JP2009032068A - ブレードサーバの実装構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベースシャーシをラックキャビネットから引き出さなくても、容易にブレードを保守交換することが可能で冷却性能にも優れたブレードサーバの実装構造を提供する。
【解決手段】ブレード2の挿入をガイドするガイドレール5は、ブレード2が所定の位置にあるとき、シャーシ1に備えたウォームホイール6とウォームシャフト8の回転とガイドピン7によって高い精度を保ちながら上下方向に昇降し、ウォームシャフト8は先端をシャーシ1の前方に突出させた六角穴ヘッド7aを回転させることにより回転することができる。また、1本のウォームシャフトで2個のウォームホイールを操作することによって、ガイドレールが昇降する水平精度とマザーボード3にコネクタを勘合するときの挿入抜去力を均一に保つことができ、シャーシ底部に冷却風に対して平行にマザーボードを配置することを可能としている。
【選択図】図1
【解決手段】ブレード2の挿入をガイドするガイドレール5は、ブレード2が所定の位置にあるとき、シャーシ1に備えたウォームホイール6とウォームシャフト8の回転とガイドピン7によって高い精度を保ちながら上下方向に昇降し、ウォームシャフト8は先端をシャーシ1の前方に突出させた六角穴ヘッド7aを回転させることにより回転することができる。また、1本のウォームシャフトで2個のウォームホイールを操作することによって、ガイドレールが昇降する水平精度とマザーボード3にコネクタを勘合するときの挿入抜去力を均一に保つことができ、シャーシ底部に冷却風に対して平行にマザーボードを配置することを可能としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ブレードサーバの実装構造に係り、特に、ラックキャビネットに搭載される電子計算機器のように装置の前後に吸排気する冷却構造を持つブレードサーバの実装構造で、冷却効率の向上を図り、各ブレードサーバの着脱を容易に行うことができるようにしたブレードサーバの実装構造に関する。
従来、1つのサーバコンピュータは、1つのシャーシ(筐体)内に構成されているのが一般的であったが、近年の情報機器の高密度実装化により、抜き差し可能なブレード型のサーバコンピュータをベースシャーシを有するシャーシ(筐体)内に複数枚搭載した形態のブレードサーバが増加している。一般に、このようなブレードサーバは、業界標準のEIA19インチラックキャビネット内に複数のブレードを搭載し、各ブレード上に、CPU、メモリ、I/Oバス、ストレージ等のコンピュータとして動作するために必要な機能の殆どが搭載されて、それぞれのブレードが1台のサーバコンピュータとして動作することが可能に構成されている。
このブレードサーバの構造上の特徴は、それぞれのブレード間の通信と制御及び給電を行うためのマザーボードが必要なことである。また、19インチラックキャビネットには構造上の制約があり、搭載する電子機器であるブレードは、全てラックキャビネットの構造上、その冷却方法として、装置の前方から入気して後方に排気する構造しか採用することができないことである。これらの条件から、従来のブレードサーバは、特許文献1等に記載されて知られているように、プリント基板の実装構造を応用し、複数のブレードの背面側にマザーボードを設け、そのマザーボードに通風穴を開けて吸排気を行う方式が多用されている。
しかし、このような構造は、ブレードの保守交換性は優れるているものの、冷却風をマザーボードのくり貫き穴を通すことになるため、冷却性能が低下してしまうという大きな欠点を有している。
このような冷却性能の低下を改善することができる従来技術として、特許文献2等に記載されて知られているように、ラックキャビネットに収納されるシャーシの底部を構成するベースシャーシに沿わせてマザーボードを設置し、複数のブレードをマザーボード上に設けてブレードサーバを構成し、ブレードの保守交換の際には、前述のように構成されるブレードサーバをベースシャーシと共にラックキャビネットから引き出し、上方へブレードを取り出すような実装構造が知られている。
しかし、このような構造の場合、冷却性能には優れているが、保守交換時に複数のブレードによるブレードサーバを引き出してこなければならないため、稼動している同一ベースシャーシ上の他のブレードへの振動や衝撃を加えてしまうという懸念があり、また、接続されている大量のケーブルを損傷なく一緒に引き出してくることができるかが問題となり、また、ブレードサーバの重量が重たくなった場合に、作業者の負担が増大する等、作業性等の点で問題があった。
特開平11−312854号公報
特開2004−240967号公報
前述で説明したように、従来技術によるブレードサーバの実装構造は、冷却性能に劣り、あるいは、保守交換等の場合の作業性に問題のあるものであった。
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、ベースシャーシをラックキャビネットから引き出さなくても、容易にブレードを保守交換することが可能で冷却性能にも優れたブレードサーバの実装構造を提供することにある。
本発明によれば前記目的は、複数の同等サイズの複数のブレードを並列にシャーシ内に収納して構成するブレードサーバの実装構造において、前記シャーシには、その底部に、複数のブレードのそれぞれとの電気的な接続を行う複数のコネクタを有するマザーボードが前記シャーシを構成する底面部に沿って設けられ、また、前記シャーシを構成する天井板の直下に、ガイドレールと、該ガイドレールを上下に移動させる機構を有して、前記ブレードを前記ガイドレールに吊り下げる吊り下げ機構が設けられ、前記ブレードは、前記吊り下げ機構のガイドレールを上部に位置させた状態で、前記シャーシの前面側から挿抜可能であり、前記ブレードを挿入後に前記ガイドレールを下方に移動させることにより、前記ブレードの下面に設けられるコネクタと前記マザーボードに設けられるコネクタとが嵌合させられることにより達成される。
本発明によれば、複数のブレードをシャーシに収納しているブレードサーバをシャーシ1ごとラックキャビネットから引き出さなくても、ブレード1つ1つを引き出して保守交換を行うことができ、かつ、ブレードサーバの冷却性能の向上を図ることができる。
以下、本発明によるブレードサーバの実装構造の実施形態を図面により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態によるブレードサーバの実装構造の概略を示す斜視図である。図1に示すように、本発明によるブレードサーバは、ラックキャビネット(図1には、ラックキャビネットを構成する支柱11のみを示している)の内部に設置されるシャーシ1の内部にユニットとしてのブレード2を複数台収納することが可能な実装構造を有している。
シャーシ1は、シャーシ1の底面部を構成するベースシャーシを含んで、前面及び背面が開放された箱型に形成されている。シャーシ1の底面部を構成するベースシャーシには、その背面側に冷却ファン10が設けられると共に、底面部を構成するベースシャーシに沿ってベースシャーシに並行にマザーボード3が設けられ、マザーボード3上には、複数のブレード2のそれぞれとを電気的に接続するためのガイドピン9aを有するコネクタ9が配置されている。そして、マザーボード3上に複数のブレード2がコネクタ9に接続されて搭載されてブレードサーバが構成される。各ブレード2の内部の冷却は、ブレード2の前面板2aに設けられた多数の通風口から取り入れられた冷却風がブレード2の内部を通った後に冷却ファン10を介して排出されることにより行われる。冷却風の向きは、冷却ファン10により外気を取り込んで、ブレード2の背面側からブレード2の内部に吹き込み、ブレード2の前面板2aの通風口から排出するようにしてもよい。
シャーシ1の上部の天井部の下側には、上下に移動可能にガイドレール5が複数設けられ、このガイドレール5のコ字状の断面を持つ空間に、ブレード2の上部に設けられるハンガー4を挿入したときにハンガー4がガイドレール5内でスライド可能であり、これにより、ブレード2をガイドレール5に吊り下げてシャーシ1の前面側からシャーシ1内に実装することが可能となり、また、シャーシ1から取り出すことが可能となる。
図2はシャーシ1の天井部の下側に設けられるガイドレール5を含むブレード2の吊り下げ機構を示す斜視図であり、次に、これについて説明する。
吊り下げ機構は、ウォームギア8bがシャフト上の複数の位置(図2では2か所)に設けられたウォームシャフト8と、ウォームホイール6に設けられたねじ部6aがねじ込まれたガイドレール5と、シャーシ1の天井部に固定され、ガイドレール5の上部に設けられた穴に系合して、ガイドレール5の上下方向の移動をガイドするガイドピン7とにより構成される。
ウォームシャフト8は、ウォームシャフト8をその回転を妨げないように保持すると共に、ウォームシャフト8をシャーシ1の天井部の下部に取り付ける取り付け金具8cにより天井部の下部に取り付けられている。ウォームシャフト8の先端には、六角穴ヘッド8aが設けられており、ウォームシャフト8は、この六角穴ヘッド8aをシャーシ1の前面に突出させるようにシャーシ1に取り付けられ、六角穴ヘッド8aを回転させることにより、ウォームシャフト8と共にウォームギア8bを回転させることができる。
ガイドレール5には、ウォームホイール6に設けられたねじ部6aがねじ込まれており、ウォームホイール6は、ウォームシャフト8に設けられるウォームギア8bと噛み合う位置に、ウォームホイール6の回転を妨げないように保持する保持具6bにより、シャーシ1の天井部に取り付けられている。
前述したように構成される吊り下げ機構において、ウォームシャフト8に設けられる六角穴ヘッド8aを外部から回転させると、ウォームシャフト8と共にウォームギア8bが回転し、ウォームギア8bに系合しているウォーム6とウォーム6に設けられたねじ部6aとが回転する。これにより、ねじ部6aがねじ込まれたガイドレール5は、ガイドピン7にガイドされて、ねじ部6aの回転により上下方向に駆動される。
図3はガイドレール5を最上部まで引き上げた場合の様子を示す図、図4はガイドレール5を移動可能な最下部まで下げた場合の様子を示す図である。
図3に示すようなガイドレール5を最上部まで引き上げた状態は、ブレード2をシャーシ1の前面側から抜き差しすることが可能な状態であり、図4に示すようなガイドレール5を下げた状態は、ブレード2がシャーシ1内に収納され、マザーボード3と電気的に接続された状態である。
ブレード2をシャーシ1の内部に収納する場合、図3に示すように、ガイドレール5を最上部まで引き上げ、ブレード2の上部に設けられるハンガー4をガイドレール5に挿入してシャーシ1の内部に押し込むことにより、ハンガー4がガイドレール5内をスライドして、ブレード2がシャーシ1内に収納される。このとき、ブレード2の前面板2aがシャーシ1の前端部に接することになり、これにより、ブレードの挿入方向の位置決めを行うことができる。また、このとき、ブレード2の前面板2aに設けられた切欠き部2bの上端部が、六角穴ヘッド8aの下端部に接する位置となり、シャーシ1に収納されているブレード2を引き出す際の目安となる。
前述したようにして、ブレード2をシャーシ1に挿入してガイドレール5に吊り下げた後、ウォームシャフト8に設けられる六角穴ヘッド8aを外部から回転させ、ガイドレール5を下方に移動させる。ブレード2の下面には、図示していないが、マザーボード3上のコネクタ9と嵌合するブレード2側のコネクタが設けられると共に、マザーボード3上のコネクタ9の両サイドに設けられるガイドピン9aにより、ブレード2の下方への移動時に、コネクタ相互間の接続をガイドするガイド穴が設けられているので、ガイドレール5を下方に移動させるに従ってブレード2も下方に移動させられ、ブレード2の下面に設けられるコネクタとマザーボード3上のコネクタ9とが嵌合して、マザーボード3とブレード2とが電気的に接続される。この状態が、ブレード2が計算機として動作可能にシャーシ1内に収納された状態であり、図1には、このような状態にある4台のブレード2を示している。また、この状態でのガイドレール5とウォームシャフト8との位置関係が図4に示すようなものとなる。
前述したようなブレード2が計算機として動作可能にシャーシ1内に収納された状態から、ブレード2の保守交換のために、ブレード2を取り出す場合、前述で説明したと逆の動作で取り出すことができる。すなわち、ウォームシャフト8に設けられる六角穴ヘッド8aを外部から回転させ、ガイドレール5を上方に移動させると、吊り下げられたブレード2も上方に移動して、ブレード2の下面に設けられるコネクタとマザーボード3上のコネクタ9との嵌合が解除され、ブレード2を引き出すことが可能な状態になる。この状態のとき、ブレード2の前面板2aに設けられた切欠き部2bの上端部が、六角穴ヘッド8aの下端部に接する位置となって、操作者がブレード2を引き出すことが可能となったことを知ることができる。その後は、ブレード2を手前に引き出せばよい。
前述したように、本発明の実施形態によれば、複数のブレード2をシャーシ1に収納しているブレードサーバをシャーシ1ごとラックキャビネットから引き出さなくてもブレード1つ1つを引き出して保守交換することができる。
また、前述した本発明の実施形態によるブレードサーバの実装構造によれば、1本のウォームシャフト8により2個のウォームホイール6を操作することとしているので、ガイドレール5が昇降する際の水平精度とマザーボード3のコネクタ9にブレード2のコネクタを勘合するときの挿入抜去力を均一に保つことができる。また、本発明の実施形態は、ガイドレール5を昇降させる際に、ガイドレール5がガイドピン7によりガイドされているので、ガイドレールの横揺れを防止して、ブレード2を横揺れさせることなく、昇降させることができる。
なお、ブレード2の横揺れを、さらによく低減されるために、ブレード相互間を仕切ることができるような仕切り板をマザーボード3の上に設けることができる。この場合の仕切り板の高さは、ガイドレール5を最も高い位置とした場合に、仕切り板の上端部が、ガイドレール5に吊り下げられるブレード2の下端より、わずかに高い位置となる程度とすればよい。
さらに、前述した本発明の実施形態によれば、マザーボード3がシャーシ1の下部に備えられているので、冷却風が、ブレード2の前面からブレード2の内部に取り込まれた後、シャーシ1の背面側に設けられる冷却不安10により排出されることになり、マザーボード3に邪魔されることがなく、ブレードサーバの冷却性能の向上を図ることができる。
前述した本発明の実施形態は、ラックキャビネットに搭載される電子計算機器であるブレードに対して本発明を適用したものとして説明したが、本発明は、マザーボードを必要とするような電子機器を多数ラックキャビネットに搭載するような種々の電子機器に対して適用することができる。
1 シャーシ
2ブレード
2a 前面板
2b 切欠き部
3 マザーボード
4 ハンガー
5 ガイドレール
6 ウォームホイール
6a ねじ部
6b 保持部
7 ガイドピン
8 ウォームシャフト
8a 六角穴ヘッド
8b ウォームギア
8c 取り付け金具
9 コネクタ
9a ガイドピン
10 冷却ファン
11 ラックの柱
2ブレード
2a 前面板
2b 切欠き部
3 マザーボード
4 ハンガー
5 ガイドレール
6 ウォームホイール
6a ねじ部
6b 保持部
7 ガイドピン
8 ウォームシャフト
8a 六角穴ヘッド
8b ウォームギア
8c 取り付け金具
9 コネクタ
9a ガイドピン
10 冷却ファン
11 ラックの柱
Claims (4)
- 複数の同等サイズの複数のブレードを並列にシャーシ内に収納して構成するブレードサーバの実装構造において、
前記シャーシには、その底部に、複数のブレードのそれぞれとの電気的な接続を行う複数のコネクタを有するマザーボードが前記シャーシを構成する底面部に沿って設けられ、また、前記シャーシを構成する天井板の直下に、ガイドレールと、該ガイドレールを上下に移動させる機構を有して、前記ブレードを前記ガイドレールに吊り下げる吊り下げ機構が設けられ、
前記ブレードは、前記吊り下げ機構のガイドレールを上部に位置させた状態で、前記シャーシの前面側から挿抜可能であり、前記ブレードを挿入後に前記ガイドレールを下方に移動させることにより、前記ブレードの下面に設けられるコネクタと前記マザーボードに設けられるコネクタとが嵌合させられることを特徴とするブレードサーバの実装構造。 - 前記吊り下げ機構は、前記ガイドレールと、ウォームギアが設けられたウォームシャフトとを有し、ガイドレールにウォームホイールに設けられたねじ部がねじ込まれ、前記ウォームシャフトを外部から回転させることにより、前記ウォームギアと噛み合うウォームホイールを回転させて、前記ガイドレールを上下に移動させるものであることを特徴とする請求項1記載のブレードサーバの実装構造。
- 前記シャーシ内に冷却ファンが備えられ、前記シャーシの前方あるいは後方から冷却風を吸入し、後方あるいは前方へ排気する冷却風の流路が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のブレードサーバの実装構造。
- 前記シャーシは、ラックキャビネットに取り付けられることを特徴とする請求項1、2または3記載のブレードサーバの実装構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007196088A JP2009032068A (ja) | 2007-07-27 | 2007-07-27 | ブレードサーバの実装構造 |
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