JP2009023509A - 車両の操舵制御方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軌道系交通システムにおいて、前後進両方向に走行可能で、かつ前進又は後進時に前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿ることが可能なきめ細かな操舵制御を可能とする自動操舵機構を実現する。
【解決手段】出発前に、出発地点から目的地点までの軌道条件、走行条件及び車両条件から、軌道の変化点ごとに前後輪のパターン操舵角を表にしたパターン操舵角テーブルを作成し、該パターン操舵角に基づいて車両12の操舵を行なうとともに、走行中の車両12の軌道幅方向位置を検知し、車両12の軌道幅方向位置が目標位置となるための修正操舵角ΔXa、ΔXbを算出し、該修正操舵角をパターン操舵角Xao,Xboに加えて目標操舵角を算出し、該目標操舵角により前後輪18,22を操舵するようにし、該パターン操舵角、修正操舵角及び目標操舵角を前後輪で夫々独立して算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両が予め定められた軌道上を走行し、車両の前輪および後輪をアクチュエータを備えた操舵機構によって該軌道上から外れないように自動操舵する車両の操舵制御方法及び装置に関し、所謂フィードフォワード制御とフィードバック制御を組み合わせて、きめ細かな操舵制御を可能にしたものである。
従来、車両が定められた軌道上を走行し、ゴムタイヤで車体を支持し、これを駆動回転することによって走行する新交通システムの車両においては、通常、レール上を走行する鉄道車両と異なり、走行輪であるゴムタイヤを定められた軌道に沿って転向するための操舵装置が装備されている。
この種の操舵装置として、特許文献1(実開平5−8613号公報)には、誘導経路に沿って配設された誘導ケーブルから発生する磁界の強度の大小を、走行する走行車両に設けた左右対の磁気センサで検知し、これらの出力値から誘導ケーブルに対する走行車両の偏倚量を演算し、該偏倚量が小さくなる方向に操舵することにより、車両を誘導経路に沿って走行させるようにする操舵制御装置が開示されている。
しかし、かかるフィードバック制御による操舵制御のみでは、新交通システムのように最大80km/hになる高速走行には追従できないため、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿る、即ち、走行軌跡を一定の左右変位幅内に収めるような、きめ細かな操舵制御ができないおそれがある。
また、特許文献2(特開2001−243033号公報)には、予め記憶されるコース形状に基づいた制御目標値を用いることなく、走行車両の操舵制御を行なう車両の操舵制御装置が開示されている。この装置は、コース上に磁気マーカを設置し、車両の走行距離やGPS、路車間通信等から車両の走行位置を検知しながら、該磁気マーカを検知して磁気マーカの位置から車両が走行すべきコースを推定し、推定されたコースに基づいて操舵制御するようにしている。
しかし、コース推定手段は、計算が複雑であり、計算時間が長くかかり、各地点でコースを推定する必要があるために、制御の応答速度が遅れるおそれがある。また、前輪のみの操舵であるため、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿るためのきめ細かい制御ができない。また、ヨー角を考慮した車両の運動方程式による制御を行なうため、安定性は向上するが、4輪操舵の場合でも、前後輪の制御が相互に影響を及ぼすため、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿るためのきめ細かな制御ができないおそれがある。
また、磁気マーカによる軌道幅方向位置の離散的検知では、制御指令値を更新するための条件取得が離散的となるため、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿るためのきめ細かい制御ができないおそれがある。前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿るためのきめ細かい制御ができなければ、乗り心地が悪くなる上に、結果的に軌道幅を大きくする必要が生じ、建設コストが増す問題がある。
先に、本出願人は、車両が予め定められた軌道上を走行し、車両の前輪及び後輪をアクチュエータによって自動操舵する操舵機構を備えた車両の軌道系交通システムであって、自動操舵機構が異常を起こした場合でも、車両が軌道から外れないようにするフェイルセイフ機構を備えた軌道系交通システムを提案している(特許文献3;特開2006−306334号公報)。以下、特許文献3に開示された軌道系交通システムの構成を図7及び図8により説明する。
図7及び図8に示すように、本軌道系交通システム010を備えた車両012は、軌道01に沿って走行する。この軌道01の略中央部には、断面形状がU字状の保護軌道014が路面015に対して溝状をなして設けられている。このU字状の保護軌道014は、U字形鋼を敷設することによって形成されている。
車両012の前後の下部には、車両012を支持する前輪台車016、後輪台車(図示せず)が設けられている。この前輪台車016には、前輪018の車軸044が左右方向に旋回可能に取り付けられている。前輪018は、図示しないが中子式のゴムタイヤ020が装着されている。また後輪台車には、後輪022の車軸が左右方向に旋回可能に取り付けられる。後輪022も、前輪018同様に中子式のゴムタイヤ020が装着されている。
次に、操舵機構について、前輪018側部分に絞って説明する。なお、後輪022側についても同様の構成となる。
図7及び図8に示すように、左前輪018bに接続されて前方に延びる前ステアリングアーム028aと、後方に延びる後ステアリングアーム030aとが設けられている。また、右前輪018aには、後方に延びる後ステアリングアーム030bが設けられている。左右輪の後ステアリングアーム030a、030bの後端部間には、タイロッド032が架設されている。この後ステアリングアーム030a、030bとタイロッド032とは、球面ジョイント034によって回転可能に接合されている。
また、前ステアリングアーム028aの前端部には、アクチュエータ036の可動ロッド038の端部が球面ジョイント034によって回転可能に接合している。このアクチュエータ036は、前輪台車016に取り付けられている。アクチュエータ036の具体的構造は、例えば、電動機とボールねじ構造で構成されるが、並進運動をするものであればよく、空気圧または油圧式サーボシリンダ構造や、リニアモータ構造等のものであってもよい。
なお、タイロッド032、後ステアリングアーム030a、030bによって、いわゆるアッカーマン・ジャント式リンク機構を構成し、旋回時の左右輪の旋回角度が適切にコントロールされる。また、タイロッド032で左前輪018bと右前輪018aが連動するため、左右輪の操舵が確実に行なわれる。
次に、フェイルセイフ機構011について説明する。フェイルセイフ機構011は、保護輪040が装着された保護アーム042と保護軌道14とで構成される。保護輪040は、円筒形状をしており、保護アーム042の前後端部の下面側に回転自在に支持されている。また、保護輪040は、U字状の保護軌道014の中に挿入され、その周面が保護軌道014の左右側壁014aに対向するように配設される。保護輪040の材質は、防振性と耐磨耗性の高いウレタンゴム、または、ゴムタイヤなどに用いられるスチールベルトを用いた素材などを使用するのが望ましい。
また、保護輪040と保護軌道014の側壁014aとの間は、車両012がその軌道01から左右にこれ以上偏向してはならない許容範囲より小さい隙間を有しており、操舵機構が正常な間は、保護輪040は左右側壁014aに接しないようになっている。通常この保護輪040と保護軌道014との隙間は80mm〜100mm程度に設定されている。
保護アーム042は、車両前後方向に延びた形状をし、前輪018の車軸044の下部にその中央部を回動可能に支持されている。
なお、保護輪040の高さは、図8(a)に示すように、路面015よりも上に配置することもできるし、図8(b)に示すように、路面015よりも下に配置することも可能である。このことにより、リプレース仕様に対して、既設の走行軌道に合わせた構造を選択することができ、より柔軟な対応が可能になる。
保護アーム042の端部近傍と前ステアリングアーム028aの前端部とは、連動ロッド046によって連結され、この連動ロッド046と保護アーム042とによって保護輪040を前輪018の操舵方向と同一の方向を向くように構成されている。
操舵機構は、アクチュエータ036、可動ロッド038、前ステアリングアーム028a、後ステアリングアーム030a、030bによって構成され、また連動機構は、保護アーム042、連動ロッド046によって構成されている。
また、この前ステアリングアーム028aの前端部には、2連球面ジョイント050が設けられ、この2連球面ジョイント050によって、アクチュエータ036の可動ロッド038の端部と、連動ロッド046の端部とが上下に重なった状態で前ステアリングアーム028aの前端部に接合している。このような2連球面ジョイント050を使用することで、スペースの有効利用が図れる。
かかる構成の操舵機構において、図7の制御手段082に入力される地点信号(地点情報)や自車位置情報に基づいて、制御手段082から操舵指令が出される。この操作信号によって、アクチュエータ036が作動して、アクチュエータ036によって、左前輪018bに操舵力が作用し、前ステアリングアーム028aから後ステアリングアーム030a、そこからタイロッド032を介して右前輪018aに操舵力が伝わる。
また、アクチュエータ036からの操舵力は、2連球面ジョイント50から連動ロッド046を介して保護アーム042にも伝わり、アクチュエータ036の動きに連動して保護輪040も動き、前輪018と同一方向に向く。このため、保護輪040は、保護軌道014内を保護軌道014の側壁014aと接触することなく、車両012の移動とともに移動する。
操舵機構に異常が発生したときは、保護輪040が保護軌道014の側壁014aに接触する。その後アクチュエータ036による操舵を解除して、自動操舵機構をフリー状態とすることで、保護軌道014の側壁に沿った保護アーム042の動きによって前輪018を旋回するように作用して、車両012を操舵する。
このようにフェイルセイフ機構011によって、車両の自動操舵機構に故障等が発生した場合でも、車両を安全保護し、確実に乗客を運ぶことができ、安全性、信頼性を確保できる。
実開平5−8613号公報 特開2001−243033号公報 特開2006−306334号公報
特許文献3に開示された操舵システムは、所謂フィードフォワード制御であり、車両が目標とする走行軌跡を辿るように、車両の前輪及び後輪をアクチュエータによって自動操舵し、車両を案内する。しかし、外乱要因(初期位置ズレ、走行路面不正、車両重心移動、走行振動、横風、タイヤ内圧、降雨などによる路面状態など)により、車両が目標とする走行軌跡(正確には車両の前後台車夫々の車軸中心を結ぶ線)を逸脱する場合がある。
従って、車両が目標とする走行軌跡を辿っているかどうかを正確に把握するためには、軌道幅方向の偏倚量を正確に計測する必要がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、前述のような軌道系交通システムの自動操舵機構において、フィードバック制御とフィードフォワード制御を組み合わせることにより、車両が前後進両方向に走行可能であり、前進又は後進時に、後進前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿ることが可能なきめ細かな操舵制御を可能とする操舵機構を実現することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の車両の操舵制御方法は、
車両が予め定められた軌道上を走行し、車両の前輪および後輪をアクチュエータを備えた操舵機構によって該軌道上を走行するように自動操舵する車両の操舵制御方法において、
出発前に、出発地点から目的地点までの軌道条件、走行条件及び車両条件から、軌道の変化点ごとに前後輪のパターン操舵角を表にしたパターン操舵角テーブルを作成し、出発点からの走行距離を検知しながら各変化点で該パターン操舵角に基づいて車両の操舵を行なうとともに、
走行中の車両の軌道幅方向位置を検知し、車両の軌道幅方向位置が目標位置となるための修正操舵角を算出し、
該修正操舵角をパターン操舵角に加えて目標操舵角を算出し、該目標操舵角により前後輪を操舵するようにし、
該パターン操舵角、修正操舵角及び目標操舵角を前後輪で夫々独立して算出するものである。
また、本発明の車両の操舵制御装置は、
車両が予め定められた軌道に沿って走行し、車両の前輪及び後輪をアクチュエータによって自動操舵する操舵機構を備えた車両の操舵制御装置において、
出発地点から目的地点までの距離及び軌道条件、走行条件及び車両条件を記憶した記憶手段と、
該記憶手段に記憶した情報から軌道の変化点ごとに前後輪のパターン操舵角を演算してパターン操舵角テーブルを形成する演算手段と、からなる出発前処理手段を備えるとともに、
車両の軌道幅方向位置を検知する手段と、
出発地点からの距離を検知する距離検知手段と、
前記パターン操舵角テーブルの操舵角情報、及び該距離検知手段の距離情報を入力して、任意の走行地点でのパターン操舵角を算出するとともに、該車両位置検知手段の車両位置情報を入力して、車両の軌道幅方向位置が目標位置となるための修正操舵角を算出する演算手段と、
該演算手段で算出したパターン操舵角及び修正操舵角に基づいて前記アクチュエータを制御する制御手段と、からなる走行中操舵制御手段とを備え、
該走行中操舵制御手段を前輪と後輪とで夫々独立して備えたものである。
本発明においては、出発前に、出発地点(例えば、路線の各停車駅)から目的地点(例えば、次駅)までの軌道条件(直線又は曲線の有無、カント又は勾配等の有無)、走行条件(速度パターン等)及び車両条件(ホィールベース(前後輪の中心軸間の距離)、車両重量、車両の寸法諸元、タイヤ特性等)の既知条件から、軌道の変化点(直線から緩和曲線、さらには曲線に移る間の変化点、又はこの逆の場合の変化点)における前後輪のパターン操舵角を算出し、各変化点での該パターン操舵角を表にしたパターン操舵角テーブルを作成する。そして、各変化点において、このパターン操舵角に基づいて車両の操舵を行なう。
次に、走行中の車両の軌道幅方向位置を検知し、車両の軌道幅方向位置が目標位置となるための修正操舵角を算出し、該修正操舵角をパターン操舵角に加えて目標操舵角を算出し、該目標操舵角により車両を操舵する。これによって、車両を目標とする走行軌跡上を正確に走行させることができる。
また、本発明では、走行中操舵制御手段を前輪と後輪とで夫々独立して備え、パターン操舵角、修正操舵角及び目標操舵角を前後輪で夫々独立して算出するようにしているので、車両が前後進両方向に走行可能であるとともに、前進又は後進時に、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿ることが可能なきめ細かな操舵制御が可能になる。
曲線軌道におけるパターン操舵角は、軌道の曲率半径と車両のホィールベースから求められる幾何学的な操舵角と、車両の曲線通過速度及びカントの影響でタイヤに発生するスリップアングルとの和及び差で演算することができる。
本発明方法において、出発地点から軌道の各変化点までの距離を、出発地点から各変化点までの車輪回転数を検知して求めるとともに、直前の走行区間における出発地点から目的地点までの既知の距離と該走行区間で検知した車輪回転数から求めた距離との比を表す距離係数を導出することにより、車輪の摩耗による距離検知誤差を補正できる。
既知条件は、予め記憶手段に記憶された軌道条件などの固定条件と、出発地点前の走行区間で検知され、演算手段で算出されて確定する車両重量や距離係数などの変動条件とに分類される。車両重量は空車重量と乗客重量の合計であり、出発地点での出発前に確定した後(例えば、車両のドアが閉じられた後)、ノッチ制御等のためにモニタしているエア・サスペンション(AS)圧値から検知される。
距離係数は、距離パルスセンサの検知パルスを実距離に換算する係数である。即ち、直前の走行区間での出発地点から目的地点までの概知の距離と、該走行区間でカウントした距離パルスセンサのパルス数から換算した該走行区間の距離との比を表すものである。これによって、各走行区間で距離パルスセンサで検知したパルス数に距離係数を乗ずることにより、車輪の磨耗による距離検知誤差を補正して、各走行区間の実距離を正確に演算することができる。
本発明において、曲線軌道と直線軌道間の緩和曲線におけるパターン操舵角は、曲線軌道の操舵角を線形補間することにより算出するようにするとよい。これによって、車両の軌道幅方向位置を離散的な制御ではなく、連続的な制御を行なうことができるようになる。従って、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿ることを可能にするきめ細かな制御を連続的に行なうことができる。
修正操舵角は、車両の軌道幅方向位置と目標位置との偏差と比例ゲインとの積と、微分ゲインと該偏差の時間微分との積を加算して算出するようにし、かかる構成に加えて、比例ゲインは、車両速度が増すほど小さくなるように車両速度に応じて可変とするとよい。これによって、車両速度が大きい時に操舵角の修正量を過大にならないように抑えることができる。
後輪の修正操舵角は、前輪の修正操舵角に可変の係数αを乗ずるようにし、係数αは、車両速度が大のときはα<1とし、車両速度が小又は曲線軌道走行時にはα≧1とするとよい。これによって、車両速度が大の時に後輪の修正操舵角を小さくすることにより、走行安定性を確保でき、かつ車両速度が小又は曲線軌道走行時にはα≧1とすることにより、操舵の応答性を向上させることができる。
本発明装置において、車両重量検知手段を備え、該車両重量検知手段の検知情報を前記出発前処理手段の演算手段に入力するように構成するとよい。
また、本発明装置において、車両の軌道幅方向位置検知手段は、車両に装着され、軌道に沿って配設され軌道との相対位置が変わらない位置関係で配置された地上構造物との軌道幅方向相対位置を検知するものである。
例えば、軌道の路面に設けられた保護軌道及び該車両の下方に設けられ該保護軌道に沿って移動する保護輪からなるフェイルセイフ機構を備えた軌道系交通システムでは、車両の軌道幅方向位置検知手段が車体下部の該保護軌道内に位置する部位に装着され、該保護軌道の左右側壁との軌道幅方向距離を検知することにより車両の軌道幅方向位置を検知するようにするとよい。
このように、フェイルセイフ機構を構成する保護軌道の側壁を基準位置とし、該側壁との距離を検知することにより、車両の軌道幅方向位置の検知が容易になる。例えば、検知手段として、非接触式変位計を用いれば、精度を向上できるとともに、摩耗の問題を解消することができる。
本発明によれば、車両の出発前に既知条件からパターン操舵角テーブルを作成するため、車両走行中は、パターン操舵角に関しては、出発地点からの距離検知信号の入力に対応して、該パターン操舵角テーブルを参照して線形補間するだけの簡単な制御で済む。また、修正操舵角も1箇所の偏差から当該箇所の修正操舵角を導出するだけであり、前後輪の車軸ごとに独立して制御するため、ヨー角などの車両運動を考慮する必要が無く、単純な制御で済む。このために演算速度が速く連続的にきめ細かで信頼性の高い操舵制御が可能となる。
このように、きめ細かな制御により、前後輪の車軸中心位置が概同一の軌跡をたどる(±50mm程度の一定の左右変位幅に収める)ことができ、軌道幅を大きくする必要が無く、乗心地も向上する。
また、距離係数を出発前に随時導出するため、タイヤ磨耗による動荷重半径の変動による距離検出誤差を無くすことができる。また、逆にタイヤ磨耗度合いを検知することができ、磨耗度合いに応じたコーナリングパワーを適正に設定することができる。これによりパターン操舵角を精度良く算出することができる。さらに、距離係数に応じてタイヤの交換時期を通知するようにすればメンテナンスが効率化できる。
さらに、パターン操舵角を算出しているため、修正操舵角を算出するためのゲインは、制御によるオーバシュートが乗心地に影響を与えない範囲で小さく設定することが可能である。また、車軸ごとに独立して制御するため連結車両にも容易に適用できる。
加えて、本発明を保護軌道と保護輪とからなるフェイルセイフ機構を備えた交通システムに適用する場合、車両の前後2箇所の前後輪車軸の中心位置で車体の軌道幅方向の偏差を検知することで、結果的に、前後輪側に取り付けられた保護アームの両端に装着された4箇所の保護輪が保護軌道と非接触になるよう制御されるため、制御が単純でスムーズである。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態は、軌道路面に保護軌道を有し、車両の下方に設けられ該保護軌道に沿って移動する保護輪からなるフェイルセイフ機構を備えた軌道系交通システムに適用した場合の実施形態である。図1は車両軌道を上方から視た平面説明図であり、従来の軌道系交通システムを示す図7に相当する図である。図2は制御系のブロック線図である。
図1において、図7中の部材又は機器と同一構成の部材又は機器については、図7で付された符号から筆頭のゼロを取り去った同一の符号を付しており、これら同一部材又は機器の説明は原則として省略する。図1において、車両12の操舵機構を前輪側を例にとって説明すると、アクチュエータ36aの可動ロッド38aの動きは、球面ジョイント34及びステアリングアーム39を介して左前輪タイヤ18bに伝達され、左前輪タイヤ18bを操舵する。
左前輪タイヤ18bの動きはタイロッド32を介して右前輪タイヤ18aに伝達され、右前輪タイヤ18aを操舵する。なお、タイロッド32、後ステアリングアーム30a、30bによって、いわゆるアッカーマン・ジャント式リンク機構を構成し、旋回時の左右輪の旋回角度が適切にコントロールされる。
左前輪タイヤ18bの動きは同時に連動ロッド46を介して保護アーム42に伝達され、保護アーム42を前輪18の操舵方向と同一の方向を向くように構成されている。
4個の保護輪40が前輪及び後輪側の保護アーム042の両端に装着されている。保護輪040は保護軌道14内に位置して走行し、自動操舵機構が正常に作動するとき、保護軌道14の左右側壁14aに接触しないが、自動操舵機構に異常が起きたときは、保護輪40が保護軌道14の左右側壁14aに接触して係止する。これによって、車両12が軌道から外れるのを防止している。このように、保護軌道14と2個の保護輪040を両端に装着した保護アーム42とでフェイルセイフ機構11を構成している。
コントローラ70には、軌道条件、走行条件、車両条件、その他、後述する距離パルスセンサ62によって検知された出発地点からの車輪の回転数から演算された自車位置情報等が入力され、これらの情報に基づいてアクチュエータ36に操舵指令を送っている。車軸線44aの中央部に位置する保護アーム42の下方に非接触式変位計60が取り付けられている。非接触式変位計60は、例えば、レーザ式変位計又は超音波式変位計で構成される。車両12の走行中、非接触式変位計60によって保護軌道14の左右側壁14aとの距離が検知される。この検知値により車輪12の軌道幅方向の偏倚量を求めることができる。
次に、図2により本実施形態の操舵制御装置の構成を説明する。図2において、出発前処理手段80を構成する記憶手段81には、出発地点(停車駅)から目的地点(次駅)までの軌道条件(直線又は曲線の有無、カント又は勾配等の有無)、走行条件(速度パターン等)及び車両条件(ホィールベース(前後輪の中心軸間の距離)、車両重量、車両の寸法諸元、タイヤ特性等)などの既知条件が記憶されている。
既知条件は、予め記憶手段に記憶された軌道条件などの固定条件と、出発地点前の走行区間で検知され、演算手段で算出されて確定する車両重量や距離係数などの変動条件に分類される。車両重量は空車重量と乗客重量の合計であり、出発地点での出発前に確定した後(例えば、車両のドアが閉じられた後)、ノッチ制御等のためにモニタしているエア・サスペンション(AS)圧値から検知される。
距離係数は、距離パルスセンサの検知パルスを実距離に換算する係数である。即ち、直前の走行区間での出発地点から目的地点までの既知の距離と、直前の走行時にカウントした距離パルスセンサのパルス数から換算した該走行区間の距離との比を表すものである。各走行区間で検知した出発地点からのパルス数に該距離係数を乗ずることにより、出発地点からの実距離を正確に求めることができる。
図2において、停車駅でエア・サスペンション(AS)圧値をAS圧センサ61で検知し、その信号を演算手段82に送信する。演算手段82では、軌道の変化点、即ち、直線から緩和曲線又は曲線への変化点、あるいはその逆の変化点ごとに、前後輪のパターン操舵角を演算する。変化点の位置は、停車駅からの距離を前述の方法で求める。そして、パターン操舵角テーブル作成・記憶手段83で、パターン操舵角を表にしたパターン操舵角テーブルを作成し、記憶する。なお、パターン操舵角は前輪と後輪とで夫々独立して作成される。
曲線軌道におけるパターン操舵角は、軌道の曲率半径と車両のホィールベースから求められる幾何学的な操舵角と、車両の曲線通過速度及びカントの影響でタイヤに発生するスリップアングルとの和で演算する。図3において、軌道1を矢印a方向に走行する車両12において、曲率半径Rと車両12のホィールベース(前後輪の中心軸間の距離)Lt、及び車両の曲線通過速度及びカントの影響でタイヤに発生するスリップアングルを考慮して、左右前輪18a、18bの操舵角fa、fbと、左右後輪22a、22bの操舵角ra、rbが演算される。これによって、保護アーム42の操舵角Sも決定する。
図4にパターン操舵角の算出要領を示す。図4において、停車駅Aから次駅Bまでの間の1から10までの各走行区間のうち、xは直線軌道、yは直線軌道から曲線軌道に移行する区間であって、曲率が徐々に変わる緩和曲線軌道、zは区間全域で一定の曲率をもつ曲線軌道であることを示す。かかる軌道を車両が走行する場合、直線軌道xのパターン操舵角はゼロであり、曲線軌道zでのパターン操舵角はα又はβとする。
図5に、図4での停車駅Aから次駅B間の1から10までの走行区間のパターン操舵角を作成したパターン操舵角テーブルを示す。なお、緩和曲線軌道yでは、図4に示すように、ゼロとα又はβとの間を線形補間(比例補間)することにより、α1〜α5又はβ1〜β5のように異なるパターン操舵角となる。
このように前輪及び後輪で独立して作成したパターン操舵角テーブルを、夫々走行中操舵制御手段90の前輪用演算手段91a及び後輪用演算手段91bに送信する。また、前輪用演算手段91aには前輪側に設置された非接触式変位計60aで検知した車両12の軌道幅方向位置の偏位量が入力されるとともに、後輪用演算手段91bには後輪側に設置された非接触式変位計60bで検知した車両12の軌道幅方向位置の偏位量が入力される。
また、距離パルスセンサ62で検知した停車駅Aから現在走行位置までのパルス数が前輪用演算手段91a及び後輪用演算手段91bに入力される。
前輪用演算手段91a及び後輪用演算手段91bでは、入力された各種検知信号に基づいて操舵角を演算し、この演算された操舵角を前輪用制御手段92a及び後輪用制御手段92bに送信する。前輪用制御手段92a及び後輪用制御手段92bでは、この演算された操舵角に基づいて操舵指令Xa及びXbを夫々前輪用アクチュエータ36a及び後輪用アクチュエータ36bに送り、これらアクチュエータを作動させる。
前輪側アクチュエータ36a、及び後輪側アクチュエータ36bの可動ロッド38a、38bの動きは、これらアクチュエータに設けられた位置センサ63a、63bで検知し、フィードバック制御される。
次に、本実施形態の操舵制御の手順を図6により説明する。この場合、車両12が矢印a方向に進行する場合を例にとって説明する。図6において、まず、距離パルスセンサ62で出発地点(停車駅A)からの現在の走行距離を検知する(ステップ1)。次に、車両走行方向が正しい方向であるかを判定する(ステップ2)。次に、前述の方法で演算手段82により、各変化点での前輪側パターン操舵角Xao及び後輪側パターン操舵角Xboを算出する(ステップ3)。
車両12は、各変化点で算出されたパターン操舵角に基づいて操舵される。また、緩和曲線軌道では、図4に示すやり方で線形補間してパターン操舵角を算出し、該算出値で操舵する。
次に、非接触式変位計60a、60bにより前輪車軸側及び後輪車軸側で夫々車両12の軌道幅方向位置の偏位量Ya、Ybを検知する(ステップ4)。
次に、車両12がa方向に走行しているか、あるいはb方向に走行しているかを判定する(ステップ5)。
次に、車両12の進行方向(a方向又はb方向)に応じた算式により前輪側修正操舵量ΔXa及び後輪側修正操舵量ΔXbを算出する。車両12の車軸中心位置と軌道側目標位置(保護軌道14の側壁14a)との相対的な左右変位差が偏位量であり、比例ゲインKpと偏位量Ya、Ybとの積と、微分ゲインKdと偏位量Ya、Ybの時間微分dYa/dt、dYb/dtとの積を足し合わせて、修正操舵量を算出する。前輪側修正操舵角ΔXaと後輪側修正操舵角ΔXbとは、夫々独立して算出される。
なお、図6に示す修正操舵角の算式では、偏位量の符号は、保護アーム42が保護軌道14の側壁14aに近づく方向をマイナス(−)とし、側壁14aから遠ざかる方向をプラス(+)としている。また、アクチュエータ36a、36bの可動ロッド38a、38bが突出する方向をプラス(+)とし、可動ロッド38a、38bが引っ込む方向をマイナス(−)としている。
走行安定性を高めるため、比例ゲインKpは走行速度が増すほど小さくし、可変とする。また、走行安全性を高めるため、後輪の修正操舵角には前輪の修正操舵角に対して係数αを乗ずる。走行速度が大のときはα<1とし、低速又は曲線軌道走行時にはα≧1と設定する。
このように、演算手段91a、91bでパターン操舵角に修正操舵角を加えた目標操舵角を算出し、この目標操舵角に基づいて制御手段92a、92bから操舵指令Xa、Xbが前輪又は後輪で独立してアクチュエータ36a、36bに発信され、車両12を自動操舵する。目標操舵角は、走行輪の操舵に機械的にリンクされたアクチュエータの目標位置に換算され(又は目標操舵角をアクチュエータの位置換算値に置き換えてもよい。)、コントローラ70より発する目標位置指令とアクチュエータの位置センサ63a、63bのフィードバック信号によりアクチュエータの可動ロッド38a、38bを位置制御する。この操舵制御は車両12の走行が終了するまで継続される(ステップ6)。
本実施形態によれば、車両12の出発前に既知条件からパターン操舵角テーブルを作成するため、車両走行中は、パターン操舵角に関しては、出発地点からの距離検知信号の入力に対応して、該パターン操舵角テーブルを参照して線形補間するだけの簡単な制御で済む。また、修正操舵角も1箇所の偏差から当該箇所の修正操舵角を導出するだけであり、前後輪の車軸ごとに独立して制御するため、ヨー角などの車両運動を考慮する必要が無く、単純な制御で済む。このために演算速度が速く連続的にきめ細かで信頼性の高い操舵制御が可能となる。
このように、きめ細かな制御により、前後輪の車軸中心位置が概同一の軌跡をたどる(±50mm程度の一定の左右変位幅に収める)ことができ、軌道幅を大きくする必要が無く、乗心地も向上する。
また、距離係数を出発前に随時導出するため、タイヤ磨耗による動荷重半径の変動による距離検出誤差を無くすことができる。また、逆にタイヤ磨耗度合いを検知することができ、磨耗度合いに応じたコーナリングパワーを適正に設定することができる。これによりパターン操舵角を精度良く算出することができる。さらに、距離係数に応じてタイヤの交換時期を通知するようにすればメンテナンスが効率化できる。
また、パターン操舵角を算出しているため、修正操舵角を算出するためのゲインは、制御によるオーバシュートが乗心地に影響を与えない範囲で小さく設定することが可能である。また、車軸ごとに独立して制御するため連結車両にも容易に適用できる。
さらに、変位計60は、レーザ式変位計又は超音波式変位計の非接触式変位計で構成されているので、検知精度及び応答性が良く、かつ摩耗の問題を起こさない。
加えて、本実施形態の操舵制御を、保護軌道14と保護輪40とからなるフェイルセイフ機構11を備えた軌道系交通システム10に適用しているため、車両12の前後2箇所の前後輪車軸の中心位置で車体の左右変位を検知することで、結果的に4箇所の保護輪40が保護軌道14と非接触になるよう制御されるため、制御が単純でスムーズである。
本発明によれば、新交通システムにおいて、車両が前後進両方向に走行可能であるとともに、前進又は後進時に、前後輪の車軸中心位置が略同一の軌跡を辿ることが可能なきめ細かな操舵制御を可能とする自動操舵機構を実現することができる。
本発明の一実施形態の平面説明図である。 前記実施形態の制御装置を示すブロック線図である。 前記実施形態の幾何学的操舵角を示す平面説明図である。 前記実施形態のパターン操舵角の算出要領を示す説明図である。 前記実施形態のパターン操舵角テーブルを示す図表である。 前記実施形態の操舵制御手順を示すフローチャートである。 従来の軌道系交通システムの自動操舵機構を示す平面説明図である。 (a)は、図7に示すC−C断面図であり、(b)は、(a)の変形例を示す説明図である。
符号の説明
01、1 軌道
011,11 フェイルセイフ機構
012,12 車両
014,14 保護軌道
014a、14a 左右側壁
018a、018b、18a、18b 前輪
022a、022b、22a、22b 後輪
036、36a、36b アクチュエータ
10 軌道系交通システム
11 フェイルセイフ機構
60a、60b 非接触式変位計(車両軌道幅方向位置検知手段)
61 AS圧センサ(車両重量検知手段)
62 距離パルスセンサ(距離検知手段)
80 出発前処理手段
81 記憶手段
82 演算手段(パターン操舵角演算手段)
90 走行中操舵制御手段
91a 前輪側演算手段(修正操舵角演算手段)
91b 後輪側演算手段(修正操舵角演算手段)

Claims (11)

  1. 車両が予め定められた軌道上を走行し、車両の前輪および後輪をアクチュエータを備えた操舵機構によって該軌道上を走行するように自動操舵する車両の操舵制御方法において、
    出発前に、出発地点から目的地点までの軌道条件、走行条件及び車両条件から、軌道の変化点ごとに前後輪のパターン操舵角を表にしたパターン操舵角テーブルを作成し、出発点からの走行距離を検知しながら各変化点で該パターン操舵角に基づいて車両の操舵を行なうとともに、
    走行中の車両の軌道幅方向位置を検知し、車両の軌道幅方向位置が目標位置となるための修正操舵角を算出し、
    該修正操舵角をパターン操舵角に加えて目標操舵角を算出し、該目標操舵角により前後輪を操舵するようにし、
    該パターン操舵角、修正操舵角及び目標操舵角を前後輪で夫々独立して算出することを特徴とする車両の操舵制御方法。
  2. 曲線軌道におけるパターン操舵角は、軌道の曲率半径と前後輪の間隔から求められる幾何学的な操舵角、車両の曲線通過速度、及びカントの影響でタイヤに発生するスリップアングルに基づいて演算することを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御方法。
  3. 出発地点から軌道の各変化点までの距離を、出発地点から該変化点までの車輪回転数を検知して求めるとともに、
    直前の走行区間における出発地点から目的地点までの既知の距離と該走行区間で検知された車輪回転数から求めた距離との比を表す距離係数を導出することにより、車輪の摩耗による距離検知誤差を補正するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御方法。
  4. 曲線軌道と直線軌道間の緩和曲線におけるパターン操舵角は、曲線軌道の操舵角を線形補間することにより算出することを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御方法。
  5. 前記修正操舵角は、車両の軌道幅方向位置と目標位置との偏差と比例ゲインとの積と、微分ゲインと該偏差の時間微分との積を加算して算出することを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御方法。
  6. 前記比例ゲインは、車両速度が増すほど小さくなるように車両速度に応じて可変とすることを特徴とする請求項5に記載の車両の操舵制御方法。
  7. 後輪の修正操舵角は、前輪の修正操舵角に可変の係数αを乗ずるようにし、係数αは、車両速度が大のときはα<1とし、車両速度が小又は曲線軌道走行時にはα≧1とすることを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御方法。
  8. 車両が予め定められた軌道に沿って走行し、車両の前輪及び後輪をアクチュエータによって自動操舵する操舵機構を備えた車両の操舵制御装置において、
    出発地点から目的地点までの距離及び軌道条件、走行条件及び車両条件を記憶した記憶手段と、
    該記憶手段に記憶した情報から軌道の変化点ごとに前後輪のパターン操舵角を演算してパターン操舵角テーブルを形成する演算手段と、からなる出発前処理手段を備えるとともに、
    車両の軌道幅方向位置を検知する手段と、
    出発地点からの距離を検知する距離検知手段と、
    前記パターン操舵角テーブルの操舵角情報、及び該距離検知手段の距離情報を入力して、任意の走行地点でのパターン操舵角を算出するとともに、該車両位置検知手段の車両位置情報を入力して、車両の軌道幅方向位置が目標位置となるための修正操舵角を算出する演算手段と、
    該演算手段で算出したパターン操舵角及び修正操舵角に基づいて前記アクチュエータを制御する制御手段と、からなる走行中操舵制御手段とを備え、
    該走行中操舵制御手段を前輪と後輪とで夫々独立して備えたことを特徴とする車両の操舵制御装置。
  9. 車両重量検知手段を備え、該車両重量検知手段の検知情報を前記出発前処理手段の演算手段に入力するように構成したことを特徴とする請求項8に記載の車両の操舵制御装置。
  10. 前記軌道幅方向位置検知手段は、車両に装着され、軌道に沿って配設され軌道との相対位置が変わらない位置関係で配置された地上構造物との軌道幅方向相対位置を検知することを特徴とする請求項8に記載の車両の操舵制御装置。
  11. 軌道の路面に設けられた保護軌道及び該車両の下方に設けられ該保護軌道に沿って移動する保護輪からなるフェイルセイフ機構を備え、
    前記軌道幅方向位置検知手段が車体下部の該保護軌道内に位置する部位に装着され、該保護軌道の左右側壁との軌道幅方向距離を検知することにより車両の軌道幅方向位置を検知することを特徴とする請求項10に記載の車両の操舵制御装置。
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