JP2009019664A - コルゲイト管用継手 - Google Patents

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Terumasa Morishita
照政 森下
Fumikazu Ishibe
文和 石部
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Abstract

【課題】コルゲイト管を接続するコルゲイト管用継手のシール性能を長期に亘って維持する。
【解決手段】コルゲイト管Tが挿入される通孔16と通孔16の奥側に形成された肩部12と肩部12に形成された凹溝19を有する継手本体10と、凹溝19に一端が嵌入し他端が凸状部41としたリング状のシール部材40と、通孔16にその一端が挿入された押ナット20と、押ナット20に係止されコルゲイト管Tの谷部T4に係り合う爪52を備えたリテーナ50とを有し、シール部材40の凸状部41はシール部材40の外周方向に変形可能となし、押ナット20を継手本体10の肩部12側へ所定量押し込んだとき、コルゲイト管Tとシール部材40とが気密にシールする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス供給配管等に用いられるコルゲイト管を接続するコルゲイト管用継手に関し、特に長期に亘るシール性能の改良に関する。
一般に都市ガス等のガス供給配管には、その施工性などの観点から蛇腹状の金属コルゲイト管からなるフレキシブル管と、これを接続するコルゲイト管用継手が広く用いられている。コルゲイト管用継手として、例えば特許文献1には、コルゲイト管の端部が挿入される内孔、及び他の配管との接続部を有する本体と、コルゲイト管外面の環状凹部に差し込まれる爪によってコルゲイト管を係止するリテーナと、コルゲイト管と本体との間をシールするシール手段と、本体に対してスライド可能に係合するとともに、特定のスライド位置において、コルゲイト管を本体に係止した状態でリテーナをロックするリテーナ押えと、を具備したコルゲイト管用継手が記載されている。
また、特許文献2には、内部を貫通する接続孔を有し、この接続孔にその一端開口部から蛇腹管が挿入される継手本体と、接続孔の内部に配置された弾性材からなる環状のシール部材とを備え、接続孔の内周面とこの接続孔に挿入された蛇腹管の外周面との間をシール部材によって封止するようにした蛇腹管用継手において、接続孔の内周面に蛇腹管の挿入方向と逆方向を向く環状の停止面を形成し、この停止面にシール部材の一端部を当接させ、シール部材の他端部内周面に環状の当接面を形成し、この当接面に蛇腹管の挿入方向において最も先端側に位置する谷部と山部との間の挿入方向を向く周側面を押し付けることにより、接続孔の内周面と蛇腹管の外周面との間を封止するようにした蛇腹管用継手が記載されている。
特開2004−316733号公報 特開2003−314770号公報
しかしながら、特許文献1に記載のフレキシブルチューブ用継手は、筒状の継手の内面とコルゲイト管先端部外周との隙間をリング状シール材でシールしているので、コルゲイト管先端部の真円度がシール性能に直接影響を与えてしまう。即ち、コルゲイト管先端部が例えば楕円状に扁平していると、短径部ではシール面圧低下により短期間にシール性能が低下し、また長径部においてはシール面圧が必要以上に上昇するために長期に至ってはシール材が永久歪を起こしてしまい、シール材の弾性力の劣化からシール性能を低下させる懸念がある。そこで、施工現場においてコルゲイト管の扁平量を管理する必要性を生じさせている。
また、特許文献2に記載の技術においては、コルゲイト管の先端を押し潰すためにナットを回転させる必要があるので、床下や天井裏のように狭いスペースでの施工が困難であるという問題がある。また、シール部材の当接面を蛇腹管の挿入方向前方側に向かって縮径するテーパ面とするか、又は蛇腹管の周側面にほぼ対応した形状としているので、シール部材と蛇腹管とが面接触となりシール面圧を確保するためには、ナットの回転による高推進力による押し付けが必要であった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものであり、コルゲイト管に多少の扁平や変形があった場合においても、コルゲイト管を接続するコルゲイト管用継手のシール性能を長期に亘って維持するとともに、部品点数を減少させた安価なコルゲイト管用継手の供給を目的としている。
本発明は、コルゲイト管が挿入される通孔と該通孔の奥側に形成された肩部と該肩部に形成された凹溝を有する継手本体と、前記凹溝に一端が嵌入し他端を凸状部としたシール部材と、前記通孔にその一端が挿入された押ナットと、前記押ナットに係止され前記コルゲイト管の谷部に係り合う爪を備えたリテーナとを有し、前記シール部材の凸状部は該シール部材の外周方向に変形可能となし、前記押ナットを前記継手本体の前記肩部側へ所定量押し込んだとき、前記コルゲイト管と前記シール部材とが気密にシールされることを特徴とするコルゲイト管用継手である。
上記の構成によれば、コルゲイト管とシール部材の凸状部が線接触に近い狭い領域でシールすることとなるので、比較的小さな押しナットの押し込み力でシール面圧を確保することができ、なおかつ凸状部はシール部材の外周方向へ変形可能となしているので、コルゲイト管に多少の扁平や変形があった場合においても長期にわたって安定したシール性を保持することができる。
また、請求項1に記載のコルゲイト管用継手において、前記シール部材と前記リテーナとの間の間隙は、前記コルゲイト管の山部を1山分挿入可能な間隙とすることができる。
この構成によれば、コルゲイト管が変形して凹凸のピッチ寸法に変動があったとしても、リテーナを確実にコルゲイト管の谷部に係合させることができる。
また、本発明において、前記通孔に段部を形成し、この段部に耐火性パッキンと該耐火性パッキンをガイドする断面L状の金属ガイドとを一体に成形した耐火部材を配置させることが好ましい。
この構成によれば、耐火パッキンが膨張したとき、コルゲイト管の外表面とコルゲイト管用継手の通孔との間を耐火パッキンが確実に充満するので、火災等の高温に曝露された場合でも安全なコルゲイト管用継手とすることができる。
本発明に係るコルゲイト管用継手によれば、コルゲイト管とシール部材の凸状部が線接触に近い狭い領域でシールすることとなるので、比較的小さな押しナットの押し込み力でシール面圧を確保することができ、なおかつ凸状部はシール部材の外周方向へ変形可能となしているので、コルゲイト管に多少の扁平や変形があった場合においても長期にわたって安定したシール性を保持することができる。
[第一の実施の形態]
本発明の最良の形態を図1から図3を用いて説明する。図1は本発明のコルゲイト管用継手の一実施例の半断面図を、図2は本発明のコルゲイト管用継手にコルゲイト管を挿入した状態の半断面図を示している。また、図3は本発明のコルゲイト管用継手にコルゲイト管を接続完了した状態の半断面図を示している。
図1に示すように、コルゲイト管用継手1は、一端側からコルゲイト管が挿入される段状に形成された通孔部16を有し、通孔部16の奥側には肩部12とこの肩部12に凹溝19が形成された継手本体10と、凹溝19に嵌入されたシール部材40と、一方に大径となしたヘッド部21と他方に小径とした挿入部24とを有し、この挿入部24が継手本体10の通孔部16に挿入されるようになした押ナット20と、押ナット20の先端に配置されコルゲイト管の谷部に係り合う爪部52を有するリテーナ50とから主になっている。なお、継手本体10の他端側の外表面には他の配管部材と接続するための雄ネジ部14と雄ネジ部14を他の配管部材に螺合するための工具係部15が形成されている。
また、継手本体10の通孔部16には、通孔部16の奥方向(図の右方向)に向かって縮径するテーパ面を有した第一係止溝17が形成され、更に通孔部16の奥方向には第一係止溝17の径と同径の係止段部18aと、係止断部18aに連なり係止段部18aよりも大径とした大径段部18bが形成されている。一方、押ナット20の挿入部24には係止凹溝25が形成されている。そして、第一係止溝17と係止凹溝25を跨ぐようにストップリング61が配置されている。ストップリング61は、弾性を有する金属製のC型形状のリングで、継手本体10の通孔部16に押ナット20の挿入部24を挿入する際に、係止溝25に縮径させて収納し、第一係止溝17の位置に来たとき若干拡径し、これにより継手本体10と押ナット20とが予め連結されている。更に、継手本体10の一端面と押ナット20のヘッド部21との間には所定の厚さのカラーリング65と分解用リング63が挟着されている。
そして、カラーリング65を取外した後、押ナット20を通孔部16内にスライドさせて押し込むと、ストップリング61は第一係止溝17のテーパ面に沿って縮径し、カラーリング65の厚さ分だけ押ナット20をスライド可能となし、係止段部18aに到達したときストップリング61は拡径し、係止段部18aと係止凹溝25を跨ぐように配置するので、この位置にて押ナット20は継手本体10から離脱不能に係止される(図3参照)。
更に、継手本体10の一端面と押ナット20のヘッド部21との間には所定の厚さの分解用リング63が挟着されており、この分解用リング63を取外すと、分解用リング63の厚さ分だけ継手本体10の通孔部16に押ナット20を押し込むことができるようになっている。よって、分解用リング63を取外し、押ナット20を通孔部16の奥側にさらに押し込むと、ストップリング61は係止段部18aの位置から大径段部18bに移動し、ここでストップリング61が拡径するので、継手本体10と押ナット20との連結が開放される。これによって、継手本体10と押ナット20とを分解することが可能となっている。この構成は必要に応じて備えればよく、コルゲイト管用継手1にコルゲイト管を接続した後において、なんらかの理由によってコルゲイト管を取外したい場合に有益である。
そして、押ナット20の内径側には係止溝27が形成され、この係止溝27に係り合う係合部56が形成されたリテーナ50が押ナット20の先端部に配置されている。なお、係止溝27の巾は、係合部56の巾よりも大きく設けてあり、その差分だけリテーナ50は軸方向にスライド可能にしている。また、継手本体10の内周面には内周突起部11aと、継手本体奥方向に向かって縮径するテーパ内面11bとを形成している。
リテーナ部材50は、継手本体10の通孔部16内において、シール部材40と押ナット20との間に配置されたリング状の部材である。リテーナ50は、後部が一体のリング状となっており、前部は軸方向のスリットによって複数のセグメント(一例で6個)にわかれている。各セグメントの先端は、半径方向内側に張り出した爪部52が設けられている。リテーナ50は、例えば母体がプラスチック製、爪部52が真ちゅう製であり、両者は一体にモールド成形されている。
そして、凹溝19には、一端に凸状部41が形成され、他端が矩形状部42に形成されたリング状ゴム製のシール部材40が嵌入されている。凸状部41はコルゲイト管Tとのシール性において低い押付け力で高いシール面圧を確保するために、コルゲイト管Tの外周面に線接触に近い形態で当接するように設けており、例えば断面半円径の凸状部とすることができる。また、矩形状部42は凹溝19から離脱しないように、端面に向かって広がる断面台形状として凹溝19に圧入したり、凹溝19の側壁をかしめて固定することができる。このシール部材40は、特に長期間にわたってシール性能を保持する必要性から、ニトリルブタジエンゴム(NBR)が最適である。
具体的には、従来コルゲイト管の外周面を気密にシールする形態の管継手においては、シール部材がコルゲイト管の端面に柔軟に追従させるためにショアーA硬度を50程度に調整されていた。しかしながら、硬度が低いシール部材は比較的永久歪が生じやすく、特に扁平した管への長期シール性の確保には難があった。
そこで、ショアーA硬度を70程度として、シール部材の圧縮率(=つぶし量/シール部材の厚さ)は10%以上、40%以下とすることによって長期シール性を確保することができる。
また、シール部材40の外周面に隣接するように耐火パッキン44を配置している。この耐火パッキン44は、例えば、原料ゴムと無発泡状態で熱膨張する黒鉛層間化合物と必要に応じ充填材、軟化材、加硫剤等を混練して得られたゴム配合物を、金型に充填して成形し、ついでプレス加硫することにより製造される。黒鉛層間化合物は、例えば黒鉛(六員環重合体層が層状に重なり合った炭素の六方晶系結晶体)に硫酸を反応させることにより得られる層間に硫酸根が結合した化合物であり、170度以上に加熱されると無発泡状態で体積が数倍乃至数十倍にも増加し、800度〜1000度に加熱すると見掛けの体積は100乃至250倍に増加する。原料ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴム(Q)等を用い得る。また耐火パッキン44は、シール機能の点からショアーA硬度が50〜80度の範囲となるような組成、条件で製造することが望ましい。
また、押ナット20の挿入部24には、Oリング溝23が形成され水密Oリング47が装着されている。また、押ナット20の挿通孔部22には、水密パッキン48が備えられている。従って、コルゲイト管用継手の内部に外部からの水分や粉塵等の進入を阻止している。
また、押ナット20には、挿入孔部22から挿入部24へ貫通する通気穴26が設けられ、選択透過性部材60が設けられている。
選択透過性部材60は、四フッ化エチレン樹脂粉を押し固めたのち、延伸加工して成形した連続多孔質膜を含むシート材からなり、0.1〜5μmの連続した微細孔を有し、空気や水蒸気のような気体は通すが、水などの液体ははじくという特性を備えているものがあげられる。あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルアクリレート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、四フッ化エチレン重合体等の熱可塑性樹脂粉体から成形した連続気孔を有する多孔質体であるとか、またポリビニルアルコールとホルムアルデヒドを酸触媒と共に反応させることで成形した連続気孔を有する多孔質シート材等を用いてもよい。
これらの選択透過性部材は、空気や水蒸気のような気体を透過する通気性、透湿性を有し、一方で水や薬液等の液体は透過させない防水性を兼ね備えるもので、他に防塵性、耐薬品性、耐熱性、耐候性等にも優れる。従って、外から継手内への固体(塵芥など)及び液体(水や露など)の透過、侵入は阻止して配管施工後長期にわたって外部からの水分や塵芥の侵入を防止し内部が腐食するなどの問題が生じない。
具体的には、コルゲイト管Tの外周に被覆した樹脂被覆層T6の内面には管の長手方向に(図示しない)凹凸が設けられており、コルゲイト管を施工するときに誤って管に釘を打たれると、漏れ出たガスが凹凸に沿って選択透過性部材60まで導かれ、選択透過性部材60は、ガス、空気等の気体は透過するので、内封圧力の降下を検出したり、ガス漏れセンサ等を利用することによって、漏れの有無を検知し得るようにしている。
続いて図2及び図3を用いて、コルゲイト管用継手1にコルゲイト管Tを接続する手順とその作用について詳細に説明する。
コルゲイト管用継手1にコルゲイト管Tを挿入すると、管の先端山部T2はリテーナ50を押し広げつつ前進する。リテーナ50の爪部52の外周面は、継手本体10の内周突起部11aとテーパ内面11bとの間の空間に拡径する。そして、爪部52を山部T2が通過すると、リテーナ50の爪部52が、コルゲイト管Tの先端から1つ目の谷部T4に係り合う。
コルゲイト管は、可とう性を有することで施工性に優れた配管材料として知られているが、むやみに曲げ、戻しを行うと、コルゲイト管が伸び縮みして管の凹凸のピッチ寸法が変化(変形)してしまうことがある。
コルゲイト管用継手1は、コルゲイト管Tの先端から1つ目の谷部T4にリテーナ50を係り合せる構成であるので、管の凹凸のピッチ寸法に変化があったとしても確実にリテーナ50の爪部52を谷部T4に係り合せることができる。
また、シール部材40とリテーナ50との間の間隔は、コルゲイト管Tの山部T2を1山分は挿入可能だが、2山分は挿入不可能な間隔としているので、これ以上コルゲイト管Tを挿入することができない。そして、リテーナ50の爪部52が谷部T4に係り合ったときの手応えによって、コルゲイト管Tが所定の挿入量であることを認識できるので、コルゲイト管の挿入不足に関する施工不良を防止することができる。
そして、継手本体10と押ナット20の間に配置していたカラーリング65の取手部65aを引き、カラーリング65を取外し、押ナット20を継手本体10の通孔部に押し込む。すると、図3に示すように、リテーナ50は押ナット20に押されて継手本体10の奥方向にスライドし、テーパ内面11bに当接しながらリテーナ50の爪部52がコルゲイト管Tの谷部に強く係り合うとともに、コルゲイト管Tを更に継手本体10の奥方向に押し込み、シール部材40の凸状部41を押し潰す状態となる。
このとき、ストップリング61は第一係止溝17のテーパ面に沿って縮径し、カラーリング65の厚さ分だけ押ナット20をスライド可能となし、係止段部18aにおいてストップリング61が拡径するので、この位置にて押ナット20は継手本体10から離脱不能に係止される。したがって、コルゲイト管Tの先端にシール部材40の弾性力が作用してシール面圧が確保され、気密にシールされることとなる。しかもシール部材40は凸状部41を形成し、コルゲイト管Tとの接触面積を小さくなるように設けているので、押ナット20の押し込み力が小さくても、気密シールに十分なシール面圧を確保することができる。
なお、シール部材40の凸状部41の外周は通孔部16の空隙が設けられているので、コルゲイト管Tと当接によって凸状部41は外周方向に変形可能である。つまりコルゲイト管Tの形状に合わせて凸状部41が変形されることとなるので、例えば多少扁平のあるコルゲイト管であっても気密にシールすることができる。
また、図2に示すように、第一係止溝17と係止段部18aとの押し込み距離t1と、カラーリング65の厚さt2は、略同一寸法とし、コルゲイト管Tの先端の弾性変形量を考慮して、シール部材40の厚さhの25%を狙い値としている。第一係止溝17と係止段部18aとの押し込み距離t1は、即ちシール部材40の圧縮量を規制している。そして、シール部材40の厚さhの25%程度で圧縮すれば、コルゲイト管Tの先端が多少の扁平や変形を生じたものであっても、シール部材40の圧縮量を、例えば扁平管の短径側で10%以上、長径側で40%以下とすることができ、コルゲイト管Tを長期に亘って気密にシールすることができることが分かった。
なお、接続されたコルゲイト管Tに引抜き方向の力が加わったとき、リテーナ50に拡径する方向に引抜き力が作用するが、継手本体10の内周面に形成したテーパ内面11bにリテーナ50の外周面が押圧されて、リテーナ50の拡径が阻止されるので、コルゲイト管Tが引き抜かれることはない。
[実施例]
図4は実施例と比較例の模式断面図を示し、図4(a)は実施例の模式断面図、図4(b)は比較例の模式断面図である。
実施例および比較例ともに、コルゲイト管Tはガス用ステンレス鋼フレキシブル管20A(山部外径寸法=φ24.2mm、谷部内径寸法=φ20.8mm、ピッチ=4.2mm)を使用し、シール部材40は外形寸法φ27mm、内径寸法φ20.6mm、厚さh=5mmのNBR(ショアーA硬度70)とした。また、実施例においては、シール部材が外周方向に変形可能とするように空間を設け、比較例においてはシール部材が外周方向へ変形不能となる形状としている。
そして、リテーナ50をコルゲイト管Tに係り合わせ、押ナット20の押し込み荷重と押し込み変位量を測定した。
図5に実施例と比較例の試験結果を示す。縦軸は押ナットの押し込み荷重P(単位:N)、横軸は押し込み変位量δ(単位:mm)を示している。太実線J1および細実線J2は実施例を、一点破線H1および破線H2は比較例を示し、J1およびH1は、シール部材に潤滑材を塗布しない場合、J2およびH2はシール部材の表面に潤滑材を塗布した場合を示している。
図5に示すように、押し込み変位量δが1.5mmまでは実施例J1、J2と比較例H1、H2との間に特段の差異は認められない。比較例H1およびH2は、押し込み変位量δが1.5mmを超えた付近から押し込み荷重が急上昇し、押し込み変位量δが約2mm、押し込み荷重Pが600N程度から勾配が小さくなるカーブを描いている。
即ち、比較例においては、シール部材が外周方向に変形しないので、押し込み変位量δが1.5mmを超えた付近から、押し込み荷重Pが上昇している。そして、押し込み荷重Pが600N付近からコルゲイト管Tの先端が塑性変形しはじめ、その勾配が小さくなっている。
これに対して、実施例は、押し込み荷重Pと押し込み変位量δの関係が、ほぼ一律の右肩上がりを示しており、例えば押し込み変位量δが2mm(シール部材の厚さhの40%)では、押し込み荷重が約400Nを示し、比較例の約600Nと比較すると2/3の荷重に低減されていることがわかる。押ナット20を400N程度で押し込む作業は、ウォータプライヤ等の簡易工具を用いることで容易に施工することができる。
また、比較例が600N付近からコルゲイト管の先端が塑性変形を始め、シール性能が不安定になるのに対して、実施例ではシール部材の圧縮率が40%に相当する押し込み変位量δ=2mmでは押し込み荷重Pが400N程度であり、コルゲイト管が塑性変形する虞のないことがわかる。
また、潤滑材を塗布しない場合(J1、H1)と、潤滑材を塗布した場合(J2、H2)とを比較すると、押し込み荷重Pが約10%低減されていることがわかる。
[第二の実施の形態]
図6は本発明のコルゲイト管用継手の第二の実施例の半断面図を、図7は第二の実施例におけるコルゲイト管用継手にコルゲイト管を挿入した状態の半断面図を、図8は第二の実施例のコルゲイト管用継手にコルゲイト管を接続施工完了した状態の半断面図をそれぞれ示している。なお、図6〜図8に示すコルゲイト管用継手100において、図1〜図3と同様の構造を有する構成は、同一符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、コルゲイト管用継手100は、継手本体10の通孔部16に段部13を形成し、この段部13に耐火パッキン44が配置している。そして、耐火パッキン44は断面L型のリング状金属ガイド45で保持されている。この金属ガイド45は、コルゲイト管用継手1が火災等で高温にさらされた場合、耐火パッキン44がコルゲイト管Tの端部側に膨張させないように耐火パッキン44を保持させている。即ち、シール部材40が焼失した場合、コルゲイト管Tと継手本体10の肩部12との間に空隙ができるので、膨張した耐火パッキン44は、その空隙から漏れ出る虞がある。しかしながら、この金属ガイド45を設けているので、耐火パッキン44は通孔部16の金属ガイド45とリテーナ50とに囲まれた空間のみに膨張し、もって、コルゲイト管Tの外径をシールすることで、火災時にガス漏れが生じて被害を拡大させることを防止している。
また、押ナット20の挿入部24の内面側には、先端に向かって拡径するテーパ内面28が形成され、押ナット20の内径側には係止溝27が形成されている。そして、このテーパ内面28に対向するように形成されたテーパ外面54を有し、内径側にコルゲイト管Tの谷部T4に係り合う爪部52を有するとともに、係止溝27に係り合う係合部56が形成されたリテーナ50が押ナット20の先端部に配置されている。そして、このリテーナ50の爪部52の内径は、無負荷状態ではコルゲイト管Tの外形よりも小としている。従って、コルゲイト管Tの挿入の段階で、リテーナ50の爪部52はコルゲイト管Tの山部T2を乗越えるごとに拡縮を繰り返し、その手応えを感じることができる。
まず、図7に示すように、コルゲイト管Tの先端から2山目の谷部T4にリテーナ50Aの爪部52Aが係り合う状態まで、コルゲイト管用継手100にコルゲイト管Tを挿入する。そして、継手本体10と押ナット20の間に配置していたカラーリング65の取手部65aを引き、カラーリング65を取外し、押ナット20を継手本体10の通孔部に押し込む。すると、図8に示すように、押ナット20の先端に形成させたテーパ内面28が、リテーナ50のテーパ外面54に当接し、リテーナ50の爪部52がコルゲイト管Tの谷部に強く係り合うとともに、コルゲイト管Tを更に継手本体10の奥方向(図面右方向)に押し込み、シール部材40の凸状部41を押し潰す状態となる。
このとき、ストップリング61は第一係止溝17のテーパ面に沿って縮径し、カラー69の厚さ分だけ押ナット20をスライド可能となし、係止段部18aにおいてストップリング61が拡径するので、この位置にて押ナット20は継手本体10から離脱不能に係止される。したがって、コルゲイト管Tの先端にシール部材40の弾性力が作用してシール面圧が確保され、気密にシールされることとなる。しかもシール部材40は凸状部41を形成し、コルゲイト管Tとの接触面積を小さくなるように設けているので、押ナット20の押し込み力が小さくても、気密シールに十分なシール面圧を確保することができる。
なお、シール部材40の凸状部41の外周は通孔部16の空隙が設けられているので、コルゲイト管Tと当接によって凸状部41は外周方向に変形可能である。つまりコルゲイト管Tの形状に合わせて凸状部41が変形されることとなるので、例えば多少扁平のあるコルゲイト管であっても気密にシールすることができる。
本発明に係るコルゲイト管用継手の形状は一端に雄ねじ部を有する片ねじソケットに限らず、両ソケット、エルボ、ティー、または雌ねじを有するものであってもよい。またガス栓やガスメータなどの機器の端部に本発明の継手構造を一体的に設けることもできる。
本発明のコルゲイト管用継手の一実施例の半断面図である。 本発明のコルゲイト管用継手にコルゲイト管を挿入した状態の半断面図である。 本発明のコルゲイト管用継手にコルゲイト管を接続完了した状態の半断面図である。 本発明の実施例と比較例の模式断面図である。 本発明の実施例と比較例の試験結果である。 本発明のコルゲイト管用継手の第二の実施例の半断面図である。 第二の実施例にコルゲイト管用継手おけるにコルゲイト管を挿入した状態の半断面図である。 第二の実施例にコルゲイト管用継手おけるにコルゲイト管を接続施工完了した状態の半断面図である。
符号の説明
1:コルゲイト管用継手、
10:継手本体、11a:内周突起部、11b:テーパ内面、12:肩部、13:段部、14:雄ねじ部、15:工具係部、16:通孔部、17:第一係止溝、18a:係止段部、18b:大径段部、
20:押ナット、21:ヘッド部、23:Oリング溝、24:挿入部、25:係止溝、26:通気穴、27:係止溝、28:テーパ内面、
40:シール部材、41:凸状部、42:矩形状部、44:耐火パッキン、47:水密Oリング、48:水密パッキン、
50、50A:リテーナ、52、52A:爪部、54:テーパ外面
60:選択透過性部材、61:ストップリング、63:分解用リング、65:カラーリング、
T:コルゲイト管、T2:山部、T4:谷部、T6:樹脂被覆層、

Claims (3)

  1. コルゲイト管が挿入される通孔と該通孔の奥側に形成された肩部と該肩部に形成された凹溝を有する継手本体と、前記凹溝に一端が嵌入し他端を凸状部としたシール部材と、前記通孔にその一端が挿入された押ナットと、前記押ナットに係止され前記コルゲイト管の谷部に係り合う爪を備えたリテーナとを有し、
    前記シール部材の凸状部は該シール部材の外周方向に変形可能となし、
    前記押ナットを前記継手本体の前記肩部側へ所定量押し込んだとき、前記コルゲイト管と前記シール部材とが気密にシールされることを特徴とするコルゲイト管用継手。
  2. 前記シール部材と前記リテーナとの間の間隙は、前記コルゲイト管の山部を1山分挿入可能な間隙であることを特徴とする請求項1に記載のコルゲイト管用継手。
  3. 前記通孔に段部を形成し、この段部に耐火性パッキンと該耐火性パッキンをガイドする断面L状の金属ガイドとを一体に成形した耐火部材を配置したことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のコルゲイト管用継手。
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