JP2009040627A - 窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高熱伝導率を維持しながら、基板表面の反射率を向上できる窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】複数枚の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを積層した積層体を焼成して形成する焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板10において、焼成体が積層体を温度160〜240℃、時間1時間以上大気中で乾燥した後に焼成して形成され、焼成体の表面に直径0.5〜5μmの多数の空隙穴を分散して有し、見掛け比重が2.80〜3.10からなると共に、焼成体の表面の反射率がBaSOを塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の60%以上からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子装置に組み込むための半導体素子等の電子部品を搭載させるためのものであって、特に、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を搭載させるための窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法に関する。より詳細には、基板の熱伝導率が高いと共に、基板表面の反射率が高く、LED等の発光素子を搭載させて、発光素子からの発熱の放熱性に優れて輝度の低下を防止すると共に、発光素子からの発光を効率的に反射させて輝度を向上させることができる窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法に関する。
従来から発光素子を収納するための基板には、樹脂製や、セラミック製の絶縁基板が用いられている。しかしながら、発光素子は、発熱する熱を取り除かなければ、発光素子の温度が上昇して発光効率が低下して高い光出力が得られないという問題がある。そこで、最近では、熱伝導性がよく、放熱性に優れるアルミナ(Al)や、窒化アルミニウム(AlN)等からなるセラミック基板が用いられるようになってきている。特に、一般照明や、大画面液晶用バックライトや、自動車用ランプ等のような高い光出力を必要とする用途の発光素子を収納するためには、発光素子の消費電力が大きく発熱量が大きくなるので、特に熱伝導率が高く、速やかに発熱を基板の外表面側に伝熱させて外部に放熱することができる放熱性に優れる窒化アルミニウム(AlN)セラミック基板が用いられるようになってきている。
この従来の窒化アルミニウムセラミック基板を作製するための製造方法には、通常、窒化アルミニウム粉末原料と、バインダー、溶剤等を含むセラミックスラリーを形成して、これをシート状に成形し、乾燥して窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを形成している。そして、この窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを発光素子を収納できるように成形した後、脱脂焼成及び本焼成して焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板を作製している。
従来のセラミックグリーンシートの製造方法には、厚みの厚いセラミックグリーンシートを生産性よく製造するために、セラミック粉末と、有機樹脂バインダーを含有するスラリーをシート状に成形し、乾燥する工程を有し、この乾燥工程が初期乾燥工程と、後期乾燥工程とからなり、初期乾燥工程で有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで乾燥する製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のセラミックグリーンシートの製造方法には、グリーンシートに必要な特性を変えることなく、寸法の経時変化を減少して寸法精度の高いパッケージや、セラミック基板を製造するために、成形したセラミックグリーンシートを熱湯中に効果的時間だけ浸漬した後、軟化するのに充分な温度、50〜200℃中にて3〜30分間乾燥する製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−91526号公報 特開2001−106577号公報
しかしながら、前述したような従来の窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法は、次のような問題がある。
(1)従来の窒化アルミニウムセラミック基板は、熱伝導率が高く、発光素子からの発熱を速やかに基板の外表面側に伝熱させて外部に放熱させる放熱性に優れるものの、基板表面の反射率がBaSOを塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の37%程度と低いので、発光素子の発光効率を向上させることができなくなっている。
(2)従来の窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法は、通常に作製した複数枚の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの積層体を焼成して焼成体を形成したとしても、基板表面の反射率を向上させることができなく、発光素子の発光効率を向上させることができる窒化アルミニウムセラミック基板を製造することができなくなっている。
(3)特開2007−91526号公報、特開2001−106577号公報で開示されるセラミックグリーンシートの製造方法は、厚みの厚いセラミックグリーンシートや、寸法の経時変化を減少できるセラミックグリーンシートを作製する方法であるので、焼成体の基板表面の反射率を向上させることができない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、高熱伝導率を維持しながら、基板表面の反射率を向上できる窒化アルミニウムセラミック基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る窒化アルミニウムセラミック基板は、複数枚の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを積層した積層体を焼成して形成する焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板において、焼成体が積層体を温度160〜240℃、時間1時間以上大気中で乾燥した後に焼成して形成され、焼成体の表面に直径0.5〜5μmの多数の空隙穴を分散して有し、見掛け比重が2.80〜3.10からなると共に、焼成体の表面の反射率がBaSOを塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の60%以上からなる。
前記目的に沿う本発明に係る窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法は、窒化アルミニウム粉末原料と、バインダー、溶剤等を調合するセラミックスラリーをシート状に成形し、乾燥して形成する窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの複数枚を積層した積層体を焼成して形成する焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法において、窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの複数枚を重ね合わせ、接合して形成する積層体を大気中の温度160〜240℃で1時間以上乾燥して乾燥積層体を形成する工程と、乾燥積層体を焼成して焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板を作製する工程を有する。
請求項1記載の窒化アルミニウムセラミック基板は、焼成体が積層体を温度160〜240℃、時間1時間以上大気中で乾燥した後に焼成して形成され、焼成体の表面に直径0.5〜5μmの多数の空隙穴を分散して有し、見掛け比重が2.80〜3.10からなると共に、焼成体の表面の反射率がBaSOを塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の60%以上からなるので、高熱伝導率を維持した状態で窒化アルミニウムセラミック基板に搭載される発光素子からの発熱を効率的に放熱させることができると共に、発光素子からの発光を効率的に反射させて輝度を向上させることができる。この窒化アルミニウムセラミック基板の熱伝導率の維持、及び反射率の向上は、焼成体表面に空隙穴が存在することで焼成体の見掛け比重が通常の3.30〜3.33程度より低くなることで確認ができ、空隙穴が発光素子からの発光を効率的に反射させて反射率を向上させることができるようになっている。
請求項2記載の窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法は、窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの複数枚を重ね合わせ、接合して形成する積層体を大気中の温度160〜240℃で1時間以上乾燥して乾燥積層体を形成する工程と、乾燥積層体を焼成して焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板を作製する工程を有するので、窒化アルミニウムセラミック基板にする前の積層体を乾燥することで、窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの表面のバインダー成分を窒化アルミニウム粉末原料の粒子間に凝集させ、この部分が焼成で空隙穴となり、高熱伝導率を維持させると共に、反射率を向上させることができる窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法が提供できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施するための最良の形態について説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る窒化アルミニウムセラミック基板を用いる発光素子収納用パッケージの断面図、図2は同窒化アルミニウムセラミック基板の製造工程を示すフローチャートである。
本発明の一実施の形態に係る窒化アルミニウムセラミック基板は、半導体素子、発光素子、水晶振動子等の電子部品を搭載させ、各種電子装置として用いることができるようになっている。特に、この窒化アルミニウムセラミック基板は、LED等の発光素子を搭載させて発光素子からの発熱を速やかに放熱させると共に、発光素子からの発光を効率的に反射させて発光効率を向上させるのに用いることができる。
図1に示すように、窒化アルミニウムセラミック基板10は、これを用いる発光素子収納用パッケージ20として、通常、平板状の窒化アルミニウムセラミック基板10の上面に筒状の枠体11が接合され、枠体11の内周側壁面と、窒化アルミニウムセラミック基板10の上面とで形成されるキャビティ部12にLED等の発光素子13が収納されるようになっている。この窒化アルミニウムセラミック基板10は、複数枚の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを温度と圧力をかけて積層した積層体を温度として160〜240℃、好ましくは200℃程度で、時間として1時間以上、好ましくは4時間程度を大気中で乾燥した後に焼成して形成する焼成体からなっている。なお、この窒化アルミニウムセラミック基板10には、上記の積層体に形成する前のそれぞれの窒化アルミニウムセラミックグリーンシートに貫通孔を形成した後、金属導体ペーストを用いてスクリーン印刷する導体配線印刷パターンを形成している。この導体配線印刷パターンには、焼成後に、発光素子13と電気的導通を形成させるための発光素子接続用端子パッド14、上下層での電気的導通を形成させるためのビア15、それぞれの表面で電気的導通を形成させるための導体配線パターン16、発光素子接続用端子パッド14と電気的に導通状態でボード等に接合させるための外部接続端子パッド17等となるのがある。
上記の窒化アルミニウムセラミック基板10は、焼成体のセラミック表面に、電子顕微鏡で観察して隣接する窒化アルミニウム粉末原料粒子間に点在して存在することで判断される直径0.5〜5μmの多数個の空隙穴を分散して有している。そして、上記の窒化アルミニウムセラミック基板10は、焼成体の見掛け比重がJIS C2141の方法で測定して2.80〜3.10からなっている。また、上記の窒化アルミニウムセラミック基板10は、表面反射率がBaSO4を塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の60%以上からなっている。
この窒化アルミニウムセラミック基板10は、従来の積層体を乾燥しないで焼成体を作製した場合の窒化アルミニウムセラミック基板の見掛け比重が3.30〜3.33程度であるのに対して若干下がっている。しかしながら、この窒化アルミニウムセラミック基板10は、焼成体を形成するための焼成温度に変化がないので、見掛け比重が下がるのが焼成体のセラミック表面に多数分散して形成されている空隙穴によるものであると判断される。そして、この空隙穴は、積層体を温度160〜240℃、時間1時間以上大気中で乾燥することで、積層体の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの表面の隣接する窒化アルミニウム粉末原料粒子間にバインダーが凝集し、この状態で積層体を脱脂及び焼結する焼成によって形成されたものであると判断される。また、この窒化アルミニウムセラミック基板10は、焼成体を破断した破面のセラミック表面を電子顕微鏡で観察して空隙穴を有していないことが確認できている。したがって、この窒化アルミニウムセラミック基板10には、表面に空隙穴を有して見掛け比重が下がっているものの、従来と変わらない高熱伝導率を有していると判断される。
また、この窒化アルミニウムセラミック基板10は、焼成体のセラミック表面に多数分散して形成されている空隙穴によって、焼成体のセラミック表面の反射率をミノルタ社製「CM−3700d」で測定して60%以上有することが確認でき、従来の窒化アルミニウムセラミック基板の反射率より向上させることができている。
なお、積層体を乾燥させる温度が160℃を下まわる場合には、焼成体のセラミック表面に空隙穴が形成できず、見掛け比重も従来と変わらない値となって、焼成体のセラミック表面の反射率を向上させることができなくなっている。また、積層体を乾燥させる温度が240℃を上まわる場合には、積層体の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの溶剤の蒸発が進んで柔軟性が低下して脆くなり、積層体の取り扱いが難しくなる。更に、積層体を乾燥させる時間が1時間を下まわる場合には、焼成体のセラミック表面に形成される空隙穴の大きさが小さく、数が少なくなり、見掛け比重も従来と変わらない値となって、焼成体のセラミック表面の反射率を向上させることができなくなっている。
次いで、図2を参照しながら本発明の一実施の形態に係る窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法を説明する。
本発明の一実施の形態に係る窒化アルミニウムセラミック基板10の製造方法には、窒化アルミニウム粉末にイットリア(Y)、カルシア(CaO)、アルミナ(Al)等の焼結助剤を添加した窒化アルミニウム粉末原料と、例えば、ブチラール樹脂等のバインダーと、ジオクチルフタレート等の可塑剤と、分散剤と、及びトルエン、キシレン、ブタノール等の溶剤を加え、樹脂製のボールミルで十分に混練した後、粘度を調整し、真空脱泡して調合するセラミックスラリーを形成している。そして、セラミックスラリーからは、ドクターブレード法等によって、例えば、厚さ0.2mm程度のシート状に成形し、乾燥して窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを形成している(S1)。更に、シート状の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートからは、適当なサイズにカットして複数枚を作製している。
次に、複数枚のそれぞれの窒化アルミニウムセラミックグリーンシートには、必要に応じて、上、下層を電気的に導通状態とするためのビア15用の貫通孔を打ち抜き金型や、パンチングマシーン等を用いて穿設した後、例えば、タングステンや、モリブデン等の高融点金属からなる導体ペーストを用いて孔埋めや、スルーホールスクリーン印刷をしている。更には、それぞれの窒化アルミニウムセラミックグリーンシートには、上記と同様の導体ペーストを用いてスクリーン印刷で発光素子接続用端子パッド14用や、導体配線パターン16用や、外部接続端子パッド17用等の導体印刷パターンを形成している。そして、導体印刷パターンが形成された複数枚の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートは、それぞれを重ね合わせて、温度と圧力をかけて接合して積層体を形成している(S2)。
次に、積層体は、大気中の温度160〜240℃で1時間以上乾燥して乾燥積層体を形成している(S3)。そして、乾燥積層体は、脱脂焼成及び本焼成からなる焼成を行って、焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板を作製している(S4)。
ここで、本発明者は、本発明の実施例と、実施例と比較するための比較例について乾燥積層体を作製するための乾燥温度、及び乾燥時間を変えたサンプルと、従来の積層体を乾燥しない従来例のサンプルを作製し、乾燥積層体、及び従来例の積層体を比較すると共に、これらを焼成した焼成体を作製した。そして、これらのサンプルについては、乾燥積層体、及び積層体の取り扱い性の判断と、焼成体の見掛け比重と、反射率の測定と、焼成体表面の空隙穴を観察した。なお、これらの乾燥積層体、及び積層体の取り扱い性は、乾燥積層体、及び積層体のそれぞれに撓みを与えた時の破壊発生の容易性を感覚的に比較して判断した。また、焼成体の見掛け比重は、JIS C2141の方法で測定した。また、反射率は、BaSOを塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の反射率が測定できるミノルタ社製「CM−3700d」で測定した。更に、空隙穴は、走査型電子顕微鏡による1000倍と、3000倍のSEM(Scanning Electron Microscope)写真で観察した。
上記の実施例には、積層体を160℃4時間、200℃1時間、200℃4時間、240℃1時間乾燥した乾燥積層体のサンプルを準備した。また、比較例には、積層体を150℃4時間、240℃30分、250℃1時間乾燥した乾燥積層体のサンプルを準備した。更に、従来例には、積層体を乾燥しないそのままの積層体のサンプルを準備した。そして、これらの乾燥積層体、及び積層体のサンプルの取り扱い性を評価した後、焼成して焼成体を作製し、見掛け比重、反射率、及び空隙穴を測定、観察した。その結果を表1に示す。
Figure 2009040627
上記の実施例は、乾燥積層体を作製するための乾燥温度が160〜240℃、乾燥時間が1時間以上であれば、乾燥積層体の取り扱い性に問題がないことが判った。また、この実施例の乾燥積層体を焼成した後の焼成体は、走査型電子顕微鏡によるSEM写真で表面の空隙穴の直径が0.5〜5μmのものが多数あることが確認できた。また、この焼成体の見掛け比重は、2.80〜3.10であることが確認できた。なお、実施例の焼成体の表面に確認できた空隙穴は、焼成体を破断した破断面には観察されないので、見掛け比重が従来例の焼成体に比較して低くなったのが焼成体表面の空隙穴によるものであって、窒化アルミニウムセラミック基板が焼結されていることが確認できる。
上記の比較例は、乾燥積層体を作製するための乾燥温度が160℃を下まわる場合には、例え乾燥時間を長くしても窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの表面の隣接する窒化アルミニウム粉末原料粒子間にバインダーの凝集の発生がなく、乾燥積層体を焼成した後の表面に空隙穴が発生せずに見掛け比重が3.30を上まわると共に、空隙穴の発生が殆どないので反射率が60%を下まわっている。また、この比較例の乾燥積層体を作製するための乾燥温度は、乾燥温度が240℃であっても、乾燥時間が1時間を下まわる場合には、乾燥時間が少ないので、窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの表面の隣接する窒化アルミニウム粉末原料粒子間にバインダーの凝集の発生が少なく、乾燥積層体を焼成した後の表面に空隙穴の発生が少ないので、見掛け比重が3.10を上まわると共に、反射率が60%を下まわっている。更に、この比較例の乾燥積層体を作製するための乾燥温度は、乾燥温度が240℃を上まわる場合には、例え、焼成体に0.5〜5μmの空隙穴を多数備え、見掛け比重が2.80〜3.10で、反射率が60%有したとしても、窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの溶剤の蒸発が進んで柔軟性が低下して脆くなり、乾燥積層体を取り扱う時の取り扱い性に問題がある。
上記の従来例は、積層体を乾燥しないので、積層体を取り扱う時の取り扱い性に問題はない。また、従来例は、積層体を乾燥しないので、窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの表面の隣接する窒化アルミニウム粉末原料粒子間にバインダーの凝集の発生がないので、焼成した後の表面に空隙穴の発生がなく、見掛け比重が3.30〜3.33と高くてセラミックの焼結性がよい。しかしながら、従来例の焼成体には、表面に空隙穴の発生が殆どないので、反射率が60%を下まわっている。
本発明の窒化アルミニウムセラミック基板は、発光ダイオード(LED)等の発光素子を搭載させて放熱性がよく、発光効率の高い照明や、ディスプレイ等の電子装置に用いることができる発光素子収納用パッケージとして提供できる。また、本発明の窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法は、放熱性がよく、発光効率の高い照明や、ディスプレイ等の電子装置に用いるための発光素子収納用パッケージを安価で、容易に作製するための製造方法として提供できる。
本発明の一実施の形態に係る窒化アルミニウムセラミック基板を用いる発光素子収納用パッケージの断面図である。 同窒化アルミニウムセラミック基板の製造工程を示すフローチャートである。
符号の説明
10:窒化アルミニウムセラミック基板、11:枠体、12:キャビティ部、13:発光素子、14:発光素子接続用端子パッド、15:ビア、16:導体配線パターン、17:外部接続端子パッド、20:発光素子収納用パッケージ

Claims (2)

  1. 複数枚の窒化アルミニウムセラミックグリーンシートを積層した積層体を焼成して形成する焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板において、
    前記焼成体が前記積層体を温度160〜240℃、時間1時間以上大気中で乾燥した後に焼成して形成され、前記焼成体の表面に直径0.5〜5μmの多数の空隙穴を分散して有し、見掛け比重が2.80〜3.10からなると共に、前記焼成体の表面の反射率がBaSOを塗布した金属球における可視光領域の光の反射率を100とした時の60%以上からなることを特徴とする窒化アルミニウムセラミック基板。
  2. 窒化アルミニウム粉末原料と、バインダー、溶剤等を調合するセラミックスラリーをシート状に成形し、乾燥して形成する窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの複数枚を積層した積層体を焼成して形成する焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法において、
    前記窒化アルミニウムセラミックグリーンシートの複数枚を重ね合わせ、接合して形成する積層体を大気中の温度160〜240℃で1時間以上乾燥して乾燥積層体を形成する工程と、
    前記乾燥積層体を焼成して焼成体からなる窒化アルミニウムセラミック基板を作製する工程を有することを特徴とする窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法。
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