JP2009023459A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トルクセンサの検出動作に悪影響を与える導電性異物の侵入を安価な構造で確実に防止することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】減速ギヤボックス4のギヤボックス側取付面20bに制御ユニット19を装着するため、カバー26のユニット側取付面26aがギヤボックス側取付面に当接すると、ユニット側取付面に貼着されているシール部材28が、ギヤボックス側取付面に形成されている開口部20dを囲みながら、ユニット側取付面との間で弾性変形しながら密着する。開口部にはトルクセンサの外部接続端子15c〜15fが通過しており、減速ギヤボックスの外周側で発生した導電性異物が外部接続端子を配置している開口部側に侵入しようとしても、ギヤボックス側取付面とユニット側取付面との間で隙間を設けずに密着しているシール部材に遮断される。
【選択図】図9
【解決手段】減速ギヤボックス4のギヤボックス側取付面20bに制御ユニット19を装着するため、カバー26のユニット側取付面26aがギヤボックス側取付面に当接すると、ユニット側取付面に貼着されているシール部材28が、ギヤボックス側取付面に形成されている開口部20dを囲みながら、ユニット側取付面との間で弾性変形しながら密着する。開口部にはトルクセンサの外部接続端子15c〜15fが通過しており、減速ギヤボックスの外周側で発生した導電性異物が外部接続端子を配置している開口部側に侵入しようとしても、ギヤボックス側取付面とユニット側取付面との間で隙間を設けずに密着しているシール部材に遮断される。
【選択図】図9
Description
本発明は、操舵トルクが伝達されるステアリングシャフトを内装するステアリングコラムと、ステアリングシャフトに減速ギヤボックス内の減速機構を介して操舵補助力を伝達する電動モータと、電動モータを駆動制御する制御回路を実装した制御基板を含む制御ユニットとを備えた電動パワーステアリング装置に関する。
従来の電動パワーステアリング装置として、例えばラック軸が摺動自在に収容あるいは装着されるラックケース又は減速ギヤボックスの一部に電動モータが収容され、この電動モータを駆動制御する制御基板が収容されるハウジングがラックケース又は減速ギヤボックスに形成され、ハウジングの開口に対向する底部に形成された取付ボスに前記開口から挿入された制御基板が当接されると、電動モータからハウジング内に突設されたモータ側接続端子に制御基板に設けられた基板接続端子が互いに接触して電気的に接続される電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の従来例にあっては、電動モータと制御基板との間に電気的接続線を介挿することなく直付けすることにより、電動モータと制御基板との間で配線長を最短として電気ノイズが乗ることを防止することができるとともに、配線抵抗を少なくして電気的損失を低減することができる。
しかし、電動モータを制御する制御基板にはステアリングシャフトに伝達されるトルクを検出するトルクセンサのトルク検出値を入力する必要があり、このトルクセンサは、通常ラックケース又は減速ギヤボックスより離れたステアリングホイール側に設置されており、このトルクセンサと制御基板との間に長い接続ケーブルを設ける必要があり、この接続ケーブルに電気ノイズが乗るとともに、電気抵抗が大きくなることで電気的損失が大きくなる。
しかし、電動モータを制御する制御基板にはステアリングシャフトに伝達されるトルクを検出するトルクセンサのトルク検出値を入力する必要があり、このトルクセンサは、通常ラックケース又は減速ギヤボックスより離れたステアリングホイール側に設置されており、このトルクセンサと制御基板との間に長い接続ケーブルを設ける必要があり、この接続ケーブルに電気ノイズが乗るとともに、電気抵抗が大きくなることで電気的損失が大きくなる。
そこで、減速ギヤボックスの外周に取付面を形成し、この取付面に制御基板を組込んだ制御ユニットを装着する構造とし、減速ギヤボックスに内装したトルクセンサに接続されている複数の外部接続端子を、トルクセンサを収納している位置と連通して取付面で開口するように設けた開口部から外部に突出させ、取付面に装着する制御ユニットの制御基板に設けた複数のスルーホールに挿通し、両者を半田付けすることで電気的に直接接続する構造とし、制御基板とトルクセンサとの間の接続距離を最短として両者間の電気ノイズ、電気的損失を防止する電動パワーステアリング装置も開発されている。
特開2005−329866号公報
しかし、上述したように、制御ユニットが装着される減速ギヤボックスの取付面に、トルクセンサを収納している位置と連通する開口部を設け、この開口部から制御基板に接続するトルクセンサの外部接続端子を突出させて制御基板のスルーホールに接続する構造とすると、減速ギヤボックスの取付面と制御ユニットの装着面との間の隙間から導電性異物が侵入してトルクセンサの何れかの外部接続端子同士に接触し、トルクセンサが誤ったトルク検出値を出力して電動モータが誤った駆動制御を行なうおそれがある。
ここで、減速ギヤボックスの取付面と制御ユニットの装着面との間に隙間が生じないように取付面及び装着面を高精度の面に形成することは製造コストの面で困難である。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ギヤボックス側取付面からトルクセンサの外部接続端子を外部に突出させて制御ユニットの制御基板に接続し、ギヤボックス側取付面及びユニット側取付面の両者を当接する構造としても、トルクセンサの検出動作に悪影響を与える導電性異物の侵入を安価な構造で確実に防止することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ギヤボックス側取付面からトルクセンサの外部接続端子を外部に突出させて制御ユニットの制御基板に接続し、ギヤボックス側取付面及びユニット側取付面の両者を当接する構造としても、トルクセンサの検出動作に悪影響を与える導電性異物の侵入を安価な構造で確実に防止することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、操舵トルクが伝達されるステアリングシャフトを内装するステアリングコラムと、前記ステアリングシャフトに減速ギヤボックス内の減速機構を介して操舵補助力を伝達する電動モータと、前記電動モータを駆動制御する制御回路を実装した制御基板を含む制御ユニットとを備え、前記減速ギヤボックスの外周に形成したギヤボックス側取付面に、前記制御ユニットに形成したユニット側取付面を当接して該制御ユニットを装着するとともに、前記減速ギヤボックスに内装されているトルクセンサに接続されている複数の外部接続端子を前記ギヤボックス側取付面の一部から突出させ、これら複数の外部接続端子の夫々に前記制御基板に設けた複数の基板側端子を電気的に直接接続してなる電動パワーステアリング装置において、前記ギヤボックス取付面の一部から突出している前記複数の外部接続端子を外側から囲むように、前記ユニット側取付面及び前記ギヤボックス側取付面の間にシール部材を密着させて配置した。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電動パワーステアリング装置において、前記シール部材は、前記ユニット側取付面及び前記ギヤボックス側取付面の何れか一方に固定されている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置において、前記シール部材は、前記減速ギヤボックス側から伝達されてくる振動を吸収可能な弾性体で形成されている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置において、前記シール部材は、前記減速ギヤボックス側から伝達されてくる振動を吸収可能な弾性体で形成されている。
さらに、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置において、前記シール部材は、前記ユニット側取付面と前記ギヤボックス側取付面との間に生じる隙間より厚さが厚い弾性体である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置によると、減速ギヤボックスのギヤボックス側取付面に制御ユニットを装着するため、制御ユニットのユニット側取付面がギヤボックス側取付面に当接すると、ギヤボックス側取付面の一部から突出しているトルクセンサの外部接続端子を、ユニット側取付面及びギヤボックス側取付面の間に配置したシール部材が外側から囲みながら、ユニット側取付面との間で密着する。そのため、導電性異物が外部接続端子を配置しているギヤボックス側取付面側に侵入しようとしても遮断される。
したがって、トルクセンサは正常なトルク検出値を出力して電動モータの正常な駆動制御を行なうことができる。また、ギヤボックス側取付面及びユニット側取付面を隙間が発生しないように高精度に形成する必要がないので、製造コストの高騰化を抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を右ハンドル車に適用した場合の右方向から示した斜視図、図2は本実施形態を左方向から示した斜視図、図3は本実施形態の正面図、図4は減速ギヤボックスの要部を示す縦断面図、図5は減速ギヤボックスの外観を示す斜視図、図6は電動モータと制御ユニットとの接続関係を示す斜視図、図7は電動モータの内部構造を示す正面図、図8は制御ユニットの分解斜視図、図9は減速ギヤボックスの制御ユニット装着部に制御ユニットを装着した状態を示す図である。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を右ハンドル車に適用した場合の右方向から示した斜視図、図2は本実施形態を左方向から示した斜視図、図3は本実施形態の正面図、図4は減速ギヤボックスの要部を示す縦断面図、図5は減速ギヤボックスの外観を示す斜視図、図6は電動モータと制御ユニットとの接続関係を示す斜視図、図7は電動モータの内部構造を示す正面図、図8は制御ユニットの分解斜視図、図9は減速ギヤボックスの制御ユニット装着部に制御ユニットを装着した状態を示す図である。
図1において、符号1はコラム型の電動パワーステアリング装置であり、ステアリングホイール(図示せず)に連結されたステアリングシャフト2を回転自在に内装するステアリングコラム3に、減速ギヤボックス4が連結され、この減速ギヤボックス4に、軸方向がステアリングコラム3の軸方向と直交する方向に延長された電動モータ5が配設されている。
ステアリングコラム3は、内管3a及び外管3bの2重管構造となっている。そして、ステアリングコラム3の外管3b及び減速ギヤボックス4が、アッパ取付ブラケット6及びロア取付ブラケット7によって車体側に取付けられている。ロア取付ブラケット7は、車体側部材(不図示)に取付けられる取付板部7aと、この取付板部7aの下面から左右方向に所定間隔を保って平行に延長する一対の支持板部7bとで形成されている。そして、支持板部7bの下端が、減速ギヤボックス4の車両前方側に一体形成された支持部4bに枢軸7cを介して回動自在に連結されている。
アッパ取付ブラケット6は、車体側部材(不図示)に取付けられる取付板部6aと、この取付板部6aの下端に固定されて左右(車幅)方向に離間している1対の支持板部6bと、これら一対の支持板部6bに形成されたステアリングコラム3の外管3bを支持するチルト機構6cとを備えている。そして、チルト機構6cのチルトレバー6gを回動させ、外管3bの支持状態を解除することにより、ステアリングコラム3をロア取付ブラケット7の枢軸7cを中心として上下にチルト位置調整可能とされている。
ステアリングシャフト2は、図4に示すように、上端がステアリングホイール(図示せず)に連結される入力軸2aと、この入力軸2aの下端にトーションバー2bを介して連結されたトーションバー2bを覆う出力軸2cとで構成されている。
減速ギヤボックス4は、高熱伝導性を有する材料例えばアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム及びマグネシウム合金の何れか1つを例えばダイキャスト成型することにより形成されている。この減速ギヤボックス4は、図4及び図5に示すように、電動モータ5の出力軸(不図示)に連接されたウォーム11を収納するウォーム収納部12と、このウォーム収納部12の下側にその中心軸と直交する中心軸を有しウォーム11に噛合するウォームホイール13を収納するウォームホイール収納部14と、このウォームホイール収納部14の車両後方側に一体に同軸的に連結されたトルクセンサ15を収納するトルクセンサ収納部16と、ウォーム収納部12の開放端面に形成された電動モータ5を取付けるモータ取付部17と、トルクセンサ収納部16の車両後端に形成された筒状のコラム取付部18と、ウォーム収納部12とウォームホイール収納部14の一部に跨がって形成された制御ユニット19を装着する制御ユニット装着部20とを備えている。そして、減速ギヤボックス4のコラム取付部18に、ステアリングコラム3の車両前端部が外嵌されて連結されている。
減速ギヤボックス4は、高熱伝導性を有する材料例えばアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム及びマグネシウム合金の何れか1つを例えばダイキャスト成型することにより形成されている。この減速ギヤボックス4は、図4及び図5に示すように、電動モータ5の出力軸(不図示)に連接されたウォーム11を収納するウォーム収納部12と、このウォーム収納部12の下側にその中心軸と直交する中心軸を有しウォーム11に噛合するウォームホイール13を収納するウォームホイール収納部14と、このウォームホイール収納部14の車両後方側に一体に同軸的に連結されたトルクセンサ15を収納するトルクセンサ収納部16と、ウォーム収納部12の開放端面に形成された電動モータ5を取付けるモータ取付部17と、トルクセンサ収納部16の車両後端に形成された筒状のコラム取付部18と、ウォーム収納部12とウォームホイール収納部14の一部に跨がって形成された制御ユニット19を装着する制御ユニット装着部20とを備えている。そして、減速ギヤボックス4のコラム取付部18に、ステアリングコラム3の車両前端部が外嵌されて連結されている。
ここで、トルクセンサ15は、図4に示すように、ステアリングシャフト2の入力軸2a及び出力軸2c間の捩じれ状態を磁気的に検出してステアリングシャフトに伝達された操舵トルクを一対の検出コイル15a及び15bで検出するように構成され、これら一対の検出コイル15a,15bの巻き始め及び巻き終わりに夫々ステアリングコラム3の中心軸と直交する方向に平行に外部に突出する外部接続端子15c,15d及び15e,15fが接続され、これら外部接続端子15c〜15fの突出部が中央部でステアリングコラム3の中心軸と平行に折り曲げられてL字状に形成されている。
電動モータ5は、図6に示すように、その取付フランジ5bに近い位置における制御ユニット装着部20に装着された制御ユニット19に近接対向する位置に接続端子5c,5dが形成されている。接続端子5c及び5dの夫々は、図7に示すように、底部中央にアーマチュア挿通孔を有する合成樹脂製のブラシ支持体5f内に互いに絶縁されて配設され、2組のブラシ5g,5hに個別に接続された円弧状の接続端子5i及び5jの互いに対向する一端に一体に形成されている。
減速ギヤボックス4に形成された制御ユニット装着部20は、図5に示すように、ウォーム収納部12とその下側のウォームホイール収納部14の上部側とで形成した平坦取付面20aと、この平坦取付面20a及びトルクセンサ収納部16の上面に形成した平坦取付面20aに対して直交し、左右方向に長尺方向が延在する矩形状のユニット載置面20bとで左右方向から見てL字状に形成されている。
ここで、制御ユニット装着部20のユニット載置面20bの左右方向の中央部には、トルクセンサ15を収納しているトルクセンサ収納部16の内部空間に連通する開口部20dが形成されており、この開口部20dを通過してトルクセンサ15の外部接続端子15c〜15fがユニット載置面20bの上方に突出して設けられている。
また、モータ取付部17の車両後端面にも、平坦取付面20aと平行でこの平坦取付面20aより車両後方側の位置に幅狭のフレーム取付面20cが形成されている。
また、モータ取付部17の車両後端面にも、平坦取付面20aと平行でこの平坦取付面20aより車両後方側の位置に幅狭のフレーム取付面20cが形成されている。
制御ユニット装着部20に装着される制御ユニット19は、図8に示すように、熱伝動率の高い金属製の放熱プレート21と、パワー基板23と、長方形枠状の合成樹脂製フレーム24と、制御基板25と、カバー26とを備えている。
放熱プレート21は、制御ユニット装着部20の平坦取付面20aに放熱グリースを介して直接固定される。パワー基板23は、電動モータ5を駆動制御する電界効果トランジスタ等のパワースイッチング素子で構成されるHブリッジ回路やこのHブリッジ回路のパワースイッチング素子を駆動するパルス幅変調回路等のディスクリート部品23a,23bが実装される。
放熱プレート21は、制御ユニット装着部20の平坦取付面20aに放熱グリースを介して直接固定される。パワー基板23は、電動モータ5を駆動制御する電界効果トランジスタ等のパワースイッチング素子で構成されるHブリッジ回路やこのHブリッジ回路のパワースイッチング素子を駆動するパルス幅変調回路等のディスクリート部品23a,23bが実装される。
合成樹脂製フレーム24はパワー基板23を囲繞する。制御基板25は、合成樹脂製フレーム24の正面に取付けられ、トルクセンサ15の外部接続端子15c〜15fを直接挿通するスルーホール25a〜25dが穿設され、トルクセンサ15からのトルク検出値や図示しない車速センサからの車速検出値に基づいて操舵補助電流指令値を算出し、この操舵補助電流指令値と電動モータ5に出力するモータ電流の検出値とに基づいて電流フィードバック制御を行ってパワー基板23のパルス幅変調回路への電圧指令値を算出することにより、電動モータ5で発生させる操舵補助力を制御するマイクロコントロールユニット(MCU)やその周辺機器等のディスクリート部品25eが実装される。カバー26は、パワー基板23、合成樹脂製フレーム24及び制御基板25を覆う。
合成樹脂製フレーム24は、長方形枠状のフレーム本体24aと、このフレーム本体24aの左端に形成され、減速ギヤボックス4のフレーム取付面20cに固定される取付板部24bと、この取付板部24b上に固定され電動モータ5の接続端子5c,5dに電気的に接続する端子台24cと、互いに一体構造とされてフレーム本体24aの右端に固定されたバッテリ(図示せず)に接続される電源コネクタ24dと、フレーム本体24aの右端に固定された雌型コネクタ45とを備えている。雌型コネクタ45は、バッテリ(図示せず)に電源用雄型コネクタ46を介して接続される電源コネクタ45aと、車体の各部の制御機器とのデータの授受を行うCANなどのネットワークに接続する信号コネクタ45bとを備えている。パワー基板23及び制御基板25は、接続端子22aを介して接続されている。
また、図8に示すように、カバー26の長尺側の一方の側板26aの長手方向中央には、四角形状の切欠き26bが形成されている。この切欠き26bの周縁には、切欠き26bの長尺方向の周縁に沿って延在する第1シール部28aと、互いに平行に対峙している切欠き26bの短尺方向の一対の周縁に沿って延在し、第1シール部28aの両端に一体化された1対の第2シール部28b,28cとからなる門型形状のシール部材28が貼着されている。このシール部材28は、柔軟な発泡樹脂材により形成されており、カバー26の長尺側の一方の側板26aをユニット載置面20bに対向させると、側板26aとユニット載置面20bとの間に生じる隙間を埋めて弾性変形しながら密着するように、前記隙間より厚さが厚く設定されている。
そして、上記構成の制御ユニット19は、減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20に装着され、図6に示すように、合成樹脂製フレーム24の取付板部24bに固定されている端子台24cと、電動モータ5の接続端子5c,5dとが電気的に接続される。なお、図1から図3に示すように、電気的に接続された端子台24c及び接続端子5c,5dは、符号27で示す合成樹脂製の端子カバーで覆われている。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
車両の図示しないイグニッションスイッチをオン状態としてパワー基板23及び制御基板25にバッテリから電力を供給すると、マイクロコントロールユニット(MCU)によって操舵補助制御処理が実行されて、トルクセンサ15及び図示しない車速センサの検出値に基づいて操舵補助電流指令値が算出される。この操舵補助電流指令値とモータ電流検出部で検出したモータ電流とに基づいて電流フィードバック処理を実行して、電圧指令値を算出する。この電圧指令値をパワー基板23のゲート駆動回路に供給してHブリッジ回路を制御することにより、電動モータ5にモータ駆動電流が流れて電動モータ5を正転又は逆転方向に必要とする操舵補助力を発生するように駆動する。
車両の図示しないイグニッションスイッチをオン状態としてパワー基板23及び制御基板25にバッテリから電力を供給すると、マイクロコントロールユニット(MCU)によって操舵補助制御処理が実行されて、トルクセンサ15及び図示しない車速センサの検出値に基づいて操舵補助電流指令値が算出される。この操舵補助電流指令値とモータ電流検出部で検出したモータ電流とに基づいて電流フィードバック処理を実行して、電圧指令値を算出する。この電圧指令値をパワー基板23のゲート駆動回路に供給してHブリッジ回路を制御することにより、電動モータ5にモータ駆動電流が流れて電動モータ5を正転又は逆転方向に必要とする操舵補助力を発生するように駆動する。
このため、電動モータ5からステアリングホイールの操舵トルクに応じた操舵補助力が発生され、この操舵補助力がウォーム11及びウォームホイール13を介してステアリングシャフト2の出力に伝達されることにより、ステアリングホイールを軽い操舵力で操舵することができる。
ここで、本実施形態によると、減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20に制御ユニット19を装着するためにカバー26の長尺側の一方の側板26aがユニット載置面20bに当接すると、側板26aに貼着されているシール部材28は、ユニット載置面20bに形成されている開口部20dを囲みながら、ユニット載置面20bとの間で弾性変形しながら密着する。開口部20dにはトルクセンサ15の外部接続端子15c〜15fが通過しており、減速ギヤボックス4の外周側で発生した導電性異物が外部接続端子15c〜15fを配置している開口部20d側に侵入しようとしても、側板26aとユニット載置面20bとの間で隙間を設けずに密着しているシール部材28に遮断される。したがって、トルクセンサ15の複数の外部接続端子15c〜15fのいずれかの対同士に導電性異物が接触することがなく、トルクセンサ15は正常なトルク検出値を出力して電動モータ5の正常な駆動制御を行なうことができる。
ここで、本実施形態によると、減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20に制御ユニット19を装着するためにカバー26の長尺側の一方の側板26aがユニット載置面20bに当接すると、側板26aに貼着されているシール部材28は、ユニット載置面20bに形成されている開口部20dを囲みながら、ユニット載置面20bとの間で弾性変形しながら密着する。開口部20dにはトルクセンサ15の外部接続端子15c〜15fが通過しており、減速ギヤボックス4の外周側で発生した導電性異物が外部接続端子15c〜15fを配置している開口部20d側に侵入しようとしても、側板26aとユニット載置面20bとの間で隙間を設けずに密着しているシール部材28に遮断される。したがって、トルクセンサ15の複数の外部接続端子15c〜15fのいずれかの対同士に導電性異物が接触することがなく、トルクセンサ15は正常なトルク検出値を出力して電動モータ5の正常な駆動制御を行なうことができる。
また、減速ギヤボックス4のユニット載置面20bと制御ユニット19の側板26aとの間に生じる隙間を埋め込むようにシール部材28を配置したことで、ユニット載置面20b及び側板26aの間を隙間が発生しないように高精度に形成する必要がなく、製造の際のバラツキを吸収することができるので、製造コストの高騰化を抑制することができる。
また、シール部材28は、カバー26の長尺側の一方の側板26aに貼着されており、カバー26を制御ユニット装着部20の平坦取付面20aに固定するだけで、ユニット載置面20bの開口部20dを囲みながらユニット載置面20b及び側板26aの間に配置されるので、組付け性も容易とすることができる。
さらに、シール部材28は柔軟な発泡樹脂材で形成されており、弾性変形しながら側板26aとユニット載置面20bとの間に配置されているので、減速ギヤボックス4に装着された電動モータ5からモータ振動が伝達しても、シール部材28が振動を吸収するので、制御ユニット19に影響を与える振動や、運転者に不快な音を与える音を抑制することができる。
さらに、シール部材28は柔軟な発泡樹脂材で形成されており、弾性変形しながら側板26aとユニット載置面20bとの間に配置されているので、減速ギヤボックス4に装着された電動モータ5からモータ振動が伝達しても、シール部材28が振動を吸収するので、制御ユニット19に影響を与える振動や、運転者に不快な音を与える音を抑制することができる。
なお、本実施形態では、カバー26の長尺側の一方の側板26aにシール部材28を貼着した構造を示したが、制御ユニット装着部20のユニット載置面20bにシール部材28を貼着する構造としても、ユニット載置面20bの開口部20dを囲みながらユニット載置面20b及び側板26aの間にシール部材28が配置されるので、組付け性を容易とすることができる。
また、上記実施形態においては、電動モータ5、制御ユニット19及び雌型コネクタ45がステアリングコラム3の中心軸と直交する線に沿って一直線に配置されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ステアリングコラム3の中心軸と交差する線に沿って一直線に配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、電動モータ5としてブラシモータを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブラシレスモータを適用するようにしてもよく、この場合には、接続端子5c,5dを各相の励磁コイルの給電側に接続すると共に、パワー基板23にブラシレスモータを駆動する例えば電界効果トランジスタ(FET)を有するインバータ回路及びインバータ回路の電界効果トランジスタのゲートをパルス幅変調信号で駆動するゲート駆動回路とを実装すればよい。
また、上記実施形態においては、電動モータ5としてブラシモータを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブラシレスモータを適用するようにしてもよく、この場合には、接続端子5c,5dを各相の励磁コイルの給電側に接続すると共に、パワー基板23にブラシレスモータを駆動する例えば電界効果トランジスタ(FET)を有するインバータ回路及びインバータ回路の電界効果トランジスタのゲートをパルス幅変調信号で駆動するゲート駆動回路とを実装すればよい。
さらに、上記実施形態においては、本発明を右ハンドル車に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、左ハンドル車に適用する場合には、減速ギヤボックス4、電動モータ5及び制御ユニット19の配置をステアリングコラム3の中心軸を通る垂直面を挟んで面対称に即ち制御ユニット19の右側に電動モータ5を配置し、制御ユニット19の雌型コネクタ45及び端子台24cを左側に配置すればよく、さらには電動モータ5を車両外側に、雌型コネクタ45及び端子台24cを車両内側に配置するようにしてもよい。
2…ステアリングシャフト、2a…入力軸、2b…トーションバー、2c…出力軸、3…ステアリングコラム、3a…内管、3b…外管、4…減速ギヤボックス、4b…支持部、5…電動モータ、5b…取付フランジ、5c,5d…接続端子、5f…ブラシ支持体、5g,5h…ブラシ、5i,5j…接続端子、6…アッパ取付ブラケット、6a…取付板部、6b…支持板部、6c…チルト機構、6g…チルトレバー、7…ロア取付ブラケット、7a…取付板部、7b…支持板部、7c…枢軸、11…ウォーム、12…ウォーム収納部、13…ウォームホイール、14…ウォームホイール収納部、15…トルクセンサ、15a,15b…検出コイル、15c〜15f…外部接続端子、16…トルクセンサ収納部、17…モータ取付部、18…コラム取付部、19…制御ユニット、20…制御ユニット装着部、20a…平坦取付面、20b…ユニット載置面(ユニット側取付面)、20c…フレーム取付面、20d…開口部、21…放熱プレート、22a…接続端子、23…パワー基板、23a,23b…ディスクリート部品、24…合成樹脂製フレーム、24a…フレーム本体、24a1…フレーム本体の側板(ユニット側取付面)、24b…取付板部、24c…端子台、25…制御基板、25a〜25d…スルーホール(基板側端子)、25e…ディスクリート部品、26…カバー、26a…カバーの側板、27…端子カバー、28…シール部材、28a…第1シール部、28b,28c…第2シール部、45…雌型コネクタ、45a…電源コネクタ、45b…信号コネクタ、46…電源用雄型コネクタ
Claims (4)
- 操舵トルクが伝達されるステアリングシャフトを内装するステアリングコラムと、前記ステアリングシャフトに減速ギヤボックス内の減速機構を介して操舵補助力を伝達する電動モータと、前記電動モータを駆動制御する制御回路を実装した制御基板を含む制御ユニットとを備え、前記減速ギヤボックスの外周に形成したギヤボックス側取付面に、前記制御ユニットに形成したユニット側取付面を当接して該制御ユニットを装着するとともに、前記減速ギヤボックスに内装されているトルクセンサに接続されている複数の外部接続端子を前記ギヤボックス側取付面の一部から突出させ、これら複数の外部接続端子の夫々に前記制御基板に設けた複数の基板側端子を電気的に直接接続してなる電動パワーステアリング装置において、
前記ギヤボックス取付面の一部から突出している前記複数の外部接続端子を外側から囲むように、前記ユニット側取付面及び前記ギヤボックス側取付面の間にシール部材を密着させて配置したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記シール部材は、前記ユニット側取付面及び前記ギヤボックス側取付面の何れか一方に固定されていることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記シール部材は、前記減速ギヤボックス側から伝達されてくる振動を吸収可能な弾性体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記シール部材は、前記ユニット側取付面と前記ギヤボックス側取付面との間に生じる隙間より厚さが厚い弾性体であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
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JP2007187530A JP2009023459A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 電動パワーステアリング装置 |
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-
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- 2007-07-18 JP JP2007187530A patent/JP2009023459A/ja active Pending
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