JP2009029651A - 炭素−炭素複合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭素−炭素複合物の製造方法において、炭素−炭素複合物の品質を高めることができる製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】図(1)に示すように炭素繊維に、樹脂材料を混合してシート状にし、乾燥させた前駆体シートを準備する工程と、(2)に示すように、この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、(3)に示すように、得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、(4)に示すように、得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、(5)に示すように、得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなる。
【効果】炭化処理する前に打ち抜き加工を施す。炭化処理前であれば材料が適度に軟らかいので、打ち抜きの際にバリが発生する心配はない。
【選択図】図3
【解決手段】図(1)に示すように炭素繊維に、樹脂材料を混合してシート状にし、乾燥させた前駆体シートを準備する工程と、(2)に示すように、この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、(3)に示すように、得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、(4)に示すように、得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、(5)に示すように、得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなる。
【効果】炭化処理する前に打ち抜き加工を施す。炭化処理前であれば材料が適度に軟らかいので、打ち抜きの際にバリが発生する心配はない。
【選択図】図3
Description
本発明は炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物の製造方法に関する。
湿式多板クラッチを例に説明すると、湿式多板クラッチは、薄いドーナツ円板の内周にスプライン歯を設けてなるクラッチ板と、スプライン軸とからなり、このスプライン軸に軸方向移動可能に多数枚のクラッチ板を取り付けてなる。
従来は金属製クラッチ板が主流であったが、近年は炭素−炭素複合板製クラッチ板が実用に供されるようになってきた。炭素は熱伝導性に優れ、機械的強度も高いため、クラッチの高負荷化に対応させることができる。
従来は金属製クラッチ板が主流であったが、近年は炭素−炭素複合板製クラッチ板が実用に供されるようになってきた。炭素は熱伝導性に優れ、機械的強度も高いため、クラッチの高負荷化に対応させることができる。
そこで、炭素−炭素複合板製クラッチ板の製造方法が各種提案されてきた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−313082公報(第2頁〜第3頁)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図4は従来の技術の基本原理を説明するフロー図であり、(a)に示すように、炭素繊維とポリエチレンとを混合してマットを得る。このマットを、ホットプレスに入れ、250℃、10MPa、10分間の条件で加熱処理して矩形板を得る(b)。得られた矩形板を600℃で炭化処理することで炭素−炭素複合板を得る(c)。得られた炭素−炭素複合板を打ち抜いてクラッチ板を得る(d)。
図4は従来の技術の基本原理を説明するフロー図であり、(a)に示すように、炭素繊維とポリエチレンとを混合してマットを得る。このマットを、ホットプレスに入れ、250℃、10MPa、10分間の条件で加熱処理して矩形板を得る(b)。得られた矩形板を600℃で炭化処理することで炭素−炭素複合板を得る(c)。得られた炭素−炭素複合板を打ち抜いてクラッチ板を得る(d)。
図5は従来方法で得られたクラッチ板の正面図であり、クラッチ板100はドーナツ円板であり、内周に多数個のスプライン歯101を有する。
図6は図5の6部拡大図であり、図7は図6の7−7線断面図である。矢印(1)のように打ち抜くと、スプライン歯102の周りに、不可避的にバリ102、102が残る。
図6は図5の6部拡大図であり、図7は図6の7−7線断面図である。矢印(1)のように打ち抜くと、スプライン歯102の周りに、不可避的にバリ102、102が残る。
バリ102、102を後工程で除去すると、除去費用が追加され、クラッチ板の加工費用がアップする。打ち抜きダイスとパンチの精度を上げることで、バリ102、102の大きさを小さくすることは可能である。しかし、ダイスやパンチの調達コストがアップする。加えて、小さなバリ102、102を残すと、クラッチ板の寸法精度が低下する。
このように、従来の製造方法では、クラッチ板の加工費用が嵩むか、ダイスやパンチの設備費用が嵩むか、又はクラッチ板の品質が低下するかの何れかの不都合が発生する。
本発明は、クラッチ板などの炭素−炭素複合物を対象とする製造方法において、炭素−炭素複合物の加工費用を抑えることができ、ダイスやパンチの費用を抑えることができ且つ炭素−炭素複合物の品質を高めることができる製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、炭素繊維に、母材の原料となる樹脂材料を混合してシート状にし、乾燥させた前駆体シートを準備する工程と、
この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、
得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、
得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、
得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなることを特徴とする炭素−炭素複合物の製造方法である。
この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、
得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、
得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、
得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなることを特徴とする炭素−炭素複合物の製造方法である。
請求項1に係る発明では、炭化処理する前に打ち抜き加工を施す。炭化処理前であれば材料が適度に軟らかいので、打ち抜きの際にバリが発生する心配はない。ただし、軟らかすぎてもいけないので、本発明では前駆体シートを圧縮して、前駆体シートに打ち抜きに耐える剛性を付与した。
バリの発生がないので、製品(炭素−炭素複合物)の品質を高めることができるとともに、バリの除去作業が不要であるため製品コストを押さえることができる。加えて、パンチ力が小さくて済み、寸法精度がそれ程は要求されないので、プレス設備費用を抑えることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明の準備工程から打ち抜き工程までの説明図であり、(a)に示すように、炭素繊維11に母材の原料となる樹脂材料12を混合する。例えば、炭素繊維は、PAN系炭素繊維(東レ株式会社製TORAYCA T−010 6mm chopped)であり、樹脂は、固形レゾール型フェノール樹脂粉末である。そして、PAN系炭素繊維を60質量%、フェノール樹脂40質量%の割合で混合する。そして、十分に撹拌、乾燥させることで、(b)に示す前駆体シート13を作製する。この前駆体シート13はまだ軟らかい。
図1は本発明の準備工程から打ち抜き工程までの説明図であり、(a)に示すように、炭素繊維11に母材の原料となる樹脂材料12を混合する。例えば、炭素繊維は、PAN系炭素繊維(東レ株式会社製TORAYCA T−010 6mm chopped)であり、樹脂は、固形レゾール型フェノール樹脂粉末である。そして、PAN系炭素繊維を60質量%、フェノール樹脂40質量%の割合で混合する。そして、十分に撹拌、乾燥させることで、(b)に示す前駆体シート13を作製する。この前駆体シート13はまだ軟らかい。
そこで、(c)に示すように、恒温槽14で囲ってなるテーブル15及び押圧片16を準備し、温度計17で恒温槽14の内部温度を50〜60℃(この温度については、後に補足説明をする。)になるように、温度制御部18でヒータ19の出力を調節する。そして、テーブル15に前駆体シート13を載せ、押圧片16を下げることで、前駆体シート13を圧縮する。具体的には、制御温度は50〜60℃とし、押圧は100〜200kg/cm2とする。
フェノール樹脂は、55〜65℃で半軟化状態になり、65℃付近で融点になり、80℃を超えるとゲル状になる。樹脂材料がゲル状になると、押圧品(前駆体シート)は、離型後に膨らんでしまう。そこで、圧縮工程では融点未満の半軟化温度である55〜65℃にする。
なお、圧縮の程度は、想像線で示すスペーサ21をテーブル15と押圧片16との間に介在させることで軽減することができる。押圧片16による圧縮工程については、詳細を後述する。
次に、(d)に示すように圧縮シート22を、ダイ23に載せ、ブランクホルダ24で抑えながら、パンチ25で打ち抜く。これで、(e)に示す打ち抜き物26を得ることができる。この打ち抜き物26がクラッチ板である場合は、内周にスプライン歯27が形成されているが、圧縮シート22が適度に軟らかいため、打ち抜きの際に、バリが発生する心配はない。または、バリが発生したとしても、許容できる程度に十分に小さい。
図2は本発明を硬化工程から炭化処理工程までの説明図であり、(a)に示すように、金型28を準備し、この金型28に複数枚の打ち抜き物26を挿入する。そして、(b)に示すように、硬化炉31に入れる。好ましくは下向き矢印で示すように打ち抜き物26を圧縮する。次に、硬化炉31で180℃まで加熱し、保持する。すると、母材の樹脂材料が硬化する。すなわち、180℃の加熱の際に、打ち抜き物26が熱変形する虞があるのが、金型28に収め、積層させることで、変形が抑えられる。
また、加熱時間や保持時間を調整することにより、上下の打ち抜き物26を接合・一体化することもできる。さらには、金型28に成形面を設けておけば、平坦な打ち抜き物26を湾曲した成形物に変化させた上で硬化させることができる。
したがって、本発明の硬化工程は、打ち抜き物26を硬化させることに、一体化や成形を兼ねさせることができる。
したがって、本発明の硬化工程は、打ち抜き物26を硬化させることに、一体化や成形を兼ねさせることができる。
(c)は炭化処理を説明する図であり、前処理で得られた硬化物32は、持ち運びや、次の高温加熱に耐えるだけの剛性を有する。そこで、ヒータ33やArガス吹き込み管34を備えている炭化炉35に、硬化物32を並べ、無酸素雰囲気下で400℃まで加熱し、400℃で2時間保持する。すると、母材の樹脂材料が炭素に変化する。この結果、炭素繊維に炭化した母材が充填された形態の炭素−炭素複合物を得ることができる。
図1、図2で説明した工程群を整理すると、次のようになる。
図3は本発明の炭素−炭素複合物の製造方法のフロー図であり、(1)に示すように炭素繊維に、母材の原料となる樹脂材料を混合してシート状にし、乾燥させた前駆体シートを準備する工程と、(2)に示すように、この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、(3)に示すように、得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、(4)に示すように、得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、(5)に示すように、得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなることを特徴とする。
図3は本発明の炭素−炭素複合物の製造方法のフロー図であり、(1)に示すように炭素繊維に、母材の原料となる樹脂材料を混合してシート状にし、乾燥させた前駆体シートを準備する工程と、(2)に示すように、この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、(3)に示すように、得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、(4)に示すように、得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、(5)に示すように、得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなることを特徴とする。
この発明では、炭化処理する前に打ち抜き加工を施す。炭化処理前であれば材料が適度に軟らかいので、打ち抜きの際にバリが発生する心配はない。ただし、軟らかすぎてもいけないので、本発明ではプレスにより前駆体シートを圧縮して、前駆体シートに打ち抜きに耐える剛性を付与した。
バリの発生がないので、製品(炭素−炭素複合物)の品質を高めることができるとともに、バリの除去作業が不要であるため製品コストを押さえることができる。加えて、パンチ力が小さくて済み、寸法精度がそれ程は要求されないので、プレス設備費用を抑えることができる。
(実験例)
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
○準備工程:
東レ株式会社製TORAYCA T−010 6mm chopped)60質量%と、固形レゾール型フェノール樹脂粉末40質量%の割合で混合し、十分に撹拌、乾燥させることで、厚さ2mmのシートを得て、このシートを6枚重ねて前駆体シートとした。すなわち、前駆体シートの初期厚さは12mmである。
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
○準備工程:
東レ株式会社製TORAYCA T−010 6mm chopped)60質量%と、固形レゾール型フェノール樹脂粉末40質量%の割合で混合し、十分に撹拌、乾燥させることで、厚さ2mmのシートを得て、このシートを6枚重ねて前駆体シートとした。すなわち、前駆体シートの初期厚さは12mmである。
○圧縮工程:
恒温槽の温度を60℃に設定し、80kg/cm2、100kg/cm2、200kg/cm2、250kg/cm2の条件で、前駆体シートを圧縮した。得られた圧縮体を、順に比較例1、実施例1、実施例2、比較例2と呼ぶ。
恒温槽の温度を60℃に設定し、80kg/cm2、100kg/cm2、200kg/cm2、250kg/cm2の条件で、前駆体シートを圧縮した。得られた圧縮体を、順に比較例1、実施例1、実施例2、比較例2と呼ぶ。
○打ち抜き工程:
比較例1を打ち抜いたところ、打ち抜き物の切断面が毛羽だった。
実施例1を打ち抜いたところ、エッジが少し膨れたが、打ち抜き物の形状は良好であった。
実施例2を打ち抜いたところ、エッジの膨れがなく、打ち抜き物の形状は極めて良好であった。
比較例2を打ち抜いたところ、エッジにバリが多数発生した。
比較例1を打ち抜いたところ、打ち抜き物の切断面が毛羽だった。
実施例1を打ち抜いたところ、エッジが少し膨れたが、打ち抜き物の形状は良好であった。
実施例2を打ち抜いたところ、エッジの膨れがなく、打ち抜き物の形状は極めて良好であった。
比較例2を打ち抜いたところ、エッジにバリが多数発生した。
○硬化処理工程:
比較例2は、形状が不良であるため、硬化処理(及び次の炭化処理)を実施しない。
比較例1、実施例1及び実施例2は、硬化炉で180℃まで加熱し、10分間保持することで、硬化処理を実施した。
比較例2は、形状が不良であるため、硬化処理(及び次の炭化処理)を実施しない。
比較例1、実施例1及び実施例2は、硬化炉で180℃まで加熱し、10分間保持することで、硬化処理を実施した。
○炭化処理工程:
比較例1、実施例1及び実施例2は、アルゴンガス雰囲気中、400℃まで加熱し、2時間保持することで炭化処理を実施した。
比較例1、実施例1及び実施例2は、アルゴンガス雰囲気中、400℃まで加熱し、2時間保持することで炭化処理を実施した。
○破断トルク試験:
比較例1、実施例1及び実施例2において、スプライン歯が欠けるまでトルクを加え、スプライン歯が欠けたときのトルクを測定した。
比較例1、実施例1及び実施例2において、スプライン歯が欠けるまでトルクを加え、スプライン歯が欠けたときのトルクを測定した。
○耐久試験:
比較例1、実施例1及び実施例2について、湿式クラッチに組み込み、毎分2940回転の速度で回転させ、次に静止板に当てて停止させる。回転と停止を、1サイクルとして最大2.5×104サイクルを繰り返した。
以上の結果を次表に示す。
比較例1、実施例1及び実施例2について、湿式クラッチに組み込み、毎分2940回転の速度で回転させ、次に静止板に当てて停止させる。回転と停止を、1サイクルとして最大2.5×104サイクルを繰り返した。
以上の結果を次表に示す。
破断トルクは、比較例1が445N・m、実施例1が515N・m、実施例2が558N・mであった。
また、耐久試験では、実施例1及び実施例2は、目標回数である2.5×104をクリアした。一方、比較例1は、5000回でスプライン歯が欠けた。
したがって、総合的な評価としては、比較例1、2は×で、実施例1、2は○となる。
また、耐久試験では、実施例1及び実施例2は、目標回数である2.5×104をクリアした。一方、比較例1は、5000回でスプライン歯が欠けた。
したがって、総合的な評価としては、比較例1、2は×で、実施例1、2は○となる。
次に、圧縮工程において、(押圧後の厚さt2)/(初期厚さt1)で定義される比(t2/t1)に注目する。比較例1の比は0.28(28%)で、実施例1の比は0.25(25%)、実施例2の比は0.20(20%)、比較例2の比は0.18(18%)である。
比較例1、2は×で実施例1、2が○であることから、実施例1における比と実施例2における比を採用する。実施例1が25%、実施例2が20%であることから、前駆体シートを厚さが20%〜25%の範囲になるように圧縮することで、所望の炭素−炭素複合物を得るができることが判明した。この20%〜25%の範囲は、母材樹脂をフェノールとしたときに適用できる。母材樹脂が他の樹脂材料の場合は、その材料に対応した比を設定すればよい。
尚、本発明で製造する炭素−炭素複合物は、平板から打ち抜き加工で製品を得る形態の物であればよく、クラッチ板に限定するものではない。
また、母材としての樹脂材料は、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂など、炭素−炭素複合物に適用できる樹脂であれば、種類は問わない。
また、母材としての樹脂材料は、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂など、炭素−炭素複合物に適用できる樹脂であれば、種類は問わない。
本発明は、湿式クラッチに内蔵されるクラッチ板の製造方法に好適である。
11…炭素繊維、12…樹脂材料、13…前駆体シート、22…圧縮シート、26…打ち抜き物、32…硬化物。
Claims (1)
- 炭素繊維に、母材の原料となる樹脂材料を混合してシート状にし、乾燥させた前駆体シートを準備する工程と、
この前駆体シートを圧縮して圧縮シートを得る工程と、
得られた圧縮シートを打ち抜くことで製品形状の打ち抜き物を得る工程と、
得られた打ち抜き物が熱変形しないように抑えながら樹脂材料が硬化する温度まで加熱して硬化物を得る工程と、
得られた硬化物中の樹脂材料が炭化する温度まで加熱して炭素と炭素繊維とが複合した炭素−炭素複合物を得る工程とからなることを特徴とする炭素−炭素複合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007193862A JP2009029651A (ja) | 2007-07-25 | 2007-07-25 | 炭素−炭素複合物の製造方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009029651A true JP2009029651A (ja) | 2009-02-12 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016023125A (ja) * | 2014-07-24 | 2016-02-08 | Kyb株式会社 | 炭素繊維強化炭素複合材およびその製造方法 |
CN112500185A (zh) * | 2020-12-23 | 2021-03-16 | 陕西煤业化工技术研究院有限责任公司 | 一种柔性碳碳复合材料的连续性制备方法及其生产装置 |
-
2007
- 2007-07-25 JP JP2007193862A patent/JP2009029651A/ja active Pending
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