JP2009034950A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を選ばず、エネルギーの無駄の少ない画像形成装置を提供することである。
【解決手段】インクジェットプリンタは、メインインクタンクと、上流タンクと、下流タンクと、インクジェットヘッドと、媒体搬送装置と、脱気装置20と、制御装置21と、複数の電磁弁を有して構成されている。脱気装置20はインクが充填されたチャンバ36を有し、インクジェットヘッドに通じるインク経路途中に配置されている。前記チャンバ36内では、ピストン37によって減圧されて、インク内の溶存気体が気泡化される。そして、ピストン37によりチャンバ36内のインクから気泡が発生した後に、チャンバ36内の減圧レベルが電磁弁38によって緩和される。更に、チャンバ36内のインクは、気泡と共に電磁弁24を通じてチャンバ36外に排出される。
【選択図】図1

Description

本発明は画像形成装置に関し、より詳細には、位置決め制御した場合のバラツキを排除し、ノズル面の払拭を安定させたインクジェット記録装置の改良に関するものである。
従来のインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドのインク室を種々の方法で加圧し、ノズルから微小な液滴を吐出して、対向する記録媒体上にインク滴を着弾させることで画像が形成されるものであった。
このようなインクジェット記録装置に於いては、インク室内に何らかの原因で気泡が存在すると、インク滴を吐出するために発生された圧力が、この気泡によって吸収されてしまい、インクの吐出不良が発生することがあった。
かような気泡の発生原因としては、例えば、局所的な圧力低下あるいは温度上昇等によりインク中の溶存気体の溶解度が低下し、過飽和になった溶存気体が気泡となって現れるというものがあった。
このような溶存気体の気泡化を防ぐために、これまでに様々な脱気技術が公開されてきた。その一例として、下記特許文献1乃至4が知られている。
特許文献1で開示されているインク溶存酸素除去装置は、インクを収容している密閉されたインクタンク内を、ポンプで真空引きすることでインクタンク内を減圧雰囲気とし、インク溶存酸素の放出を促すものである。
特許文献2で開示されているインクジェット記録装置は、リザーブタンクに超音波振動源が付設されており、リザーブタンク内のインクを超音波振動させることにより、インクに局所的に負圧を作り出し、インク内の溶存気体を気泡化させることで脱気するものである。
特許文献3で開示されているインクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタ用インクカートリッジは、気体透過膜の外側にインクに接するようにし、内側を負圧とすることで、外側のインクに含まれる溶存気体を内側に透過させて脱気するものである。
特許文献4で開示されている脱気方法及び脱気装置ならびにインクジェット記録装置は、インクを加熱することで溶存気体の溶解度を低下せしめ、更に外部を真空に引いた中空子部材にインクを流すことで脱気するものである。
特開昭60−210678号公報 特開2000−301733号公報 特開2006−224312号公報 特開2006−297902号公報
前記特許文献1に記載の装置による脱気方法は、真空ポンプが必要となるため、装置の高価格化や大型化につながることになる。
また、前記特許文献2に記載の装置による脱気方法では局所的に真空に近い負圧が発生するため、溶存気体のみならずインク溶媒までもが気泡化する。気泡化したインク溶媒は非常な高温高圧を伴い圧壊するが、この過程はエネルギー的に無駄が大きい上、インク組成の変化が起きる恐れがある。
特許文献3に記載の脱気方法では、インクと気体透過膜が接触していても互いに化学反応が起こらない物質同士であること、すなわち材料共存性が要求される。このため、インクの選択に制限が生じることになる。
特許文献4に記載の脱気方法では、インクを加熱するため、耐熱性の低いインクでは使用できない可能性がある。また、真空ポンプが必要となるため、装置の高価格化や大型化につながることになる。
したがって本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インクの特性を選ばず、エネルギーの無駄の少ない画像形成装置を提供することである。
すなわち、本発明の画像形成装置は、インクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドに通じるインク経路途中に配置され、インクが充填されたチャンバと、前記チャンバ内を減圧させ、インク内の溶存気体を気泡化させる減圧手段と、前記減圧手段により前記チャンバ内のインクから気泡が発生した後に、チャンバ内の減圧レベルを緩和する緩和手段と、前記チャンバ内のインクを気泡と共に前記チャンバ外に排出する排出手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、インクの特性を選ばずに効率的に液体を脱気することができる画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示すもので、画像形成装置であるインクジェットプリンタの構成を示すブロック図である。
図1に於いて、このインクジェットプリンタ10は、メインインクタンク11と、上流タンク12と、下流タンク13と、インクジェットヘッド15と、媒体搬送装置16と、脱気装置20と、制御装置21と、電磁弁23〜26を有して構成されている。
メインインクタンク11は液体であるインクを収容するもので、インクチューブにより上流タンク12と連通している。メインインクタンク11に設けられている電磁弁23は、メインインクタンク11の大気開放状態を制御するためのものである。また、メインインクタンク11と上流タンク12の間に接続されたインクチューブに設けられた電磁弁26は、メインインクタンク11と上流タンク12の連通状態を制御するためのものである。
前記上流タンク12は、メインインクタンク11、記録ヘッドであるインクジェットヘッド15及び脱気装置20と、それぞれインクチューブを介して接続されており、且つ、下流タンク13よりも鉛直上方に位置されている。上流タンク12に設けられた電磁弁24は、該上流タンク12の大気開放状態を制御するための弁である。
インクジェットヘッド15は、対向する記録媒体29に向けて、所定のタイミングで所定量のインク滴30を噴射する。記録媒体搬送部である媒体搬送装置16は、インクジェットヘッド15の動作と連動して、記録媒体29を所定の方向に搬送する。前記インクジェットヘッド15は、インクチューブによって上流タンク12及び下流タンク13と接続されている。
下流タンク13は、インクジェットヘッド15及び脱気装置20と、それぞれインクチューブで接続されており、且つ、上流タンク12よりも鉛直下方に位置される。この下流タンク13に設けられた電磁弁25は、下流タンク13の大気開放状態を制御するための弁である。
前記脱気装置20は、下流タンク13及び上流タンク12と、それぞれインクチューブで接続されている。この脱気装置20は、入ってきたインクの脱気及び下流タンク13から上流タンク12へのインクの汲み上げを行うものである。
このように、このインクジェットプリンタ10は、上流タンク12、インクジェットヘッド15、下流タンク13、及び脱気装置20は、インクチューブによる循環経路を成している。そして、画像形成動作が実施される時、インクはこの循環経路を循環する。
また、上流タンク12及び下流タンク13には、それぞれ上流タンク液面センサ32及び下流タンク液面センサ33が設けられている。これら上流タンク液面センサ32及び下流タンク液面センサ33は、それぞれ上流タンク12及び下流タンク13の液面高さを検出するための検出手段である。
更に、このインクジェットプリンタ10は、制御装置21を搭載している。この制御装置21は、上流タンク液面センサ32及び下流タンク液面センサ33を含めたインクジェットプリンタ10の全てのセンサ類の信号を受信する。そして、制御装置21は、これら受信した信号に基づいて、インクジェットヘッド15、媒体搬送装置16、電磁弁23〜26を含めたインクジェットプリンタ10全体の駆動部分の駆動制御を行う。
次に、インク循環時の各部の動作について説明する。
循環動作時は、電磁弁24、25は、共に開状態であって、上流タンク12及び下流タンク13は大気開放されている。上流タンク12は下流タンク13よりも鉛直上方に位置されているため、インクは上流タンク12からインクジェットヘッド15を経由して下流タンク13へと流れる。後述するように、脱気装置20に含まれる一方向弁39(図2(a)参照)が設けられているため、脱気装置20側に於いては、上流タンク12から下流タンク13への流れは生じないようになっている。そして、脱気装置20は、下流タンク13から上流タンク12へインクを汲み上げる。以上のようにして、インク循環がなされる。
また、インクジェットヘッド15の画像形成動作によって循環経路内のインクが所定量以下になったことが、上流タンク液面センサ32及び下流タンク液面センサ33の出力信号から所定のアルゴリズムにより判定されると、電磁弁23、26は共に開状態となる。すると、メインインクタンク11から上流タンク12へ、インクが補給される。これによって、インク循環経路のインク量は常に適正に保たれる。
次に、脱気装置20の動作及び特徴部分について説明する。
図2(a)は、図1に示される脱気装置20及びその周辺の構成を概略的に示した図である。
脱気装置20は、チャンバ36と、ピストン37と、電磁弁38と、一方向弁39及び40とを含む液体流入管たる流路から構成される。前記ピストン37は、チャンバ36の体積を増減させることのできる減圧手段と排出手段を兼ねるものである。また、電磁弁38は、チャンバ36と下流タンク13の連通状態を制御するための弁である。
一方向弁39は、チャンバ36側が上流タンク12よりも若干の正圧、例えば、1kPa程度以上の時にのみ開放される弁である。また、一方向弁40は、チャンバ36と上流タンク12の間に緩和手段として設けられた弁である。この一方向弁40は、上流タンク12からチャンバ36に向かう流れのみを許容し、その逆の流れは許容しない。更に、一方向弁40は、上流タンク12内の圧力とチャンバ36内の圧力との差がPg以上Ps以下の所定の圧力差Po以上で開、Po未満で閉となる。ここで、−Pgは溶存気体が気泡化するゲージ圧であり、水性インクならば、例えば−80kPa程度である。−Psは溶媒が気泡化するゲージ圧であって、水性インクならば、例えば−100kPa程度である。
ピストン37は、以下に説明する動作を実施するのに十分な動力を発生可能な、図示されない動力源より動力を得ており、所定区間(例えば、図示X0〜X1間)を所定の速度で繰り返し往復運動する。そして、前記動力源は、前述した制御装置21の指令に従ってピストン37を動作させる。チャンバ36、ピストン37は、これらの動作によって発生する圧力によって変形しない程度の剛性を持つ材質から構成される。例えば、数mm以上の厚みを有するAl、或いはSUS等の金属、アクリルやポリカーボネート等の樹脂、若しくはソーダガラス、硼珪酸ガラス等のガラス、などが挙げられる。
ここで、図3に示されるタイミングチャートを参照して、図2(a)に示される脱気装置20の動作について説明する。
図3は図2(a)の脱気装置20の動作を説明するためのタイミングチャートであって、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は一方向弁40の状態、(d)は一方向弁39の状態、(e)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表している。また、図3(a)〜(e)に於いて、時刻O〜時刻O′までが一周期である。
図3(a)に着目すると、時刻Oには、ピストン37がチャンバ36の最奥部の位置X0に位置している。そして、時刻O〜時刻Cまでの間、ピストン37はチャンバ36の体積を増加させる方向(X1方向)に略等速で移動し、時刻Cにて位置X1に到達する。更に、時刻C〜時刻O′までは、チャンバ36の体積を減少させる方向(X0方向)に略等速で移動し、時刻O′に再び位置X0へ戻る。
時刻O〜時刻Aまでの間、電磁弁38は開状態になっており(図3(b)参照)、これによってチャンバ36内のゲージ圧は−Poよりもずっと小さい、若干の負圧となっている(図3(e)参照)。そのため、一方向弁39及び一方向弁40は、共に閉状態である(図3(c)及び(d)参照)。したがって、時刻O〜時刻Aまでの間は、下流タンク13からチャンバ36へ、インクが吸い上げられる。
そして、時刻Cよりも手前の時刻Aになると、電磁弁38は閉状態へと移行し、以降、時刻O′まで閉状態を維持する(図3(b)参照)。インクの体積膨張率は低いため、ピストン37の更なる移動と共に、チャンバ36内は急激に負圧が大きくなる(図3(e)参照)。この状態では、一方向弁39、一方向弁40は、依然として閉状態である(図3(c)及び(d)参照)。
時刻Aから更にピストン37が移動を続けると、時刻Bの手前で、チャンバ36内の負圧が溶存気体気泡化圧−Pgに到達し、キャビテーションによって溶存気体が気泡化し始める(図3(e)参照)。このとき、一方向弁39、一方向弁40は、依然として閉状態である(図3(c)及び(d)参照)。更に、ピストン37が移動して時刻Bになると、チャンバ36内のゲージ圧は−Poになり、一方向弁40が開く(図3(e)及び(c)参照)。このとき、一方向弁39は依然として閉状態である(図3(d)参照)。
本第1の実施形態に於いては、時刻B以降時刻Cまで、ピストン37の動作によるチャンバ36内の減圧が、開状態の一方向弁40を通って上流タンク21からチャンバ36にインクが流れ込むことにより相殺されるように設計されている。したがって、チャンバ36内のゲージ圧は−Poのまま維持され、チャンバ36内のインクからは溶存気体の気泡化がなされる。
すなわち、本第1の実施形態に於いては、ピストン37による単位時間当たりのチャンバ36の体積増分が、一方向弁40にかかる圧力差がPoのときに上流タンク12からチャンバ36に流れるインク流量と等しくなるように、ピストン37の断面積、チャンバ36の体積や、上流タンク12からチャンバ36への経路等が設計されている。
これと異なる設計、例えば、ピストン37の断面積が本実施形態よりも小さい場合、ピストン37によって発生した負圧のうち−Poを超える分は、上流タンク21からチャンバ36に流れるインクによって容易に相殺される。そのため、図4(a)〜(d)に示されるように、時刻B以降時刻Cまでの間、一方向弁40が開閉を繰り返す波形となる。
また、例えば、ピストン37の断面積が本第1の実施形態よりも大きい場合、上流タンク12からチャンバ36に流れるインクは、ピストン37によって発生した負圧のうち−Poを超える分を相殺しきれなくなる。この場合は、図5(a)〜(d)に示されるように動作する。
時刻B以降時刻Cまでの間は、チャンバ36内の負圧が大きくなっていく波形となる(図5(d)参照)。この場合、負圧が−Psを超えるとインク溶媒が沸騰してしまうため、−Psを超えない制御が好適である。そして、時刻C以降は、ピストン37の動作方向が反転して、チャンバ36内が加圧される方向に動くようになる。この時、気泡化した溶存気体は殆どインクに再溶解することなく残留する。
そして、時刻Dに至ると、チャンバ36内は若干正圧になり、一方向弁39が開き、以降時刻O′まで、チャンバ36内のインク及び気泡が上流タンク12へと送られる。気泡は上流タンク12内で浮上し、電磁弁24より大気へ放たれる。
以上説明したサイクルにて、インクの脱気と汲み上げが実現される。
本第1の実施形態では、圧力差Poに到達する時刻Bになると一方向弁40が開き、時刻Cまでチャンバ36内の圧力が−Poに維持される点が特徴である。溶存気体は気泡化するが、インク溶媒は気泡化しない圧力−Poに維持されるため、インク溶媒の気泡化を生じさせず、溶存気体のみを気泡化することができる。このため、気泡化したインク溶媒が圧壊するプロセスが存在せず、ピストン37及び図示されない駆動系に負担がかからず、エネルギーの無駄が少ないものとなる。
また、時刻Bから時刻Cまでの間に気泡が収縮しようとしてピストン37にかける負荷が、上流タンク12よりチャンバ37にインクが流れることで緩和される。これらによって、ピストン37及び図示されない駆動系の長寿命化や消費電力の低減がなされる。
尚、温度が脱気時のインク温度、圧力がゲージ圧−Poであるという温度・圧力条件に於ける溶存気体の溶解度が、インクジェットヘッド15に吐出されるまでの間に、インクが経験する環境のうちで最低の溶存気体の溶解度よりも低くなるように、Poは設定されている。
前述した説明に於いては、一方向弁40はチャンバ36と上流タンク12との間に設けたが、図2(b)に示される脱気装置20aのように、チャンバ36と下流タンク13との間に設けるようにしてもよい。但し、この場合は、時刻Bから時刻Cまでの間にチャンバ36には脱気されていないインクが流れ込むことになる。このため、一方向弁40をチャンバ36と上流タンク12との間に設けた場合と比べて、脱気度は若干下回ることになるが、下流タンク13から上流タンク12への正味の汲み上げ量は若干増えることになる。
また、前述した説明に於いては、緩和手段を一方向弁40としたが、これに限られるものではない。例えば、図2(c)に示される脱気装置20cのように、一方向弁40の代わりに電磁弁42を用いるようにしてもよい。この場合、タイミングチャートは、図6(a)〜(d)に示されるようになる。
図6(a)〜(d)のタイミングチャートに示されるように、時刻B〜時刻Cまでの間、チャンバ36の内圧が−Poにほぼ保たれるように(図6(d)参照)、電磁弁42を頻繁に開閉することになる(図6(c)参照)。一方向弁40の代わりに電磁弁42を使用すると、Ps或いはPgがインク溶媒の種類やインクの温度等に大きく依存する場合、Ps或いはPgの変動に合わせて弁の開閉タイミングを可変にすることができるため、開閉が自在の電磁弁42は一方向弁40よりも好適である。
また、電磁弁42の制御を、図7(a)〜(d)に示されるタイミングチャートに従って行うと更に好適である。すなわち、電磁弁42を時刻C〜時刻O′まで開状態とする(図7(c)参照)ことで、時刻C〜時刻D′の間にも、上流タンク12からチャンバ36にインクが流れるので、ピストン37にかかる負荷が前述した実施形態よりも更に緩和される。
図8(a)〜(e)は、前述したインクジェットプリンタ10に於いて、脱気を行わない場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
時刻O〜時刻Cまでは、前述した図3(a)〜(e)に於ける時刻O〜時刻Aまでの動作と同様である。すなわち、図8(a)〜(e)の時刻O〜時刻Cまでは、チャンバ36内はやや負圧で、電磁弁38は開状態にあり、一方向弁39及び一方向弁40は閉状態にありる。したがって、ピストン37の動きに合わせて下流タンク13よりインクをチャンバ36に引き込む。
そして、時刻C〜時刻O′までは、前述した図3(a)〜(e)に於ける時刻D〜時刻O′までの動作と同様である。すなわち、図8(a)〜(e)の時刻C〜時刻O′までは、チャンバ36内はやや正圧(図8(e)参照)で、電磁弁38及び一方向弁40は閉状態にあり(図8(b)及び(c)参照)、一方向弁39は開状態にある(図8(d)参照)。したがって、ピストン37の動きに合わせて上流タンク12へインクをチャンバ36から押し出す。
以上のように、脱気装置20aは、脱気を行わない動作も可能であり、その場合は単純なピストンポンプとして使用される。脱気を行うタイミングは、任意である。
この脱気を行うタイミングとしては、例えば、インクジェットプリンタ15が起動した後、所定の時間の間だけ脱気動作を実施する、或いは所定の時間毎に所定の時間の間だけ脱気動作を実施する、若しくは酸素濃度計をインク循環経路に設置し、酸素濃度が所定濃度以上の場合に所定濃度以下になるまで脱気動作を実施する、等が考えられる。
本実施形態によれば、溶存酸素の放出のみならずインク溶媒の揮発も誘発してしまうことがないため、揮発性の高いインク、例えばソルベントインクでは重大なインク組成の変化が発生する恐れがない。
本実施形態に於いて、前述したPsとPgは、インク溶媒の種類やインクの温度等のパラメータに依存するため、それらを検出するセンサを追加し、電磁弁38の開閉動作に反映させるようにしてもよい。
また、本実施形態に於いて、ピストン37の動作波形は必ずしも三角波でなくともよく、例えば正弦波であってもよい。或いは、例えばステッピングモータ等によって任意の動作波形を実現できる場合には、チャンバ36内の圧力が、図3及び図6乃至図8に示されたタイミングチャートと同等の波形となるように、ピストン37を動作させれば、同様の効果が得られる。
また、減圧手段は必ずしもピストン37でなくともよく、例えば、図2(d)に示される脱気装置20cのように、ピストン37の代わりにチャンバの一部がベローズ44である構成とし、その伸縮で圧力を発生させるようにしてもよい。その際、ベローズ44の動作制御は、前述したピストン37の動作制御と同様に行うことが可能である。
また、公知のように、インクを含む液体一般は、加熱すると気体の溶解度が低下する。それ故、必要に応じて、インクの加熱装置を上流タンク21〜インクジェットヘッド15〜下流タンク13〜脱気装置20がなすインク循環経路の脱気装置の直前に、脱気の際にインクの温度を上げることで脱気効率を更に上昇させる構成にしてもよい。
尚、本実施形態に於いては、脱気装置20(20a、20b、20c)は、加温装置や真空ポンプ、超音波振動子といった、インク経路に必須でない要素の追加なしで、インク循環に使用するピストンポンプを所定のシーケンスで動作させることで脱気が可能である。
(第1の実施形態の変形例)
次に、前述した第1の実施形態の変形例について説明する。
この変形例では、緩和手段として、図2(e)に示される脱気装置20dのように、一方向弁40と同一の機能を有する一方向弁46を、チャンバ36の底部付近と外気とを繋ぐ大気開放路である経路に設置し、外気がチャンバ36に流れ込めるような構成としてもよい。この場合、時刻B〜時刻Cまでの間、チャンバ36には空気が流れ込むことになる。チャンバ36内は大きな負圧であるため、流入した少量の空気は大きく膨張する。
一般に、溶存気体は液体中で飽和してもすぐに気泡化はせず、ある程度過飽和にならなければならない。その原因は、気泡化の際に均一核生成を発生させなければならないためである。しかし、過飽和状態で外部より気泡を導入すると、その気泡内へ速やかに蒸発する。このように、外部から導入された空気は、沸騰石のように不均一核として作用する。外部から導入した気泡及び溶存気体に由来する気泡は、脱気装置20dを出た後、速やかに上流タンク12で除かれるため、気体の再溶解も殆ど発生しない。
以上のような作用のため、空気の取り入れ口は、チャンバ36の底部付近とし、該チャンバ36内を浮上させることで、チャンバ36内を満遍なく通過させることのできる構成が好ましい。
尚、外部から流入させる気体は、空気に限らない。インクに対して溶解性の低い気体、例えば、水性インクならばHeガス等が流入するようにすれば、再溶解が更に少なくなり、尚よいものとなる。
本変形例に於いては、一方向弁46を電磁弁に置換し、図6或いは図7のタイミングチャートに於ける電磁弁40と同様の動作をさせてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態のインクジェットプリンタ50の構成を説明するブロック図である。
尚、以下に述べる第2の実施形態に於いては、インクジェットプリンタの構成及び基本的な動作については、図1乃至図8に示される第1の実施形態及びその変形例のインクジェットプリンタの構成及び動作と同じであるので、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略するものとし、主として異なる点についてのみ説明する。
本第2の実施形態のインクジェットプリンタは、インクは循環せず、インクを一時的に溜めておくサブタンク51からインクジェットヘッド15へ一方的に供給されるように構成している。サブタンク51のインク量は、液面センサ52により検出される。
そして、脱気装置20の構成は、例えば、図2(a)に示されるものであるが、図2(b)〜(e)の何れかの脱気装置20a〜20dの構成であってもよい。脱気装置20はサブタンク51のインクを吸い上げて脱気し、再びインクをサブタンク51へ返す。インクジェットヘッド15に供給されるインクは脱気された直後のものが好ましいため、脱気装置20に於いて脱気されたインクは、インクジェットヘッド15に接続されるチューブの一端53の近傍で、且つ、脱気の際に発生した気泡がチューブの一端53に当たらない位置に放たれるようになっている。
尚、脱気装置20は、本第2の実施形態のようなインク循環をしない系統の装置に於いても有効に動作する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能であるのは勿論である。
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
尚、本発明の前記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
(1) 液体が充填されたチャンバと、
前記チャンバ内を減圧させ、液体内の溶存気体を気泡化させる減圧手段と、
前記減圧手段により前記チャンバ内の液体から気泡が発生した後に、チャンバ内の減圧レベルを緩和する緩和手段と、
前記チャンバ内の液体を気泡と共にチャンバ外に排出する排出手段と、
を具備することを特徴とする脱気装置。
(2) 前記緩和手段は、前記チャンバ内が前記インクの沸騰する減圧レベルに達する前に前記チャンバ内の減圧レベルを緩和することを特徴とする前記(1)に記載の脱気装置。
本発明の第1の実施形態を示すもので、画像形成装置であるインクジェットプリンタの構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の第1の実施形態であって、図1に示される脱気装置20及びその周辺の構成を概略的に示した図、(b)は図1に示される脱気装置20及びその周辺の他の構成を概略的に示した図、(c)は図1に示される脱気装置20及びその周辺の更に他の構成を概略的に示した図、(d)は図1に示される脱気装置20及びその周辺の別の構成を概略的に示した図、(e)は本発明の第1の実施形態の変形例で脱気装置20d及びその周辺の構成を概略的に示した図である。 脱気装置20の動作例を説明するためのもので、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は一方向弁40の状態、(d)は一方向弁39の状態、(e)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表しているタイミングチャートである。 脱気装置20の他の動作例を説明するためのもので、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は一方向弁40の状態、(d)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表しているタイミングチャートである。 脱気装置20の更なる動作を説明するためのもので、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は一方向弁40の状態、(d)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表しているタイミングチャートである。 脱気装置20の別の動作例を説明するためのもので、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は電磁弁42の状態、(d)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表しているタイミングチャートである。 脱気装置20の更に別の動作例を説明するためのもので、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は電磁弁42の状態、(d)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表しているタイミングチャートである。 脱気装置20の脱気を行わない場合の動作を説明するためのもので、(a)はピストン37位置、(b)は電磁弁38の状態、(c)は一方向弁40の状態、(d)は一方向弁39の状態、(e)はチャンバ36内のゲージ圧、をそれぞれ表しているタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態のインクジェットプリンタ50の構成を説明するブロック図である。
符号の説明
10、50…インクジェットプリンタ、11…メインインクタンク、12…上流タンク、13…下流タンク、15…インクジェットヘッド、16…媒体搬送装置、20、20a、20b、20c、20d…脱気装置、21…制御装置、23、24、25、26、38、42…電磁弁、29…記録媒体、30…インク滴、32…上流タンク液面センサ、33…下流タンク液面センサ、36…チャンバ、37…ピストン、39、40、46…一方向弁、44…ベローズ、51…サブタンク、52…液面センサ、53…チューブの一端。

Claims (10)

  1. インクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドに通じるインク経路途中に配置され、インクが充填されたチャンバと、
    前記チャンバ内を減圧させ、インク内の溶存気体を気泡化させる減圧手段と、
    前記減圧手段により前記チャンバ内のインクから気泡が発生した後に、チャンバ内の減圧レベルを緩和する緩和手段と、
    前記チャンバ内のインクを気泡と共に前記チャンバ外に排出する排出手段と、
    を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記緩和手段は、前記チャンバ内が前記インクの沸騰する減圧レベルに達する前に前記チャンバ内の減圧レベルを緩和することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記緩和手段は、前記チャンバ内に流体を流入させる流体流入手段を有することを特徴とする請求項1若しくは2に記載の画像形成装置。
  4. 前記流体流入手段は、前記チャンバ内に前記インク経路内のインクを流入させるインク流入手段を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記流体流入手段は、前記チャンバ内に空気を流入させる空気流入手段を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記減圧手段は、
    前記チャンバ内で往復移動可能で、前記チャンバ内の容積を可変にするピストンと、
    前記チャンバ内の容積を増大するように前記ピストンを駆動させるピストン駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項1若しくは2に記載の画像形成装置。
  7. 前記減圧手段は、
    前記チャンバと連通し、その内部にインクが充填されるベローズと、
    前記ベローズ内の容積を増大させるベローズ駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項1若しくは2に記載の画像形成装置。
  8. 前記インク流入手段は、前記チャンバと前記インク経路との間に設けられた弁であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  9. 前記弁は、前記チャンバ内の負圧レベルに応じて開閉するものであることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記弁は、前記チャンバ内のインクから気泡が発生した後に、開成されるよう制御される電子弁であることを特徴とる請求項8に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8585196B2 (en) 2011-06-29 2013-11-19 Fuji Xerox Co., Ltd. Degasifier and image forming apparatus
JP2017098225A (ja) * 2015-11-12 2017-06-01 株式会社Joled 有機半導体素子の製造方法、有機半導体溶液の製造方法および塗布装置
WO2018192642A1 (en) * 2017-04-18 2018-10-25 Hp Indigo B.V. High-viscosity fluid delivery

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