JP2019156387A - 操舵制御システム、操舵システム、車両、操舵制御方法およびプログラム - Google Patents

操舵制御システム、操舵システム、車両、操舵制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両が自動操舵する場合に、車両の横揺れの低減と、予定される走行経路からのずれの低減とを両立させられるようにする。【解決手段】操舵制御システムが、軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、操舵制御システム、操舵システム、車両、操舵制御方法およびプログラムに関する。
新交通システムにおける操舵方法として、AGT(Automated Guideway Transit、自動案内軌条式旅客輸送システム)のように、軌道に沿って案内レールを設置しておき、車両が案内輪を案内レールに押し当てて走行する方法がある。案内輪が案内レールに押されることで、車両は案内レールに沿う方向、すなわち、軌道に沿う方向に走行する。
このように、車両が案内輪を案内レールに押し当てて走行する方法では、案内レールの表面の凹凸等によって車両に横揺れが生じ、乗り心地が低下する場合がある。
これに対し、特許文献1に記載の交通システムでは、パッシブ操舵区間とアクティブ操舵とが設けられており、アクティブ操舵区間では、車両が自らの操舵によって軌道上を走行する。アクティブ操舵区間では、車両は、変位センサによって車両の左右変位を計測し、常に左右の隙間が一定になるように操舵リンク機構を操作する。アクティブ操舵区間では、案内輪を案内レールに押し当てる必要がなく、案内レールの表面の凹凸等によって車両に横揺れが生じることを回避できる。
また、特許文献2に記載の軌道非接触車両の操舵装置は、ニューラルネットワークまたは遺伝子アルゴリズム等による機械学習を行い、機械学習の結果を用いて目標操舵角を算出する。
国際公開第2013/094336号 国際公開第2004/040391号
車両が案内輪を案内レールに押し当てずに自動操舵する場合、操舵のオーバーシュートにより走行方向の変更を繰り返すと、かかる走行方向の変更の繰り返しによって車両に横揺れが生じ、乗り心地が低下してしまう。これに対し、フィードバック制御ゲインを小さくすれば、走行方向の変更の繰り返しを低減させることができるが、予定される走行経路からのずれが大きくなり、軌道の幅を大きくとる必要がある点で、設備コストの増加につながる。
車両が自動操舵する場合に、車両の横揺れの低減と、予定される走行経路からのずれの低減とを両立させられることが好ましい。
本発明は、車両が自動操舵する場合に、車両の横揺れの低減と、予定される走行経路からのずれの低減とを両立させることができる操舵制御システム、操舵システム、車両、操舵制御方法およびプログラムを提供する。
本発明の第1の態様によれば、操舵制御システムは、軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を備える。
前記車両のキロ程毎の操舵指令値を示す操舵パターン情報を記憶する記憶部と、前記車両のキロ程を検出するキロ程検出部と、前記キロ程検出部が検出したキロ程に前記操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力するフィードフォワード制御部と、を備えるようにしてもよい。
車両の荷重を検出する荷重検出部を備え、前記記憶部は、前記車両の荷重毎に操舵パターン情報を記憶し、前記フィードフォワード制御部は、前記車両のキロ程に、前記車両の荷重に応じた前記操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力するようにしてもよい。
前記フィードバック制御部は、フィードバック制御における操舵指令値に周波数フィルタを適用するようにしてもよい。
前記フィードバック制御部は、乗り心地に影響しやすい周波数として定められた所定の周波数の振動を除去し、または、低減させる、前記周波数フィルタを用いるようにしてもよい。
前記フィードバック制御部は、前記車両の固有振動数の振動を除去し、または、低減させる、前記周波数フィルタを用いるようにしてもよい。
本発明の第2の態様によれば、操舵システムは、車両と車両制御装置とを備え、前記車両は、軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、を備え、前記車両制御装置は、前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部を備える。
本発明の第3の態様によれば、車両は、軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を備える。
前記フィードバック制御部のフィードバック制御に従って動作するアクチュエータであって、操舵指令値に対する一次遅れ要素が設けられているアクチュエータを備えるようにしてもよい。
本発明の第4の態様によれば、操舵制御方法は、軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出することと、前記車両の横揺れ量を検出することと、前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の走行方向をフィードバック制御することと、を含む。
本発明の第5の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量の情報を取得することと、前記車両の横揺れ量の情報を取得することと、前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の走行方向をフィードバック制御することと、を実行させるためのプログラムである。
上記した操舵制御システム、操舵システム、車両、操舵制御方法およびプログラムによれば、車両が自動操舵する場合に、車両の横揺れの低減と、予定される走行経路からのずれの低減とを両立させることができる。
第一実施形態に係る車両の機能構成を示す概略ブロック図である。 第一実施形態に係る車両における距離センサの設置位置の例を示す図である。 第一実施形態に係る制御部が行う車両の操舵の制御の例を示すブロック線図である。 第二実施形態に係る操舵システムの装置構成を示す概略ブロック図である。 第二実施形態に係る車両制御サーバ装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 第二実施形態に係る車両の機能構成を示す概略ブロック図である。 第三実施形態に係る制御部が行う車両の操舵の制御の例を示すブロック線図である。 第三実施形態に係るシミュレーションに用いる車両の構成の例を示す図である。 第三実施形態に係るシミュレーションでの車両の軌道の例を示す図である。 第三実施形態に係るシミュレーションで得られた操舵角の例を示す図である。 第三実施形態に係るシミュレーションで得られた横方向のずれの例を示す図である。 第三実施形態に係るシミュレーションで得られた横揺れ量の例を示す図である。 第4実施形態に係る車両におけるアクチュエータの配置例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係る車両100の機能構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、車両100は、ずれ量検出部110と、横揺れ量検出部120と、キロ程検出部130と、荷重検出部140と、操舵部150と、記憶部180と、制御部190とを備える。制御部190は、フィードフォワード制御部191と、フィードバック制御部192とを備える。
車両100は、走行タイヤ、案内輪および分岐輪を有し、AGT(Automated Guideway Transit、自動案内軌条式旅客輸送システム)の車両として走行可能である。但し、車両100は、案内レールおよび分岐レールを用いずに自律的に操舵して走行可能である点で、一般的なAGTの車両と異なる。ここでいう操舵は、車両の走行方向など移動体の進行方向を制御することである。
ずれ量検出部110は、軌道における車両100の横方向(軌道の幅方向)の位置の、基準走行経路からのずれ量を検出する。ここでいう軌道は、車両100が走行可能な領域である。例えば、路面上に左右の案内レールが設置されて車両100がこれら左右の案内レールの間を走行可能な場合、左右の案内レールの間の領域が軌道の例に該当する。
ここでいう基準走行経路は、車両100の走行経路として軌道の範囲内で予め設定されている経路である。
以下では、軌道における車両100の横方向の位置の、基準走行経路からのずれ量を、車両100の横方向のずれ量と称する。
例えば、基準走行経路が軌道の中央を通る経路に設定されている場合、ずれ量検出部110が、車両の左右に設置された距離センサを含んで構成されていてもよい。そして、ずれ量検出部110が、車両100から軌道の左端までの距離と、車両100から軌道の右端までの距離との差をずれ量として検出するようにしてもよい。この場合のずれ量検出部110の距離センサの設置位置の例について図2を参照して説明する。
図2は、車両100における距離センサの設置位置の例を示す図である。
図2に示すように、車両100は図1を参照して説明した各部に加えて、車両本体210と、前側走行タイヤ221と、後側走行タイヤ222と、支持体231と、案内輪232と、分岐輪233と、ずれ量検出部110(図1)の一部として構成される距離センサ111と、横揺れ量検出部120(図1)の一部として構成される前側加速度センサ241および後側加速度センサ242とを備える。
また、図2には、軌道900が示され、軌道900の一部として路面910と側壁920とが示されている。図2では、車両100自らが走行する自律走行区間の場合の例が示されており、軌道900は、案内レールおよび分岐レールを備えていない。車両100と、軌道900など車両100が走行するための設備とを総称して、交通システムと表記する。
また、図2の例における車両100の走行方向を矢印A11で示している。なお、ここでいう前後左右は、車両100の走行方向から見ての前後左右である。すなわち、ここでいう右、左は、それぞれ、車両100の走行方向に向かって右、左である。前または前側は、車両100の走行方向側である。後または後側は、車両100の走行方向と反対側である。
前側加速度センサ241が車両100の前側に設置され、後側加速度センサ242が車両100の後側に設置されている。
前側加速度センサ241および後側加速度センサ242は、例えば何れも右側を正とし、左側を負として横方向の加速度の測定値を出力する。あるいは、前側加速度センサ241および後側加速度センサ242が、何れも左側を正とし、右側を負として横方向の加速度の測定値を出力するようにしてもよい。
前側加速度センサ241と後側加速度センサ242とを総称して加速度センサ240と表記する。
前側走行タイヤ221が車両100の前側に設置され、後側走行タイヤ222が車両100の後側に設置されている。
前側走行タイヤ221および後側走行タイヤ222は、いずれも向きを変更可能に設けられており、車両100の駆動および操舵に用いられる。特に、前側走行タイヤ221および後側走行タイヤ222のうちいずれか一方または両方の向きを変化させることで、車両100の走行方向が変化する。前側走行タイヤ221と後側走行タイヤ222とを総称して走行タイヤ220と表記する。
距離センサ111は、図2に示すように車両本体210の左右それぞれの側面に設置され、例えば側壁920など距離検出対象までの距離を測定する。これにより、軌道900の幅方向(車両100の横方向)における車両100の位置を検出することができる。
案内輪232および分岐輪233は、案内レールおよび分岐レールを用いて車両100の操舵を行う誘導区間において、一般的なAGTの場合と同様に用いられる。案内輪232が案内レールに押し当てられ、車両100は案内レールに沿って走行する。分岐点では、左右いずれかのうち曲がる方向の分岐輪がU字型の分岐レールにはめ込まれ、車両100は分岐レールに沿って走行する。
横揺れ量検出部120は、車両100の横揺れ量を検出する。例えば、横揺れ量検出部120は加速度センサを含んで構成され、車両100の横方向の加速度、あるいは、加速度の積算量を横揺れ量として検出する。例えば、図2の例で、横揺れ量検出部120は、前側加速度センサ241の加速度測定値と、後側加速度センサ242の加速度測定値との合計を、車両100の横揺れ量を示す値として算出する。具体的には、前側加速度センサ241の加速度測定値と、後側加速度センサ242の加速度測定値との合計の大きさ(絶対値)が、車両100の横揺れ量を示す。
但し、横揺れ量検出部120が車両100の横揺れ量を検出する方法は、これに限定されない。例えば、車両100に1つの加速度センサが設けられ、横揺れ量検出部120が、その加速度センサが測定する車両100の横方向の加速度の大きさを、車両100の横揺れ量として検出するようにしてもよい。
横揺れ量検出部120が、車両100の横揺れ量に加えて、車両100のヨー角の変化量を算出するようにしてもよい。ここでいうヨー角は、例えば東向きなど基準の方向に対して車両100の走行方向がなす角度である。例えば、横揺れ量検出部120が、前側加速度センサ241の加速度測定値か、後側加速度センサ242の加速度測定値を減算した差の、単位時間当たりの変化の大きさを、ヨー角の変化量として算出するようにしてもよい。
但し、横揺れ量検出部120が車両100のヨー角の変化量を取得する方法は、これに限定されない。例えば、横揺れ量検出部120がジャイロスコープを備えて車両100のヨー角を検出し、単位時間当たりのヨー角の変化の大きさを算出する世にしてもよい。
また、車両100の制御にヨー角の変化量を用いることは必須ではない。従って、横揺れ量検出部120がヨー角の変化量を取得することは必須ではない。
キロ程検出部130は、車両100のキロ程を検出する。例えば、キロ程検出部130は、走行タイヤ220の回転数を走行距離に換算する走行距離計を含んで構成され、始発駅からの走行距離をキロ程として検出する。また、軌道上にはマーカが設けられており、マーカの位置におけるキロ程が予め測定されている。キロ程検出部130は、マーカの位置におけるキロ程について既知であり、マーカを検出すると、測定中のキロ程をマーカの位置におけるキロ程に更新することで、走行距離計によるキロ程の測定誤差を修正する。
なお、キロ程検出部130が軌道900側に設けられていてもよい。例えば、軌道900における位置(キロ程)毎に、当該位置を通過する車両100を検出する物体検出センサが設けられていてもよい。この場合、物体検出センサは、当該センサの位置を通過する車両100を検出した場合、当該センサのキロ程を当該車両100に通知(送信)するようにしてもよい。
荷重検出部140は、車両100の荷重(積載重量)を検出する。車両100の荷重は、車両100に乗車する乗客およびその荷物の荷重など、車両100が収容する人および物等の総重量である。荷重検出部140が検出する車両100の荷重は、車両100の操舵の制御に用いられる。走行タイヤ220の向きが同じでも荷重によって車両100の曲がり具合が異なるためである。荷重が重いほど車両100は曲がりにくい。
荷重検出部140が検出する車両100の荷重は、車両100がどの程度曲がり易いかを示すものであればよく、車両100の荷重だけに限定されない。例えば、荷重検出部140が、車両100の荷重と車両100自らの重量との合計である車両100の総重量を測定するようにしてもよい。
操舵部150は、制御部190の制御に従って走行タイヤ220の向きを変える。これにより、操舵部150は、車両100の自動操舵を実行する。
記憶部180は、各種データを記憶する。特に、記憶部180は操舵パターン情報を記憶する。ここでいう操舵パターン情報は、車両100のキロ程毎の操舵指令値を示す情報である。操舵指令値として、例えば操舵角を用いることができる。
車両100が軌道900を走行し、軌道900に基準走行経路を設定可能であること、および、車両100の速度について運行ダイヤ(速度のパターン)が定められていることから、予め操舵パターン情報を生成しておくことが可能である。
上記のように、走行タイヤ220の向きが同じでも荷重によって車両100の曲がり具合が異なるため、記憶部180は、車両100の荷重毎に操舵パターン情報を記憶する。
制御部190は、車両100内の各部を制御して各種処理を行う。特に、制御部190は、操舵部150に操舵指令値を出力する。これにより、制御部190は、操舵部150を制御して走行タイヤ220の向きを変えさせる。これにより、制御部190は、車両100の自動操舵を行う。
フィードフォワード制御部191は、フィードフォワード制御にて操舵指令値を出力する。具体的には、フィードフォワード制御部191は、記憶部180が車両100の荷重毎に記憶する操舵パターン情報のうち、荷重検出部140が検出した荷重に対応付けられている操舵パターン情報を選択する。そして、フィードフォワード制御部191は、キロ程検出部130が検出したキロ程に操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力する。
フィードバック制御部192は、車両100の横方向のずれ量、および、車両100の横揺れ量を制御対象値として、これらずれ量および横揺れ量を最小化するように、車両100の走行方向をフィードバック制御する。
フィードバック制御部192が、車両100の横方向のずれ量だけでなく、車両100の横揺れ量も最小化するようにフィードバック制御を行うことで、車両100が自動操舵する場合に、車両100の横揺れの低減と、車両100の横方向のずれの低減とを両立させることができる。
ずれ量検出部110と、横揺れ量検出部120と、キロ程検出部130と、記憶部180と、制御部190(フィードフォワード制御部191およびフィードバック制御部192を含む)とを総称して、操舵制御システム2と表記する。操舵制御システム2は、操舵部150を制御することで、車両100を操舵する。
また、車両100は、操舵制御システム2と、操舵制御システム2による制御対象である操舵部150および走行タイヤ220とを含んでおり、車両100を操舵システム1とも称する。
記憶部180および制御部190は、例えば操舵制御システム2の車載コンピュータを用いて構成されていてもよい。この場合、記憶部180は、車載コンピュータが備える記憶デバイスを用いて構成される。制御部190は、車載コンピュータが備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が記憶部180からプログラムを読み出して実行することで構成される。
次に、図3を参照して制御部190による車両100の操舵の制御について説明する。
図3は、制御部190が行う車両100の操舵の制御の例を示すブロック線図である。
図3に示す制御で、フィードフォワード制御部191は、キロ程検出部130が検出する車両のキロ程を取得し、検出したキロ程に操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を読み出して出力する(要素E11)。
そのために、フィードフォワード制御部191は、車両100が駅を出発する毎に、記憶部180が記憶している複数の操舵パターン情報のうち、荷重検出部140が検出した車両100の荷重に対応付けられる操舵パターン情報を読み出す。
例えば、記憶部180は、車両100が空車の場合、車両100が空車と満員との中間の場合、車両100が満員の場合のそれぞれについて操舵パターン情報を記憶しておく。フィードフォワード制御部191は、車両100の荷重について予め設定されている2つの閾値を用いて、荷重検出部140が検出した車両100の荷重を「軽」、「中」、「重」の3段階の何れかに分類する。荷重を「軽」に分類した場合、フィードフォワード制御部191は、車両100が空の場合の操舵パターン情報を選択する。荷重を「中」に分類した場合、フィードフォワード制御部191は、車両100が空と満員との中間の場合の操舵パターン情報を選択する。荷重を「重」に分類した場合、フィードフォワード制御部191は、車両100が満員の場合の操舵パターン情報を選択する。
車両100が駅を出発してから次の駅に到着するまでは、車両100の荷重は変化しない。そこで、フィードフォワード制御部191は、選択した操舵パターン情報を車両100が次の駅に到着するまで使い続ける。
図3の例では、記憶部180は、キロ程と、前側走行タイヤ221に対する操舵指令値と、後側走行タイヤ222に対する操舵指令値とが対応付けられた操舵パターン情報を記憶している。そして、フィードフォワード制御部191は、キロ程検出部130が検出したキロ程に対応付けられている、前側走行タイヤ221に対する操舵指令値、および、後側走行タイヤ222に対する操舵指令値を読み出して出力する。
フィードフォワード制御部191が、キロ程の入力に対して操舵指令値を出力する処理は、フィードフォワード制御の例に該当する。
また、ずれ量検出部110は、軌道の幅方向における車両100の位置から目標位置を減算して、軌道の幅方向における車両100の位置のずれ量を検出する(要素E21)。ここでの目標位置は、基準走行経路上における、キロ程検出部130が検出するキロ程の位置である。
フィードバック制御部192は、車両100の横方向のずれ量と、車両100の横揺れ量と、車両100のヨー角の変化量とに基づいて、車両100の操舵をフィードバック制御する(要素E31)。但し、フィードバック制御部192がヨー角の変化量を制御に用いることは必須ではない。フィードバック制御部192が、ヨー角の変化量を用いずに、車両100の横方向のずれ量と、車両100の横揺れ量とに基づいて、車両100の操舵をフィードバック制御するようにしてもよい。
具体的には、フィードバック制御部192は、車両100の横方向のずれ量と、車両100の横揺れ量とを含む目的関数を用いて、目的関数の値を最小化する最適制御(Optimal Control)を行う。フィードバック制御部192は、最適制御にて前側走行タイヤ221に対する操舵指令値、および、後側走行タイヤ222に対する操舵指令値を取得し出力する。
フィードバック制御部192が最適制御に用いる目的関数として、例えば式(1)を用いることができる。
Figure 2019156387
ここで、fは目的関数を示す。aは、車両100の横方向のずれ量を示す。bは、車両100の横揺れ量を示す。ただし、フィードバック制御部192の最適制御の目的関数は、式(1)に示すものに限らない。車両100の横方向のずれ量が大きくなるほど目的関数の値が大きくなり、車両100の横揺れ量が大きくなるほど目的関数の値が大きくなるいろいろな目的関数を用いることができる。
フィードバック制御部192が行うフィードバック制御は、フィードフォワード制御部191が行うフィードフォワード制御による操舵指令値を補正する形で用いられる。このため、フィードバック制御部192が行うフィードバック制御を補正制御とも称する。
制御部190は、フィードバック制御部192が出力した前側走行タイヤ221に対する操舵指令値を、フィードフォワード制御部191が出力した前側走行タイヤ221に対する操舵指令値に加算する(要素E41)。
制御部190は、前側走行タイヤ221に対する操舵指令値を操舵部150へ出力し、操舵部150は、得られた操舵指令値に従って前側走行タイヤ221の向きを制御する(要素E43)。
また、制御部190は、フィードバック制御部192が出力した後側走行タイヤ222に対する操舵指令値を、フィードフォワード制御部191が出力した後側走行タイヤ222に対する操舵指令値に加算する(要素E51)。
制御部190は、後側走行タイヤ222に対する操舵指令値を操舵部150へ出力し、操舵部150は、得られた操舵指令値に従って後側走行タイヤ222の向きを制御する(要素E53)。
車両100は、前側走行タイヤ221の向きおよび後側走行タイヤ222の向きに応じた走行方向に走行し、さらに、車両100の走行方向には路面910、車両100の荷重、風などいろいろな要因による外乱が加わる(要素E61)。
なお、操舵パターン情報をシミュレーションで取得し、記憶部180に記憶させておくようにしてもよい。
例えば、シミュレーション用のコンピュータに、車両100および軌道900のモデルを構築する。また、基準走行経路を、例えば軌道900の中央を走行する経路など軌道900の範囲内で設定しておく。そして、車両100が空車の場合、空車と満員との中間の場合、満員の場合など、車両100の荷重の複数の場合の各々について、車両100の走行のシミュレーションを行う。
シミュレーションでは、車両100が予定されている運行ダイヤに従って基準走行経路を走行するように制御部190に制御を行わせ、制御部190から操舵部150への操舵指令値をキロ程に対応付けて記録しておく。これにより、車両100の荷重毎の操舵パターン情報を得られる。
例えば、横揺れ量および横方向のずれ量の両方を評価値として、あるいは、横揺れ量および横方向のずれ量を含む評価値を用いて、シミュレーションを繰り返し、横揺れ量および横方向のずれ量を最小化するような操舵パターン情報を取得するようにしてもよい。
以上のように、ずれ量検出部110は、軌道900を走行する車両100の、軌道900の幅方向における車両100の基準走行経路からのずれ量を検出する。横揺れ量検出部120は、車両100の横揺れ量を検出する。フィードバック制御部192は、車両100のずれ量および車両100の横揺れ量を最小化するように車両100の操舵をフィードバック制御する。
フィードバック制御部192が、車両100の横方向のずれ量だけでなく、車両100の横揺れ量も最小化するようにフィードバック制御を行うことで、車両100が自動操舵する場合に、車両100の横揺れの低減と、車両100の横方向のずれの低減とを両立させることができる。
また、記憶部180は、車両100のキロ程毎の操舵指令値を示す操舵パターン情報を記憶する。キロ程検出部130は、車両100のキロ程を検出する。フィードフォワード制御部191は、キロ程検出部130が検出したキロ程に操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力する。
車両100が軌道900を走行し、軌道900に基準走行経路を設定可能であること、および、車両100の速度について運行ダイヤ(速度のパターン)が定められていることから、予め操舵パターン情報を生成しておくことが可能である。操舵パターン情報を記憶部180が予め記憶しておくことで、フィードフォワード制御部191が車両100の操舵をフィードフォワード制御することができる。フィードフォワード制御部191が、基準走行経路に基づいて生成された操舵パターン情報に従って車両100の操舵をフィードフォワード制御することで、車両100が基準走行経路に基づいて走行するように制御することができる。この点で、フィードフォワード制御部191によれば、車両100の操舵を高精度に制御することができる。
また、荷重検出部140は、車両100の荷重を検出する。記憶部180は、車両100の荷重毎に操舵パターン情報を記憶する。フィードフォワード制御部191は、車両100のキロ程に、車両100の荷重に応じた操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力する。
これにより、フィードフォワード制御部191は、車両100の荷重を反映して車両100の操舵をフィードフォワード制御することできる。この点で、フィードフォワード制御部191は、車両100の操舵を高精度にフィードフォワード制御することができる。
また、操舵の制御ための処理が車両100内で閉じているので、操舵の制御のために通信を行う必要がない。この点で、車両100による通信量が少なくてすむ。また、通信時間の影響を受けない点で、制御のための処理時間の遅延を避けることができる。
制御部190が、案内レールのない区間である自律走行区間で図3の制御を行うことで、車両100が、自律走行区間を走行できる。かつ、制御部190が、フィードバック制御のみを行う場合よりも、オーバーシュート等による振動が低減され、この点で、車両100の乗り心地がよい。
また、制御部190が、案内レールのある区間で図3の制御を行うことで、車両100が、案内輪232を案内レールに当てずに走行できると期待される。これにより、案内輪232が案内レールに接していない状態から案内レールに当たり、車両100に振動が伝わって車両100の乗り心地が低下することを防止する、または、乗り心地の低下を低減させることができる。また、案内輪232が案内レールに接して案内レールの表面の凹凸を拾い、その凹凸による振動が車両100に伝わって車両100の乗り心地が低下することを防止する、または、乗り心地の低下を低減させることができる。
<第二実施形態>
図4は、第二実施形態に係る操舵システムの装置構成を示す概略ブロック図である。図4に示すように、操舵システム3は、車両制御サーバ装置300と、車両400とを備える。操舵システム3が備える車両400の数は1つ以上であればよい。
操舵システム3は、車両400が自律走行するためのシステムである。
車両制御サーバ装置300は、車両400に対して操舵指令値を送信する。車両制御サーバ装置300と車両400とはサーバクライアントの構成になっており、車両制御サーバ装置300は、車両400の各々から当該車両400における横方向のずれ量、横揺れ量、キロ程、荷重の各情報を取得し、車両400毎に操舵指令値を送信する。
車両制御サーバ装置300は、例えばワークステーション(Workstation)などのコンピュータを用いて構成される。車両制御サーバ装置300は、車両制御装置の例に該当する。
車両400は、車両制御サーバ装置300からの操舵指令値に従って自動操舵を行って走行する。
図5は、車両制御サーバ装置300の機能構成を示す概略ブロック図である。図5に示すように、車両制御サーバ装置300は、サーバ側通信装置310と、記憶部380と、サーバ側制御部390とを備える。サーバ側制御部390は、フィードフォワード制御部191と、フィードバック制御部192とを備える。
図5の各部のうち図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(191、192)を付して説明を省略する。また、自律走行区間における軌道は、図2を参照して説明したのと同様であり、第二実施形態でも図2に示す符号を用いる。
サーバ側通信装置310は、他の機器と通信を行う。特に、サーバ側通信装置310は、車両400と通信を行い、当該車両400における横方向のずれ量、横揺れ量、キロ程、荷重の各情報を受信し、車両400毎に操舵指令値を送信する。
記憶部380は、各種情報を記憶する。特に、記憶部380は、記憶部180(図1)の場合と同様、車両400の荷重毎に操舵パターン情報を記憶する。記憶部180の場合と同様、操舵指令値として例えば操舵角を用いることができる。
記憶部380は、車両制御サーバ装置300が備える記憶デバイスを用いて構成される。
サーバ側制御部390は、車両制御サーバ装置300の各部を制御して各種処理を行う。特にサーバ側制御部390は、制御部190(図1)の場合と同様、操舵部150に操舵指令値を出力する。サーバ側制御部390が行う車両400の操舵の制御は、図3を参照して説明したサーバ側制御部390の場合と同様である。
図6は、車両400の機能構成を示す概略ブロック図である。図6に示すように、車両400は、ずれ量検出部110と、横揺れ量検出部120と、キロ程検出部130と、荷重検出部140と、操舵部150と、車両側通信部410と、車両側制御部490とを備える。
図6の各部のうち、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(110、120、130、140、150)を付して説明を省略する。
車両側通信部410は、他の装置と通信を行う。特に、車両側通信部410は、サーバ側制御部390のサーバ側通信装置310と通信を行う。車両側通信部410は、車両側通信部410自らを備える車両400の横方向のずれ量、横揺れ量、キロ程、荷重の各情報をサーバ側制御部390へ送信し、車両400毎の操舵指令値を受信する。
車両側制御部490は、車両400内の各部を制御する。特に、車両側制御部490は、ずれ量検出部110、横揺れ量検出部120、キロ程検出部130および荷重検出部140が検出する各種情報を、車両側通信部410を介してサーバ側制御部390へ送信する。また、車両側制御部490は、車両側通信部410が受信する車両制御サーバ装置300からの操舵指令値に従って操舵部150を制御する。
車両制御サーバ装置300のサーバ側通信装置310と、記憶部380と、サーバ側制御部390(フィードフォワード制御部191と、フィードバック制御部192とを含む)と、および、車両400のずれ量検出部110と、横揺れ量検出部120と、キロ程検出部130と、荷重検出部140と、車両側通信部410と、車両側制御部490との組み合わせは、操舵制御システムの例に該当する。
第一実施形態では、操舵制御システム2の全体が車両100内に設けられていた。これに対し、第二実施形態では、操舵指令値を算出する部分であるサーバ側制御部390が、車両制御サーバ装置300側に設けられている。これに伴い、車両制御サーバ装置300にサーバ側通信装置310が設けられ、車両400に車両側通信部410が設けられている。それ以外の点では、第二実施形態は、第一実施形態の場合と同様である。
このように、操舵指令値を算出する部分を車両制御サーバ装置300に設けることで、複数の車両400が1つの車両制御サーバ装置300を共用することができる。この点で、操舵システム3では、設備の構成を簡単にすることができ、装置構成を簡単にすることができる。
<第三実施形態>
第一実施形態で説明したように、車両100をAGTで自律走行可能な車両として用いる場合、車両100の走行のために確保する路面の面積をなるべく小さくする観点からすると、車両100の横方向のずれ量がなるべく小さいことが好ましい。例えば、車両の自動走行におけるずれの許容値が200ミリメートル(mm)程度と言われているのに対し、車両100の横ずれ量の許容値を50ミリメートルに設定することが考えられる。但し、許容値50ミリメートルは一例であり、これに限定されるものではない。
このように、車両100の横ずれ量の許容値を比較的小さい値に設定することが考えられる。一方、制御部190が、比較的小さい許容値を満たすように比較的敏感な制御を行うと、制御のオーバーシュートによる車両100の振動が生じやすくなるなど、車両100の乗り心地が比較的悪くなる可能性がある。
第三実施形態では、車両100の横ずれ量の許容値が比較的小さい場合に、乗り心地を確保する方法として、操舵指令値に周波数フィルタを適用する方法を用いることについて説明する。ここでいう乗り心地を確保することは、乗り心地を比較的よくすることである。
第三実施形態では、車両100の制御方法以外は第一実施形態の場合と同様であり、ここでは説明を省略して、第一実施形態の場合と同じ符号を用いる。
図7は、第三実施形態に係る制御部190が行う車両100の操舵の制御の例を示すブロック線図である。
図7に示す制御では、フィードバック制御部192が、要素E31で算出した前側走行タイヤ221に対する操舵指令値、および、後側走行タイヤ222に対する操舵指令値の各々をフィルタに通してから(要素E32)フィードバックする点で、図3の場合と異なる。それ以外の点では、図7に示す制御は図3の場合と同様であり、ここでは説明を省略して図3の場合と同じ符号を用いる。
フィードバック制御部192が要素E32で操舵指令値に適用するフィルタとして、乗り心地に影響しやすい周波数の振動を低減させる周波数フィルタを用いるようにしてもよい。ここでいう低減させることは、0にすることを含む。すなわち、ここでいう低減させることは、除去することを含む。ここでいう低減させることを、除去し、または、低減させることとも記載する。
例えば、米国自動車協会の規格を参考にして、4ヘルツ(Hz)から15ヘルツの振動を低減させる周波数フィルタを用いることが考えられる。
具体的には、フィードバック制御部192が、4ヘルツから15ヘルツの振動を低減させるバンドストップフィルタ(Band-Stop Filter)またはノッチフィルタ(Notch Filter)を操舵指令値に適用するようにしてもよい。バンドストップフィルタは、特定の周波数を低減させるフィルタである。ノッチフィルタは、バンドストップフィルタの一種であり、特に、低減させる周波数の範囲が狭いフィルタである。
あるいは、フィードバック制御部192が、15ヘルツ以下の振動を低減させるハイパスフィルタ(high-Pass Filter)を操舵指令値に適用するようにしてもよい。
特に、フィードバック制御部192が、乗り心地に影響しやすい周波数の振動を低減させることで、車両100の乗り心地の向上が期待される。かつ、フィードバック制御部192が、比較的高周波の振動については低減を行わないことで、突風などの外乱に対して素早く対応するフィードバック制御を行うことができる。これによって、案内輪232が案内レールに当たって振動が発生し、車両100の乗り心地が低下することを防止する、または、乗り心地の低下を低減させることが。
あるいは、フィードバック制御部192が、4ヘルツ以上の振動を低減させるローパスフィルタ(Low-Pass Filter)を操舵指令値に適用するようにしてもよい。ローパスフィルタは一次遅れ要素で表される。
あるいは、ISO2631を参考にして、フィードバック制御部192が、2ヘルツ以上の振動を低減させるローパスフィルタ(Low-Pass Filter)を操舵指令値に適用するようにしてもよい。
フィードバック制御部192が周波数フィルタを操舵指令値に適用した場合の車両100の動作のシミュレーション結果について、図8から図12を参照して説明する。
図8は、シミュレーションに用いる車両100の構成の例を示す図である。図8の例では、車両100は、台車250と、空気バネ260と、車体270とを備える。
台車250には、走行タイヤ220が設けられている。台車250が、制御部190の制御に従って走行タイヤ220の向きを変えながら走行タイヤ220を回転させることで、車両100が走行する。ここでは、台車250が、前側走行タイヤ221を含む前側の台車250と、後側走行タイヤ222を含む後側の台車250とに分かれた構成を用いる。
また、台車250に車体270が積載され、台車250と車体270との間に空気バネ260が設けられている。車体270は、乗客を収容する。すなわち、乗客は車体270に乗車する。空気バネ260は、乗客が車体270に乗車することによる重量の変化に応じて空気量を変化させることで、空気バネ260自らの硬さを調整する。
台車250のうち走行タイヤ220を除く部分と、空気バネ260と、車体270とは、車両本体の例に該当する。
図8の構成を第一実施形態および第二実施形態のうち何れか一方、またはこれら両方に適用するようにしてもよい。
図9は、車両100の軌道の例を示す図である。線L11は、シミュレーションに用いた車両100の目標軌道を示す。シミュレーション結果の車両100の走行軌道も、線L11とほぼ同じ軌道になった。矢印A21は、車両100の走行方向を示す。
図9は、車両100の軌道が直線区間から曲線区間に入って車両100が左へ曲がり、その後、車両100の軌道が直線区間に入る場合の例を示している。
図10は、シミュレーションで得られた操舵角の例を示す図である。図10の横軸は時間を示す。横軸の単位は秒である。縦軸は、操舵角を示す。図10の縦軸には詳細な数値を示していないが、操舵角の単位として度(Degree)を用いることができる。図10は、前側走行タイヤ221の操舵角の例を示す。
線L21は、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用しない場合の操舵額の例を示す。線L22は、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用する場合の操舵角の例を示す。
線L21と線L22とを比較すると、線L21では、車両100が直線区間から曲線区間に入った後、時間T21の区間で、操舵角が急激に変化している。時間T22の区間では、制御のオーバーシュートによる振動が生じている。
一方、線L22では、時間T21の区間での操舵角の変化が比較的緩やかになっている。また、時間T22の区間での制御のオーバーシュートが抑制されている。
図11は、シミュレーションで得られた横方向のずれの例を示す図である。図11の横軸は時間を示す。横軸の単位は秒である。縦軸は、車両100の横方向のずれを示す。具体的には、縦軸は、前側の台車250の位置の基準位置からのずれを示す。図11の縦軸には詳細な数値を示していないが、ずれの単位としてメートル(m)を用いることができる。このずれの絶対値がずれ量を示す。
線L31は、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用しない場合の横方向のずれ量の例を示す。線L32は、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用する場合の横方向のずれ量の例を示す。
線L31と線L32とを比較すると、線L31のほうがずれ量が小さく制御できている。一方、線L32のほうが、ずれ量の変化が比較的緩やかになっている。具体的には、線L32では、時間T21の区間で、ずれ量が比較的緩やかに大きくなっている。そして、時間T22の区間で、ずれ量が比較的ゆっくりと減少している。
シミュレーションでは、横方向のずれ量の許容値を5ミリメートルに設定しており、線L31の場合、線L32の場合の何れも、この許容値を満たしている。
図12は、シミュレーションで得られた横揺れ量の例を示す図である。図12の横軸は時間を示す。横軸の単位は秒である。縦軸は、横揺れを示す。具体的には、縦軸は、車体の左右方向の加速度を示す。図12の縦軸には詳細な数値を示していないが、加速度の単位としてジー(G)を用いることができる。この加速度の絶対値が横揺れ量を示す。
線L41は、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用しない場合の横揺れ量の例を示す。線L42は、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用する場合の横揺れ量の例を示す。
線L41と線L42とを比較すると、線L42のほうが横揺れ量が小さくなっている。特に時間T31の区間で、線L42のほうが横揺れ量が小さく、また、横揺れの変化が緩やかになっている。従って、フィードバック制御部192が、操舵指令値に周波数フィルタを適用することで、車両100の乗り心地が向上している。
フィードバック制御部192が、要素E32におけるフィルタリングで、乗り心地に影響しやすい周波数の振動の低減に加えて、あるいは代えて、車両100の横揺れにおける固有振動数の振動を低減させるようにしてもよい。
例えば図8に示される、台車250と車体270とが空気バネ260を挟んで結合されている構成で、車両100の横揺れにおける固有振動数として、車体270の横揺れにおける固有振動数を用いる。この構成では、車体270の横揺れにおける固有振動数は、車体270の荷重と、空気バネ260の剛性とを入力パラメータとする関数となる。車体270の荷重は、上述した車両100の荷重と同じである。
例えば、車体270の荷重と車体270自体の重量とを合計した車体270の総重量をmとし、空気バネ260の剛性をkとすると、車体270の横揺れにおける固有振動数nfは、式(2)のように示される。
Figure 2019156387
車体270自体の荷重は定数で表されるので、式(2)は、車体270の荷重と、空気バネ260の剛性とを入力パラメータとする関数となっている。
車両100では、固有振動数の振動が大きくなり易い。フィードバック制御部192が、車両100の横揺れにおける固有振動数の振動を低減させることで、車両100の横揺れが小さくなると期待される。
例えば、制御部190は、荷重検出部140が検出する車両100の荷重を取得する。また、制御部190が、車両100の荷重に応じて空気バネ260の空気量を制御することで、空気バネ260の剛性について既知である。そこで、制御部190は、車両100の荷重と空気バネ260の剛性とに基づいて車両100の横揺れにおける固有振動数を算出する。フィードバック制御部192は、得られた固有振動数を含む帯域の振動を低減させるバンドストップフィルタまたはノッチフィルタを、要素E32におけるフィルタとして設定する。
乗客の乗降は駅で行われ、駅間では車両100の荷重は一定である。そこで、制御部190は、駅で乗客の乗降が完了して車両100のドアが閉まった後、車両100の荷重を取得して空気バネ260の空気量を決定して制御する。さらに、制御部190は、車両100の横揺れにおける固有振動数を算出する。フィードバック制御部192は、制御部190が固有振動数を算出する毎に、要素E32におけるフィルタを設定する。フィードバック制御部192は、駅間では、フィルタの設定を維持する。
なお、車両100が連結車両として構成されている場合、乗客がある車両100から他の車両100に移動することで移動元の車両100の荷重及び移動先の車両100の荷重が変化するが、車両100自体の重量との関係で無視し得る。
あるいは、フィードバック制御部192が固定の荷重想定値から算出される固有振動数に基づいて周波数フィルタを設定するようにしてもよい。例えば、制御部190が、車両100に頻出する荷重に基づいて車両100の横揺れにおける固有振動数を算出するようにしてもよい。そして、フィードバック制御部192が、算出された固有振動数を中心に、比較的広めの周波数帯域をカットするバンドカットフィルタを設定するようにしてもよい。
車両100の横方向のずれ量が許容値の限度に近づいた場合に、フィードバック制御部192が、操舵指令値に対するフィルタの適用を中止するようにしてもよい。例えば、車両100の横方向のずれ量の最大許容値が50ミリメートルである場合、車両100の横方向のずれ量が40ミリメートル以上になると、フィードバック制御部192が、操舵指令値に対するフィルタの適用を中止するようにしてもよい。
例えば、フィルタをオフにすることによる車両100の乗り心地の低下よりも、案内輪232が案内レールに当たることによる車両100の乗り心地の低下のほうが大きい場合が考えられる。この場合、フィードバック制御部192が一時的にフィルタをオフにすることで、案内輪232が案内レールに当たることを回避でき、車両100の乗り心地の低下が小さくて済むことが期待される。
また、案内レールのない自律走行区間で、車両100の横方向のずれ量が許容値よりも大きくなると、車両100が軌道から逸脱してしまう、あるいは、車両100が他の物に接触してしまうなど、好ましくない状況になる場合が考えられる。この場合、フィードバック制御部192が一時的にフィルタをオフにすることで、車両100の横方向のずれ量が許容値より大きくなることを回避でき、これによって好ましくない状況を回避できることが期待される。
フィードバック制御部192が、車両100の乗り心地に影響しやすい周波数の振動のフィルタリングと、車両100の横揺れにおける固有振動数の振動のフィルタリングとの両方を行っている場合、何れか一方のみを中止するようにしてもよいし、両方を中止するようにしてもよい。
荷重検出部140が、空気バネ260の空気圧から車両100の荷重を算出するようにしてもよい。車両における空気バネの圧力を常時測定することが一般的に行われており、これによれば、荷重検出部140が車両100の荷重を検出するための専用のセンサを設ける必要がない。あるいは、荷重検出部140が、ロードセルなど車両100の荷重を検出するためのセンサを備えるようにしてもよい。
ここで説明した荷重検出部140の荷重検出方法を、第一実施形態および第二実施形態のうち何れか一方、またはこれら両方に適用するようにしてもよい。
以上のように、フィードバック制御部192は、フィードバック制御における操舵指令値に周波数フィルタを適用する。
この周波数フィルタの適用によって、操舵指令値から所定の周波数成分を低減させることができ、車両100の振動におけるその周波数成分の振動を低減させることができる。車両100の振動における所定の周波数成分の振動を低減させることで、車両100の乗り心地が比較的よくなると期待される。
また、フィードバック制御部192が、操舵指令値から特定の周波数成分を選択的に低減させることで、車両100の乗り心地を比較的よくすることと、車両100の走行を比較的高精度に制御することとの両立を図ることができる。
また、フィードバック制御部192は、乗り心地に影響しやすい周波数として定められた所定の周波数の振動を除去し、または、低減させる、周波数フィルタを用いる。
これにより、車両100の振動のうち、乗り心地に影響し易い周波数成分の振動が除去または低減され、この点で、車両100の乗り心地が良くなることが期待される。
また、フィードバック制御部192は、車両100の固有振動数の振動を除去し、または、低減させる周波数フィルタを用いる。これにより、車両100の振動の低減効果が比較的大きくなり、この点で、車両100の乗り心地が良くなることが期待される。
なお、複数の車両100が連結されて運用される場合、個々の車両100に第三実施形態を適用するようにしてもよい。特に車両100毎の荷重の差が比較的小さい場合、各車両100が同様の動作を行い、1つの車両100の単独運用の場合と同様の動きとなることが期待される。
以上では、第一実施形態を用いて第三実施形態を実施する場合を例に説明したが、第二実施形態を用いて第三実施形態を実施するようにしてもよい。
<第四実施形態>
フィードバック制御部192が操舵指令値に周波数フィルタを適用することに加えて、あるいは代えて、車両100が備えるアクチュエータに、操舵指令値に対する一次遅れ要素が設けられていてもよい。第四実施形態では、この点について説明する。
第四実施形態では、アクチュエータに、操舵指令値に対する一次遅れ要素が設けられている点以外は第一実施形態の場合と同様であり、第一実施形態の場合と同じ符号を用いる。
図13は、車両100におけるアクチュエータの配置例を示す図である。図13は、車両100を下側から(軌道900の側から)見た例を示している。図13の例で、車両100が、前側台車251および後側台車252の2つの台車250と、車体270とを備える構成が示されている。前側台車251は、前側走行タイヤ221と、支持体231と、案内輪232と、分岐輪233と、前側アクチュエータ281とを備えている。後側台車252は、後側走行タイヤ222と、支持体231と、案内輪232と、分岐輪233と、後側アクチュエータ282とを備えている。前側アクチュエータ281と後側アクチュエータ282とを総称して、アクチュエータ280と表記する。
また、図13の例では、車体270は、距離センサ111を備えており、車体270の四隅の側面側それぞれに距離センサ111が設置される配置が示されている。
矢印A31は、車両100の走行方向を示している。また、図13では、案内レール930が示されている。但し、車両100の自律走行区間についても第四実施形態を適用可能である。
第一実施形態から第三実施形態までの何れか1つ以上にも、図13の配置を適用するようにしてもよい。
アクチュエータ280は、制御部190からの操舵指令値に従って、走行タイヤ220の向きを操舵指令値で指示される向きにする。但し、アクチュエータ280には操舵指令値に対する一次遅れ要素が設けられており、操舵指令値に対するローパスフィルタとして機能する。これにより、車両100が操舵指令値に従って動作する際に、車両100の横方向の動作のうち所定周波数以上の周波数成分の振動が低減される。車両100の横方向の動作から振動が低減される点で、車両100の乗り心地が比較的高くなることが期待される。
アクチュエータ280の一次遅れ要素は、例えばアクチュエータ280に油圧シリンダが設けられるなど、油圧式の一次遅れ要素として構成されていてもよい。あるいは、アクチュエータ280が電気モータを用いて構成されている場合、例えばフライホイールなど、電気モータの慣性を大きくする一次遅れ要素が設けられていてもよい。あるいは、アクチュエータ280がボールねじを含んで構成される場合、ボールねじの潤滑油として比較的粘性の高い油が用いられるなど、ボールねじの抵抗を大きくする一次遅れ要素が設けられていてもよい。
以上のように、フィードバック制御部192のフィードバック制御に従って動作するアクチュエータ280に、制御指令値に対する一次遅れ要素が設けられている。
これにより、車両100の振動が抑制され、この点で車両100の乗り心地が良いことが期待される。
以上では、第一実施形態を用いて第四実施形態を実施する場合を例に説明したが、第二実施形態、および、第三実施形態のうち何れか一方を用いて第四実施形態を実施するようにしてもよい。あるいは、第二実施形態、および、第三実施形態の両方を用いて第四実施形態を実施するようにしてもよい。
本願発明と特許文献2に記載の発明との相違点についてさらに説明する。
引用文献2には、操舵角の目標値として用いられる最適目標操舵角を決定する際に、車輛の操舵に起因する振動を最小化するように決定することが記載されている。このように決定された最適目標操舵角に基づいて操舵角を制御することで、車輛の操舵に起因する振動を最小化できることが見込まれる。
一方、本願発明の一態様では、フィードバック制御部192が、車両100の横方向のずれ量、および、車両100の横揺れ量を制御対象値として、これらずれ量および横揺れ量を最小化するように、車両100の走行方向をフィードバック制御する。これにより、本願発明の態様一態様では、車輛の操舵に起因する振動に限らず、車両の横方向のずれおよび横揺れといった振動を低減させることができる。
また、本願発明の一態様では、フィードバック制御部192が、車両100の横揺れにおける固有振動数として、車体270の横揺れにおける固有振動数を用いて、固有振動数の振動を低減させる。これにより、本願発明の態様一態様では、乗客が乗車する車体の振動を低減させることができ、この点で、乗り心地への影響が大きい。
また、特許文献2には、ニューラルネットワークまたは遺伝子アルゴリズム等による機械学習を行い、機械学習の結果を用いて目標操舵角を算出することが記載されている。この機械学習により、目標操舵角を自動的に算出できるようになる。
一方、本願発明の一態様では、フィードバック制御部192が、目的関数の値を最小化する最適制御を行うなど、機械学習以外の方法による制御を行う。これにより、本願発明の態様一態様では、同じ路線を繰り返し走行する等により学習データを収集する必要なしに、制御を行うことができる。
また、特許文献2には、車輛の上方部位の先頭部位に位置検出センサを配置して、走行軌条面の横幅方向の距離偏差を検出することが記載されている。この距離偏差を検出することで、軌道に対する車両の横ずれ量と、振動による車両の横揺れ幅とが合成された偏差を検出することができ、操舵の制御に反映させることができる。
一方、本願発明の一態様では、ずれ量検出部110は、軌道における車両100の横方向(軌道の幅方向)の位置の、基準走行経路からのずれ量を検出する。また、横揺れ量検出部120は、例えば、加速度センサを含んで構成され、車両100の横方向の加速度、あるいは、加速度の積算量を横揺れ量として検出する。このように、車両100の横方向のずれ量と、車両100の横揺れ量とをそれぞれ検出することで、それぞれに対応して正制御を行うことができる。例えば、フィードバック制御部192が、車両100の横方向のずれ量だけでなく、車両100の横揺れ量も最小化するようにフィードバック制御を行うことで、車両100が自動操舵する場合に、車両100の横揺れの低減と、車両100の横方向のずれの低減とを両立させることができる。
なお、制御部190およびサーバ側制御部390の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することで各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1、3 操舵システム
2 操舵制御システム
100、400 車両
110 ずれ量検出部
120 横揺れ量検出部
130 キロ程検出部
140 荷重検出部
150 操舵部
180、380 記憶部
190 制御部
191 フィードフォワード制御部
192 フィードバック制御部
300 車両制御サーバ装置
310 サーバ側通信装置
390 サーバ側制御部
410 車両側通信部
490 車両側制御部

Claims (11)

  1. 軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、
    前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、
    前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部と、
    を備える操舵制御システム。
  2. 前記車両のキロ程毎の操舵指令値を示す操舵パターン情報を記憶する記憶部と、
    前記車両のキロ程を検出するキロ程検出部と、
    前記キロ程検出部が検出したキロ程に前記操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力するフィードフォワード制御部と、
    を備える請求項1に記載の操舵制御システム。
  3. 車両の荷重を検出する荷重検出部を備え、
    前記記憶部は、前記車両の荷重毎に操舵パターン情報を記憶し、
    前記フィードフォワード制御部は、前記車両のキロ程に、前記車両の荷重に応じた前記操舵パターン情報で対応付けられている操舵指令値を出力する
    請求項2に記載の操舵制御システム。
  4. 前記フィードバック制御部は、フィードバック制御における操舵指令値に周波数フィルタを適用する、請求項1から3の何れか一項に記載の操舵制御システム。
  5. 前記フィードバック制御部は、乗り心地に影響しやすい周波数として定められた所定の周波数の振動を除去、または、低減させる、前記周波数フィルタを用いる、請求項4に記載の操舵制御システム。
  6. 前記フィードバック制御部は、前記車両の固有振動数の振動を除去、または、低減させる、前記周波数フィルタを用いる、請求項4または請求項5に記載の操舵制御システム。
  7. 車両と車両制御装置とを備え、
    前記車両は、
    軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、
    前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、
    を備え、
    前記車両制御装置は、
    前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部を備える、
    操舵システム。
  8. 軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出するずれ量検出部と、
    前記車両の横揺れ量を検出する横揺れ量検出部と、
    前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の操舵をフィードバック制御するフィードバック制御部と、
    を備える車両。
  9. 前記フィードバック制御部のフィードバック制御に従って動作するアクチュエータであって、操舵指令値に対する一次遅れ要素が設けられているアクチュエータ
    を備える、請求項8に記載の車両。
  10. 軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量を検出することと、
    前記車両の横揺れ量を検出することと、
    前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の走行方向をフィードバック制御することと、
    を含む操舵制御方法。
  11. コンピュータに、
    軌道を走行する車両の、前記軌道の幅方向における前記車両の基準走行経路からのずれ量の情報を取得することと、
    前記車両の横揺れ量の情報を取得することと、
    前記ずれ量および前記横揺れ量を最小化するように前記車両の走行方向をフィードバック制御することと、
    を実行させるためのプログラム。
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