JP2009033835A - 負荷駆動制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイアグの配線系に異常が生じたとしても、この時に負荷を誤動作し難くすることができる負荷駆動制御回路を提供する。
【解決手段】3ブリッジ式モータ駆動回路8には、このモータ駆動回路8を統括制御するシステム制御回路9と、ドライバとして働いて2つのモータM1,M2を回転駆動する駆動制御回路10とが設けられている。システム制御回路9と駆動制御回路10との間には、複数の信号線から成るダイアグ線S3が設けられている。駆動制御回路10は、自身がスリープモードの際、全ダイアグ配線出力がL状態のダイアグ確認通知Sk1をシステム制御回路9に出力し、自身がスタンバイモードの際、全ダイアグ配線出力がH状態のダイアグ確認通知Sk2をシステム制御回路9に出力し、システム制御回路9にダイアグ線L3の故障有無を確認させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばモータやランプ等の負荷を駆動制御する負荷駆動制御回路に関する。
従来、モータを回転駆動するには、ドライバとして働くモータ駆動回路が必要であり、この種のモータ駆動回路は種々のものが開発されている。この種のモータ駆動回路の一例としては、例えばHブリッジを用いたモータ駆動回路が特許文献1に開示されている。図8にHブリッジ式のモータ駆動回路81を示すと、この種のモータ駆動回路81には、モータ駆動回路81を統括制御する例えばCPU等を構成要素としたシステム制御回路82と、このシステム制御回路82から受け付ける制御指令を基にモータ83を駆動制御する駆動制御回路84とが設けられている。
システム制御回路82は、複数の信号線Ls,Ls…を介して駆動制御回路84に接続されている。この信号線Ls,Ls…には、駆動制御回路84の動作状態(停止、起動)を指定する指令(以降、動作制御指令Skkと言う)をシステム制御回路82が駆動制御回路84に出力する時の信号経路として使用される動作制御線Lskと、モータ83の回転状態(正転、逆転、停止)を指定する指令(以降、モータ制御指令Saと言う)をシステム制御回路82が駆動制御回路84に出力する時の信号経路として使用される複数(ここでは2本図示する)のモータ制御線Ls1,Ls2とがある。システム制御回路82は、駆動制御回路84へのモータ制御指令Saの出力端子として一対のCa1端子82a及びCb1端子82bとを持ち、Ca1端子82aに第1モータ制御線Ls1が接続され、Cb1端子82bに第2モータ制御線Ls2が接続されている。
駆動制御回路84は、システム制御回路82から出力されるモータ制御指令Sa(Sa1,Sa2)の入力端子として一対のA1端子85及びB1端子86を持ち、A1端子85に第1モータ制御線Ls1が接続され、B1端子86に第2モータ制御線Ls2が接続されている。また、駆動制御回路84は、一対の出力端子としてX1端子87及びY1端子88とを持ち、X1端子87にモータ83の一モータ端子が接続され、Y1端子88にモータ83の他モータ端子が接続されている。駆動制御回路84は、システム制御回路82からモータ制御線Ls1,Ls2を介して受け付けたモータ制御指令Saを基に動作して、モータ83を回転駆動する。
図9に示すように、駆動制御回路84には、この駆動制御回路84の駆動素子として働く第1ブリッジ回路89及び第2ブリッジ回路90が設けられている。第1ブリッジ回路89は、直列状態に接続された2つのトランジスタ91,92から成るとともに、各々のトランジスタ91,92のゲート端子がA1端子85及びB1端子86側に延びている。また、第1ブリッジ回路89は、トランジスタ91,92間の中間端子が出力端子であって、この中間端子がモータ83のX1端子87(一モータ端子)に接続されている。第2ブリッジ回路90も直列状態に接続された2つのトランジスタ93,94から成るとともに、各々のトランジスタ93,94のゲート端子がA1端子85及びB1端子86側に延びている。また、第2ブリッジ回路90は、トランジスタ93,94間の中間端子が出力端子であって、この中間端子がY1端子88(他モータ端子)に接続されている。
第1ブリッジ回路89は、図10(a)に示すように、電源Vcc側のトランジスタ91がオン状態をとりつつGND側のトランジスタ92がオフ状態をとると、ブリッジ出力(中間端子出力)がH状態をとり、図10(b)に示すように、電源Vcc側のトランジスタ91がオフ状態をとりつつGND側のトランジスタ92がオン状態をとると、ブリッジ出力がL状態をとり、図10(c)に示すように、2つのトランジスタ91,92がともにオフ状態をとると、ブリッジ出力がHi−Z状態をとる。また、第2ブリッジ回路90も第1ブリッジ回路89と同様の出力動作をとる。
従って、この駆動制御回路84においては、図11(a)に示すように、例えば第1ブリッジ回路89がH状態をとりつつ第2ブリッジ回路90がL状態をとると、H側である第1ブリッジ回路89のONトランジスタから、L側である第2ブリッジ回路90のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、モータ83が一方向に回転(例えば正転)する。また、図11(b)に示すように、第1ブリッジ回路89がL状態をとりつつ第2ブリッジ回路90がH状態をとると、H側である第2ブリッジ回路90のONトランジスタから、L側である第1ブリッジ回路89のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、モータ83が他方向に回転(例えば逆転)する。また、回転中のモータ83を停止するには、図11(c)に示すように、2つのブリッジ回路89,90をともにL状態とするか、或いは図11(d)に示すように、2つのブリッジ回路89,90をともにH状態として、モータ駆動回路81をブレーキモードとすることにより行う。
システム制御回路82は、モータ83を駆動制御する場合、動作制御線Lskを介して動作制御指令Skkを駆動制御回路84に送って駆動制御回路84を停止状態から稼働状態とした後、モータ制御線Ls1,Ls2を介して、モータ制御指令Sa1,Sa2を駆動制御回路84に送ることにより駆動制御回路84を介してモータ83を正転、逆転、停止させる。このとき、駆動制御回路84は、システム制御回路82から第1モータ制御線Ls1及び第2モータ制御線Ls2を介して入力するモータ制御指令Sa1,Sa2のHLレベルの信号組み合わせにより、第1ブリッジ回路89及び第2ブリッジ回路90の出力を切り換えることで、モータ83を駆動制御する。
例えば、モータ83を停止状態とする場合、システム制御回路82は駆動制御回路84へのモータ制御指令Saとして、図12の動作表95に示すように信号組み合わせ(Sa1,Sa2)が(L,L)の指令を、モータ制御線Ls1,Ls2を介して駆動制御回路84に出力する。この時は、11(c)に示すように、2つのブリッジ回路89,90がともにL状態となることから、駆動制御回路84のX1端子87及びY1端子88の出力組み合わせは(L,L)となる。よって、モータ83には電流が流れない状態となり、モータ83が停止状態をとる。
モータ83を正転する場合、システム制御回路82は駆動制御回路84へのモータ制御指令Saとして、信号組み合わせ(Sa1,Sa2)が(H,L)の指令を、モータ制御線Ls1,Ls2を介して駆動制御回路84に出力する。この時は、図11(a)に示すように第1ブリッジ回路89がH状態となり、第2ブリッジ回路90がL状態となることから、駆動制御回路84のX1端子87及びY1端子88の出力組み合わせは(H,L)となる。よって、H側である第1ブリッジ回路89のONトランジスタから、L側である第2ブリッジ回路90のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、モータ83が正転状態をとる。
一方、モータ83を逆転する場合、システム制御回路82は駆動制御回路84へのモータ制御指令Saとして、信号組み合わせ(Sa1,Sa2)が(L,H)の指令を、モータ制御線Ls1,Ls2を介して駆動制御回路84に出力する。この時は、図11(b)に示すように第1ブリッジ回路89がL状態となることから、駆動制御回路84のX1端子87及びY1端子88の出力組み合わせは(L,H)となる。よって、第2ブリッジ回路90がH状態となることから、H側である第2ブリッジ回路90のONトランジスタから、L側である第1ブリッジ回路89のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、モータ83が逆転状態をとる。
ところで、モータ駆動回路81の使用環境等によっては、例えばモータ端子が天絡や地絡して、駆動制御回路84に過電流が流れることも想定される。この場合は、駆動制御回路84が発熱して故障する懸念にも繋がることから、何らかの対応が必要である。そこで、一般的なモータ駆動回路81には、駆動制御回路84(モータ駆動回路81)が異常状態をとった際に、この状況から駆動制御回路84を守る保護機能が搭載されている。この保護機能を搭載する場合、システム制御回路82と駆動制御回路84と間にはダイアグ線95が設けられる。ダイアグ線95は、信号線一端がシステム制御回路82のダイアグ端子96に接続され、信号線他端が駆動制御回路84のダイアグ端子97に接続されている。
保護機能は、駆動制御回路84内を流れる電流量を監視し、電流増加に伴う回路異常状態を認識すると、駆動制御回路84がダイアグ線95を介して配線故障通知Sng1をシステム制御回路82に出力する。配線故障通知Sng1を受け付けたシステム制御回路82は、例えば駆動制御回路84へのモータ制御指令出力を強制終了するなどの対処をとって、モータ駆動回路81が異常状態のまま駆動する状態を停止する。
特開2006−158162号公報
しかし、モータ制御線Ls1,Ls2の場合と同様に、モータ駆動回路81の使用環境や経年変化等による配線故障を原因として、ダイアグ線95(ダイアグ端子96,97も含む)が配線故障する場合も想定される。このように、ダイアグ線95が配線故障すると、駆動制御回路84が異常状態をとった際にダイアグ線95を介して配線故障通知Sng1をシステム制御回路82に出力しようとしても、これを正常にシステム制御回路82に出力ことができない。このため、駆動制御回路84が異常状態をとっている際に、システム制御回路82に保護機能を実行させることができない問題があり、駆動制御回路84を異常状態から保護できない問題があった。
本発明の目的は、ダイアグの配線系に異常が生じたとしても、この時に負荷を誤動作し難くすることができる負荷駆動制御回路を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、負荷を駆動制御する制御回路が、駆動回路の作動状態を指定し得る制御指令を当該駆動回路に出力して該駆動回路を駆動することにより前記負荷を駆動制御し、当該駆動回路が異常状態となった際、複数のダイアグ線から出力されるダイアグ出力のH及びLの信号組み合わせでその旨を前記制御回路に通知して当該制御回路に対応動作をとらせる負荷駆動制御回路において、前記駆動回路が前記制御回路から前記制御指令を受けて第1動作状態をとる際のダイアグ出力と、前記駆動回路が前記制御回路から他の前記制御指令を受けて第2動作状態をとる際のダイアグ出力とを、これら出力の間でHLが逆となった信号組み合わせで出力する信号出力手段と、前記信号出力手段から得た前記ダイアグ出力を用いて、前記第1動作状態時及び前記第2動作状態時の各々において前記ダイアグ出力が正常値をとるか否かを見ることにより、前記ダイアグ線の故障有無を判定する判定手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、制御回路が駆動回路を介して負荷を駆動制御するに際して、駆動回路を第1動作状態に指定し得る制御指令が制御回路から駆動回路に出力されると、駆動回路がその制御指令に沿って動作することで第1動作状態をとり、負荷を駆動回路の第1動作状態に応じた駆動状態に駆動制御する。また、駆動回路を第2動作状態に指定し得る制御指令が制御回路から駆動回路に出力されると、駆動回路がその制御指令に沿って動作することで第2動作状態をとり、負荷を駆動回路の第2動作状態に応じた駆動状態に駆動制御する。駆動回路は、自身の動作状態を逐次監視し、例えば過電流が流れるなどの異常状態を検出すると、ダイアグ線を介してその旨を制御回路に通知して、制御回路に対応動作をとらせる。
ところで、場合によってはダイアグ線が故障する場合も想定され、この配線故障の一例としては、例えば複数存在するダイアグ線の一配線出力が、駆動回路の動作状態に関係なくアクティブ状態(例えばHレベル信号出力状態)のままで固定されたH固定をとってしまう状況になることも考えられる。この場合は、駆動回路が自身の異常状態を検出した際、ダイアグ線を介してその旨を制御回路に通知しようとしても、この時のダイアグ出力が駆動回路の指令に沿う信号組み合わせをとる状態にならない。このため、ダイアグ線が配線系故障した状況下ではダイアグ出力が誤出力されるので、制御回路が誤ダイアグ出力で動作してしまうことから、制御回路が間違った動作をしてしまう懸念に繋がる。
そこで、ダイアグ線が配線故障でH固定やL固定になってしまった場合を考えると、この時の故障ダイアグ線の配線出力は、H固定故障の場合はHレベル信号のみ、L固定故障の場合はLレベル信号のみしか出力できない状態となるので、例えばダイアグ線がH状態及びL状態の両方をとることが可能か否かを確認すれば、ダイアグ線の配線系故障の有無を見ることが可能である。従って、本構成においては、駆動回路が第1動作状態をとる際のダイアグ出力と、駆動回路が第2動作状態をとる際のダイアグ出力とが、これら出力の間でHLが逆となった信号組み合わせで出力され、これらダイアグ出力が正常値をとるか否かを確認することにより、ダイアグ線の故障有無を検出する。このため、ダイアグ線が故障したままで負荷を駆動制御する状況にならずに済み、ダイアグ線故障を起因とした負荷の意図しない動作を生じ難くすることが可能となる。
本発明では、前記信号出力手段は、動作停止を通知する旨の前記制御指令を前記駆動回路が受け付けて該駆動回路が停止系動作状態をとる際、全出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせで前記ダイアグ出力を前記判定手段に出力させ、実駆動の準備動作の開始を通知する旨の前記制御指令を前記駆動回路が受け付けて該駆動回路が準備系動作状態をとる際、前記停止系動作状態の時とはHLが逆で前記出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせの前記ダイアグ出力を前記判定手段に出力することを要旨とする。
この構成によれば、駆動回路が負荷を実際に駆動制御する前段階である停止系動作状態の時に一つのダイアグ線故障判定用のダイアグ出力を出し、駆動回路が停止系動作状態をとった後にとり、しかも同様に駆動回路が負荷を実際に駆動制御する前段階である準備系動作状態をとった時にもう一つのダイアグ線故障判定用のダイアグ出力を出力して、ダイアグ線の故障有無判定を行う。このため、駆動回路が実際に負荷を駆動制御する際にはダイアグ線の故障判定結果が得られている状態となるので、ダイアグ線が故障したままで負荷が駆動制御されてしまう状況を一層生じ難くすることが可能となる。
本発明によれば、例えば仮にダイアグ配線系に異常が生じたとしても、この時に負荷を誤動作し難くすることができる。
以下、本発明を具体化した負荷駆動制御回路の一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、車両1の運転席ドア及び助手席ドアには、運転者等の乗員が車両後方を目視できるようにドアミラー(サイドミラー)2,2が設けられている。このドアミラー2には、後方を映し出すミラーとして平板状の鏡面3が設けられている。この鏡面3は、2つのモータM1,M2を駆動源に自動で上下左右の4方向(図1の矢印Vm方向及び矢印Hm方向)に傾斜可能であって、車内の鏡面角度調節スイッチ4(図2参照)が操作されると、その時のスイッチ操作向きに応じた傾斜方向に沿いつつ、しかもその時のスイッチ操作量に応じた傾斜量で傾き動作する。なお、モータM1,M2が負荷に相当する。
ドアミラー2には、モータM1,M2を駆動源に鏡面3を自動で傾斜する際の駆動機構として、図2に示すような2モータM1,M2を3つのブリッジ回路5〜7(図3参照)で駆動制御する3ブリッジ式モータ駆動回路8が設けられている。この3ブリッジ式モータ駆動回路8は、3つのブリッジ回路5〜7のうち、1つを第1モータM1の専用ブリッジ回路として用い、他の1つを第2モータM2の専用ブリッジ回路として用い、残りの1つを第1モータM1及び第2モータM2で共用するモータ駆動回路である。なお、モータ駆動回路8が負荷駆動制御回路に相当する。
3ブリッジ式モータ駆動回路8には、このモータ駆動回路8を統括制御するシステム制御回路9と、システム制御回路9から得る各種制御指令に沿って動作することで2つのモータM1,M2を回転駆動する駆動制御回路10とが設けられている。システム制御回路9は、例えばCPU、ROM、RAM等のICから成るコントロールユニットであって、ドアミラー2の鏡面3を上下左右方向に傾斜する際の鏡面傾斜動作を制御する。また、駆動制御回路10は、例えばトランジスタ等の複数のスイッチング素子を持つとともに、システム制御回路9からの制御指令に基づきスイッチング素子をオンオフ制御してモータM1,M2を回転駆動する。なお、システム制御回路9が制御回路に相当し、駆動制御回路10が駆動回路に相当する。
システム制御回路9は、駆動制御回路10の動作状態(起動、稼働)を指定する起動系指令(以降、動作制御指令S1と言う)を駆動制御回路10に出力する時の信号経路として使用する動作制御線L1と、モータM1,M2の回転状態(正転、逆転、停止)を指定する動作指示系指令(以降、モータ制御指令S2と言う)を駆動制御回路10に出力する時の信号経路として使用するパラレル通信式の複数のモータ制御線L2,L2…とを介して駆動制御回路10に接続されている。また、システム制御回路9は、駆動制御回路10が入力信号異常を認識した際にその旨の通知(以降、ダイアグ通知S3と言う)をシステム制御回路9に出力する時の信号経路として使用するパラレル通信式の複数のダイアグ線L3,L3…を介して駆動制御回路10に接続されている。なお、動作制御指令S1が制御指令を構成し、モータ制御指令S2が制御指令(負荷制御指令)を構成する。
システム制御回路9は、動作制御指令S1の出力端子としてモード端子11を持ち、このモード端子11に動作制御線L1が接続されている。システム制御回路9は、モータ制御指令S2の複数(本例は3つ)の出力端子としてCa端子12、Cb端子13及びCc端子14を持ち、Ca端子12に第1モータ制御線L2aが接続され、Cb端子13に第2モータ制御線L2bが接続され、Cc端子14に第3モータ制御線L2cが接続されている。また、システム制御回路9は、ダイアグ通知S3の入力端子として複数(本例は4つ)のダイアグ端子15〜18を持ち、M1ダイアグ端子15に第1ダイアグ線L3aが接続され、M2ダイアグ端子16に第2ダイアグ線L3bが接続され、M3ダイアグ端子17に第3ダイアグ線L3cが接続され、M4ダイアグ端子18に第4ダイアグ線L3dが接続されている。
駆動制御回路10は、システム制御回路9から出力される動作制御指令S1の入力端子(入力口)としてモード端子19を持ち、このモード端子19に動作制御線L1が接続されている。駆動制御回路10は、システム制御回路9から出力されるモータ制御指令S2(S2a〜S2c)の複数の入力端子としてA端子20、B端子21及びC端子22を持ち、A端子20に第1モータ制御線L2aが接続され、B端子21に第2モータ制御線L2bが接続され、C端子22に第3モータ制御線L2cが接続されている。駆動制御回路10は、ダイアグ通知S3の出力端子として複数のダイアグ端子23〜26を持ち、K1ダイアグ端子23に第1ダイアグ線L3aが接続され、K2ダイアグ端子24に第2ダイアグ線L3bが接続され、K3ダイアグ端子25に第3ダイアグ線L3cが接続され、K4ダイアグ端子26に第4ダイアグ線L3dが接続されている。また、駆動制御回路10は、複数の出力端子としてX端子27、Y端子28及びCOM端子29を持ち、X端子27に第1モータM1の一モータ端子が接続され、Y端子28に第2モータM2の一モータ端子が接続され、COM端子29に2モータM1,M2の両方の他モータ端子が接続されている。
システム制御回路9は、車載バッテリと電気的に切り離された電源シャットダウン状態で新たに電源投入を受けると自身が起動状態となり、それまでともに電源シャットダウン状態であった駆動制御回路10に電源投入すべく、動作制御指令S1として起動要求(動作停止を通知する旨の通知)を駆動制御回路10に出力する。なお、システム制御回路9は、自身に電源が供給されている状態においては起動要求を駆動制御回路10に常時出力する。システム制御回路9から起動要求を受けた駆動制御回路10は、その要求に基づいて起動を開始して初期化動作を行う。この初期化動作は、起動要求の1度の受け付けに対して1回のみ行われる。駆動制御回路10は、初期化動作を完了すると、システム制御回路9から各種指令を受けるまでスリープ(待機)するスリープモード(待機状態)をとる。システム制御回路9に電源が供給されない状況となるのは、例えば車載バッテリのバッテリ容量が底を付いていたり、或いは車載バッテリに繋がる配線が途中で切断されたりすることなどを原因として、システム制御回路9が電源と切り離された状況になることが要因である。
システム制御回路9は、例えばエンジンスタートスイッチがACC位置やIG位置等に操作された際、スリープモード(停止状態)にある駆動制御回路10を稼働状態とすべく、起動要求に代えて動作制御指令S1としてスタンバイ要求(準備動作開始を通知する旨の通知)を動作制御線L1から駆動制御回路10に出力する。駆動制御回路10は、スリープモードでシステム制御回路9からスタンバイ要求を受け付けると、駆動制御回路10の動作モードをシステム制御回路9からのモータ制御指令S2を待つスタンバイモードとなる。駆動制御回路10をスタンバイモードとしたシステム制御回路9は、鏡面角度調節スイッチ4が操作されたことを検出すると、そのスイッチ操作に応じたモータ制御指令S2a〜S2c(実駆動の通知)を、モータ制御線L2a〜L2cを介して駆動制御回路10に送り、駆動制御回路10を介して2つのモータM1,M2を停止、正転、逆転の間で駆動制御する。
図3に示すように、駆動制御回路10には、第1モータM1の一モータ端子に接続されたこのモータ専用のVoutブリッジ回路5と、第2モータM2の一モータ端子に接続されたこのモータ専用のHoutブリッジ回路6と、これらモータM1,M2で共用すべくモータM1,M2の両方の他モータ端子に接続されたCOMブリッジ回路7とが設けられている。Voutブリッジ回路5は、直列状態に接続された2つのトランジスタTr1,Tr2から成るとともに、トランジスタTr1,Tr2間の中間端子30が自身の出力端子となって第1モータM1の一モータ端子に接続されている。トランジスタTr1,Tr2は、例えばFET(Field Effect Transistor)から成るとともに、本例においては電源Vcc側に位置するものをTr1とし、GND側に位置するものをTr2とする。トランジスタTr1は、ソース端子が電源Vccに接続され、ドレイン端子がトランジスタTr2のドレイン端子に接続され、ゲート端子が駆動制御回路10の入力端子側に延びている。トランジスタTr2は、ソース端子がGNDに接続され、ゲート端子が駆動制御回路10の入力端子側に延びている。
Houtブリッジ回路6は、直列接続された2つのトランジスタTr3,Tr4から成るとともに、トランジスタTr3,Tr4間の中間端子31が自身の出力端子となって第2モータM2の一モータ端子に接続されている。トランジスタTr3,Tr4は、例えばFETから成るとともに、本例においては電源Vcc側に位置するものをTr3とし、GND側に位置するものをTr4とする。トランジスタTr3は、ソース端子が電源Vccに接続され、ドレイン端子がトランジスタTr4のドレイン端子に接続され、ゲート端子が駆動制御回路10の入力端子側に延びている。トランジスタTr4は、ソース端子がGNDに接続され、ゲート端子が駆動制御回路10の入力端子側に延びている。
COMブリッジ回路7は、直列接続された2つのトランジスタTr5,Tr6から成るとともに、トランジスタTr5,Tr6間の中間端子32が自身の出力端子となって第1モータM1及び第2モータM2の両方の他モータ端子に接続されている。トランジスタTr5,Tr6は、例えばFETから成るとともに、本例においては電源Vcc側に位置するものをTr5とし、GND側に位置するものをTr6とする。トランジスタTr5は、ソース端子が電源Vccに接続され、ドレイン端子がトランジスタTr6のドレイン端子に接続され、ゲート端子が駆動制御回路10の入力端子側に延びている。トランジスタTr6は、ソース端子がGNDに接続され、ゲート端子が駆動制御回路10の入力端子側に延びている。
これらブリッジ回路5〜7は、電源Vcc側のトランジスタ(本例はTr1,Tr3,Tr5)がオン状態となり、GND側のトランジスタ(本例はTr2,Tr4,Tr6)がオフ状態となると、ブリッジ出力がH状態をとり、これとは逆に電源Vcc側のトランジスタがオフ状態となり、GND側のトランジスタがオン状態となると、ブリッジ出力がL状態をとる。また、ブリッジ回路5〜7は、2つのトランジスタがともにオフ状態となると、ブリッジ出力がHi−Z状態(ハイインピーダンス状態)となる。
これらトランジスタTr1〜Tr6には、トランジスタTr1〜Tr6への逆電流の流れ込みを防止するダイオードDi1〜Di6が設けられている。これらダイオードDi1〜Di6は、トランジスタTr1〜Tr6のうち取り付け先トランジスタに対して並列状態に接続され、本例においてはトランジスタTr1用のものをDi1とし、トランジスタTr2用のものをDi2とし、トランジスタTr3用のものをDi3とし、トランジスタTr4用のものをDi4とし、トランジスタTr5用のものをDi5とし、トランジスタTr6用のものをDi6とする。
駆動制御回路10は、図4(a)に示すように、3つのブリッジ回路5〜7の全てがL状態となると、2つのモータM1,M2の両方ともに電流を流さず、モータM1,M2を停止状態とする。駆動制御回路10は、図4(b)に示すように、Voutブリッジ回路5がH状態となり、Houtブリッジ回路6がL状態となり、COMブリッジ回路7がL状態になると、第1モータM1のモータ端子間に電位差を発生する。これにより、第1モータM1にVoutブリッジ回路5からCOMブリッジ回路7に向かう方向に駆動電流Iaが流れ、第1モータM1が正転する。また、駆動制御回路10は、図4(c)に示すように、Voutブリッジ回路5がL状態となり、Houtブリッジ回路6がH状態となり、COMブリッジ回路7がL状態になると、第2モータM2のモータ端子間に電位差を発生する。これにより、第2モータM2にHoutブリッジ回路6からCOMブリッジ回路7に向かう方向に駆動電流Ibが流れ、第2モータM2が正転する。
駆動制御回路10は、図4(d)に示すように、Voutブリッジ回路5がL状態となり、Houtブリッジ回路6がHi−Z状態となり、COMブリッジ回路7がH状態となると、第1モータM1のモータ端子間に逆電位差を発生する。これにより、第1モータM1にCOMブリッジ回路7からVoutブリッジ回路5に向かう方向に駆動電流Icが流れ、第1モータM1が逆転する。また、駆動制御回路10は、図4(e)に示すように、Voutブリッジ回路5がHi−Z状態となり、Houtブリッジ回路6がL状態となり、COMブリッジ回路7がH状態となると、第2モータM2のモータ端子間に逆電位差を発生する。これにより、第2モータM2にCOMブリッジ回路7からHoutブリッジ回路6に向かう方向に駆動電流Idが流れ、第2モータM2が逆転する。
システム制御回路9は、このモータM1,M2の停止、正転及び逆転を、モータ制御指令S2a〜S2cの各信号値がとるHレベル信号又はLレベル信号の信号組み合わせで指定する。システム制御回路9は、第1モータ制御線L2aの出力をS2aとし、第2モータ制御線L2bの出力をS2bとし、第3モータ制御線L2cの出力をS2cとすると、図5の動作表33に示すように、2つのモータM1,M2をともに停止する場合には、信号組み合わせ(S2a,S2b,S2c)が(L,L,L)をとる指令を駆動制御回路10に出力する。また、システム制御回路9は、第1モータM1を正転する際には(H,L,L)、第2モータM2を正転する際には(L,H,L)、第1モータM1を逆転する際には(L,L,H)、第2モータM2を逆転する際には(L,H,H)の信号組み合わせをとるモータ制御指令S2を駆動制御回路10に出力する。
駆動制御回路10は、システム制御回路9から取得したモータ制御指令S2を基に、ブリッジ回路5〜7のトランジスタTr1〜Tr6をオンオフ制御し、自身のX端子27、Y端子28及びCOM端子29から出す出力組み合わせを切り換えて、モータM1,M2を正転、逆転又は停止する。駆動制御回路10の端子出力組み合わせは、駆動制御回路10の端子入力が(L,L,L)の場合、両モータM1,M2を停止すべく(L,L,L)をとり、駆動制御回路10の端子入力が(H,L,L)の場合、第1モータM1を正転すべく(H,L,L)をとり、駆動制御回路10の端子入力が(L,H,L)の場合、第2モータM2を正転すべく(L,H,L)をとり、駆動制御回路10の端子入力が(L,L,H)の場合、第1モータM1を逆転すべく(L,Hi−Z,H)をとり、駆動制御回路10の端子入力が(L,H,H)の場合、第2モータM2を逆転すべく(Hi−Z,L,H)をとる。
システム制御回路9は、第1モータM1や第2モータM2を回転制御するに際して、駆動制御回路10へ出力するパルス信号Splを変調するPWM制御(Pulse Width Modulation control)を用いて、このモータ回転制御を行う。このPWM制御は、駆動制御回路10に回転速度調整指令として加えられるパルス信号Splのパルス幅、間隔、数等を変化させて、駆動制御回路10におけるスイッチ素子群(Tr1〜Tr6)のオン−オフ時間の時間比率を変えることで、第1モータM1や第2モータM2に印加される電圧を制御するパルス制御の一種である。モータM1,M2の駆動制御としてPWM制御を用いれば、ドアミラー2の鏡面3を傾斜駆動する際において、この傾斜動作を好適な速度で行うことが可能である。
また、モータ駆動回路8には、例えば駆動制御回路10に過電流が流れるなどの異常状態から駆動制御回路10を保護する保護機能が設けられている。この種の保護機能としては、例えば過度に熱くなった駆動制御回路10を発熱から守る発熱保護と、駆動制御回路10に過電流が流れることを防ぐ過電流保護と、駆動制御回路10を過電力から守る過電力保護とがある。このような保護機能をモータ駆動回路8に搭載すれば、駆動制御回路10(モータ駆動回路8)が定格として持つ耐発熱値、電流値、電力値を実値が超える状況に至り難くなり、駆動制御回路10(モータ駆動回路8)の故障防止に繋がる。
ところで、この種のモータ駆動回路8においては、駆動制御回路10に駆動電流Iが流れた際、その時駆動制御回路10に見かけ上、発生し得る電圧Vは一義的に決まり、その電流−電圧特性は、図6に示すように、電流Iの流れ始めは電圧増加割合よりも電流増加割合の方が大きい(即ち、電流増加の傾きが大きい)状態をとり、所定点をピークに電圧増加割合の方が電流増加割合よりも大きい(即ち、電流増加の傾きが小さい)状態をとる。また、駆動制御回路10で消費される電力Pは、その時々に駆動制御回路10に流れる駆動電流Iと駆動電圧Vとを乗算した値に相当することは言うまでもない。よって、駆動制御回路10に流れる電流Iが分かれば、駆動制御回路10(モータ駆動回路8)が発熱状態、過電流状態、過電力状態にあるのかを判断することが可能であることから、駆動制御回路10に流れる電流を見ることで、発熱保護、過電流保護、過電力保護をいつ開始するか否かを判定する。
これら保護機能を持つモータ駆動回路8において駆動制御回路10には、図3に示すように、各々のトランジスタTr1〜Tr6に流れる電流を検出する電流検出トランジスタCs1〜Cs6と、この電流検出トランジスタCs1〜Cs6から得た検出信号を基に各々のトランジスタTr1〜Tr6に流れる電流量を判定する電流検出回路34とが駆動制御回路10に設けられている。トランジスタCs1〜Cs6は、例えばセンスMOSFET等から成るものであって、本例においてはトランジスタTr1用をCs1とし、トランジスタTr2用をCs2とし、トランジスタTr3用をCs3とし、トランジスタTr4用をCs4とし、トランジスタTr5用をCs5とし、トランジスタTr6用をCs6とする。電流検出トランジスタCs1〜Cs6は、電流検出トランジスタCs1,Cs3,Cs5が組を成すべく結線され、電流検出トランジスタCs2,Cs4,Cs6が組を成すべく結線され、この結線ユニット単位で電流検出回路33に接続されている。
電流検出回路34は、駆動制御回路10にハードウェアとして組み込まれた回路群であって、入力側が電流検出トランジスタCs1〜Cs6に接続され、出力側がシステム制御回路9に接続されている。電流検出回路33は、電流検出トランジスタCs1〜Cs6からその結線ユニット単位で得た検出信号を基に、駆動制御回路10に流れる電流がどれだけであるかを算出し、保護機能を実行すべきか否かの判定と、保護機能を実行する際にどの種の保護機能を行うべきかの判定とを行う。そして、電流検出回路34は、駆動電流Iの上昇に伴って保護機能を行うべきと判定した際、どの種の保護機能を行うかの保護機能実行要求Sngを、ダイアグ線L3を介してシステム制御回路9に出力する。この保護機能実行要求Sngは、第1ダイアグ線L3aの出力をS3aとし、第2ダイアグ線L3bの出力をS3bとし、第3ダイアグ線L3cの出力をS3cとし、第4ダイアグ線L3dの出力をS3dとすると、これらS3a〜S3dがとるHレベル信号又はLレベル信号の信号組み合わせから成る通知信号である。
例えば、電流検出回路34は、算出電流が発熱保護用閾値K1を超えて保護機能として発熱保護を実行すべきと判定した際、その旨を通知するダイアグ通知S3として、図7の動作表35に示すように、例えば信号組み合わせ(S3a,S3b,S3c,S3d)が(L,H,L,H)の保護機能実行要求Sngをシステム制御回路9に出力する。システム制御回路9は、(L,H,L,H)の信号組み合わせを持つ保護機能実行要求Sngを受け付けると、PWM制御で駆動制御回路10に送るパルス信号Splのパルス幅を小さくすることにより、モータM1,M2に流れる駆動電流Iを低く抑えて駆動制御回路10の発熱を低く抑える。
また、電流検出回路34は、算出電流が過電流用閾値K2(>K1)を超えて保護機能として過電流保護を実行すべきと判定した際、その旨を通知するダイアグ通知S3として、図7の動作表35に示すように、例えば信号組み合わせ(S3a,S3b,S3c,S3d)が(L,L,H,H)の保護機能実行要求Sngをシステム制御回路9に出力する。システム制御回路9は、(L,L,H,H)の信号組み合わせを持つ保護機能実行要求Sngを受け付けると、発熱保護を行っても過電流流出状態が抑えられないと認識し、PWM制御で駆動制御回路10に送るパルス信号Splのパルス幅を発熱保護の時よりも更に小さくして、モータM1,M2に流れる駆動電流Iを更に低く抑える。
また、電流検出回路34は、算出電流が過電力用閾値K3(>K2)を超えて保護機能として過電力保護を実行すべきと判定した際、その旨を通知するダイアグ通知S3として、図7の動作表35に示すように、例えば信号組み合わせ(S3a,S3b,S3c,S3d)が(H,H,L,L)の保護機能実行要求Sngをシステム制御回路9に出力する。システム制御回路9は、(H,H,L,L)の信号組み合わせを持つ保護機能実行要求Sngを受け付けると、発熱保護及び過電流保護を行っても過電流流出状態が抑えらないと認識し、駆動制御回路10に出力するパルス信号を遮断して、モータ駆動回路8に流れる駆動電流Iをシャットダウンする。
また、図2に示すように、モータ駆動回路8には、ダイアグ線L3(ダイアグ端子15〜18,23〜26も含む)の故障有無を検出するダイアグ線故障検出機能が設けられている。このダイアグ線故障機能は、モータM1,M2の回転駆動処理時に全て(本例は4本)のダイアグ線L3a〜L3dでH状態とL状態とをとらせ、これらダイアグ線L3a〜L3dが問題なくH状態及びL状態の両方をとるか否かを見ることにより、ダイアグ線L3a〜L3dの故障有無を検出する保護機能の一種である。システム制御回路9は、この時に全ダイアグ線L3a〜L3dのうち1つでもH状態及びL状態の両方をとらない場合には、ダイアグ線L3a〜L3dが故障していると判定して、モータ駆動回路8の駆動を強制的に停止する。
このダイアグ線故障検出機能を持つモータ駆動回路8において駆動制御回路10には、モータM1,M2の駆動制御時に予め決められた信号組み合わせのダイアグ出力を出力する信号出力部36が設けられている。この信号出力部36は、駆動制御回路10がモード端子19で起動要求を受け付けてスリープモード(第1動作状態、停止系動作状態)となると、このタイミングで出力組み合わせ(S3a,S3b,S3c,S3d)が(L,L,L,L)のダイアグ確認通知Sk1をダイアグ通知S3としてシステム制御回路9に出力する。そして、信号出力部36は、駆動制御回路10がモード端子1でスタンバイ要求を受け付けてスタンバイモード(第2動作状態、準備系動作状態)をとると、このタイミングで出力組み合わせ(S3a,S3b,S3c,S3d)が(H,H,H,H)のダイアグ確認通知Sk2をダイアグ通知S3としてシステム制御回路9に出力する。なお、信号出力部36が信号出力手段に相当する。
また、システム制御回路9には、ダイアグ線L3の配線出力を監視してダイアグ線故障の有無を判定するダイアグ線故障判定部37が設けられている。ダイアグ線故障判定部37は、システム制御回路9が駆動制御回路10に起動要求を出した時に駆動制御回路10からダイアグ線L3を介して受け付けるダイアグ確認通知Sk1が全L状態であるかを確認するとともに、システム制御回路9が駆動制御回路10にスタンバイ要求を出した時に駆動制御回路10からダイアグ線L3を介して受け付けるダイアグ確認通知Sk2が全H状態であるか否かを確認することで、ダイアグ線故障の故障有無を判定する。ダイアグ線故障判定部37は、これら通知Sk1,Sk2が正常値をとらない、即ち1箇所でもHLが逆転している事を認識すると、ダイアグ線L3が故障していると認識して、モータ駆動回路8の動作を強制的に停止する。なお、ダイアグ線故障判定部37が判定手段に相当する。
次に、以上のように構成された本例のモータ駆動回路8の動作を説明する。
例えば、システム制御回路9(モータ駆動回路8)が電源供給状態にあるもののエンジンスタートスイッチがオフ位置にある場合、この時のシステム制御回路9は、駆動制御回路10に動作制御線L1を介して起動要求を出力する状態をとる。駆動制御回路10は、モード端子19で起動要求を受け付けている間はスリープモード(待機状態)をとる状態となり、このモード状態の際には、ダイアグ配線出力が全L状態の信号組み合わせを持つダイアグ確認通知Sk1を、ダイアグ線L3a〜L3dを介してシステム制御回路9に出力する。システム制御回路9は、駆動制御回路10からダイアグ確認通知Sk1を入力すると、その信号組み合わせがどのようなHL組み合わせであるのかを読み取る。
また、エンジンスタートスイッチがACC位置やIGオン位置に操作されたとすると、このスイッチ操作を検出したシステム制御回路9は、駆動制御回路10に動作制御線L1を介してスタンバイ要求を出力する。駆動制御回路10は、モード端子19でスタンバイ要求を受け付けるとスタンバイモードとなり、このモード状態の際には、ダイアグ配線出力が全H状態の信号組み合わせを持つダイアグ確認通知Sk2を、ダイアグ線L3a〜L3dを介してシステム制御回路9に出力する。システム制御回路9は、駆動制御回路10からダイアグ確認通知Sk2を入力すると、その信号組み合わせがどのようなHL組み合わせであるのかを読み取る。
本例のシステム制御回路9は、駆動制御回路10に起動要求を出力してスリープモードをとらせるとともにスタンバイ要求を出力してスタンバイモードとするその一連の過程で、ダイアグ確認通知Sk1が全L状態の信号組み合わせの信号であるかを確認するとともに、ダイアグ確認通知Sk2が全L状態の信号組み合わせの信号であるかを確認している。このとき、システム制御回路9は、ダイアグ確認通知Sk1が全L状態の信号組み合わせを持つ信号であり、しかもダイアグ確認通知Sk2が全H状態の信号組み合わせを持つ信号であることを認識すると、ダイアグ線L3a〜L3d(ダイアグ端子15〜18,23〜26も含む)に故障は生じていないと判定して、鏡面3の角度調節動作を継続して行う。駆動制御回路10をスタンバイモードとしたシステム制御回路9は、鏡面角度調節スイッチ4が操作されたことを検出すると、そのスイッチ操作に応じた信号組み合わせを持つモータ制御指令S2を駆動制御回路10に出力し、駆動制御回路10を介してモータM1,M2を正転又は逆転させて、鏡面3の傾斜角度を調節する。
ドアミラー2の鏡面3を右方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で右傾斜要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路8で右方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第1モータM1の正転とすると、この時のシステム制御回路9は、図5の動作表30に示すように信号組み合わせ(S2a,S2b,S2c)が(H,L,L)のモータ制御指令S2を、モータ制御線L2a〜L2cを介して駆動制御回路10に出力する。このとき、Voutブリッジ回路5がH状態となり、残りの2つのブリッジ回路6,7がL状態となることから、駆動制御回路10のX端子27、Y端子28及びCOM端子29の出力組み合わせは(H,L,L)となる。よって、第1モータM1のモータ端子間に電位差が生じ、第2モータM2のモータ端子間には電位差が生じないので、第1モータM1にHoutブリッジ回路6からCOMブリッジ回路7に向かう方向の駆動電流Iaが流れる。このため、第1モータM1が正転動作を開始し、ドアミラー2の鏡面3が右方向に傾斜する動作をとる。
システム制御回路9は、第1モータM1の正転動作時において、鏡面角度調節スイッチ4が操作されていない状態になった事を検出すると、第1モータM1の正転動作を停止すべく、信号組み合わせ(S2a,S2b,S2c)が(L,L,L)のモータ制御指令S2を駆動制御回路10に再度出力する。これにより、Houtブリッジ回路6が再度L状態となるので、全てのブリッジ回路5〜7がL状態となり、第1モータM1の正転動作にブレーキがかかる。よって、操作者が鏡面角度調節スイッチ4の右傾斜操作を止めたタイミングで第1モータM1が停止状態となり、それまで右方向に傾斜動作していた鏡面3がその傾斜位置で停止する。
ドアミラー2の鏡面3を左方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で左傾倒要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路8で左方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第1モータM1の逆転とすると、この時のシステム制御回路9は、図5の動作表30に示すように信号組み合わせ(S2a,S2b,S2c)が(L,L,H)のモータ制御指令S2を、モータ制御線L2a〜L2cを介して駆動制御回路10に出力する。このとき、Voutブリッジ回路5がL状態となり、Houtブリッジ回路6がHi−Z状態となり、COMブリッジ回路7がH状態となることから、駆動制御回路10のX端子27、Y端子28及びCOM端子29の出力組み合わせは(L,Hi−Z,H)となる。よって、第1モータM1のモータ端子間には電圧差が生じるが、第2モータM2のモータ回路には電流経路が生じないので、第1モータM1にCOMブリッジ回路7からVoutブリッジ回路5に向かう方向の駆動電流Icが流れる。このため、第1モータM1のみが逆転動作をとり、ドアミラー2は鏡面角度調節スイッチ4が左傾斜要求操作されている間において左傾斜動作をとる。
ドアミラー2の鏡面3を上方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で上傾斜要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路8で上方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第2モータM2の正転とすると、この時のシステム制御回路9は、図5の動作表30に示すように信号組み合わせ(S2a,S2b,S2c)が(L,H,L)のモータ制御指令S2を、モータ制御線L2a〜L2cを介して駆動制御回路10に出力する。このとき、Houtブリッジ回路6がH状態となり、残りの2つのブリッジ回路5,7がL状態となることから、駆動制御回路10のX端子27、Y端子28及びCOM端子29の出力組み合わせは(L,H,L)となる。よって、第2モータM2のモータ端子間に電位差が生じ、第1モータM1のモータ端子間には電位差が生じないので、第2モータM2にHoutブリッジ回路6からCOMブリッジ回路7に向かう方向に駆動電流Ibが流れる。このため、第2モータM2が正転動作を開始し、鏡面角度調節スイッチ4が上傾斜要求操作されている間においてドアミラー2が上傾斜動作をとる。
また、ドアミラー2の鏡面を下方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で下傾斜要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路8で下方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第2モータM2の逆転とすると、この時のシステム制御回路9は、図5の動作表に示すように信号組み合わせ(S2a,S2b,S2c)が(L,H,H)のモータ制御指令S2を、モータ制御線L2a〜L2cを介して駆動制御回路10に出力する。このとき、Voutブリッジ回路5がHi−Z状態となり、Houtブリッジ回路6がL状態となり、COMブリッジ回路7となることから、駆動制御回路10のX端子27、Y端子28及びCOM端子29の出力組み合わせは(Hi−Z,L,H)となる。よって、第2モータM2のモータ端子間で電位差が生じ、第1モータM1のモータ回路には電流経路が生じないことから、第2モータM2にCOMブリッジ回路7からHoutブリッジ回路6に向かう方向に駆動電流Idが流れる。このため、第2モータM2が逆転動作を開始し、鏡面角度調節スイッチ4が下傾斜要求操作されている間においてドアミラー2が下傾斜動作をとる。
システム制御回路9は、駆動制御回路10に動作制御指令S1(起動要求、スタンバイ要求)を出力した際、駆動制御回路10からダイアグ線L3a〜L3dを介して出力されるダイアグ確認通知Sk1,Sk2の信号組み合わせを確認するが、駆動制御回路10をスリープモードとした際に確認を行うダイアグ確認通知Sk1と、駆動制御回路10をスタンバイ状態とする際に確認を行うダイアグ確認通知Sk2とのうち、少なくとも一方で正常値をとらない場合には、ダイアグ線L3a〜L3d(ダイアグ端子15〜18,23〜26)が故障していると判定する。ここで、例えばもし仮にダイアグ線L3a〜L3dが配線故障してダイアグ出力がH状態やL状態に固定した場合を想定すると、この時はダイアグ出力に全L出力状態又は全H出力状態をとらせようとしても、故障ダイアグ配線はH又はLの一方の信号値しかとれないことから、ダイアグ出力は全L出力状態及び全H出力状態の両方をとることはできない。よって、システム制御回路9は、スリープモード時に駆動制御回路10から得るダイアグ確認通知Sk1が全L状態の信号組み合わせをとらない、又はスタンバイモード時に駆動制御回路10から得るダイアグ確認通知Sk2が全H状態の信号組み合わせをとらないことを認識すると、ダイアグ線L3a〜L3dが故障していると認識する。
システム制御回路9は、ダイアグ線L3の故障を認識すると、モータM1,M2の回転制御を強制的に停止し、駆動制御回路10にモータ制御指令S2を出力するなどの動作をとらずに、モータM1,M2の停止状態を維持する。また、システム制御回路9は、ダイアグ線L3の故障を認識すると、車内インストルメントパネルの表示器にドアミラー2故障の旨を視覚表示したり、或いは車内スピーカで警告音を鳴らしてその旨を音声報知したりする。また、システム制御回路9は、エンジンスタートスイッチがオフ操作されたことを検出するとモータ駆動回路8の動作強制停止状態を解除して、モータ駆動回路8を元の状態に戻す。
従って、本例においては、駆動制御回路10がスリープモードとなる時に信号組み合わせが全L状態(即ち、(L,L,L,L))のダイアグ出力(ダイアグ確認通知Sk1)を駆動制御回路10からシステム制御回路9に出力させ、駆動制御回路10がスタンバイモードとなる時に信号組み合わせが全H状態(即ち、(H,H,H,H))のダイアグ出力(ダイアグ確認通知Sk2)を駆動制御回路10からシステム制御回路9に出力させることにより、ダイアグ出力がHレベル信号及びLレベル信号の両方を問題なくとり得るか否かをシステム制御回路9が見ることで、ダイアグ線L3a〜L3dの故障有無を判定する。従って、ダイアグ線L3a〜L3dの故障有無を判定することが可能となり、ダイアグ線L3a〜L3dが故障したままでモータM1,M2を回転動作させずに済み、間違ってダイアグ出力が出されてモータM1,M2が誤動作してしまう状況を生じ難くすることが可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)駆動制御回路10がスリープモードの際、全てのダイアグ配線出力がL状態をとる(L,L,L,L)の信号をダイアグ確認通知Sk1としてシステム制御回路9に出力し、駆動制御回路10がスタンバイモードの際、全てのダイアグ配線出力がH状態をとる(H,H,H,H)の信号をダイアグ確認通知Sk2としてシステム制御回路9に出力し、これら通知Sk1,Sk2が正常値をとるか否かの判定をシステム制御回路9が行うことにより、ダイアグ線L3a〜L3dの故障有無を確認する。そして、ダイアグ確認通知Sk1が全L状態の信号値をとらなかったり、或いはダイアグ確認通知Sk2が全H状態の信号値をとらなかったりする場合には、ダイアグ線L3a〜L3dが故障していると認識して、例えばモータ駆動回路8の動作を強制的に終了するなどの対応動作がとられる。従って、ダイアグ線L3a〜L3dが故障したままでモータM1,M2を回転駆動する状況にならずに済み、ダイアグ線故障を起因としたモータM1,M2の誤動作を生じ難くすることができる。
(2)駆動制御回路10の動作が止まっているスリープモードの時に一つのダイアグ線故障判定用のダイアグ出力を出し、その停止状態の後に駆動制御回路10がとるスタンバイモードの時にもう一つのダイアグ線故障判定用のダイアグ出力を出して、ダイアグ線L3a〜L3dの故障有無判定を行う。よって、実際にモータM1,M2を回転駆動する際にはダイアグ線L3a〜L3dの故障有無判定結果が得られるので、ダイアグ線L3a〜L3dが故障したままモータM1,M2を回転駆動してしまう状況を一層生じ難くすることができる。
(3)スリープモード時(待機状態時)に駆動制御回路10がシステム制御回路9に出力するダイアグ確認通知Sk1を、ダイアグ配線出力が全てL状態の(L,L,L,L)の信号組み合わせとし、スタンバイモード時に駆動制御回路10がシステム制御回路9に出力するダイアグ確認通知Sk2を、ダイアグ配線出力が全てH状態の(H,H,H,H)の信号組み合わせとしている。このため、システム制御回路9がダイアグ線故障判定を行う際には、駆動制御回路10から出力されるダイアグ出力が全てL状態の信号組み合わせをとるのか、若しくは全てH状態の信号組み合わせをとるのかを見るだけで済むので、簡単な処理でダイアグ線故障判定を行うことができる。
(4)第1モータM1や第2モータM2の回転駆動をPWM制御により行うので、この種のPWM制御にはスイッチング制御のエネルギー変換率やよいことや、スイッチング制御が簡単なことなどの利点があるので、これら利点を享受することができる。
(5)第1モータM1及び第2モータM2をともに停止状態とする時は、3つのブリッジ回路8〜10の全出力をともにL状態とすることにより行う。このため、第1モータM1及び第2モータM2を停止状態とするに際しては、例えば3つのブリッジ回路5〜7を全てH状態としてこれを行うこと可能であるが、この場合は第1モータM1及び第2モータM2の両端をともに高電位にしてモータM1,M2を停止させるので、これは不安定な状態でモータM1,M2を停止することになる。しかし、本例の場合は3つのブリッジ回路5〜7の出力をL状態とすることでモータM1,M2を停止するので、H状態でモータ停止を行う場合の懸念事項を考えずに済む。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 駆動制御回路10がダイアグ線故障判定用にシステム制御回路9に出力するダイアグ出力(ダイアグ確認通知Sk1,Sk2)は、必ずしもダイアグ配線出力が全てL状態の信号組み合わせや、全てH状態の信号組み合わせに限定されず、この信号組み合わせは適宜変更してもよい。
・ 駆動制御回路10がシステム制御回路9にダイアグ線故障判定用のダイアグ出力を出力するタイミングは、必ずしも自身がスタンバイモードとなっている時や、モータ駆動状態の時に限定されず、これらとは異なるタイミングとしてもよい。即ち、ダイアグ線故障判定は、例えば駆動制御回路10がスタンバイ状態をとる時と、駆動制御回路10が実際にモータM1,M2を回転制御する時とを判定タイミングとしてもよい。或いは、モータM1,M2を実際に駆動制御(正転、逆転)している最中にダイアグ線故障有無判定を行ってもよい。
・ システム制御回路9がダイアグ線L3a〜L3dの故障を認識した際に行う対応動作は、必ずしもモータ駆動回路8の動作を強制的に停止したり、その旨をインストルメントパネルの表示器で視覚表示したり、或いは車内スピーカを用いた聴覚報知したりする動作に限らず、この異常状態からモータ駆動回路8を保護できる対処動作であれば、その処理は特に限定されない。
・ モータ制御指令S2がとる信号組み合わせは、モータM1,M2の停止の時が(L,L,L)で、第1モータM1の正転の時が(H,L,L)で、第2モータM2の正転の時が(L,H,L)で、第1モータM1の逆転の時が(L,L,H)で、第2モータM2の逆転の時が(L,H,H)であることに限定されない。即ち、モータ制御指令S2がとる信号組み合わせは、適宜自由に設定することが可能であることは言うまでもない。
・ モータ制御線L2の本数は、必ずしも3本に限らず、モータ制御指令S2として出力したい指令内容に応じて適宜変更してもよい。
・ 負荷は、必ずしもモータM1,M2に限定されず、例えばランプ等であってもよい。
・ 駆動制御回路10内の半導体素子は、必ずしもFET(トランジスタTr1〜Tr6)に限定されず、トランジスタ等の種々のスイッチング素子を使用してもよい。
・ モータM1,M2の回転制御は、必ずしもPWM制御を用いる必要はなく、これ以外のパルス制御を採用してもよい。
・ モータ駆動回路8は、必ずしも2モータを3ブリッジ回路で駆動制御するものに限定されず、複数のモータにおいて一モータ端子が各々個別のブリッジ回路に接続され、他モータ端子が共用ブリッジ回路に接続されて複数モータを駆動制御するものであればよい。また、モータ駆動回路8は、必ずしも共用ブリッジ回路を持つ構造に限定されず、例えばモータ端子ごとに各々個別のブリッジ回路を持つ構造のものでもよい。
・ モータ駆動回路8の採用対象は、必ずしもドアミラー2の鏡面3を自動傾斜する駆動機構として用いられることに限らず、モータを駆動源として必要な機器や装置であれば、これは特に限定されない。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1又は2において、前記第1動作状態は、前記駆動回路が前記制御回路からの具体的な動作指令を待つスリープ状態であり、前記第2動作状態は、前記駆動回路が前記スリープ状態から起動状態となっているものの前記制御回路からの負荷制御指令を待つスタンバイ状態である。この構成によれば、例えば仮に負荷を停止するに際して全L状態の信号組み合わせを持つ負荷制御指令を出力してこれを行う場合であっても、問題なく負荷駆動開始時にダイアグ線の故障判定結果を得ることが可能となる。
(2)請求項1,2及び前記技術的思想(1)のいずれかにおいて、前記信号出力手段は、前記駆動回路が前記制御回路からの前記制御指令を受けて第1動作状態をとる際、複数の前記ダイアグ線から出力されるダイアグ出力を、全出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせで出力し、前記駆動回路が他の前記制御指令を受けて前記第1動作状態の後に第2動作状態をとった際、前記第1動作状態の時とはHLが逆で前記出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせで前記ダイアグ出力を出力する。この構成によれば、ダイアグ線の故障判定時には、ダイアグ出力が全てL状態であるか又はH状態であるかを見るだけの処理で済むので、簡単な処理でダイアグ線故障判定を行うことが可能となる。
(3)請求項1,2及び前記技術的思想(1),(2)のいずれかにおいて、前記駆動回路は、直列接続状態をとる2つの半導体素子を持ちつつ当該2つの半導体素子間の中間端子が出力端子となったブリッジ回路を複数持ち、前記負荷の接続端子を前記ブリッジ回路の前記出力端子に接続し、前記制御回路から受け付ける前記負荷制御指令に基づき、当該ブリッジ回路のブリッジ出力を前記半導体素子のオンオフ組み合わせ変更によって切り換えることで前記負荷を駆動制御する。この構成によれば、駆動回路にブリッジ回路を使用しているので、例えばHブリッジ等の駆動方法で負荷を駆動制御することが可能となる。
(4)前記技術的思想(3)において、前記駆動回路は、複数存在する前記負荷の一接続端子が各々個別の前記ブリッジ回路に接続され、当該負荷の他接続端子が共通の前記ブリッジ回路に接続され、当該ブリッジ回路のブリッジ出力が前記半導体素子のオンオフ組み合わせ変更によって切り換えることにより前記負荷を駆動制御するブリッジ共通式である。この構成によれば、1つのブリッジ回路を複数の負荷で共用するので、ブリッジ回路の総数を少なく抑えることが可能となり、回路の小サイズ化や部品コストの抑制に効果が高い。
(5)請求項1,2及び前記技術的思想(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記ブリッジ回路にパルス信号を出力して当該パルス信号が持つ特性値に沿って当該ブリッジ回路の前記半導体素子をスイッチング制御するパルス制御により、前記負荷を駆動制御する駆動制御手段を備えた。この構成によれば、ブリッジ回路に加えるパルス信号の特性値を変えるという簡単な処理で負荷の駆動制御を行うので、負荷を所望の目標駆動状態に駆動するに際して複雑な制御処理を用いずに済む。
(6)請求項1,2及び前記技術的思想(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記制御回路は、前記駆動回路への起動系指令である動作制御指令を当該駆動回路に出力して該駆動回路の動作状態を指定するとともに、前記負荷への動作指示系指令である負荷制御指令をパラレル通信で前記駆動回路に出力することにより、当該駆動回路を介して前記負荷を駆動制御し、前記信号出力手段は、前記駆動回路が前記動作制御指令を受けて準備系動作状態をとる際、全出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせで前記ダイアグ出力を前記判定手段に出力させ、前記駆動回路が前記負荷制御指令を受けて駆動系動作状態をとる際、前記準備系動作状態の時とはHLが逆で前記出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせの前記ダイアグ出力を前記判定手段に出力する。この構成においても、駆動回路が実際に負荷を駆動制御する際にはダイアグ線の故障判定結果が得られている状態となるので、ダイアグ線が故障したままで負荷が駆動制御されてしまう状況を一層生じ難くすることが可能となる。
一実施形態における車両のドアミラー部分の外観を示す車両の斜視図。 ドアミラー鏡面駆動用のモータ駆動回路の概略構成を示すブロック図。 モータ駆動回路における駆動制御回路の回路構成を示す回路図。 (a)〜(e)はブリッジ回路の各種動作状態を示す状態図。 駆動制御回路の端子入力と端子出力との関係を示す動作表。 駆動制御回路に生じる電流と電圧との関係性を示す特性波形図。 ダイアグ配線系故障判定の具体的処理内容を説明する比較表。 従来におけるモータ駆動回路の概略構成を示すブロック図。 Hブリッジ式モータ駆動回路の回路構成を示す回路図。 (a)〜(c)はブリッジ回路の各種動作状態を示す状態図。 (a)〜(d)はHブリッジ式モータ駆動回路の各種動作状態を示す状態図。 駆動制御回路の端子入力と端子出力との関係を示す比較表。
符号の説明
8…負荷駆動制御回路としてのモータ駆動回路、9…制御回路としてのシステム制御回路、10…駆動回路としての駆動制御回路、36…信号出力手段としての信号出力部、37…判定手段としてのダイアグ線故障判定部、M1,M2…負荷としてのモータ、S1…制御指令を構成する動作制御指令、S2…制御指令(負荷制御指令)を構成するモータ制御指令、L3(L3a〜L3d)…ダイアグ線、Sk1,Sk2…ダイアグ出力を構成するダイアグ確認通知。

Claims (2)

  1. 負荷を駆動制御する制御回路が、駆動回路の作動状態を指定し得る制御指令を当該駆動回路に出力して該駆動回路を駆動することにより前記負荷を駆動制御し、当該駆動回路が異常状態となった際、複数のダイアグ線から出力されるダイアグ出力のH及びLの信号組み合わせでその旨を前記制御回路に通知して当該制御回路に対応動作をとらせる負荷駆動制御回路において、
    前記駆動回路が前記制御回路から前記制御指令を受けて第1動作状態をとる際のダイアグ出力と、前記駆動回路が前記制御回路から他の前記制御指令を受けて第2動作状態をとる際のダイアグ出力とを、これら出力の間でHLが逆となった信号組み合わせで出力する信号出力手段と、
    前記信号出力手段から得た前記ダイアグ出力を用いて、前記第1動作状態時及び前記第2動作状態時の各々において前記ダイアグ出力が正常値をとるか否かを見ることにより、前記ダイアグ線の故障有無を判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする負荷駆動制御回路。
  2. 前記信号出力手段は、動作停止を通知する旨の前記制御指令を前記駆動回路が受け付けて該駆動回路が停止系動作状態をとる際、全出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせで前記ダイアグ出力を前記判定手段に出力させ、実駆動の準備動作の開始を通知する旨の前記制御指令を前記駆動回路が受け付けて該駆動回路が準備系動作状態をとる際、前記停止系動作状態の時とはHLが逆で前記出力が全て同じ信号レベルをとる信号組み合わせの前記ダイアグ出力を前記判定手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動制御回路。
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