JP2009012218A - ビードセット装置及びタイヤ成型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成型ドラム上のタイヤ構成部材にビードを配置するビードセット装置の部品を交換せずにビードの幅等に応じた適切な保持を可能にする。
【解決手段】ビードセット装置のビード15を保持するビードセットリング31を、ビード15の周方向に沿って配置された複数の支持部材32及び当接部材33から構成する。支持部材32により内周側から支持されるビード15の幅方向外側部に当接部材33を当接させ、ビード15の幅方向の動きを規制し、かつビード15の支持部材32上における幅方向位置を規定する。当接部材33を支持部材32に、起立状態と倒れた状態との間で状態変更可能に連結し、ビード15の幅等に応じて当接部材33を状態変更させてビード15との当接位置を変更し、各ビード15A、15Bを、それぞれに適した状態で支持部材32により支持する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、成型ドラムの外面にタイヤ構成部材を配置してグリーンタイヤ(生タイヤ)を成型するタイヤ成型装置及び、その際に、タイヤ構成部材の端部側の所定位置にビード(ビードコア)を配置するビードセット装置に関し、特に、種類や幅等の異なるビードを適切に保持して配置可能なビードセット装置及び、このビードセット装置を備えたタイヤ成型装置に関する。
空気入りタイヤは、一般に、カーカスプライやビード等の複数の部材から構成され、これら各タイヤ構成部材を組み合わせてグリーンタイヤを成型し、加硫成型して所定形状に製造される。このグリーンタイヤの成型工程では、従来、成型ドラムを用いたタイヤ成型装置が広く使用されている。このタイヤ成型装置では、通常、グリーンタイヤは、成型ドラムの外面にカーカスプライ等のタイヤ構成部材を順次巻き付けて配置し、その両端部から略環状のビードを外周側に配置する等して成型される。
ところが、建設車両用ラジアルタイヤ等、製造するタイヤの種類やサイズ、或いはその構造等によっては、ビードの内径よりも大きい外径の成型ドラムを用いてグリーンタイヤを成型することがある。このようなタイヤ成型装置では、ビードを配置するために、成型ドラムの外周に配置したタイヤ構成部材の端部側を、一部が成型ドラムの側面部に沿うように絞り込んでビードの内径よりも小さくした後、その付近にビードを配置してグリーンタイヤを成型するのが一般的である。その際、ビードは、タイヤのユニフォーミティ等の観点から、タイヤ構成部材及び、成型ドラムに対して所定位置に正確に配置する必要があり、従来、そのための装置として、ビードを保持して成型ドラムの側面に向かって同芯状に移動させて所定位置に配置するビードセット装置が知られている(特許文献1参照)。
図5は、この従来のビードセット装置110を備えたタイヤ成型装置100の要部を模式的に示す側面図であり、成型ドラム101の軸方向の一端側(図では左側)を拡大して、その一部を断面で示している。
このタイヤ成型装置100は、図示のように、略円筒状の成型ドラム101と、その軸方向の外側(図では左側)に配置されたビードセット装置110と、を備えており、タイヤ構成部材120を絞り込み手段(図示せず)により絞り込む等して、成型ドラム101の外周面(図の上下面)から側面(図の左面)の一部まで配置する。
一方、ビードセット装置110は、ビード121を保持するための全体として略環状をなすビードセットリング111と、ビードセットリング111をドラム軸方向に沿って移動させるピストン・シリンダ機構112Pやガイド手段112G等からなる移動手段112と、を備えている。ビードセットリング111は、周方向に複数に分割等された略円弧状のセグメントからなり、それぞれ断面略L字状に形成されて、その成型ドラム101側に向かって延びる部分(支持部111S)により、ビード121を径方向内側から支持する。また、ビードセットリング111は、径方向外側に向かって突出する部分(当接部111T)を、ビード121の幅方向外側部(成型ドラム101に対向する側の逆側の側方部)に当接させて、支持部111S上におけるビード121の幅方向位置(図では左右方向位置)を規定している。これにより、ビードセットリング111は、ビード121の成型ドラム101側の幅方向内側端部(側方部の端部位置)を、支持部111Sの先端よりも成型ドラム101側に位置させて支持部111Sの外側に配置する。
このビードセット装置110でビード121を配置するときには、ビード121を保持するビードセットリング111を、移動手段112によりドラム軸方向外側から内側(図では左側から右側)に、成型ドラム101の側面部に向かって同芯状に移動させる。このようにして、ビード121の上記した支持部111Sよりも外側の部分を、成型ドラム101の側面に配置されたタイヤ構成部材120の端部120A側に当接させ、所定の力で押し付けて同位置に貼り付けて配置する。その後、支持部111Sによるビード121の支持を解除し、ビードセットリング111を逆方向に移動させて成型ドラム101から離し、ビード121の配置作業を終了する。
ここで、このビード121の配置時に、ビードセットリング111は、ビード121を成型ドラム101に対して同芯状に保持し、かつタイヤ構成部材120の所定位置に偏芯させずに配置する役割等を有する重要なものである。そのため、ビードセットリング111は、ビード121の種類(例えばテーパー付六角ビード、ノンテーパービード、多角形ビード等)や幅等に合わせて、ビード121を適切に保持(支持)できるように、それぞれに適したものを使用する必要がある。
図6は、このようなビードセットリング111の形状の例を示す断面図であり、保持する各ビード121と共に、その幅方向の断面を模式的に示している。
図6Aに示すように、一般的な幅の断面六角形状のビード121A(六角ビード)では、ビードセットリング111Aは、支持部111Sの幅(その先端STから当接部111Tの配置位置までの距離)が保持するビード121Aの幅に合わせて形成され、その先端STが、ビード121Aの径方向内側部(内径面)の中心線を越えた位置(図では右側端に近い位置)に配置される。これにより、ビード121Aの内径面を適切な範囲に亘って支持して安定かつ確実に保持するとともに、ビード121Aの成型ドラム2側の端部(図では右側端部)を支持部111Sの先端STの外側に配置し、そのタイヤ構成部材120への押し付けを可能にしている。
一方、このビード121Aに対し、例えば超大型の一部サイズの建設車両用ラジアルタイヤ等では、図6Bに示すように、より幅が広い断面六角形状で、かつ幅方向に対して傾斜したビード121B(テーパー付六角ビード)が使用されている。
ところが、この幅広なビード121Bを、幅狭なビード121A用のビードセットリング111A(図6A参照)により保持すると、ビード121B(図6B参照)の支持部111Sにより支持される範囲が狭くなり、その先端STよりも外側に位置する部分も多くなるため、支持されるビード121Bが不安定になって位置ずれ等が生じ易くなる。そのため、このように保持したビード121Bでは、その周方向に沿って、ビードセットリング111A上での幅方向位置(図の左右方向位置)にばらつき(図6Bの点線参照)が生じる結果、ビード121Bのタイヤ構成部材120への配置位置もずれて、タイヤ構成部材120に対して偏芯等して配置される恐れがある。また、この偏芯に伴い、両側のビード121B間におけるカーカスプライ内のコードパスが周方向で不均一化する恐れもある。
これら各問題に対しては、図6Cに示すように、ビード121Bの幅に合わせてビードセットリング111Bの支持部111Sの幅を広く形成し、ビード121Bの内径面の幅方向内側角部121K(図では右下角部)を支持部111S上に位置させることで、対処することができる。このようにすることで、支持部111Sのビード121Bを支持するための面積が増加するとともに、ビード121Bの内径面の全体及び、そのタイヤ構成部材120に当接させる端部側を除いた略全体がビードセットリング111B内に配置されるため、ビード121Bを適切かつ安定して支持することができる。従って、このビードセットリング111Bによれば、ビード121Bを確実に保持して位置ずれ等を防止でき、上記した周方向のばらつき及び偏芯の発生を抑制することができる。
ただし、この幅広なビードセットリング111Bで幅狭なビード121A(図6A参照)を保持すると、図6Dに示すように、ビード121Aの全体が支持部111S内に配置されて、支持部111Sの先端STが、ビード121Aの側方側の端部(図では右側角部)に対して、成型ドラム2側(図では右側)に位置することになる。そのため、このように保持したビード121Aでは、タイヤ構成部材120への配置時に、支持部111Sの先端STがタイヤ構成部材120に当接してしまい、ビード121Aのタイヤ構成部材120への押し付け及び配置ができず、或いは、ビード121Aが所定位置からずれた位置に配置されて偏芯等する恐れがある。
以上のように、各ビード121に適したビードセットリング111を使用せずにビード121の配置を行うと、その配置精度や配置位置の正確性が低下して偏芯や位置ずれ、又はコードパスの不均一化等が発生する結果、タイヤのユニフォーミティが低下し易くなる。これに伴い、タイヤ半径方向の不均一性を示すRRO(Radial Run Out)が低下して、転動時(車両走行時)のタイヤの騒音や振動が大きくなり、或いは乗り心地性が低下する等、タイヤ性能が低下する恐れもある。
従って、ビードセットリング111は、各ビード121の種類や幅等に応じて適切なものを使用する必要があり、配置するビード121の変更等毎に、ビードセット装置110(図5参照)から取り外して、他のものに交換する必要がある。しかしながら、この場合には、交換作業に多大な手間や労力、及び時間が必要であるとともに、ビード121の種類等毎にビードセットリング111を予め準備する必要もあり、タイヤの成型や製造の生産性が低下するという問題が生じる。
また、このようにしてビード121を配置するタイヤ成型装置100は、一般に大型のものが多く、ビードセット装置110及びビードセットリング111も大きくなる傾向がある。従って、このようなタイヤ成型装置100では、ビードセットリング111及びその周辺部品の重量も重く、その交換作業には極めて長時間(例えば4時間程度)を要するため、ビード121の変更等毎に、ビードセットリング111を交換するのは実際には困難であり、生産性及びタイヤ性能の両観点から対策を図る必要がある。
特開平8−90676号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、ビードを保持してタイヤ構成部材の端部側に配置するビードセット装置の部品を交換することなく配置するビードに応じた保持を可能にし、生産性の低下を抑制しつつビードの配置精度及びタイヤのユニフォーミティを高めて、タイヤ性能を向上させることである。
請求項1の発明は、成型ドラムの外面に配置され、端部側が前記成型ドラムの外径よりも小径な小径部に形成されたタイヤ構成部材の前記端部側にビードを配置するビードセット装置であって、前記ビードを保持して前記タイヤ構成部材の小径部の径方向外側をドラム軸方向外側から内側に向かって移動させるビード保持移動手段を備え、該ビード保持移動手段は、前記ビードを径方向内側から支持する支持部材と、該支持部材により支持される前記ビードの幅方向外側部に当接して該ビードの前記支持部材上での幅方向の位置を規定するとともに、前記支持部材上における前記ビードとの当接位置を変更して該ビードに対する前記幅方向の規定位置を変更可能な当接部材と、を有し、前記配置するビードに応じて前記当接部材の前記当接位置を変更して前記支持部材により前記ビードを支持することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたビードセット装置において、前記当接部材は、一端側が前記支持部材に回転可能に支持され、該一端側を中心に、前記支持部材の前記ビードの支持部に対して起立した第1の状態と、該支持部側に倒れた第2の状態との間で回転し、該第1及び第2の状態間で前記ビードと当接する面を変化させて前記ビードとの当接位置を変更することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載されたビードセット装置において、前記支持部材が、前記ビードの周方向に沿って配置された複数のセグメントからなり、該セグメントのそれぞれに前記当接部材が設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載されたビードセット装置において、前記当接部材を駆動して前記ビードとの当接位置を変更させる駆動手段を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載されたビードセット装置において、前記支持部材に、前記当接部材が前記第1の状態にあるときに前記ビードの幅方向外側部に前記当接部材と共に当接する突部を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、タイヤ構成部材を組み合わせてグリーンタイヤを成型するタイヤ成型装置であって、前記タイヤ構成部材が外面に配置される成型ドラムと、該成型ドラムの外面に配置された前記タイヤ構成部材の端部側を前記成型ドラムの外径よりも小径な小径部に形成する手段と、前記タイヤ構成部材の前記端部側にビードを配置する請求項1ないし5のいずれかに記載されたビードセット装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ビードを保持してタイヤ構成部材の端部側に配置するビードセット装置の部品を交換することなく配置するビードに応じた保持が可能となり、生産性の低下を抑制しつつビードの配置精度及びタイヤのユニフォーミティを高めて、タイヤ性能を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のタイヤ成型装置1の要部を模式的に示す側面図であり、成型ドラム2の軸方向の一端側(図では左側)を拡大して、その一部を断面で示している。また、図1A〜1Cにより、ビード15を配置するときの装置各部等の各状態を順に示している。
なお、このタイヤ成型装置1は、タイヤ構成部材を組み合わせてグリーンタイヤを成型し、例えば建設車両用ラジアルタイヤ等の空気入りタイヤを製造するためのものであり、ここでは、いわゆるタイヤ成型工程の第1段階(第1ステージ)を行うための1ST(ファースト)成型装置を例に採り説明する。また、図では、タイヤ成型装置1の一端側のみ示すが、他端側(図では右側)も同様に、成型ドラム2の軸方向中央面を挟んで略対称に構成されており、以下では、この一端側のみ説明する。
このタイヤ成型装置1は、図1Aに示すように、軸線周りに回転可能な成型ドラム2と、その軸方向の外側(図では左側)に配置された、タイヤ構成部材10の絞り込み手段20及び、ビード15をタイヤ構成部材10の外面側に打ち込んでセットし、所定位置に配置するビードセット装置30と、を備えている。
成型ドラム2は、その外周面(図では上下面)と側面(図では左面)とが、円弧状等の凸曲面状の縁部2Aを挟んで滑らかに接続された略円筒状をなし、外周部が拡径及び縮径して所定の外径間に亘って拡縮可能に構成されている。また、成型ドラム2は、回転駆動手段(図示せず)により駆動されて軸線周りに回転し、その外面に、インナーライナやカーカスプライ等のタイヤ構成部材10を順次巻回して積層する。タイヤ成型装置1は、このように成型ドラム2の外面にタイヤ構成部材10を配置して略円筒状のバンドを形成するとともに、その幅方向外側端を含む端部11側を、成型ドラム2の縁部2Aから所定長さはみ出すように配置する。
ここで、本実施形態では、グリーンタイヤの成型に使用する略環状のビード15の内径が、成型ドラム2の外周面に配置されるタイヤ構成部材10及び成型ドラム2の外径よりも小径に形成されており、そのようなビード15をビードセット装置30によりタイヤ構成部材10の外面側に配置する。そのため、このタイヤ成型装置1では、成型ドラム2の縁部2Aからはみ出したタイヤ構成部材10の端部11側を、絞り込み手段20により、成型ドラム2の外径よりも小さくなるように絞り込む。
即ち、絞り込み手段20は、成型ドラム2の外面に配置されたタイヤ構成部材10の端部11側を径方向内側に絞り込み、他の部分よりも小さな断面略円形状や、部分的に変形した全体として断面略円形をなす形状等、成型ドラム2の外周面側部分の外径よりも小さな外面形状(本発明では小径部という)に変形させて、成型ドラム2の外径よりも小径な小径部に形成するための手段である。本実施形態のタイヤ成型装置1では、この絞り込み手段20を、略環状の支持リング21及び、その周方向に略等間隔で配置された複数の羽根22等から構成している。
支持リング21は、外径が成型ドラム2の外径及びビード15の内径よりも小径な略環状に形成され、ピストン・シリンダ機構等からなる駆動手段(図示せず)により、成型ドラム2と同芯に、その軸方向の内外方向(図では左右方向)に移動する。複数の羽根22は、上記したタイヤ構成部材10の端部11側を絞り込むための略板状の絞込部材であり、それぞれ、一端側(図では左側)の支持端22Aが支持リング21の外周側に回動可能に支持されている。
また、これら複数の羽根22は、それぞれ支持リング21から成型ドラム2の位置する側へ向かって略直線状に延びるように配列され、かつ、その他端側(図では右側の自由端側)の揺動端22Bが、支持端22Aを中心に径方向の内外方向(図では上下方向)に揺動可能になっている。この揺動により、複数の羽根22は、それぞれの揺動端22Bを拡開させて全体として略放射状をなす状態(図1A参照)と、揺動端22Bを縮閉させて全体として略円筒状をなす状態(図1C参照)との間で拡縮変位する。加えて、これら複数の羽根22は、例えば、それぞれを径方向外側に向かって付勢するスプリング等の弾性部材等からなる拡開手段(図示せず)を有し、これにより略放射状に拡開した状態から、後述するビードセット装置30によるビード15の配置に連動して、略円筒状に縮閉した状態に変位してタイヤ構成部材10の端部11側を絞り込んで変形させる。
ビードセット装置30は、略環状のビード15を保持して、タイヤ構成部材10の幅方向外側端(図では左側端)よりもドラム軸方向外側(図1A参照)の所定位置に配置し、その位置から上記したタイヤ構成部材10の端部11側に形成した小径部の径方向外側を、ドラム軸方向外側から内側(図では左側から右側)に向かって移動させるものであり、このように移動させて、保持するビード15をタイヤ構成部材10の端部11側の所定位置に当接させて配置する。本実施形態では、このビードセット装置30のビード保持移動手段を、ビード15を径方向内側(内周側)から支持する支持部材32及び、支持部材32により支持されるビード15のドラム軸方向外側部(図では左側部)に当接する当接部材33等からなるビード保持部材(ビードセットリング31)と、それらを移動させる移動手段34等から構成している。
なお、当接部材33は、ビード15に対して、上記したようにドラム軸方向外側から当接する、即ち、ビード15の幅方向(ビード15の径方向と略直行する方向)(図では左右方向)の側方部のうち、成型ドラム2の逆側に位置する一方の側方部であり、タイヤ構成部材10へ当接させる側に対して幅方向の逆側の側方部に当接する。本発明では、このビード15の当接部材33が当接する側を、ビード15の幅方向外側、逆側をビード15の幅方向内側といい、これら各側のビード15の側方部(側面部)を、それぞれビード15の幅方向外側部及び内側部という。また、当接部材33は、ビード15の幅方向外側部の外面や角部の少なくとも一部に当接し、その幅方向外側への動きを規制して、ビード15の支持部材32上での幅方向(図の左右方向)の位置を規定するための機能を有する。以下、これらビードセット装置30の各部について、より詳細に説明する。
まず、移動手段34は、上記した従来のタイヤ成型装置100のビードセット装置110(図5参照)と同様に、ピストン・シリンダ機構やビードセットリング31の移動を案内するガイド手段等からなり、そのビードセットリング31に連結されて動力を伝達等するための複数の連結部材(作動部材)34P(図では、その先端側のみ示す)が、全体として略環状をなすビードセットリング31の周方向に沿って配置されている。これら移動手段34のピストン・シリンダ機構やガイド手段、及び連結部材34Pは、それぞれ、軸線が成型ドラム2の軸線と略平行になるように成型ドラム2の側方に配置され、各連結部材34Pの先端が、ビードセットリング31の幅方向外側(側面)に固定されている。移動手段34は、そのピストン・シリンダ機構を作動させて、各ピストンロッドをシリンダ内から出し入れして進退させ、連結部材34Pを介して動力を伝達する等して、ビードセットリング31を、成型ドラム2と同芯状に、かつ成型ドラム2の側面部と略平行な状態を維持して、その軸方向に沿って内外方向に移動させる。
ビードセットリング31は、幅方向の断面形状が全体として略L字状をなし、成型ドラム2側に向かって延びる断面板状部が支持部材32に、支持部材32の成型ドラム2側の先端から所定距離だけ離れた位置から径方向外側に向かって突出するように配置された突出部(側壁部)が当接部材33になっている。ビードセットリング31は、支持部材32の径方向外側(外周側)の面をビード15の径方向内側(ここでは内周面の一部)に、その周方向の略全体に亘って当接させる等して支持し、ビード15を、その略環状の形状を維持した状態で成型ドラム2と同芯状に保持する。また、当接部材33により、ビード15の幅方向位置を規定し、その成型ドラム2側の幅方向内側端部(側方部の端部位置)を、支持部材32の先端よりも成型ドラム2側に位置させる。
ここで、本実施形態のビードセット装置30では、このビードセットリング31の支持部材32を、ビード15の周方向に沿って配置された複数のセグメントから構成している。
図2は、ビードセットリング31を抜き出して成型ドラム2側から見た形状を模式的に示す正面図である。
支持部材32は、図示のように、例えば略環状(円筒状)の部材を等角度位置(等周方向長さ位置)で周方向に複数に分割する等して形成された、それぞれ略円弧状の複数(図では10個)のセグメントからなり、ビード15の周方向に沿って略等間隔に配置されている。これら各支持部材32(セグメント)は、それぞれの配置位置で径方向の内外方向に変位(移動)可能に構成され、例えばピストン・シリンダ機構等の変位手段により、全体としての外径部(外周面)が、ビード15の内径よりも小径な縮径位置と、ビード15の径方向内側部に当接する拡径位置との間で同期して変位して、ビード15の支持及び解放を行う。
また、このビードセットリング31では、支持部材32と当接部材33とを別体の部材により形成し、当接部材33を支持部材32のそれぞれに、かつ各々の外周側(径方向外側)の周方向の略全体に亘って設けている。加えて、各当接部材33は、支持部材32に対して、その配設状態(姿勢)が変更可能に連結され、支持部材32により支持するビード15の種類や幅等に応じて、その支持部材32上におけるビード15との当接位置が変更可能になっている。
図3は、ビードセットリング31の1つの支持部材32及び当接部材33を抜き出して示す模式図であり、図3Aはビードセットリング31の周方向から見た側面図である。また、図3Bは、ビードセットリング31の軸方向から見た正面図であり、成型ドラム2側から見た図3Aの矢印F方向の矢視図である。
当接部材33は、図示のように、支持部材32の曲率に応じた正面視略円弧状(図3B参照)の所定厚さ及び幅の板状(図3A参照)に形成されている。また、当接部材33は、長手方向の両端側(図3Bでは左右の両端側)で、一端側(図3Aでは下端側)が、それぞれ支持部材32の外周側(図3Aでは上側)に設けられた回転支持部材32A等を介して、支持部材32のビード15の支持部32B側の面(図では外周側の支持面)に回転可能な状態で支持及び連結されている。当接部材33は、この一端側(回転支持部材32A)を中心に回転して、支持部材32の支持部32Bに対する角度が所定角度(図3Aでは略直角)になる位置(図3Aの実線位置)と、そこから支持部32B側に倒されて(図3Aでは略90°回転)、同側の少なくとも一部が支持部32Bに接する位置(図3Aの点線位置)との間で、支持部材32(支持部32B)に対する状態を変化させて状態変更(図3Aの矢印T)する。
当接部材33は、このように可倒式に構成され、前記一端側を中心に、支持部材32の支持部32Bに対して起立した第1の状態(立設状態)と、支持部32B側に倒れた第2の状態(横設状態)との間で回転し、これら第1及び第2の各状態間でビード15の幅方向外側部と当接する面を変化させて、それぞれビード15に対して異なる面で当接する。即ち、当接部材33は、これら各状態で、それぞれ成型ドラム2側(図では右側)を向く各部がビード15との当接部になり、立設状態(図3Aの実線で示す状態)では、比較的面積の広い側面部33Aでビード15と当接する。一方、当接部材33は、横設状態(図3Aの点線で示す状態)では、比較的面積の狭い先端面部33B(突出端面)でビード15と当接し、その状態に応じて支持部材32上でのビード15との当接位置を変更する。その際、当接部材33は、前記立設位置では、例えばストッパーやフックにより係脱可能に係止される等、位置決め手段(図示せず)により位置決めされ、その状態から倒れこんで前記横設状態に容易に変位するのが防止されている。
本実施形態のビードセット装置30は、以上のようにして、支持部材32上における当接部材33のビード15との当接位置を変更し、それにより規定されるビード15の支持部材32上での幅方向位置と、ビード15を支持する支持部材32の支持部32Bの幅及び支持面積を変更する。このように、このビードセット装置30では、当接部材33が、上記したビード15に対する幅方向の規定位置を変更可能に構成されており、配置するビード15の種類や断面形状及び幅等に応じて、当接部材33の当接位置を各ビード15に適した位置(状態)に変更する。これにより、ビード15を、それぞれ適切な状態で支持部材32により支持して、ビードセットリング31で保持する。
図4は、このビードセットリング31によりビード15を保持する状態の例を示す図3Aに対応する側面図であり、幅と断面形状及び面積が互いに異なる2種類のビード15を保持する例を示している。
なお、図では各ビード15を断面で示すとともに、図4Aに、上記した比較的幅狭で一般的な六角ビード(図6A、6D参照)であるビード15Aを、図4Bに、上記した比較的幅広なテーパー付六角ビード(図6B、6C参照)であるビード15Bを、それぞれ保持した状態を示す。また、以下では、1つの支持部材32及び当接部材33について説明するが、ビードセットリング31の周方向に配置された複数の支持部材32及び当接部材33は、周方向の全体で同様に作動等する。
まず、ビードセットリング31により幅狭なビード15Aを保持するときには、図4Aに示すように、当接部材33を倒して前記横設状態にし、ビード15Aと当接する先端面部33Bを支持部材32の支持部32Bに隣接させる。これにより、当接部材33の当接位置を、支持部材32の先端(支持端)STに近い位置に配置し、支持部材32のビード15を支持可能な支持部32Bの幅(先端STから当接位置までの距離)を、ビード15Aの幅に合わせて狭くする。この状態で、ビードセットリング31は、ビード15Aの幅方向外側部(図では下方の側面)を、当接部材33の先端面部33Bの少なくとも一部に当接させ、かつ、ビード15Aの径方向内側部(図では下側の内径部)を、支持部材32の支持部32Bに当接させて支持する。
ビードセットリング31は、このようにしてビード15Aを保持し、支持部材32の先端STを、ビード15Aの内径面の比較的幅方向内側(図では右側)に近い部分に位置させるとともに、ビード15Aの幅方向内側端部(図では右側方部の角部位置)を、先端STよりも成型ドラム2側(図では右側)に位置させる。これにより、ビードセットリング31は、ビード15Aの径方向内側部を適切な範囲に亘って支持し、かつビード15Aの幅方向の動きを当接部材33により規制して、ビード15を安定かつ確実に保持し、その幅方向への位置ずれ等を防止しつつ、ビード15Aのタイヤ構成部材10への当接(押し付け)を可能にしている。
なお、当接部材33は、この横設状態を安定して維持できるように、側面部33Aの少なくとも一部が、支持部材32の支持部32Bと当接するように形成されている。また、このビードセット装置30では、当接部材33の先端面部33Bを、当接するビード15Aの側面の傾斜に合わせて、支持部材32の支持部32Bと直行する方向(図では上下方向)に対して傾斜(図では左上方に向かって傾斜)させて形成している。
一方、ビードセットリング31により幅広なビード15Bを保持するときには、図4Bに示すように、当接部材33を起こして前記立設状態にし、その当接位置(側面部33A)を支持部材32の先端STに対して離れた位置に配置して、支持部材32の支持部32Bの幅を、ビード15Bの幅に合わせて広くする。この状態で、ビードセットリング31は、ビード15Bの幅方向外側部(図では左側方部の角部)を、当接部材33の側面部33Aの少なくとも一部に当接させ、かつ、ビード15Bの径方向内側部を、より幅広な支持部材32の支持部32Bにより支持する。
ビードセットリング31は、このようにしてビード15Bを保持し、ビード15Bの内径面の幅方向内側角部(図では右下角部)を支持部32B上に位置させるとともに、その成型ドラム2側の幅方向内側端部を、支持部材32の先端STよりも成型ドラム2側に位置させる。このビードセットリング31では、このビード15Bを支持可能な面積が増加した支持部32Bにより、ビード15Bの径方向内側部を適切な範囲に亘って支持しつつ、ビード15Bの内径面の全体及び、そのタイヤ構成部材10に当接させる端部側を除いた略全体を支持部材32内に位置させる。同時に、当接部材33によりビード15Bの幅方向の動きを規制して、ビード15Bを適切かつ安定して支持し、ビード15Bを確実に保持して、その位置ずれ等を防止し、上記した周方向のばらつき及び偏芯の発生等を抑制する。
ここで、このビードセットリング31では、支持部材32の外周側に、径方向外側(図では上側)に向かって突出する突部(突条)32Cが、ビードセットリング31の周方向に延びるように、支持部材32の当接部材33との連結部側に形成されている。この突部32Cは、ビード15B側の側面が、上記した当接部材33の先端面部33Bと同様に傾斜して形成され、当接部材33が立設状態(図4B参照)にあるときには、ビード15Bの幅方向外側部に、当接部材33と共に、かつ、その当接位置と異なる位置(図では下方の側面)に当接する。一方、突部32Cは、当接部材33が横設状態(図4A参照)にあるときには、当接部材33(図3B参照)の連結部側(図3Bでは下側)に形成された切欠き部33C内に収納される。
また、本実施形態のビードセット装置30では、当接部材33を上記した2つの状態の間で変化させるための駆動手段(ここでは回転駆動手段)(図示せず)を当接部材33に設けている。この駆動手段は、例えばピストン・シリンダ機構と、その先端を当接部材33に回転自在に連結する連結部材等からなり、ピストン・シリンダ機構の直線運動を連結部材を介して当接部材33に伝達し、当接部材33を、ピストンロッドの進退に応じて変位させて各状態間で状態変化させる。ビードセット装置30は、この駆動手段により当接部材33を駆動して、配置するビード15に応じて、当接部材33の当接位置を上記したように変更させる。
次に、このビードセット装置30を備えたタイヤ成型装置1(図1参照)により、グリーンタイヤを成型する手順や動作等について説明する。
なお、以下の各手順等は、マイクロコンピュータ等からなる制御装置(図示せず)により制御されて、所定のプログラムや予め設定された条件等に基づいて、装置各部を所定のタイミングで作動させる等、連動して作動させて実行される。また、以下では、成型ドラム2の一方の端部側についてのみ詳しく説明するが、他方の端部側でも同様の手順や動作等によりグリーンタイヤの各成型工程が実行される。
グリーンタイヤの成型時には、まず、インナーライナやカーカスプライ等のタイヤ構成部材10を、成型ドラム2(図1A参照)の外面に順次巻回して積層する等、所定手順で配置して略円筒状に形成する。その際、略円筒状のタイヤ構成部材10の軸方向長さが、成型ドラム2の外周面の軸方向長さよりも長くなるようにして、タイヤ構成部材10の端部11側が、成型ドラム2の縁部2Aから所定長さはみ出すように配置する。
続いて、絞り込み手段20の各羽根22の揺動端22Bを、タイヤ構成部材10の端部11側の外周面よりも外側に拡開させた状態で、支持リング21を成型ドラム2側に向かって移動させて、羽根22の揺動22Bを端部11の径方向外側の所定位置に配置する。一方、ビードセット装置30では、ビード15の種類や幅等に応じて、ビードセットリング31の各当接部材33を、支持部材32の支持部32Bに対して起立されて立設状態(図4B参照)に、又は倒して横設状態(図4A参照)にして、支持部材32によりビード15を支持して保持する。ここでは、当接部材33(図1A参照)を立設状態にしたビードセットリング31によりビード15を保持し、それらを絞り込み手段20(図では、支持リング21)の径方向外側に配置する。
次に、ビード15を保持したビードセットリング31を、成型ドラム2の軸方向外側から内側に向かって、絞り込み手段20の羽根22の外周側を移動(図1B参照)させる。同時に、各羽根22の揺動端22Bを同期して縮閉させて、各羽根22を、支持リング21側の支持端22Aを中心に径方向内側に倒れ込ませる。この倒れ込む羽根22により、タイヤ構成部材10の端部11側を径方向内側に押圧して徐々に変形させて小径に絞り込み、これらビードセットリング31の移動及び羽根22の揺動端22Bの縮閉を連動して続行し、端部11側を成型ドラム2の外径よりも小径な略円筒状の小径部に形成する。
このように、絞り込み手段20により、タイヤ構成部材10に小径部を形成しつつ、ビードセット装置30により、ビードセットリング31及びビード15(図1C参照)を、タイヤ構成部材10の端部11側の径方向外側に沿ってドラム軸方向外側から内側に向かって移動させ、ビード15をタイヤ構成部材10の端部11側(小径部)の所定位置に配置する。具体的には、支持部材32の外側(成型ドラム2側)に位置するビード15の幅方向内側部を、タイヤ構成部材10の絞り込みにより形成された段部(ここでは成型ドラム2の側面に配置された側面部)に当接させて所定の力で押し付ける。これにより、ビードセット装置30は、ビード15を、タイヤ構成部材10の端部11側にゴムの粘性により貼り付ける等して所定位置に配置する。
次に、支持部材32によるビード15の支持を解除して、ビードセットリング31を逆方向に移動させて成型ドラム2から離間させつつ、絞り込み手段20も同じ方向に移動させて、ビード15の配置工程を終了する。その後、タイヤ構成部材10の端部11側を、ブラダー(図示せず)によりビード15周りに折り返し、タイヤ構成部材10を第2ステージ用の成型ドラムに乗せ変えてトロイダル状に膨出(シェーピング)させる等して、グリーンタイヤを成型し、加硫成型して所定形状の製品タイヤが完成する。
以上説明したように、本実施形態では、当接部材33を可倒式にして、その支持部材32上におけるビード15との当接位置を、ビード15の種類や幅等に応じて変更可能にしたため、1つのビードセットリング31により、複数種類のビード15を、それぞれに適した状態で支持及び保持して配置することができる。そのため、このビードセット装置30によれば、ビードセットリング31等の部品を交換することなく、配置するビード15の種類(例えばテーパー付六角ビード、ノンテーパービード、多角形ビード等)や幅又は断面形状の変更等に対応可能で、1つのビードセットリング31により適切に保持等できるビード15の範囲を広げることができる。
その結果、このビードセット装置30及びタイヤ成型装置1では、ビード15の変更毎に部品の交換等を行う必要がなく、その作業に要する多大な手間や労力、及び時間等を削減することができる。同時に、ビード15の種類等に応じて複数種類のビードセットリング31を予め準備する必要もないため、タイヤの成型や製造の生産性が低下するのを回避又は向上させることができる。特に、大型のタイヤ成型装置1では、ビードセットリング31や周辺部品も大きく、かつ重量が重くなり、それらの交換作業に極めて長時間を要するため、このビードセット装置30を導入する効果が高く、生産性の低下を大幅に抑制することができる。
また、このビードセット装置30では、各種ビード15を、それぞれ適切に、かつ安定、確実に支持(保持)できるため、タイヤ構成部材10の所定位置に配置するまで、保持するビード15のビードセットリング31上での位置ずれや、上記した幅方向位置の周方向でのばらつき等が発生するのを防止することができる。これに伴い、タイヤ構成部材10に対するビード15の配置精度や配置位置の正確性を高めることができ、配置したビード15に偏芯や位置ずれが生じたり、又はカーカスプライ内でコードパスが不均一化等するのを抑制することができる。その結果、タイヤのRROを含むユニフォーミティが高くなり、タイヤ性能を効果的に高めることができる。
従って、本実施形態によれば、ビードセット装置30の部品等を交換することなく、配置するビード15に応じた保持が可能となり、タイヤの生産性の低下を抑制しつつビード15の配置精度及びタイヤのユニフォーミティを高めて、タイヤ性能を向上させることができる。
ここで、本実施形態のビードセット装置30では、支持部材32を、ビード15の周方向に沿って配置された複数のセグメントから構成して、それぞれに当接部材33を設けたが、例えば周方向に沿って1つおきに配置されたセグメントに当接部材33を設ける等して、ビードセットリング31を、当接部材33を有するセグメントと、有さないセグメントとにより構成してもよい。ただし、ビードセットリング31の全てのセグメント(支持部材32)に当接部材33を設けた場合には、ビード15を、その周方向の全体に亘ってより均一かつ安定して保持できるため、ビードセットリング31は、そのように構成するのがより望ましい。
また、当接部材33は、手動で起こしたり倒したりして、ビード15の種類等に応じて、その支持部材32に対する状態(ビード15との当接位置)を都度変更するようにしてもよい。しかしながら、このビードセット装置30のように、当接部材33を駆動手段により自動で駆動させるものでは、状態変更の作業や手間を削減できるとともに、変更に要する時間を大幅に短縮(例えば秒単位に短縮)することができる。
更に、このビードセット装置30では、当接部材33が立設状態(図4B参照)にあるときには、ビード15の幅方向の動きをより確実に規制等するため、当接部材33の側面部33Aと、支持部材32に設けた突部32Cとを、ビード15の幅方向外側部に共に当接させたが、突部32Cを設けずに当接部材33のみでビード15の動きを規制等するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、当接部材33と支持部材32の、ビードセットリング31の周方向に沿う長さ(以下、周方向長さという)を略同一に形成したが、当接部材33の周方向長さを支持部材32の周方向長さよりも短くして、当接部材33を支持部材32の周方向略中央部等に連結するようにしてもよい。このように、これら各部材32、33の周方向長さは、互いに異なる長さに形成してもよく、支持部材32の周方向長さ等によっては、周方向長さが比較的短い当接部材33を、1つの支持部材32に複数設けてもよい。また、当接部材33及び支持部材32は、略板状以外に、略ブロック状等の、それぞれビード15と当接及び支持可能な他の形状に形成してもよい。
本実施形態のタイヤ成型装置の要部を模式的に示す側面図である。 本実施形態のビードセットリングを抜き出して成型ドラム側から見た形状を模式的に示す正面図である。 本実施形態のビードセットリングの1つの支持部材及び当接部材を抜き出して示す模式図である。 本実施形態のビードセットリングによりビードを保持する状態の例を示す側面図である。 従来のビードセット装置を備えたタイヤ成型装置の要部を模式的に示す側面図である。 従来のビードセットリングの形状の例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・タイヤ成型装置、2・・・成型ドラム、2A・・縁部、10・・・タイヤ構成部材、11・・・端部、15・・・ビード、20・・・絞り込み手段、21・・・支持リング、22・・・羽根、22A・・・支持端、22B・・・揺動端、30・・・ビードセット装置、31・・・ビードセットリング、32・・・支持部材、32A・・・回転支持部材、32B・・・支持部、32C・・・突部、33・・・当接部材、33A・・・側面部、33B・・・先端面部、33C・・・切欠き部、34・・・移動手段、34P・・・連結部材、ST・・・先端。

Claims (6)

  1. 成型ドラムの外面に配置され、端部側が前記成型ドラムの外径よりも小径な小径部に形成されたタイヤ構成部材の前記端部側にビードを配置するビードセット装置であって、
    前記ビードを保持して前記タイヤ構成部材の小径部の径方向外側をドラム軸方向外側から内側に向かって移動させるビード保持移動手段を備え、
    該ビード保持移動手段は、前記ビードを径方向内側から支持する支持部材と、該支持部材により支持される前記ビードの幅方向外側部に当接して該ビードの前記支持部材上での幅方向の位置を規定するとともに、前記支持部材上における前記ビードとの当接位置を変更して該ビードに対する前記幅方向の規定位置を変更可能な当接部材と、を有し、
    前記配置するビードに応じて前記当接部材の前記当接位置を変更して前記支持部材により前記ビードを支持することを特徴とするビードセット装置。
  2. 請求項1に記載されたビードセット装置において、
    前記当接部材は、一端側が前記支持部材に回転可能に支持され、該一端側を中心に、前記支持部材の前記ビードの支持部に対して起立した第1の状態と、該支持部側に倒れた第2の状態との間で回転し、該第1及び第2の状態間で前記ビードと当接する面を変化させて前記ビードとの当接位置を変更することを特徴とするビードセット装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたビードセット装置において、
    前記支持部材が、前記ビードの周方向に沿って配置された複数のセグメントからなり、該セグメントのそれぞれに前記当接部材が設けられていることを特徴とするビードセット装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載されたビードセット装置において、
    前記当接部材を駆動して前記ビードとの当接位置を変更させる駆動手段を備えたことを特徴とするビードセット装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載されたビードセット装置において、
    前記支持部材に、前記当接部材が前記第1の状態にあるときに前記ビードの幅方向外側部に前記当接部材と共に当接する突部を有することを特徴とするビードセット装置。
  6. タイヤ構成部材を組み合わせてグリーンタイヤを成型するタイヤ成型装置であって、
    前記タイヤ構成部材が外面に配置される成型ドラムと、
    該成型ドラムの外面に配置された前記タイヤ構成部材の端部側を前記成型ドラムの外径よりも小径な小径部に形成する手段と、
    前記タイヤ構成部材の前記端部側にビードを配置する請求項1ないし5のいずれかに記載されたビードセット装置と、
    を備えたことを特徴とするタイヤ成型装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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