JP2009012597A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却用熱交換器および加熱用熱交換器の下流側に送風機が配置された車両用空調装置において、フェイス開口部から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部から車室内へ吹き出される空調風との温度差を充分に確保する
【解決手段】スクロールケーシング21b、22bのうち、最下流部の流出口21d、22dから流出する空気の平均温度よりも低い温度の低温空気が通過する部位の近傍に、低温空気を流出させる低温側流出口21e、22eを形成し、この低温側流出口21e、22eから流出した低温空気をフェイス開口部27側へ導く低温側空気通路23を設ける。これにより、フェイス開口部から車室内へ吹き出される空調風の温度を、フット開口部から車室内へ吹き出される空調風の温度よりも低くする。
【選択図】図1
【解決手段】スクロールケーシング21b、22bのうち、最下流部の流出口21d、22dから流出する空気の平均温度よりも低い温度の低温空気が通過する部位の近傍に、低温空気を流出させる低温側流出口21e、22eを形成し、この低温側流出口21e、22eから流出した低温空気をフェイス開口部27側へ導く低温側空気通路23を設ける。これにより、フェイス開口部から車室内へ吹き出される空調風の温度を、フット開口部から車室内へ吹き出される空調風の温度よりも低くする。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷却用熱交換器および加熱用熱交換器の下流側に送風機が配置された車両用空調装置に関する。
従来、冷却用熱交換器である蒸発器にて冷却された冷風と、加熱用熱交換器であるヒータコアにて加熱された温風との混合割合を調整して、車室内へ送風される空調風の温度を調整するエアミックス方式の車両用空調装置が知られている。
さらに、この種のエアミックス方式の車両用空調装置には、蒸発器およびヒータコアの下流側に車室内へ空調風を送風する送風機が配置された、いわゆる吸い込み型レイアウトのものがある。
この吸い込み型レイアウトの車両用空調装置では、冷風および温風が送風機内で混合されるため、送風機から吹き出される送風空気の温度分布を抑制して、例えば、乗員の顔部(上半身)側へ向けて空調風を吹き出すフェイス開口部、乗員の足元側へ向けて空調風を吹き出すフット開口部等の開口部から車室内へ均一な温度の空調風を送風できる。
その一方で、吸い込み型レイアウトの車両用空調装置では、フェイス開口部およびフット開口部から均一な温度の空調風が吹き出されるので、双方の開口部から同時に空調風を吹き出すバイレベルモードにおいて、車室内の温度分布を頭寒足熱型として、乗員の空調フィーリングを向上させることが難しい。
そこで、例えば、特許文献1の吸い込み型レイアウトの車両用空調装置では、送風機の上流側に冷風と温風とを分けて送風機へ吸入させる上流側ドア手段を配置し、さらに、送風機の下流側に送風機から吹き出された空調風を冷風と温風とに分ける下流側ドア手段を配置して、下流側ドア手段によって分けられた冷風をフェイス開口部へ導き、温風をフット開口部へ導くようにしている。
これにより、バイレベルモード時に、フェイス開口部から冷風を吹き出させ、フット開口部から温風を吹き出させるようにして、車室内の頭寒足熱型の温度分布の実現を図ろうとしている。
特開昭60−197420号公報
しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献1の車両用空調装置を実際に作動させると、バイレベルモード時に、フェイス開口部から吹き出される空調風の温度とフット開口部から吹き出される空調風の温度との温度差を充分に確保することができず、車室内の頭寒足熱型の温度分布を実現できないことがある。
その理由は、特許文献1の車両用空調装置では、単に、送風機の上流側および下流側にそれぞれドア手段を配置しているだけなので、送風機内における冷風および温風の混合状態を調整できないからである。
つまり、例えば、送風機の回転数が変化して、送風機へ吸入された冷風および温風が送風機内で充分に混合されてしまうと、送風機から吹き出される空調風を冷風と温風とに分けることができず、フェイス開口部へ導かれる空調風とフット開口部へ導かれる空調風との温度差が小さくなってしまう。
そのため、フェイス開口部から車室内へ吹き出される空調風の温度と、フット開口部から車室内へ吹き出される空調風の温度との温度差も充分に確保することができなくなり、車室内の頭寒足熱型の温度分布を実現することができなくなってしまう。
本発明は、上記点に鑑み、冷却用熱交換器および加熱用熱交換器の下流側に送風機が配置された車両用空調装置において、フェイス開口部から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部から車室内へ吹き出される空調風との温度差を充分に確保することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、ケース(11)内に配置されて、空気を冷却する冷却用熱交換器(14)と、ケース(11)内に配置されて、空気を加熱する加熱用熱交換器(15)と、冷却用熱交換器(14)および加熱用熱交換器(15)の空気流れ下流側に配置されて、車室内に向けて空気を送風する送風ファン(21a、22a)と、送風ファン(21a、22a)を収容するファンケーシング(21b、22b)と、送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部(27)と、送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部(29)とを備える車両用空調装置であって、
ファンケーシング(21b、22b)には、その内部を通過する空気流れの最下流部に送風ファン(21a、22a)から送風された空気を流出させる流出口(21d、22d)が形成され、さらに、ファンケーシング(21b、22b)のうち、流出口(21d、22d)から流出する空気の平均温度よりも低い温度の低温空気が通過する部位の近傍には、低温空気を流出させる低温側流出口(21e、22e)が形成され、低温側流出口(21e、22e)から流出した低温空気をフェイス開口部(27)側へ導く低温側空気通路(23)が形成されている車両用空調装置を第1の特徴とする。
ファンケーシング(21b、22b)には、その内部を通過する空気流れの最下流部に送風ファン(21a、22a)から送風された空気を流出させる流出口(21d、22d)が形成され、さらに、ファンケーシング(21b、22b)のうち、流出口(21d、22d)から流出する空気の平均温度よりも低い温度の低温空気が通過する部位の近傍には、低温空気を流出させる低温側流出口(21e、22e)が形成され、低温側流出口(21e、22e)から流出した低温空気をフェイス開口部(27)側へ導く低温側空気通路(23)が形成されている車両用空調装置を第1の特徴とする。
これによれば、低温側流出口(21e、22e)から流出した低温空気が、低温側空気通路(23)を介して、フェイス開口部(27)側へ導かれるので、フェイス開口部(27)から車室内へ吹き出される空調風の温度を、フット開口部(29)から車室内へ吹き出される空調風の温度よりも確実に低くできる。
従って、フェイス開口部(27)から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部(29)から車室内へ吹き出される空調風との温度差を充分に確保することができる。その結果、例えば、上述のバイレベルモード時に、車室内の頭寒足熱型の温度分布を確実に実現して、乗員の空調フィーリングを確実に向上できる。
また、上記第1の特徴の車両用空調装置において、低温側空気通路(23)は、ケース(11)の内部に形成されていてもよいし、ケース(11)の外部に配策されたダクト(31)によって形成されていてもよい。
また、本発明は、空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、ケース(11)内に配置されて、空気を冷却する冷却用熱交換器(14)と、ケース(11)内に配置されて、空気を加熱する加熱用熱交換器(15)と、冷却用熱交換器(14)および加熱用熱交換器(15)の空気流れ下流側に配置されて、車室内に向けて空気を送風する送風ファン(21a、22a)と、送風ファン(21a、22a)を収容するファンケーシング(21b、22b)と、送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部(27)と、送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部(29)とを備える車両用空調装置であって、
ファンケーシング(21b、22b)には、その内部を通過する空気流れの最下流部に送風ファン(21a、22a)から送風された空気を流出させる流出口(21d、22d)が形成され、さらに、ファンケーシング(21b、22b)のうち、流出口(21d、22d)から流出する空気の平均温度よりも高い温度の高温空気が通過する部位の近傍には、高温空気を流出させる高温側流出口(21g、22g)が形成され、高温側流出口(21g、22g)から流出した高温空気をフット開口部(29)側へ導く高温側空気通路(32)が設けられている車両用空調装置を第2の特徴とする。
ファンケーシング(21b、22b)には、その内部を通過する空気流れの最下流部に送風ファン(21a、22a)から送風された空気を流出させる流出口(21d、22d)が形成され、さらに、ファンケーシング(21b、22b)のうち、流出口(21d、22d)から流出する空気の平均温度よりも高い温度の高温空気が通過する部位の近傍には、高温空気を流出させる高温側流出口(21g、22g)が形成され、高温側流出口(21g、22g)から流出した高温空気をフット開口部(29)側へ導く高温側空気通路(32)が設けられている車両用空調装置を第2の特徴とする。
これによれば、高温側流出口(21g、22g)から流出した高温空気が、高温側空気通路(32)を介して、フット開口部(29)側へ導かれるので、フット開口部(29)から車室内へ吹き出される空調風の温度を、フェイス開口部(27)から車室内へ吹き出される空調風の温度よりも、確実に高くできる。
従って、フェイス開口部(27)から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部(29)から車室内へ吹き出される空調風との温度差を充分に確保することができる。その結果、第1の特徴の車両用空調装置と同様に、例えば、バイレベルモード時に、乗員の空調フィーリングを向上できる。
また、上記第2の特徴の車両用空調装置において、高温側空気通路(32)は、ケース(11)の内部に形成されていてもよいし、ケース(11)の外部に配策されたダクト(34)で形成されていてもよい。
また、上述の第1、2の特徴の車両用空調装置において、送風ファンは、回転軸方向から空気を吸い込む遠心ファン(21a、22a)で構成され、ファンケーシングは、遠心ファン(21a、22a)の回転方向に向かって通路断面積が徐々に拡大する渦巻き状のスクロールケーシング(21b、22b)で構成されていてもよい。
後述する実施形態で説明するように、遠心ファン(21a、22a)とスクロールケーシング(21b、22b)とを有して構成される遠心式送風機では、スクロールケーシング(21b、22b)内に形成される空気通路内に図3に示すような温度分布が生じる。
従って、上記の遠心式送風機を第1、2の特徴の車両用空調装置に適用することで、フェイス開口部(27)から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部(29)から車室内へ吹き出される空調風との温度差を、より効果的に確保することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜3により、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の断面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。なお、各図の前後上下左右の各矢印は、室内空調ユニット10の車両搭載状態における方向を示している。
図1〜3により、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の断面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。なお、各図の前後上下左右の各矢印は、室内空調ユニット10の車両搭載状態における方向を示している。
なお、この室内空調ユニット10は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側のうち、車両幅方向(左右方向)の略中央部に配置されている。また、室内空調ユニット10は、その外殻を形成するとともに、車室内へ向かって送風される室内送風空気の空気通路を形成するケース11を有している。このケース11は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。
さらに、ケース11は、車両幅方向の略中央部に車両上下方向の分割面を有しており、この分割面で左右2つの分割部に分割できる。そして、左右2つの分割部は、その内部に後述する蒸発器14、ヒータコア15等の各構成機器を収容した状態で、金属バネ、クリップ、ネジ等の締結手段によって一体に結合されている。
図1に示すように、ケース11の車両前方側かつ上方側であって、ケース11に形成された空気通路の最上流部には、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替部12が設けられている。この内外気切替部12には、ケース11内に内気を導入させる内気導入口12aおよび外気を導入させる外気導入口12bが形成されている。
さらに、内外気切替部12の内部には、内気導入口12aおよび外気導入口12bを開閉する内外気切替ドア13が回転自在に配置されている。この内外気切替ドア13は、板状のドア本体部13aの一端側に、車両幅方向に延びる回転軸13bが一体に結合された、いわゆる片持ちドアである。
そして、内外気切替部12では、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって回転軸部13bを回転させ、ドア本体部13aを回転変位させることによって、内気導入口12aおよび外気導入口12bの開口面積を連続的に調整できるようになっている。
内外気切替部12の空気流れ下流側には、蒸発器14が略上下方向(略鉛直方向)に配置されている。蒸発器14は、周知の蒸気圧縮式冷凍サイクル(図示せず)を構成する機器の1つであり、冷凍サイクル内の低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることで、室内送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。
蒸発器14の空気流れ上流側には、蒸発器14の熱交換面(コア面)の全面を覆うように、フィルタ14aが設けられている。このフィルタ14aは、内外気切替部12からケース11内へ流入した内気および外気中の粉塵等を捕捉するものである。
蒸発器14の空気流れ下流側の車両後方側かつ上方側には、ヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は、図示しないエンジン冷却水回路を循環する高温のエンジン冷却水を内部に流入させ、エンジン冷却水と蒸発器14にて冷却された冷風とを熱交換させて、冷風を再加熱する加熱用熱交換器である。
このヒータコア15も略上下方向に配置されているが、上側よりも下側が車両後方側へ若干傾斜するように配置されている。これにより、後述するエアミックスドア20の作動空間を確保している。なお、蒸発器14およびヒータコア15が略上下方向に配置されるとは、その熱交換面(コア面)が略上下方向に延びるように配置されることを意味する。
ヒータコア15の車両後方側には、ケース11に一体に形成された壁部16が配置されており、ヒータコア15と壁部16との間には、ヒータコア15にて加熱された温風が上方から下方へ流れる温風通路17が形成される。また、温風通路17の下流側には、後述する第1、2送風機21、22が配置されている。
蒸発器14の後方側であって、かつ、ヒータコア15の下方側には、冷風通路19が形成されている。この冷風通路19は、蒸発器14通過後の冷風がヒータコア15を迂回して流れるバイパス通路である。また、冷風通路19の下流側(車両後方側)には第1、2送風機21、22が配置されている。
さらに、図1に示すように、蒸発器14の直後には、ヒータコア15側へ流入させる冷風および冷風通路19側へ流入させる冷風の風量割合を調整するエアミックスドア20が配置されている。このエアミックスドア20は、車両上下方向に円弧状に湾曲して延びる板状部20aを、ギア機構20bを介して、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって板状部20aの湾曲方向に駆動変位させるスライドドアで構成されている。
より具体的には、エアミックスドア20の板状部20aを車両上方に移動(スライド)させることによって、冷風通路19側の通路開度を増加させ、ヒータコア15側の通路開度を減少させる。逆に、板状部20aを車両下方に移動(スライド)させることによって、冷風通路19側の通路開度を減少させ、ヒータコア15側の通路開度を増加させる。
そして、このエアミックスドア20の開度調整によって、第1、2送風機21、22へ吸入される冷風(矢印B1)および温風(矢印B2)の風量割合が調整され、第1、2送風機21、22から、車室内に向けて送風される室内送風空気の温度調整がなされる。つまり、エアミックスドア20は、室内送風空気の温度調整手段を構成する。
前述の如く、蒸発器14およびヒータコア15の空気流れ下流側には、図2に示すように、第1、2送風機21、22が配置されている。この第1、2送風機21、22は、車室内に向けて空気を送風するもので、これらの2つの送風機21、22の基本的構成は同一である。
まず、第1送風機21は、車両幅方向に延びる回転軸C回りに一定間隔で環状に配置された複数枚のブレードを有する周知の遠心式多翼ファン21a、および、この遠心式多翼ファン21aを収容するとともに、遠心式多翼ファン21aから流出した空気が通過する流出空気通路21cを形成するスクロールケーシング21bを有して構成される。
この遠心式多翼ファン21aは、回転軸C方向の両側から空気を吸い込む両吸込式の送風ファンである。また、スクロールケーシング21bは、流出空気通路21cの通路断面積が、遠心式多翼ファン21aの回転方向に向かって徐々に拡大する渦巻き形状のファンケーシングであり、ケース11に一体に形成されている。
さらに、スクロールケーシング21bの流出空気通路21cの空気流れ最下流部には、遠心式多翼ファン21aから送風された空気を流出させる流出口21dが形成されている。また、スクロールケーシング21bには、流出口21dから流出する空気の平均温度よりも低い温度の空気(低温空気)を流出させる低温側流出口21eが形成されている。
この低温側流出口21eは、スクロールケーシング21bのうち、低温空気が通過する部位の近傍に開口するように形成されている。このことを、図3の温度分布図に基づいて説明する。なお、図3は、第1送風機21内部を通過する空気の温度を数値解析により求め、図1と同一方向の断面での温度分布図として示したものである。
図3のうち破線ハッチングで示す領域D3は、流出口21dから流出する空気の平均温度に相当する値(具体的には、約24℃程度)の平均温度領域を示す。この領域D3に対して、実線ハッチングで示す領域D4(約37℃程度)→編み目ハッチングで示す領域D5(約50℃程度)の順で温度が高くなり、一方、点ハッチングで示す領域D2(約17℃程度)→ハッチング無し領域D1(約10℃程度)の順で温度が低くなる。
図3から明らかなように、最も温度が低くなるハッチング無し領域D1は、遠心式多翼ファン21aの車両後方側に位置している。つまり、スクロールケーシング21bの流出空気通路21cのうち、遠心式多翼ファン21aの車両後方側には、低温空気が通過する部位が存在する。そこで、本実施形態では、スクロールケーシング21bのうち、この領域D1の近傍に低温側流出口21eが形成されている。
さらに、低温側流出口21eは、図1、2に示すように、低温側空気通路23に接続されている。この低温側空気通路23は、ケース11の最後方側壁面とケース11内部に設けられた壁部24との間に形成されており、低温側流出口21eから流出した低温空気を後述するフェイス開口部27側へ導くものである。
より具体的には、低温側空気通路23は、図2の二点鎖線(仮想線)で示すように、略上下方向に延びて、低温側流出口21eから流出した低温空気を、フェイス開口部27の近傍に配置された低温空気導出口21fへ導いている。一方、第1送風機21の流出口21dから流出した空気は、壁部16と壁部24との間に形成される空気通路を下方から上方へ流れる。
第2送風機22も、第1送風機21と同様の遠心式多翼ファン22aおよびスクロールケーシング22bを有して構成される。このスクロールケーシング22bには、流出空気通路22c、流出口22dおよび低温側流出口22eが形成されている。さらに、第2送風機22の低温側流出口22eも、低温空気を低温空気導出口22fへ導く低温側空気通路23に接続されている。
また、第2送風機22の遠心式多翼ファン22aは、図2に示すように、第1送風機21の遠心式多翼ファン21aと同軸上に配置されて、第1送風機21と第2送風機22との間であって車両幅方向略中央部に配置された共通の電動モータ25から回転駆動力を伝達される。もちろん、電動モータを2つ設けて、それぞれの遠心式多翼ファン21a、22aを独立して回転駆動させるようにしてもよい。
次に、ケース11の上面部であって、車両前後方向略中央部には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車両前面窓ガラスに向けて吹き出すデフロスタ開口部26が設けられている。具体的には、このデフロスタ開口部26を通過した空気は、図示しないデフロスタダクトおよび車両計器盤上側面に設けられたデフロスタ吹出口を介して、車両前面窓ガラスの内面に向けて吹き出される。
また、ケース11の上面部であって、デフロスタ開口部26の後方には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部27が設けられている。具体的には、このフェイス開口部27を通過した空気は、図示しないフェイスダクトおよび車両計器盤乗員に向いたフェイス吹出口を介して、車室内乗員に向けて吹き出される。
さらに、図1に示すように、デフロスタ開口部26およびフェイス開口部27の直下には、デフロスタ開口部26を通過させる空調風およびフェイス開口部27を通過させる空調風の風量を調整するデフロスタ・フェイスドア28が配置されている。
このデフロスタ・フェイスドア28は、前述のエアミックスドア20と同様に、車両前後方向に円弧状に湾曲して延びる板状部28aを、ギア機構28bを介して、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって板状部28aの湾曲方向に駆動変位させるスライドドアで構成されている。
より具体的には、デフロスタ・フェイスドア28の板状部28aを車両後方に移動させることによって、デフロスタ開口部26の開度を増加させ、逆に、板状部28aを車両前方に移動させることによって、フェイス開口部27の開度を増加させることができる。
さらに、ケース11の車両幅方向両側面の上方部には、図2に示すように、第1、2送風機21、22から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部29が設けられている。具体的には、このフット開口部29を通過した空気は、図示しないフットダクトおよび車室内の乗員の足元近傍に設けられたフット吹出口を介して、車室内乗員の足元側に向けて吹き出される。
また、各フット開口部29には、フット開口部29を開閉するフットドア30が設けられている。このフットドア30は、板状のドア本体部30aの略中央部に車両前後方向に延びる回転軸部30bが一体に結合された、いわゆるバタフライドアである。そして、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって回転軸部30bを回転させ、ドア本体部30aを回転変位させることで、フット開口部29を開閉する。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。上述したエアミックスドア20、デフロスタ・フェイスドア28およびフットドア30用の各サーボモータ並びに第1、2送風機21、22用の電動モータ25等の各種アクチュエータは、図示しない空調制御装置の出力側に接続されており、空調制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
空調制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この空調制御装置は、そのROM内に空調装置制御プログラムを記憶しており、その空調装置制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された空調制御機器の作動を制御する。
空調制御装置の入力側には、外気温Tam、内気温Tr、車室内に入射する日射量Ts等の車両環境状態を検出するセンサ群、および、車両用空調装置の作動指令信号を出力する作動スイッチ、車室内目標温度Tsetを設定する温度設定スイッチ等が設けられた操作パネルが接続される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両作動状態において、作動スイッチが投入されると空調制御装置がROMに記憶している空調装置制御用プログラムを実行する。空調装置制御用プログラムが実行されると、前述のセンサ群により検出された検出信号および操作パネルの操作信号が読込まれる。そして、これらの信号に基づいて、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOが算出される。
さらに、空調制御装置は目標吹出温度TAOに基づいて、第1、2送風機21、22の回転数(送風量)、デフロスタ・フェイスドアおよびフットドアの開閉状態(吹出モード)、エアミックスドア20の目標開度等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種アクチュエータに制御信号を出力する。
そして、再び、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。
ここで、デフロスタ・フェイスドア28およびフットドア30の開閉状態(吹出モード)の制御状態について説明する。吹出モードは目標吹出温度TAOに基づいて、あらかじめ空調制御装置に記憶された制御マップを参照して決定される。本実施形態では、目標吹出温度TAOが低温域から高温域へと上昇するにつれて吹出モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切替える。
以下、各吹出モードにおけるデフロスタ・フェイスドア28およびフットドア30の開閉状態について説明する。
フェイスモードは、フェイス吹出口から乗員の顔部側に向けて空調風を吹き出すモードである。従って、フェイスモードでは、デフロスタ・フェイスドア28は、フェイス開口部27を全開する位置に回転操作され、フットドア30は、フット開口部29を全閉する位置に回転操作される。
フットモードは、フット吹出口から乗員の足元側へ向けて空調風を吹き出すモードである。従って、フットモードでは、デフロスタ・フェイスドア28は、フェイス開口部27を全閉する位置に回転操作され、フットドア30は、フット開口部29を全開する位置に回転操作される。
バイレベルモードは、フェイス吹出口から乗員の顔部側と向けて空調風を吹き出すと同時にフット吹出口から乗員の足元側に向けて空調風を吹き出すモードである。従って、バイレベルモードでは、デフロスタ・フェイスドア28は、フェイス開口部27を開く位置に回転操作され、フットドア30は、フット開口部29を開く位置に回転操作される。
なお、乗員のマニュアル操作によって吹出モードの1つとして、デフロスタモードの運転を行うこともできる。このデフロスタモードは、デフロスタ吹出口から車両窓ガラス側に向けて空調風を吹き出すモードである。従って、デフロスタモードでは、デフロスタ・フェイスドア28は、デフロスタドア24を全開する位置に回転操作される。
以上の吹出モードのうち、本実施形態では、特にバイレベルモードにおいて以下のような優れた効果を発揮できる。
車両用空調装置が作動し、空調制御装置の制御信号が出力されると、第1、2送風機21、22が作動する。そして、蒸発器14にて冷却された冷風およびヒータコア15にて加熱された温風が矢印B1、B2に示すように遠心式多翼ファン21a、22bに吸い込まれて混合され、図2の矢印Eに示すように各流出口21d、22dからフェイス開口部27およびフット開口部29へ向かって流れる。
この際、第1、2送風機21、22の低温側流出口21e、22eから流出した低温空気が、低温側空気通路23および低温空気導出口21f、22fを介して、矢印Fのように、フェイス開口部27の近傍に導かれる。
従って、フェイス開口部27から車室内へ吹き出される空調風の温度を、フット開口部29から車室内へ吹き出される空調風の温度よりも確実に低くできる。そして、フェイス開口部27から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部29から車室内へ吹き出される空調風との温度差を充分に確保することができる。
その結果、上述のバイレベルモード時に、車室内の頭寒足熱型の温度分布を確実に実現して、乗員の空調フィーリングを確実に向上できる。
さらに、本実施形態では、遠心式多翼ファン21a、22aおよびスクロールケーシング21b、22bによって構成された第1、2送風機21、22を採用しているので、前述の図3で説明したように、スクロールケーシング21b、22b内の流出空気通路21c、22cを通過する空気に確実に温度分布を生じさせることができる。従って、フェイス開口部27から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部29から車室内へ吹き出される空調風との温度差を、より確実に確保することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、低温側空気通路23を、ケース11の最後方側壁面とケース11内部に設けられた壁部24との間、すなわちケース11の内部に形成しているが、本実施形態では、図4に示すように、ケース11の外部で、低温側流出口21e、22eと低温空気導出口21f、22fとをそれぞれ接続するように配策されたダクト31で低温側空気通路23を形成している。
第1実施形態では、低温側空気通路23を、ケース11の最後方側壁面とケース11内部に設けられた壁部24との間、すなわちケース11の内部に形成しているが、本実施形態では、図4に示すように、ケース11の外部で、低温側流出口21e、22eと低温空気導出口21f、22fとをそれぞれ接続するように配策されたダクト31で低温側空気通路23を形成している。
なお、図4は、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の断面図であり、図4では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。これは、以下の実施形態においても同様である。その他の構成は、第1実施形態と同様である。従って、本実施形態の車両用空調装置を作動させても、第1実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、低温側流出口21e、22eおよび低温側空気通路23を設け、低温空気を後述するフェイス開口部27側へ導いたが、本実施形態では、図5に示すように、低温側流出口21e、22eおよび低温側空気通路23を廃止して、高温側流出口21g、22gおよび高温側空気通路32を設けた例を説明する。
第1実施形態では、低温側流出口21e、22eおよび低温側空気通路23を設け、低温空気を後述するフェイス開口部27側へ導いたが、本実施形態では、図5に示すように、低温側流出口21e、22eおよび低温側空気通路23を廃止して、高温側流出口21g、22gおよび高温側空気通路32を設けた例を説明する。
本実施形態においても、第1、2送風機21、22の基本的構成は同様なので、第1送風機21を例に説明する。本実施形態のスクロールケーシング21bには、流出口21dから流出する空気の平均温度よりも高い温度の空気(高温空気)を流出させる高温側流出口21gが形成されている。この高温側流出口21gは、スクロールケーシング21bのうち、高温空気が通過する部位の近傍に開口するように形成されている。
具体的には、前述の図3の温度分布図に示すように、平均温度領域である領域D3に対して温度の高い領域D4(約37℃程度)は、遠心式多翼ファン21aの車両下方側に位置している。つまり、スクロールケーシング21bの流出空気通路21cのうち、遠心式多翼ファン21aの車両下方側には、高温空気が通過する部位が存在する。
そこで、本実施形態では、スクロールケーシング21bのうち、この領域D4の近傍に高温側流出口21gが形成されている。
さらに、高温側流出口21gは、図5に示すように、高温側空気通路32に連通している。この高温側空気通路32は、ケース11の最後方側壁面とケース11内部に設けられた壁部33との間に形成されており、高温側流出口21gから流出した高温空気をフット開口部29側へ導くものである。
より具体的には、高温側空気通路32は、第1実施形態の低温側空気通路23と同様に、略上下方向に延びて、高温側流出口21gから流出した高温空気を、フット開口部29の近傍に配置された高温空気導出口21hへ導いている。なお、第1送風機21の流出口21dから流出した空気は、壁部16と壁部33との間に形成される空気通路を下方から上方へ流れる。
また、第2送風機22のスクロールケーシング22bにも、第1送風機21と同様の高温側流出口22gが形成され、この高温側流出口22gにも、高温空気を高温空気導出口22hへ導く高温側空気通路32が接続されている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態の車両用空調装置を作動させると、第1実施形態と同様に、蒸発器14にて冷却された冷風およびヒータコア15にて加熱された温風が遠心式多翼ファン21a、22bに吸い込まれて混合され、各流出口21d、22dからフェイス開口部27およびフット開口部29へ向かって流れる。
この際、第1、2送風機21、22の高温側流出口21g、22gから流出した高温空気が矢印Gのように流れ、高温側空気通路32および高温空気導出口21h、22hを介して、フット開口部29の近傍に導かれる。
従って、フット開口部29から車室内へ吹き出される空調風の温度を、フェイス開口部27から車室内へ吹き出される空調風の温度よりも確実に高くできる。そして、フェイス開口部27から車室内へ吹き出される空調風とフット開口部29から車室内へ吹き出される空調風との温度差を充分に確保することができる。
その結果、第1実施形態と同様に、バイレベルモード時に、車室内の頭寒足熱型の温度分布を確実に実現して、乗員の空調フィーリングを確実に向上できる。
(第4実施形態)
第3実施形態では、高温側空気通路32を、ケース11の最後方側壁面とケース11内部に設けられた壁部33との間、すなわちケース11の内部に形成しているが、本実施形態では、図6に示すように、ケース11の外部で、高温側流出口21g、22gと高温空気導出口21h、22hとをそれぞれ接続するように配策されたダクト34で高温側空気通路32を形成している。
第3実施形態では、高温側空気通路32を、ケース11の最後方側壁面とケース11内部に設けられた壁部33との間、すなわちケース11の内部に形成しているが、本実施形態では、図6に示すように、ケース11の外部で、高温側流出口21g、22gと高温空気導出口21h、22hとをそれぞれ接続するように配策されたダクト34で高温側空気通路32を形成している。
なお、図6は、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の断面図である。その他の構成は、第3実施形態と同様である。従って、本実施形態の車両用空調装置を作動させても、第3実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
第1実施形態では、第1、2送風機21、22として、両吸込式の遠心式多翼ファン21a、22aを採用したが、本実施形態では、図7に示すように、片吸込式の遠心式多翼ファン21a’、22a’を採用している。なお、図7は、図1のA−A断面図に対応する断面図で、第1、2送風機21、22が配置される箇所の周辺部分のみを図示している。
第1実施形態では、第1、2送風機21、22として、両吸込式の遠心式多翼ファン21a、22aを採用したが、本実施形態では、図7に示すように、片吸込式の遠心式多翼ファン21a’、22a’を採用している。なお、図7は、図1のA−A断面図に対応する断面図で、第1、2送風機21、22が配置される箇所の周辺部分のみを図示している。
従って、蒸発器14にて冷却された冷風およびヒータコア15にて加熱された温風は、矢印H方向に流れて、各遠心式多翼ファン21a’、22a’に吸い込まれる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。このような構成であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。もちろん、本実施形態のように片吸込式の遠心式多翼ファン21a’、22a’を第2〜4実施形態に適用してもよい。
(第6実施形態)
本実施形態では、図8に示すように、第2送風機22を廃止して、第1送風機21(以下、単に、送風機21と記載する。)のみを採用した例を説明する。なお、図8は、図1のA−A断面図に対応する断面図で、送風機21が配置される箇所の周辺部分のみを図示している。
本実施形態では、図8に示すように、第2送風機22を廃止して、第1送風機21(以下、単に、送風機21と記載する。)のみを採用した例を説明する。なお、図8は、図1のA−A断面図に対応する断面図で、送風機21が配置される箇所の周辺部分のみを図示している。
この送風機21の遠心式多翼ファン21aは、車両幅方向略中央部に配置され、第1実施形態と同等の送風量を確保できるように、第1実施形態に対して車両幅方向のブレード長さが長くなっている。また、本実施形態では、電動モータ25を車両幅方向一端側に配置している。
従って、蒸発器14にて冷却された冷風およびヒータコア15にて加熱された温風は、矢印I方向に流れて、遠心式多翼ファン35aに吸い込まれる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
このような構成であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。もちろん、第2〜4実施形態において、本実施形態のように送風機21のみとしてもよい。
(第7実施形態)
第6実施形態では、送風機21として、両吸込式の遠心式多翼ファン21aを採用したが、本実施形態では、図9に示すように、片吸込式の遠心式多翼ファン21a’を採用している。なお、図9は、図1のA−A断面図に対応する断面図で、送風機21が配置される箇所の周辺部分のみを図示している。
第6実施形態では、送風機21として、両吸込式の遠心式多翼ファン21aを採用したが、本実施形態では、図9に示すように、片吸込式の遠心式多翼ファン21a’を採用している。なお、図9は、図1のA−A断面図に対応する断面図で、送風機21が配置される箇所の周辺部分のみを図示している。
従って、蒸発器14にて冷却された冷風およびヒータコア15にて加熱された温風は、矢印J方向に流れて、遠心式多翼ファン21a’に吸い込まれる。その他の構成は、第6実施形態と同様である。
このような構成であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。もちろん、第2〜4実施形態において、本実施形態のように送風機21のみとしてもよい。
(他の実施形態)
上述の各実施形態では、遠心式多翼ファンとスクロールケーシングとによって構成された遠心式送風機を採用しているが、送風機の形式はこれに限定されない。すなわち、冷風と温風とを吸い込み、流出口から流出させるまでに、ファンケーシングの空気通路内に温度分布を生じるであれば、他の形式の送風機であっても採用できる。
上述の各実施形態では、遠心式多翼ファンとスクロールケーシングとによって構成された遠心式送風機を採用しているが、送風機の形式はこれに限定されない。すなわち、冷風と温風とを吸い込み、流出口から流出させるまでに、ファンケーシングの空気通路内に温度分布を生じるであれば、他の形式の送風機であっても採用できる。
第1〜4、6実施形態のように、C方向の両側から空気を吸い込む両吸込式の遠心式多翼ファンを採用する場合は、遠心式多翼ファンの内部空間をボス部によって、回転軸Cに対して垂直に仕切って第1ファン部および第2ファン部に分割し、第1、2ファン部に、それぞれ低温側流出口あるいは高温側流出口を設けてもよい。
11…ケース、14…蒸発器、15…ヒータコア、18…温風ガイド部材、
21a、22a、21a’、22a’…遠心式多翼ファン、
21b、22b…スクロールケーシング、21d、22d…流出口、
21e、21e…低温側流出口、21g、22g…高温側流出口、
23…低温側空気通路、27…フェイス開口部、29…フット開口部、
32…高温側空気通路。
21a、22a、21a’、22a’…遠心式多翼ファン、
21b、22b…スクロールケーシング、21d、22d…流出口、
21e、21e…低温側流出口、21g、22g…高温側流出口、
23…低温側空気通路、27…フェイス開口部、29…フット開口部、
32…高温側空気通路。
Claims (7)
- 空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、
前記ケース(11)内に配置されて、前記空気を冷却する冷却用熱交換器(14)と、
前記ケース(11)内に配置されて、前記空気を加熱する加熱用熱交換器(15)と、
前記冷却用熱交換器(14)および前記加熱用熱交換器(15)の空気流れ下流側に配置されて、車室内に向けて前記空気を送風する送風ファン(21a、22a)と、
前記送風ファン(21a、22a)を収容するファンケーシング(21b、22b)と、
前記送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部(27)と、
前記送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部(29)とを備える車両用空調装置であって、
前記ファンケーシング(21b、22b)には、その内部を通過する空気流れの最下流部に前記送風ファン(21a、22a)から送風された空気を流出させる流出口(21d、22d)が形成され、
さらに、前記ファンケーシング(21b、22b)のうち、前記流出口(21d、22d)から流出する空気の平均温度よりも低い温度の低温空気が通過する部位の近傍には、前記低温空気を流出させる低温側流出口(21e、22e)が形成され、
前記低温側流出口(21e、22e)から流出した低温空気を前記フェイス開口部(27)側へ導く低温側空気通路(23)が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記低温側空気通路(23)は、前記ケース(11)の内部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記低温側空気通路(23)は、前記ケース(11)の外部に配策されたダクト(31)で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、
前記ケース(11)内に配置されて、前記空気を冷却する冷却用熱交換器(14)と、
前記ケース(11)内に配置されて、前記空気を加熱する加熱用熱交換器(15)と、
前記冷却用熱交換器(14)および前記加熱用熱交換器(15)の空気流れ下流側に配置されて、車室内に向けて前記空気を送風する送風ファン(21a、22a)と、
前記送風ファン(21a、22a)を収容するファンケーシング(21b、22b)と、
前記送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部(27)と、
前記送風ファン(21a、22a)から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部(29)とを備える車両用空調装置であって、
前記ファンケーシング(21b、22b)には、その内部を通過する空気流れの最下流部に前記送風ファン(21a、22a)から送風された空気を流出させる流出口(21d、22d)が形成され、
さらに、前記ファンケーシング(21b、22b)のうち、前記流出口(21d、22d)から流出する空気の平均温度よりも高い温度の高温空気が通過する部位の近傍には、前記高温空気を流出させる高温側流出口(21g、22g)が形成され、
前記高温側流出口(21g、22g)から流出した高温空気を前記フット開口部(29)側へ導く高温側空気通路(32)が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記高温側空気通路(32)は、前記ケース(11)の内部に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
- 前記高温側空気通路(32)は、前記ケース(11)の外部に配策されたダクト(34)で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
- 前記送風ファンは、回転軸方向から空気を吸い込む遠心ファン(21a、22a)で構成され、
前記ファンケーシングは、前記遠心ファン(21a、22a)の回転方向に向かって通路断面積が徐々に拡大する渦巻き状のスクロールケーシング(21b、22b)で構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007176188A JP2009012597A (ja) | 2007-07-04 | 2007-07-04 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007176188A JP2009012597A (ja) | 2007-07-04 | 2007-07-04 | 車両用空調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009012597A true JP2009012597A (ja) | 2009-01-22 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007176188A Withdrawn JP2009012597A (ja) | 2007-07-04 | 2007-07-04 | 車両用空調装置 |
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-
2007
- 2007-07-04 JP JP2007176188A patent/JP2009012597A/ja not_active Withdrawn
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