JP2009034481A - 発熱組成物の余剰水値の規定方法、含余剰水発熱組成物、発熱体及び発熱体の製造方法 - Google Patents

発熱組成物の余剰水値の規定方法、含余剰水発熱組成物、発熱体及び発熱体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 任意の時期での、任意の発熱組成物中の余剰水量を示す余剰水値の規定方法及び型成形性のある発熱組成物並びに多種サイズ、多種形状の発熱体を提供することである。
【解決手段】貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記浸透材が、濾水時間120秒/100ml以下の濾材であり、前記濾材に底打ちされた、前記余剰水値測定装置の測定板の貫通孔内に充填し、その5分後の発熱組成物の水又は水溶液の前記濾材への浸透距離を測定し、その浸透距離を貫通孔の高さで除し、更に100をかけて得られる値を現在の発熱組成物の余剰水値とする発熱組成物の余剰水値の規定方法であり、含余剰水発熱組成物、発熱体である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱組成物及び発熱体中の発熱組成物の現在の余剰水量を迅速に測定し、余剰水量の指標である余剰水値を規定する発熱組成物の余剰水値規定方法、含余剰水発熱組成物、発熱体及び発熱体の製造方法に関するものである。
従来から鉄粉、活性炭、反応促進剤(無機電解質等)、水を主成分とし、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物を通気性の収納体に収納した発熱体がカイロ等として広く利用されている。これらの発熱体の一般的な構造としては、空気中の酸素と接触して発熱する、金属粉、活性炭、反応促進剤(無機電解質等)、水等を混合した粉体発熱組成物が通気性の偏平状袋に収納されて発熱体とされている。また多種の形状、多種のサイズの発熱体が製造できる発熱組成物や発熱体が提案されている。発熱体は、寒冷等に対して暖を採る目的の採暖具として使用されるほか、肩こり、神経痛、筋肉痛等の温熱治療具として用いられ、患部に貼布するだけで、血行が促進されて筋肉痛等が緩和されるという効果を有するため、簡易な血行促進治療具として広く用いられている。
特許文献1には、円形や三角形等の、多種の形状の発熱体が製造できる、易動水値で定義された易動水を有するシャーベット状発熱組成物が開示されている。
特許文献2には、増粘剤を含有させた、粘稠なクリーム状の発熱組成物をスクリーン印刷等の印刷の手法で、多種形状、多種サイズの発熱体が製造できる増粘剤を含有させた、粘稠なクリーム状又はペースト状の発熱組成物が開示されている。
特開2002−155273号公報 特開平9−75388号公報
1.従来の成形性のない粉体発熱組成物を使用した場合はその形状、サイズに制約が多かった。
2.特許文献1の易動水値とその測定方法には次のような問題点があった。
1)易動水値は、発熱組成物の水分値と発熱組成物の配合水分量に相当する真の水分量から成り立っており、発熱組成物に加えられた全水分量(真の水分値)に対する発熱組成物中の余剰水量(水分値)を数値化した値であり、基本的には製造時の発熱組成物中の余剰水量を示す値であり、その測定方法は、発熱組成物の配合水分量に相当する全水分量の濾紙への浸透距離である真の水分値と発熱組成物中の余剰水量の濾紙への浸透距離である水分値の比を数値化した易動水量を示す値であり、測定に手間と時間がかかっていた。
2)易動水値は、水分値と真の水分値を同時期に測定し、発熱組成物の余剰水量を規定した規定値であり、発熱組成物が発熱体中に組み込まれた後、製造時から時間が経過した発熱組成物の易動水値を規定することは、実質的に、不可能であった。即ち、配合時以外の発熱組成物の全水量を赤外線水分測定機等にて測定しても正確な水分量は得られず、易動水値は、製造時の発熱組成物の余剰水量は規定できるが、製造後の経時的な発熱組成物の余剰水量は規定できない欠点があった。
3)易動水値は、定義上、発熱組成物の配合時のみに適用する規定値である。
3.特許文献2の粘稠なクリーム状又はペースト状の発熱組成物は、増粘剤の影響が大きく、成形性はよいが発熱特性が落ち、発熱が短時間の発熱体しかできなかった。
4.従来の貼るタイプの発熱体は、柔軟性、密着性が不足し、 使用中着衣や身体から剥がれたり、身体へ効率よく熱伝達されないという不都合があった。
以上のことから、本発明の課題は、成形には有用であるが、発熱には有害である余剰水において、操作が容易で、簡単、迅速に発熱組成物中の余剰水量を規定でき、且つ、製造時の発熱組成物の余剰水量はもとより、製造後の経時的な発熱組成物の余剰水量も規定できる、発熱組成物中の余剰水値規定方法及び新しい発熱組成物中の余剰水量の、新しい表示値である余剰水値を提供することを目的とするものであり、装着が容易であるとともに、発熱体の発熱前、発熱中、発熱終了後にわたり、発熱体の柔軟性が悪化せず、優れた温熱効果を有しながら、安全性が高く、発熱体の熱を効率よく身体に伝えることができ、安定した発熱特性を保持することができ、被加温体への沿い性が良好で、無反発性で、装着感や肌触りが良好な、実用的な柔軟性を有し、多種の用途、所望にこたえられる多種形状、多種サイズの発熱体(含温熱貼付剤)及びその使用方法を提供することを目的とする。
本発明者は、これらの課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成した。
即ち、本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、請求項1に記載の通り、
貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記浸透材が、濾水時間120秒/100ml以下の濾材であり、前記濾材に底打ちされた、前記余剰水値測定装置の測定板の貫通孔内に充填し、その5分後の発熱組成物の水又は水溶液の前記濾材への浸透距離を測定し、その浸透距離を貫通孔の高さで除し、更に100をかけて得られる値を現在の発熱組成物の余剰水値とすることを特徴とする
また、請求項2に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の測定方法において、
円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材が濾水時間120秒/100ml以下の濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、濾水時間120秒/100ml以下の濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100をかけた値を余剰水値とすることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の測定方法において、
円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材がJIS P3801「2種」濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、前記JIS P3801「2種」濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100ををかけた値を余剰水値とすることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の測定方法において、
円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材が保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、前記保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100ををかけた値を余剰水値とすることを特徴とする。
本発明の含余剰水発熱組成物は、請求項5に記載の通り、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、請求項1乃至4の何れかに記載の余剰水値の規定方法により規定された 余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上あり、型成形性を有することを特徴とする。
本発明の発熱体は、請求項6に記載の通り、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上あり、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発熱体は、請求項6に記載の発熱体において、
前記発熱体が単一発熱部発熱体、矩形発熱体、温灸発熱体、足温発熱体から選択された少なくとも一種であり、各発熱体は、少なくとも一部に通気性を有し、且つ、該含水発熱組成物が鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上であることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発熱体は、請求項7に記載の発熱体において、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80である、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有し、間欠的な切り込みを有せず、全足形を有し、最小剛軟度が200mm以上である足温発熱体であることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発熱体は、請求項6に記載の発熱体において、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80である、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体及び複数の区分発熱部領域と区分け部が一体化され、少なくとも一部は通気性を有する収納体を備え、該含水発熱組成物が収納された区分発熱部領域である区分発熱部と発熱組成物の非収納領域である区分け部が一体化され、複数の区分発熱部が区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられ、少なくとも一部は通気性を有し、該収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発熱体は、請求項9に記載の発熱体において、
前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発熱体は、請求項9乃至10の何れかに記載の発熱体において、
前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下であることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発熱体は、請求項9至11の何れかに記載の発熱体において、
前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、少なくとも前記区分け部の一部の一部領域に間欠的な切り込みが設けられていることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発熱体は、請求項9乃至12の何れかに記載の発熱体において、
前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、前記各区分発熱部の少なくとも一部が局所通気材で覆われ、区分発熱部の通気側と区分け部と局所通気材により囲まれた空間部を有し、少なくとも区分発熱部の空間部に面した側面通気部より発熱組成物への通気が行われることを特徴とする。
また、請求項14に記載の発熱体は、請求項9乃至13の何れかに記載の発熱体において、
前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化が−95〜0であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有することを特徴とする請求項9乃至13の何れかに記載の発熱体
また、請求項15に記載の発熱体は、請求項9乃至14の何れかに記載の発熱体において、
発熱終了後の発熱体を構成する収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であることを特徴とする。
また、請求項16に記載の発熱体は、請求項9に記載の発熱体において、
前記含余剰水発熱組成物を有する発熱体が、区分発熱部発熱体、剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、目温発熱体、顔温発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体から選ばれた一種であり、該含余剰水発熱組成物が鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80であり、前記発熱体を構成する収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度差が0mm以下であることを特徴とする。
本発明の発熱体の製造方法は、請求項17に記載の通り、
請求項1乃至4の何れかに記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法により、発熱組成物の余剰水値を指標として発熱組成物の組成の決定を含めた品質管理を行うことを特徴とする。
1.本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、操作が容易で、簡単、迅速に発熱組成物中の現在の余剰水量を規定でき、且つ、製造時の発熱組成物の余剰水量はもとより、製造後の経時的な発熱組成物の余剰水量も規定できる、発熱組成物中の余剰水値規定方法及び新しい発熱組成物中の余剰水量の表示値である余剰水値を提供できる。
2.本発明の余剰水値は濾水時間を120秒/100ml以下の濾材を用い、発熱組成物の水又は水溶液の濾材への浸透距離を測定し、その浸透距離を発熱組成物が充填された測定板の円柱状貫通孔の高さで除して得られる値を余剰水値として規定するので、製造時の発熱組成物の全水分量はもとより、現在の発熱組成物の全水分量に関係なく、測定時の、現在の発熱組成物の余剰水量が指標として表せ、現在の発熱組成物の余剰水量が簡単迅速に規定でき、発熱組成物の型成形性の判定、発熱特性や品質管理に使用でき、実用性が非常に高い。
3.本発明の含余剰水発熱組成物は、発熱性があり、型成形性があるので、その成形体であり、発熱性のある、多種サイズ、多種形状の発熱組成物成形体を提供できる。
4.本発明の余剰水値が0.5〜80の含余剰水発熱組成物は型成形性があるため、多種サイズ、多種形状の発熱組成物成形体が成形でき、その結果、単一発熱部発熱体、矩形発熱体、温灸発熱体、足温発熱体、区分発熱部発熱体、剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、目温発熱体、顔温発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体等の多種サイズ、多種形状の発熱体が製造、提供できる。
5.本発明のループスティフネスで規定された区分発熱部発熱体は、該区分発熱部発熱体を身体等の被加温体に沿わせたときに、該発熱体の発熱組成物の重量に関係なく、容易に被加温体に沿わすことができ、沿わせた後も反発力で元に戻ることがない無反発性を備えた発熱体を提供できる。
6.本発明の剛軟発熱体、特にストライプ発熱体は,最小剛軟度を有する方向以外は容易に曲がらず、曲がり安さに方向付けがあり、最小剛軟度とほぼ直角をなす方向の剛軟度が最大の剛軟度を有し、他方向に比べ一方向のみが極端に曲がりやすい構造を有するので、取り扱いやすく、発熱前、発熱中、発熱終了後にわたり、最小剛軟度の変化が悪化せず、柔軟性を常時維持できるため、身体にフィットしたままで、十分な温熱効果を得られる。また、使いはじめはもとより使い終わっても充分な可撓性が常時維持でき、区分け部の凹部と区分発熱部の凸部がストライプ状に設けられているため、発熱体の両面が凹凸状のストライプになり、身体の部位に沿わせて使用でき、十分な温熱効果を発揮するとともに、蓄熱を抑える結果、長時間繰り返し使用しても発赤、疼痛、ムレ、かぶれ等が極めて起こりにくい安全性の高い温熱器具として優れた効果を得ることができる。
7.本発明のトンネル通気発熱体は、発熱最高温度を42℃未満に抑えることが出来るので、低温やけどを回避でき、所望の温度で、所望の持続時間を得ることができ医療用具としても優れた効果を得ることができる。
8.本発明の薬剤発熱体は、発熱組成物と粘着剤層との相互作用が防止でき、
安定した薬剤の効果を保存期間中も維持でき、生理痛、神経痛、筋肉痛等の緩解、疲労回復等を目的とした医療用具としても優れた効果を得ることができる。
本発明は、発熱組成物の余剰水値の規定方法、含余剰水発熱組成物、発熱体及び発熱体の製造方法であり、
中でも、区分発熱部と区分け部から構成され、ループスティフネスで規定された収納体を構成要員に組み込んだ区分発熱部発熱体は、手触り感覚のよい柔軟性を有する発熱体である。即ち、本発明の区分発熱部発熱体は、該区分発熱部発熱体を身体等の被加温体に沿わせたときに、該発熱体の発熱組成物の重量に関係なく、容易に被加温体に沿わすことができ、沿わせた後も反発力で元に戻ることがない無反発性を備えた発熱体である。
従来、使用されてきた最小剛軟度は、撓み性を規定できても、屈曲に伴う反発性は規定できず、柔軟性の指標としては不十分であった。
本発明では、発熱体の重要構成要員である収納体として、ループスティフネスで規定した収納体を使用し、撓み性及び反発性の双方を加味した柔軟性を有する発熱体を具現化した。
即ち、
本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、発熱組成物中の現在の余剰水量を余剰水の浸透材又は濾紙への浸透距離と発熱組成物の高さとにより、余剰水量を余剰水値として規定するものである。即ち、貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材又は濾紙により、発熱組成物の余剰水を浸透材に浸透させ、その浸透距離と余剰水値測定装置の測定板の貫通孔の高さとにより、浸透距離を貫通孔の高さで除し、100をかけた値を算出し、発熱組成物の余剰水値として規定する。
本発明の余剰水値の規定方法により、簡単、迅速に発熱組成物中の余剰水量が数値として規定でき、、随時、現在の余剰水量が求められる。これにより、発熱組成物の健康診断が可能になり、余剰水を含有しない発熱体の製造が可能になった。
本発明の水又は水溶液の浸透材又は濾紙への浸透距離は、前記測定板の貫通孔の内壁面から浸透材に浸透した発熱組成物の水又は水溶液の浸透先端までの距離である。好ましくは、基準線に沿って浸透材に浸透した発熱組成物の水又は水溶液の浸透先端までの距離である。
前記貫通孔は、制限はないが、円柱状貫通孔や四角柱状貫通孔が一例として挙げられる。特に、円柱状貫通孔が好ましい。円柱状貫通孔の場合、該浸透距離は、前記測定板の貫通孔の周辺端部(周径等)である円柱状貫通孔の径円から浸透材又は濾紙に浸透した発熱組成物の水又は水溶液の浸透先端までの距離である。 好ましくは、基準線に沿って浸透材又は濾紙に浸透した発熱組成物の水又は水溶液の浸透先端までの距離である。
前記浸透材又は濾紙は、前記浸透距離が測定可能な任意の領域に、中心点を決め、その中心点を通り、等角度で8本の基線を描いた浸透材又は濾紙が好ましい。
前記浸透材又は濾紙が測定板の貫通孔の周辺端部の平面形状と同じ形状が記載されている浸透材又は濾紙であることが好ましく、これにより、測定板の貫通孔の浸透材上の位置決めが簡単になり、更に貫通孔の周辺端部の平面形状と同じ形状の中心点から延びた8本の基準線とにより浸透距離の測定が容易になる。
本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、発熱組成物中の全水分量に関係なく、操作が容易で、迅速に発熱組成物中の余剰水量を規定でき、且つ、製造時の発熱組成物の余剰水量や製造後の経時的な発熱組成物の余剰水量はもとより、発熱組成物が発熱体中に組み込まれた後の発熱組成物の余剰水値も経時的に、現在の余剰水量を余剰水値として規定できる。実用性に富んだ値である。
即ち、好ましい、本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、
貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記浸透材が、濾水時間120秒/100ml以下の濾材であり、前記濾材に底打ちされた、前記余剰水値測定装置の測定板の貫通孔内に充填し、その5分後の発熱組成物の水又は水溶液の前記濾材への浸透距離を測定し、その浸透距離を貫通孔の高さで除し、更に100をかけて得られる値を現在の発熱組成物の余剰水値とする発熱組成物の余剰水値の規定方法であり、
円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材が濾水時間120秒/100ml以下の濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、濾水時間120秒/100ml以下の濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100をかけた値を余剰水値とする発熱組成物の余剰水値の規定方法であり、
円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材がJIS P3801「2種」濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、前記JIS P3801「2種」濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100ををかけた値を余剰水値とする発熱組成物の余剰水値の規定方法であり、
円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材が保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、前記保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100ををかけた値を余剰水値とする発熱組成物の余剰水値の規定方法である。
本発明の発熱組成物の水又は水溶液の浸透距離は貫通孔の内壁面からの浸透材又は濾紙での浸透先端までの距離である。また、円柱状貫通孔の内壁面である径円から浸透材又は濾紙での浸透先端までの距離である。
本発明の余剰水値により、水分を有する発熱組成物は余剰水値が0の含水発熱組成物と余剰水値が0を超える含余剰水発熱組成物とに分類される。
更に、型成形性を有する含余剰水発熱組成物としては余剰水値が0.5〜80の含余剰水発熱組成物が好ましい。
型成形性とは、含余剰水発熱組成物の一つの機能であり、貫通孔を有する型に含余剰水発熱組成物を充填し、型を取り去った後でも、該成形された含余剰水発熱組成物の発熱組成物成形体が貫通孔の形状を維持できる機能である。
本発明の発明者は、発熱組成物中の余剰水の浸透材(濾材又は濾紙等)への浸透距離は、発熱組成物中の余剰水量と発熱組成物の高さ又は厚みに比例することを見いだし、発熱組成物に含まれる水分のうち、容易に、自由に系外へ移動できる又は浸透できる余剰水量を数値化し、余剰水値とした。
本発明の発熱組成物やその成分混合物を部分酸化処理した発熱混合物やその前駆体であり、部分酸化処理する前の発熱組成物の成分の混合物である反応混合物等も同様に処理できる。
本発明の発熱組成物中の余剰水値の規定方法は、発熱組成物中の全水分量に関係なく、測定時の発熱組成物中の余剰水量が規定でき、測定の操作が簡単で、容易であり、迅速に測定でき、測定時の発熱組成物中の余剰水量を示す、新しい余剰水量の規定値を算出する方法である。
本発明の発熱組成物中の余剰水値の規定方法により規定された余剰水値を有する本発明の発熱組成物は、成形性や発熱性を予想でき、発熱組成物や発熱体の設計に役立つ。また、発熱体の製造後においても、発熱体中の発熱組成物の余剰水値を測定することにより、水分減少による発熱組成物や発熱体の劣化状態、即ち、その時の発熱組成物や発熱体の状態がわかり、発熱体の健康診断が簡単にできる。
本発明の発熱組成物や混合組成物中の余剰水は適量になると、組成物の成分中の親水基に対しては双極子相互作用又は水素結合等によって水和し、また、疎水基の周辺においても高い構造性を有して存在すると推定される。これにより砂ダンゴ状態になり、発熱組成物の成形性が生ずると推定される。何らかの意味で余剰水は連結物質といえる。これ以外に、自由に動ける自由水と呼べる状態の水分もあり、余剰水が増加すれば構造が軟化し、自由水が増加すると思われる。適量の余剰水を用いることにより、水分の表面張力で各成分粒子をつなぎ止め、発熱組成物に成形性を生じさせ、水分が実質的に空気遮断層として機能しないため、発熱組成物は空気と接触して発熱する。適量の余剰水を決めるのが本発明の余剰水値である。
本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、濾水時間が120秒/100ml以下の濾材上に設けられた、直径29mm×高さ20mmの円柱状の型板の穴に存在する発熱組成物の周囲に浸透した、5分後の水又は水溶液の型板の径円からの浸透距離を測定し、測定板の円筒状の貫通孔の高さである発熱組成物の高さ(mm)で浸透距離(mm)を除して、更に100をかけた値、即ち、発熱組成物の単位高さ(mm)当たりの浸透距離(mm)に100をかけた値を余剰水値とする。
更に好ましくは、本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法は、JIS P3801「2種」濾紙上に設けられた、直径29mm×高さ20mmの円柱状の型板の穴に存在する発熱組成物の周囲に浸透した、5分後の水又は水溶液の型板の径円からの浸透距離を測定し、測定板の円筒状の貫通孔の高さである発熱組成物の高さ(mm)で浸透距離(mm)を除して、更に100をかけた値、即ち、発熱組成物の単位高さ(mm)当たりの浸透距離(mm)に100をかけた値を余剰水値とする。
本発明の浸透材は、発熱組成物の余剰水が浸透距離として特定できれば、制限はないが、紙、濾材、不織布等が一例としてあげられる。濾材が好ましい。
前記濾材は、不織布、濾紙等が一例としてあげられる。好ましい濾材は、濾紙である。
前記濾紙は、濾水時間が、好ましくは1800秒/100ml以下であり、より好ましくは濾水時間が720秒/100mlであり、更に好ましくは濾水時間が480秒/100mlであり、更に好ましくは濾水時間が300秒/100mlであり、更に好ましくは濾水時間が240秒/100mlであり、更に好ましくは濾水時間が120秒/100ml以下の濾紙であり、更に好ましくは濾水時間が10〜120秒/100mlであり、更に好ましくは濾水時間が70〜120秒/100mlであり、更に好ましくは濾水時間が70〜90秒/100mlであり、 更に好ましくは保留粒子径が4〜9μmで、且つ、濾水時間が70〜90秒/100mlであり、更に好ましくは保留粒子径が4〜8μmで、且つ、濾水時間が70〜90秒/100mlであり、 更に好ましくは保留粒子径が4〜7μmで、且つ、濾水時間が70〜90秒/100mlであり、 更に好ましくは保留粒子径が4〜6μmで、且つ、濾水時間が70〜90秒/100mlであり、更に好ましくは保留粒子径が4.5〜5.5μmで、且つ、濾水時間が70〜90秒/100mlであり、 更に好ましくは保留粒子径が5μmで、且つ、濾水時間が80秒/100mlである。
前記濾紙は、好ましくは、JIS P3801の「1種」、「2種」、「3種」、「4種」、「5種A」、「5種B」、「5種C」、「6種」の各濾紙が一例として挙げられる。
前記濾紙はJIS P3801「2種」濾紙が好ましい。
JIS P3801「2種」濾紙は、濾水時間が120秒/100ml以下である。
本発明のJIS P3801「2種」濾紙は、保留粒子径が4〜9μmで、且つ、濾水時間が70〜90秒/100mlである濾紙等のJIS P3801「2種」濾紙に相当する濾紙も含む。
前記JIS P3801「2種」濾紙は、東洋濾紙(株)製濾紙No.2や中村理科工業(株)製濾紙No.2やワットマン社製濾紙グレード2等が一例として挙げられる。
前記濾紙等の浸透材の形状は、余剰水値が規定できれば制限はない。円形や四角形が一例として挙げられる。
本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法を、JIS P3801「2種」濾紙及び余剰水値測定装置15を使用し、図1〜図5を用いて説明する。
図1は、基準線を設けた濾紙を示す平面図である。
図2は、測定装置を示す断面図である。
図3は、操作を示す断面図である。
図4は、測定を示す断面図である。
図5は、余剰水値を算出する濾紙を示す平面図である。
20℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物14を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線2が書かれた、JIS P3801「2種」(No.2)濾紙1(図1)を、支持板(ステンレス板等)8上に置き、前記濾紙1の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔4を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板3を置き(図2)、その円柱状貫通孔4付近に発熱組成物(試料)14を置き、充填板9を測定板3上に沿って動かし(図3)、発熱組成物14を充填し、さらに、測定中に発熱組成物14が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔4を覆うように非吸水性のプラスチックフィルム(70μmポリエチレンフィルム等)11を置き、更に、その上に、押さえ板(厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板)10を置き(図4)、5分間保持後、濾紙1を取り出し(図5)、放射状に書かれた基準線2に沿って、水又は水溶液の浸透距離13を測定板3の、直径5が29mmの円柱状貫通孔の径円7から浸透跡12の浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離13(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)6でわり、更に100をかけた値を求め、余剰水値とする。
試料の余剰水値としては、 制限はないが、同一試料に対して、3点測定し、その3個の余剰水値を平均し、その平均値をその試料の余剰水値とすることが好ましい。該余剰水値は現在の発熱組成物の余剰水量に関係し、発熱組成物の全水分量に関係ない値である。
本発明の余剰水値は、
浸透距離(mm)
余剰水値=───────────────────── × 100
測定板の貫通孔(発熱組成物)の高さ(mm)
であり、好ましくは、

8個の各浸透距離を算術平均した値(mm)
余剰水値=─────────────────────× 100
測定板の円柱状貫通孔の高さ(mm)

である。
前記発熱組成物の余剰水値の規定方法において使用される浸透材、例えば濾紙等は、浸透距離を測定できる領域内で、任意の点を中心点とし、該中心点に収斂でき、且つ、等角度で設けられた、8本の基準線と、測定板の貫通孔の周辺端部の平面形状と同じ形状の周辺形状線、例えば、円柱状貫通孔の径円(図1の点線円)等を記載した濾紙等の浸透材が好ましい。記載時の線種は問わない。浸透材と接触する部分の貫通孔の断面が円以外の形状の場合はその断面形状にあわせた形状を記載すればよい。言うまでもなく、前記基準線や貫通孔の底部の周辺端部の平面形状が描かれていない濾紙等の浸透材も使用できる。
前記測定板等の余剰水値測定装置の材質は、濾紙等の浸透材を除き、非水性であれば制限はないが、ステンレス等の金属、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の合成樹脂、石や岩石等の鉱物等が一例として挙げられる。
本発明の余剰水値を使用した発熱体の製造方法は、前記余剰水値測定方法により、発熱組成物の余剰水値を測定し、成形性含余剰水発熱組成物の組成の決定や品質管理により、含余剰水発熱組成物を製造する方法であり、また、該含余剰水発熱組成物の余剰水値を管理しながら、発熱組成物成形体を成形し、多種形状、多種サイズの発熱体を製造する方法である。
本発明の含余剰水発熱組成物は、余剰水の濾材又は濾紙への浸透距離を測定発熱組成物の高さである測定板の貫通孔の高さで割った値に基づく余剰水値が0を超える、余剰水を有する発熱組成物であり、好ましくは濾水時間が120秒/100ml以下の濾材、より好ましくは濾水時間が120秒/100ml以下の濾紙、更に好ましくはJIS P3801「2種」濾紙、更に好ましくは保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を使用した前記余剰水値の規定方法で規定した余剰水値が0を超え、型成形性がある発熱組成物である。特に余剰水値が0.5〜80で、型成形性があり、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上、好ましくは1℃/5分以上の含余剰水発熱組成物が好ましい。
本発明の含水発熱組成物は、JIS P3801「2種」濾紙、好ましくは保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を使用した前記余剰水値の規定方法で規定した余剰水値が0の発熱組成物である。
本発明の含余剰水発熱組成物と本発明の含水発熱組成物は、余剰水値が異なるが、構成成分は同じものが使用できる。
本発明の発熱体中の発熱組成物(発熱組成物成形体も含む)の余剰水値は、発熱体から発熱組成物を取り出し、前記発熱組成物の余剰水値規定方法にしたがって規定すればよい。
以下、余剰水値が0.5〜80の型成形性含水発熱組成物を使用して説明する。
本発明の含余剰水発熱組成物は、発熱に必要な水分と、発熱組成物の固形成分を集約し、型成形ができるための余剰水を有する。多種形状、多種サイズの発熱体を製造する場合には、型成形ができ、多種形状、多種サイズの発熱組成物成形体ができる、型成形性の含余剰水発熱組成物が不可欠である。
前記余剰水は型成形に必要であるが、発熱を制御するように働くため発熱には不必要である。発熱体中の発熱組成物の余剰水値を本発明の方法で測定し、規定することにより、経時的に発熱組成物の型成形性と発熱特性を使い分けて、発熱特性の優れた前記発熱体が製造できる。
本発明の型成形性のある、余剰水値が0.5〜80の含余剰水発熱組成物を使用することにより、多種サイズ、多種形状の発熱組成物成形体が成形でき、その結果、単一発熱部発熱体、矩形発熱体、温灸発熱体、足温発熱体、区分発熱部発熱体、剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、目温発熱体、顔温発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体等の多種サイズ、多種形状の発熱体が製造、提供できる。
さらに、本発明の余剰水値が0.5〜80の型成形性含余剰水発熱組成物を使用し、多種形状、多種サイズの発熱体を製造後、余剰水を発熱体から除去することにより、より立ち上がり発熱特性が向上した、多種形状、多種サイズを有する発熱体が量産できる。余剰水値は、発熱組成物の全水分量に関係なく、現在の発熱組成物の余剰水量を指標化できる、実用性高い機能数値である。
本発明の含余剰水発熱組成物は、前記発熱組成物の余剰水値の規定方法により、規定した余剰水値が0を超え、鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、且つ、立ち上がり昇温速度が、0℃/5分以上、好ましくは1℃/5分以上あり、型成形性を有する含余剰水発熱組成物であり、好ましくは、JIS P3801「2種」濾紙、より好ましくは保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を使用した前記余剰水値の規定方法で規定した余剰水値が0.5〜80の発熱組成物である。
以下、本発明の含余剰水発熱組成物をJIS P3801「2種」濾紙、好ましくは保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を使用した前記余剰水値の規定方法で規定した余剰水値が0.5〜80の発熱組成物として説明する。
本発明の含余剰水発熱組成物は、前記成分の他に、成形助剤、機能性物質、木粉やバーミキュライト等の保水剤、ポリ(メタ)アクリル酸架橋体やポリ(メタ)アクリルアミド架橋体等の吸水性ポリマー、亜硫酸ナトリウム等の水素発生抑制剤、消石灰等のpH調整剤、、化石サンゴ等の骨材、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン、両性イオン、アニオン、カチオン等の界面活性剤、ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子化合物、ジメチルシリコーンオイル等の有機ケイ素化合物、セラミック等の遠赤外線放射物質、トルマリン等のマイナスイオン発生剤や焦電物質、塩化第一鉄等の発熱助剤、ケイ素やアルミニウム等の鉄以外の金属(含半導体)、二酸化マンガン等の酸化鉄以外の金属酸化物、塩酸やマレイン酸や酢酸等の酸性物質、パルプやコットン等の繊維状物、尿素等の肥料成分、グリセリンやヒアルロン酸等の保湿剤、離型剤又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも一種を含有してもよい。尚、本発明の発熱組成物の成分は、従来から開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される発熱組成物の如何なる成分をも適宜選択して使用できる。
本発明の型外圧縮とは発熱組成物が型からはなれ、発熱組成物成形体になった後、前記発熱組成物成形体をロール等で圧縮するものである。これは通常、発熱組成物成形体を敷材及び/又は被覆材で覆った後に行うが、覆わなくてもよい。加圧時の圧力は制限はない。圧縮率も制限はない。
本発明の型成形性とは、貫通孔を有する型に収納し、型を取り去った後でも、貫通孔の形状を維持できる機能である。図25、図26は、型成形性を説明する断面図である。
図25(a)〜(d)は、型成形性を説明する断面図である。
型成形性を有する発熱組成物14の型成形性を説明している。型成形性測定装置64を使用して測定する。支持板8上に設けられた非吸水性のプラスチックフィルム11の上に測定板3を置き、次に、発熱組成物14を該測定板3上に置き、更に磁石65と充填板9により測定板3の円柱状貫通孔4に充填し、磁石65を取り除いた後に、測定板3を取り去っても、該型成形性を有する発熱組成物14は、型成形性を有しているので、円柱状貫通孔4の形状を維持している。
図26(a)〜(d)は、非型成形性を説明する断面図である。
型成形性のない発熱組成物14の非型成形性を説明している。図25と同様の操作をするが、該非型成形性の発熱組成物14は型成形性を有していないので、測定板3を取り去った後、円柱状貫通孔4の形状を維持できず、四方へ崩れている。
本発明の立ち上がり昇温速度とは、立ち上がり昇温速度測定方法において、発熱開始時の温度(Ts)と発熱5分後の温度(Te)の差(Te−Ts)である。
前記含余剰水発熱組成物の立ち上がり昇温速度は、0℃/5分以上であり、好ましくは1℃/5分以上であり、より好ましくは2℃/5分以上であり、更に好ましくは3℃/5分以上であり、更に好ましくは4℃/5分以上であり、更に好ましくは5℃/5分以上であり、更に好ましくは6℃/5分以上であり、更に好ましくは7℃/5分以上であり、更に好ましくは8℃/5分以上であり、更に好ましくは9℃/5分以上であり、更に好ましくは10℃/5分以上である。
前記含余剰水発熱組成物の余剰水値は、0を超えており、好ましくは0.5〜80であり、より好ましくは1〜80であり、更に好ましくは2.5〜80であり、更に好ましくは5〜80であり、更に好ましくは5〜70であり、更に好ましくは5〜65であり、更に好ましくは5〜60であり、更に好ましくは10〜60であり、更に好ましくは10〜55であり、更に好ましくは10〜50であり、更に好ましくは10〜40であり、更に好ましくは10〜35であり、更に好ましくは10〜30である。
前記含余剰水発熱組成物は、酸化処理した発熱組成物や少なくとも表面の一部に酸化鉄のような結合性酸素を有する活性化鉄粉や炭素成分を有する活性鉄粉を含有する含水発熱組成物も用いることができる。
本発明の発熱組成物の非水溶性固形成分の粒径の制限はないが、好ましくは900μm以下であり、より好ましくは300μm以下である。粒径は細かいほど好ましい。特に、0.1〜300μmのものを用いることが好ましい。また、鉄粉の粒径が、120〜300μm、好ましくは150〜300μmのものは長時間発熱用に好ましく、また、5〜40μm、好ましくは10〜32μmのものは即発熱用に好ましい。
尚、発熱組成物の成形性及び保形性は反応促進剤と水溶性物質と水を除く非水溶性固形成分の粒径が小さければ小さいほど良くなる。
前記粒径とは、該粒径は篩通過分をその篩目開き(篩の口径)等からμm単位で表示した形態における最大長さ又は動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される平均粒径をいう。
本発明の発熱組成物は、その配合割合は特に限定されるものではないが、鉄粉100重量部に対して、炭素成分0.01〜50重量部、反応促進剤0.01〜50重量部、水0.5〜60重量部になるように配合割合を選択するのが好ましい。
更に、好ましくは、前記発熱組成物に下記のものを鉄粉に対して、下記の配合割合で加えてもよい。
即ち、鉄粉100重量部に対して、保水剤0.01〜20重量部、吸水性ポリマー0.01〜20重量部、pH調整剤0.01〜5重量部、水素発生抑制剤0.01〜12重量部、鉄以外の金属1.0〜50重量部、酸化鉄以外の金属酸化物1.0〜50重量部、界面活性剤0.01〜5重量部、疎水性高分子化合物、骨材、繊維状物、機能性物質、有機ケイ素化合物、焦電物質はそれぞれ0.01〜10重量部、保湿剤、肥料成分、発熱助剤はそれぞれ0.01〜10重量部、酸性物質0.01〜1重量部が好ましい。尚、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。尚、この配合割合は、反応混合物にも適用することができる。また、反応混合物を部分酸化して酸化皮膜を有する鉄成分を含有する発熱組成物を製造する場合、反応混合物の余剰水値は1未満が好ましい。また、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
前記鉄粉は、鉄を50重量%以上含む金属であれば、制限はないが、鋳鉄鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉、還元鉄粉、スポンジ鉄粉及びそれらの鉄合金粉等が一例として使用できる。更に、これら鉄粉が炭素や酸素を含有していてもよく、また、鉄を50重量%以上含む鉄で、他の金属を含んでいてもよい。合金等として含まれる金属の種類は鉄成分が発熱組成物の成分として働けば特に制限はないが、アルミニウム、マンガン、銅、ケイ素等の金属、半導体が一例として挙げられる。本発明の金属には半導体も含める。また、繊維状の形態を有する鉄粉やその他の金属としては、スチール繊維、アルミ繊維、マグネシウム繊維等が挙げられる。
本発明の鉄粉において、前記鉄以外の金属の含有量は、鉄粉全体に対して通常0.01〜50重量%であり、好ましくは0.1〜40重量%であり、より好ましくは0.1〜10重量%である。
前記鉄の表面の少なくとも一部に酸素含有皮膜を有する鉄粉としては、
A.発熱組成物の必須成分又はそれに酸性物質やその他必要成分を加えたものを酸化性ガスと接触処理し、鉄成分を部分酸化し、鉄成分の表面を少なくとも部分酸化した活性鉄粉、
B.ウスタイトの含有量が、鉄のX線ピーク強度比として、2〜50重量%の活性鉄粉、
C.厚さ3nm以上の鉄酸化皮膜を表面に有する鉄粉、
D.鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80の含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体を非吸水性の基材及び非吸水性の被覆材に挟んだ発熱体を、透湿度が0.1〜6.0g/(m・day)、酸素透過度が0.05〜10ml/(m・day)である包材から構成される外袋に封入後、損傷を受けない自然環境下、及び、保持温度が1〜80℃且つ保持湿度1〜90%の環境下から選ばれた一種の制御環境下に保持された保持時間を、少なくとも25時間〜2年間とすることにより、前記発熱組成物中の鉄成分の少なくとも一部が、少なくとも表面の一部に鉄の酸化物を有するように変換された鉄粉、
E.活性鉄粉と活性鉄粉以外の鉄粉の混合物、
等が一例として挙げられる。
前記鉄粉の表面を覆う酸素含有皮膜である鉄酸化皮膜の厚さは、オージェ電子分光法を用いて、通常3nm以上であり、好ましくは3nm〜100μmであり、より好ましくは20nm〜100μmであり、更に好ましくは30nm〜100μmであり、更に好ましくは30nm〜50μmであり、更に好ましくは30nm〜1μmであり、更に好ましくは30nm〜500nmであり、更に好ましくは50nm〜300nmである。鉄の酸素含有被膜の厚さを3nm以上とすることにより、鉄の酸素含有被膜の厚さが酸化反応の促進効果を発揮でき、空気等の酸化性ガスと接触して、酸化反応をすぐに開始させることができる。鉄の酸素含有被膜の厚さが100μm以上であると、発熱時間が短くなるおそれがあるが、用途によっては使用できる。
また、もう1つはウスタイトを有する活性鉄粉で、ウスタイト量は、鉄とのX線強度比として、通常は2〜50重量%であり、好ましくは5.01〜50重量%であり、より好ましくは5.01〜40重量%であり、更に好ましくは6〜40重量%であり、更に好ましくは7〜30重量%であり、更に好ましくは7〜25重量%である。50重量%を超えても立ち上がり発熱性はよいが、発熱持続時間が短くなる。2重量%未満であると立ち上がり発熱性が鈍くなる。
ウスタイト量は、X線解析装置を用い、鉄の110面のピークの積分強度に対するウスタイトの220面のピークの積分強度の比として評価した。
前記炭素成分としては、炭素質物質であれば制限はない。活性炭(榔子殻炭、木炭粉、暦青炭、泥炭、亜炭)、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等が一例として挙げられる。 また、活性炭繊維等の繊維状の形態のものを用いることもできる。
前記反応促進剤としては、発熱の反応促進ができるものであれば制限はない。塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機電解質が一例として挙げられる。公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている電解質も用いることもできる。これらの反応促進剤は、前記粒径の対象にはならない。
前記吸水性ポリマーとしては、架橋構造を有し、かつ自重に対するイオン交換水の吸水倍率が3倍以上の樹脂であれば特に限定されるものではない。また、表面を架橋したものでもよい。従来公知の吸水性ポリマーや市販のものも用いることもできる。吸水性ポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩架橋体、ポリオキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリN−ビニルカルボン酸アミド系架橋体、ポリビニルアルコール系架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミド架橋体等が一例として挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記成形助剤は、水分との組み合わせにより、水膜の強度を向上させ、鉄粉等の発熱組成物の組成物質粒子間の凝集を強化し、発熱組成物成形体の強度を向上させ、形状の維持を強化できれば制限はないが、水溶性高分子、親水性高分子、無機化合物等がある。セルロース系、デンプン系、ポリ(メタ)アクリル酸(塩、エステル)系、シロップ系、海藻類、植物粘質物、微生物による粘質物、タンパク質系、多糖類系、有機系、無機系、合成系等の高分子成形助剤等が一例として挙げられる。例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体系成形助剤、デキストリン、α化澱粉、加工用澱粉などの澱粉系吸水剤、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩、コーンシロップ、マンニットシロップ等のシロップ系、カラギーナン、寒天などの海草抽出物、アラビアガム、トラントガム、カラヤガム等の植物樹脂粘物質、キサンタンガム、ジユランガム、ブルラン、ガードラン等の微生物産生粘物質、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等の動物蛋白質、大豆蛋白質、小麦蛋白質などの植物蛋白質、ペクチン、アラピノガラクタン等の植物果実粘物質などの多糖類系増粘剤、ローカストピーンガム、タマリンドシードガム、タラガム等の植物種子粘物質、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストピーンガム、グアーガム、アラビアガム、ペクチン、コーンスターチ等の有機系、ベントナイト、モンモリロナイト、カオリン、珪酸ソーダ、珪酸アルミニウム等の無機系、ステアリン酸塩、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、アクリルスルホン酸系高分子物質、ポリーN−ビニルアセトアミド、又はメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、エチレン−無水マレイン酸共重合体等の無水マレイン酸共重合体、アクリル酸−デンプン共重合体、微晶質セルロース、N−ビニルアセトアミド共重合体等を単独、或いは、二種以上の組み合わせ等が一例として挙げられる。また、従来公知の水溶性高分子や増粘剤も使用できる。
前記成形助剤の含有量は、発熱性能を著しく低下させなければ制限はないが、鉄粉100重量部に対して、好ましくは0.001〜2重量部であり、より好ましくは0.001〜1.5重量部であり、更に好ましくは0.001〜1重量部であり、更に好ましくは0.01〜1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.5重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.2重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.099重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.095重量部であり、更に好ましくは0.02〜0.095重量部であり、更に好ましくは0.05〜0.090重量部である。
前記機能性物質としては、薬効、芳香等の何らかの機能を有していればいかなるものでもよい。香料、薬草、ハーブ、葛根湯等の漢方薬、サフラワーオイル等のオイル、ヨモギやビワの葉やモグサ等の植物乾燥物、経皮吸収性薬物、医薬活性物質、芳香剤、化粧水、乳液、湿布剤、防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤、消臭剤又は脱臭剤、磁気体等が一例として挙げられる。
更に、機能性物質としては、具体的に一例を挙げれば、カテキン、酸性ムコポリサッカライド、カミツレ、セイヨウトチノキ、ビタミンE、ニコチン酸誘導体、アルカロイド化合物等の血行促進剤;セイヨウトチノキ、フラボン誘導体、アントシアニジン、ビタミンP、きんせんか、シラノール、テルミナリア、マユス等のむくみ改善剤;アミノフィリン、茶エキス、カフェイン、キサンテン誘導体、イノシット、デキストラン硫酸誘導体、セイヨウトチノキ、エスシン、アントシアニジン、有機ヨウ素化合物、オトギリ草、スギナ、マンネンロウ、朝鮮人参、ヒアノレウロニダーゼ等のスリム化剤;インドメタシン、カンフル、ケトプロフェン、ショーガエキス、トウガラシエキス、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等の鎮痛剤;ラベンダー、ローズマリー、シトロン、ジェニパー、メントール、ニクズク、テレピン油、杉胚油、ヒノキチオール油、ペパーミント、ユーカリ、ロズウッド、オレンジ等の香料、ヒアルロン酸やグリセリン等の保湿剤等が挙げられ、一種以上を用いることができる。
前記経皮吸収性薬物としては、経皮吸収性のものであれば特に限定されるものではないが、例えば皮膚刺激剤、サリチル酸やインドメタシン等の沈痛消炎剤、中枢神経作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿剤、血圧降下剤、蓮血管拡張剤、鎮咳去疾剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、局所麻酔剤等が挙げられる。これら薬剤は、一種又は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。
本発明の基材及び被覆材の包材は、実質的に平面状の面を有する。
本発明において、実質的に平面状の面とは、発熱組成物成形体を収納する又は覆うために予め設けられた収納用のポケット、収納区画、収納区域、覆いポケット、覆い区画、覆い区域、波形状覆い等の収納用凹部や凸部を有しない平らな面 をいう。
前記ポケットとは、発熱組成物全体を収納するために、予め包材に設けられた収納用ポケットであり、特表2001−507593号公報に記載されているようなポケットである。
前記収納区画とは、発熱組成物全体を収納するために、予め包材に設けられた収納用収納区画であり、特許316160号公報、特表平11−508314号公報に記載されているような収納区画である。
従って、発熱組成物成形体の高さより浅い凹凸、又は、発熱組成物成形体全体を収納できない凹凸、又は、意図的に発熱組成物成形体を収納しない又は覆うためでない凹凸は存在してもよい。そのような凹凸が基材又は被覆材にあっても、実質的な平面状の基材又は実質的な平面状の被覆材とする。
本発明の基材や被覆材や敷材や局所通気材や支持体を構成する包材としては、発熱体用の包材として機能すれば制限はない。該包材は単層構造でもよく、多層構造でもよく、その構造には制限はない。
透湿性包材、非透湿性包材、通気性包材、非通気性包材、吸水性包材、非吸水性包材、伸長性包材、伸縮性包材、発泡ポリウレタンや発泡ポリスチレン等の発泡包材、ヒートシール層を有するヒートシール性包材等が一例として挙げられ、フィルム、シート、不織布、織布等及びそれらの複合体の所望の形態で、所望の用途により適宜使用できる。フィルム、不織布、織物、シート等又はそれらの組み合わせが一例として挙げられる。具体的な一例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂や合成樹脂、紙類、天然ゴム、再生ゴム、合成ゴム、エラストマー、伸縮性形状記憶ポリマー等を素材としたフィルム、シート、不織布、織布や発泡体やワックスやオイル等により非吸水性処理した非吸水性紙類等及びそれらの複合体が一例として挙げられる。開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている如何なる包材からも適宜選択して使用できる。
本発明の基材、被覆材、支持体を含む肌と接触する表面は、風合いがよく、フレキシブルな材で構成されることが好ましい。
該表面を構成する材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂、コットン、麻等の植物繊維、ウール、シルク等の動物繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維等を用いた不織布や繊維、和紙、洋紙、合成紙、布、毛織物等の織物材料、皮革材料等が一例として挙げられる。これらは単独又は複数枚を重ねて用いることもできる。また、基材、被覆材で発熱組成物成形体を挟んで封入した後で、更に、風合いのよい第二の基材、第二の被覆材をそれらに被覆してもよい。
通常、前記基材は非通気性包材、被覆材は通気性包材から構成されるが、発熱組成物又は発熱組成物成形体を積層する包材が基材であり、発熱組成物成形体に被せる包材が被覆材であり、通気性のありなしは関係ない。発熱体としては少なくとも発熱体の一部が通気性を有していればよい。発熱体を構成する収納体の通気性は、通気性包材を袋の片面又は両面に用いることによって得ることができる。
前記通気性包材や発熱部や区分発熱部の通気性は、リッシー法(JIS K−7129A法)による透湿度で,好ましくは50〜10,000g/(m・day)であり、より好ましくは100〜5,000g/(m・day)であり、更に好ましくは100〜2,000g/(m・day)であり、更に好ましくは100〜1,000g/(m・day)であり、更に好ましくは100〜600g/(m・day)であり、さらに好ましくは150〜500g/(m・day)である。
この透湿度が、50g/(m・day)未満であると発熱量が少なくなり、十分な温熱効果が得られないので通常の発熱体の用途では好ましくなく、一方、10,000g/(m・day)を越えると発熱温度が高くなって安全性に問題が生じる虞が生じるので好ましくない。ただし、用途によっては、10,000g/(m・day)を越えたり、場合によっては開放系に近い透湿度で使用することも制限されない。
前記非通気性包材は、非通気性を有する包材であれば、制限はないが、透湿度が、好ましくは10g/(m・day)以下であり、より好ましくは0.1〜10g/(m・day)であり、更に好ましくは0.1〜6g/(m・day)である。
前記基材、被覆材の層構造は、制限はないが、一層構造から四層構造を有していることが好ましい。
前記基材は不織布/多孔質フィルムの二層構造、非通気性フィルム/不織布の二層構造、非通気性フィルム/粘着剤層/セパレータの三層構造、非通気性フィルム/不織布/粘着剤層/セパレータの四層構造、セパレータ/通気性粘着剤層/不織布/多孔質フィルムの四層構造が一例として挙げられる。
前記被覆材は、不織布/多孔質フィルムの二層構造、不織布/穿孔フィルムの二層構造、セパレータ/通気性粘着剤層/不織布/多孔質フィルムの四層構造が一例として挙げられる。また、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布も有用である。
前記基材は発熱組成物成形体が積層される包材であり、被覆材は発熱組成物成形体を覆う包材である。基材又は被覆材において、通気性、非通気性は、任意に選択できる。
前記通気性包材としては、通気性があれば制限はない。
例えば、多孔質フィルム、ポリエチレンフィルム等の非通気性フィルムに針等の穿孔により微細な孔を設けて通気性を持たせる穿孔フィルム、不織布、織物、紙類及びそれらを含む積層体、不織布にポリエチレンフィルムがラミネートされた非通気性の包材に針等を用いて微細な孔を設けて通気性を持たせたもの、繊維が積層され熱圧着されて通気性を制御された不織布、多孔質フイルム、或いは、多孔質フィルムに不織布を通気性粘着層又は通気性接着層等を介して積層した積層体等のフィルムやシート等が一例として挙げられる。
前記通気性素材は一層のみでもよいが、複数枚を重ねて用いることにより、発熱体の色合いの隠蔽性付与、脱落粉末の表面析出防止等の効果を与えることができる。
前記多孔質フィルムとしては、制限はないが、ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフイン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等と硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン等の無機フィラーとの混合シートを延伸により界面剥離させ微孔を設けた多孔質フィルムで、適宜選択することができる。
前記不織布としては、制限はないが、レーヨン、ナイロン(ポリアミド)、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエチレン、ポリウレタン、キュプラ等の熱可塑性樹脂、綿、セルロース、合成パルプ、木材パルプ、非木材パルプ、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維等から形成された乾式不織布、湿式不織布、スパンボンド、スパンレース等が一例として挙げられる。芯鞘構造の複合繊維からなる不織布でもよい。肌と接する面の不織布は起毛の(毛羽立てた)不織布が好ましい。また、伸縮性不織布や非伸縮性不織布も使用できる。
前記非通気性包材としては、非通気性であれば制限はない。ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリル、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等ポリマー等からなるフィルム、シート、塗布物及びそれらの積層体等及びそれらにアルミニウム等の金属や酸化ケイ素等の金属(半導体も含む)化合物を積層したものやそれらを使った複合包材が一例として挙げられる。半導体を含む金属化合物としては、酸化ケイ素層、酸化アルミニウム、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素等の酸化物、窒化物及び酸窒化物が一例として挙げられる。
前記芯材としては、芯材として機能すれば制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレンー酢酸ビニル共重合体等のポリマーからなるフィルムやシート及びクレープ紙、クラフト等の薄紙、段ボールライナー紙、段ボール中芯、コートポール等の厚紙等の紙類、ゴム類或いは、これらの一種又は二種以上の積層体並びにこれらを使った複合素材が一例としてあげられる。
設置法は、制限はなく、単独でもよいが、滑り止め層と芯材を兼ねたゴムを使用するとか、基材や被覆材の構成と同じ材料を使用してもよい。尚、剛性は適用される足の部位により適宜選択すればよい。
前記紙類としては吸水性を有する紙であれば特に限定されるものではないが、例えば、ティッシュペーパー、クレープ紙、及びクラフト等の薄紙、ライナー紙、段ボール中芯、コートポール等の厚紙、或いは、これらの一種又は二種以上の積層体が挙げられる。該紙類を非吸水性の包材として使用する場合は、非吸水性のプラスチックフィルムとの積層体や、ワックスや油等の含浸や塗布等により非吸水化して非吸水性紙を使用すればよい。
前記伸長性包材としては、張力を与えると破損することなく、元の長さの1.005倍以上伸長するフィルム、シート、不織布、織布、又はそれらの積層体等が一例として挙げられる。この張力を除くと元の状態に戻るか否かは問わない。伸長性は伸縮性も含有する。 天然ゴム、合成ゴム、エラストマー、伸縮性形状記憶ポリマー等の単品やこれらと非伸縮性素材との混合品、混抄品やこれらの組み合わせ品から構成される織物、フィルム、スパンデックス糸、糸、紐、平板、ストランド、リボン、テープ、スリットフィルム、スクリム構造弾性体、発泡体、不織布、又はこれら同士又はこれらと非伸長性のものや非伸縮性のものとの積層等による複合化伸縮材等が一例として挙げられる。また、互い違い切り込みを設けた包材も伸縮性包材の一例として挙げられる。
また、伸長性包材、伸縮性包材等の前記包材は、特開2002−54012号公報のバンドを構成する包材として記載されており、同公報を全部参照する事により、本明細書に組み入れる。
本発明の局所通気材とは、前記区分発熱部と区分け部との高低差を利用して、発熱部を局所通気材で覆うことにより、少なくとも区分発熱部の周縁部の一部に空間を形成し、少なくとも、区分発熱部の周縁部の一部に空気だまりを設ける包材である。該空気だまりを区分発熱部間に設けることにより、外部と区分発熱部との間の通気性を調整し、合わせて保温効果も付与する。また、支持体上に発熱源である区分発熱部を間隔を置いて設けた、高低差のある発熱部を覆い、区分発熱部の通気性を調整し、点在する発熱源である区分発熱部を用いて実用範囲での面発熱を具現化もできる。前記局所通気材には、非通気性包材と通気性包材が使用できる。前記局所通気材及び前記支持体は前記基材、前記被覆材に使用した包材が使用でき、また、従来より開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている如何なる包材からも適宜選択して使用できる。
前記局所通気材を発熱部及び/又は発熱体に固定する方法、粘着剤等の固定剤、形状、状態には、少なくとも一部の区分発熱部間に空気だまりを設けることができれば、制限はない。
前記局所通気材は、発熱部の通気調整ができれば制限はない。局所通気材が設けられた発熱部や発熱体の通気面の通気性より低い方が好ましい。
多孔質フィルム、不織布、穿孔による孔を有するフィルムやシート等の通気性素材及びそれらの少なくとも一種を構成要員の一部に含む積層体等の複合体、非通気性フィルム、シートやそれらを含む積層体又はそれらに穿孔により通気孔を設けた穿孔フィルム、穿孔シートやそれらを含む穿孔積層体が有用である。また、穿孔等で、局所通気材の局部領域に発熱部又は発熱体本体の通気面(通気孔)より大きい通気性を有する領域(通気孔)を設け、局所の通気性を高くし、他の領域は実質的に非通気性にするか、または前記区分発熱部の通気面の通気性より通気性を低く保つようにし、空気等の気体の流通路及び流通を制御してもよい。これにより、区分発熱部の保温と適切な温度維持ができる。
前記局所通気材を構成する包材は、本発明の明細書に記載の基材、被覆材、外袋に使用される包材、従来より発熱体や化学カイロ(通気性収納体(内袋)や非通気性収納体(外袋))に使用されている包材が使用でき、適宜選択すればよい。
前記通気遮断シートは、少なくとも局所通気材の通気性部分を覆うものであり、非通気性であれば特に限定されず、前記外袋の包材、局所通気材の包材や開示された又は公知の化学カイロや発熱体に使用される非通気性のフィルムやシート等の非通気性包材が使用できる。このフィルムやシートは粘着剤等の手段により、剥離可能な状態で収納体に密着貼り合わせておくが、使用時に剥離しやすいように取っ手(つまみ部分)を設けた方が好ましい。
このように前記通気遮断シートを、通気性の局所通気材の通気面に剥離可能に貼り合わせておくことにより、保管・輸送中には通気面から空気(酸素)が区分発熱部内部に侵入することがなく、保管・輸送中の発熱を防止できる。
一方、使用時には通気遮断シートを局所通気材から剥がすことにより通気性を確保できるため、通常の使用により発熱させることができる。従って、従来のように一つ一つの発熱体を個別に包装することなく出荷することが可能となり、数個の発熱体を一つの包袋にまとめて包装し、いわゆる外袋を省くことができる。すなわち、まとめ包装した場合に、その中の一つを使用したとしても、一つ一つの発熱体を個別包装したのと同様に保存でき、開封後密封するなどその保管状態に気を使わずに使用することができる。
本発明の発熱体の中で、風合いを重んじる発熱体には風合い材を設けることが好ましい。目温発熱体や顔温発熱体等が一例として挙げられる。少なくとも、肌等に接する側に設けることが好ましい。
本発明の風合い材は風合いがよければ制限はなく、透明性、通気性については問わない。1)良好な風合い、2)高い 強度、3)発熱部からの粉体の漏れ出し防止等を考慮して、用途に応じて、各種包材から適宜選択すればよい。
本発明の風合い材は基材や被覆材に組み込まれてもよい。サーマルボンド不織布(風合い)等の不織布、エアスルー不織布(風合い)/ポリエチレン製多孔質フィルムの二層積層体、スパンボンド不織布(強度)/メルトブローン不織布(通気、漏れ防止)/サーマルボンド不織布(風合い)の三層積層体等の不織布積層体等の各種不織布等が一例として挙げられる。
前記基材や前記被覆材において通気性、透湿性が制御されている場合は、風合い材の通気性、透湿性は高いことが好ましい。例えば、透湿度が、5000g/(m・ 24hr)を超える風合い材等である。エアスルー不織布は、ポリエチレンテレフタレートを芯とし、ポリエチレンを鞘とする芯鞘型複合繊維を原料とする。 サーマルボンド不織布は、ポリエチレンテレフタレートを芯とし、ポリエチレンを鞘とする芯鞘型複合繊維を原料とする。メルトブローン不織布及びスパンボンド不織布はポリプロピレンを原料とする。
前記ヒートシール層を構成するヒートシール材としては、単独素材でもよく
、ヒートシール層を有する複合素材でもよく、加熱によって少なくともその一部が接合しうるものであれば制限はない。
一例を挙げると、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンやオレフィン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−イソブチルアクリレート共重合樹脂などのエチレンーアクリル酸エステル共重合樹脂等のエチレン系ホットメルト樹脂、ポリアミド系ホットメルト樹脂、ブチラ−ル系ホットメルト樹脂、ポリエステル系ホットメルト樹脂等の熱可塑性系樹脂及びそのフィルムやシートが一例として挙げられる。また、ホットメルト系樹脂及びそのフィルムやシートには、種々の酸化防止剤等添加剤を配合したものも使用することができる。特に、低密度ポリエチレン、メタロセン触媒使用のポリエチレンが有用である。
前記通気性包材は発熱体の一部、片面又は両面に用いることができる。
本発明では基材と被覆材とをヒートシールする前に粘着剤を使って、好ましくは、粘着剤からなる通気性の粘着層を使用し基材と被覆材とを仮着し、仮着部を形成後、ヒートシールしてもよい。該ヒートシール部には仮着部を構成する粘着剤とヒートシール材とからなる領域が少なくとも一部に存在する。しわが発生せず、シール切れもなく、確実なヒートシールができる。これによりヒートシールの高速化も可能である。
本発明の発熱体は、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上あり、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有する発熱体であり、
発熱体が単一発熱部発熱体、矩形発熱体、温灸発熱体、足温発熱体から選択された少なくとも一種であり、各発熱体は、少なくとも一部に通気性を有し、且つ、該含水発熱組成物が鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上である発熱体であり、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80である、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有し、間欠的な切り込みを有せず、全足形を有し、最小剛軟度が200mm以上である足温発熱体であり、
鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80である、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体及び複数の区分発熱部領域と区分け部が一体化され、少なくとも一部は通気性を有する収納体を備え、該含水発熱組成物が収納された区分発熱部領域である区分発熱部と発熱組成物の非収納領域である区分け部が一体化され、複数の区分発熱部が区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられ、少なくとも一部は通気性を有し、該収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有する発熱体でり、
収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有する発熱体であり、
収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下である発熱体であり、
収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、少なくとも前記区分け部の一部の一部領域に間欠的な切り込みが設けられている発熱体であり、
収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、前記各区分発熱部の少なくとも一部が局所通気材で覆われ、区分発熱部の通気側と区分け部と局所通気材により囲まれた空間部を有し、少なくとも区分発熱部の空間部に面した側面通気部より発熱組成物への通気が行われる発熱体であり、
収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化が−95〜0であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有する発熱体であり、
発熱終了後の発熱体を構成する収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下である発熱体であり、
前記含余剰水発熱組成物を有する発熱体が、区分発熱部発熱体、剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、目温発熱体、顔温発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体から選ばれた一種であり、該含余剰水発熱組成物が鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80であり、前記発熱体を構成する収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度差が0mm以下である発熱体である。
即ち、本発明の発熱体は、鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上あり、より好ましくは1℃/5分以上あり、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有する発熱体であり、単一発熱部発熱体及び区分発熱部発熱体からなる。
本発明の発熱組成物成形体は発熱組成物が圧縮された発熱組成物圧縮体も含む。前記基材や前記発熱組成物成形体と被覆材との間に通気性粘着剤層を設けてもよい。
前記局所通気材や支持体は前記基材及び被覆材の包材が使用できる。発熱体の少なくとも一部は通気性を有する。発熱体の露出部の少なくとも一部に固定手段を設けることが好ましい。
本発明の発熱体は、単一発熱部発熱体、区分発熱部発熱体が一例としてあげられる。本発明の発熱体の外形状は制限はないが、長方形、正方形、そらまめ形、アイマスク形、繭形、瓢箪形、角丸長方形、角丸正方形、卵形、ブーメラン形、まが玉形、星形、翼形、鼻形、提灯形、足形が一例として挙げられる。翼形は、首や肩まわりに適する。 また、発熱体の外形状の角度は略円弧状に形成してもよい。
本発明の単一発熱部発熱体とは発熱部が一つの発熱部から形成されている発熱体であり、発熱体の少なくとも一部は通気性を有する。発熱部と発熱体の形状は制限はなく、発熱体の形状と発熱部の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はない。また、発熱体及び/又は発熱部は角部を略円弧状(アール(r)状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。矩形発熱体、温灸発熱体、足温発熱体等が一例として挙げられる。
本発明の矩形発熱体は、発熱部、発熱体の形状が矩形の発熱体である。長方形、正方形の形状が一例として挙げられる。
本発明の温灸発熱体は、円形、矩形、楕円形等の各種形状を有し、サイズが縦50mm以下×横50mm以下の小形発熱体である。身体のつぼの加温等に適している。
本発明の足温発熱体は、単一発熱部発熱体からなる足温発熱体と区分発熱部発熱体からなる足温発熱体とがあり、足の任意の部位を覆う形状に形成された発熱体であればよい。例えば、足の裏側の一部分を覆う形状、足の裏側の全部を覆う形状(全足形)、足の甲側の一部分を覆う形状、足の甲側の全部を覆う形状の他、足の裏側又は甲側の一部又は全部と、足の横側の一部又は全部とを覆う形状、或いは、足の裏側の一部又は全部と、足の横側の一部又は全部と、足の甲側の一部又は全部とを覆う形状の発熱体等をその一例として挙げることができる。また、発熱体の中央部等に凹部等があってもよい。
本発明の全足形の足温発熱体の最小剛軟度は、200mm以上であり、好ましくは230mm以上であり、より好ましくは250mm以上であり、更に好ましくは270mm以上であり、更に好ましくは300mm以上であり、更に好ましくは350mm以上であり、更に好ましくは400mm以上であり、更に好ましくは500mm以上であり、更に好ましくは600mm以上である。
本発明の区分発熱部発熱体とは、余剰水値0.5〜80の含余剰水発熱組成物又はその成形体である発熱組成物成形体を有する区分発熱部とシール領域であり、蝶番である区分け部を有し、2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは4個以上、更に好ましくは5個以上の複数個の区分発熱部が区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられている発熱部を有し、該発熱体の収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、構造的柔軟機能及び関節的柔軟機能の二つの機能から構成される柔軟機能を有す発熱体である。該発熱体の少なくとも一部は通気性を有する。区分発熱部、発熱部、発熱体の形状は制限はない。
発熱体及び/又は区分発熱部は角部を略円弧状(アール(r)状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
また、発熱終了後の本発明の区分発熱部発熱体において、少なくとも一つの区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下であることが好ましい。
本発明の区分発熱部発熱体は、各種物性に支えられた構造的柔軟機能及び関節的柔軟機能の二つの機能から構成される柔軟機能を有し、薄くて、発熱前、発熱中、発熱終了後、即ち使用前、使用中、使用後にわたり柔軟であり、肌触りのよい発熱体である。
また、固定手段を有する発熱体で、特に固定手段を有する区分発熱部発熱体で、皮膚と接触する衣類の皮膚側に発熱体を粘着する場合、特に通気性面側に粘着剤層を固定手段とした発熱体の場合、皮膚に対し、粘着剤による弊害もなく、身体を直接加温でき、直貼り発熱体では得られない特徴を有する。また、両面通気性の発熱体の場合、非通気性面側に粘着剤層を固定手段とした発熱体の場合、皮膚へ発熱体から発生する蒸気を供給できる。
本発明の区分発熱部発熱体は、その変形も含め区分発熱部発熱体群を形成する。剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体が一例としてあげられる。さらに、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体等に間欠的な切り込みを入れた発熱体等が一例としてあげられる。
本発明の区分発熱部発熱体は、更に下記事項の少なくとも一項目を有することが好ましい。
1)少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上である発熱体が一例として挙げられる。
2)少なくとも一つの区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下である。
3)少なくとも区分け部の一部の一部領域に間欠的な切り込みが設けられている。
4)また、各区分発熱部の少なくとも一部が局所通気材で覆われ、区分発熱部の通気側と区分け部と局所通気材により囲まれた空間部を有し、少なくとも区分発熱部の空間部に面した側面通気部より発熱組成物への通気が行われる。
5)最小剛軟度が70mm以下である。
6)最小剛軟度変化が−95〜0である。
7)最小剛軟度差が0mm以下である。
特に本発明の区分発熱部発熱体の収納体のループスティフネスが300mN/cm以下、好ましくは0.01から250mN/cm、より好ましくは0.01から200mN/cmである場合、該区分発熱部発熱体の区分け部が容易に折れ曲がる優れた柔軟性を有する。更に、少なくとも一つの区分け部のループスティフネスが300mN/cm以下、好ましくは0.01から250mN/cm、より好ましくは0.01から200mN/cmである場合、該区分発熱部発熱体の区分け部がより容易に折れ曲がる優れた柔軟性を有する。
本発明の 発熱終了後の本発明の区分発熱部発熱体は、下位概念として、更に下記事項の少なくとも一項目を有することが好ましい。
1)少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であることが好ましい。
2)区分け部のループスティフネス、区分け部の、25℃における最大引張強度及び破断伸びから選ばれた少なくとも一種において、各領域が該当する物性値の平均値の0.3〜1.7倍の物性値を有することが好ましい。
本発明の区分発熱部発熱体おいては、
1)収納体のループスティフネスを700mN/cm以下にし、収納体の柔軟性を確保し、区分発熱部発熱体のほどよい柔軟性を確保した。
2) 少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、好ましくは、各区分け部の、25℃における最大引張強度が30g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが10%以上にし、区分発熱部発熱体の構造を維持すための強靱性と柔軟性を保持するための伸長性を確保した。
3)少なくとも一つの区分け部のループスティフネスを700mN/cm以下にし、発熱体の関節部の柔軟性を確保した。
4)区分発熱部発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化を−95〜0であり及び/又は最小剛軟度差が0以下とし、使用前、使用中、使用終了後に渡り柔軟性の変わらない発熱体を確保した。
5)発熱終了後の収納体のループスティフネスを700mN/cm以下にし、収納体の柔軟性を確保し、発熱開始から発熱終了まで、発熱開始から、使用終了まで、区分発熱部発熱体のほどよい柔軟性を確保した。
6)各区分発熱部の少なくとも一部を局所通気材で覆い、発熱組成物への通気の調整と保温を行ったり、区分け部の一部の一部領域に間欠的な切り込みを設けるなどして、裾野の広がった区分発熱部発熱体群を形成した。
本発明の収納体のループスティフネスは、非シール領域である区分発熱部領域とシール領域である区分け部を混在させる収納体の区分発熱部領域と区分け部をほぼ直交して通過する方向で、発熱体の周辺部のシール部を含めた領域の長手方向に切り取られた、複数の収納体の切片の内、少なくとも一つの切片のループスティフネスが700mN/cm以下であればよい。
本発明の区分け部のループスティフネスは、複数の区分け部が存在する場合、複数の区分け部の内、少なくとも一つの切片のループスティフネスが700mN/cm以下であればよい。
本発明の収納体のループスティフネス及び本発明の区分け部のループスティフネスは室温下、好ましくは25℃で測定された値を採用する。
本発明の25℃における区分け部の最大引張強度は、複数の区分け部が存在する場合、複数の区分け部の内、少なくとも一つの切片の最大引張強度が20g/mm幅以上であればよい。
本発明の25℃における区分け部の破断伸びは、複数の区分け部が存在する場合、複数の区分け部の内、少なくとも一つの切片の破断伸びが5%以上であればよい。
本発明の「区分発熱部」とは、区分発熱部発熱体にあって、発熱組成物を収容する領域である。
本発明の「区分け部」とは、発熱体の周辺部以外の中央部にあって、発熱組成物の非収納領域であり、基材と被覆材等の包材同士がシールされた領域であり、区分発熱部と区分発熱部との間に存在し、区分発熱部が間隔をもって存在できるようにしている連結部であり、蝶番(屈曲領域)である。区分け部はシール領域であれば、制限はなく、ヒートシール領域、粘着剤(感圧)シール領域、接着剤シール領域等が一例として挙げられる。特にヒートシール領域(ヒートシール部)が好ましい。
本発明の「複数の区分発熱部」とは、2つ以上の、好ましくは3つ以上の、より好ましくは4つ以上の区分発熱部を意味する。区分発熱部領域も同様とする。本発明の「複数の区分け部」とは、2つ以上の、好ましくは3つ以上の、より好ましくは4つ以上の区分け部を意味する。
前記区分発熱部は前記区分け部を境として、少なくとも片面は凸状になっており、頂上部及び側面部から構成される。
前記基材や前記被覆材を構成するポリエチレンフィルムや多孔質フィルム等からなる素材フィルムやヒートシール材等からなるシール層の種類や厚み等から、発熱組成物の収納体の柔軟性は千差万別であり、発熱体の柔軟性に大きく影響する。
前記発熱体を発熱組成物を含有する区分発熱部と発熱組成物を含有しない区分け部とを組み合わせた構造だけ、または、区分発熱部の発熱組成物の重量を増加させ、発熱体の剛軟度を特定値以下にしただけでは、肌触りがよく、柔軟性に優れ装着性が良好な発熱体はできない。
それらに対して、本発明の発熱体は、収納体のループスティフネスを700mN/cm以下に制限することにより、収納体そのものの柔軟性を的確に確保し、区分発熱部の発熱組成物の重量を増加させることなく、人体の関節にあたる区分け部が柔らかく、柔軟性に優れた発熱体になる。
また、前記少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であるので、シールされた連結部である区分け部が区分け部としての形状を維持し、区分発熱部間を維持しながら区分発熱部を確実に支え、蝶番として機能し、発熱組成物を含有する区分発熱部より優先的に曲がる。
更に、区分け部のループスティフネスを700mN/cm以下に制限することにより、より区分け部に良好な腰の強さ(硬さ)を付与できるとともに、良好な蝶番機能が得られる。これら要素を取り入れた上で、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化を−95〜0及び/又は最小剛軟度差が0以下とすることにより、凹凸がなだらかで違和感がなく、関節にあたる区分け部を柔らかく、柔軟性が有り、発熱体の発熱前と発熱終了後の柔軟性が変化せず、使用前、使用中、使用終了後にわたり、柔軟性が変化しない又は柔軟性が増す発熱体を確保できる。
更に柔軟性が変わらない、もしくは増すことから、身体や物体への貼り付け部からの剥がれが発生しにくくなり、接着性(粘着性)が失われにくく、装着性、密着性に優れた、区分発熱部発熱体が得られる。 発熱終了後の収納体のループスティフネス及び収納体の少なくとも一つの区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下であることが好ましい。
本発明の区分発熱部発熱体は、区分発熱部と区分け部とから構成され、ループスティフネスで規定された収納体を構成要員に組み込んだ、構造的柔軟機能及び関節的柔軟機能からなる柔軟性を有し、発熱体自身の柔軟性により身体にフィットするフィット性に優れ、被加温体への沿い性が良好で、無反発性で、装着感や肌触りが良好な、実用的な柔軟性を有する発熱体である。
本発明の区分発熱部発熱体の通気性は少なくとも区分発熱部発熱体の一部にあればよい。両面にあってもよい。本発明の区分発熱部発熱体の露出部の少なくとも一部に固定手段を有することが好ましい。本発明の発熱体の形状と区分発熱部の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はない。また、発熱体及び/又は区分発熱部は角部を略円弧状(アール(r)状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
前記構造的柔軟機能とは、発熱体が曲がりにくい領域と曲がりやすい領域とを合わせ持つ構造から生ずる柔軟性を付与する機能である。即ち、発熱体全体を柔軟にする機能である。具体的には、曲がりにくい領域を含水発熱組成物を有する区分発熱部で構成し、曲がりやすい領域を含水発熱組成物を有せず、シールされた領域である区分け部で構成した発熱体である。発熱体を構成する収納体のループスティフネスを所定値に規定することにより、発熱体全体の柔軟性と感触の良さを具現化している。
前記関節的柔軟機能とは、発熱体の関節部に当たる区分け部に柔軟性を与え、区分け部がスムーズに折り曲げできる機能である。いわば、弱い力で作用する蝶番機能である。収納体等のループスティフネスを小さくすることにより、区分発熱部発熱体の区分け部が折れ曲がることができ、実用的な柔軟性が確保できる。
前記構造的柔軟機能と前記関節的柔軟機能とを組み合わせることにより、発熱前、発熱中、発熱終了後にわたり、区分け部がスムーズに折り曲げできる機能を確保した。
前記含水発熱組成物を収納する区分発熱部領域と、非収納領域であり、シール領域であり、連結部であり、蝶番(屈曲領域)である区分け部からなる収納体の少なくとも一つの区分け部のループスティフネスを700mN/cm以下にする、及び、少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、好ましくは、各区分け部の、25℃における最大引張強度が30g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが10%以上にすることにより、ほどよい腰の強さと肌触りが良好で、感触の良さを示す蝶番機能を具現化している。
前記発熱終了後の収納体のループスティフネス及び収納体の少なくとも一つの区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下にすることや、発熱前と発熱終了後の収納体のループスティフネス及び収納体の少なくとも一つの区分け部のループスティフネスがほぼ等しいか、変化しないようにすることにより、発熱前、発熱中、発熱終了後にわたり、区分け部がよりスムースに折り曲げできる機能を確保でき、より柔軟性に優れた発熱体が確保できる。
これら要素を取り入れた上で、更に、前記発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化を−95〜0及び/又は最小剛軟度差が0以下とすることにより、凹凸がなだらかで違和感がなく、関節にあたる区分け部を柔らかで、柔軟性が有り、発熱体の発熱前と発熱終了後の柔軟性が変化せず、使用前、使用中、使用終了後にわたり、柔軟性が変化しない又は柔軟性が増す発熱体を確保できる。柔軟性が変わらない、もしくは増すことから、身体や物体等の被加温体の形状に沿う沿い性がよく、貼り付け部からの剥がれが発生しにくくなり、装着性、密着性に優れた、区分発熱部発熱体を提供できる。
本発明の収納体のループスティフネスは、発熱体の柔軟性を示す指標であり、収納体の撓み性と無反発性の両方を加味し、数値表現した指標である。
これにより、発熱体の柔軟性、特に、複数の区分発熱部と区分け部とからなる区分発熱部発熱体及びその類似発熱体の柔軟性を的確に数値表現できる。
また、発熱体を身体等の被加温体に沿わせたときに、発熱体が有する発熱組成物の重量に関係なく、容易に被加温体に沿わすことができ、沿わせた後も反発力で元に戻ることがない無反発性の発熱体を実現するための指標である。
前記収納体のループスティフネスが大きくなれば、反発力が高まり、収納体の屈曲性が失われ、発熱体が硬直化し、柔軟性が失われ、手触りもよくなくなる。
前記収納体のループスティフネスは、撓み性及び反発性の両方を規定できるが、最小剛軟度は、撓み性を規定できても、屈曲に伴う反発性は規定できない。
発熱体の柔軟性を規定する場合、撓み性と無反発性の両方が規定できて、柔軟性が規定できるというものである。
本発明のループスティフネスで規定された収納体を有する発熱体は、発熱体の柔軟性、特に、複数の区分発熱部と区分け部とからなる区分発熱部発熱体及びその類似発熱体の柔軟性を的確に数値表現可能にした、手触りのよい柔軟性を有する発熱体を具現化し、その提供を可能にしたものである。
本発明の収納体のループスティフネスの調整方法には制限はないが、包材、ヒートシート層等のシール層、粘着剤層、区分け部の幅や数等で調整することが好ましい。
本発明の区分け部のループスティフネスは、区分発熱部発熱体の蝶番である屈曲領域である区分け部の撓み性と無反発性の両方を加味し、数値表現した指標である。該区分け部のループスティフネスが大きくなれば、反発力が高まり、区分け部の屈曲性が失われ、発熱体が硬直化し、柔軟性が失われ、手触りもよくなくなる。
前記区分け部のループスティフネスは、前記収納体のループスティフネスとは独立しているが、双方が相まって、柔軟性が有り、手触りのよい区分発熱部発熱体群(区分発熱部発熱体及びその類似発熱体を言う)を具現化している。
前記区分け部において、少なくとも一つの区分け部のループスティフネスを700mN/cm以下に制限することにより、区分け部に良好な腰の強さ(硬さ)を付与できるとともに、良好な蝶番機能が得られ、発熱体の関節部の柔軟性を確保した。
本発明の発熱終了後の収納体のループスティフネスとは、得られた区分発熱部発熱体を通常の雰囲気下で発熱させ、該区分発熱部発熱体の温度が37℃を下回った時点を、使用終了と仮定し、発熱終了後の発熱体の区分発熱部の端部を開け、発熱組成物を取り出し、残った包材である収納体の非シール部である区分発熱部領域とシール部である区分け部をほぼ直交して通過する方向で、区分発熱部発熱体の周辺部のシール部を含めた領域の長手方向に切り取られた収納体の切片のループスティフネスである。発熱終了後の収納体の柔軟性の指標である。
前記収納体は、実質的に平面状である包材から構成される基材及び被覆材を使用し、含余剰水発熱組成物を収納する領域と蝶番(屈曲領域)からなる構造を有し、少なくとも収納体の一面の一部が通気性を有する。
粘着剤、接着剤、ヒートシール材等からなる層又は領域を有する包材は、一つの包材として扱い、風合い材、敷材、緩衝材等の包材が収納体周辺部以外に収納体に固定されていない場合は該包材を除いて、ループスティフネス等の機械的物性を測定する。
本発明の発熱前の収納体のループスティフネスは、700mN/cm以下であり、好ましくは600mN/cm以下であり、より好ましくは0.01〜600mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜500mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜400mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜250mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜200mN/cmであり、更に好ましくは0.5〜200mN/cmであり、更に好ましくは1〜200mN/cmであり、更に好ましくは5〜200mN/cmであり、更に好ましくは10〜200mN/cmである。900mN/cmを超えると収納体の腰が強くなり、区分発熱部熱発熱体群の各柔軟性が得られない。
本発明の発熱前の少なくとも一つの区分け部のループスティフネスは、700mN/cm以下であり、好ましくは600mN/cm以下であり、より好ましくは0.01〜600mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜500mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜400mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜250mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜200mN/cmであり、更に好ましくは0.5〜200mN/cmであり、更に好ましくは1〜200mN/cmであり、更に好ましくは5〜200mN/cmであり、更に好ましくは10〜200mN/cmである。900mN/cmを超えると収納体の腰が強くなり、区分発熱部熱発熱体群の各柔軟性が得られない。
前記発熱終了後の収納体のループスティフネスは、700mN/cm以下であり、好ましくは600mN/cm以下であり、より好ましくは0.01〜600mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜500mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜400mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜250mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜200mN/cmであり、更に好ましくは0.5〜200mN/cmであり、更に好ましくは1〜200mN/cmであり、更に好ましくは5〜200mN/cmであり、更に好ましくは10〜200mN/cmである。900mN/cmを超えると収納体の腰が強くなり、区分発熱部熱発熱体群の各柔軟性が得られない。
前記発熱終了後の少なくとも一つの区分け部のループスティフネスは、700mN/cm以下であり、好ましくは600mN/cm以下であり、より好ましくは0.01〜600mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜500mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜400mN/cmであり、更に好ましくは0.01〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜300mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜250mN/cmであり、更に好ましくは0.1〜200mN/cmであり、更に好ましくは0.5〜200mN/cmであり、更に好ましくは1〜200mN/cmであり、更に好ましくは5〜200mN/cmであり、更に好ましくは10〜200mN/cmである。900mN/cmを超えると収納体の腰が強くなり、区分発熱部熱発熱体群の各柔軟性が得られない。
前記発熱前と発熱終了後の収納体のループスティフネスの差及び発熱前と発熱終了後の区分け部のループスティフネスの差は、好ましくは±500mN/cmであり、より好ましくは±300mN/cmであり、更に好ましくは±100mN/cmであり、更に好ましくは±80mN/cmであり、更に好ましくは±50mN/cmであり、更に好ましくは±20mN/cmであり、更に好ましくは±10mN/cmであり、更に好ましくは±5mN/cmであり、更に好ましくは0mN/cmである。
本発明の区分け部の最大引張強度、破断伸びは、発熱体の構造を維持すための強靱性と柔軟性を保持するため物性である。
少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であるので、シールされた連結部である区分け部が区分け部としての形状を維持し、区分発熱部間を維持しながら区分発熱部を確実に支え、蝶番として機能し、発熱組成物を含有する区分発熱部より優先的に曲がる。
前記少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度は、好ましくは20g/mm幅以上であり、より好ましくは20〜2000g/mm幅であり、更に好ましくは20〜1000g/mm幅であり、更に好ましくは20〜800g/mm幅であり、更に好ましくは20〜700g/mm幅であり、更に好ましくは20〜600g/mm幅であり、更に好ましくは20〜500g/mm幅であり、更に好ましくは20〜400g/mm幅であり、更に好ましくは20〜300g/mm幅であり、更に好ましくは20〜200g/mm幅である。
前記少なくとも一つの区分け部の、25℃における破断伸びは、好ましくは5%以上であり、より好ましくは5〜900%であり、更に好ましくは5〜800%であり、更に好ましくは5〜700%であり、更に好ましくは5〜600%であり、更に好ましくは5〜500%であり、更に好ましくは5〜400%であり、更に好ましくは5〜300%であり、更に好ましくは5〜200%であり、更に好ましくは10〜200%であり、更に好ましくは20〜200%である。
前記発熱終了後の収納体の、少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度は、好ましくは20g/mm幅以上であり、より好ましくは20〜2000g/mm幅であり、更に好ましくは20〜1000g/mm幅であり、更に好ましくは20〜800g/mm幅であり、更に好ましくは20〜700g/mm幅であり、更に好ましくは20〜600g/mm幅であり、更に好ましくは20〜500g/mm幅であり、更に好ましくは20〜400g/mm幅であり、更に好ましくは20〜300g/mm幅であり、更に好ましくは20〜200g/mm幅である。
前記発熱終了後の収納体の、少なくとも一つの区分け部の、25℃における破断伸びは、好ましくは5%以上であり、より好ましくは5〜900%であり、更に好ましくは5〜800%であり、更に好ましくは5〜700%であり、更に好ましくは5〜600%であり、更に好ましくは5〜500%であり、更に好ましくは5〜400%であり、更に好ましくは5〜300%であり、更に好ましくは5〜200%であり、更に好ましくは10〜200%であり、更に好ましくは20〜200%である。
前記区分け部の最大引張強度、破断伸び、ループスティフネスの少なくとも一種は、好ましくは当該各区分け部の該物性値の平均値の0.3〜1.7倍であり、より好ましくは0.4〜1.6倍であり、更に好ましくは0.5〜1.5倍であり、更に好ましくは0.6〜1.4倍であり、更に好ましくは0.7〜1.3倍である。
前記発熱終了後の区分け部の最大引張強度、破断伸び、ループスティフネスの少なくとも一種は、好ましくは当該各区分け部の該物性値の平均値の0.3〜1.7倍であり、より好ましくは0.4〜1.6倍であり、更に好ましくは0.5〜1.5倍であり、更に好ましくは0.6〜1.4倍であり、更に好ましくは0.7〜1.3倍である。
前記発熱体の最小剛軟度は、好ましくは70mm以下であり、より好ましくは1〜70mmであり、更に好ましくは5〜70mmであり、更に好ましくは5〜60mmであり、更に好ましくは5〜50mmであり、更に好ましくは10〜50mmであり、更に好ましくは10〜40mmであり、更に好ましくは10〜30mmである。これにより、身体への接触時や使用時に好感触が得られる。
前記発熱体の最小剛軟度変化は、−95〜0であり、好ましくは−90〜0であり、より好ましくは−90〜−0.01であり、更に好ましくは−80〜−0.01であり、更に好ましくは−70〜−0.01であり、−60〜−0.01であり、更に好ましくは−50〜−0.01である。
前記発熱体の最小剛軟度差は、0以下であり、好ましくは−69〜0であり、より好ましくは−60〜0であり、更に好ましくは−50〜0であり、更に好ましくは−40〜0であり、更に好ましくは−30〜0であり、更に好ましくは−20〜0であり、更に好ましくは−10〜0であり、更に好ましくは−5〜0である。
前記発熱体の厚みは、柔軟性のある発熱体として使用できれば制限はないが、好ましくは0.05〜15mmであり、より好ましくは0.05〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜9mmであり、更に好ましくは0.3〜8mmであり、更に好ましくは0.3〜7mmであり、更に好ましくは0.5〜7mmであり、更に好ましくは0.5〜5mmであり、更に好ましくは0.3〜3mmである。
本発明の剛軟発熱体は、2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは4個以上、更に好ましくは5個以上複数の発熱組成物成形体から構成される区分発熱部と1個以上の区分け部からなる発熱部を有し、該収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下である区分発熱部発熱体である。区分発熱部と区分け部がストライプ状に構成されることが好ましい。
前記発熱組成物を含有する区分発熱部の間に発熱組成物を含有しない、シール部である区分け部が存在する構造を有する剛軟発熱体において、発熱が進むにつれ、わずかであるが、発熱組成物の重さが増し、蝶番である区分け部を境にして、剛軟発熱体は曲がりやすくなり、被加温体により密着する。最小剛軟度変化は−95〜0であり、及び又は、最小剛軟度差は0mm以下である。
前記剛軟発熱体の最小剛軟度率は、好ましくは100以下であり、より好ましくは1〜100であり、更に好ましくは1〜80であり、更に好ましくは1〜50であり、更に好ましくは1〜40であり、更に好ましくは1〜30であり、更に好ましくは1〜20である。
前記剛軟発熱体の最大剛軟度比は、制限はないが、好ましくは1.1以上であり、より好ましくは1.15以上であり、更に好ましくは1.2以上であり、更に好ましくは1.25以上であり、更に好ましくは2.0以上であり、更に好ましくは2.5以上であり、更に好ましくは3.0以上である。
本発明のストライプ発熱体は区分発熱部がストライプ状に設けられた区分発熱部発熱体である。
本発明の切り離し自在発熱体は、本発明の区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域に手切れ可能なミシン目を設けた区分発熱部発熱体である。少なくとも1個以上の区分け部に手切れ可能なミシン目を有する区分発熱部発熱体が好ましい。
本発明の伸縮発熱体は、本発明の区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域に互い違い切り込みを設けた区分発熱部発熱体である。少なくとも1個以上の区分け部の一部に互い違い切り込みを有する区分発熱部発熱体が好ましい。
本発明のバンド発熱体は、長尺の伸縮性支持体を有する区分発熱部発熱体である。長尺の伸縮性支持体や支持体に区分発熱部又は区分発熱部発熱体を粘着剤、接着剤やヒートシール材等を介して固定したものが一例として挙げられる。
前記発熱体以外の支持体の領域の少なくとも一部に粘着剤やファスナー等の固定手段を設けた発熱体としてもよい。該支持体としては、発熱体が固定できれば制限はないが、基材や被覆材に使用される包材が一例として挙げられる。該支持体が非通気性である場合は、発熱体の非通気性面が支持体面と向かいあうように固定する。該支持体が通気性である場合は、適宜選択して発熱体を支持体に固定する。
本発明のトンネル通気発熱体は、外部へ通じる局所通気部と発熱組成物へ通じる広域通気部とその間のトンネル(空間部)とから構成される通気部を有する発熱体であって、1個の通気孔のサイズは局所通気部の方が広域通気部より大きく、通気孔の数は広域通気部の方が局所通気部より多いことが好ましい。
区分発熱部と区分け部とから構成される発熱部の少なくとも一部が局所通気材に覆われ、区分発熱部の側面通気部と区分け部と局所通気材より空間部が形成された発熱体が一例として挙げられる。
区分発熱部と区分け部をベースにしたトンネル通気発熱体において、局所通気材が1個以上の区分発熱部の頂上部の少なくとも一部に粘着剤又は接着剤等からなる接着層を介して固定されているトンネル通気発熱体、及び、局所通気材が区分発熱部の頂上部に固定されていないトンネル通気発熱体がある。
本発明の薬剤発熱体は、区分発熱部と区分け部とから構成される発熱部の少なくとも一部が通気孔を有する局所通気材に覆われ、区分発熱部の空間部に面する側面通気部と区分け部と局所通気材より空間部が形成され、該局所通気材が少なくとも発熱体の全周辺部でシールにより固定された発熱体である。局所通気材が1個以上の区分発熱部の頂上部の少なくとも一部に粘着剤又は接着剤等からなる接着層を介して固定されている薬剤発熱体、及び、局所通気材が区分発熱部の頂上部に固定されていない薬剤発熱体がある。基材と局所通気材に非通気性包材を使用することにより、発熱組成物と発熱体の露出部との相互作用が防止できる。従って、発熱組成物と機能物質を含有する粘着剤層との相互作用が防げ、それぞれの機能が維持できる。
従来の発熱体では発熱組成物と発熱体の露出部との相互作用が防止できず、発熱組成物と機能物質を含有する粘着剤層の双方が変質し、実用に耐える薬剤発熱体ができなかった。
また、本発明の薬剤発熱体は、機能物質を含有させずに、通常の発熱体や貼布剤としても使用できる。
本発明の切り離し自在トンネル通気発熱体は、トンネル通気発熱体の局所通気材が少なくとも1個以上の区分け部に固定され、該固定されている区分け部の少なくとも1個以上に手切れ可能なミシン目を設けたものである。
本発明の切り離し自在薬剤発熱体は、薬剤発熱体の局所通気材が少なくとも1個以上の区分け部に固定され、該固定されている区分け部の少なくとも1個以上に手切れ可能なミシン目を設けたものである。
前記通気遮断シート付き局所通気材を有するトンネル通気発熱体や薬剤発熱体は前記通気遮断シートを取り除くまで、発熱を起こさず、長期保存ができる。
外袋の包材が省略できるので、ゴミが減り、環境問題にも貢献できる。
局所通気材を含めたトンネル通気発熱体、薬剤発熱体の露出部の少なくとも一部に固定手段を設けることは有用である。
前記トンネル通気発熱体、薬剤発熱体は、空間部による通気調整ができるので、最高温度を42℃未満、好ましくは41℃以下、より好ましくは36〜41℃、更に好ましくは36〜40℃で長時間、加温ができる。これにより低温やけどの起こらない発熱体ができる。ちなみに、皮膚の温度を6時間以上42〜44℃にすると、低温やけどが起こると言われている。区分発熱部発熱体をベースにしたものは発熱前から発熱終了後まで、発熱組成物の偏りがないので、快適に加温できる。
前記トンネル通気発熱体、薬剤発熱体は、大きな通気孔による局所通気、空間、小さな通気孔による広域通気により発熱組成物への通気を微細に調整できる発熱体である。
本発明の顔温発熱体は、顔を覆うことができる発熱体である。
特に目及びその周辺を加温する顔温発熱体は、目温発熱体と称する。
また、鼻及びその周辺を加温する顔温発熱体は、鼻温発熱体と称する。
1.顔温発熱体の様態は、1)発熱部とその支持体が一体化された一体式、2)発熱部とその支持体が分離して設けられ、使用時に一体化する組み立て式がある。
2.一体式顔温発熱体は、すぐに利用でき、利便性に富む。広範囲の加温から特定領域の加温まで、各用途に応じて、区分発熱部の数、大きさ、配置等を選択して、多種の製品が提供される。
3.組み立て式顔温発熱体は、1)支持体の収納部に発熱体や発熱部を収納する挿入式、2)粘着剤層等の固定手段を介して発熱体や発熱部を支持体に固定する貼り付け式がある。
該顔温発熱体は、顔の特定領域のみを加温する場合、極小発熱体をマスク等の支持体に挿入したり、粘着剤等の固定手段により支持体に貼り付けたりして利用でき経済的にも有用である。
該極小発熱体は、制限はないが、単一発熱部を有する極小発熱体、2個以上の区分発熱部を有し、区分け部に手切れ可能な切り込み(ミシン目等)を設けた切り離し自在発熱体から切り離された区分発熱部等が一例として挙げられる。
4.顔温発熱体の形状は、制限はないが、矩形、マスク形、アイマスク形が一例として挙げられる
5 顔温発熱体の顔側やその反対側である外側の少なくとも一方に風合い材を設けて、より感触をよくすることは好ましい。
6.顔温発熱体の顔等への固定手段としては、制限はないが、耳掛け帯、耳掛けひもや耳掛けゴム等が一例として挙げられる。
7.互い違い切り込みを設けた伸縮発熱体の構造や各種伸縮機能を有する顔温伸縮発熱体は顔等への密着固定に好ましい。組み立て式の例としてはマスク等の支持体に互い違い切り込みを設け、互い違い切り込みの間に単一発熱部又は小単一発熱部発熱体を挿入又は貼り付けする発熱体が一例として挙げられる。
8.顔温発熱体の内部や外側に機能性物質等を担持し、芳香効果や薬理効果等を持たせても良い。水性パップの基剤を塗布したシート材を使用した一体式や押入式が一例として挙げられる。
9.顔温発熱体の被加温体への適温維持(被加温体への接触温度が42℃以下,好ましくは40℃以下、より好ましくは36〜40℃)のために、トンネル通気発熱体や薬剤発熱体の構造を有する、局所通気材を設けた発熱部や発熱体を顔温発熱体に使用することが好ましい。温度緩衝材も有用である。
10.顔温発熱体は、少なくとも区分発熱部の一部が、透湿度による通気性を有し、透湿性も有するので、肌側面を透湿性にして、発熱組成物からの水蒸気を肌に向けて放出するタイプ、肌側面を非透湿性にして、発熱組成物からの水蒸気を肌に向けて放出しないタイプを用途に合わせ選択するのが好ましい。
11.目温発熱体及び鼻温発熱体にも、上記1.〜10.の記載事項が適用できる。
12.鼻温発熱体は少なくとも鼻の両側に相当する位置に各1個以上の発熱部又は小発熱体を設けることが好ましい。組み立て式の場合はマスク等の収容体の該領域に各1個以上の発熱部や小発熱体が取り付けられるようにすることが好ましい。
13.前記発熱体の一例として、1)一体式は一体式顔温発熱体、一体式目温発熱体、一体式鼻温発熱体、2)組み立て式は、組み立て式顔温発熱体、組み立て式目温発熱体、組み立て式鼻温発熱体、3)挿入式は、挿入式顔温発熱体、挿入式目温発熱体、挿入式鼻温発熱体、4)貼り付け式は、貼り付け式顔温発熱体、貼り付け式目温発熱体、貼り付け式鼻温発熱体、5)各式における顔温伸縮発熱体、目温伸縮発熱体、鼻温伸縮発熱体が挙げられる。
また、
1)本発明のマスク等の収容体には、発熱体と別個に水蒸気を放出する水分保持体を設けてもよい。水分保持体としては、不織布、織布、多孔質ポリマー等に水を含浸させたもの、吸水性ポリマーに水を吸水させたもの等を使用することができる。
2)マスクの本体形状や素材については、前記発熱体を装着でき、鼻及び口の双方又はいずれかを覆うことができるかぎり、制限はない。
本発明の温度緩衝材の構成素材としては、発熱部からの温度の緩衝ができれば制限はないが、(1)ガーゼ、種々の織布、不織布、(2)紙、合成紙等の紙類、(3)プラスチック、天然ゴム、再生ゴム又は合成ゴムから形成した多孔性フィルム又は多孔性シート、(4)穿孔を有するウレタンフォーム等の発泡プラスチック、(5)穿孔を有するアルミニウム等の金属箔の一種又は複数種の組み合わせ等が一例として挙げられる。なお、これらの温度緩衝材を用いて温度制御する場合、温度緩衝材の材料や厚みの選択等は、適宜選択する。発熱体から発生する水蒸気を目や顔面に到達するようにする場合も適宜選択すればよい。前記温度緩衝材は、目用や顔面用のみでなく、他の発熱体にも使用できる。
また、本発明の顔面に到達する温度を制御するための空隙としては、発熱体と顔面との距離を1〜10cmとすることが好ましい。
本発明の目温発熱体、顔温発熱体の一例である局所通気材付目温発熱体、局所通気材付顔温発熱体は、目温発熱体又は顔温発熱体の通気面に局所通気材を設けた発熱体であり、局所通気により、温度をより精密に調節することができ、38〜45℃、好ましくは38〜40℃等の適温を維持できる。
本発明における耳掛け部は、制限はないが、ゴムひも、綿ひも、中ぐり(中抜け)の不織布等が一例として挙げられる。
本発明の外袋付き外仮着折り畳み発熱体は、発熱体を折り畳んだ状態又は巻いた状態で非通気性収納体に収納された発熱体で、発熱体本体(発熱体)の露出部の少なくとも一部は、非通気性収納体である外袋の内面と仮着(以下、外仮着という)されていてもよい。外仮着とは発熱体本体と非通気性収納体である外袋とが再剥離製弱粘着剤層を介して、少なくとも一部で接触していることである。これにより、少なくとも発熱体本体が外袋の包材と共に折り畳まれるまで、発熱体本体の該包材上の移動が防止できる。これにより、発熱体の高速製造が可能になる。外仮着の数、面積等に制限はない。粘着剤層等の固定手段を保護するセパレータを有する発熱体の場合は、セパレータも発熱体として扱う。
本発明の発熱体は、外仮着なしで、外袋に封入、又は外袋に折り畳んで封入してもよい。
前記発熱組成物成形体又は区分発熱部の形状は如何なるものでもよいが、平面形状で、円、楕円、フットボール形、三角形、正方形、長方形、六角形、多角形、星形、花形、リング形等が一例として挙げられる。立体形状では、ディスク状、ピラミッド状、球状、立方体状、多角錐形状、円錐形状、錐台形状、球形状、平行六面体形状、円筒体形状、長方形状平行六面体形状、多面体形状、楕円体形状、半円柱体形状、半楕円柱体形状、蒲鉾形状、円柱体形状、楕円柱体形状等が一例として挙げられる。
また、これらの形状は角部を略円弧状(アール(r)状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよいし、中央部等に凹部があってもよい。
本発明では、発熱組成物成形体、発熱部、区分発熱部、発熱体、シール部、貫通孔、凹部、凸部等の角部にあたる領域(端部の角部)を略円弧状(アール(r)状)に設けてもよい。
この略円弧状(アール(r)状)の形状としての曲率半径は、制限はないが、好ましくは0.1〜20.0mmであり、より好ましくは0.1〜10.0mmであり、更に好ましくは0.1〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜3.0mmであり、更に好ましくは0.5〜2.0mmである。
前記区分発熱部構造において、区分発熱部は、少なくとも2つの対面する表面、好ましくはフィルム層基材表面を有する統一した構造に形成され、その際少なくとも一つの表面は酸素(空気)透過性であり、発熱組成物成形体が収納されたとき、発熱組成物成形体容積、空間容積、区分発熱部容積は、次の関係を有する。発熱組成物成形体容積は、発熱組成物成形体自身の容積であり、空間容積は区分発熱部内で、発熱組成物成形体に占められていない容積であり、区分発熱部容積は区分発熱部の容積であり、空間容積と発熱組成物成形体容積の和である。
前記区分発熱部のサイズには制限はないが、好ましくは以下のサイズである。
1)ディスク形状及びディスク類似形状の場合
直径又は最大径は、好ましくは1〜60mmであり、より好ましくは2〜50mmであり、更に好ましくは10〜40mmであり、更に好ましくは20〜30mmである。高さは、好ましくは0.1〜20mmであり、より好ましくは0.3〜20mmであり、更に好ましくは0.5〜20mmであり、更に好ましくは0.5〜10mmであり、更に好ましくは0.5〜9mmであり、更に好ましくは0.5〜8mmであり、更に好ましくは0.5〜7mmであり、更に好ましくは1〜7mmである。容積は、好ましくは約0.0045〜20cmであり、より好ましくは0.2〜11cmである。
2)前記1)以外の形状(矩形、矩形類似形状等)である場合
幅は、好ましくは0.5〜60mmであり、より好ましくは0.5〜50mmであり、更に好ましくは1〜50mmであり、更に好ましくは3〜50mmであり、更に好ましくは3〜30mmであり、更に好ましくは5〜20mmであり、更に好ましくは5〜15mmであり、更に好ましくは5〜10mmである。また、高さは、好ましくは0.1〜30mmであり、より好ましくは0.1〜20mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.3〜10mmであり、更に好ましくは0.5〜10mmであり、更に好ましくは0.5〜7mmであり、更に好ましくは1〜7mmである。また、長さは、好ましくは5〜300mmであり、より好ましくは5〜200mmであり、更に好ましくは5〜100mmであり、更に好ましくは20〜100mmであり、更に好ましくは30〜100mmである。
また、表面積は区分発熱部としての機能を有すれば制限はないが、好ましくは約50cm以下であり、より好ましくは約40cm以下であり、更に好ましくは約25cm未満であり、更に好ましくは20cm未満である。
前記区分発熱部の容積又は発熱組成物成形体の容積は、通常、0.015〜500cmであり、好ましくは0.04〜500cmであり、より好ましくは0.04〜30cmであり、更に好ましくは0.1〜30cmであり、更に好ましくは1〜30cmであり、更に好ましくは1.25〜20cmであり、更に好ましくは1.25〜10cmであり、更に好ましくは3〜10cmである。
前記区分け部の幅は、制限はないが、好ましくは0.1〜50mmであり、より好ましくは0.2〜50mmであり、更に好ましくは0.3〜50mmであり、更に好ましくは0.3〜40mmであり、更に好ましくは0.5〜40mmであり、更に好ましくは0.5〜30mmであり、更に好ましくは1〜20mmであり、更に好ましくは3〜10mmである。
前記区分発熱部において、発熱組成物収納領域である区分発熱部に発熱組成物成形体が収容された時に、発熱組成物成形体占有領域である発熱組成物成形体の容積と発熱組成物収納領域である区分発熱部の容積との容積比は、通常、0.6〜1であり、好ましくは0.7〜1であり、より好ましくは0.8〜1であり、更に好ましくは0.9〜1である。
本発明の区分発熱部を「ストライプ状に間隔をおいて設ける」とは、複数の区分発熱部が、スジ状(細長く一続き状)に間隔をおいて(平行線状や平行曲線状等に)設けられたものである。1本のスジは1個の区分発熱部により構成されていることが好ましい。この場合、区分発熱部及び区分け部は直線的でも曲線的でもよい。また、下記の条件を満たしていれば、1本のスジは2個以上の区分発熱部と1個以上の区分け部とから構成されていてもよい。

T≧2.5S 及び P≦0.5T

T :1個の区分発熱部の長さ
S :1個の区分発熱部の幅
P :区分け部の長さ

平行縞状(縦縞、横縞 斜め縞、縦波縞、横波縞 斜め波縞等)に区分発熱部からなるスジを配置することが 一例として挙げられる。
前記固定部とは、発熱体を製造する時に包材と固定する領域であり、接着層、粘着層、ヒートシール層等又はそれらの任意の混合層、それらの組み合わせから構成される。
前記接着層とは、接着剤、粘着剤、ヒートシール材等から構成され、発熱体を製造する時に、包材と包材、及び/又は、包材を発熱体に固定したり、貼り合わせたりする等の固定層であり、包材等が固定できれば制限はない。構成材料としては、シアン系接着剤等の接着剤、本明細書に記載の粘着剤、ヒートシール材が一例としてあげられる。
前記粘着層とは、粘着剤から構成され、発熱体を製造する時に、包材と包材、及び/又は、包材を発熱体に固定したり、貼り合わせたりする等の固定層であり、包材等が固定できれば制限はない。構成材料としては、本明細書に記載の粘着剤が一例としてあげられる。
前記混合層とは、接着層、粘着層、ヒートシール層の各構成成分から選ばれた少なくとも二種以上を有する層である。
前記接着層、粘着層、仮着層の構成材料は、従来、化学カイロや発熱体や湿布剤に使用されているもの、技術的に開示されたものも使用できる。
前記基材、被覆材等の包材をヒートシールする場合、通常のヒートシール方法の外に、少なくとも一方のヒートシール層の上に粘着剤、好ましくは弱粘着剤から構成される仮着層を設け、押し圧により仮着層を介して仮着を行い、その後ヒートシールを行う仮着ヒートシール方法を行ってもよい。この場合、シール部は仮着層成分とヒートシール材とが混在する層がヒートシール材の層が存在する。仮着ヒートシール方法はヒートシールの高速化に有用なシール方法である。ヒートシール材は基材、被覆材等の包材が兼ねてもよい。
本発明において、粘着剤層、粘着層、接着層、仮着層の設置方法やパターンや形状については、発熱体が発熱体として機能すれば、制限はなく、全面的に、部分的に、連続的に、間欠的に設けたり、点状、網状(網目状)、ストライプ状、格子状、ドット状、帯状等、各種パターン、形状が一例として挙げられる。
前記設置方法としてはメルトブロー方式やカーテンスプレー方式或いはグラビア方式などの適宜な方式が一例として挙げられる。
通気性粘着剤層の形成には、例えばホットメルト型の粘着性物質を加熱溶融下に熱風を介して吹き付け展開し、網状(蜘蛛の巣状)に設けるメルトブロー方式や粘着剤を間欠的に設けるグラビア方式などによる塗布方式は有用である。
前記粘着剤層、粘着層、接着層、仮着層を構成する素材は、それら機能を維持できれば、制限はなく、前記粘着剤や、アクリル系、エポキシ系等の接着剤や、公知のカイロや発熱体に使用されている粘着剤や市販されている接着剤や粘着剤、公知の接着剤や粘着剤等が使用できる。
前記仮着層(粘着層)の厚さとしては、仮着できれば制限はないが、好ましくは0.1〜1000μmである。
前記局所通気材を固定する接着層の厚さとしては、局所通気材が固定できれば制限はないが、好ましくは1〜1000μmである。
前記粘着剤層の厚さとしては、発熱体が固定できれば制限はないが、好ましくは5〜1000μmである。
前記固定手段としては、発熱体を所要部に固定できる固定能力を有するものであれば制限はない。更に、固定手段は取り外しができることが好ましい。前記固定手段として一般的に採用されている、粘着剤層、鍵ホック、ホックボタン、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、マグネット、バンド、ひも、耳かけ等及びそれらを組み合わせたものを任意に使用できる。
尚、バンドの場合、面ファスナーと粘着剤層との組み合わせで調整用固定手段を更に構成しても構わない。固定手段の設置方法、設置場所、設置パターン等に付いては制限はなく、適宜決めればよく、発熱体の露出部の少なくとも1部に設けることが好ましい。また、使用されるまでの間の保護としてセパレータを固定手段に付与してもよい。該セパレータには背割り等の切り込みなどを設けてその剥離が容易となるようにしてもよい。尚、本発明の固定手段は、従来より開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される固定手段(含取り外しできる取り付け手段等)を適宜選択して使用できる。
前記粘着剤層は、粘着剤から構成される。該粘着剤は発熱体が固定できれば制限はなく、従来、化学カイロや発熱体や湿布材に使用されているものや技術的に開示されたものも使用できる。
前記粘着剤層を構成する粘着剤としては、皮膚や衣服に付着するのに必要な粘着力を有するものであれば、制限はなく、溶剤系、水性系、エマルジョン型、ホットメルト型、反応性、感圧系、或いは、非親水性粘着剤、混合粘着剤、親水性粘着剤(ジェル等)などの各種形態が用いられる。
また、粘着剤層としては、通気性を有するものであっても、通気性を有しないものであってもよい。用途に応じて適宜選択をすればよい。通気性粘着剤層は、部分的に粘着剤が存在し、領域全体として通気性がある粘着剤層、例えば、網目状粘着剤層やストライプ状粘着剤層が一例として挙げられる。通気性の基材及び/又は被覆材に粘着剤をそのまま層状に積層したり、セパレータに積層した粘着剤を基材及び/又は被覆材に貼り付けてもよい。
前記非親水性粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えばアクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系、ポリイソプレン系、ポリイソブテレン系、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)系、スチレン−イソプレン系等の各粘着剤を用いることができる。特に、ホットメルト加工処理できるアクリル系又はスチレン含有系が好適に用いられる。スチレン含有系粘着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、又はこれらの水添タイプ(SEBS、SIPS)等をベースポリマーとするスチレン系ホットメルト粘着剤が一例として挙げられる。
前記親水性粘着剤層を構成する親水性粘着剤としては、親水性ポリマーや水溶性ポリマーを主成分として、粘着性を有し、粘着剤として親水性であれば特に制限はない。具体的に言えば、ポリアクリル酸等の親水性ポリマーやポリアクリル酸ナトリウムやポリビニルピロリドン等の水溶性ポリマー等が一例として挙げられる。
前記発熱体の露出部及び粘着剤層の少なくとも一部は、保水剤、吸水性ポリマー、pH調整剤、界面活性剤、有機ケイ素化合物、疎水性高分子化合物、焦電物質、酸化防止剤、骨材、繊維状物、保湿剤、機能性物質又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも一種を含有してもよい。
本発明の間欠的な切り込みは、貫通した切り込み部及び繋ぎ部(切り込み部と切り込み部との間)からなる。該間欠的な切り込み、切り込み部及び繋ぎ部において、それらの形状、種類やサイズ(長さや幅等)やそれらの組み合わせは、制限はない。該間欠的な切り込みにノッチを設けてもよい。
前記間欠的な切り込みの形状は、(a)互い違い切り込み、(b)直線形切り込み(ミシン目)、(b)Vノッチ付き互い違い切り込み、(b)Vノッチ付直線形切り込み(Vノッチ付ミシン目)等が一例として挙げられる。 該Vノッチを、Uノッチ、Iノッチ等の他のノッチに変えてもよい。
本発明のミシン目や互い違い切り込み等の間欠的な切り込みの少なくとも一つの端部は発熱体の少なくとも一つの辺や少なくとも一つのノッチと接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
本発明の発熱体における間欠的な切り込みの設置場所、数としては、区分発熱部以外の任意の領域に、任意の数で設けることができるが、設置領域としては、区分け部が好ましい。また、セパレータを有する発熱体に設けられた切り込みは、セパレータを貫通する切り込みでもよいし、セパレータを貫通しない切り込みでもよい。
前記間欠的な切り込みの一種である手切れ可能なミシン目や互い違い切り込みは、切り込み部が繋ぎ部より長いことが好ましい。また、包材の種類等により手切れが可能である場合、曲げ性を向上する場合、伸縮が可能である場合等には、この限りではない。また、間欠的な切り込みの端部や発熱体の辺の近傍においてはこの限りではない。包材の種類や発熱体の辺の近傍、ノッチの近傍等のミシン目の位置等を考慮して、各長さを選択すればよい。
本発明のミシン目は、通常、一列であるが、隣接して複数列設ける、平行に設ける、互い違いに設ける、及びこれらの組み合わせ等、用途にあわせて選択できる。
本発明の互い違い切り込みは、2個以上複数の間欠的な切り込みを互い違いに配置したものである。切り込み部と繋ぎ部とからなり、独立した一組の複数の間欠的な切り込みの中で、少なくとも切り込み部と繋ぎ部との配置周期が異なる一対の間欠的な切り込みがあり、少なくとも一方向に引っ張ると間欠的な切り込みが変形し、引っ張り方向の少なくとも一部が引っ張り方向に伸長する及び/又は伸縮することのできる方向を1個以上有する間欠的な切り込みの集団であれば制限はないが、好ましくは複数の間欠的な切り込みが間隔を置いて配置され、一方向に対して隣接の間欠的な切り込みの配置周期が異なるように配置されており、3列を一組にした互い違い切り込みや4列を一組にした互い違い切り込みや5列を一組にした互い違い切り込みが一例として挙げられる。
前記互い違い切り込みは引き延ばされた場合、互い違いに配設した厚さ方向に貫通する複数の切り込み部の形状が変化し、該互い違い切り込みが網目構造に変形することにより、伸長や伸縮することができる。
本発明の伸長性とは、張力を加えると張力を加えた方向に伸びる性質であり、この張力を除いた後の長さは問わない。即ち元の状態に戻るか否かは問わない。伸長率で表示される。伸長性は伸縮性も含む。
本発明の収縮性とは、伸長状態で、張力を除くと、伸長時の長さより短くなる性質である。収縮率で表示される。収縮性は収縮すれば良く、必ずしも収縮して、伸長以前の状態に戻らなくてもよい。
本発明の伸縮性とは、前記伸長性と前記収縮性とからなる性質である。伸長率と収縮率とで表示する。収縮性は収縮すれば良く、必ずしも収縮して、伸長以前の状態に戻らなくてもよい。
本発明の間欠的な切り込みにおいて、繋ぎ部に対する切り込み部の比率(切り込み部/繋ぎ部)は、好ましくは1.0〜30であり、より好ましくは1.01〜30であり、更に好ましくは1.01〜20であり、更に好ましくは1.1〜20であり、更に好ましくは1.3〜20であり、更に好ましくは1.5〜20であり、更に好ましくは1.5〜15であり、更に好ましくは1.5〜10であり、更に好ましくは2.0〜10である。
前記切り込み部のサイズは、制限はないが、長さが、好ましくは1〜100mmであり、より好ましくは1〜50mmであり、更に好ましくは1.5〜50mmであり、更に好ましくは2〜30mmであり、更に好ましくは5〜20mmである。
幅が、好ましくは0mmを超えており、より好ましくは0を超えて5mm以下であり、更に好ましくは0.001〜5mmであり、更に好ましくは0.001〜4mmであり、更に好ましくは0.001〜3mmであり、更に好ましくは0.001〜2mmであり、更に好ましくは0.001〜1mmであり、更に好ましくは0.01〜1mmである。
尚、線状の切り込み部の幅の最小値は制限はなく、切れていればよい。より好ましくは前記記載の通りである。
前記切り込み部の延長方向の隣接する切り込み部の間隔である繋ぎ部のサイズは制限はないが、長さが、好ましくは0.01〜20mmであり、より好ましくは0.01〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜8mmであり、更に好ましくは0.1〜7mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmである。幅は、切り込み部の幅と同じである。
前記隣接する間欠的な切り込みの間隔(隣接間隔)は制限はないが、好ましくは0.1〜20mmであり、より好ましくは0.1〜15mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmであり、更に好ましくは0.5〜5mmである。
前記切り込み部が円形や楕円形の場合は上記の長さを直径又は長軸とする。
本発明の伸長性は、伸びる程度である伸長率で表示すれば、伸長率は、1を越えていれば、制限はないが、用途にもよるが、好ましくは1.005〜10であり、より好ましくは1.01〜10であり、更に好ましくは1.01〜5であり、更に好ましくは1.01〜4であり、更に好ましくは1.01〜3であり、更に好ましくは1.01〜2であり、更に好ましくは1.02〜2であり、更に好ましくは1.03〜2であり、更に好ましくは1.04〜2であり、更に好ましくは1.05〜2である。
ここで、伸長率とは、伸長後の長さを伸長前の長さで除した商を意味する。 即ち、 発熱体の伸長率=発熱体の伸長後の長さ/発熱体の伸長前の長さである。
本発明の収縮性は、短くなる程度である収縮率で表示すれば、収縮率は、1を越えていれば、制限はないが、用途にもよるが、好ましくは1.005〜10であり、より好ましくは1.01〜10であり、更に好ましくは1.01〜5であり、更に好ましくは1.01〜4であり、更に好ましくは1.01〜3であり、更に好ましくは1.01〜2であり、更に好ましくは1.02〜2であり、更に好ましくは1.03〜2であり、更に好ましくは1.04〜2であり、更に好ましくは1.05〜2である。
ここで、収縮率とは、伸長時の長さを外力を取り去った後の長さで除した商を意味する。
即ち、 発熱体の収縮率=発熱体の伸長時の長さ/外力を取り去った後の発熱体の長さである。
本発明の局所通気材とは、前記区分発熱部と区分け部との高低差を利用して、発熱部を局所通気材で覆うことにより、少なくとも区分発熱部の周縁部の一部に空間を形成し、少なくとも、区分発熱部の周縁部の一部に空気だまりを設ける包材である。
該空気だまりを区分発熱部間に設けることにより、外部と区分発熱部との間の通気性を調整し、合わせ保温効果も付与する。また、支持体上に発熱源である区分発熱部を間隔を置いて設けた、高低差のある発熱部を局所通気材で覆い、区分発熱部の通気性を調整し、点在する発熱源を用いて実用範囲での面発熱を具現化もできる。前記局所通気材及び前記支持体は前記基材、前記被覆材に使用した包材が使用でき、また、従来より開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている如何なる包材からも適宜選択して使用できる。
前記局所通気材を発熱部及び/又は発熱体に固定する方法、粘着剤等の固定剤、形状、状態には、少なくとも一部の区分発熱部間に空気だまりを設けることができれば、制限はない。
前記局所通気材の通気性は、発熱部の通気調整ができれば制限はないが、局所通気材が設けられた発熱部や発熱体本体の通気面の通気性より低い方が好ましい。多孔質フィルム、不織布、穿孔による孔を有するフィルムやシート等の通気性素材及びそれらの少なくとも一種を構成要員の一部に含む積層体等の複合体、 非通気性フィルム、シートやそれらを含む積層体又はそれらに穿孔により通気孔を設けた穿孔フィルム、穿孔シートやそれらを含む穿孔積層体が有用である。
また、穿孔等で、局所通気材の局部領域に発熱部又は発熱体本体の通気孔より大きい通気性を有する通気孔を設け、局所の通気性を高くし、他の領域は実質的に非通気性にするか、または前記区分発熱部の通気面の通気性より通気性を低く保つようにし、空気等の気体の流通路及び流通を制御してもよい。これにより、区分発熱部の保温と適切な温度維持ができる。
前記局所通気材は非通気性領域と通気性領域を有するプラスチックフィルムまたはシートであれば制限はないが、局所通気材を構成する包材は、従来より発熱体や化学カイロ(通気性収納袋(内袋)や非通気性収納袋(外袋))に使用されている包材及び本発明の明細書に記載の基材、被覆材、外袋に使用される包材が使用でき、適宜選択すればよい。たとえば、非通気性素材として、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロンなどの各種プラスチック材料のフィルム、KOP(塩化ビニリデンコート2軸延伸ポリプロピレンフィルム)等のKコート(塩化ビニリデンコート)フィルム、蒸着フィルム(酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸窒化ケイ素等の酸素や窒素等との金属化合物又はアルミのような金属を蒸着したフィルム)、不織布と各種フィルムの積層物等の単層又はこれらを含む積層フィルムやシートが一例として挙げられる。更に、PE/粘着剤、PP/粘着剤、PET/粘着剤、PE/不織布/通気性粘着剤、PE/不織布/PE/粘着剤、PE/PET/M/PE/不織布/通気性粘着剤、PE/ヒートシール材、PE/不織布/ヒートシール材、PE/不織布/PE/ヒートシール材、PE/PET/M/PE/不織布/ヒートシール材等が一例として挙げられる。
ここで、PEはポリエチレンフィルム、PPはポリプロピレンフィルム、PETはポリエチレンテレフタレートフィルム、Mはアルミニウム、銀等の金属や酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム等の半導体や金属の酸化物、酸窒化物、窒化物を示す金属化合物である。局所通気材としては、不織布とフィルムの積層体が好ましい一例として挙げられる。
前記通気遮断シートは、少なくとも局所通気材の通気性部分を覆うものであり、非通気性であれば特に限定されず、前記外袋の包材、局所通気材の包材や開示された又は公知の化学カイロや発熱体に使用される非通気性のフィルムやシート等の非通気性包材が使用できる。このフィルムやシートは粘着剤等の手段により、剥離可能な状態で収納体に密着貼合されるが、使用時に剥離しやすいように取っ手(つまみ部分)を設けた方が好ましい。
このように前記通気遮断シートを、局所通気材の通気面(通気性シート)に剥離可能に貼り合わせておくことにより、保管・輸送中には通気面から空気(酸素)が区分発熱部内部に侵入することがなく、保管・輸送中の発熱を防止できる。一方、使用時には通気遮断シートを局所通気材から剥がすことにより通気性を確保できるため、通常の使用により発熱させることができる。従って、従来のように一つ一つの発熱体を個別に包装することなく出荷することが可能となり、数個の発熱体を一つの包袋にまとめて包装し、いわゆる外袋を省くことができる。すなわち、まとめ包装した場合に、その中の一つを使用したとしても、一つ一つの発熱体を個別包装したのと同様に保存でき、開封後密封するなどその保管状態に気を使わずに使用することができる。
本発明の発熱体においては、予め通気性包材と非通気性包材により区分発熱部を形成し、局所通気材を設けた後、通気遮断シートを貼り合わせることも考えられるが、製造工程上は、まず通気性シートと通気遮断シートとを積層して予め複合シートを作製した後、当該複合シートと非通気性シートとを貼り合わせて、通気遮断シートが備えられた発熱体を作製しても良い。
本発明の「折り畳む」とは、少なくとも折り畳み部の先端等の一部が非折り畳み部の領域に接触していることをいう。
また、発熱体の折り畳み部にあたる区分け部の幅(A)と、その両側の区分発熱部の厚さの和(B)に対する比(A/B)は、0.5以上であり、好ましくは0.5〜10であり、より好ましくは0.55〜10であり、更に好ましくは0.6〜10であり、更に好ましくは0.7〜10であり、更に好ましくは1.0〜10であり、更に好ましくは1.2〜10であり、更に好ましくは1.2〜5であり、更に好ましくは1.2〜3であり、更に好ましくは2〜3である。
また、前記発熱体の折り畳み部にあたる区分け部の幅が、一面側と他の一面側とで異なる場合は、狭い(短い)幅を区分け部の幅(A)とする。
また、前記発熱体が2つ以上複数折り畳み状態で封入されるため、発熱体が大きくても包装された状態では非常にコンパクトとなり、携帯性に優れており、発熱特性の経時変化が少なく、従来の使い捨てカイロと比べて部材数を少なくでき、コストを削減できる他、使用時に出るゴミを削減でき、地球環境に優しいという利点もある。
また、本発明の区分発熱部発熱体、特にストライプ発熱体は、巻いた状態で、外袋に封入してもよい。
前記外袋のシール部内に設けられるノッチは、発熱体本体が収納されている側であるシール部の内側を除けば、任意の位置に、任意の数で、設けることができる。シール部の外側に当接しているノッチやシール部で、その内側にも外側にも当接していないノッチが一例として挙げられる。ノッチ(Vノッチ、Uノッチ、Iノッチ等)により、使用者が外袋を容易に引き裂いて開封できる。
前記外袋には、シールしたときにそのシール部分が容易に引き剥がし可能な軟接着状態となるいわゆるイージーピールフィルムを用いてもよい。このイージーピールフィルムよりなる包装シートは、非通気性の合成樹脂フィルムにイージーピール性を有するスチロール樹脂等をコーティングしたもの等、公知の材料を適宜用いることができる。
前記発熱体を収納する外袋の包材は、非通気性の包材が使用できる。前記非通気性包材や従来公知の発熱体の外袋に使用されている包材が使用できる。
前記外仮着に使用される外仮着層を構成する粘着剤は、粘着力が弱く、折り畳み作業が終わるまで、発熱体を包材に保留させることができれば、制限はない。再剥離性弱粘着剤が一例として挙げられる。場合によっては再剥離性弱粘着剤の代わりに接着力の弱い接着剤を使用してもよい。具体的には、ホットメルト型粘着剤、アクリル系粘着剤等のエマルジョン系粘着剤、ゴム系粘着剤等の溶剤系粘着剤等がある。特に、ガラス転移温度を高くした配合のものが好ましく、アクリル系ではアクリル酸の成分の比率を高くしたもの、ゴム系では高融点のタッキファイヤーを配合したもの等が好ましい。
また、ポストイット/Post−it(スリーエム社の商品名)として販売されている着脱型の付箋紙に使用される粘着剤も使用できる。
また、ホットメルト型粘着剤、特に、ホットメルト系粘着剤(SIS等のスチレン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリプロピレン系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、エチレンープロピレン共重合体系粘着剤等)が好ましい。公知又は公開された、粘着力や接着力の弱い粘着剤や接着剤も使用できる。
前記粘着力については、折り畳み作業が終わるまで、発熱体と包材とを貼着しておくことができるものであれば制限はないが、180度ピール強度(JIS Z−0237)が、好ましくは0.01g/25mm〜0.9kg/25mmであり、より好ましくは、0.01g/25mm〜0.5kg/25mmであり、更に好ましくは、0.01g/25mm〜0.3kg/25mmであり、更に好ましくは、0.01g/25mm〜0.1kg/25mmであり、更に好ましくは0.1g/25mm〜100g/25mmである。
また、前記粘着剤の塗布厚についても特に制限はないが、好ましくは3mm以下であり、より好ましくは0.1μm〜3mmであり、更に好ましくは0.1μm〜2mmであり、更に好ましくは0.1μm〜1mmである。
本発明の発熱体は、余剰水値が0.5〜80の含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を使用し製造され、少なくとも一部が通気性を有する。発熱体の全面が通気性を有していてもよく、部分的に通気性を有していてもよい。発熱組成物成形体は、圧縮された発熱組成物成形体である発熱組成物圧縮体も含む。
本発明の発熱体の製造方法は、前記発熱組成物の余剰水値の規定方法により、発熱組成物の余剰水値を指標として発熱組成物の組成の決定を含めた品質管理を行う発熱体の製造方法であれば制限はないが、前記発熱組成物の余剰水値規定方法を使用した品質管理を行い、成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体を製造する方法が一例として挙げられる。貫通孔である抜き型を使った型通し成形法や凹部を有する鋳込み型を使った鋳込み成形法により、所望の形状に成形性発熱組成物を成形し、その成形体を基材等に積層し、更に別の基材を被せ、シールして発熱体を製造する方法である。この場合、磁石を使用してもよい。平滑充填用ブレードと磁石の組み合わせによる発熱組成物の型内への収容や、磁石によるその成形体の型からの離脱に利用できる。発熱組成物成形体の成形や発熱体の製造がより容易になる。
本発明の品質管理は、発熱組成物の余剰水値を使用した製造方法であれば制限はない。
本発明の好ましい発熱体の製造方法の一例を挙げれば、実質的に平面状の包材上に余剰水値が0.5〜80の発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層し、更に他の包材を積層し、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、余分なところをカットし、発熱体とする方法が挙げられる。
前記型通し成形方法や鋳込み成形法等の型成形法により発熱組成物成形体を製造する場合は、発熱組成物の余剰水値は、0.5〜80である。型内にある発熱組成物を脱水し、包材上に積層し、被覆材で覆い、発熱組成物成形体の周縁部を粘着剤を使用した感圧(圧着)シールやヒートシール層を使用したヒートシール等でシールし、発熱体を製造してもよい。また、成形した発熱組成物成形体を吸水性包材上に積層し、被覆材で覆い、発熱組成物成形体の周縁部を粘着剤を使用した感圧(圧着)シールやヒートシール層を使用したヒートシール等でシールし、発熱体を製造してもよい。また、成形した発熱組成物成形体を不織布上に積層し、更に不織布を被せ、プレスロールでプレスし、30〜100℃の熱風(窒素または空気等)にて乾燥し、カットしてシートを基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより製造してもよい。
前記型通し成形方法とは抜き型を使用し、成形性含余剰水発熱組成物を成形し、基材の上に型の抜き形状の発熱組成物成形体を積層し、発熱組成物成形体を製造する方法である。抜き型とは所望の形状、厚さを持った貫通孔を有した型である。中空のドラム状回転体の回転面に該貫通孔が設けられているドラム状成形装置や該貫通孔を有するシート状型を複数個設けたチェーンコンベア状回転体を使ったチェーンコンベア状成形装置などが一例として挙げられる。
連続製造方法としては、回転式抜き型を使用し、長尺の基材の上に型の抜き形状の発熱組成物成形体を積層する成形機とそれを長尺の被覆材で覆い、目的とする区分け部分及び基材と被覆材の周辺部をシール(ヒートシールや圧着シールや熱圧着シール等)できる回転式のシール器を用いて、そのシール器を介し、発熱組成物成形体の周辺部及び区分け部分の必要箇所をヒートシールし、封入処理する連続製造方法が一例として挙げられる。
前記鋳込み成形法とは成形性含余剰水発熱組成物を凹部を有する鋳込み型へ充填し、成形した発熱組成物成形体を基材へ積層することにより、発熱組成物成形体を製造する方法である。抜き型とは所望の形状、厚さを持った凹部を有した型である。中空のドラム状回転体の外面に凹部を設けられている発熱組成物成形体製造装置等が一例として挙げられる。
前記連続製造方法としては、中空のドラム状回転体による凹部への充填と基材への移設により、発熱組成物成形体を長尺基材上へ積層する成形機とそれを長尺の被覆材で覆い、目的とする区分け部分及び基材と被覆材の周辺部をシール(ヒートシールや圧着シールや熱圧着シール等)できる回転式のシール器を用いて、そのシール器を介し、発熱組成物成形体の周縁部及び区分け部分の必要箇所をヒートシールし、封入処理する連続製造方法が一例として挙げられる。
本発明の発熱組成物や発熱組成物成形体を圧縮してもよい。発熱組成物成形体は圧縮した発熱組成物圧縮体を含む。圧縮は制限はないが、型内圧縮や型外圧縮が一例として挙げられる。
前記型内圧縮とは、発熱組成物が型の収納部内に存在している間に、柔軟性のあるゴムロールや収納部と相似形の圧縮型等により発熱組成物を型内で圧縮するものであり、圧縮率として、圧縮体(発熱組成物圧縮体)の厚みは、制限はないが、好ましくは型厚みの50〜99.5%であり、より好ましくは50〜95%であり、更に好ましくは55〜95%であり、更に好ましくは60〜95%であり、更に、好ましくは70〜90%である。加圧時の圧力は、成形性発熱組成物を所定の厚みに圧縮できれば、制限はない。また、圧縮成形に用いる圧縮手段としては、制限はないが、ゴム等の弾力のある平板やロ一ル、型穴に挿入できる押し込み部を有した平板やロ一ルが一例として挙げられる。
前記型外圧縮とは発熱組成物が型からはなれ、発熱組成物成形体になった後、前記発熱組成物成形体をロール等で圧縮するものである。これは通常、発熱組成物成形体を敷材及び/又は被覆材で覆った後に行うが、覆わなくてもよい。加圧時の圧力は制限はない。圧縮率は制限はない。
以下、本発明の発熱体の実施形態を図6〜図24に基づいて説明するが、本図での説明のみに制限されるものではない。
本説明の発熱組成物の余剰水値は0.5〜80である。
本説明の区分発熱部発熱体群の各収納体、及び、区分発熱部と区分け部とからなる発熱部の収納体のループスティフネスは700mN/cm以下であるので、本説明の区分発熱部発熱体群の各発熱体は手触り感覚のよい柔軟性を有している。更に好ましくは該発熱体の最小剛軟度が70mm以下である。
本説明の区分発熱部発熱体群は、剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、目温発熱体、顔温発熱体、鼻温発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体等を含む。
図6(a)は、矩形発熱体17Aの一例を示す平面図である。
図6(b)は、同A−Aの断面図である。
周辺部にシール部34を有する発熱部31が1個である、長方形の矩形発熱体17Aである。セパレータ43付きソリッド状アクリル系の粘着剤層39を設けた、非通気性の基材36と通気性の被覆材35との間に発熱組成物成形体30が挟まれ、周辺部がシールされている。通常、衣服の外側に矩形発熱体17Aを貼り、衣服を通して身体に熱を伝達するようにしたものである。。
図7(a)は、温灸発熱体18の一例を示す平面図である。
図7(b)は、同B−Bの断面図である。
周辺部にシール部34を有する発熱部31が1個である、平面形状が円形の温灸発熱体18である。
セパレータ43付粘着剤層39を設けた基材36と通気性の被覆材35に発熱組成物成形体30を挟んだ、円形の温灸発熱体18である。この直径20mmの温灸発熱体18を身体のつぼに貼り、身体に熱を伝達するようにして使用する。
図7(c)は、温灸発熱体18の他の一例を示す断面図である。
セパレータ43付粘着剤層39を設けた基材36と通気性の被覆材35に発熱組成物成形体30を挟み、粘着剤層39の中央に直径約8mmの空間部41を設けた温灸発熱体18である。
通常の温度を保持する場合は前記通気性を有する包材でよいが,特に高い温度を所望する場合、前記通気性より、高い通気性の被覆材等の包装材を使用することが好ましい。
該通気性は、JIS P8117の測定法によるガーレ一式気体透過度に準じた気体透過度で、好ましくは9sec/300cc以下であり、より好ましくは5sec/300cc以下であり、更に好ましくは3sec/300cc以下であり、更に好ましくは2sec/300cc以下である。
また、ガーレ一式気体透過度に準じた気体透過度は約0.4sec/300ccが測定限界であるので、前記測定限界を超える気体透過度はJIS L1096 の測定法によるフラジール透気度が好ましくは40cc/(cm・sec)以下であり、より好ましくは1〜40cc/(cm・sec)であり、更に好ましくは1〜20cc/(cm・sec)である。
図8(a)は、足温発熱体19の一例を示す平面図である。
図8(b)は、同C−Cの断面図である。
1個の発熱部31の周辺部にシール部34を有し、間欠的な切り込みを有しない、全足形の足温発熱体19である。ポリエチレン製の滑り止め材38/段ボールライナー紙(芯材37)/ポリエチレン製の基材36の積層体と、多孔質フィルムとナイロン製の不織布の積層体である被覆材35を使用している。発熱組成物成形体30を挟んだ、ポリエチレン製の基材36と被覆材35の多孔質フィルム間のシールは、ヒートシールであるが、粘着剤を使用した圧着シールでもよい。該足温発熱体19の最小剛軟度は、200mm以上である。
また、図示はしないが、多孔質フィルム側にメルトブロー法等により通気性粘着剤層40を設けた被覆材35を、含余剰水発熱組成物29を成形した発熱組成物成形体30を積層した基材36に被せ、発熱組成物成形体30の周縁部を圧着シールし、全足形の足温発熱体19にしてもよい。また、ポリエチレン製の滑り止め材38と非吸水性処理をした段ボールライナー紙等の非吸水性包材の積層体である基材36を使用し、非吸水性包材側に発熱組成物成形体30を積層し、更に非吸水性の被覆材35を被せ、同様にして通気性粘着剤層40を介して、発熱組成物成形体30の周縁部を圧着シールし、全足形の足温発熱体19にしてもよい。
図8(c)は、足温発熱体19の他の一例を示す平面図である。
足温発熱体19のほぼ中央部でわかれるようにして、2個の区分発熱部32、32を形成し、発熱組成物成形体30のない区分け部33のほぼ中央部にミシン目47を設けた、折り畳み可能な足温発熱体19である。ポリエチレン製の基材36と被覆材35の多孔質フィルム間のシールは、粘着剤を使用した圧着シールである。該足温発熱体19を折り畳んで外袋57に収納すると、小さくなり持ち運びやすく、外袋57の節約にもなる。
足温発熱体19における発熱組成物成形体30の周縁部のシールは、粘着剤を使用した圧着シール、ヒートシール材を使用したヒートシール、粘着剤で仮着した後にヒートシールをした仮着ヒートシールから選択して使用できる。
図9(a)は、剛軟発熱体21の一例を示す平面図である。
12個の楕円形の区分発熱部32が、区分け部33を挟んで、縦横方向に所定の間隔で設けられている。
図9(b)は、剛軟発熱体21の他の一例を示す平面図である。
ダンベル形状の中に、6個の長方形の区分発熱部32が、区分け部33を挟んで、所定の間隔で設けられている。
尚、図9(a)及び図9(b)の発熱体の収納体のループスティフネスは700mN/cm以下であるので、該剛軟発熱体21は手触り感覚のよい柔軟性を有している。該剛軟発熱体21の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化は0以下である。発熱前と発熱終了後において、柔軟性が悪くなる方向への変化がない発熱体である。
図10(a)は、ストライプ発熱体22の一例を示す平面図である。
図10(b)は、同D−Dの断面図である。
6個の長方形の区分発熱部32が区分け部33を間隔として、ストライプ状に設けられた最小剛軟度が50mm以下のストライプ発熱体22である。
基材36の上に、6個の平面形状が長方形の発熱組成物成形体30が間隔をおいて積層され、通気性の被覆材35により覆われ、発熱組成物成形体30の周縁部及び該発熱体22の周辺部がヒートシールされ、非通気面である基材36上にSIS系ホットメルト系粘着剤からなる粘着剤層39を設け、その上にセパレータ43を設けたものである。SIS系ホットメルト系粘着剤をアクリル系粘着剤に換えてもよい。
衣服の外側にストライプ発熱体22を貼り、衣服を通して身体に熱を伝達するようにしてもよい。身体用の粘着剤層39を用いて、身体に貼り、身体に熱を伝達するようにしてもよい。また、両面を通気性面とし、身体側に発熱体から発生する水蒸気をあてるようにしてもよい。
図10(c)は、ストライプ発熱体22の他の一例を示す断面図である。
通気面側に、セパレータ43付きメルトブロー法による網目状の通気性粘着剤層40が設けられた、最小剛軟度が50mm以下のストライプ発熱体22である。下着等の衣服の内側に通気面側を貼り、該ストライプ発熱体22の非通気面を通して身体に熱を伝達するようにしたものである。また、両面を通気性面とし、身体側に発熱体から発生する水蒸気をあてるようにしてもよい。
また、衣服の外側に該ストライプ発熱体22を貼り、衣服を通して身体に熱を伝達するようにしてもよい。
図10(d)は、ストライプ発熱体22の他の一例を示す断面図である。
粘着剤層39が設けられていない最小剛軟度が50mm以下のストライプ発熱体22である。区分発熱部の側面通気部62と区分発熱部の頂上部63が通気性を有している。
また、図示はしないが、該ストライプ発熱体22の両面を通気性面とし、通気性粘着剤層40、又は部分的に設けた非通気性の粘着剤層39を身体側に向けて貼り、身体側に該ストライプ発熱体22から発生する水蒸気をあてるようにしてもよい。
図11(a)は、切り離し自在発熱体23の一例を示す平面図である。
8個の区分発熱部32がストライプ状に設けられ、各区分け部33に手切れ可能なミシン目47が設けられている。
また、ミシン目47は該発熱体23の辺に当接しているが、手切れ可能であれば、ミシン目47は該発熱体23の辺に当接していなくてもよい。
図11(b)は、小発熱体23Aの一例を示す平面図である。
本小発熱体23Aは、図11(a)の切り離し自在発熱体23の最小単位で、区分発熱部32の周辺部にシール部34を有する、切り離された小発熱体23Aである。
図11(c)は、切り離し自在発熱体23の他一例を示す平面図である。
幅9mmの区分け部33を間隔として、合計16個の区分発熱部(幅8mm×長さ50mm)32が、上下に設けられている。
各区分け部33のほぼ中央部には手切れ可能なミシン目47が設けられており、該ミシン目47の端部と該発熱体23の周辺部に設けられたVノッチ49とが当接している。
図11(d)は、小発熱体23Aの他の一例を示す平面図である。
本小発熱体23Aは、図11(c)の切り離し自在発熱体23の最小単位で、区分発熱部32の周辺部にシール部34を有する、切り離された小発熱体23Aである。
尚、図11(a)、図11(c)の切り離し自在発熱体23は、 任意のミシン目47に沿って、所望の小発熱体23Aに切り分けることができ、所望によりいくつかの離れた小領域を同時に温めることができる。
図12(a)は、伸縮発熱体24の一例を示す平面図である。
図12(b)は、同E−Eの断面図である。
6個の区分発熱部32が幅7mmの区分け部33を間隔として、ストライプ状に設けられており、中央の区分け部33には1.5mm間隔で、3列からなる互い違い切り込み48が形成されている。互い違いの切り込み48の一部は該伸縮発熱体24の周辺部と当接している。セパレータ43付き粘着剤層39を設けた、非通気性の基材36と通気性の被覆材35との間に発熱組成物成形体30が挟まれ、周辺部がシールされている。該粘着剤層39はスチレン−イソプレン−スチレン系の粘着剤からなる厚さ約50μmの層である。互い違いの切り込み48の方向と直交する方向である、長手方向に互い違いの切り込み48が略網目状に可逆変形するので、本伸縮発熱体24は長手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。 他の区分け部33に互い違いの切り込み48を設けて、該伸縮発熱体24の伸縮性を大きくするのも有用である。
図13(a)は、伸縮発熱体24の他の一例を示す平面図である。
2個の区分発熱部32を一組としてストライプ状に、短手方向の区分け部(幅10mm)33を挟んで6組設けられ、短手方向の各区分け部33に3列からなる互い違いの切り込み48が設けられ、該互い違い切り込み48の端部の少なくとも一部は該発熱体24の周辺部に設けられたVノッチ49と当接している。
図13(b)は、伸縮発熱体24の他の一例を示す平面図である。
長手方向に4個の区分発熱部32が、幅10mmの区分け部33を間隔として設けられ、各区分け部33に1.5mm間隔で、3列からなる互い違い切り込み48が形成され、該互い違い切り込み48は該伸縮発熱体24の周辺部と当接している。尚、図示はしないが、非通気性の基材36には粘着剤層39がセパレータ43付きで設けられている。
図14は、バンド発熱体25の一例を示す平面図である。
6個の区分発熱部32を有する発熱部31をバンド56のほぼ中央部に固定したものであり、該バンド56の両端部付近には面ファスナー42,42,42が設置面を違えて設けられ、該発熱部31を挟んでバンド56に互い違い切り込み48、48が設けられている。バンド56は不織布とエラストマーフィルムの積層体からなる非伸長性の可換性保持部材(一例として、長さ10〜100cm×幅1〜15cm)である。該発熱部31は該バンド56の任意の位置に固定してよい。該位置にあわせ、互い違い切り込み48が設けられる。
本例では、互い違い切り込み48により該バンド発熱体25に伸縮性を付与したが、ポリマー製メッシュ(スクリム)、やゴム等の伸縮材を包材間に挟んで結合した伸縮材料をバンド56に使用してもよい。
図15(a)は、トンネル通気発熱体26の一例を示す平面図である。
図15(b)は、同F−Fの断面図である。
6個の発熱組成物成形体30が被覆材35と基材36の間に挟まれ、局所通気材51は、6個の区分発熱部32の通気面側を覆うようにして設けられ、長手方向の両端部に粘着剤等からなる固定部(接着層、粘着層、ヒートシール層等)50、50で固定されている。該局所通気材51と区分発熱部の側面通気部62と区分け部33とから実質的な空間部52が形成され、両端の通気孔53から空気を取り入れる。セパレータ43付き粘着剤層39が基材36側に設けられている。
所望により局所通気材51に穿孔等による通気孔53を設けてもよい。
また、図示しないが、局所通気材51は1個以上の区分発熱部の頂上部63の少なくとも一部に粘着剤からなる固定部50を介して固定されてもよい。また、2個の区分発熱部32と1個の区分け部33と1個以上の空間部52を一組として、該区分発熱部32の外側の区分け部33において、局所通気材51と区分け部33を粘着剤や接着剤等からなる固定部50を介して固定し、そのほぼ中央部に手切れ可能なミシン目47を設け、該区分け部33で連接された切り離し自在薬剤発熱体27Aとしてもよい。
図16(a)は、トンネル通気発熱体26の空間部52の近傍の一例を示す部分拡大断面図である。
発熱組成物成形体30がセパレータ43付粘着剤層39を有する基材36と通気性の被覆材35に挟まれ、局所通気材51が区分け部33に固定されておらず、区分発熱部32の頂上部63を覆い、区分け部33に区分発熱部の側面通気部62と区分け部33と局所通気材51とから構成される空間部52を1つ設けたものである。
図16(b)は、トンネル通気発熱体26の空間部52の近傍の他の一例を示す部分拡大断面図である。
トンネル通気発熱体26の区分け部33のほぼ中央部に、局所通気材51を粘着剤からなる固定部50を介して固定し、1つの区分け部33に空間部52を2つ設けたものである。
図17(a)は、薬剤発熱体27の一例を示す平面図である。
図17(b)は、同G−Gの断面図である。
セパレータ43付き粘着剤層39を設けた、非通気性の基材36と通気性の被覆材35との間に発熱組成物成形体30が挟まれ、周辺部がシールされ、更に、区分発熱部32と区分け部33とからなる凹凸状の表面に穿孔した通気孔53を有する局所通気材51が固定部(粘着層、接着層、ヒートシール層等)50を介して薬剤発熱体27の全周辺部で固定され、局所通気材51と区分発熱部の側面通気部62と区分け部33とから実質的な空間部52が形成され、局所通気材51の通気孔53から空気を取り入れる。薬剤発熱体27の最小剛軟度は50mm以下である。局所通気材51は非通気性包材に穿孔した通気孔53を設けた包材である。また、局所通気材51は1個以上の区分発熱部の頂上部63の少なくとも一部に固定部50を介して固定されてもよい。非通気性の基材36はセパレータ43付き、機能物質を含有する粘着剤層39が設けられている。
図17(c)は、薬剤発熱体27の他の一例を示す平面図である。
局所通気材51の通気孔53に、取っ手55付き非通気性の通気遮断シート54が取り外し可能に貼り合わせられている。
図17(d)は、薬剤発熱体27の他の一例を示す断面図である。
粘着剤層39及びセパレータ43を設けていない薬剤発熱体27である。
機能性物質は、薬剤発熱体27の露出部の少なくとも一部に含有されている。
該薬剤発熱体27は、基材36と局所通気材51が非通気性であるので、発熱組成物30と機能性物質を含有する、該露出部との相互作用が防げ、それぞれの機能が維持できる。また、通気遮断シート54で通気孔53を塞ぐことにより発熱組成物成形体30と薬剤発熱体27の露出部との相互作用が防止でき、長期保存にも耐えうる薬剤発熱体27が得られる。
図18(a)は、薬剤発熱体27の他の一例を示す平面図である。
図18(b)は、同H−Hの断面図である。非通気性の基材36と通気性の被覆材35との間に発熱組成物成形体30が挟まれ、周辺部がシールされ、更に、被覆材35側に、粘着剤層39(通気性粘着剤層40でも良い)を設けた、穿孔した通気孔53を有する局所通気材51が固定部50を介して薬剤発熱体27の全周辺部で固定されている。通気孔53には少なくとも通気を遮断する程の粘着剤層39は設けられていない。局所通気材51と区分発熱部の側面通気部62と区分け部33とから実質的な空間部52が形成され、局所通気材51の通気孔53から空気を取り入る。機能性物質は、薬剤発熱体27の基材36の表面に含有されている。粘着剤層39(又は通気性粘着剤層40)上にセパレータ43を設けることが好ましい。
図19(a)は、切り離し自在薬剤発熱体27Aの一例を示す平面図である。
図19(b)は、同I−Iの断面図である。
区分発熱部32区分け部33とからなる凹凸状の表面に穿孔した通気孔53を有する局所通気材51が固定部(粘着層、接着層、ヒートシール層等)50を介して切り離し自在薬剤発熱体27Aの全周辺部で固定され、更に、一つおきに区分け部33と局所通気材51が固定部(粘着層、接着層、ヒートシール層等)50を介して固定されている。区分発熱部の頂上部63は局所通気材51で覆われている。該区分け部33と該局所通気材51が固定されている領域のほぼ中央部に手切れ可能なミシン目47が設けられ、2個の区分発熱部32と1個の区分け部33を一組として、3組が連接されている。各組は通気孔53付き局所通気材51と区分発熱部の側面通気部62と区分け部33とから形成された実質的な空間部52を有し、局所通気材51の通気孔53から空気を取り入れる。
手切れ可能なミシン目47の端部は切り離し自在薬剤発熱体27Aの周辺部に当接しているが、手切れが可能であれば該発熱体27Aの周辺部に当接していなくてもよい。基材36側にはセパレータ43付き、機能物質を含有する粘着剤層39が設けてある。所望により、ミシン目47はセパレータ43を貫通してもよいし、貫通しなくてもよい。また、所望により切り離し自在薬剤発熱体27Aの周辺部にある手切れ可能なミシン目47の端部にVノッチ49等を設けてもよい。
図19(c)は、小薬剤発熱体27Bの一例を示す断面図である。
切り離し自在薬剤発熱体27Aを、手切れ可能なミシン目47で切り離した1個の小薬剤発熱体27Bである。
発熱組成物成形体30がセパレータ43付粘着剤層39を有する基材36と通気性の被覆材35に挟まれ、区分発熱部の側面通気部62と区分け部33と通気孔53付局所通気材51とから構成される空間部52を有している小薬剤発熱体27Bである。
使用時、所望に合わせて、切り離し自在薬剤発熱体27Aを複数の小薬剤発熱体27Bに分け、所望の場所に貼ることができる。
図20(a)は、目温発熱体66の一例を示す平面図である。
図20(b)は、同J−Jの断面図である。
非通気性の基材36と通気性の被覆材35との間に発熱組成物成形体30が挟まれ、周辺部がシールされ、更に、両端部に穴74、74付耳掛け部73、73の各端部が発熱体本体の両端部にシールされた固定部50、50を介して固定され、中央部の上側にVノッチ49が設けられ、鼻周縁部にあたる下側は曲面になっており、その両側に各3個の区分発熱部32、32、32が設けられている。更に本発明の目温発熱体66は、該Vノッチ49を大きいV状の切り込みに換えたり、曲面にする等、中央部に切り込み、ノッチ、曲面等の加工を加えてもよい。
図20(c)は、目温発熱体66の他の一例を示す平面図である。
目温発熱体66の目側67を示す。中央部に手切れ可能な切り込み(ミシン目47)が設けられた穴74、74付耳掛け部73、73の各端部が発熱体本体の両端部にシールされた固定部50、50を介して固定され、中央部の上側にVノッチ49が設けられ、鼻周縁部にあたる下側は曲面になっている。
図20(d)は、目温発熱体66の他の一例を示す断面図である。
目温発熱体66の両側に不織布からなる風合い材68、68が設けられている。区分け部33、33と風合い材68、68との間に空間部52、52が形成されている。該風合い材68の少なくとも一方を局所通気材51又は風合い材68付局所通気材51に換えてもよい。 例えば目側67の風合い材68を局所通気材51又は風合い材68付局所通気材51に換えてもよい。
図20(e)は、顔温発熱体69の一例を示す平面図である。
マスク形の顔温発熱体69である。両端部に耳掛け部73である耳掛けゴム75、75が設けられ、中央の区分け部33は幅が広く、両側に各3個の区分発熱部32、32、32が設けられている。該耳掛けゴム75、75は耳掛けひも75に換えてもよい。
図20(f)は、顔温発熱体69の他の一例を示す斜視図である。
組み立て式の顔温発熱体69である。両端部に耳掛けゴム75、75を有し、発熱体保持部72に支持された発熱体収納部71を設けたマスク70にストライプ発熱体22等の区分発熱部発熱体20を挿入して使用する。
該区分発熱部発熱体20としてトンネル通気発熱体26や薬剤発熱体27の構造を有する発熱体にすると、より適温で使用できる。
図20(g) は、鼻温発熱体69Aの一例を示す平面図である。
中央の区分け部33の両側に区分発熱部32を各1個有する発熱部31を設け、少なくとも鼻の両側に相当する領域を加温できるようした、一体式の鼻温発熱体69Aである。
該発熱部31をトンネル通気発熱体26や薬剤発熱体27の構造を有する発熱部にすると、より適温で使用できる。
図20(h)は、顔温発熱体69及び鼻温発熱体69A用のトンネル通気発熱体26の他の一例を示す平面図である。
局所通気材51が、中央の区分け部33を挟んで設けられた2個の区分発熱部32、32を覆い、トンネル通気発熱体26の両端部に固定部50、50を介して固定されている。
図21(a)は、折り畳まれる前の剛軟発熱体21の他の一例を示す平面図である。中央の区分け部33が両側の区分発熱部32、32の高さの和の半分より大きい幅の区分け部33を有する。
図21(b)は、外袋付き外仮着折り畳み発熱体28の一例を示す平面図である。
図21(c)は、同K−Kの断面図である。
剛軟発熱体21を通気性の被覆材35側を内側にして中央の区分け部33で2つに折り畳まれた発熱体60が、外袋57の一部と外仮着層58を介して外仮着され、非通気性の収納体である外袋57に封入された外袋付き外仮着折り畳み発熱体28である。Iノッチ49が、外袋57のシール部59内に設けられ、シール部59の周辺部とは当接していない。
図21(d)は、外袋付き外仮着折り畳み発熱体28の他の一例を示す平面図である。
外袋57の一部と外仮着層58を介して外仮着し、折り畳まれた発熱体60が外袋57に封入され、Iノッチ49が外袋57のシール部59内に設けられ、その一端が外袋57のシール部59の外側周辺部に当接して設けられている。 また、図示はしないが、Iノッチ49を互い違い切り込み48に換えてもよい。外袋57の一辺のシール部59内の一部領域又は全領域に設けてもよい。
図22は、剛軟発熱体21の柔軟性を示す断面図である。
支持台61から突き出された6個の区分発熱部を有する剛軟発熱体21は途中から折れ曲がり、支持台61の斜め辺に接触しており、高い柔軟性を示している。
図23は、単一発熱部発熱体17の非柔軟性を示す断面図である。
支持台61から突き出された市販の貼るカイロである単一発熱部発熱体17は突き出し方向に伸びたままで、支持台61の斜め辺に接触しておらず、 柔軟性はない。
図24(a)は、間欠的な切り込み44の一種である互い違い切り込み48の一例を示す平面図である。3列の、切り込み部45が繋ぎ部46より長い互い違い切り込み48である。
図24(b)は、間欠的な切り込み44の一種であるミシン目47の一例を示す平面図である。切り込み部45が繋ぎ部46より長いミシン目47である。手切れ可能用として好ましい。
図24(c)は、間欠的な切り込み44の一種であるミシン目47の他の一例を示す平面図である。
切り込み部45と繋ぎ部46が同じ長さのミシン目47の一例である。
本発明の発熱体の物性においては、同一発熱組成物、同一包材を使用して製造された複数の収納体、発熱体をそれぞれを一つの群と見なし、その群は同一物性を有するとする。これに基づき個々の収納体、発熱体の物性を規定する。即ち、複数の物性が、同一サンプルから測定採取できない場合は、一つの群から複数のサンプルを取り出し、測定し、それらを組み合わせた物性をその群に属する、各サンプルの物性とする。
前記「 同一発熱組成物、同一包材を使用して製造された」には、同一製造番号を有する複数の発熱体等も含む。同一製造番号の発熱体は同一物性や同一特性を有するものとする。
前記同一製造番号を有する複数の発熱体とは、
1.製造番号が同一である発熱体で2個以上複数の発熱体からなる群か ら選ばれた発熱体
2.製造番号が付与されておらず、同一原料、同一包材を使用して製造 された2個以上複数の発熱体からなる群から選ばれた発熱体
3.余剰水値が0を超える含余剰水発熱組成物を使用する場合は、該含 余剰水発熱組成物を含有した発熱体の製造番号を採用する。
前記製造番号とは、発熱体の製造の手がかりを示す番号、記号等を意味する。発熱体、外袋に収容された発熱体の外袋、ピロー包装や箱等の2個以上複数の発熱体を有するまとめ袋の何れかに付与されている製造番号又はそれに相当する番号、記号、ロットナンバー、製造ロット、バーコード等で、生産年、月、製造機械等の情報を有する。複数の発熱体が多くまとめられ、番号や記号が明確なものであれば制限はない。S10 2437、7B08、510264等が一例として挙げられる。
一例として、同一製造番号の試料群を例に挙げて、物性測定を説明すると、 試料群から 第一のサンプル、第二のサンプル、第三のサンプルを選び、第一のサンプルは、発熱前の発熱組成物の余剰水値及び立ち上がり昇温速度、収納体のループスティフネスを測定する。
第二のサンプルは、発熱終了後の収納体のループスティフネスを測定する。 第三のサンプルは、発熱前の最小剛軟度及び発熱終了後の最小剛軟度を測定する。ただし、 発熱前の最小剛軟度を第三のサンプルで、発熱終了後の最小剛軟度を第四のサンプルで測定してもよい。
サンプルの数としては、第一のサンプルの数は、1個以上であり、好ましくは2個以上であり、より好ましくは3個以上である。第二のサンプルの数は、1個以上であり、好ましくは2個以上であり、より好ましくは3個以上である。
前記余剰水値、ループスティフネス、最小剛軟度等の各サンプルの値はサンプル数の算術平均を採用するのが好ましい。
前記発熱体の厚みは、ノギスを用いて3点以上を測定し、平均値を求めることにより測定する。
前記「発熱終了後の発熱体の区分発熱部の端部を開け」の端部とは、区分発熱部の一端部又は両端部の少なくとも一方を示す。
1.ループスティフネスの測定
幅0.5〜1cm、好ましくは1cmで、ループ長50mm以上の帯状のサンプルの中央付近で、ループ長50mm円形ループをつくり、この円形ループを外側から5mm押し込んだときにかかる荷重をサンプル幅当たりに換算し、mN/cm単位で表示した値をループスティフネスとする。
また、必要であれば、1gF≒9.8mNで換算する。
即ち、
ループスティフネス〔mN/cm〕=測定ループスティフネス〔mN〕/測 定サンプルの幅〔cm〕
測定点は、1点以上であり、好ましくは2点以上であり、より好ましくは3 点以上である。

2.ループスティフネスの測定用サンプルン
1)発熱前の発熱体の収納体のサンプル
発熱体の区分発熱部の端部を開け、含水発熱組成物を取り出し、残った収納体の非シール領域である区分発熱部領域とシール領域である区分け部をほぼ直交して通過する方向で、発熱体の周辺部のシール部を含めた領域の長手方向に切り取られた収納体の切片をサンプルとする。
2)発熱終了後の発熱体の収納体のサンプル
発熱体を通常の雰囲気下で発熱させ、該発熱体の温度が37℃を下回った時点を、使用終了と仮定し、発熱終了後の発熱体の区分発熱部の端部を開け、発熱組成物を取り出し、残った収納体の非シール領域である区分発熱部領域とシール領域である区分け部をほぼ直交して通過する方向で、発熱体の周辺部のシール部を含めた領域の長手方向に切り取られた収納体の切片をサンプルとする。
3)発熱前の発熱体の区分け部のサンプル
発熱前の発熱体の区分け部に沿って、発熱体の周辺部のシール部を含めた領域の長手方向に切り取られた切片をサンプルとする。発熱前の発熱体の収納体の区分け部でもよい。
4)発熱終了後の発熱体の区分け部のサンプル
発熱終了後の発熱体の区分け部に沿って、発熱体の周辺部のシール部を含めた領域の長手方向に切り取られた切片をサンプルとする。発熱終了後の発熱体の収納体の区分け部でもよい。
前記サンプルのループスティフネスの測定において、
1)ループ長50mmのループ形成部位にマジックペンやフェルトペン等でマーキングを施してもよい。
2)粘着層等の固定手段を有する場合は、該固定手段が内側になるようにし、セパレータは除いて、ループスティフネスを測定する。
3)前記サンプルの長さが短い場合は、サンプルに、固定用フィルム等を継ぎ足して測定してもよい。例えば、ループ長50mmのサンプルに、固定用フィルム等を継ぎ足して測定してもよい。
4)発熱体又は収納体が局所通気材、風合い材、温度緩衝材等をを有する場合は、それらを取り除き、サンプルを切り出す。しかし、それらが発熱体又は収納体に固定され、それらを外すと発熱体又は収納体が壊れてしまう場合は、できる限りそれらを除き、サンプルを作成する。これは、最大引張強度や破断伸びの測定用サンプルにも適用する。
前記発熱体又は収納体の区分け部の最大引張強度及び破断伸び測定用サンプルは、発熱体又は収納体の区分け部を切り取り、区分け部の破断伸びは、区分け部の長手方向に沿って伸ばしたときの破断伸びの値を採用する。
区分け部の最大引張強度、破断伸びを測定するサンプルの幅と長さは、最大引張強度及び破断伸びが測定できれば制限はない。区分け部のサイズにしたがってサンプルを作成し、測定すればよい。幅は20mm以下、長さは200mm以下が好ましい。
前記ループスティフネスを測定する装置は、ループスティフネスが測定できれば制限はないが、東洋精機(株)製ループスティフネステスタ、テスター産業(株)製ループスティフネステスタ等が一例として挙げられる。
本発明の引張試験は、JIS L1096に準じて行われる。例えば、包材は、幅8mm×長さ80mmにカットされたサンプルの端部をロードセルに荷重をかけることなく、すべてゆるみを除去するのに十分な引張力をかけられ、チャック間距離を20mmに調整され、装置に設置される。次に試料の温度は所望の試験温度(例えば25℃、80℃等)に安定化された後、装置を稼働させ、クロスヘッド速度を約50mm/分でチャック間を伸ばし、チャートに記録する。
尚、測定用サンプルは、幅が3〜20mm、長さが30〜200mmであることが好ましく、チャック間距離は、10〜100mmであることが好ましい。
1)最大引張強度 (g/mm)
試料の引張強度のうち最大の値をチャートから読みとり、試料幅で除して、 mm単位に換算した値を最大引張強度とする。
2)破断伸び
試料が破断した時の伸びをチャートから読みとり、破断伸びとする。
即ち、
P(%)=100×(LB−LS)/LS
P : 破断伸び
LB : 破断時の試料の長さ(破断時のチャック間距離)
LS : 設置時の試料の長さ(設置時のチャック間距離)
また、試料の幅が狭い場合は、台紙等に固定し、試験してもよい。
本発明の立ち上がり昇温速度測定方法は、発熱組成物や発熱組成物成形体を使用し、風のない、周囲温度が23 〜30℃、好ましくは23 ℃の条件下、試料が測定時、空気と接触できる状態で測定する。発熱組成物や発熱組成物成形体が熱を有している場合は、発熱組成物や発熱組成物成形体を周囲温度にしてから測定をすることが好ましい。発熱温度の測定はデータコレクタを用い、測定タイミング2秒で、試験開始時の温度(Ts)と試験開始5分後の温度(Te)を測定する。温度計を用いることもできる。
1)脚付き支持台の塩化ビニル等のプラスチック製支持板(厚さ5mm×長さ600mm×幅600mm)の裏面の中央部付近に成形型の抜き穴形状を覆うように磁石を設ける。
2)温度センサー又は温度計の球部を支持板中央部上に置く。
3)厚さ約80μmの粘着剤層付き厚さ25μm×長さ250mm×幅200mmのポリエチレンフィルムの中央がセンサー又は温度計の球部のところにくるようにして、粘着剤層を介して支持板に貼り付ける。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、長さ80mm×幅50mm×高さ4mmの抜き穴を持つ長さ250mm×幅200mmの型板を置き、その抜き穴付近に試料を置き、充填板を型板面に沿って動かし、型内に試料を充填する。次に、支持板下の磁石を除き、温度測定を開始する。
2.発熱組成物成形体の場合
1)〜3)は発熱組成物の場合と同じである。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、発熱組成物成形体を置き、温度測定を開始する。発熱組成物成形体が簡単に崩れる場合は崩して発熱組成物と同じようにして測定する。測定する発熱組成物は、発熱組成物を外袋等の非通気性袋に封入して、23℃の環境下に置き、発熱組成物が該環境下になってから測定することが好ましい。
3.立ち上がり昇温速度
立ち上がり昇温速度は発熱開始時の温度(Ts)と試験開始5分後の温度(Te)の差(Te−Ts)である。
本発明の発熱性能試験は、発熱体を使用し、風のない、周囲温度23〜30℃、好ましくは23℃の条件下、試料が測定時、空気と接触できる状態で測定する。発熱体を周囲温度にしてから測定をすることが好ましい。発熱温度の測定はデータコレクタを用い、発熱特性を測定する。温度計を用いることもできる。
1)脚付き支持台の塩化ビニル等のプラスチック製支持板(厚さ5mm×長さ600mm×幅600mm)上にタオル布を4枚重ねて敷く。
2)温度センサー又は温度計の球部をタオル布中央部上に置く。
3)発熱体の非通気面を温度センサー又は温度計の球部に向けて、発熱体の中央部を該温度センサー又は温度計の球部のところにくるようにして置く。
4)その上にタオル布を4枚重ねる。
5)温度測定を開始する。
本発明における剛軟度とは、剛性(ハリ、コシ)又は柔軟性を示し、JIS L 1096A法(45°カンチレバー法)に準じ、試料として発熱体自身を用いたこと以外は同法に従ったものである。即ち、一端が45°(度)の斜面をもつ表面の滑らかな水平台の上に発熱体の一辺をスケール基線に合わせて置く。次に、適当な方法によって発熱体を斜面の方向に緩やかに滑らせて、発熱体の一端の中央点が斜面と接したときに他端の位置をスケールによって読む。剛軟度は発熱体が移動した長さ(mm)で示され、それぞれ発熱体5個を測り、平均値を出す。ただし、水平台には、発熱体の発熱組成物入り発熱部が移動方向距離が5mm以上、移動方向と直交する方向の距離が20mm以上残っていることとする。また、水平台に置かれた発熱体の長さは発熱組成物が存在している領域を横断していること又は発熱組成物が存在している領域と存在していない領域を直線的に横断していることとする。
1)粘着剤層を有する発熱体の剛軟度の測定算出方法
(1)発熱体の粘着剤層を有しない側の面を水平台上に置いて測定する。
(2)発熱体の粘着剤層を有する側が水平台側面に向かい合い、粘着剤層 が水平台につき測定できない場合は、粘着剤層にカバーを付け、カ バーを付けた粘着剤層側の面を水平台上に置いて測定する。
(3)粘着剤層付き発熱体の粘着剤層を覆うカバーは、剛軟度が30mm 以下の、好ましくは20mm以下の、より好ましくは10mm以下 の、更に好ましくは5mm以下のプラスチックフィルム、及び/又 は、厚み50μm以下、好ましくは25μm以下、より好ましくは 1μm〜25μm、更に好ましくは1μm〜15μm、更に好まし くは1μm〜10μmの腰のないプラスチックフィルム、或いは、 軽く揉んでシワができるプラスチックフィルム等の腰のない、柔ら かいフィルムを使用する。ポリエチレンフィルム、塩化ビニリデン フィルム、塩化ビニルフィルム等のラップフィルムやロール状ポリ 袋が一例として挙げられる。
2)本発明の最小剛軟度の測定と算出方法
1個の発熱体について、一面を水平台上に置いて、各方向の剛軟度を測定する。次に、他の一面を水平台上に置いて、同様に測定して、それぞれの剛軟度を出す。各値の中で最も小さい値の剛軟度を最小剛軟度とする。
3)基材や被覆材等の包装材の剛軟度は、短手100mm×長手200mmの試験片を作成し、長手方向(200mm方向)の剛軟度を採用する。該包材から上記サイズの試験片が作成できない場合は、可能な限り、上記試験片に近いサイズの試験片を作成し測定する。
本発明の最小剛軟度差は、発熱前の最小剛軟度と、発熱前の最小剛軟度方向で発熱終了後の剛軟度との差である。
即ち、
最小剛軟度差=(発熱前の最小剛軟度)−(発熱前の最小剛軟度方向で、
発熱終了後の剛軟度)
である。
発熱終了後の最小剛軟度方向の剛軟度は、得られた発熱体を通常の雰囲気下で発熱させ、該発熱体の温度が37℃を下回った時点を、使用終了と仮定し、発熱前の最小剛軟度と同じ方向の発熱終了後の発熱体の剛軟度である。
本発明の最小剛軟度の変化とは、発熱体又は発熱部の発熱前に対する発熱終了後の最小剛軟度の割合を示す値である。最小剛軟度変化は、次式により算出される。
最小剛軟度変化(%) =((B−A)/A)×100
A:発熱前の発熱体の最小剛軟度(mm)
B:発熱終了後の発熱体の該最小剛軟度(mm)
1)測定中の発熱は無視し、速やかに測定する。
2)得られた発熱体を、風のない20℃の環境下の空気中に放置し、発熱させ、発熱が終わり、該発熱体の温度が環境温度と同じになった時点を、発熱終了とし、該発熱体に対して、発熱前の発熱体の最小剛軟度を示した方向に対する剛軟度を測定し、発熱終了後の発熱体の最小剛軟度とする。
または、身体又は衣服に取り付けて、発熱させ、発熱終了後に、該発熱体に対して、発熱前の発熱体の最小剛軟度を示した方向に対する剛軟度を測定し、発熱終了後の発熱体の最小剛軟度とする。
3)発熱前の発熱体の最小剛軟度の測定方向と発熱終了後の発熱体の該最小剛軟度の測定方向は同じ測定方向とする。
4)発熱前の発熱体の最小剛軟度(A)が測定できず、発熱終了後の最小剛軟度(B)が測定できる場合、発熱終了後の発熱体の該最小剛軟度(B)を有する方向と同一方向の発熱体の最長の長さを最小剛軟度(A)とする。
本発明の最小剛軟度率とは、発熱体又は発熱部の最小剛軟度とその方向の全長に対する剛軟度率であり、次式により算出される。
最小剛軟度率(%)=(A/L)×100
A:発熱体又は発熱部の最小剛軟度
L:最小剛軟度を示す方向における発熱体又は発熱部の 全長
本発明の最大剛軟度比とは、発熱体の最小剛軟度に対する発熱体の最小剛軟度を有する方向と直角方向の剛軟度との比率である。取り扱い性を示す指標であり、この値が大きいほど取り扱い性がよい。すなわち一方向に曲がりやすく、それと直角方向に曲がりにくい構造を有していると、曲げに方向性が生じ、曲がりにくい方向が柱になり、発熱体を人体等に貼りやすい。最大剛軟度比は発熱体の取り扱い易さを示し、値が大きい程、取り扱いが容易である。
最大剛軟度比=(C/A)
A:発熱体又は発熱部の最小剛軟度
C:発熱体の最小剛軟度を有する方向と直角方向の剛軟 度
ただし、最大剛軟度が大きすぎて測定不能の場合は、そ の方向の最大長さを剛軟度とする。
任意の剛軟度、剛軟度の変化を求める場合は、測定方法は同じあり、前記最小剛軟度、最小剛軟度変化、最小剛軟度率、の各項目の記述において、「最小」の文字を除けばよい。また剛軟度率の場合は最大剛軟度率の「最大」の文字を除けばよい。
前記固定部とは、発熱体を製造する時に包材と固定する領域であり、接着層、粘着層、ヒートシール層等又はそれらの任意の混合層、それらの組み合わせから構成される。
前記接着層とは、接着剤、粘着剤、ヒートシール材等から構成され、発熱体を製造する時に、包材と包材、及び/又は、包材を発熱体に固定したり、貼り合わせたりする等の固定層であり、包材等が固定できれば制限はない。構成材料としては、シアン系接着剤等の接着剤、本明細書に記載の粘着剤、ヒートシール材が一例としてあげられる。
前記粘着層とは、粘着剤から構成され、発熱体を製造する時に、包材と包材、及び/又は、包材を発熱体に固定したり、貼り合わせたりする等の固定層であり、包材等が固定できれば制限はない。構成材料としては、本明細書に記載の粘着剤が一例としてあげられる。
前記混合層とは、接着層、粘着層、ヒートシール層の各構成成分から選ばれた少なくとも二種以上を有する層である。
前記接着層、粘着層、仮着層の構成材料は、従来、化学カイロや発熱体や湿布剤に使用されているもの、技術的に開示されたものも使用できる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
前記余剰水値の測定には濾材として中村理科工業(株)製濾紙No.2又は、東洋濾紙(株)製濾紙No.2を使用した。また、 包材、ヒートシール層等のシール層、粘着剤層、区分け部の数や幅等を調整することにより、収納体のループスティフネスを調整した。
(実施例1)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.8重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し含余剰水発熱組成物を作成した。非通気性収納体である外袋に封入し、20℃の環境下において、20℃に調整した。次に、 外袋より 含余剰水発熱組成物を取り出し、含余剰水発熱組成物の余剰水値を、図1〜図5に示すようにして求めた。
中心点から放射状に45°間隔で8本の線が書かれた、円形の濾紙(中村理科工業(株)製濾紙No.2)(図1)を、ステンレス板上に置き、前記濾紙の中心に、直径30mm×高さ20mmの中空円筒状の穴を持つ長さ150mm×幅100mmの型板を置き、その中空円筒状の穴付近に、前記発熱組成物を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、前記発熱組成物を押し込みながら中空円筒状の穴へ入れ、型板面に沿って、前記発熱組成物を擦り切り、さらに、測定中に発熱反応が起こらないようにするために、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた線に沿って、水又は水溶液の浸透軌跡を中空円筒の穴の縁である円周部から浸透先端までの距離として、各線上からその距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各値(a,b,c,d,e,f,g,h)を測定余剰水値とし、その8個の測定余剰水値を算術平均した値(mm)を型板の中空円筒状の穴の高さ(mm)でわり、更に100をかけた値を求めた。前記同一発熱組成物より測定した3個の値を平均した値を前記発熱組成物の余剰水値とした。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は25であり、立ち上り昇温速度は、10℃/5分であった。
ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムの積層体を通気性の被覆材に、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムを非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・day)であった。該含余剰水発熱組成物を型通し成形し、発熱組成物成形体を該基材上に積層し、、更に該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、シール幅が8mmで、長さ109mm×幅79mmの発熱部を有する長さ125mm×幅95mmの発熱体を複数個、作成した。さらに、該発熱体を非通気性収の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、肌着に貼り発熱試験をしたが、試験開始後まもなく温かくなり、温かい時間が8時間以上続いた。このように、本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法を使用すれば、発熱熱組成物中の余剰水量を簡単に規定できる。また、該含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。
(比較例1)
実施例1における吸水性ポリマー(粒径300μm以下)を8.0重量部以外は、実施例1と同様にして、11%食塩水を混合し、余剰水値が100の含余剰水発熱組成物を使用した。該含余剰水発熱組成物の立ち上がり昇温速度は、0℃/5分であった。該含余剰水発熱組成物を使用して、実施例1と同様にして発熱体を複数個、作成した。さらに、該発熱体を非通気性収の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、発熱試験をしたが、温かくならず、温かくなる時間が非常に遅く、温度も低いままで時間が経過した。
(比較例2)
実施例1におけるカルボキシメチルセルロースナトリウムを4.0重量部にした以外は、実施例1と同様にして、11%食塩水を混合し、余剰水値が25の含水発熱組成物を使用した。該含余剰水発熱組成物の立ち上がり昇温速度は、0℃/5分であった。該含余剰水発熱組成物を使用して、実施例1と同様にして発熱体を複数個、作成した。さらに、該発熱体を非通気性収の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、発熱試験をしたが、温かくならず、温かくなる時間が非常に遅く、温度も低いままで時間が経過した。
(実施例2)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.5重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。
該含余剰水発熱組成物の余剰水値は30であり、立ち上がり昇温速度は8℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムの積層体を通気性の被覆材に、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムを非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・day)であった。
長さ107mm×幅77mmの抜き孔を有する厚さ2mmの抜き型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を長さ150mm×幅120mmの該基材のポリエチレンフィルム面上に積層した。多孔質フィルムとコポリマーフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部を幅8mmで、ヒートシールし、カットし、シール幅が8mmで、長さ109mm×幅79mmの発熱部を有する長さ125mm×幅95mmの発熱体を複数個、作製した。
該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、肌着に貼り発熱試験をしたが、すぐに温かくなり、温かい時間が8時間以上続いた。
(実施例3)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作製した。
該含余剰水発熱組成物の余剰水値は20であり、立ち上がり昇温速度は8℃/5分であった。余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
多孔質フィルム側にメルトブロー法により通気性粘着剤層を設けた、多孔質フィルムとナイロン不織布の積層体を被覆材に、ポリエチレン製の滑り止め材と非吸水性処理をした段ボールライナー紙の積層体を基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が900g/(m・day)であった。一対の全足形の貫通孔を有する厚さ1.0mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を基材の非吸水性処理をした段ボールライナー紙上に積層し、更に、被覆材の通気性粘着剤層側がそれに対向するように積層し、発熱組成物成形体の周縁部を圧着シールし、間欠的な切り込みのない、単一発熱部発熱体からなり、最大長さが220mmの、一対の全足形の足温発熱体を作製した。全足形の曲面を有する形状の発熱組成物成形体が型成形できるほど、含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が900g/(m・day)であった。さらに、該足温発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該足温発熱体を外袋より取り出し、使用したが、靴の中で、該足温発熱体が丸まらず、足温用として使い勝手がきわめてよかった。該足温発体の最小剛軟度は220mmを超え、測定不能であり、使用中、足温発熱体が丸まらず、足温用としての役割を確実に果たしていることと一致している。
(実施例4)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)7.0重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は26であり、立ち上がり昇度速度は2℃/5分であった。
ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムの積層体を通気性の被覆材に、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムを非通気性の基材に使用した。
6個の貫通孔を有する厚さ2mmの型を用いた型通し成形をした発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、多孔質フィルムとコポリマーフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、区分発熱部が長さ77mm×幅12mmで、区分け部が、長さ77mm×幅10mmであり、6個の区分発熱部が区分け部を間隔として間隔を置いて設けられ、長さ138mm×幅93mmの発熱体を複数個、作製した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400であった。余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。さらに、該発熱体を非通気性収の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、肌着に貼り発熱試験をしたが、試験開始後まもなく温かくなり、温かい時間が8時間以上続いた。このように、本発明の発熱組成物の余剰水値の規定方法を使用すれば、発熱熱組成物中の余剰水量を簡単に規定できる。また、長さ77mm×幅12mmの区分発熱部を10mmの間隔を置いて6個も型成形し、設けられるほど、該含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。
(実施例5)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作製した。
該含余剰水発熱組成物の余剰水値は30で、立ち上り昇温速度は、8℃/5分であった。該余剰水値は東洋濾紙(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムの積層体を通気性の被覆材に、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムを非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・day)であった。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・day)であった。
8個の貫通孔を有する厚さ2.5mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、更に、多孔質フィルムとコポリマーフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部を幅8mmでヒートシールし、カットし、8個の区分発熱部を有し、区分け部が長さ79mm×幅8mm、区分発熱部が長さ79mm×幅10mmの複合発熱部を有する、シール幅が8mmで、長さ152mm×幅95mmの発熱体を複数個、作製した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・day)であった。一部の発熱体に各区分け部のほぼ中央に間欠的な切り込みであるミシン目を設け、手切れ可能にした発熱体も作製した。 さらに、これら発熱体を非通気性収納袋である外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、該ミシン目が付与されていない発熱体の物性を測定した。その結果1にその物性値を示す。また、該発熱体の各区分発熱部の一つの端部を切り、発熱組成物を取り出した後の収納体のループスティフネスは98mN/mmであった。また、基材と被覆材の剛軟度は55〜60であった。
また、該発熱体を外袋より取り出し、肌着に貼り発熱試験をしたが、すぐに温かくなり、温かい時間が8時間以上続いた。柔軟性に優れた発熱体である。 また、ミシン目が付与された発熱体は簡単に切り離しができ、切り離された各発熱体を所望の複数のところに貼れ使用でき、通常の発熱体にはない利便性を享受できた。また、該含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。
(結果1)
項目 : 状態、値
発熱体の表面状 : 両面凹凸面で8個の区分発熱部を有する
サイズ : 長さ152mm×幅95mm
区分発熱部幅 : 10mm
区分け部幅 : 8mm
最小剛軟度(発熱前) : 40mm
最小剛軟度(発熱終了後): 40
最小剛軟度の変化 : 0
最小剛軟度率 : 26
最大剛軟度比 : 2.4
柔軟性 : あり
温熱効果 : 優れる
(実施例6)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.5重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含水発熱組成物を作成した。該含水発熱組成物の余剰水値は30であり、立ち上り昇温速度は、8℃/5分であった。余剰水値は東洋濾紙(株)製濾紙No.2を使用して規定した。
ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムの積層体を通気性の被覆材に、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムを非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・24hr)であった。
8個の貫通孔を有する厚さ2mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、更に、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、8個の区分発熱部を有し、区分け部が長さ79mm×幅8mm、区分発熱部が長さ79mm×幅10mmの発熱部を有する、シール幅が8mmで、長さ152mm×幅95mmのストライプ発熱体を複数個、作製した。また、該含余剰水発熱組成物は型成形性に優れた発熱組成物であった。該発熱体を非通気性収納袋である外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。結果2にその物性値を示す。また、該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであり、中央部の区分け部の、25℃における最大引張強度が140g/mm幅であり、25℃における破断伸びが80%であった。次に各区分け部のほぼ中央に手切れ可能なミシン目を設けた。さらに、肌着に貼り発熱試験をしたが、すぐに温かくなり、温かい時間が8時間以上続いた。柔軟性に優れた発熱体である。
(結果2)
項目 : 状態、物性
発熱体の表面状 : 両面凹凸面で8個の区分発熱部を有する
サイズ : 長さ152mm×幅95mm
区分発熱部幅 : 10mm
区分け部幅 : 8mm
最小剛軟度(発熱前) : 46mm
最小剛軟度(発熱終了後): 46mm
最小剛軟度の変化 : 0
最小剛軟度率 : 30
最大剛軟度比 : 2.1
柔軟性 : あり
温熱効果 : 優れる
(実施例7)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.5重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。
該含余剰水発熱組成物の余剰水値は30であり、立ち上がり昇温速度は、8℃/5分であった。余剰水値は東洋濾紙(株)製濾紙No.2を使用して規定した。
ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムの積層体を通気性の被覆材に、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムを非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が400g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を基材のポリエチレンフィルム面上に積層した。ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットとし、6個の区分発熱部を有し、区分け部が長さ77mm×幅10mm、区分発熱部が長さ77mm×幅12mmの複合発熱部を有する、シール幅が8mmで、 長さ138mm×幅93mmのストライプ発熱体を5個作製した。さらに、この発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該外袋より該ストライプ発熱体を取り出し、該発熱体の各区分発熱部の一つの端部を切り、発熱組成物を取り出し、収納体のルーフスティフネスを測定した。該ルーフスティフネスは60mN/mmであった。肌着に貼り発熱試験をしたが、すぐに温かくなり、温かい時間が8時間以上続いた。結果3にストライプ発熱体と単一発熱部発熱体の比較を示す。
(結果3)
発熱体 : ストライプ発熱体 : 単一発熱部発熱体
(両面凹凸状) (市販の貼るカイロ)

発熱部種類 : 6個の区分発熱部 : 1個の単一発熱部
サイズ(長さ×幅) : 138mm×93mm : 138mm×93m
発熱体シール幅 : 8mm : 8mm
発熱部(長さ×幅) :122mm×77mm : 122mm×77m
区分発熱部幅 : 12mm : −
区分け部幅 : 10mm : −
最小剛軟度 : 60mm : 曲がらず測定不能
(発熱前)
最小剛軟度 : 48mm : 曲がらず測定不能
(発熱終了後)
最小剛軟度の変化 : −20 : −
最小剛軟度率 : 43 : −
最大剛軟度比 : 1.6 : −
柔軟性 : あ り : なし

該ストライプ発熱体は、発熱前から発熱終了後まで、柔軟性を維持しており、可撓性、柔軟性が如何に優れているかがわかる。
(実施例8)
実施例7と同タイプのストライプ発熱体の凹凸状の通気面に、区分発熱部の長さと同じ幅のポリプロピレン不織布/ポリエチレンフィルムからなる局所通気材を被せ、区分発熱部の長さ方向と直交するストライプ発熱体の両端部に粘着剤を介して固定し、トンネル通気発熱体を作製した。各区分け部の両端部が局所通気孔になり、区分け部領域がトンネルになり区分発熱部の側面が微細孔を有する広域通気部が構成する、トンネル通気構造が設けられた。
トンネル通気発熱体の粘着剤層側の中央に温度計の球部を取り付け、これを厚さ5mmのプラスチック板上に置き、更にタオル布を4枚重ねて置き、その上に該発熱シートを置き、次にタオル布を4枚重ねて置き、発熱温度の変化を測定した。通気面の透湿度がほぼ同じ市販の扁平状の貼るタイプの使い捨てカイロは70℃まで温度が上昇するのに対し、本実施例のトンネル通気発熱体は、最高温度が41℃に抑えられ、しかもその温度が長時間安定して維持された。このようにトンネル通気構造を設けることにより、発熱の最高温度が抑えられ、低温やけどの原因になるといわれている42℃に達することなく、最適温度を長時間保つことができる。
(実施例9)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)7.0重量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.8重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し含余剰水発熱組成物を作成した。
非通気性収納体である外袋に封入し、20℃の環境下において、20℃に調整した。次に、 外袋より 含余剰水発熱組成物を取り出し、含余剰水発熱組成物の余剰水値を、図1〜図5に示すようにして求めた。
中心点から放射状に45°間隔で8本の線が書かれた、円形の濾紙(東洋濾紙(株)製濾紙No.2)(図1)を、ステンレス板上に置き、前記濾紙の中心に、直径30mm×高さ20mmの中空円筒状の穴を持つ長さ150mm×幅100mmの型板を置き、その中空円筒状の穴付近に、前記発熱組成物を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、前記発熱組成物を押し込みながら中空円筒状の穴へ入れ、型板面に沿って、前記発熱組成物を擦り切り、さらに、測定中に発熱反応が起こらないようにするために、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた線に沿って、水又は水溶液の浸透軌跡を中空円筒の穴の縁である円周部から浸透先端までの距離として、各線上からその距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各値(a,b,c,d,e,f,g,h)を測定余剰水値とし、その8個の測定余剰水値を算術平均した値(mm)を型板の中空円筒状の穴の高さ(mm)でわり、更に100をかけた値を求めた。前記同一発熱組成物より測定した3個の値を平均した値を前記発熱組成物の余剰水値とした。含余剰水発熱組成物の余剰水値は15であり、立ち上り昇温速度は、1℃/5分であった。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が600g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ1.5mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形をした発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ73mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅5mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅85mmの発熱体を複数個、作成した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、該発熱体の収納体のルーフスティフネスを測定した。該ルーフスティフネスは60mN/mmであった。該発熱体を肌着に貼り発熱試験をしたが、試験開始後まもなく温かくなり、使用前中ごにわたり柔軟性があり、温かい時間が8時間以上続いた。また、該含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。
(実施例10)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量 部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.9重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は25であり、立ち上がり昇温速度は7℃/5分以上であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が450g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ1.5mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形をした発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、
区分発熱部が長さ77mm×幅15mmで、区分け部が、長さ77mm×幅5mmであり、周辺部のシール幅が8mmで、厚み1mm×長さ131mm×幅93mmの剛軟発熱体を複数個、作製した。 また、該含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。
該発熱体の最小剛軟度は46mmであり、最小剛軟度変化は0であった。発熱前はもとより、発熱後においても、少なくとも可撓性、柔軟性を維持した。これにより、本発明の区分発熱部発熱体の可撓性、柔軟性が如何に優れているかがわかる。発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであり、発熱体の含余剰水発熱組成物の全重量は18gであった。
(比較例3)
収納体のループスティフネスを1000mN/cmにした以外は実施例10と同様にして複数個の発熱体を作成した。
(比較例4)
含水発熱組成物の全重量を54gにした以外は、比較例2と同様にして複数個の発熱体を作成した。
実施例10、比較例3、比較例4の発熱体に対し、最小剛軟度及び使用評価をおこなった。使用評価の方法は、発熱体の使用感に関して、10人のパネラーによるモニターテストを行って評価した。結果4に示した結果が得られた。

使用感評価
良 :柔軟性があり、ごわごわ感がなく、身体に沿わせたときにスムースに身体に沿い、元に戻ろうとする反発性がなく、手に握ったときに柔らかく感じられ、手触りが柔らかく使用感良好である。
不良:柔軟性がなく、ごわごわ感があり、身体に沿わせたときに元に戻ろうとする反発性があり、手に握ったときに硬く感じられ、手触りが硬く使用感が悪い。
(結果4)

例 :発熱組成物 :ループ : 最小剛軟度 : 使用評価 全重量 スティフネス
(g) (mN/cm) (mm)

実施例10: 18 : 98 : 48 : 良
比較例3 : 18 : 1000 : 測定不能 : 不良
比較例4 : 54 : 1000 : 68 : 不良

このように、撓み性を規定する最小剛軟度のみで規定された発熱体及び反発性と撓み性を規定するループスティフネスで規定された発熱体を比較することにより、
1)実施例10のようにループスティフネスが低い収納体を使用した発熱体は、高撓み性や低反発性の肌触りの良い柔軟性があり、被加温体にスムースに沿う沿い性があり、発熱体として実用上の柔軟性がある。
2)一方、比較例3、比較例4のように最小剛軟度だけで規定した発熱体は、 発熱組成物の全重量により見かけの撓み性は低く押さえることができるが、収納体の反発性、沿い性、及び、発熱体の反発性、沿い性が規定できず、身体に沿わせたときに元に戻ろうとする反発性があり区分け部も柔軟性がなく、発熱体として実用上の柔軟性はない。
3)複数の区分発熱部を有する発熱体の実用上の柔軟性は、最小剛軟度では規定できず、ループスティフネスによる規定が不可欠である。
以上のように、本発明の発熱体は、被加温体に沿わせたときに反発性がなく、装着感や肌触りが良好な、実用的な柔軟性を有している。
(実施例11)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.1重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。含余剰水発熱組成物の余剰水値は30であり、立ち上がり昇温速度は5℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が600g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ1.2mmの型を用いた型通し成形をした発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであった。また、該発熱体を外袋より取り出し、粘着剤層にて、衣服に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、衣服に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例12)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)7.0重量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は10であり、立ち上がり昇温速度は2℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が450g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ2.5mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであり、少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が155g/mmであり、破断伸びが98%であった。また、該発熱体を外袋より取り出し、粘着剤層にて、衣服に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、衣服に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例13)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)7.0重量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.8重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は10であり、立ち上がり昇温速度は2℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が450g/(m・day)であった。
8個の貫通孔を有する厚さ1.2mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、8個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅12mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ152mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。
該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであり、少なくとも一つの区分け部の、25℃における最大引張強度が155g/mmであり、破断伸びが98%であった。また、該発熱体を外袋より取り出し、粘着剤層にて、衣服に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、衣服に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例14)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.5重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.5重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は20であり、立ち上がり昇温速度は6℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が290g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ1.5mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。
該発熱体の収納体のループスティフネスは49mN/cmであり、一つの区分け部のループスティフネスは88mN/cmであった。
また、該発熱体を外袋より取り出し、粘着剤層にて、衣服に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、衣服に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例15)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)7.0重量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.8重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は、25であり、立ち上り昇温速度は、6℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が300g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ1.0mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。該発熱体の収納体のループスティフネスは350mN/cmであった。また、該発熱体を外袋より取り出し、粘着剤層にて、腰に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、腰に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例16)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.5重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は、20であり、立ち上り昇温速度は、6℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が300g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ1.5mmの型を用いた型通し成形をした発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。該発熱体の収納体のループスティフネスは95mN/cmであり、一つの区分け部のループスティフネスは156mN/cmであった。
また、発熱体を外袋より取り出し、粘着剤層にて、衣服に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、衣服に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例17)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は、30であり、立ち上り昇温速度は、6℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が600g/(m・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ2.0mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、更に、通気面側にメルトブロー法により、SIS系の通気性粘着剤層を設け、更に、セパレータ覆い、カットし、6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ82mm×幅15mm、区分け部が長さ82mm×幅6mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が6mmで、長さ127mm×幅94mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、該発熱体の区分発熱部と区分け部からなる発熱部とその周辺のシール領域を残して切りとり、該発熱組成物を除いた収納体のループスティフネスを測定し、80mN/cmを得た。また、最小剛軟度が48mmで、最小剛軟度変化は0であった。また、該発熱体を外袋より取り出し、通気性粘着剤層面が下着の内側に向かうようにして、下着の内側に固定し発熱試験をしたが、該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、下着と共に身体に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例18)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)7.0量部、木粉(粒径150μm以下)3.0重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は、15であり、立ち上り昇温速度は、6℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が300g/(m・day)であった。
10個の貫通孔を有する厚さ0.5mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、10個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ60mm×幅10mm、区分け部が長さ60mm×幅8mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が10mmで、長さ188mm×幅80mmのアイマスク形の発熱体を複数個、作成した。更に、中心部に手切れ可能な中抜きされた不織布からなる耳掛け部の両端部を該目温発熱体の長手方向の両端部に接着剤を介して取り付け、アイマスク形の目温発熱体を複数個、作製した。また、該含余剰水発熱組成物は型成形性が優れた発熱組成物であった。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、実施例16と同様にして、該収納体のループスティフネスを測定し、120mN/cmを得た。また、該発熱体を外袋より取り出し、通気性面を目に向けて、目を覆うように、耳掛け部で、目に固定し発熱試験をした。該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、目に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。
該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。尚、該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであった。該収納体として区分発熱部と区分け部からなる発熱部領域を採用した。
(実施例19)
実施例18と同様の発熱体の全通気面上に、3個の2mmφの穿孔を等間隔で設けたエアスルー不織布(風合い)/ポリエチレン製多孔質フィルムの2層積層体からなる局所通気材を、各区分け部に該3個の穿孔が配置されるように被せ、粘着剤からなる粘着層(固定部)を介して該発熱体の周辺部に固定し、目側に透湿度が5000g/(m・day)を超えるスパンボンド不織布(強度)/メルトブローン不織布(通気)/サーマルボンド不織布(風合い)の3層積層体からなる風合い材を設けた以外は、実施例18と同様にして目温発熱体を複数個、作製した。さらに、この発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。その後、該発熱体を外袋より取り出し、通気性面を目に向けて、目を覆うように、耳掛け部で、目に固定し発熱試験をした。該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、目に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該目温発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。
(実施例20)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.4重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)1.2重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は、25であり、立ち上り昇温速度は、6℃/5分であった。、該余剰水値は中村理科工業株式社製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。該被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が290g/(m・day)であった。
2個の貫通孔を有する厚さ1.2mmの型を用いた型通し成形をした発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せに成るように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、発熱体の周辺部のシール幅が8mmで、2個の区分発熱部を有し、区分け部が長さ30mm×幅22mm、区分発熱部が長さ30mm×幅15mmの発熱部を上部に有する、シール幅が8mmで、長さ116mm×幅95mmのマスク形の顔温発熱体の一種である鼻温発熱体を作製した。更に通気面に非通気性のポリエチレンフィルムである局所通気材を粘着剤を介して設け、各区分け部の両端部からのみ通気するようにし、さらに該発熱体の長手方向の両端部に中心にゴムを有するひもからなる耳掛け部を設け、マスク形の鼻温発熱体を複数個、作成した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、非通気性面を鼻に向けて、上部発熱部を鼻周辺に位置するように、耳掛け部で、顔に固定し発熱試験をした。該発熱体は、区分け部より折れ曲がり、鼻に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が30分以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有している発熱体であった。尚、該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであった。該収納体として区分発熱部と区分け部からなる発熱部領域を採用した。
(実施例21)
鉄粉(粒径300μm以下)100重量部、活性炭(粒径300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.5重量部、吸水性ポリマー(粒径300μm以下)0.5重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合し、含余剰水発熱組成物を作成した。該含余剰水発熱組成物の余剰水値は20であり、立ち上がり昇温速度は6℃/5分であった。該余剰水値は中村理科工業(株)製濾紙No.2(円形)を使用して規定した。
ポリプロピレン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムとの積層体を、通気性の被覆材に、ポリエチレンフィルムの片面にセパレータ付き粘着剤層を、もう一方の片面にエチレン−酢酸ビニルコポリマーフィルムを設けた積層体を非通気性の基材に使用した。被覆材の通気性はリッシー法による透湿度が290g/(m2・day)であった。
6個の貫通孔を有する厚さ2.0mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、6個の貫通孔を有する厚さ2.0mmの型を用いて、該含余剰水発熱組成物を型通し成形した発熱組成物成形体を該基材のポリエチレンフィルム面上に積層し、ポリエチレンフィルム面が互いに重ね合せになるように該被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールし、カットし、
6個の区分発熱部がヒートシール領域である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、区分発熱部が長さ77mm×幅15mm、区分け部が長さ77mm×幅5mmの発熱部を有する、周辺部のシール幅が8mmで、長さ131mm×幅93mmの発熱体を複数個、作製した。該発熱体を非通気性の外袋に密封し、室温で24時間放置した。24時間後、該発熱体を外袋より取り出し、物性を測定した。該発熱体の収納体のループスティフネスは98mN/cmであった。最小剛軟度は、48であり、最小剛軟度変化は0であった。また、該発熱体を外袋より取り出し、粘着層にて、腰に固定し発熱試験をしたが、腰に沿ってぴったりと固定され、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いた。該発熱体は優れた発熱性能と優れた柔軟性を有し、使用感が良く、実用性のある発熱体であった。
(比較例5)
収納体のループスティフネスを1000mN/cmにした以外は、実施例7と同様の発熱体を複数個、作成した。該発熱体を外袋より取り出し、粘着層にて、腰に固定し発熱試験をしたが、すぐに温かくなり、温かい時間が6時間以上続いたが、該発熱体は、腰に沿わず、柔軟性はなく、使用感が悪く、実用性のない発熱体であった。尚、最小剛軟度は測定不能であった。
基準線を設けた濾紙を示す平面図である。 測定装置を示す断面図である。 操作を示す断面図である。 測定を示す断面図である。 余剰水値を算出する濾紙を示す平面図である。 (a) 矩形発熱体の一例を示す平面図である。 (b) 同A−Aの断面図である。 (a) 温灸発熱体の一例を示す平面図である。 (b) 同B−Bの断面図である。 (c) 温灸発熱体の他の一例を示す断面図である。 (a) 足温発熱体の一例を示す平面図である。 (b) 同C−Cの断面図である。 (c) 足温発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a) 剛軟発熱体の一例を示す平面図である。 (b) 剛軟発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)ストライプ発熱体の一例を示す平面図である。 (b)同D−Dの断面図である。 (c)ストライプ発熱体の他の一例を示す断面図である。 (d)ストライプ発熱体の他の一例を示す断面図である。 (a)切り離し自在発熱体の一例を示す平面図である。 (b)小発熱体の一例を示す平面図である。 (c)切り離し自在発熱体の他一例を示す平面図である。 (d)小発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)伸縮発熱体の一例を示す平面図である。 (b)同E−Eの断面図である。 (a)伸縮発熱体の他の一例を示す平面図である。 (b)伸縮発熱体の他の一例を示す平面図である。 バンド発熱体の一例を示す平面図である。 (a)トンネル通気発熱体の一例を示す平面図である。 (b)同F−Fの断面図である。 (a)トンネル通気発熱体の空間部の近傍の一例を示す部分拡大断面図である。 (b)トンネル通気発熱体の空間部の近傍の他の一例を示す部分拡大断面図である。 (a)薬剤発熱体の一例を示す平面図である。 (b)同G−Gの断面図である。 (c)薬剤発熱体の他の一例を示す平面図である。 (d)薬剤発熱体の他の一例を示す断面図である。 (a)薬剤発熱体の他の一例を示す平面図である。 (b)同H−Hの断面図である。 (a)切り離し自在薬剤発熱体の一例を示す平面図である。 (b)同I−Iの断面図である。 (c)小薬剤発熱体の一例を示す断面図である。 (a)目温発熱体の一例を示す平面図である。 (b)同J−Jの断面図である。 (c)目温発熱体の他の一例を示す平面図である。 (d)目温発熱体の他の一例を示す断面図である。 (e)顔温発熱体の一例を示す平面図である。 (f)顔温発熱体の他の一例を示す斜視図である。 (g)鼻温発熱体の一例を示す平面図である。 (h)顔温発熱体及び鼻温発熱体用のトンネル通気発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)折り畳まれる前の剛軟発熱体の他の一例を示す平面図である。 (b)外袋付き外仮着折り畳み発熱体の一例を示す平面図である。 (c)同K−Kの断面図である。 (d)外袋付き外仮着折り畳み発熱体の他の一例を示す平面図である。 剛軟発熱体の柔軟性を示す断面図である。 単一発熱部発熱体の非柔軟性を示す断面図である。 (a)間欠的な切り込みの一種である互い違い切り込みの一例を示す平面図である。 (b)間欠的な切り込みの一種であるミシン目の一例を示す平面図である。 (c)間欠的な切り込みの一種であるミシン目の他の一例を示す平面図である。 (a)〜(d)型成形性を示す断面図である。 (a)〜(d)非型成形性を示す断面図である。
符号の説明
1 濾紙
2 基準線
3 測定板 (円柱状貫通孔を有する測定板)
4 円柱状貫通孔
5 円柱状貫通孔の直径
6 円柱状貫通孔の高さ
7 円柱状貫通孔の径円
8 支持板
9 充填板
10 押さえ板
11 非吸水性プラスチックフィルム(ポリエチレンフィルム等)
12 浸透跡
13 浸透距離
14 発熱組成物
15 余剰水値測定装置
17 単一発熱部発熱体
17A 矩形発熱体
18 温灸発熱体
19 足温発熱体
20 区分発熱部発熱体
21 剛軟発熱体
22 ストライプ発熱体
23 切り離し自在発熱体
23A 小発熱体
24 伸縮発熱体
25 バンド発熱体
26 トンネル通気発熱体
27 薬剤発熱体
27A 切り離し自在薬剤発熱体
27B 小薬剤発熱体
28 外袋付き外仮着折り畳み発熱体
29 含余剰水発熱組成物
30 発熱組成物成形体
31 発熱部
32 区分発熱部
33 区分け部
34 シール部
35 被覆材
36 基材
37 芯材
38 滑り止め材
39 粘着剤層
40 通気性粘着剤層
41 空間部
42 面ファスナー
43 セパレータ
44 間欠的な切り込み
45 切り込み部
46 繋ぎ部
47 ミシン目
48 互い違い切り込み
49 ノッチ(Vノッチ、Uノッチ、Iノッチ等)
50 固定部(接着層、粘着層、ヒートシール層等)
51 局所通気材
52 空間部
53 通気孔
54 通気遮断シート
55 取っ手(つまみ部)
56 バンド(支持体、包材)
57 外袋
58 外仮着層
59 シール部
60 折り畳まれた発熱体
61 支持台
62 区分発熱部の側面通気部
63 区分発熱部の頂上部
64 型成形性測定装置
65 磁石
66 目温発熱体
67 目側
68 風合い材
69 顔温発熱体
69A 鼻温発熱体
70 マスク
71 発熱体(発熱部)収納部
72 発熱部(発熱体)保持部
73 耳掛け部
74 穴
75 耳掛けひも、耳掛けゴム

Claims (17)

  1. 貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記浸透材が、濾水時間120秒/100ml以下の濾材であり、前記濾材に底打ちされた、前記余剰水値測定装置の測定板の貫通孔内に充填し、その5分後の発熱組成物の水又は水溶液の前記濾材への浸透距離を測定し、その浸透距離を貫通孔の高さで除し、更に100をかけて得られる値を現在の発熱組成物の余剰水値とすることを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法。
  2. 円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材が濾水時間120秒/100ml以下の濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、濾水時間120秒/100ml以下の濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100をかけた値を余剰水値とすることを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法。
  3. 円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材がJIS P3801「2種」濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、前記JIS P3801「2種」濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100ををかけた値を余剰水値とすることを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法。
  4. 円柱状貫通孔を有する余剰水値測定装置と浸透材により、発熱組成物の余剰水を現在の余剰水量の指標値として測定し、現在の発熱組成物の余剰水値を規定する方法であって、前記余剰水値測定装置を非吸水性の素材からなる支持板、測定板、充填板、プラスチックフィルム、押さえ板から構成し、前記浸透材が保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙であり、20±1℃の環境下において、該環境下に調整された試料である発熱組成物を用いて、中心点から放射状に45°間隔で8本の基準線が書かれた、前記保留粒子径4〜6μmで、且つ、濾水時間70〜90秒/100mlの濾紙を、支持板上に置き、前記濾紙の中心に、直径29mm×高さ20mmの円柱状貫通孔を持つ長さ150mm×幅100mmの表面が平滑な測定板を置き、その円柱状貫通孔付近に発熱組成物を置き、充填板を測定板上に沿って動かし、発熱組成物を充填し、さらに、測定中に発熱組成物が発熱反応を起こさないように、円柱状貫通孔を覆うように非吸水性のプラスチックフィルムを置き、更に、その上に、押さえ板を置き、5分間保持後、該濾紙を取り出し、放射状に書かれた基準線に沿って、水又は水溶液の浸透距離を測定板の円柱状貫通孔の径円から浸透先端までの距離をmm単位で読み取り、読み取った8個の各浸透距離(m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8)を算術平均した値(mm)を円柱状貫通孔の高さ(mm)でわり、更に100ををかけた値を余剰水値とすることを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法。
  5. 鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、請求項1乃至4の何れかに記載の余剰水値の規定方法により規定された余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上あり、型成形性を有することを特徴とする含余剰水発熱組成物。
  6. 鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上あり、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有することを特徴とする発熱体。
  7. 前記発熱体が単一発熱部発熱体、矩形発熱体、温灸発熱体、足温発熱体から選択された少なくとも一種であり、各発熱体は、少なくとも一部に通気性を有し、且つ、該含水発熱組成物が鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80であり、且つ、立ち上がり昇温速度が0℃/5分以上であることを特徴とする請求項6に記載の発熱体。
  8. 鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80である、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を包材の間に有し、該発熱組成物成形体の周縁部の包材がシールされ、少なくとも一部が通気性を有し、間欠的な切り込みを有せず、全足形を有し、最小剛軟度が200mm以上である足温発熱体であることを特徴とする請求項7に記載の発熱体。
  9. 鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分として、余剰水値が0.5〜80である、型成形性を有する含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体及び複数の区分発熱部領域と区分け部が一体化され、少なくとも一部は通気性を有する収納体を備え、該含水発熱組成物が収納された区分発熱部領域である区分発熱部と発熱組成物の非収納領域である区分け部が一体化され、複数の区分発熱部が区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられ、少なくとも一部は通気性を有し、該収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有することを特徴とする請求項6に記載の発熱体。
  10. 前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有することを特徴とする請求項9に記載の発熱体。
  11. 前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部のループスティフネスが700mN/cm以下であることを特徴とする請求項9至10の何れかに記載の発熱体。
  12. 前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、少なくとも前記区分け部の一部の一部領域に間欠的な切り込みが設けられていることを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載の発熱体。
  13. 前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、前記各区分発熱部の少なくとも一部が局所通気材で覆われ、区分発熱部の通気側と区分け部と局所通気材により囲まれた空間部を有し、少なくとも区分発熱部の空間部に面した側面通気部より発熱組成物への通気が行われることを特徴とする請求項9乃至12の何れかに記載の発熱体。
  14. 前記収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度変化が−95〜0であり、構造的柔軟機能と関節的柔軟機能とに基づく柔軟性を有することを特徴とする請求項9乃至13の何れかに記載の発熱体。
  15. 発熱終了後の発熱体を構成する収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であることを特徴とする請求項9乃至14の何れかに記載の発熱体
  16. 前記含余剰水発熱組成物を有する発熱体が、区分発熱部発熱体、剛軟発熱体、ストライプ発熱体、切り離し自在発熱体、伸縮発熱体、バンド発熱体、トンネル通気発熱体、薬剤発熱体、切り離し自在トンネル通気発熱体、切り離し自在薬剤発熱体、目温発熱体、顔温発熱体、外袋付き外仮着折り畳み発熱体から選ばれた一種であり、該含余剰水発熱組成物が鉄粉、炭素成分、反応促進剤、水を必須成分とし、余剰水値が0.5〜80であり、前記発熱体を構成する収納体の区分発熱部領域と区分け部を横切る長手方向の少なくとも一つのループスティフネスが700mN/cm以下であり、且つ、少なくとも一つの前記区分け部の、25℃における最大引張強度が20g/mm幅以上であり、25℃における破断伸びが5%以上であり、発熱体の最小剛軟度が70mm以下であり、最小剛軟度差が0mm以下であることを特徴とする請求項9に記載の発熱体。
  17. 請求項1乃至4の何れかに記載の発熱組成物の余剰水値の規定方法により、発熱組成物の余剰水値を指標として発熱組成物の組成の決定を含めた品質管理を行うことを特徴とする発熱体の製造方法。
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