JP2009023745A - ローラ経路の隙間調整装置及び記録装置 - Google Patents

ローラ経路の隙間調整装置及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ローラ経路内に多数枚の被送り材が供給された場合の被送り材の詰まりを防止し、平常時の円滑な被送り材の搬送を維持し得るローラ経路の隙間調整装置を提供する。
【解決手段】ローラ14と該ローラ14に対向する経路部材22との間に形成されるローラ経路の隙間調整装置であって、前記ローラのローラ軸18を軸支する軸受部31と、該軸受部31を一体に保持するホルダ部32と、前記ホルダ32部に設けられ、前記ローラ14が回転した際の平常時は前記ローラ軸18及び前記ローラ14を一定位置に保持し、前記ローラ14に設定負荷以上の負荷が加わったときに前記ローラ軸及び前記ローラの移動を可能にする移動可能手段33とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路の隙間を、該ローラ経路にかかる負荷の大きさによって自動的に調整するようにしたローラ経路の隙間調整装置及び該ローラ経路の隙間調整装置を備えた記録装置に関する。
以下、記録装置の一例としてインクジェットプリンタを例に採って説明する。インクジェットプリンタには、給送用ローラにより用紙を1枚ずつ自動的に連続給紙することができる自動給送装置が設けられている。当該自動給送装置は、一般的に複数枚の用紙を積畳状態で載置し得る給送用トレイと、該給送用トレイ上には積畳された用紙を給送用ローラに向けて押し上げるホッパと、該ホッパとの挟圧送り作用によって給送用トレイ上の上位の用紙をピックアップする給送用ローラと、前記ホッパと給送用ローラとによる挟圧送り作用によって給送された用紙を用紙の搬送経路に導く経路部材と、重送されて送られてきた複数枚の用紙を記録の実行に使用する最上位の用紙と後続の用紙とに分離する分離手段と、分離された後続の用紙を給送用トレイ上に戻す戻し手段とが設けられている。
また、前記給送用ローラと、該給送用ローラの下方に対向配置されている経路部材との間には、約0.3mmの隙間を有するローラ経路が形成されている。そして、該ローラ経路の隙間の寸法的なばらつきを少なくするために、下記の特許文献1に示すように、給送用ローラのローラ軸の一部に当接する撓み規制部を設ける構造が提供されている。しかし、該撓み規制部を設けると給送用ローラのローラ軸の撓みが規制されるため、ローラ経路の隙間が厳格になり過ぎ、予想を超えるような多くの枚数の用紙がローラ経路に入ると、紙詰まり等を生じさせ、給送用ローラと経路部材に過大な負荷を加えて給送動作を停止させたり、周辺各部位に不具合を生じさせる問題があった。
特開2006−225103号公報
本発明は、上記背景技術が抱える問題点の存在を踏まえてなされたものであって、ローラ経路内に例えば予想を超えるような多数枚の被送り材が給送された場合に、一時的にローラ経路の隙間を平常時よりも大きくなるようにして被送り材の詰まりを防止し、平常時には設定値の小さい隙間に復帰させて被送り材の円滑な給送を維持し得るようにしたローラ経路の隙間調整装置及び該ローラ経路の隙間調整装置を備えた記録装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために本発明の第1の態様に係るローラ経路の隙間調整装置は、ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路の隙間調整装置であって、前記ローラのローラ軸を軸支する軸受部と、該軸受部を一体に保持するホルダ部と、前記ホルダ部に設けられ、前記ローラが回転した際の平常時は前記ローラ軸及び前記ローラを一定位置に保持し、前記ローラに設定負荷以上の負荷が加わったときに前記ローラ軸及び前記ローラの移動を可能にする移動可能手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、ローラで被送り材を給送する際に、ローラと経路部材との間に設定負荷より小さな負荷が作用している状態では、ローラ軸とローラは移動せず、ローラ経路の隙間は予め定められた平常時の寸法を維持する。一方、設定負荷以上の負荷が作用した状態では当該移動可能手段が作用するようになり、ローラ軸とローラとが移動してローラ経路の隙間を拡張する。
これにより、ローラ経路内に例えば予想を超えるような多数枚の被送り材が給送された場合に、一時的にローラ経路の隙間が平常時よりも大きくなることができるので、被送り材の詰まりを防止でき、ローラと経路部材に過大な負荷を加えて給送動作を停止させたり、周辺各部位に不具合を生じさせる問題を無くすことができる。また、前記移動可能手段がローラ及びローラ軸を保持しているホルダ部に一体に設けることができるので、部品点数の増加を招かず、装置の小型軽量化にも寄与する。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係るローラ経路の隙間調整装置において、前記移動可能手段は、前記ホルダ部に設けられるスリットによって構成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、当該移動可能手段を極めて簡単な構造によって構成でき、しかも部品点数の増加を招かず、装置の小型軽量化にも寄与することができる。
本発明の第3の態様は、前記第2の態様に係るローラ経路の隙間調整装置において、前記移動可能手段は、前記スリットによって前記ホルダ部に形成された変形容易部を備えることを特徴とするものである。
本態様によれば、移動可能手段はスリットによってホルダに形成された変形容易部を備えている。すなわち、ホルダ部自体の一部に変形が容易な部分が形成されているので、ホルダ全体としては剛性が高くてほとんど変形しない状態でも、当該変形容易部が前記ローラに設定負荷以上の負荷が加わったときに主として変形することで、前記ローラ軸及び前記ローラの移動を可能にしている。従って、当該移動可能手段をホルダ自体を利用して極めて簡単に構成することができ、しかも部品点数の増加を招かず、装置の小型軽量化にも寄与することができる。
具体的には、前記スリットを例えば長穴形状に形成してホルダ部周縁の一部には細幅部ができるようにすると、この細幅部が当該変形容易部として機能しうる。この細幅部の部分では、ホルダ部自体の有する剛性が弱められ、撓み変形し易くなるからである。
本発明の第4の態様は、前記第1の態様に係るローラ経路の隙間調整装置において、前記移動可能手段は、前記軸受部に軸受ポジションから変位可能に軸支されている状態の前記ローラ軸を前記軸受ポジションに向けて押圧部材で押圧する構成であることを特徴とするものである。
本態様によれば、当該押圧部材によってローラ軸を軸受け部における軸受ポジションに向けて押圧する構成にしたので、ホルダ部に加工を加えること無く、設定負荷以上の負荷が加わったときは、前記押圧部材の押圧力に抗してローラ軸とローラの移動を可能にすることができる。
ここで、前記押圧部材は一端がローラ軸に作用し、他端がホルダ部に係止されている捩りコイルバネによって構成するのがよい。捩りコイルバネの線径や作用長あるいは材質等を適宜可変することによってバネ定数を調整し、設定負荷以上の負荷が加わった時にローラ軸とローラの移動を可能にするように構成することができる。
本発明の第5の態様に係るローラ経路の隙間調整装置は、ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路の隙間調整装置であって、前記ローラが回転した際の平常時は前記経路部材を一定位置に保持し、該経路部材の設定負荷以上の負荷が加わったときには当該経路部材自体を移動可能にする移動可能手段を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、ローラと経路部材との間に設定負荷より小さな負荷が作用している状態あるいは無負荷の状態では、経路部材は移動せず、ローラ経路の隙間は予め定められた平常時の寸法を維持する。一方、設定負荷以上の負荷が作用した状態では移動可能手段が作用するようになり、経路部材が移動してローラ経路の隙間を拡張する。
これにより、ローラ経路内に例えば予想を超えるような多数枚の被送り材が給送された場合に、一時的にローラ経路の隙間が平常時よりも大きくなることができるので、被送り材の詰まりを防止でき、ローラと経路部材に過大な負荷を加えて給送動作を停止させたり、周辺各部位に不具合を生じさせる問題を無くすことができる。
本発明の第6の態様に係るローラ経路の隙間調整装置は、前記第1の態様から第5の態様のいずれか一つに係るローラ経路の隙間調整装置において、前記ローラは、被記録材の一面に当接して被記録材を給送する給送用ローラであり、前記経路部材は、前記給送用ローラに対して一定の隙間を隔てて対向配置され、前記被記録材の他面を支持して該被記録材の給送を案内する部材であることを特徴とするものである。
本態様によれば、被記録材の給送部において設けられる給送用ローラと経路部材との間に形成されるローラ経路に対する被記録材の詰まりや給送不良が防止され、周辺各部位に及ぼす不具合も回避される。
本発明の第7の態様に係る記録装置は、ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路を備える給送装置と、前記給送装置から給送される被記録材に記録を実行する記録実行手段と、を備える記録装置であって、前記給送装置は前記第1の態様から第6の態様のいずれか一つに記載のローラ経路の隙間調整装置を備えることを特徴とするものである。
本態様によれば、ローラ経路部を備える記録装置において、前記各態様の作用効果を得ることができる。
以下、本願発明に係るローラ経路の隙間調整装置及び該ローラ経路の隙間調整装置を備えた記録装置について説明する。最初に本願発明の記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ100を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。尚、ここで説明するインクジェットプリンタ100は、例えばA4サイズ以下の被記録材(本明細書において被送り材、用紙ともいう)Pを対象にした比較的コンパクトなタイプのインクジェットプリンタである。勿論、本発明はこのタイプに限定されない。このインクジェットプリンタ100は、記録装置本体の一例であるプリンタ本体3を備え、該プリンタ本体3の後部寄りの上部に給送用トレイ5上に積畳されている用紙Pを1枚ずつ連続して給送することができる自動給送装置2を備えている。
自動給送装置2は、複数枚の用紙Pを積畳状態で載置し得る給送用トレイ5と、該給送用トレイ5上に積畳された用紙Pを給送用ローラ14に向けて押し上げるホッパ16と、該ホッパ16との挟圧送り作用によって給送用トレイ5上の上位の用紙Pをピックアップする給送用ローラ14と、前記ホッパ16と給送用ローラ14とによる挟圧送り作用によって給送された用紙Pを該用紙Pの搬送経路に導く経路部材22と、重送されて送られてきた複数枚の用紙Pを記録の実行に使用する最上位の用紙Pと、最上位以外の用紙Pとに分離する分離パッドやリタードローラ等によって構成される図示しない分離手段と、分離された後続の用紙Pを給送用トレイ5上に戻す戻し手段としての戻しレバー7とを備えることによって基本的に構成されている。
この他、給送用トレイ5には、用紙Pの左右のエッジに当接して用紙Pの給送を案内するエッジガイド15が設けられている。また、給送用ローラ14の用紙搬送方向の下流位置には搬送用駆動ローラと搬送用従動ローラとの一対のニップローラによって構成されている搬送用ローラ19が設けられている。搬送用ローラ19の用紙搬送方向の下流位置には、記録実行手段である記録ヘッド13、記録ヘッド13の走査方向への走査手段であるキャリッジ10、用紙Pの下面を支承し記録ヘッド13との間のギャップPGを規定するプラテン28とが設けられている。
また、前記記録ヘッド13やプラテン28の用紙搬送方向の下流位置には、記録実行後の用紙Pを排出する排出用駆動ローラと排出用従動ローラとの一対のニップローラによって構成されている排出用ローラ20が設けられている。排出用ローラ20の用紙搬送方向の下流位置には、記録実行後の用紙Pをスタックするための載置面30が上面に形成された排出用スタッカ8が設けられている。
[実施例1]
次に、このようにして構成されるインクジェットプリンタ100の給送用ローラ14と経路部材22との間に一例として適用される本発明のローラ経路の隙間調整装置1について図面に基づいて具体的に説明する。
図2はローラ経路の隙間調整装置を給送用ローラを保持するローラ保持部材に適用した実施例を示す自動給送装置の斜視図、図3は同ローラ保持部材周辺を拡大して示す斜視図である。図4は同自動給送装置の側断面図、図5は同自動給送装置の平常時の用紙の給送状態を拡大して示す側断面図である。また図6は同自動給送装置の設定負荷以上の負荷が加わった場合の用紙の給送状態を拡大して示す側断面図、図7はローラ経路に作用する負荷とローラ経路の隙間との関係を示すグラフである。
本実施の形態に係るローラ経路の隙間調整装置は、給送用ローラ14と一体のローラ軸18を回転可能な状態で軸支する軸受部31と、該軸受部31と一体成形によって形成され、該軸受部31によって軸支されたローラ軸18と給送用ローラ14を保持する合成樹脂製のホルダ部32とを備えている。更に、前記軸受部31とホルダ部32との接続部位に設けられ、設定負荷Qより小さな負荷Fがかかっている状態あるいは無負荷の状態の平常時はローラ軸18と給送用ローラ14を一定位置に保持し、給送用ローラ14に設定負荷Q以上の負荷Fが加わった時にローラ軸18と給送用ローラ14の移動を可能にする移動可能手段33とを備えている。
給送用ローラ14は、周面に用紙Pの上面に当接して送り作用をする湾曲した送り作用面34と、用紙Pの上面から退避する平坦な退避面35とが連続的に形成された側面視D型断面の駆動ローラによって一例として構成されている。給送用ローラ14の中心には、キャリッジ10の移動方向に平行に延びるローラ軸18が一体に設けられている。該ローラ軸18はその長さがキャリッジ10の移動範囲の約4分の1程度に短く構成されている。そして、該ローラ軸18の一端は、プリンタ本体3の向かって右側に位置するサイドフレーム36によって回転自在に支持されている。一方、ローラ軸18の他端はローラ保持部材37の前記軸受部31によって回転自在に支持されている。
ローラ保持部材37は、プリンタ本体3の左右のサイドフレーム36、36の間に架け渡されている図示しないメインフレームに対して固定状態で取り付けられている。そして、ローラ保持部材37は、前記メインフレームに取り付けられているブロック状の取付け部38と、該取付け部38から給送用トレイ5側に張り出したフード状のカバー部39とを備える前記ホルダ部32を備えている。また、該ホルダ部32には、上述したように軸受部31が移動可能手段33を介して一体成形によって設けられている。尚、軸受部31は一例として矩形平板状の部材によって構成されており、該軸受部31には前記ローラ軸18の他端部の一部を受け入れて該ローラ軸18と給送用ローラ14とを回転自在に支承する嵌合穴40が形成されている。
本実施例では、移動可能手段33は前記カバー部39の軸受部31との接続部位に設けられるスリット41によって構成されている。該スリット41は、給送用ローラ14の送り方向にほぼ沿って延びる長穴形状に形成されており、前記軸受部31よりも給送用トレイ5側に長尺に形成されたスリット41の下方に変形容易部としての細幅部42が設けられている。そして、このようにして構成される給送用ローラ14、ローラ軸18及びローラ保持部材37の下方には、図4に示すように、山型断面をした上述した経路部材22が設けられている。
経路部材22は、給送用トレイ5上に積畳された用紙Pを該用紙Pの搬送経路に円滑に導くための部材である。経路部材22には給送用トレイ5上に積畳された用紙Pの下端縁を支承しながらホッパ16の上昇に伴う給送用ローラ14に向けての用紙Pの移動を案内する上り傾斜の案内傾斜面43と、給送用ローラ14とホッパ16との挟圧送り作用によって給送された上位の用紙Pを該用紙Pの搬送方向下流に位置する搬送用ローラ19に導くための下り傾斜の経路作用面44とが連続するように形成されている。そして、前記給送用ローラ14における送り作用面34と前記経路作用面44との間に形成されている空間が給送時に用紙Pが通るローラ経路45になっている。
尚、当該ローラ経路45の高さ方向の隙間tは、一例として0.3mm程度に設定されている。これは通常の厚さの用紙Pであれば、2、3枚程度の用紙Pがローラ経路45内に進入できる隙間である。
次に、図5乃至図7に基づいて、本発明のローラ経路の隙間調整装置1の作動態様を、(1)平常時と、(2)高負荷時に分けて以下詳しく説明する。
(1)平常時(図5、図7参照)
ローラ経路45の上下面に負荷Fがかかっていない無負荷の状態と、設定負荷Qに満たない低負荷がかかっている平常時の状態では、図7に示すように、ローラ経路45の隙間tはほとんど変化せず、上述した0.3mm程度の大きさを保っている。すなわち、ローラ軸18と給送用ローラ14の位置は当初の一定位置のままである。また、この状態では図5に示すように、カバー部39に設けられている変形容易部としての細幅部42は、撓み変形することなく、スリット41もそのまま開口寸法を維持している。そして、ローラ経路45内に進入した最上位の用紙Pは、ローラ経路45を通り、経路作用面44によって案内されて下流位置の搬送用ローラ19に向かって導かれる。
その際、最上位以外の次位以降の用紙Pは、図示しない分離手段によって前記搬送用ローラ19よりも上流位置において前記最上位の用紙Pと分離され、戻しレバー7によって給送用トレイ5上に戻される。
(2)高負荷時(図6、図7参照)
ローラ経路45の上下面に設定負荷Q以上の高負荷が加わっている高負荷時の状態では、図7に示すように、ローラ経路45の隙間tは急激に大きくなってローラ経路45の隙間tを広げ、ローラ経路45の入り口部において生ずる用紙Pの紙詰まり等を防止する。また、この状態では図6に示すように、カバー部39に設けられている変形容易部としての細幅部42は、撓み変形する。そして、スリット41の開口寸法も幾分狭くなり、ローラ軸18と給送用ローラ14の位置を上方に移動させる。そして、前記(1)平常時の場合と同様、ローラ経路45内に進入した最上位の用紙Pは、ローラ経路45を通り、経路作用面44によって案内されて下流位置の搬送用ローラ19に向かって導かれる。
その際、最上位以外の用紙Pは、図示しない分離手段によって前記最上位の用紙Pと分離されて戻しレバー7によって給送用トレイ5上に戻される。この場合は、戻しレバー7によって戻される用紙の枚数は平常時よりも多くなるが、この戻しの際は給送用ローラ14の前記平坦な退避面35が前記経路部材22の経路作用面44と対向しているため、隙間は大きくなっており、容易に戻すことができる。
[実施例2]
本願発明に係るローラ経路の隙間調整装置及び該ローラ経路の隙間調整装置を備えた記録装置100は以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
図8はスリットないし細幅部の構成を異ならせた他の種々の実施例を示す側断面図、図9はスリット内に弾性突起片を設けた他の種々の実施例を示す側断面図である。
例えば、スリット41の形状は、前記実施例のように直線的な形状に限らず、図8(a)に示すように円弧状等、湾曲した形状のスリット46であってもよい。また、スリット41の数も1つに限らず、図8(b)に示すように直列的に2本設ける等、複数本設けることも可能であるし、細幅部42の数も図8(c)に示すように軸受部31を挟んで2ヶ所に設ける等、複数設けることが可能である。
また、図9に示すように、スリット41内に設定負荷Q以上の負荷Fが加わった時に座屈する弾性突起片47、48、49を設けるようにすることが可能である。このうち図9(a)はきのこ状の弾性突起片47と棒状の弾性突起片48を組み合わせた実施例、図9(b)は棒状の弾性突起片48を軸心をずらして組み合わせた実施例、図9(c)は肉薄のリブ状の弾性突起片49を設けた実施例をそれぞれ示している。
[実施例3]
図10は移動可能手段として押圧部材を適用した他の実施例を示す側断面図である。この実施例は、前記移動可能手段33は、軸受部31に軸受ポジション(図10に示したローラ軸18の位置)から変位可能に軸支されている状態のローラ軸18を前記軸受ポジションに向けて押圧部材50で押圧する構成である。
具体的には、移動可能手段33は、軸受部31とホルダ部32との接続部位に作用してローラ軸18を押圧する、前記ローラ保持部材37とは別体の押圧部材50によって構成されている。この実施例では、ローラ軸18との嵌合部に上下方向に延びる嵌合長穴54を設けると共に、前記押圧部材50を一端がローラ軸18に作用し、他端がホルダ部32に係止されている捩りコイルバネ51によって構成されている。尚、押圧部材50としては板バネや圧縮コイルバネ等、種々のバネ部材が適用可能である。
[実施例4]
図11は経路部材側に移動可能手段を設けた他の実施例を示す側断面図である。この実施例は、給送用ローラ14が回転した際の平常時は前記経路部材22を一定位置に保持し、該経路部材22の設定負荷以上の負荷が加わったときには当該経路部材22自体を移動可能にする移動可能手段53を備えているものである。
具体的には、この移動可能手段53は、経路部材22の経路作用面44に近い部分に空洞部52を形成することで、平常時は経路部材22の経路作用面44を一定位置に保持し、該経路作用面44に設定負荷Q以上の負荷Fが加わった時に経路作用面44を下方に移動させてローラ経路45の隙間tを広げるようにするように構成されている。
[他の実施例]
この他、本発明のローラ経路の隙間調整装置は、給送用ローラ14と、給送用ローラ14の下方に設けられる経路部材22との間に形成されるローラ経路45に限らず、駆動ローラであるか従動ローラであるかを問わず、種々のローラ14と種々の経路部材22との間、あるいは一対のローラ14、14間(この場合は一方のローラ14が経路部材として位置付けられる)に形成される種々のローラ経路45に対して適用可能である。
また、本発明のローラ経路の隙間調整装置は、記録装置100に限らず、上述したようなローラ経路45を有する種々の装置や機器に適用することが可能である。
本発明に係るインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図。 同プリンタの自動給送装置を示す斜視図。 同自動給送装置のローラ保持部材周辺を拡大して示す斜視図。 同自動給送装置を示す側断面図。 本発明に係り、平常時のローラ経路の隙間調整装置の作動態様を示す側断面図。 本発明に係り、高負荷時のローラ経路の隙間調整装置の作動態様を示す側断面図。 ローラ経路の負荷と隙間との関係を示すグラフ。 本発明に係るローラ経路の隙間調整装置の他の実施例を示す側断面図。 本発明に係るローラ経路の隙間調整装置の更に他の実施例を示す側断面図。 本発明に係るローラ経路の隙間調整装置の更に他の実施例を示す側断面図。 本発明に係るローラ経路の隙間調整装置の更に他の実施例を示す側断面図。
符号の説明
2 自動給送装置、3 プリンタ本体(記録装置本体)、5 給送用トレイ、7 戻しレバー(戻し手段)、8 排出用スタッカ、10 キャリッジ、13 記録ヘッド、14 給送用ローラ(ローラ)、15 エッジガイド、16 ホッパ、18 ローラ軸、19 搬送用ローラ、20 排出用ローラ、22 経路部材、28 プラテン、30 載置面、31 軸受部、32 ホルダ部、33 移動可能手段、34 送り作用面、35 退避面、36 サイドフレーム、37 ローラ保持部材、38 取付け部、39 カバー部、40 嵌合穴、41 スリット、42 細幅部、43 案内傾斜面、44 経路作用面、45 ローラ経路、46 スリット、47 弾性突起片、48 弾性突起片、49 弾性突起片、50 押圧部材、51 捩りコイルバネ、52 空洞部、53 移動可能手段、54 嵌合長穴、100 インクジェットプリンタ(記録装置)、P 用紙(被記録材、被送り材)、PG ギャップ、Q 設定負荷、F 負荷、t 隙間

Claims (7)

  1. ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路の隙間調整装置であって、
    前記ローラのローラ軸を軸支する軸受部と、
    該軸受部を一体に保持するホルダ部と、
    前記ホルダ部に設けられ、前記ローラが回転した際の平常時は前記ローラ軸及び前記ローラを一定位置に保持し、前記ローラに設定負荷以上の負荷が加わったときに前記ローラ軸及び前記ローラの移動を可能にする移動可能手段と、を備えることを特徴とするローラ経路の隙間調整装置。
  2. 請求項1に記載のローラ経路の隙間調整装置において、
    前記移動可能手段は、前記ホルダ部に設けられるスリットによって構成されていることを特徴とするローラ経路の隙間調整装置。
  3. 請求項2に記載のローラ経路の隙間調整装置において、
    前記移動可能手段は、前記スリットによって前記ホルダ部に形成された変形容易部を備えることを特徴とするローラ経路の隙間調整装置。
  4. 請求項1に記載のローラ経路の隙間調整装置において、
    前記移動可能手段は、前記軸受部に軸受ポジションから変位可能に軸支されている状態の前記ローラ軸を前記軸受ポジションに向けて押圧部材で押圧する構成であることを特徴とするローラ経路の隙間調整装置。
  5. ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路の隙間調整装置であって、
    前記ローラが回転した際の平常時は前記経路部材を一定位置に保持し、該経路部材の設定負荷以上の負荷が加わったときには当該経路部材自体を移動可能にする移動可能手段を備えていることを特徴とするローラ経路の隙間調整装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のローラ経路の隙間調整装置において、
    前記ローラは、被記録材の一面に当接して被記録材を給送する給送用ローラであり、
    前記経路部材は、前記給送用ローラに対して一定の隙間を隔てて対向配置され、前記被記録材の他面を支持して該被記録材の給送を案内する部材であることを特徴とするローラ経路の隙間調整装置。
  7. ローラと該ローラに対向する経路部材との間に形成されるローラ経路を備える給送装置と、前記給送装置から給送される被記録材に記録を実行する記録実行手段と、を備える記録装置であって、
    前記給送装置は請求項1〜6のいずれか1項に記載のローラ経路の隙間調整装置を備えることを特徴とする記録装置。
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