JP2000257683A - 無段変速機用プーリ幅調整装置 - Google Patents
無段変速機用プーリ幅調整装置Info
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- JP2000257683A JP2000257683A JP11063413A JP6341399A JP2000257683A JP 2000257683 A JP2000257683 A JP 2000257683A JP 11063413 A JP11063413 A JP 11063413A JP 6341399 A JP6341399 A JP 6341399A JP 2000257683 A JP2000257683 A JP 2000257683A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型且つ軽量な構造で、変位側プーリ片4b
の軸方向移動を効率良く行なわせる。 【解決手段】 変速機ケース18aに対して回転自在に
支持した第一の筒状部材20の外周面に、雄ねじ30を
形成している。この第一の筒状部材20の中心軸は、プ
ーリを設けた回転軸1bの中心軸に対し偏心している。
又、変位側プーリ4bに回転のみ自在に支持した第二の
筒状部材22の内周面に、雌ねじ29を形成している。
そして、この雌ねじ29の円周方向の一部と、上記雄ね
じ30の円周方向の一部とを、互いに噛合させている。
の軸方向移動を効率良く行なわせる。 【解決手段】 変速機ケース18aに対して回転自在に
支持した第一の筒状部材20の外周面に、雄ねじ30を
形成している。この第一の筒状部材20の中心軸は、プ
ーリを設けた回転軸1bの中心軸に対し偏心している。
又、変位側プーリ4bに回転のみ自在に支持した第二の
筒状部材22の内周面に、雌ねじ29を形成している。
そして、この雌ねじ29の円周方向の一部と、上記雄ね
じ30の円周方向の一部とを、互いに噛合させている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る無段変速機用
プーリ幅調整装置は、自動車用、産業機械等各種機械装
置用の無段変速機に組み込んで、駆動軸と従動軸との間
の変速比を変えるべく、駆動プーリ或は従動プーリの幅
を調節する為のものである。
プーリ幅調整装置は、自動車用、産業機械等各種機械装
置用の無段変速機に組み込んで、駆動軸と従動軸との間
の変速比を変えるべく、駆動プーリ或は従動プーリの幅
を調節する為のものである。
【0002】
【従来の技術】無段変速機は、エンジンの出力を最良の
状態で利用できる為、近年自動車用の自動変速機として
広く普及する様になっている。このうちの、ベルト式の
無段変速機として従来から、特許第2744038号公
報等に記載されたものが知られている。ベルト式の無段
変速機は、例えばこの公報に記載されている様に、それ
ぞれが幅を調節自在とした、駆動軸側に設けたプーリ
(プライマリプーリ)と従動軸側に設けたプーリ(セカ
ンダリプーリ)との間に無端ベルトを掛け渡して成る。
駆動軸と従動軸との間の変速比を変える場合には、上記
プライマリプーリ及びセカンダリプーリの幅を、互いに
同期して逆方向に変化させる。例えば、増速側に変化さ
せる場合には、プライマリプーリの幅を狭くすると共に
セカンダリプーリの幅を広くして、上記無端ベルトをプ
ライマリプーリの外径側に移動させると共にセカンダリ
プーリの内径側に移動させる。反対に、減速側に変化さ
せる場合には、プライマリプーリの幅を広くすると共に
セカンダリプーリの幅を狭くして、上記無端ベルトをプ
ライマリプーリの内径側に移動させると共にセカンダリ
プーリの外径側に移動させる。
状態で利用できる為、近年自動車用の自動変速機として
広く普及する様になっている。このうちの、ベルト式の
無段変速機として従来から、特許第2744038号公
報等に記載されたものが知られている。ベルト式の無段
変速機は、例えばこの公報に記載されている様に、それ
ぞれが幅を調節自在とした、駆動軸側に設けたプーリ
(プライマリプーリ)と従動軸側に設けたプーリ(セカ
ンダリプーリ)との間に無端ベルトを掛け渡して成る。
駆動軸と従動軸との間の変速比を変える場合には、上記
プライマリプーリ及びセカンダリプーリの幅を、互いに
同期して逆方向に変化させる。例えば、増速側に変化さ
せる場合には、プライマリプーリの幅を狭くすると共に
セカンダリプーリの幅を広くして、上記無端ベルトをプ
ライマリプーリの外径側に移動させると共にセカンダリ
プーリの内径側に移動させる。反対に、減速側に変化さ
せる場合には、プライマリプーリの幅を広くすると共に
セカンダリプーリの幅を狭くして、上記無端ベルトをプ
ライマリプーリの内径側に移動させると共にセカンダリ
プーリの外径側に移動させる。
【0003】上述の様な無端ベルト式の無段変速機のプ
ーリの幅を調整する為の無段変速機用プーリ幅調整装置
として従来から、図7〜8に示す様な構造のものが知ら
れている。先ず、図7に示した第1例の構造は、工作機
械用等に使用される無段変速機用の、手動式のプーリ幅
調整装置を示している。駆動軸又は従動軸である回転軸
1の中間部に固定側プーリ片2を、止めねじ3により固
定している。又、この回転軸1の中間部でこの固定側プ
ーリ片2から軸方向(図7の左右方向)にずれた位置に
は、変位側プーリ片4を支持している。この変位側プー
リ片4の内周面と上記回転軸1の外周面とはキー係合さ
せて、この変位側プーリ片4がこの回転軸1の軸方向に
亙り変位はするが、この回転軸1と同期した回転を自在
としている。そして、上記変位側プーリ片4を、枢軸5
を中心として揺動する調整レバー6と、スリーブ7と、
玉軸受8とを介して、上記回転軸1の軸方向に変位駆動
自在としている。変速比を変える場合には、上記枢軸5
を中心として調整レバー6を揺動させ、上記変位側プー
リ片4を軸方向に変位させて、この変位側プーリ片4の
内側面と上記固定側プーリ片2の内側面との間隔である
プーリ幅を、駆動側と従動側とを同期させて変える。
ーリの幅を調整する為の無段変速機用プーリ幅調整装置
として従来から、図7〜8に示す様な構造のものが知ら
れている。先ず、図7に示した第1例の構造は、工作機
械用等に使用される無段変速機用の、手動式のプーリ幅
調整装置を示している。駆動軸又は従動軸である回転軸
1の中間部に固定側プーリ片2を、止めねじ3により固
定している。又、この回転軸1の中間部でこの固定側プ
ーリ片2から軸方向(図7の左右方向)にずれた位置に
は、変位側プーリ片4を支持している。この変位側プー
リ片4の内周面と上記回転軸1の外周面とはキー係合さ
せて、この変位側プーリ片4がこの回転軸1の軸方向に
亙り変位はするが、この回転軸1と同期した回転を自在
としている。そして、上記変位側プーリ片4を、枢軸5
を中心として揺動する調整レバー6と、スリーブ7と、
玉軸受8とを介して、上記回転軸1の軸方向に変位駆動
自在としている。変速比を変える場合には、上記枢軸5
を中心として調整レバー6を揺動させ、上記変位側プー
リ片4を軸方向に変位させて、この変位側プーリ片4の
内側面と上記固定側プーリ片2の内側面との間隔である
プーリ幅を、駆動側と従動側とを同期させて変える。
【0004】又、図8に示した第2例の構造は、自動車
用変速機等に使用される無段変速機の、電動式のプーリ
幅調整装置を示している。回転軸1aの一端部(図8の
右端部)に固定側プーリ片2aを固定し、この回転軸1
aの中間部に変位側プーリ片4aを、この回転軸1aに
対する軸方向に亙る変位のみ自在に支持している。この
変位側プーリ片4aには回転筒10を、深溝型の玉軸受
11により、この変位側プーリ片4aに対する回転のみ
自在に支持している。そして、上記回転筒10の片端部
(図8の左端部)内周面に形成した雌ねじ12と、変速
機ハウジング等の固定の部分に支持固定した固定筒13
の外周面に形成した雄ねじ14とを螺合させている。更
に、上記回転筒10の外周面に形成した従動ギヤ15
と、駆動軸16に設けた駆動ギヤ17とを螺合させて、
上記回転筒10を回転駆動自在としている。変速比を変
える場合には、この回転筒10を回転させ、この回転筒
10と共に上記変位側プーリ片4aを軸方向に変位させ
て、この変位側プーリ片4aの内側面と上記固定側プー
リ片2aの内側面との間隔であるプーリ幅を、駆動側と
従動側とを同期させて変える。
用変速機等に使用される無段変速機の、電動式のプーリ
幅調整装置を示している。回転軸1aの一端部(図8の
右端部)に固定側プーリ片2aを固定し、この回転軸1
aの中間部に変位側プーリ片4aを、この回転軸1aに
対する軸方向に亙る変位のみ自在に支持している。この
変位側プーリ片4aには回転筒10を、深溝型の玉軸受
11により、この変位側プーリ片4aに対する回転のみ
自在に支持している。そして、上記回転筒10の片端部
(図8の左端部)内周面に形成した雌ねじ12と、変速
機ハウジング等の固定の部分に支持固定した固定筒13
の外周面に形成した雄ねじ14とを螺合させている。更
に、上記回転筒10の外周面に形成した従動ギヤ15
と、駆動軸16に設けた駆動ギヤ17とを螺合させて、
上記回転筒10を回転駆動自在としている。変速比を変
える場合には、この回転筒10を回転させ、この回転筒
10と共に上記変位側プーリ片4aを軸方向に変位させ
て、この変位側プーリ片4aの内側面と上記固定側プー
リ片2aの内側面との間隔であるプーリ幅を、駆動側と
従動側とを同期させて変える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の様な従来構造の
うち、図7に示した第1例の場合は、簡単な構造である
が、自動化が難しく、変速比の微調節も難しい。又、図
8に示した第2例の場合は、雌ねじ12と雄ねじ14と
の螺合部の伝達効率が悪く、回転筒10を回転駆動させ
る為に要するトルクが大きくなる。この為、プーリ幅を
調節する為の電動モータとして大きなものを使用する
か、減速比の大きな減速機を使用する必要が生じる等、
何れにしてもプーリ幅調整装置が大型化し、消費電力が
嵩む事が避けられない。
うち、図7に示した第1例の場合は、簡単な構造である
が、自動化が難しく、変速比の微調節も難しい。又、図
8に示した第2例の場合は、雌ねじ12と雄ねじ14と
の螺合部の伝達効率が悪く、回転筒10を回転駆動させ
る為に要するトルクが大きくなる。この為、プーリ幅を
調節する為の電動モータとして大きなものを使用する
か、減速比の大きな減速機を使用する必要が生じる等、
何れにしてもプーリ幅調整装置が大型化し、消費電力が
嵩む事が避けられない。
【0006】螺合部にボールねじを採用する等により、
この螺合部の伝達効率を向上させる事も可能ではある
が、動力の伝達方向に可逆性があるボールねじを採用す
ると、プーリ幅を固定する為の構造が別途必要になる。
例えば、駆動用の電動モータとしてブレーキ付のものが
必要になる等、コスト並びに設置スペースが嵩む事が避
けられない。本発明は、上述の様な不都合を何れも解消
できる無段変速機用プーリ幅調整装置を実現する事を目
的に発明したものである。
この螺合部の伝達効率を向上させる事も可能ではある
が、動力の伝達方向に可逆性があるボールねじを採用す
ると、プーリ幅を固定する為の構造が別途必要になる。
例えば、駆動用の電動モータとしてブレーキ付のものが
必要になる等、コスト並びに設置スペースが嵩む事が避
けられない。本発明は、上述の様な不都合を何れも解消
できる無段変速機用プーリ幅調整装置を実現する事を目
的に発明したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の無段変速機用プ
ーリ幅調整装置は、前述の図8に示した、従来から知ら
れている無段変速機用プーリ幅調整装置と同様に、無端
ベルトの一部を掛け渡したプーリの幅を変える事により
駆動軸と従動軸との間の変速比を変える無段変速機に組
み込んで、上記プーリの幅を変える為に、このプーリ
を、回転軸の周囲にこの回転軸の軸方向に関する変位を
阻止した状態でこの回転軸と同期した回転を自在として
支持された固定側プーリ片と、この回転軸の軸方向に亙
る変位及びこの回転軸と同期した回転を自在として支持
された変位側プーリ片と、この変位側プーリ片を上記回
転軸の軸方向に亙り変位させる為のアクチュエータとか
ら構成している。
ーリ幅調整装置は、前述の図8に示した、従来から知ら
れている無段変速機用プーリ幅調整装置と同様に、無端
ベルトの一部を掛け渡したプーリの幅を変える事により
駆動軸と従動軸との間の変速比を変える無段変速機に組
み込んで、上記プーリの幅を変える為に、このプーリ
を、回転軸の周囲にこの回転軸の軸方向に関する変位を
阻止した状態でこの回転軸と同期した回転を自在として
支持された固定側プーリ片と、この回転軸の軸方向に亙
る変位及びこの回転軸と同期した回転を自在として支持
された変位側プーリ片と、この変位側プーリ片を上記回
転軸の軸方向に亙り変位させる為のアクチュエータとか
ら構成している。
【0008】特に、本発明の無段変速機用プーリ幅調整
装置に於いては、上記アクチュエータは、固定の部分に
対して回転のみ自在に支持された第一の筒状部材と、こ
の筒状部材と異なる直径を有し、上記変位側プーリに対
しこの変位側プーリに対する回転のみ自在に、且つ上記
第一の筒状部材に対し偏心した状態で支持された第二の
筒状部材と、これら第一、第二の筒状部材の周面のうち
で互いに対向する1対の周面のうちの少なくとも一方の
周面に形成された螺旋状のねじ溝と、上記第一、第二の
筒状部材の周面のうちで互いに対向する1対の周面のう
ちの他方の周面に円周方向に亙って形成された、上記ね
じ溝と同じピッチを有する係合溝と、第一、第二の筒状
部材のうちの一方の筒状部材を回転駆動する為のモータ
とを備え、上記ねじ溝の円周方向の一部と上記係合溝の
円周方向の一部とを互いに噛合させたものである。
装置に於いては、上記アクチュエータは、固定の部分に
対して回転のみ自在に支持された第一の筒状部材と、こ
の筒状部材と異なる直径を有し、上記変位側プーリに対
しこの変位側プーリに対する回転のみ自在に、且つ上記
第一の筒状部材に対し偏心した状態で支持された第二の
筒状部材と、これら第一、第二の筒状部材の周面のうち
で互いに対向する1対の周面のうちの少なくとも一方の
周面に形成された螺旋状のねじ溝と、上記第一、第二の
筒状部材の周面のうちで互いに対向する1対の周面のう
ちの他方の周面に円周方向に亙って形成された、上記ね
じ溝と同じピッチを有する係合溝と、第一、第二の筒状
部材のうちの一方の筒状部材を回転駆動する為のモータ
とを備え、上記ねじ溝の円周方向の一部と上記係合溝の
円周方向の一部とを互いに噛合させたものである。
【0009】
【作用】上述の様に構成する本発明の無段変速機用プー
リ幅調整装置を構成するアクチュエータは、第一、第二
の筒状部材のうちの一方の筒状部材を回転させる事によ
り、第二の筒状部材を回転させつつ軸方向に変位させ、
変位側プーリ片を軸方向に変位させる。即ち、上記一方
の筒状部材の回転に伴って他方の筒状部材が、ねじ溝と
係合溝との係合に基づき、回転する。この際、これらね
じ溝の周速と係合溝の周速とは互いに等しくなる。又、
互いに噛合するねじ溝のピッチと係合溝のピッチとは互
いに等しい。これに対して、これらねじ溝のピッチ円直
径と係合溝のピッチ円直径とは異なる為、上記一方の筒
状部材が1回転する間に、上記他方の筒状部材は1回転
を越えて回転するか、或は1回転未満しか回転しない。
この結果、一方の筒状部材と他方の筒状部材との回転量
の差分だけ、第二の筒状部材及びこの第二の筒状部材に
結合した変位側プーリ片が軸方向に変位し、この変位側
プーリ片の内側面と固定側プーリ片の内側面との間隔で
ある、プーリ幅が変化する。
リ幅調整装置を構成するアクチュエータは、第一、第二
の筒状部材のうちの一方の筒状部材を回転させる事によ
り、第二の筒状部材を回転させつつ軸方向に変位させ、
変位側プーリ片を軸方向に変位させる。即ち、上記一方
の筒状部材の回転に伴って他方の筒状部材が、ねじ溝と
係合溝との係合に基づき、回転する。この際、これらね
じ溝の周速と係合溝の周速とは互いに等しくなる。又、
互いに噛合するねじ溝のピッチと係合溝のピッチとは互
いに等しい。これに対して、これらねじ溝のピッチ円直
径と係合溝のピッチ円直径とは異なる為、上記一方の筒
状部材が1回転する間に、上記他方の筒状部材は1回転
を越えて回転するか、或は1回転未満しか回転しない。
この結果、一方の筒状部材と他方の筒状部材との回転量
の差分だけ、第二の筒状部材及びこの第二の筒状部材に
結合した変位側プーリ片が軸方向に変位し、この変位側
プーリ片の内側面と固定側プーリ片の内側面との間隔で
ある、プーリ幅が変化する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜3は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。ベルト式の無段変速機を構成す
る駆動軸又は従動軸である回転軸1bは、変速機ケース
18に対して、それぞれが深溝型又はアンギュラ型であ
る、1対の玉軸受19、19により、回転のみ自在に支
持している。又、上記回転軸1bの片半部(図1の左半
部)の周囲には第一の筒状部材20を配置し、この第一
の筒状部材20の基端部(図1の左端部)を上記変速機
ケース18の内面に、深溝型の玉軸受21により、回転
のみ自在に支持している。尚、上記回転軸1bの中心軸
αと、上記第一の筒状部材20の中心軸βとは、δ分偏
心している。
の第1例を示している。ベルト式の無段変速機を構成す
る駆動軸又は従動軸である回転軸1bは、変速機ケース
18に対して、それぞれが深溝型又はアンギュラ型であ
る、1対の玉軸受19、19により、回転のみ自在に支
持している。又、上記回転軸1bの片半部(図1の左半
部)の周囲には第一の筒状部材20を配置し、この第一
の筒状部材20の基端部(図1の左端部)を上記変速機
ケース18の内面に、深溝型の玉軸受21により、回転
のみ自在に支持している。尚、上記回転軸1bの中心軸
αと、上記第一の筒状部材20の中心軸βとは、δ分偏
心している。
【0011】又、上記回転軸1bの一端部(図1の右端
部)に固定側プーリ片2bを固定し、この回転軸1bの
中間部に変位側プーリ片4bを、この回転軸1bに対す
る軸方向に亙る変位のみ自在に支持している。即ち、こ
の回転軸1bの外周面に係止したキー23と、上記変位
側プーリ片4bの内周面に形成したキー溝24とを係合
させて、この変位側プーリ片4bを上記回転軸1bに、
この回転軸1bの軸方向に亙る変位を自在に、且つこの
回転軸1bと同期した回転を自在に支持している。又、
上記変位側プーリ片4bの外側面内周寄り部分に形成し
た円筒部25の周囲に第二の筒状部材22の一端部(図
1の右端部)を、深溝型の玉軸受11aにより、上記変
位側プーリ片4bに対する回転のみ自在に支持してい
る。上記第二の筒状部材22の中間部及び他端部の内径
は、上記第一の筒状部材20の先半部(図1の右半部)
の外径よりも大きい。
部)に固定側プーリ片2bを固定し、この回転軸1bの
中間部に変位側プーリ片4bを、この回転軸1bに対す
る軸方向に亙る変位のみ自在に支持している。即ち、こ
の回転軸1bの外周面に係止したキー23と、上記変位
側プーリ片4bの内周面に形成したキー溝24とを係合
させて、この変位側プーリ片4bを上記回転軸1bに、
この回転軸1bの軸方向に亙る変位を自在に、且つこの
回転軸1bと同期した回転を自在に支持している。又、
上記変位側プーリ片4bの外側面内周寄り部分に形成し
た円筒部25の周囲に第二の筒状部材22の一端部(図
1の右端部)を、深溝型の玉軸受11aにより、上記変
位側プーリ片4bに対する回転のみ自在に支持してい
る。上記第二の筒状部材22の中間部及び他端部の内径
は、上記第一の筒状部材20の先半部(図1の右半部)
の外径よりも大きい。
【0012】又、上記第二の筒状部材22の外周面には
ウォームホイール歯26を、全周に亙って形成してい
る。更に、このウォームホイール歯26を、正転、逆転
自在な電動モータ27により回転駆動されるウォーム2
8と噛合させて、上記第二の筒状部材22を所望方向に
回転駆動自在としている。尚、上記ウォームホイール歯
26は、この第二の筒状部材22の軸方向変位に拘ら
ず、上記ウォーム28との噛合状態を確保する為、軸方
向(図1の左右方向)に亙る幅寸法を十分に確保してい
る。又、上記第二の筒状部材22の他端部内周面には、
ピッチ円直径がD0である雌ねじ29を形成している。
一方、前記第一の筒状部材20の先半部(図1の右半
部)の外周面には、ピッチ円直径がd0 である雄ねじ3
0を形成している。前述した、回転軸1bの中心軸αと
第一の筒状部材20の中心軸βとの偏心量δは、上記両
ピッチ円直径の差の1/2[δ{=(D0 −d0 )/
2}]としている。従って、上記第一の筒状部材20の
外周面に形成した雄ねじ30は、上記第二の筒状部材2
2の内周面に形成した雌ねじ29に対して、円周方向の
一部のみ噛合している。本例の場合、これら雄ねじ30
と雌ねじ29とのうちの一方が、請求項に記載したねじ
溝に相当し、他方が同じく係合溝に相当する。尚、上記
雄ねじ30と雌ねじ29とを噛合させる部分と、プーリ
に無端ベルト9の一部を掛け渡す部分との位相は、図示
の様に互いに一致させる事が、上記両ねじ30、29同
士の噛合部の作動を円滑に行なわせる為には好ましい。
ウォームホイール歯26を、全周に亙って形成してい
る。更に、このウォームホイール歯26を、正転、逆転
自在な電動モータ27により回転駆動されるウォーム2
8と噛合させて、上記第二の筒状部材22を所望方向に
回転駆動自在としている。尚、上記ウォームホイール歯
26は、この第二の筒状部材22の軸方向変位に拘ら
ず、上記ウォーム28との噛合状態を確保する為、軸方
向(図1の左右方向)に亙る幅寸法を十分に確保してい
る。又、上記第二の筒状部材22の他端部内周面には、
ピッチ円直径がD0である雌ねじ29を形成している。
一方、前記第一の筒状部材20の先半部(図1の右半
部)の外周面には、ピッチ円直径がd0 である雄ねじ3
0を形成している。前述した、回転軸1bの中心軸αと
第一の筒状部材20の中心軸βとの偏心量δは、上記両
ピッチ円直径の差の1/2[δ{=(D0 −d0 )/
2}]としている。従って、上記第一の筒状部材20の
外周面に形成した雄ねじ30は、上記第二の筒状部材2
2の内周面に形成した雌ねじ29に対して、円周方向の
一部のみ噛合している。本例の場合、これら雄ねじ30
と雌ねじ29とのうちの一方が、請求項に記載したねじ
溝に相当し、他方が同じく係合溝に相当する。尚、上記
雄ねじ30と雌ねじ29とを噛合させる部分と、プーリ
に無端ベルト9の一部を掛け渡す部分との位相は、図示
の様に互いに一致させる事が、上記両ねじ30、29同
士の噛合部の作動を円滑に行なわせる為には好ましい。
【0013】上述の様に構成する本例の無段変速機用プ
ーリ幅調整装置によりプーリ幅を変える場合には、前記
電動モータ27により前記ウォーム28を介して上記第
二の筒状部材22を回転させる。そして、この第二の筒
状部材22と共に前記第一の筒状部材20を回転させつ
つ、この第二の筒状部材22を軸方向に変位させ、この
第二の筒状部材22に前記玉軸受11aを介して結合し
た前記変位側プーリ片4bを、軸方向に変位させる。
ーリ幅調整装置によりプーリ幅を変える場合には、前記
電動モータ27により前記ウォーム28を介して上記第
二の筒状部材22を回転させる。そして、この第二の筒
状部材22と共に前記第一の筒状部材20を回転させつ
つ、この第二の筒状部材22を軸方向に変位させ、この
第二の筒状部材22に前記玉軸受11aを介して結合し
た前記変位側プーリ片4bを、軸方向に変位させる。
【0014】即ち、上記プーリ幅を変える際には、前記
電動モータ27により、上記ウォーム28を介して上記
第二の筒状部材22を所定方向に回転させる。この第二
の筒状部材22の回転に伴って上記第一の筒状部材20
が、前記雌ねじ29と雄ねじ30との係合に基づき、回
転する。この際、これら雌ねじ29の周速と雄ねじ30
の周速とは互いに等しくなる。又、図3に示す様に、互
いに噛合する、上記雌ねじ29のピッチPと雄ねじ30
のピッチPとは互いに等しい。これに対して、これら雌
ねじ29のピッチ円直径D0 と雄ねじ30のピッチ円直
径d0 とは互いに異なる(D0 >d0 )。この為、上記
第二の筒状部材22が1回転する間に、上記第一の筒状
部材20は1回転を越えて(D0 /d0 回)回転する。
この結果、この第一の筒状部材20が上記第二の筒状部
材22よりも余分に回転する分{第二の筒状部材22が
1回転する毎に(D0 /d0 )−1回分}だけ、上記第
二の筒状部材22及び玉軸受11aによりこの第二の筒
状部材22に結合した前記変位側プーリ片4bが軸方向
に[P・{(D0 /d0 )−1}分]変位する。上記第
二の筒状部材22は、回転しつつ軸方向に変位するが、
上記変位側プーリ片4bはこの第二の筒状部材22に対
して回転自在である為、(前記回転軸1bに対して回転
する事なく)回転軸1bと共に回転しつつ軸方向に変位
して、上記プーリ幅を変える。
電動モータ27により、上記ウォーム28を介して上記
第二の筒状部材22を所定方向に回転させる。この第二
の筒状部材22の回転に伴って上記第一の筒状部材20
が、前記雌ねじ29と雄ねじ30との係合に基づき、回
転する。この際、これら雌ねじ29の周速と雄ねじ30
の周速とは互いに等しくなる。又、図3に示す様に、互
いに噛合する、上記雌ねじ29のピッチPと雄ねじ30
のピッチPとは互いに等しい。これに対して、これら雌
ねじ29のピッチ円直径D0 と雄ねじ30のピッチ円直
径d0 とは互いに異なる(D0 >d0 )。この為、上記
第二の筒状部材22が1回転する間に、上記第一の筒状
部材20は1回転を越えて(D0 /d0 回)回転する。
この結果、この第一の筒状部材20が上記第二の筒状部
材22よりも余分に回転する分{第二の筒状部材22が
1回転する毎に(D0 /d0 )−1回分}だけ、上記第
二の筒状部材22及び玉軸受11aによりこの第二の筒
状部材22に結合した前記変位側プーリ片4bが軸方向
に[P・{(D0 /d0 )−1}分]変位する。上記第
二の筒状部材22は、回転しつつ軸方向に変位するが、
上記変位側プーリ片4bはこの第二の筒状部材22に対
して回転自在である為、(前記回転軸1bに対して回転
する事なく)回転軸1bと共に回転しつつ軸方向に変位
して、上記プーリ幅を変える。
【0015】上記雌ねじ29と雄ねじ30との係合状態
は転がり接触に近く、滑り接触状態は僅かである。この
為、これら雌ねじ29と雄ねじ30との係合部での動力
損失は僅かで、プーリ幅調整装置の駆動部全体として高
い伝達効率を得られる。又、上記電動モータ27への通
電を停止した状態では、無端ベルト9から上記変位側プ
ーリ片4bに加わるスラスト荷重に拘らず、上記第一、
第二の筒状部材20、22が回転する事はない。従っ
て、上記電動モータ27として、特にブレーキ付のもの
を使用しなくても、上記変位側プーリ片4bを静止させ
て、上記プーリ幅を調整後の状態のままに維持できる。
尚、上記第二の筒状部材22の外周面に形成した前記ウ
ォームホイール歯26の幅は、前述した様に広い為、前
記プーリ幅を調節する際に於ける、上記第二の筒状部材
22の全ストローク範囲に亙り、上記ウォームホイール
歯26と前記ウォーム28とは、適正に噛合した状態の
ままとなる。
は転がり接触に近く、滑り接触状態は僅かである。この
為、これら雌ねじ29と雄ねじ30との係合部での動力
損失は僅かで、プーリ幅調整装置の駆動部全体として高
い伝達効率を得られる。又、上記電動モータ27への通
電を停止した状態では、無端ベルト9から上記変位側プ
ーリ片4bに加わるスラスト荷重に拘らず、上記第一、
第二の筒状部材20、22が回転する事はない。従っ
て、上記電動モータ27として、特にブレーキ付のもの
を使用しなくても、上記変位側プーリ片4bを静止させ
て、上記プーリ幅を調整後の状態のままに維持できる。
尚、上記第二の筒状部材22の外周面に形成した前記ウ
ォームホイール歯26の幅は、前述した様に広い為、前
記プーリ幅を調節する際に於ける、上記第二の筒状部材
22の全ストローク範囲に亙り、上記ウォームホイール
歯26と前記ウォーム28とは、適正に噛合した状態の
ままとなる。
【0016】次に、図4は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、駆動軸又は従動軸で
ある回転軸1cの片半部(図4の左半部)の周囲に配置
した第一の筒状部材20aの基端部(図4の左端部)を
変速機ケース18aの内面に、それぞれがアンギュラ型
である1対の玉軸受21a、21aにより、回転のみ自
在に支持している。本例の場合も、上記回転軸1cの中
心軸αと、上記第一の筒状部材20aの中心軸βとは、
δ分偏心している。
例を示している。本例の場合には、駆動軸又は従動軸で
ある回転軸1cの片半部(図4の左半部)の周囲に配置
した第一の筒状部材20aの基端部(図4の左端部)を
変速機ケース18aの内面に、それぞれがアンギュラ型
である1対の玉軸受21a、21aにより、回転のみ自
在に支持している。本例の場合も、上記回転軸1cの中
心軸αと、上記第一の筒状部材20aの中心軸βとは、
δ分偏心している。
【0017】又、上記回転軸1cの一端部(図4の右端
部)に固定側プーリ片2cを、スプライン係合と鍔部3
1による背面支持とにより固定している。又、上記回転
軸1cの中間部に変位側プーリ片4cをスプライン係合
により、この回転軸1cに対する軸方向に亙る変位のみ
自在に支持している。又、上記変位側プーリ片4cの外
側面内周寄り部分に形成した円筒部25aの周囲に第二
の筒状部材22aの一端部(図4の右端部)を、それぞ
れがアンギュラ型である1対の玉軸受11b、11bに
より、上記変位側プーリ片4cに対する回転のみ自在に
支持している。上記第二の筒状部材22aの中間部及び
他端部の内径は、上記第一の筒状部材20aの先半部
(図4の右半部)の外径よりも大きい。
部)に固定側プーリ片2cを、スプライン係合と鍔部3
1による背面支持とにより固定している。又、上記回転
軸1cの中間部に変位側プーリ片4cをスプライン係合
により、この回転軸1cに対する軸方向に亙る変位のみ
自在に支持している。又、上記変位側プーリ片4cの外
側面内周寄り部分に形成した円筒部25aの周囲に第二
の筒状部材22aの一端部(図4の右端部)を、それぞ
れがアンギュラ型である1対の玉軸受11b、11bに
より、上記変位側プーリ片4cに対する回転のみ自在に
支持している。上記第二の筒状部材22aの中間部及び
他端部の内径は、上記第一の筒状部材20aの先半部
(図4の右半部)の外径よりも大きい。
【0018】又、上記第一の筒状部材20aの外周面に
は、平歯車或ははすば歯車である従動歯車32を固設し
ている。更に、この従動歯車32を、正転、逆転自在な
図示しない電動モータにより回転駆動される駆動歯車3
3と噛合させて、上記第一の筒状部材20aを所望方向
に回転駆動自在としている。尚、本例の場合には、ベル
ト幅の調整に拘らず軸方向に変位しない、上記第一の筒
状部材20aに従動歯車32を固設している為、この従
動歯車32や上記駆動歯車33の幅を特に大きくする必
要はない。
は、平歯車或ははすば歯車である従動歯車32を固設し
ている。更に、この従動歯車32を、正転、逆転自在な
図示しない電動モータにより回転駆動される駆動歯車3
3と噛合させて、上記第一の筒状部材20aを所望方向
に回転駆動自在としている。尚、本例の場合には、ベル
ト幅の調整に拘らず軸方向に変位しない、上記第一の筒
状部材20aに従動歯車32を固設している為、この従
動歯車32や上記駆動歯車33の幅を特に大きくする必
要はない。
【0019】又、本例の場合も、上記第二の筒状部材2
2aの他端部内周面にピッチ円直径がD0 である雌ねじ
29を、上記第一の筒状部材20aの先半部(図4の右
半部)の外周面にピッチ円直径がd0 である雄ねじ30
を、それぞれ形成している。本例の場合も、前述した、
回転軸1cの中心軸αと第一の筒状部材20aの中心軸
βとの偏心量δを、上記両ピッチ円直径の差の1/2
[δ{=(D0 −d0 )/2}]として、上記雄ねじ3
0と上記雌ねじ29とを、円周方向の一部のみ噛合させ
ている。本例の場合も、これら雄ねじ30と雌ねじ29
とのうちの一方が、請求項に記載したねじ溝に相当し、
他方が同じく係合溝に相当する。
2aの他端部内周面にピッチ円直径がD0 である雌ねじ
29を、上記第一の筒状部材20aの先半部(図4の右
半部)の外周面にピッチ円直径がd0 である雄ねじ30
を、それぞれ形成している。本例の場合も、前述した、
回転軸1cの中心軸αと第一の筒状部材20aの中心軸
βとの偏心量δを、上記両ピッチ円直径の差の1/2
[δ{=(D0 −d0 )/2}]として、上記雄ねじ3
0と上記雌ねじ29とを、円周方向の一部のみ噛合させ
ている。本例の場合も、これら雄ねじ30と雌ねじ29
とのうちの一方が、請求項に記載したねじ溝に相当し、
他方が同じく係合溝に相当する。
【0020】上述の様に構成する本例の無段変速機用プ
ーリ幅調整装置によりプーリ幅を変える場合には、図示
しない電動モータにより上記駆動歯車33及び従動歯車
32を介して、上記第一の筒状部材20aを回転させ
る。そして、この第一の筒状部材20aと共に上記第二
の筒状部材22aを回転させつつ、この第二の筒状部材
22aを軸方向に変位させ、この第二の筒状部材22a
に前記各玉軸受11b、11bを介して結合した前記変
位側プーリ片4cを、軸方向に変位させる。即ち、本例
の場合も、上記第一の筒状部材20aが上記第二の筒状
部材22aよりも余分に回転する分だけ、上記第二の筒
状部材22a及び玉軸受11bによりこの第二の筒状部
材22aに結合した前記変位側プーリ片4cが軸方向に
変位する。そして、前記変位側プーリ片4cを、前記回
転軸1cに対して回転する事なく軸方向に変位させて、
上記プーリ幅を変える。この様な本例の場合も、上記駆
動歯車33を回転駆動する為の電動モータとして、特に
ブレーキ付のものを使用しなくても、上記変位側プーリ
片4bを静止させて、上記プーリ幅を調整後の状態のま
まに維持できる。
ーリ幅調整装置によりプーリ幅を変える場合には、図示
しない電動モータにより上記駆動歯車33及び従動歯車
32を介して、上記第一の筒状部材20aを回転させ
る。そして、この第一の筒状部材20aと共に上記第二
の筒状部材22aを回転させつつ、この第二の筒状部材
22aを軸方向に変位させ、この第二の筒状部材22a
に前記各玉軸受11b、11bを介して結合した前記変
位側プーリ片4cを、軸方向に変位させる。即ち、本例
の場合も、上記第一の筒状部材20aが上記第二の筒状
部材22aよりも余分に回転する分だけ、上記第二の筒
状部材22a及び玉軸受11bによりこの第二の筒状部
材22aに結合した前記変位側プーリ片4cが軸方向に
変位する。そして、前記変位側プーリ片4cを、前記回
転軸1cに対して回転する事なく軸方向に変位させて、
上記プーリ幅を変える。この様な本例の場合も、上記駆
動歯車33を回転駆動する為の電動モータとして、特に
ブレーキ付のものを使用しなくても、上記変位側プーリ
片4bを静止させて、上記プーリ幅を調整後の状態のま
まに維持できる。
【0021】尚、本発明の無段変速機用プーリ幅調整装
置を構成して変位側プーリ片を軸方向に亙り変位させる
為のアクチュエータとしては、前述した第1例及び上述
した第2例の構造を含め、次の〜の様な態様が考え
られる。 第一の筒状部材の一部外周面に雄ねじを、第二の筒
状部材の一部内周面に雌ねじを、それぞれ形成すると共
に、これら第一、第二の筒状部材同士を互いに平行に配
置して、上記雄ねじの円周方向の一部と上記雌ねじの円
周方向の一部とを互いに噛合させる。 第一の筒状部材の一部外周面に、それぞれが円周方
向に設けられた互いに平行な複数本の突条を、第二の筒
状部材の一部内周面に雌ねじを、それぞれ形成すると共
に、上記第一、第二の筒状部材同士を互いに平行に配置
して、上記突条の円周方向の一部と上記雌ねじの円周方
向の一部とを互いに噛合させる。 第一の筒状部材の一部外周面に雄ねじを、第二の筒
状部材の一部内周面にそれぞれが円周方向に設けられた
互いに平行な複数本の突条を、それぞれ形成すると共
に、上記第一、第二の筒状部材同士を互いに平行に配置
して、上記突条の円周方向の一部と上記雌ねじの円周方
向の一部とを互いに噛合させる。 上記の何れかで、雄ねじ又は雌ねじ及び突条の
ピッチを、それぞれPとし、外径側に配置した(径の大
きな)雌ねじ又は突条のピッチ円直径をD0 とした場合
に、第二の筒状部材の中心軸を、θ= tan-1{P/(π
・D0 )}で表される角度θだけ、第一の筒状部材の中
心軸に対し傾斜させる。
置を構成して変位側プーリ片を軸方向に亙り変位させる
為のアクチュエータとしては、前述した第1例及び上述
した第2例の構造を含め、次の〜の様な態様が考え
られる。 第一の筒状部材の一部外周面に雄ねじを、第二の筒
状部材の一部内周面に雌ねじを、それぞれ形成すると共
に、これら第一、第二の筒状部材同士を互いに平行に配
置して、上記雄ねじの円周方向の一部と上記雌ねじの円
周方向の一部とを互いに噛合させる。 第一の筒状部材の一部外周面に、それぞれが円周方
向に設けられた互いに平行な複数本の突条を、第二の筒
状部材の一部内周面に雌ねじを、それぞれ形成すると共
に、上記第一、第二の筒状部材同士を互いに平行に配置
して、上記突条の円周方向の一部と上記雌ねじの円周方
向の一部とを互いに噛合させる。 第一の筒状部材の一部外周面に雄ねじを、第二の筒
状部材の一部内周面にそれぞれが円周方向に設けられた
互いに平行な複数本の突条を、それぞれ形成すると共
に、上記第一、第二の筒状部材同士を互いに平行に配置
して、上記突条の円周方向の一部と上記雌ねじの円周方
向の一部とを互いに噛合させる。 上記の何れかで、雄ねじ又は雌ねじ及び突条の
ピッチを、それぞれPとし、外径側に配置した(径の大
きな)雌ねじ又は突条のピッチ円直径をD0 とした場合
に、第二の筒状部材の中心軸を、θ= tan-1{P/(π
・D0 )}で表される角度θだけ、第一の筒状部材の中
心軸に対し傾斜させる。
【0022】図5は、このうちのに対応する、本発明
の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、
第一の筒状部材20bの外周面に、それぞれが円周方向
に設けられた互いに平行な複数本の突条34、34を、
互いに等間隔に(等ピッチで)形成し、これら各突条3
4、34を、請求項に記載した係合溝としている。尚、
これら各突条34、34のピッチPは、第二の筒状部材
22bの内周面に形成した雌ねじ29aのピッチPと同
じにしている。
の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、
第一の筒状部材20bの外周面に、それぞれが円周方向
に設けられた互いに平行な複数本の突条34、34を、
互いに等間隔に(等ピッチで)形成し、これら各突条3
4、34を、請求項に記載した係合溝としている。尚、
これら各突条34、34のピッチPは、第二の筒状部材
22bの内周面に形成した雌ねじ29aのピッチPと同
じにしている。
【0023】上述の様な本例の構造の場合も、上記第
一、第二の筒状部材20b、22bのうちの何れかを回
転駆動すると、これら両筒状部材20b、22bが同方
向に回転しつつ、このうちの第二の筒状部材22bが軸
方向に変位する。特に、本例の場合には、第一の筒状部
材20bの外周面に雄ねじを形成した第1〜2例の場合
に比べて、この第一の筒状部材20bが1回転する毎
の、上記第二の筒状部材22bの軸方向に亙る変位量が
多くなる。即ち、本例の場合には、この第二の筒状部材
22bが1回転する毎にこの第二の筒状部材22bが、
軸方向にP分、変位する。その他の構成及び作用は、前
述した第1〜2例の何れかと同様であるから、同等部分
に関する図示並びに説明は省略する。
一、第二の筒状部材20b、22bのうちの何れかを回
転駆動すると、これら両筒状部材20b、22bが同方
向に回転しつつ、このうちの第二の筒状部材22bが軸
方向に変位する。特に、本例の場合には、第一の筒状部
材20bの外周面に雄ねじを形成した第1〜2例の場合
に比べて、この第一の筒状部材20bが1回転する毎
の、上記第二の筒状部材22bの軸方向に亙る変位量が
多くなる。即ち、本例の場合には、この第二の筒状部材
22bが1回転する毎にこの第二の筒状部材22bが、
軸方向にP分、変位する。その他の構成及び作用は、前
述した第1〜2例の何れかと同様であるから、同等部分
に関する図示並びに説明は省略する。
【0024】次に、図6は、前述したに対応する、本
発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合
も、上述した第3例の場合と同様に、第一の筒状部材2
0bの外周面に互いに平行な複数本の突条34、34を
互いに等間隔に形成して、この第一の筒状部材20bの
外周面に係合溝を形成している。特に、本例の場合に
は、上記第一の筒状部材20bの中心軸βを、第二の筒
状部材22bの中心軸αに対し、角度θだけ傾斜させて
いる。この傾斜角度θは、この第二の筒状部材22bの
内周面に形成した雌ねじ29a及び上記第一の筒状部材
20bの外周面に形成した突条34、34のピッチをP
とし、上記雌ねじ29aのピッチ円直径をD 0 とした場
合に、θ= tan-1{P/(π・D0 )}とする。この様
な本例の場合も、上記第一、第二の筒状部材20b、2
2bのうちの何れかを回転させると、このうちの第二の
筒状部材22bが、回転しつつ軸方向に変位する。第一
の筒状部材20bを傾斜させた点以外の構成及び作用
は、上述した第3例の場合と同様である。
発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合
も、上述した第3例の場合と同様に、第一の筒状部材2
0bの外周面に互いに平行な複数本の突条34、34を
互いに等間隔に形成して、この第一の筒状部材20bの
外周面に係合溝を形成している。特に、本例の場合に
は、上記第一の筒状部材20bの中心軸βを、第二の筒
状部材22bの中心軸αに対し、角度θだけ傾斜させて
いる。この傾斜角度θは、この第二の筒状部材22bの
内周面に形成した雌ねじ29a及び上記第一の筒状部材
20bの外周面に形成した突条34、34のピッチをP
とし、上記雌ねじ29aのピッチ円直径をD 0 とした場
合に、θ= tan-1{P/(π・D0 )}とする。この様
な本例の場合も、上記第一、第二の筒状部材20b、2
2bのうちの何れかを回転させると、このうちの第二の
筒状部材22bが、回転しつつ軸方向に変位する。第一
の筒状部材20bを傾斜させた点以外の構成及び作用
は、上述した第3例の場合と同様である。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、小型で効率が良い無段変速機用プーリ幅調
整装置を実現して、各種用途に使用するベルト型の無段
変速機の小型軽量化と省エネルギ化とを図れる。
用するので、小型で効率が良い無段変速機用プーリ幅調
整装置を実現して、各種用途に使用するベルト型の無段
変速機の小型軽量化と省エネルギ化とを図れる。
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面
図。
図。
【図2】一部を省略して示す、図1のA−A断面図。
【図3】一部を省略して示す、図2のB−B断面図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例を示す要部断面
図。
図。
【図5】本発明の実施の形態の第3例を示す、部分略断
面図。
面図。
【図6】同第4例を示す、部分略断面図。
【図7】従来構造の第1例を示す要部断面図。
【図8】同第2例を示す要部断面図。
1、1a、1b、1c 回転軸 2、2a、2b、2c 固定側プーリ片 3 止めねじ 4、4a、4b、4c 変位側プーリ片 5 枢軸 6 調整レバー 7 スリーブ 8 玉軸受 9 無端ベルト 10 回転筒 11、11a、11b 玉軸受 12 雌ねじ 13 固定筒 14 雄ねじ 15 従動ギヤ 16 駆動軸 17 駆動ギヤ 18、18a 変速機ケース 19 玉軸受 20、20a、20b 第一の筒状部材 21、21a 玉軸受 22、22a、22b 第二の筒状部材 23 キー 24 キー溝 25、25a 円筒部 26 ウェームホイール歯 27 電動モータ 28 ウォーム 29、29a 雌ねじ 30 雄ねじ 31 鍔部 32 従動歯車 33 駆動歯車 34 突条
Claims (1)
- 【請求項1】 無端ベルトの一部を掛け渡したプーリの
幅を変える事により駆動軸と従動軸との間の変速比を変
える無段変速機に組み込んで、上記プーリの幅を変える
為に、このプーリを、回転軸の周囲にこの回転軸の軸方
向に関する変位を阻止した状態でこの回転軸と同期した
回転を自在として支持された固定側プーリ片と、この回
転軸の軸方向に亙る変位及びこの回転軸と同期した回転
を自在として支持された変位側プーリ片と、この変位側
プーリ片を上記回転軸の軸方向に亙り変位させる為のア
クチュエータとから構成した無段変速機用プーリ幅調整
装置に於いて、このアクチュエータは、固定の部分に対
して回転のみ自在に支持された第一の筒状部材と、この
筒状部材と異なる直径を有し、上記変位側プーリに対し
この変位側プーリに対する回転のみ自在に、且つ上記第
一の筒状部材に対し偏心した状態で支持された第二の筒
状部材と、これら第一、第二の筒状部材の周面のうちで
互いに対向する1対の周面のうちの少なくとも一方の周
面に形成された螺旋状のねじ溝と、上記第一、第二の筒
状部材の周面のうちで互いに対向する1対の周面のうち
の他方の周面に円周方向に亙って形成された、上記ねじ
溝と同じピッチを有する係合溝と、第一、第二の筒状部
材のうちの一方の筒状部材を回転駆動する為のモータと
を備え、上記ねじ溝の円周方向の一部と上記係合溝の円
周方向の一部とを互いに噛合させたものである事を特徴
とする無段変速機用プーリ幅調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06341399A JP3692821B2 (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 無段変速機用プーリ幅調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06341399A JP3692821B2 (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 無段変速機用プーリ幅調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000257683A true JP2000257683A (ja) | 2000-09-19 |
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Family
ID=13228591
Family Applications (1)
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