JP2009023815A - 孔版両面印刷装置 - Google Patents

孔版両面印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009023815A
JP2009023815A JP2007190506A JP2007190506A JP2009023815A JP 2009023815 A JP2009023815 A JP 2009023815A JP 2007190506 A JP2007190506 A JP 2007190506A JP 2007190506 A JP2007190506 A JP 2007190506A JP 2009023815 A JP2009023815 A JP 2009023815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
path
paper
stencil
conveyance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007190506A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Oiwa
英紀 大岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Duplo Seiko Corp
Original Assignee
Duplo Seiko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Duplo Seiko Corp filed Critical Duplo Seiko Corp
Priority to JP2007190506A priority Critical patent/JP2009023815A/ja
Publication of JP2009023815A publication Critical patent/JP2009023815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)

Abstract

【課題】孔版両面印刷装置において、装置の用紙搬送方向の寸法をコンパクトに保つと共に、多数の印刷用紙を、能率良く両面印刷できるようにすることを目的としている。
【解決手段】印刷用版胴11a、12aと押圧ローラ11b、12bとの間で形成される画像形成部A1,A2に印刷用紙Pを挟持して版胴側の面に画像形成する一対の印刷ユニット11,12を備えている孔版両面印刷装置である。両印刷ユニット11,12の両画像形成部A1,A2間を結ぶ平面に対し、一方の面側に各版胴11a、12aを配置し、他方の面側に、搬送上流側の印刷ユニット11で印刷された印刷用紙Pを反転させて搬送下流側の印刷ユニット12に供給する第1,第2の二つのスイッチバック式反転経路21,22を設ける。好ましくは、一方の反転経路21は略直線状に構成し、他方の反転経路22は、一方の反転経路21を取り囲むようにコの字状に構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷用紙の両面を印刷できる孔版両面印刷装置に関する。
孔版両面印刷装置の第1の従来例としては、印刷用の版胴と押圧部材とからなる単一の印刷ユニットを備えると共に、単一の用紙反転経路を備え、一旦、印刷用紙の片面を印刷ユニットにより印刷した後、単一の反転経路で印刷用紙を表裏反転させ、再び同一の印刷ユニットに反転状態の印刷用紙を供給し、印刷用紙の他面を印刷する構造(特許文献1)がある。また、上記第1の従来例を改良した第2の従来例として、搬送経路内に2つの反転経路を備えた構造がある(特許文献2)。図6は、上記第2の従来例を示しており、単一の感光体ドラム(版胴)101とこれに当接する転写帯電器102により単一の印刷ユニット103を構成しており、該印刷ユニット103の排出側から入口側に戻る循環搬送経路105を備えている。該循環搬送経路105の途中に、該循環搬送経路105から互いに反対方向に突出するスイッチバック式の第1,第2の反転経路111,112を備え、各反転経路111,112には、それぞれ正逆転ローラ対121が配置されている。また、反転経路111,112の下流側に、第1、第2のタイミング搬送路114,115を並列に備えている。循環搬送経路105に配置される用紙搬送手段として、印刷用紙を挟持して搬送する多数の搬送ローラ対120が配置されている。
第3の従来例としては、一対の印刷ユニットを用紙搬送方向に間隔をおいて配置すると共に、両印刷ユニット間に単一の反転経路を備え、一方の印刷ユニットで印刷用紙の片面を印刷した後、反転経路等で印刷用紙を表裏反転させ、他方の印刷ユニットに反転状態の印刷用紙を給し、印刷用紙の他面を印刷する構造(特許文献3)がある。図7は、第3の従来例に対応する孔版両面印刷装置を示しており、給紙装置201と紙受け装置202との間に、用紙搬送方向Fに間隔を置いて一対の印刷ユニット203,204が配置され、両印刷ユニット203,204間にスイッチバック式の単一の反転経路210が配置されている。各印刷ユニット203,204は、それぞれ、上下一対の版胴205a、205b及び207a、207bと、各下側の版胴205b、207bに対して下方から当接自在に対向する押圧ローラ206、208とから構成されており、下側の各版胴205b、207bと押圧ローラ206,208との間で形成される画像形成部において、印刷用紙Pを挟持し、印刷用紙Pの版胴205b、207b側の上面に画像を形成するようになっている。スイッチバック式の反転経路210は、搬送経路から少なくとも印刷用紙Pの搬送方向長さ分以上の距離を上方に突出し、上端部近傍に一対の正逆転ローラ211が設けられ、下端は、概ね三角形状の分岐ガイド212により入口215と出口216に分岐され、入口215及び出口216には、それぞれ搬送ローラ対213、214が配置されている。
特開昭62−280133号公報 特開平11−193188号公報 特開2004−50620号公報
第1の従来例では、単一の印刷ユニットを備えると共に単一のスイッチバック式反転経路を備えているので、多数の印刷用紙を連続して両面印刷する場合、一枚の印刷用紙の表裏両面を印刷する間、又はスイッチバック式反転経路内で反転させる間、次の印刷用紙を待機させておかなければならず、処理速度が遅く、作業能率が良くない。
第2の従来例では、循環搬送経路105内に一対の反転経路111,112を備えているので、交互に印刷用紙を取り入れ、反転し、排出することができ、第1の従来例よりは処理速度は向上する。しかし、単一の印刷ユニット103しか備えていないので、処理速度の向上には限界がある。また、循環搬送経路105に配置された搬送手段は、印刷用紙を両面から挟持するローラ対120であるので、片面を印刷した印刷用紙が循環搬送される際に、印刷済みの面がローラ対120の一方と擦れ、印刷済み面が汚れるおそれがある。さらに、印刷済み面からローラ対120の一方にインクが転写され、次に搬送されてくる印刷用紙にローラ対120のインクが再転写されて、印刷画像にゴーストが生じる可能性が大きくなる。特に、エマルジョンインクを利用することが多い孔版印刷機では、インクが乾くまで数秒間かかるので、上記のような再転写により印刷用紙に汚れやゴーストが生じる可能性が大きくなる。
第3の従来例では、一対の印刷ユニット203,204を備えているので、印刷処理速度は第1の従来例よりも向上するが、単一のスイッチバック式反転経路210を備えているので、スイッチバック式反転経路210内で印刷用紙Pを反転させる間、次の印刷用紙を待機させておかなければならず、両面印刷における処理速度の低下の原因になる。
しかも、両印刷ユニット203,204間に反転経路210を配置しているので、両印刷ユニット203,204の間隔を広く取らなければならず、孔版両面印刷装置の用紙搬送方向の寸法が大形化する。特に、単胴式の印刷ユニットに適用する場合には、図7の双胴型に比べて版胴直径が大きくなるので、印刷装置の用紙搬送方向の寸法がさらに大形化する。
また、反転経路210から印刷用紙を送り出す場合には、印刷済み面が分岐ガイド212の出口216側のガイド面に接触し、これにより、印刷済み面が擦れ、汚れが生じる恐れがある。特に、孔版印刷装置において、乾き難いインクを使用する場合には、印刷面の汚れが顕著になる。
(発明の目的)
本発明の目的は、装置全体の用紙搬送方向の寸法をコンパクトに維持しつつ、印刷処理速度の向上を図ることができる孔版両面印刷装置を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明は、印刷用の版胴と押圧部材との間で形成される画像形成部に印刷用紙を挟持して該印刷用紙の版胴側の面に画像形成する一対の印刷ユニットを、用紙搬送方向に間隔を置いて配置してある孔版両面印刷装置において、両印刷ユニットの画像形成部間を結ぶ平面に対し、一方の面側に各版胴を配置し、他方の面側に、搬送上流側の印刷ユニットで印刷された印刷用紙を反転させて搬送下流側の印刷ユニットに供給するスイッチバック式の第1,第2のスイッチバック式反転経路を設けている。
上記構成によると、(1)一対の印刷ユニット及び一対の反転経路を用いて、多数の印刷用紙の両面を連続印刷するので、印刷処理速度が大幅に向上する。
(2)両印刷ユニットの画像形成部を結ぶ平面に対して、一方の面側に両印刷ユニットの版胴を配置し、他方の面側に二つの反転経路を配置しているので、両印刷ユニットの間隔を短く保つことができ、印刷装置全体の用紙搬送方向の寸法をコンパクトにできる。
本発明は、上記構造において、二つの反転経路のうち、一方の反転経路は略直線状に構成し、他方の反転経路は、前記一方の反転経路を取り囲むように概ねコの字状に構成し、両反転経路は、用紙経路切換手段を有する共通の入口を介して搬送上流側の印刷ユニットの画像形成部に接続すると共に、共通の出口を介して搬送下流側の印刷ユニットの画像形成部に接続することができる。
上記構成によると、同一面側に両反転経路を配置しているにも拘わらず、一方の反転経路に導入される印刷用紙と、他方の反転経路に導入される印刷用紙とを、交差させることなく、下流側の印刷ユニットの排出することができ、印刷用紙の印刷面を汚すことなく、交互に反転経路から排出することができる。
本発明は、上記構造において、前記各反転経路には、搬送上流側の印刷ユニットで印刷された印刷用紙の印刷済み面とは反対側の面のみに接触して用紙を搬送する搬送手段を備えることができる。
上記構成によると、搬送上流側の印刷ユニットで印刷された面に、搬送手段が接触することなく下流側の印刷ユニットに搬送されるので、反転搬送中に印刷面が擦れて汚れることはなく、また、搬送手段に転写したインクが、さらに次の印刷用紙に再転写されることはなく、画像のゴーストの発生を防止でき、印刷品質を向上させることができる。
本発明は、上記構造において、前記反転経路内に配置される搬送手段は、エア吸引式の搬送ベルト機構とすることができる。
上記構成によると、片面が印刷された印刷用紙を、汚れることなく、かつ、確実に搬送することができる。
本発明は、上記構造において、前記各反転経路内のスイッチバック手段は、各搬送手段の搬送方向を切り換えることにより印刷用紙の搬送方向を切り換える構成とすることができる。
上記構成によると、反転経路内において印刷用紙を速やかに反転させることができる。
本発明は、上記構造において、前記共通の入口に配置された経路切換手段は、搬送上流側の印刷ユニットから順次排出される印刷用紙を、第1の反転経路と第2の反転経路とに交互に導入するように、制御手段により切り換える構成とすることができる。
上記構成によると、上流側の印刷ユニットから連続して搬出される印刷用紙を、能率良く反転させ、下流側の印刷ユニットに供給することができる。
本発明は、上記構造において、前記共通の入口の経路切換手段は、一対の回転輪と、該回転輪間に巻き掛けられた搬送ベルトとを有し、一方の回転輪を回動支点として他方の回転輪を回動することにより、用紙搬送経路を切り換えるように構成することができる。
上記構成によると、上流側の印刷ユニットで印刷された印刷用紙の印刷面を、擦ることなく各反転経路に振り分けることができる。
本発明は、上記構造において、前記共通の出口に、搬送下流側の前記印刷ユニットの版胴の回転角度に対する印刷用紙の送り出しタイミングを調節するために搬送速度が変更自在な出口側搬送ベルト機構を配置することができる。
上記構成によると、各反転経路のいずれから排出される印刷用紙に対しても、下流側の印刷ユニットにより所定の印刷範囲に、精度良く印刷することができる。
[孔版両面印刷装置の全体構成]
図1〜図4は本発明による孔版両面印刷装置の第1の実施の形態であり、これら図面に基づいて本発明を説明する。図1は孔版両面印刷装置を透視状態で示す正面図であり、装置本体1の上端部に画像読取装置2が設けられ、装置本体1の用紙搬送方向Fの始端側に給紙装置3が配置され、排紙側に紙受け装置4が配置されている。装置本体1内には、第1及び第2の印刷ユニット11,12が用紙搬送方向Fに間隔をおいて前記順序で配置され、第1の印刷ユニット11と給紙装置3との間にはタイミングローラ5が配置され、第2の印刷ユニット12と紙受け装置4との間には排紙装置6が配置され、両印刷ユニット11,12の上側には移動式の給排版ユニット8が配置されている。両印刷ユニット11,12間には、直線状(平面状)の直通経路23と、第1の反転経路21と、第2の反転経路22とが、切り換え自在に設けられている。なお、説明の都合上、装置本体1の給紙装置3側を「後側」、紙受け装置4側を装置本体1の「前側」と称して、以下、説明する。
[印刷ユニット11,12の構成]
各印刷ユニット11、12は、製版済みの孔版原紙Nが装着される版胴11a,12aと、各版胴11a,12aの下端部に下方から当接自在に対向する押圧ローラ(押圧部材)11b、12bとから構成されており、版胴11a,12aと押圧ローラ11b、12bとの当接部で形成される画像形成部A1,A2で印刷用紙Pを挟持し、版胴11a、12aの孔版原紙Nの画像を印刷用紙Pの上面に印刷(転写)するように構成されている。なお、第1の印刷ユニット11の版胴11aは、以下、「第1の版胴11a」と称し、第2の印刷ユニット12の版胴12aは、以下、「第2の版胴12a」と称して、説明する。
[画像読取装置2、給紙装置3及び給排版ユニット8等の構成]
図1において、画像読取装置2は、ガラスの原稿台(図示せず)に載置された原稿の画像を読み取り、画像データを生成するようになっている。画像データは、外部のコンピュータから受信するようにしてもよい。
給紙装置3は、多数の印刷用紙Pが積載される給紙台15及び給紙ローラ16等から構成されており、給紙ローラ16により、給紙台15上の印刷用紙Pを最上位から一枚ずつタイミングローラ5へ送り出すようになっている。タイミングローラ5は、第1の印刷ユニット11の駆動と同期して適宜タイミングで回転し、印刷用紙Pを第1の印刷ユニット11の画像形成部A1に送り込むようになっている。
給排版ユニット8は、製版部8aと排版部8bとを備えると共に、第1の印刷ユニット11の上方位置と第2の印刷ユニット12の上方位置との間で移動可能に構成され、一つの給排版ユニット8により、いずれの版胴11a,12aに対しても孔版原紙Nの給排版が行えるようになっている。製版部8aは、マスターロール(孔版原紙ロール)17、サーマルヘッド18及びカッター19等から構成されており、画像読取装置2で生成した画像データに基づいて、サーマルヘッド18により、マスターロール17からの孔版原紙Nを製版し、カッター19で所定長さに切断して、版胴11a,12aの外周面に装着するようになっている。排版部8bは、排版ロール20a及び引込みローラ20b等から構成され、各版胴11a,12a装着された使用済みの孔版原紙Nを取り外し、引き込みローラ20bで内部に引き込み、排版ロール20aとして巻き取るようになっている。
[反転経路21,22及び直通経路23の構成]
直通経路23は、第1の印刷ユニット11の画像形成部A1と、第2の印刷ユニット12の画像形成部A2とを、略平面状(直線状)に結ぶように延びており、直通経路23の第1の印刷ユニット11側の部分は、経路切換手段として配置された入口側搬送ベルト機構31の上側搬送面により構成され、直通経路23の第2の印刷ユニット12側の部分は、側面視で三角形状に形成された出口側搬送ベルト機構32の上側搬送面32aにより構成されている。入口側搬送ベルト機構31及び出口側搬送ベルト機構32は、いずれもエア吸引ボックスを内蔵しており、搬送面上の印刷用紙Pをエア吸引ボックスにより下方に吸引するようになっている。また、出口側搬送ベルト機構32の駆動源は制御装置に電気的に接続され、搬送速度を所望の値に調節できるようになっている。
経路切換手段として用いられる入口側搬送ベルト機構31は、一対の回転輪31a,31bと、両回転輪31a、31b間に巻き掛けられた搬送ベルト31cと、前記エア吸引ボックスから構成されており、後側の回転輪31aを回動支点として前側の回転輪31bが回動し、それにより、実線で示す水平な直通位置K0と、仮想線で示す前下がりの反転第1位置K1と、仮想線で示す略下向きの反転第2位置K2と、の間で切り換え自在となっている。
図2は、図1の直通経路23及び両反転経路21,22の拡大図であり、特に第1の反転経路21における印刷用紙Pの搬送状態を矢印(黒塗り及び白抜きの矢印)で示している。この図2において、第1の反転経路21は、前記反転第1位置K1の入口側搬送ベルト機構31の搬送面と、該入口側搬送ベルト機構31から連続するように前下がりに直線的に延びる搬送ベルト機構21aの前側搬送面と、該搬送ベルト機構21aの前下端部に配置された一対の正逆転ローラ35と、前記出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bとから構成されている。上記搬送ベルト機構21aは、エア吸引ボックスを内蔵するエア吸引式であり、搬送ベルト機構21aの前側搬送面に印刷用紙Pを吸引するようになっている。また、搬送ベルト機構21aの前側搬送面の上端部には、用紙供給状態と用紙排出状態との間で切り換え自在な切換ゲート37が配置されている。この切換ゲート37は、後端の回動支点37a回りに所定角度回動自在となっており、上方に回動することにより、入口側搬送ベルト機構31の搬送面と搬送ベルト機構21aの搬送面とを連通する用紙供給状態となり、下方に回動することにより、搬送ベルト機構21aの前側搬送面と出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bとを連通する用紙排出状態となる。
図3は、図1の直通経路23及び両反転経路21,22の拡大図であり、特に第2の反転経路22における印刷用紙Pの搬送状態を矢印(黒塗り及び白抜きの矢印)で示している。この図3において、第2の反転経路22は、第1の反転経路21の後側、前側及び下側を囲むように略上向きのコの字状に構成されている。すなわち、前記反転第2位置K2の入口側搬送ベルト機構31の搬送面と、第1の反転経路21の後側に配置された後側搬送ベルト機構22aの前側搬送面と、第1の反転経路21の下側に配置された下側搬送ベルト機構22bの上側搬送面と、第1の反転経路21の前側に配置された前側搬送ベルト機構22cの後側搬送面と、該前側搬送ベルト機構22cと前記第1の反転経路21との間の配置された最終搬送ベルト機構22dの前側搬送面と、前記出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bの前端部と、前記前側搬送ベルト機構22cの上端部に配置された一対の正逆転ローラ41と、から構成されている。前記各搬送ベルト機構22a,22b,22c,22dは、エア吸引ボックスを内蔵するエア吸引式であり、各搬送ベルト機構22a,22b,22c,22dの搬送面に印刷用紙Pを吸引するようになっている。
後側搬送ベルト機構22aは、反転第2位置K2の入口側搬送ベルト機構31から連続するように若干「く」の字状に折れ曲がりながら前下方に延びている。下側搬送ベルト機構22bは、後側搬送ベルト機構22aの下端部に円弧状ガイド板44を介して連絡されると共に前上方に延びている。前側搬送ベルト機構22cは、下側搬送ベルト機構22bの前端部に円弧状のガイド板45を介して連絡すると共に後上方に延びている。最終搬送ベルト機構22dは、下端部が前側搬送ベルト機構22cの下端部に切換ゲート42を介して切り換え自在に連絡し、上端部が、出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bの前端部に連絡している。前記切換ゲート42は、後端の回動支点42a回りに所定角度回動自在となっており、上方に回動することにより、下側搬送ベルト機構22bの搬送面と前側搬送ベルト機構22cの搬送面とを連通する用紙供給状態となり、下方に回動することにより、前側搬送ベルト機構22cの前側搬送面と最終搬送ベルト機構22dの前側搬送面とを連通する用紙排出状態となる。
直通経路23、第1及び第2反転経路21,22を構成する各搬送ベルト機構31,32,21a、22a、22b、22c、22dは、いずれも複数の回転輪と、該回転輪間に巻き掛けられた搬送ベルトと、前述のようにエア吸引ボックス等とから構成されており、それぞれエア吸引ボックスにより各搬送面上の印刷用紙Pを搬送面側に吸引しつつ、搬送するように構成されており、かつ、いずれの搬送ベルト機構31,32,21a、22a、22b、22c、22dも、第1の印刷ユニット11で印刷済みの表面とは反対側の裏面(未印刷面)が搬送面に吸引され、搬送されるようになっている。
第1の反転経路21の経路長は、第2の版胴12aの外周長よりも長く形成され、また、第2の反転経路22の経路長は、第1の反転経路21の経路長の2倍以上の長さに設定されている。たとえば、第2の版胴12aの外周長が606mmとすると、第1の反転経路21の経路長は第2の版胴12aの外周長よりも長くて860mmに設定され、第2の反転経路22の経路長は、第1の反転経路21の経路長の2倍以上で、2013mmに設定されている。
前記第1の反転経路21の経路長とは、図2において、第1の印刷ユニット11の画像形成部A1から経路切換用入口側搬送ベルト機構31及び第1の反転経路用搬送ベルト機構21aを通って正逆転ローラ35に至る距離と、第1の反転経路用切換ゲート37から出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bを経て第2の印刷ユニット12の画像形成部A2に至る距離と、を合計した距離である。
一方、第2の反転経路22の経路長は、図3において、第1の印刷ユニット11の画像形成部A1から、経路切換用入口側搬送ベルト機構31、第2の反転経路用後側搬送ベルト機構22a、ガイド板44、第2の反転経路用下側搬送ベルト機構22b、ガイド板45及び第2の反転経路用前側搬送ベルト機構22cを通って正逆転ローラ41に至る距離と、第2の反転経路用切換ゲート42から最終搬送ベルト機構22d、ガイド板46及び出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bの前端部を経て第2の印刷ユニット12の画像形成部A2に至る距離と、を合計した距離である。
[センサー類の構成]
各反転経路21,22には、印刷用紙の有無、先端又は後端等を検出するための光センサーが各所に配置されており、その一例を説明する。
図2において、第1の反転経路用正逆転ローラ35の上側並びに第2の反転経路用正逆転用ローラ41の下側には、印刷用紙Pの先端部を、一定の撓み量を有する状態で各正逆転ローラ35,41により挟持するために、印刷用紙Pの先端を検知する光センサー51,52がそれぞれ配置されている。すなわち、印刷用紙Pの先端を検知後、正逆転ローラ35,41に当接する印刷用紙Pの先端部を所定の撓み量になるまで送り込むための送り量を、パルスカウントにより決定するための光センサー51,52を配置してある。
第1反転経路21の上端部の切換ゲート37の近くには、該切換ゲート37を切り換えるための光センサー53が配置されている。切換ゲート37が用紙供給状態において、印刷用紙Pが入口側搬送ベルト機構31から第1の反転経路21内に供給された時には、光センサー53で印刷用紙Pの後端を検出することにより、切換ゲート37は用紙排出状態に切り換わり、反対に、切換ゲート37が用紙排出状態において、第1の反転経路21内の印刷用紙Pが出口側搬送ベルト機構32に排出された時には、光センサー53で印刷用紙Pの後端を検知することにより、切換ゲート37は元の用紙供給状態に切り換わる。
第2の反転経路22の前側搬送ベルト機構22cの下端部には、第2の反転経路用切換ゲート42を切り換えるための光センサー54が配置されている。切換ゲート42が用紙供給状態において、下側搬送ベルト機構22bから前側搬送ベルト機構22cに印刷用紙Pが搬送された時には、光センサー54で印刷用紙Pの後端を検出することにより、切換ゲート42は用紙搬出状態に切り換わり、反対に、切換ゲート42が用紙排出状態において、前側搬送ベルト機構22c上の印刷用紙Pが最終搬送ベルト機構22dに排出された時には、光センサー54で印刷用紙Pの後端を検知することにより、切換ゲート37は元の用紙供給状態に切り換わる。
第2の反転経路22の後側搬送ベルト機構22aの上端部には、前記第1の反転経路21の光センサー53と協働して、入口側搬送ベルト機構31を、反転第1位置K1と反転第2位置K2との間で切り換えるための光センサー55が配置されている。すなわち、経路切換用の入口側搬送ベルト機構31は、第1の反転経路21に導入された印刷用紙Pの後端を前記光センサー53が検知すると、反転第1位置K1から反転第2位置K2に切り換わり、反対に、第2の反転経路22に導入された印刷用紙Pの後端を光センサー55が検知すると、反転第2位置K2から反転第1位置K1に切り換わるように構成されている。
さらに、出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bの前端部には、第2の版胴12aの印刷開始位置に対する印刷用紙Pの印刷開始位置を調節するための光センサー58が配置されている。該光センサー58は、各反転経路21,22から排出される印刷用紙Pの前端(先端)を検知するものであり、光センサー58による印刷用紙Pの前端検知タイミングと、回転角度センサー60により検出した第2の版胴12aの回転角度とを、制御装置に入力し、第2の版胴12aの印刷開始位置と印刷用紙の印刷開始位置とが合致するように、出口側搬送ベルト機構32による搬送速度を調節するようになっている。
[スイッチバック動作の説明]
図4の(a)(b)(c)(d)(e)は、第1反転経路21におけるスイッチバック動作を順に示しており、この図4に基づいてスイッチバック動作を説明する。
図4の(a)において、正逆転ローラ35が停止した状態で、第1の反転経路用搬送ベルト機構21aの搬送面上に印刷用紙Pが供給され、搬送面上を吸引されながら正逆転ローラ35側に正方向(D1)搬送される。印刷用紙Pの先端が光センサー51により検知されると、制御装置が予め設定された用紙撓み量に対応する所定数(所定時間)のパルスカウントを開始する。
図4の(b)において、印刷用紙Pの先端が停止状態の正逆転ローラ35のニップ部に当接後も、パルスカウントが終了するまでは、印刷用紙Pは正逆転ローラ35側に搬送され、これにより、印刷用紙Pの斜行が補正されると共に、印刷用紙Pの先端部に所定量の撓みが形成される。
図4の(c)において、パルスカウント終了後、正逆転ローラ35を矢印のように用紙搬送方向に少し正転させることにより、印刷用紙Pの先端部を、たとえば2mm〜3mm程度正逆転ローラ35間で挟持し、その後、正逆転ローラ35の回転を停止し、停止状態で所定時間待機する。なお、正逆転ローラ35が挟持する印刷用紙Pの先端部は、印刷しない余白部分の範囲内である。
図4の(d)において、正逆転ローラ35を停止した状態で、まず、搬送ベルト機構21aのみを逆方向(D2)に駆動する。これにより、印刷用紙Pに張力が加わり、印刷用紙Pのしわが伸ばされる。
図4の(e)において、図4の(d)で印刷用紙Pに張力が掛かってから1秒から数秒後、正逆転ローラ35を矢印のように逆転させ、これにより印刷用紙Pの先端部を挟持状態から開放し、印刷用紙P全体を逆方向(D2)に搬送する。このようにして、印刷用紙Pの反転(スイッチバック)と共に、しわ伸ばし及び斜行補正が行われる。
前記図4の(a)(d)(c)(d)(e)で説明した第1の反転経路21におけるスイッチバック動作は、図1及び図3の第2の反転経路22の前側搬送ベルト機構22c、正逆転ローラ41及び光センサー52によっても、同様に行われる。
なお、上記図4で説明したように、回転が正逆切り換え自在な正逆転ローラ35と、搬送方向が正逆切り換え可能な搬送ベルト機構21aと、を組み合わせたスイッチバック式反転経路21であって、正逆転ローラ35と搬送ベルト機構21aの各駆動タイミング及び正逆切り換えタイミングを制御することにより、印刷用紙Pを反転させると共に用紙Pのしわ伸ばし及び斜行補正ができる反転経路21は、図1に示すような2組の印刷ユニット11,12と2組の反転経路21,22を備えた両面印刷装置だけでなく、少なくとも一つの反転経路を備える印刷装置であれば、単一の印刷ユニットを備えた印刷装置等、各種印刷装置に適用可能である。
[孔版両面印刷装置全体の作用]
(1)図1において、給紙装置3の給紙台15上に積載されている印刷用紙Pは、給紙ローラ16により、最上位から一枚ずつタイミングローラ5に供給され、タイミングローラ5は、第1の版胴11aの回転角度(印刷開始位置)に合わせ、印刷用紙Pを第1の印刷ユニット11の画像形成部A1に送り込む。
(2)第1の印刷ユニット11では画像形成部A1で印刷用紙Pを上下から挟持し、上側(版胴11a側)に面する用紙表面を印刷し、経路切換用入口側搬送ベルト機構31に送り込む。
(3)図2において、最初の印刷用紙Pが入口側搬送ベルト機構31に送り込まれる時には、入口側搬送ベルト機構31は反転第1位置K1に位置しており、また、第1の反転経路用の切換ゲート37は入口側が開く用紙供給状態となっている。したがって、白抜きの矢印で示すように、最初の印刷用紙Pは切換ゲート37を通って第1の反転経路21内に供給され、搬送ベルト機構21aの前側搬送面上を、エア吸引されつつ正逆転ローラ35側へ搬送され、前記図4の(a)(b)(c)で説明した過程を経て、印刷用紙Pの先端部が、所定量の撓みを有した状態で正逆転ローラ37間に挟持され、この状態で待機する。また、図2の第1の反転経路21の上端部の光センサー53が最初の印刷用紙Pの後端を検知することにより、入口側搬送ベルト機構31は第1の反転位置K1から図3に示す第2の反転位置K2に切り換わり、また、第1の反転経路21の切換ゲート37は用紙排出側に切り換わる。
(4)図2のように最初の印刷用紙Pが第1の反転経路21内で待機した状態において、給紙装置3から2番目の印刷用紙Pが供給されると、前記最初の印刷用紙Pと同様に、第1の印刷ユニット11で表面が印刷された後、入口側搬送ベルト機構31に供給されるが、入口側搬送ベルト機構31は、図3のように、第2の反転位置K2に位置しているので、第2の反転経路22内に供給される。第2の反転経路22内では、後側搬送ベルト機構22a、ガイド板44、下側搬送ベルト機構22b、第2の反転経路用切換ゲート42、ガイド板45を介して、前側搬送ベルト機構22cに印刷用紙Pが供給され、該前側搬送ベルト機構22cの後側搬送面上を、エア吸引されつつ、上方の正逆転ローラ41側へ搬送され、印刷用紙Pの先端部が、所定量の撓みを有した状態で正逆転ローラ41間に挟持され、この状態で待機する。また、後側搬送ベルト機構22aの上端部の光センサー55で2番目の印刷用紙Pの後端を検知することにより、入口側搬送ベルト機構31は第2の反転位置K2から第1の反転位置K1に切り換わり、また、前側搬送ベルト機構22cの下端部の光センサー54が2番目の印刷用紙Pの後端を検知することにより、第2の反転経路用の切換ゲート42は、用紙排出状態に切り換わる。
(5)図2において、第1の反転経路21内で待機していた最初の印刷用紙Pは、搬送ベルト機構21a及び正逆転ローラ35が逆転することにより、黒の矢印で示すように、逆方向(上方向、D2)に搬送され、用紙排出状態の切換ゲート37にガイドされて、出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bに供給される。この時、最初の印刷用紙Pの後端を、第1の反転経路21の上端部の光センサー53が検出することにより、第1の反転経路用の切換ゲート37は、用紙供給状態に切り換わる。
(6)第1の反転経路21から出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bに供給された最初の印刷用紙Pは、光センサー58によりその先端が検知され、制御装置において、第2の版胴12aの回転角度と最初の印刷用紙Pの先端の検出タイミングとが比較され、最初の印刷用紙Pの印刷開始位置が第2の版胴12aの外周面の印刷開始位置と合致するように、出口側搬送ベルト機構32により最初の印刷用紙Pの搬送速度を調節する。
(7)所定のタイミングで第2の印刷ユニット12の画像形成部A2に供給された印刷用紙Pは、上側に向いている用紙裏面が印刷され、排出装置6へと送り出され、排出装置6から図1の紙受け装置4に排出される。
(8)次に、図3において、第2の反転経路22内で待機していた2番目の印刷用紙Pは、前側搬送ベルト機構22c及び正逆転ローラ41が逆転することにより、黒の矢印で示すように、逆方向(下方向)に搬送され、用紙排出状態の切換ゲート42により上向きにガイドされて最終搬送ベルト機構22dに供給される。この時、2番目の印刷用紙Pの後端が前側搬送ベルト機構22cの下端部の光センサー54で検知されることにより、切換ゲート42は用紙供給状態に切り換わる。
(9)最終搬送ベルト機構22dに供給された2番目の印刷用紙Pは、上端部のガイド板46を経て出口側搬送ベルト機構32の下側搬送面32bの前端部に供給される。
(10)第2の反転経路22から出口側搬送ベルト機構32に供給された2枚目の印刷用紙Pは、光センサー58によりその先端が検知され、最初の印刷用紙の場合と同様に、制御装置において、第2の版胴12aの回転角度と2番目の印刷用紙Pの先端の検出タイミングが比較され、2番目の印刷用紙Pの印刷開始位置が第2の版胴12aの外周面に印刷開始位置と合致するように、出口側搬送ベルト機構32の搬送速度を調節する。
(11)所定のタイミングで第2の印刷ユニット12の画像形成部A2に供給された2番目の印刷用紙Pは、上向きの用紙裏面が印刷され、排出装置6へと送り出される。
(12)上記のように、2番目の印刷用紙Pが第2の反転経路22から排出され、用紙裏面が印刷されている間に、図1の給紙装置3の3番目の印刷用紙Pは、第1の印刷ユニット11で印刷され、反転第1位置K1の入口側搬送ベルト機構31から、第1の反転経路21内に送り込まれる。
このように、給紙装置3から順次供給される印刷用紙Pを、第1の印刷ユニット11で表面を印刷した後、第1の反転経路21と第2の反転経路22とに交互に供給し、それぞれ反転させて、交互に第2の印刷ユニット12に供給して、裏面を印刷するのである。
なお、第2の印刷ユニット12に対する印刷用紙Pの裏面の印刷開始位置の調節は、初期設定時においては、ユーザーが操作パネルを操作することにより、下側搬送面32bからの用紙送り込みに対する第2の版胴12aの回転位置(位相)を調節することにより行われ、通常印刷時においては、前述のように、出口側搬送ベルト機構32に配置された光センサー58による印刷用紙Pの先端検出と、第2の版胴12aに設けた回転角センサー60により検出された第2の版胴12aの回転位置とに基づき、制御装置によって、出口側搬送ベルト機構32の搬送速度が自動的に調節される。
[多色印刷する場合]
印刷用紙の同一面に多色(2色)印刷する場合には、図1において、経路切換用の入口側搬送ベルト機構31を水平な直進位置K0に保持しておき、第1の印刷ユニット11で表面が印刷された印刷用紙Pを、反転させることなく第2の印刷ユニット12に供給し、同一の表面を他の色により印刷する。
[実施の形態による効果]
(1)第1及び第2の反転経路21,22を、両印刷ユニット11,12の画像形成部A1,A2を結ぶ平面(直進経路23)に対して、両版胴11a,12aの配置側(上側)とは反対側、すなわち下側に配置しているので、両版胴11a、12aの前後方向の間隔を広げることなく両反転経路21,22を配設することができ、これにより、孔版両面印刷装置の前後長さ(用紙搬送方向長さ)をコンパクトに保つことができる。
(2)第1及び第2の印刷ユニット11,12を備えると共に、両印刷ユニット11,12間を、第1及び第2の反転経路21,22によって切り換え自在に接続し、多数の印刷用紙Pを第1及び第2の反転経路21,22に交互に供給して、反転後、第2の印刷ユニット12に供給するので、多数の印刷用紙Pの両面を連続印刷する場合、印刷処理速度が大幅に向上する。
(3)第1の反転経路21は略直線状に構成され、第2の反転経路22は、第1の反転経路21の後側、前側及び下側を囲むように概ねコの字状に構成され、両反転経路21,22の用紙入口部分を、共通の入口側搬送ベルト機構31を介して第1の印刷ユニット11の画像形成部A1に切り換え自在に接続し、また、両反転経路21,22の出口部分を、共通の出口側搬送ベルト機構32を介して第2の印刷ユニット12の画像形成部A2に接続しているので、第1の反転経路21に供給された印刷用紙Pと第2の反転経路22に供給された印刷用紙Pとを、交差させることなく、円滑に交互に第2の印刷ユニット12に供給することができる。それにより、印刷用紙Pの印刷済み面を汚すことなく、かつ、効率よく、印刷用紙Pを第2の印刷ユニット12に供給することができる。
(4)各反転経路21,22内の搬送ベルト機構31,32,21a,22a,22b,22c,22dは、第1の印刷ユニット11で印刷された表面とは反対側の面(未印刷の裏面)を搬送面に吸引して搬送するエア吸引式の構成であるので、第1の印刷ユニット11により印刷後の印刷用紙の表面が擦れて汚れることはなく、また、反転経路21,22中の印刷用紙にインクが転写する心配もなく、印刷品質を向上させることができる。
(5)各反転経路21,22内のスイッチバック手段(反転手段)は、第1の反転経路21の搬送ベルト機構21a並びに第2の反転経路22の前側搬送ベルト機構22c等を逆方向に切り換えることにより行えるので、反転経路21,22内において印刷用紙Pを速やかに反転させることができる。
(6)共通の経路切換用入口側搬送ベルト機構31は、第1の印刷ユニット11から供給される印刷用紙Pを、第1の反転経路21と第2の反転経路22とに交互に導入するように制御装置により切り換えられるので、連続して供給される印刷用紙Pを、能率良く反転させることができる。
(7)共通の経路切換用入口側搬送ベルト機構31は、一対の回転輪31a、31bと、該回転輪31a、31b間に巻き掛けられた搬送ベルト31cと、を有し、一方の回転輪31aを回動支点として他方の回転輪31bを回動することにより、直通経路23と,第1及び第2の反転経路21,22との間で用紙搬送経路を切り換えるので、第1の印刷ユニット11で印刷された印刷用紙Pの印刷面を、擦ることなく各反転経路21,22に振り分けることができる。
(8)両反転経路21,22の共通の出口である出口側搬送ベルト機構32は、第2の版胴12aの回転角度に対する印刷用紙Pの送り出しタイミングを調節するために搬送速度変更自在となっているので、各反転経路21,22のいずれから排出される印刷用紙Pに対しても、第2の印刷ユニット12により、所定の印刷範囲に、精度良く印刷することができる。なお、出口側搬送ベルト機構32に内蔵されるエア吸引ボックスは、直進経路23に面する上側搬送面32aと、各反転経路21,22の搬送面の一部を構成する下側搬送面32bとの両面において、エア吸引を行うように構成されているが、両面印刷する場合には、下側搬送面32bのみを吸引し、多色印刷する場合には、上側搬送面32aのみ部分のみを吸引するように切り換える構造とすることもできる。
(9)両反転経路共通の出口側搬送ベルト機構32の搬送速度を調節自在としているので、各反転経路21,22からそれぞれ供給される印刷用紙Pの印刷開始位置と、第2の版胴12aの印刷開始位置とが、確実に合致するように出口側搬送ベルト機構32による送り出しを調節でき、高い印刷品質を保つことができる。
(10)図4の(a)(b)(c)(d)(e)で説明したように、第1の反転経路21(及び第2の反転経路22)には、正逆転ローラ35(41)が備えられ、正逆転ローラ35(41)の正逆回転及び停止と、搬送ベルト機構21aの搬送方向の正逆の切り換えを制御することにより、印刷用紙Pの反転(スイッチバック動作)と同時に、印刷用紙のしわ伸ばし及び斜行補正が行えるので、印刷品質が更に向上する。
[本発明の他の実施の形態]
(1)図5は本発明による孔版両面印刷装置の第2の実施の形態であり、前記図1乃至図4で説明した第1の実施の形態の構成に加え、各反転経路21,22内に、搬送中の印刷用紙Pを搬送面に押し付けるためにエアを搬送面側に吹き付けるエア吹き付け装置70を配置してある。他の構造は第1の実施の形態と同じであり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
該実施の形態によると、反転経路21,22内の印刷用紙Pを、汚すことなく、より確実に搬送面に密着させて搬送することができる。特に、第1の反転経路21の搬送ベルト機構21a並びに第2の反転経路22の前側搬送ベルト機構22c及び最終搬送ベルト機構22dのように、印刷用紙Pを上向きに搬送することがある場合には、印刷用紙Pの搬送面からの脱落を確実に防止することができる。したがって、上記第1の反転経路21の搬送ベルト機構21a並びに第2の反転経路22の前側搬送ベルト機構22c及び最終搬送ベルト機構22dのみにエア吹き付け装置70を配置する構造とすることも可能である。
(2)前記図1乃至図4の実施の形態並びに図5の実施の形態において、経路切換用入口側搬送ベルト機構31の切換制御は、各反転経路21,22内に配置した光センサー53,55による印刷用紙の後端等の検知に基づいているが、そのような制御の他に、たとえば、第1の印刷ユニット11の画像形成部A1で印刷用紙を挟持したことを圧力スイッチ等で検知する毎に切り換えたり、第1の印刷ユニット11と入口側搬送ベルト機構31との間に光センサーを配置して、印刷用紙を検知する毎に切り換えたりする制御を行うことも可能である。
本発明による孔版両面印刷装置の一実施の形態を透視的に示す正面図である。 図1の孔版両面印刷装置の第1の反転経路における印刷用紙の流れを明確に示す正面拡大図である。 図1の孔版両面印刷装置の第2の反転経路における印刷用紙の流れを明確に示す正面拡大図である。 (a)(b)(c)(d)(e)は、第1の反転経路内における反転動作を順に示す作動説明図である。 本発明による孔版両面印刷装置の別の実施の形態を透視的に正面図である。 従来例の簡略正面図である。 別の従来例の簡略正面図である。
符号の説明
1 装置本体
11 第1の印刷ユニット
11a 第1の印刷ユニットの版胴(第1の版胴)
11b 押圧ローラ(押圧部材)
12 第2の印刷ユニット
12a 第2の印刷ユニットの版胴(第2の版胴)
12b 押圧ローラ(押圧部材)
21 第1の反転経路
21a エア吸引式の搬送ベルト機構
22 第2の反転経路
22a,22b,22c,22d エア吸引式の搬送ベルト機構
31 エア吸引式の経路切換用入口側搬送ベルト機構(用紙経路切換手段の一例)
32 出口側搬送ベルト機構

Claims (8)

  1. 印刷用の版胴と押圧部材との間で形成される画像形成部に印刷用紙を挟持して該印刷用紙の版胴側の面に画像形成する一対の印刷ユニットを、用紙搬送方向に間隔を置いて配置してある孔版両面印刷装置において、
    両印刷ユニットの画像形成部間を結ぶ平面に対し、一方の面側に各版胴を配置し、他方の面側に、搬送上流側の印刷ユニットで印刷された印刷用紙を反転させて搬送下流側の印刷ユニットに供給するスイッチバック式の第1,第2のスイッチバック式反転経路を設けていることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版両面印刷装置において、
    前記二つの反転経路のうち、一方の反転経路は略直線状に構成し、他方の反転経路は、前記一方の反転経路を取り囲むように概ねコの字状に構成し、両反転経路は、用紙経路切換手段を有する共通の入口を介して搬送上流側の印刷ユニットの画像形成部に接続すると共に、共通の出口を介して搬送下流側の印刷ユニットの画像形成部に接続していることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  3. 請求項1又は2記載の孔版両面印刷装置において、
    前記各反転経路には、搬送上流側の印刷ユニットで印刷された印刷用紙の印刷済み面とは反対側の面のみに接触して用紙を搬送する搬送手段を備えていることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  4. 請求項3記載の孔版両面印刷装置において、
    前記反転経路内に配置される搬送手段は、エア吸引式搬送ベルト機構であることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  5. 請求項3又は4記載の孔版両面印刷装置において、
    前記各反転経路内のスイッチバック手段は、各搬送手段の搬送方向を切り換えることにより印刷用紙の搬送方向を切り換えるように構成されていることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の孔版両面印刷装置において、
    前記共通の入口に配置された経路切換手段は、搬送上流側の印刷ユニットから順次排出される印刷用紙を、第1の反転経路と第2の反転経路とに交互に導入するように、制御手段により切り換えられることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の孔版両面印刷装置において、
    前記共通の入口の経路切換手段は、一対の回転輪と、該回転輪間に巻き掛けられた搬送ベルトとを有し、一方の回転輪を回動支点として他方の回転輪を回動することにより、用紙搬送経路を切り換えるように構成されていることを特徴とする孔版両面印刷装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の孔版両面印刷装置において、
    前記共通の出口には、搬送下流側の前記印刷ユニットの版胴の回転角度に対する印刷用紙の送り出しタイミングを調節するために搬送速度が変更自在な出口側搬送ベルト機構が配置されていることを特徴とする孔版両面印刷装置。
JP2007190506A 2007-07-23 2007-07-23 孔版両面印刷装置 Pending JP2009023815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190506A JP2009023815A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 孔版両面印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190506A JP2009023815A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 孔版両面印刷装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009023815A true JP2009023815A (ja) 2009-02-05

Family

ID=40395989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007190506A Pending JP2009023815A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 孔版両面印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009023815A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101891079A (zh) * 2009-05-20 2010-11-24 精工爱普生株式会社 记录装置
JP2020029371A (ja) * 2019-11-27 2020-02-27 セイコーエプソン株式会社 搬送装置、記録装置、記録システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59171965A (ja) * 1983-03-19 1984-09-28 Canon Inc 画像記録機
JP2004001290A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置および両面印刷方法
JP2005015125A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2006330250A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59171965A (ja) * 1983-03-19 1984-09-28 Canon Inc 画像記録機
JP2004001290A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置および両面印刷方法
JP2005015125A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2006330250A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101891079A (zh) * 2009-05-20 2010-11-24 精工爱普生株式会社 记录装置
JP2020029371A (ja) * 2019-11-27 2020-02-27 セイコーエプソン株式会社 搬送装置、記録装置、記録システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005001827A (ja) シート搬送装置及びこれを備えた画像読取装置
JP4340490B2 (ja) 両面印刷機
JP5063738B2 (ja) プリント装置およびデカール装置
JP6172164B2 (ja) 用紙処理装置及び画像形成システム
JP5065073B2 (ja) 用紙排出装置
JP2009023815A (ja) 孔版両面印刷装置
JP5399003B2 (ja) 両面印刷装置
JP4128688B2 (ja) 枚葉輪転印刷機
JPH09169152A (ja) 孔版印刷装置
JP5669378B2 (ja) 原稿搬送装置
JP5058066B2 (ja) 用紙処理装置及び該用紙処理装置を備えた印刷装置
JPH07128921A (ja) デュプレックスユニット
JP2015101445A (ja) 用紙搬送装置
JP2014012602A (ja) 排紙装置、孔版印刷装置
JP2000135851A (ja) 両面印刷用オプション装置、両面印刷方法及び反転再給紙装置
JP2010120755A (ja) 画像形成装置
JP7521985B2 (ja) 搬送装置
JP3839990B2 (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
JP2004217331A (ja) シート搬送装置およびインクジェット記録装置
JP3707703B2 (ja) 画像形成装置の給紙装置
JP2007326366A (ja) 印刷機で枚葉紙を送るための装置及び方法
JPH11228005A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
JP5913905B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2005144898A (ja) 両面印刷装置
JP2012011753A (ja) 複胴式孔版印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091228

A621 Written request for application examination

Effective date: 20100526

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111209

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20111213

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120131

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20120313

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120717