JP2009011031A - 負荷駆動制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷の誤動作を生じ難くすることができる負荷駆動制御回路を提供する。
【解決手段】3ブリッジ式モータ駆動回路は、第1モータM1専用のVoutブリッジ回路8と、第2モータM2専用のHoutブリッジ回路9と、これらモータM1,M2で共用されたCOMブリッジ回路10とが設けられている。第1モータM1や第2モータM2を逆転するに際しては、COMブリッジ回路10のブリッジ出力をH状態にし、回転対象モータの専用ブリッジ回路のブリッジ出力をL状態にし、非回転対象モータの専用ブリッジ回路のブリッジ出力をH状態にすることにより行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばモータやランプ等の負荷を駆動制御する負荷駆動制御回路に関する。
従来、モータを回転駆動するには、ドライバとして働くモータ駆動回路が必要であり、この種のモータ駆動回路は種々のものが開発されている。この種のモータ駆動回路の一例としては、例えばHブリッジを用いたモータ駆動回路が特許文献1等に開示されている。図7にHブリッジ式のモータ駆動回路81を示すと、Hブリッジ式のモータ駆動回路81には、モータ82の一モータ端子に接続された第1ブリッジ回路83と、モータ82の他モータ端子に接続された第2ブリッジ回路84とが設けられている。第1ブリッジ回路83は、直列状態に接続された2つのトランジスタ85,86から成るとともに、トランジスタ85,86間の中間端子がモータ82の一モータ端子に接続されている。第2ブリッジ回路84も、直列状態に接続された2つのトランジスタ87,88から成るとともに、トランジスタ87,88間の中間端子がモータ82の他モータ端子に接続されている。
第1ブリッジ回路83は、図8(a)に示すように、電源Vcc側のトランジスタ85がオン状態をとりつつGND側のトランジスタ86がオフ状態をとると、ブリッジ出力(中間端子出力)がH状態をとり、図8(b)に示すように、電源Vcc側のトランジスタ85がオフ状態をとりつつGND側のトランジスタ86がオン状態をとると、ブリッジ出力がL状態をとり、図8(c)に示すように、2つのトランジスタ85,86がともにオフ状態をとると、ブリッジ出力がHi−Z状態をとる。また、第2ブリッジ回路84も第1ブリッジ回路83と同様のブリッジ出力動作をとる。
このモータ駆動回路81においては、図9(a)に示すように、例えば第1ブリッジ回路83がH状態をとりつつ第2ブリッジ回路84がL状態をとると、H側である第1ブリッジ回路83のONトランジスタから、L側である第2ブリッジ回路84のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、モータ82が一方向に回転(例えば正転)する。また、図9(b)に示すように、第1ブリッジ回路83がL状態をとりつつ第2ブリッジ回路84がH状態をとると、H側である第2ブリッジ回路84のONトランジスタから、L側である第1ブリッジ回路83のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、モータ82が他方向に回転(例えば逆転)する。また、回転中のモータ82を停止するには、図9(c)に示すように、2つのブリッジ回路83,84をともにL状態とするか、或いは図9(d)に示すように、2つのブリッジ回路83,84をともにH状態として、モータ駆動回路81をブレーキモードとすることにより行う。
また、この種のモータ駆動回路の一種として、2つのモータを3つのブリッジ回路で駆動制御する図10に示すような3ブリッジ式モータ駆動回路89がある。この3ブリッジ式モータ駆動回路89は、3つのブリッジ回路90〜92のうちの1つ(図10ではVout1ブリッジ回路90)が第1モータ93専用として使用され、他の1つ(図10ではHout1ブリッジ回路91)が第2モータ94専用として使用され、残りの1つ(図10ではCOM1ブリッジ回路92)が第1モータ93及び第2モータ94の2モータで共用されている。
この3ブリッジ式モータ駆動回路89においては、図11(a)に示すように、3つのブリッジ回路90〜92の全てのブリッジ出力をL状態とすると、第1モータ93及び第2モータ94がともに停止状態となる。また、第1モータ93を正転する場合は、図11(b)に示すように、第1モータ専用であるVout1ブリッジ回路90をH状態とし、Hout1ブリッジ回路91及びCOM1ブリッジ回路92をともにL状態とする。これにより、H側であるVout1ブリッジ回路90のONトランジスタから、L側であるCOM1ブリッジ回路92のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、第1モータ93が正転する。第2モータ94を正転する場合は、図11(c)に示すように、第2モータ専用であるHout1ブリッジ回路91をH状態とし、Vout1ブリッジ回路90及びCOM1ブリッジ回路92をともにL状態とする。これにより、H側であるHout1ブリッジ回路91のONトランジスタから、L側であるCOM1ブリッジ回路92のONトランジスタに向かう方向に電流が流れ、第2モータ94が正転する。
一方、第1モータ93や第2モータ94を逆転する場合は、3つのブリッジ回路90〜92のうち、COM1ブリッジ回路92の出力状態をH状態としつつ、これら2モータ93,94のうち逆転させたいモータの専用ブリッジ回路の出力状態をL状態とし、動作させないモータの専用ブリッジ回路の出力状態をHi−Z状態(ハイインピーダンス状態)とする。こうすれば、2つのモータ93,94のうち、逆転動作させたい側のモータにのみ、モータを逆転させる向きの電流が流れる状態をとり、所望のモータが逆転する回転状態をとることになる。
例えば、第1モータ93を逆転する場合は、図11(d)に示すように、COM1ブリッジ回路92をH状態としつつ、Vout1ブリッジ回路90をL状態とし、Hou1tブリッジ回路91をHi−Z状態(ハイインピーダンス状態)とする。よって、この場合は、H側であるCOM1ブリッジ回路92のONトランジスタ92aから、L側であるVout1ブリッジ回路90のONトランジスタ90aに向かう方向に電流が流れ、第1モータ93が逆転する。なお、第2モータ94を逆転する場合も、Vout1ブリッジ回路90の出力とHout1ブリッジ回路91の出力状態が逆になるだけで、同様の動作をとることは言うまでもない。
特開2006−158162号公報
しかし、これら第1モータ93や第2モータ94を逆転する場合、例えば水没や結露等が発生する使用状況下においては、例えば図12に示すように、作動しない側のモータ(図12では第2モータ94)がHi−Z出力ブリッジ回路(図12ではHout1ブリッジ回路91)側のモータ端子でGNDリークすることが想定される。この場合は、モータ端子とGNDとの間にGNDリーク抵抗95が発生して、作動しない側のモータのモータ端子が地絡する状態をとってしまう。このとき、COM1ブリッジ回路92から流れ出る電流が、第1モータ93だけでなく第2モータ94にも流れる状態となるので、第1モータ93のみ逆転させたいにも拘わらず、第2モータ94まで逆転動作することになる。よって、この種の3ブリッジ式モータ駆動回路89でモータ93,94を逆転する場合、作動させない側のモータに地絡が生じると、作動させないモータまで逆転動作する問題があった。
本発明の目的は、負荷の誤動作を生じ難くすることができる負荷駆動制御回路を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、直列接続状態をとる2つの半導体素子を持ちつつ当該2つの半導体素子間の中間端子が出力端子となったブリッジ回路を複数持ち、複数存在する負荷の一接続端子を各々個別の前記ブリッジ回路に接続し、当該負荷の他接続端子を共通の前記ブリッジ回路に接続し、当該ブリッジ回路のブリッジ出力を前記半導体素子のオンオフ組み合わせ変更により切り換えることで、前記負荷を停止、正側駆動又は逆側駆動するブリッジ共通式のモータ駆動回路において、複数の前記ブリッジ回路のうち共用ブリッジ回路の前記ブリッジ出力をH状態にしつつ、複数の前記負荷のうち作動対象負荷の専用ブリッジ回路の前記ブリッジ出力をL状態にして当該作動対象負荷を動作するに際して、非作動対象負荷の専用ブリッジ回路のブリッジ出力をH状態とすることにより、当該非作動対象負荷を停止状態とする制御手段を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、例えば3つのブリッジ回路を用いて負荷としての2つのモータを回転駆動する3ブリッジ式モータ駆動回路を例にとると、このモータ駆動回路はブリッジ回路の1つが2モータの間で共用されることになるが、1モータを一方向に回転(例えば正転)する場合には、回転対象モータ(回転させたいモータ側)の専用ブリッジ回路をH状態にし、それ以外のブリッジ回路をL状態にする。また、これら2モータをともに停止する場合には、全てのブリッジ回路のブリッジ出力をL状態にする。更に、1モータを他方向に回転(例えば逆転)する場合には、共用ブリッジ回路をH状態にし、回転対象モータの専用ブリッジ回路をL状態にし、非回転対象モータ(回転させないモータ側)の専用ブリッジ回路をH状態にする。
ところで、この種のモータ駆動回路は、回路内の結露や配線故障等が原因で、モータが専用ブリッジ回路側のモータ端子で地絡する場合も想定される。3ブリッジ式モータ駆動回路の場合、1モータを他方向に回転する時は共用ブリッジ回路をH状態にするが、この時に先程述べた地絡が非回転対象モータのモータ端子に生じると、回転対象モータだけでなく、非回転対象モータにまで電流が流れ込む状態をとってしまう場合もある。この場合、2モータのうち一方を回転させつつ他方を停止状態としたいにも拘わらず、通常ならば停止すべき非回転対象モータが誤って回転動作をとってしまい、モータが意図しない動作をとる懸念に繋がる。
しかし、本構成においては、1モータを他方向に回転するに際しては、共用ブリッジ回路をH状態にし、回転対象モータの専用ブリッジ回路をL状態にし、非回転対象モータの専用ブリッジ回路もH状態にする。このため、先程述べたように、非回転対象モータが専用ブリッジ回路側のモータ端子で地絡したとしても、この時は非回転対象モータの端子間電圧に電位差が生じないことから、非回転対象モータには電流が流れない状態をとる。このため、1モータを他方向に回転するに際して非回転対象モータのモータ端子に地絡が生じる状況下となっても、元来回転させたかった回転対象モータにのみ電流が流れることになり、モータに通常通りの正規の動作状態をとらせることが可能となる。
本発明では、前記非作動対象負荷の接続端子が地絡したことに起因して発生する当該非作動対象負荷の負荷回路における異常を検出する検出手段と、前記検出手段が前記異常を検出した際、前記負荷回路を保護し得る保護機能を実行する保護機能実行手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、非作動対象負荷の接続端子が地絡したことに起因した異常が負荷回路に発生した際には、この状況下におかれた負荷回路を保護し得る保護機能が実行される。このため、非作動対象負荷の接続端子が地絡して負荷回路に異常が発生しても、この時に生じた地絡に対応した適切な処理を負荷駆動制御回路にとらせることが可能となる。
本発明によれば、負荷の誤動作を生じ難くすることができる。
以下、本発明を具体化した負荷駆動制御回路の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、車両1の運転席ドア及び助手席ドアには、運転者等の乗員が車両後方を目視できるようにドアミラー(サイドミラー)2,2が設けられている。このドアミラー2には、後方を映し出すミラーとして平板状の鏡面3が設けられている。この鏡面3は、モータM1,M2を駆動源に自動で上下左右の4方向(図1の矢印Vm方向及び矢印Hm方向)に傾斜可能であって、車内の鏡面角度調節スイッチ4(図2参照)が操作されると、その時のスイッチ操作向きに応じた傾斜方向に沿いつつ、しかもその時のスイッチ操作量に応じた傾斜量で傾き動作する。なお、モータM1,M2が負荷、作動対象負荷及び非作動対象負荷を構成する。
ドアミラー2には、モータM1,M2を駆動源に鏡面3を自動で傾斜する際の駆動機構として、2モータM1,M2を3つのブリッジ回路で駆動制御する図2に示すような3ブリッジ式モータ駆動回路5が設けられている。この3ブリッジ式モータ駆動回路5は、3ブリッジ回路のうち、1つを第1モータM1の専用ブリッジ回路として用い、他の1つを第2モータM2の専用ブリッジ回路として用い、残りの1つを第1モータM1及び第2モータM2で共用するモータ駆動回路である。なお、モータ駆動回路5が負荷駆動制御回路に相当する。
3ブリッジ式モータ駆動回路5には、このモータ駆動回路5を統括制御するシステム制御回路6と、システム制御回路6から得る各種制御指令に沿って動作することで2つのモータM1,M2を回転駆動する駆動制御回路7とが設けられている。システム制御回路6は、例えばCPU、ROM、RAM等のICから成るコントロールユニットであって、ドアミラー2の鏡面3を上下左右方向に傾斜する際の鏡面傾斜動作を制御する。また、駆動制御回路7は、例えばトランジスタ等の複数のスイッチング素子を持つとともに、システム制御回路6からの制御指令に基づきスイッチング素子をオンオフ制御してモータM1,M2を回転駆動する。なお、システム制御回路6が制御手段及び保護機能実行手段を構成する。
システム制御回路6は、駆動制御回路7の動作状態(起動、稼働)を指定する起動系指令(以降、動作制御指令S1と言う)を駆動制御回路7に出力する時の信号経路として使用する動作制御線L1と、モータM1,M2の回転状態(正転、逆転、停止)を指定する動作指示系指令(以降、モータ制御指令S2と言う)を駆動制御回路7に出力する時の信号経路として使用するモータ制御線L2とを介して駆動制御回路7に接続されている。また、システム制御回路6は、駆動制御回路7が入力信号異常を認識した際にその旨の通知(以降、ダイアグ通知S3と言う)をシステム制御回路6に出力する時の信号経路として使用するダイアグ線L3を介して駆動制御回路7に接続されている。
システム制御回路6は、例えばエンジンスタートスイッチがACC位置やIG位置等に操作された際、停止状態(待機状態)にある駆動制御回路7を稼働状態とすべく、動作制御指令S1としてスタンバイ要求を動作制御線L1から駆動制御回路7に出力する。駆動制御回路7は、停止状態でシステム制御回路6からスタンバイ要求を受け付けると、駆動制御回路7の動作モードをシステム制御回路6からのモータ制御指令S2を待つスタンバイモードとする。駆動制御回路7をスタンバイモードとしたシステム制御回路6は、鏡面角度調節スイッチ4が操作されたことを検出すると、そのスイッチ操作に応じたモータ制御指令S2を、モータ制御線L2を介して駆動制御回路7に送り、駆動制御回路7を介して2つのモータM1,M2を停止、正転、逆転の間で駆動制御する。
駆動制御回路7には、図3に示すように、第1モータM1の一モータ端子(一接続端子)に接続されたこのモータ専用のVoutブリッジ回路8と、第2モータM2の一モータ端子に接続されたこのモータ専用のHoutブリッジ回路9と、これらモータM1,M2で共用すべくモータM1,M2の両方の他モータ端子(他接続端子)に接続されたCOMブリッジ回路10とが設けられている。Voutブリッジ回路8は、直列状態に接続された2つのトランジスタTr1,Tr2から成るとともに、トランジスタTr1,Tr2間の中間端子11が自身の出力端子となって第1モータM1の一モータ端子に接続されている。トランジスタTr1,Tr2は、例えばFET(Field Effect Transistor)から成るとともに、本例においては電源Vcc側に位置するものをTr1とし、GND側に位置するものをTr2とする。トランジスタTr1は、ソース端子が電源Vccに接続され、ドレイン端子がトランジスタTr2のドレイン端子に接続され、ゲート端子が駆動制御回路7の入力端子側に接続されている。トランジスタTr2は、ソース端子がGNDに接続され、ゲート端子が駆動制御回路7の入力端子側に接続されている。なお、Voutブリッジ回路8及びHoutブリッジ回路9がブリッジ回路(専用ブリッジ回路)を構成し、COMブリッジ回路10もブリッジ回路を構成する。
Houtブリッジ回路9は、直列接続された2つのトランジスタTr3,Tr4から成るとともに、トランジスタTr3,Tr4間の中間端子12が自身の出力端子となって第2モータM2の一モータ端子に接続されている。トランジスタTr3,Tr4は、例えばFETから成るとともに、本例においては電源Vcc側に位置するものをTr3とし、GND側に位置するものをTr4とする。トランジスタTr3は、ソース端子が電源Vccに接続され、ドレイン端子がトランジスタTr4のドレイン端子に接続され、ゲート端子が駆動制御回路7の入力端子側に接続されている。トランジスタTr4は、ソース端子がGNDに接続され、ゲート端子が駆動制御回路7の入力端子側に接続されている。
COMブリッジ回路10は、直列接続された2つのトランジスタTr5,Tr6から成るとともに、トランジスタTr5,Tr6間の中間端子13が自身の出力端子となって第1モータM1及び第2モータM2の両方の他モータ端子に接続されている。トランジスタTr5,Tr6は、例えばFETから成るとともに、本例においては電源Vcc側に位置するものをTr5とし、GND側に位置するものをTr6とする。トランジスタTr5は、ソース端子が電源Vccに接続され、ドレイン端子がトランジスタTr6のドレイン端子に接続され、ゲート端子が駆動制御回路7の入力端子側に接続されている。トランジスタTr6は、ソース端子がGNDに接続され、ゲート端子が駆動制御回路7の入力端子側に接続されている。なお、トランジスタTr1〜Tr6が半導体素子に相当する。
これらブリッジ回路8〜10は、電源Vcc側のトランジスタ(本例はTr1,Tr3,Tr5)がオン状態となり、GND側のトランジスタ(本例はTr2,Tr4,Tr6)がオフ状態となると、ブリッジ出力がH状態をとり、これとは逆に電源Vcc側のトランジスタがオフ状態となり、GND側のトランジスタがオン状態となると、ブリッジ出力がL状態をとる。また、ブリッジ回路8〜10は、2つのトランジスタがともにオフ状態となると、ブリッジ出力がHi−Z状態(ハイインピーダンス状態)となる。
これらトランジスタTr1〜Tr6には、トランジスタTr1〜Tr6への逆電流の流れ込みを防止するダイオードDi1〜Di6が設けられている。これらダイオードDi1〜Di6は、トランジスタTr1〜Tr6のうち取り付け先トランジスタに対して並列状態に接続され、本例においてはトランジスタTr1用のものをDi1とし、トランジスタTr2用のものをDi2とし、トランジスタTr3用のものをDi3とし、トランジスタTr4用のものをDi4とし、トランジスタTr5用のものをDi5とし、トランジスタTr6用のものをDi6とする。
システム制御回路6は、第1モータM1を一方向に回転(例えば正転)する場合、トランジスタTr1をオンしつつトランジスタTr2をオフしてVoutブリッジ回路8をH状態にし、トランジスタTr3をオフしつつトランジスタTr4をオンしてHoutブリッジ回路9をL状態にし、トランジスタTr5をオフしつつトランジスタTr6をオンしてCOMブリッジ回路10をL状態にする。このとき、モータ駆動回路5には、Voutブリッジ回路8から第1モータM1を経由してCOMブリッジ回路10に向かう方向に駆動電流Iaが流れ、第1モータM1が正転する駆動状態をとる。
システム制御回路6は、第2モータM2を一方向に回転(例えば正転)する場合、トランジスタTr1をオフしつつトランジスタTr2をオンしてVoutブリッジ回路8をL状態にし、トランジスタTr3をオンしつつトランジスタTr4をオフしてHoutブリッジ回路9をH状態にし、トランジスタTr5をオフしつつトランジスタTr6をオンしてCOMブリッジ回路10をL状態にする。このとき、モータ駆動回路5には、Houtブリッジ回路9から第2モータM2を経由してCOMブリッジ回路10に向かう方向に駆動電流Ibが流れ、第2モータM2が正転する駆動状態をとる。
システム制御回路6は、回転中の第1モータM1や第2モータM2を停止する場合、トランジスタTr1をオフしつつトランジスタTr2をオンしてVoutブリッジ回路8をL状態にし、トランジスタTr3をオフしつつトランジスタTr4をオンしてHoutブリッジ回路9もL状態にし、トランジスタTr5をオフしつつトランジスタTr6をオンしてCOMブリッジ回路10もL状態にする。このとき、第1モータM1及び第2モータM2ともに端子間電位に電位差が生じないことから、第1モータM1及び第2モータM2ともに電流が流れずブレーキがかかって、これら第1モータM1及び第2モータM2がともに停止状態となる。
システム制御回路6は、第1モータM1や第2モータM2を他方向に回転(例えば逆転)する場合、COMブリッジ回路10のブリッジ出力をH状態にし、Voutブリッジ回路8及びHoutブリッジ回路9のうち逆転させたいモータ側のブリッジ回路のブリッジ出力をL状態にし、動作させないモータ側のブリッジ回路のブリッジ出力をH状態にする。例えば、第1モータM1を他方向に回転(例えば逆転)する場合、この時のシステム制御回路6は、トランジスタTr1をオフしつつトランジスタTr2をオンしてVoutブリッジ回路8をL状態にし、トランジスタTr3をオンしつつトランジスタTr4をオフしてHoutブリッジ回路9をH状態にし、トランジスタTr5をオンしつつトランジスタTr6をオフしてCOMブリッジ回路10をH状態にする。このとき、COMブリッジ回路10とVoutブリッジ回路8との間には第1モータM1を挟んで電位差が生じるものの、COMブリッジ回路10とHoutブリッジ回路9との間には電位差が生じないことから、COMブリッジ回路10から第1モータM1を経由してVoutブリッジ回路8に向かう方向に駆動電流Icが流れ、第1モータM1が逆転する駆動状態をとる。
また、システム制御回路6は、第2モータM2を他方向に回転(例えば逆転)する場合、トランジスタTr1をオンしつつトランジスタTr2をオフしてVoutブリッジ回路8をH状態にし、トランジスタTr3をオフしつつトランジスタTr4をオンしてHoutブリッジ回路9をL状態にし、トランジスタTr5をオンしつつトランジスタTr6をオフしてCOMブリッジ回路10をH状態にする。このとき、COMブリッジ回路10とHoutブリッジ回路9との間には第2モータM2を挟んで電位差が生じるものの、COMブリッジ回路10とVoutブリッジ回路8との間には電位差が生じないことから、COMブリッジ回路10から第2モータM2を経由してHoutブリッジ回路9に向かう方向に駆動電流Idが流れ、第2モータM2が逆転する駆動状態をとる。
システム制御回路6は、第1モータM1や第2モータM2を回転制御するに際して、駆動制御回路7への出力するパルス信号Splを変調するPWM制御(Pulse Width Modulation control)を用いて、このモータ回転制御を行う。このPWM制御は、駆動制御回路7に回転速度調整指令として加えられるパルス信号Splのパルス幅、間隔、数等を変化させて、駆動制御回路7におけるスイッチ素子群(Tr1〜Tr6)のオン−オフ時間の時間比率を変えることで、第1モータM1や第2モータM2に印加される電圧を制御するパルス制御の一種である。モータM1,M2の駆動制御としてPWM制御を用いれば、ドアミラー2の鏡面3を傾斜駆動する際において、この傾斜動作を好適な速度で行うことが可能である。
また、モータ駆動回路5には、例えば駆動制御回路7に過電流が流れるなどの異常状態から駆動制御回路7を保護する保護機能が設けられている。この種の保護機能としては、例えば過度に熱くなった駆動制御回路7を発熱から守る発熱保護と、駆動制御回路7に過電流が流れることを防ぐ過電流保護と、駆動制御回路7を過電力から守る過電力保護とがある。このような保護機能をモータ駆動回路5に搭載すれば、駆動制御回路7(モータ駆動回路5)が定格として持つ耐発熱値、電流値、電力値を実値が超える状況に至り難くなり、駆動制御回路7(モータ駆動回路5)の故障防止に繋がる。
ところで、この種のモータ駆動回路5においては、駆動制御回路7に駆動電流Iが流れた際、その時駆動制御回路7に見かけ上、発生し得る電圧Vは一義的に決まり、その電流−電圧特性は、図4に示すように、電流Iの流れ始めは電圧増加割合よりも電流増加割合の方が大きい(即ち、電流増加の傾きが大きい)状態をとり、所定点をピークに電圧増加割合の方が電流増加割合よりも大きい(即ち、電流増加の傾きが小さい)状態をとる。また、駆動制御回路7で消費される電力Pは、その時々に駆動制御回路7に流れる駆動電流Iと駆動電圧Vとを乗算した値に相当することは言うまでもない。よって、駆動制御回路7に流れる電流Iが分かれば、駆動制御回路7(モータ駆動回路5)が発熱状態、過電流状態、過電力状態にあるのかを判断することが可能であることから、駆動制御回路7に流れる電流を見ることで、発熱保護、過電流保護、過電力保護をいつ開始するか否かを判定する。
これら保護機能を持つモータ駆動回路5において駆動制御回路7には、図3に示すように、各々のトランジスタTr1〜Tr6に流れる電流を検出する電流検出トランジスタCs1〜Cs6と、この電流検出トランジスタCs1〜Cs6から得た検出信号を基に各々のトランジスタTr1〜Tr6に流れる電流量を判定する電流検出回路14とが駆動制御回路7に設けられている。トランジスタCs1〜Cs6は、例えばセンスMOSFET等から成るものであって、本例においてはトランジスタTr1用をCs1とし、トランジスタTr2用をCs2とし、トランジスタTr3用をCs3とし、トランジスタTr4用をCs4とし、トランジスタTr5用をCs5とし、トランジスタTr6用をCs6とする。電流検出トランジスタCs1〜Cs6は、電流検出トランジスタCs1,Cs3,Cs5が組を成すべく結線され、電流検出トランジスタCs2,Cs4,Cs6が組を成すべく結線され、この結線ユニット単位で電流検出回路14に接続されている。
電流検出回路14は、駆動制御回路7にハードウェアとして組み込まれた回路群であって、入力側が電流検出トランジスタCs1〜Cs6に接続され、出力側がシステム制御回路6に接続されている。電流検出回路14は、電流検出トランジスタCs1〜Cs6からその結線ユニット単位で得た検出信号を基に、駆動制御回路7に流れる電流がどれだけであるかを算出し、保護機能を実行すべきか否かの判定と、保護機能を実行する際にどの種の保護機能を行うべきかの判定とを行う。そして、電流検出回路14は、駆動電流Iの上昇に伴って保護機能を行うべきと判定した際、どの種の保護機能を行うかの保護機能実行要求Sngを、ダイアグ線L3を介してシステム制御回路6に出力する。この保護機能実行要求Sngは、発熱保護要求の場合にはSng1が出力され、過電流保護要求の場合にはSng2が出力され、過電力保護要求の場合にはSng3が出力される。
例えば、電流検出回路14は、算出電流が発熱保護用閾値K1を超えて保護機能として発熱保護を実行すべきと判定した際、その旨を通知する保護機能実行要求Sng1をシステム制御回路6に出力する。システム制御回路6は、駆動制御回路7から保護機能実行要求Sng1を受け付けると、PWM制御で駆動制御回路7に送るパルス信号Splのパルス幅を小さくすることにより、モータM1,M2に流れる駆動電流Iを低く抑えて駆動制御回路7の発熱を低く抑える。
また、電流検出回路14は、算出電流が過電流用閾値K2(>K1)を超えて保護機能として過電流保護を実行すべきと判定した際、その旨を通知する保護機能実行要求Sng2をシステム制御回路6に出力する。システム制御回路6は、駆動制御回路7から保護機能実行要求Sng2を受け付けると、発熱保護を行っても過電流流出状態が抑えられないと認識し、PWM制御で駆動制御回路7に送るパルス信号Splのパルス幅を発熱保護の時よりも更に小さくして、モータM1,M2に流れる駆動電流Iを更に低く抑える。
また、電流検出回路14は、算出電流が過電力用閾値K3(>K2)を超えて保護機能として過電力保護を実行すべきと判定した際、その旨を通知する保護機能実行要求Sng3をシステム制御回路6に出力する。システム制御回路6は、駆動制御回路7から保護機能実行要求Sng3を受け付けると、発熱保護及び過電流保護を行っても過電流流出状態が抑えらないと認識し、駆動制御回路7に出力するパルス信号を遮断して、モータ駆動回路5に流れる駆動電流Iをシャットダウンする。
次に、以上のように構成された本例のモータ駆動回路5の動作を説明する。
ドアミラー2の鏡面3を右方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で右傾斜要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路5で右方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第1モータM1の正転とすると、この時のシステム制御回路6は、ブリッジ出力がL状態をとっているブリッジ回路8〜10のうち、Voutブリッジ回路8をH状態とし、残りの2つのブリッジ回路9,10をL状態のままとする。このとき、第1モータM1のモータ端子間に電位差が生じ、第2モータM2のモータ端子間には電位差が生じないことから、第1モータM1にVoutブリッジ回路8からCOMブリッジ回路10に向かう方向の駆動電流Iaが流れる。このため、第1モータM1が正転動作を開始し、ドアミラー2の鏡面3が右方向に傾斜する動作をとる。
システム制御回路6は、第1モータM1の正転動作時において、鏡面角度調節スイッチ4が操作されていない状態になった事を検出すると、第1モータM1の正転動作を停止すべく、Voutブリッジ回路8を再度L状態とすることで、全てのブリッジ回路8〜10をL状態として、第1モータM1の正転動作にブレーキをかける。これにより、操作者が鏡面角度調節スイッチ4の右傾斜操作を止めたタイミングで第1モータM1が停止状態となり、それまで右方向に傾斜動作していた鏡面3がその傾斜位置で停止する。
ドアミラー2の鏡面3を左方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で左傾倒要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路5で左方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第1モータM1の逆転とすると、この時のシステム制御回路6は、Voutブリッジ回路8をL状態のままとしてCOMブリッジ回路10をH状態に切り換え、更にこの時はHoutブリッジ回路9のブリッジ出力もH状態にする。このとき、第1モータM1と第2モータM2との端子間電圧を見てみると、第1モータM1のモータ端子間には電圧差が生じるが、第2モータM2のモータ端子間には電位差が生じないので、第1モータM1にのみ逆転動作用の駆動電流Icが流れる状態となる。これにより、第1モータM1のみが逆転動作をとり、ドアミラー2は鏡面角度調節スイッチ4が左傾斜要求操作されている間において左傾斜動作をとる。
ドアミラー2の鏡面3を上方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で上傾斜要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路5で上方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第2モータM2の正転とすると、この時のシステム制御回路6は、ブリッジ出力がL状態をとっているブリッジ回路8〜10のうち、このとき、第2モータM2のモータ端子間に電位差が生じ、第1モータM1のモータ端子間には電位差が生じないことから、第2モータM2にHoutブリッジ回路9からCOMブリッジ回路10に向かう方向に駆動電流Ibが流れる。このため、第2モータM2が正転動作を開始し、鏡面角度調節スイッチ4が上傾斜要求操作されている間においてドアミラー2が上傾斜動作をとる。
また、ドアミラー2の鏡面を下方向に傾斜する場合、操作者は車内の鏡面角度調節スイッチ4で下傾斜要求操作を行う。鏡面3をモータ駆動回路5で下方向に傾斜する際、この時に必要なモータ動作を第2モータM2の逆転とすると、この時のシステム制御回路6は、Houtブリッジ回路9をL状態のままとしてCOMブリッジ回路10をH状態に切り換え、この時も第1モータM1逆転時と同様に、Voutブリッジ回路8のブリッジ出力をH状態にする。このとき、第2モータM2のモータ端子間で電位差が生じ、第1モータM1のモータ端子間には電位差が生じないことから、第2モータM2にCOMブリッジ回路10からHoutブリッジ回路9に向かう方向に駆動電流Idが流れる。このため、第2モータM2が逆転動作を開始し、鏡面角度調節スイッチ4が下傾斜要求操作されている間においてドアミラー2が下傾斜動作をとる。
ところで、この種の3ブリッジ式モータ駆動回路5においては、使用状況によって例えば結露や配線故障等が生じることも想定され、この場合は、図5に示すように第1モータM1又は第2モータM2が各モータ専用ブリッジ回路側のモータ端子(図5では、第2モータM2におけるHoutブリッジ回路9側のモータ端子)でGNDショートして、そのモータ端子が地絡状態となることも否定できない。例えば、第1モータM1や第2モータM2が逆転動作している時にこのような地絡が生じると、この時は地絡発生側モータ(図5では第2モータM2)が、地絡側モータ端子及びGND間に生じるGNDリーク抵抗16を介して閉ループ回路をとってしまう。このため、モータ逆転動作時においては、2つのモータM1,M2のうちの一方にのみ逆転駆動用の電流を流したいにも拘わらず、モータM1,M2の両方に電流が流れて両モータM1,M2が逆転動作してしまい、これがモータ誤動作の懸念となる。
しかし、本例のモータ逆転動作は、COMブリッジ回路10のブリッジ出力をH状態にするとともに、逆転させたいモータ側の専用ブリッジ回路をL状態としつつ、この時は作動させないモータ側の専用ブリッジ回路のブリッジ出力もH状態とすることにより行う。このため、第1モータM1や第2モータM2を逆転させる際に、先程述べたようにモータの両モータ端子において各モータ専用ブリッジ回路側のモータ端子が地絡する状況となったとしても、逆転させない側のモータのモータ端子間に電位差が生じないので、逆転させない側のモータに電流が流れない状態となる。よって、2モータM1,M2のうち一方を逆転するに際して、動作させないモータのモータ専用側ブリッジ回路のモータ端子に地絡が生じたとしても、作動させる側のモータにのみ電流を流してこれのみを回転することが可能となり、元来停止すべきモータが誤動作する状況を生じ難くすることが可能となる。
また、モータM1,M2にこのような地絡が生じると、これはモータM1,M2が正常動作しないことに繋がることから、これが要因となってモータ駆動回路5(駆動制御回路7)に過電流が流れてしまう状況になることも否定できない。しかし、本例のモータ駆動回路5は、この種の過電流からモータ回路15を守る保護機能を持つことから、例えばモータ逆転の時に地絡が原因でモータ駆動回路5に過電流が流れた際には、モータ駆動回路5に流れる電流を低く抑えたり、或いはモータ(両モータM1,M2)を強制停止したりするなどの地絡保護が実行される。よって、地絡発生時においてモータ駆動回路5に適切な対応をとらせることが可能となり、モータ駆動回路5の故障や異常動作を生じ難くすることが可能である。なお、モータ逆転時に利かせる地絡保護は、モータ逆転時専用の機能でもよいし、前述した発熱保護、過電流保護、過電力保護と兼用してもよい。なお、モータ回路15が負荷回路に相当する。
ところで、図5に示す例のように、第2モータM2のモータ端子がHoutブリッジ回路9側で地絡した場合、この時に例えば鏡面角度調節スイッチ4で右傾斜要求操作が行われたとすると、この時は第1モータM1にのみ駆動電流Iaが流れる状態をとり、第1モータM1が正転動作して鏡面3が問題なく右傾斜動作する。また、同様の地絡発生条件下において例えば鏡面角度調節スイッチ4で左傾斜要求操作が行われたとすると、第2モータM2は地絡状態となっていても、Houtブリッジ回路9のH状態が利いて第2モータM2には電流が流れず、第1モータM1にのみ駆動電流Icが流れ、第1モータM1のみが逆転動作して鏡面3は問題なく右傾斜動作のみ行う。
また、同様の地絡発生条件下において例えば鏡面角度調節スイッチ4で下傾斜要求操作が行われたとすると、この時のモータ回路15にはCOMブリッジ回路10から第2モータM2を経由してGNDリーク抵抗16に流れ込む駆動電流Idが発生し、第2モータM2が逆転して鏡面3は問題なく下傾斜動作する。一方、同様の地絡発生条件下において例えば鏡面角度調節スイッチ4で上傾斜要求操作が行われると、この時はHoutブリッジ回路9から流れ出る電流がそのままGNDリーク抵抗16を介してGNDに流れ出てしまうので、第2モータM2には電流が流れ込まない状態となる。このため、この場合は鏡面角度調節スイッチ4を操作しても、第2モータM2が停止のままとなり、鏡面3が傾斜動作する動きをとらない。よって、この時に操作者はドアミラー2の鏡面3が故障、即ち第2モータM2が地絡していることを認識し、部品修理や交換等の対応をとることになる。
また、ブリッジ回路8〜10で使用するこの種のトランジスタTr1〜Tr2においては、種類としてpチャネル型とnチャネル型とがあるが、これらを比べた場合、pチャネルはオン駆動時に必要な電圧が低く済むもののサイズが大きい不利点があることから、使用トランジスタの選択に際しては、オン駆動時に高い電圧が必要ではあるもののサイズが小さくコスト面からも利点が高いnチャネルを用いることが現状として多い。しかし、この種のnチャネルトランジスタは、オン駆動時に必要な駆動電圧が電源Vccよりも高い電圧が必要となる場合があり、この時はトランジスタをオンするに際して電源Vccを昇圧する必要が出てくる。
このため、この種のnチャネルトランジスタを搭載したモータ駆動回路5には、図6に示すように電源Vccを昇圧するチャージポンプ17が組み込まれている。チャージポンプ17は、1つが複数のトランジスタ間で共用されるものであって、第1切換スイッチ18を介してVoutブリッジ回路8に接続され、第2切換スイッチ19を介してHoutブリッジ回路9に接続され、第3切換スイッチ20を介してCOMブリッジ回路10に接続されている。また、これら切換スイッチ18〜20は、例えばトランジスタ等のスイッチング素子から成り、システム制御回路6によってオンオフ制御が行われる。
ところで、本例は第1モータM1や第2モータM2を逆転するに際して、3つのブリッジ回路8〜10のうち同時に複数(本例は2つ)をH状態としなくてはならない。このため、本例のチャージポンプ17は同時に複数トランジスタにオン駆動用の電圧を供給する必要があるので、この機能を満足するものが使用されている。よって、回路サイズやコスト面の関係から電源Vcc側トランジスタにnチャネルトランジスタを用いた場合、複数nチャネルトランジスタに同時に駆動電源を供給可能な高機能のチャージポンプ17を使用する必要性から、高機能のチャージポンプ17の使用でその分はサイズやコストが増えてしまうが、相対的にはモータ駆動回路5をサイズが小さく低コストなものとすることが可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)第1モータM1や第2モータM2を逆転するに際しては、COMブリッジ回路10のブリッジ出力をH状態にし、回転対象モータの専用ブリッジ回路のブリッジ出力をL状態にし、非回転対象モータの専用ブリッジ回路のブリッジ出力をH状態にする。このため、第1モータM1が逆転動作する際に、例えば仮に非回転対象モータがその専用ブリッジ回路側のモータ端子で地絡していたとしても、この非回転対象モータには電流が流れずに済むので、回転対象モータにのみ電流を流してこのモータだけ逆転動作をとらせることができ、非回転対象モータの誤動作を生じ難くすることができる。
(2)モータ駆動回路5には、モータ回路15に流れる電流を検出して電流が通常よりも多く流れた際に、この時の電流値に見合った各種処理を行う保護機能が搭載されている。このため、例えばモータM1,M2のモータ端子に地絡が発生してモータ駆動回路5に過電流が流れる状況となっても、この時のモータ駆動回路5に適切な対処をとらせることができる。
(3)第1モータM1や第2モータM2の回転駆動をPWM制御により行うので、この種のPWM制御にはスイッチング制御のエネルギー変換率やよいことや、スイッチング制御が簡単なことなどの利点があるので、これら利点を享受することができる。
(4)第1モータM1及び第2モータM2をともに停止状態とする時は、3つのブリッジ回路8〜10の全出力をともにL状態とすることにより行う。このため、第1モータM1及び第2モータM2を停止状態とするに際しては、例えば3つのブリッジ回路8〜10を全てH状態としてこれを行うこと可能であるが、この場合は第1モータM1及び第2モータM2の両端をともに高電位にしてモータM1,M2を停止させるので、これは不安定な状態でモータM1,M2を停止することになる。しかし、本例の場合は3つのブリッジ回路8〜10の出力をL状態とすることでモータM1,M2を停止するので、H状態でモータ停止を行う場合の懸念事項を考えずに済む。
(5)駆動制御回路7に組み込まれるトランジスタTr1〜Tr6としてnチャネルトランジスタを極力用いるようにすれば、この種のnチャネルトランジスタにはサイズが小さいことや部品コストが低いなどの利点があるので、これは駆動制御回路7(モータ駆動回路5)の小サイズ化や部品の低コスト化に効果がある。
なお、実施形態はこれまでの構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 半導体素子は、必ずしもFET(トランジスタTr1〜Tr6)に限定されず、トランジスタ等の種々のスイッチング素子を使用してもよい。
・ 保護機能は、過熱保護、過電流保護、過電力保護に限らず、モータ回路15の回路異状態常を回避できる機能であれば、その機能内容は特に限定されない。
・ 負荷は、必ずしもモータM1,M2に限定されず、例えばランプ等であってもよい。
・ モータM1,M2の回転制御は、必ずしもPWM制御を用いる必要はなく、これ以外のパルス制御を採用してもよい。
・ モータ駆動回路5は、必ずしも2モータを3ブリッジ回路で駆動制御するものに限定されず、複数のモータにおいて一モータ端子が各々個別のブリッジ回路に接続され、他モータ端子が共用ブリッジ回路に接続されて複数モータを駆動制御するものであればよい。
・ モータ駆動回路5の採用対象は、必ずしもドアミラー2の鏡面3を自動傾斜する駆動機構として用いられることに限らず、モータを駆動源として必要な機器や装置であれば、これは特に限定されない。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1又は2において、前記検出手段は、前記非作動対象負荷の前記接続端子が地絡したことを起因として前記負荷回路に流れ出る過電流の有無を検出する電流検出式であり、前記保護機能実行手段は、前記検出手段が前記過電流を検出した際、前記負荷回路を当該過電流から保護し得る保護機能を実行する。この構成によれば、検出手段が過電流を検出した際に保護機能が働くことになるので、例えば地絡が原因で負荷回路に過電流が流れる状態となっても、その時には保護機能が働くことから、過電流が流れ出ることを原因とした負荷回路の故障が生じ難くなる。
(2)請求項1,2又は前記技術的思想(1)において、前記ブリッジ回路にパルス信号を出力して当該パルス信号が持つ特性値に沿って当該ブリッジ回路の前記半導体素子をスイッチング制御するパルス制御により、前記負荷を回転駆動する駆動制御手段を備えた。この構成によれば、ブリッジ回路に加えるパルス信号の特性値を変えるという簡単な処理で負荷の駆動制御を行うので、負荷を所望の目標駆動状態に駆動するに際して複雑な制御処理を用いずに済む。
(3)請求項1,2又は前記技術的思想(1),(2)において、前記負荷は、同一の作動対象部品を複数の駆動方向に動かすべく当該駆動方向ごとに設けられている。この構成によれば、1つの作動対象部品を複数の負荷を使用して複数の駆動方向に動かすことが可能となる。
一実施形態における車両のドアミラー部分の外観を示す車両の斜視図。 モータ駆動回路の概略構成を示すブロック図。 モータ駆動回路における駆動制御回路の回路構成を示す回路図。 モータ駆動回路に生じる電流と電圧との関係性を示す特性波形図。 モータの一モータ端子に地絡が生じた時のモータ駆動回路の回路図。 モータ駆動回路に備えたチャージポンプの概略構成を示す模式図。 従来におけるHブリッジ式モータ駆動回路の回路構成を示す回路図。 (a)〜(c)はブリッジ回路の各種動作状態を示す状態図。 (a)〜(d)はHブリッジ式モータ駆動回路の各種動作状態を示す状態図。 3ブリッジ式モータ駆動回路の回路構成を示す回路図。 (a)〜(d)は3ブリッジ式モータ駆動回路の各種動作状態を示す状態図。 モータの一モータ端子に地絡が生じた時のモータ駆動回路の回路図。
符号の説明
5…負荷駆動制御回路としてのモータ駆動回路、6…制御手段及び保護機能実行手段を構成するシステム制御回路、8…ブリッジ回路(専用ブリッジ回路)を構成する第1ブリッジ回路、9…ブリッジ回路(専用ブリッジ回路)を構成する第2ブリッジ回路、10…ブリッジ回路(共用ブリッジ回路)を構成するCOMブリッジ回路、11〜13…中間端子、14…検出手段を構成する電流検出回路、15…負荷回路としてのモータ回路、Tr1〜Tr6半導体素子としてのトランジスタ、Cs1〜Cs6…検出手段を構成する電流検出トランジスタ、M1,M2…負荷、作動対象負荷及び非作動対象負荷を構成するモータ。

Claims (2)

  1. 直列接続状態をとる2つの半導体素子を持ちつつ当該2つの半導体素子間の中間端子が出力端子となったブリッジ回路を複数持ち、複数存在する負荷の一接続端子を各々個別の前記ブリッジ回路に接続し、当該負荷の他接続端子を共通の前記ブリッジ回路に接続し、当該ブリッジ回路のブリッジ出力を前記半導体素子のオンオフ組み合わせ変更により切り換えることで、前記負荷を停止、正側駆動又は逆側駆動するブリッジ共通式の負荷駆動制御回路において、
    複数の前記ブリッジ回路のうち共用ブリッジ回路の前記ブリッジ出力をH状態にしつつ、複数の前記負荷のうち作動対象負荷の専用ブリッジ回路の前記ブリッジ出力をL状態にして当該作動対象負荷を動作するに際して、非作動対象負荷の専用ブリッジ回路のブリッジ出力をH状態とすることにより、当該非作動対象負荷を停止状態とする制御手段を備えたことを特徴とする負荷駆動制御回路。
  2. 前記非作動対象負荷の接続端子が地絡したことに起因して発生する当該非作動対象負荷の負荷回路における異常を検出する検出手段と、
    前記検出手段が前記異常を検出した際、前記負荷回路を保護し得る保護機能を実行する保護機能実行手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動制御回路。
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US10615586B2 (en) 2017-04-06 2020-04-07 Denso Ten Limited Overcurrent protection device and vehicular electronic control unit

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