JP3698360B2 - 電子機器および電子機器を格納したラック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器内に複数の電子装置を格納した構造に関する。例えば、薄型のケースに複数のハードディスク装置を格納したサーバユニットの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
大きな記憶容量が要求されるサーバユニットは、内部に複数のハードディスク装置を格納している。サーバユニットは、ラック内に複数縦に積み重ねて格納され、サーバシステムとなる。ラックの収められるケースの規格として、ANSI/EIA規格(ANSI/EIA―310―D)が知られている。ANSI/EIA規格によれば、ケース(サーバユニット)の寸法は、幅が482.6mm(19インチ)、厚さが44.45mm(1.75インチ)の倍数となっている。44.45mmという基本の厚さを1Uと称し、これが2倍になると2U、3倍になると3Uと称する(以下同様)。一般的に1Uが最も薄いケースの規格として用いられている。ラック自体の奥行きと高さはサーバシステムの本体サイズに合わせて自由に選べるようになっているが、現実問題として、設置上および配線工事上の理由で、奥行きは約800mmから900mmが多く、高さは約2m(42U)に制限される。
【0003】
市場からは、大記憶容量のサーバが要求されている。一方で、設置に必要な面積および容積が極力小さい構造が要求されている。これらの要求を満足するために、1Uサイズのケースにできるだけ多くのハードディスク装置を格納したサーバユニットの構造が検討されている。
【0004】
図13は、典型的な1Uサイズの記憶用サーバユニットの概要を示す図である。図14は典型的な1Uサイズの記憶用サーバユニットをラックに格納した状態を示す図である。
【0005】
図13に示すサーバユニット900は、ケース901、前面パネル902、ハードディスク装置903、ハードディスク装置903を冷却するための冷却ファン904、電源ユニットやCPUが収められた背面パネル側空間905、上面パネル906を含んでいる。図14には、ラック907にサーバユニット900を複数縦に重ねて格納した状態が示されている。
【0006】
ケース901は通常金属で構成されている。前面パネル902には、必要な情報を表示するディスプレイ、動作ランプ、警告ランプおよび電源スイッチ等が配置されている。ハードディスク装置903は、ケース901内に2列に8台格納されている。ハードディスク装置903は、装着および取り外しが容易に行える構造となっている。
【0007】
冷却用のファン904は、ケース901内に8個格納されている。冷却用のファン904も装着および取り外しが可能となっている。図示しない背面パネルには、電源ケーブルのコネクタ、各種信号ケーブルのコネクタ、PCIカードの挿入口等が設けられている。上面パネル906は、ケース901から取り外しが可能、あるいは上方へ開閉可能となっている。上面パネル906をケース901から取り外した状態、あるいは上面パネル906を開けた状態で、ハードディスク装置903やファン904を交換できる。
【0008】
ハードディスク装置903が交換可能となっているのは、以下の理由による。サーバは、時には24時間連続動作する。一般に長時間の使用において、ハードディスク装置にはある確率で故障が発生する。これは、ハードディスク装置が微妙な動きを要求される可動部分を内蔵する精密機械であることに起因する。この故障は、必ず起こるものではない。しかし、一定の確率で生じるものと考える必要がある。現状において、ハードディスク装置は、コンピュータシステムあるいはネットワークシステムを構成する装置の中で最も故障の多い装置といえる。ハードディスク装置の故障は、サーバユニットの動作に支障をきたす。よって、ハードディスク装置が故障した場合に備え、容易にハードディスク装置を交換できる構造をサーバユニットが備えている必要がある。
【0009】
サーバユニット900がラック907に格納されている状態において、ハードディスク装置903を交換する場合の一例を説明する。この場合、図14に示すようにサーバユニット900をラック907からある程度引出し(完全に引出さなくても良い)、さらに上面パネル906を取り外す、あるいは開ける。そして、故障したハードディスク装置903の交換を行う。
【0010】
なお、販売時には、ハードディスク装置903を4台格納した状態とし、オプションとして後にユーザ側でさらに4台増設するような場合もある。この場合も一旦サーバユニット900をラック907から引出し、さらに上面パネル906を取り外して、あるいは開けて、オプションのハードディスク装置の増設を行う。
【0011】
図15は、他の典型的な1Uサイズの記憶用サーバユニットの概要を示す図である。この構造では、ケース901の前面パネル902が取り外し可能となっている。そして、前面パネル902を取り外すことで、前面側からハードディスク装置903の交換が可能となっている。この構造では、サーバユニット900がラック907に格納された状態において、サーバユニット900をラック907から引出すことなく、ハードディスク装置903を前面パネル側から交換可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示すような2列にハードディスク装置903を格納した構造では以下に述べるような問題がある。図14に示す方法でハードディスク装置903の交換を行う場合、サーバユニット900をラック907から手前に引出さなければならない。即ち、上面パネル906を取り外せる、あるいは開けるのが可能な程度にサーバユニット900をラック907から手前に引出す必要がある。
【0013】
通常は、図示しない背面側の各種ケーブルの引き回しにある程度の余裕を見込んである。従って、図示しない背面パネル側の各種ケーブルを取り外すことなく、サーバユニット900をある程度の距離引出すのは可能である。そしてサーバユニット900をある程度引出した状態で、ハードディスク装置903の交換を行うことが可能である。この場合、サーバユニット900の電源をOFFにせずに、サーバユニットを動作させたままでハードディスク装置903の交換や増設を行える。
【0014】
しかし、ラック907からサーバユニット900を引出すのは、サーバユニット900が不安定な状態となり易く、できるだけサーバユニット900の引出し距離を小さくするのが好ましい。また、サーバユニット900の背面側におけるケーブル類の余裕にも限度がある。また、ケーブル類の引き回しの関係で必要とする距離でラック907からサーバユニット900を引出せない場合もある。この点からもできるだけサーバユニット900の引出し距離を小さくするのが好ましい。
【0015】
また、上述したハードディスク装置903の交換作業は、ラック907におけるサーバユニット900の格納位置が高い場合に困難となる。ラック907は大きなものでは高さが2mにもなる。このような場合、上段に格納されたサーバユニット900を引出し、その状態で上面パネル906を開けて上面側からハードディスク装置903の交換を行うのは困難となる。
【0016】
ラック907からサーバユニット900を必要な距離で引出せない場合、あるいはラック907に格納されたサーバユニット900の位置が上方で上側からのハードディスク装置903の交換が困難な場合には、図示しない背面パネル側の配線を外し、サーバユニット900をラック907から完全に引出して取り外す必要がある。この場合、サーバユニットの動作は停止させなければならない。
【0017】
しかし、サーバユニットの動作を停止するのは、稼動中のサーバシステムの機能を低下させることにつながるので、サーバシステムを管理する上では好ましくない。また、サーバユニット900を完全にラック905から取り外す作業は、手間がかかり、メンテナンス性の点から好ましくない。
【0018】
図15に示すサーバユニットでは、前面パネル902が外れる(開閉でもよい)構造となっている。この構造では、サーバユニット900をラック907から取り外すことなく、前面パネル902の取り付け面側(この状態では前面パネル902は取り外されている)からハードディスク装置903の交換が行える。しかし、この構造では、前面パネル902側に配置したハードディスク装置903(図15に示す構造では4台)しか、交換ができない。例えば、図13のようにハードディスク装置が8台格納されている場合は、奥の4台の交換はできない。
【0019】
本発明は、電子機器に格納された電子装置を容易に交換できる構造の提供を課題とする。また、本発明は、ラックに格納されたサーバユニットをラックから取り外すことなく、サーバユニット内に格納されたハードディスク装置を交換できる構造の提供を課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願の発明の概略を説明すれば、以下の通りである。即ち、電子機器に格納され外部に引出し可能な内部構造体と、前記内部構造体に取り付けられ、前記内部構造体と共に前記電子機器内に格納可能で、前記内部構造体の移動方向と異なる方向に移動可能な可動部と、前記内部構造体に設けられた第1装着部と、前記可動部に設けられた第2装着部と、を含む電子機器である。
【0021】
上記発明によれば、電子機器から内部構造体を引出した状態で、可動部を前記内部構造体の引出した方向とは異なる方向に動かすことで、第1装着部へ電子装置を装着するための空間、および第1装着部に装着された電子装置を取り外すための空間が確保される。そして、第1装着部に装着された電子装置の交換が容易に行える。即ち、可動部を動かすことで、第1装着部と第2装着部の位置がずれ、第1装着部へのアクセスが可能となる。
【0022】
本発明は、薄型の電子機器において、交換可能な電子装置を奥行き方向に並べて格納する場合に最適となる。
【0023】
例えば、ラックに格納された薄型のサーバユニット内に、複数のハードディスク装置がサーバユニットの前面パネル側から見て2列に格納されている場合において、可動部を動かして第1装着部の位置をずらすことで、2列目(前面パネルから見て奥側の列)のハードディスク装置を前面パネル側から容易に交換できる。この際、1列目のハードディスク装置は、可動部を動かすことで、その位置がずれるので、装着したままの状態で2列目のハードディスクの脱着作業において邪魔にならない。
【0024】
電子機器としては、各種のサーバ、パーソナル・コンピュータ、各種測定機器、モデム、ルータ、放送機器、音響機器、携帯電子機器または通信機器が挙げられる。本発明は、構造がユニット化され、ユニット毎の交換や増設が可能な構造を有する電子機器に適用できる。
【0025】
第1または第2装着部に装着される電子装置としては、ハードディスク装置、冷却ファン、メモリボード、CPUユニット、各種拡張カード、電源ユニット、送受信ユニット、増幅ユニット、フィルターユニット、変換コネクタ、外付けの機器を接続するためのアダプタ等の電子器機器に格納される特定の機能を有するユニットが挙げられる。電子装置は、交換用に限定されず、増設用であってもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。なお、実施の形態の全体を通して同じ要素には同じ番号を付するものとする。
【0027】
本実施の形態は、本発明をラックに縦に積み重ねて格納されるサーバユニットに適用した例である。本実施の形態では、ディスクアレイと称される記録機能を主とするサーバの例を説明する。また、本実施の形態では、規格化されたケースサイズとしては最も薄型である1Uサイズのケース内にサーバユニットを納めた場合の例を示す。
【0028】
図1は、本発明を利用したサーバユニットの概要を例示する図である。図2は、図1のサーバユニットを構成する外側ケースの概要を例示する図である。図3は、図1のサーバユニットを構成する内側ケースの概要を例示する図である。図4は、図3に例示する内側ケースの可動部を下方に下げた状態を示す図である。
【0029】
まず本実施の形態で例示するサーバユニットの構造について説明する。サーバユニット101は、大きく分けて、電子機器であるサーバユニットの外側を構成する外側ケース102と、内側構造体となる内側ケース109で構成される。外側ケース102は、フランジ103および固定ネジ104を含む。外側ケース102には、前面パネル105が取り外し可能に取り付けられる。内側ケース109は、可動部122、両側面のガイドレール110を含む。内側ケース109には、ハードディスク装置112、冷却ファン113、電源114、コネクタ115、CPU放熱器116、拡張スロット117、拡張カード118、コネクタ119、及び冷却ファン120が格納される。
【0030】
外側ケース102は、金属で構成されている。その寸法は、1Uサイズである。その構造は、前面パネル105が取り付けられる側の面(前面)106と、その対向面(背面)107(コネクタ類が接続される背面側)が存在しない箱型構造となっている。フランジ103は、後述するラックにサーバユニット101を固定する際に利用される。固定ネジ104は、ラックへのサーバユニット101の固定に利用される。前面パネル105には、動作表示ランプや電源スイッチ等が配置され、図示しないコネクタにより、内側ケース109内に電気的に接続できるようなっている。外側ケースの両側面の内側には、内側ケース109をスライド可能な状態で支持するためのガイドレール108が配置されている。
【0031】
内側ケース109の両側面には、ガイドレール110が配置されている。内側ケース109のガイドレール110と、外側ケース102のガイドレール108とがかみ合うことで、互いのレールの延長方向に相対的にスライド可能な状態となる。この機構により、内側ケース109を外側ケース102の中に押し込んで格納させる、あるいは外側ケース102の中に格納された内側ケース109を外に引出す、といった動作を行える。
【0032】
内側ケース109には、電子装置として8台のハードディスク装置112が格納されている。ハードディスク装置112は、2列に配置されている。124は、ハードディスク装置112を固定するためのガイドである。123は、ハードディスク装置112の電気的な接続を行うためのコネクタである。ガイド124およびコネクタ123は、ハードディスク装置112の全ての装着位置に配置されている。ガイド124とコネクタ123でハードディスク装置112の装着部が構成される。なお、内側ケース109の装着部が第1装着部、可動部122の装着部が第2装着部となる。
【0033】
8台の冷却ファン113は、ハードディスク装置112を冷却する。冷却ファン120は電源114を冷却する。コネクタ115は、実施態様に合わせて各種同軸ケーブル用コネクタ、USBコネクタまたはLANケーブル用コネクタ等から選ばれるコネクタである。CPU放熱器116はその下の図示しないCPUを冷却するための放熱器である。拡張スロット117には、必要とする機能を有する拡張カードが装着される。ここでは、拡張カード118が装着されている。拡張カード118には、コネクタ119が配置されている。コネクタ115と119は、図示しない背面パネル111に形成された開口部から外部に露出している。
【0034】
可動部122は、内側ケース109の前面パネル面側に位置し、内側ケースに対して相対的に可動できる構造となっている。可動部122と内側ケース109とは、可動継手130によって連結されている。可動部122は、可動継手の作用によって、内側ケースに対して下方に平行移動できる。可動部122を動かすことで、図3の状態と図4の状態を選択できる。図3の状態では、可動部122は内側ケース109と一体であり、内側ケースと共に外側ケース102内に格納可能となる。図4の状態では、可動部122は下方に移動し、2列目(奥側の列)のハードディスク装置112の端面を露出させている。可動部122を下方に移動することで、第2装着部(可動部122の装着部)が2列目のハードディスク装置112の取り出しや装着に障害とならない状態が得られる。
【0035】
2列に並んだハードディスク装置112の1列目(手前側の列)と冷却ファン113が配置された部分121が可動部122となっている。可動継手130は、一端が可動部122に回転可能な軸で支持され、他端が内側ケース109に回転可能な軸で支持されている。図3の状態において、可動部122を下方に押すと、可動継手130の各軸部分の機能により、可動部122が内側ケース109に対して相対的に移動する。こうして図3の状態から図4の状態へと変化する。なお、可動継手130は、ハードディスク装置112の破損を防ぐため、急激な動きが生じないようにするものが好ましい。具体的には、軸部分に抵抗を持たせる、あるいはオイルダンパーを利用して、ある程度のトルクでもって動くようにし、急激な動きを抑制する構造とするのが好ましい。なお、131は、ハードディスク装置112や冷却ファン113への必要な結線を行うためのフレキシブルケーブルである。
【0036】
ハードディスク装置112は、図示しない下面にガイド124に拘束されるガイド部を備え、矢印125の方向に引き抜くこと、あるいは矢印125と反対の方向に差し込める構造となっている。この構造は、可動部122以外の場所に配置されるハードディスク装置112においても同様となっている。この構造によって、ハードディスク装置112は、サーバユニット101への取り付け、およびサーバユニット101からの取り外しが行える。
【0037】
ハードディスク装置112の装着は、サーバユニット109の前面側(前面パネル105が取り付けられる面側)から、ハードディスク装置112をガイド124に沿って水平に押し込み、ハードディスク装置112の図示しないコネクタ部分をコネクタ123に接触させることで行う。逆に、ハードディスク装置112の取り外しは、上記の逆の方向(図4の矢印125の方向)にハードディスク装置112を水平に引出して行う。
【0038】
次にサーバユニット101に格納されたハードディスク装置112を交換する場合の作業手順例を示す。ここでは、サーバユニット101内にハードディスク装置112が8台格納されている場合について説明する。
【0039】
図5は、図1のサーバユニット101から前面パネル105を外した状態を示す図である。図6は、図5に示す状態から内部ケース109を引出した状態を示す図である。図7は、図6に示す状態からさらに可動部122を下げた状態を示す図である。
【0040】
最初に1列目126に格納された4つのハードディスク装置を交換する場合の例を説明する。まず、前面パネル105を外し、図5に示す状態を得る。次に端面が露出した1列目126のハードディスク装置112を手前に引出す。そして、空いた場所に交換する新しいハードディスク装置112を押し入れて装着する。こうして、1列目126のハードディスク装置112の交換が完了する。
【0041】
次に2列目127のハードディスク装置112を交換する場合を説明する。まず、図6に示すように、内側ケース109を外側ケース102から引出す。引出す距離は、可動部122を下げることが可能な程度とする。次に図7に示すように可動部122を下げる。可動部122を下げることで、2列目127のハードディスク装置112の端面が露出する。そして、露出した2列目のハードディスク装置112を手前に水平に引出して取り外す。さらに空いた部分に交換用の新しいハードディスク装置112を水平に押し入れて装着する。こうして、2列目127側のハードディスク装置112の交換が終了する。なお、冷却ファン113の交換は、図6または図7の状態で行える。
【0042】
図8は、可動部122の他の構造を例示する図である。この構造では、可動部122が内側ケース109にヒンジ(蝶番)128によって連結されている。可動部122は、ヒンジ128の作用によって、下方に折れ曲がるように動く。この構造においても上述したのと同様にして2列目127のハードディスク装置112を前方から交換できる。この構造においては、可動部122に配置されたハードディスク装置112の保護のために、ヒンジ128に急激な動きを規制する機能を備えたもの(例えばオイルダンパーを利用したもの)を使用する。なお、図8では、下方に90度折れ曲がった状態が記載されているが、45度や60度といった他の角度で停止するようにしてもよい。
【0043】
以下において、本実施形態のサーバユニットをラックに格納した状態でハードディスク装置の交換を行う場合について説明する。図9は、ラック129に格納されたサーバユニット101の一つにおいて、前面パネルを取り外した状態を示す図である(前面パネルは図示していない)。図10は、図9に示す状態からサーバユニット101の内側ケース109を引出し、さらに可動部122を下げた状態を示す図である。
【0044】
まず、ラック129に格納されたサーバユニット101の前面パネル側のハードディスク装置を交換する場合の例を説明する。最初に図9に示すように、前面パネルを外し、前列側のハードディスク装置112の端面を露呈させる。そして、交換すべきハードディスク装置を水平に引出し、空いた場所に新たなハードディスク装置を押し込み格納する。
【0045】
この作業は、サーバユニット101をラック129から引出さずに行える。よって、図示しない背面パネル側のケーブル類を取り外す必要はなく、また電源をOFFにする必要もない。即ち、ハードディスク装置112の交換対象となっているサーバユニット101を停止させることなく、ハードディスク装置112を交換できる。また、前面パネル側からハードディスク装置112の交換が行えるので、サーバユニット101の格納位置が上段であっても作業を容易に行える。
【0046】
次に、ラック129に格納されたサーバユニット101の2列目(奥側)に格納されたハードディスク装置を交換する場合を説明する。この場合、まず図10に示すように内側ケース109を引出し、さらに可動部122を降下させる。この状態で2列目のハードディスク装置112の端面が露出する。そして、交換するハードディスク装置112を前面方向に水平に引出し、取り外す。次に空いたスペースに新たなハードディスク装置112を水平に押し込み装着する。こうして2列目のハードディスク装置112の交換が行われる。この作業におけるハードディスク装置112の取り扱い方は、1列目のハードディスク装置112の場合と同じである。なお、図10の状態で1列目のハードディスク装置の交換を行ってもよい。
【0047】
本実施の形態では、可動部122が内側ケース109の移動方向とは異なる方向に移動するので、2列目(後列)のハードディスク装置112へのアクセス空間が確保され、ラック129の前面側から2列目(後列)のハードディスク装置112の交換を容易に行える。この場合、サーバユニット101をラック129から引出し、さらに上面パネルを開ける、といった作業が必要とされない。また、内側ケース109の引出し距離が小さくて良いので、サーバユニット101が不安定な状態にならない。また、内側ケース109の引出し距離が小さくて良いので、図示しない背面パネル側のケーブル類を取り外す必要がない。よって、電源をOFFにする必要もない。即ち、ハードディスク装置112の交換対象となっているサーバユニット101を停止させることなく、2列目のハードディスク装置112を交換できる。また、前面パネル側から2列目のハードディスク装置112の交換が行えるので、サーバユニット101のラック129における格納位置が上段であっても作業を容易に行える。これらの優位性は、図8の構造を採用した場合でも同様に得られる。
【0048】
本実施の形態を利用することで、1Uサイズといった薄型のケースに多数にハードディスク装置を格納させた場合でも高メンテナンス性を確保できる。そして同時に、記憶用サーバシステムにおいて、少ない占有容積で大記憶容量化を達成できる。
【0049】
以上本発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
【0050】
例えば、前面パネル105の外側ケース102への取り付け構造としては、取り外せる構造以外に、ヒンジを用いて扉のように開く構造としてもよい。また、スライドしてサーバユニット内を開放する構造としてもよい。また、前面パネル105を内側ケース109に固定する構造としてもよい。ハードディスク装置112や冷却ファン113の配置位置および数は、本実施の形態に限定されるものではない。また、可動部122の可動機構としては、上方に平行移動する構造、左右に開く構造、上下にスライドする構造が挙げられる。また、ラックに格納されるサーバユニットとして、異なる種類あるいは異なる構造のものを組み合わせてもよい。
【0051】
ハードディスク装置112の装着部の構造は、図4に例示される構造に限定されない。例えば、コネクタ123の代わりに必要な結線をフレキシブルケーブルで行う構造としてもよい。また、ガイド124の代わりに同等の機能を有する構造を採用してもよい。また、電子装置として、異なる規格あるいは種類のものを選択してもよい。
【0052】
本発明は、例えば2Uサイズや3Uサイズといった他の厚さのケースに利用することもできる。また、外側ケースの中に内側ケースを縦に複数段格納する構造としてもよい。また、外側ケースの中に内側ケースを立てた状態で横に複数並べて配置した構造も採用できる。また、ハードディスク装置以外に、冷却ファンや電源を対象に本発明を適用してもよい。
【0053】
図11は、本発明をノート型のパーソナル・コンピュータに利用した例を示す図である。この例では、本発明を利用することで、ノート型のパーソナル・コンピュータ201に装着するPCカードを2枚奥行き方向に並べて配置できるようにしている。
【0054】
ノート型のパーソナル・コンピュータ201の筐体は、引出し可能な内側構造体200を備えている。内側構造体200は、ガイドレール202を備え、パーソナル・コンピュータ201の筐体の内部にスライドして格納可能となっている。また、内部構造体200には、奥側のPCカード205を装着できるように第1装着部が配置されている。また、内側構造体200には、4つの可動継手206を介して可動部203が取り付けられている。可動部203は、上記実施形態で説明したのと同様な機構によって、内側構造体200に対して昇降可能となっている。可動部203には、手前側のPCカード204を装着するための第2装着部が配置されている。なお、各装着部の構造は、図4に示すのと基本的に同じ構造となっている。
【0055】
図11には、内側構造体200をパーソナル・コンピュータ201の筐体から引出し、さらに可動部203を内側構造体200に対して下降させた状態が示されている。
【0056】
手前側のPCカード204の着脱は、内側構造体200をパーソナル・コンピュータ201に押し込んだ状態、あるいは内側構造体200をパーソナル・コンピュータ201から引出した図11の状態で行われる。奥側のPCカード205の着脱は、内側構造体200をパーソナル・コンピュータ201から引出した図11の状態で行われる。
【0057】
ここでは、PCカードの種類としては、記憶装置、LANカード、無線通信ユニット等が挙げられる。
【0058】
図12は、本発明を携帯型の情報処理端末207に利用した例を示す図である。同じ符号で示す構成は、図11の場合と同様である。図12に示す構造において、手前側のPCカード204あるいは奥側のPCカード205の装着部分に外付けのテン・キーボード等を取り付けてもよい。こうすると、PCカードを装着しつつさらにテン・キーボード等の操作も行える。
【0059】
【発明の効果】
本願で開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果は、以下の通りである。すなわち、電子機器に格納された電子装置を容易に交換可能な電子機器の構造が提供される。また、ラックに格納されたサーバユニットをラックから取り外すことなく、サーバユニット内に格納されたハードディスク装置を交換可能なサーバユニットの構造が提供される。本発明によって、薄型の電子機器において、奥行き方向に並べて電子装置を格納する場合に、奥側の電子装置を容易に交換可能とする構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を利用したサーバユニットの概要を例示する図である。
【図2】 図1のサーバユニットを構成する外側ケースの概要を例示する図である。
【図3】 図1のサーバユニットを構成する内側ケースの概要を例示する図である。
【図4】 図3に例示する内側ケースの可動部を下方に下げた状態を示す図である。
【図5】 図1のサーバユニットから前面パネルを外した状態を示す図である。
【図6】 図5に示す状態から内部ケースを引出した状態を示す図である。
【図7】 図6に示す状態からさらに可動部を下げた状態を示す図である。
【図8】 可動部の他の構造例を示す図である。
【図9】 ラックに格納されたサーバユニットの一つにおいて、前面パネルを取り外した状態を示す図である。
【図10】 図9に示す状態からサーバユニットの内側ケースを引出した状態を示す図である。
【図11】 本発明をノート型のパーソナル・コンピュータに利用した例を示す図である。
【図12】 本発明を携帯型の情報処理端末に利用した例を示す図である。
【図13】 典型的な1Uサイズの記憶用サーバユニットの概要を示す図である。
【図14】 典型的な1Uサイズの記憶用サーバユニットをラックに格納した状態を示す図である。
【図15】 他の典型的な1Uサイズの記憶用サーバユニットの概要を示す図である。
【符号の説明】
101…サーバユニット、102…外側ケース、103…フランジ、104…固定ネジ、105…前面パネル、106…前面パネル105が取り付けられる側の面、107…面106の対向面、108…ガイドレール、109…内側ケース、110…ガイドレール、111…背面パネル、112…ハードディスク装置、113…冷却ファン、114…電源、115…コネクタ、116…CPU放熱器、117…拡張スロット、118…拡張カード、119…コネクタ、120…冷却ファン、122…可動部、123…コネクタ、124…ガイド、126…1列目、127…2列目、128…ヒンジ、129…ラック、130…可動継手、131…フレキシブルケーブル、200…内側構造体、201…パーソナル・コンピュータ、202…ガイドレール、203…可動部、204…PCカード、205…PCカード、206…可動継手、207…情報処理端末、900…サーバユニット、901…ケース、902…前面パネル、903…ハードディスク装置、904…ファン、905…背面パネル側空間、906…上面パネル、907…ラック。
Claims (6)
- 電子機器に格納され外部に引出し可能な内部構造体と、
前記内部構造体に取り付けられ、前記内部構造体と共に前記電子機器内に格納可能で、前記内部構造体の移動方向と異なる方向に移動可能な可動部と、
前記内部構造体に設けられた、電子装置を装着するための第1装着部と、
前記可動部に設けられた、電子装置を装着するための第2装着部と、
を含み、
前記可動部は前記第1装着部より前記引出し方向側に位置する電子機器。 - 前記電子機器はサーバユニットであり、
前記電子装置はハードディスク装置である請求項1記載の電子機器。 - 前記可動部は上方または下方に平行移動する請求項1または2記載の電子機器。
- 前記可動部は前記内部構造体にヒンジによって連結されている請求項1または2記載の電子機器。
- 電子機器に格納され外部に引出し可能な内部構造体と、
前記内部構造体に取り付けられ、前記内部構造体と共に前記電子機器内に格納可能で、前記内部構造体の移動方向と異なる方向に移動可能な可動部と、
前記内部構造体に設けられた、電子装置を装着するための第1装着部と、
前記可動部に設けられた、電子装置を装着するための第2装着部と、
を含み、
前記可動部は前記第1装着部より前記引出し方向側に位置する電子機器を格納したラック。 - 前記電子機器はサーバユニットであり、
前記電子装置はハードディスク装置である請求項5記載の電子機器を格納したラック。
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