JP2009022239A - リグノセルロース系バイオマスから糖類を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はリグノセルロース系バイオマスから、グルコースやキシロースなどの糖類を安価かつ効率的に製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明はリグノセルロース系バイオマスから糖類を製造する方法であって、リグノセルロース系バイオマス、弱酸(リン酸等)、および水を含む原料混合物を、窒素ガス雰囲気下、加温(373〜453K)および加圧(0.1〜5MPa)条件下で処理する弱酸水熱処理工程を含むことを特徴としている。本発明の方法には、弱酸水熱処理工程の後に未分解のセルロースを酵素糖化する酵素糖化処理工程がさらに含まれていてもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、木質系バイオマス、木質系廃棄物、草本系バイオマス、草本系廃棄物などのリグノセルロース系バイオマスから、糖類を安価かつ効率的に製造する方法に関する。より具体的には、リグノセルロース系バイオマスに含まれるセルロースやヘミセルロースを、キシラナーゼをはじめとするヘミセルラーゼなどの酵素剤や高濃度の強酸を特に用いることなく、グルコースやキシロースなどの単糖類に分解する方法に関する。
ただし本発明には単糖に分解できなかったセルロースを、セルラーゼ等の酵素剤を用いて分解する工程が含まれていてもよい。この時、酵素剤処理のみによる従来法に比べて、より容易に単糖への分解が促進される。
近年、化石燃料代替エネルギー源としてバイオマスの利用に注目が集まっている。その中でもリグノセルロース系バイオマスからのエタノール製造技術が注目されており、木質バイオマスから糖を製造する前処理工程、および糖をエタノール発酵する発酵工程を有効的に行う技術が求められている。
しかしリグノセルロース系バイオマスをエタノール発酵原料として有効的に利用するためには、リグニンの除去、粉砕など数多くの技術が必要となる。そしてこれらの工程は多くのエネルギーやコストが必要となるなどの問題点を抱えている。
またリグノセルロース系バイオマスに含まれるヘミセルロースは、単糖化することによって機能性食品原料やペントース発酵の原料となり得る。しかし、上記単糖化技術には、エネルギーやコストの観点から改善が求められている。
リグノセルロース系バイオマスに含まれるホロセルロースの単糖化には、一般に硫酸などの酸を用いた加水分解、酵素を用いた糖化処理などによって行われている。しかし、上記方法においては、環境問題、処理時間が長い、糖化効率が低い、など様々な問題がある。このため、ホロセルロースの単糖化における効率的な単糖化方法が求められている。
例えば、特許文献1〜3には、酸を用いてバイオマスから単糖を回収する方法が開示されている。しかしこれらの方法は硫酸や塩酸などの強酸を高濃度で用いる方法であるため、強酸の取り扱いや処理が困難であり、安全面、環境面、コスト面において問題を有している。なお、特許文献1にはリン酸を用いることが記載されているが、20〜30重量%の高濃度のリン酸を用いており、バイオマスを処理する方法に関するものである。また、加水分解に要する工程が多段階である等の問題を有している。
また特許文献4〜6には、水熱反応を利用した単糖の製造方法が記載されている。この方法では、バイオマスの処理の媒体として水のみを用いている。よって、糖化効率が低い、後の工程でヘミセルラーゼを添加することが必要となるなどの問題点を有している。
また特許文献7には、バイオマスを酸濃度の異なる2種類以上の酸処理液による処理工程を含む、バイオマスから糖組成物を製造する方法が開示されている。しかし、酸濃度が55〜63質量%、または64〜70質量%と高濃度の酸を用いている。よって、特許文献1〜3に開示されている方法と同様の問題点を有している。
また特許文献8には、酵素処理、過酸化水素(場合によってはリン酸アルミニウムを含む)を用いた熱水処理、およびオゾン処理を含むバイオマスセルロースの糖化方法が記載されている。しかし上記方法では、工程数が多くコスト面、効率面において問題がある。さらに過酸化水素やオゾンを利用するため、安全面や設備面に留意する必要がある。
また特許文献9には、バガスの高圧蒸煮による単糖化に関する記載がある。しかし、この方法では、処理時間が長い、糖化効率が低いなどの問題点を有している。
特表平11−506934号公報(公表日:平成11年(1999)6月22日) 特開2000−50900号公報(公開日:平成12年(2000)2月22日) 特開2006−101829号公報(公開日:平成18年(2006)4月20日) 特開2005−168335号公報(公開日:平成17年(2005)6月30日) 特開2006−136263号公報(公開日:平成18年(2006)6月1日) 特開2001−262162号公報(公開日:平成13年(2001)9月26日) 特開2007−89573号公報(公開日:平成19年(2007)4月12日) 特開2007−74992号公報(公開日:平成19年(2007)3月29日) 特開2000−50840号公報(公開日:平成12年(2000)2月22日)
本発明は、木質系バイオマス、木質系廃棄物、草本系バイオマス、草本系廃棄物などのリグノセルロース系バイオマスから、糖類を安価かつ効率的に製造する方法を提供することを目的とした。より具体的には、リグノセルロース系バイオマスに含まれるセルロースやヘミセルロースを、キシラナーゼをはじめとするヘミセルラーゼなどの酵素剤や高濃度の強酸を特に用いることなく、グルコースやキシロースなどの単糖類に分解する方法を提供する。さらに、未分解のセルロースなどを容易に酵素糖化処理することが可能になる前処理方法を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、リグノセルロース系バイオマスを、リン酸水溶液中で加温および加圧条件下で処理することによって、リグノセルロース系バイオマスからグルコースおよびキシロースを簡便かつ効率的に製造し得ることを発見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明にかかる方法は、上記課題を解決するために、
リグノセルロース系バイオマスから糖類を製造する方法であって、
リグノセルロース系バイオマス、弱酸、および水を含む原料混合物を、加温および加圧条件下で処理する弱酸水熱処理工程を含むことを特徴としている。
また本発明にかかる方法は、弱酸水熱処理工程の後に、酵素糖化処理工程を行う方法であってもよい。
また本発明にかかる方法は、上記弱酸水熱処理工程を、窒素または不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
また本発明にかかる方法は、上記弱酸水熱処理工程開始時の原料混合物に含まれる弱酸水溶液中の弱酸濃度は、0.1〜3.0質量%の範囲内であることが好ましい。
また本発明にかかる方法は、上記加温条件が、373〜453Kの範囲内であることが好ましい。
また本発明にかかる方法は、上記加圧条件が、0.1〜5MPaの範囲内であることが好ましい。
また本発明にかかる方法は、上記弱酸が弱酸であってもよい。
上記のように本発明によれば、リグノセルロース系バイオマス、リン酸等の弱酸、および水を含む原料混合物を加圧下で加温するという比較的簡単な反応系によって、リグノセルロース系バイオマスから効率よくキシロースなどのペントースを取得することができるという効果を享受することができる。しかも、本発明によれば、キシラナーゼなどの酵素剤や、硫酸などの強酸を特に用いる必要はない。また、未分解のセルロースを単糖化する際には、酵素糖化処理を施すことによりより容易に単糖化することができる。
上記方法によって得られるグルコースは食品の原料として利用可能である。また上記方法によって得られるグルコースは、エタノールの原料となるため、化石燃料の代替燃料として利用可能である。また上記方法によって得られるキシロースは虫歯予防効果があるとされるキシリトールの原料となるため、本発明は機能性食品の原料の製造においても有用である。またペントース発酵を行うことによって、キシロースは代替燃料の原料としても利用可能となる。
なお、リン酸等の弱酸を用い、かつ加圧加温条件下で、リグノセルロース系バイオマスを処理するだけで、これまで困難であったリグノセルロース系バイオマスをキシロースに分解し得るということを当業者は予想しえず、これまで実施されることはなかった。本発明者らは、リン酸等の弱酸を用い、かつ加圧加温条件下で、リグノセルロース系バイオマスを処理するだけで、キシロースなどペントースを得ることができ、尚且つその処理後残されたセルロース成分の酵素糖化性が向上するということを独自の発想に基づいて考案し、本発明を完成させるに至った。よって本発明にかかる方法は当業者が容易に完成し得るものではない。しかも、本発明にかかる方法は、0.1〜3.0質量%という極めて低濃度の弱酸で、リグノセルロース系バイオマスをキシロースに分解し得るという当業者が予想し得ない顕著な効果を有している。したがって本発明にかかる方法は、従来公知の方法に対して十分に進歩性を有するものである。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りである。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変形を加えた態様で実施できるものである。また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。なお、本明細書において特記しない限り「☆☆〜★★」は、「☆☆以上、★★以下」を意味する。
本発明にかかる方法は、リグノセルロース系バイオマスから糖類を製造する方法であって、リグノセルロース系バイオマス、弱酸、および水を含む原料混合物を、加温および加圧条件下で処理する弱酸水熱処理工程を含むことを特徴する方法に関するものである。
<原料混合物>
以下に本発明にかかる方法における原料混合物を説明する。「原料混合物」は上記のとおりリグノセルロース系バイオマス、弱酸、および水を含むものである。ここで「リグノセルロース系バイオマス」とは、主としてセルロース、ヘミセルロース、およびリグニンから構成されるバイオマス(生物由来の有機資源)のことを意味する。リグノセルロース系バイオマスには、木質系バイオマス、木質系廃棄物、草本系バイオマス、草本系廃棄物などが含まれる。ここでリグノセルロース系バイオマスとしては例えば、木材、イナワラ、ムギワラ、バガス、竹、パルプ、コーンストーバー、もみがら、パーム椰子残渣、キャッサバ残渣、麻等が挙げられ、その他植物繊維質を有するバイオマスを指す。
上記リグノセルロース系バイオマスの形状は特に限定されるものではないが、弱酸との接触面積を大きくすることがリグノセルロース系バイオマスの分解効率が高くなることから、粉砕または細断されたものであることが好ましい。またその粒径は、特に限定されるものではないが、10mm以下、好ましくは0.2mm以下であることが好ましい。リグノセルロース系バイオマスが上記の好ましい粒径以下であるかどうかは、目開き10mm(または0.2mm)のメッシュを通過するかどうかで判断すればよい。
本発明にかかる方法では、上記リグノセルロース系バイオマス、弱酸、および水を含むものを原料混合物として用いる。ここで、上記の水は特に限定されるものではなく、水道水であっても、蒸留水であっても、イオン交換水であってもよい。また湿潤しているリグノセルロース系バイオマスに含まれる水分も、上記水に含まれる。よって、本発明の方法に用いられるリグノセルロース系バイオマスは乾燥物であっても湿潤物であってもよい。湿潤物であれば、リグノセルロース系バイオマスに含まれる水分を、リグノセルロース系バイオマスが分解される際に必要な水として利用され得る。またリグノセルロース系バイオマスを乾燥させる工程が不要なため、コスト面で有利である。一方、リグノセルロース系バイオマスが乾燥物であれば保存性に優れ、リグノセルロース系バイオマスを長期保存することができるというメリットがある。
また本発明にかかる方法において利用可能な弱酸は、弱酸として知られている酸であれば特に限定されるものではなく、例えばリン酸、シュウ酸、クエン酸、ホウ酸等が本発明にかかる方法において利用可能である。
<弱酸水熱処理工程>
次に本発明にかかる方法における「弱酸水熱処理工程」について説明する。本発明にかかる方法における「弱酸水熱処理工程」は、加温および加圧条件下で原料混合物を処理する工程である。弱酸水熱処理工程を実施するための具体的手段および装置については特に限定されるものではないが、図1に記載された加圧熱水処理装置100が利用され得る。以下に加圧熱水処理装置100を用いて本発明の一実施形態を説明する。
加圧熱水処理装置100は、反応槽1、撹拌翼2、加熱手段3、窒素ボンベ4、圧力計5、開閉弁6、および温度計7で主に構成されている。ただし、その他に、試料を投入するために試料投入孔、反応槽に仕込まれる試料の量を確認するためののぞき窓、過剰な昇温を防止するための冷却装置等、その他の構成が含まれていてもよい。なお、加圧熱水処理装置100として、公知のオートクレーブが利用可能である。
反応槽1は原料混合物(リグノセルロース系バイオマス8および弱酸水溶液9)が投入されるためのものである。弱酸水熱処理工程は加圧条件下で行われるため、反応槽1は密閉式である必要がある。また反応槽1から原料混合物を投入したり抜き取ったりする必要があるため、反応槽1には開閉式の蓋が備えられている、または、原料混合物の出し入れが可能な孔が設けられていることが好ましい。反応槽1の材質は弱酸水熱処理工程に耐え得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば反応槽1はステンレス、チタン、インコネルなどで構成されていることが好ましい。
撹拌翼2は、弱酸水熱処理工程においてリグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12とを均一に混合するためのものである。加圧熱水処理装置100に撹拌翼2が備えられていることで、リグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12との接触頻度が上がるとともに反応槽内の温度が均一になり、リグノセルロース系バイオマス11の分解効率が高まるという効果が得られる。撹拌翼2の回転数は、リグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12とを均一に混合し得る程度で十分に効果が得られる。その回転数はリグノセルロース系バイオマス11および弱酸水溶液12の量関係、撹拌翼の形状、反応槽1の形状等によるため、適宜最適な回転数を検討の上、決定すればよい。
加熱手段3は、反応槽1中の原料混合物を所定の温度に加温するための手段である。なお加温手段3は加熱するのみの機能を有するヒーターに限定されず、温度を一定に保つための冷却手段やサーモスタットが備えられたものであってもよい。なお、加圧熱水処理装置100の反応槽1には原料混合物の温度を測定するための温度計7が備えられている。
窒素ボンベ4は、反応槽1内を窒素によって加圧状態にするための手段である。窒素ガスは窒素ボンベ3から供給管8を通じて反応槽1内に供給される。余剰の窒素ガスは排気管9を通じて反応槽1外へ排気される。上記供給管8には反応槽1内のガス圧を測定するための圧力計5が備えられている。また反応槽1へのガスの供給を開始したり、停止したりするための開閉弁6が供給管8および排気管9に備えられている。
なお、リグノセルロース系バイオマスに対して弱酸を添加した場合、飽和水蒸気圧以下の過熱水蒸気下においてもキシランの単糖化やその後の酵素糖化性の向上の効果はある程度期待できる。しかし、本発明にかかる方法における弱酸水熱処理工程は、加圧状態で行われることにより、さらなる効果が期待できる。また、本発明においては反応槽1の内部が飽和水蒸気圧以上に保たれていればよいので、加圧状態を保つための気体は、窒素を始めとした不活性ガスであれば気体の種類は問わない(ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスも利用可能である)。よって加圧熱水処理装置100には必ずしも窒素ボンベ4が備えられている必要はなく、窒素ボンベ4はヘリウムまたはアルゴン等の不活性ガスボンベに置換可能である。窒素などの還元雰囲気下で弱酸水熱処理工程が行われることで、リグノセルロース系バイオマス11の酸化分解を防止することができ、原料利用率が高まるために好ましいといえる。
本発明にかかる方法における弱酸水熱処理工程を行う場合、まず反応槽1にリグノセルロース系バイオマス11および弱酸水溶液12を仕込む。この時、リグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12との混合物が、本発明の方法における原料混合物に相当する。このとき、原料混合物中のリグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12との配合比率は、リグノセルロース系バイオマス11が弱酸水溶液12中で均一に拡散し得る程度の比率であれば特に限定されるものではないが、例えば原料混合物中のリグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12との配合比率は、重量比で1:20が好ましく、1:10がさらに好ましく、1:5が最も好ましい。上記好ましい範囲内であるとリグノセルロース系バイオマス11と弱酸水溶液12とが効率よく接触し、リグノセルロース系バイオマス11の分解効率が高くなる。
また上記原料混合物中に含まれる弱酸水溶液中の弱酸濃度(すなわち、弱酸水熱処理工程開始時の原料混合物に含まれる弱酸水溶液中の弱酸濃度)は特に限定されるものではないが、0.1〜3.0質量%の範囲内が好ましく、0.3〜1.0質量%の範囲内がさらに好ましく、0.5〜0.7質量%の範囲内が最も好ましい。上記好ましい範囲を超えるとコストが高くなってしまう恐れがある。また上記好ましい範囲未満であると、リグノセルロース系バイオマス11を十分に分解できない恐れがある。
次に、反応槽1内の原料混合物を、加温および加圧条件下で処理を行う(弱酸水熱処理工程)。ここで加温条件は、弱酸水熱処理工程時の原料混合物の温度が373〜453Kとなるような条件が好ましく、433〜453Kとなるような条件がさらに好ましい。上記好ましい範囲を超えると、生成したペントースが過分解してしまうとともに、エネルギーコストが高くなってしまう恐れがある。また上記好ましい範囲未満であると、リグノセルロース系バイオマス11を十分に分解できない恐れがある。
また上記加圧条件は、反応槽1内のガス圧が0.1〜5MPa(1〜50気圧)の範囲内であることが好ましく、2〜3MPa(20〜30気圧)の範囲内であることがさらに好ましい。上記好ましい範囲を超えると、その圧力に耐え得る反応槽1が必要となるために設備コストが高くなってしまう恐れがある。また上記好ましい範囲未満であると、リグノセルロース系バイオマス11を十分に分解できない恐れがある。
弱酸水熱処理工程の処理時間は、リグノセルロース系バイオマス11の分解が十分に行われる時間以上であれば特に限定されるものではないが、あまりに処理時間が長すぎると、エネルギーコストが高くなるとともに、作業効率が悪くなってしまう。よって処理時間は1分〜4時間が好ましく、15分〜1時間がさらに好ましい。なお、上記好ましい範囲未満の処理時間であると、リグノセルロース系バイオマス11を十分に分解できない恐れがある。
リグノセルロース系バイオマス11が十分に分解されたか否かは、原料混合物中に生成されるグルコースおよび/またはキシロースの濃度を、HPLCや市販の分析キットを用いた公知の方法により定量し、所望量のグルコースおよび/またはキシロースが生成した時点を終点とすればよい。グルコースを定量する方法としては、例えば「Bioresource Technology 58(1996)197-202 REACTION MODEL OF CELLULOSE DECOMPOSITION IN NEAR-CRITICAL WATER AND FERMENTATION OF PRODUCTS T.Sakaki, M.Shibata, T.Miki, H.Hirosue&N.Hayashi」に記載された方法が挙げられる。またキシロースを定量する方法も上記と同様である。酸処理終了後、反応槽1内の原料混合物を回収してその後の処理に用いればよい。
<その他の工程>
本発明にかかる方法は少なくとも、上記で説示した「弱酸水熱処理工程」が含まれていればよいが、その他の工程を含むものであってもよい。特に、弱酸水熱処理工程後に残されたセルロース(未分解のセルロース)を効率的にグルコースに変換するには、弱酸水熱処理工程の処理物に対して、通常行われているセルラーゼなどを用いた酵素糖化処理を行えばよい(酵素糖化処理工程)。酵素糖化処理工程は、リグノセルロース系バイオマスの酵素糖化を行う方法として知られているあらゆる方法が適用され得る。例えば、特許文献5に記載されている方法が適宜採用され得る。ここで特許文献5には「本発明方法における糖化処理工程は、上記の機械的粉砕処理の処理物に、加水分解酵素例えばセルラーゼを作用させることによって行われる。この反応は、通常のセルロースをグルコースに分解する方法において用いられている条件下で行うことができる。このセルラーゼの性質は、それを生産する微生物の種類によって若干異なるが、至適pH範囲は3.5〜5.5、至適温度範囲は45〜55℃であるので、pH3.3〜5.5の緩衝液に溶解した機械的粉砕処理物にセルラーゼを加え、45〜55℃に10〜30時間維持することによって糖化処理を行う。この糖化処理は、回分式で行ってもよいし、また固定化酵素を含むバイオリアクターを用いる連続式で行ってもよい。」と記載されている。本発明にかかる方法おいては、特許文献5における「機械的粉砕処理の処理物」を「弱酸水熱処理工程の処理物」と読み替えて酵素糖化処理工程を実施すればよい。
上記「酵素糖化処理工程」の他、本発明にかかる方法には、リグノセルロース系バイオマスを適当なサイズに細断または粉砕する工程が含まれていてもよい。細断または粉砕する際には、公知の回転ボールミル、遊星型ボールミル、ディスクミル等を用いればよい。
また弱酸水熱処理工程後の原料混合物から所望の糖類、例えばグルコースやキシロース等を精製する工程が本発明にかかる方法に含まれていてもよい。上記精製には公知の方法が適用可能であり、例えばイオンカラムクロマトグラフィー、ペーパークロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー(TLC)等が適用可能である。
さらに、回収した糖類を洗浄する工程、再結晶化する工程などが本発明にかかる方法に含まれていてもよい。
なお、本発明の方法によって処理された糖類を含む物質を、酵母、酢酸生成菌などの微生物を用いて発酵させる工程を、本発明の方法と組み合わせることで、エタノールや酢酸などの所望の物質を発酵生産する方法が構成される。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。
〔実施例1〕
(方法)
内容量100mlのステンレス製オートクレーブ(日東高圧社製)に、バガス(粒径約0.2mm)3gおよび0.7質量%リン酸水溶液30gを投入した。オートクレーブを密閉後、窒素ガスによりオートクレーブ内の空気を置換し、初気圧30気圧(3MPa)にまで加圧した。ヒーターによりオートクレーブを140℃(413K)、160℃(433K)、180℃(453K)、または200℃(473K)にまで加温した。上記指定温度に到達後、その温度で1時間保持し、その後冷却し、オートクレーブを開けた。上記の操作を「リン酸水熱処理」という。
得られた水溶液に含まれる単糖量(キシロース、グルコース)を測定し、その後、得られた生成混合物を酵素糖化処理した。酵素糖化処理は、10 FPU/g−バガスのアクレモニウムセルラーゼを主酵素とした酵素カクテルを用いて、323Kで、72時間の条件で行われた。
単糖量の測定は、「Bioresource Technology 58(1996)197-202 REACTION MODEL OF CELLULOSE DECOMPOSITION IN NEAR-CRITICAL WATER AND FERMENTATION OF PRODUCTS T.Sakaki, M.Shibata, T.Miki, H.Hirosue&N.Hayashi」に記載された方法に準じて行なわれた。
(結果)
図2にリン酸水熱処理後の水溶液に含まれていた単糖量を示す。また酵素糖化処理後の水溶液に含まれていた単糖量を図3に示す。
リン酸水熱処理により最大193mg/g−バガスの単糖(キシロース166mg/g−バガス+グルコース27mg/g−バガス)が得られ、そのうち、機能性食品原料となり得るキシロースが最大166mg/g−バガス得られた(160℃加温の条件において)。
また、その後の酵素糖化処理により429mg/g−バガスの単糖(グルコース263mg/g−バガス、およびキシロース166mg/g−バガス)が得られた。よって、本実施例によって得られた水溶液は、エタノール発酵原料として利用可能なことが明らかになった。また酵素糖化処理によって、さらに糖の収率が上がるということがわかった。
〔比較例1〕
(方法)
リン酸添加の効果を確認するため、内容量100mlのステンレス製オートクレーブ(日東高圧社製)に、バガス(粒径約0.2mm)3g、および水30gのみを投入した。その他の条件は、実施例1と同様にした。上記の操作を「水熱処理」という。
(結果)
図4に水熱処理後の水溶液に含まれていた単糖量を示す。また酵素糖化処理後の水溶液に含まれていた単糖量を図5に示す。
酵素糖化処理前の単糖収率は、最大で37mg/g−バガスであり、そのうちキシロースは22mg/g−バガスであった。
また酵素糖化処理後の単糖収率は、最大で273mg/g−バガスであり、そのうちグルコースは266mg/g−バガス、およびキシロースは7mg/g−バガスであった。
したがって、バガスから単糖、特にキシロースを効果的に得るためには、リン酸が必要であるということがわかった。
〔比較例2〕
(方法)
リン酸水熱処理または水熱処理の効果の確認するため、従来公知の還流処理を行った。100mlのフラスコにバガス(粒径約0.2mm)3g、および0.7質量%リン酸水溶液30gを投入した。その後、フラスコ内の水溶液に対して、1時間還流処理を行った。
還流処理後の水溶液に含まれる単糖量(キシロース、グルコース)を実施例1と同様の方法で測定し、その後、得られた生成混合物を実施例1と同様の方法酵素糖化処理した。
(結果)
その結果を表1に示す。
酵素糖化処理前の単糖収率は、8mg/g−バガスであり、そのうちキシロースは1mg/g−バガスであった。
また酵素糖化処理後の単糖収率は、最大で50mg/g−バガスであり、そのうちグルコースは27mg/g−バガス、およびキシロースは23mg/g−バガスであった。
したがって、バガスから単糖、特にキシロースを効果的に得るためには、リン酸水熱処理または水熱処理が必要であるということがわかった。
〔比較例3〕
(方法)
何ら処理を行われないバガスの結果を確認するため、100mlのビーカーに、バガス(粒径約0.2mm)3gおよび水30gを投入し、室温で1時間放置した。
得られた水溶液に含まれる単糖量(キシロース、グルコース)を実施例1と同様の方法で測定し、その後、得られた生成混合物を実施例1と同様の方法で酵素糖化処理した。
(結果)
その結果を表1に示す。
酵素糖化処理前の単糖収率は、9mg/g−バガスであり、そのうちキシロースは2mg/g−バガスであった。
また酵素糖化処理後の単糖収率は、最大で16mg/g−バガスであり、そのうちグルコースは0mg/g−バガス、およびキシロースは16mg/g−バガスであった。
したがって、バガスから単糖、特にキシロースを効果的に得るためには、リン酸水熱処理が必要であるということがわかった。
Figure 2009022239
上記のように本発明によれば、リグノセルロース系バイオマス、弱酸、および水を含む原料混合物を加圧で加温するという比較的簡単な反応系によって、リグノセルロース系バイオマスから効率よくグルコースやキシロースなどの単糖類を取得することができるという効果を享受することができる。しかも、本発明によれば、硫酸などの強酸を特に用いる必要はなく、またヘミセルラーゼ酵素が不要になりコストダウンが可能になる。さらに処理後に残された未分解のセルロースなどはセルラーゼを用いた通常の酵素糖化処理を行うことにより、容易にグルコースに変換される。
上記方法によって得られるグルコースは、エタノールの原料となる他、食品、食品の原料、化学原料として利用可能である。またエタノールは化石燃料の代替燃料としても利用可能であり、昨今注目されている化合物の一つである。他方、上記方法によって得られるキシロースは、虫歯予防や虫歯改善に関する機能性食品として知られているキシリトールの原料となるため、本発明は機能性食品の原料の製造においても有用である。さらにペントース発酵を行えば、キシロースをエタノールに変換することも可能である。
それゆえ本発明は、食品産業、化学産業、エネルギー産業等の広範囲の産業において利用され得る。特に本発明は、枯渇が危惧される化石燃料の代替燃料として利用可能であり、かつ二酸化炭素排出量が少ないエタノールの製造に有効であるため、環境問題においても大いに効果が期待される。
本発明にかかる方法に利用可能な加圧熱水処理装置の模式図である。 実施例1のリン酸水熱処理後の水溶液に含まれる単糖量を示すプロット図である。 実施例1の酵素糖化処理後の水溶液に含まれる単糖量を示すプロット図である。 比較例1のリン酸水熱処理後の水溶液に含まれる単糖量を示すプロット図である。 比較例1の酵素糖化処理後の水溶液に含まれる単糖量を示すプロット図である。
符号の説明
1 反応槽
2 撹拌翼
3 加熱手段
4 窒素ボンベ
5 圧力計
6 開閉弁
7 温度計
8 供給管
9 排気管
11 リグノセルロース系バイオマス
12 弱酸水溶液
100 加圧熱水処理装置

Claims (7)

  1. リグノセルロース系バイオマスから糖類を製造する方法であって、
    リグノセルロース系バイオマス、弱酸、および水を含む原料混合物を、加温および加圧条件下で処理する弱酸水熱処理工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 弱酸水熱処理工程の後に、酵素糖化処理工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 上記弱酸水熱処理工程を、窒素または不活性ガス雰囲気下で行う、請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記弱酸水熱処理工程開始時の原料混合物に含まれる弱酸水溶液中の弱酸濃度は、0.1〜3.0質量%の範囲内である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 上記加温条件が、373〜453Kの範囲内である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 上記加圧条件が、0.1〜5MPaの範囲内である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 上記弱酸がリン酸である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
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