JP2009015188A - ベルト搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

ベルト搬送装置および画像形成装置 Download PDF

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Toshihisa Takiguchi
俊央 滝口
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Abstract

【課題】弾性ベルトの片寄りを低減すること。
【解決手段】無端状の弾性ベルト(B)に外的な負荷を作用させる負荷部材(T2b,CL2)が前記弾性ベルト(B)に接触した状態で前記弾性ベルト(B)を張架する負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)と、前記弾性ベルト(B)を回転させる駆動部材(PR)と、前記駆動部材(PR)のベルト回転方向上流側且つ前記負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)のベルト回転方向下流側に配置された張架ロール(Rj1)と、を有する前記ベルト支持部材(Rj1,Rj2,Rj3,Rj4,Rw1,Rw2,T1,T2a)と、前記張架ロール(Rj1)の端部からはみ出した前記ベルト(B)の端耳部に接触して前記端耳部を前記張架ロール(Rj1)を外端部に行くに連れて窄めて弾性ベルト(B)の片寄りを抑制するベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)と、を有するベルト搬送装置(BM)を備えた画像形成装置(U)。
【選択図】図2

Description

本発明は、無端状のベルトを支持して搬送するベルト搬送装置および前記ベルト搬送装置を備えたプリンタ、FAX、複写機あるいはこれら全てまたは複数の機能を有する複合機等の画像形成装置に関する。本発明は、特に、画像形成装置の中間転写ベルトのような無端状のベルトに好適に適用可能である。
従来の画像形成装置において、中間転写ベルトのような無端状のベルトを有する画像形成装置では、無端状ベルトは、駆動ロールや従動ロール等複数の張架ロールを有するベルト支持部材により支持され、所定の方向に回転駆動されるものが多い。このような無端状ベルトでは、各ロールのロール軸どうしの平行度により、ベルトが片寄ったり蛇行したりすることが問題となり、複数の色のトナー像が積層される中間転写ベルトでは、トナー像の位置がずれたり(いわゆる、カラーレジ)や画像が歪む等の問題が発生する。
これを防止するために、特許文献1(特開2000−177918号公報)記載の技術のように、ポリイミド等により構成された剛性の高いベルト(以下、「剛体ベルト」と記載)において、剛体ベルトの内周面の側縁にリブを設け、リブがロールの端部に引っ掛かることで、ベルトの片寄りや蛇行を低減することが広く行われている。
また、特許文献2(特開2003−267580号公報)や特許文献3(特開2003−267581号公報)、特許文献4(特開2004−51299号公報)、特許文献5(特開2005−257863号公報)記載の技術のように、ウレタンゴム等により構成された弾性のあるベルト(以下、「弾性ベルト」と記載)において、ベルトを支持する張架ローラの軸方向の長さをベルトの幅よりも短くすると共に、ベルト片寄り抑制部材で、張架ローラの端からはみ出したベルト端耳部を押圧して、ベルトが窄まるように変形させるガイド部材を設け、ベルト片寄り抑制部材で押圧されることにより発生するベルトの片寄りに対する抗力によりベルトの片寄りや蛇行を低減することも行われている。
特開2000−177918号公報(図13) 特開2003−267580号公報(図1〜図3、図5) 特開2003−267581号公報(図1〜図7) 特開2004−51299号公報(図1,図2) 特開2005−257863号公報(図1〜図3)
(従来技術の問題点)
前記剛体ベルトを使用する場合、リブを設ける剛体ベルトのコストが非常に高くなるため、ベルトとベルト支持部材を含むベルト搬送装置(ベルトユニット)としてもコスト高になる問題がある。
前記弾性ベルトを使用する場合、剛体ベルトに比べて非常に低コストであるが、端耳部を押圧する従来技術では、張架ロールの平行度に依存するベルトの片寄りや蛇行の低減が十分でない場合があった。これは、ベルト片寄り抑制部材の設置位置、角度等によって片寄り防止効果が変化するためであった。また、弾性ベルトに対して外的な負荷が作用し、ベルトを片寄らせる力が作用した場合には、片寄りや蛇行が発生してしまう問題があり、片寄り等に対する対策としては不十分であった。
本発明は前記事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)弾性ベルトの片寄りを低減すること。
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
(第1発明)
前記技術的課題を解決するために第1発明のベルト搬送装置(BM)は、
無端状の弾性ベルト(B)と、
前記弾性ベルト(B)に対して接触、離隔することで、前記弾性ベルト(B)に外的な負荷を作用させる負荷部材(T2b,CL2)と、
前記無端状の弾性ベルト(B)を回転可能に支持するベルト(B)支持部材であって、前記負荷部材(T2b,CL2)が前記弾性ベルト(B)に接触した状態で前記弾性ベルト(B)を挟んで前記負荷部材(T2b,CL2)に対向して配置され且つ前記負荷部材(T2b,CL2)が前記弾性ベルト(B)に接触した状態で前記弾性ベルト(B)を挟んで前記負荷部材(T2b,CL2)に対向して配置され且つ前記弾性ベルト(B)を張架する負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)と、前記弾性ベルト(B)を回転させる駆動部材(PR)と、前記駆動部材(PR)のベルト回転方向上流側且つ前記負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)のベルト回転方向下流側に配置され且つ前記弾性ベルト(B)を張架し、前記弾性ベルトBのベルト幅よりも短いロール幅を有する張架ロール(Rj1)と、を有する前記ベルト支持部材(PR,Rj1,Rj2,Rj3,Rj4,Rw1,Rw2,T1,T2a)と、
前記張架ロール(Rj1)の端部からはみ出した前記弾性ベルト(B)の端耳部に接触して、前記端耳部を前記張架ロール(Rj1)に巻き付け且つ外端部に行くに連れて窄めて、弾性ベルト(B)の片寄りを抑制するベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)と、
を備えたことを特徴とするベルト搬送装置(BM)。
(第1発明の作用)
前記構成要件を備えた第1発明のベルト搬送装置(BM)では、負荷部材(T2b,CL2)は前記弾性ベルト(B)に対して接触、離隔することで、前記無端状の弾性ベルト(B)に外的な負荷を作用させる。
前記負荷部材(T2b,CL2)が前記弾性ベルト(B)に接触した状態で前記弾性ベルト(B)を挟んで前記負荷部材(T2b,CL2)に対向して配置される負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)は、前記弾性ベルト(B)を張架する。駆動部材(PR)は、前記弾性ベルト(B)を回転させる。前記弾性ベルト幅よりも短いロール幅を有する張架ロール(Rj1)は、前記駆動部材(PR)のベルト回転方向上流側且つ前記負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)のベルト回転方向下流側に配置され且つ前記弾性ベルト(B)を張架する。負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)、駆動部材(PR)、張架ロール(Rj1)を有するベルト支持部材(PR,Rj1,Rj2,Rj3,Rj4,Rw1,Rw2,T1,T2a)は、弾性ベルト(B)を回転可能に支持する。
また、ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)は、前記張架ロール(Rj1)の端部からはみ出した前記弾性ベルト(B)の端耳部に接触して、前記端耳部を前記張架ロール(Rj1)に巻き付け且つ外端部に行くに連れて窄めて、弾性ベルト(B)の片寄りを抑制する。
したがって、第1発明のベルト搬送装置(BM)では、駆動部材(PR)の上流側且つ負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)の下流側にベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)が配置されているので、ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)により弾性ベルト(B)の片寄りを効果的に抑制することができる。この結果、負荷部材(T2b,CL2)の接触による衝撃等で弾性ベルト(B)を片寄らせる力が発生しても、片寄りを低減でき、片寄りに起因する無端状弾性ベルト(B)の破壊等の2次障害も抑制することができる。
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1のベルト搬送装置(BM)は、第1発明において、
ベルト幅よりも長いロール幅を有する前記負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)に対してベルト回転方向に沿って隣接して配置された前記張架ロール(Rj1)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態1のベルト搬送装置(BM)では、前記張架ロール(Rj1)がベルト幅よりも長いロール幅を有する前記負荷部材対向ロール(T2a,Rj2)に対してベルト回転方向に沿って隣接して配置されているので、弾性ベルト(B)を片寄らせる力の発生源である負荷部材(T2b,CL2)の近くで、前記負荷部材(T2b,CL2)およびベルト片寄りを抑制することができるので、弾性ベルト(B)の片寄りを効果的に低減することができる。
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2のベルト搬送装置(BM)は、第1発明および第1発明の形態1において、
表面にトナー像が形成される像担持体(PR)に対向して像担持体(PR)表面から弾性ベルト(B)表面にトナー像が転写される一次転写領域(Q3)と、弾性ベルト(B)表面のトナー像が最終転写材(S)に転写される二次転写領域(Q4)とを順次通過する中間転写ベルト(B)により構成された前記無端状の弾性ベルト(B)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態2のベルト搬送装置(BM)では、前記無端状の弾性ベルト(B)は表面にトナー像が形成される像担持体(PR)に対向して像担持体(PR)表面から弾性ベルト(B)表面にトナー像が転写される一次転写領域(Q3)と、弾性ベルト(B)表面のトナー像が最終転写材に転写される二次転写領域(Q4)とを順次通過する中間転写ベルト(B)により構成されているので、前記中間転写ベルト(B)の片寄りを低減することができる。
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3のベルト搬送装置(BM)は、第1発明の形態2において、
前記二次転写領域(Q4)において前記中間転写ベルト(B)に接触、離隔し、前記弾性ベルト(B)表面のトナー像を前記最終転写材(S)に転写する二次転写ロール(T2b)により構成された前記負荷部材(T2b,CL2)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態3のベルト搬送装置(BM)では、前記負荷部材(T2b,CL2)は、前記二次転写領域(T2a)において前記中間転写ベルト(B)に接触、離隔し、前記弾性ベルト(B)表面のトナー像を前記最終転写材に転写する二次転写ロール(T2b)により構成されている。したがって、前記二次転写ロール(T2b)の接触時の負荷により発生する中間転写ベルト(B)の片寄りを低減することができる。
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4のベルト搬送装置(BM)は、第1発明の形態2,3において、
前記弾性ベルト(B)部材に対して接触、離隔すると共に、前記二次転写領域(Q4)における二次転写後に前記弾性ベルト(B)表面に残留した残留トナーを除去する清掃装置(CL2)により構成された前記負荷部材(T2b,CL2)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態4のベルト搬送装置(BM)では、前記負荷部材(T2b,CL2)は、前記弾性ベルト(B)部材に対して接触、離隔すると共に、前記二次転写領域(Q4)における二次転写後に前記弾性ベルト(B)表面に残留した残留トナーを除去する清掃装置(CL2)により構成されている。したがって、前記清掃装置(CL2)の接触時の負荷により発生する中間転写ベルト(B)の片寄りを低減することができる。
(第1発明の形態5)
第1発明の形態5のベルト搬送装置(BM)は、第1発明および第1発明の形態1ないし4のいずれかにおいて、
前記張架ロール(Rj1)に対して前記弾性ベルト(B)が巻き付くベルト巻付領域(Rj1a)において、前記ベルト巻付領域(Rj1a)のベルト回転方向中間点(Rj1d)よりも上流側で前記弾性ベルト(B)に接触する前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態5の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態5のベルト搬送装置(BM)では、前記張架ロール(Rj1)に対して前記弾性ベルト(B)が巻き付くベルト巻付領域(Rj1a)において、前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)は、前記ベルト巻付領域(Rj1a)のベルト回転方向中間点(Rj1d)よりも上流側で前記弾性ベルト(B)に接触する。前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)は、前記ベルト回転方向中間点(Rj1d)の下流側に比べて上流側で前記弾性ベルト(B)に接触する方が、弾性ベルト(B)の片寄りを抑制する効果が大きいため、第1発明の形態5では、弾性ベルト(B)の片寄りを効果的に低減することができる。
(第1発明の形態6)
第1発明の形態6の画像形成装置(U)は、第1発明および第1発明の形態1ないし5のいずれかにおいて、
前記張架ロール(Rj1)の軸方向に対して、前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)が前記弾性ベルト(B)に接触する角度をθとした場合に、前記角度θが40°<θ≦55°であることを特徴とする。
(第1発明の形態6の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態6の画像形成装置(U)では、前記張架ロール(Rj1)の軸方向に対して、前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)が前記弾性ベルト(B)に接触する角度をθとした場合に、前記角度θが40°<θ≦55°であるため、弾性ベルト(B)の片寄りを効果的に低減することができる。
(第1発明の形態7)
第1発明の形態7の画像形成装置(U)は、第1発明および第1発明の形態1ないし6のいずれかにおいて、
前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)の前記弾性ベルト(B)との接触面と、前記張架ロール(Rj1)との距離をmとした場合に、前記距離mが1mm≦m<2mmであることを特徴とする。
(第1発明の形態7の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態7の画像形成装置(U)では、前記ベルト片寄り抑制部材(Gb,Gb)の前記弾性ベルト(B)との接触面と、前記張架ロール(Rj1)との距離をmとした場合に、前記距離mが1mm≦m<2mmであるため、弾性ベルト(B)の片寄りを効果的に低減することができる。
(第1発明の形態8)
第1発明の形態8の画像形成装置(U)は、第1発明および第1発明の形態1ないし7のいずれかのベルト搬送装置(BM)を備えた画像形成装置(U)を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態8の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態8の画像形成装置(U)では、第1発明および第1発明の形態1〜7のいずれかに記載のベルト搬送装置(BM)を備えているので、前記負荷部材(T2b,CL2)の接触による衝撃等で弾性ベルト(B)を片寄らせる力(F1)が発生しても、片寄りを低減でき、片寄りに起因する無端状弾性ベルト(B)の破壊等の2次障害も抑制することができる。
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)弾性ベルトの片寄りを低減することができる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置としてのプリンタUでは、プリンタ本体U1の上面に排出トレイTRhが設けられ、プリンタ本体U1の下部には画像が記録される記録シート(最終転写材)Sが収容される給紙カセットTR1が収容される。前記プリンタ本体U1は、フロント回転中心U2aを中心として回転可能に支持されたフロントカバーU2を有し、紙詰まり(ジャム)が発生した場合等に、ユーザがフロントカバーU2を回動させて紙詰まりを解消できる。前記フロントカバーU2の上面には、ユーザが入力操作を行うためのUI(ユーザインタフェース)が設けられている。
図1において、プリンタ本体U1はマイクロコンピュータにより構成されたコントローラCと、コントローラCにより作動を制御されるIPS(イメージプロセッシングシステム)、レーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、後述の帯電ローラCR、現像ローラGRy〜GRkおよび転写ローラ(T1,T2b)等にバイアス電圧を印加する。
前記IPS(イメージプロセッシングシステム)は、外部のホストコンピュータ等から入力された印字データを潜像形成用の画像データに変換して所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号を潜像形成装置ROS(光走査装置)に出力する。前記ROSは、レーザ駆動信号に応じて画像書き込み用のレーザビーム(画像書込光)Lを照射する。
前記ROSの上方に配置された回転駆動する像担持体(感光体ドラム、駆動部材)PRは、その表面が帯電ロールCRにより一様に帯電された後、潜像書込位置Q1において前記ROS(潜像形成装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。フルカラー画像を形成する場合は、K(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の画像に対応した静電潜像が順次形成され、モノクロ画像の場合はK(黒)画像に対応した静電潜像のみが形成される。
前記静電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して現像領域Q2、1次転写領域Q3を順次通過する。
前記ROSの上方には、ロータリ式の現像装置Gが配置されている。前記ロータリ式の現像装置Gは、回転軸Gaの回転に伴って前記現像領域Q2に順次回転移動するK(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の現像器GK,GY,GM,GCを有している。前記各色の現像器GK,GY,GM,GCは、前記現像領域Q2に現像剤を搬送する現像ロール(現像剤担持体)GRk,GRy,GRm,GRcを有しており、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像をトナー像に現像する。
画像形成装置Uの動作時には、前記現像装置Gの回転に伴って、前記各現像器GK〜GCは前記像担持体PRと対向する現像位置(第1停止位置)GP1、前記現像位置GP1から時計回り方向に90°回転した第2停止位置GP2、180°回転した第3停止位置GP3、および270°回転した第4停止位置GP4に順次回転し、停止する。
前記現像位置GP1に停止した現像器GY〜GKの現像ロールGRy〜GRkには回転力が伝達され、現像動作の実行が可能となる。また、前記現像位置GP1に停止した現像器GK,GY,GM,GCには、トナー補給用カートリッジTCk,TCy,TCm,TCcから新しい現像剤の補給が行われる。
前記像担持体PRの前方には像担持体PRに巻き付けられた中間転写ベルト(弾性ベルト)Bと、複数の従動ロールRj1,Rj2,Rj3,Rj4、巻き付き開始位置に配置されたラップインロールRw1、1次転写バイアスが印加される1次バイアスロール(1次転写ロール)T1、巻き付き終了位置に配置されたラップアウトロールRw2およびバックアップロールT2a(負荷部材対向ロール)を含む複数のベルト支持ロール(Rj1,Rj2,Rj3,Rj4,Rw1,Rw2,T1,T2a)と、それらを支持するベルトフレーム(図示せず)とを有している。
そして、前記中間転写ベルトBは前記ベルト支持ロール(Rj1,Rj2,Rj3,Rj4,Rw1,Rw2,T1,T2a)により回転移動可能に支持されており、画像形成動作時には像担持体PRの回転に従動して矢印Yb方向に回転する。
なお、実施例1の中間転写ベルトBは、材質がCR(クロロプレンゴム)製の弾性ゴムにより構成されている。
フルカラー画像を形成する場合、潜像書込位置Q1において第1色目の静電潜像が形成され、現像領域Q2において1色目のトナー像が形成される。このトナー像は、ラップインロールRw1からラップアウトロールRw2の間の1次転写領域Q3を通過する際に、1次バイアスロールT1によって中間転写ベルトB上に静電的に1次転写される。その後同様にして、第1色目のトナー像を担持した中間転写ベルトB上に、第2色目、第3色目、第4色目のトナー像が順次重ねて1次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間転写ベルトB上に形成される。
単色のモノカラー画像を形成する場合には1個の現像器のみを使用し、単色トナー像が中間転写ベルトB上に1次転写される。
1次転写後、像担持体PR表面は、像担持体クリーナCL1によりクリーニングされる。
前記バックアップロールT2aに中間転写ベルトBを挟んで対向する位置には、2次転写ロール(負荷部材)T2bが前記バックアップロール(ベルト支持部材、負荷部材対向ロール)T2aに対して離隔した位置と接触した位置との間で移動可能に配置されており、カラー画像が形成される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより2次転写器T2が構成されている。前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bの接触領域により2次転写領域Q4が形成されている。前記2次転写ロールT2bに付着しトナーは、2次転写ロールクリーナCLtによりクリーニングされる。
前記2次転写ロールT2bには、現像装置Gで使用するトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が電源回路Eから供給され、前記電源回路EはコントローラCにより制御される。
図2は本発明の実施例1の要部拡大図であり、図2Aは図1の中間転写ベルト部分の要部拡大図、図2Bは図2Aの矢印IIB方向から見た図である。
図2において、中間転写ベルトBを挟んで2次転写ロールT2b(負荷部材)に対向する前記バックアップロール(ベルト支持部材、負荷部材対向ロール)T2aの軸方向(Y軸方向)の幅L2は、前記中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0よりも長く形成されている。また、2次転写ロールT2bの軸方向(Y軸方向)の幅L1は、前記中間転写ベルトBの左右方向(Y軸方向)の幅L0よりも短く形成されている。したがって、前記中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0とバックアップロールT2aの軸方向(Y軸方向)の幅L2および2次転写ロールT2bの軸方向(Y軸方向)幅L1の関係は、L2>L0>L1となる。
また、2次転写領域Q4の中間転写ベルトBの搬送方向(Yb方向)下流側に配置された前記従動ロール(ベルト支持ロール)Rj1の軸方向(Y軸方向)の幅L3は、中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0よりも短く形成されている。したがって、前記従動ロールRj1の軸方向(Y軸方向)の幅L3と、中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0との関係は、L3<L0となる。
したがって、従動ロールRj1の位置において、中間転写ベルトBの左右方向(Y軸方向)両端部は、従動ロールRj1の両端からはみ出ており、はみ出した部分によりベルト端耳部B1が構成されている。
図3は張架ロールのベルト片寄り抑制部材の配置位置の詳細説明図である。
図4は張架ロールのベルト片寄り抑制部材の配置位置の詳細説明図であり、図3の矢印V方向から見た図である。
図5は端耳部折曲部材により折り曲げられた中間転写ベルトの斜視図である。
図1、図2、図3、図4において、前記従動ロールRj1の軸方向両端部には、従動ロールRj1に対向して配置され且つ前記ベルト端耳部B1に接触する端耳部折曲部材(ベルト片寄り抑制部材)Gb,Gbが設けられている。前記端耳部折曲部材Gb,Gbは、画像形成装置本体U1に固定支持された端耳部折曲部材本体Gb1,Gb1を有する。前記端耳部折曲部材Gb,Gbの先端部には接触ロールGb2,Gb2が回転可能に支持されている。前記端耳部折曲部材Gb,Gbは、従動ロールRj1の軸方向に対して傾斜して配置されており、前記接触ロールGb2,Gb2がベルト端耳部B1に接触してベルト端耳部B1を斜めに折り曲げている。
図3において、従動ロール(張架ロール)Rj1の外周面には、中間転写ベルトBが前記従動ロールRj1に巻き付いているベルト巻付領域Rj1aが形成されている。
ここで実施例1において、前記ベルト巻付領域Rj1aは、搬送方向上流側から搬送された中間転写ベルトBが前記従動ロールRj1に巻付きを開始する巻付開始位置Rj1bと、中間転写ベルトBの巻付きを終了する巻付終了位置Rj1cと、前記巻付開始位置Rj1bと巻付終了位置Rj1cとの中間の中間位置Rj1dとを有している。
前記端耳部折曲部材Gb,Gbは、前記ベルト巻付部Rj1aの中間位置Rj1d上流側に配置され、ベルト端耳部B1に接触している。すなわち、従動ロールRj1の中心に対して中間位置Rj1dと巻付開始位置Rj1bとのなす角をβsとし、中間位置Rj1dと端耳部折曲部材Gb,Gbの接触位置とのなす角をβとした場合、0<β≦βsとなるように設定されている。
図2B、図4において、端耳部折曲部材Gb,Gbの従動ロールRj1の軸方向に対しての傾斜角度をθとした場合、θ=55°に設定されている。また、前記端耳部折曲部材Gb,Gbの接触ロールGb2,Gb2のロール表面と前記従動ロールRj1との最短距離をm(図4参照)とした場合、m=1mmに設定されている。
このため図5に示すように、前記従動ロールRj1に巻き付けられるように張架された中間転写ベルトBのベルト端耳部B1は、前記端耳部折曲部材Gb,Gbにより両端部が窄まるように支持される。
したがって、図2Bにおいて、中間転写ベルトBの回転中に、中間転写ベルトBが蛇行(片寄り)しようとしても、中間転写ベルトBの従動ロールRj1軸方向への移動力F1に対して、移動を妨げる方向の抗力F2が作用し、蛇行が抑えられる。
図1、図2Aにおいて、前記従動ロールRj1のベルト搬送方向(Yb方向)下流側のクリーナ当接領域Q6には、ベルトクリーナ(清掃装置、負荷部材)CL2が配置されている。前記ベルトクリーナCL2は、二次転写ロールT2aと同様に、中間転写ベルトBに対して接触、離隔可能に構成されており、カラー画像が形成される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。図2において、前記ベルトクリーナCL2の軸方向(Y軸方向)の幅L4は、中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0よりも短く形成されている。また、中間転写ベルトBを挟んで前記ベルトクリーナCL2に対向して配置された従動ロールRj2(ベルト支持部材、負荷部材対向ロール)の軸方向(Y軸方向)の幅L5は、中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0よりも長く形成されている。したがって、ベルトクリーナCL2の軸方向(Y軸方向)の幅L4と前記従動ロールRj2の軸方向(Y軸方向)の幅L5と、中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0との関係は、L4<L0<L5となる。
図1において、プリンタ本体U1の下部には、記録シートSを収容する給紙トレイ(手差し給紙トレイ)TR1が配置されており、給紙トレイTR1内の記録シートSはシート載置プレートTR1aにより、シート最上面がピックアップロールRpに当接する給紙位置に保持されている。給紙トレイTR1に収容された記録シートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、フィードロールRs1およびリタードロールRs2を有するさばきロールRsで1枚づつ分離されて、シート搬送路SHの搬送ロールRaによりレジロールRrに搬送される。また、手差しトレイTR0から給紙されたシートSは、手差し給紙ロールRp0によりレジロールRrに搬送される。
前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写領域Q4において前記2次転写器T2は、中間転写ベルトB上のトナー像を記録シートSに静電的に2次転写する。2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナCL2により残留トナーが除去される。
前記中間転写ベルトB(無端状のベルト)および、2次転写ロールT2b,ベルトクリーナCL2(負荷部材)と、前記中間転写ベルトBを回転可能に支持するベルト支持部材Rj1,Rj2,Rj3,Rj4、ラップインロールRw1、ラップアウトロールRw2、1次転写ロールT1、バックアップロールT2aおよび、端耳部折曲部材(ベルト片寄り抑制部材)Gb,Gb等により、ベルト搬送装置BM(B+T2a+CL2+Rj1+Rj2+Rj3+Rj4+Rw1+Rw2+T1+T2a+Gb,Gb)が構成されている。
また、前記像担持体PR、帯電ロールCR、現像装置G、1次転写ロールT1、中間転写ベルトB、2次転写器T2等により、記録シートSにトナー像を転写して形成するトナー像形成装置(PR+CR+G+T1+B+T2)が構成されている。
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、定着装置Fの加熱ロールFhと加圧ロールFpとが圧接する領域(ニップ)により構成された定着領域Q5に搬送される。定着領域Q5を通過する記録シートSは、定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が加熱定着された記録シートSは、定着装置Fのシート搬送方向下流側に配置された定着装置下流側搬送ロール(上流側シート搬送部材)Ra1により搬送される。前記定着装置下流側搬送ロールRa1により搬送された記録シートSは、定着装置下流側搬送ロールRa1のシート搬送方向下流側に配置されたシート排出ロール(下流側シート搬送部材)Rhにより、画像形成装置U1の上端部に形成されたシート排出口Kaから排紙トレイTRhに排出される。
なお、実施例1の定着装置下流側搬送ロールRa1およびシート排出ロールRhは、芯材の外周に材質がCR(クロロプレンゴム)製の弾性ゴムが被覆されたゴムロールにより構成されている。また、実施例1では、定着装置下流側搬送ロールRa1およびシート排出ロールRhの初期のロール径は同一のロール径に設定され、同一のシート搬送速度で搬送されるように設定されている。
また、両面印刷を行う場合、片面記録済みの記録シートSは、シート排出ローラRhによりスイッチバックされてシート反転路SH2に搬送され表裏が反転した状態でレジロールRrに再送される。
前記ピックアップロールRp、さばきロールRs、搬送ロールRa、定着領域下流側搬送ロールRa1、シート排出ロールRh等により実施例1のシート搬送装置SHが構成されている。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の中間転写ベルトBを備えた画像形成装置Uでは、2次転写ロールT2bがバックアップロールT2aから離隔、接触したりする接触時において、中間転写ベルトBに衝撃が与えられ、前記中間転写ベルトBがベルト幅方向(Y軸方向)に蛇行(片寄り)することがある。
図2Bにおいて、実施例1では、前記バックアップロールT2aの軸方向(Y軸方向)の幅L2と中間転写ベルトBの軸方向(Y軸方向)の幅L0との関係がL2>L0となっている。そのため、中間転写ベルトBの内周面は、2次転写領域Q4において、ベルト幅方向(Y軸方向)全域がバックアップロールT2a外表面に接触している。
前記中間転写ベルトBがベルト幅方向(Y軸方向)に蛇行しようとしても、前記中間転写ベルトBの内周面とバックアップロールT2a外表面との当接部に発生する摩擦力が、前記蛇行に対する抗力として作用する。したがって、実施例1では、バックアップロールT2aがベルト幅より長いために、ベルト内周面が一部しか接触しない従来技術に比べて、中間転写ベルトBの蛇行の促進を抑制できる。
また、前記ベルトクリーナCL2の幅L4と前記ベルトクリーナCL2の対向面に配置された従動ロールRj2の軸方向の幅L5および中間転写ベルトBの幅L0との関係がL4<L0<L5となっている。そのため、前記ベルトクリーナCL2と従動ロールRj2との対向面であるクリーナー当接領域Q6では、前記2次転写領域Q4と同様に、ベルトクリーナCL2がベルト幅より長いために、ベルト内周面が一部しか接触しない従来技術に比べて、中間転写ベルトBの蛇行の促進を抑制できる。
また、実施例1の画像形成装置Uでは、中間転写ベルトBの従動ロールRj1両端部に設けられた端耳部折曲部材Gb,Gbが、従動ロールRj1の両端からはみ出たベルト端耳部B1に当接し、ベルト搬送方向下側すなわち中間転写ベルトBの内側に折曲げる。そのため、前記従動ロールRj1の位置では、従動ロールRj1に巻きつくように支持されたベルト端耳部B1が窄まるように変形する。このため、中間転写ベルトBの幅方向(左右方向)内側に向う方向に抗力F2が発生する。この抗力F2によって、中間転写ベルトBが片寄ろうとしても移動が妨げられ、片寄りが抑えられる。したがって、実施例1では、中間転写ベルトBの従動ロールRj1の位置において、中間転写ベルトBの片寄りや蛇行を抑制できる。
(実験例)
本発明の発明者は、端耳部折曲部材Gb,Gbの配置位置による中間転写ベルトの片寄りの抑制効果の違いを比較するため、以下の実験例1〜3を行った。
(実験例1)
実験例1では、従動ロールRj1表面のベルト巻付領域Rj1aの巻付開始位置Rj1bと巻付終了位置Rj1cとの間において、端耳部折曲部材Gb,Gbの配置位置を変更することで、中間転写ベルトBの片寄りの抑制効果にどのような違いが発生するかを観測した。なお、その他の条件(θ,m)は実施例1の条件で行った。
その結果、ベルト巻付領域Rj1aの中間位置Rj1dから下流側(巻付終了位置Rj1c側)ではほとんど効果がなく、中間位置Rj1dから上流側(巻付開始位置Rj1b側)に配置した場合のほうが中間転写ベルトBの片寄りを効果的に抑制できることがわかった。これは、中間位置Rj1dより下流側で中間転写ベルトBを窄めても、片寄りを抑制する力が十分発生されていないためと考察される。
すなわち、従動ロールRj1の中心に対して中間位置Rj1dと巻付開始位置Rj1bとのなす角をβsとし、中間位置Rj1dと端耳部折曲部材Gb,Gbの接触位置とのなす角をβとした場合、0<β≦βsとなる場合に、中間転写ベルトBの片寄りを効果的に抑制できた。
(実験例2)
実験例2では、前記端耳部折曲部材Gb,Gbの従動ロールRj1の軸方向に対しての傾斜角度θの数値を変更することで、中間転写ベルトBの片寄り抑制効果にどのような違いが発生するかを観測した。なお、その他の条件(β,m)は実施例1の条件で行った。また、従来の端耳部折曲部材Gb,Gbの従動ロールRj1の軸方向に対しての傾斜角度θは、θ=40°であった。
実験例2において、前記傾斜角度θを40°よりも小さい数値に設定した場合には、ベルト片寄りの抑制効果が少なかった。また、逆にθを40°より大きい数値に設定した場合には、θが40°から大きい数値になるにつれて、ベルト片寄りの抑制効果が大きくなることがわかった。なお、θが55°を越えたところで、端耳部折曲部材Gb,Gbが画像形成装置本体U1内の他の部材に接触してしまったため、実験におけるθの上限値は55°となった。したがって実験例2では、傾斜角度θが40°<θ≦55°の範囲内においてベルト片寄りの抑制効果が得られることがわかった。
これは、端耳部折曲部材Gb,Gbの従動ロールRj1の軸方向に対しての傾斜角度θが大きいほど中間転写ベルトBが大きく窄まるため、中間転写ベルト片寄り抑制効果が上がるためと考察される。
(実験例3)
実験例3では、前記端耳部折曲部材Gb,Gbの接触ロールGb2,Gb2のロール表面と前記従動ロールRj1との最短距離mの数値を変更して、中間転写ベルトBの片寄りの抑制効果の違いを観測した。なお、その他の条件(β,θ)は実施例1の条件で行った。
実験例3において、前記端耳部折曲部材Gb,Gbの接触ロールGb2,Gb2のロール表面と前記従動ロールRj1との前記最短距離mを1mm≦m<2mmの範囲内にすることで、前記端耳部折曲部材Gb,Gbは、効果的に中間転写ベルトBの蛇行を抑制することができた。
これは、前記本発明の中間転写ベルトBの厚みが1mmに形成されているために、前記最短距離mを1mmよりも小さい数値に設定した場合には、端耳部折曲部材Gb,Gbを設置することができなかった。また、前記中間転写ベルトの幅が2mm以上の場合には、前記中間転写ベルトBと端耳部折曲部材Gb,Gbとの距離が離れてしまうことで中間転写ベルトBを窄ませる力が弱まって、ベルトBの窄まりが小さくなってしまい、中間転写ベルト片寄り抑制効果が下がるためと考察される。
したがって、実施例1の画像形成装置Uでは、端耳部折曲部材Gb,Gbが駆動部材である像担持体PRのベルト回転方向上流側且つ、負荷が発生する二次転写ロールT2bの下流側に配置されているので、二次転写ロールT2bで発生した片寄りが像担持体PRにより片寄った状態で駆動される前に戻すことができる。よって、端耳部折曲部材Gb,Gbが像担持体PRの下流側に配置されている従来の場合(前記特許文献2〜5参照)に比べ効果的に片寄り等を抑制できる。
また、実施例1の画像形成装置Uでは、0<β≦βs、傾斜角度θ=55°、前記接触ロールGb2,Gb2のロール表面と前記従動ロールRj1との最短距離m=1mmとなっている。実施例1では、前記実験例1の0<β≦βsを満たし、θの数値が前記実験例2の40°<θ≦55°の範囲内で最も中間転写ベルトBの片寄りを抑制できる55°に設定され、mの数値が前記実験例3の1mm≦m<2mmの範囲内で最も中間転写ベルトBの片寄りを抑制できる1mmに設定されているので、従来技術に比べてより効果的に中間転写ベルトBの蛇行を抑制することができる。
さらに、実施例1の画像形成装置Uでは、端耳部折曲部材Gb,Gbによって、中間転写ベルトBの従動ロールRj1の位置において中間転写ベルトBの片寄り等が抑制されると共に、2次転写領域Q4およびクリーナー当接領域Q6において二次転写ロールT2bやベルトクリーナCL2が中間転写ベルトBに接触する際の負荷による中間転写ベルトBの片寄り等も抑制される。このため、二次転写ロールT2bやベルトクリーナCL2の接触による負荷によって、ベルトを片寄らせる力F1が作用しても、確実に中間転写ベルトBの蛇行を抑制することができる。
また、端耳部折曲部材Gb,Gbが、バックアップロールT2aや従動ロールRj2にベルト回転方向に沿って隣接する従動ロールRj1の位置に配置されているので、接触による負荷の発生源に近い位置でベルトの片寄りが抑制される。したがって、端耳部折曲部材Gb,Gbが、負荷の発生源から離れて配置されている場合に比べて、効率的よく片寄り等が抑制される。特に、片寄らせる力が大きな二次転写ロールT2aのベルト回転方向下流側に端耳部折曲部材Gb,Gbが配置されているので、バックアップロールT2bで減少した状態で片寄りが発生しても、端耳部折曲部材Gb,Gbで片寄りを戻すことができる。
この結果、本発明の実施例1の中間転写ベルトBを備えた画像形成性装置Uでは、簡素な構成で、中間転写ベルトBの蛇行(片寄り)を抑制することができ、さらに中間転写ベルトBの蛇行等に起因する破壊等の2次障害も抑制することができる。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H05)を下記に例示する。
(H01)本発明の画像形成装置は、プリンタに限定されず、複写機、FAXあるいはこれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に適用可能である。
(H02)前記実施例において、無端状のベルトとして中間転写ベルトを例示したが、これに限定されず、例えば、シート搬送ベルトや、転写ベルト、感光体ベルト等の無端状のベルトに適用可能である。
(H03)前記実施例において、ベルト片寄り抑制部材を1か所だけ設けたが、複数カ所設けることも可能である。例えば、従動ロールRj2の下流側に配置することも可能である。
(H04)前記実施例において、負荷部材として、二次転写ロールT2aとベルトクリーナCL2を例示したが、これに限定されず、無端状ベルトに接触、離隔する部材に適用可能である。例えば、転写搬送ベルトが接触、離隔する負荷部材としての感光体に適用可能である。また、無端状ベルトの外側から接触する場合に限定されず、内側から接触する場合にも適用可能である。例えば、通常時はベルトから離隔し、クリーニング時にベルトクリーナCL2に向けて弾性ベルトを押圧して接触させる従動ローラRj2のような構成を採用することも可能である。
(H05)前記実施例において、ベルト片寄り抑制部材として、回転可能に支持された接触ロールGb2,Gb2を有する端耳部折曲部材Gb,Gbを例示したが、これに限定されず、中間転写ベルトBをガイドし且つ折曲可能なガイド部材を使用することができる。例えば、中間転写ベルトBに当接し、ガイドするためのガイド面が凹面状に形成されたガイドブロック(例えば、特許文献2の図6参照)等も使用可能である。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は本発明の実施例1の要部拡大図であり、図2Aは図1の中間転写ベルト部分の要部拡大図、図2Bは図2Aの矢印IIB方向から見た図である。 図3は張架ロールのベルト片寄り抑制部材の配置位置の詳細説明図である。 図4は張架ロールのベルト片寄り抑制部材の配置位置の詳細説明図であり、図3の矢印V方向から見た図である。 図5は端耳部折曲部材により折り曲げられた中間転写ベルトの斜視図である。
符号の説明
B…弾性ベルト、
BM…ベルト搬送装置、
CL2…清掃装置、
F1…ベルトを片寄らせる力、
Gb,Gb…ベルト片寄り抑制部材、
PR…像担持体、
Rj1…張架ロール、
Rj1a…ベルト巻付領域、
Rj1d…ベルト回転方向中間点、
Q3…一次転写領域、
Q4…二次転写領域、
Rj1,Rj2,Rj3,Rj4,Rw1,Rw2,T1,T2a…ベルト支持部材、
S…最終転写材、
T2a,Rj2…負荷部材対向ロール、
T2b…二次転写ロール、
T2b,CL2…負荷部材、
U…画像形成装置。

Claims (9)

  1. 無端状の弾性ベルトと、
    前記弾性ベルトに対して接触、離隔することで、前記弾性ベルトに外的な負荷を作用させる負荷部材と、
    前記弾性ベルトを回転可能に支持するベルト支持部材であって、前記負荷部材が前記弾性ベルトに接触した状態で前記弾性ベルトを挟んで前記負荷部材に対向して配置され且つ前記弾性ベルトを張架する負荷部材対向ロールと、前記弾性ベルトを回転させる駆動部材と、前記駆動部材のベルト回転方向上流側且つ前記負荷部材対向ロールのベルト回転方向下流側に配置され且つ前記弾性ベルトを張架し、前記弾性ベルトのベルト幅よりも短いロール幅を有する張架ロールと、を有する前記ベルト支持部材と、
    前記張架ロールの端部からはみ出した前記弾性ベルトの端耳部に接触して、前記端耳部を前記張架ロールに巻き付け且つ外端部に行くに連れて窄めて、弾性ベルトの片寄りを抑制する前記ベルト片寄り抑制部材と、
    を備えたことを特徴とするベルト搬送装置。
  2. ベルト幅よりも長いロール幅を有する前記負荷部材対向ロールに対してベルト回転方向に沿って隣接して配置された前記張架ロール、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のベルト搬送装置。
  3. 表面にトナー像が形成される像担持体に対向して像担持体表面からベルト表面にトナー像が転写される一次転写領域と、ベルト表面のトナー像が最終転写材に転写される二次転写領域とを順次通過する中間転写ベルトにより構成された前記無端状の弾性ベルト、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のベルト搬送装置。
  4. 前記二次転写領域において前記中間転写ベルトに接触、離隔し、前記ベルト表面のトナー像を前記最終転写材に転写する二次転写ロールにより構成された前記負荷部材、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載のベルト搬送装置。
  5. 前記ベルト部材に対して接触、離隔すると共に、前記二次転写領域における二次転写後に前記ベルト表面に残留した残留トナーを除去する清掃装置により構成された前記負荷部材、
    を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載のベルト搬送装置。
  6. 前記張架ロールに対して前記弾性ベルトが巻き付くベルト巻付領域において、前記ベルト巻付領域のベルト回転方向中間点よりも上流側で前記弾性ベルトに接触する前記ベルト片寄り抑制部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のベルト搬送装置。
  7. 前記張架ロールの軸方向に対して、前記ベルト片寄り抑制部材が前記弾性ベルトに接触する角度をθとした場合に、前記角度θが40°<θ≦55°であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のベルト搬送装置。
  8. 前記ベルト片寄り抑制部材の前記弾性ベルトとの接触面と、前記張架ロールとの距離をmとした場合に、前記距離mが1mm≦m<2mmであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のベルト搬送装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のベルト搬送装置を備えた画像形成装置。
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