JP2017032643A - 転写ユニットおよびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

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大羽 圭介
Keisuke Oba
圭介 大羽
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【課題】簡単な構造で、色ずれ等の画像の乱れを抑制する転写ユニット等を提供する。【解決手段】本発明の中間転写ユニット11は、駆動ローラー20aおよび従動ローラー20bを含む複数の支持ローラー20と、複数の支持ローラー20に架け渡されて周回走行しながら4つの感光体ドラム30に担持された4色のトナー像の転写を受ける中間転写ベルト21と、を備え、駆動ローラー20aは、素管40の外周面に積層される弾性層41を有し、弾性層41の厚さtは、0.3mm以上0.8mm以下に設定され、弾性層41の厚さtとASKER−A硬度との関係を示すグラフにおいて、厚さtが0.2mmでASKER−A硬度が45°の点Aと、厚さtが0.8mmでASKER−A硬度が70°の点Bと、を結んで基準直線Lとした場合に、弾性層41のASKER−A硬度は、基準直線Lで示されるASKER−A硬度以上に設定されている。【選択図】図6

Description

本発明は、転写ユニットおよびこれを備える画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、複数の支持ローラーに架け渡される転写ベルトを含む転写ユニットを備えている。転写ベルトには、複数の感光体ドラム(像担持体)の表面に形成された複数のトナー像が順次転写される。
複数の支持ローラーには、転写ベルトを周回走行させる駆動ローラーが含まれている。駆動ローラーは、転写ベルトに対してスリップしないように、素管の外周面に積層されるゴム等の弾性層を有している。しかしながら、温度や湿度等の環境変化に伴って弾性層の厚さ(層厚)が変化する。弾性層の層厚変化に伴って、駆動ローラーの外径が変化することで駆動ローラーの線速(周速)が変化する。このため、転写ベルトの周回速度(走行速度)が変化し、各トナー像の重ね合わせ位置がずれるという問題(色ずれ)があった。
そこで、駆動ローラーの外径変化に伴う色ずれを抑制する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、各感光体に対する光書込タイミングを補正するずれ補正制御を定期的に実施する。画像形成装置は、中間転写ベルト上に転写された各色の基準トナー像を光学センサーで検知する。そして、画像形成装置は、光学センサーによる基準トナー像の検知間隔が等間隔になるように、各感光体に対する光書込タイミングを補正する。
特開2002−287459号公報
しかしながら、上記の画像形成装置は、ずれ補正制御を実行するために、通常の画像形成動作を中断しなければならなかった。環境変化が発生する度に画像形成動作が中断されるため、ユーザーが不便を被ることがあった。また、上記の画像形成装置は、駆動ローラーの外径変化(環境変化)を検知するための光学センサーを必要とするため、構造や制御が複雑化するという問題もあった。
本発明は上記した課題を解決すべく、簡単な構造で、色ずれ等の画像の乱れを抑制する転写ユニットおよびこれを備える画像形成装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明の転写ユニットは、駆動ローラーおよび従動ローラーを含む複数の支持ローラーと、前記複数の支持ローラーに架け渡されて周回走行しながら複数の像担持体に担持された複数のトナー像の転写を受ける転写ベルトと、を備え、前記複数の支持ローラーのうち少なくとも前記駆動ローラーは、素管の外周面に積層される弾性層を有し、前記弾性層の厚さは、0.3mm以上0.8mm以下に設定され、前記弾性層の前記厚さとASKER−A硬度との関係を示すグラフにおいて、前記厚さが0.2mmで前記ASKER−A硬度が45°の点と、前記厚さが0.8mmで前記ASKER−A硬度が70°の点と、を結んで基準直線とした場合に、前記弾性層の前記ASKER−A硬度は、前記基準直線で示される前記ASKER−A硬度以上に設定されている。
一般的に、駆動ローラーの弾性層は厚くなる程、表面欠損に対する耐久性が向上するが、環境変化に基づく厚さ変化量が大きくなる。一方で、弾性層は薄くなる程、表面欠損に対する耐久性が低下するが、環境変化に基づく厚さ変化量が小さくなる。しかしながら、この転写ユニットによれば、弾性層の厚さを0.3mm以上0.8mm以下に設定することで、表面欠損を防止することができると共に厚さ変化量を抑制することができる。なお、出願人は、上記範囲に設定された弾性層の厚さが表面欠損の防止と厚さ変化量の抑制とに有効であることを確認している。
また、一般的に、弾性層は柔らかくなる程、弾性変形し易くなると共に環境変化に基づく厚さ変化量が大きくなる。一方で、弾性層は硬くなる程、弾性変形し難くなると共に環境変化に基づく厚さ変化量が小さくなる。例えば、駆動ローラーが転写ベルトを挟んで転写ローラーとの間にニップ部を形成する場合、弾性変形し難い弾性層は、転写ローラーとの間に適切なニップ幅を確保することができない。しかしながら、この転写ユニットによれば、弾性層の硬度を基準直線で示される硬度以上に設定することで、適切なニップ幅を確保することができると共に厚さ変化量を抑制することができる。なお、出願人は、上記範囲に設定された弾性層の硬度がニップ幅の確保と厚さ変化量の抑制とに有効であることを確認している。
以上のように、弾性層の厚さ(層厚)および硬度を所定範囲に設定することで、駆動ローラーの外径変化に基づく線速の変化を抑制することができる。これにより、転写ベルトの周回速度(走行速度)の変化を抑制し、複数のトナー像の重ね合わせ位置のずれ(色ずれ)を防止することができる。つまり、色ずれを防止するための構造を追加することなく、弾性層の厚さと硬度を設定するだけで色ずれを防止することができる。
この場合、前記弾性層は、導電性エチレンプロピレンゴムによって形成されていることが好ましい。
この構成によれば、駆動ローラーが導電性エチレンプロピレンゴムから成る弾性層を備えることで、転写ベルトと駆動ローラーとのスリップが抑制される。これにより、駆動ローラーは効率良く転写ベルトを周回走行させることができる。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記の転写ユニットと、前記転写ベルトに対して前記複数の像担持体に担持された複数のトナー像を重ね合せるように転写させる複数の作像ユニットと、前記転写ベルトを挟んで前記駆動ローラーとの間にニップ部を形成し、前記ニップ部に挟持されつつ搬送されるシートに前記転写ベルト上で重ね合わされた前記トナー像を転写させる転写ローラーと、を備えている。
この構成によれば、駆動ローラーの弾性層の厚さ(層厚)および硬度を所定範囲に設定することで、駆動ローラーの外径変化を抑制することができる。これにより、転写ベルトの周回速度の変化を抑制し、トナー像の色ずれを防止することができる。また、ニップ部は適切なニップ幅を確保することができるため、シートに対するトナー像の転写不良を防止することができる。
本発明によれば、簡単な構造で、色ずれ等の画像の乱れを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンターの内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る中間転写ユニットを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るカラープリンターを用いた実験1の結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るカラープリンターを用いた実験2の結果を示す表である。 本発明の一実施形態に係るカラープリンターにおいて、駆動ローラーの単位変化量とトナー像の色ずれとの関係を示す表である。 本発明の一実施形態に係る中間転写ユニットにおいて、駆動ローラーの弾性層の厚さとASKER−A硬度との関係を示すグラフである。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下、図1の紙面手前側を正面とし、その他、各図に示す方向を基準に説明する。
図1および図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンター1について説明する。図1はカラープリンター1の内部構造を模式的に示す断面図である。図2は中間転写ユニット11を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、カラープリンター1は、装置本体2と、給紙カセット3と、排紙トレイ4と、を備えている。給紙カセット3は、略箱型形状の装置本体2の下部に設けられている。排紙トレイ4は、装置本体2の上部に設けられている。
給紙カセット3は、装置本体2に着脱可能に装着されている。給紙カセット3の内部には、枚葉のシートS(の束)が収容されている。なお、シートSは、紙製に限らず、樹脂フィルム等であってもよい。
また、カラープリンター1は、給紙部10と、中間転写ユニット11と、画像形成部12と、定着装置13と、を装置本体2内に備えている。給紙部10は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びる搬送路14の上流側に設けられている。中間転写ユニット11および画像形成部12は、装置本体2の中間部に設けられている。定着装置13は、搬送路14の下流側に設けられている。
図2に示すように、中間転写ユニット11(転写ユニット)は、複数の支持ローラー20と、中間転写ベルト21と、ベルトクリーニング装置22と、を備えている。複数の支持ローラー20は、装置本体2に軸支されている。中間転写ベルト21(転写ベルト)は、複数の支持ローラー20に架け渡されている。ベルトクリーニング装置22は、中間転写ベルト21に摺接可能に設けられている。
複数の支持ローラー20は、駆動ローラー20aと、従動ローラー20bと、テンションローラー20cと、を含んで構成されている。各ローラー20a,20b,20cは、前後方向に延びる円筒状に形成されている。駆動ローラー20aは、装置本体2の右側に配置され、従動ローラー20bは、装置本体2の左側に配置されている(図1参照)。駆動ローラー20aは、ギア列(図示せず)を介してベルトモーターMに接続されている。テンションローラー20cは、従動ローラー20bの右下側に配置されている。
中間転写ベルト21は、無端状(環状)に形成され、3つのローラー20a,20b,20cに掛け回されている。中間転写ベルト21は、テンションローラー20cによって所定のテンションを付与されている。中間転写ベルト21は、ベルトモーターMを稼働させて駆動ローラー20aを回転させることで、図2の矢印方向に周回(走行)する。
中間転写ベルト21は、内側から順に、基材層21aと、弾性層21bと、コート層21cと、を積層して構成されている。基材層21aは、例えば、ポリフッ化ビニリデンやポリイミド樹脂等で構成されている。弾性層21bは、例えば、ヒドリンゴム、クロロプレンゴムまたはポリウレタンゴム等で構成されている。コート層21cは、例えば、アクリル、シリコンまたはフッ素系樹脂等で構成されている。
ベルトクリーニング装置22は、中間転写ベルト21を挟んで従動ローラー20bに対向する位置に設けられている。ベルトクリーニング装置22は、中間転写ベルト21の表面に付着した残留トナーを除去するための複数のブラシ22a,22bを備えている。
図1に示すように、画像形成部12は、4つのトナーコンテナ25と、4つのドラムユニット26と、光走査装置27と、を含んで構成されている。4つのトナーコンテナ25は、排紙トレイ4の下側で左右方向に並設されている。作像ユニットとしての4つのドラムユニット26は、中間転写ベルト21の下側で左右方向に並設されている。光走査装置27は、各ドラムユニット26の下側に配設されている。
4つのトナーコンテナ25は、4色(イエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K))のトナー(現像剤)を収容している。4つのドラムユニット26は、中間転写ベルト21の走行方向上流側(従動ローラー20b側)から順にイエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K)に対応している。詳細は後述するが、4つのドラムユニット26は、中間転写ベルト21に対して4つの感光体ドラム30に担持された4色のトナー像を重ね合せるように転写させる。なお、4つのドラムユニット26は略同一構造であるため、以下、1つのドラムユニット26について説明する。
ドラムユニット26は、感光体ドラム30と、帯電装置31と、現像装置32と、一次転写ローラー33と、ドラムクリーニング装置34と、を含んで構成されている。像担持体としての感光体ドラム30は、中間転写ベルト21の下側に接触している。帯電装置31、現像装置32、一次転写ローラー33およびドラムクリーニング装置34は、感光体ドラム30の周囲に転写プロセス順に配置されている。一次転写ローラー33は、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム30の上側に配置されている。中間転写ベルト21の右側には、二次転写ローラー35(転写ローラー)が配置されている。二次転写ローラー35は、中間転写ベルト21を挟んで駆動ローラー20aとの間に二次転写ニップ部35a(ニップ部)を形成している。
ここで、カラープリンター1の動作について説明する。制御装置(図示せず)は、入力された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理を実行する。
各帯電装置31は、各感光体ドラム30の表面を帯電させる。光走査装置27は、各感光体ドラム30に向けて画像データに対応した露光(図1の破線矢印参照)を行う。各現像装置32は、各感光体ドラム30の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する。一次転写バイアスを印加された各一次転写ローラー33は、各感光体ドラム30の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト21に転写させる。中間転写ベルト21は、周回走行しながら4つの感光体ドラム30に担持された4色のトナー像の転写を受ける。つまり、4色のトナー像は、走行する中間転写ベルト21に順番に重なるように転写される。これにより、中間転写ベルト21の表面にはフルカラーのトナー像(重ね合わされたトナー像)が形成される。
一方、給紙カセット3から供給されたシートSは、搬送路14を搬送されて二次転写ニップ部35aまで到達する。二次転写バイアスが印加された二次転写ローラー35は、二次転写ニップ部35aに挟持されつつ搬送されるシートSに中間転写ベルト21上で重ね合わされたトナー像を転写させる。定着装置13は、シートSにトナー像を定着させる。定着処理後のシートSは、排紙トレイ4に排出される。各ドラムクリーニング装置34は、転写後に各感光体ドラム30の表面に残ったトナーを除去する。
次に、図2を参照して、駆動ローラー20aについて説明する。駆動ローラー20aは、素管40の外周面に積層される弾性層41を有している。素管40は、アルミニウム製で円筒状に形成されている。素管40は、円筒の軸心から放射状に延びる3本の支持材を長手方向に亘って設けた所謂三ツ矢管である。弾性層41は、例えば、導電性エチレンプロピレンゴムによって形成されている。具体的には、弾性層41は、導電性エチレンプロピレンゴム製のチューブに素管40を圧入することで形成される。
以上のように、駆動ローラー20aが導電性エチレンプロピレンゴムから成る弾性層41を備えることで、中間転写ベルト21と駆動ローラー20aとのスリップが抑制される。これにより、駆動ローラー20aは効率良く中間転写ベルト21を周回走行させることができる。
ところで、弾性層41は、温度や湿度等の環境変化に伴って厚さt(層厚)を変化させる(熱膨張)。弾性層41の層厚変化に伴って、駆動ローラー20aの外径(直径)が変化すると駆動ローラー20aの線速(周速)が変化する。このため、中間転写ベルト21の周回速度(走行速度)が変化し、4色のトナー像の重ね合わせ位置がずれるという問題(色ずれ)が発生する。
以上のような問題を解決するために、本実施形態に係る中間転写ユニット11では、弾性層41の厚さt(層厚)とASKER−A硬度(以下、単に「硬度」ともいう。)とが、所定範囲に設定されている。以下、弾性層41の厚さtと硬度とについて説明する。
弾性層41の厚さtは、0.3mm以上0.8mm以下に設定されている。一般的に、弾性層41は厚くなる程、表面欠損に対する耐久性が向上するが、環境変化に基づく厚さ変化量(層厚変化量)が大きくなる。一方で、弾性層41は薄くなる程、表面欠損に対する耐久性が低下するが、環境変化に基づく厚さ変化量が小さくなる。また、弾性層41は薄くなる程、素管40上で波打つように変形し易くなる。しかしながら、本実施形態に係る中間転写ユニット11によれば、弾性層41の厚さtを0.3mm以上0.8mm以下に設定することで、表面欠損を防止することができると共に厚さ変化量を抑制することができる。なお、出願人は、上記範囲に設定された弾性層41の厚さtが表面欠損の防止と厚さ変化量の抑制とに有効であることを確認している。なお、素管40の圧入作業を考慮すると、弾性層41の厚さtは、0.5mm以上0.8mm以下であることがより好ましい。
弾性層41の硬度は、弾性層41の厚さtとASKER−A硬度との関係を示すグラフ(図6参照)において設定される。弾性層41の硬度の設定基準は、以下に説明する実験から導き出された。
まず、図3を参照して、カラープリンター1の色ずれを確認する実験1について説明する。図3はカラープリンター1を用いた実験1の結果を示すグラフである。
実験1では、画像形成処理を連続して実行(連続印字)させ、色ずれの測定を行った。また、実験1では、色ずれの測定に加えて、駆動ローラー20a近傍(中間転写ベルト21の内側)の温度も測定された。実験1に用いるカラープリンター1の仕様は、例えば、以下のように設定されている。
中間転写ベルト21
基材層21a:ポリフッ化ビニリデン
弾性層21b:ポリウレタンゴム
コート層21c:フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン製コート)
感光体ドラム30 :正帯電有機感光体
二次転写ローラー35:イオン導電性、ASKER−C硬度=40°
ステーション間ピッチ:83mm
駆動ローラー20a
素管40 :アルミニウム製三ツ矢管(外径27mm)
弾性層41:厚さt=0.5mm、ASKER−A硬度=80°
色ずれ仕様 :120μm以下(3ドット以内)
なお、ステーション間ピッチとは、隣り合う感光体ドラム30がそれぞれ中間転写ベルト21に接触する点の間の距離を指す。
図3に示すように、駆動ローラー20a(の近傍)の温度は、連続印字の開始から時間の経過と共に上昇して行く。連続印字を開始して30分が経過すると、駆動ローラー20aの温度は、連続印字開始前よりも約12度上昇した。同様に、画像の色ずれも、連続印字の開始から時間の経過と共に上昇して行く。連続印字を開始して30分が経過すると、最大で約80μmの色ずれが発生した。
次に、図4を参照して、駆動ローラー20aの外径変化量と温度との関係を確認する実験2について説明する。図4はカラープリンター1を用いた実験2の結果を示す表である。
実験2では、温度を1度変化させたとき(単位温度変化当り)の駆動ローラー20aの外径変化量(以下、「単位変化量」ともいう。)が測定された。実験2は、弾性層41と同一材料で形成されたテストピース(素管40を排除した弾性層41)を用いて行われた。実験2では、厚さtと硬度の異なる9種類のテストピースが用意された。
図4に示すように、駆動ローラー20aの単位変化量は、弾性層41の硬度が同一であれば、弾性層41の厚さtの増加に伴って大きくなる。また、駆動ローラー20aの単位変化量は、弾性層41の厚さtが同一であれば、弾性層41の硬度の増加に伴って小さくなる。
次に、図5を参照して、駆動ローラー20aの単位変化量と色ずれとの関係について説明する。図5は駆動ローラー20aの単位変化量とトナー像の色ずれ(色ずれ量)との関係を示す表である。
ここで、実験1の結果から、駆動ローラー20aは、連続印字の開始後30分で約12度上昇していた。連続印字後の駆動ローラー20aの外径変化量(予測値)は、駆動ローラー20aの単位変化量(実験2の結果)を12倍することで算出される。これにより、連続印字前後における駆動ローラー20aの外径(直径)が算出される。また、連続印字前後における駆動ローラー20aの線速は、連続印字前後における駆動ローラー20aの外径から算出される。そして、連続印字前後における駆動ローラー20aの線速差に基づいて、駆動ローラー20aの温度が12度上昇したときの色ずれ量が算出される。
図5に示すように、例えば、駆動ローラー20aの単位変化量が0.0011mm/℃である場合、イエロー(Y)のトナー像の色ずれは、121μmになる。したがって、当該トナー像の色ずれは、カラープリンター1の色ずれ仕様(120μm以下)を越えてしまい、画像形成不良を発生させる。これに対し、駆動ローラー20aの単位変化量が0.0010mm/℃である場合、イエロー(Y)のトナー像の色ずれは、110μmになる。したがって、当該トナー像の色ずれは、色ずれ仕様(120μm以下)内に収まる。つまり、画像形成不良の発生が防止される。以上のように、出願人は、駆動ローラー20aの単位変化量を0.0010mm/℃以下にすることで、色ずれを抑えることができることを見出した。
次に、図6を参照して、弾性層41の硬度の設定基準について説明する。図6は駆動ローラー20aの弾性層41の厚さtとASKER−A硬度との関係を示すグラフである。なお、図6には、実験2で使用した9つのテストピースをプロットしてある。
まず、弾性層41の厚さtとASKER−A硬度との関係を示すグラフにおいて、弾性層41の厚さtが0.2mmでASKER−A硬度が45°の点Aと、弾性層41の厚さtが0.8mmでASKER−A硬度が70°の点Bと、を直線で結ぶ。以下、この直線を基準直線Lという。そして、点Aと点Bとを結んで基準直線Lとした場合に、弾性層41のASKER−A硬度は、基準直線Lで示されるASKER−A硬度以上に設定されている。すなわち、グラフにおいて、弾性層41のASKER−A硬度は、厚さtが0.3mm以上0.8mm以下の範囲で、且つ基準直線L以上の範囲で設定される(図6の斜線範囲参照)。なお、図6には、実験2で使用した9つのテストピースのうち、設定基準を満たすテストピースを「○」で示し、設定基準以外のテストピースを「×」で示している。
一般的に、弾性層41は柔らかくなる程、弾性変形し易くなると共に環境変化に基づく厚さ変化量が大きくなる。一方で、弾性層41は硬くなる程、弾性変形し難くなると共に環境変化に基づく厚さ変化量が小さくなる。また、硬度の高い(硬い)弾性層41は、弾性変形し難くなるため、色ずれ防止については有利であるが、二次転写ニップ部35aの形成については不利になる。つまり、弾性変形し難い弾性層41は、二次転写ローラー35との間に適切なニップ幅35b(図2参照)を確保することができない。しかしながら、本実施形態に係る中間転写ユニット11によれば、弾性層41の硬度を基準直線Lで示される硬度以上(図6の斜線範囲内)に設定することで、適切なニップ幅35b(図2参照)を確保することができると共に厚さ変化量を抑制することができる。なお、出願人は、上記範囲に設定された弾性層の硬度がニップ幅35bの確保と厚さ変化量の抑制とに有効であることを確認している。
以上説明した本実施形態に係る中間転写ユニット11(カラープリンター1)によれば、弾性層41の厚さt(層厚)および硬度を所定範囲(図6の斜線範囲内)に設定することで、駆動ローラー20aの外径変化に基づく線速の変化を抑制することができる。これにより、中間転写ベルト21の周回速度(走行速度)の変化を抑制し、複数(4色)のトナー像の重ね合わせ位置のずれ(色ずれ)を防止することができる。つまり、色ずれを防止するための構造を追加することなく、弾性層41の厚さtと硬度を設定するだけで色ずれを防止することができる。また、二次転写ニップ部35aは適切なニップ幅35bを確保することができるため、シートSに対するトナー像の転写不良を防止することができる。
なお、本実施形態に係る中間転写ユニット11は、駆動ローラー20aに弾性層41を形成していたが、本発明はこれに限定されない。弾性層41は、複数の支持ローラー20のうち少なくとも駆動ローラー20aに形成されていればよく、例えば、駆動ローラー20aに加えて、従動ローラー20bまたは/およびテンションローラー20cに形成されていてもよい。
なお、本実施形態の説明では、一例として、本発明をカラープリンター1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る転写ユニットおよびこれを備える画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えや組み合わせが可能であって、上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 カラープリンター(画像形成装置)
11 中間転写ユニット(転写ユニット)
20 支持ローラー
20a 駆動ローラー
20b 従動ローラー
21 中間転写ベルト(転写ベルト)
26 ドラムユニット(作像ユニット)
30 感光体ドラム(像担持体)
35 二次転写ローラー(転写ローラー)
35a 二次転写ニップ部(ニップ部)
40 素管
41 弾性層
S シート
t 厚さ

Claims (3)

  1. 駆動ローラーおよび従動ローラーを含む複数の支持ローラーと、
    前記複数の支持ローラーに架け渡されて周回走行しながら複数の像担持体に担持された複数のトナー像の転写を受ける転写ベルトと、を備え、
    前記複数の支持ローラーのうち少なくとも前記駆動ローラーは、素管の外周面に積層される弾性層を有し、
    前記弾性層の厚さは、0.3mm以上0.8mm以下に設定され、
    前記弾性層の前記厚さとASKER−A硬度との関係を示すグラフにおいて、前記厚さが0.2mmで前記ASKER−A硬度が45°の点と、前記厚さが0.8mmで前記ASKER−A硬度が70°の点と、を結んで基準直線とした場合に、前記弾性層の前記ASKER−A硬度は、前記基準直線で示される前記ASKER−A硬度以上に設定されていることを特徴とする転写ユニット。
  2. 前記弾性層は、導電性エチレンプロピレンゴムによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の転写ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の転写ユニットと、
    前記転写ベルトに対して前記複数の像担持体に担持された複数のトナー像を重ね合せるように転写させる複数の作像ユニットと、
    前記転写ベルトを挟んで前記駆動ローラーとの間にニップ部を形成し、前記ニップ部に挟持されつつ搬送されるシートに前記転写ベルト上で重ね合わされた前記トナー像を転写させる転写ローラーと、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
JP2015149491A 2015-07-29 2015-07-29 転写ユニットおよびこれを備える画像形成装置 Pending JP2017032643A (ja)

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