JP2009037484A - 広告評価システム及び広告評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】広告をより詳細に評価すること。
【解決手段】広告評価システム1は、広告閲覧者の購買意識についてのアンケート情報を集計した第1集計値を示す第1集計情報を記憶する購買意識データベース10aと、広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を集計した第2集計値を示す第2集計情報を記憶する表現要素データベース10bと、購買意識データベース10aにより記憶されている第1集計情報の第1集計値、及び表現要素データベース10bにより記憶されている第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、該第1集計値及び該第2集計値に対応する広告情報で示される広告を評価する評価部14と、その評価の結果を示す評価情報を出力する出力部16と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、広告閲覧者のアンケートに基づいて広告を評価する広告評価システム及び広告評価方法に関するものである。
従来から、広告の評価を行う広告評価システムが知られている。例えば下記特許文献1には、紙媒体に記載された広告に対する広告効果を分析する広告効果分析システムが記載されている。この分析システムでは、識別コードが広告物に予め含まれており、アンケートに回答する利用者の携帯端末がその識別コードを読み取ってサーバに送信する。続いてサーバがその識別コードに対応するアンケート内容を携帯端末に返信し、そのアンケート内容に対する回答を受信する。続いてサーバは、受信した回答と利用者の属性情報(氏名、住所、職業、家族構成など)に基づいて広告効果を分析する。
特開2006−172332号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の広告効果分析システムでは、アンケートに基づいて広告を評価する際に、アンケート内容の他に利用者の属性情報を使用するだけなので、個人情報に基づく評価しかできない。そのため、個人情報以外の切り口で広告をより詳細に評価できるシステムが求められている。
本発明は、上記課題を解決する為になされたものであり、広告をより詳細に評価できる広告評価システム及び広告評価方法を提供することを目的とする。
本発明の広告評価システムは、広告媒体を介して発信された広告を閲覧した閲覧者の購買意識についてのアンケート情報を、広告を示す広告情報と、広告媒体を示す広告媒体情報と、購買意識の時系列変化を示す購買プロセス情報とに基づいて集計した第1集計値を示す第1集計情報を記憶する購買意識データベースと、広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を、広告情報と、広告媒体情報と、広告の表現要素を示す表現要素情報とに基づいて集計した第2集計値を示す第2集計情報を記憶する表現要素データベースと、購買意識データベースにより記憶されている第1集計情報の第1集計値、及び表現要素データベースにより記憶されている第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、該第1集計値及び該第2集計値に対応する広告情報で示される広告を評価する評価手段と、評価手段による評価の結果を示す評価情報を出力する出力手段と、を備える。
また本発明の広告評価方法は、広告媒体を介して発信された広告を閲覧した閲覧者の購買意識についてのアンケート情報を、広告を示す広告情報と、広告媒体を示す広告媒体情報と、購買意識の時系列変化を示す購買プロセス情報とに基づいて集計した第1集計値を示す第1集計情報を記憶する購買意識データベースと、広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を、広告情報と、広告媒体情報と、広告の表現要素を示す表現要素情報とに基づいて集計した第2集計値を示す第2集計情報を記憶する表現要素データベースとを備える広告評価システム、における広告評価方法であって、購買意識データベースにより記憶されている第1集計情報の第1集計値、及び表現要素データベースにより記憶されている第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、該第1集計値及び該第2集計値に対応する広告情報で示される広告を評価する評価ステップと、評価ステップにおける評価の結果を示す評価情報を出力する出力ステップと、を含む。
このような広告評価システム及び広告評価方法によれば、閲覧者(広告閲覧者)の購買意識についてのアンケート情報を集計した第1集計情報の第1集計値と、広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を集計した第2集計情報の第2集計値とに基づいて、広告情報で示される広告が評価される。続いて、その評価の結果を示す評価情報が出力される。なお、購買意識とは、広告対象の商品又はサービスに対する閲覧者の印象・理解や、広告閲覧後に閲覧者が抱いた購買意欲などを示す概念である。また広告の表現要素とは、広告の内容を特徴付ける属性である。これにより、閲覧者の購買意識を示す情報、及び広告の表現要素に対する閲覧者の評価を示す情報のうち少なくとも一つの情報に基づいて広告を評価できる。すなわち、広告をより詳細に評価できる。また、閲覧者のアンケート結果に基づく評価結果が出力されるので、ユーザはその評価結果に基づいて広告に関する各種作業(例えば分析作業や作成作業など)を効率良く実施できる。
本発明の広告評価システムでは、広告の出稿量を広告情報と広告媒体情報と購買プロセス情報とに基づいて集計した出稿情報を記憶する出稿データベースを更に備え、出力手段が、出稿データベースにより記憶されている出稿情報と関連付けられた評価情報を出力することが好ましい。
また本発明の広告評価方法において、広告評価システムが、広告の出稿量を広告情報と広告媒体情報と購買プロセス情報とに基づいて集計した出稿情報を記憶する出稿データベースを更に備え、出力ステップでは、出稿データベースにより記憶されている出稿情報と関連付けられた評価情報を出力することが好ましい。
これらの場合、広告の評価結果を示す評価情報が、広告の出稿量を集計した出稿情報と関連付けられた上で出力される。これによりユーザは、アンケート結果に基づく評価結果と広告の出稿量とを比較できる。その結果、ユーザは、広告に関する各種作業をより効率良く実施できる。
本発明の広告評価システムでは、評価手段が、少なくとも一つの集計値が所定の閾値以上である場合に、該少なくとも一つの集計値に対応する広告情報で示される広告が有効であると評価することが好ましい。
また本発明の広告評価方法において、評価ステップでは、少なくとも一つの集計値が所定の閾値以上である場合に、該少なくとも一つの集計値に対応する広告情報で示される広告が有効であると評価することが好ましい。
これらの場合、第1集計値及び第2集計値のうち少なくとも一つの集計値が所定の閾値以上である場合に、その集計値に対応する広告が有効であると評価される。このように所定の閾値を用いて評価することで、より客観的に広告の有効性を評価できる。
本発明の広告評価システムでは、広告情報が、該広告情報で示される広告が対象とする商品又はサービスのカテゴリを示すカテゴリ情報を有し、評価手段が、広告情報で示される広告をカテゴリ情報単位に評価することが好ましい。
また本発明の広告評価方法において、広告情報が、該広告情報で示される広告が対象とする商品又はサービスのカテゴリを示すカテゴリ情報を有し、評価ステップでは、広告情報で示される広告をカテゴリ情報単位に評価することが好ましい。
これらの場合、商品又はサービスのカテゴリ単位に広告が評価される。その結果、一つの商品又はサービスの領域を超えて、より横断的に広告を評価できる。
このような広告評価システム及び広告評価方法によれば、上記第1集計値及び第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて広告の評価が行われるので、広告をより詳細に評価できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1〜11を用いて実施形態に係る広告評価システム1の機能構成を説明する。図1は広告評価システム1の機能構成を示す図である。図2は閲覧者の購買意識についてのアンケート表の例を示す図である。図3は第1集計情報の例を示す図である。図4は広告の表現要素の例を示す図である。図5は広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート表の例を示す図である。図6は第2集計情報の例を示す図である。図7は出稿情報の例を示す図である。図8は広告内容情報の例を示す図である。図9は、各データベースに記憶されている情報の関連付けを示す図である。図10は評価情報(評価結果)の出力例を示す図である。図11は記憶される評価情報の例を示す図である。
広告評価システム1は、広告媒体を介して発信された広告を、蓄積されたアンケート情報に基づいて評価するコンピュータシステムである。この広告評価システム1は、機能的構成要素としてデータベース10、生成部12、評価部14及び出力部16を備えている。
データベース10は、各種情報を記憶する記憶装置である。データベース10は、購買意識データベース10a、表現要素データベース10b、出稿データベース10c、広告データベース10d及び評価データベース10eを備えている。
購買意識データベース10aは、広告媒体を介して発信された広告を閲覧した閲覧者の購買意識についてのアンケート情報を、広告を示す広告情報と、広告媒体を示す広告媒体情報と、購買意識の時系列変化を示す購買プロセス情報とに基づいて集計した第1集計値を示す第1集計情報を記憶する記憶装置である。
閲覧者の購買意識についてのアンケート情報は、例えば図2に示すアンケート表に対する閲覧者の回答を収集しデータ化される。図2に示すアンケート表は、映画作品Aの広告Aをどの広告媒体を介して閲覧し、その広告Aについてどのような購買意識を抱いたかを閲覧者に回答させるためのものである。図2のアンケート表の各行は広告媒体を示し、各列は購買意識を示す。例えば、閲覧者が新聞広告を介して発信された広告Aを見て、その映画作品Aが大作だと感じ、映画館でその作品を鑑賞したいと思った場合、その閲覧者は、図2に示すアンケート表の行「新聞広告」の欄「7」及び「10」に印を付ける。このアンケート表は、紙媒体やウェブサイトなどを介して提供・回収される。
アンケート表に記載される広告媒体には、テレビや雑誌などのマスメディアや、所定の集団に対して配信可能な広告媒体(例えば映画館の予告など)はもちろん、友人・知人からの口コミや家族との会話といった、個人から個人への伝達も含まれる。また、一つの広告媒体を細分化し、それぞれを一つの広告媒体として定義してもよい。例えば、新聞広告について、「新聞広告(1ページ全面にわたる広告)」と「新聞広告(記事の下にある小スペースの広告)」というように二つの広告媒体を定義してもよい。このように、広告媒体の種類や定義方法は限定されない。
購買意識は、広告対象の商品又はサービスに対する閲覧者の印象・理解(例えば「作品が名作だと感じた」、「作品のジャンルを理解できた」)や、広告閲覧後に閲覧者が抱いた購買意欲(例えば「作品を映画館で鑑賞したくなった」)などを示す概念である。購買意識は、購買プロセスにより体系化されている。購買プロセスとは、閲覧者が商品又はサービスの広告によりその商品又はサービスを認知してから、実際にその商品又はサービスを購入するまでの購買意識の時系列的変化を示す概念である。例えば、図2に示す各購買意識は、「新作」から「興味」、「ストーリー」、「感動」及び「鑑賞」と流れる一連の購買プロセスにより体系化されている。
なお、「作品が新作であることがわかった」から「作品を映画館で鑑賞したくなった」へと流れる購買意識の変化を購買プロセスとすることも可能である。また、図2に示すものとは異なる購買プロセスを用いてもよい。例えば、「印象に残る」から「自分の好み」、「内容理解」、「面白みを感じる」及び「購買意向」と流れる一連の購買プロセスを用いてもよい。購買プロセスは、広告対象の商品又はサービスや、評価の目的に応じて任意に設定できる。
第1集計情報は、図2に示すようなアンケート表に対する閲覧者の回答を所定の集計システム(図示せず)で集計することにより生成され、購買意識データベース10aに記憶される。例えば、購買意識データベース10aは、図3に示す第1集計情報を記憶する。この第1集計情報は、広告を示す広告情報「広告A」と、広告媒体を示す広告媒体情報と、購買プロセスを示す購買プロセス情報とに基づいて集計した、広告媒体単位の回答者数(第1集計値)と、広告媒体及び購買意識単位の回答割合(第1集計値)とを示す情報である。なお、第1集計値として用いる値の種類は限定されない。例えば、回答割合に代えて、広告媒体及び購買意識単位の回答者数を用いてもよい。
広告情報「広告A」は、広告対象の商品を示す商品情報「映画作品A」を有している。広告情報及び商品情報に対応する商品又はサービスの種類は限定されない。
図3に示す第1集計情報からは、広告媒体「テレビCM」を選択した閲覧者(回答者)が300名存在し、テレビCMによる広告Aを見て「作品(映画作品A)に興味を持った」という購買意識を抱いた閲覧者の割合が69.5%であったことがわかる。
表現要素データベース10bは、広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を、広告情報と、実際に発信された広告の内容(以下「素材」という)を示す素材情報と、広告媒体情報と、広告の表現要素を示す表現要素情報とに基づいて集計した第2集計値を示す第2集計情報を記憶する記憶装置である。
広告の表現要素とは、広告の内容を特徴付ける属性である。広告の表現要素の例を図4に示す。なお、表現要素の種類は図4に示すものに限定されず、商品・サービス単位や、商品・サービスのカテゴリ単位で任意に表現要素を設定できる。例えば、図3に示す表現要素の他に、「販売日」、「有名人の推奨」、「最新作」などの表現要素を設定することが考えられる。
広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報は、例えば図5に示すアンケート表に対する閲覧者の回答を収集しデータ化される。図5に示すアンケート表は、映画作品Aの広告Aをどの広告媒体を介して閲覧し、閲覧した広告Aの表現要素をどのように評価したか閲覧者に回答させるためのものである。例えば、閲覧者が新聞広告を介して発信された広告Aを見て、その広告Aで表現されているキャッチコピーに好感を抱いた場合、その閲覧者は、図5に示すアンケート表の行「新聞広告」の欄「4」に印を付ける。このアンケート表は、紙媒体やウェブサイトなどを介して提供・回収される。
第2集計情報は、図5に示すようなアンケート表に対する閲覧者の回答を所定の集計システム(図示せず)で集計することにより生成され、表現要素データベース10bに記憶される。例えば、表現要素データベース10bは、図6に示す第2集計情報を記憶する。この第2集計情報は、広告情報「広告A」と、素材情報と、広告媒体情報と、広告の表現要素を示す表現要素情報とに基づいて集計した、広告媒体単位の回答者数(第2集計値)と、広告媒体及び表現要素単位の回答割合(第2集計値)とを示す情報である。なお、第2集計値として用いる値の種類は限定されない。例えば、回答割合に代えて、広告媒体及び表現要素単位の回答者数を用いてもよい。
図6に示す第2集計情報からは、広告媒体「テレビCM」を選択した閲覧者(回答者)が300名存在し、そのテレビCMによる広告Aのロゴを評価した閲覧者の割合が51.0%であったことがわかる。
出稿データベース10cは、広告の出稿量を、広告情報と広告媒体情報と購買プロセス情報とに基づいて集計された出稿情報を記憶する記憶装置である。
例えば、出稿データベース10cは、図7に示す出稿情報を記憶する。この出稿情報は、広告を示す広告情報「広告A」と、広告媒体を示す広告媒体情報と、購買プロセスを示す購買プロセス情報とに基づいて出稿金額を集計することで得られた情報である。
出稿情報を構成する購買プロセス情報には、広告Aに対応する商品の提供開始日(具体的には、販売日や公開日など)を購買プロセス情報「鑑賞」に対応付けた上で該提供開始日を基準とした時期(日付及び週)を示す時期情報が関連付けられている。購買プロセス情報と時期情報との関連付けは、図示しない所定の専用プログラムや専用システムにより行うことが可能である。
なお、出稿金額を広告媒体毎に集計すると共に、広告媒体を集約した上でその集約単位で出稿金額を集計することも可能である。例えば図7の出稿情報には、広告媒体「テレビ番組」及び「テレビCM」毎の出稿金額と、それらを集約した単位「テレビ」についての出稿金額の合算値(棒グラフMで示されている)とが含まれている。
更に、広告情報だけでなく素材情報にも基づいて出稿金額を集計することも可能である。例えば図7の出稿情報において、集約単位「テレビ」及び購買プロセス「ストーリー」に対する出稿金額は、二種類の素材についての出稿金額を示す要素Ma及びMbから成る棒グラフM1で表されている。
なお、出稿金額以外の指標を広告の出稿量としてもよい。例えば、広告媒体がテレビであれば、延べ視聴率(Gross Rating Point、GRP)を出稿量として使用してもよい。同様に、新聞であれば段数、雑誌であればページ数をそれぞれ出稿量として使用できる。更に、一つの広告媒体に対して二種類以上の指数を併用してもよい。
広告データベース10dは、広告媒体を介して発信される広告の内容を示す広告内容情報を記憶する記憶装置である。
広告内容情報は、広告情報と、一つ以上の素材情報とが関連付けられた情報である。例えば広告データベース10dは、図8に示すような、広告情報「広告A」に三個の素材情報「素材P」、「素材Q」及び「素材R」が関連付けられた広告内容情報を記憶する。図8に示す広告内容情報は、素材毎に、広告の属性を示す出稿媒体(広告媒体)、出稿日、広告主及び銘柄名についての情報と、実際に発信される広告のデータ(動画データ、画像データ、音声データなど)とを含んでいる。図8に示す例では、広告媒体毎に一つの素材が用意されているが、一つの広告媒体に対して複数の素材が用意されてもよい。なお、広告情報に関連付けられる素材情報の個数は限定されない。また、広告内容情報にどのような情報・データを含めるかも限定されない。
評価データベース10eは、出力部16から入力された評価情報を記憶する記憶装置である。評価情報については後述する。
生成部12は、購買意識データベース10aにより記憶されている第1集計情報と、出稿データベース10cに記憶されている出稿情報とを広告情報、広告媒体情報及び購買プロセス情報に基づいて関連付けると共に、該第1集計情報と、表現要素データベース10bに記憶されている第2集計情報とを広告情報及び広告媒体情報に基づいて関連付ける手段である。更に生成部12は、第2集計情報と、広告データベース10dに記憶されている広告内容情報とを、広告情報及び素材情報に基づいて関連付ける。
具体的には、生成部12は、これら第1集計情報、第2集計情報、出稿情報及び広告内容情報の関連付けを示すリンク情報を生成する。生成部12により生成されたリンク情報により、第1集計情報、第2集計情報、出稿情報及び広告内容情報は、例えば図9に示すように互いに関連付けられる。続いて生成部12は、読み出した第1集計情報、第2集計情報、出稿情報及び広告内容情報と、生成したリンク情報とを評価部14に出力する。
評価部14は、生成部12から入力された第1集計情報の第1集計値、及び第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、該第1集計値及び該第2集計値に対応する広告情報で示される広告を評価する評価手段である。
評価部14により実行される広告の評価手法は限定されない。まず、特定の広告情報で示される広告を第1集計情報の第1集計値に基づいて評価する手法について説明する。
一例として、評価部14はまず、第1集計情報に含まれる購買プロセス情報毎に、回答割合(第1集計値)が高い順に三個の広告媒体情報(上位三位までの広告媒体情報)を抽出する。続いて評価部14は、抽出した広告媒体情報に対応する回答割合に有効フラグ「1」を関連付ける。また評価部14は、四位以下の広告媒体情報に対応する回答割合に有効フラグ「0」を関連付ける。これにより、第1集計情報に有効フラグが付加される。
有効フラグとは広告の有効性を示す情報である。有効フラグが「1」であるということは、広告の発信により一定数以上の閲覧者がその広告で示される商品又はサービスに対して特定の購買意識を抱いたので、発信された広告が有効である、と評価されたことを示す。これに対し有効フラグが「0」であるということは、そのような広告の有効性が相対的に低いと評価されたことを示す。
なお、評価部14は、第1集計情報に含まれる広告媒体情報毎に、回答割合が高い順に三個の購買プロセス情報(上位三位までの購買プロセス情報)を抽出し、その抽出結果に基づいて、回答割合に有効フラグを関連付けてもよい。すなわち、回答割合の順位付けをどの情報に基づいて行うかは限定されない。
別の例として、評価部14は、各回答割合(各第1集計値)について所定の閾値以上か否かを判定し、その閾値以上である回答割合に有効フラグ「1」を、その閾値未満である回答割合に有効フラグ「0」を、それぞれ関連付けてもよい。例えば、評価部14は、回答割合が30(%)以上か否かを判定し、30(%)である回答割合に有効フラグ「1」を関連付ける。評価部14は、所定の閾値としてノーム値を用いてもよい。ノーム値とは、同一手法のアンケートを積み重ねることで抽出される基準値であり、広告の効果を示す指数として用いられる。評価部14がどのような値を所定の閾値として用いるかは限定されない。
次に、特定の広告情報で示される広告を第2集計情報の第2集計値に基づいて評価する手法について説明する。
一例として、評価部14はまず、第2集計情報に含まれる表現要素情報毎に、回答割合(第2集計値)が高い順に三個の広告媒体情報(上位三位までの広告媒体情報)を抽出する。続いて評価部14は、抽出した広告媒体情報に対応する回答割合に有効フラグ「1」を関連付ける。また評価部14は、四位以下の広告媒体情報(残りの広告媒体情報)に対応する回答割合に有効フラグ「0」を関連付ける。
なお、評価部14は、第2集計情報に含まれる広告媒体情報毎に、回答割合が高い順に三個の表現要素情報(上位三位までの表現要素情報)を抽出し、その抽出結果に基づいて、回答割合に有効フラグを関連付けてもよい。また評価部14は、第1集計値である回答割合に基づいて評価する場合と同様に、所定の閾値を用いて第2集計値である回答割合と有効フラグとの関連付けを行ってもよい。
評価部14は、有効フラグを第1集計情報に付加する処理のみを行ってもよいし、有効フラグを第2集計情報に付加する処理のみを行ってもよい。また評価部14は、第1集計情報及び第2集計情報の双方に有効フラグを付加してもよい。上記評価手法では、評価部14は回答割合のみに基づいて有効フラグを付加したが、回答割合だけでなく回答者数にも基づいて有効フラグを付加してもよい。
評価部14は、このように有効フラグが付加された第1集計情報又は第2集計情報と、出稿情報と、広告内容情報と、リンク情報とを出力部16に出力する。
出力部16は、評価部14から入力された第1集計情報、第2集計情報、出稿情報、広告内容情報及びリンク情報に基づいて、評価部14による広告の評価結果を示す評価情報を出力する出力手段である。
出力部16は、図示しない出力装置(例えばモニタやプリンタなど)に評価情報を出力する。出力部16により表示される評価情報の例を図10に示す。この評価情報は広告Aについてのものであり、購買プロセスを横軸に、広告媒体、素材及び表現要素を縦軸にそれぞれ並べた一覧表の形式で表現したものである。出力部16は、入力されたリンク情報に基づいて、同様に入力された第1集計情報、第2集計情報、出稿情報及び広告内容情報を関連付けることにより、図10のような評価情報を出力する。すなわち、評価情報は、第1集計情報、第2集計情報、出稿情報、広告内容情報及びリンク情報から構成される。入力された図10に示される評価情報上で表されている広告媒体は、有効フラグ「1」が関連付けられた第1集計値に対応する広告媒体情報で示されるもののみである。もちろん出力部16は、有効フラグ「0」が関連付けられた第1集計値に対応する広告媒体情報を表示してもよい。
評価結果の表示方法は限定されない。例えば、第1集計情報に含まれる広告媒体をすべて表示する一方で、表現要素については、有効フラグ「1」が関連付けられた第2集計値に対応する表現要素情報で示されるもののみを表示するようにしてもよい。また、図10では出稿情報が表示されていないが、出稿情報を表示することも当然可能である。すなわち出力部16は、出稿情報が関連付けられた評価情報を出力することが可能である。第1集計値、第2集計値及び出稿量は、数字で表示するほかに、グラフ(例えば折れ線グラフや棒グラフ)などを用いて表示してもよい。
また出力部16は、入力された第1集計情報、第2集計情報、出稿情報、広告内容情報及びリンク情報を評価データベース10eに出力する。言い換えれば、出力部16はこれらの情報から構成される評価情報を評価データベース10eに出力する。これにより、評価データベース10eに評価情報が蓄積される。例えば、図11に示すように、購買プロセス情報毎に複数の評価情報が記憶(蓄積)される。
次に、図12〜14を用いて、図1に示す広告評価システム1の処理を説明すると共に本実施形態に係る広告評価方法について説明する。図12は、広告評価システム1の処理を示すフローチャートである。図13は、図12に示す有効性評価処理の一例を示すフローチャートである。図14は、図12に示す有効性評価処理の別の例を示すフローチャートである。
広告評価システム1のユーザが図示しない入力装置を介して評価処理の実行指示を入力すると、まず生成部12が第1集計情報、第2集計情報、出稿情報及び広告内容情報を読み出し、読み出した各種情報に対応するリンク情報を生成することで該各種情報を関連付ける(ステップS10)。続いて評価部14が、第1集計値及び第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、有効フラグを第1集計情報又は第2集計情報に付加する(ステップS20、評価ステップ)。これにより、第1集計値又は第2集計値に対応する広告情報で示される広告の有効性が評価される。そして出力部16が、評価部14から入力された第1集計情報、第2集計情報、出稿情報、広告内容情報及びリンク情報から構成される評価情報(評価結果)を評価データベース10eや図示しない表示装置に出力する(ステップS30)。
有効性評価処理(評価ステップ)の一例を図13に示す。この例では、まず評価部14が、第1集計情報の購買プロセス情報毎に、回答割合(第1集計値)が高い順に三個の広告媒体情報を抽出する(上位三位までの広告媒体情報を抽出する)(ステップS200)。続いて評価部14が、抽出した広告媒体情報に対応する回答割合に有効フラグ「1」を関連付ける(ステップS202)。また評価部14は、残りの広告媒体情報に対応する回答割合に有効フラグ「0」を関連付ける(ステップS204)。評価部14は、有効フラグの関連付けをしていない購買プロセス情報が存在する場合には(ステップS206;NO)、未処理の購買プロセス情報に対して上記ステップS200〜S204の処理を行う。すべての購買プロセス情報について有効フラグの関連付けが行われた場合(ステップS206;YES)、評価部14は処理を終了する。
有効性評価処理(評価ステップ)の別の例を図14に示す。この例では、まず評価部14が、第1集計情報に含まれる複数の回答割合(第1集計値)から一の回答割合を取得する(ステップS210)。続いて評価部14が、取得した回答割合が所定の閾値以上か否かを判定する(ステップS212)。このとき評価部14は、割合を示す値や(例えば、30%、40%など)、予め定められたノーム値などを所定の閾値として利用する。
ここで、取得した回答割合が所定の閾値以上である場合(ステップS212;YES)、評価部14は取得した回答割合に有効フラグ「1」を関連付ける(ステップS214)。これに対し、取得した回答割合が所定の閾値未満である場合(ステップS212;NO)、評価部14は取得した回答割合に有効フラグ「0」を関連付ける(ステップS216)。評価部14は、有効フラグの関連付けをしていない回答割合が存在する場合には(ステップS218;NO)、未処理の回答割合に対して上記ステップS210〜S216の処理を行う。すべての回答割合について有効フラグの関連付けが行われた場合(ステップS218;YES)、評価部14は処理を終了する。
評価部14は、第2集計情報の第2集計値である回答割合に基づいて有効フラグの関連付けを行う場合にも、図13や図14に示される処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、閲覧者の購買意識を示す第1集計情報、及び広告の表現要素に対する閲覧者の評価を示す第2集計情報のうち少なくとも一つの情報に基づいて広告を評価できる。第1集計情報を用いることで、広告の有効性を、広告媒体情報及び購買プロセス情報に応じて詳細に評価できる。また、第2集計情報を用いることで、広告の有効性を、広告媒体情報及び表現要素情報に応じて詳細に評価できる。更に、評価結果が評価情報として出力されるので、広告評価システム1のユーザは、評価結果を利用して、広告に関する成功法則を導出したり、将来の広告計画を作成したりすることが可能になる。例えば、ユーザは、図10に示す評価結果から、購買プロセス「興味」に対して有効な広告媒体は、「テレビCM」、「新聞広告」、「雑誌広告」などの視覚的インパクトが強いものである、という知見を得ることができる。このとき、広告の評価は広告評価システム1が行うので、広告評価システム1のユーザが行う広告の分析、法則の導出、広告計画の作成などの作業量は低減される。その結果、これら各種作業の作業効率を向上させると共に、その作成に要する費用を抑えることが可能になる。
また本実施形態によれば、広告の評価結果を示す評価情報が、広告の出稿量を集計した出稿情報と関連付けられた上で出力される。これによりユーザは、アンケート結果に基づく評価結果と広告の出稿量とを比較できる。その結果、ユーザは、広告に関する上記各種作業をより効率良く実施できる。
また本実施形態によれば、第1集計値(回答割合)及び第2集計値(回答割合)のうち少なくとも一つの集計値が所定の閾値以上である場合に、その集計値に対応する広告が有効であると評価される。このように所定の閾値を用いて評価することで、より客観的に広告の有効性を評価できる。
また本実施形態によれば、第1集計値(回答割合)又は第2集計値(回答割合)を所定の単位で集約し(例えば購買プロセス情報毎に集約し)、集約単位毎に、集計値が高い順に所定の情報を抽出する。そして、抽出した集計値に有効フラグを関連付けることで、広告の有効性を評価することも可能である。この場合、第1集計値又は第2集計値を、絶対値である所定の閾値ではなく、複数の第1集計値又は複数の第2集計値の間の大小関係に基づいて広告の有効性を評価している。このような大小関係を用いることで、広告の有効性をより詳細に評価できる。
また本実施形態によれば、評価結果に広告内容情報が含まれるので、広告評価システム1のユーザは、実際に発信された広告の内容(動画や画像など)と集計値とを容易に比較できる。その結果、ユーザが行う上記各種作業の作業効率を向上させることが可能になる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で以下のような様々な変形が可能である。
例えば、広告情報が、商品情報だけでなくその広告情報で示される広告が対象とする商品又はサービスのカテゴリを示すカテゴリ情報を有し、評価部14が、広告情報で示される広告をカテゴリ情報単位に評価するように、広告評価システム1を構成してもよい。
この場合生成部12は、カテゴリ情報(例えば「自動車」)に基づいて、複数の広告に関する第1集計情報、第2集計情報、出稿情報及び広告内容情報を読み出す。例えば生成部12は、特定の自動車Xに関する広告X、自動車Yに関する広告Y、及び自動車Zに関する広告Zについての各種情報を読み出し、これらの情報に対して関連付け(リンク情報の生成)と集計とを行う。続いて評価部14が、関連付け及び集計が行われた第1集計情報の第1集計値及び第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に対して、上記実施形態で示した順位付けや所定の閾値との比較などを行い、評価対象のカテゴリにおける広告を評価する。なお、カテゴリの例としては、他に「AV機器」、「化粧品」、「外食チェーン」、「観光地」などが挙げられる。
このような変形例によれば、商品又はサービスのカテゴリ単位に広告が評価されるので、一つの商品又はサービスの領域を超えて、より横断的に広告を評価できる。
上記実施形態では、広告の有効性を二段階で示す有効フラグを用いて広告を評価したが、広告の有効性を三段階以上で示すことが可能な指数を用いて広告を評価してもよい。これにより、広告をより詳細に評価することが可能になる。
広告評価システムの機能構成を示す図である。 閲覧者の購買意識についてのアンケート表の例を示す図である。 第1集計情報の例を示す図である。 広告の表現要素の例を示す図である。 広告の表現要素に対する評価についてのアンケート表の例を示す図である。 第2集計情報の例を示す図である。 出稿情報の例を示す図である。 広告内容情報の例を示す図である。 図1に示す各データベースに記憶されている情報の関連付けを示す図である。 評価情報の出力例を示す図である。 記憶される評価情報の例を示す図である。 広告評価システムの処理を示すフローチャートである。 図12に示す有効性評価処理の一例を示すフローチャートである。 図12に示す有効性評価処理の別の例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…広告評価システム、10…データベース、10a…購買意識データベース、10b…表現要素データベース、10c…出稿データベース、10d…広告データベース、10e…評価データベース、12…生成部、14…評価部(評価手段)、16…出力部(出力手段)

Claims (8)

  1. 広告媒体を介して発信された広告を閲覧した閲覧者の購買意識についてのアンケート情報を、前記広告を示す広告情報と、前記広告媒体を示す広告媒体情報と、前記購買意識の時系列変化を示す購買プロセス情報とに基づいて集計した第1集計値を示す第1集計情報を記憶する購買意識データベースと、
    前記広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を、前記広告情報と、前記広告媒体情報と、前記広告の表現要素を示す表現要素情報とに基づいて集計した第2集計値を示す第2集計情報を記憶する表現要素データベースと、
    前記購買意識データベースにより記憶されている第1集計情報の第1集計値、及び前記表現要素データベースにより記憶されている第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、該第1集計値及び該第2集計値に対応する前記広告情報で示される広告を評価する評価手段と、
    前記評価手段による評価の結果を示す評価情報を出力する出力手段と、
    を備える広告評価システム。
  2. 前記広告の出稿量を前記広告情報と前記広告媒体情報と前記購買プロセス情報とに基づいて集計した出稿情報を記憶する出稿データベースを更に備え、
    前記出力手段が、前記出稿データベースにより記憶されている出稿情報と関連付けられた前記評価情報を出力する、
    請求項1に記載の広告評価システム。
  3. 前記評価手段が、前記少なくとも一つの集計値が所定の閾値以上である場合に、該少なくとも一つの集計値に対応する前記広告情報で示される広告が有効であると評価する、
    請求項1又は2に記載の広告評価システム。
  4. 前記広告情報が、該広告情報で示される広告が対象とする商品又はサービスのカテゴリを示すカテゴリ情報を有し、
    前記評価手段が、前記広告情報で示される広告を前記カテゴリ情報単位に評価する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の広告評価システム。
  5. 広告媒体を介して発信された広告を閲覧した閲覧者の購買意識についてのアンケート情報を、前記広告を示す広告情報と、前記広告媒体を示す広告媒体情報と、前記購買意識の時系列変化を示す購買プロセス情報とに基づいて集計した第1集計値を示す第1集計情報を記憶する購買意識データベースと、前記広告の表現要素に対する閲覧者の評価についてのアンケート情報を、前記広告情報と、前記広告媒体情報と、前記広告の表現要素を示す表現要素情報とに基づいて集計した第2集計値を示す第2集計情報を記憶する表現要素データベースとを備える広告評価システム、における広告評価方法であって、
    前記購買意識データベースにより記憶されている第1集計情報の第1集計値、及び前記表現要素データベースにより記憶されている第2集計情報の第2集計値のうち少なくとも一つの集計値に基づいて、該第1集計値及び該第2集計値に対応する前記広告情報で示される広告を評価する評価ステップと、
    前記評価ステップにおける評価の結果を示す評価情報を出力する出力ステップと、
    を含む広告評価方法。
  6. 前記広告評価システムが、前記広告の出稿量を前記広告情報と前記広告媒体情報と前記購買プロセス情報とに基づいて集計した出稿情報を記憶する出稿データベースを更に備え、
    前記出力ステップでは、前記出稿データベースにより記憶されている出稿情報と関連付けられた前記評価情報を出力する、
    請求項5に記載の広告評価方法。
  7. 前記評価ステップでは、前記少なくとも一つの集計値が所定の閾値以上である場合に、該少なくとも一つの集計値に対応する前記広告情報で示される広告が有効であると評価する、
    請求項5又は6に記載の広告評価方法。
  8. 前記広告情報が、該広告情報で示される広告が対象とする商品又はサービスのカテゴリを示すカテゴリ情報を有し、
    前記評価ステップでは、前記広告情報で示される広告を前記カテゴリ情報単位に評価する、
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の広告評価方法。
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