JP2009036976A - 主焦点補正光学系及びそれを用いた反射望遠鏡 - Google Patents

主焦点補正光学系及びそれを用いた反射望遠鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】 色収差を良好に補正して、視野角の大きな反射望遠鏡を実現可能な主焦点補正光学系を提供すること。
【解決手段】 互いに分散の異なる一対のレンズL151,L152を含む複合レンズL15を有し、その複合レンズL15を光軸に対して垂直な方向の成分を持つように移動可能に構成した反射望遠鏡の主焦点補正光学系100であって、主鏡に近い方から2枚の単レンズL11,L12の一方を石英、他方を光学ガラスで構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、反射望遠鏡の主鏡の収差補正のための主焦点補正光学系に関する。
天体観測において、天頂以外の観測では大気分散に起因して、星像に光の波長によるずれが生ずる。このような大気分散を補正する機能を備えた反射望遠鏡用の主焦点補正光学系が特許文献1に開示されている。
特許文献1では、互いに分散の異なる材料で構成された一対のレンズで構成された複合レンズを移動させることにより、大気分散の補正を行っている。これにより、レンズ系全体の小型化を達成しつつ、主鏡の収差と大気分散による色収差の双方を良好に補正している。
特許第3057946号公報
特許文献1の主焦点補正光学系を用いた反射望遠鏡の視野角は0.5°である。近年、望遠鏡の更なるサーベイ能力の向上が望まれており、そのために主焦点補正光学系の更なる広視野化が望まれている。
また、特許文献1に開示された主焦点補正光学系には、3〜5種類の光学ガラスが用いられている。しかしながら、視野角を3〜4倍に広げようとすると、主焦点補正光学系を構成する各レンズの径が大型化する。特に、主鏡に近い方から2枚の単レンズには大きな径を必要とする。このため、この2枚の単レンズには、製造上の問題から、光学ガラスではなく石英が選択されることが一般的であった。
発明者らの検討によると、この2枚の単レンズを両方とも石英にした場合には、可視域〜近赤外域における色収差が残存するため、十分な広視野化が困難であることが分かった。
本発明は、色収差を良好に補正して、従来に比して視野角の大きな反射望遠鏡を実現可能な主焦点補正光学系を提供することを目的とする。
本発明は、互いに分散の異なる一対のレンズを含む複合レンズを有し、その複合レンズを光軸に対して垂直な方向の成分を持つように移動可能に構成した反射望遠鏡の主焦点補正光学系である。
このような主焦点補正光学系において、本発明の一例では、主鏡に近い方から2枚の単レンズの一方を石英、他方を光学ガラスで構成したことを特徴としている。
また、本発明の他の例では、複合レンズに含まれる一対のレンズの一方を、屈折率をnd、アッベ数をνdとするとき、
1.538≦nd≦1.558
44.8≦νd≦46.8
なる条件を満足する光学ガラスで構成したことを特徴としている。
なお、屈折率ndはd線(587.6nm)に対する屈折率である。アッベ数νdは以下によって定義される。
νd=(nd−1)/(nF−nC)
但し、nd:d線(587.6nm)に対する屈折率
nF:F線(486.1nm)に対する屈折率
nC:C線(656.3nm)に対する屈折率
本発明によれば、従来よりも視野角の大きな反射望遠鏡が実現できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1の反射望遠鏡の要部概略図である。
図1において、M1は主鏡、100は主焦点補正光学系である。主鏡M1は、凹形状の回転双曲面である。主焦点補正光学系100は、主鏡M1の焦点近傍に配置され、主鏡M1によって発生する収差を補正する。天体からの光束は、図中右方から主鏡M1に入射し、主鏡M1で反射したあとに主焦点補正光学系100を介して結像する。
図2は、主焦点補正光学系100の構成をより詳細に示す図である。主焦点補正光学系100は、レンズL11〜L18を有している。Gは透過波長帯域を選択するためのフィルタを表すガラスブロックである。
主鏡M1に近い方から2枚の単レンズL11,L12は、いずれもφ500mmを超える有効径を有する非常に大きなレンズである。本発明の特徴の1つは、このレンズL11,L12を構成する材料を適切に設定したことにある。具体的には、一方のレンズL11を石英で構成し、他方のレンズL12を光学ガラスで構成している。このように、レンズL11,L12を構成する材料を工夫することで、色収差を良好に補正して、視野角の大きな反射望遠鏡を実現している。なお、レンズL11,L12共に屈折力(パワー)の符号は正である。
L15は、大気分散を補正するための複合レンズである。不図示の移動機構で複合レンズL15を光軸と直交する方向(図の矢印方向)に移動させることにより、大気分散による色ずれを補正する。なお、複合レンズL15の移動方向は、光軸に対して直交する方向のみに限らず、光軸上の所定の点を中心として回動させても良い。すなわち、複合レンズL15を光軸に対して垂直な方向の成分を持つように移動可能に構成すれば、大気分散の補正は可能である。
複合レンズL15は、屈折率が近く、互いに分散の異なる一対のレンズL151,L152を、僅かの空気層を隔てて近接配置して構成している。具体的には、レンズL151を構成する材料の屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2である。レンズL152を構成する材料の屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8である。
本実施例では、このように複合レンズL15を構成するレンズL152を、
1.538≦nd≦1.558 (1)
44.8≦νd≦46.8 (2)
なる条件を満足する光学ガラスで構成している。
条件式(1),(2)を満足する光学ガラスでレンズL152を構成することにより、複合レンズL15を光軸に対して直交する方向に移動させて大気分散の補正を行う場合に、必要な量の色収差を発生させることができる。
また、複合レンズL15を構成するレンズL151を、
1.506≦nd≦1.526 (3)
63.2≦νd≦65.2 (4)
なる条件を満足する光学ガラスで構成している。
条件式(3),(4)を満足する光学ガラスでレンズL151を構成することにより、レンズL152で発生する単色収差を補正することができる。更に条件式(1),(2)を満足する光学ガラスで構成されたレンズL152と組み合わせることで、複合レンズL15を光軸に対して直交する方向に移動させて大気分散の補正を行う場合に、必要な量の色収差を発生させている。
また、レンズL151は物体側(主鏡側)の面が平面、レンズL152は像面側のレンズ面が平面となっている。すなわち、複合レンズL15の光入射面と光出射面は共に平面となっている。
これにより、複合レンズL15を光軸に対して直交する方向に移動させたときの単色収差の変化を小さく保っている。
次に、表1に実施例1の数値データを示す。表中、Rは曲率半径、dは面間隔を表す。レンズ材料には、石英と2種類の光学ガラスを用いている。詳細には、石英は屈折率ndが1.45846、アッベ数νdが67.8、光学ガラスAは屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2、光学ガラスBは屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8である。
表中、大気分散補正用の複合レンズL15には、ADC(Atmospheric Dispersion Compensatorの意)と記している。
非球面形状は、光軸方向にz軸、光軸と垂直方向にh軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A〜Gを4次〜16次の非球面係数としたとき
Figure 2009036976
なる式で表わしている。
また、fは主鏡と主焦点補正光学系の合成焦点距離、FNOはFナンバー、ωは半画角、2ωは全画角(視野角)を表す。
(表1)
f = 19958.9 FNO = 2.43 2ω= 1.9°

面番号 有効径 R d 材料
1 8200.0 30000.000(非球面) 13335.002 (主鏡)
2 970.0 1092.370 79.115 石英
3 970.0 1471.448(非球面) 100.000
4 879.5 814.514 94.096 光学ガラスB
5 850.5 1211.660(非球面) 265.290
6 705.9 14987.577(非球面) 45.000 光学ガラスB
7 636.1 544.594 172.391
8 635.7 -1037.525 40.000 光学ガラスA
9 648.9 -2624.444(非球面) 100.000
10 664.9 ∞ 40.000 光学ガラスA (ADC)
11 673.3 1000.000 3.000
12 675.0 1000.000 100.000 光学ガラスB (ADC)
13 677.9 ∞ 400.299
14 712.1 -1076.827(非球面) 50.000 石英
15 750.5 -2289.929 30.000
16 828.8 690.734(非球面) 197.447 石英
17 826.6 -2341.440 187.738
18 771.4 ∞ 10.000 光学ガラスA (フィルタ)
19 769.8 ∞ 50.000
20 759.1 -2748.545(非球面) 109.884 石英
21 751.3 -959.790 10.000

(非球面)
面 k A (4次) B(6次) C(8次)
1 -1.00835 0.00000 0.00000 0.00000

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
0.00000 0.00000 0.00000 0.00000

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
3 -3.22896 6.6052E-11 -1.1048E-16 1.0281E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-8.8648E-27 3.5872E-32 -6.5041E-38 3.7813E-44

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
5 -0.95945 1.7788E-11 6.1297E-18 -3.0669E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
3.6607E-26 -1.9341E-31 4.3481E-37 -2.6201E-43

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
6 0.00000 1.1843E-10 -4.2951E-16 -4.3113E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
1.5894E-25 -1.6823E-30 7.6776E-36 -1.1866E-41

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
9 0.00000 -3.3629E-10 -5.6891E-16 2.1443E-22

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
6.9908E-26 -5.1635E-31 -1.5727E-36 2.3225E-41

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
14 0.00000 -7.7726E-10 -3.0771E-15 1.2786E-20

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-1.1774E-25 1.7348E-30 -1.3055E-35 3.8106E-41

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
16 0.00000 -4.7809E-10 1.0608E-15 -1.5397E-20

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
8.3166E-26 -5.6815E-31 2.3582E-36 -4.6811E-42

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
20 0.00000 2.2644E-09 -1.8848E-14 1.2763E-19

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-1.2070E-24 1.0334E-29 -4.4522E-35 7.4863E-41
上記数値データから明らかなように、本実施例の主焦点補正光学系は、レンズL152以外にも、上述の条件式(1),(2)を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含んでいる。具体的には、レンズL12,L13をこの材料で構成している。これにより、複合レンズL15を光軸に対して直交する方向に移動させない場合に複合レンズL15に残存する色収差を良好に補正できる。
また、本実施例の主焦点補正光学系は、レンズL151以外にも、上述の条件式(3),(4)を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含んでいる。具体的には、レンズL14をこの材料で構成している。これにより、複合レンズL15を光軸に対して直交する方向に移動させない場合に複合レンズL15に残存する色収差を良好に補正できる。
図3,4は、実施例1の反射望遠鏡の収差図である。図3が縦収差図であり、図4が横収差図である。収差図から明らかなように、本実施例の主焦点補正光学系を反射望遠鏡に用いることによって、1.9度の視野角全域にわたって良好な結像性能を有する。
図5は、実施例2の主焦点補正光学系の構成を示す図である。同図における主焦点補正光学系200は、図1の実施例1の主焦点補正光学系100と同様に主鏡の焦点位置の近くに配置される。
図5において、主焦点補正光学系200は、レンズL21〜L28を有している。Gは透過波長帯域を選択するためのフィルタを表すガラスブロックである。
主鏡M1に近い方から2枚のレンズL21,L22は、実施例1と同様に、いずれもφ500mmを超える有効径を有する。本実施例では、レンズL21を光学ガラスで構成し、レンズL22を石英で構成している。このように、本実施例でも主鏡M1に近い方から2枚のレンズの材料を工夫することで、色収差を良好に補正して、視野角の大きな反射望遠鏡を実現している。レンズL21,L22共に屈折力(パワー)の符号は正である。
L25は、大気分散を補正するための複合レンズであり、光軸と直交する方向に移動可能である。複合レンズL25は、屈折率が近く、互いに分散の異なる一対のレンズL251,L252を、僅かの空気間隔を隔てて配置して構成している。具体的には、レンズL251を構成する材料の屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2である。レンズL252を構成する材料の屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8である。
このように本実施例のレンズL252も、実施例1と同様に、条件式(1),(2)を満足する材料で構成されている。これによって、実施例1と同様の効果を得ている。
レンズL251も、実施例1と同様に、条件式(3),(4)を満足する材料で構成されている。これによって、実施例1と同様の効果を得ている。
また、レンズL251は物体側(主鏡側)の面が平面、レンズL252は像面側のレンズ面が平面となっている。すなわち、複合レンズL25の光入射面と光出射面は共に平面となっている。
次に、表2に実施例2の数値データを示す。記号の意味は実施例1と同様である。レンズ材料は石英と2種類の光学ガラスである。詳細には、石英は屈折率ndが1.45846、アッベ数νdが67.8、光学ガラスAは屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2、光学ガラスBは屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8である。
(表2)
f = 19524.8 FNO = 2.38 2ω= 1.9°

面番号 有効径 R d 材料
1 8200.0 30000.000(非球面) 13335.002 (主鏡)
2 970.0 1833.240 72.260 光学ガラスB
3 970.0 3367.768(非球面) 10.000
4 892.5 679.598 93.106 石英
5 860.6 824.106(非球面) 329.604
6 710.4 73720.599(非球面) 45.000 光学ガラスB
7 655.9 730.893 182.334
8 646.9 -1035.164 40.000 光学ガラスA
9 655.6 -4281.669(非球面) 10.000
10 657.9 ∞ 40.000 光学ガラスA (ADC)
11 664.3 1000.000 3.000
12 665.9 1000.000 100.000 光学ガラスB (ADC)
13 668.1 ∞ 500.000
14 702.0 -1486.270(非球面) 73.254 石英
15 745.6 -4682.392 10.000
16 807.0 727.104(非球面) 201.105 石英
17 806.1 -1731.620 176.269
18 748.7 ∞ 10.000 光学ガラスA (フィルタ)
19 747.0 ∞ 50.000
20 743.2 -1243.666(非球面) 111.380 石英
21 736.3 -824.163 10.000

(非球面)
面 k A (4次) B(6次) C(8次)
1 -1.00835 0.00000 0.00000 0.00000

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
0.00000 0.00000 0.00000 0.00000

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
3 -15.02165 2.1808E-11 1.3009E-16 -1.4478E-22

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-4.8157E-27 3.3280E-32 -8.6566E-38 7.9762E-44

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
5 -0.73222 7.4816E-11 -4.3973E-16 -1.7855E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
2.8523E-26 -1.7469E-31 3.7468E-37 -1.2026E-43

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
6 0.00000 9.5582E-11 -2.7429E-16 -1.7607E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
1.0935E-25 -1.1671E-30 5.0868E-36 -6.4398E-42

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
9 0.00000 -1.3795E-10 4.1569E-16 5.4029E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
3.6686E-26 -3.8061E-31 -6.8045E-37 1.6815E-41

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
14 0.00000 -1.8943E-09 7.7835E-15 -6.2111E-20

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
8.9982E-26 3.0721E-30 -2.7670E-35 7.7861E-41

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
16 0.00000 4.9017E-10 -9.4345E-15 6.2787E-20

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-3.1845E-25 5.4220E-31 1.5115E-36 -6.8053E-42

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
20 0.00000 2.8218E-09 -4.0460E-14 5.1195E-19

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-4.9045E-24 3.2607E-29 -1.2290E-34 1.9533E-40
上記数値データから明らかなように、本実施例の主焦点補正光学系は、レンズL252以外にも、上述の条件式(1),(2)を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含んでいる。具体的には、レンズL21,L23をこの材料で構成している。これにより、実施例1と同様の効果を得ている。
また、本実施例の主焦点補正光学系は、レンズL251以外にも、上述の条件式(3),(4)を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含んでいる。具体的には、レンズL24をこの材料で構成している。これにより、実施例1と同様の効果を得ている。
図6,7は、実施例2の反射望遠鏡の収差図である。図6が縦収差図であり、図7が横収差図である。収差図から明らかなように、本実施例の主焦点補正光学系を反射望遠鏡に用いることによって、1.9度の視野角全域にわたって良好な結像性能を有する。
図8は、実施例3の主焦点補正光学系の構成を示す図である。同図における主焦点補正光学系300は、図1の実施例1の主焦点補正光学系100と同様に主鏡の焦点位置の近くに配置される。
図8において、主焦点補正光学系300は、レンズL31〜L38を有している。Gは透過波長帯域を選択するためのフィルタを表すガラスブロックである。
主鏡M1に近い方から2枚のレンズL31,L32は、実施例1と同様に、いずれもφ500mmを超える有効径を有する。本実施例では、レンズL31を光学ガラスで構成し、レンズL32を石英で構成している。このように、本実施例でも主鏡M1に近い方から2枚のレンズの材料を工夫することで、色収差を良好に補正して、視野角の大きな反射望遠鏡を実現している。レンズL31の屈折力の符号は正であり、レンズL32は屈折力の符号は負である。
L35は、大気分散を補正するための複合レンズであり、光軸と直交する方向に移動可能である。複合レンズL35は、屈折率が近く、互いに分散の異なる一対のレンズL351,L352を、僅かの空気間隔を隔てて配置して構成している。具体的には、レンズL351を構成する材料の屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2である。レンズL352を構成する材料の屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8である。
このように本実施例のレンズL352も、実施例1と同様に、条件式(1),(2)を満足する材料で構成されている。これによって、実施例1と同様の効果を得ている。
レンズL351も、実施例1と同様に、条件式(3),(4)を満足する材料で構成されている。これによって、実施例1と同様の効果を得ている。
また、レンズL351は物体側(主鏡側)の面が平面、レンズL352は像面側のレンズ面が平面となっている。すなわち、複合レンズL35の光入射面と光出射面は共に平面となっている。
表3に実施例3の数値データを示す。記号の意味は実施例1と同様である。レンズ材料は石英と2種類の光学ガラスである。詳細には、石英は屈折率ndが1.45846、アッベ数νdが67.8、光学ガラスAは屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2、光学ガラスBは屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8である。
(表3)
f = 19403.6 FNO = 2.37 2ω= 1.9°

面番号 有効径 R d 材料
1 8200.0 30000.000(非球面) 13335.002 (主鏡)
2 970.0 873.348 157.175 光学ガラスA
3 970.0 3333.244(非球面) 158.480
4 840.5 -13212.913 50.000 石英
5 761.7 791.282(非球面) 407.404
6 649.3 -1754.228(非球面) 45.000 光学ガラスB
7 635.2 1578.997 200.000
8 637.3 -1848.843 40.000 光学ガラスA
9 646.9 -18294.701(非球面) 17.370
10 650.3 ∞ 40.000 光学ガラスA (ADC)
11 672.4 1000.000 3.000
12 675.2 1000.000 100.000 光学ガラスB (ADC)
13 683.6 ∞ 177.657
14 727.9 -6814.108(非球面) 72.001 石英
15 759.4 -2478.171 10.000
16 820.0 965.597(非球面) 202.733 石英
17 820.1 -1423.173 177.305
18 753.8 ∞ 10.000 光学ガラスA (フィルタ)
19 751.9 ∞ 50.000
20 746.7 -1313.138(非球面) 114.188 石英
21 737.5 -839.091 10.000

(非球面)
面 k A (4次) B(6次) C(8次)
1 -1.00835 0.00000 0.00000 0.00000

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
0.00000 0.00000 0.00000 0.00000

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
3 -54.66745 1.1374E-10 -4.4860E-16 1.5269E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-5.6784E-27 1.7056E-32 -2.9347E-38 1.9993E-44

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
5 -0.98376 -1.8468E-11 -3.7934E-16 -2.5415E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
1.7136E-26 -7.6661E-32 -5.9696E-38 7.0824E-43

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
6 0.00000 2.6517E-10 -2.3391E-16 -7.4009E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
2.0264E-25 -1.9829E-30 7.6322E-36 -7.1631E-42

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
9 0.00000 6.7928E-10 1.2811E-15 2.3516E-21

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
7.8333E-26 1.5698E-30 -2.5409E-35 1.0393E-40

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
14 0.00000 -2.7301E-09 1.4387E-14 -7.8855E-20

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
1.6854E-25 3.1944E-30 -2.9090E-35 7.8285E-41

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
16 0.00000 1.7980E-09 -1.5000E-14 7.6734E-20

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-2.8399E-25 3.6952E-32 3.6417E-36 -9.9395E-42

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
20 0.00000 2.8607E-09 -3.6761E-14 4.3135E-19

D(10次) E(12次) F(14次) G(16次)
-4.2651E-24 3.1025E-29 -1.2624E-34 2.1112E-40
上記数値データから明らかなように、本実施例の主焦点補正光学系は、レンズL352以外にも、上述の条件式(1),(2)を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含んでいる。具体的には、レンズL33をこの材料で構成している。これにより、実施例1と同様の効果を得ている。
また、本実施例の主焦点補正光学系は、レンズL351以外にも、上述の条件式(3),(4)を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含んでいる。具体的には、レンズL31,L34をこの材料で構成している。これにより、実施例1と同様の効果を得ている。
図9,10は、実施例3の反射望遠鏡の収差図である。図9が縦収差図であり、図10が横収差図である。収差図から明らかなように、本実施例の主焦点補正光学系を反射望遠鏡に用いることによって、1.9度の視野角全域にわたって良好な結像性能を有する。
以上述べた実施例1〜3では、視野角1.9°の例について説明したが、視野角はこの値に限らず実施可能である。例えば、視野角が1.5°や2°など、他の視野角についても本発明を適用することができる。
また、実施例1〜3においては、光学ガラスとしては、光学ガラスA(屈折率ndが1.51633、アッベ数νdが64.2)と光学ガラスB(屈折率ndが1.54814、アッベ数νdが45.8)を用いているが、それらに限定されない。複合レンズを構成する2枚の光学ガラスは屈折率が近く、分散が異なる光学ガラスであれば適用可能である。その他のレンズについても実施例に示したガラス以外の光学ガラスを適用することが可能である。
また、上記の実施例においては、複合レンズとして、両端面が平面の複合レンズを用いて光軸に対して直交する方向に複合レンズを移動させて大気分散を補正する例を示した。しかし、これ以外の方式の複合レンズを用いても良い。例えば、特許文献1に記載されているように、両端面が同心球面形状である複合レンズを用いて、その曲率中心を中心として複合レンズを回転させて大気分散を補正する方式を用いてもよい。
本発明の実施例1の天体望遠鏡の概略図である。 実施例1の天体望遠鏡に用いられる主焦点補正光学系を示す図である。 実施例1の天体望遠鏡の縦収差図である。 実施例1の天体望遠鏡の横収差図である。 実施例2の天体望遠鏡に用いられる主焦点補正光学系を示す図である。 実施例2の天体望遠鏡の縦収差図である。 実施例2の天体望遠鏡の横収差図である。 実施例3の天体望遠鏡に用いられる主焦点補正光学系を示す図である。 実施例3の天体望遠鏡の縦収差図である。 実施例3の天体望遠鏡の横収差図である。
符号の説明
M1 主鏡
100,200,300 主焦点補正光学系
L11,L21,L31 第1レンズ
L12,L22,L32 第2レンズ
L15,L25,L35 複合レンズ
L151,L251,L351 複合レンズを構成する第1レンズ
L152,L252,L352 複合レンズを構成する第2レンズ
G フィルタ

Claims (9)

  1. 互いに分散の異なる一対のレンズを含む複合レンズを有し、該複合レンズを光軸に対して垂直な方向の成分を持つように移動可能に構成した反射望遠鏡の主焦点補正光学系において、主鏡に近い方から2枚の単レンズの一方を石英、他方を光学ガラスで構成したことを特徴とする主焦点補正光学系。
  2. 前記2枚の単レンズは、いずれも正の屈折力を有することを特徴とする請求項1の主焦点補正光学系。
  3. 互いに分散の異なる一対のレンズを含む複合レンズを有し、該複合レンズを光軸に対して垂直な方向の成分を持つように移動可能に構成した反射望遠鏡の主焦点補正光学系において、
    前記複合レンズを構成する一対のレンズのうち一方を、屈折率をnd、アッベ数をνdとするとき、
    1.538≦nd≦1.558
    44.8≦νd≦46.8
    なる条件を満足する光学ガラスで構成したことを特徴とする主焦点補正光学系。
  4. 前記複合レンズを構成する一対のレンズのうち他方を、
    1.506≦nd≦1.526
    63.2≦νd≦65.2
    なる条件を満足する光学ガラスで構成したことを特徴とする請求項3の主焦点補正光学系。
  5. 前記複合レンズを構成する一対のレンズのうちの一方のレンズ以外に
    1.538≦nd≦1.558
    44.8≦νd≦46.8
    なる条件を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含むことを特徴とする請求項3又は4の主焦点補正光学系。
  6. 前記複合レンズを構成する一対のレンズのうちの他方のレンズ以外に
    1.506≦nd≦1.526
    63.2≦νd≦65.2
    なる条件を満足する光学ガラスで構成されたレンズを含むことを特徴とする請求項3〜5いずれかの主焦点補正光学系。
  7. 前記複合レンズは、前記一対のレンズを空気層を介して近接配置して構成することを特徴とする請求項1〜6いずれかの主焦点補正光学系。
  8. 前記複合レンズの光入射面と光出射面を平面で構成することを特徴とする請求項1〜7いずれかの主焦点補正光学系。
  9. 主鏡と、請求項1〜8いずれかの主焦点補正光学系を有することを特徴とする反射望遠鏡。
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