵入を抑制すると同時に外気を取り込む能力の低下を抑制することができるため、防塵フィルタ部の交換頻度を減らすことが可能となる。
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記防塵フィルタ部と前記ダクトとは、一体的に構成されていることが好ましい。
この構成によれば、防塵フィルタ部とダクトとは一体的に構成されているので、防塵フィルタ部には、音の出力に伴うスピーカの振動がダクトを介して効率良く伝搬される。これによって、防塵フィルタ部を効率良く振動させて防塵フィルタ部に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記防塵フィルタ部を振動させる所定の音に対応する音声情報を記憶する記憶部を備え、前記スピーカは、前記記憶部に記憶された前記音声情報に基づいて前記所定の音を出力することが好ましい。
この構成によれば、防塵フィルタ部を振動させる所定の音に対応する音声情報を記憶する記憶部を備え、スピーカは、記憶部からの音声情報に基づいて所定の音を出力する。このため、必要なときに記憶部から音声情報を取り出し、スピーカが所定の音を出力して、防塵フィルタ部に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
[適用例5]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記所定の音は、前記ダクトを共振させる音であることが好ましい。
この構成によれば、スピーカは、ダクトを共振させる音を出力するので、防塵フィルタ部をさらに効率良く振動させて防塵フィルタ部に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
[適用例6]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記スピーカが前記所定の音を出力するように指示するための操作部を有することが好ましい。
この構成によれば、スピーカが所定の音を出力するように指示するための操作部を有しているので、防塵フィルタ部に塵埃が付着したとき、使用者は簡単な操作で防塵フィルタ部に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
[適用例7]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記プロジェクタが所定の時間使用されたときに、前記操作部の操作を促す警告を発することが好ましい。
この構成によれば、プロジェクタは、所定の時間使用されたときに、操作部の操作を促す警告を発するので、防塵フィルタ部に塵埃が付着して外気を取り込む能力が著しく低下する前に、スピーカに所定の音を出力させて、防塵フィルタ部に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。これによって、筐体の内部の温度を長期に渡って安定して冷却することができる。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係るプロジェクタについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像信号に応じて変調して画像光を形成し、その画像光をスクリーン等に拡大投写する光学機器であり、光源の点灯に伴う温度上昇を抑制するために、筐体の内部に外気を取り入れて本体を冷却することができるようになっている。また、本実施形態のプロジェクタは、スピーカを内蔵しており、画像信号に付随する音声信号に応じて音声や音楽等の音を出力することが可能となっている。
以下、第1実施形態に係るプロジェクタについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像信号に応じて変調して画像光を形成し、その画像光をスクリーン等に拡大投写する光学機器であり、光源の点灯に伴う温度上昇を抑制するために、筐体の内部に外気を取り入れて本体を冷却することができるようになっている。また、本実施形態のプロジェクタは、スピーカを内蔵しており、画像信号に付随する音声信号に応じて音声や音楽等の音を出力することが可能となっている。
図1および図2は、本実施形態のプロジェクタの外観を示す図であり、図1は、上方前面側から見た斜視図、図2は、下方背面側から見た斜視図である。
図1および図2に示すように、プロジェクタ1は、外装を構成する筐体10で本体が囲まれた構成になっている。
筐体10は、合成樹脂製であり、上部分を構成するアッパーケース11と、下部分を構成するロアーケース12と、背面部分の一部を構成するリアケース13とを備えている。これらアッパーケース11、ロアーケース12およびリアケース13は、ネジ等により固定されている。
図1および図2に示すように、プロジェクタ1は、外装を構成する筐体10で本体が囲まれた構成になっている。
筐体10は、合成樹脂製であり、上部分を構成するアッパーケース11と、下部分を構成するロアーケース12と、背面部分の一部を構成するリアケース13とを備えている。これらアッパーケース11、ロアーケース12およびリアケース13は、ネジ等により固定されている。
アッパーケース11は、上面11A、前面11B、側面11C,11Dおよび背面11Eを有して構成される。
図1に示すように、アッパーケース11の前面11Bには、略円形状の開口部15が形成されている。そして、この開口部15から画像光を拡大投写する投写レンズ710の前面が露出している。また、前面11Bには、リモコン受光窓19が形成されている。リモコン受光窓19の内側には、操作部であるリモコン(図示せず)からの操作信号を受信するリモコン受光モジュール(図示せず)が配置されており、リモコンを用いてプロジェクタ1の遠隔操作を実施できるように構成されている。
図1に示すように、アッパーケース11の前面11Bには、略円形状の開口部15が形成されている。そして、この開口部15から画像光を拡大投写する投写レンズ710の前面が露出している。また、前面11Bには、リモコン受光窓19が形成されている。リモコン受光窓19の内側には、操作部であるリモコン(図示せず)からの操作信号を受信するリモコン受光モジュール(図示せず)が配置されており、リモコンを用いてプロジェクタ1の遠隔操作を実施できるように構成されている。
アッパーケース11の上面11Aには、開口部16が形成されており、その開口部16から投写レンズ710のフォーカス調整、およびズーム調整の操作を行うレバー711,712が露出している。また、上面11Aには、各種指示を行うための操作部である操作パネル14と、LED(図示せず)からなるインジケータ部18が備えられている。
アッパーケース11の側面11Dには、吸気口23が形成されており、筐体10の内部は、この吸気口23から取り込まれた空気によって冷却される。また、吸気口23には、防塵フィルタ部40(図3参照)が配置されており、外気に混在する塵埃が筐体10の内部に侵入することを抑制している。防塵フィルタ部40の外側には、フィルタカバー45が配置されている。
図2に示すように、アッパーケース11の背面11Eには、側面11D寄りにリアケース13を取り付ける開口部24が形成されている。また、アッパーケース11の側面11Cには、排気口17が形成されており、光源111(図3参照)の点灯等に伴って温まった筐体10内の空気は、この排気口17から外部に排出される。
ロアーケース12は、底面12A、側面12C,12Dおよび背面12Eを有して構成される。底面12Aには、側面12Cと背面12Eに近接する隅部に、光源装置110(図4参照)を収納するための矩形状の開口部21が形成されている。開口部21には、開口部21を覆うランプカバー22が着脱自在に設けられている。
リアケース13は、ロアーケース12の背面12Eの内側に形成された図示しない溝部に嵌め込み式で固定され、アッパーケース11の開口部24を塞ぐように取り付けられている。リアケース13には、アッパーケース11の上面11A寄りに略矩形状の凹部131が形成されており、凹部131には、複数の孔132が設けられている。この孔132から、外部の電子機器と接続するための複数の接続端子135が露出しており、これらの接続端子135には、画像信号やこれに付随する音声信号が入力される。
次に、プロジェクタ1の概略構成について説明する。
図3は、プロジェクタ1の概略構成を示す平面図である。
図3に示すように、プロジェクタ1は、筐体10と、略L字状の光学ユニット30と、防塵フィルタ部40と、フィルタカバー45と、ダクトユニット50と、排気ファン60と、操作パネル14と、インジケータ部18と、制御基板80とを有して構成されている。
図3は、プロジェクタ1の概略構成を示す平面図である。
図3に示すように、プロジェクタ1は、筐体10と、略L字状の光学ユニット30と、防塵フィルタ部40と、フィルタカバー45と、ダクトユニット50と、排気ファン60と、操作パネル14と、インジケータ部18と、制御基板80とを有して構成されている。
光学ユニット30は、光源111から射出された光束を、接続端子135を介して入力される画像信号に応じて変調して画像光を形成し、その画像光を投写レンズ710から拡大投写する。
ダクトユニット50は、ダクト510、吸気ファンであるシロッコファン520およびスピーカ530を備えており、筐体10の吸気口23の内側に配置されている。そして、ダクトユニット50は、吸気口23から外気を取り込んで筐体10の内部に導き、光源111の点灯等に伴って温まった筐体10の内部を冷却する。スピーカ530は、接続端子135を介して入力される音声信号に応じた音声や音楽等の音を出力する。また、スピーカ530は、予め設定されている所定の音(振動発生音)を出力することが可能になっている。振動発生音は、特定の音量でダクト510を共振させる共振周波数を含んだ音であり、スピーカ530がこの振動発生音を出力することによって、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることができる。
排気ファン60は、軸流ファンによって構成されており、排気口17の内側に配置され、筐体10の内部の温まった空気を筐体10の外に排気する。
排気ファン60は、軸流ファンによって構成されており、排気口17の内側に配置され、筐体10の内部の温まった空気を筐体10の外に排気する。
操作パネル14は、各種指示を行うための複数のキー等を備えている。そのキーには、各種設定を行うためのメニュー画像の表示/非表示を切り換えるメニューキー、入力ソースを切り換えるソース切換キー、スピーカ530が振動発生音を出力するように指示を行う振動出力キー等がある。
インジケータ部18は、赤色および緑色のLED(Light Emitting Diode)を有しており、そのLEDの点灯、点滅によって、プロジェクタ1の各種状態を表示したり、各種警告を発したりする。例えば、筐体10の内部が所定の温度を超えた場合には、赤色のLEDを点灯させて警告を行うようになっている。
インジケータ部18は、赤色および緑色のLED(Light Emitting Diode)を有しており、そのLEDの点灯、点滅によって、プロジェクタ1の各種状態を表示したり、各種警告を発したりする。例えば、筐体10の内部が所定の温度を超えた場合には、赤色のLEDを点灯させて警告を行うようになっている。
制御基板80は、アッパーケース11の側面11D寄りに備えられ、光学ユニット30の上方に配置されている(図3では、一部省略して示す)。制御基板80は、制御部84(図7参照)を有している。制御部84は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、コンピュータとして機能するものであり、プロジェクタ1の動作の制御、例えば、画像の投写に関わる制御、シロッコファン520および排気ファン60の回転速度制御、操作パネル14のキー操作に応じたスピーカ530の出力制御、インジケータ部18の表示制御等を行う。
ここで、光学ユニット30の詳細を説明する。
図4は、光学ユニット30の概略構成を示す平面図である。
図4に示すように、光学ユニット30は、照明光学部100と、色分離光学部200と、平行化レンズ240R,240G,240Bと、リレー光学部300と、光変調部である液晶ライトバルブ400R,400G,400Bと、クロスダイクロイックプリズム450と、投写光学部700とを備えている。
図4は、光学ユニット30の概略構成を示す平面図である。
図4に示すように、光学ユニット30は、照明光学部100と、色分離光学部200と、平行化レンズ240R,240G,240Bと、リレー光学部300と、光変調部である液晶ライトバルブ400R,400G,400Bと、クロスダイクロイックプリズム450と、投写光学部700とを備えている。
照明光学部100は、光源装置110と、第1のレンズアレイ120と、第2のレンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150とを有している。
光源装置110は、光源111、リフレクタ112、光源111とリフレクタ112とを収容して固定する光源用筐体114、光束を射出するために光源用筐体114に設けられた開口部を覆う前面ガラス113等を備えて構成されている。
光源111から射出された放射状の光束は、リフレクタ112で反射されて略平行光束となり、前面ガラス113を透過して第1のレンズアレイ120へと射出される。本実施形態では、光源111として、超高圧水銀ランプを採用し、リフレクタ112として、放物面鏡を採用している。なお、光源111としては、超高圧水銀ランプに限らず、例えばメタルハライドランプ等を採用してもよい。また、リフレクタ112としては、放物面鏡に限らず、楕円面鏡からなるリフレクタの射出面に平行化凹レンズを配置した構成を採用してもよい。
光源装置110は、光源111、リフレクタ112、光源111とリフレクタ112とを収容して固定する光源用筐体114、光束を射出するために光源用筐体114に設けられた開口部を覆う前面ガラス113等を備えて構成されている。
光源111から射出された放射状の光束は、リフレクタ112で反射されて略平行光束となり、前面ガラス113を透過して第1のレンズアレイ120へと射出される。本実施形態では、光源111として、超高圧水銀ランプを採用し、リフレクタ112として、放物面鏡を採用している。なお、光源111としては、超高圧水銀ランプに限らず、例えばメタルハライドランプ等を採用してもよい。また、リフレクタ112としては、放物面鏡に限らず、楕円面鏡からなるリフレクタの射出面に平行化凹レンズを配置した構成を採用してもよい。
光源111から射出された光束は、第1のレンズアレイ120によって複数の微小な部分光束に分割され、各部分光束は、第2のレンズアレイ130および重畳レンズ150によって照明対象である3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bの表面で重畳される。第1のレンズアレイ120および第2のレンズアレイ130は、小レンズをマトリクス状に配列して形成されている。
偏光変換素子140は、ランダム偏光の光束を3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bで利用可能な偏光方向を有する偏光光に揃える機能を有している。
偏光変換素子140は、ランダム偏光の光束を3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bで利用可能な偏光方向を有する偏光光に揃える機能を有している。
色分離光学部200は、照明光学部100から射出された光束を、それぞれ異なる波長域の3色の光束に分離する機能を有している。第1のダイクロイックミラー210は、赤色光成分(以下「R光」という。)を反射させると共に、緑色光成分(以下「G光」という。)および青色光成分(以下「B光」という。)を透過する。第1のダイクロイックミラー210で反射したR光は、反射ミラー230で反射され、平行化レンズ240Rを透過してR光用の液晶ライトバルブ400Rを照明する。平行化レンズ240Rは、照明光学部100からの複数の部分光束を、それぞれ液晶ライトバルブ400Rを照明するように集光する。通常、各部分光束が、それぞれ略平行な光束となるように設定されている。他の液晶ライトバルブ400G,400Bの前に配設された平行化レンズ240G,240Bも、平行化レンズ240Rと同様の機能を有している。
第2のダイクロイックミラー220は、G光を反射させると共に、B光を透過する。このため、第1のダイクロイックミラー210を透過したG光とB光のうちG光は、第2のダイクロイックミラー220によって反射され、平行化レンズ240Gを透過してG光用の液晶ライトバルブ400Gを照明する。一方、B光は、第2のダイクロイックミラー220を透過し、リレー光学部300を通過して、さらに平行化レンズ240Bを通って、B光用の液晶ライトバルブ400Bを照明する。
リレー光学部300は、入射側レンズ310、入射側反射ミラー320、リレーレンズ330および射出側反射ミラー340を有している。色分離光学部200から射出されたB光は、入射側レンズ310によってリレーレンズ330近傍で収束し、平行化レンズ240B(射出側反射ミラー340)に向かって発散する。平行化レンズ240Bに入射する光束の大きさは、入射側レンズ310に入射する光束の大きさに略等しくなるように設定されている。このように、B光にリレー光学部300が用いられているのは、B光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。なお、リレー光学部300は、3つの色光の中で、B光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、R光を通す構成としてもよい。
液晶ライトバルブ400R,400G,400Bは、それぞれ透過型の液晶パネルとその両面に配置された入射側偏光板、射出側偏光板を有して構成されている。液晶ライトバルブ400R,400G,400Bは、それぞれの表面に入射した各色光を、それぞれに対応する画像信号に応じて変調し、各色光の画像光を形成してクロスダイクロイックプリズム450に射出する。
クロスダイクロイックプリズム450は、液晶ライトバルブ400R,400G,400Bから射出された各色光の画像光を合成して、カラー画像を表す画像光を形成し、投写光学部700に射出する。
投写光学部700は、投写レンズ710を有し、クロスダイクロイックプリズム450からの画像光をスクリーン等に拡大投写する。
クロスダイクロイックプリズム450は、液晶ライトバルブ400R,400G,400Bから射出された各色光の画像光を合成して、カラー画像を表す画像光を形成し、投写光学部700に射出する。
投写光学部700は、投写レンズ710を有し、クロスダイクロイックプリズム450からの画像光をスクリーン等に拡大投写する。
次に、防塵フィルタ部40およびダクトユニット50の構成について詳細に説明する。
図5、図6は、プロジェクタ1の断面図であり、図5は、図3におけるA−A断面図、図6は、図3におけるB−B断面図である。
図5、図6は、プロジェクタ1の断面図であり、図5は、図3におけるA−A断面図、図6は、図3におけるB−B断面図である。
図5に示すように、防塵フィルタ部40は、吸気口23を覆うように配置され、フィルタ本体41とフィルタ枠42とを有して構成されている。フィルタ本体41は、略直方体の形状を有しており、塵埃の通過を抑制する。なお、フィルタ本体41は、人間の可聴域の音を通す。フィルタ枠42は、合成樹脂で形成されており、フィルタ本体41の周縁部を囲んでフィルタ本体41を保持している。
ダクトユニット50は、ダクト510と、シロッコファン520と、スピーカ530とを有して構成され、吸気口23の内側に配置されてロアーケース12に固定されている(固定は図示せず)。
ダクト510は、略直方体の箱状であり、吸気口23に近接する面510Aには、吸気口23から取り込まれた空気を導入する導入口511が形成され、底面側の面510Bには、導入口511と連通する通気口512が形成されている。シロッコファン520は、空気を取り込む吸入口521と、取り込んだ空気を排出する排出口522とを備えている。そして、シロッコファン520は、ダクト510の面510Bに取り付けられ、その吸入口521は、ダクト510の通気口512と連通している。このように、ダクト510は、吸気口23とシロッコファン520の吸入口521とを連通して、吸気口23から取り込まれた外気を吸入口521に導く。
ダクト510は、略直方体の箱状であり、吸気口23に近接する面510Aには、吸気口23から取り込まれた空気を導入する導入口511が形成され、底面側の面510Bには、導入口511と連通する通気口512が形成されている。シロッコファン520は、空気を取り込む吸入口521と、取り込んだ空気を排出する排出口522とを備えている。そして、シロッコファン520は、ダクト510の面510Bに取り付けられ、その吸入口521は、ダクト510の通気口512と連通している。このように、ダクト510は、吸気口23とシロッコファン520の吸入口521とを連通して、吸気口23から取り込まれた外気を吸入口521に導く。
スピーカ530は、出力された音が防塵フィルタ部40を介して吸気口23から筐体10の外部に放音されるようにダクト510に取り付けられている。また、スピーカ530は、音の出力に伴う振動がダクト510に伝搬されるように取り付けられている。具体的には、スピーカ530は、ダクト510の面510Aと反対側の面510Cに、吸気口23に向けて音を出力するようにネジ固定(図示せず)されている。面510Cには、放音口513が形成されている。このように、スピーカ530から出力された音は、直接、吸気口23に向かうので、音が遮られたり、反射したりすることが抑制されて、吸気口23から外部に放音される。なお、シロッコファン520およびスピーカ530は、制御基板80にそれぞれケーブル(図示せず)を介して接続されている。
防塵フィルタ部40は、ダクトユニット50に対して、フィルタ枠42の端部がダクト510の導入口511の内側に入るように着脱可能に装着され、音の出力に伴うスピーカ530の振動がダクト510を介して防塵フィルタ部40に伝搬されるようになっている。また、防塵フィルタ部40の外側には、フィルタカバー45が配置されている。フィルタカバー45は、外気を通す細長い矩形状の複数の孔45Aが形成されており、フィルタ本体41を保護すると共に、プロジェクタ1の外観を向上させている。なお、フィルタカバー45の孔45Aの断面は、外側が広がるように傾斜した形状を有している。
図6に示すように、シロッコファン520の排出口522側には、ダクト800が配置されている。ダクト800は、合成樹脂製であり、シロッコファン520の排出口522から液晶ライトバルブ400R,400G,400Bの下方にわたって形成されている(図6において、液晶ライトバルブ400Gは図示せず)。ダクト800は、箱状であり、その1つの側面には、開口部800Aが形成され、天面には、3つの孔800B(図示は2つのみ)が形成されている。開口部800Aは、シロッコファン520の排出口522を囲み、3つの孔800Bは、それぞれ液晶ライトバルブ400R,400G,400Bの下方に位置するように形成されている。
ここで、吸気口23から取り込まれた空気の流れについて説明する。
図5に示すように、吸気口23から防塵フィルタ部40を介して取り込まれた空気は、ダクト510によってシロッコファン520の吸入口521に導かれる(空気の流れF1〜F2)。防塵フィルタ部40は、外気が通過する際に、外気に混在する塵埃をフィルタ本体41の面41Aに付着させて、塵埃が筐体10の内部に侵入することを抑制する。
図5に示すように、吸気口23から防塵フィルタ部40を介して取り込まれた空気は、ダクト510によってシロッコファン520の吸入口521に導かれる(空気の流れF1〜F2)。防塵フィルタ部40は、外気が通過する際に、外気に混在する塵埃をフィルタ本体41の面41Aに付着させて、塵埃が筐体10の内部に侵入することを抑制する。
図6に示すように、シロッコファン520の吸入口521に導かれた空気は、シロッコファン520によって吸気されて、排出口522から排出される(流れF3)。排出口522から排出された空気は、ダクト800によって導かれ、孔800Bから排出されて(流れF4)、液晶ライトバルブ400R,400G,400Bを冷却して上方に流れる(流れF5)。このようにして、吸気口23から取り込まれた空気は、液晶ライトバルブ400R,400G,400Bを冷却する。
液晶ライトバルブ400R,400G,400Bを冷却して上方に流れた空気および光源111の点灯等に伴って温まった筐体10の内部の空気は、排気ファン60によって排気口17から筐体10の外に排気される(図3における流れF6〜F7)。
次に、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させる際の動作について説明する。
図7は、その動作を説明するブロック図である。
図7に示すように、プロジェクタ1は、塵埃を剥落させる動作に関する構成要素として、上述した操作パネル14、インジケータ部18、制御部84、スピーカ530の他に、記憶部81、音声処理部82および温度検知部83を備えている。
図7は、その動作を説明するブロック図である。
図7に示すように、プロジェクタ1は、塵埃を剥落させる動作に関する構成要素として、上述した操作パネル14、インジケータ部18、制御部84、スピーカ530の他に、記憶部81、音声処理部82および温度検知部83を備えている。
記憶部81には、スピーカ530が出力する振動発生音に対応する音声情報が予め記憶されている。
音声処理部82は、接続端子135を介して入力される音声信号に対して、音質調整等の処理を施し、処理後の音声信号(第1の音声信号)を、図示しない増幅回路によって増幅してスピーカ530に出力する。また、音声処理部82は、記憶部81に記憶されている音声情報に応じた音声信号(第2の音声信号)を、第1の音声信号の代わりに出力することも可能になっており、制御部84の指示に応じて、第1の音声信号と第2の音声信号のいずれか一方をスピーカ530に出力する。
温度検知部83は、温度センサを備えており、筐体10の内部に配置されて温度を検知して検知信号を制御部84に伝達する。
音声処理部82は、接続端子135を介して入力される音声信号に対して、音質調整等の処理を施し、処理後の音声信号(第1の音声信号)を、図示しない増幅回路によって増幅してスピーカ530に出力する。また、音声処理部82は、記憶部81に記憶されている音声情報に応じた音声信号(第2の音声信号)を、第1の音声信号の代わりに出力することも可能になっており、制御部84の指示に応じて、第1の音声信号と第2の音声信号のいずれか一方をスピーカ530に出力する。
温度検知部83は、温度センサを備えており、筐体10の内部に配置されて温度を検知して検知信号を制御部84に伝達する。
プロジェクタ1が通常使用されるときには、音声処理部82は、制御部84からの指示に応じて第1の音声信号をスピーカ530に出力する。スピーカ530は、接続端子135を介して入力される音声信号に応じた音声や音楽等の音を出力する。
プロジェクタ1が長期間使用されると、フィルタ本体41の面41Aには、塵埃が徐々に蓄積されていき、防塵フィルタ部40は、外気を取り込む能力が徐々に低下していく。防塵フィルタ部40の外気を取り込む能力が低下すると、筐体10の内部の温度は次第に上昇する。そして、温度検知部83が所定の温度を超えたことを検知すると、制御部84は、インジケータ部18(図1参照)に警告を発するように指示を出す。インジケータ部18は、制御部84からの指示を受けて、赤色のLEDを点灯させることにより、操作パネル14の振動出力キーの操作を促す。
ここで、操作パネル14に備わる振動出力キーが操作されると、制御部84は、音声処理部82に指示をして、第1の音声信号の代わりに、第2の音声信号をスピーカ530に出力させる。スピーカ530は、第2の音声信号に対応した振動発生音を出力し、ダクト510は、その振動発生音によって共振する。そして、防塵フィルタ部40は、ダクト510の共振が伝搬されて振動する。そして、フィルタ本体41の面41Aに付着している塵埃は、フィルタ本体41から剥落する。この結果、防塵フィルタ部40は、外気を取り込む能力が回復して、筐体10内は、取り込まれた空気によって冷却されて、適正な温度に保たれる。
その後、振動出力キーが再び操作されると、制御部84は、音声処理部82に指示をして、第2の音声信号の代わりに、第1の音声信号をスピーカ530に出力させる。スピーカ530は、再び接続端子135を介して入力される音声信号に応じた音を出力する。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクタ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530は、出力した音が防塵フィルタ部40を介して吸気口23から筐体10の外部に放音されるようにダクト510に取り付けられているので、吸気口23とは別にスピーカ530の放音口を筐体10に形成することが不要になる。これによって、外気に混在する塵埃が筐体10の内部に侵入することを抑制することが可能となり、製品の長寿命化を図ることができる。また、スピーカ530がダクト510に取り付けられていることによって、スピーカ530を固定する部材を新たに設ける必要がないので、部品点数を減らすことが可能となる。
(1)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530は、出力した音が防塵フィルタ部40を介して吸気口23から筐体10の外部に放音されるようにダクト510に取り付けられているので、吸気口23とは別にスピーカ530の放音口を筐体10に形成することが不要になる。これによって、外気に混在する塵埃が筐体10の内部に侵入することを抑制することが可能となり、製品の長寿命化を図ることができる。また、スピーカ530がダクト510に取り付けられていることによって、スピーカ530を固定する部材を新たに設ける必要がないので、部品点数を減らすことが可能となる。
(2)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530がダクト510に取り付けられているので、ダクト510は、スピーカ530が音を出力することによって、その出力に応じて振動する。また、防塵フィルタ部40は、音の出力に伴うスピーカ530の振動がダクト510を介して伝搬するようにダクト510に装着されている。これらから、スピーカ530が音を出力することによって、防塵フィルタ部40を振動させることができるので、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。これによって、防塵フィルタ部40は、長期に渡って、塵埃の侵入を抑制すると同時に外気を取り込む能力の低下を抑制することができるため、防塵フィルタ部40の交換頻度を減らすことが可能となる。
(3)本実施形態のプロジェクタ1によれば、音声情報を記憶する記憶部81を備え、その記憶部81には、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることが可能な振動を発生させる振動発生音に対応する音声情報が記憶されている。そして、スピーカ530は、振動出力キーの操作に応じて記憶部81に記憶されている音声情報に基づいて振動発生音を出力する。このため、必要なときに記憶部81に記憶されている音声情報を取り出し、スピーカ530が振動発生音を出力して、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
(4)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530は、ダクト510を共振させる振動発生音を出力するので、ダクト510に装着されている防塵フィルタ部40を効率よく振動させて、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
(5)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530が所定の音を出力するように指示するための操作パネル14を有しているので、防塵フィルタ部40に塵埃が多く付着したとき、使用者は簡単な操作で防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることが可能となる。
(6)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530は、吸気口23に向けて音を出力するように取り付けられている。これによって、スピーカ530から出力された音は、直接、吸気口23に向かうので、音が遮られたり、反射したりすることによる音の劣化が抑制されて、吸気口23から外部に放音される。
(7)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スピーカ530がダクト510に取り付けられているので、筐体10に取り付けられている場合に比べて、制御基板80に接続するケーブルの長さを短くして適切に配線することができる。これによって、プロジェクタ1の組み立てが容易になると共に、電磁ノイズや温度の影響を受けることが抑制される。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ1について、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタ1は、吸気口23の内側に吸気ユニット90を備えている。
図8は、本実施形態の吸気ユニット90の断面図である。
図8に示すように、吸気ユニット90は、フィルタ本体41、シロッコファン520、スピーカ530およびダクト91を有して構成されている。ダクト91は、第1実施形態における防塵フィルタ部40のフィルタ枠42、ダクトユニット50のダクト510およびフィルタカバー45が一体的に形成されたものであり、フィルタ本体41は、その周縁部がダクト91の内壁に保持されている。このように、吸気ユニット90は、第1実施形態における防塵フィルタ部40とダクト510とが一体的に構成された部材に、シロッコファン520およびスピーカ530を取り付けたものである。
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ1について、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタ1は、吸気口23の内側に吸気ユニット90を備えている。
図8は、本実施形態の吸気ユニット90の断面図である。
図8に示すように、吸気ユニット90は、フィルタ本体41、シロッコファン520、スピーカ530およびダクト91を有して構成されている。ダクト91は、第1実施形態における防塵フィルタ部40のフィルタ枠42、ダクトユニット50のダクト510およびフィルタカバー45が一体的に形成されたものであり、フィルタ本体41は、その周縁部がダクト91の内壁に保持されている。このように、吸気ユニット90は、第1実施形態における防塵フィルタ部40とダクト510とが一体的に構成された部材に、シロッコファン520およびスピーカ530を取り付けたものである。
スピーカ530の音の出力に関する構成要素およびその動作は、第1実施形態と同様であるが、記憶部81(図7参照)に予め記憶されている音声情報は、第1実施形態とは異なる音声情報であり、ダクト91を共振させる振動発生音に対応する音声情報である。この音声情報が第1実施形態の音声情報と異なるのは、吸気ユニット90の重量、形状等がダクトユニット50の重量、形状等と異なるため、ダクト91を共振させる音がダクト510を共振させる音と異なるためである。
第1実施形態と同様に、プロジェクタ1が長期間使用され、フィルタ本体41に塵埃が付着して筐体10の内部の温度が上昇すると、インジケータ部18が操作パネル14の振動出力キーの操作を促す。ここで、操作パネル14の振動出力キーが操作されると、スピーカ530は、接続端子135を介して入力される音声信号に応じた音声や音楽等の音(第1の音声信号に対応した音)を出力している状態から、第2の音声信号に対応した振動発生音を出力する状態に切り換わる。そうすると、ダクト91が共振してフィルタ本体41は、その共振が伝搬されて振動する。そして、フィルタ本体41の面41Aに付着している塵埃は、面41Aから剥落する。この結果、防塵フィルタ部40は、外気を取り込む能力が回復して、筐体10内は、取り込まれた空気によって冷却されて、適正な温度に保たれる。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクタ1によれば、以下の効果を得ることができる。
スピーカ530は、ダクト91に取り付けられ、防塵フィルタ部40とダクト91とが一体的に構成されているので、フィルタ本体41には、スピーカ530が振動発生音を出力することによるダクト91の振動が効率良く伝搬される。そして、フィルタ本体41を効率良く振動させることができるので、フィルタ本体41に付着した塵埃を効率良く剥落させることが可能となる。これによって、フィルタ本体41は、長期に渡って、塵埃の侵入を抑制すると同時に筐体10の内部を冷却する外気を取り込むことができる。
また、防塵フィルタ部40、ダクト91およびフィルタカバー45を一体的に構成しているので、吸気ユニット90を部品点数が少なく構成することができる。
スピーカ530は、ダクト91に取り付けられ、防塵フィルタ部40とダクト91とが一体的に構成されているので、フィルタ本体41には、スピーカ530が振動発生音を出力することによるダクト91の振動が効率良く伝搬される。そして、フィルタ本体41を効率良く振動させることができるので、フィルタ本体41に付着した塵埃を効率良く剥落させることが可能となる。これによって、フィルタ本体41は、長期に渡って、塵埃の侵入を抑制すると同時に筐体10の内部を冷却する外気を取り込むことができる。
また、防塵フィルタ部40、ダクト91およびフィルタカバー45を一体的に構成しているので、吸気ユニット90を部品点数が少なく構成することができる。
(変形例)
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
スピーカ530から出力される所定の音は、ダクト510,91を共振させる共振周波数を含んだ音に限らない。所定の音は、ホワイトノイズ等の多数の周波数を含んでもよいし、スウィープする音であってもよい。所定の音は、フィルタ本体41に付着した塵埃が剥落するように防塵フィルタ部40を振動させる音であればよい。また、スピーカ530から出力される所定の音は、人間の可聴域外であってもよい。これによって、フィルタ本体41の塵埃を剥落させる際に、使用者、視聴者等に不快感を与えることを抑制することができる。
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
スピーカ530から出力される所定の音は、ダクト510,91を共振させる共振周波数を含んだ音に限らない。所定の音は、ホワイトノイズ等の多数の周波数を含んでもよいし、スウィープする音であってもよい。所定の音は、フィルタ本体41に付着した塵埃が剥落するように防塵フィルタ部40を振動させる音であればよい。また、スピーカ530から出力される所定の音は、人間の可聴域外であってもよい。これによって、フィルタ本体41の塵埃を剥落させる際に、使用者、視聴者等に不快感を与えることを抑制することができる。
前記実施形態では、所定の音に対応する音声情報を記憶部81に予め記憶させておき、振動出力キーの操作に応じてその音声情報を取り出して、スピーカ530から出力させているが、外部機器から接続端子135を介してその音声情報を入力し、スピーカ530から出力させる態様であってもよい。例えば、所定の音に対応する音声情報を含んだCD(Compact Disc)を用いて、外部機器によりその音声情報を接続端子135を介してプロジェクタ1に入力し、スピーカ530がその音声情報に対応する音を出力すること等である。
前記実施形態では、ダクトユニット50は、光変調部である液晶ライトバルブ400R,400G,400Bを冷却しているが、光変調部以外の光学部品、光源111、光源111を点灯するための光源駆動回路、電力を供給するための電源部等(いずれも図示せず)を冷却する構成でもよい。
前記実施形態では、吸気口23を筐体10の側面11D側に形成し、その内側にダクトユニット50を配置しているが、他の位置、例えば、吸気口23を筐体10の背面11E側に形成し、その内側にダクトユニット50を配置してもよい。このことによって、視聴者がプロジェクタ1の背面側に位置する場合、視聴者は、スピーカ530が出力する音を聞きとりやすくなる。
前記実施形態では、シロッコファン520は、ダクト510の下部に配置されているが、背面側のダクト510の面あるいは正面側のダクト510の面に通気口512を形成し、その面にシロッコファン520が取り付けられていてもよい。また、シロッコファン520は、ダクト510に取り付けられているが、ロアーケース12に取り付けられていてもよい。
前記実施形態のシロッコファン520の代わりに軸流ファンを使用してもよい。
前記実施形態のフィルタ本体41は、繊維層からなるシート状のフィルタをプリーツ状に加工したものであってもよい。
前記実施形態では、スピーカ530が所定の音を出力するように指示するために、操作パネル14を用いているが、リモコンに振動出力キーを備えて、その操作によって指示をしてもよい。
前記実施形態では、操作パネル14の操作に基づいて、音声処理部82が第1と第2の音声信号とを切り換えてスピーカ530に出力しているが、温度検知部83の検知信号に基づいて、音声処理部82が第1と第2の音声信号とを切り換えて出力してもよい。
前記実施形態では、筐体10の内部の温度が所定の温度を超えた場合にインジケータ部18が操作パネル14の操作を促すように警告を発しているが、プロジェクタ1が所定の時間使用されたときに、インジケータ部18が警告を発してもよい。これによって、防塵フィルタ部40に塵埃が多く付着して外気を取り込む能力が著しく低下する前に、防塵フィルタ部40に付着した塵埃を剥落させることが可能となるので、筐体10の内部の温度を長期に渡って安定して冷却することができる。
前記実施形態では、操作パネル14の操作を促す警告をインジケータ部18によって行っているが、プロジェクタ1から警告メッセージを投写してもよい。
前記実施形態では、光変調部として透過型の液晶ライトバルブ400R,400G,400Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブを利用したものや、マイクロミラーを用いたデバイス等を使用したものであってもよい。
1…プロジェクタ、10…筐体、14…操作パネル、18…インジケータ部、19…リモコン受光窓、23…吸気口、30…光学ユニット、40…防塵フィルタ部、41…フィルタ本体、42…フィルタ枠、45…フィルタカバー、50…ダクトユニット、60…排気ファン、80…制御基板、81…記憶部、82…音声処理部、83…温度検知部、84…制御部、90…吸気ユニット、91…ダクト、111…光源、400R,400G,400B…液晶ライトバルブ、510…ダクト、511…導入口、512…通気口、513…放音口、520…シロッコファン、521…吸入口、522…排出口、530…スピーカ、800…ダクト。
Claims (7)
- 光源から射出された光束を画像信号に応じて変調して画像光を形成し、前記画像光を投写するプロジェクタであって、
外装を構成し、外気を取り込むための吸気口を有する筐体と、
前記吸気口から外気を吸気する吸気ファンと、
前記吸気口を覆うように配置され、該吸気口から前記筐体の内部に塵埃が侵入することを抑制する防塵フィルタ部と、
前記吸気口と前記吸気ファンの吸入口とを連通するダクトと、
入力される音声信号に応じて音を出力するスピーカと、
を備え、
前記スピーカは、該スピーカが出力した音が前記防塵フィルタ部を介して前記吸気口から前記筐体の外部に放音されるように、前記ダクトに取り付けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタであって、
前記防塵フィルタ部は、前記ダクトに装着されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタであって、
前記防塵フィルタ部と前記ダクトとは、一体的に構成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2または3に記載のプロジェクタであって、
前記防塵フィルタ部を振動させる所定の音に対応する音声情報を記憶する記憶部を備え、前記スピーカは、前記記憶部に記憶された前記音声情報に基づいて前記所定の音を出力することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4に記載のプロジェクタであって、
前記所定の音は、前記ダクトを共振させる音であることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4または5に記載のプロジェクタであって、
前記スピーカが前記所定の音を出力するように指示するための操作部を有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項6に記載のプロジェクタであって、
前記プロジェクタが所定の時間使用されたときに、前記操作部の操作を促す警告を発することを特徴とするプロジェクタ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014521153A (ja) * | 2011-07-01 | 2014-08-25 | インテル コーポレイション | 隠された通気熱解決法のための装置、システム及び方法 |
JP2015018024A (ja) * | 2013-07-09 | 2015-01-29 | 株式会社リコー | 画像投射装置 |
CN104914652A (zh) * | 2015-06-15 | 2015-09-16 | 东信科技(深圳)有限公司 | 投影仪防尘网堵塞检测装置及检测方法 |
-
2007
- 2007-08-09 JP JP2007207514A patent/JP2009042506A/ja not_active Withdrawn
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