JP2009016419A - 液浸型露光用液体の再利用システム - Google Patents
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Abstract
【課題】不純物を効率よく除去し、光学的性質を安定させて、再利用可能なレベルまで精製した液体を、露光装置へ供給することが可能であり、電子デバイスの生産に不可欠な露光システムをノンストップで連続稼動し得る再利用システムを提供すること。
【解決手段】露光処理装置100と、並列に2以上備わる精製器180と、液体が露光処理装置100及び精製器180を循環するように構成された循環系と、その循環系における液体の流路として2以上の精製器のうち1以上を選択する選択手段と、を備える液浸型露光用液体の再利用システム1の提供による。
【選択図】図1
【解決手段】露光処理装置100と、並列に2以上備わる精製器180と、液体が露光処理装置100及び精製器180を循環するように構成された循環系と、その循環系における液体の流路として2以上の精製器のうち1以上を選択する選択手段と、を備える液浸型露光用液体の再利用システム1の提供による。
【選択図】図1
Description
本発明は、投影光学手段の光学素子と基板との間に満たされた液体を介して露光を行う液浸型露光法における、その液体を再利用するシステムに関する。
半導体素子、撮像素子等の電子デバイスを製造する際に、原版(レチクル又はマスク)のパターンの像を、投影光学手段を介して、感光材であるレジストが塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)上の各ショット領域へ転写する(投影型の)露光装置が使用される。このような露光装置においては、電子デバイスの小型化、高集積化に伴う回路の微細化に対応すべく、投影光学手段の解像度の向上が求められる。
リソグラフィ技術で電子デバイスを製造する限りにおいては、露光技術(露光装置)は不可欠なものであり、回路の微細化に伴って、露光装置で使用される露光波長は、年々、短波長化してきている。電子デバイスのデザインルールが、90nmから65nmへ、更には45nmへと、微細化するに伴い、露光技術は、純水を用いたArFレーザ光による液浸法の採用、純水に代わる高屈折率液体(材料)の使用へと発展し、今後、露光技術は、液浸法から極端紫外線光(EUV)の使用へと進歩するものと考えられている。
本発明は、このような露光技術の発展の中で、液浸法において実用化された上記高屈折率液体の使用にかかり、環境に配慮すべく再利用の要望が高まったことを背景としてなされたものである。
尚、関連する先行技術文献として、例えば特許文献1〜5を挙げることが出来る。
米国特許出願公開第2005/0286031号明細書
国際公開第05/119371号パンフレット
国際公開第06/115268号パンフレット
国際公開第05/114711号パンフレット
特開2006−210542号公報
液浸法(液浸型露光方法)は、投影光学手段の下面と基板表面との間を液体で満たし、液体中での露光光源の波長が、液体の屈折率をnとしたときに、空気中の1/n倍になることを利用して、解像度を向上させるとともに、焦点深度を約n倍に拡大させる露光技術である。解像度を高めるために、露光波長を短くし、開口数を大きくすると、焦点深度が狭くなるので、焦点深度を拡大し得る液浸法は、有用な露光技術である。
液体としては、主に純水が使用されてきたが、回路の微細化に伴って、純水(屈折率1.44)より屈折率の大きな液体の使用に移行しつつある。例えば、特許文献4、5には、次世代の液浸型露光方法に好適な液浸型露光用液体(単に液体、又は露光用液体、ともいう)として、デカリン等の脂環式炭化水素化合物等が提案されている。
上記脂環式炭化水素化合物は、ArFレーザ光における屈折率が大きく、液浸型露光用液体として優れた資質を有するものである。ところが、この高屈折率な露光用液体を露光に用いると、光の照射により、光分解、酸化、脱水素等の副反応が生じ、この露光用液体の純度が低下する場合がある。又、この露光用液体はレジスト膜と接触しているので、レジスト膜中の成分が溶出することによっても、露光用液体の純度が低下する場合がある。
このように純度が低下すると、副反応や溶出によって生じた不純物が光を吸収し、その吸収によって、レジスト膜に到達する光の量が減少し、パターンを最適な寸法に解像するのに必要な照射量が低下するおそれがある。そうすると、露光にかかるスループットの大幅な低下を引き起こしたり、光の量が露光用液体に含有される不純物の量によって基板毎に変化し、その結果、電子デバイスの歩留まりの悪化や、生産効率の低下を招来する。そのため、露光用液体の中に不純物が存在することは好ましくない。
もっとも、露光用液体を連続的に使用し使い捨てにした場合には、光により生成した不純物に起因する種々の問題は回避することが出来ると考えられる。しかし、そのような対応は、消費量の増大に伴うランニングコストの増大、デバイス生産コストの増大により、競争力を低下させる。又、露光用液体が上記脂環式炭化水素化合物(有機化合物)である場合には、廃棄により環境負荷を増大させることになる。従って、好ましい対応とはいえない。
これに対し、特許文献2、3には、吸着剤を用いて高屈折率な露光用液体を再利用する方法が開示されている。しかしながら、これら特許文献2及び3においては、吸着剤の作用は明らかではあるものの、再利用システム全体の具体的な構成等は開示されていない。
本発明は、このような事情の下、露光用液体を再利用する露光システムの工業化を図ろうとする試みの中で生まれたものである。そして、本発明の課題は、露光により液浸型露光用液体中に生成された不純物やレジスト膜から溶出した不純物を効率よく除去し、液浸型露光用液体の光学的性質を安定させて、再利用可能なレベルまで精製した露光用液体を、露光装置へ供給することが可能であり、電子デバイスの生産に不可欠な露光システムをノンストップで連続稼動し得るとともに、液浸型露光用液体の流速(循環流速)を一定にすることを可能とする手段を提供することである。研究が重ねられた結果、以下の手段によって上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、投影光学手段の光学素子と基板との間に満たされた液体を介して露光を行う露光処理装置と、液体の精製をするための吸着剤が充填された精製器と、液体が露光処理装置及び精製器を循環するように構成された循環系と、を有し、精製器が並列に2以上備わるとともに、循環系における液体の流路として2以上の精製器のうち1以上を選択する選択手段を備える液浸型露光用液体の再利用システムが提供される。
本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システムは、液浸型の露光処理装置、並列に備わる2以上の精製器、精製器を選択する選択手段、及び循環系を少なくとも構成要素として含むシステムである。本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システムは、その一の実施形態では、液体が、選択手段によって選択された精製器で処理され(精製され)、その処理液が露光処理装置へ供給され、投影光学手段の光学素子と基板との間へ液体が導入され、露光処理装置における基板を挟んだ対称の位置において、投影光学手段の光学素子と基板との間から液体が排出され、排出された液体が、原液として選択手段によって選択された精製器に入り、その精製器で再度処理されて再生され、その処理液が露光処理装置へ再び供給され、これらが繰り返される。原液とは、再利用可能なレベルまで精製されていない液体であり、処理液とは、吸着剤との接触により精製された液体である。
液体が露光処理装置及び精製器を循環するように構成された循環系とは、上記のような繰り返しを実現するための、少なくとも貯槽(タンク)、流路(配管)及び液体を移送するための動力源機器(ポンプ)を備える装置を指す。精製器を選択する選択手段としては、精製器の入口側(原液が流入する側)及び出口側(処理液が流出する側)に設けた手動弁、又は自動弁を挙げることが出来る。
本明細書にいう露光処理装置は、原版を照明する照明手段と、基板をステージに保持する基板保持手段と、原版のパターンを基板の上に転写する投影光学手段と、を備えるとともに、投影光学手段の基板側の光学素子の先端部と、基板の表面と、の間が、液体で満たされる液浸型の露光装置である。露光処理装置における原版を照明するための露光の光(光源)は限定されず、ArFレーザ光(193nm)、KrFレーザ光(248nm)、F2レーザ光(157nm)等を使用出来、水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)であってもよい。
本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システム(単に、再利用システムともいう)においては、2以上の精製器のそれぞれの出口側に、液体の光学特性をオンラインでモニタリングする光学特性測定手段を備えることが好ましい。この場合において、光学特性及び光学特性測定手段の測定項目が、透過率であることが好ましい。この透過率は、上記の露光の光についての光路長1mmあたりの透過率であり、例えば波長193nmにおける透過率である。
本発明に係る再利用システムにおいては、精製器が、着脱可能に設けられることが好ましい。着脱可能に設けられるとは、上記循環系に取り付けられ又は循環系から取り外せる態様であることを意味する。具体的には、循環系を構成する流路(配管)に、エアレスカプラを介して着脱可能に設けられている態様を例示することが出来る。精製器が着脱可能に設けられる場合には、その着脱可能な精製器は、(それを)新たに設置するときにおいて、吸着剤及び液体が予め充填されており、且つ、含有する非溶解ガスの量が5体積%以下であることが好ましい。含有する非溶解ガスの量は、好ましくは1体積%以下であり、より好ましくは0.1体積%以下である。又、着脱可能な精製器は、新たに設置するときにおいて、吸着剤及び液体が予め充填されており、且つ、液体中の溶存酸素濃度が10mg/l以下であることが好ましい。液体中の溶存酸素濃度は、より好ましくは5mg/l以下、更に好ましくは1mg/l以下、特に好ましくは0.1mg/l以下である。
本明細書における非溶解ガスの量(体積比)は、容器内の液浸型露光用液体の体積とガスクロマトグラフィーにより分析した液体中の溶存ガス体積に基づいて求めるものとする。溶存酸素濃度は、ガスクロマトグラフィーに基づく分析法によって求めるものとする。
本発明に係る再利用システムにおいては、吸着剤は、1種類のAl2O3を含む酸化物であることが好ましい。この場合において、Al2O3を含む酸化物は、シリカアルミナ及びゼオライトからなる酸化物群から選ばれる何れか1の酸化物であることが好ましい。又、吸着剤は加熱処理されたものであれば、尚好ましい。その吸着剤の加熱処理は、200℃以上、500℃以下の温度で行われることが好ましい。
本発明に係る再利用システムにおいては、上記循環系における、精製器の出口側であり露光処理装置の入口側の位置に、液体の透過率を測定する透過率測定手段を備えることが好ましい。又、上記循環系における、精製器の出口側であり露光処理装置の入口側の位置に、液体の溶存ガスを所望の濃度に保つ脱気手段、液体を所望の温度に保つ温度調節手段、及び液体中の固形不純物を除去するフィルタ、を備えることが好ましい。
脱気手段は、脱酸素可能な手段であることが好ましい。酸素は、ArFレーザ光の露光波長の光を吸収するので、液体中の溶存酸素の量が、例えば20℃、1気圧において、3mg/L(ppm)以下になるように、より好ましくは1mg/L(ppm)以下になるように、酸素を除去することが望ましい。
そして、脱気であるから脱酸素のみならず、例えば液体を循環系に導入する場合に使用される窒素ガス等の不活性ガスも含めて全てのガスを除去可能な方法が採用される。例えば循環系における液体の移送にかかりタンクや配管を不活性ガスでシールをした場合に、この不活性ガスが容器や流路における圧力により過飽和に存在し(溶存し)、液体の使用時に液浸型露光装置(露光処理装置)において気泡を生じさせることがあるので、露光時に気泡が発生して起こり得るパターン欠陥を防止するためには、不活性ガスをも除去することが好ましい。従って、脱気手段として、酸素を含む全てのガスを除去し得る手段が、好適に採用される。脱気手段は、例えば、減圧脱気法、超音波脱気法、ガス透過性膜による(不活性ガスを使用しない)膜脱気法、等を採用することが出来る。又、上記のようにシールに使用する不活性ガスも除去することが好ましく、この除去は、露光処理装置における液体の使用の直前に行う必要があるから、脱気手段は、露光処理装置の近傍に配置することが望ましい。
温度調節手段は、屈折率等の液体の光学的特性に影響を与えないように、液体の使用時、即ち、露光処理装置における投影光学手段の光学素子と基板との間を液体で満たしたとき、における当該液体の温度に対して、予め±0.2℃の範囲内に調節可能な手段であることが好ましい。より好ましくは±0.1℃の範囲内、更に好ましくは±0.05℃の範囲内、特に好ましくは±0.01℃の範囲内となるように調節可能な手段である。温度調節手段として、露光処理装置が設けられるクリーンルームの温度(例えば23℃)や露光処理装置内の温度(23℃)に対し、上記所望の範囲の温度に制御出来るような手段を用いることが望ましい。
本発明に係る再利用システムにおいては、精製器を構成する部材のうち、少なくとも接液部は、ステンレス鋼、フッ素樹脂、ガラス、及びセラミックからなる材料群から選ばれる何れか1以上の材料により形成されることが好ましい。そして、部材のうち少なくとも接液部がステンレス鋼で形成される場合には、そのステンレス鋼は、電解研磨処理、及び不動態化処理からなる表面処理群から選ばれる何れか1以上の処理が施されることが好ましい。
部材の接液部とは、露光に用いられる液体に接し得る部分である。部材のうち少なくとも接液部であるから、接液部のみならず部材全体を形成する材料であってもよい。部材の接液部を形成する材料は、部材の躯体(構造体)を構成する他、コーティング材料として利用される場合を含む。又、2以上の複合材料として、躯体を構成し、又は、コーティング材料として利用される場合を含む。
本発明に係る再利用システムにおいては、循環系を構成する貯槽、流路及び液体を移送するための動力源機器においても、同様に、それらを構成する部材のうち、少なくとも接液部は、ステンレス鋼、フッ素樹脂、ガラス、及びセラミックからなる材料群から選ばれる何れか1以上の材料により形成されることが好ましい。そして、部材の少なくとも接液部がステンレス鋼で形成される場合には、そのステンレス鋼は、電解研磨処理、及び不動態化処理からなる表面処理群から選ばれる何れか1以上の処理が施されることが好ましい。液体の移送にかかり、無用な不純物混入を防止することが出来るからである。
本発明に係る再利用システムに用いられる材料のうち、好ましいステンレス鋼としてSUS304、SUS316等(日本工業規格)を挙げることが出来る。2相ステンレス鋼を用いることも好ましい。又、好ましいフッ素樹脂として、PTFE(PolyTetraFluoroEthylene)、ECTFE(Ethylene−ChloroTetraFluoroEthylene)、PFA(PerFluoroAlkoxy)、ETFE、PVF、PCTFE、FEP、PVDF等が挙げられる。
本発明に係る再利用システムにおいては、循環系を構成する貯槽及び流路が、不活性ガスでシールされていることが好ましい。液体の移送にかかり、空気等の無用なガスの混入が抑制され、精製器や脱気手段の負荷を、無用に増加させないからである。例えば、流路(配管等)を開放せず、貯槽(タンク等)を微圧の不活性ガスでシールすればよい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウムのうちの何れかを用いることが出来るが、より低廉であることから窒素が好ましく用いられる。液体に溶け込んだ不活性ガスは、露光処理装置に至る前に、脱気手段によって、露光に影響がない程度に脱気される。
本発明に係る再利用システムは、精製対象である液体が、飽和炭化水素化合物である場合に使用することが出来る。特に、液体が、1,1’−ビシクロヘキシル、trans−デカヒドロナフタレン、又はexo−テトラジシクロペンタジエンである場合に、好適に使用することが可能である。
本発明に係る再利用システムは、露光による副反応やレジスト膜成分の溶出によって生成された液体中の不純物を、精製器における吸着剤との接触によって除去し、再び、露光に使用することを可能とする。液浸型露光用液体を廃棄せず、繰り返し利用可能とするので、環境負荷を低減し得るとともに、電子デバイス製造にかかるランニングコストを抑制することが出来る。
本発明に係る再利用システムは、精製器が並列に2以上備わり、循環系における液体の流路として、2以上の精製器のうち1以上を選択する選択手段を備えているので、精製器を流路から外すあるいは流路に加えるといった選択が自在に容易に行える。従って、例えば、精製器の寿命が尽きたり精製器に予期し得ない問題が発生したこと等に起因して、精製器の処理液の光学特性(例えば透過率)が低下し、処理液を露光に(再)利用することが出来なくなっても、原因となった1の精製器を流路から外すことによって、当該1の精製器の光学特性の低下は、露光処理、ひいては電子デバイスの生産の停止にまで及ぶことがない。又、必要ならば、(問題のない)新たな精製器を、流路に加えることが可能である。
電子デバイスの生産においては、通常、(生産)ラインを停止することは好ましくないこととされる。これは、生産をすることが出来ないことによって直接的に生産効率の低下が導かれるからであり、それ以上に、停止によって生産にかかる環境制御が崩れるからである。即ち、電子デバイスの生産にはクリーン技術が必要とされるところ、停止によって生産にかかる環境制御が崩れれば、電子デバイスの生産に求められる使用材料の純度が低下し、歩留まりの低下をもたらすおそれが高まるからである。2以上の精製器及び選択手段を備えた本発明に係る再利用システムによれば、露光処理をノンストップで連続稼動させ得るので、電子デバイスの生産効率の向上、歩留まりの向上に大きく貢献する。
本発明に係る再利用システムは、その好ましい態様において、2以上の精製器のそれぞれの出口側にオンラインでモニタリングする光学特性(透過率)測定手段を備えるので、精製器の処理液の光学特性(透過率)が低下したことをリアルタイムで監視することが出来る。そのため、光学特性が低下した処理液を露光に(再)利用してしまうといった問題は生じない。加えて、処理液の光学特性低下の原因となった精製器を瞬時に特定することが出来る。選択手段を、例えば自動弁で構成すること等によって、自動化し、光学特性(透過率)測定手段の測定結果に連動させることによって、自動で精製器を流路から外すあるいは流路に加えるといった動作をさせることが可能となる。この態様によれば、より確実に、露光処理をノンストップで連続稼動させることが出来る。
液浸型露光に使用するためには、液体の好ましい光学特性は、波長193nmにおける透過率が90%/mm以上である。透過率は、より好ましくは95%/mm以上であり、更に好ましくは98%/mm以上であり、特に好ましくは99%/mm以上である。
本発明に係る再利用システムは、その好ましい態様において、精製器が着脱可能に設けられるので、容易に精製器の交換をすることが出来る。そのため、寿命が尽きたり予期し得ない問題が発生した精製器を、新たなものに交換するまでの時間が短い。又、容易に精製器の交換をすることが出来るので、新たなものに交換して使用した際に、着脱部の接続不良により液体が漏れるという問題が生じない。勿論、交換対象となる精製器は、流路から外すことが出来、外されているのであれば、交換に際し、露光処理を止める必要はない。
そして、精製器が着脱可能に設けられる場合に、その着脱可能な精製器は、新たに設置するときにおいて、吸着剤及び液体が予め充填されており、且つ、含有する非溶解ガスの量が5体積%以下であるので、精製器を新たなものに交換した場合に、その新たな精製器を、直ぐに、流路に加え(液体が流れる循環系に組み込み)、使用することが出来る。そのため、投影光学手段の光学素子と基板との間に供給される液体の流速が一定となる。電子デバイス製造工場等の現場で、精製器内を脱ガスする等のコンディショニングをする必要がない。
投影光学手段の光学素子と基板との間に満たされた液体を介して露光する方法は、ステップ・アンド・リピート方式のような一括露光やステップ・アンド・スキャン方式のような走査型露光が採用されている。1つのショット領域を露光した後、次のショット領域に基板をステップ移動する際に、投影光学手段の光学素子と基板の間から液体が漏れ出てしまうのを防止するのに、光学素子と基板との間に供給される液体の流速が一定に保たれている必要がある。本発明に係る再利用システムの好ましい態様によれば、液体の流速が一定に保つことが可能である。
精製器中に含まれる非溶解ガスの量が多い場合(5体積%を越える場合)には、ガス中の不純物(後述する酸素を含む)が原液に混入することによって、不純物の吸収に由来する透過率の低下を招くおそれが大きくなる。又、非溶解ガスが微気泡(微粒子状態)として吸着剤に吸着し、精製器内で吸着剤と原液との接触が充分になされず、精製器から流出する処理液が再利用可能なレベルまで精製されないおそれが高まる。このような場合、現場でコンディショニングが必要になる。しかしながら、作業ミスが生産に直接的な影響を与えることや、コンディショニング用の流路を別途設けなければならず再利用システムの占有スペースが大きくなってしまうことから、露光処理に直結している循環系を構成する現場(精製器設置場所)においてコンディショニング作業を行う必要性があること自体が好ましいとはいえない。本発明に係る再利用システムの好ましい態様によれば、そのような不都合は生じない。
同様に、精製器が着脱可能に設けられる場合に、その着脱可能な精製器は、新たに設置するときにおいて、吸着剤及び液体が予め充填されており、且つ、液体中の溶存酸素濃度が10mg/l以下であるので、精製器を新たなものに交換した場合に、その新たな精製器を直ぐに流路に加え(循環系に組み込み)、使用することが出来る。現場(電子デバイス製造工場等)で精製器内を脱ガスする等のコンディショニングをする必要がない。
精製器の液浸型露光用液体中の溶存酸素濃度が高い場合(10mg/lを越える場合)には、入ってきた原液は酸素の混入によりかえって汚染され、処理液の透過率の劣化を招き、ひいては露光における解像性の劣化を引き起こすこととなる。このような場合、現場でコンディショニングが必要になるが、既述の通り、現場においてコンディショニング作業を行うこと自体が好ましくない。本発明に係る再利用システムの好ましい態様によれば、このような不都合を回避することが出来る。
本発明に係る再利用システムは、その好ましい態様において、精製器に充填される吸着剤が、1種類のAl2O3を含む酸化物であり、更に好ましくは加熱処理されたものであるので、液体が一度使用され、液体中に、露光による副反応やレジスト膜成分の溶出によって生成された不純物が含まれることとなっても、それらを吸着剤との接触によって効率よく除去し得る。その結果、露光用液体の例えば193nmにおける透過率を、例えば光路長1mmあたり99%以上にして、露光用液体を、再び、露光に好適に使用可能なものとする。
液体中に含まれる露光による副反応物や、レジスト膜成分の溶出成分等の不純物を、充分に除去するためには、液体と吸着剤との接触効率を高くする必要がある。そして、そのためには、吸着剤が密に充填されている必要がある。ところが、吸着剤が密に充填されている場合には、液体が流れる際の抵抗が大きくなるため、圧力損失が大きくなり、装置の配管等に負担がかかってしまうこととなる。本発明に係る再利用システムは、精製器が並列に2以上備わっていることから、複数の精製器を同時に流路として選択することによって、圧力損失の問題を回避すると同時に、不純物を充分に除去することが可能である。
本発明に係る再利用システムは、その好ましい態様において、精製器を構成する部材のうち、少なくとも接液部は、ステンレス鋼、フッ素樹脂、ガラス、及びセラミックからなる材料群から選ばれる何れか1以上の材料により形成され、ステンレス鋼で形成される場合には、そのステンレス鋼は、電解研磨処理、及び不動態化処理からなる表面処理群から選ばれる何れか1以上の処理が施されるので、部材の材料に由来して、処理液へ不純物が溶出したり微粒子を発生させるといった問題が起こり難い。部材自体から材料成分の溶出や微粒子の発生があれば、液体はかえって汚染され、透過率の劣化を招き、ひいては露光における解像性の劣化や現像欠陥の発生を引き起こすこととなるが、本発明に係る再利用システムによって処理された液体によれば、このような問題を回避することが可能である。
特に、本発明に係る再利用システムは、精製器が並列に2以上備わり、循環系における液体の流路として、2以上の精製器のうち1以上を選択する選択手段を備えていて、精製器を流路から外すあるいは流路に加えるといった選択が自在に容易に行えるものであるので、2以上の精製器のうち1以上が流路から外れ、待機状態になっている場合があり得る。待機状態では液体は流れないから、精製器内で接液部の部材から、材料成分の溶出や微粒子の発生が進行すれば、液体における材料成分(不純物)の濃度や単位液量あたりの微粒子数が多くなる。そして、待機状態が長期に及べば、露光に使用不可能となって、新たな精製器の設置を要することとなり得る。これに対し、好ましい態様では、上記の通り、部材の材料が特定され、あるいは表面処理が施されているので、材料成分の溶出や微粒子の発生は抑制され、たとえ待機時間が長くなっても、精製器中の液体の光学特性が保たれており、新たな精製器の設置を必要とするまでには至ることはない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参酌しながら説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明の実施の形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は以下に記述される手段である。
図1は、本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システムの一の実施形態を示す概略フロー図である。以下、先ず、図1に示される液浸型露光用液体の再利用システム1の構成要素について説明する。
再利用システム1は、液浸型露光を行う露光処理装置100と、液体301の精製をする精製器180と、液体301が露光処理装置100及び精製器180を循環するように構成された循環系と、を有する。精製器180は、並列に、n基(nは自然数)、配設され、通常、そのうちの少なくとも1基は、待機系列として位置づけられる。循環系は、主に、循環液体保管タンク110、供給液体保管タンク400、ポンプ111,411、(液体301の)流路としての配管等、で構成される。又、循環系において、供給液体保管タンク400と露光処理装置100の間には、脱気手段401、屈折率測定手段402、透過率測定手段403、温度調節手段404、及びフィルタ405が備わる。
液体301としては、例えば、波長193nmにおける屈折率nが1.64(液体の温度が23℃の場合)であり、波長193nmにおいて光路長1mmに換算した場合の透過率が99%以上である、1,1’−ビシクロヘキシルが用いられる。
次に、再利用システム1を使用したときの処理の流れについて説明する。
再利用システム1では、既に精製された液体301(301b)は、供給液体保管タンク400からポンプ411による圧送によって、露光処理装置100へ供給される。具体的には、液浸型の露光処理装置100における投影光学手段の光学素子と基板との間へ、液体301(301b)が導入される。そして、露光に使用された液体301(301a)は、投影光学手段の光学素子と基板との間から排出され、例えば微圧の窒素ガスでシールされた循環液体保管タンク110へ移送される。液体301である例えば1,1’−ビシクロヘキシルは、露光に用いたことによって、場合によっては、波長193nmにおける透過率が1mmあたり99%未満となることがある。
循環液体保管タンク110へ移送された液体301(301a)は、フィルタ117を通して、ポンプ111によって精製器180へ圧送される。フィルタ117は、露光中に紛れ込んだウエハやレジスト膜の破片などの微粒子除去を目的として設けられており、フィルタ117によって、不測に紛れ込んだ微粒子が除去される。
精製器180では、それに充填された吸着剤が、液体301(301a)中の不純物を吸着し、液体301(301a)から除去する。不純物が除去されることによって、液体301(301a)は精製される。精製器180の吸着剤によって吸着される液体301中の不純物は、露光によって液体中に生じた副反応物や、液体中に溶け込んだレジスト膜中の成分等である。液体301(301c)である例えば1,1’−ビシクロヘキシルは、精製器180で精製されたことによって、波長193nmにおける透過率が1mmあたり99%以上に回復する。精製された液体301(301c)は、例えば微圧の窒素ガスでシールされた供給液体保管タンク400に送られ、保管される。
n基備わる精製器180の、それぞれの入口側にはエアレスカプラ201が備わり、出口側にはエアレスカプラ202が備わる。精製器180は、これらエアレスカプラ201,202を外すことによって、容易に循環系から(配管から)取り外し、循環系へ取り付けることが出来る。
n基備わる精製器180の、それぞれの入口側には自動弁203が備わる。そして、出口側には、自動弁204が備わるとともに、例えば透過率をリアルタイムで測定可能なオンラインモニタ102(光学特性測定手段)が備わる。精製器180の処理液は、常時、オンラインモニタ102で監視され、処理液の光学特性が、露光に使用不可能なレベルにまで悪化した場合には、例えば再利用システム1の動作を制御する制御盤において警報が発せられるとともに、自動弁203、自動弁204が閉じられ、当該処理液の光学特性が悪化した精製器180への通液が停止される。供給液体保管タンク400内の液体に精製不良の疑義がある場合には、その液体301(301e)を、ポンプ511によって、供給液体保管タンク400から圧送し、他の精製器180に再び通液させ、再精製することも可能である。
良好に精製された液体301(301c)は、供給液体保管タンク400からポンプ411で圧送され、露光処理装置100へ供給される。液体301(301c)は、露光処理装置100に送られるまでの間に、脱気手段401で脱気され、屈折率測定手段402及び透過率測定手段403によって必要な光学特性が監視され、温度調節手段404により所望の範囲の温度に制御され、更に、フィルタ405により微粒子数が低減された液体301(301b)となって露光処理装置100に供給され、液浸型露光に再利用される。
必要な光学特性は、具体的には、例えば、温度を23℃に設定して行う波長193nmでの屈折率の測定、1cmの測定用石英セルを用いた透過率の測定、を挙げることが出来る。温度調節手段404によって調節される液体301の温度は、具体的には、露光処理装置が設置されているクリーンルームの温度(例えば23±0.1℃等)を調節目標値とする。液体301の屈折率は温度依存性があるので、露光処理装置100における液体301(301b)の供給温度が23±0.01℃以内を実現出来るようにすることが望ましい。尚、フィルタ405で処理されて微粒子が除去された液体であっても、上記光学特性の監視に基づき、所望の光学特性を有さないと判断される場合には、その液体301は回収タンク500に回収される。
次に、本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システムを構築する(作製する)方法について、図1に示される既述の再利用システム1を一例として、説明する。
精製器180の他の再利用システム1の構成要素(機器)は市販品を購入し、流路(配管)で接続するとともに、既述の処理動作をするように制御系を設計・製作することによって、再利用システム1を得ることが可能である。流路を構成する配管は、内面(接液部)が電解研磨処理されたSUS304製、あるいは、PFA等のフッ素樹脂のものを使用する。又、各構成要素は、接続前に、予め、純水又は液体301(液浸露光用液体)を用いた浸漬、及び乾燥等からなる洗浄を施しておくことが望ましい。洗浄によって、各構成要素の接液部に存在する汚染物質(溶出物質)を除去することが出来るからである。
露光処理装置100は、所望の露光性能を発揮し得る液浸型の露光処理装置を購入する。循環液体保管タンク110、供給液体保管タンク400、及び回収タンク500としては、内面(接液部)が電解研磨処理されたSUS304製タンクを採用することが出来る。ポンプ111,411,511として、磨耗等を原因とした微粒子が発生し難いもの、例えばステンレス鋼や2相ステンレス鋼あるいはフッ素樹脂を主材料とするダイヤフラムポンプを使用することが出来る。エアレスカプラ201,202は、接液部の部材から材料成分の溶出がないもの、例えばフッ素樹脂やステンレス鋼を主材料とするものを使用することが出来る。自動弁203,204は、禁油構造のもの、例えばステンレス鋼を主材料とする禁油のダイヤフラム弁又はボール弁を採用することが出来る。
フィルタ117としては、0.2μm〜0.03μm程度の平均細孔径のPTFEメンブランからなるものを選択することが出来る。一方、露光処理装置100の直前のフィルタ405としては、0.05μm〜0.03μm程度の最大細孔径のPTFEメンブランからなるフィルタを採用する。脱気手段401としては、不活性ガスを使用しない真空脱気方式の膜脱気装置を採用することが出来る。温度調節手段404は、例えば電熱ヒータ(加熱器)及び冷媒循環管(クーラ)が備わる容器として内製することが出来る他、冷水又は蒸気を熱媒体とする熱交換器を購入してもよい。
オンラインモニタ102や透過率測定手段403としては、例えばフローセルを用いたオンライン測定方法を採用することが出来る。又、屈折率測定手段402としては、例えばプリズムセルを用い、プリズムへの入射角と偏角から算出する方法を採用することが出来る。
精製器180は、内製した又は購入した内面(接液部)がSUS304製の容器に、吸着剤及び液体301を充填して、得ることが出来る。吸着剤としては、例えばシリカアルミナを用い、好ましくは、シリカ/アルミナ比が3mol/mol以上10mol/mol以下のシリカアルミナを用いる。吸着剤は、充填前に200℃以上、500℃以下の温度で、加熱処理をする。より好ましい加熱処理の温度は、250℃以上、500℃以下である。このような高温下で加熱処理すれば、吸着剤に付着している有機物及び水分が十分に除去されるからである。吸着剤の充填に際しては、容器全体をバイブレータ等で振動させて、吸着剤の充填率を高めることが好ましい。
液体301は、真空脱気法や気体透過性膜による脱気法で脱気処理を施しておく。液体301の充填は、精製器180を構成する容器の、例えば出口の側から吸引して、容器内を減圧にして、(他方の側である)入口の側から窒素を送り込み、窒素で常圧に戻す操作を3〜5回程度繰り返し、容器内を窒素で置換し、出口の側から吸引して容器内を減圧した後に、出口を閉じ、入口の側から液体301を流入させることによって行う。
以上のようにして作製された精製器180は、含有する非溶解ガスの量が5体積%以下であり、且つ、液体301中の溶存酸素濃度が10mg/l以下となる。従って、精製器180が着脱可能に設けられることも相まって、既述のように、本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システムによれば、精製器180を新たなものに交換した場合に、その新たな精製器180を、直ぐに、流路に加え(液体301が流れる循環系に組み込み)、使用することが出来、電子デバイス製造工場等の現場で、精製器180内を脱ガスする等のコンディショニングをする必要はない。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)図1に示される再利用システム1と同態様の再利用システムを用いた。循環系には2つの精製器を具備させた(2つの精製器を、精製器(1)、精製器(2)と呼ぶ)。精製器(容量:1L)は、それぞれ、シリカアルミナ(日揮化学社製、N633L)200gを充填率20%で充填したものを用いた。液体として、1,1’−ビシクロヘキシルを使用した。
精製器(1)のみを使用し、ArFレーザ光を照射しながら、3Lの1,1’−ビシクロヘキシルを、流速0.1リットル/minで循環させたところ、精製器(1)通過後の液体の透過率を、99%/mmに(一定に)保つことが出来た。5時間、循環させた後に、精製器(2)にかかる自動弁(自動弁203及び自動弁204相当)を開け、続いて、精製器(1)にかかる自動弁(自動弁203及び自動弁204相当)を閉じ、精製器(2)通過後の液体の透過率を測定したところ、99%/mm以上であった。このように精製器の切り替えを行っても、液体の循環は停止することなく、且つ、流速を0.1リットル/minに(一定に)保つことが出来た。
(実施例2)液体として、trans−デカヒドロナフタレンを使用した。それ以外は、実施例1と同様の条件で、精製器(1)を循環させながら、ArFレーザ光の照射を5時間行った後に、精製器(2)へ流路を切り替えたところ、精製器の切り替えに伴って液体の循環は停止することなく、且つ、流速を0.1リットル/minに(一定に)保つことが出来た。又、精製器を切り替えた後の液体の透過率を、99%/mm以上に(一定に)保つことが出来た。
(実施例3)液体として、exo−テトラヒドロジシクロペンタジエンを使用した。又、精製器に充填する吸着剤として、ゼオライト(東ソー製、HSZ−341NHA)を使用した。これら以外は、実施例1と同様の条件で、精製器(1)を循環させながら、ArFレーザ光の照射を5時間行った後に、精製器(2)へ流路を切り替えたところ、精製器の切り替えに伴って液体の循環は停止することなく、且つ、流速を一定に保つことが出来た。又、精製器を切り替えた後の液体の透過率を、99%/mm以上に(一定に)保つことが出来た。
(比較例1)精製器を1つとし、精製器(1)のみを具備させた。それ以外は実施例1と同様の条件で、精製器(1)を循環させながら、ArFレーザ光の照射を5時間行った。新しい精製器に交換するために、液体の循環を停止させなければならず、精製器を交換して、再度、循環を開始するのに、15分を要した。
本発明に係る液浸型露光用液体の再利用システムは、投影光学手段の光学素子と基板との間に満たされた液体を介して露光を行う液浸法にかかり、一度使用した液体を精製し、繰り返し露光処理装置に供給して、露光を行う手段として利用することが出来る。特に、液体が脂環式飽和炭化水素化合物である場合に好適に使用することが可能である。
1:(液浸型露光用液体の)再利用システム、100:露光処理装置、102:オンラインモニタ(光学特性測定手段)、110:循環液体保管タンク、117:フィルタ、180:精製器、301(301a,301b,301c、301e):液体、400:供給液体保管タンク、401:脱気手段、402:屈折率測定手段、403:透過率測定手段、404:温度調節手段、405:フィルタ、500:回収タンク。
Claims (14)
- 投影光学手段の光学素子と基板との間に満たされた液体を介して露光を行う露光処理装置と、前記液体の精製をするための吸着剤が充填された精製器と、前記液体が前記露光処理装置及び前記精製器を循環するように構成された循環系と、を有し、
前記精製器が並列に2以上備わるとともに、前記循環系における前記液体の流路として前記2以上の精製器のうち1以上を選択する選択手段を備える液浸型露光用液体の再利用システム。 - 前記2以上の精製器のそれぞれの出口側に、前記液体の光学特性をオンラインでモニタリングする光学特性測定手段を備える請求項1に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記光学特性及び前記光学特性測定手段の測定項目が、透過率である請求項2に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記精製器が、着脱可能に設けられる請求項1〜3の何れか一項に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記着脱可能な精製器は、新たに設置するときにおいて、前記吸着剤及び前記液体が予め充填されており、且つ、含有する非溶解ガスの量が5体積%以下である請求項4に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記着脱可能な精製器は、新たに設置するときにおいて、前記吸着剤及び前記液体が予め充填されており、且つ、前記液体中の溶存酸素濃度が10mg/l以下である請求項4又は5に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記吸着剤は、1種類のAl2O3を含む酸化物である請求項1〜6の何れか一項に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記Al2O3を含む酸化物は、シリカアルミナ及びゼオライトからなる酸化物群から選ばれる何れか1の酸化物である請求項7に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記精製器を構成する部材のうち、少なくとも接液部は、ステンレス鋼、フッ素樹脂、ガラス、及びセラミックからなる材料群から選ばれる何れか1以上の材料により形成される請求項1〜8の何れか一項に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記ステンレス鋼は、電解研磨処理、及び不動態化処理からなる表面処理群から選ばれる何れか1以上の処理が施される請求項9に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 精製される前記液体が、飽和炭化水素化合物である請求項1〜10の何れか一項に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記液体が、1,1’−ビシクロヘキシルである請求項11に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記液体が、trans−デカヒドロナフタレンである請求項11に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
- 前記液体が、exo−テトラジシクロペンタジエンである請求項11に記載の液浸型露光用液体の再利用システム。
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