JP2009022617A - 運搬用、表示用の移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】矩形をなす仮想の枠の内部にあって縦横自由な向きに走行移動する移動体を備えた運搬用乃至表示用の移動装置を提供する。
【解決手段】矩形の枠の上下及び左右の辺に沿って上下、左右それぞれ対をなすガイド21,22を付設し、それぞれのガイドに摺動体を滑合し、該摺動体間に縦横の軸19,20を渡して直交させると共に、該交差部において前記縦軸には縦スライダを、また前記横軸には横スライダを滑合し、且つ両スライダを連結して滑合体を構成し、前記摺動体のそれぞれ並行移動による縦横両軸の前記交差部の前記矩形の枠内部での上下左右方向の移動と共に前記滑合体を追随移動させ、該滑合体に装着する移動体18を前記枠内部を縦横自由な方向に移動するようにしてなる移動装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、パチンコ遊技機の遊技盤面内に打ち出される打球を受け取り入賞口に移送したり、打球を振り分けるために利用される移動手段となり、また入賞装置の一部となり、或は装飾部材の一つとして使用される移動表示体の移動手段となる比較的小型で、軽量な物体を移動させるのに適した移動装置に関する。
パチンコ遊技機において遊技盤面内に打ち出される打球は、その重量によって自然落下し、この落下の途中で障害釘に衝突することによって、或は打球を誘導する各種のガイドによって任意に、或は所定の方向に誘導されたり、振分けられたりする。そして、落下する過程で入賞装置に受けられた打球の中には装置の中に組入れられた振り分け通路等を通ることで更に振り分けられたり、動力で駆動する振り分け部材によって通路を変更する等様々な流路変更が加えられ、最終的に入賞して有効球(セーフ球)となるか、入賞することなく無効球(アウト球)になるべく振り分けられる。
動力によって振り分けが行われる場合を除いて遊技盤面内、つまり所謂遊技領域内に打ち出された打球は、球の自重による落下を通して振り分けられるものとなっており、この間落下した位置から上方に戻されることなく、常に下方に向けて落下する過程を通して振り分けが進行するものとなっている。
一方、動力を使って振り分ける場合も、例えば回転体に乗せて振り分ける場合でも最大打球の上昇域は回転体の回転範囲に止るものであり、しかもこの回転体自体の固定された形状の中での移動に止まるものとなり、定形化された移動となっている。
従って、本発明は、一つの目的として遊技領域内に打ち出された打球が常に落下することを通して流路を変更し、振り分けられることの単純さと、仮に動力を得て落下する過程で多少の位置上昇があったとしても、全体的には下方に向けての移動の中でしか振り分けの変化を示すことができない単純さに鑑み、遊技領域内部において、一旦落下した位置から再上昇を果して、再度の落下に挑むことができるようにした移動装置を提案しようとするものである。
更に言えば、本発明は上記移動装置の開発に当り、遊技盤面において、打球の移動については落下した位置から上昇移動することは固より、更に下方に向っても、また左右方向にも、更には斜め方向にも自由に移動することが可能な移動装置の開発を目的としてなされたものである。
本発明は、この目的を達成する基本的手段として、X,Y軸方向に交錯する2本の軸に注目し、これらの軸をそれぞれ並行移動させることによってその交点が自由に位置移動することに着目してなされたものである。
このX軸,Y軸のそれぞれを並行移動させることによって両軸の交点が自由に移動変化する技術については移動装置そのものとは全く無関係なものではあるが、遊技機の補助演出装置なるものが特許文献1によって既に公開されている。
特開2005−34631号公報。
上記特許文献1に記載の遊技機の補助演出装置は、図柄表示装置20の表示面20aの前面においてY軸方向の第1移動部材40aとX軸方向の第2移動部材40bを交錯させ、両部材40a,40bをそれぞれ並行移動させることで両者の交点の移動を図り、この交点の移動を前記表示面20aの前面で行うことで表示される画像と合成し、演出を補助するものとなっている。
従って、ここにはX,Y軸方向の2つの移動部材40a,40bがそれぞれ並行移動することによってその交点が表示面20aの前面において自由に位置移動することが開示されている。
しかし、ここに開示される技術は、表示面20aの前面において交点が移動することを通して表示される画像と、この交点を合成することにより演出し、画像そのものの演出を高めるものとしているもので、これには物を運搬すると云った機能は全く持ち合せていない。
本発明は、上記2つの移動部材40a,40bのそれぞれの移動による交点の移動に注目し、この移動の特徴を活用しつつ、上記特許文献1の技術には存在しない物を運搬移動させる手段を組込むことによって極めて変化に富んだ物の移動手段とすることができる移動装置を提供すべく研究開発されたものである。
前記移動部材40a,40b、更に言えばY軸方向に渡される棒状の軸40aとX軸方向に渡される棒状の軸40bをそれぞれ移動させることで、両者の交点を移動変化させることでは、各軸の移動においてのみ負荷を発生させることになる。上記交点の移動に合せて、この交点に移動体を付加させた場合は交点の移動に伴ってこの移動体が追随して移動する必要があり、特許文献1においては発生することがない大きな負荷が発生することになり、引いては各軸の移動の抵抗体となり、装置全体の機能を損うことになる。
本発明は、上記の如く問題に鑑み、常にX軸,Y軸方向の2軸が円滑に移動し、その交点を所望の位置に円滑且つ迅速に移動できるようにすると共に、この交点の移動に伴わせて移動体を前記2軸を案内にして一定姿勢を維持して円滑に、且つ安定的に移動可能にしたことにある。
そして、本発明は上記移動体に運搬用の保持手段を組付けることによって、物の運搬装置として、また移動体に表示体を組付けることによって明瞭で変化のある表示装置とすることができる移動装置を提供しようとするものである。
本発明は上記の目的を達成するために、矩形に形成する枠内部にあって上下の辺の間に渡る軸、即ちY軸方向の縦軸と、左右の辺の間に渡る軸、即ちX軸方向の横軸とを交錯させ、その交点を縦軸と横軸の各並行移動によって枠内部を自由に移動可能にする一方、この交点部分に移動体を添わせ、該移動体に備える滑合部を前記縦軸と横軸にそれぞれ滑合させて連結し組付けて移動体を縦,横軸に保持させ、これにより縦,横軸の各並行移動に伴う前記交点、つまり交差部の自由な移動に伴わせて上記移動体を枠内部の任意の位置に自由に移動可能にしたことにある。
更に詳述すれば、本発明は、矩形をなす仮想の枠の上下及び左右の辺のそれぞれに長さ方向に沿って相対向するそれぞれ対をなすガイドを並行に付設すると共に、各ガイドに摺動体を移動自由に滑合支持し、且つ上下において向き合う摺動体間に縦軸を、また左右において向き合う摺動体間に横軸を渡して該縦横の両軸を前記仮想の枠内で前後に位相させた状態で直交状に交差させる一方、該縦、横軸の交差部を跨いで縦軸に沿って縦スライダを、また横軸に沿って横スライダを滑合支持して交差状に付設すると共に、該両スライダ相互を連結して移動体を構成し、該移動体を前記上下の摺動体の左右方向の移動による前記縦軸の横移動、及び前記左右の摺動体の上下方向の移動による前記横軸の縦移動により前記交差部を縦横並びに斜め方向の全方向に移動するのに追随させて前記矩形をなす仮想の枠の内部において全方向に向けて移動自由にしてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
また本発明は、前記移動体の縦スライダには交差部を跨いで縦軸に滑合する上下の滑合部を、また横スライダには交差部を跨いで横軸に滑合する左右の滑合部を設けてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
また本発明は、前記縦スライダの上下の滑合部、及び横スライダの左右の滑合部はそれぞれ縦軸、または横軸を挟む一対の滑合軸からなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
更にまた、本発明は前記縦横各スライダのそれぞれの滑合軸には回転ローラーを軸承し、縦横軸に滑合させることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
また本発明は、前記回転ローラーは縦横軸の断面形状に適合した溝を有する溝付きローラーであることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
また本発明は、前記縦スライダと横スライダとは縦横軸の交差部を通過する直線上に沿って配置する支軸を介して連結すると共に該支軸を支点に回転可能にしてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
また本発明は、前記縦スライダ及び横スライダは断面コ字形の枠に形成し、内部に縦若しくは横軸を受け入れ、それぞれ軸の長さ方向に摺動可能にしてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置を提供することにある。
上記本発明に係る運搬用、表示用の移動装置は、矩形の仮想の枠の内部にあって直交状に配置される2軸、即ち縦方向の縦軸と横方向の横軸とが個別に各軸において並行移動することにより、両軸の交点が移動するのを利用して移動体を移動するものであり、上記交点の移動と共に移動体をこの移動に追随させ、前記仮想の枠内部において縦横及び斜め方向に全方向の移動を可能にし、この移動体に付設する物の運搬台乃至表示用の表示体等を自由に移動させるようにしたものである。
特に、本発明は縦横2軸の移動に伴ってその交点、つまり交差部が移動するとき、この移動と共に移動体が円滑に追随し、移動するところに特徴を有するもので、移動体は縦横の2軸に対して共に滑合し、縦軸が左右方向に横移動するとき、横軸をガイドに横移動し、また横軸が上下方向に移動するとき、縦軸をガイドに上下方向に移動するようにして移動する力と移動方向へのガイドとを交錯する2軸に分担させて自動的に2軸の交差部(交点)の移動と共に移動させるようにしたことにある。
そして、本発明における移動体の移動は縦,横軸の交差部が矩形をなす仮想の枠の隅部にまで移動が可能であることにより、この移動に伴って枠内の全域に移動することが可能なものとしたものであり、しかもこの移動は左右方向、つまり水平方向への移動のみならず、上下方向、そして特に下方から上方へ向けての移動が可能であることによって運搬用台を組付けた場合には移動体とともに受け取った運搬物を上方に揚送することができるものとなるのである。
また前記縦,横の2軸を同時に移動させた場合には、縦軸の左右方向の移動と横軸の上下方向の移動との合成によって両軸の交差部が斜め上下に移動すること、そしてこの移動に当っては直線的な移動のみならず、縦横軸の移動の速度を変えることによって曲線的な移動を可能にするもので、変化に富んだ移動経路を形成することができるものとなっているのである。
一方、本発明における移動体は、縦,横軸の交差部に臨んで縦軸に滑合する縦スライダと横軸に滑合する横スライダから構成し、且つこれら縦及び横スライダのそれぞれが上記交差部(交点)を挟む離れた2点で滑合させる構造、つまり各スライダにおいて交差部を跨ぐ2箇所で支持する構造とすることから、各軸に対する滑合が安定し、スムーズな移動が期待できるものとなっている。
更に加えて、本発明においては、前記縦横のスライダの滑合部として滑合軸を組入れ、更にこれにローラーを軸装した場合において、ローラーの回転により更に円滑な移動が実現し、縦横軸の移動による交点、つまり交差部の移動に迅速に追随することが可能であり、運搬用台乃至表示体を円滑且つ迅速に移動させることができるものとなる。
この場合において、上記ローラーを溝付きローラーとした場合には縦,横軸に対する滑合位置が一定となることから安定した滑合が実現し、移動体の移動時の振れを抑えて、例えば正面部分の向きが上下,左右に振れるようなことを未然に防止することができることになる。
また、本発明において、前記滑合部を有する縦横の両スライダを縦横軸の交差部を貫き通す直線に沿って配置される支軸を介して回動自由に連結し、組付け構成した場合は、該両スライダを直交した姿勢から上記支軸を支点にして回転させて組付けの角度を変更することができることから、縦横軸が直角に交差しない場合でもこの交差角度の狂いに対応してそれぞれのスライダが縦及び横軸に追随して円滑に摺動し、移動することができる。ことに、縦横軸の軽量化のため強度を落した素材にすることによって撓みが発生する場合、前記支軸が両スライダの向きを回転によって調整し、この撓みを吸収することになるため常に円滑な摺動を確保することができることになる。
さて、上記の如く構成される本発明の移動装置は、パチンコ遊技機における遊技盤面上の打球の移動手段として、或は入賞時の入賞表示の一つとしての表示手段として利用することが可能である。例えば、打球の移動手段として利用する場合には前記移動体に打球を受ける運搬用台(球受部)を装備することによって、これに例えば入賞した打球を受け入れ、第1の位置から第2の位置に移送する手段とすれば、変化に富んだ入賞装置とすることができる。
この場合、前述したように移動体は左右方向のみならず、上下方向に、また斜め方向にも移動が可能であることから、例えば下段に設置される第1の位置において受けた打球を上段に設置する第2の位置に揚送する如く移動させると、従来全く存在しなかった打球の移動形態が実現することになるため極めて変化に富んだ入賞装置を提供することができることになる。
又同様に、上記移動体に表示体を組付け、これを表示手段とした場合には縦横の移動のみならず、斜めの、そして直線的な移動と共に、曲線的な移動も可能であるため多様な表現と表示が可能となる。
従って、上述の構成から本発明によれば、縦横の軸をそれぞれ並行移動させることによって両軸の交差部の移動と共に、この交差部に臨ませた移動体を移動させる構造としたことから移動体を上下,左右に移動させられると同時に、斜め方向にも移動させられるため、物の移動手段としたとき、この移動範囲において自由に位置移動し、物を運搬することができることになる。
従って、上記移動体にパチンコ球の球受部を設置した場合にはパチンコ球を下方に、或は左右方向に移動運搬するだけでなく、上方に向けて、或は斜め上方に向けて運搬することができると共に、この移動に当っては直線的な移動ばかりでなく曲線的に迂回した移動も可能となるため極めて変化のある移動を実現することになる。
また、本発明によれば、上記移動体には物の移動手段のみならず、表示体を組付けることによって移動型の表示体とすることも可能である。従って、パチンコ遊技機の遊技盤前面の遊技部に表示装置として組入れたときには、機械的構造体でありながら変化に富んだ表示体とし、遊技者の興趣を高めることができる。
また、本発明によれば、縦横の両軸に対して移動体を縦横のスライダを介して滑合させる構造としたことから安定した組付けが実現し、縦横軸の移動に伴う交差部の移動に円滑に追随して迅速な、且つ美しい移動を表現することができる。
次に、本発明を実施の形態に基づき具体的に説明し、その特徴を明らかにする。
添付の図面は、本発明に係る移動装置をパチンコ遊技機の遊技盤に組付けた入賞装置における打球の移送手段に応用した一実施形態を示したものである。図1は、使用状態を示す遊技盤の斜視図であり、図2は、図1の遊技盤を背面側から見た斜視図、図3は遊技盤に対する移動装置の取付状態を説明する斜視図、図4は図3の背面側から見た斜視図、図5は図4の移動装置のカバーを取り除いた斜視図で、図6は移動装置から遊技盤に対する取付枠を取り除いた状態の斜視図である。
ここに示す遊技盤1は所謂分離式パチンコ遊技機における遊技盤であり、前面には発射装置からの打球Pを誘導する打球誘導路2を形成し、且つ遊技盤前面中央部を囲んで遊技領域3を形成するバンド4が取付けられている。
上記バンド4の内側に沿って左右に入賞口5,5、6,6が配置され、更に装飾用のランプ7,7が設けられており、内側下縁部には開閉する扉8を備えた大入賞口9が、更にその下方にアウト球口10が開口している。
遊技領域3の中央部は大きく開口する矩形の穴11が設けられ、この穴11を遊技盤前面と面一になる蓋板12が被い、穴11の背後に本発明に係る移動装置13が取付く。
上記穴11を塞ぐ蓋板12は、実質的に閉塞した状態において遊技領域3の一部を構成し、前面部には打球Pを受け入れる受け入れ口14を備え、更に複数個の受け球の排出口15,16,17を開設する。
蓋板12を含む遊技領域3の全面には図示しない多数の障害釘が適宜配置され、打球誘導路2を通して打ち出される打球Pを左右に振り分けるものとなっており、前記受け入れ口14に打球Pが飛入すると、この球を受れ入れ孔を通して背後に誘導し、背面側において待機する後述する移動装置13の移動体となる球受部18に受け取り、この打球Pを予め設定する球振り分け制御手段によって前記上部に配置する上部排出口15に、或は下部の外れゾーンに配置する左右の排出口16,16に、或は又下部の当りゾーンに配置する下部中央の排出口17に送り届けるものとなっている。
前記移動装置13は、直交状に交差する縦軸19と横軸20を有し、更に上記縦軸19を左右方向に往復移動させる上下のガイド、つまりガイド手段21,21と、横軸20を上下方向に往復移動させる左右のガイドたるガイド手段22,22を有し、これら4つのガイド手段21と22によって矩形の枠形が構成されるようにしてある。尚、この移動装置13を構成する上下、左右のガイドは、常に仮想の矩形の枠に沿って矩形状に配置形成されることになる。
次に、これらガイド手段を含む移動装置13について更に詳述することにする。
移動装置13は、遊技盤1に形成される矩形の穴11を背面側において4つのガイド手段21,22が取り囲むことによって矩形に形成されている。なお、ここでは上記穴11の形状に合せてガイド手段21,21を上下に、またガイド手段22,22左右に各並行に設置し矩形に組立てゝいる。
上記各ガイド手段21,22は、それぞれカバー23,24によって被い、矩形に形成した取付枠25にこのカバー23,24をねじ26,26で固定し、移動装置13を構成すると共に、上記取付枠25を遊技盤1の背面にねじ27,27で止め付けることで一体に組付けるようにしている。
さて、移動装置13における2組の上下及び左右のガイド手段21,21と22,22は、共に上下及び左右のものが対になっている。
カバー23,24を外した図5と図6に従って説明すると、先ず、上下のガイド手段21,21は対称をなし、それぞれガイドを構成する並行する2本のガイドバー28,28を有し、バーの両端部を前記カバー23の端部に支持させ、更にこの両ガイドバー28,28の間に摺動体29を滑合し支持するようにしてある。
ガイドバー28,28の両端部にはガイドバー同士の中間位置にプーリー30,30を設置してこれに無端のベルト31を張設し、一方のプーリー30に設けるギヤ32を駆動モータ33の駆動軸に設けるギヤ34に噛合させ、更に上記ベルト31に前記摺動体29をベルト止め35を介して固定する。
従って、駆動モータ33が駆動し、プーリー30,30が走行すると、これに伴って摺動体29がガイドバー28,28に沿って移動し、駆動モータ33が正逆に回転を変えると、これに伴ってこの摺動体29は左右方向に移動方向を変えることになる。
図中、36は上下のガイド手段21,21を同期連動させるための同期軸である。この軸36は上下において向い合うプーリー30,30間に渡り、上方のガイド手段21におけるプーリ30ーが駆動モータ33によって回転すると、同時に回転し、下方のガイド手段21のベルト31を走行させ、下方の摺動体29を前記上方の摺動体29と同一方向に移動させることになる。
そして、この上下において同一方向に移動することになる上下の摺動体29,29間に渡る前記縦軸19がこの摺動体29,29の左右方向の移動に伴って縦の姿勢を維持した状態で移動することになる。
図中37は駆動モータ33の駆動によって運行されるベルト31に従って左右方向に移動することになる摺動体29の位置、つまりは上下の摺動体29,29間に渡って共に左右に移動する縦軸19の移動位置を回転によって電気信号に変換し、図示しない遊技制御回路に絶対位置信号として発信するポテンションメータであり、前記駆動モータ33のギヤ34に回転ギヤ38を噛合させることで同時回転するようにしてある。
上記縦軸19を左右方向にガイドする上下のガイド手段21,21は、摺動体29の駆動源となる駆動モータ33,ポテンションメータ37を除いて並行するガイドバー28,28、プーリー30,30、プーリー間に張架した無端のベルト31,ベルト31によってガイドバー28に沿って走行する摺動体29、等の機構部品を全て共通に保有しており、上下において対称形をなすように設備されている。そして、この上下のガイド手段21,21は前記同期軸36によって連動し、上下の摺動体29,29を同時に摺動させることによって1本の縦軸19を常時垂直に起立した姿勢を保持して左右方向に自在に移動することができるようにしている。
一方、左右に設備される縦のガイド手段22,22もカバー24,24に被われる内部には前記上下のガイド手段21,21と同様のガイドを構成する機構部品を組込み構成されている。
つまり、左右のガイド手段22,22はそれぞれ縦に揃えた並行する2本のガイドバー39,39をカバー24に両端部を固定して備え、このガイドバー39,39に摺動体40を摺動自由に滑合支持し、ガイドバー39,39の両端部の間にそれぞれプーリー41,41を回転自由に軸承して、このプーリー間にベルト42を張架し、前記摺動体40のベルト止め43を介してこのベルト42と連結し、ベルトの走行により摺動体40を前記ガイドバー39に沿って上下方向に移動できるように構成している。
そして、上部において向い合せになる上部のプーリー41,41間に同期軸44を渡して左右のガイド手段21,21が同時連動するようにしてある。
そして、ここでも同じように遊技盤1の前面側から見て右方のガイド手段21(図5,6を参照)に駆動のモータ45を配置し、ギヤ46,47を介して上部のプーリー41を回転させ、前記ベルト42を運行すると同時に、同期軸44によって左方のガイド手段22のベルト42を運行できるようにしてある。そして更に、この右方のガイド手段21にギヤ48によってモータ45の回転を受けるポテンションメータ49を設備し、摺動体40,40の移動によって上下に移動する横軸20の移動位置を電気信号として前記図示しない遊技制御回路に発信するようにしてある。
ところで、上下のガイド手段21,21に備えられる摺動体29,29間に渡り、縦方向(垂直方向)に支持される縦軸19と、左右のガイド手段22,22の摺動体40,40間に渡って横方向(水平方向)に支持される横軸20とは直接接触しないように同一平面上に位置するのを避けて前後に位相させてある。ここでは、横軸20が前に、縦軸19が後に位置して互いに上下、左右のガイド手段21,22に囲まれる矩形の枠形の空間内で直交状に交錯するように支持してある。
そして、上方のガイド手段21と右方のガイド手段22にそれぞれ備えるモータ33,45の駆動を受けて縦軸19は左右方向に、つまりX軸方向に移動し、また横軸20は上下方向に、つまりY軸方向に移動して両軸の交点、つまり交差部50を上下、左右に移動させ、この交差部50に滑合支持する前記移動体である球受部18をこの交差部50の移動に追随させるのである。
図7乃至図18は上記球受部18の構造と、上下、左右方向に交錯する縦軸19と横軸20との関係を示した拡大斜視図である。次に、これらの図面に従って説明することにする。
移動体となる上記球受部18は、前方に向けて1個のパチンコ球Pを受け取ることができる受部51を備える本体部52と、この本体部52の背後にあって縦軸19に滑合する縦のスライダ53と横軸20に滑合する横のスライダ54とからなる滑合体55によって構成されている。
上記本体部52は、短尺な円柱形に形成してあり、前面部に球受凹部57を形成した受部51を突設し、球受凹部57に1個のパチンコ球Pを受け取ることができるようにしてある。
図9から図18は、前記球受部18の滑合体55の構造を説明する斜視図であり、これらに基づいて説明すると、縦及び横のスライダ53,54はここでは共に断面コ字形の金属枠によって形成してあり、それぞれの枠の内部には両端部の近くにそれぞれ滑合部となる一対の回転ローラー58が備えてある。
上記回転ローラー58は周面に溝を備えた溝付きのローラーになっており、各スライダ53,54に植設する滑合軸59によって支持されるようにしてある。
滑合軸59は、スライダ53,54の両端部の内側に設ける軸孔60に軸端59aを圧入して固着し、立ち上げた状態で回転ローラー58を回転自由に軸承するようにしてある。
図中、61,62は上記縦横のスライダ53,54と組合って双方のスライダ同士を連結する連結部材である。この2つの連結部材61,62は同一形状に形成してあり、ここではスライダの背中を跨ぐようにコの字形に形成して両端部から鍔61a,62aをそれぞれ延設し、この鍔61a,62aに前記滑合軸59の他方の軸端59aを受ける軸孔63を形成する。
上記連結部材61,62は、スライダ53,54を跨ぐコ字形部分の内幅をスライダの横幅より広く形成し、このスライダを跨いだとき、両者の間に所要の空隙wが形成されるようにしてある。そして、この連結部材61,62は両端の鍔61a,61a,62a,62aを含む全長をスライダ53,54の長さに合せて形成し、スライダと向き合わせたときスライダの端部と両端の鍔とが一致するようにして前記スライダに植設した滑合軸59の他方の軸端59aをこの鍔61a,62aに形成する前記軸孔63に受け入れ固着できるようにしてある。
図9は、横スライダ54を跨ぐ連結部材62に対して縦スライダ61に組付ける滑合部たる回転ローラー58を鍔62aに対して先付けし、この状態で縦スライダ61と組合せることで回転ローラー58を組込むものとして示してある。尚、ここに示す図面は連結部材62を背面側から表した斜視図である。この図面には、組立の手順よりも構造を明らかにするため部分相互の関係を優先して示している。図10以下の図面もこれに従うものである。
さて、図9において、背後方向から見た連結部材62には鍔62aに穿つ軸孔63に滑合軸59の軸端59aを圧入して立ち上げ、次にこの軸59に回転ローラー58を嵌めて回転自由に軸承させる。この回転ローラー58の軸承は両端の鍔62a,62aに2本づつ立ち上げる滑合軸59について行うことになる(図10を参照)。
図11は、4つの回転ローラー58を組付けた連結部材62を球受部18の本体部52に組付ける場合を示したものである。連結部材62に穿つ透孔64を通して皿ねじ65を本体部52の背面に形成するねじ孔66にねじ込むことによって両体の結合が行われる。
図12は、上記連結部材62と本体部52との結合を示す斜視図である。尚、図中67は連結部材62と横スライダ54とを回転可能な状態に連結する支軸であり、この支軸については後述する。
次に、図13は前記縦スライダ53を跨ぐもう一方の連結部材61を示すものであり、この場合においても当該連結部材の両端の鍔61a,61aにはそれぞれ滑合軸59が植設され、それぞれの軸に回転ローラー58が回転自由に軸承される。
図14は、回転ローラー58を組付けた連結部材61に対し、縦のスライダ53を結合する状態を説明したものである。連結部材61のコの字形の凹部に向けてスライダ53の背中を臨ませ、これに嵌め入れ、次にこのスライダ53の背中の中央部に開設する連結穴68に連結部材61の凹部の中心部に植設する支軸67を通し、回転自由に連結する。
この連結において縦スライダ53の横幅を連結部財61の凹部の内幅より小さくして両者の間に間隙wを設け、前記支軸67を支点にして縦スライダ53が回転可能に結合されることは、前記連結部材62と横スライダ54との関係と全く同じである。
図15は、連結部材61に縦のスライダ53を組入れ、支軸67を連結穴68に回転自由に軸着して結合させた後、その前面から横スライダ54を臨ませた姿を示している。この横スライダ54を縦スライダ53と交差するように合せ、連結部材61に向き合わせた状態が図16である。
この連結部材61と横のスライダ54の向き合わせにおいて連結部材61の鍔61a,61aに2つづつ軸着する回転ローラー58の各滑合軸59の軸端59aを横スライダ54の両端に設ける軸孔60に各圧入して両者間に挟み込み、横スライダ54に4つの滑合体を組込むことになる。
その一方、上記横スライダ54の背面側から前記本体部52を固定した連結部材62を臨ませ、この連結部材に植設した支軸67を横スライダ54の連結穴68に回転自由に軸着してこの両者を結合すると共に、この連結部材62の両鍔62a,62aに2つづつ設けた前記回転ローラー58の各滑合軸59の軸端59aを縦スライダ53に設ける軸孔60に圧入して同じく縦スライダ53の両端に2つづつの滑合部たる回転ローラー58を組込むことになる。
図17は、この様にして組込みを完成した滑合体55を示す斜視図であり、縦のスライダ53は横のスライダ54を跨ぐ連結部材62と組合うことで両端部に2個づつの回転ローラー58を備えることになり、また横のスライダ54は縦のスライダ53を跨ぐ連結部材61と組合うことで両端部に2個づつの回転ローラー58を備えることになる。そして、両スライダ53,54は共に連結部材61,62と組合って対象の形を形成することになる。
そして更に、この両スライダ53,54は、それぞれを跨ぐ連結部材61、62と支軸67、67を介して回動自由に軸着連結されることからこの両軸を支点に連結部材61,62とのそれぞれの間隙wを利用して僅かではあるが充分な回転が可能になり、直交状に連結した向きの角度を変えることができるものとなっている。尚、上記スライダ53,54と連結部材61,62とを連結するそれぞれの支軸67、67は共に各スライダ53,54の中央部を貫くことによって同一軸心上に位置すると共に後述するように前記縦横の軸19,20の交点を通る直線上に位置することになる。
この様にして構成された滑合体55には縦のスライダ53に対して縦軸19が通され、横のスライダ54に対して横軸20が通される。
図18は、それぞれのスライダに対する縦軸19と横軸20の滑合関係を図示したものであり、縦軸19は縦のスライダ53の両端に備える2個づつの回転ローラー58,58間を貫いて2箇所で滑合支持され、また横軸20も同様に横スライダ54の両端に備える回転ローラー58,58間を貫くことで2箇所で滑合支持されるものとなる。
そして、この縦軸19と横軸20は両スライダ53,54を通過する中で交差し、その交点、つまり交差部50を前記スライダ53,54の支軸67,67の軸心に一致させることになる。
尚、図18は、滑合体55から横スライダ54と連結部材62を取り除き、縦、横の軸19,20と滑合部たる回転ローラー58との関係を明らかにしたものであるが、ここに示されるように、縦軸19は前記交差部50を間にして対向状に位置する縦スライダ53の両端に備える2個づつの回転ローラー58,58によって2点支持され、また同様に横軸20も交差部50を間にして2組の回転ローラー58,58によって(ここでは、横スライダ54に代って連結部材62に支持された回転ローラーが示されている。)2点支持されることになる。
さて、図7及び図8は、球受部18となる滑合体55と縦横の軸19,20との組合を完成した状態の斜視図を示したものであり、次に打球Pの移送を通してパチンコ遊技機の入賞装置の一手段となっていることに併せて更に説明することにする。
図19から図23は、遊技領域3の中央部に装着される蓋板12の前面に設置される受け入れ口14に飛入したとき、この飛入球Pが次にどの様に操作されるかを順を追って説明したそれぞれの斜視図である。
蓋板12は、前述したように遊技領域3に開設する矩形の穴11を前面側から塞ぎ、遊技盤1と一体をなすものであり、4隅に揉み込む止めねじ69によって固定され、その前面を遊技盤1の前面に一致させることになる。そして、図示しないが前面部の適宜の位置に障害釘を植設配置し、打球の流れを左右に振り分け、誘導するものとなっており、この障害釘に誘導された打球Pが受け入れ口14に飛入したとき、移動装置13が作動を開始することになる。
受け入れ口14には図示しない検出用の近接スイッチが内蔵され、打球Pが飛入すると、これを検出して図示しない遊技制御回路に打球到着信号を発信し、この制御回路に組込む抽選回路を起動して蓋板12に開設する受け球排出口15,16,17のいずれに転送すべきかの抽選に入り、その結果により、決定した排出口に上記飛入球Pを送り届けることになる。
受け入れ口14は図示する如く上方に向けて開口部を有するポケット型に形成してあり、飛入した打球Pは前記近接スイッチを作動させると共に蓋板12を貫通する穴通路を通して背面側に抜け出し、この穴通路に後方から臨む移動装置13の球受部18の球受凹部57に転入することになる。
図19は、正に上述した受け入れ口14の背後に球受部18が臨んでいる状態を示すものである。移動装置13の縦,横の軸19,20はこの受け入れ口14の真後に交点、即ち交差部50を置くことになる。
受け入れ口14に打球が飛入することによって前記抽選が開始され、抽選の結果が確定すると、この確定に従って予め設定するプログラムにより前記縦軸19を駆動するモータ33が作動し、この縦軸19を左右方向に移動させて所定の位置に移し、また一方、前記横軸20を駆動するモータ45を作動して横軸20を上下に移動させ所定の位置に移し、この両軸19,20の移動の合成によって交点50を予め定める位置に移動させ、これにより球受部18を所定の位置に移すことになる。
図20は、入賞口70の直上に開口する排出口17に遊技制御回路の指示に従って飛入球Pを受け取った球受部18を臨ませた状態を示したものである。
球受部18の受け入れ口14からこの排出口17までの移動経路は、前記縦,横軸19,20の移動順序によって異なることになるが、遊技盤面において左方に位置する受け入れ口14から中央部下方にある排出口17に異動するには、始めに縦軸19を右方に移動させ、中央部まで達した時点で、次に横軸20を下降させ、排出口17背後に送り届ける経路、つまり直線的に直角に交差部50を移動させて送り届けるものと、縦軸19と横軸20の移動順序を逆にして交差部50を下降させたのち、右方に移動させて排出口17の背後に至るようにする場合があり、更にこの両軸19,20を同時に移動させて受け入れ口14から直接排出口17に向けて直線的に、又場合によっては曲線的に移動させる場合がある。
これらの移動経路の違いは、全て縦,横軸19,20の移動順序によって起るもので、制御回路のプログラムによって自由に移動経路を設定することができる。
尚、この実施形態では蓋板12が不透明な合成樹脂板にしてあることから、この蓋板12の背面側で実行される縦,横軸19,20の移動、そしてその交差部50の移動は前方から視認できないものとなるが、この蓋板12を透明板とした場合にはこれらの移動が視認できるものとなるため、この移動時の変化、そしてこの変化に伴う飛入球Pの移送状態、更には遊技者において移送先を予想すること等を楽しむことができることになる。
更に言うならば、ここでは本発明移動装置を打球の移送手段として説明しているが、この移動装置を移動表示装置とした場合は、単純な直線的な移動に加えて盤面に対して斜め方向に、つまり例えば起立する矩形の蓋板12に対して対角線方向に移動させることも、また加えて曲線的に移動させることもできることから極めて変化に富んだ表示形態を提供することができることになる。
さて、排出口17に運ばれた飛入球Pはこの排出口を通して前方に送り出され、ここでは排出口前面の下方に開口する入賞口70に放出され入賞の機会に恵まれることになる。つまり、この実施形態においては、排出口17は「当りゾーン」となっており、極めて入賞確率の高い排出口となっているのである。
尚、前記受け入れ口14を通して球受部18の受部51に受け入れられた飛入球Pは、前傾斜に形成される球受凹部57に入って常時前方に向けて転り出る状態で受けられるものとしてあり、従って受け入れ口14から排出口15乃至17に向けて移動する過程では飛入球Pは蓋板12の背面に接触して前方への転り出しを防止されながら排出口まで移動し、排出口に達した時点で障害物(蓋板12)を失うことによってこの排出口を通して前方に転り出るものとなる。
図21及び図22は、球受部18に受け取った飛入球Pを中央部の排出口17に対して左右に位置をずらして設置した排出口16に移送する場合を示したものである。
この移送は入賞口に直接関りをもたない排出口16に飛入球Pを運ぶことから「外れゾーン」に運ぶものとなり、入賞の機会は少なく、遊技領域3の最下部に設置される入賞口5乃至6に入賞することのみが期待されるものとなる。
次に、図23は、上記排出口16,17に飛入球Pを移送する場合、受け入れ口14に対して下方に位置する所に運ぶものとなっているが、これとは逆に受け入れ口14の位置より高い位置の排出口15に飛入球Pを持ち上げ、放出するようにした場合を示したものである。
この飛入球Pの上昇は、移動装置13の縦,横軸19,20の上下,左右方向の移動により球受部18が上昇することに伴って行われることになる。この場合、放出位置が球の受け取り位置、つまり受け入れ口14より高い位置となるため排出口15から放出された飛入球Pは再入賞のチャンスを含め、入賞のチャンスを拡大することになり、遊技者の期待感を高めることになる。
尚、図面には省略しているが、遊技領域3及びこの領域内に位置する蓋板12の前面部には適宜障害釘が植設され、打出された打球Pはこれら障害釘の間を縫って落下し、この間に受け入れ口14乃至入賞口5,6,70等に飛入した球が飛入球となり、入賞球となる。
ところで、移送装置13を構成する上下,左右のガイド手段21,21、22,22は、それぞれカバー23、24に収め、矩形に形成した取付台25にねじ26で固定し、一体に組付けた状態にして遊技盤1の背面に添わせ、ねじ27によって固定して蓋板12の背面に沿って縦横の軸19、20を添わせることになる。そして、使用時には球の受け入れ口14に打球Pが飛入し、検出スイッチがこれを検出したとき、制御回路のプログラムに従ってモータ33、45を駆動し、縦,横の軸19、20を上下並びに左右に走行させ、これに伴って両軸の交差部50を移動させてこの交差部に設置した球受部18をプログラムの設定に従っていずれかの排出口15〜17に移動させることになる。
そして、この移動においては球受部18は蓋板12の背面に沿って並行に移動し、この間前述したように受部51に受けた飛入球Pをこの蓋板12の背面との間に保持して前方への転出を防止しながら前記いずれかの排出口15〜17に送り届けてその背後で止まったとき、前方への転出を許して蓋板12の前面、つまり遊技盤1の前面側へ送り出すことになる。勿論、この様な球Pの動きを誘導するため、この実施形態では球受部18の球受凹部57を前傾斜に形成して前面の障害物、つまり蓋板12がなくなる排出口に達したとき自動的に転がり出るようにしてある。
以上説明したように、本発明の移送装置は、縦,横の軸19、20を上下、左右に動かすことに伴って両軸の交差部50が自由に動くのを利用してこの交差部50に移動体となる球受部18を組付け、交差部50の移動に追随してこの球受部18を移動する構造としたことから、縦,横の軸19、20の移動に伴って両軸の交差部50が移動する全ての範囲に亘り上記球受部18を移動させることができるものとなる。そして、この球受部18の移動は左右方向、上下方向のみならず、斜め方向にも移動が自由であり、更にはこれらの移動に当って縦,横の軸19、20の移動順序を操作することで、直線的な移動の他に、両軸19、20の移動速度を緩急操作することで曲線的な移動軌跡を描いて移動させることもできるので極めて変化に富んだ球の移動を可能にする。
特に、当該移動装置においては、球受部18を下方から上方に向けて、つまり受け入れ口14から上方に位置する排出口15に向けて上昇させ、受け取った飛入球Pを揚送した上で放出し、再入賞の機会を与える如く、従来の遊技盤面を落下する場合のみ視覚させて来た従来のパチンコ遊技機には見られなかった球の動きを遊技者に与えることから極めて新鮮な印象を与えるものとなり、興趣を一層高めるものとなる。
一方、本発明移送装置においては、縦横の軸19,20の交差部50に滑合する移動体たる球受部18、更に言えばこの球受部18を構成する滑合体55の滑合部が縦軸19に対して2箇所で、また横軸20に対して同じく2箇所で滑合する構造としたことから各軸に対して安定した滑合状態が得られるものとなっており、従ってスムースな滑合移動が実現するものとなっている。
更に言えば、前述したように上記滑合体55は縦横のスライダ53,54に各備える2組の回転ローラー58,58を縦横軸19,20の交差部50を間にして対称状に配置し、2点で滑合支持することから移動に当って縦横の軸に対してふら付つことなく安定した摺動を期待することができるものとなっている。
そして、本発明にあっては、前記滑合体の縦及び横のスライダ53,54が支軸67を支点に回動し、両スライダの向きを直角の状態から角度を変更することができる構造としたことから、縦軸19と横軸20の交差が直角の状態でなくなったときでもこの角度の変更に追随して円滑に摺動し、移動できることに大きな利点がある。
特に、この縦軸19と横軸20の交差角が変化するのは軸の軽量化によって剛性が低下し、これにより例えば横軸20において撓みがでるなどして縦軸19との交差が変化したときに、この変化によって滑合部、つまり各回転ローラーとの均一な接触が損なわれて歪が生じたとき、それぞれの軸との接触の変化をスライダの向きの変更を通して吸収し、常に安定した滑合状態に修正するものであり、これにより円滑な移動を保証するものとなっているのである。
以上、本発明を実施の形態に従って説明したが、前記移送装置13を不透明な蓋板12の背面に設置した場合は、遊技者は飛入した打球Pが排出口15〜17を通して再度遊技盤面に現れると言った現われ方の意外性に驚くことになるが、蓋板12を透明板にして移送装置13の動き、ことに縦,横の軸19、20の動き、そしてこれに伴う移動体となる球受部18の動きを直接遊技者に視認させる構造とした場合は、その変化を直接楽しむことができるため遊技性を一層向上させることができる。
また、前記実施形態では、移動体を球の移動手段とする球受部18として説明しているが、この球受部に代えて、文字や絵,図柄等を表示する表示板を取付け、移送装置から表示装置に変更した場合は、縦,横の軸19、20の移動に伴う交差部50の移動がそのまゝ上記表示板の移動として表現されるため、極めて変化に富んだ表示媒体となる。
ところで、前記滑合軸59に軸承させる回転ローラー58は球受部18の移動を更に円滑にするもので、これを溝付きローラーとすることは上記円滑性を更に高めると同時に、滑合する縦,横の軸19、20との接触位置を一定に保ことができるので移動時の安定化を図る上で更に有効である。
本発明に係る移動装置の使用状態を説明する斜視図。 図1の背面側から見た斜視図。 遊技盤の遊技領域から蓋板を外した状態の斜視図。 図3の背面側から見た斜視図。 移動装置を被うカバーを取り除いた状態の背面側から見た状態の斜視図。 移動装置のカバー、取付枠を外した状態の斜視図。 縦,横軸の交点に移動体たる球受部を組付けた状態を説明する前面側から見た拡大斜視図。 縦,横軸の交点に移動体たる球受部を組付けた状態を説明する背面側から見た拡大斜視図。 球受部の滑合体の部分の分解斜視図。 球受部の滑合体の部分の斜視図。 球受部の滑合体の部分の背面側から見た分解斜視図。 球受部の滑合体の部分の斜視図。 縦スライダを跨ぐ連結部材の斜視図。 縦スライダと連結部材の分解斜視図。 縦スライダと横スライダの分解斜視図。 球受部の分解斜視図。 球受部の斜視図。 球受部と縦横軸との関係を説明する斜視図。 移動装置の移動形態を説明する斜視図。 移動装置の移動形態を説明する斜視図。 移動装置の移動形態を説明する斜視図。 移動装置の移動形態を説明する斜視図。 移動装置の移動形態を説明する斜視図。
符号の説明
1 遊技盤
3 遊技領域
5,6,70 入賞口
11 遊技盤に開設した穴
12 蓋板
13 移動装置
14 入賞口
15,16,17 排出口
18 移動体たる球受部
19 縦軸
20 横軸
21 ガイドたる上下のガイド手段
22 ガイドたる左右のガイド手段
23 上下のカバー
24 左右のカバー
28,39 ガイドバー
29,40 摺動体
30,41 プーリー
31,42 ベルト
32,46 ギヤ
33,45 モータ
36,44 同期軸
50 縦軸と横軸の交差部
51 球受部の受部
52 球受部の本体部
53 縦スライダ
54 横スライダ
55 滑合体
57 球受凹部
58 回転ローラー
59 滑合軸
59a 滑合軸の軸端
60 軸孔
61,62 連結部材
61a,62a 連結部材の鍔
67 縦、横のスライダと連結部材とを連結する支軸

Claims (7)

  1. 矩形をなす仮想の枠の上下及び左右の辺のそれぞれに長さ方向に沿って相対向するそれぞれ対をなすガイドを並行に付設すると共に、各ガイドに摺動体を移動自由に滑合支持し、且つ上下において向き合う摺動体間に縦軸を、また左右において向き合う摺動体間に横軸を渡して該縦横の両軸を前記仮想の枠内で前後に位相させた状態で直交状に交差させる一方、該縦、横軸の交差部を跨いで縦軸に沿って縦スライダを、また横軸に沿って横スライダを滑合支持して交差状に付設すると共に、該両スライダ相互を連結して移動体を構成し、該移動体を前記上下の摺動体の左右方向の移動による前記縦軸の横移動、及び前記左右の摺動体の上下方向の移動による前記横軸の縦移動により前記交差部を縦横並びに斜め方向の全方向に移動するのに追随させて前記矩形をなす仮想の枠の内部において全方向に向けて移動自由にしてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
  2. 請求項1に記載の運搬用、表示用の移動装置において、移動体の縦スライダには交差部を跨いで縦軸に滑合する上下の滑合部を、また横スライダには交差部を跨いで横軸に滑合する左右の滑合部を設けてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の運搬用、表示用の移動装置において、縦スライダの上下の滑合部、及び横スライダの左右の滑合部はそれぞれ縦軸、または横軸を挟む一対の滑合軸からなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
  4. 請求項3に記載の運搬用、表示用の移動装置において、縦横各スライダのそれぞれの滑合軸には回転ローラーを軸承し、縦横軸に滑合させることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
  5. 請求項4に記載の運搬用、表示用の移動装置において、回転ローラーは縦横軸の断面形状に適合した溝を有する溝付きローラーであることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の運搬用、表示用の移動装置において、縦スライダと横スライダとは縦横軸の交差部を通過する直線上に沿って配置する支軸を介して連結すると共に該支軸を支点に回転可能にしてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の運搬用、表示用の移動装置において、縦スライダ及び横スライダは断面コ字形の枠に形成して内部に縦若しくは横軸を受け入れ、それぞれ軸の長さ方向に摺動可能にしてなることを特徴とした運搬用、表示用の移動装置。
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