JP2009026060A - 給与計算システム及び給与計算サーバ装置 - Google Patents

給与計算システム及び給与計算サーバ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】給与計算やその他の処理を円滑に行うシステムを実現する。
【解決手段】情報ネットワーク1に対して給与計算サーバ装置2が設けられ、この給与計算サーバ装置2には給与データベース3が接続されている。この情報ネットワーク1に対しては、複数の事業者の端末装置4が接続され、この事業者端末4にはタイムレコーダ5が接続される。これにより勤怠データが情報ネットワーク1を介して給与計算サーバ装置2の給与データベース3に登録される。そして給与計算サーバ装置2には、データ収集ソフトウェア6A、給与計算ソフトウェア6B等が設けられ、給与計算ソフトウェア6Bによる計算結果が事業者端末4に送信され、給与明細書7が出力される。この計算結果のデータは金融機関8に送信することができる。さらに情報ネットワーク1には、それぞれ複数の社労士端末9と税理士端末10が接続されて、マスター登録等の処理が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば従業員数30人前後の小規模事業者が、給与の計算等を行う場合に使用して好適な給与計算システム及び給与計算サーバ装置に関する。詳しくは、税理士や社会保険労務士のような複数の専門家と複数の事業者を、情報ネットワークを使って1台のサーバ装置で結ぶことにより、簡単な構成で給与計算等の処理が円滑に行われるようにするものである。
ASP(Application Service Provider)業者が給与計算等のソフトウェアをサーバ装置に設けて、給与計算を代行することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。また、勤怠情報を給与計算代行業者が情報ネットワークを通じて収集して給与計算の代行を行っているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−290923号公報 特開2003−263540号公報
例えば従業員数30人前後の小規模事業者が、給与計算のための専門知識を擁する人員を置くことは困難である。そこでこのような小規模事業者に対しては、税理士や社会保険労務士のような専門知識を持った外部の専門家が契約して給与計算を代行することが行われている。しかしながら、このような給与計算の代行では、例えば事業者側でまとめられた勤怠項目等の情報を専門家が入力するなど専門家の負担が大きく、また、給与計算を行う時期が集中するので、多数の事業者を顧客にできないなどの問題が生じている。
一方、上記の特許文献に開示されているような、情報ネットワークを使って情報の収集や給与計算処理を行う技術も提案されているが、このような情報ネットワークを維持管理するためには相応の専門知識が必要とされ、例えば従業員数30人前後の小規模事業者では容易に実施できるものではない。また、問題等が生じた場合に、税理士や社会保険労務士のような専門家がそれに関与することも容易ではなく、このような専門家には別途情報の提供を行う必要があるなど、より多くの手間が掛かってしまうものであった。
この発明はこのような問題点に鑑みて成されたものであって、本発明の目的は、複数の事業者と、税理士や社会保険労務士のような専門知識を持った複数の専門家が、給与計算やその他の処理を円滑に行うことができるようにするものである。
上記の課題を解決し、本発明の目的を達成するため、請求項1に記載された発明は、複数の事業者端末と、複数の専門家端末と、給与データベースを有するサーバ装置とが情報ネットワークを通じて接続された給与計算システムであって、事業者端末には従業員の勤怠項目の情報をサーバ装置の給与データベースに登録する手段が設けられ、サーバ装置には給与データベースに登録された勤怠項目に従い給与計算を行って計算結果を給与データベースに登録し、且つ計算結果を事業者端末に送信するソフトウェアが設けられ、給与データベースは事業者端末ごとに分割されると共に、サーバ装置には事業者端末によって分割される給与データベースごとに専門家端末からの閲覧を制限する手段が設けられ、専門家端末には分割された給与データベースの閲覧を可能にするか否かを設定するための設定手段が設けられると共に、給与データベースに登録された情報を閲覧する手段が設けられることを特徴とする給与計算システムである。
請求項2に記載の給与計算システムにおいては、事業者端末には従業員の勤怠項目の情報を収集するタイムレコーダ装置が接続され、タイムレコーダ装置に対する従業員の追加削除の設定を専門家端末から行う手段が設けられることを特徴とするものである。
請求項3に記載の給与計算システムにおいては、更に、事業者端末と専門家端末との間で任意に通信を行う手段をサーバ装置に設けることを特徴とするものである。
さらに、本発明の目的を達成するため、請求項4に記載された発明は、複数の事業者端末及び複数の専門家端末が情報ネットワークを通じて接続される給与計算サーバ装置であって、給与データベースを有し、給与データベースを事業者端末ごとに分割する手段と、複数の事業者端末から送信される従業員の勤怠項目の情報を給与データベースの事業者端末に対応する分割領域に登録する手段と、給与データベースの分割ごとに専門家端末からの閲覧を制限する手段と、給与データベースに登録された従業員の勤怠項目に従い給与計算を行って計算結果を給与データベースに登録及び事業者端末に送信するソフトウェアと、を備えたことを特徴とする給与計算サーバ装置である。
請求項5に記載の給与計算サーバ装置においては、更に、事業者端末と専門家端末との間で任意に通信を行う通信手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明の給与計算システム及び給与計算サーバ装置によれば、複数の事業者と、税理士や社会保険労務士のような専門知識を持った複数の専門家を、情報ネットワークを通じて相互に接続することによって、給与計算やその他の処理を円滑に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明による給与計算システム及び給与計算サーバ装置を適用した情報ネットワークの一実施形態におけるシステム全体の構成を示す図である。
図1において、例えばインターネットのような情報ネットワーク1に対して給与計算サーバ装置2が設けられ、この給与計算サーバ装置2には給与データベース3が接続されている。そしてこの情報ネットワーク1に対しては、複数の事業者(A社、B社、C社、D社・・・)における給与担当者の端末装置(事業者端末)4a、4b、4c、4d・・・(以下符号4で代表する)が接続される。また、事業者端末4には、タイムレコーダ5a、5b、5c、5d・・・(以下符号5で代表する)が接続されて、従業員の勤怠データの収集が行われている。
これにより事業者端末4からは、例えばタイムレコーダ5で収集された勤怠データが、情報ネットワーク1を介して給与計算サーバ装置2の給与データベース3に登録される。この給与データベース3には、例えば図2に示すように、固定項目としての基本給や計算単価等のデータ、また、変動項目としての計算された支給金額等のデータが登録される。なお、収集された勤怠データも変動項目に登録される。さらに、給与データベース3は、その記憶領域が事業者端末4ごとに分割され、相互に情報の漏洩等が生じないようにセキュリティが施される。
そして給与計算サーバ装置2には、上述の勤怠データの収集のためのデータ収集ソフトウェア6A、収集された勤怠データ及び固定項目と変動項目のデータに従って給与計算を行う給与計算ソフトウェア6B、社会保険計算を行う社会保険計算ソフトウェア6C、年末調整計算を行う年末調整計算ソフトウェア6D、マスター管理ソフトウェア6E等が設けられる。なお、これらのソフトウェア6A〜6Eには市販あるいは既製のものが利用可能であり、任意のデータ収集や給与計算等を行うソフトウェアが装備される。
したがって、給与計算サーバ装置2では、例えば事業者端末4のタイムレコーダ5で収集された勤怠データが給与データベース3に登録されると、この勤怠データに予め登録された固定項目や変動項目のデータが加味されて給与計算ソフトウェア6Bによる給与計算が行われ、この計算結果が事業者端末4に送信される。これにより事業者端末4では計算結果としての給与明細書7a、7b、7c、7d・・・(以下符号7で代表する)が出力されて確認が行われる。また、この確認された計算結果のデータは、例えば情報ネットワーク1を介して金融機関8のサーバ装置に送信することができる。
以上の手順によって、事業者の給与計算が行われる。そしてこの場合に、例えばタイムレコーダ5で収集された勤怠データは、自動的に給与計算サーバ装置2に登録され、上述の固定項目や変動項目のデータを予め登録しておくことで、全自動で給与計算を行うことができる。さらに、この計算結果のデータを金融機関8のサーバ装置に送信することで給与の振込み等の手続まで自動で行うことができ、事業者の負担を大幅に軽減することが可能になる。
次に、上述の固定項目や変動項目のデータを登録する際の手順について説明する。ここで、固定項目や変動項目のデータを登録するためには最初にマスター登録を行う。このマスター登録を行う項目は多岐にわたり、比較的手数の掛かるものである。そこでこのようなマスター登録の作業は社会保険労務士(社労士)や税理士のような専門家が行うものとする。そのため情報ネットワーク1には、図1に示したようにそれぞれ複数の社労士端末9a、9b・・・(以下符号9で代表する)と、税理士端末10a、10b・・・(以下符号10で代表する)が接続される。
そしてマスター登録を行う際には、これらの社労士端末9若しくは税理士端末10で給与計算サーバ装置2にアクセスすると、例えば図3に示すような画面が表示される。まず、図3Aはセキュリティのための画面であって、ここではユーザーIDとパスワードの入力が行われる。これらの入力が適正であると判断されたときは、図3Bに示す事業者選択画面が表示される。この事業者選択画面では、一つの給与計算サーバ装置2に複数の事業者端末4及び社労士端末9、税理士端末10が接続されている場合に、相互に契約された事業者名だけが表示される。
ここで、事業者A社、B社、C社、D社と、社労士A、B及び税理士端末A、Bとの契約関係が、図4に実線及び破線で示すようであり、社労士AがA社とマスター管理の契約を結んでいるとする。その場合に例えば社労士Aの社労士端末9には、図3Bに示すようにA社とD社の事業者名が表示され、A社にマスター登録可能の表示が付加される。そしてこの画面の表示の中から、事業者(A社)のマスター登録が選択されると、図3Cに示すマスター登録の画面が表示される。
このマスター登録の画面(図3C)には、固定項目となる従業員の氏名や生年月日、基本給、住宅手当、通勤手当、住民税、雇用保険及び労災保険の加入の有無、標準月額報酬等の入力項目が表示されている。なお、図2に示すように固定項目は多岐にわたるものであり、これらの固定項目の全てがここで入力される。また、図2では一部の項目が省略されており、振込先、健康保険情報、厚生年金情報、所得・住民税情報、勤怠情報などにはさらに詳細な項目が設けられている。
このマスター登録が完了すると、事業者端末4からの指示に従って給与計算が実行可能とされる。そこで給与計算を行う場合には、事業者端末4で給与計算サーバ装置2にアクセスすると、例えば図5に示すような画面が表示される。まず、図5Aはセキュリティのための画面であって、ここではユーザーIDとパスワードの入力が行われる。これらの入力が適正であると判断されたときは、図5Bに示す作業選択画面が表示される。
この作業選択画面(図5B)には、タイムレコーダからデータ取込、給与計算の確認、給与明細の作成、インターネットバンキング等の作業項目名と、それらの作業を選択実行するためのボタン11a、11b、11c、11dが設けられる。そこでまずタイムレコーダからデータ取込の実行ボタン11aがクリックされると、タイムレコーダ5からの勤怠データの取り込みが行われる。この取り込まれた勤怠データが給与計算サーバ装置2に送信されて給与計算が行われる。
次に、給与計算の確認の選択ボタン11bがクリックされると、図5Cに示す確認画面が表示される。この確認画面は例えば従業員ごとに作成表示されるものであって、この確認画面には、通常残業時間、深夜残業時間、基本給、残業手当、社会保険、所得税、住民税、支給額等の項目にそれぞれ計算された金額が表示される。これらの項目の内、通常残業時間及び深夜残業時間は修正可能であって、確認の上修正が行われる。また修正された時間に従って、以下の残業手当等の再計算が行われる。
そして、給与計算が確認されると、事業者端末4は作業選択画面(図5B)に戻され、給与明細の作成の実行ボタン11cがクリックされると、給与明細書のプリントアウトが出力される。また、インターネットバンキングの実行ボタン11dがクリックされると、確認された計算結果のデータを、例えば図1の情報ネットワーク1を介して金融機関8のサーバ装置に送信する。このようにして、タイムレコーダからの勤怠データの取り込みから給与の支給(送金・振込み)までの作業をきわめて容易に行うことができる。
また、例えば社労士が社会保険手続を行う場合には、上述の図3Bに示す事業者選択画面で事業者(A社またはD社)の社会保険手続が選択されると、図3Dに示す社会保険手続の画面が表示される。この画面には、算定基礎届の作成、月額変更届の作成、労働保険料の計算等の作業項目が表示され、それぞれの作業を選択することにより、例えば上述の社会保険計算ソフトウェア6Cによって、それぞれの作業が実行される。
この社会保険手続の作業においては、給与データベース3内の健康保険情報、厚生年金情報が参照されると共に、労働保険対象給与集計、社会保険対象金銭集計、社会保険対象現物集計、固定賃金集計、出勤基礎日数集計、欠勤基礎日数集計の項目が参照される。なお、これらの集計値はそれぞれ給与計算処理と共に算出されて、給与データベース3に登録されるものである。
さらに、例えば税理士が年末調整手続を行う場合には、税理士端末10で給与計算サーバ装置2にアクセスすると、例えば図6に示すような画面が表示される。まず、図6Aはセキュリティのための画面であって、ここではユーザーIDとパスワードの入力が行われる。これらの入力が適正であると判断されたときは、図6Bに示す事業者選択画面が表示される。ここでは、例えばA社とB社の事業者名が表示され、事業者(A社またはB社)の年末調整手続が選択されると、図6Cに示す年末調整の画面が表示される。
この年末調整の画面(図6C)は、従業員ごとに作成表示されるものであって、従業員の氏名と共に、給与賞与額、社会保険料、源泉税、配偶者控除、生命保険控除、損害保険控除、調整額などが表示される。ここで、配偶者控除、生命保険控除、損害保険控除の額は入力されるものであり、これらが入力されると、年末調整計算ソフトウェア6Dによって他の項目は自動計算される。
この年末調整の作業においては、給与データベース3内の課税支給合計集計、非課税支給合計集計、所得税集計、社会保険料集計、課税現物支給額集計の項目が参照される。なお、これらの集計値はそれぞれ給与計算処理と共に算出されて、給与データベース3に登録されるものである。また、扶養者情報、生命保険料、損害保険料、住宅取得控除などが入力され、これらの項目を給与データベース3に登録する権限が税理士端末10に与えられる。このようにして、社会保険労務士や税理士による社会保険手続あるいは年末調整の処理が行われる。
そしてこれらの処理において、社会保険労務士や税理士は給与データベース3を参照することで、作業の手数を大幅に削減することができる。すなわち、給与データベース3には、労働保険対象給与集計、社会保険対象金銭集計、社会保険対象現物集計、固定賃金集計、出勤基礎日数集計、欠勤基礎日数集計や、給与賞与額、社会保険料、源泉税、配偶者控除、生命保険控除、損害保険控除、調整額等のデータが登録されており、これらのデータを用いて作業を容易に行うことができる。
ところでこれらの作業を行うに当って、社会保険手続成に必要なのは、労働保険対象給与集計、社会保険対象金銭集計、社会保険対象現物集計、固定賃金集計、出勤基礎日数集計、欠勤基礎日数集計のデータである。また、年末調整に必要なのは、給与賞与額、社会保険料、源泉税、配偶者控除、生命保険控除、損害保険控除、調整額のデータである。したがって、これらの作業において必要なデータはそれぞれ異なっている。一方、近年は個人情報保護の観点などから、不必要なデータの開示は極力避けることが好まれている。
そこで、本発明の給与計算システム及び給与計算サーバ装置においては、上述の作業の際には不必要なデータの開示が行われないように給与データベース3の参照範囲に制限が加えられる。すなわち、社労士端末9または税理士端末10から給与データベース3の参照が要求されたときには、それぞれの端末を区別して必要なデータのみが開示され、不必要なデータの開示は行われないようにされる。このように給与データベース3の参照範囲に制限を加えることによって、個人情報の保護を円滑に行うことができる。
さらに本発明の給与計算システム及び給与計算サーバ装置において、タイムレコーダ5がRFID(Radio Frequency Identification)等を用いるカードリーダ型の場合には、マスター管理を契約した社労士端末9または税理士端末10から、事業者端末4を通じて設定の更新を行うことができる。
ここで上述のシステムでは、タイムレコーダ5に記録された勤怠データを事業者端末4から給与計算サーバ装置2に送信し、社労士端末9または税理士端末10で参照できる。そこで同じ経路を逆に辿ることができ、その経路を用いてタイムレコーダ5の設定の更新を行うことが可能である。このようにして、新入社員が登録されたときなどに、その新入社員に関わる設定をタイムレコーダ5に行うことができる。あるいは退職者の削除も行うことができる。
また、上述のシステムでは、事業者端末4及び社労士端末9、税理士端末10が給与計算サーバ装置2を介して接続されている。そこで、これらの事業者端末4及び社労士端末9、税理士端末10の間で任意に通信を行うメール機能をもたせることができる。すなわちこのようなメール機能を持たせることで、このシステムによれば、相互の業務の受託や指導、コンサルティングなどを容易に実現することができるようになる。
さらに、上述のシステムを用いて給与計算や社会保険手続、年末調整等を行う処理動作について、図7に示すシーケンス図の一例を用いて以下に説明する。
まず専門家端末である社労士端末9若しくは税理士端末10と給与計算サーバ装置2との間でマスター登録が行われる。ここでは、事業者とマスター管理の契約を結んでいる例えば社労士端末9と給与計算サーバ装置2との間でマスター登録が行われる場合を示す。この場合には、最初にパスワード等によるセキュリティのチェックが行われる(ステップS1,S2)。次にユーザーID等に基づいて契約している事業者が選定され(ステップS3)、選定された事業者の一覧が社労士端末9に表示される(ステップS4)。
この事業者の一覧が表示された社労士端末9では、マスター登録を行う事業者が選択され(ステップS5)、登録情報が入力される(ステップS6)。この入力された登録情報が給与計算サーバ装置2に送信されて(ステップS7)、給与データベース3に登録される(ステップS8)。このようにして、例えば社労士端末9と給与計算サーバ装置2との間でマスター登録が行われる。さらにマスター登録された情報に基づく設定登録が、例えば事業者端末4を通じてタイムレコーダ5に対して行われる(ステップS9,S10)。
なおマスター登録は、給与計算サーバ装置2と税理士端末10との間で行われる場合もある。また、給与データベース3は、その記憶領域が事業者端末4ごとに分割され、相互に情報の漏洩等が生じないようセキュリティが施されている。
そこで、給与計算を行う場合には、事業者端末4と給与計算サーバ装置2との間で以下の処理が行われる。ここでは、最初にパスワード等によるセキュリティのチェックが行われる(ステップS11,S12)。次に、事業者端末4でタイムレコーダ5から勤怠データが収集され(ステップS13)、勤怠データが給与計算サーバ装置2に送信される(ステップS14)。そして給与計算サーバ装置2では、受信された勤怠データと給与データベース3に登録された情報に基づき給与計算が行われる(ステップS15)。
この給与計算の結果が事業者端末4に送信される(ステップS16)。そして事業者端末4では、受信された給与明細書7が出力され(ステップS17)、確認が行われて返信される(ステップS18)。この返信が給与計算サーバ装置2で受信され(ステップS19)、返信内容に基づく給与振り込みデータが金融機関8のサーバ装置に送信される(ステップS20)。
なお、ステップS17において給与明細書7は印刷出力して従業員に手渡しする場合に限らず、例えば電子メールを用いて従業員の携帯端末等に送信することもできる。また、ステップS17〜S18の間では計算結果の修正も可能とされる。さらにこの修正をステップS15の給与計算に戻して再計算を行うこともできる。このようにして、給与計算から給与振り込みまでの処理が行われる。
さらに社会保険手続の処理を行う場合にも、社労士端末9と給与計算サーバ装置2との間では、最初にパスワード等によるセキュリティのチェックが行われる(ステップS21,S22)。そして社労士端末9では、給与計算サーバ装置2を通じて給与データベース3を閲覧しながら(ステップS23)、社会保険手続等の書類の作成を行う(ステップS24)ことができる。
また、年末調整の処理を行う場合には、税理士端末10と給与計算サーバ装置2との間で、最初にパスワード等によるセキュリティのチェックが行われる(ステップS25,S26)。そして税理士端末10では、給与計算サーバ装置2を通じて給与データベース3を閲覧しながら(ステップS27)、年末調整等の書類の作成を行う(ステップS28)ことができる。
さらに、上述のシステムにおいて、給与計算サーバ装置2にメール手段(ステップS29)を設けることによって、事業者端末4及び社労士端末9、税理士端末10の間で直接メールの交換を行う(ステップS30,S31,S32)ことができる。これによって、相互の業務の受託や、指導、コンサルティングなどを容易に実現することができるようになる。
以上のようにして、給与計算や社会保険手続、年末調整等の処理を行うことができる。そしてこの場合に、本発明の給与計算システム及び給与計算サーバ装置によれば、複数の事業者と、税理士や社会保険労務士のような専門知識を持った複数の専門家を、情報ネットワークを通じて相互に接続することによって、給与計算やその他の処理を極めて円滑に行うことができる。
なお本発明は、上述の説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能とされるものである。
本発明による給与計算システム及び給与計算サーバ装置を適用した情報ネットワークの一実施形態におけるシステム全体の構成を示す構成図である。 その給与データベースの構成を示す図である。 その説明のための社労士端末の表示画面を示す図である。 その説明のための図である。 その説明のための事業者端末の表示画面を示す図である。 その説明のための税理士端末の表示画面を示す図である。 その説明のための処理シーケンスを示す図である。
符号の説明
1…情報ネットワーク、2…給与計算サーバ装置、3…給与データベース、4a,4b,4c,4d…事業者端末、5a,5b,5c,5d…タイムレコーダ、6A,6B,6C,6D…ソフトウェア、7a,7b,7c,7d…給与明細書、8…金融機関、9a,9b…社労士端末、10a,10b…税理士端末

Claims (5)

  1. 複数の事業者端末と、複数の専門家端末と、給与データベースを有するサーバ装置とが情報ネットワークを通じて接続された給与計算システムであって、
    前記事業者端末には従業員の勤怠項目の情報を前記サーバ装置の前記給与データベースに登録する手段が設けられ、
    前記サーバ装置には前記給与データベースに登録された前記勤怠項目に従い給与計算を行って計算結果を前記給与データベースに登録し、且つ前記計算結果を前記事業者端末に送信するソフトウェアが設けられ、
    前記給与データベースは前記事業者端末ごとに分割されると共に、前記サーバ装置には前記事業者端末によって分割される給与データベースごとに前記専門家端末からの閲覧を制限する手段が設けられ、
    前記専門家端末には前記分割された給与データベースの閲覧を可能にするか否かを設定するための設定手段が設けられると共に、前記給与データベースに登録された情報を閲覧する手段が設けられる
    ことを特徴とする給与計算システム。
  2. 前記事業者端末には前記従業員の勤怠項目の情報を収集するタイムレコーダ装置が接続され、
    前記タイムレコーダ装置に対する前記従業員の追加削除の設定を前記専門家端末から行う手段が設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の給与計算システム。
  3. 更に、前記事業者端末と前記専門家端末との間で任意に通信を行う手段を前記サーバ装置に設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の給与計算システム。
  4. 複数の事業者端末及び複数の専門家端末が情報ネットワークを通じて接続される給与計算サーバ装置であって、
    給与データベースを有し、
    前記給与データベースを前記事業者端末ごとに分割する手段と、
    前記複数の事業者端末から送信される従業員の勤怠項目の情報を前記給与データベースの前記事業者端末に対応する分割領域に登録する手段と、
    前記給与データベースの分割ごとに前記専門家端末からの閲覧を制限する手段と、
    前記給与データベースに登録された前記従業員の勤怠項目に従い給与計算を行って計算結果を前記給与データベースに登録及び前記事業者端末に送信するソフトウェアと、
    を備えたことを特徴とする給与計算サーバ装置。
  5. 更に、前記事業者端末と前記専門家端末との間で任意に通信を行う通信手段を設けた
    ことを特徴とする請求項4に記載の給与計算サーバ装置。
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