JP2009029889A - ポリエステル系繊維の難燃加工剤と難燃加工方法 - Google Patents

ポリエステル系繊維の難燃加工剤と難燃加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリエステル系繊維品に耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる難燃加工剤とそれを用いる難燃加工方法と、更には、それを用いて得られる難燃加工ポリエステル系繊維品を提供する。
【解決手段】 本発明によれば、(A)ある種の芳香族ジホスフェート(例えば、テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェート等)を特に選択したある種のノニオン界面活性剤とある種のアニオン界面活性剤を用いて、平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水中に分散させてなる難燃加工剤と、(B)ビフェニリルジフェニルホスフェートを前記ノニオン界面活性剤と前記アニオン界面活性剤を用いて水中に乳化させてなる難燃加工剤を混合してなる難燃加工剤が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル系繊維品の難燃加工に関し、詳しくは、ポリエステル系繊維品にハロゲン系難燃剤を用いることなく、耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる難燃加工剤と、それを用いる難燃加工方法と、それを用いて得られる難燃加工ポリエステル系繊維品に関する。
従来、ポリエステル系繊維品に後加工によって難燃性能を付与する方法が種々、知られている。例えば、1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカンのような臭素化シクロアルカンを難燃剤として分散剤を用いて水に分散させてなる難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このように、ポリエステル系繊維品にハロゲン系化合物を付着させて、難燃性を付与する方法によれば、このようなポリエステル系繊維品が燃焼したとき、有害なハロゲン化ガスが発生し、これが環境に有害な影響を及ぼす等の問題がある。従って、近年においては、難燃剤として、このようなハロゲン系化合物を用いることが規制されるに至っている。
そこで、これまでも、このようなハロゲン系化合物に代えて、ハロゲンを含まないリン酸エステルを難燃剤として用いて、ポリエステル系繊維品に難燃性を付与することが行われている。このようなリン酸エステルとして、例えば、トリクレジルホスフェートのような芳香族モノホスフェートやレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)のような芳香族ジホスフェート等が知られている。しかし、従来、難燃剤として知られているこのような芳香族リン酸エステルは、ポリエステル系繊維品に耐洗濯性にすぐれる難燃性を付与することができるが、耐ドライクリーニング性が十分でない。
更に、このような芳香族リン酸エステルをポリエステル系繊維品に付与して難燃加工しても、時間の経過と共にこの芳香族リン酸エステルがポリエステル系繊維品の表面に次第に移行し、その際に、ポリエステル系繊維品の染色に用いた分散染料等も、この芳香族リン酸エステルに溶解した状態で一緒に表面に移行して、所謂表面ブリードを生じるので、染色堅牢度が低下するという問題がある。
そこで、テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェートのような芳香族ジホスフェートの結晶性粉末をノニオン界面活性剤にて平均粒子径2.0μm以下の粒子として水中に分散させて難燃加工剤とし、これを用いて、ポリエステル系繊維品の染色に際して、ポリエステル系繊維品に同時に付着させて、難燃性を付与する方法も知られている。(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、このようにノニオン界面活性剤を用いて上記芳香族ジホスフェートの結晶性粉末を水中に分散させてなる難燃加工剤は、ポリエステル系繊維品を染色と同時に難燃加工する場合、特に100℃以上の高温で処理するとき、ノニオン界面活性剤の曇点現象から、加工機中での難燃加工剤の安定性に問題がある。
特に、上述したものを含め、従来、難燃剤として知られている芳香族リン酸エステルは、通常、ポリエステル系繊維品との親和性が不十分であって、浴中処理によってポリエステル系繊維品に吸尽させても、上述したようにブリードを生じ、また、その親和性の低さから多量の使用を必要とするので、処理の経済性に問題がある。更に、染色と同時に難燃処理した場合には、染料の染着性を阻害し、また、加工機を汚染する等、多くの問題を有している。
特公昭53−8840号公報 特許第3605340号公報
本発明者らは、従来のポリエステル系繊維品の難燃加工における上述した問題を解決するために鋭意研究した結果、ハロゲン系難燃剤によることなく、ある種の芳香族ホスフェートと芳香族ジホスフェートを難燃剤として特定の界面活性剤によってそれぞれ分散させ、又は乳化させ、これらを混合して難燃加工剤とし、これを用いることによって、耐久性にすぐれる難燃性をポリエステル系繊維品に付与し得ることを見出して、本発明に至ったものである。従って、本発明は、ポリエステル系繊維品に耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる難燃加工剤とそれを用いる難燃加工方法と、更には、それを用いて得られる難燃加工ポリエステル系繊維品を提供することを目的とする。
本発明によれば、(A)一般式(I)
Figure 2009029889
(式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示し、Yは炭素間結合、−CH2−、
−C(CH3)2−又は−O−を示し、mは0〜4の整数を示し、nは0又は1を示す。)
で表される芳香族ジホスフェート(I)を一般式 (II)
Figure 2009029889
(式中、R1は炭素数6〜12のアルキル基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数4〜10のアルキル基を示す。但し、R2及びR3は同時に水素であることはない。pはオキシエチレン基の数であって、3〜20の数を示し、qはオキシプロピレン基の数であって、1〜20の数を示す。オキシエチレン基とオキシプロピレン基はブロックとランダムのいずれで結合していてもよい。)
で表されるノニオン界面活性剤と、一般式(III)
Figure 2009029889
(式中、xは2又は3の数を示し、yはオキシエチレン基の数であって、5〜30の数を示す。)
で表されるアニオン界面活性剤を用いて、平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水中に分散させてなる難燃加工剤(A)と
(B)ビフェニリルジフェニルホスフェートを前記一般式 (II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式 (III) で表されるアニオン界面活性剤とを用いて水中に乳化させてなる難燃加工剤(B)を混合してなる難燃加工剤が提供される。
更に、本発明によれば、上記難燃加工剤を用いてポリエステル系繊維品を難燃加工することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法が提供される。特に、本発明によれば、上記難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させ、100〜220℃の温度で熱処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法が提供され、また、上記難燃加工剤をポリエステル系繊維品に60〜140℃の温度で浴中処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法が提供される。
また、本発明によれば、上記方法によって得られる難燃加工ポリエステル系繊維品が提供される。
本発明による難燃加工剤は、前記一般式(I)で表される芳香族ジホスフェートを前記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を用いて水中に微粒子として分散させたてなる難燃加工剤とビフェニリルジフェニルホスフェートを前記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を用いて水中に乳化させてなる難燃加工剤を混合してなるものであり、このような難燃加工剤を用いてポリエステル系繊維品を難燃加工することによって、耐久性にすぐれた難燃性能をポリエステル系繊維品を付与することができる。
本発明において、ポリエステル系繊維品とは、少なくともポリエステル繊維を含む繊維と、そのような繊維を含む糸、綿、編織物や不織布等の布帛をいい、好ましくは、ポリエステル繊維、これよりなる糸、綿、編織物や不織布等の布帛をいう。
本発明において、上記ポリエステル繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/5−ソジオスルホイソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/ポリオキシベンゾイル、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート等を挙げることができるが、これら例示に限定されるものではなく、更に、難燃性化合物をポリエステルの製造時にポリエステル中に共重合させたもの、また、重合時又は製糸時に難燃性化合物をブレンドした難燃原糸であってもよい。
本発明による難燃性ポリエステル系繊維品は、例えば、座席シート、シートカバー、カーテン、壁紙、天井クロス、カーペット、緞帳、建築養生シート、テント、帆布等に好適に用いられる。
本発明による難燃加工剤は、(A)一般式(I)
Figure 2009029889
(式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示し、Yは炭素間結合、−CH2−、
−C(CH3)2−又は−O−を示し、mは0〜4の整数を示し、nは0又は1を示す。)
で表される芳香族ジホスフェート(I)を一般式 (II)
Figure 2009029889
(式中、R1は炭素数6〜12のアルキル基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数4〜10のアルキル基を示す。但し、R2及びR3は同時に水素であることはない。pはオキシエチレン基の数であって、3〜20の数を示し、qはオキシプロピレン基の数であって、1〜20の数を示す。オキシエチレン基とオキシプロピレン基はブロックとランダムのいずれで結合していてもよい。)
で表されるノニオン界面活性剤と、一般式(III)
Figure 2009029889
(式中、xは2又は3の数を示し、yはオキシエチレン基の数であって、5〜30の数を示す。)
で表されるアニオン界面活性剤を用いて、平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水中に分散させてなる難燃加工剤(A)と
(B)ビフェニリルジフェニルホスフェートを前記一般式 (II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式 (III) で表されるアニオン界面活性剤とを用いて水中に乳化させてなる難燃加工剤(B)を混合してなるものである。
上記一般式(I)で表される芳香族ジホスフェートにおいて、Rは低級アルキル基を示す。ここに、上記低級アルキル基は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基であって、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基又はネオペンチル基である。本発明においては、特に、Rは水素原子であることが好ましい。
また、上記一般式(I)で表される芳香族ジホスフェートにおいて、Yは炭素間結合、−CH2−、−C(CH3)2−又は−O−を示し、mは0〜4の整数を示し、nは0又は1を示す。これらのなかでは、Yは炭素間結合であるものが好ましく、mは0であるものが好ましい。
従って、本発明によれば、前記一般式(I)で表される芳香族ジホスフェートとして、例えば、テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェート、テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−p−フェニレンホスフェート、ビスフェノールAビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)]ホスフェート、ビフェニルビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)]ホスフェート、ジフェニルエーテルビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)]ホスフェート等を挙げることができる。これらのなかでも、特に、テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェート、テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−p−フェニレンホスフェート、ビスフェノールAビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)]ホスフェートが好ましく用いられる。このような芳香族ジホスフェートは、結晶性の粉末であって、例えば、特開平5−1079号公報に記載されており、また、市販品として入手することができる。
一般に、繊維構造物を後加工処理にて難燃加工する場合、用いる難燃剤の粒子径は、その加工によって繊維構造物に付与される難燃性能にとって非常に重要な因子である。特に染色と同時に浴中処理を行う場合、難燃剤が繊維構造物の内部に十分に拡散することができるように、本発明によれば、難燃剤の粒子径は、0.7μm以下とすることが必要である。本発明によれば、上記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤と上記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を分散剤として併用することによって、上記芳香族ジホスフェートを平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水中に安定且つ高濃度に、しかも、経済的に分散させることができる。
本発明によれば、このように、上記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤と上記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を分散剤として併用して、上記芳香族ジホスフェートを平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水中に分散させてなる難燃加工剤を、後述するように、上記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤と上記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を乳化剤として併用して、ビフェニリルジフェニルホスフェートを水中に乳化させてなる難燃加工剤と混合して本発明による難燃加工剤とし、この難燃加工剤を適宜に希釈して難燃加工液として用いてポリエステル系繊維品を処理することによって、ポリエステル系繊維品に耐久性にすぐれる実用的に満足し得る難燃性を付与することができるのである。
即ち、芳香族ジホスフェートをノニオン界面活性剤のみを用いて水に分散させた場合、芳香族ジホスフェートが微粒子になるに従い、親水性が低下して、微粒子化が進み難くなる。これを補うものとして、アニオン界面活性剤による親水化を行うが、一般的なアニオン界面活性剤は発泡性が強く、メディアを使用するビーズミル等の粉砕機の場合、処理液が発泡すれば、メディアが分散質に与える破砕力が小さくなり、微粒子化が進み難くなる。
ここに、本発明によれば、ノニオン界面活性剤を発泡性の著しく低いアニオン界面活性剤と組み合わせて用いることによって、難燃剤の水への分散又は乳化の際の発泡をよく抑制しつつ、短時間で効率よく芳香族ジホスフェートを微微粒子化することができる。
前記芳香族ジホスフェートは結晶性粉末であり、他方、ビフェニリルジフェニルホスフェートは液状物質であるので、例えば、芳香族ジホスフェートをビフェニリルジフェニルホスフェートに溶解させた後、これを水中に乳化させることによって、芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートとを含有する難燃加工剤を水乳化液として得ることは可能である。しかし、この場合、芳香族ジホスフェートが結晶性粉末であるので、上述したようにして、芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートとを含有する難燃加工剤を水乳化液として得るには、その製造の途中のみならず、製造した後、保存する間にその難燃加工剤から芳香族ジホスフェートが析出しないように、ビフェニリルジフェニルホスフェートを芳香族ジホスフェートに対して一定の割合以上に用いることが必要である。
従って、このようにして得られる難燃加工剤によれば、ビフェニリルジフェニルホスフェートに対して用いる芳香族ジホスフェートの割合が限られるので、難燃加工すべきポリエステル系繊維品の物性に合わせて、芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートの割合を任意に設定して難燃加工剤を調製することができない。しかし、本発明によれば、予め、芳香族ジホスフェートの水分散液とビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液を調製し、これらを混合して、難燃加工剤を得るので、難燃加工すべきポリエステル系繊維品の物性に合わせて、芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートの割合を任意に設定して難燃加工剤を調製することができる。
本発明において用いるノニオン界面活性剤は、下記一般式(II)
Figure 2009029889
(式中、R1は炭素数6〜12のアルキル基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数4〜10のアルキル基を示す。但し、R2及びR3は同時に水素であることはない。pはオキシエチレン基の数であって、3〜20の数を示し、qはオキシプロピレン基の数であって、1〜20の数を示す。オキシエチレン基とオキシプロピレン基はブロックとランダムのいずれで結合していてもよい。)
で表される。
上記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤において、式中、R1は炭素数6〜12のアルキル基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数4〜10のアルキル基を示す。但し、R2及びR3は同時に水素原子であることはない。上記素数4〜10のアルキル基としては、例えば、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等を挙げることができる。
なかでも、上記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤は、その抑泡性と芳香族ジホスフェートの水中での分散性の観点から、R1とR2とR3の炭素数の合計は10〜18の範囲にあることが好ましく、特に、10〜14の範囲にあることが好ましい。また、pは3〜20の範囲の数であり、特に、5〜20の範囲の数であることが好ましい。また、qは1〜20の範囲の数であり、特に、2〜15の範囲の数であることが好ましい。R1とR2とR3の炭素数の合計が9以下であるときは、界面活性がなく、分散効果が低い。また、19以上であるときは、親油性が大きくなり、オキシエチレン基にて親水性をもたせると、抑泡性が低下する。pが2以下であるときは、親水性がなく、分散効果がない。また、21以上であるときは、抑泡性が低下する。qが0であるときは、抑泡性がなく、21以上であるときは、親油性が大きく、水溶解性が乏しく、分散効果がない。
従って、本発明によれば、前記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤として、例えば、2−ブチルオクタノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、2−ヘキシルルオクタノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、2−ブチルデカノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、2−ヘキシルデカノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、2−オクチルデカノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、2−オクチルドデカノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体等を挙げることができる。
これらのなかでも、2−ブチルオクタノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、即ち、一般式(II)において、R1(ヘキシル基)とR2(ブチル基)とR3(水素)の炭素数の合計が10である界面活性剤、2−ヘキシルデカノールの酸化エチレン及び酸化プロピレン付加体、即ち、即ち、一般式(II)において、R1(オクチル基)とR2(ヘキシル基)とR3(水素)の炭素数の合計が14である界面活性剤が好ましく用いられる。このようなノニオン界面活性剤は、例えば、特開2004−263353号公報に記載されており、市販品として入手することができる。
本発明において用いるアニオン界面活性剤は、下記一般式(III)
Figure 2009029889
(式中、xは2又は3、yは5〜20の数を示す。)
で表される。
上記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤、即ち、スチレン化フェノール酸化エチレン付加物のスルホ琥珀酸エステルは、スチレン化フェノール酸化エチレン付加物2モル部をスルホマレイン酸1モル部に反応させることによって得ることができる。
上記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤において、yが4以下であるときは、親水性が低く、分散効果がない。他方、yが21以上であるときは、抑泡性が低下する。このようなアニオン界面活性剤も市販品として入手することができる。
前記難燃加工剤(A)において、前記一般式(I)で表される芳香族ジホスフェートの含有量は、通常、10〜70重量%の範囲であり、好ましくは、20〜40重量%の範囲である。難燃加工剤(A)中の芳香族ジホスフェートの含有量が10重量%よりも少ないときは、難燃加工剤を希釈して難燃加工液を調製し、これを用いてポリエステル系繊維品を難燃処理するに際して、徒に多量の難燃加工剤を必要とし、他方、芳香族ジホスフェートの含有量が70重量%を超える分散液は、これを安定なものとして調製することが困難である。
更に、本発明によれば、芳香族ジホスフェートの分散液を調製するに際して、前記界面活性剤は次のような割合にて用いられる。即ち、前記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤は、前記芳香族ジホスフェート100重量部に対して、通常、3〜15重量部の範囲で用いられ、好ましくは、5〜10重量部の範囲で用いられる。芳香族ジホスフェート100重量部に対して、ノニオン界面活性剤の割合が3重量部よりも少ないときは、十分な分散効果が得られず、他方、15重量部よりも多いときは、発泡が起こり、粉砕に長時間を要することから経済的でない。一方、前記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤は、前記芳香族ジホスフェート100重量部に対して、通常、1〜10重量部の範囲で用いられ、好ましくは、1〜5重量部の範囲で用いられる。芳香族ジホスフェート100重量部に対して、アニオン界面活性剤の割合が1重量部よりも少ないときは、親水性が低下することから、十分な分散効果が得られず、他方、10重量部よりも多いときは、発泡が起こり、粉砕に長時間を要することから経済的でない。
本発明によれば、難燃加工剤(A)は湿式粉砕によって得られる。例えば、芳香族ジホスフェートと上記界面活性剤とからなる混合物にジルコニアビーズを粉砕媒体として水中において攪拌して芳香族ジホスフェートを粉砕し、水中に分散させればよい。
本発明によれば、難燃加工剤(B)における難燃剤としては、ポリエステルとの親和性にすぐれることから、特に、次式
Figure 2009029889
で表されるビフェニリルジフェニルホスフェートが用いられる。難燃加工剤(B)において、ビフェニリルジフェニルホスフェートの含有量は、予め、水を含んだ乳化物として調製する場合は、10〜50重量%の範囲であり、水を含まない自己乳化型として調製する場合は、50〜90重量%の範囲である。難燃加工剤(B)中のビフェニリルジフェニルホスフェートの含有量が10重量%よりも少ないときは、難燃加工剤を希釈して難燃加工液を調製し、これを用いてポリエステル系繊維品を難燃処理するに際して、徒に多量の難燃加工剤を必要とし、他方、ビフェニリルジフェニルホスフェートの含有量が90重量%を超える乳化物は、これを安定なものとして調製することが困難である。
本発明によれば、ビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液を調製するに際しても、前記芳香族ジホスフェートの水分散液の調製におけると同じく、前記一般式 (II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を併用して、ビフェニリルジフェニルホスフェートを水に乳化させる。その理由は、前述したように、本発明による難燃加工剤は前記芳香族ジホスフェートの水分散液とビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液とを混合して得られるものであるので、一つには、前記芳香族ジホスフェートの水分散液とビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液とを混合して得られる難燃加工剤の液安定性を確保するためである。
しかし、ビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液の調製のために、従来から、一般的なリン酸エステル類の乳化や分散のために用いられているジスチレン化フェノールやトリスチレン化フェノールの酸化エチレン付加物硫酸エステル塩のように乳化力の強い界面活性剤を用いるときは、前記芳香族ジホスフェートの水への親和力が高くなりすぎて、その結果、得られる難燃加工剤に含まれる芳香族ジホスフェートの難燃剤としての利用率が低くなる。即ち、本発明によれば、ビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液を調製するに際して、前記一般式 (II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤を併用することによって、得られる難燃加工剤における芳香族ジホスフェートの難燃剤としての利用率を高め、かくして、本発明による難燃加工剤を用いることによって、耐久性にすぐれる難燃性をポリエステル系繊維品に実用的に付与することができるのである。
本発明によれば、ビフェニリルジフェニルホスフェートの乳化液を調製するに際して、前記界面活性剤は次のような割合で用いられる。即ち、前記一般式(II)で表されるノニオン界面活性剤は、ビフェニリルジフェニルホスフェート100重量部に対して、通常、5〜25重量部の範囲で用いられ、好ましくは、10〜20重量部の範囲で用いられる。ビフェニリルジフェニルホスフェート100重量部に対して、ノニオン界面活性剤の割合が5重量部よりも少ないときは、十分な乳化効果が得られず、他方、25重量部よりも多いときは、染色と同時に難燃処理した場合に発泡を生じることから、染料の染着性を阻害するおそれがある。一方、前記一般式(III)で表されるアニオン界面活性剤は、ビフェニリルジフェニルホスフェート100重量部に対して、通常、1〜15重量部の範囲で用いられ、好ましくは、2〜8重量部の範囲で用いられる。ビフェニリルジフェニルホスフェート100重量部に対して、アニオン界面活性剤の割合が1重量部よりも少ないときは、親水性が低下することから、十分な乳化効果が得られず、他方、15重量部よりも多いときは、染色と同時に難燃処理した場合に発泡を生じることから、染料の染着性を阻害するおそれがある。
難燃加工剤(B)は、ビフェニリルジフェニルホスフェートと前記界面活性剤と、必要に応じて、有機溶剤と混合し、加熱して、均一な溶融物とした後、放冷して、常温で液状の自己乳化型の難燃加工剤とすることができる。ポリエステル系繊維品を難燃加工するに際しては、上記自己乳化型の難燃加工剤に水を加えて、攪拌すれば、分散媒が水である難燃加工剤の乳化物を得ることができる。
上記の自己乳化型の難燃加工剤とする場合に用いる上記有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ジオキサン等のエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル等のアルキレングリコールアルキルエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等ノスルホキシド類、メチレンクロライド、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類を挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよく、また、必要に応じて、2種以上を組み合わせてもよい。このような有機溶剤を用いる場合、その使用量は、通常、ビフェニリルジフェニルホスフェート100重量部に対して、1〜20重量の範囲である。
本発明による難燃加工剤は、難燃加工剤(A)と難燃加工剤(B)とからなる。本発明における難燃加工剤中の芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートの比率としては芳香族ジホスフェート100重量部に対してビフェニリルジフェニルホスフェートが15〜1500重量部、好ましくは、30〜1000重量部の範囲で配合すればよい。
本発明による難燃加工剤は、その性能が阻害されない範囲において、必要に応じて、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン糊等の分散安定剤、難燃加工剤の難燃性を高めるための難燃助剤、耐光堅牢度を高めるための紫外線吸収剤や酸化防止剤等を含んでいてもよい。更に、必要に応じて、従来から知られている難燃剤や界面活性剤を含んでいてもよい。
本発明による難燃加工剤を用いて、ポリエステル系繊維品を難燃加工し、難燃性を付与する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、パディング法、スプレー法、コーティング法等によって、難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させ、170〜220℃の温度で熱処理して、芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートを繊維に固着させる方法を挙げることができる。より詳細には、例えば、パディング法によるときは、本発明による難燃加工剤にポリエステル系繊維品を浸漬して、所定の付着量になるようにマングル等で絞った後、例えば、150〜210℃、好ましくは、170〜190℃の範囲の温度で数秒から数分間、乾熱処理を行うのである。
また、本発明による難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付与して、難燃加工する別の方法として、浴中処理によることができる。この方法によるときは、例えば、難燃加工剤中にポリエステル系繊維品を浸漬し、60〜140℃の温度で、好ましくは80〜135℃の温度で、浴中処理して、芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートを繊維に固着させる。この方法によるときは、例えば、液流染色機、ビーム染色機、チーズ染色機等のパッケージ染色機を用いることができる。
本発明による難燃加工剤を用いてポリエステル系繊維品を難燃加工するには、乾熱処理の場合、ポリエステル系繊維品の重量に対して上記の配合比の難燃剤をポリエステル系繊維品重量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲で付着するようにマングル等で絞ればよい。付着量が0.1重量%よりも少ないときはポリエステル系繊維品に十分な難燃性を付与することができず、他方、10重量%を超えるときは、難燃加工後の繊維品の風合いの硬化や難燃剤のブリードアウト等の不具合を生じる。
本発明による難燃加工剤を用いてポリエステル系繊維品を浴中処理により難燃加工するには、処理浴中に上記の配合比の難燃剤をポリエステル系繊維品重量に対して0.3〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲で添加すればよい。上記配合比の難燃剤の浴中でのポリエステル系繊維品への付着効率は、およそ40〜60%であることから、上記の配合比の難燃剤をポリエステル系繊維品重量に対して0.3〜20重量%処理浴中に添加すると、ポリエステル系繊維品重量に対して難燃剤はおよそ0.12〜12重量%の範囲で付着する。処理浴中への添加量が0.3重量%よりも少ないときはポリエステル系繊維品に十分な難燃性を付与することができず、他方、20重量%を超えるときは、難燃剤の付着効率が著しく低下することから経済的でなく、且つ処理後の排液の環境負荷が高くなる。
本発明によれば、難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付与して、難燃加工する際には、難燃剤をポリエステル系繊維品に安定に多量に固着させるために、従来からポリエステルのキャリヤー染色において用いられている染色キャリヤーを用いてもよい。このような固着剤として、例えば、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール等のフェニルフェノール類、o−ジクロロベンゼン等のクロロベンゼン類、ビフェニル、メチルビフェニル等の(アルキル置換)ビフェニル類、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン等のアルキル置換ナフタレン類、安息香酸メチル、安息香酸ブチル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル等の安息香酸エステル類、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル等のフタル酸エステル類、フタル酸イミド等を挙げることができる。
近年、ポリエステル系繊維品の多様化、高級化によって、レギュラーポリエステル繊維糸とカチオン可染ポリエステル繊維糸とを混織した布帛が普及しているが、本発明による難燃加工方法は、このようなカチオン可染ポリエステル混織布帛の難燃化に好適である。
本発明において、カチオン可染ポリエステル混織布帛とは、カチオン可染ポリエステル繊維糸とレギュラーポリエステル繊維糸との混織による布帛を意味し、カチオン可染ポリエステル繊維糸のみからなる布帛をも含めることとする。
カチオン可染ポリエステル混織布帛には、そのポリエステル繊維を形成するポリエステルの分子中にカチオン染料による染色を容易にするために、例えば、前述したように、5−ソジオスルホイソフタレートのようなスルホン酸基を有するジカルボン酸モノマー成分がポリエステル分子中に組み込まれている。このようなスルホン酸基を有するモノマー成分を含まないポリエステル分子からなる繊維がレギュラーポリエステル繊維である。このようなカチオン可染ポリエステル混織布帛は、レギュラーポリエステル系繊維品に比較して、燃焼後に燃焼残渣を生じやすく、また、燃焼後に生じた燃焼残渣がいわば「蝋燭の芯」の役割をして、レギュラーポリエステルのドリップを阻害するので、その難燃化が困難であるとされている。
即ち、カチオン可染ポリエステル繊維糸は融点約246℃、5%分解温度約373℃であり、レギュラーポリエステル繊維糸は融点約256℃、5%分解温度約400℃であるのでカチオン可染ポリエステル混織布帛が燃焼した場合、カチオン可染ポリエステル繊維糸の分解温度がレギュラーポリエステル繊維糸の分解温度よりも低く、燃焼残渣がレギュラーポリエステル繊維糸の分解前に形成され、その結果として、燃焼残渣が「蝋燭の芯」の役割をするとみられる。
このようなカチオン可染ポリエステル混織布帛、特に、混率が25%以上のものは、レギュラーポリエステル系繊維品に比較して、従来、難燃化が困難であるといわれている。ここに、混率とは、カチオン可染ポリエステル混織布帛中に含まれるカチオン可染ポリエステル繊維糸の重量基準による割合(重量%)をいう。例えば、従来から知られているリン系の難燃剤、例えばレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)では、リン含有量が低く、前述したように常温でオイル状の物質であることから、カチオン可染ポリエステル混織布帛にブリードなどの不具合を生じない範囲で付与できる量に限界があり、付与できる難燃性能にも限界がある。
また、架橋フェノキシホスファゼンのようなリン含有量の高い難燃剤については、分子量が大きく、十分な量の架橋フェノキシホスファゼンをカチオン可染ポリエステル混織布帛に付与することが困難である。
ここに、本発明によれば、一般式(I)で表される芳香族ジホスフェートとビフェニリルジフェニルホスフェートを難燃剤として用いて同時に付与することによって、カチオン可染ポリエステル混織布帛のレギュラーポリエステル繊維糸とカチオン可染ポリエステル繊維糸の溶融粘度を著しく低下させることにより、燃焼後に生じた燃焼残渣が速やかにドリップすることにより、所期の難燃性能を少量の難燃剤でカチオン可染ポリエステル混織布帛に付与することができる。また、本発明の難燃加工剤によれば、難燃加工時の発泡性が低く、均一で斑のない難燃加工が可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。実施例及び比較例において、「重量部」は、固形分換算した重量部である。また、難燃性及びその耐久性の評価は以下のようにして行った。
(難燃性能)
難燃加工した布帛とその布帛を5回水洗濯又は5回ドライクリーニング(DC)したものについてJIS L 1091 A−1法(ミクロバーナー法)とJIS L 1091 D法(コイル法)にて評価した。ミクロバーナー法においては、1分間加熱、着炎後3秒加熱共に残炎が3秒以内、残塵が5秒以内、炭化面積は30cm2以内のものを○とした。コイル法においては、接炎回数が3回以上であれば、難燃性にすぐれるといえる。
水洗濯とドライクリーニングは、次のようにして行った。
(水洗濯)
洗濯: 60±2℃×15分(JIS K 3371 弱アルカリ性第1種洗剤1g/L)、浴比1:40
すすぎ: 40±2℃×5分×3回
脱水: 遠心脱水2分
乾燥: 熱風乾燥60±5℃
上記を1サイクルとし、合計5サイクル行った。
(ドライクリーニング)
30±2℃×15分
試料1gにつき、テトラクロロエチレン12.6mL、チャージソープ(ノニオン界面活性剤(ノニルフェノールエチレンオキサイド10モル付加物):アニオン界面活性剤(ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム塩):水=10:10:1)0.265g
上記を1サイクルとし、合計5サイクル行った。
(試料ポリエステル繊維布帛)
経糸としてカチオン可染ポリエステル繊維からなる84デシテックス36フィラメントのポリエステル繊維を用い、緯糸として黒原着ポリエステル繊維からなる167デシテックス48フィラメントのポリエステル繊維を用いて、密度縦360本/2.54cm×横100本/2.54cm、両面朱子織とした織物に通常の方法によって精練、プレセットを施して、試料ポリエステル繊維布帛とした。このカチオン可染ポリエステル混織布帛の混率は57.6%である。
(難燃加工剤A−1の調製)
テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェートの結晶性粉末40重量部と2−ブチルオクタノールの酸化エチレン20モル、酸化プロピレン15モル付加体3.5重量部及びトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩1.0重量部及びシリコーン系消泡剤0.1重量部を水25重量部に混合し、ホモジナイザーを用いて、室温(25℃)下、12000rpmで2時間粉砕処理し、上記ホスフェートを平均粒子径3μm以下とした処理液を得た。
次に、この処理液をこれと同じ容積の直径0.5mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み、周速2.6m/秒で粉砕処理し、1時間ごとに上記ホスフェートの平均粒子径と処理液の状態を観察した。粉砕を開始して、2時間後に平均粒子径0.525μmの上記芳香族ジホスフェートの微粒子を含む本発明による難燃加工剤A−1を得た。尚、不揮発分を40%に調整した。
(難燃加工剤A−2の調製)
テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−p−フェニレンホスフェートの結晶性粉末40重量部と2−ブチルオクタノールの酸化エチレン12モル、酸化プロピレン12モル付加体3.5重量部及びトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩1.0重量部及びシリコーン系消泡剤0.1重量部を水25重量部に混合し、ホモジナイザーを用いて、室温(25℃)下、12000rpmで2時間粉砕処理し、上記ホスフェートを平均粒子径3μm以下とした処理液を得た。
次に、この処理液をこれと同じ容積の直径0.5mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み周速2.6m/秒で粉砕処理し、1時間ごとに上記ホスフェートの平均粒子径と処理液の状態を観察した。粉砕を開始して、2時間後に平均粒子径0.523μmの上記芳香族ジホスフェートの微粒子を含む本発明による難燃加工剤A−2を得た。尚、不揮発分を40%に調整した。
(難燃加工剤Bの調製)
ビフェニリルジフェニルホスフェート72.5重量部と2−ブチルオクタノールの酸化エチレン12モル、酸化プロピレン12モル付加体12重量部及びトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩3重量部及びエチレングリコールモノイソブチルエーテル12.5重量部を50℃下で混合し、均一化した後、冷却し、上記ホスフェートを含む自己乳化型の本発明による難燃加工剤Bを得た。
(難燃加工剤C−1の調製)
テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−p−フェニレンホスフェートの結晶性粉末40重量部と2−ブチルオクタノールの酸化エチレン12モル、酸化プロピレン12モル付加体4.5重量部及びシリコーン系消泡剤0.1重量部を水25重量部に混合し、ホモジナイザーを用いて、室温(25℃)下、12000rpmで2時間粉砕処理し、上記ホスフェートを平均粒子径3μm以下とした処理液を得た。
次に、この処理液をこれと同じ容積の直径0.5mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み周速2.6m/秒で粉砕処理し、1時間ごとに上記ホスフェートの平均粒子径と処理液の状態を観察した。粉砕を開始して、2時間後の平均粒子径0.995μmであった。更に粉砕を継続したが、10時間後の平均粒子径は0.887μmであったので、粉砕処理を停止し、上記芳香族ジホスフェートの微粒子を含む比較例による難燃加工剤C−1を得た。尚、不揮発分を40%に調整した。
(難燃加工剤C−2の調製)
テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェートの結晶性粉末40重量部とトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩4.5重量部及びシリコーン系消泡剤0.1重量部を水25重量部に混合し、ホモジナイザーを用いて、室温(25℃)下、12000rpmで2時間粉砕処理し、上記ホスフェートを平均粒子径3μm以下とした処理液を得た。次に、この処理液をこれと同じ容積の直径0.5mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み周速2.6m/秒で粉砕処理し、1時間ごとに上記ホスフェートの平均粒子径と処理液の状態を観察した。粉砕を開始して、2時間後の平均粒子径1.009μmであった。更に粉砕を継続したが、10時間後の平均粒子径は0.749μmであったので、粉砕処理を停止し、上記芳香族ジホスフェートの微粒子を含む比較例による難燃加工剤C−2を得た。尚、不揮発分を40%に調整した。
(難燃加工剤D−1の調製)
ビフェニリルジフェニルホスフェート72.5重量部と2−ブチルオクタノールの酸化エチレン12モル、酸化プロピレン12モル付加体15重量部及びエチレングリコールモノイソブチルエーテル12.5重量部を50℃下で混合し、均一化した後、冷却し、上記ホスフェートを含む自己乳化型の比較例による難燃加工剤D−1を得た。
(難燃加工剤D−2の調製)
ビフェニリルジフェニルホスフェート72.5重量部とトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩15重量%及びエチレングリコールモノイソブチルエーテル12.5重量部を50℃下で混合し均一化した後、冷却し、上記ホスフェートを含む自己乳化型の比較例による難燃加工剤D−2を得た。
(難燃加工剤Eの調製)
レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)72.5重量部と2−ブチルオクタノールの酸化エチレン12モル、酸化プロピレン12モル付加体12重量部及びトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩3重量%及びエチレングリコールモノイソブチルエーテル12.5重量部を50℃下で混合し、均一化した後、冷却し、上記芳香族ジホスフェートを含む自己乳化型の比較例による難燃加工剤Eを得た。
(難燃加工剤Fの調製)
ビフェニリルジフェニルホスフェート72.5重量部とジスチレン化フェノールの酸化エチレン10モル付加体12重量部及びトリスチレン化フェノールの酸化エチレン10モル付加体の硫酸エステルアンモニウム塩3重量%及びエチレングリコールモノイソブチルエーテル12.5重量部を50℃下で混合し、均一化した後、冷却し、上記ホスフェートを含む自己乳化型の比較例による難燃加工剤Fを得た。
(難燃加工剤Gの調製)
テトラ(2,6−ジメチルフェニル)−m−フェニレンホスフェートの結晶性粉末40重量部とトリスチレン化フェノール酸化エチレン10モル付加物のスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩4.5重量部及びシリコーン系消泡剤0.1重量部を水25重量部に混合し、ホモジナイザーを用いて12000rpmで2時間粉砕処理し、上記ホスフェートを平均粒子径3μm以下とした処理液を得た。次にこの処理液をこれと同じ容積の直径0.5mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み周速2.6m/秒で粉砕処理し、1時間ごとに上記ホスフェートの平均粒子径と処理液の状態を観察した。粉砕を開始して、1時間後に平均粒子径2.157μmの上記芳香族ジホスフェートの微粒子を含む比較例による難燃加工剤Gを得た。なお、不揮発分を40%に調整した。
(安定性の評価)
上記各難燃加工剤を難燃剤成分が3重量%となるように水で希釈または乳化し、容器中に12時間放置して、希釈または乳化液の状態を観察した。
その結果、芳香族ジホスフェートを平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水に分散させた難燃加工剤A−1とA−2は均一に分散した状態を保つことが確認された。難燃加工剤Bも、同じく、均一に分散した状態を保つことが確認された。
難燃加工剤C−1とC−2については、沈降物は生じなかったが、水相と難燃剤分散相の2相に分離することが確認された。D−1は、底部に沈降物が発生し、D−2は、乳化不良物が液表面に発生した。難燃加工剤EとFは均一な乳化状態を保っていた。難燃加工剤Gの場合は、水相と難燃剤分散相の2相に分離し、加えて、沈降物も生じた。
実施例1
難燃加工剤A−1と難燃加工剤Bを水に加えて希釈し、難燃加工剤A−1を5重量%、難燃加工剤Bを3重量%含有する難燃加工液を調製した。即ち、この難燃加工液は、前記芳香族ジホスフェート2.0重量%とビフェニリルジフェニルホスフェート2.2重量%を含有する。この難燃加工液に試料ポリエステル繊維布帛を浸漬した後、マングルで絞り率50%に絞り、130℃で3分間乾燥し、170℃で2分間乾熱処理を行った。その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表1に示す。
比較例1
難燃加工剤A−1と難燃加工剤Eを水に加えて希釈し、難燃加工剤A−1を5重量%、難燃加工剤Eを3重量%含有する難燃加工液を調製した。この難燃加工液に試料ポリエステル繊維布帛を浸漬した後、実施例1と同様に処理して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表1に示す。
比較例2
難燃加工剤A−1と難燃加工剤Fを水に加えて希釈し、難燃加工剤A−1を5重量%、難燃加工剤Fを3重量%含有する難燃加工液を調製した。この難燃加工液に試料ポリエステル繊維布帛を浸漬した後、実施例1と同様に処理して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表1に示す。
実施例2
難燃加工剤A−2と難燃加工剤Bを水に加えて希釈し、難燃加工剤A−2を3重量%、難燃加工剤Bを5重量%含有する難燃加工液を調製した。この難燃加工液を用いた以外は、実施例1と同様にして、本発明による難燃加工ポリエステル布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例3
難燃加工剤A−1と難燃加工剤Eを水に加えて希釈し、難燃加工剤A−1を0.3重量%、難燃加工剤Bを0.1重量%含有する難燃加工液を調製した。この難燃加工液を用いた以外は、実施例1と同様にして、本発明による難燃加工ポリエステル布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例4
難燃加工剤A−2と難燃加工剤Bを水に加えて希釈し、難燃加工剤A−2を30%濃度で、難燃加工剤Bを50%濃度で含有する難燃加工液を調製した。この難燃加工液に試料ポリエステル繊維布帛を浸漬した後、マングルで絞り率75%に絞り、その後、実施例1と同様に処理して、難燃加工ポリエステル布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例3
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−1を4%omf(難燃剤として1.5%omf)、本発明による難燃加工剤Bを2%omf(難燃剤として1.4%omf)を配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比は1:15とした。
即ち、試料ポリエステル繊維布帛の重量に基づいて、前記芳香族ジホスフェート1.6重量%とビフェニリルジフェニルホスフェート1.45重量%を染浴に加えた。換言すれば、芳香族ジホスフェート1.6重量部とビフェニリルジフェニルホスフェート1.45重量部と水1500重量部からなる難燃加工液を用いた。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
実施例4
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−2を4%omf(難燃剤として1.5%omf)、本発明による難燃加工剤Bを2%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比は1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
実施例5
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−2を2%omf(難燃剤として0.8%omf)、本発明による難燃加工剤Bを4%omf(難燃剤として2.9%omf)配合して氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例5
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例による難燃加工剤C−1を4%omf(難燃剤として1.5%omf)、本発明による難燃加工剤Bを2%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例6
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例による難燃加工剤C−2を4%omf(難燃剤として1.5%omf)、比較例による難燃加工剤Eを2%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例7
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤C−2を4%omf(難燃剤として1.5%omf)、比較例による難燃加工剤D−2を2%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例8
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−1を4%omf(難燃剤として1.5%omf)、比較例による難燃加工剤Fを2%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例9
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例による難燃加工剤Gを4%omf(難燃剤として1.5%omf)、本発明による難燃加工剤Bを2%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例10
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−2を8%omf(難燃剤として3%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例11
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤Bを4%omf(難燃剤として3%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例12
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−1を0.4%omf(難燃剤として0.15%omf)、本発明による難燃加工剤Bを0.2%omf(難燃剤として0.15%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
比較例13
染浴は、分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤A−2を30%omf(難燃剤として11.4%omf)、本発明による難燃加工剤Bを15%omf(難燃剤として10.9%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜4.5に調整し、浴比1:15とした。
試料ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、60℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で60分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、その後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングをした。次いで、60℃で10分間湯洗いした後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表3に示す。
Figure 2009029889
Figure 2009029889
Figure 2009029889
表3において、難燃剤の付着量は、次のようにして求めた。難燃加工において染色を同時に行わないとき、難燃加工前の被処理布帛の重量をWo、難燃加工した処理布帛の重量をWとすれば、難燃加工前後の布帛の重量変化率△Wが難燃剤の付着量Rである。従って、難燃剤の付着量Rは、式R=△W=((W−Wo)/Wo)×100(%)から求められる。難燃加工において、染色を同時に行うときは、染色処理のみによる重量変化率をw(%)とすれば、難燃剤の付着量Rは、式R=△W−w(%)から求められる。
表1から表3に示す結果から明らかなように、実施例1〜5によれば、0.7μm以下に微粒子化した芳香族ジホスフェートを特に選択した前記ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を用いて水に分散させた難燃加工剤とビフェニリルジフェニルホスフェートを同じく、特に選択した前記ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を用いて水に乳化させた難燃加工剤とを混合して難燃加工液を調製し、この難燃加工液を用いてポリエステル繊維布帛を難燃加工することによって、少量の難燃剤の使用によって、ポリエステル繊維布帛にすぐれた難燃性能を付与することができる。
これに対して、比較例1においては、本発明に従って調製したビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液からなる難燃加工剤に代えて、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を乳化した難燃加工剤を用いた以外は、実施例1と同様の難燃加工液を用いた。その結果、難燃加工液に含まれる難燃剤の濃度は、実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例2においては、本発明に従って調製したビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液からなる難燃加工剤に代えて、ビフェニリルジフェニルホスフェートをジスチレン化フェノールの酸化エチレン10モル付加体及びトリスチレン化フェノールの酸化エチレン10モル付加体の硫酸エステルアンモニウム塩を用いて乳化した難燃加工剤を用いた以外は、実施例1と同様の難燃加工液を用いた。その結果、難燃加工液に含まれる難燃剤の濃度は、実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例3においては、それぞれ本発明に従って調製した芳香族ジホスフェートの水分散液からなる難燃加工剤とビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液からなる難燃加工剤とから難燃加工液を調製したが、難燃加工液における難燃剤の量が少なすぎて、ポリエステル繊維布帛への難燃剤の付着量が不十分であり、その結果、ポリエステル繊維布帛に所期の難燃性能を付与することができなかった。
比較例4は、比較例3と反対に、ポリエステル繊維布帛に難燃剤を過剰に付与したので、得られたポリエステル繊維布帛は、難燃性能の点では問題なかったが、ポリエステル繊維布帛における難燃剤のブリードが激しく、従って、得られたポリエステル繊維布帛は、難燃加工品としての実用性に欠けるものであった。
比較例5においては、0.7μmよりも大きい芳香族ジホスフェートの水分散液からなる難燃加工剤と本発明に従って調製したビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液から難燃加工液を調製して、ポリエステル繊維布帛を処理した。用いた難燃加工液における難燃剤の濃度は実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は、難燃性能試験に不合格であり、特に、D法による難燃性能に劣るものであった。
比較例6においては、平均粒子径が0.7μmよりも大きい芳香族ジホスフェートの水分散液からなる難燃加工剤とレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)の水乳化液からなる難燃加工剤から難燃加工液を調製して、ポリエステル繊維布帛を処理した。用いた難燃加工液における難燃剤の濃度は実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例7においては、平均粒子径が0.7μmよりも大きい芳香族ジホスフェートの水分散液からなる難燃加工剤とビフェニリルジフェニルホスフェートをノニオン界面活性剤のみを用いて水に乳化させた難燃加工剤から難燃加工液を調製して、ポリエステル繊維布帛を処理した。用いた難燃加工液における難燃剤の濃度は実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例8においては、本発明に従って調製した芳香族ジホスフェートの水分散液とジスチレン化フェノールの酸化エチレン10モル付加体及びトリスチレン化フェノールの酸化エチレン10モル付加体の硫酸エステルアンモニウム塩を用いて水に乳化させた難燃加工剤から難燃加工液を調製して、ポリエステル繊維布帛を処理した。用いた難燃加工液における難燃剤の濃度は実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例9においては、0.7μmよりも大きい芳香族ジホスフェートの水分散液からなる難燃加工剤と本発明に従って調製したビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液から難燃加工液を調製して、ポリエステル繊維布帛を処理した。用いた難燃加工液における難燃剤の濃度は実施例1と同じであるが、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例10及び11においては、本発明に従って調製した芳香族ジホスフェートの水分散液を用いてポリエステル繊維布帛を処理したが、いずれの場合も、得られたポリエステル繊維布帛は難燃性能試験に不合格であった。
比較例12においては、それぞれ本発明に従って調製した芳香族ジホスフェートの水分散液からなる難燃加工剤とビフェニリルジフェニルホスフェートの水乳化液からなる難燃加工剤から難燃加工液を調製したが、難燃加工液における難燃剤の量が少なすぎて、ポリエステル繊維布帛への難燃剤の付着量が不十分であった。その結果、ポリエステル繊維布帛に所期の難燃性能を付与することができなかった。
比較例13は、比較例12と反対に、ポリエステル繊維布帛に難燃剤を過剰に付与したので、得られたポリエステル繊維布帛は、難燃性能の点では問題なかったが、しかし、ポリエステル繊維布帛への分散染料の染着が阻害され、その結果、ポリエステル繊維布帛において十分な染色濃度を得ることができなかった。加えて、用いた難燃剤のおよそ85%が難燃処理に利用されておらず、経済性や環境負荷の面からも好ましくない。

Claims (8)

  1. (A)一般式(I)
    Figure 2009029889

    (式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示し、Yは炭素間結合、−CH2−、
    −C(CH3)2−又は−O−を示し、mは0〜4の整数を示し、nは0又は1を示す。)
    で表される芳香族ジホスフェート(I)を一般式 (II)
    Figure 2009029889

    (式中、R1は炭素数6〜12のアルキル基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数4〜10のアルキル基を示す。但し、R2及びR3は同時に水素であることはない。pはオキシエチレン基の数であって、3〜20の数を示し、qはオキシプロピレン基の数であって、1〜20の数を示す。オキシエチレン基とオキシプロピレン基はブロックとランダムのいずれで結合していてもよい。)
    で表されるノニオン界面活性剤と、一般式(III)
    Figure 2009029889
    (式中、xは2又は3の数を示し、yはオキシエチレン基の数であって、5〜30の数を示す。)
    で表されるアニオン界面活性剤を用いて、平均粒子径0.7μm以下の微粒子として水中に分散させてなる難燃加工剤(A)と
    (B)ビフェニリルジフェニルホスフェートを前記一般式 (II)で表されるノニオン界面活性剤と前記一般式 (III) で表されるアニオン界面活性剤を用いて水中に乳化させてなる難燃加工剤(B)を混合してなる難燃加工剤。
  2. 難燃加工剤(A)と難燃加工剤(B)を混合してなる難燃加工剤において、芳香族ジホスフェート100重量部に対してビフェニリルジフェニルホスフェートが15〜1500重量部の割合で含まれる請求項1に記載の難燃加工剤。
  3. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤を用いてポリエステル系繊維品を難燃加工するポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  4. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させ、100〜220℃の温度で熱処理するポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  5. ポリエステル系繊維品に難燃剤を0.1〜10重量%の範囲にて付着させる請求項4に記載のポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  6. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤をポリエステル系繊維品に60〜140℃の温度で処理浴中にて処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  7. 処理浴中に難燃剤をポリエステル系繊維品に対して0.3〜20重量%の範囲にて添加する請求項6に記載のポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  8. 請求項2から7のいずれかに記載の方法によって得られる難燃加工ポリエステル系繊維品。
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