JP2009014188A - アクチュエータ及び該アクチュエータを備えるブレーキ装置 - Google Patents

アクチュエータ及び該アクチュエータを備えるブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特別に減速器を付加することなく、小さい回転トルクから大きな推力を発生させることが可能なアクチュエータ及び該アクチュエータを備えるブレーキ装置を提供する。
【解決手段】ブレーキ装置12のキャリパボディ18には、ブレーキパッド24aをブレーキロータ26に当接させるアクチュエータ10が設けられている。アクチュエータ10は、第1歯車70b及び凸部70aを有する第1回転軸20と、第2歯車72b及び凹部72aを有する第2回転軸22と第2回転軸22を回転させる駆動源14とを備え、第1回転軸20が軸方向移動不能且つ直径方向移動不能とされ、第2回転軸22が軸方向移動可能且つ直径方向移動不能とされると共に、第2回転軸22の先端側にブレーキパッド24aが連結されることにより、当該第2回転軸22の軸方向移動を出力としてブレーキ制動が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、駆動源からの回転トルクを推力へと変換するアクチュエータ及び該アクチュエータを備えるブレーキ装置に関する。
一般に、回転運動を並進運動に変換したり、回転トルクを並進推力に変換したりすることにより部材を進退駆動するアクチュエータでは、ねじとナットの組合せによる機構の他、いわゆるボールねじ機構等を用いている。
この種のアクチュエータにおいて、小さな回転トルクから大きな推力を発生したい場合には、理論上ではねじ部のリード角を小さくすることで達成可能であるが、実際上、当該ねじ部の強度や加工精度等の制約があるため前記リード角の形成には限界がある。そこで、小さな回転トルクから大きな推力を発生したい場合には、通常、回転部分に減速器を付加することが行われており、必要とする推力の大きさに応じて減速比を高く設定することが対応している。
特許文献1には、このようなアクチュエータを利用した電動ブレーキ装置が開示されている。この電動ブレーキ装置では、電動モータの駆動力で進退し摩擦パッドの押圧部材に押圧力を発生させるボールねじ機構をキャリパボディに設け、該ボールねじ機構により摩擦パッドをディスクロータに押圧摺動させることでブレーキ制動を行っている。この場合、前記ボールねじ機構には、電動モータの駆動力を減速するための減速器として、遊星ギアや太陽ギアを用いたギアセット(減速器)を設けている。
特開2003−247576号公報
ところで、上記特許文献1に記載の電動ブレーキ装置のように、アクチュエータの回転部分に減速器であるギアセットを設けると、高い減速比を得ることができ、小さな回転トルクから大きな推力を得ることが可能となる反面、部品点数が増加することからコストの増加を惹起し、しかも、大きな設置スペースが必要となるという問題がある。また、金属の弾性変形を利用し、これを歯車機構と組み合わせることによりコンパクト化を実現した減速器も提案されているが、この場合にもその構造上、コストの増加を避けることが困難である。
本発明は上記従来の課題を考慮してなされたものであり、特別に減速器を付加することなく、小さい回転トルクから大きな推力を発生させることが可能なアクチュエータ及び該アクチュエータを備えるブレーキ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るアクチュエータは、第1歯車、及び、螺旋状の係合部を有する第1回転軸と、前記第1歯車と噛合し且つ歯車径が異なる第2歯車、及び、前記係合部と係合する被係合部を有する第2回転軸と、前記第1回転軸又は前記第2回転軸のいずれか一方を回転させる駆動源とを備え、前記第1回転軸及び前記第2回転軸のうち、一方の回転軸を軸方向移動不能且つ直径方向移動不能とし、他方の回転軸を軸方向移動可能且つ直径方向移動不能とすることにより、前記他方の回転軸の軸方向移動を出力とすることを特徴とする。
このような構成によれば、前記第1回転軸と前記第2回転軸との噛合作用により、回転運動から並進運動への変換を行うことができ、駆動源で生じる小さな回転トルクに基づき、出力側の回転軸で大きな推力を出力することができる。すなわち、本発明によれば、回転部分に特別に減速器等を付加する必要がないため、小型化及び低コスト化を図ることができ、しかも、高い信頼性と安定性を得ることができる。
また、前記係合部が前記第1歯車と一体に形成され、前記被係合部が前記第2歯車と一体に形成されていると、歯車と係合部や被係合部を別体に配置する必要がなく、一層の小型化が可能となる。
さらに、前記第1歯車及び前記第2歯車のうち、一方の歯車を内歯車とし、他方の歯車を外歯車とすることにより、両歯車を外歯車で構成しこれらを隣り合わせに並設する場合に比べ、全体として大幅な小型化が可能となる。
本発明に係るブレーキ装置は、キャリパボディと、該キャリパボディに連結されるブレーキパッドと、該ブレーキパッドが当接又は離間することで制動可能なブレーキロータとを有するブレーキ装置であって、前記キャリパボディには、第1歯車、及び、螺旋状の係合部を有する第1回転軸と、前記第1歯車と噛合し且つ歯車径が異なる第2歯車、及び、前記係合部と係合する被係合部を有する第2回転軸と、前記第1回転軸又は前記第2回転軸のいずれか一方を回転させる駆動源とが設けられ、前記第1回転軸及び前記第2回転軸のうち、一方の回転軸が軸方向移動不能且つ直径方向移動不能とされ、他方の回転軸が軸方向移動可能且つ直径方向移動不能とされると共に、前記他方の回転軸に前記ブレーキパッドが連結されることにより、前記他方の回転軸の軸方向移動を出力として前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに当接させて該ブレーキロータを制動することを特徴とする。
このような構成によれば、前記第1回転軸と前記第2回転軸との噛合作用により、回転運動から並進運動への変換を行うことができ、駆動源で生じる小さな回転トルクに基づき、ブレーキパッドが連結された出力側の回転軸で大きな推力を出力することができ、所望の制動力を容易に且つ省電力で発生することができる。従って、回転部分に特別に減速器等を付加する必要がないため、小型化及び低コスト化を図ることができ、しかも、高い信頼性と安定性を得ることができる。
本発明によれば、歯車及び係合部(被係合部)を有する第1回転軸と第2回転軸との噛合作用で回転運動から並進運動への変換を行うことにより、駆動源で生じる小さな回転トルクに基づき、出力側の回転軸で大きな推力を出力することができる。従って、回転部分に特別に減速器等を付加することなく所望の推力を得ることができるため、アクチュエータやブレーキ装置の小型化及び低コスト化を図ることができ、しかも、高い信頼性と安定性を得ることが可能となる。
以下、本発明に係るアクチュエータについて、このアクチュエータの適用例であるブレーキ装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るアクチュエータ10を備えるブレーキ装置12の軸方向に沿う一部断面概略斜視図であり、図2は、図1に示すブレーキ装置12の軸方向に沿う概略断面図である。なお、図1等、各図に付された参照符号のうち、同一の参照符号は同一又は同様な構成を示し、このため同一又は同様な機能及び効果を奏するものとして詳細な説明を省略する。
ブレーキ装置12は、四輪自動車や自動二輪車等の車両に搭載されて電子制御により制動動作を行う、いわゆる電動ブレーキである。このブレーキ装置12の制動を行うアクチュエータ10は、駆動源(電動モータ)14の回転運動を並進運動に変換する動力変換機構16をキャリパボディ18内に備え、駆動源14からの回転駆動力に基づき、前記動力変換機構16を構成する第1及び第2回転軸20及び22のうち、一方の第2回転軸22を進退駆動させる装置である。すなわち、ブレーキ装置12では、アクチュエータ10を構成する駆動源14の回転駆動力に基づき、第2回転軸22に推力を発生させ、これにより、ブレーキパッド24aをブレーキロータ26へと当接させて制動力を得ることができる。
先ず、本実施形態に係るアクチュエータ10及びブレーキ装置12の説明に先立ち、回転運動を並進運動に変換する動力変換機構16の動作原理について、図9〜図11を参照して説明する。
図9は、図1に示すアクチュエータ10に備えられる動力変換機構16の基本的な動作原理を説明するための基本機構28の説明図である。この基本機構28は、一対の回転軸である第1回転軸30と第2回転軸32とが互いに噛合し並設された機構である。なお、図9では、理解の容易のため、第1回転軸30と第2回転軸32との間を多少離間させて図示している。
第1回転軸30は、平歯車からなる第1歯車34と、該第1歯車34に連結軸36を介して同軸で連結され、外周面に螺旋状に突出する凸部(係合部)38aが形成された凸状螺旋部38とから構成されている。一方、第2回転軸32は、前記第1歯車34に噛合する平歯車からなる第2歯車40と、該第2歯車40に連結軸42を介して同軸で連結され、外周面に螺旋状の溝部である凹部(被係合部)44aが形成されることにより前記凸状螺旋部38と係合する凹状螺旋部44とから構成されている。
図9から諒解されるように、凸状螺旋部38及び凹状螺旋部44について、凸部38aと凹部44aの螺旋の周期であるピッチPは同一であり、互いに逆回転させた際、これら凸部38aと凹部44aとが重なる方向に配置されている。すなわち、第1回転軸30と第2回転軸32との噛合中心を通る軸線を中心軸線Cと称すると、凸状螺旋部38の凸部38aと凹状螺旋部44の凹部44aとは、互いの螺旋の向きが中心軸線Cに対して対称となるように配置されている。
このような基本機構28において、第1歯車34の歯車ピッチ円の直径を歯車径D1と称し、第2歯車40の歯車ピッチ円の直径を歯車径D2と称すると、歯車径D1と歯車径D2とを異なる大きさに設定した場合、例えば、第1回転軸30が一回転する毎に、第2回転軸32はD1/D2回転することになる。従って、第1回転軸30と第2回転軸32との間で回転数差を生じた場合には、係合している凸部38aと凹部44aとの間にずれを生じることになる。
そこで、第1回転軸30及び第2回転軸32がこのようなずれを生じる状態において、凸部38aと凹部44aとが互いに離間することなく常時係合する(重なる)ように第1回転軸30及び第2回転軸32を直径方向に保持した場合、第1回転軸30と第2回転軸32とは軸方向に相対的に変位することになる。なお、歯車径D1と歯車径D2が同一の場合には、第1回転軸30と第2回転軸32とに回転数差を生じないため、前記のずれや変位を生じることはない。
以上に基づくと、例えば、第1回転軸30が一回転した場合における第1回転軸30と第2回転軸32との間の軸方向での相対変位量をXと称した場合には、この変位量Xは次式(1)により求めることが可能となる。
X={(D1/D2)−1}・P (1)
この場合、式(1)から諒解されるように、変位量Xは、歯車径D1及びD2の値を適宜設定することにより、ピッチPに対して極めて小さい値に設定することが可能となる。すなわち、このような基本機構28によれば、上記従来技術のようにねじ部のリード角(基本機構28ではピッチPに対応)を極めて小さく形成することなく変位量Xを小さくすることが可能となり、すなわち、小さな回転トルクから大きな推力を発生することが可能となる。なお、前記式(1)において、変位量Xが負の値となることもあるが、変位量Xの値の正負は当該変位量Xの方向を示すものであり、必要に応じて絶対値をとればよい。
以上のように説明される基本機構28は、例えば、図10に示す基本機構28aのように、その構成を変形することもできる。図10は、図9に示す基本機構28の変形例である基本機構28aの説明図である。図10に示すように、基本機構28aは、前記の基本機構28と比較して、第1回転軸30及び第2回転軸32の代わりに、第1回転軸46及び第2回転軸48を備える点が相違している。
第1回転軸46は、前記第1回転軸30における第1歯車34と凸状螺旋部38とを一体化した凸状螺旋歯車部50を備え、該凸状螺旋歯車部50には、外周面に螺旋状に突出する凸部50aと、該凸部50aの間に形成された第1歯車50bとが設けられている。同様に、第2回転軸48は凹状螺旋歯車部52を備え、該凹状螺旋歯車部52には、外周面に形成された螺旋状の溝部である凹部52aと、該凹部52aの間に形成された第2歯車52bとが設けられている。なお、第1歯車50b及び第2歯車52bは、互いに動力を伝達可能に噛合いできればよく、例えば、セレーションにより噛合いさせてもよく、前記の第1歯車34及び第2歯車40でも同様である。また、凸部50aは必ずしも軸から成形する必要はなく、凹部52aと略同様な溝部に金属線や球を配置して構成とすることもでき、前記の凸部38aでも同様である。
図11は、図10に示す基本機構28aの適用例であるアクチュエータ54を説明するための概略平面図である。
アクチュエータ54において、第1回転軸46の両端側には、軸部46a及び46bが同軸上に突設されており、同様に、第2回転軸48の両端側には、軸部48a及び48bが同軸上に突設されている。また、第2回転軸48よりも第1回転軸46の軸方向での長さが大きく設定されている。
第1回転軸46は、軸部46a及び46bが連結された両端側に近接して一対のアンギュラ軸受56a及び56bが配設されることにより、軸方向移動不能且つ直径方向移動不能な状態で軸支されている。一方、第2回転軸48は、軸部48a及び48bが連結された両端側から所定距離離間した位置に一対の針状ころ軸受58a及び58bが配設されることにより、軸方向移動可能且つ直径方向移動不能な状態で支持されている。なお、各軸受は、例えば、アクチュエータ54を構成するハウジング59の内壁面に固定された状態で、第1回転軸46や第2回転軸48を軸支している。
さらに、アクチュエータ54において、第2回転軸48の先端側(図11では左側)の軸部48aの端部にはスラスト軸受60が配設され、該スラスト軸受60の他面側(先端側)には、該アクチュエータ54の出力が与えられる図示しない出力付与対象Wが連結又は配置される。一方、第2回転軸48の後端側(図11では右側)には、回転トルクを発生する駆動源(電動モータ)62が設けられ、該駆動源62の駆動軸であるスプライン軸62aが、前記軸部48bの端面に設けられたスプライン孔部63に対して軸方向に互いに変位可能であり且つ回転駆動力を伝達可能な状態で連結されている。
従って、アクチュエータ54では、駆動源62が駆動されると、その回転駆動力は、スプライン軸62aを介して駆動軸となる第2回転軸48へと伝達され、さらに第2歯車52bから従動軸となる第1回転軸46の第1歯車50bへと伝達される。このため、第1歯車50bと第2歯車52bの歯車径D1とD2とが異なる場合には、凸部50a及び凹部52aの係合作用下に、前記の基本機構28の場合と同様、第1回転軸46及び第2回転軸48の間に相対変位を生じることになる。
ところが、アクチュエータ54では、第1回転軸46の両端側がアンギュラ軸受56a、56bにより拘束され、軸方向及び直径方向への移動が規制されているため、結局、第2回転軸48のみが軸方向へと移動して推力Fを発生する。この際、第2回転軸48に生じる推力Fの反力Frは、第1回転軸46を拘束するアンギュラ軸受56bが受けることになる。
例えば、このようなアクチュエータ54において、第1歯車50bの歯車径D1を50mmとし、第2歯車52bの歯車径D2を49mmとした場合、第2回転軸48が一回転する毎に、第1回転軸46が49/50回転し、これにより、第2回転軸48はP/50だけ前進することになる。このことは、見かけ上、例えば、上記従来技術においてねじ部のリード角を極めて小さくすることに相当し、すなわち、アクチュエータ54は基本機構28aを備えたことにより、駆動源62の回転数に対する変位量が少ない分、大きな推力Fを取り出すことが可能であることを明示している。
なお、前記の基本機構28及び28aにおける第1回転軸及び第2回転軸のレイアウトについては図1〜図3に示すものには限られず、駆動源からの入力軸や推力の出力軸等を適宜変更し、また、歯車や螺旋状の凸部及び凹部を内歯にする等、基本機構28にて説明した動作原理が成立する範囲であれば適宜変更可能である。
そこで、図1に戻り、本実施形態に係るアクチュエータ10を備えるブレーキ装置12について説明する。
図1及び図2に示すように、ブレーキ装置12は、図示しないタイヤホイール等の内側において車体側に固定されるキャリパボディ18と、該キャリパボディ18内に設けられるアクチュエータ10と、該アクチュエータ10が駆動されることによりブレーキロータ26を狭持して制動力を発生させる一対のブレーキパッド24a、24bとを備える。
キャリパボディ18は、一方のブレーキパッド24aが連結されるアクチュエータ10を収納する作用部18aと、他方のブレーキパッド24bが連結される反作用部18bと、これら作用部18a及び反作用部18bをブレーキロータ26の外周側を跨いで連結するブリッジ18cとを備える。さらに、作用部18aのブリッジ18c側とは反対側には、カップ状の駆動源収納部18dが連結されている。なお、ブレーキロータ26の回転軸、すなわち図示しない車軸等は、後述するアクチュエータ10の中心軸線C1やC2と略平行に設置される。
このようなキャリパボディ18において、作用部18aに形成されたシリンダ64内にはアクチュエータ10が収納されており、該シリンダ64に連通する駆動源収納部18dのシリンダ66内にはアクチュエータ10を構成する駆動源14が収納されている。
アクチュエータ10の動作原理は前記の基本機構28や28aと略同様であるが、図11に示すアクチュエータ54の第1回転軸46及び第2回転軸48に対応する第1回転軸20及び第2回転軸22が、それぞれ内歯車及び外歯車として構成されることで、駆動源14からの回転運動を並進運動に変換する動力変換機構16を構成している。
すなわち、内歯車からなる第1回転軸20は、内周面に螺旋状に突出する凸部70aと、該凸部70aの間に形成された第1歯車70bとから構成される凸状螺旋歯車部70を備える。前記凸状螺旋歯車部70の裏側となる外周側の軸方向両端側に形成された小径部には、一対のアンギュラ軸受56a及び56bが配設されており、これにより、シリンダ64の内周壁に対して軸方向移動不能且つ直径方向移動不能な状態で軸支されている。なお、シリンダ64の先端側(ブレーキパッド24a側)の開口部は、第1回転軸20を内部に挿入可能な直径で形成されるため、当該第1回転軸20が収納されると、実質的にキャリパボディ18の分割部であるプラグ68によりその直径方向の大部分が閉塞され、第1回転軸20の抜け止めがなされている。
一方、外歯車からなる第2回転軸22は、外周面に形成され、前記凸部70aと係合する螺旋状の溝部である凹部72aと、該凹部72aの間に形成され、前記第1歯車70bと噛合する第2歯車72bとから構成される凹状螺旋歯車部72を備える。前記凹状螺旋歯車部72の軸方向両端側は、当該凹状螺旋歯車部72が形成されない略円柱状の軸部22a及び22bとして形成されている。この第2回転軸22は、プラグ68の内周面に配設された針状ころ軸受58aにより軸部22aが軸支され、シリンダ64の後端側(駆動源14側)の小径部64aに配設された針状ころ軸受58bにより軸部22bが軸支されることにより、軸方向移動可能且つ直径方向移動不能な状態で支持されている。
さらに、アクチュエータ10では、第2回転軸22の先端側(ブレーキロータ26側)の軸部22aの端面にスラスト軸受60が配設され、該スラスト軸受60の他面側(先端側)には、軸部22aと略同径の連結軸部74を介してブレーキパッド24aが連結されている。一方、第2回転軸22の軸部22bの端面にはスプライン孔部76が形成され、駆動源14の駆動軸であるスプライン軸14aが係合している。このため、第2回転軸22は、軸方向に変位可能であり且つ駆動源14からの回転駆動力が伝達可能な状態で駆動源14に連結されていることになる。なお、駆動源14のスプライン軸14aと反対側の駆動軸14bは、駆動源収納部18dの壁部に配設された深溝玉軸受78により軸支されている。
従って、アクチュエータ10を構成する動力変換機構16では、内歯車からなる第1回転軸20の内側に、外歯車からなる第2回転軸22が噛合い(係合)するように配置されると共に、第1歯車70bの歯車径D1より第2歯車72bの歯車径D2を所定径小さく設定している。すなわち、図2及び図3から諒解されるように、第1回転軸20(凸部70a及び第1歯車70b)の中心軸線C1と、第2回転軸22(凹部72a及び第2歯車72b)及び駆動源14等の中心軸線C2とを、例えば上下方向(この場合、中心軸線C2より中心軸線C1が上方)に多少ずらした状態で設定しており、これにより、歯車径の異なる第1回転軸20及び第2回転軸22を相互に噛合いさせている。なお、図3では、簡単のため、凸部70aや第1歯車70b等は図示しておらず、後述する図6でも同様とする。
次に、基本的には以上のように構成されるブレーキ装置12の動作について説明する。
先ず、ブレーキ装置12を搭載する車両において、運転者が図示しないブレーキペダルを踏み込み制動操作を行うと、図示しない制御装置を介してアクチュエータ10を構成する駆動源14が駆動制御される。
そうすると、駆動源14からの回転駆動力がスプライン軸14aを介して駆動軸となる第2回転軸22へと伝達され、さらに第2歯車72bから従動軸となる第1回転軸20の第1歯車70bへと伝達される。この際、アクチュエータ10を構成する動力変換機構16では、第1歯車70bの歯車径D1より第2歯車72bの歯車径D2が所定径小さく設定され、さらに、第1回転軸20が作用部18aに対して軸方向移動不能且つ直径方向移動不能な状態で軸支されている。従って、凸部70aと凹部72aとの係合作用下に、第2回転軸22は軸方向先端側(ブレーキパッド24a側)へと移動し推力Fを発生することになる(図4参照)。すなわち、第2回転軸22が駆動源14からの回転トルクの入力軸、且つ、該回転トルクに基づく推力の出力軸として機能する。
このため、第2回転軸22で生じた前記推力Fは、第2回転軸22の一端側に設けられたスラスト軸受60及び連結軸部74を押圧し移動させ、一方のブレーキパッド24aをブレーキロータ26に当接させる。
一方、図4に示すように、第2回転軸22に生じる反力Frは、凹部72aから凸部70aへと伝達されることにより第1回転軸20を拘束するアンギュラ軸受56bが受けることになるが、該アンギュラ軸受56は作用部18aに固定されているため、前記反力Frは当該作用部18aをブレーキロータ26側から後退させる方向に作用する。従って、前記反力Frに基づき、作用部18aからブリッジ18cを介して反作用部18bをブレーキロータ26側へと押圧する力を生じることになり、該反作用部18bに固定された他方のブレーキパッド24bもブレーキロータ26に押し付けられる。すなわち、ブレーキ装置12では、アクチュエータ10の駆動に伴い、ブレーキロータ26が一対のブレーキパッド24a、24bで略同時に狭持され制動されることになる。
なお、図2及び図4に示すように、連結軸部74の外周面と、プラグ68の側面(内周面)との間には、少なくともアクチュエータ10の軸方向に伸縮自在なシール部材80が周回され固着されている。これにより、シリンダ64内に封入された潤滑油等がブレーキロータ26側に漏れることを防止することができ、さらに、ブレーキロータ26側から水や小石等がシリンダ64側に入り込むことを防止することができる。
以上のように、本実施形態に係るアクチュエータ10を備えるブレーキ装置12によれば、図9〜図11に示す基本機構28、28aで示される回転運動から並進運動への変換を行う動作原理を適用した動力変換機構16を有するため、駆動源14で生じる小さな回転トルクに基づき大きな推力Fを出力して、所望の制動力を容易に且つ省電力で発生することができる。すなわち、アクチュエータ10では、回転部分に特別に減速器等を付加する必要がないため、小型化及び低コスト化を図ることができ、しかも上記従来技術のようにねじ部のリード角等に極めて微細な加工を施す必要がないため、高い信頼性と安定性を得ることができる。さらに、アクチュエータ10によれば、動力変換機構16を構成する第1回転軸20の内側に第2回転軸22を挿通させて構成しているため、上記したアクチュエータ54のように第1回転軸46及び第2回転軸48を並設した構成に比べて、一層の小型化を図ることができる。
また、駆動源14の回転駆動力に基づき推力Fを発生してブレーキパッド24aを移動させる第2回転軸22の先端側には、スラスト軸受60が配設されている。このため、第2回転軸22の回転でブレーキパッド24aに回転を生じることを確実に防止することができる。さらに、ブレーキパッド24aからの反力Frを初めにスラスト軸受60で受けることができるため、当該反力Frが第2回転軸22へと直接的に伝達されて動力変換機構16や駆動源14に回転不良等を生じることも有効に防止可能である。当然、ブレーキロータ26を制動する際にブレーキパッド24aに生じる回転力や振動もスラスト軸受60で吸収することができ、動力変換機構16や駆動源14への負荷を一層確実に抑えることができる。
次に、本実施形態に係るアクチュエータ10の変形例に係るアクチュエータ10aを備えるブレーキ装置12aについて、図5〜図8を参照して説明する。
図5は、図1に示すアクチュエータ10の変形例に係るアクチュエータ10aを備えるブレーキ装置12aの軸方向に沿う概略断面図である。このブレーキ装置12aは、例えば、四輪自動車等の車両に搭載され、運転席に設けられた図示しない起動スイッチ等が操作されることで電子制御による制動動作を行う、いわゆる電動パーキングブレーキ(EPB:Electric Parking Brake)と、液圧(油圧)式の通常ブレーキとを兼用した構成である。
図5に示すように、ブレーキ装置12aは、図1及び図2に示されるブレーキ装置12と比較して、作用部18a内にシリンダ64と多少形状の異なるシリンダ82を有し、該シリンダ82内に軸方向に摺動自在な有底円筒状のピストン84を収納すると共に、該ピストン84の内周側にアクチュエータ10aを構成する動力変換機構16aを配設している点が相違する。
ピストン84の内周側は、小径の先端部84aと、該先端部84aの後端側(駆動源14側)に設けられ、先端部84aより大径の中間部84bと、該中間部84bの後端側に設けられ、該中間部84bより大径の後端部84cと、該後端部84cの後端側に設けられ、該後端部84cより大径の開口部84dとから構成されている。該開口部84dは、第1回転軸20を軸支する深溝玉軸受86を挿入可能な直径で形成されるため、該深溝玉軸受86が収納され後端部84c側の端部に固定された状態で、ピストンプラグ88が連結されることで当該深溝玉軸受86の抜け止めがなされている。なお、図5から諒解されるように、ピストンプラグ88は、実質的にピストン84の分割部として構成され、当該ピストン84の軸方向長さを延伸させている。
このようなブレーキ装置12aにおいて、アクチュエータ10aを構成する動力変換機構16aは、内歯車からなる第1回転軸20の内周側に、外歯車からなる第2回転軸90を配置することで構成されている。
第2回転軸90は、前記の第2回転軸22と略同様であるが、後端側(駆動源14側)の軸部22bに第1回転軸20よりも多少大径の大径部90aを有する一方、その先端側(ブレーキパッド24a側)のスラスト軸受60や連結軸部74が省略されている。そこで、第2回転軸90は、先端側の軸部22aがピストン84の内周側の先端部84aに配設された針状ころ軸受58aに軸支され、大径部90aがピストンプラグ88の内周面に配設された針状ころ軸受58bに軸支されることにより、第1回転軸20と共にピストン84内で軸支されている。なお、大径部90aの後端側(駆動源14側)の側面と、シリンダ82の後端側に形成された小径部82aの側面との間にはスラスト軸受92が配設されている。該スラスト軸受92は、小径部82aの側面に固着されている一方、大径部90aには固着されていない。
図5に示すように、キャリパボディ18を構成する作用部18aの後端側(駆動源14側)近傍には、シリンダ82の内部と作用部18aの外部とを連通する経路94が形成されており、該経路94は、図示しないブレーキペダルに連結される液圧(油圧)発生部、いわゆるマスタシリンダに連通している。すなわち、経路94内には前記マスタシリンダ内に封入される液体、例えば、ブレーキフルードが流通する。そこで、シリンダ82の先端側の開口部近傍と後端側の小径部82aの内周面には、前記経路94を介してシリンダ82内に流入するブレーキフルードがブレーキパッド24a側及び駆動源14側へと漏洩することを防止するシール部材96、98が配設されている。
なお、アクチュエータ10aを構成する動力変換機構16aでは、図5及び図6から諒解されるように、前記の動力変換機構16と略同様、第1回転軸20(凸部70a及び第1歯車70b)の中心軸線C1と、第2回転軸22(凹部72a及び第2歯車72b)及び駆動源14等の中心軸線C2とを、例えば上下方向(この場合、中心軸線C1より中心軸線C2が上方)に多少ずらした状態で設定しており、これにより、歯車径の異なる第1回転軸20及び第2回転軸22を相互に噛合いさせている。
次に、基本的には以上のように構成されるブレーキ装置12aの動作について説明する。
ブレーキ装置12aを搭載する車両において、先ず、運転者が図示しない電動パーキングブレーキの起動スイッチ等を操作すると、図示しない制御装置を介してアクチュエータ10aを構成する駆動源14が駆動制御される。そうすると、駆動源14の回転駆動力がスプライン軸14aを介して駆動軸となる第2回転軸90へと伝達され、さらに第2歯車72bから従動軸となる第1回転軸20の第1歯車70bへと伝達される。
この際、アクチュエータ10aを構成する動力変換機構16aでは、第1歯車70bの歯車径D1より第2歯車72bの歯車径D2が所定径小さく設定されている。さらに、第1回転軸20がシリンダ82内で摺動自在なピストン84に対して軸方向移動不能且つ直径方向移動不能な状態で軸支されていることから、第1回転軸20はピストン84と共に、実質的にシリンダ82内で軸方向移動可能且つ直径方向移動不能な状態とされている。一方、第2回転軸90は、その後端側(駆動源14側)への軸方向移動がスラスト軸受92により規制されていることから、凹部72aと凸部70aとの係合作用下に、実質的に軸方向移動不能且つ直径方向移動不能な状態で軸支されていることになる。従って、凸部70aと凹部72aとの係合作用下に、第1回転軸20はピストン84を伴って軸方向先端側(ブレーキパッド24a側)へと移動し推力Fを発生することになる(図7参照)。すなわち、第2回転軸22が駆動源14からの回転トルクの入力軸となり、第1回転軸20が前記回転トルクに基づく推力の出力軸として機能する。
このため、第1回転軸20で生じた前記推力Fは、アンギュラ軸受56aを介してピストン84を押圧し移動させ、一方のブレーキパッド24aをブレーキロータ26に当接させる。
一方、図7に示すように、第1回転軸20(ピストン84)に生じる反力Frは、凸部70aから凹部72aへと伝達されることにより第2回転軸90の大径部90aを軸方向に拘束するスラスト軸受92が受けることになるが、該スラスト軸受92は作用部18aに固定されているため、前記反力Frは当該作用部18aをブレーキロータ26側から後退させる方向に作用する。従って、前記反力Frに基づき、作用部18aからブリッジ18cを介して反作用部18bをブレーキロータ26側へと押圧する力を生じることになり、該反作用部18bに固定された他方のブレーキパッド24bもブレーキロータ26に押し付けられる。すなわち、ブレーキ装置12aにおいても、アクチュエータ10aの駆動に伴い、ブレーキロータ26が一対のブレーキパッド24a、24bで略同時に狭持され制動されることになる。
他方、運転者が図示しないブレーキペダルを踏み込み制動操作を行った場合には、当該ブレーキペダルに連結された前記マスタシリンダにおいて液圧が発生し、該液圧は、作用部18aに形成された経路94を介してシリンダ82内へと伝達される。この際、シリンダ82内はシール部材96及び98により実質的に閉塞されており、しかも第2回転軸90は駆動源14のスプライン軸14aに対してスプライン孔部76により軸方向に移動可能に係合していることから、前記マスタリシンダからの液圧により、第2回転軸90、第1回転軸20及びピストン84は一体となってブレーキロータ26側へと押圧され移動される。
従って、図8に示すように、一方のブレーキパッド24aが押圧されブレーキロータ26に当接し、同時に、他方のブレーキパッド24bもブレーキロータ26に当接され、制動力を発生することになる。
以上のように、ブレーキ装置12aによれば、キャリパボディ18の作用部18aに形成されたシリンダ82内に収納されたピストン84に動力変換機構16aを配設したことにより、上記ブレーキ装置12で得られる作用効果に加えて、さらに、アクチュエータ10aによる電気系統と、マスタシリンダによる液圧系統との2系統でのブレーキ制動が可能となる。このため、簡単な構成で電動パーキングブレーキと液圧の通常ブレーキとを兼用した場合であっても、ブレーキ装置12a全体の小型化及び簡素化と、低コスト化が可能となる。
以上、実施形態により本発明を説明したが、これに限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、上記したように、本発明に係るアクチュエータは前記の構成以外にも、基本機構28や28aで示される動作原理が成立する範囲であれば適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、駆動源からの入力軸(駆動軸)を第2回転軸22、48、90とし、従動軸を第1回転軸20、46として説明したが、駆動源の構成等を変更する等により、第1回転軸20、46を入力軸とし、第2回転軸22、48、90を従動軸としてもよいことは当然であり、第1回転軸と第2回転軸のどちらを出力軸としてもよいことは言うまでもない。勿論、アクチュエータ10や10aでは、第1回転軸と第2回転軸のどちらか一方が内歯車で他方が外歯車であってもよい。
さらに、上記実施形態に係るブレーキ装置12、12aでは、ブレーキロータ26をブレーキパッド24a、24bで狭持して制動する、いわゆるディスクブレーキを例示して本発明に係るブレーキ装置を説明したが、これ以外にも、いわゆるドラムブレーキ等にも本発明は有効に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るアクチュエータを備えるブレーキ装置の軸方向に沿う一部断面概略斜視図である。 図1に示すブレーキ装置の軸方向に沿う概略断面図である。 図2中のIII−III線に沿う一部省略模式断面図である。 図1に示すブレーキ装置のアクチュエータを駆動した状態を示す概略断面図である。 図1に示すアクチュエータの変形例に係るアクチュエータを備えるブレーキ装置の軸方向に沿う概略断面図である。 図5中のVI−VI線に沿う一部省略模式断面図である。 図5に示すブレーキ装置のアクチュエータを駆動した状態を示す概略断面図である。 図5に示すブレーキ装置を液圧により駆動した状態を示す概略断面図である。 図1に示すアクチュエータに備えられる動力変換機構の基本的な動作原理を説明するための基本機構の説明図である。 図9に示す基本機構の変形例である基本機構の説明図である。 図10に示す基本機構の適用例であるアクチュエータを説明するための概略平面図である。
符号の説明
10、10a、54…アクチュエータ 12、12a…ブレーキ装置
14、62…駆動源 16、16a…動力変換機構
18…キャリパボディ 20、30、46…第1回転軸
22、32、48、90…第2回転軸 24a、24b…ブレーキパッド
26…ブレーキロータ 28、28a…基本機構
34、50b、70b…第1歯車 38a、50a、70a…凸部
40、52b、72b…第2歯車 44a、52a、72a…凹部

Claims (4)

  1. 第1歯車、及び、螺旋状の係合部を有する第1回転軸と、
    前記第1歯車と噛合し且つ歯車径が異なる第2歯車、及び、前記係合部と係合する被係合部を有する第2回転軸と、
    前記第1回転軸又は前記第2回転軸のいずれか一方を回転させる駆動源と、
    を備え、
    前記第1回転軸及び前記第2回転軸のうち、一方の回転軸を軸方向移動不能且つ直径方向移動不能とし、他方の回転軸を軸方向移動可能且つ直径方向移動不能とすることにより、前記他方の回転軸の軸方向移動を出力とすることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1記載のアクチュエータにおいて、
    前記係合部は前記第1歯車と一体に形成され、前記被係合部は前記第2歯車と一体に形成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 請求項1又は2記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1歯車及び前記第2歯車のうち、一方の歯車を内歯車とし、他方の歯車を外歯車としたことを特徴とするアクチュエータ。
  4. キャリパボディと、該キャリパボディに連結されるブレーキパッドと、該ブレーキパッドが当接又は離間することで制動可能なブレーキロータとを有するブレーキ装置であって、
    前記キャリパボディには、第1歯車、及び、螺旋状の係合部を有する第1回転軸と、
    前記第1歯車と噛合し且つ歯車径が異なる第2歯車、及び、前記係合部と係合する被係合部を有する第2回転軸と、
    前記第1回転軸又は前記第2回転軸のいずれか一方を回転させる駆動源と、
    が設けられ、
    前記第1回転軸及び前記第2回転軸のうち、一方の回転軸が軸方向移動不能且つ直径方向移動不能とされ、他方の回転軸が軸方向移動可能且つ直径方向移動不能とされると共に、前記他方の回転軸に前記ブレーキパッドが連結されることにより、前記他方の回転軸の軸方向移動を出力として前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに当接させて該ブレーキロータを制動することを特徴とするブレーキ装置。
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