JP2009016308A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低い動作電圧であっても良好なIV特性が確保できる固体高分子型燃料電池を提供する。
【解決手段】導電性及び気体透過性を有するガス拡散層5に触媒金属6とイオン交換樹脂7を含む触媒層3を備えたアノード触媒電極3a及びカソード触媒電極3bと、固体高分子電解質膜8とを備え、前記固体高分子電解質膜8のそれぞれの面に前記アノード電極4a及びカソード電極4bが配置された固体高分子型燃料電池1であって、前記固体高分子電解質膜8のアノード触媒電極またはカソード触媒電極との接合面の何れか一方の面にのみ金属触媒9が担持されている。
【選択図】図1

Description

導電性及び気体透過性を有するガス拡散層に触媒金属とイオン交換樹脂を含む触媒層を備えたアノード触媒電極及びカソード触媒電極と、固体高分子電解質膜とを備え、前記固体高分子電解質膜のそれぞれの面に前記アノード電極及びカソード電極が配置された固体高分子型燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池は、固体電解質膜の両側をアノード触媒電極及びカソード触媒電極で挟持した膜‐電極接合体(MEA)で構成される。
アノード触媒電極及びカソード触媒電極は、導電性及び通気性を有するガス拡散層と、金属触媒とイオン交換樹脂を含む触媒層を備えて構成され、触媒層が固体電解質膜と対向するように接合されている。
触媒層は、アノード触媒電極及びカソード触媒電極共に、白金または白金合金等の金属触媒が担持されたカーボンブラック等の表面積の大きい触媒担持体をイオン交換樹脂と共に前記ガス拡散層上に塗布することによって得られる。
カーボン粉担持形式の触媒層を備えた膜‐電極接合体によると、隙間発生を防ぐ意味から触媒層を厚く形成しなければならず、このため、厚肉の触媒層の存在が、水素イオンに対する抵抗成分として作用するとともに、触媒として機能しない部分を生成させる問題を有している。
そこで、特許文献1等には、触媒の利用効率の向上及び薄肉で安定した構成の触媒層を形成するために、固体高分子電解質膜の両面に白金膜を形成した固体高分子型燃料電池が提案されている。
特開2003−208908号公報 特開2001−307751号公報
しかし、従来のカーボン粉担持形式の触媒層を備えた膜‐電極接合体と、上述した固体高分子電解質膜の両面に金属触媒層が形成された膜‐電極接合体の双方について、本願発明者らがIV特性を確認したところ、図7に示すように、後者は前者よりも高い開放電圧特性を示すのであるが、開放電圧よりも僅かに低い動作電圧で前者よりも電流密度が低下することが判明し、高効率で運転可能な範囲が極めて狭いということが明らかになった。
本発明の目的は、上述の問題点に鑑み、電解質膜の両面に金属触媒層が形成された膜‐電極接合体よりも比較的低い動作電圧まで良好なIV特性が確保できる固体高分子型燃料電池を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による固体高分子型燃料電池の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、導電性及び気体透過性を有するガス拡散層に触媒金属とイオン交換樹脂を含む触媒層を備えたアノード触媒電極及びカソード触媒電極と、固体高分子電解質膜とを備え、前記固体高分子電解質膜のそれぞれの面に前記アノード電極及びカソード電極が配置された固体高分子型燃料電池であって、前記固体高分子電解質膜のアノード触媒電極またはカソード触媒電極との接合面の何れか一方の面にのみ金属触媒が担持されている点にある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、固体高分子電解質膜のアノード触媒電極またはカソード触媒電極との接合面の何れか一方の面にのみ金属触媒を担持させることにより、固体高分子電解質膜の両面に金属触媒層が形成された膜‐電極接合体よりも、広い動作電圧範囲で良好な電流密度が得られ、固体高分子電解質膜に金属触媒層が形成されていない従来の膜‐電極接合体よりも高い動作電圧で高い電流密度が得られることが確認されたのである。
その際、前記固体高分子電解質膜のアノード触媒電極またはカソード触媒電極との接合面の何れか一方の面にのみ前記金属触媒が蒸着法によって担持されていることが好ましい。
また、前記金属触媒の担持量が、約0.03mg/cm以下であることが好ましく、前記金属触媒の粒子径が、1〜10nmであることがさらに好ましい。
さらに、前記アノード触媒電極及びカソード触媒電極に備えた触媒層が、前記ガス拡散層上に塗布されたカーボン層でなる触媒担持体と、前記触媒担持体上に蒸着法によって担持された前記金属触媒で構成されていることが、高い触媒活性が得られる点で好ましい。
前記触媒担持体への前記金属触媒の担持量が、約0.2mg/cm以下であることが好ましく、前記触媒担持体に担持された前記金属触媒の粒子径が、1〜10nmであることがさらに好ましい。
以上説明した通り、本発明によれば、電解質膜の両面に金属触媒層が形成された膜‐電極接合体よりも比較的低い動作電圧まで良好なIV特性が確保できる固体高分子型燃料電池を提供することができるようになった。
以下、本発明における固体高分子型燃料電池の好適な実施形態について説明する。
図1に示すように、固体高分子型燃料電池1は、固体高分子電解質膜8の両面にアノード触媒電極4a(4)及びカソード触媒電極4b(4)が夫々接合されて構成されている。
アノード触媒電極4a(4)及びカソード触媒電極4b(4)は、導電性及び通気性を有するガス拡散層2(2a,2b)と、触媒担持体5(5a,5b)に担持された金属触媒6(6a,6b)とイオン交換樹脂7を含む触媒層3(3a,3b)とで構成され、夫々の触媒層3(3a,3b)が固体高分子電解質膜8に対向するように配置されている。
ガス拡散層2は、導電性及び通気性を有するカーボンペーパーまたはカーボンクロスで構成されている。一般に炭素繊維を織布、不織布、ペーパー、クロス状に加工したものがガス透過性と導電性とを兼ね備えたものとして好適に使用できる。
また、触媒担持体5は、金属触媒6を必要量担持するに足りる表面積を有するとともに電子伝導性を併せ持つ素材で構成され、具体的には、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボン、グラフトカーボン等のカーボン粒子、カーボンナノチューブを含むカーボン繊維等が用いられている。
ガス拡散層2上に予め触媒担持体5としてのカーボン粒子またはカーボン繊維を塗布した後、金属触媒6をスパッタリングによってカーボン粒子またはカーボン繊維上に担持している。
触媒担持体5としてカーボンを用いる場合には、粒子径に伴ってカーボンの比表面積が低下し、金属触媒の担持量や均一分散性に影響を与えるため、一次粒子径が1〜100nmの範囲のカーボン粒子を用いることが好ましく、特に1〜50nmの範囲のカーボン粒子を用いることが好ましい。
同様の理由により、触媒担持体5としてカーボン繊維を用いる場合には、図3に示すように、カーボン繊維の直径が50〜200nmの範囲で、繊維の長さが100μm以下で1μm以上のカーボン繊維を用いることが好ましい。
カーボン繊維として上述の数値範囲のカーボンナノチューブを用いることも可能であり、特に一枚のグラフェンシートを筒状に巻いた構造を持ち、直径0.7〜70nm、長さが数十μm程度の大きさの炭素の結晶からなるカーボンナノチューブを用いる場合には、その比表面積の大きさと導電性から本発明における触媒担持体として極めて好適である。
固体高分子電解質膜8は、プロトン導電性を示すものであれば特に限定されないが、高いプロトン導電性を有するパーフルオロスルフォン酸系、パーフルオロカルボン酸系等のパーフルオロ系高分子や、Poly(styrene-ran-ethylene),sulfonated等のpartially sulfonated styrene-olefin copolymerでなる固体高分子電解質膜を採用することが好ましく、ナフィオン(デュポン社登録商標:NAFION)やアシプレックス(旭化成株式会社登録商標:ACIPLEX)等が好適に使用できる。
固体高分子電解質膜8のアノード触媒電極4a(4)またはカソード触媒電極4b(4)との接合面の何れか一方の面にのみ金属触媒9がスパッタリングによって担持されている。図1及び図3は、固体高分子電解質膜8のカソード触媒電極4b(4)との接合面にのみ金属触媒9が担持された構成が示され、図2は、固体高分子電解質膜8のアノード触媒電極4a(4)との接合面にのみ金属触媒9が担持された構成が示されている。つまり、固体高分子電解質膜8の両面ではなく、アノード触媒電極4a(4)またはカソード触媒電極4b(4)との接合面の何れか一方の面にのみ担持される必要がある。
ガス拡散層2へのカーボン粒子またはカーボン繊維を塗布する工程について説明すると、先ず、ペイントシェーカーやボールミル等を用いてカーボン粒子またはカーボン繊維を有機溶媒に分散させ、得られたカーボン分散溶液をスプレー法、ディッピング法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法等によってガス拡散層2に塗布し、塗布後、使用した溶媒の気化温度よりも高温で焼結処理することによって溶媒を蒸発させて、ガス拡散層−カーボン層の複合膜を形成するのである。有機溶媒の種類はカーボンの種類によって選択され、特に制限は無いが、カップスタック型のカーボンナノチューブを用いる場合には、極性有機溶媒を例示することができ、特にジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが好ましい。
このようにして形成されたガス拡散層‐カーボン層複合体の触媒担持体5、及び、固体高分子電解質膜8のアノード触媒電極4a(4)またはカソード触媒電極4b(4)との接合面の何れか一方の面にのみに対して、スパッタリング法を用いて金属触媒6,9が担持される。
金属触媒6,9は電極反応を促進する機能を有し、白金Ptまたは白金合金の他に、金Au、銀Ag、イリジウムIr、パラジウムPd、ルテニウムRu、オスミウムOs、モリブデンカーバイドMoCから選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。これらの金属触媒は一種類を単独で用いてもよいし、複数を併用してもよく、これらの一部または全部を合金形態で使用してもよい。
金属触媒6の平均粒子径は、小さい方が有効電極面積が増加して触媒活性が向上するため、1〜10nmの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、2〜5nmの範囲である。ここで、スパッタリングによって金属触媒6,9を担持する場合、金属触媒6,9の薄膜が形成されないように諸条件を調節する必要がある。金属触媒6,9の薄膜が形成されると、触媒層3または固体高分子電解質膜8の表面全体が金属触媒6,9で覆われることとなり、原料や原料の加湿に要した水の移動を阻害するためである。
触媒担持体5への金属触媒6の担持量は、約0.2mg/cm以下であることが好ましく、その粒子径は、1〜10nmであることが好ましい。そのため、触媒層3へのスパッタリングの処理時間は120秒以下で行われることが好ましく、特に60秒から120秒で行なわれることが好ましい。
固体高分子電解質膜8への金属触媒9の担持量は、0.001mg/cmより多く、約0.03mg/cm以下であることが好ましく、その粒子径が、1〜10nmであることが好ましい。そのため、スパッタリングの処理時間は15秒から30秒が好ましい。
ともに、スパッタリングの際のRF出力値は特に制限されないが、100W以上とすることが好ましい。
このような電極4a,4bを、その触媒層3a,3bが対向するように固体高分子電解質膜8の両面に接合して、燃料電池用の膜‐電極接合体MEA(Membrane Electrode Assembly)が構成される。
両者を接合する際には、金属触媒6と固体高分子電解質膜8との間にプロトンが通過する経路を得るため、イオン交換樹脂7を塗布することが好ましい。
イオン交換樹脂7としては、少なくとも高いプロトン導電性を有する材料が好ましく、デュポン社製の各種ナフィオン(デュポン社登録商標:Nafion)やダウケミカル社製のイオン交換樹脂等が好ましく例示される。
触媒層3に塗布するイオン交換樹脂7の含有量は特に制限されないが、担持された金属触媒6の全量に対して50〜2000重量%とするのが良い。また、触媒層3へのイオン交換樹脂の塗布は、スプレー法、ディッピング法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法等を用いることができる。
触媒層3と固体高分子電解質膜8との接合には、熱プレス装置等が用いられる。このようにして得られた固体高分子型燃料電池1のIV特性を測定すると、図4に示すように、開放電圧から約0.4V前後の範囲の比較的低い動作電圧までの範囲で、固体高分子電解質膜の両面に金属触媒層が形成された膜‐電極接合体及び、固体高分子電解質膜に金属触媒層が形成されていない従来の膜‐電極接合体よりも高い動作電圧で高い電流密度が得られることが明らかになった。
上述した実施形態では、触媒担持体5及び固体高分子電解質膜8に、スパッタリングにより金属触媒6,9が担持される場合を説明したが、金属触媒6,9の担持方法はスパッタリングに限るものではなく、真空蒸着法、電子線ビーム蒸着法等の他の蒸着法を採用することができる。
白金担持電極触媒:カーボンブラック(キャボット社製 vulcan(登録商標) XC-72)0.5gを9.3mLのN-メチルピロリドン(以下NMP)と5mmφの大きさのジルコ二アビーズ35gと共に、ペイントシェーカーにて60分間処理を施すことによって、およそ0.5mLのカーボンブラック分散NMP溶液を得た。
この溶液を、予め5cmとなるように裁断した、カーボンクロス(東レ製:TGP-H)の片面に、ドクタープレードを用いて塗布した。尚、カーボンクロスは、発電時における水の堆積を防ぐために、予めテフロン(デュポン社登録商標)で処理して、撥水性を持たせた。
このようにして得られた、カーボンブラック積層カーボンクロスを熱風オーブン内で170℃、1時間乾燥し、NMPを完全に蒸発させた。カーボンクロス上に塗布したカーボンブラックの重量は、およそ5,7mgであった。
次にカーボンブラック積層表面と、固体高分子電解質膜のカソード側表面またはアノード側表面(Dupont社製Nafion112膜)の何れか一方の面にスパッタリングによって金属触媒を担持させた。
カーボンブラック積層表面へのスパッタリングは、アルバック社製スパッタリング装置を用いた。ターゲットには白金、不活性ガスとしてアルゴンを用い、直流電源を使用しながら、真空度5.6×10‐3Torr、投入電力3A、スパッタ温度24℃の設定で実施した。
スパッタリング処理は90秒間と120秒間の2水準行い、白金粒子を担持させた。担持された白金の量は、それぞれ0.062mg/cmと0.087mg/cmであった。なお白金担持量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP)により定量した。
次に、予め5cm角の大きさに切り取り、洗浄処理を施した固体高分子電解質膜の表面に5cmのマスクを介してカソード側表面またはアノード側表面の何れか一方にスパッタリング処理を行った。ターゲットには白金、不活性ガスとしてアルゴンを用い、直流電源を使用しながら、真空度3.2×10‐3Torr、投入電力1A、スパッタ温度24℃の設定で15秒間実施した。担持された白金の量は、0.014mg/cmであった。
最後に、Dupont社製Nafion溶液を蒸留水で20%に希釈したNafion希釈溶液を、カーボンブラック-白金積層表面に260μl塗布し、熱風オーブン内で120℃、20分間乾燥させ白金担持電極触媒膜を得た。
MEA:前記白金担持電極触媒膜をそれぞれ触媒層側が対面する姿勢で向き合わせ、その間にカソード側またはアノード側の何れか一方に白金を担持した固体高分子電解質膜を挟んでホットプレス装置によって接合処理した。接合時の温度は、120℃、圧力は10MPaでホットプレスすることによりMEAを製造した
得られたMEAを東洋テクニカ製シングルセル(EFC05-01SP)に組み込んで、燃料電池としての評価を実施した。
評価に際しては、燃料としてアノード側に水素ガスを、カソード側には酸素ガスを供給した。両ガス共に供給量を500cc/minとし、ガス温度120℃に設定した。また、セル本体の温度は80℃とした。
ガス拡散膜上に白金を90秒スパッタし電解質膜上のカソード側に白金を15秒スパッタして得られたサンプル(実施例1)、ガス拡散膜上に白金を90秒スパッタし電解質膜上のアノード側に白金を15秒スパッタして得られたサンプル(実施例2)、ガス拡散膜上に白金を120秒スパッタし電解質膜上のカソード側に白金を15秒スパッタして得られたサンプル(実施例3)、ガス拡散膜上に白金を120秒スパッタし電解質膜上のアノード側に白金を15秒スパッタして得られたサンプル(実施例4)のそれぞれに対してIV特性を計測した。
比較例:比較として、ガス拡散膜上に白金を90秒スパッタし固体高分子電解質膜上の両面に白金を15秒スパッタして得られたサンプル(比較例1)、ガス拡散膜上に白金を90秒スパッタし固体高分子電解質膜上に白金を担持しなかったサンプル(比較例2)、ガス拡散膜上に白金を120秒スパッタし固体高分子電解質膜上に白金を担持しなかったサンプル(比較例3)のそれぞれに対してもIV特性を計測した。
夫々のIV特性の評価結果を図5に示す。図より明らかなように、本発明による膜‐電極接合体を備えた固体高分子燃料電池は、開放電圧から約0.4V程度の範囲の動作電圧、固体高分子電解質膜の両面に金属触媒層が形成された膜‐電極接合体、及び、固体高分子電解質膜に金属触媒層が形成されない従来の膜‐電極接合体を備えた固体高分子燃料電池よりも、高い電流密度を示すという発電特性が得られた。尚、図5には示していないが、電極の触媒層への白金のスパッタ時間を120秒より長く設定した本発明による膜‐電極接合体を備えた固体高分子燃料電池は、固体高分子電解質膜に金属触媒層が形成されない従来の膜‐電極接合体を備えた固体高分子燃料電池よりもその特性が低下することも判明した。
また、上述の手順で得られた種々の固体高分子燃料電池の、開放電圧、0.5V時の電流密度等の発電特性データを図6に示す。図中、要因Aは固体高分子電解質膜への金属触媒のスパッタリング時間を示し、金属触媒を担持しない場合を0秒と示している。また、要因Bは電極側の触媒層への金属触媒のスパッタリング時間を示している。
本発明による固体高分子型燃料電池の構成を示し、固体高分子電解質膜のカソード側表面に金属触媒を担持させたときの説明図 本発明による固体高分子型燃料電池の構成を示し、固体高分子電解質膜のアノード側表面に金属触媒を担持させたときの説明図 本発明による固体高分子型燃料電池の構成を示し、固体高分子電解質膜のカソード側表面に金属触媒を担持させたときの説明図 固体高分子電解質膜の何れか一方の面に金属触媒を担持させた場合と、両面に金属触媒を担持させた場合と、固体高分子電解質膜の何れの面にも金属触媒を担持させない場合の夫々の発電特性を示す説明図 固体高分子電解質膜の何れか一方の面に金属触媒を担持させた場合と、両面に金属触媒を担持させた場合と、固体高分子電解質膜の何れの面にも金属触媒を担持させない場合の夫々の低電流密度領域における発電特性を示す説明図 固体高分子電解質膜の何れか一方の面に金属触媒を担持させた場合と、両面に金属触媒を担持させた場合と、固体高分子電解質膜の何れの面にも金属触媒を担持させない場合の夫々の低電流密度領域における発電特性を示すデータ表 従来例を示し、固体高分子電解質膜の両面に金属触媒を担持させた場合と、固体高分子電解質膜の何れの面にも金属触媒を担持させない場合の夫々の発電特性を示す説明図
符号の説明
1:固体高分子型燃料電池(MEA)
2,2a,2b:ガス拡散層
3,3a,3b:触媒層
4:触媒電極
4a:アノード触媒電極
4b:カソード触媒電極
5,5a,5b:触媒担持体
6,6a,6b:金属触媒
7:イオン交換樹脂
8:固体高分子電解質膜
9:金属触媒

Claims (7)

  1. 導電性及び気体透過性を有するガス拡散層に触媒金属とイオン交換樹脂を含む触媒層を備えたアノード触媒電極及びカソード触媒電極と、固体高分子電解質膜とを備え、前記固体高分子電解質膜のそれぞれの面に前記アノード電極及びカソード電極が配置された固体高分子型燃料電池であって、
    前記固体高分子電解質膜のアノード触媒電極またはカソード触媒電極との接合面の何れか一方の面にのみ金属触媒が担持されていることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 前記固体高分子電解質膜のアノード触媒電極またはカソード触媒電極との接合面の何れか一方の面にのみ前記金属触媒が蒸着法によって担持されていることを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 前記固体高分子電解質膜への前記金属触媒の担持量が、約0.03mg/cm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 前記固体高分子電解質膜に担持された前記金属触媒の粒子径が、1〜10nmであることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の固体高分子型燃料電池。
  5. 前記アノード触媒電極及びカソード触媒電極に備えた触媒層が、前記ガス拡散層上に塗布されたカーボン層でなる触媒担持体と、前記触媒担持体上に蒸着法によって担持された前記金属触媒で構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の固体高分子型燃料電池。
  6. 前記触媒担持体への前記金属触媒の担持量が、約0.2mg/cm以下であることを特徴とする請求項5記載の固体高分子型燃料電池。
  7. 前記触媒担持体に担持された前記金属触媒の粒子径が、1〜10nmであることを特徴とする請求項5または6記載の固体高分子型燃料電池。
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