JP2009036235A - 軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受を構成する環状体を静止部材の周面に嵌合し、軸方向に位置決めした状態でおいて、環状体のクリープをセンサホルダを用いることなく防止する。
【解決手段】静止部材10の内周面に環状体としての静止側軌道輪21の外周面を嵌合し、静止部材10の内周面に形成した位置決め部11に静止側軌道輪21の一側面を突き当てて軸方向一方側に位置決めした状態で、静止側軌道輪21の他側面に、静止部材10の内周面に嵌めたスペーサリングからなる他方の位置決め部12を当てた状態とし、この位置決め部12の他側端部に当てた取付部材13を静止部材10の他側端部にねじ締結することにより、位置決め部12が静止側軌道輪21の他側面に押し付けられ、両位置決め部11、12により静止側軌道輪21が両側からしっかりと挟まれるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】静止部材10の内周面に環状体としての静止側軌道輪21の外周面を嵌合し、静止部材10の内周面に形成した位置決め部11に静止側軌道輪21の一側面を突き当てて軸方向一方側に位置決めした状態で、静止側軌道輪21の他側面に、静止部材10の内周面に嵌めたスペーサリングからなる他方の位置決め部12を当てた状態とし、この位置決め部12の他側端部に当てた取付部材13を静止部材10の他側端部にねじ締結することにより、位置決め部12が静止側軌道輪21の他側面に押し付けられ、両位置決め部11、12により静止側軌道輪21が両側からしっかりと挟まれるようにした。
【選択図】図1
Description
この発明は、静止部材の周面に嵌合する環状体を備え、この環状体の反嵌合側の周面に回転軸の荷重が伝わる支持面を形成した軸受に関し、特に、環状体が静止部材に対して回転するクリープを防止することに関する。
この種の環状体としては、転がり軸受の静止側軌道輪、滑り軸受のブッシュが挙げられる。静止側軌道輪の支持面は、軌道面であり、ブッシュの支持面は、滑り接触面である。
この種の環状体は、回転軸の荷重を支持したり、回転軸を軸心上に放射点をおいた放射方向に位置決めしたりするため、静止部材に対して軸方向及び放射方向に位置決めされる。
環状体の放射方向の位置決めは、静止部材の周面に嵌合することで行なわれている。
また、環状体の軸方向の位置決めは、静止部材に、環状体の一側面と接する位置決め部と、環状体の他側面と接する位置決め部とを設け、両位置決め部を、環状体の対応する側面に沿った壁面で接触するものとし、前記静止部材に動かないように設けられた一方の位置決め部に環状体を当てた状態で、他方の位置決め部をその環状体の他側面に当たるように固定し、両位置決め部で環状体を軸方向両側に位置決めすることが行われている。
環状体の放射方向の位置決めは、静止部材の周面に嵌合することで行なわれている。
また、環状体の軸方向の位置決めは、静止部材に、環状体の一側面と接する位置決め部と、環状体の他側面と接する位置決め部とを設け、両位置決め部を、環状体の対応する側面に沿った壁面で接触するものとし、前記静止部材に動かないように設けられた一方の位置決め部に環状体を当てた状態で、他方の位置決め部をその環状体の他側面に当たるように固定し、両位置決め部で環状体を軸方向両側に位置決めすることが行われている。
従来、上記の環状体に、回転検出、回転角検出、回転速度検出、回転加速度検出、回転方向検出、温度検出、振動検出等のためのセンサを備え付けた種々のセンサ付軸受が利用されている。
このセンサ付軸受においては、環状体の反嵌合側の周面にセンサホルダを一側方に突き出るように支持させ、環状体の両側面に両位置決め部を接触させることが行なわれている(例えば、特許文献1)。
このセンサ付軸受においては、環状体の反嵌合側の周面にセンサホルダを一側方に突き出るように支持させ、環状体の両側面に両位置決め部を接触させることが行なわれている(例えば、特許文献1)。
例えば、前掲の特許文献1に記載のセンサ付き軸受は、磁気式エンコーダからなる回転センサを備えた転がり軸受であり、磁気センサを保持する環状のセンサホルダが環状体の反嵌合側の周面に嵌められ、回転側軌道輪の周面にエンコーダが嵌められている。センサホルダは、樹脂製であり、環状の芯金に嵌合固定されている。センサホルダと外部との間には、センサの入出力用の配線が施される。
上記のようなセンサ付軸受においては、環状体が静止部材に対して回転するクリープが生じると、環状体に固定支持されたセンサホルダも一体に回転する。その結果、センサホルダに保持されたセンサが所定の位置から回転方向にずれ動いたり、センサホルダから外部に取り出した配線が引っ張られて断線したりする恐れがある。したがって、センサ付軸受においては、環状体のクリープを防止することが要求される。
前掲の特許文献1に記載のセンサ付軸受は、樹脂製のセンサホルダの周方向一部を他の部分より径方向に突出する係合凸部を形成し、静止部材の周面に前記係合凸部が嵌る係合凹部を形成し、環状体のクリープをセンサホルダの係合凸部と静止部材の係合凹部の連結により防止したものとなっている。
しかしながら、前掲の特許文献1に記載されたセンサ付軸受に採用されたクリープ防止構造は、樹脂製のセンサホルダの係合凸部を静止部材の係合凹部に嵌めて周方向に係合させており、環状体に嵌るセンサホルダを採用すると、クリープの回転力によりセンサホルダが環状体に対して回転する恐れがある。また、樹脂製の係合凸部でクリープの回転力を受けており、係合凸部がせん断され易い。
そこで、この発明の課題は、軸受を構成する環状体を静止部材の周面に嵌合し、軸方向に位置決めした状態でおいて、環状体のクリープをセンサホルダを用いることなく防止することである。
上記の課題を達成するため、この発明は、静止部材の周面に嵌合する環状体を備え、この環状体の反嵌合側の周面に回転軸の荷重が伝わる支持面を形成し、前記静止部材に、前記環状体の一側面に接する位置決め部と、前記環状体の他側面に接する位置決め部とを設け、両位置決め部を、前記環状体の対応する側面に沿った壁面で接触するものとし、前記静止部材に動かないように設けられた一方の位置決め部に前記環状体の一側面を当てた状態で、他方の位置決め部をその環状体の他側面に当たるように固定し、両位置決め部で前記環状体を軸方向に位置決めする軸受を前提としている。
この発明に係る軸受は、前記他方の位置決め部を、前記環状体の他側面に軸方向に押し付けた状態に固定する構成を採用したものである。
この構成によれば、他方の位置決め部を環状体の他側面に押し付けて固定すると、静止部材に動かないように設けられた一方の位置決め部に、環状体の一側面が押し付けられる。このため、環状体は、両位置決め部により両側からしっかりと挟まれた状態に維持される。これにより、クリープが防止される。
したがって、この発明によれば、軸受を構成する環状体を静止部材の周面に嵌合し、軸方向に位置決めした状態でおいて、環状体のクリープをセンサホルダを用いることなく防止することができる。
なお、この発明は、センサホルダを備えない軸受に適用することができ、また、前掲の特許文献1のようにセンサホルダを利用したクリープ防止と併せて適用することもできる。
この構成によれば、他方の位置決め部を環状体の他側面に押し付けて固定すると、静止部材に動かないように設けられた一方の位置決め部に、環状体の一側面が押し付けられる。このため、環状体は、両位置決め部により両側からしっかりと挟まれた状態に維持される。これにより、クリープが防止される。
したがって、この発明によれば、軸受を構成する環状体を静止部材の周面に嵌合し、軸方向に位置決めした状態でおいて、環状体のクリープをセンサホルダを用いることなく防止することができる。
なお、この発明は、センサホルダを備えない軸受に適用することができ、また、前掲の特許文献1のようにセンサホルダを利用したクリープ防止と併せて適用することもできる。
前記一方の位置決め部は、前記他方の位置決め部を前記環状体の他側面に当てるときに、静止部材に動かないように設けられていればよく、例えば、前記静止部材の周面に形成された肩、前記静止部材の周面に対して動かないように位置決めされた状態の間座等から構成することができる。
前記他方の位置決め部に係る具体的な構成としては、前記他方の位置決め部を、前記静止部材の周面に嵌めて前記環状体の他側面に突き当てるスペーサリングとし、前記静止部材に、前記環状体の他側面と自然状態で接する他方の位置決め部の他側端部に他側方から当てる取付部材を設け、その取付部材を、前記他方の位置決め部に当てた状態で前記静止部材の他側端部に対向するものとし、その対向状態の取付部材を前記静止部材の他側端部に押し付ける構成を採用することができる。
この構成によれば、他方の位置決め部を静止部材の周面に嵌めることで放射方向に位置決めし、環状体の他側面に当てた他方の位置決め部を、取付部材を静止部材の他側端部に押し付けることにより、他側方から押し込みながら、その状態を維持することができる。
この構成によれば、他方の位置決め部を静止部材の周面に嵌めることで放射方向に位置決めし、環状体の他側面に当てた他方の位置決め部を、取付部材を静止部材の他側端部に押し付けることにより、他側方から押し込みながら、その状態を維持することができる。
また、前記他方の位置決め部に係る別の具体的な構成としては、前記他方の位置決め部を、前記静止部材の周面に嵌めて前記環状体の他側面に当てる環状壁と前記静止部材の他側端部に対向する鍔とを一体に設けた押さえ部材とし、その他方の位置決め部を、前記環状壁が前記環状体の他側面と自然状態で接する位置で前記鍔が前記静止部材の他側端部と対向するものとし、その対向状態の前記鍔を前記静止部材の他側端部に押し付ける構成を採用することができる。
この構成によれば、他方の位置決め部の環状壁を静止部材の周面に嵌めることで他方の位置決め部を放射方向に位置決めし、その他方の位置決め部の鍔を静止部材の他側端部に押し付けることにより環状壁を押し込みながら、その状態を維持することができる。
また、この構成によれば、他方の位置決め部の押し付けのみで済み、前記他方の位置決め部及び取付部材を要する構成と比して、部品数を1つ減らすことができる。
この構成によれば、他方の位置決め部の環状壁を静止部材の周面に嵌めることで他方の位置決め部を放射方向に位置決めし、その他方の位置決め部の鍔を静止部材の他側端部に押し付けることにより環状壁を押し込みながら、その状態を維持することができる。
また、この構成によれば、他方の位置決め部の押し付けのみで済み、前記他方の位置決め部及び取付部材を要する構成と比して、部品数を1つ減らすことができる。
前記他方の位置決め部として前記スペーサリング又は前記押さえ部材に係る構成を採用する場合、前記スペーサリング又は前記押さえ部材の環状壁は、前記静止部材の周面で放射方向に位置決めすることが可能な限り、無端環状、又は、Cリング状のように周方向の離断空間を有する有端環状のいずれにも形成することができる。
また、前記取付部材又は前記鍔を、前記静止部材の他側端部に対して軸方向にねじ止めする構成を採用すれば、前記他方の位置決め部の押し込み具合をねじ締結力の増減や座金で容易に調整することができる。
前記環状体の反嵌合側の周面に、センサホルダを他側方に突き出るように支持させる場合、前記他方の位置決め部は、前記センサホルダと前記静止部材の周面との間に通す構成を採用することができる。
前記他方の位置決め部は、前記静止部材や回転軸と別体のため、これらと異なる素材から形成することができる。
ここで、センサホルダが磁気センサを保持する場合、前記他方の位置決め部を非磁性体から形成した構成を採用することができる。
非磁性体からなる他方の位置決め部を前記センサホルダと前記静止部材の周面との間に通しておけば、この間に、静止部材を透過した外部磁束を減衰させる磁気ギャップを設けることができる。
したがって、この構成によれば、他方の位置決め部により環状体のクリープを防止しながら、静止部材等の素材の影響によらず、磁気センサの外部ノイズ対策を図ることができる。
前記他方の位置決め部は、前記静止部材や回転軸と別体のため、これらと異なる素材から形成することができる。
ここで、センサホルダが磁気センサを保持する場合、前記他方の位置決め部を非磁性体から形成した構成を採用することができる。
非磁性体からなる他方の位置決め部を前記センサホルダと前記静止部材の周面との間に通しておけば、この間に、静止部材を透過した外部磁束を減衰させる磁気ギャップを設けることができる。
したがって、この構成によれば、他方の位置決め部により環状体のクリープを防止しながら、静止部材等の素材の影響によらず、磁気センサの外部ノイズ対策を図ることができる。
なお、センサホルダが保持するセンサの種類、磁気センサと他方の位置決め部との距離によっては、他方の位置決め部を磁性体で構成することも勿論可能である。
また、前記環状体の反嵌合側の周面に、センサホルダを他側方に突き出るように支持させる場合、前記他方の位置決め部を、前記環状体の他側面に有端環状の壁で接するものとし、前記センサホルダから取り出す配線を、前記他方の位置決め部の有端環状の周方向すき間に通す構成を採用すれば、他方の位置決め部を環状体の他側面に対して軸方向に当てるときに、配線との干渉を避けることができる。
なお、前記他方の位置決め部と、前記静止部材の周面又は前記回転軸の周面との間に、前記配線を他側方に通して取り出す空間がある場合、配線を他側方に取り出すことも可能である。
この場合、静止部材の周面に嵌める他方の位置決め部を環状体の他側面に当てる間に、配線が邪魔になり易いが、他方の位置決め部の環状体との接触部分を無端環状に形成することができる。
他方の位置決め部の環状体との接触部分は、その周方向長さが長くなる程に、放射方向の位置決めや環状体の挟み込みが容易になり、好ましい。
この場合、静止部材の周面に嵌める他方の位置決め部を環状体の他側面に当てる間に、配線が邪魔になり易いが、他方の位置決め部の環状体との接触部分を無端環状に形成することができる。
他方の位置決め部の環状体との接触部分は、その周方向長さが長くなる程に、放射方向の位置決めや環状体の挟み込みが容易になり、好ましい。
前記センサホルダを嵌めて支持させる構成を採用する場合、転動体や軌道を傷つけないようにするため、センサホルダの軸方向の嵌め込み位置を規制することが要求される。
因みに、上記の要求には、前記センサホルダに環状体の他側面に対向する頭部を設けることで応えることができる。しかしながら、環状体の他側面のうち、センサホルダの頭部と対向する部分は、前記他方の位置決め部を当てることができない。
そこで、前記環状体の反嵌合側の周面に、前記センサホルダが軸方向に突き当たる位置決め端部を形成した構成を採用することが好ましい。この構成によれば、位置決め端部でセンサホルダの嵌め込み位置が規制されるため、前記センサホルダの頭部を小型化し、又は頭部を省略することができる。したがって、この構成によれば、他方の位置決め部を、センサホルダと静止部材の周面との間に通して環状体の他側面に当て易くすることができる。
上述のように、この発明は、前記他方の位置決め部を、前記環状体の他側面に軸方向に押し付けた状態に固定する構成の採用により、軸受を構成する環状体を静止部材の周面に嵌合し、軸方向に位置決めした状態でおいて、環状体が前記一方の位置決め部と他方の位置決め部により両側からしっかりと挟まれた状態に維持されるので、環状体のクリープをセンサホルダを用いることなく防止することができる。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態に係る軸受の全体構成をアキシアル平面の切断面で示している。図2は、図1中のA−A線における切断面を示している。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る軸受は、静止部材10の周面に嵌合する静止側軌道輪21と、軸30の周面に嵌合する回転側軌道輪22と、両軌道輪21、22の間に介在する複数の転動体23とを備え、複数の転動体23を保持器24で保持させた転がり軸受として構成され、静止側軌道輪21の内周他側端部に、センサホルダ40が他側方に突き出るように支持させたセンサ付軸受とされたものである。
図1は、第1実施形態に係る軸受の全体構成をアキシアル平面の切断面で示している。図2は、図1中のA−A線における切断面を示している。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る軸受は、静止部材10の周面に嵌合する静止側軌道輪21と、軸30の周面に嵌合する回転側軌道輪22と、両軌道輪21、22の間に介在する複数の転動体23とを備え、複数の転動体23を保持器24で保持させた転がり軸受として構成され、静止側軌道輪21の内周他側端部に、センサホルダ40が他側方に突き出るように支持させたセンサ付軸受とされたものである。
静止部材10は、固定されたハウジングとなっている。軸30は、回転軸となっている。静止側軌道輪21は外輪、回転側軌道輪22は内輪となっている。
静止側軌道輪21の外周に、静止部材10の内周面に嵌合する円筒面が形成され、静止側軌道輪21の内周に、回転側軌道輪22及び転動体23を介して軸30の荷重が伝わる軌道面が形成されている。すなわち、静止側軌道輪21は、この発明の構成における「環状体」に相当する。
静止側軌道輪21の外周に、静止部材10の内周面に嵌合する円筒面が形成され、静止側軌道輪21の内周に、回転側軌道輪22及び転動体23を介して軸30の荷重が伝わる軌道面が形成されている。すなわち、静止側軌道輪21は、この発明の構成における「環状体」に相当する。
この第1実施形態では、静止部材10の内周、静止側軌道輪21の外周、軸30の外周、回転側軌道輪22の内周に形成された嵌合側の周面は、軸30の軸心上に中心線を設定した円筒面を基準に形成されている。以下、軸30の軸心上に放射点をおいた放射方向を示すときは、単に径方向といい、軸30の軸心に平行な方向を、単に軸方向という。
静止側軌道輪21と回転側軌道輪22の間の軸受内部は、グリース潤滑になっており、静止側軌道輪21の内周一側端部にシール溝が形成され、そこにシールが圧入嵌合により固定されている。なお、図1においては、左方が一側方、右方が他側方となっている。
静止部材10に、静止側軌道輪21の一側面と接する位置決め部11と、静止側軌道輪21の他側面と接する位置決め部12とが設けられている。
一方の位置決め部11は、静止部材10の内周小径部として形成された肩からなる。このため、位置決め部11の他側端部は、静止側軌道輪21の一側面に沿った壁面で接触することができる。なお、位置決め部11は、例えば、外輪間座のように静止部材10と別体に設けることもできる。
静止側軌道輪21は、静止部材10の内周他側端から位置決め部11までの間に形成された内周面大径部に他側方から嵌合され、この嵌合により径方向に位置決めされる。この嵌合の締め代は適宜に決定することができる。
嵌合される静止側軌道輪21の一側面は、やがて位置決め部11に突き当たる。このとき、静止部材10に一体の位置決め部11は動くことがない。
他方の位置決め部12は、スペーサリングからなる。位置決め部12の一側端部は、静止側軌道輪21の他側面に沿った壁面で接触するように形成されている。
位置決め部11に静止側軌道輪21を当てた後、位置決め部12は、静止部材10の内周面大径部に他側方から嵌合され、この嵌合により径方向に位置決めされる。
嵌合される位置決め部12は、やがて静止側軌道輪21の他側面に突き当る。位置決め部12が静止側軌道輪21の他側面と自然状態で接するときの、位置決め部12の他側端部の位置を図1中に二点鎖線で示す。図1中に示すように、自然状態で接したときの位置決め部12の他側端部は、静止部材10の他側端部から他側方に突き出るようになっている。ここで、「自然状態」とは、位置決め部12に軸方向の弾性圧縮が生じていない状態をいう。
この第1実施形態においては、静止部材10に、前記自然状態で接する位置決め部12の他側端部に他側方から当てる取付部材13が設けられている。取付部材13は、位置決め部12に当てた状態で静止部材10の他側端部に対向する座部を有している。この取付部材13は、平板から形成され、軸30に軸方向に通すための中央孔が空いたものとなっている。取付部材13と位置決め部12の他側端部とは、静止側軌道輪21の他側面と平行な平面で当接することができる。
取付部材13の座部と静止部材10の他側端部とが対向する状態で、ボルト14により、取付部材13を静止部材10の他側端部に対して軸方向にねじ止めすることができる。
ボルト14を用いたねじ締結により、上記の対向状態の取付部材13の座部は、静止部材10の他側端部に押し付けられる。このねじ締結の間に、位置決め部12の他側端部は、図1中の2点鎖線の位置から一側方に押され、位置決め部12の一側端部が静止側軌道輪21の他側面に押し付けられる。これに伴い、静止側軌道輪21は、静止部材10に動かないように設けられた位置決め部11に押し付けられており、位置決め部12は、静止側軌道輪21の他側面と取付部材13とに挟まれる。
取付部材13が静止部材10にねじ止めされるため、位置決め部12は、その圧縮状態が維持されながら押し込まれ、やがて固定される。この固定は、静止部材10の内周面による位置決め部12の径方向の位置決めと、ボルト14を用いたねじ締結の結果による位置決め部12のアキシル方向の位置決めとによる。その結果、静止側軌道輪21は、両位置決め部11、12により両側からしっかりと挟まれた状態に維持される。
取付部材13が静止部材10にねじ止めされるため、位置決め部12は、その圧縮状態が維持されながら押し込まれ、やがて固定される。この固定は、静止部材10の内周面による位置決め部12の径方向の位置決めと、ボルト14を用いたねじ締結の結果による位置決め部12のアキシル方向の位置決めとによる。その結果、静止側軌道輪21は、両位置決め部11、12により両側からしっかりと挟まれた状態に維持される。
位置決め部12と取付部材13間の摩擦接触は、位置決め部12の弾性回復力により、静止側軌道輪21と位置決め部12間の摩擦接触と同じに強められる。
静止側軌道輪21のクリープを防止するには、位置決め部12と静止側軌道輪21の他側面間の摩擦接触による静止側軌道輪21側の回転抵抗と、位置決め部12と静止部材10及び取付部材13との摩擦接触による位置決め部12側の回転抵抗とを考えたとき、位置決め部12側の回転抵抗を大きくすればよい。位置決め部12側の回転抵抗が静止側軌道輪21側の回転抵抗より小さいと、静止側軌道輪21が生じる回転トルクを位置決め部12側で受けることができないからである。
静止側軌道輪21のクリープを防止するには、位置決め部12と静止側軌道輪21の他側面間の摩擦接触による静止側軌道輪21側の回転抵抗と、位置決め部12と静止部材10及び取付部材13との摩擦接触による位置決め部12側の回転抵抗とを考えたとき、位置決め部12側の回転抵抗を大きくすればよい。位置決め部12側の回転抵抗が静止側軌道輪21側の回転抵抗より小さいと、静止側軌道輪21が生じる回転トルクを位置決め部12側で受けることができないからである。
位置決め部12は、静止側軌道輪21の他側面と平行な平面で取付部材13と当接するため、取付部材13に対して回転することが可能である。静止側軌道輪21が両位置決め部11、12との摩擦接触による回転抵抗に抗してのクリープを生じた場合、位置決め部12はその回転トルクを受けて捻られる。位置決め部12と取付部材13間の摩擦接触による回転抵抗は、位置決め部12と静止部材10の周面間の摩擦接触がある分を利用した、前記静止部材10の周面間の摩擦接触分と、前記位置決め部12と取り付部材13間の摩擦接触による回転抵抗の両方の場合と比して同じか、又は小さく設定することができる。このように設定しておけば、位置決め部12は、クリープを生じた場合に上記取付部材13に対して回転することができ、捻れ破壊され難くなる。
なお、取付部材13と位置決め部12との摩擦接触面で回転抵抗を得る構成に限定されず、取付部材13と位置決め部12とに回転方向の係合部を設けることも可能である。
センサホルダ40は、樹脂製の環状体とされ、内鍔を有している。センサホルダ40の外周は、環状の芯金41に嵌合固定されている。芯金41の内周に、断面逆L字状のカバー部材42が嵌合され、芯金41とカバー部材42とが互いの係合部で一体化されている。
センサホルダ40は、環状の芯金41を静止側軌道輪21の反嵌合側の周面である内周に一側方から圧入嵌合することにより芯金41を介して静止側軌道輪21に支持されている。この圧入嵌合の嵌め込み位置は、芯金41の一部を静止側軌道輪21の他側面に突き当てることで行なっている。
芯金41のクリープ特性は、樹脂製のセンサホルダ40より優れる。このため、芯金41と静止側軌道輪21間の締め代を比較的にきつく設定することが可能になり、これにより、芯金41を介してセンサホルダ40を静止側軌道輪21にしっかりと支持させられる。
芯金41のクリープ特性は、樹脂製のセンサホルダ40より優れる。このため、芯金41と静止側軌道輪21間の締め代を比較的にきつく設定することが可能になり、これにより、芯金41を介してセンサホルダ40を静止側軌道輪21にしっかりと支持させられる。
センサホルダ40としては、樹脂製のものに代えて、SUS430のように磁性や耐食性を有する板材からなるプレス加工品とし、上記芯金41に圧入嵌合したものを採用することができる。
また、芯金41は、SPCCのような冷間圧延鋼板からなるプレス加工品にすることができる。この場合、芯金41の表面に、化成処理、各種メッキ処理、窒化処理、レイデント処理(登録商標)等を施すことにより防錆を図ることが好ましい。
また、芯金41は、SPCCのような冷間圧延鋼板からなるプレス加工品にすることができる。この場合、芯金41の表面に、化成処理、各種メッキ処理、窒化処理、レイデント処理(登録商標)等を施すことにより防錆を図ることが好ましい。
センサホルダ40には、基板51と、基板51上に実装されたセンサ52とを樹脂モールドにより封止するセンサ入れ部43が形成されており、これにより、センサ52等を保持する状態となっている。基板51、センサ52と、金属製の静止側軌道輪21及び芯金41、カバー部材42との間は、センサホルダ40の肉部、基板51、及びセンサ52を封止する樹脂モールドで絶縁されている。
センサホルダ40から取り出す配線53は、芯金41の外周に露出する配線固定部54を通っている。静止部材10は、その他側端部に軸方向に開放され、かつ径方向に貫通する配線口10aを有している。センサホルダ40を支持させた静止側軌道輪21を静止部材10の内周面に嵌合して位置決め部12に突き当てる間に、配線53及び配線固定部54を配線口10aに通すことができる。
前記位置決め部12は、Cリング状のスペーサリングとされており、静止側軌道輪21の他側面に有端環状の壁で接するものとなっている。位置決め部12の周方向すき間12aに、配線53及び配線固定部54を通すことができる。
配線口10aに通された配線53及び配線固定部54の他側方で、位置決め部12の有端環状の周方向すき間12aとの周方向位置合わせを行なった後、位置決め部12を静止側軌道輪21の他側面に当てられるので、配線53等との干渉を避けることができる。取付部材13を静止部材10の他側端部に押し付けることにより、配線口10aは、軸方向に閉じられる。
配線口10aに通された配線53及び配線固定部54の他側方で、位置決め部12の有端環状の周方向すき間12aとの周方向位置合わせを行なった後、位置決め部12を静止側軌道輪21の他側面に当てられるので、配線53等との干渉を避けることができる。取付部材13を静止部材10の他側端部に押し付けることにより、配線口10aは、軸方向に閉じられる。
また、位置決め部12は、非磁性体から形成されている。位置決め部12は、センサホルダ40の配線口10aの延長上から外れた部分と、静止部材10の内周面との間に通されている。この第1実施形態においては、センサホルダ40を芯金41を介して支持させたため、位置決め部12が、上記の間で芯金41の外径側に通され、芯金41と非接触に通されている。
その結果、配線口10aを除いたセンサホルダ40の部分と、静止部材10の内周面との間に、非磁性体からなる位置決め部12により、静止部材10を透過した外部磁束を減衰させる磁気ギャップが設けられている。
その結果、配線口10aを除いたセンサホルダ40の部分と、静止部材10の内周面との間に、非磁性体からなる位置決め部12により、静止部材10を透過した外部磁束を減衰させる磁気ギャップが設けられている。
この磁気ギャップの内径側に、センサホルダ40に保持する基板51及びセンサ52が位置するようになっている。前記センサ52は、磁気センサとされている。磁気ギャップにより、センサ52を用いた検出精度を高めることができる。
なお、センサ52を磁気センサとしたため、位置決め部12を非磁性体としたが、光学式、電波式等のセンサの検出原理に応じて、位置決め部12の素材をセンサに対する外部ノイズを軽減させられるものに変更すればよい。
なお、センサ52を磁気センサとしたため、位置決め部12を非磁性体としたが、光学式、電波式等のセンサの検出原理に応じて、位置決め部12の素材をセンサに対する外部ノイズを軽減させられるものに変更すればよい。
センサ52を磁気センサとしたのは、磁気式エンコーダを利用した回転センサ付きの軸受とするためである。センサ52と共に磁気式エンコーダを構成するエンコーダ61は、回転側軌道輪22の外周面の他側端部に他側方に突き出るように支持させられている。
この第1実施形態に係るセンサ52は、A相及びB相の2相出力方式で、A相出力信号とB相出力信号の電気的な位相差が90度になった磁気センサが採用されている。
上記磁気センサとしては、例えば、磁界を検出し、検出した磁界に基づくアナログ信号を出力するホール素子、ホール素子とアナログ−デジタル信号変換回路とを1パッケージ化し、検出した磁界に基づくデジタル信号を出力するホールIC、ホール素子と増幅回路を1パッケージ化したリニアホールIC、磁気抵抗効果のためにその抵抗値が磁界によって変化するMR素子、MR素子とアナログ−デジタル信号変換回路とを1パッケージ化し、検出した抵抗値に基づくデジタル信号を出力するMR−IC等が挙げられる。
上記磁気センサとしては、例えば、磁界を検出し、検出した磁界に基づくアナログ信号を出力するホール素子、ホール素子とアナログ−デジタル信号変換回路とを1パッケージ化し、検出した磁界に基づくデジタル信号を出力するホールIC、ホール素子と増幅回路を1パッケージ化したリニアホールIC、磁気抵抗効果のためにその抵抗値が磁界によって変化するMR素子、MR素子とアナログ−デジタル信号変換回路とを1パッケージ化し、検出した抵抗値に基づくデジタル信号を出力するMR−IC等が挙げられる。
エンコーダ61は、環状の芯金62の外径面の他側端部上に一体化された着磁磁石からなる。エンコーダ61は、芯金62を回転側軌道輪22の外周面に圧入嵌合することにより、回転側軌道輪22と一体回転するように支持させられている。エンコーダ61は、回転側軌道輪22の回転を符号化したパルス信号をセンサ52に生じさせる。
エンコーダ61に用いる着磁磁石としては、外径面にN極とS極を周方向に交互に多極着磁した多極着磁磁石、外径面の半周にN極を、残り半周にS極を着磁した単極着磁磁石を利用することができる。
芯金62は、板材のプレス成形品となっているが、切削加工品でもよい。
エンコーダ61は、ゴムに磁性粉を練り込んだ磁性材料と芯金62とを加硫成形金型で加硫接着したものが利用されている。
加硫接着としては、芯金62のうち、上記磁性材料を接着する表面に予め接着剤を塗布し、それを上記磁性材料と共に金型内に入れて加圧、加熱することにより芯金62に上記磁性材料を機械的に結合させたり、接着剤を塗布済みの芯金62のみを金型内に入れ、外部から上記磁性材料を高圧で金型内に注入したりする方法を採用することができる。加硫接着後、磁性材料に所要の着磁を行なうことになる。
なお、上記のゴムには、耐熱ニトリルゴム(HNBR)、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(VMQ)などを所要に応じて使用することができる。
上記磁性粉には、フェライト系、希土類系、アルニコ系等のものを所要に応じて使用することができる。希土類系(ネオジウム系、サマリウム系)や、アルニコ系を用いることが望ましい。これらの希土類系又はアルニコ系磁性材料は従来のフェライト系のものより強い磁力が得られるので、モータ等に組み込んで用いる際にモータ等から発生する漏洩磁界の影響を受け難くなり、センサ52の誤動作を避けることができる。
また、希土類系磁性粉又はアルニコ系磁性粉を用いる場合、エンコーダ61を焼結製のリングにすることができる。
また、エンコーダ61は、射出成形によって成形されるプラスチックマグネット製のリングにすることも可能である。
エンコーダ61を、焼結製のリング、又はプラスチックマグネット製のリングにする場合、芯金62に対する圧入嵌合、及び/又は接着剤により外嵌状態に固定されたエンコーダ61とすることができる。
また、エンコーダ61は、射出成形によって成形されるプラスチックマグネット製のリングにすることも可能である。
エンコーダ61を、焼結製のリング、又はプラスチックマグネット製のリングにする場合、芯金62に対する圧入嵌合、及び/又は接着剤により外嵌状態に固定されたエンコーダ61とすることができる。
芯金62は、磁性材料からなる。このため、芯金62は、エンコーダ61の外径部を内径側から取り囲む磁気シールドとして機能する。芯金62の素材は、磁性材料であればよく、例えば、SPCC材を利用することができる。
芯金62として、SUS430のように磁性や耐食性を有する磁性ステンレス鋼を使用しない場合は、芯金62表面に、化成処理、各種メッキ処理、窒化処理、レイデント処理(登録商標)等を施すことにより防錆を図ることが好ましい。
芯金62として、SUS430のように磁性や耐食性を有する磁性ステンレス鋼を使用しない場合は、芯金62表面に、化成処理、各種メッキ処理、窒化処理、レイデント処理(登録商標)等を施すことにより防錆を図ることが好ましい。
なお、エンコーダ61には、例えば、磁性体からなる歯車、磁性体からなる円板にパルスを発生させる窓抜きを施したもの等、他の構成のものを利用することもできる。
上記センサ52の検出方向は、径方向であり、エンコーダ61の着磁表面と径方向に対向している。より具体的には、センサ52の検出部は、非接触式であり、エンコーダ61の外径面と径方向すき間をもって対向している。なお、センサ52の検出方向は、限定されず、例えば軸方向にすることもできる。
なお、センサホルダ40は、芯金41、カバー部材42、エンコーダ61、及び芯金62で囲まれた内側に位置し、外部から保護されている。センサホルダ40等の取り付け上、静止側軌道輪21の内周面の他側端部にシール溝を形成し、そこにシールを取り付けることが困難なことから、上記センサホルダ40、芯金41、カバー部材42、エンコーダ61、及び芯金62は、静止側軌道輪21と回転側軌道輪22の軌道の他側方においてラビリンスすき間を形成するように設けられている。
このラビリンスすきまは、グリース漏れを抑制するための非接触型シールとして機能し、狭小路を屈曲させることで生じる圧力損失により、外部への漏れ量を減少させている。
このラビリンスすきまは、グリース漏れを抑制するための非接触型シールとして機能し、狭小路を屈曲させることで生じる圧力損失により、外部への漏れ量を減少させている。
上記の構成を有する第1実施形態に係る軸受は、静止側軌道輪21を両位置決め部11、12で軸方向に位置決めした状態で、位置決め部12の押し付けにより、静止側軌道輪21と両位置決め部11、12との摩擦接触が強められ、静止側軌道輪21は、両位置決め部11、12により両側からしっかりと挟まれた状態に維持される。これにより、クリープが防止される。
したがって、この第1実施形態に係る軸受は、静止側軌道輪21のクリープを両位置決め部11、12を利用して防止することができ、センサホルダ40を用いる必要はない。
したがって、この第1実施形態に係る軸受は、静止側軌道輪21のクリープを両位置決め部11、12を利用して防止することができ、センサホルダ40を用いる必要はない。
静止側軌道輪21の両側面、両位置決め部11、12等が塑性変形や摩耗しない限り、クリープ防止効果が継続する。摩耗等で両位置決め部11、12による静止側軌道輪21の挟みが緩くなり、部品の寸法精度、支持荷重の変更等が生じた場合、ボルト14の締め具合を変えれば、ボルト14等の強度が許す範囲である程度の調整を行なうことができる。
なお、センサホルダ40、センサ52の種類、軸受形式等は、この発明の作用効果を奏する限り、適宜に変更することができる。上記第1実施形態の変形例として、この発明の第2実施形態を図3に基づいて説明する。なお、以下では、上記第1実施形態との相違点を中心に述べ、同一に考えられる構成の説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態に係る軸受は、静止側軌道輪21’とセンサホルダ40’とをねじ部40a、21aで、回転側軌道輪22’と芯金62’とをねじ部62a、22aで螺合する締め付けにより固定することができる点で相違している。
より具体的には、このセンサホルダ40’のねじ部40aは、静止側軌道輪21’と同心のねじ軸を有している。静止側軌道輪21’への平行な螺合として支持固定を容易にするためである。
センサホルダ40’の鍔部は、ねじ部40aより他側方に延長した部分にあり、この延長部分において回転トルクを付与することができる。また、センサホルダ40’の鍔部は、回転トルク付与に対する強度を十分に高めている。
これにより、センサホルダ40’のねじ部40aを静止側軌道輪21’のねじ部21aに他側方から螺合することができる。
これにより、センサホルダ40’のねじ部40aを静止側軌道輪21’のねじ部21aに他側方から螺合することができる。
静止側軌道輪21’の内周面に、センサホルダ40がねじ軸方向に突き当るねじ止め端部21bが形成されている。このねじ止め端部21bは、静止側軌道輪21’の内周面に、ねじ部21aに対して全周に亘る径差を設けることで形成されている。ねじ止め端部21bは、静止側軌道輪21’の内周面の他側端部を軌道面の他側縁に比して大径に旋削することで形成されている。
このねじ止め端部21bとねじ部21aとは、隅ぬすみ21cを介して繋がれている。隅ぬすみ21cのねじ軸方向の開放幅は、ねじ部21aの1ピッチ以上の長さを有し、その径方向深さは、谷径より深くなっており、ねじ部21aのねじ加工を行う工具を1ピッチ余分に送ることができる。したがって、工具とねじ止め端部21bとの干渉が防止される。また、センサホルダ40’を、確実にねじ止め端部21bに突き当てることができる。
螺進するセンサホルダ40’は、静止側軌道輪21’のねじ止め端部21bに突き当り、螺合位置、すなわち嵌め込み位置が決まる。螺合位置が決まった状態からの回転トルク付与に応じて、互いのねじ部40a、21aの螺合による締め付けが得られる。この締め付けにより、センサホルダ40’は、静止側軌道輪21’の内周面に支持された状態に固定される。
センサホルダ40’を螺合による締め付けで固定したため、静止側軌道輪21’の内周面と円筒面同士で圧入嵌合した場合と比して、軸方向に強く固定されている。
また、静止側軌道輪21’にセンサホルダ40’が螺合されるので、軸回転による螺合緩みの心配はない。クリープで螺合が緩んだとしても、センサホルダ40’は、静止側軌道輪21’に螺合しているため、圧入嵌合の場合のように軸方向に直ちに変位することができず、簡単には脱落しない。
したがって、この実施形態に係るセンサ付軸受は、センサ52を保持する樹脂製のセンサホルダ40’を、芯金を用いることなく、静止側軌道輪21’の内周面に対して簡単に脱落しないように支持させることができる。
また、静止側軌道輪21’にセンサホルダ40’が螺合されるので、軸回転による螺合緩みの心配はない。クリープで螺合が緩んだとしても、センサホルダ40’は、静止側軌道輪21’に螺合しているため、圧入嵌合の場合のように軸方向に直ちに変位することができず、簡単には脱落しない。
したがって、この実施形態に係るセンサ付軸受は、センサ52を保持する樹脂製のセンサホルダ40’を、芯金を用いることなく、静止側軌道輪21’の内周面に対して簡単に脱落しないように支持させることができる。
センサホルダ40’のクリープは、螺合による固定のため、ねじ軸方向で主に生じ、圧入嵌合の場合と比して径方向で小さく生じる。したがって、センサ52の検出方向が径方向であれば、センサホルダ40’のクリープがセンサ52の検出に影響し難くなる。
ここで、センサホルダ40’は、熱硬化性樹脂からなり、射出成形されている。センサホルダ40’の成形に利用する樹脂は、所望の機械的強度、絶縁性、クリープ特性等を満足するように適宜に選択することができる。
熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂と比して温度上昇に対する機械的強度に優る。このため、センサホルダ40’が熱硬化性樹脂からなる構成を採用すれば、センサホルダ40’のクリープが低減し、より安定した支持を得ることができる。
熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂と比して温度上昇に対する機械的強度に優る。このため、センサホルダ40’が熱硬化性樹脂からなる構成を採用すれば、センサホルダ40’のクリープが低減し、より安定した支持を得ることができる。
なお、センサホルダ40’は、他の樹脂、ポリマーアロイ、繊維強化プラスチックから構成することもできる。例えばセンサホルダ40’は、ポリアミド(PA)、ナイロン、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE、変性PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレート・ガラス樹脂入り(PET−G)、グラスファイバー強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、環状ポリオレフィン(COP)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、非晶ポリアリレート(PAR)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)などを使用して成形することができる。
一方、芯金62’の回転側軌道輪22’に対する固定においても、上記センサホルダ40’と同様の螺合構造が採用されている。すなわち、芯金62’の内周面の他側端部に、ねじ部62aが形成され、回転側軌道輪22’の外周面の他側端部にねじ部22aが形成されている。ねじ軸方向は、軸方向に一致するように設定されている。
芯金62’は、ねじ部62aより他側方に延長されており、この延長部分において回転トルクを付与することができる。これにより、ねじ部62aを回転側軌道輪22’のねじ部22aに他側方から螺合することができる。なお、芯金62’の延長部分はねじ部62aとの間で外径側に屈曲されており、これにより芯金62’の回転トルク付与に対する強度が高められている。エンコーダ61は、その延長部分の外径面上に一体化されており、回転トルク付与に伴う変形が防止されている。
回転側軌道輪22’の外周面に、芯金62’がねじ軸方向に突き当るねじ止め端部22bが形成されている。このねじ止め端部22bは、回転側軌道輪22’の外周面に、ねじ部22aに対して全周に亘る径差を設けることで形成されている。ねじ止め端部22bは、外径面の他側方側の端部を軌道他側縁に比して小径に旋削することで形成されている。
このねじ止め端部22bとねじ部22aとは、隅ぬすみ22cを介して繋がれている。隅ぬすみ22cのねじ軸方向の開放幅は、ねじ部22aの1ピッチ以上の長さを有し、その径方向深さは、谷径より深くなっており、ねじ部22aのねじ加工を行う工具を1ピッチ余分に送ることができる。したがって、工具とねじ止め端部22bとの干渉が防止される。また、エンコーダ61を、確実にねじ止め端部22bに突き当てることができる。
螺進する芯金62’は、回転側軌道輪22’のねじ止め端部22bに突き当り、螺合位置が決まる。螺合位置が決まった状態からの回転トルク付与に応じて、互いのねじ部62a、22aの螺合による締め付けが得られる。この締め付けにより、芯金62’が回転側軌道輪22’の外周面に固定される。
螺合による固定支持の採用に伴う副次的効果として、センサホルダ40’や芯金62’を螺着脱可能にすれば、センサ52やエンコーダ61の交換性を容易に実現することができる。
センサホルダ40’や芯金62’の確実な螺着を優先する場合、緩み止めのため、ねじ部21a等に適宜に接着剤を塗布することができる。
芯金62’は、回転側軌道輪22’に螺合されるので、螺合が緩む方向に回転側軌道輪22’が回転する場合、緩み止め手段を採用することが好ましい。簡単な緩み止め手段としては、ねじ部22a等に接着剤を塗布することが挙げられる。
上記の接着剤としては、被着材の表面に多小の油分があっても接着可能なものを採用すれば、各軌道輪21’、22’や樹脂製のセンサホルダ40’等の接着面の脱脂作業を省くことができる。
この種の接着剤としては、例えば、ウレタンメタクリレートを主原料とするものが挙げられ、その市販接着剤としては、例えば、日本ロックタイト社の商品「ロックタイト603」が挙げられる。
この種の接着剤としては、例えば、ウレタンメタクリレートを主原料とするものが挙げられ、その市販接着剤としては、例えば、日本ロックタイト社の商品「ロックタイト603」が挙げられる。
芯金62’は、センサホルダ40’の固定作業より先に回転側軌道輪22’に固定される。その後、静止側軌道輪21’にセンサホルダ40’が固定されると、エンコーダ61が、センサホルダ40’の内周面と径方向に対向し、エンコーダ61の他側端部がセンサホルダ40’の鍔部と軸方向に対向するようになっている。
上記の対向空間は一連の狭小路を生じ、その狭小路が上記ラビリンスすき間となる。センサ52等は、センサホルダ40’のうち、ラビリンスすき間の出口より内側となる部分に封止されている。そのような位置にセンサ52等を封止しても、センサホルダ40’等が螺合により固定されるので、センサ52等をセンサホルダ40’に予め保持させることができる。
上記第2実施形態の変形例として、この発明の第3実施形態を図4に基づいて説明する。なお、以下では、上記第1及び第2実施形態と相違する点を中心に述べ、同一に考えられる構成の説明を省略する。
図4に示すように、第3実施形態に係る軸受は、他方の位置決め部15が、静止部材10の内周面に嵌めて静止側軌道輪21’の他側面に当てる環状壁16と、静止部材10の他側端部に対向する鍔17とを一体に設けられた押さえ部材とされている点で相違している。
図4に示すように、第3実施形態に係る軸受は、他方の位置決め部15が、静止部材10の内周面に嵌めて静止側軌道輪21’の他側面に当てる環状壁16と、静止部材10の他側端部に対向する鍔17とを一体に設けられた押さえ部材とされている点で相違している。
環状壁16は、上記第1及び第2実施形態における他方の位置決め部12に相当し、鍔17は、上記第1及び第2実施形態における取付部材13に相当する機能部となっている。
環状壁16が静止側軌道輪21’の他側面と自然状態で接するときの、鍔17の一側端部の位置を図4中に二点鎖線で示す。図4中に示すように、位置決め部15は、環状壁16が静止側軌道輪21’の他側面と自然状態で接する位置で鍔17が静止部材10の他側端部と対向するものとされている。自然状態の意味は上記第1実施形態と同じである。
その対向状態の鍔17は、静止部材10の他側端部に対してボルト14を用いたねじ止めにより押し付けられる。このねじ締結の間に、環状壁16は、図4中の2点鎖線の位置から一側方に押し込まれ、環状壁16の一側端部が静止側軌道輪21’の他側面に押し付けられる。これに伴い、静止側軌道輪21’は、静止部材10に動かないように設けられた位置決め部11に押し付けられている。
鍔17が静止部材10にねじ止めされるため、位置決め部15は、その圧縮状態が維持されながら押し込まれ、やがて固定される。この固定は、環状壁16の静止部材10への嵌合による径方向の位置決めと、位置決め部15の鍔17におけるアキシアル方向のねじ止めとによる。その結果、静止側軌道輪21’は、両位置決め部11、15により両側からしっかりと挟まれた状態に維持され、これにより、クリープが防止される。
その対向状態の鍔17は、静止部材10の他側端部に対してボルト14を用いたねじ止めにより押し付けられる。このねじ締結の間に、環状壁16は、図4中の2点鎖線の位置から一側方に押し込まれ、環状壁16の一側端部が静止側軌道輪21’の他側面に押し付けられる。これに伴い、静止側軌道輪21’は、静止部材10に動かないように設けられた位置決め部11に押し付けられている。
鍔17が静止部材10にねじ止めされるため、位置決め部15は、その圧縮状態が維持されながら押し込まれ、やがて固定される。この固定は、環状壁16の静止部材10への嵌合による径方向の位置決めと、位置決め部15の鍔17におけるアキシアル方向のねじ止めとによる。その結果、静止側軌道輪21’は、両位置決め部11、15により両側からしっかりと挟まれた状態に維持され、これにより、クリープが防止される。
環状壁16は、有端環状に形成されており、位置決め部15を押し当てる間に、その周方向すき間16aに配線53を通すことができる。
上記第2実施形態の別の変形例として、この発明の第4実施形態を説明する。
図5に示すように、第4実施形態に係る軸受は、上記第2実施形態と同様、静止側軌道輪71の反嵌合側の周面である内周面に、ねじ部71a、ねじ止め端部71b、及び隅ぬすみ71cが形成され、センサホルダ80に、ねじ部80a、ねじ部80aから他側方への延長部分81、この延長部分に形成された鍔部82、及び基板51、センサ52等を封止するためのセンサ入れ部83が形成され、センサホルダ80等によりラビリンスすき間90が構成されたものとなっている。
図5に示すように、第4実施形態に係る軸受は、上記第2実施形態と同様、静止側軌道輪71の反嵌合側の周面である内周面に、ねじ部71a、ねじ止め端部71b、及び隅ぬすみ71cが形成され、センサホルダ80に、ねじ部80a、ねじ部80aから他側方への延長部分81、この延長部分に形成された鍔部82、及び基板51、センサ52等を封止するためのセンサ入れ部83が形成され、センサホルダ80等によりラビリンスすき間90が構成されたものとなっている。
上記第2実施形態で述べたように、ねじ止め端部71bは、静止側軌道輪71の反嵌合側の周面である内周面に、センサホルダ80が螺合により軸方向に突き当たる位置決め端部として機能している。すなわち、ねじ止め端部71bは、この発明の構成における「位置決め端部」に相当する。ねじ止め端部71bを形成したことに伴い、センサホルダ80と静止側軌道輪71の他側面とで軸方向に嵌め込み位置を決める必要がなくなる。
この第4実施形態においては、センサホルダ80は、静止側軌道輪71に固定された状態で、静止側軌道輪71の他側面71dと軸方向に対向する部分がないものとなっている。他方の位置決め部18を静止側軌道輪71の他側面に対して大きな径方向の幅の摩擦接触面でしっかりと当てられることができる。また、他方の位置決め部18をセンサホルダ80と静止部材10との間に通すための空間も容易に得ることができる。
また、他方の位置決め部18は、上記第2実施形態の位置決め部12と同様、図示省略の静止部材の他側端部に押し付ける取付部材により固定されるものであるが、無端環状とされている点で相違している。これにより、位置決め部18は、静止側軌道輪71の他側面71dに対して周方向接触長さがより長くなっている。したがって、この第4実施形態に係る軸受は、他方の位置決め部18を静止側軌道輪71の他側面71dによりしっかりと押し当てることができる。
位置決め部18を無端環状にしたことに伴い、配線53は、センサホルダ80から他側方に取り出すように変更されている。
センサ52等をセンサホルダ80に保持させる様子を図6に示している。図5、図6に示すように、センサホルダ80のセンサ入れ部83は、封止剤の充填空間となっている。さらに、センサ入れ部83に、鍔部82を軸方向に貫通するライン口84が形成されている。そのライン口84は、他側方に開放されているが、封止剤により塞がれている。
ライン口84は、センサ52の挿入口を兼ねており、センサ52を実装した基板51に半田付けにより配線53の一端を接続した状態で、その基板51等をセンサ52を検出方向に向けた姿勢で他側方からセンサ入れ部83内に挿入することができる。
センサ入れ部83の内壁面は、センサ52を検出に必要な範囲で検出方向に向くように基板51を位置決めするように形成されている。具体的には、センサ入れ部83の内壁面は、センサ52を検出方向に向けたまま、基板51等を挿入方向に案内し、挿入される基板51等が挿入方向に突き当たり、その挿入位置が決まるようになっている。基板51等の封止を容易にするためである。
センサ入れ部83の内壁面は、センサ52を検出に必要な範囲で検出方向に向くように基板51を位置決めするように形成されている。具体的には、センサ入れ部83の内壁面は、センサ52を検出方向に向けたまま、基板51等を挿入方向に案内し、挿入される基板51等が挿入方向に突き当たり、その挿入位置が決まるようになっている。基板51等の封止を容易にするためである。
静止側軌道輪71がクリープを生じた場合でも、他側方から配線53を取り出しておけば、クリープによる回転の影響は、径方向に取り出した場合よりも配線53に作用し難くなり、断線を防止することができる。
ここで、センサ52に、磁気センサ、光学センサのような非接触式センサを採用する場合、検出対象との間に障害物がない方が好ましい。また、センサを封止する封止剤は、ラビリンスすき間90の路幅の減少を防止するため、センサ入れ部83から食み出ない方が好ましい。このため、センサ入れ部83に、センサ52の検出方向に開放するセンサ窓85が開放されている。センサ52は、センサ窓85から露出するように封止されている。
なお、この発明において、センサをセンサホルダに保持する構成は、センサの種類に応じて適宜に変更すればよい。例えば、非接触センサでは、センサホルダにインサート成形により保持することができる。検出精度に問題ない場合は、センサ入れ部を検出方向に開放させる必要はなく、センサ保護のため、センサホルダの肉部や封止剤で覆うこともできる。
前記封止剤は、機械的強度を優先する場合、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂を採用することが好ましく、前記センサを振動から保護することを優先する場合、振動吸収性を有する充填剤、例えば、シリコーン系樹脂、シリコーンゴムを採用することが好ましい。なお、絶縁性、防水性を有する封止剤が好ましいことは勿論である。
なお、以上の各実施形態は、内輪回転型について説明したが、外輪を嵌合するハウジングが回転軸となり、内輪を嵌合する軸が静止部材となる外輪回転型の軸受にも同様に適用することができる。
例えば、前記他方の位置決め部の中央部を、軸の他端面に対向する部分とし、その外周部を静止側軌道輪の他端面に接する部分とし、その中央部を軸の他端面に対してねじ止めで押し付け、その外周部を静止側軌道輪の他端面に押し当てることができる。
また、前記他方の位置決め部を軸に嵌めるスペーサリングとし、前記取付部材を円板状とし、その中央部を軸の他端面に対してねじ止めで押し付け、その外周部で前記他方の位置決め部を静止側軌道輪の他端面に押し当てることができる。
例えば、前記他方の位置決め部の中央部を、軸の他端面に対向する部分とし、その外周部を静止側軌道輪の他端面に接する部分とし、その中央部を軸の他端面に対してねじ止めで押し付け、その外周部を静止側軌道輪の他端面に押し当てることができる。
また、前記他方の位置決め部を軸に嵌めるスペーサリングとし、前記取付部材を円板状とし、その中央部を軸の他端面に対してねじ止めで押し付け、その外周部で前記他方の位置決め部を静止側軌道輪の他端面に押し当てることができる。
10 静止部材
10a 配線口
11、12、15、18 位置決め部
12a、16a 周方向すき間
13 取付部材
14 ボルト
16 環状壁
17 鍔
21、21’、71 静止側軌道輪
21a、22a、40a、62a、71a、80a ねじ部
21b、22b、71b ねじ止め端部
21c、22c、71c 隅ぬすみ
22、22’ 回転側軌道輪
23 転動体
24 保持器
30 軸
40、40’、80 センサホルダ
41、62、62’ 芯金
42 カバー部材
43 センサ入れ部
51 基板
52 センサ
53 配線
54 配線固定部
61 エンコーダ
71d 他側面
81 延長部分
82 鍔部
90 ラビリンスすき間
10a 配線口
11、12、15、18 位置決め部
12a、16a 周方向すき間
13 取付部材
14 ボルト
16 環状壁
17 鍔
21、21’、71 静止側軌道輪
21a、22a、40a、62a、71a、80a ねじ部
21b、22b、71b ねじ止め端部
21c、22c、71c 隅ぬすみ
22、22’ 回転側軌道輪
23 転動体
24 保持器
30 軸
40、40’、80 センサホルダ
41、62、62’ 芯金
42 カバー部材
43 センサ入れ部
51 基板
52 センサ
53 配線
54 配線固定部
61 エンコーダ
71d 他側面
81 延長部分
82 鍔部
90 ラビリンスすき間
Claims (8)
- 静止部材の周面に嵌合する環状体を備え、この環状体の反嵌合側の周面に回転軸の荷重が伝わる支持面を形成し、前記静止部材に、前記環状体の一側面に接する位置決め部と、前記環状体の他側面に接する位置決め部とを設け、両位置決め部を、前記環状体の対応する側面に沿った壁面で接触するものとし、前記静止部材に動かないように設けられた一方の位置決め部に前記環状体の一側面を当てた状態で、他方の位置決め部をその環状体の他側面に当たるように固定し、両位置決め部で前記環状体を軸方向に位置決めする軸受において、前記他方の位置決め部を、前記環状体の他側面に軸方向に押し付けた状態に固定することを特徴とする軸受。
- 前記他方の位置決め部を、前記静止部材の周面に嵌めて前記環状体の他側面に突き当てるスペーサリングとし、前記静止部材に、前記環状体の他側面と自然状態で接するスペーサリングの他側端部に他側方から当てる取付部材を設け、その取付部材を、前記スペーサリングに当てた状態で前記静止部材の他側端部に対向するものとし、その対向状態の取付部材を前記静止部材の他側端部に押し付ける請求項1に記載の軸受。
- 前記取付部材を、前記静止部材の他側端部に対して軸方向にねじ止めする請求項2に記載の軸受。
- 前記他方の位置決め部を、前記静止部材の周面に嵌めて前記環状体の他側面に当てる環状壁と前記静止部材の他側端部に対向する鍔とを一体に設けた押さえ部材とし、その他方の位置決め部を、前記環状壁が前記環状体の他側面と自然状態で接する位置で前記鍔が前記静止部材の他側端部と対向するものとし、その対向状態の前記鍔を前記静止部材の他側端部に押し付ける請求項1に記載の軸受。
- 前記鍔を、前記静止部材の他側端部に対して軸方向にねじ止めする請求項4に記載の軸受。
- 前記環状体の反嵌合側の周面に、磁気センサを保持するセンサホルダを他側方に突き出るように支持させ、前記他方の位置決め部を、前記センサホルダと前記静止部材の周面との間に通し、前記他方の位置決め部を非磁性体から形成した請求項2から5のいずれかに記載の軸受。
- 前記環状体の反嵌合側の周面に、センサホルダを他側方に突き出るように支持させ、前記他方の位置決め部を、前記環状体の他側面に有端環状の壁で接するものとし、前記センサホルダから取り出す配線を、前記他方の位置決め部の有端環状の周方向すき間に通す請求項2から6のいずれかに記載の軸受。
- 前記センサホルダを、前記環状体の反嵌合側の周面に他側方から嵌めて支持させ、前記環状体の反嵌合側の周面に、前記センサホルダが軸方向に突き当たる位置決め端部を形成した請求項6又は7に記載の軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007198907A JP2009036235A (ja) | 2007-07-31 | 2007-07-31 | 軸受 |
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ID=40438333
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2007
- 2007-07-31 JP JP2007198907A patent/JP2009036235A/ja active Pending
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