JP2009031742A - 有機電界発光表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高輝度・高効率・高寿命な有機電界発光表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも一対の電極間に少なくとも発光層を含む有機層5を介在する有機電界発光素子と有機電界発光素子に電流を供給する駆動TFT100を備えた有機電界発光表示装置であって、駆動TFT100は、少なくとも基板1、ゲート電極101、ゲート絶縁膜102、活性層、およびソース・ドレイン電極を有し、活性層とソース電極105及びドレイン電極104の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFT100である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光素子とTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)を備えた有機電界発光表示装置に関する。特に、改良されたアモルファス酸化物半導体を用いたTFTを備えた有機電界発光表示装置に関する。なお本発明においてTFTとは、特に断りのない限り、電界効果型のTFTを意味する。
近年、液晶やエレクトロルミネッセンス(ElectroLuminescence:EL)技術等の進歩により、平面薄型画像表示装置(Flat Panel Display:FPD)が実用化されている。特に、電流を通じることによって励起され発光する薄膜材料を用いた有機電界発光素子(以後、「有機EL素子」と記載する場合がある)は、低電圧で高輝度の発光が得られるために、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で、デバイスの薄型化、軽量化、小型化、および省電力のなどが期待されている。
これらFPDは、ガラス基板上に設けた非晶質シリコン薄膜や多結晶シリコン薄膜を活性層に用いるTFTのアクティブマトリクス回路により駆動されている。
一方、これらFPDのより一層の薄型化、軽量化、耐破損性の向上を求めて、ガラス基板の替わりに軽量で可撓性のある樹脂基板を用いる試みも行われている。
しかし、上述のシリコン薄膜を用いるTFTの製造は、比較的高温の熱工程を要し、一般的に耐熱性の低い樹脂基板上に直接形成することは困難である。
そこで、低温での成膜が可能なアモルファス酸化物、例えば、In−Ga−Zn−O系アモルファス酸化物を半導体薄膜を用いるTFTの開発が活発に行われている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
アモルファス酸化物半導体を用いたTFTは、室温成膜が可能であり、フイルム上に作製が可能であるので、フイルム(フレキシブル)TFTの活性層の材料として最近注目を浴びている。特に、東工大・細野らにより、アモルファスInGaZnO(a−IGZO)を用いたTFTは、PEN基板上でも電界効果移動度が約10cm/Vsとガラス上のa−Si系TFTよりも高移動度が報告されて、特にフイルムTFTとして注目されるようになった(例えば、非特許考文献2参照)。
しかし、このa−IGZOを用いたTFTを例えば表示装置の駆動回路として用いる場合、1cm/Vs〜10cm/Vsという移動度では、特性は不十分であり、またOFF電流が高く、ON/OFF比が低いという問題がある。特に、有機EL表示装置の有機EL素子の駆動TFTとして用いた場合、移動度、ON/OFF比が不十分であることから、高輝度の有機EL表示を得ることが困難であった。よって、有機EL素子の駆動に用いるためには、さらなる移動度の向上、ON/OFF比の向上が要求される。
特開2006−165529号公報 IDW/AD’05(6 December、2005)、845頁−846頁 NATURE、Vol.432(25 November、2004)、488頁−492頁
本発明の目的は、高輝度・高効率・高信頼性な有機電界発光表示装置(以後、「有機EL表示装置」と記載する場合がある)を提供することにある。特に、可撓性のある樹脂基板上に作製が可能な高輝度・高効率・高信頼性なの有機EL表示装置を提供することにある。
本発明の上記課題は下記の手段によって解決された。
<1> 少なくとも画素電極と上部電極との電極間に少なくとも発光層を含む有機層を介在する有機電界発光素子と該有機電界発光素子に電流を供給する駆動TFTを備えた有機電界発光表示装置であって、前記駆動TFTは、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極およびドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであることを特徴とする有機電界発光表示装置。
<2> 前記抵抗層は、前記活性層よりも電気伝導度が小さいことを特徴とする<1>に記載の有機電界発光表示装置。
<3> 前記活性層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接することを特徴とする<1>または<2>に記載の有機電界発光表示装置。
<4> 前記抵抗層の膜厚が前記活性層の膜厚より厚いことを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<5> 前記抵抗層と前記活性層との間の電気伝導度が連続的に変化していることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<6> 前記活性層および抵抗層が酸化物半導体を含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<7> 前記酸化物半導体がアモルファス酸化物半導体であることを特徴とする<6>に記載の有機電界発光表示装置。
<8> 前記活性層の酸素濃度が前記抵抗層の酸素濃度より低いことを特徴とする<6>または<7>に記載の有機電界発光表示装置。
<9> 前記酸化物半導体がIn、GaおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種若しくはこれらの複合酸化物を含むことを特徴とする<6>〜<8>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<10> 前記酸化物半導体が前記InおよびZnを含有し、前記抵抗層のZnとInの組成比(Inに対するZnの比率Zn/Inで表す)が前記活性層の組成比Zn/Inより大きいことを特徴とする<9>に記載の有機電界発光表示装置。
<11> 前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上10Scm−1未満であることを特徴とする<1>〜<10>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<12> 前記抵抗層の電気伝導度に対する前記活性層の電気伝導度の比率(前記活性層の電気伝導度/前記抵抗層の電気伝導度)が、10以上10以下であることを特徴とする<1>〜<11>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<13> 前記基板が可撓性樹脂基板であることを特徴とする<1>〜<12>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<14> 前記駆動TFTのソース電極またはドレイン電極と前記有機電界発光素子の前記画素電極とが同一材料であって、同一工程で形成されたものであることを特徴とする<1>〜<13>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<15> 前記駆動TFTのソース電極またはドレイン電極が酸化インジウム錫または酸化インジウム亜鉛からなることを特徴とする<14>に記載の有機電界発光表示装置。
<16> 前記有機電界発光素子の前記画素電極の周縁部上に絶縁膜が形成されていることを特徴とする<14>または<15>に記載の有機電界発光表示装置。
アモルファス酸化物半導体を用いたTFTは、室温成膜が可能であり、可撓性プラスチックフイルムを基板として作製が可能であるので、フイルム(フレキシブル)TFTの活性層の材料として注目された。特に特開2006−165529号公報で開示されているように、In−Ga−Zn−O系酸化物を半導体層(活性層)に用いることにより、電界効果移動度10cm/Vs、ON/OFF比10超の性能を持つPET上に形成されたTFTが報告されている。このアモルファス酸化物半導体TFTは、例えば可撓性プラスチックフイルムを基板としたフレキシブル有機EL表示装置の駆動TFTまたはスイッチングTFTとして用いることに適している。しかしながら、有機EL表示装置の駆動トランジスタとして用いた場合、移動度、ON/OFF比の点で性能がまだ不十分であった為、高輝度な有機EL表示装置を提供することは困難であった。それは、従来、OFF電流を低減させる為に、活性層の電子キャリア濃度を下げる手段を講じると電子移動度が動じに低下してしまうため、良好なOFF特性と、高移動度を両立するTFTを形成することが困難であったからである。
さらに、有機電界発光素子と該有機電界発光素子に電流を供給する駆動TFTを備えた有機EL表示装置は、TFTの製造工程が多工程で複雑である為、製造コストが高いこと、また配線の接続箇所での接続不良を発生しやすいこと、有機EL素子の下部電極と上部電極との電極間で電気的にショートを起こしやすいことなどの問題が明らかになってきた。
本発明者らは、有機EL表示装置の輝度を高める為に、TFTの電界効果移動度を高め、かつON/OFF比を改良する手段の探索を鋭意進めた。その結果、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極およびドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有するTFTを駆動TFTとして用いることが有効な手段として見出された。
本発明の構成により、駆動TFTが高いキャリア移動度を有するTFTであって、有機EL素子に高電流を印加することが可能であり、高輝度な有機EL表示装置が得られる。特にTFTのソース電極またはドレイン電極と有機EL素子の画素電極を同一材料を用いて同一工程で形成することにより、製造工程が簡略化でき、製造コストを低減することが可能となり、かつ配線間または電極間との接続部の数が低減できることから不良の発生を低減できる。
また、画素電極の周縁部を絶縁膜で覆うことにより、有機EL素子の電極間(陰極と陽極)のショートを予防でき、高信頼の表示装置が提供される。
さらに、TFTのソース電極またはドレイン電極と有機EL素子の画素電極、あるいは層間絶縁膜(TFTと画素電極とを絶縁する膜)と有機EL素子のショート防止の絶縁膜を同一材料を用いて同一工程で形成することにより、製造工程の簡略化ができ、電気的ショートなどの故障の発生が改善された高信頼性の表示装置の製造コストを低減することが可能となる。
本発明によると、電界効果移動度が高く、高ON/OFF比を示すアモルファス酸化物半導体を用いたTFTを駆動TFTとして用いることにより、高輝度・高効率・高信頼性な有機EL表示装置を提供することができる。特に、可撓性のある樹脂基板上に作製が可能な高輝度・高効率・高信頼性な有機EL表示装置を提供することができる。
1.TFT
本発明のTFTは、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有し、ゲート電極に電圧を印加して、活性層に流れる電流を制御し、ソース電極とドレイン電極間の電流をスイッチングする機能を有するアクテイブ素子である。TFT構造として、スタガ構造及び逆スタガ構造いずれをも形成することができる。
本発明において、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層が電気的に接続している。好ましくは、抵抗層の電気伝導度は活性層の電気伝導度より小さい。
好ましくは、前記基板上に少なくとも前記抵抗層と前記活性層とを層状に有し、前記活性層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接する。
好ましくは、前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上10Scm−1未満である。より好ましくは10−1Scm−1以上10Scm−1未満である。前記抵抗層の電気伝導度は、好ましくは10−2Scm−1以下、より好ましくは10−9Scm−1以上10−3Scm−1未満であり、前記活性層の電気伝導度より小さい。より好ましくは、抵抗層の電気伝導度に対する活性層の電気伝導度の比率(活性層の電気伝導度/抵抗層の電気伝導度)が、10以上10以下である。
前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1を下まわると電界効果移動度としては高移動度が得られず、10Scm−1以上ではOFF電流が増加し、良好なON/OFF比が得られないので、好ましくない。
また、動作安定性の観点から、前記抵抗層の膜厚が前記活性層の膜厚より厚いことが好ましい。
より好ましくは、抵抗層の膜厚/活性層の膜厚の比が1を超え100以下、さらに好ましくは1を超え10以下である。
また、別の態様として、抵抗層と活性層との間の電気伝導度が連続的に変化している態様も好ましい。
好ましくは、活性層は低温成膜が可能という観点から酸化物半導体を含有することが好ましい。特に、酸化物半導体はアモルファス状態であることがさらに好ましい。
好ましくは、活性層の酸素濃度が抵抗層の酸素濃度より低い。
好ましくは、前記酸化物半導体がIn、GaおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種若しくはこれらの複合酸化物を含む。より好ましくは、前記酸化物半導体が前記InおよびZnを含有し、前記抵抗層のZnとInの組成比(Inに対するZnの比率Zn/Inで表す)が前記活性層の組成比Zn/Inより大きい。好ましくは、抵抗層のZn/In比が活性層のZn/In比より3%以上大きく、さらに好ましくは、10%以上大きい。
好ましくは、前記基板が可撓性樹脂基板である。
1)構造
次に本発明に用いられるTFTの構成について説明する。
図15は、本発明のTFTであって、逆スタガ構造の一例を示す模式図である。基板51がプラスチックフィルムなどの可撓性基板の場合、基板51の一方の面に絶縁層56を配し、その上にゲート電極52、ゲート絶縁膜53、活性層54−1、抵抗層54−2を積層して有し、その表面にソース電極55−1とドレイン電極55−2が設置される。活性層54−1はゲート絶縁膜53に接し、抵抗層54−2はソース電極55−1およびドレイン電極55−2に接する。ゲート電極に電圧が印加されていない状態での活性層の電気伝導度が抵抗層の電気伝導度より高くなるように、活性層および抵抗層の組成が決定される。ここで、活性層および抵抗層には、特開2006−165529号公報に開示されている酸化物半導体、例えばIn−Ga−Zn−O系の酸化物半導体を用いる。これらの酸化物半導体は、電子キャリア濃度が高いほど、電子移動度が高くなることが知られている。つまり、電気伝導度が高いほど、電子移動度が高い。
本発明における構造によれば、TFTがゲート電極に電圧が印加されてチャネルが形成されONの状態になった場合、チャネルとなる活性層が高い電気伝導度を有しているため、TFTの電界効果移動度は高くなり、高ON電流が得られる。ゲート電極に電圧が印加されておらず、チャネルが形成されていないOFFの状態では、電気抵抗の大きな抵抗層が間に介在することによって、OFF電流が低く保たれるために、ON/OFF比特性が極めて改良される。
本発明におけるTFTの構成の趣旨は、半導体層のゲート絶縁膜近傍における電気伝導度が、半導体層のソース電極及びドレイン電極近傍における電気伝導度より高くなるように半導体層を設けることにあり(本発明における半導体層とは、活性層及び抵抗層を包含した層を意味する)、その状態が得られる限りその達成手段は図15に示すような2層の半導体層を設けることだけに留まるものではない。3層以上の多層構成でも良いし、あるいは連続的に電気伝導度を変えても良い。
図16は、本発明に用いられる別の態様のTFTであって、トップゲート構造の一例を示す模式図である。基板61がプラスチックフィルムなどの可撓性基板の場合、基板61の一方の面に絶縁層66を配し、絶縁層上にソース電極65−1とドレイン電極65−2が設置され、抵抗層64−2、活性層64−1を積層した後、ゲート絶縁膜63、ゲート電極62を配する。逆スタガ型構成におけると同様に、活性層(高電気伝導度層)はゲート絶縁膜63に接し、抵抗層(低電気伝導度層)はソース電極65−1およびドレイン電極65−2に接する。ゲート電極62に電圧が印加されていない状態での活性層64−1の電気伝導度が抵抗層64−2の電気伝導度より高くなるように、活性層64−1および抵抗層64−2の組成が決定される。
2)電気伝導度
本発明における活性層および抵抗層の電気伝導度について説明する。
電気伝導度とは、物質の電気伝導のしやすさを表す物性値であり、物質のキャリア濃度n、キャリア移動度μとすると物質の電気伝導度σは以下の式で表される。eは電荷素量を表す。
σ=neμ
活性層または抵抗層がn型半導体である時はキャリアは電子であり、キャリア濃度とは電子キャリア濃度を、キャリア移動度とは電子移動度を示す。同様に活性層または抵抗層がp型半導体ではキャリアは正孔であり、キャリア濃度とは、正孔キャリア濃度を、キャリア移動度とは正孔移動度を示す。尚、物質のキャリア濃度とキャリア移動度とは、ホール測定により求めることができる。
<電気伝導度の求め方>
厚みが分かっている膜のシート抵抗を測定することにより、膜の電気伝導度を求めることができる。半導体の電気伝導度は温度より変化するが、本文記載の電気伝導度は、室温(20℃)での電気伝導度を示す。
3)ゲート絶縁膜
ゲート絶縁膜としては、SiO、SiN、SiON、Al、Y、Ta、又はHfO等の絶縁体、又はそれらの化合物を少なくとも二つ以上含む混晶化合物が用いられる。また、ポリイミドのような高分子絶縁体もゲート絶縁膜として用いることができる。
ゲート絶縁膜の膜厚としては10nm〜10μmが好ましい。ゲート絶縁膜はリーク電流を減らす、電圧耐性を上げる為に、ある程度膜厚を厚くする必要がある。しかし、ゲート絶縁膜の膜厚を厚くすると、TFTの駆動電圧の上昇を招く結果となる。その為、ゲート絶縁膜の膜厚は無機絶縁体だと50nm〜1000nm、高分子絶縁体だと0.5μm〜5μmで用いられることが、より好ましい。特に、HfOのような高誘電率絶縁体をゲート絶縁膜に用いると、膜厚を厚くしても、低電圧でのTFT駆動が可能であるので、特に好ましい。
4)活性層、抵抗層
本発明に用いられる活性層および抵抗層には、酸化物半導体を用いることが好ましい。特にアモルファス酸化物半導体がさらに好ましい。酸化物半導体、特にアモルファス酸化物半導体は、低温で成膜可能である為に、プラスティックのような可撓性のある樹脂基板に作製が可能である。低温で作製可能な良好なアモルファス酸化物半導体としては、特開2006−165529号公報に開示されているような、Inを含む酸化物、InとZnを含む酸化物、In、Ga及びZnを含有する酸化物であり、組成構造としては、InGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)のものが好ましいことが知られている。これらは、キャリアが電子のn型半導体である。もちろん、ZnO・Rh、CuGaO、SrCuのようなp型酸化物半導体を活性層および抵抗層に用いても良い。
具体的に本発明に係るアモルファス酸化物半導体は、In−Ga−Zn−Oを含み構成され、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表されるアモルファス酸化物半導体が好ましい。特に、InGaZnOがより好ましい。この組成のアモルファス酸化物半導体の特徴としては、電気伝導度が増加するにつれ、電子移動度が増加する傾向を示す。また、電気伝導度を制御するには、成膜中の酸素分圧より制御が可能であることが特開2006−165529号公報に開示されている。
もちろん、活性層および抵抗層には酸化物半導体だけではなく、Si、Geなどの無機半導体、GaAs等の化合物半導体、ペンタセン、ポリチオフェン等の有機半導体材料、カーボンナノチューブも適応可能である。
<活性層および抵抗層の電気伝導度>
本発明における活性層の電気伝導度は、抵抗層の電気伝導度よりも高いことを特徴とする。
より好ましくは、抵抗層の電気伝導度に対する活性層の電気伝導度の比率(活性層の電気伝導度/抵抗層の電気伝導度)は、10以上1010以下であり、好ましくは、10以上10以下である。好ましくは、前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上10Scm−1未満である。より好ましくは10−1Scm−1以上10Scm−1未満である。
抵抗層の電気伝導度は、好ましくは10−2Scm−1以下、より好ましくは10−9Scm−1以上10−3Scm−1以下である。
<活性層と抵抗層の膜厚>
抵抗層の膜厚が活性層の膜厚より厚いことが好ましい。より好ましくは、抵抗層の膜厚/活性層の膜厚比が1を越え100以下、さらに好ましくは1を越え10以下である。
活性層の膜厚は、1nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは2.5nm以上30nm以下である。抵抗層の膜厚は、5nm以上500nm以下が好ましく、より好ましくは10nm以上100nm以下である。
上記の構成の活性層および抵抗層を用いることにより、移動度が10cm/(V・秒)以上の高い移動度のTFTで、ON/OFF比が10以上のTFT特性を実現できる。
<電気伝導度の調整手段>
電気伝導度の調整手段としては、活性層および抵抗層が酸化物半導体である場合は下記の手段を挙げることが出来る。
(1)酸素欠陥による調整
酸化物半導体において、酸素欠陥ができると、キャリア電子が発生し、電気伝導度が大きくなることが知られている。よって、酸素欠陥量を調整することにより、酸化物半導体の電気伝導度を制御することが可能である。酸素欠陥量を制御する具体的な方法としては、成膜中の酸素分圧、成膜後の後処理時の酸素濃度と処理時間等がある。ここでいう後処理とは、具体的に100℃以上の熱処理、酸素プラズマ、UVオゾン処理がある。これらの方法の中でも、生産性の観点から成膜中の酸素分圧を制御する方法が好ましい。成膜中の酸素分圧を調整することにより、酸化物半導体の電気伝導度の制御ができることは、特開2006−165529号公報に開示されており、本手法を利用することができる。
(2)組成比による調整
酸化物半導体の金属組成比を変えることにより、電気伝導度が変化することが知られている。例えば、InGaZn1−XMgにおいて、Mgの比率が増えていくと、電気伝導度が小さくなることが、特開2006−165529号公報に開示されている。また、(In1−X(ZnO)の酸化物系において、Zn/In比が10%以上では、Zn比率が増加するにつれ、電気伝導度が小さくなることが報告されている(「透明導電膜の新展開II」、シーエムシー出版、34頁−35頁)。これら組成比を変える具体的な方法としては、例えば、スパッタによる成膜方法においては、組成比が異なるターゲットを用いる。
または、多元のターゲットにより、共スパッタし、そのスパッタレートを個別に調整することにより、膜の組成比を変えることが可能である。
(3)不純物による調整
酸化物半導体に、Li,Na,Mn,Ni,Pd,Cu,Cd,C,N,又はP等の元素を不純物として添加することにより、電子キャリア濃度を減少させること、つまり電気伝導度を小さくすることが可能であることが、特開2006−165529号公報に開示されている。
不純物を添加する方法としては、酸化物半導体と不純物元素とを共蒸着により行う、成膜された酸化物半導体膜に不純物元素のイオンをイオンドープ法により行う等がある。
(4)酸化物半導体材料による調整
上記(1)〜(3)においては、同一酸化物半導体系での電気伝導度の調整方法を述べたが、もちろん酸化物半導体材料を変えることにより、電気伝導度を変えることができる。例えば、一般的にSnO系酸化物半導体は、In系酸化物半導体に比べて電気伝導度が小さいことが知られている。このように酸化物半導体材料を変えることにより、電気伝導度の調整が可能である。特に電気伝導度の小さい酸化物材料としては、Al、Ga、ZrO、Y、Ta、MgO、又はHfO等の酸化物絶縁体材料が知られており、これらを用いることも可能である。
電気伝導度を調整する手段としては、上記(1)〜(4)の方法を単独に用いても良いし、組み合わせても良い。
<活性層および抵抗層の形成方法>
活性層および抵抗層の成膜方法は、酸化物半導体の多結晶焼結体をターゲットとして、気相成膜法を用いるのが良い。気相成膜法の中でも、スパッタリング法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)が適している。さらに、量産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。
例えば、RFマグネトロンスパッタリング蒸着法により、真空度及び酸素流量を制御して成膜される。酸素流量が多いほど電気伝導度を小さくすることができる。
成膜した膜は、周知のX線回折法によりアモルファス膜であることが確認できる。
また、膜厚は触針式表面形状測定により求めることができる。組成比は、RBS(ラザフォード後方散乱)分析法により求めることができる。
5)ゲート電極
本発明におけるゲート電極としては、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、又はAg等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。より好ましくは、TFT特性の信頼性という観点からMo、Crである。
ゲート電極の厚みは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましい。
電極の成膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、ITOを選択する場合には、直流あるいは高周波スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。またゲート電極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
6)ソース電極及びドレイン電極
本発明におけるソース電極及びドレイン電極材料として、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、又はAg等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。より好ましくは、酸化インジウム錫(ITO)もしくは酸化インジウム亜鉛(IZO)である。
ソース電極及びドレイン電極の厚みは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましい。
電極の製膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、ITOを選択する場合には、直流あるいは高周波スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。またソース電極及びドレイン電極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
7)基板
本発明に用いられる基板は特に限定されることはなく、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、又は低吸湿性等に優れていることが好ましい。
本発明においては特に可撓性基板が好ましく用いられる。可撓性基板に用いる材料としては、透過率の高い有機プラスチックフィルムが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、又はポリ(クロロトリフルオロエチレン)等のプラスティックフィルムを用いることができる。また、フィルム状プラスティック基板には、絶縁性が不十分の場合は絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、フィルム状プラスティック基板の平坦性や電極や活性層との密着性を向上するためのアンダーコート層等を備えることも好ましい。
ここで、可撓性基板の厚みは、50μm以上500μm以下とすることが好ましい。これは、可撓性基板の厚みを50μm未満とした場合には、基板自体が十分な平坦性を保持することが難しいためである。また、可撓性基板の厚みを500μmよりも厚くした場合には、基板自体を自由に曲げることが困難になる、すなわち基板自体の可撓性が乏しくなるためである。
8)保護絶縁膜
必要によって、TFT上に保護絶縁膜を設けても良い。保護絶縁膜は、半導体層(活性層および抵抗層)を大気による劣化から保護する目的や、TFT上に作製される電子デバイスとを絶縁する目的がある。
保護絶縁膜材料の具体例としては、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、又はTiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、又はCaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護絶縁膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、又は転写法を適用できる。
9)後処理
必要によって、TFTの後処理として、熱処理を行っても良い。熱処理としては、温度100℃以上で、大気下または窒素雰囲気下で行う。熱処理を行う工程としては、半導体層を成膜後でも良いし、TFT作製工程の最後に行っても良い。熱処理を行うことにより、TFTの特性の面内バラつきが抑制される、駆動安定性が向上する等の効果がある。
2.有機EL素子
本発明の有機EL素子は基板上に画素電極と上部電極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む有機化合物層を有する。画素電極は、駆動トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極に接続されている。発光素子の性質上、画素電極及び上部電極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。画素電極と上部電極は、一方が陽極であり、他方は陰極となる。通常、画素電極は陽極となり、上部電極は陰極なる。
本発明における有機化合物層の積層の形態としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層、及び/又は発光層と電子輸送層との間に、電子輸送性中間層を有する。また、発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層を、同様に陰極と電子輸送層との間に電子注入層を設けても良い。
尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、およびスプレー法等いずれによっても好適に形成することができる。
次に、本発明の発光素子を構成する要素について、詳細に説明する。
(基板)
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
(陽極)
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。が、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
(陰極)
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、LI、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、およびイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1nm〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
(有機化合物層)
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、発光層以外の他の有機化合物層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
本発明の有機EL素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布方式、転写法、印刷法、インクジェット方式等いずれによっても好適に形成することができる。
(発光層)
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光性ドーパントの混合層とした構成でも良い。発光性ドーパントは蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、2種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明における発光性ドーパントとしては、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれもドーパントとして用いることができる。
本発明における発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光性ドーパントを含有することができる。本発明における発光性ドーパントは、更に前記ホスト化合物との間で、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び1.2eV>△Ea>0.2eVの少なくとも一方の関係を満たすドーパントであることが駆動耐久性の観点で好ましい。
《燐光発光性ドーパント》
前記燐光性の発光性ドーパントとしては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
例えば、該遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
ランタノイド原子としては、例えばランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry,Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、芳香族炭素環配位子(例えば、好ましくは炭素数5〜30、より好ましくは炭素数6〜30、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、特に好ましくは炭素数6〜12であり、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、またはナフチルアニオンなど)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、好ましくは炭素数5〜30、より好ましくは炭素数6〜30、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、特に好ましくは炭素数6〜12であり、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、またはフェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、さらに好ましくは炭素数2〜16であり、酢酸配位子など)、アルコラト配位子(例えば、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、フェノラト配位子など)、シリルオキシ配位子(例えば、好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、さらに好ましくは炭素数3〜20であり、例えば、トリメチルシリルオキシ配位子、ジメチル−tert−ブチルシリルオキシ配位子、トリフェニルシリルオキシ配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子、リン配位子(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、さらに好ましくは炭素数3〜20、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルフォスフィン配位子など)、チオラト配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数6〜20、例えば、フェニルチオラト配位子など)、フォスフィンオキシド配位子(好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素数8〜30、さらに好ましくは炭素数18〜30、例えば、トリフェニルフォスフィンオキシド配位子など)であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。
上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光性ドーパントの具体例としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光性ドーパントとしては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、およびCe錯体が挙げられる。
特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、またはRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、またはRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、またはRe錯体が特に好ましい。
《蛍光発光性ドーパント》
前記蛍光性の発光性ドーパントとしては、一般には、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、またはペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、およびこれらの誘導体などを挙げることができる。
これらの中でも、発光性ドーパントの具体例としては例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光層中の発光性ドーパントは、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
<ホスト材料>
本発明に用いられるホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
《正孔輸送性ホスト》
本発明に用いられる正孔輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及び、それらの誘導体等が挙げられる。
好ましくは、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体であり、より好ましくは、分子内にカルバゾール基を有するものが好ましい。特に、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物が好ましい。
《電子輸送性ホスト》
本発明に用いられる発光層内の電子輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが2.5eV以上3.5eV以下であることが好ましく、2.6eV以上3.4eV以下であることがより好ましく、2.8eV以上3.3eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.7eV以上7.5eV以下であることが好ましく、5.8eV以上7.0eV以下であることがより好ましく、5.9eV以上6.5eV以下であることが更に好ましい。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。
電子輸送性ホストとして好ましくは、金属錯体、アゾール誘導体(ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体等)、アジン誘導体(ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等)であり、中でも、本発明においては耐久性の点から金属錯体化合物が好ましい。金属錯体化合物(A)は金属に配位する少なくとも1つの窒素原子または酸素原子または硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。
金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、更に好ましくはアルミニウムイオン、亜鉛イオン、またはパラジウムイオンである。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子として、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であっても良い。好ましくは2座以上6座以下の配位子である。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
配位子としては、例えばアジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる。)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる。)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、及び4−ビフェニルオキシなどが挙げられる。)、
ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、およびキノリルオキシなどが挙げられる。)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロアリールチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、および2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、シロキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、およびトリイソプロピルシロキシ基などが挙げられる。)、芳香族炭化水素アニオン配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニルアニオン、ナフチルアニオン、およびアントラニルアニオンなどが挙げられる。)、芳香族ヘテロ環アニオン配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜25、特に好ましくは炭素数2〜20であり、例えばピロールアニオン、ピラゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、およびベンゾチオフェンアニオンなどが挙げられる。)、インドレニンアニオン配位子などが挙げられ、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、またはシロキシ配位子であり、更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、または芳香族ヘテロ環アニオン配位子である。
金属錯体電子輸送性ホストの例としては、例えば特開2002−235076、特開2004−214179、特開2004−221062、特開2004−221065、特開2004−221068、特開2004−327313等に記載の化合物が挙げられる。
本発明における発光層において、前記ホスト材料の三重項最低励起準位(T1)が、前記燐光発光材料のT1より高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、本発明におけるホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
(正孔注入層、正孔輸送層)
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機EL素子の正孔注入層あるいは正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、および三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
この他にも、特開平6−212153、特開平11−111463、特開平11−251067、特開2000−196140、特開2000−286054、特開2000−315580、特開2001−102175、特開2001−160493、特開2002−252085、特開2002−56985、特開2003−157981、特開2003−217862、特開2003−229278、特開2004−342614、特開2005−72012、特開2005−166637、特開2005−209643等に記載の化合物を好適に用いることが出来る。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはフラーレンC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンがより好ましく、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(電子注入層、電子輸送層)
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機EL素子の電子注入層あるいは電子輸送層には、電子供与性ドーパントを含有させることができる。電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、特開2003−68468、特開2003−229278、特開2004−342614等に記載の材料を用いることが出来る。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることが更に好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(正孔ブロック層)
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(電子ブロック層)
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(保護層)
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、TI、NI等の金属、MgO、SIO、SIO、Al、GeO、NIO、CaO、BaO、Fe、Y、TIO等の金属酸化物、SIN、SIN等の金属窒化物、MgF、LIF、AlF、CaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
(封止)
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、および酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、およびシリコーンオイル類が挙げられる。
また、下記に示す、樹脂封止層にて封止する方法も好適に用いられる。
(樹脂封止層)
本発明の機能素子は樹脂封止層により大気との接触により、酸素や水分による素子性能の劣化を抑制することが好ましい。
<素材>
樹脂封止層の樹脂素材としては、特に限定されることはなく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ゴム系樹脂、またはエステル系樹脂等を用いることができるが、中でも水分防止機能の点からエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂の中でも熱硬化型エポキシ樹脂、または光硬化型エポキシ樹脂が好ましい。
<作製方法>
樹脂封止層の作製方法は特に限定されることはなく、例えば、樹脂溶液を塗布する方法、樹脂シートを圧着または熱圧着する方法、蒸着やスパッタリング等により乾式重合する方法が挙げられる。
<膜厚み>
樹脂封止層の厚みは1μm以上、1mm以下が好ましい。更に好ましくは5μm以上、100μm以下であり、最も好ましくは10μm以上50μm以下である。これよりも薄いと、第2の基板を装着時に上記無機膜を損傷する恐れがある。またこれよりも厚いと電界発光素子自体の厚みが厚くなり、有機電界発光素子の特徴である薄膜性を損なうことになる。
(封止接着剤)
本発明に用いられる封止接着剤は、端部よりの水分や酸素の侵入を防止する機能を有する。
<素材>
前記封止接着剤の材料としては、前記樹脂封止層で用いる材料と同じものを用いることができる。中でも、水分防止の点からエポキシ系の接着剤が好ましく、中でも光硬化型接着剤あるいは熱硬化型接着剤が好ましい。
また、上記材料にフィラーを添加することも好ましい。
封止剤に添加されているフィラーとしては、SiO、SiO(酸化ケイ素)、SiON(酸窒化ケイ素)またはSiN(窒化ケイ素)等の無機材料が好ましい。フィラーの添加により、封止剤の粘度が上昇し、加工適正が向上し、および耐湿性が向上する。
<乾燥剤>
封止接着剤は乾燥剤を含有しても良い。乾燥剤としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、または酸化ストロンチウムが好ましい。
封止接着剤に対する乾燥剤の添加量は、0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.05質量%以上15質量%以下である。これよりも少ないと、乾燥剤の添加効果が薄れることになる。またこれよりも多い場合には封止接着剤中に乾燥剤を均一分散させることが困難になり好ましくない。
<封止接着剤の処方>
・ポリマー組成、濃度
封止接着剤としては特に限定されることはなく、前記のものを用いることができる。例えば光硬化型エポキシ系接着剤としては長瀬ケムテック(株)製のXNR5516を挙げることができる。そこに直接前記乾燥剤を添加し、分散せしめれば良い。
・厚み
封止接着剤の塗布厚みは1μm以上1mm以下であることが好ましい。これよりも薄いと封止接着剤を均一に塗れなくなり好ましくない。またこれよりも厚いと、水分が侵入する道筋が広くなり好ましくない。
<封止方法>
本発明においては、上記乾燥剤の入った封止接着剤をディスペンサー等により任意量塗布し、塗布後第2基板を重ねて、硬化させることにより機能素子を得ることができる。
(駆動)
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の発光素子は、種々の公知の工夫により、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板・ITO層・有機層の屈折率を制御する、基板・ITO層・有機層の膜厚を制御すること等により、光の取り出し効率を向上させ、外部量子効率を向上させることが可能である。
本発明の発光素子は、陽極側から発光を取り出す、いわゆる、トップエミッション方式であっても良い。
本発明の有機EL素子は、発光効率を向上させるため、複数の発光層の間に電荷発生層が設けた構成をとることができる。
前記電荷発生層は、電界印加時に電荷(正孔及び電子)を発生する機能を有すると共に、発生した電荷を電荷発生層と隣接する層に注入させる機能を有する層である。
前記電荷発生層を形成する材料は、上記の機能を有する材料であれば何でもよく、単一化合物で形成されていても、複数の化合物で形成されていてもよい。
具体的には、導電性を有するものであっても、ドープされた有機層のように半導電性を有するものであっても、また、電気絶縁性を有するものであってもよく、特開平11−329748や、特開2003−272860や、特開2004−39617に記載の材料が挙げられる。
更に具体的には、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などの透明導電材料、C60等のフラーレン類、オリゴチオフェン等の導電性有機物、金属フタロシアニン類、無金属フタロシアニン類、金属ポルフィリン類、無金属ポルフィリン類等などの導電性有機物、Ca、Ag、Al、Mg:Ag合金、Al:Li合金、Mg:Li合金などの金属材料、正孔伝導性材料、電子伝導性材料、及びそれらを混合させたものを用いてもよい。
前記正孔伝導性材料は、例えば2−TNATA、NPDなどの正孔輸送有機材料にF4−TCNQ、TCNQ、FeClなどの電子求引性を有する酸化剤をドープさせたものや、P型導電性高分子、P型半導体などが挙げられ、前記電子伝導性材料は電子輸送有機材料に4.0eV未満の仕事関数を有する金属もしくは金属化合物をドープしたものや、N型導電性高分子、N型半導体が挙げられる。N型半導体としては、N型Si、N型CdS、及びN型ZnSなどが挙げられ、P型半導体としては、P型Si、P型CdTe、及びP型CuOなどが挙げられる。
また、前記電荷発生層として、Vなどの電気絶縁性材料を用いることもできる。
前記電荷発生層は、単層でも複数積層させたものでもよい。複数積層させた構造としては、透明伝導材料や金属材料などの導電性を有する材料と正孔伝導性材料、または、電子伝導性材料を積層させた構造、上記の正孔伝導性材料と電子伝導性材料を積層させた構造の層などが挙げられる。
前記電荷発生層は、一般に、可視光の透過率が50%以上になるよう、膜厚・材料を選択することが好ましい。また膜厚は、特に限定されるものではないが、0.5nm〜200nmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましく、3〜50nmがさらに好ましく、5nm〜30nmが特に好ましい。
電荷発生層の形成方法は、特に限定されるものではなく、前述した有機化合物層の形成方法を用いることができる。
電荷発生層は前記二層以上の発光層間に形成するが、電荷発生層の陽極側および陰極側には、隣接する層に電荷を注入する機能を有する材料を含んでいても良い。陽極側に隣接する層への電子の注入性を上げるため、例えば、BaO、SrO、LiO、LiCl、LiF、MgF、MgO、又はCaFなどの電子注入性化合物を電荷発生層の陽極側に積層させてもよい。
以上で挙げられた内容以外にも、特開2003−45676号公報、米国特許第6337492号、同第6107734号、同第6872472号等に記載を元にして、電荷発生層の材料を選択することができる。
本発明における有機EL素子は、共振器構造を有しても良い。例えば、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明または半透明電極、発光層、および金属電極を重ね合わせて有する。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明または半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。第一の態様の場合の計算式は特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は特開2004−127795号明細書に記載されている。
有機ELディスプレイをフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する有機EL素子を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の有機EL素子による白色発光をカラーフィルターを通して3原色に分ける白色法、青色発光用の有機EL素子による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
また、上記方法により得られる異なる発光色の有機EL素子を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色および黄色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、青色、緑色、赤色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
3.有機EL表示装置の構成
本発明の有機EL表示装置は、少なくとも有機電界発光素子と該有機電界発光素子に電流を供給する駆動TFTを備えた有機EL表示装置である。
好ましくは、本発明における有機電界発光素子の基板と駆動TFTの基板は共通の基板であり、より好ましくは可撓性樹脂基板である。
好ましくは、駆動TFTのソース電極またはドレイン電極と有機EL素子の電極、例えば陽極とが同一材料であって、同一工程で形成されたものである。好ましくは、ソース電極またはドレイン電極および有機EL素子の画素電極が酸化インジウム錫である。
好ましくは、有機EL素子の画素電極の周縁部上に絶縁膜が形成されている。より好ましくは、該絶縁膜と駆動TFTの絶縁膜が同一材料であって、同一工程で形成されたものである。
従って、本発明における有機電界発光素子と駆動TFTは、それらの構成材料の一部が同一の材料および同一の工程で形成されるのが好ましく、それによって、製造工程が単純・簡略化され、製造コストの削減が可能となる。
以下に図面によって、本発明の有機EL表示装置の構成およびその製造工程を説明する。
図1は本発明の有機EL表示装置の駆動TFT100と有機EL素子10の構成を示す概念図である。基板1は可撓性支持体であって、PENなどのプラスチックフィルムであり、水蒸気、酸素等の透過を防止するために表面に基板絶縁層2を有する。その上に、駆動TFT部100およびスイッチングTFT部200にゲート電極101を有し、さらにゲート絶縁膜102がTFTおよび有機EL素子全体にわたって設けられ、ゲート絶縁膜102の一部には電気的接続のためにコンタクトホールが開けられている。駆動TFTおよびスイッチングTFT部分に本願における活性層・抵抗層103が設けられ、その上にソース電極105及びドレイン電極104が設けられる。ソース電極105と有機EL素子10の画素電極(陽極)3とは、連続した一体であって、同一材料で同一工程で形成される。スイッチングTFT200のドレイン電極と駆動TFT100のゲート電極101は、コネクション電極201によってコンタクトホールで電気的に接続される。さらに、画素電極部の有機EL素子が形成される部分を除いて、全体が絶縁膜4で覆われる。画素電極部の上に、発光層を含む有機層5および上部電極(陰極)6が設けられ有機EL素子10が形成される。
図2は、本発明の別の有機EL表示装置の駆動TFTと有機EL素子の構成を示す概念図である。基板11は可撓性支持体であって、PENなどのプラスチックフィルムであり、水蒸気、酸素等の透過を防止するために表面に基板絶縁層12を有する。その上に、駆動TFT部およびスイッチングTFT部にゲート電極111を有し、さらにゲート絶縁膜112がTFT部のみに設けられている。ゲート絶縁膜112の一部には電気的接続のためにコンタクトホールが開けられている。駆動TFTおよびスイッチングTFT部分に本願における活性層・抵抗層113が設けられ、その上にソース電極115及びドレイン電極114が設けられる。ソース電極115と有機EL素子の画素電極(陽極)13とは、連続した一体であって、同一材料で同一工程で形成される。スイッチングTFTのドレイン電極と駆動TFTのゲート電極111は、コネクション電極202によってコンタクトホールで電気的に接続される。
さらに、画素電極部の有機EL素子が形成される部分を除いて、全体が絶縁膜14で覆われる。画素電極部の上に、発光層を含む有機層15および上部電極(陰極)16が設けられ有機EL素子部が形成される。
図3は、本発明の別の有機EL表示装置の駆動TFTと有機EL素子の構成を示す概念図である。基板は可撓性支持体であって、図1,2と同様にPENなどのプラスチックフィルムであり、水蒸気、酸素等の透過を防止するために表面に基板絶縁層を有する。その上に図1におけると同様に、駆動TFT部およびスイッチングTFT部にゲート電極を配し、さらにゲート絶縁膜がTFTおよび有機EL素子全体にわたって設けられ、ゲート絶縁膜の一部には電気的接続のためにコンタクトホールが開けられている。さらに駆動TFTおよびスイッチングTFT部分に本願における活性層・抵抗層が配される。その上に、ソース電極125及びドレイン電極124、コネクション電極203、および画素電極(陽極)23が同一材料により同一工程で形成される。さらに、画素電極部の有機EL素子が形成される部分を除いて、全体が絶縁膜で覆われる。画素電極部の上に、発光層を含む有機層および上部電極(陰極)が設けられ有機EL素子部が形成される。
図4は、本発明の別の有機EL表示装置の駆動TFTと有機EL素子の構成を示す概念図であり、トップゲート型TFTを用いた構成例である。基板は可撓性支持体であって、図1,2と同様にPENなどのプラスチックフィルムであり、水蒸気、酸素等の透過を防止するために表面に基板絶縁層を有する。その上に、ソース電極135及びドレイン電極134、および活性層・抵抗層133が設けられている。画素電極(陽極)33はソース電極135と同一材料により同一工程で形成される。その上に、ゲート絶縁膜132が駆動TFTおよびスイッチングTFT部を覆うように設けられ、ゲート絶縁膜の一部には電気的接続のためにコンタクトホールが開けけられている。さらに、ゲート電極131およびコネクション電極204が同一材料および同一工程で設けられている。さらに、画素電極部の有機EL素子が形成される部分を除いて、全体が絶縁膜34で覆われる。画素電極部の上に、発光層を含む有機層35および上部電極(陰極)36が設けられ有機EL素子部が形成される。
図1から図4において、駆動TFTのソース電極と有機ELの画素電極とが接続された構成を示しているが、別の態様としては、駆動TFTのドレイン電極と有機ELの画素電極とが接続された構成でも良い。駆動TFTのソース電極と有機ELの画素電極とが接続された構成の場合は、画素電極は陽極にすることが好ましく、また駆動TFTのドレイン電極と有機ELの画素電極とが接続された構成の場合は、画素電極は陰極にすることが好ましい。
図5は、本発明の有機EL表示装置におけるスイッチングTFT84、駆動TFT83および有機EL素子81の主要部の概略回路図である。本発明における有機EL表示装置の画素回路は、特に図5に示すものに限定されるものではなく、従来公知の画素回路をそのまま応用することができる。
次に、本発明の有機EL表示装置の製造工程を図1に示した有機EL表示装置の製造を例に説明する。その他の有機EL表示装置についても同様の製造方法によって製造することができる。
図6に示すように、可撓性基板1の上に基板絶縁膜2を設置する。
次に、図7に示すように、下記のフォトリソ・エッチング法によってゲート電極101および走査電線を配線する。
全面にゲート電極層を基板絶縁膜2の上に設け、その上にフォトレジストを塗布する。
該フォトレジストにフォトマスクを重ねてパターン露光を行った後に、追加加熱して光が照射されなかった部分を硬化させる。次にアルカリ現像液を浸して未硬化フォトレジストを除去する。次に、電極エッチング液を表面より作用させて、フォトレジストの存在しない部分、即ち光照射された部分の電極を溶解・除去する。これによりゲート電極101および走査電線の配線が形成される。
以上はネガ型フォトレジストによるパターニングで例示したが、ポジ型フォトレジストを用いて、光照射されない部分の電極を溶解・除去してパターニングすることもできる。
次に、図8に示すように、ゲート絶縁膜102を設置する。
次に、本発明による活性層・抵抗層103を重層して設置する(図9(a))。パターニングは、図7で説明したフォトリソ・エッチング法により設置される(図9(b))。
駆動TFTとスイッチングTFTのソースおよびドレイン電極、および有機EL素子の画素電極は、全て同一の材料を用いて同一の工程により設置される。まず、全面に電極膜を設け(図10(a))、続いて、先に説明したフォトリソ・エッチング法によりパターニングして、スイッチングTFTのソース電極およびドレイン電極、駆動TFTのドレイン電極104およびソース電極105、および有機EL素子の画素電極(陽極)3が配線される(図10(b))。
また場合によっては、駆動TFTとスイッチングTFTのソースおよびドレイン電極、および有機EL素子の画素電極は、リフトオフ法にて形成しても良い。リフトオフ法とは、先に膜の不要箇所にレジストを形成してからスパッタ等より薄膜を形成し、その後レジストを剥離することにより、薄膜のパターニングを行う方法である。
次に、同様にフォトリソ・エッチング法によりパターニングしてゲート絶縁膜102にコンタクトホールを開け(図11)、この上に別の電極膜を設け(図12(a))、同様にフォトリソ・エッチング法によりパターニングしてコネクション電極201を配線する(図12(b))。続いて、絶縁膜4を全面に設け、同様にフォトリソ・エッチング法によりパターニングして、有機EL素子を形成する部分の絶縁膜を除去する(図13)。
絶縁膜が除去され陽極電極が露出した有機EL設置箇所に発光層を含む有機層が積層され、最後に上部電極(陰極)6が設置される(図14)。
以上に説明した製造方法の特徴は、スイッチングTFT、駆動TFTおよび有機EL素子が同一の可撓性基板上に形成されること、これら3者のいくつかの絶縁膜が同一材料で同一工程によって形成されること、スイッチングTFTのソース電極およびドレイン電極、駆動TFTのソース電極およびドレイン電極、および有機EL素子の陽極が同一材料を用いて同一工程で形成されるなど、多くの製造工程の単純化および簡略化ができること、さらに電気的接点が少なくなるなどによって電気的接点不良などの故障が減少するなどの性能上の有利性を有する。
(応用)
本発明の有機EL表示装置は、デジタルスチルカメラのディスプレイ、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で幅広い分野で応用される。
以下に、本発明の有機EL表示装置について、実施例により説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
1.有機EL表示装置の作製
図1に示す構成の有機EL表示装置1を作製した。
1)基板絶縁膜形成
図6参照。
ポリエチレンナフタレート(PENと略称する)フイルム上に、SiONをスパッタリングにより50nmに蒸着し、基板絶縁膜を形成した。
スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、ターゲットとしてSiを用いて、RFパワー400W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/3.0sccmで行った。
2)ゲート電極(および走査電線)形成
図7参照。
上記基板を洗浄後、Moをスパッタリングにより100nmに蒸着した。次にフォトレジストを塗布し、その上にフォトマスクを重ね、それを通して露光し、加熱により未露光部を硬化させ、続くアルカリ現像液による処理により未硬化のレジストを除去した。次にエッチング液を作用させ、硬化フォトレジストで被覆されていない部分の電極部を溶解し除去した。最後にフォトレジストを剥離してパター二ング工程を終了した。パターニングされたゲート電極および走査電線が形成された。
各工程の処理条件は下記の通りである。
Moのスパッタリング条件:DCマグネトロンスパッタ装置により、DCパワー380W、スパッタリングガス流量Ar=12sccmであった。
フォトレジスト塗布条件:フォトレジストOFPR−800(東京応化(株)製)をスピンコート4000rpm50secにより塗布した。プリべーク条件:80℃、20min。
露光条件:5sec.(超高圧水銀ランプのg線、100mJ/cm相当)
現像条件
現像液NMD−3(東京応化(株)製):30sec.(浸漬)+30sec.(攪拌)
リンス:純水超音波洗浄、1min.2回
ポストべーク:120℃、30min.
エッチング条件:エッチング液、混酸(硝酸/りん酸/酢酸)
レジスト剥離条件:剥離液−104(東京応化(株)製)、5min.(浸漬)2回
洗浄:IPA超音波で5min.2回、純水超音波洗浄を5min.
乾燥:Nブローおよび120℃でべーク1h。
3)ゲート絶縁膜形成
図8参照。
続いて、SiOをスパッタリングにより200nmに成膜し、ゲート絶縁膜を形成した。
スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタ装置、RFパワー400W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/2.0sccm。
4)活性層および抵抗層の形成
図9参照。
ゲート絶縁膜の上に、順次、高電気伝導度のIGZO膜(活性層)10nmと低電気伝導度のIGZO膜40nm(抵抗層)をスパッタリングにより成膜した。続いて、フォトレジスト法によるパター二ング工程を行うことにより活性層および抵抗層を形成した。
高電気伝導度のIGZO膜と低電気伝導度のIGZO膜のスパッタリング条件は下記の通りである。
高電気伝導度のIGZO膜のスパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、InGaZnOの組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、RFパワー200W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/0.6sccmで行った。
低電気伝導度のIGZO膜スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、InGaZnOの組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、RFパワー200W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/1.6sccmで行った。
これらIGZO膜を同条件で石英基板上にスパッタした膜を、X線回折(薄膜法、入射角0.5度)にて評価したところ、明瞭な回折ピークは検出させず、IGZO膜はアモルファス膜であることが示された。
フォトリソ・エッチング法によるパター二ング工程は、エッチング液として、塩酸を用いた以外は、ゲート電極のパターニング工程と同様である。
5)ソース・ドレイン電極および画素電極形成
ソース・ドレイン電極および画素電極形成には、リフトオフ法を用いた。リフトオフ用レジストを形成後、酸化インジウム錫(ITO)をスパッタリングにより40nm成膜し、その後レジストを剥離することにより、ソース・ドレイン電極および画素電極を形成した。リフトオフ用レジスト形成・レジスト剥離条件は、上記のフォトレジストにおけると同様である。
ITOスパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタ装置を用いて、RFパワー40W、スパッタリングガス流量Ar=12.0sccmで行った。
6)コンタクトホール形成
図11参照。
続いてゲート電極のパターニングにおけると同様にフォトリソ・エッチング法によるパターニング工程を行い、コンタクトホール形成部分以外をフォトレジストで保護した後、エッチング液としてバッファード・フッ酸を用いてゲート絶縁膜に穴を開け、ゲート電極を露出させた。続いてゲート電極のパターニングにおけると同様にフォトレジストを除去し、コンタクトホールを形成した。
7)コネクション電極(および共通電線・信号電線)形成
図12参照。
続いて、Moをスパッタリングにより200nmに成膜した。
Moのスパッタリング条件:上記ゲート電極形成工程におけるスパッタリング条件と同じである。
続いて、上記のゲート電極のパターニングと同様のフォトリソ・エッチング法によりパター二ング工程を行うことにより、コネクション電極および共通電線・信号電線を形成した。
8)絶縁膜形成
図13参照。
続いて、感光性ポリイミド膜2μmを塗布し、フォトリソ法によりパターニングして絶縁膜を形成した。
塗布およびパター二ング工程条件は下記の通りである。
塗布条件:スピンコート1000rpm30sec.
露光条件:20sec.(超高圧水銀ランプのg線を用いて、400mJ/cm相当のエネルギー)
現像条件
現像液:NMD−3(東京応化(株)製)、1min.(浸漬)+1min.(攪拌)
リンス:純水超音波洗浄、1min.2回+5min.1回+Nブロー
ポストべーク:120℃で1h。
以上の工程により、有機EL表示装置のTFT基板を作製した。
9)有機EL素子作製
図14参照。
酸素プラズマ処理を行ったTFT基板上に、順次、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層を設け、陰極をシャドウマスクによりパターニングして設けた。各層はいずれも抵抗加熱真空蒸着により設けた。
酸素プラズマ条件、および各層の構成は、下記の通りである。
酸素プラズマ条件:O流量=10sccm、RFパワー200W、処理時間1min。
正孔注入層:4,4’,4’’−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATAと略記する)、厚み140nm。
正孔輸送層:N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(α−NPDと略記する)、厚み10nm。
発光層:4,4’−di−(N−carbazole)−biphenyl(CBPと略記する)およびfac−tris(2−phenylpyridinate−N,C2’)iridium(III)(Ir(ppy)と略記する)をCBPに対して5質量%含有する層、厚み20nm。
正孔ブロック層:bis−(2−methyl−8−quinonylphenolate)aluminium(BAlqと略記する)、厚み10nm。
電子輸送層:トリス(8−ヒドロキシキノニナート)アルミニウム(Alq3と略記する)、厚み20nm。
電子注入層:LiF、厚み1nm。
陰極(上部電極):Al、厚み200nm。
10)封止工程
有機EL素子を設けたTFT基板上に、封止膜として2μmのSiN膜をプラズマCVD(PECVD)により成膜した。さらに、封止膜の上に、保護フイルム(PENフィルムにSiONを50nm蒸着したもの)を熱硬化型エポキシ樹脂接着剤により接着(90℃,3h.)した。
2.有機EL表示装置の性能
以上の工程より作製した有機EL表示装置1は、共通電線印加電圧20V、信号電線印加電圧18V、走査電線印加電圧10Vという条件で発光させると600cd/mという従来の2倍の輝度の高い緑色発光が得られた。
さらに、有機EL素子の陰極と陽極(画素電極)とのショートもなく、良好な緑色の表示を示した。
実施例2
図2に示す構成の有機EL表示装置を作製した。この構成においては、画素電極部にはゲート絶縁膜を有していない。
1.有機EL表示装置の作製
実施例1において、ゲート絶縁膜形成とコンタクトホール形成を下記に変更する以外は実施例1と同様にして有機EL表示装置2を作製した。
1)ゲート絶縁膜形成
実施例1におけるゲート絶縁膜SiOをSiNの厚み400nmの膜に変更して膜形成した。
スパッタリング条件:、Siをターゲット材料として、RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、RFパワー400W、スパッタリングガス流量Ar=12.0sccmで行った。
2)コンタクトホール形成
実施例1におけるコンタクトホール形成の工程において、フォトリソ・エッチング法によりパターニングを変更して、コンタクトホール部とともに画素電極部のゲート絶縁膜もエッチングにより除去した。
2.有機EL表示装置の性能
実施例1と同様に評価した結果、本発明の有機EL表示装置2は、画素電極部にはゲート絶縁膜を有していないので、発光層で発光した光がゲート絶縁膜によって光吸収されることなく、基板11より高輝度で外部に取り出される点で有利である。
実施例3
1.有機EL表示装置の作製
実施例1において、活性層・抵抗層の形成工程の後のソース・ドレイン電極および画素電極形成工程、コンタクトホール形成工程、コネクション電極(および信号電線、共通電線)形成工程を下記に変更する以外は実施例1と同様にして、本発明の有機EL表示装置3を作製した。
1)コンタクトホール形成
実施例1におけるコンタクトホール形成と同様にフォトリソ・エッチング法によりパターニングして形成した。
2)ソース電極、ドレイン電極、画素電極およびコネクション電極(共通電線、信号電線)形成
実施例1におけるソース・ドレイン電極および画素電極形成工程と同様にして、ソース電極、ドレイン電極、画素電極、コネクション電極、信号電線、共通電線を同一材料を用いて同一工程で作製した。実施例1におけると同様にフォトリソ・エッチング法によりパターニングした。
従って、製造工程が簡略化されるとともに、ソース電極、ドレイン電極、画素電極、コネクション電極、信号電線、および共通電線が1工程で安定に均一に蒸着でき、これらの配線間に新たな電気的接点を形成する工程も不要であり、接点不良などによる断線などの故障の可能性がなくなり信頼性が向上し、耐久性も向上する。
2.有機EL表示装置の性能
実施例1と同様に評価した結果、本発明の有機EL表示装置3は、実施例1と同様に高輝度の発光が得られた。
実施例4
1.有機EL表示装置の作製
図4に示すトップゲート型構造のTFTを駆動TFTとして用いた有機EL表示装置4を作製した。
1)基板絶縁膜形成
ポリエチレンナフタレート(PENと略称する)フイルム上に、SiONをスパッタリングにより50nmに蒸着し、基板絶縁膜を形成した。
スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、ターゲットとしてSiを用いて、RFパワー400W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/3.0sccmで行った。
2)ソース・ドレイン電極および画素電極形成
上記基板を洗浄後、ITOをスパッタリングにより40nmに成膜した。続いて、上記のゲート電極のパターニングと同様のフォトリソ・エッチング法によりパター二ング工程を行うことにより、ソース・ドレイン電極および画素電極を形成した。
ITOスパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタ装置を用いて、RFパワー40W、スパッタリングガス流量Ar=12.0sccmで行った。
フォトリソ・エッチング法によるパターニング工程は、エッチング液として、シュウ酸を用いた以外は、実施例1のゲート電極のパターニング工程と同様である。
3)共通電線、信号電線形成
続いて、Moをスパッタリングにより200nmに成膜した。
Moのスパッタリング条件:上記ゲート電極形成工程におけるスパッタリング条件と同じである。
続いて、実施例1におけるゲート電極のパターニングと同様のフォトリソ・エッチング法によりパター二ング工程を行うことにより、共通電線、信号電線を形成した。
4)抵抗層および活性層の形成
続いて、順次、低電気伝導度のIGZO膜(抵抗層)40nmと高電気伝導度のIGZO膜(活性層)10nmとをスパッタリングにより成膜した。続いて、フォトリソ・エッチング法によりパター二ング工程を行うことにより、抵抗層および活性層を形成した。
低電気伝導度のIGZO膜と高電気伝導度のIGZO膜のスパッタリング条件は下記の通りである。
低電気伝導度のIGZO膜スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、InGaZnOの組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、RFパワー200W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/1.6sccmで行った。
高電気伝導度のIGZO膜のスパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、InGaZnOの組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、RFパワー200W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/0.6sccmで行った。
フォトリソ・エッチング法によるパター二ング工程は、エッチング液として、塩酸を用いた以外は、実施例1のゲート電極のパターニング工程と同様である。
5)ゲート絶縁膜形成
続いて、SiOをスパッタリングにより200nmに成膜し、ゲート絶縁膜を形成した。
スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタ装置、RFパワー400W、スパッタリングガス流量Ar/O=12.0/2.0sccm。
6)コンタクトホールおよび画素領域形成
続いてフォトリソ・エッチング法によるパターニング工程によって、コンタクトホール形成部分および画素領域以外をフォトレジストで保護した後、エッチング液としてバッファード・フッ酸を用いてゲート絶縁膜に穴を開け、ゲート電極および画素領域を露出させた。続いてゲート電極のパターニングにおけると同様にフォトレジストを除去し、コンタクトホールおよび画素領域を形成した。
7)ゲート電極およびコネクション電極(および走査電線)形成
Moをスパッタリングにより100nmに蒸着した。次にフォトレジストを塗布し、その上にフォトマスクを重ね、それを通して露光し、加熱により未露光部を硬化させ、続くアルカリ現像液による処理により未硬化のレジストを除去した。次にエッチング液を作用させ、硬化フォトレジストで被覆されていない部分の電極部を溶解し除去した。最後にフォトレジストを剥離してパター二ング工程を終了した。パターニングされたゲート電極およびコネクション電極(および走査電線)が形成された。
フォトリソ・エッチング法によるパター二ング工程は、実施例1のゲート電極のパターニング工程と同様である。
8)絶縁膜形成
続いて、感光性ポリイミド膜2μmを塗布し、フォトリソ法によりパターニングして絶縁膜を形成した。
塗布およびパター二ング工程条件は下記の通りである。
塗布条件:スピンコート1000rpm30sec.
露光条件:20sec.(超高圧水銀ランプのg線を用いて、400mJ/cm相当のエネルギー)
現像条件
現像液:NMD−3(東京応化(株)製)、1min.(浸漬)+1min.(攪拌)
リンス:純水超音波洗浄、1min.2回+5min.1回+Nブロー
ポストべーク:120℃で1h。
以上の工程により、有機EL表示装置のTFT基板を作製した。
9)有機EL素子作製
実施例1における有機EL素子作製と全く同様にして、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層を設け、陰極をシャドウマスクによりパターニングして設け、最後に実施例1と同様に封止した。
2.有機EL表示装置の性能
以上の工程より作製した有機EL表示装置4は、共通電線印加電圧20V、信号電線印加電圧18V、走査電線印加電圧10Vという条件で発光させると620cd/mという従来の2倍の輝度の高い緑色発光が得られた。
さらに、有機EL素子の陰極と陽極(画素電極)とのショートもなく、良好な緑色の表示を示した。
実施例5
1.有機EL表示装置5の作製
実施例1で作製したTFT上に下記酸素プラズマ処理を行った。
酸素プラズマ条件:O流量=10sccm、RFパワー200W、処理時間1min。
上記酸素プラズマ処理を行ったTFT基板上に、順次、下記の正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層を設け、陰極をシャドウマスクによりパターニングして設けた。各層はいずれも抵抗加熱真空蒸着により設けた。
正孔注入層:2−TNATAおよび2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQと略記)を2−TNATAに対して1質量%含有する層、厚み160nm。
正孔輸送層:α−NPD、厚み10nm。
発光層:N,N’−dicarbazolyl−3,5−benzene(mCPと略記)および白金錯体Pt−1をmCPに対して13質量%含有する層、厚み60nm。
正孔ブロック層:BAlq、厚み40nm。
電子輸送層:Alq3、厚み10nm。
電子注入層:LiF、厚み1nm。
陰極(上部電極):Al、厚み200nm。
2.有機EL表示装置の性能
上の工程より作製した有機EL表示装置5は、共通電線印加電圧20V、信号電線印加電圧18V、走査電線印加電圧10Vという条件で発光させると340cd/mという従来の2倍の輝度の高い青色発光が得られた。
さらに、有機EL素子の陰極と陽極(画素電極)とのショートもなく、良好な青色の表示を示した。
本発明の有機EL表示装置における駆動TFT100と有機EL素子10の構成を示す概念図である。 本発明の別の態様の有機EL表示装置における駆動TFT100と有機EL素子10の構成を示す概念図である。 本発明のさらに別の態様の有機EL表示装置における駆動TFT100と有機EL素子10の構成を示す概念図である。 本発明のさらに別の態様の有機EL表示装置における駆動TFT100と有機EL素子10の構成を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置におけるスイッチングTFT、駆動TFTおよび有機EL素子の主要部の概略回路図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程における絶縁基板の構成を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程におけるゲート電極および走査電線の形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程におけるゲート絶縁膜形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程における活性層形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程におけるソース電極、ドレイン電極、画素電極(陽極)形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程におけるコンタクトホール形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程におけるコネクション電極形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程における絶縁膜形成工程を示す概念図である。 本発明の有機EL表示装置の製造工程における有機EL素子形成工程を示す概念図である。 本発明におけるTFTの構成を示す概念図である。 本発明におけるトップゲート型TFTの構成を示す概念図である。
符号の説明
表示素子
10:有機EL素子
100:駆動TFT
200:スイッチングTFT
1、11:基板
2、12:基板絶縁膜
3、13、23、33:画素電極(陽極)
4、14、34:絶縁膜
5、15、35:有機層
6、16、36:上部電極(陰極)
101、111、131:ゲート電極
102、112、132:ゲート絶縁膜
103、113、133:活性層・抵抗層
104、114、124、134:ドレイン電極
105、115、125、135:ソース電極
201、202、203、204:コネクション電極
81:有機EL素子
82:陰極
83:駆動TFT
84:スイッチングTFT
85:コンデンサー
86:共通電線
87:信号電線
88:走査電線
TFT
51、61:基板
52、62:ゲート電極
53、63:ゲート絶縁膜
54−1、64−1:活性層
54−2、64−2:抵抗層
55−1、65−1:ソース電極
55−2、65−2:ドレイン電極
56、66:絶縁層

Claims (16)

  1. 少なくとも画素電極と上部電極との電極間に少なくとも発光層を含む有機層を介在する有機電界発光素子と該有機電界発光素子に電流を供給する駆動TFTを備えた有機電界発光表示装置であって、前記駆動TFTは、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極およびドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであることを特徴とする有機電界発光表示装置。
  2. 前記抵抗層は、前記活性層よりも電気伝導度が小さいことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
  3. 前記活性層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
  4. 前記抵抗層の膜厚が前記活性層の膜厚より厚いことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  5. 前記抵抗層と前記活性層との間の電気伝導度が連続的に変化していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  6. 前記活性層および抵抗層が酸化物半導体を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  7. 前記酸化物半導体がアモルファス酸化物半導体であることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光表示装置。
  8. 前記活性層の酸素濃度が前記抵抗層の酸素濃度より低いことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の有機電界発光表示装置。
  9. 前記酸化物半導体がIn、GaおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種若しくはこれらの複合酸化物を含むことを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  10. 前記酸化物半導体が前記InおよびZnを含有し、前記抵抗層のZnとInの組成比(Inに対するZnの比率Zn/Inで表す)が前記活性層の組成比Zn/Inより大きいことを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光表示装置。
  11. 前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上10Scm−1未満であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  12. 前記抵抗層の電気伝導度に対する前記活性層の電気伝導度の比率(前記活性層の電気伝導度/前記抵抗層の電気伝導度)が、10以上10以下であることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  13. 前記基板が可撓性樹脂基板であることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  14. 前記駆動TFTのソース電極またはドレイン電極と前記有機電界発光素子の前記画素電極とが同一材料であって、同一工程で形成されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
  15. 前記駆動TFTのソース電極またはドレイン電極が酸化インジウム錫または酸化インジウム亜鉛からなることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
  16. 前記有機電界発光素子の前記画素電極の周縁部上に絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の有機電界発光表示装置。
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