JP2009031637A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォームアップ時間を短くするとともに、定着温度をより安定化させ画像品質を一定に保つことができる定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着ローラ27の温度を検知する温度検知手段29の第1の検知温度が、第1の目標温度近傍の一定温度になるように前記定着熱源を制御する、制御回路40を備え、制御回路40は一定電力を供給しつづける定電力コントローラと、第1の目標温度と第1の検知温度の偏差に応じて供給電力を可変にするPIDコントローラ41とを有し、かつそれらを切替えて使用することが可能であり、ウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に定着装置内部の蓄熱状態に応じて、制御回路40のコントローラを、一定電力を供給しつづける定電力コントローラからPIDコントローラ41へ切替えるコントローラ切替え温度を決定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に係り、特に電子写真方式であり、熱を用いて定着を行う定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、記録媒体である用紙に形成されたトナー像を加熱溶融することにより、画像を定着させる定着装置を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置が知られている。一般的にトナー像として形成された電子写真画像を用紙へ定着する定着装置は、ヒータに電力を供給して定着装置内のローラ等を発熱させ、この熱でトナー像を加熱溶融して用紙に定着する処理を行う。
このような定着装置は、電子写真画像を用紙へ定着している間の定着温度を一定にするために、前記ヒータに電力を供給し、所定の温度に昇温させて定着可能状態とし、この所定定着温度を維持しつつ定着装置へ用紙を通過させるという構成になっている。
ここで、ヒータのパワー駆動(加熱制御)はヒータへの供給電力を制御することにより行うものとしている。一般にヒータへの供給電力の制御方法としては、定着装置に設けられたサーモパイル、サーミスタ等の温度センサにより温度を検出し、検出温度が目標制御温度よりも低いときはヒータへの通電をONし、目標制御温度より高いときはOFFするというON・OFF制御法がある。
しかし、ON・OFF制御法による温度制御では、目標制御温度に対して温度リップルが大きく発生し、定着ローラ表面温度の変化に応じて定着画像の画質が変化し良好な画像の定着が行えなくなるという問題点がある。
この問題を低減するために、例えば定着装置内で加熱される定着ローラ対の芯金厚や表層厚を増加させ、定着ローラ対の熱容量を大きく設定することが考えられる。しかし、このように定着ローラ対の熱容量を大きく設定すると、温度リップルを低減できるものの、目標制御温度に昇温するためのウォームアップ時間が長くなるといった問題が新たに生じる。
このウォームアップ時間の増加を解決するために、画像形成装置が休止しているときは定着装置を高温に保つということも考えられるが、それでは、画像形成装置の消費電力が大きくなるという弊害が生じる。故に昨今では、これらを包括的に解決するために、比較的熱容量の小さいローラ、もしくはシームレスベルト等を熱媒体として、比較的発熱量の大きなヒータを定着熱源として用いかつ、大きな温度オーバーシュートや、温度リップルを生じさせることなく制御する手法が必要となってきた。
上述したON・OFF制御にかわる制御アルゴリズムとしてPID制御がある。PID制御は、P:Proportinal(比例)、I:Integral(積分)、D:Differential(微分)の3つの組み合わせで制御するものであり、目標値と現在値の偏差に応じ、複数のパラメータを最適化することにより制御を行うものである。このPID制御は、ON・OFF制御に比較してリップルの低減を図ることができる。
しかしながら、PID制御は目標値と現在値の偏差に応じて供給電力を変化させる制御手法であるから、制御対象の温度が目標制御温度に近づくと供給電力を弱めることになり、その分昇温速度が遅くなることから上述のウォームアップ時間が長くなってしまうという問題がある。
図8にPID制御とON・OFF制御のそれぞれの制御手法により定着ローラの温度を目標制御温度に制御した場合の様子を示すが、このように昇温速度とオーバーシュートの両者で、PID制御とON・OFF制御では一長一短がある。
この問題に対して、従来技術では図9に示すように電源の投入時はヒータを全通電連続加熱、あるいは一定電力で加熱し、所定温度に達した後はPID制御方式に切り替えてヒータの通電制御を行う制御方式が採用されている。
特開昭58−38972号公報 特開昭60−163102号公報 特開平3−116208号公報 特開平9−258601号公報 特開2005−257945号公報 特開2006−10943号公報
例えば、特許文献1では、ヒータの加熱温度が制御目標温度よりも低い温度の切り替え温度に達するまではヒータを全通電連続加熱し、切り替え温度に達した後はI(積分)制御によってヒータの通電を制御する構成になっている。
また特許文献2では、切り替え温度に達するまではヒータを全通電連続加熱し、切り替え温度に達した後PID制御によってヒータの通電を制御する構成になっている。
さらに特許文献3では、切り替え温度に達するまではヒータを全通電連続加熱し、切り替え温度に達した後P(比例)制御によってヒータの通電を制御する構成になっている。
上記のように特許文献1〜3では、温度情報により制御アルゴリズムを切り替えて制御を行うことで、オーバーシュートを防ぎ、かつ目標制御温度に素早く追従させている。
しかしながら、制御アルゴリズムの切り替え温度値が1つのために、オーバーシュートと短時間での目標制御温度追従性の両者を満たすのには限界があった。
そこで、特許文献4では切り替え温度値を複数個用意し、PID制御パラメータを各切り替え温度で複数回変更することにより制御の高精度化を図っている。
以上のように、温度に応じて制御アルゴリズム、あるいは制御パラメータを変更し制御を行うことは、定着温度を望ましい挙動にする上で非常に重要である。
しかしながら、上記特許文献1〜4は切り替え温度は予め設定された固定値であり、定着装置の内部蓄熱状態については考慮がなされていない。
定着装置は運転状況により、内部の蓄熱状態が異なるため、ヒータを発熱した際の定着部材の昇温速度も異なる。そのため例えば図10に示すように定着装置内部の蓄熱量が小さい状態でコントローラ切替え温度を最適になるように設定し、設定したコントローラ切替え温度を内部の蓄熱量が大きいときに適用すると、過度のオーバーシュートを生じる可能性がある。このため定着装置内部の蓄熱状態を考慮せずにコントローラの切替え温度を単一に設定するだけでは不十分であった。
上記の蓄熱状態の問題に対して、特許文献5、6では、定着装置内部の蓄熱状態によってウォームアップ時のPID制御係数を切替える方法が提案されている。
しかしながら、前述のようにPID制御の切替を多段階で行うのみではウォームアップ時間の短縮化とオーバーシュートを両立するには限界があった。
本発明は、上記した従来の問題に鑑み、ウォームアップ時間を短くするとともに、定着温度をより安定化させ画像品質を一定に保つことができる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、本発明は、定着部材と、定着部材に押圧される加圧部材と、前記定着部材及び前記加圧部材のうち少なくとも前記定着部材を加熱する定着熱源とを有し、前記定着部材と前記加圧部材とで形成される定着ニップに定着すべきトナー像を担持した面が前記定着部材の表面に接する向きにして記録媒体を通過させる定着装置において、前記定着部材の温度を検知する第1の温度検知手段と、前記加圧部材の温度を検知する第2の温度検知手段とを備え、第1の検知温度が、第1の目標温度近傍の一定温度になるように前記定着熱源を制御する、熱源制御手段を備え、熱源制御手段は、一定電力を供給しつづける定電力コントローラと、第1の目標温度と第1の検知温度の偏差に応じて供給電力を可変にするPIDコントローラとを有し、かつそれらを切替えて使用することが可能であり、ウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に定着装置内部の蓄熱状態に応じて、熱源制御手段のコントローラを、一定電力を供給しつづける定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えるコントローラ切替え温度を決定することを特徴とする定着装置を提案する。
なお、本発明は、前記定着装置内部の蓄熱状態を、前記第2の検知温度により判定し、ウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に第2の検知温度に応じて前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度を設定すると、効果的である。
さらに、本発明は、前記定着部材として、複数の支持ローラに掛けまわす定着ベルトを用い、その定着ベルトとの間で定着ニップを形成する加圧部材を設け、その定着ニップにて記録媒体を挟持搬送しつつ該記録媒体上のトナー像を該記録媒体に融着させると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度の決定が、電源投入によるウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に行われ、その後ウォームアップ動作中における決定されたコントローラ切替え温度時点で、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度の決定が、低電力モードから復帰する際のウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に行われ、その後ウォームアップ動作中における決定されたコントローラ切替え温度時点で、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度の決定は、ウォームアップ動作を開始してから、前記第1の検知温度がウォームアップ目標温度の60%に達した時点から90%に到達するまでの間のある時刻であり、その後ウォームアップ動作中における決定されたコントローラ切替え温度時点で、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えると、効果的である。
また、この目的を達成するために、本発明は、記録媒体上にトナー像を形成し、該トナー像を記録媒体に定着して記録画像を得る画像形成装置において、前記トナー像を記録媒体に定着する定着装置として、請求項1ないし6のいずれかに記載の定着装置が用いられていることを特徴とする画像形成装置を提案する。
本発明によれば、ウォームアップ時間を短くし、かつ高精度に定着温度を制御し、定着温度の変動を小さくすることができる。結果として設定温度を下げ、消費電力を低減することができる。
以下、本発明を実施する最良の形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置の一例を示す概略図である。
図1において、本画像形成装置は電子写真方式を採用するものであり、画像形成装置本体100の中央に、時計方向に回転するドラム状の感光体10を備えている。感光体はドラム状のものに限らずベルト状のものを用いることができる。そして、感光体10の周りには時計回りに帯電装置11、現像装置12、転写装置13、クリーニング装置14が配置され、帯電装置11の斜め上方には露光装置15を設けられている。
感光体10の下方には、給紙カセット16が設けられ、給紙カセット16内に積載して収容された記録材である用紙20はその給紙カセット16から感光体10と転写装置13との間を通って画像形成装置本体100上の排紙スタック部17へ通ずる記録材搬送路18を搬送されるようになっている。
そして、上記感光体10が図示していない駆動装置によって時計方向に回転駆動されるとき、帯電装置11によって感光体10の表面が一様に帯電される。帯電装置11は帯電チャージャーであるが、チャージャーに代えロール状のものを用いることができる。感光体の帯電部分には、露光装置15から出射する書き込み光(図示した例では光変調されたレーザ光)Lが照射され、これによって感光体10に静電潜像が形成される。レーザ方式の露光装置に代え、LEDアレイと結像手段を有する露光装置を用いることもできる。そして、感光体10上の静電潜像は現像装置12によって可視像化され、トナー像が形成される。
他方、給紙部では給紙ローラ21を回転して給紙カセット16内から用紙20を繰り出し、搬送ローラ22、レジストローラ37を介して所定のタイミングで感光体10と転写装置13間に送り込まれる。そして、転写装置13により感光体10上に形成したトナー像を用紙20に転写され、転写後の用紙20は感光体10から分離され記録材搬送装置23を介して定着装置24に送り込まれる。定着装置24にてトナー像が定着された用紙20は排紙ローラ25を介して排紙スタック部17上にスタックされる。
なお、トナー像転写後の感光体10は、クリーニング装置14によって残留トナー等の汚れが除去され、図示していない除電手段によって残留電荷が除去された後、次の画像形成に備えられる。なお、転写装置13は帯電装置と同様にチャージャーに代えロール状のものを用いることができる。また、クリーニング装置14はクリーニングブレードを備えているが、クリーニングブレードに代えクリーニングブラシや、クリーニングブレードとクリーニングブラシを併用したもの等を用いることができる。
図2は、上記定着装置24の構成を示す説明図である。
図2において、定着装置24はローラ形状の定着部材である定着ローラ27と、ローラ状の加圧部材である加圧ローラ28とで構成され、これらのローラ27、28のうちの一方のローラの回転軸が固定され、他方のローラの回転軸は移動自在として他方のローラが一方のローラに対して接離可能に支持されている。そして、他方のローラが一方のローラに向けてばね等の加圧手段によって付勢されていることにより、定着ローラ27と加圧ローラ28との間で定着ニップnが形成される。定着ローラ27には、内部に定着熱源30が内蔵されており、この定着熱源30で定着ローラ27が加熱されるようになっている。なお、本例では、定着熱源30としては、ハロゲンヒータやカーボンヒータなどの加熱ヒータを使用しているが、ヒータに代えて、例えば電磁誘導を利用して発熱する定着熱源を用いることができる。
定着ローラ27の周囲には、該定着ローラ27の温度を検知するための温度検知手段29が近接して配置され、また同様に加圧ローラ28の周囲には該加圧ローラ28の温度を検知するための温度検知手段102が近接して配置されている。温度検知手段29、102には、サーモパイル・サーミスタなどがあるが、少なくとも温度検知手段29には定着ローラ27に非接触で設けるサーモパイルの方が感度良好で、この発明に適している。
そして、定着装置24は、定着熱源30により定着ローラ27が加熱され、その定着ローラ27を、それと加圧ローラ28との間の定着ニップnを通過する用紙20の画像面に接触して、その画像面のトナー像が溶融されることにより用紙20に定着される。
図3は、定着装置24の熱源制御手段としての制御回路40を示すブロック図である。
制御回路40は、定着熱源30へ一定の電力を供給しつづける定電力コントローラ101と、目標制御温度と定着ローラ27の温度との偏差に応じて電力を可変とするPIDコントローラ41と、PWM駆動回路42とを備え、定着ローラ27の定着熱源30への印加電力を制御する。
制御回路40は、温度検知手段29により検知された定着ローラ27の温度が、コントローラ切替え温度Tsw以上の場合、あらかじめ指定された定着ローラ27の目標制御温度と、温度検知手段29により検知された定着ローラ27の温度との間の温度偏差の情報を基に、PIDコントローラ41で演算を行う。この演算結果は、ある時間(制御周期)あたりに定着熱源30が点灯する割合となっており、計算されたDUTYを基に、PWM駆動回路42を通じて定着熱源30を点灯する。本例では、定着熱源30の両端に、ある時間あたりの定格交流電圧を印加する割合を制御することになる。制御周期は100[ms]〜2[s]程度とすることが多いが、定着装置の特性に応じて最適な値を決めておく。
例えば、制御周期がT[s]、PID演算による計算結果のDUTYがa[%]である場合には、図4に示すように制御周期T[s]のうちaT/100[s]だけヒータを点灯する。これにより、定着ローラ27の温度を温度検知手段29により検知し、その検知結果に基づきPIDコントローラ41で定着熱源30を制御することにより定着ローラ27の温度を目標制御温度に維持する。
一方、温度検知手段29により検知された定着ローラ27の温度が、コントローラ切替え温度Tswに満たない場合には、定電力コントローラが指定した一定のDUTY値を基に、PWM駆動回路42を通じて定着熱源30を点灯する。(全通電であればDUTY=100[%])
ここで、PID演算式によるDUTYを計算する手順の詳細を述べる。DUTYの演算には、PID基本式である数式(1)をディジタル系に変換して用いる。
Figure 2009031637
ただし、
Kp:比例ゲイン
:積分時間
:微分時間
e(t):目標制御温度と定着ローラ27の温度の誤差(=r(t)−y(t))
r(t):目標制御温度
y(t):定着ローラ27の温度
T:制御周期
数式(1)を双一次変換により変換を行うと、ディジタルPID制御式
Figure 2009031637
が得られる。数式(2)を用いて、制御周期ごとに目標制御温度と定着ローラ27の温度の誤差情報からDUTYを計算する。
なお、数式(2)に示したDUTYを計算する方法であるが、ここでは階段状近似によりディジタル変換を行ったPIDコントローラの例を示したが、数式(3)に示す双一次変換によるディジタル変換を行ったPIDアルゴリズムを使用してもよい。
Figure 2009031637
また、数式(3)では位置型のアルゴリズムを示したが、数式(4)に示すように制御周期ごとのDUTYの変化量を計算する速度型アルゴリズムを使用しても差し支えない。
Figure 2009031637
また、ここではPIDコントローラにより演算する例を示したが、目的に応じて数式(5)に示すI−PDコントローラや数式(6)に示すPIDコントローラなどのフィードバックコントローラを使用してもよいし、定着ローラの温度を目標制御温度に追従させるフィードバックコントローラであればその限りではない。
Figure 2009031637
Figure 2009031637
図5には、画像形成装置が動作する最も基本的なモードを示す。一般的には、電源投入からウォームアップ動作を経て、定着ローラ温度が目標制御温度となると、印刷可能状態となる。その後印刷要求が無い場合には待機状態に入り、印刷要求がくると印刷動作が開始される。本発明ではウォームアップ動作中、コントローラ切替え温度Tswに到達した際に、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えることになる。
次にコントローラ切替え温度Tswを決定する方法について説明する。従来の技術ではこのコントローラ切替え温度Tswは定着の内部蓄熱状態によらず固定値であった。
ここでは、定着内部蓄熱状態によってコントローラ切替え温度Tswを決定する手順を説明する。定着内部の蓄熱状態を把握する手段はいくつか考えられるが、一般に加圧ローラ28には温度検知手段102が取り付けられており、近年のカラー定着装置では、加圧ローラ28の熱容量を大きくする場合が多いため、加圧ローラの温度により内部の蓄熱状態を推し量ることができる。また予め取り付けられている温度検知手段102を用いることで、新たに温度検知手段などを取り付けることなく、現状の構成のままで、本発明を適用することができるためコスト面でも有利である。
そこで、本実施形態では加圧ローラ28の温度により蓄熱状態を把握するものとする。ただし、より正確に蓄熱量を把握するために、より熱容量の大きい部材に別途温度検知手段を取り付けたり、定着部材の定着熱源、加圧部材の熱源の累積の加熱時間、あるいはこれまでに印刷した印刷枚数など過去の情報の履歴をもとに判断しても良い。
はじめにウォームアップ動作が開始されると、加圧ローラ28の温度を温度検知手段102により測定する。加圧ローラ28の温度Tpとコントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替える定着ローラ27の温度(コントローラ切替え温度Tsw)との間にはあらかじめ関係付けがなされており、それらを参照しコントローラ切替え温度Tswが設定される。この両者の関係は、下記の表1のようにテーブルにより関係付けておいてもよいし、数式Tsw=f(Tp)により記述しておいても良い。一般には、加圧ローラ28の温度が低いほど定着装置の蓄熱量が少ないと考えられる、定着ローラ27の温度の昇温速度が鈍くなるため、コントローラ切替え温度Tswを高めに設計しておく。またコントローラ切替え温度Tswはウォームアップ時の目標制御温度からの差分値とするなどし、関連付けておくとより良い。
Figure 2009031637
ひとたびコントローラ切替え温度Tswが設定されると、前述のようにコントローラ切替え温度Tswまでは定電力で通電を行い、その後はPID制御に切替え目標制御温度に定着ローラ27の温度を制御することになる。なお加圧ローラ28の温度はウォームアップ動作開始後即座に測定し、コントローラ切替え温度Tswを設定しても良いし、定着ローラ27のウォームアップ目標制御温度に対して定着ローラ27の温度が60%に達した時点から、90%の温度に達するまでのある時点において、加圧ローラ28の温度を測定し、その時点でコントローラ切替え温度Tswを設定すれば、コントローラ切替え温度Tswを、コントローラを切替える直前の最新の蓄熱情報から設定し、より精度よく温度制御を行うこともできる。
かかる定着装置では、電源スイッチONなどの電源投入によるウォームアップ動作開始後の加圧ローラ28の温度Tpを基にコントローラ切替え温度Tswを設定し、その後のウォームアップ中の制御を行うことにより、電源投入から定着可能温度まで素早くかつ安定的に定着ローラ27の温度を制御することができることになる。よって、図11に示すように、オーバーシュートを抑えつつウォームアップ時間の短縮化を図ることができる。
また、印刷が行われない状態が所定の時間続くと、通常低電力モード又は省エネルギーモードに移行するが、このとき定着熱源はOFFされている。そしてこの状態で画像形成動作を開始するコマンド(例えば、原稿挿入、プリンタからのジョブ)が発行されると、低電力モード又は省エネルギーモードから定着可能温度まで復帰するために、定着ヒータがONして、ウォームアップ動作が開始される。
このように構成した定着装置では、この低電力モード、又は省エネルギーモードから復帰の際のウォームアップ動作開始後に、加圧ローラ28の温度Tpを基にコントローラ切替え温度Tswを設定し、その後のウォームアップ中の制御を行うことにより、画像形成動作を開始した時点から定着可能温度まで素早くかつ安定的に定着ローラ27の温度を制御することができる。
ところで、上述した画像形成装置では、便宜的に定着部材として定着ローラ27を用い、その定着ローラ27との間で定着ニップnを形成する加圧ローラ28を設け、その定着ニップnに記録材である用紙20を通してその画像面のトナー像を用紙20に定着するローラ定着装置を用いた。
しかし、本発明に係る定着装置は例えば図6に示すように、定着部材として、複数の支持ローラ(図示例では、2つの支持ローラ50、51)に掛けまわす定着ベルト52を用い、その1つの支持ローラ50に定着熱源30を内蔵する一方、別の支持ローラ51を、定着ベルト52を挟んで加圧ローラ53と圧接してその加圧ローラ53と定着ベルト52との間で定着ニップnを形成し、その定着ニップnに用紙20を通してその画像面のトナー像を用紙20に定着するベルト定着装置を用いることもできる。
このベルト定着装置では、定着熱源30により支持ローラ50を介して定着ベルト52を加熱するが、ウォームアップ開始後の加圧ローラ28の温度を基に、定着部材である定着ベルト52の温度に対してコントローラ切替え温度Tswを設定する。
図7には、ベルト定着装置とローラ定着装置の定着温度の比較を示す。図示するように、ベルト定着装置の場合、前述のローラ定着装置に比べ、熱容量が小さいため、ウォームアップ時間の短縮化などが可能である一方で、低熱容量であるが故に、定着ローラ27の温度リップルが大きくなりやすいという特徴がある。このため、この発明のようにコントローラ切替えによる定着温度の安定化の効果をさらに大きくすることができる。
さて、図示例では、支持ローラ50に定着熱源30を内蔵したが、定着ベルト52の周りに定着熱源を配置して定着ベルト52を加熱するようにしてもよい。また、ローラ定着装置の場合と同様に、ヒータに限らず、電磁誘導を利用して発熱する定着熱源を用いるようにしてもよい。
なお、上述したベルト定着装置やローラ定着装置では、加圧部材として、定着ローラ28や定着ベルト52などの定着部材とともに回転する加圧ローラ28を使用する例を示したが、加圧ローラに限らず、例えば定着部材とともに回転しない加圧パッドなどを使用することもできる。
本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明に係る定着装置の一実施形態を示すローラ定着装置の構成図である。 定着装置の熱源制御手段を示す制御回路のブロック図である。 制御周期とDUTYに対するヒータON時間の関係図である。 PID制御時の定着ローラの温度と定着熱源のDUTYの状態を示す図である。 本発明に係る定着装置の別の実施形態を示すベルト定着装置の構成図である。 ベルト定着装置とローラ定着装置の定着温度の比較図である。 PID制御とON・OFF制御の比較図である。 従来の定電力制御とPID制御を併用した場合の制御例である。 従来のコントローラ切替え温度を定着内部蓄熱状態によらず固定値とした場合の制御例を示すグラフである。 本発明の内部蓄熱量によってコントローラ切替え温度を可変にした場合の制御例を示すグラフである。
符号の説明
24 定着装置
27 定着ローラ
28 加圧ローラ
29 定着部材の温度検知手段
30 定着熱源
40 制御回路
41 PIDコントローラ
50,51 支持ローラ
52 定着ベルト
102 加圧部材の温度検知手段

Claims (7)

  1. 定着部材と、定着部材に押圧される加圧部材と、前記定着部材及び前記加圧部材のうち少なくとも前記定着部材を加熱する定着熱源とを有し、前記定着部材と前記加圧部材とで形成される定着ニップに定着すべきトナー像を担持した面が前記定着部材の表面に接する向きにして記録媒体を通過させる定着装置において、
    前記定着部材の温度を検知する第1の温度検知手段と、前記加圧部材の温度を検知する第2の温度検知手段とを備え、第1の検知温度が、第1の目標温度近傍の一定温度になるように前記定着熱源を制御する、熱源制御手段を備え、
    熱源制御手段は、一定電力を供給しつづける定電力コントローラと、第1の目標温度と第1の検知温度の偏差に応じて供給電力を可変にするPIDコントローラとを有し、かつそれらを切替えて使用することが可能であり、
    ウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に定着装置内部の蓄熱状態に応じて、熱源制御手段のコントローラを、一定電力を供給しつづける定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えるコントローラ切替え温度を決定することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着装置内部の蓄熱状態を、前記第2の検知温度により判定し、ウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に第2の検知温度に応じて前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度を設定することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着部材として、複数の支持ローラに掛けまわす定着ベルトを用い、その定着ベルトとの間で定着ニップを形成する加圧部材を設け、その定着ニップにて記録媒体を挟持搬送しつつ該記録媒体上のトナー像を該記録媒体に融着させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度の決定が、電源投入によるウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に行われ、その後ウォームアップ動作中における決定されたコントローラ切替え温度時点で、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  5. 前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度の決定が、低電力モードから復帰する際のウォームアップ動作を開始後、所定時間の間に行われ、その後ウォームアップ動作中における決定されたコントローラ切替え温度時点で、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  6. 前記熱源制御手段の前記コントローラ切替え温度の決定は、ウォームアップ動作を開始してから、前記第1の検知温度がウォームアップ目標温度の60%に達した時点から90%に到達するまでの間のある時刻であり、その後ウォームアップ動作中における決定されたコントローラ切替え温度時点で、コントローラを定電力コントローラからPIDコントローラへ切替えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 記録媒体上にトナー像を形成し、該トナー像を記録媒体に定着して記録画像を得る画像形成装置において、前記トナー像を記録媒体に定着する定着装置として、請求項1ないし6のいずれかに記載の定着装置が用いられていることを特徴とする画像形成装置。
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