以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1から図4を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機1には、図1及び図2に示すように、遊技盤2が装着される遊技機本体部3aがヒンジを介して島設備に固定される木製の外枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、遊技機本体部3aは、遊技機本体部3aの一方端を回動支点として支持されてその外枠3bに開閉自在に装着される。)、これら遊技機本体部3a及び外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の遊技機本体部3aに対して、スピーカ8a,8b、液晶表示装置(LCD)21、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉9、上皿部(球受皿)4、下皿部5、カバー6、ハンドル7a及び灰皿7bが備えられている。
遊技盤2は、図1及び図4に示すように、レール11に包囲され、発射された遊技球の転動(流下)が可能な遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、図4に示すように、多数の障害釘などの障害物、遊技球の転動に変化を与える遊技部材2bや、一般入賞口12、通過ゲート13、大入賞口15、始動入賞口14、及び、普通電動役物18を有する始動入賞口17などの遊技球が入球可能な入球装置(入球領域)が配置されている。また、遊技領域2aには、その遊技領域2aに発射され、上記の入球装置に入球しなかった遊技球が入球するアウト口16が配置されている。
また、この遊技盤2は、主に透明の樹脂で形成されており、後方に配設される液晶表示装置21に表示される画像が視認可能となる。つまり、この遊技盤2は、後方が視認可能な透過領域が設けられており、その透明領域は、遊技領域2aの一部又は全部である。
ここで、一般入賞口12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置である。通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示装置23cに表示される複数の普通図柄を変動及び停止させるための装置である。また、始動入賞口14,17は、遊技球が入賞したことを条件として特別図柄表示LED23a,23bに表示される特別図柄を変動及び停止させるための装置である。つまり、特別図柄表示LED23a,23bは、特別図柄の可変表示を行うこととなる。また、大入賞口15は、特別図柄表示LED23a,23bの停止時における特別図柄の組み合わせが予め設定された特定の図柄の組み合わせ(大当り表示態様、中当り表示態様)となって大当り遊技状態(大当り遊技状態とは、いわゆる大当りが発生した状態をいう。)、中当り遊技状態(中当り遊技状態とは、いわゆる中当りが発生した状態をいう。)に移行した場合に、所定の設定に従って、所定条件の下、所定回数だけ扉が開閉(すなわち、所定回数だけ大入賞口15が、遊技球を受け入れ易い第1の状態と、受け入れ難い第2の状態とに変化する。尚、大当り遊技状態において、第1の状態と第2の状態とに変化する動作をラウンド動作という。)するように制御される装置である。また、アウト口16は、一般入賞口12、始動入賞口14,17、大入賞口15の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
上記通過ゲート13は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート13を通過した遊技球は通過記憶情報として記憶されるようになっており、この通過記憶情報に基づいて、普通図柄表示装置23cにおける普通図柄の変動表示が行なわれる。また、遊技領域2aの左側下部には、通過ゲート13の通過記憶個数を表示する4個の普通図柄記憶LED23eが設けられている。この普通図柄記憶LED23eの点灯個数により、通過ゲート13を通過した遊技球の通過記憶個数を表示することができる。
上記普通図柄表示装置23cでは、例えば2個の普通図柄が交互に点滅するようになっており、2個の普通図柄の点滅が終了して「当り」が表示された場合に、普通電動役物18が、所定時間だけ遊技球を始動入賞口17へ受け入れ易い第1の状態に切り換わる。
尚、上記普通図柄表示装置23cの替わりに、遊技盤2の任意の場所に2個の普通図柄表示LEDを備え、このLEDの点滅により「当り」を表示してもよい。また、この2個の普通図柄表示LEDを例えば7セグメント表示器等により構成することもできる。この場合には、7セグメント表示器に表示する普通図柄として、例えば「0」、「1」、「2」、・・・「7」、「8」、「9」等の数字を変動表示し、停止表示された数字が「3」あるいは「7」となった場合を「当り」とする。
上記普通電動役物18は、遊技球を受け入れる受け入れ口を有しており、遊技球を始動入賞口17へ受け入れ易い第1の状態と、遊技球を受け入れ難い第2の状態との間で切換可能な開閉機構を備えた装置である。この普通電動役物18は、通常の状態では遊技球を受け入れ難い第2の状態となっており、所定の条件が成立した場合(例えば、普通図柄表示装置23cの普通図柄が、「当り」を意味する図柄で停止した場合)に、所定時間(例えば、0.3秒間)だけ開いて遊技球を受け入れ易い第1の状態に切り換えられる。尚、当該受け入れ口に遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される。
また、始動入賞口14,17への入賞球は入賞記憶可能となっており、この入賞記憶に基づいて、遊技盤2の所定位置に設けられた2つの特別図柄表示LED23a,23bにおける特別図柄の変動表示が行なわれる。遊技領域2aの左側方には、始動入賞口14,17への入賞記憶個数を表示する4個の特別図柄記憶LED23dが設けられている。この特別図柄記憶LED23dの点灯個数により、始動入賞口14,17への入賞記憶個数を表示することができる。
また、特別図柄表示LED23a,23bに表示される特別図柄の可変表示結果の種類として、確変大当りとなったことを示す確変大当り態様、通常大当りとなったことを示す通常大当り態様、突確大当り(突然確変大当り)となったことを示す突確大当り態様、中当りとなったことを示す中当り態様、はずれとなったことを示すはずれ態様の5種類が挙げられる。また、確変大当り態様の中にも、上限ラウンドが15ラウンドとなる15ラウンド確変大当り態様と、上限ラウンドが5ラウンドとなる5ラウンド確変大当り態様と、があり、通常大当り態様の中にも、上限ラウンドが15ラウンドとなる15ラウンド通常大当り態様と、上限ラウンドが5ラウンドとなる5ラウンド通常大当り態様と、がある。これら確変大当り態様、通常大当り態様、突確大当り態様、中当り態様、はずれ態様については、詳しく後述する。
尚、大当り遊技状態とは、例えば大入賞口SOL(ソレノイド)が、大入賞口15の扉を所定時間、所定回数だけ開閉することで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技者にとって有利な遊技状態のことである。特に、大当りの中でも、突確大当りとなる場合は、確変大当り、通常大当りである場合よりも、大入賞口15の開放態様(開放時間、開放回数など)が不利に設定されている。また、中当り遊技状態とは、大当り遊技状態よりも不利ではあるが、例えば大入賞口SOL(ソレノイド)が、大入賞口15の扉を所定の態様にて開閉することで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技者にとって有利な遊技状態のことである。また、突確大当り時と、中当り時とでは、大入賞口15の扉が同じような開閉態様で開閉することとなっており、大入賞口15の扉の開閉態様を確認するだけでは、突確大当りであるか中当りであるかが認識困難となっている。また、確変状態は、通常遊技状態と比べて大当りとなる確率が相対的に高い遊技状態である。つまり、確変状態は、特定遊技状態(本実施形態においては、大当り遊技状態、中当り遊技状態を含む)となる確率が相対的に高い遊技状態であり、通常遊技状態は、特定遊技状態となる確率が相対的に低い遊技状態である。また、言い換えると、確変状態は、通常遊技状態よりも特定遊技状態に移行し易い、相対的に遊技者に有利な遊技状態である。
また、普通電動役物18の開閉態様が長くなり、特別図柄の可変表示時間が短縮されるなど、持ち球の消費を抑えつつ、特定遊技状態に移行する可能性が高まる時短状態となることがあり、プレミアム大当りが終了した後に移行することとなる。このプレミアム大当りとは、時短付15R確変大当りであり、上限ラウンド数が15Rである大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に、確変状態であり、かつ、時短状態となる大当りである。また、この時短状態は、大当り遊技状態の終了後、100回の特別図柄の可変表示においては維持され、その後、非時短状態となる。
特別図柄の変動表示結果が確変大当り態様となると(すなわち、確変大当りとなると)、大当り遊技状態終了後、確変状態へ移行される。一方、特別図柄の表示態様が通常大当りとなると(すなわち、通常大当りとなると)、大当り遊技状態終了後は通常遊技状態へ移行される。更には、特別図柄の変動表示結果が突確大当り態様となると(すなわち、突確大当りとなると)、大当り遊技状態終了後、確変状態へ移行される。更には、特別図柄の変動表示結果が中当り態様となると(すなわち、中当りとなると)、中当り遊技状態終了後、その中当り遊技状態となる以前の遊技状態が維持される。また、確変大当り、通常大当りとなった場合には、上限ラウンド数が5又は15ラウンドであり、大入賞口15の最大開放時間が28秒である大当り遊技状態が実行されるが、突確大当りとなった場合には、上限ラウンド数が2ラウンドであり、大入賞口15の最大開放時間が0.2秒である大当り遊技状態が実行される。また、中当りとなった場合には、0.2秒の大入賞口15の開放を2回行う中当り遊技状態が実行される。尚、本実施形態において、大当り遊技状態や中当り遊技状態を特定遊技状態と称する。
尚、本実施形態において、上述した入賞記憶個数や通過記憶個数は、それぞれ普通図柄記憶LED23e、特別図柄記憶LED23dに表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示方法により表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
また、図1及び図3に示すように、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など。以下、「演出情報画像」という。)等を表示可能な表示領域21aを備えた表示装置である液晶表示装置(LCD)21が配置されている。
液晶表示装置21は、画像制御回路からの指示に基づいて任意の画像を表示領域21aに表示する。
尚、液晶表示装置21の表示領域21aは、演出画像やその他の報知情報を表示する情報表示領域と、装飾図柄の変動表示を行う装飾図柄表示領域とを含んでいる。
本実施形態において、装飾図柄は横方向に並ぶように配置された左図柄、中図柄、右図柄の3列の図柄からなり、それぞれ上から下に向かって回転するように変動表示される。つまり、液晶表示装置21は、複数の図柄列(複数列)のそれぞれにおいて装飾図柄の可変表示を行う。尚、本実施形態において、このような液晶表示装置21などは、可変表示手段の一例に相当する。この装飾図柄の配列については詳しく後述する。但し、装飾図柄は3つの図柄ではなくてもよく、また変動表示の態様も、上下方向ではなく、横方向、あるいは前後方向などでもよい。
また、この液晶表示装置21においては、特別図柄の可変表示に伴って、装飾図柄の可変表示や、各種の演出が実行される。特に、詳しくは後述するが、液晶表示装置21において、少なくとも1列以上の装飾図柄の可変表示の結果が導出表示された場合において、装飾図柄の可変表示の組み合わせ表示の結果が特定の表示態様となる可能性があるときに、その特定の表示態様を構成する変動表示中の装飾図柄の背景の色が変化し、操作ボタン50の操作タイミングを報知する所定の演出が実行されることとなる。尚、本実施形態において、このような液晶表示装置21などは、演出実行手段の一例に相当する。
また、本実施形態において、角形の形状をしている表示領域21aは、遊技領域2aより大きくともよいし、小さくともよい。また、表示領域21aの形状は角形に限定されず、他の形状であってもよい。例えば、円形であってもよい。
また、遊技盤2が透明である本実施形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが遊技盤2を通して視認可能に配置されている。また、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。つまり、この液晶表示装置21は、画像を表示させる表示領域21aを有し、遊技盤2の透過領域の後方に表示領域21aが配設される表示手段の一例に相当する。
また、ガラス扉9及び上皿部4は、それぞれの一端が遊技機本体部3aに回動可能に軸支され、他端が遊技機本体部3aに係合するようになっている。尚、ガラス扉9は、遊技盤2を視認可能に被うものである。
上皿部4の所定の位置には、遊技終了時などにおいて上皿部4に貯留された遊技球を後述する下皿部5に移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー10が設けられている。
上皿部4の下側に位置する下皿部5は、遊技機本体部3aに固定されており、払い出しにより上皿部4からオーバーフローした遊技球が貯留される貯留面5aを有している。
下皿部5の左側にはハンドル7aが設けられている.このハンドル7aは、レール11を介して遊技盤2の遊技領域2aへ遊技球を打ち込む際に回動操作されるものであり、遊技球の発射を停止させるストップボタン(図示せず)が設けられている。このようにハンドル7aの操作に応じて遊技球を遊技領域2aに発射する装置は、後述する発射装置90である。また、下皿部5の右側には、喫煙しながら遊技を行う遊技者の便宜を図る灰皿7bが設けられている。このように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、従来の多くの遊技機とは異なり、ハンドル7aが向かって左側に、灰皿7bが向かって右側に、つまり左右が反対に設けられている。
ガラス扉9の上側に位置するカバー6は遊技機本体部3aに固定されており、カバー6の左右には、遊技機本体部3aに設けられる左右のスピーカ8a,8bにそれぞれ対応した多数のスリットが形成されており、スピーカ8a,8bからの音声が聞こえるような構造になっている。スピーカ8a,8bは、所定の音(例えば、遊技状態に対応した音楽やその他の報知情報など)を出力する機能を有している。
また、パチンコ遊技機1の前面には、遊技者による操作が可能な操作ボタン50が備えられている。この操作ボタン50は、左図柄停止ボタン(以下、「左ボタン」という。)50a、中図柄停止ボタン(以下、「中ボタン」という。)50b及び右図柄停止ボタン(以下、「右ボタン」という。)50cの3つからなり、相互に水平方向に並設されている。
これら左ボタン50a、中ボタン50b及び右ボタン50cは、後述するサブCPU301に電気的に接続されている。そして、左ボタン50aが押下されると左図柄停止信号が、中ボタン50bが押下されると中図柄停止信号が、右ボタン50cが押下されると右図柄停止信号がそれぞれサブCPU301に入力されるようになっている。
尚、左図柄停止信号とは、液晶表示装置21にて可変表示中の装飾図柄の図柄列のうち、左図柄を停止表示させるための信号である。本実施形態において、この信号を受信したサブCPU301により、液晶表示装置21にて可変表示中の図柄列のうち、左図柄を停止表示させるための制御が行われる。つまり、左ボタン50aは左図柄と対応しており、左ボタン50aが押下されると左図柄が停止表示されるようになっている。
また、中図柄停止信号とは、液晶表示装置21にて可変表示中の装飾図柄の図柄列のうち、中図柄を停止表示させるための信号である。本実施形態において、この信号を受信したサブCPU301により、液晶表示装置21にて可変表示中の図柄列のうち、中図柄を停止表示させるための制御が行われる。つまり、中ボタン50bは中図柄と対応しており、中ボタン50bが押下されると中図柄が停止表示されるようになっている。
また、右図柄停止信号とは、液晶表示装置21にて可変表示中の装飾図柄の図柄列のうち、右図柄を停止表示させるための信号である。本実施形態において、この信号を受信したサブCPU301により、液晶表示装置21にて可変表示中の図柄列のうち、右図柄を停止表示させるための制御が行われる。つまり、右ボタン50cは右図柄と対応しており、右ボタン50cが押下されると右図柄が停止表示されるようになっている。
すなわち、左ボタン50a、中ボタン50b及び右ボタン50cは、変動表示される装飾図柄(つまり、左図柄、中図柄及び右図柄)をそれぞれ停止させる機能を有している。尚、本実施形態における操作ボタン50は、遊技者によって操作可能であり、複数列(複数の図柄列)のそれぞれに対応して設けられた操作手段の一例に相当する。
前述のように、ハンドル7aが向かって左側に設けられていることから、本実施形態のパチンコ遊技機1では、左手でハンドル7aの操作を行いながら、右手は上皿部4の手前の縁に載置しておき、所望のタイミングで左ボタン50a、中ボタン50b及び右ボタン50cを押下することにより変動中の装飾図柄の停止操作を行う。
[遊技機の電気的構成]
次に、以上の構成を有するパチンコ遊技機1の制御系について、図5を参照して説明する。尚、図5は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
パチンコ遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70a及び発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
パチンコ遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル55の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から、貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段と、を有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、各種表示装置(特別図柄表示LED23a,23b、普通図柄表示LED23c、特別図柄記憶LED23d、普通図柄記憶LED23eなど)の点灯を制御するランプ制御回路207、異常時や電源投入時にプログラムを最初から起動させるためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203、メインCPU201がパチンコ遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブル、乱数抽選によって普通当り判定をする際に参照される普通当り判定テーブル、特別図柄の可変表示パターンを決定する際に参照される可変表示パターン選択テーブル、及びその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインROM202が実装されている。
メインRAM203は、後述する保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された保留記憶をカウントするための保留記憶カウンタ、メインCPU201によって計数された通過記憶の数(通過ゲート13の通過球数)を記憶するための通過記憶カウンタ、1回のラウンドの動作中に大入賞口15に入球した遊技球の数を記憶するための大入賞口入賞カウンタ、1回の大当り遊技状態中において大入賞口15の扉が開放した回数(すなわち、1回の大当り遊技状態中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞口開放回数カウンタなどを具備する。
また、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の保留記憶領域を有している。尚、保留記憶領域とは、始動入賞口14,17に設けられている始動領域を遊技球が通過したことを条件として抽出される大当り判定用乱数値などが、保留記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、保留記憶領域(“1”〜“4”)に大当り判定用乱数値などが記憶された楊合は、その記憶された数に応じて特別図柄記憶LED23dに表示され、保留記憶領域“0”に記憶されている大当り判定用の乱数値などは、大当り判定などに用いられるものである。
さらにメインRAM203は、高確率フラグ、時短フラグを具備している。ここで、高確率フラグには、遊技状態が確変状態に移行されると(77)がセットきれ、一方、遊技状態が通常遊技状態に移行されると(00)がセットされるようになっている。また、時短フラグには、遊技状態が時短状態に移行されると(33)がセットきれ、一方、遊技状態が時短状態ではない遊技状態に移行されると(00)がセットされるようになっている。メインCPU201は、後述する各種の手段として機能することとなる。
主制御回路200のI/Oポート205には、通過ゲート13の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検出するセンサである通過ゲートSW(スイッチ)19Sa、始動入賞口14,17の始動領域に設けられ、当該始動入賞口14,17の始動領域を通過した遊技球を検出するセンサである始動口SW19a,19bが接続されている。
また、I/Oポート205には、大入賞口15内の通過領域に設けられ、当該通過領域を通過する遊技球を検出するセンサであるカウントSW19Se、一般入賞口12へ入賞した遊技球を検出するセンサである一般入賞口SW19Sb、及びメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアSW74Sが接続されている。
さらに、I/Oポート205には、次の各構成要素が接続されている。すなわち、普通電動役物18を駆動する可動部材SOL(ソレノイド)71S、大入賞口15の扉を開閉する大入賞口SOL(ソレノイド)72Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S,72Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、及び発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300によって液晶表示装置21、スピーカ8a,8b、ランプ・LED39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70a及び発射制御回路70bによって、払出装置82及び発射装置90の動作が制御される。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞口12及び大入賞口15などに遊技球が入球したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を賞球として払出させる。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を貸球として払出させる。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、ハンドル7aの回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート304、画像制御回路305、音声制御回路306、及びランプ制御回路307が備えられている。また、前述のように、サブCPU301には、左ボタン50a、中ボタン50b及び右ボタン50cが接続されている。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための画像制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポート304を介して主制御回路200から受信したコマンドを判定し、その判定結果に従って画像制御回路305、音声制御回路306、ランプ制御回路307等の制御を行う。サブCPU301は、後述する各種の手段として機能することとなる。
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに可変ゲームなどの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM(画像データ記憶手段)305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして可変ゲームや演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
例えば、画像制御回路305は、サブCPU301の指示に基づいて、表示領域21aに対し、大当り判定の結果に対応する可変ゲームや演出画像の表示などを行わせる画像表示制御処理を行う。
また、画像データROM305bは、表示領域21aの装飾図柄表示領域に装飾図柄を可変表示させるための画像データや、表示領域21aの常用表示領域に演出画像を表示させるための演出画像データ等を記憶している。ここで、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画像データ(ドット単位のデータ)が含まれている。つまり、画像データROM305bには、液晶表示装置21における表示領域21aに画像を表示させるための画像データが記憶されている。尚、本実施形態において、このような画像データROM305は、画像データ記憶手段の一例に相当する。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301から指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。
VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
尚、本実施形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限らず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ8a,8bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づいて、音信号を生成する。スピーカ8a,8bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307にはランプ・LED39aが接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づいて、信号を生成する。ランプ・LED39aは、入力したこの信号に基づいてパチンコ遊技機1の各所に備え付けられているランプやLEDなどの点灯表示等を行う。
このように、スピーカ8a,8b、ランプ・LED39a及び液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データに基づいて演出を行うようになっている。
尚、パチンコ遊技機1における各処理は、主制御回路200と副制御回路300とにより制御されるが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部又は一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部又は一部を処理してもよい。
[特別図柄表示LED]
上述したような構成のパチンコ遊技機1における特別図柄表示LED23a,23bについて図6から図13を用いて説明する。
特別図柄表示LED23a,23bは、2個の7セグメント表示器等により構成されている。これら特別図柄表示LED23a,23bは、それぞれ図6に示す21種類の特別図柄を導出表示可能である。
具体的には、特別図柄は、図柄番号01として表示される「−」と、図柄番号02として表示される「0」と、図柄番号03として表示される「1」と、図柄番号04として表示される「2」と、図柄番号05として表示される「3」と、図柄番号06として表示される「4」と、図柄番号07として表示される「5」と、図柄番号08として表示される「6」と、図柄番号09として表示される「7」と、図柄番号10として表示される「8」と、図柄番号11として表示される「9」と、図柄番号12として表示される「0.」と、図柄番号13として表示される「1.」と、図柄番号14として表示される「2.」と、図柄番号15として表示される「3.」と、図柄番号16として表示される「4.」と、図柄番号17として表示される「5.」と、図柄番号18として表示される「6.」と、図柄番号19として表示される「7.」と、図柄番号20として表示される「8.」と、図柄番号21として表示される「9.」と、から構成される。尚、「.」が小さなサイズで表示されるため、例えば、図柄番号02として表示される「0」と、図柄番号12として表示される「0.」とではそれぞれを識別することが容易ではない。
また、これら特別図柄は、上述したように、中当り態様、5ラウンド(5R)通常大当り態様、15ラウンド(15R)通常大当り態様、時短付15ラウンド(15R)確変大当り態様、15ラウンド(15R)確変大当り態様、5ラウンド(5R)確変大当り態様、突確大当り態様、はずれ態様として導出表示される。特別図柄が中当り態様として導出表示された場合には、中当りとなり、中当り遊技状態に移行され、特別図柄が、5R通常大当り態様、15R通常大当り態様、時短付15R確変大当り態様、15R確変大当り態様、5R確変大当り態様、突確大当り態様として導出表示された場合には、大当りとなり、大当り遊技状態に移行されることとなる。また、特別図柄が、時短付15R確変大当り態様、15R確変大当り態様、5R確変大当り態様、突確大当り態様、として表示された場合には、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行され、特別図柄が、5R通常大当り態様、15R通常大当り態様として表示された場合には、大当り遊技状態の終了後に、通常遊技状態に移行され、特別図柄が中当り態様として表示された場合には、中当り遊技状態の終了後に、その中当り遊技状態となる以前における遊技状態が維持されることとなる。また、特別図柄が、時短付15R確変大当り態様として表示された場合には、プレミアム大当りとなり、大当り遊技状態の終了後に、確変状態であり、かつ、時短状態となる大当りである。特別図柄がはずれ態様として導出表示された場合には、はずれとなり、大当り遊技状態、中当り遊技状態に移行されることなく、確変状態、通常遊技状態が維持されることとなる。
具体的には、非大当り表示態様としては、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号01、図柄番号01の組合せが含まれている。
また、中当り態様としては、図7に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号11、図柄番号12の組合せと、図柄番号10、図柄番号13の組合せと、図柄番号09、図柄番号14の組合せと、図柄番号08、図柄番号15の組合せと、図柄番号07、図柄番号16の組合せと、図柄番号06、図柄番号17の組合せと、図柄番号05、図柄番号18の組合せと、図柄番号04、図柄番号19の組合せと、図柄番号03、図柄番号20の組合せと、図柄番号02、図柄番号21の組合せと、が含まれている。
また、5R通常大当り態様としては、図8に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号04、図柄番号18の組合せと、図柄番号17、図柄番号02の組合せと、図柄番号08、図柄番号11の組合せと、図柄番号19、図柄番号16の組合せと、図柄番号13、図柄番号05の組合せと、図柄番号06、図柄番号04の組合せと、図柄番号11、図柄番号13の組合せと、図柄番号15、図柄番号17の組合せと、図柄番号20、図柄番号19の組合せと、図柄番号02、図柄番号20の組合せと、が含まれている。
また、15R通常大当り態様としては、図9に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号10、図柄番号18の組合せと、図柄番号03、図柄番号09の組合せと、図柄番号16、図柄番号03の組合せと、図柄番号07、図柄番号15の組合せと、図柄番号18、図柄番号11の組合せと、図柄番号14、図柄番号12の組合せと、図柄番号11、図柄番号04の組合せと、図柄番号15、図柄番号07の組合せと、図柄番号02、図柄番号06の組合せと、図柄番号09、図柄番号10の組合せと、図柄番号12、図柄番号14の組合せと、図柄番号16、図柄番号12の組合せと、図柄番号19、図柄番号11の組合せと、図柄番号07、図柄番号08の組合せと、図柄番号08、図柄番号19の組合せと、図柄番号05、図柄番号16の組合せと、図柄番号13、図柄番号20の組合せと、図柄番号04、図柄番号13の組合せと、図柄番号10、図柄番号21の組合せと、図柄番号13、図柄番号07の組合せと、が含まれている。
また、時短付15R変大当り態様としては、図10に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号08、図柄番号16の組合せと、図柄番号11、図柄番号20の組合せと、図柄番号02、図柄番号03の組合せと、図柄番号07、図柄番号02の組合せと、図柄番号15、図柄番号11の組合せと、図柄番号20、図柄番号05の組合せと、図柄番号04、図柄番号09の組合せと、図柄番号19、図柄番号07の組合せと、図柄番号13、図柄番号14の組合せと、図柄番号16、図柄番号18の組合せと、が含まれている。
また、15R確変大当り態様としては、図11に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号02、図柄番号19の組合せと、図柄番号03、図柄番号08の組合せと、図柄番号19、図柄番号02の組合せと、図柄番号11、図柄番号15の組合せと、図柄番号08、図柄番号10の組合せと、図柄番号16、図柄番号04の組合せと、図柄番号10、図柄番号17の組合せと、図柄番号15、図柄番号13の組合せと、図柄番号07、図柄番号11の組合せと、図柄番号04、図柄番号16の組合せと、図柄番号11、図柄番号07の組合せと、図柄番号20、図柄番号15の組合せと、図柄番号14、図柄番号03の組合せと、図柄番号03、図柄番号10の組合せと、図柄番号15、図柄番号06の組合せと、図柄番号18、図柄番号09の組合せと、図柄番号17、図柄番号18の組合せと、図柄番号09、図柄番号21の組合せと、図柄番号06、図柄番号02の組合せと、図柄番号02、図柄番号04の組合せと、図柄番号19、図柄番号20の組合せと、図柄番号12、図柄番号16の組合せと、図柄番号05、図柄番号17の組合せと、図柄番号21、図柄番号14の組合せと、図柄番号04、図柄番号02の組合せと、図柄番号08、図柄番号21の組合せと、図柄番号17、図柄番号05の組合せと、が含まれている。
また、5R確変大当り態様としては、図12に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号02、図柄番号20の組合せと、図柄番号10、図柄番号09の組合せと、図柄番号05、図柄番号07の組合せと、図柄番号21、図柄番号03の組合せと、図柄番号16、図柄番号14の組合せと、図柄番号06、図柄番号13の組合せと、図柄番号13、図柄番号19の組合せと、図柄番号20、図柄番号08の組合せと、図柄番号09、図柄番号03の組合せと、図柄番号12、図柄番号06の組合せと、図柄番号11、図柄番号02の組合せと、図柄番号15、図柄番号15の組合せと、図柄番号10、図柄番号10の組合せと、図柄番号14、図柄番号06の組合せと、が含まれている。
また、突確大当り態様としては、図13に示すように、特別図柄表示LED23a,23bが、図柄番号03、図柄番号15の組合せと、図柄番号09、図柄番号06の組合せと、図柄番号18、図柄番号21の組合せと、図柄番号07、図柄番号12の組合せと、図柄番号14、図柄番号08の組合せと、図柄番号05、図柄番号05の組合せと、図柄番号09、図柄番号09の組合せと、図柄番号12、図柄番号11の組合せと、図柄番号13、図柄番号10の組合せと、図柄番号14、図柄番号09の組合せと、図柄番号15、図柄番号08の組合せと、図柄番号16、図柄番号07の組合せと、図柄番号17、図柄番号06の組合せと、図柄番号18、図柄番号05の組合せと、図柄番号19、図柄番号04の組合せと、図柄番号20、図柄番号03の組合せと、図柄番号21、図柄番号02の組合せと、図柄番号08、図柄番号03の組合せと、が含まれている。
このように、はずれ態様と、それ以外の態様とでは、容易に識別可能であるが、上述したように「.」が小さなサイズで表示されるため、また、図柄の組合せが多く設定されているため、中当り態様、5R通常大当り態様、15R通常大当り態様、時短付15R確変大当り態様、15R確変大当り態様、5R確変大当り態様、突確大当り態様、の識別は容易ではなく、後述するように実行される装飾図柄の可変表示の結果によって、識別可能となる。
[装飾図柄]
上述したような構成のパチンコ遊技機1における液晶表示装置21に表示される装飾図柄について図14を用いて説明する。
上述したように、液晶表示装置21の表示領域21aには、スロットマシンのリールを模した画像が表示され、左列の装飾図柄、中列の装飾図柄、右列の装飾図柄の可変表示が行われる。それら左列の装飾図柄、中列の装飾図柄、右列の装飾図柄のそれぞれには、図14に示すように、21個の装飾図柄が所定の表示順序で決定されている。この表示順序は、図柄配置テーブルとして、副制御回路300におけるプログラムROM302に記憶されている。図柄配置テーブルには、液晶表示装置21の下段に位置する図柄を図柄位置「0」として、前述の図柄カウンタと対応する図柄位置「0」〜「20」と、各図柄位置に対応する図柄の種別とが規定されている。具体的に、各図柄の種別としては、7(図柄61)、VThunder(図柄62、以下、単に「V」と示すこともある)、BAR(図柄63)、スイカ(図柄64)、ベル(図柄65)、チェリー(図柄66)又はリプレイ(図柄67)の各図柄が配されている。また、各装飾図柄は、矢印方向に変動表示する。
このような装飾図柄は、プログラムROM302に記憶されている停止テーブルに基づいて、停止制御される。このように停止テーブルや、その停止制御の具体的な一例について図15を用いて説明する。
例えば、所定の図柄を揃えるように停止表示させる場合において、停止操作の順序が左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cであるときには、図15に示すような停止テーブルが選択される。
この停止テーブルにおいては、成立役がチェリーの場合における停止テーブル、成立役がスイカの場合における停止テーブル、成立役がBARの場合における停止テーブル、成立役がVの場合における停止テーブルが含まれている。
成立役がチェリーの場合における停止テーブルにおいては、左ボタン50aが停止操作された操作タイミングが、番号01から番号06、番号13から番号18以外の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、チェリーが停止表示されないが、番号01から番号06、番号13から番号18の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、引き込みが行われることがあり、チェリーが停止表示されることとなる。
同じように、成立役がスイカの場合における停止テーブルにおいては、左ボタン50aが停止操作された操作タイミングが、番号00から番号03、番号05から番号15、番号17から番号20以外の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、スイカが停止表示されないが、番号00から番号03、番号05から番号15、番号17から番号20の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、引き込みが行われることがあり、スイカが停止表示されることとなる。
また、同じように、成立役がBARの場合における停止テーブルにおいては、左ボタン50aが停止操作された操作タイミングが、番号04、番号05、番号12から番号15以外の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、BARが停止表示されないが、番号04、番号05、番号12から番号15の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、引き込みが行われることがあり、BARが停止表示されることとなる。
また、同じように、成立役がVの場合における停止テーブルにおいては、左ボタン50aが停止操作された操作タイミングが、番号06から番号11、番号16、番号17以外の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、「V」が停止表示されないが、番号06から番号11、番号16、番号17の装飾図柄が下段に位置するときに停止操作されたときには、引き込みが行われることがあり、「V」が停止表示されることとなる。
また、左列の装飾図柄として所定の成立役を構成する装飾図柄が停止表示されている場合において、中ボタン50bの停止操作された操作タイミングが、停止操作時において4コマ以内に所定の成立役を構成する装飾図柄が存在する場合には、引き込みが行われることがあり、所定の成立役を構成する装飾図柄が停止表示されることとなる。
そして、同じように、左列及び中列の装飾図柄として所定の成立役を構成する装飾図柄が揃った態様で停止表示されている場合において、右ボタン50cの停止操作された操作タイミングが、停止操作時において4コマ以内に所定の成立役を構成する装飾図柄が存在する場合には、引き込みが行われることがあり、所定の成立役を構成する装飾図柄が停止表示されることとなる。
これらのように停止テーブルの具体的な一例を示したが、停止テーブルによって、所定の操作タイミングで操作ボタン50が操作されたときには、成立役に対応するような表示態様が停止表示されることとなる。
[マーカー画像]
このように停止制御される装飾図柄であるが、成立役によって停止制御態様が異なることとなるが、図16に示すような位置に、停止操作タイミングを示すマーカー画像が装飾図柄の背景に表示される。具体的な一例としては、左列の装飾図柄としてVが停止表示した場合には、中列の装飾図柄の04番、右列の装飾図柄の08番の背景が異なる色となり、左列及び中列の装飾図柄としてVが揃うように停止表示した場合には、右列の装飾図柄の08番の背景が異なる色となり、中列及び右列の装飾図柄としてVが揃うように停止表示した場合には、左列の装飾図柄の06番から08番、14番の背景が異なる色となる。一方、左列の装飾図柄として7が停止表示した場合には、中列の装飾図柄の00番と14番、右列の装飾図柄の00番の背景が異なる色となり、左列及び中列の装飾図柄として7が揃うように停止表示した場合には、右列の装飾図柄の00番の背景が異なる色となり、中列及び右列の装飾図柄として7が揃うように停止表示した場合には、左列の装飾図柄の00番の背景が異なる色となる。これによって、Vや7などの所定の装飾図柄が停止表示された場合に、その装飾図柄に対応する停止操作タイミングの指標が明示されることとなる。
[大当り判定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM202に記憶されている大当り判定テーブルについて図17を用いて説明する。尚、以下に説明する大当り判定テーブルがメインROM202に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM202に記憶されていればよい。
メインROM202に記憶された大当り判定テーブルは、大当りか否かを判定するためのテーブルである。この大当り判定テーブルには、図17に示すように、当落と、遊技状態と、確率と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、遊技状態が確変状態である場合において、大当りとなる確率が“20/479”として設定されており、遊技状態が非確変状態である場合において、大当りとなる確率が“2/479”として設定されており、遊技状態に拘わらず、中当りとなる確率が“3/479”として設定されている。
このように、大当り遊技状態、中当り遊技状態に移行するか否かが判定される。特に、遊技状態が確変状態である場合には、確変状態ではない場合と比べて高い確率で大当りであると判定されることとなる。
[大当り図柄決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM202に記憶されている大当り図柄決定テーブルについて図18を用いて説明する。尚、以下に説明する大当り図柄決定テーブルがメインROM202に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM202に記憶されていればよい。
メインROM202に記憶された大当り図柄決定テーブルは、大当りとなると判定された場合において、導出表示される特別図柄を決定するためのテーブルである。この大当り図柄決定テーブルには、図18に示すように、導出表示させる特別図柄の種類と、その確率と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、時短付15R確変大当りとなるプレミアム図柄が選択される確率が“10/100”であり、15R確変大当りとなる15R確変図柄が選択される確率が“28/100”であり、5R確変大当りとなる5R確変図柄が選択される確率が“14/100”であり、2R確変大当り(突確)となる2R確変図柄が選択される確率が“18/100”であり、15R通常大当りとなる15R通常図柄が選択される確率が“20/100”であり、5R通常大当りとなる5R通常図柄が選択される確率が“10/100”である。
このように導出表示させる大当り図柄を決定することができ、これによって、大当り遊技状態、中当り遊技状態などのの種類が決定されることとなる。
[TC実行振分テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM202に記憶されているTC実行振分テーブル、TC実行回数選択テーブルについて図19を用いて説明する。尚、以下に説明するTC実行振分テーブル、TC実行回数選択テーブルがメインROM202に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM202に記憶されていればよい。
メインROM202に記憶されたTC実行振分テーブルは、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄の停止制御が可能サンダーチャレンジ(TC)演出を実行するか否かを判定するためのテーブルである。このTC実行振分テーブルには、図19に示すように、当落の種類と、時短フラグの状態と、特別図柄の保留個数と、その振分率と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、当落がはずれであり、時短フラグがセットされている場合において、特別図柄の保留個数が“0”であるときには、“9.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“1”であるときには、“4.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“2”であるときには、“4.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“3”であるときには、“4.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“4”であるときには、“4.5%”の確率でTCを実行すると決定される。
また、当落がはずれであり、時短フラグがクリアされている場合において、特別図柄の保留個数が“0”であるときには、“10.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“1”であるときには、“10.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“2”であるときには、“10.5%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“3”であるときには、“6.0%”の確率でTCを実行すると決定され、特別図柄の保留個数が“4”であるときには、“6.0%”の確率でTCを実行すると決定される。
また、当落が15R・5R大当りである場合においては、時短フラグ、特別図柄の保留個数に拘わらず、“100.0%”の確率でTCを実行すると決定され、当落が突確大当り、中当りである場合において、時短フラグがセットされているときには、特別図柄の保留個数に拘わらず、“8.0%”の確率でTCを実行すると決定され、時短フラグがクリアされているときには、特別図柄の保留個数に拘わらず、“30.0%”の確率でTCを実行すると決定される。
このように、当落と、時短状態であるか否か、保留個数、乱数値に基づいて、TC演出を実行するか否かが決定されることとなる。そして、このように決定されたTC演出を実行するか否かに基づいて、特別図柄の変動パターンが決定されることとなる。
[演出内容]
また、変動パターンに基づいて実行される演出内容について図20を用いて以下に説明する。特に、サンダーチャレンジ演出が実行される場合に、特殊演出が実行され、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄が停止表示可能となる。
特殊演出としてのサンダーチャレンジ演出が実行される場合において、当落の結果がはずれであるときには、例えば、図20(A)に示すように、変動時間が60sである変動パターンが決定されることがあり、55sの目押し期間(符号“A1”)、2sの再変動終了期間(符号“A2”)、3sの強制図柄停止期間(符号“A3”)の順で実行される。この場合において、目押し期間は、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄が、Vや7が揃わない態様で停止表示されることとなり、繰り返し、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄が停止表示可能となる。
また、特殊演出としてのサンダーチャレンジ演出が実行される場合において、当落の結果が大当りであるときには、例えば、図20(B)に示すように、変動時間が65sである変動パターンが決定されることがあり、55sの目押し期間(符号“B1”)、2sの再変動終了期間(符号“B2”)、3sの強制図柄停止期間(符号“B3”)、5sの自動再変動期間(符号“B4”)の順で実行される。この場合において、目押し期間は、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄が停止表示され、操作タイミングによってはVや7が揃う態様で停止表示可能となる。図20(B)に示すように、操作ボタン50の操作タイミングによって、Vや7が揃わない場合には、繰り返し、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄が停止表示可能となる。そして、目押し期間内にVや7が揃う態様で停止表示されない場合には、符号“B2”と符号“B3”との間において強制的に装飾図柄が、Vや7が揃わない態様として停止表示され、その後、装飾図柄が、再変動され、Vや7が揃う態様で停止表示されることとなる。
一方、例えば、図20(C)に示すように、目押し期間(符号“C1”)で、操作ボタン50の第一停止操作が行われた場合において(符号“C1”と符号“C2”との間)、第一停止列の装飾図柄としてVや7が停止表示されたときには、2sのフリーズ演出期間(符号“C2”)となる。このフリーズ期間とは、変動表示されている装飾図柄に対応する操作ボタン50の操作が無効となる演出内容である。そして、このフリーズ演出期間(符号“C2”)が終了した場合には、再度、目押し期間(符号“C3”)となり、操作ボタン50の第二停止操作が行われた場合において(符号“C3”と符号“C4”との間)、装飾図柄がVや7として揃う可能性があるときには、2sのフリーズ演出期間(符号“C4”)となる。そして、このフリーズ演出期間(符号“C4”)が終了した場合には、再度、目押し期間(符号“C5”)となり、操作ボタン50の第三停止操作が行われた場合において(符号“C5”と符号“C6”との間)、装飾図柄がVや7として揃う態様で停止表示されたときには、2sのフリーズ演出期間(符号“C6”)となる。そして、装飾図柄がVや7として揃った場合には、待機演出期間(符号“C7”)となり、変動時間が終了するまで待機状態となる。
このように、装飾図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となる可能性があるときに、未だ停止表示されていない列に対応する操作ボタン50の操作が所定時間無効化されることとなる。
[表示画面の説明]
また、上述した構成において実行される特別図柄ゲームに関する表示画面について図21から図25を用いて説明する。
[特別図柄ゲームの説明]
特別図柄表示LED23a,23bにおいては、特別図柄が可変表示される。具体的には、特別図柄の導出表示がされている場合において、所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄の可変表示が実行される。そして、停止表示され、その導出表示された特別図柄が、はずれ態様となったことを条件に、大当り遊技状態に移行せず、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、図7に示すように、中当り態様となったことを条件に、遊技状態が中当り遊技状態に移行され、図8から図13に示すように、確変大当り態様、通常大当り態様、突確大当り態様となったことを条件に、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置21における表示領域21a上では、特別図柄表示LED23a,23bにおける特別図柄を装飾するための複数列の装飾図柄の可変表示が行われる。液晶表示装置21においては、図21(A)に示すように、左列の装飾図柄を表示する領域21Lと、中列の装飾図柄を表示する領域21Cと、右列の装飾図柄を表示する領域21Rと、が含まれている。具体的には、特別図柄が導出表示されている場合には、図21(A)に示すように、装飾図柄も導出表示されている。そして、上述した所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄と同じように、図21(B)に示すように、装飾図柄の可変表示も実行される。そして、特別図柄が導出表示される前に、操作ボタン50の操作に拘わらず、左列に装飾図柄が自動的に停止表示され、その後、中列に装飾図柄が自動的に停止表示され、図21(C)に示すように、右列に装飾図柄が自動的に停止表示される。
この場合においては、特別図柄の可変表示中に1回の装飾図柄の可変表示が行われたが、特別図柄の可変表示が開始された場合には、図21(D)に示すように、装飾図柄の可変表示が行われ、図21(E)に示すように、操作ボタン50の操作に拘わらず、左列、中列及び右列の装飾図柄が自動的に停止表示された場合においても、特別図柄の導出表示が行われず、図21(F)に示すように、再度、左列、中列及び右列の装飾図柄が自動的に変動表示され、その後、操作ボタン50の操作に拘わらず、図22(A)に示すように、左列、中列及び右列の装飾図柄が自動的に停止表示されるとともに、特別図柄が導出表示されることがある。つまり、1回の特別図柄の可変表示中において、一回又は複数回の装飾図柄の可変表示が行われることがある。
また、操作ボタン50の操作に応じて装飾図柄が停止表示されるサンダーチャレンジ演出が実行されることがある。このような演出においては、図22(B)に示すように、装飾図柄の可変表示が開始されると、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作が有効化され、操作が有効となる操作受付時間のカウントが開始される。そして、図21(C)に示すように、左ボタン50aが操作された場合には、その左ボタン50aに対応する左列の装飾図柄が停止表示され、図21(D)に示すように、中ボタン50bが操作された場合には、その中ボタン50bに対応する中列の装飾図柄が停止表示され、図21(E)に示すように、右ボタン50cが操作された場合には、その右ボタン50cに対応する右列の装飾図柄が停止表示される。これによって、装飾図柄が導出表示される。また、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作が行われた場合には、有効化されていたボタンの無効化が行われる。
そして、装飾図柄が特定の表示態様として停止表示されなかった場合には、所定の時間が経過されるまで繰り返し演出が実行される。具体的には、図22(B)から図22(E)に示すように、装飾図柄が特定の表示態様として停止表示されなかった場合において、所定の時間が経過されていない場合には、図22(F)に示すように、再度、装飾図柄の可変表示が開始されると、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作が有効化され、操作が有効となる操作受付時間のカウントが開始される。そして、図23(A)に示すように、左ボタン50aが操作された場合には、その左ボタン50aに対応する左列の装飾図柄が停止表示され、図23(B)に示すように、中ボタン50bが操作された場合には、その中ボタン50bに対応する中列の装飾図柄が停止表示され、図23(C)に示すように、右ボタン50cが操作された場合には、その右ボタン50cに対応する右列の装飾図柄が停止表示される。そして、図23(D)に示すように、再度、装飾図柄の可変表示が開始されると、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作が有効化され、操作が有効となる操作受付時間のカウントが開始されるが、図23(E)に示すように、所定の時間が経過されたときには、強制的に装飾図柄が停止表示されることとなる。
また、サンダーチャレンジ演出において、図23(F)に示すように、装飾図柄の可変表示が開始されると、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作が有効化され、操作が有効となる操作受付時間のカウントが開始される。そして、図24(A)に示すように、左ボタン50aが操作された場合には、その左ボタン50aに対応する左列の装飾図柄が停止表示される。この場合において、左列の装飾図柄にVか7が停止表示された場合には、図24(B)に示すように、変動中である中列及び右列の装飾図柄に対応する中ボタン50b、右ボタン50cの操作が無効化されるフリーズ演出が実行される。また、第一停止図柄の左列の装飾図柄としてV又は7が停止表示され、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、変動表示中の中列及び右列の装飾図柄におけるV又は7の背景が着色される。
そして、所定時間が経過した後には、変動表示中の中列及び右列の装飾図柄に対応する中ボタン50b、右ボタン50cが有効化される。そして、図24(C)に示すように、中ボタン50bが操作された場合には、その中ボタン50bに対応する中列の装飾図柄が停止表示される。この場合において、中列の装飾図柄にVか7が停止表示され、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、図24(D)に示すように、変動中である右列の装飾図柄に対応する右ボタン50cの操作が無効化されるフリーズ演出が実行される。また、第二停止図柄の中列の装飾図柄としてV又は7が停止表示され、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、変動表示中の右列の装飾図柄におけるV又は7の背景が着色される。
そして、所定時間が経過した後には、変動表示中の右列の装飾図柄に対応する右ボタン50cが有効化される。そして、図24(E)に示すように、右ボタン50cが操作された場合には、その右ボタン50cに対応する右列の装飾図柄が停止表示される。この場合において、右列の装飾図柄にVか7が停止表示され、装飾図柄が特定の表示態様となった場合には、図24(F)に示すように、操作ボタン50の操作が無効化されるフリーズ演出が実行され、待機状態となった後に、図25(A)に示すように、大当りとなる。
このように、装飾図柄の可変表示の組み合わせ表示の結果が特定の表示態様となる可能性があるときに、未だ停止表示されていない列に対応する操作ボタン50の操作が所定時間無効化される。また、複数の図柄列のうち少なくともいずれかの図柄列における装飾図柄が停止表示されたときにおいて、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、停止表示されていない図柄列において特定の表示態様を構成する装飾図柄を停止表示させる操作ボタン50の操作タイミングであるときの装飾図柄の表示態様が変化され、特定の表示態様を構成する装飾図柄を停止表示させる操作ボタン50の操作タイミングが報知されることとなる。
また、上述したように、当落の結果が大当りである場合には、装飾図柄が特定の表示態様として停止表示されることがあるが、操作ボタン50の操作タイミングによっては、図25(B)に示すように、装飾図柄が特定の表示態様としては停止表示されないこともある。この場合においては、図25(C)に示すように、再度、装飾図柄の可変表示が開始されると、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作が有効化され、操作が有効となる。そして、装飾図柄が特定の表示態様となる以前に、所定の強制停止タイミングとなった場合には、図25(D)に示すように、強制的に装飾図柄が停止表示される。この場合において、装飾図柄が特定の表示態様とならない場合であっても、図25(E)に示すように、再変動が開始され、図25(F)に示すように、強制的に装飾図柄が特定の表示態様として停止表示され、大当りとなる。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機1で実行される処理を図26から図28、図30から図45に示す。また、パチンコ遊技機1で実行される特別図柄制御処理(図28)の状態遷移について図29を用いて説明する。
[メイン処理]
最初に、図26に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図27を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置21、特別図柄表示LED23a,23bに表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。そして、メインCPU201は、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示装置23cに表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS16)。そして、メインCPU201は、ステップS15、ステップS16の実行の結果に従って、特別図柄などの可変表示の表示制御を行う図柄表示装置制御処理を実行する(ステップS19)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15、ステップS16及びステップS19の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU201は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図27を用いて説明する。
最初に、図27に示すように、メインCPU201は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、メインCPU201は、始動入賞口14,17等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU201は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM203の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路200と副制御回路300との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りや中当りが発生した際に開放する大入賞口15の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、各種のコマンドを副制御回路300に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド、特別図柄の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。尚、このような処理を実行するメインCPU201は、特別図柄の可変表示パターンに対応し、特別図柄の可変表示時間が特定可能な変動パターン指定コマンド(可変表示パターンコマンド)を副制御回路300に送信するコマンド送信手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU201は、払出装置82に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出制御回路70aへ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出制御回路70aへ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図26のステップS15において実行されるサブルーチンについて図28を用いて説明する。尚、図28において、ステップS72からステップS83の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図28に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述するステップS72からステップS83において、メインCPU201は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS83における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU201は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図30を用いて後述するが、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU201は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。詳しくは図33及び図34を用いて後述するが、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか中当りかはずれかを判断する。メインCPU201は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば2R、5R大当りの場合は5秒、又は、15R大当りの場合は18秒など)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。また、メインCPU201は、中当りである場合に、中当り開始管理を示す値(09)を制御状態フラグにセットし、中当り開始インターバルに対応する時間(例えば5秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、中当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU201は、はずれである場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。また、メインCPU201は、中当りやはずれである場合において、時短状態であるときには、時短カウンタをカウント(例えば、減算など)することとなる。このような処理を実行するメインCPU201は、開始された所定の遊技において所定の特定遊技移行条件が成立し、特定遊技状態に移行させると判定された場合において、特別図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となったときに、導出表示させた後に、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態、中当り遊技状態を含む)へ移行すると判定された場合に、特別図柄の可変表示の結果を、5R確変大当り態様、15R確変大当り態様、時短付15R確変大当り態様、5R通常大当り態様、15R通常大当り態様、突確大当り態様、中当り態様のいずれかとして導出表示させた後に、特定遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。また、言い換えると、メインCPU201は、複数の図柄列のそれぞれにおける装飾図柄(複数列の装飾図柄)の可変表示の結果の組合せが特定の表示態様となった場合に、遊技者に有利な特定遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、このような処理を実行するメインCPU201は、遊技制御手段、特定遊技状態移行制御手段の一例に相当する。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口15を開放させるために、メインROM202から読み出されたデータに基づいて、メインRAM203に位置付けられた変数を更新する。メインCPU201は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットし、大入賞口15が開放されたことを示す大入賞口開放中表示コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットするとともに、開放上限時間(例えば、確変大当り時及び通常大当り時においては28秒、突確大当り時においては0.2秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。このようにセットされた大入賞口開放中表示コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に、大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、大入賞口15が開放中となった旨が認識可能となる。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU201は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口15が開放されたことを示す大入賞口開放中表示コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする。このようにセットされた大入賞口開放中表示コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に、大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、大入賞口15が開放中となった旨が認識可能となる。メインCPU201は、開放上限時間(例えば、確変大当り時及び通常大当り時においては28秒、突確大当り時においては0.2秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“9”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。メインCPU201は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口15を閉鎖させるために、メインRAM203に位置付けられた変数を更新する。メインCPU201は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口15が閉鎖されたことを示すラウンド間表示コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする。このようにセットされたラウンド間表示コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に、ラウンド間表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、大入賞口15が閉鎖され、所定のラウンドが終了した旨が認識可能となる。メインCPU201は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU201は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判断する。メインCPU201は、この条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。また、メインCPU201は、大当り遊技状態の終了を示す大当り終了表示コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする。このようにセットされた大当り終了表示コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に、大当り終了表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、大当り遊技状態が終了したことが認識可能となる。一方、メインCPU201は、この条件を満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU201は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間(例えば1秒)が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU201は、特別図柄が確変大当り態様、又は、突確大当り態様である場合には、確変状態に移行させる制御を行うとともに、特別図柄が通常大当り態様である場合には、通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。つまり、メインCPU201は、特定遊技状態に移行させると判定された場合に、導出表示される特別図柄の種類に基づいて所定の特定遊技移行条件が成立し、その特定遊技状態の終了後に確変状態(特別遊技状態)に移行させるか否かを判定し、確変状態に移行すると決定された場合には、特定遊技状態が終了した後に、確変状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このようなメインCPU201は、特別遊技移行判定手段、特別遊技状態移行制御手段の一例に相当する。また、メインCPU201は、時短付確変大当りとなった後に確変状態及び時短状態に移行すると決定された場合には、時短付確変大当りとなり、確変状態及び時短状態に移行する旨の遊技状態コマンドを示すデータを、確変大当りとなった後に確変状態に移行すると決定された場合には、確変大当りとなり、確変状態に移行する旨の遊技状態コマンドを示すデータを、突確大当りとなった後に確変状態に移行すると決定された場合には、突確大当りとなり、確変状態に移行する旨の遊技状態コマンドを示すデータを、通常大当りとなった後に通常遊技状態に移行すると決定された場合には、通常大当りとなり、通常遊技状態に移行する旨の遊技状態コマンドを示すデータを、それぞれ、メインRAM203の所定領域にセットする。また、このようにセットされた遊技状態コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に、遊技状態コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、特定遊技状態の終了後に移行する遊技状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU201は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU201は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS81に処理を移す。
ステップS81においては、中当り開始処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが中当り開始管理を示す値(09)であり、その中当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口15を開放させるために、メインROM202から読み出されたデータに基づいて、メインRAM203に位置付けられた変数を更新する。メインCPU201は、中当り実行中(大入賞口開放中)を示す値(0A)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS82の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU201は、大入賞口15が開放されたことを示す大入賞口開放中表示コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットするとともに、開放上限時間(例えば、2.4秒、具体的には、0.2秒開放し、2秒閉鎖し、0.2秒開放する時間)を大入賞口開放時間タイマにセットする。これによって、メインCPU201は、大入賞口15を、0.2秒開放させ、2秒閉鎖させ、0.2秒開放させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS82に処理を移す。
ステップS82においては、中当り実行中処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが中当り実行中(大入賞口開放中)を示す値(0A)である場合において、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件を満たすか否かを判断する。メインCPU201は、開放上限時間を経過したという条件を満たした場合に、大入賞口15の開閉を終了させるために、メインRAM203に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU201は、中当り終了を示す値(0B)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS83の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU201は、中当りの終了インターバル表示時間を待ち時間タイマにセットする。尚、メインCPU201は、上述した条件を満たさない場合には、上述した処理を実行しない。また、メインCPU201は、中当り遊技状態の終了を示す中当り終了表示コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする。このようにセットされた中当り終了表示コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に、中当り終了表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、中当り遊技状態が終了したことが認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS83に処理を移す。
ステップS83においては、中当り終了処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、制御状態フラグが中当り終了を示す値(0B)であり、かつ、中当りの終了インターバル表示時間が経過した場合には、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU201は、図29に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図28に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU201は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図28に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU201は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図28に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図28に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。尚、この特定遊技終了条件には、大当りラウンド最大継続数(上限ラウンド数)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。更には、メインCPU201は、中当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“09”、“0A”、“0B”、“08”と順にセットすることにより、図28に示すステップS81、ステップS82、ステップS83、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、中当り遊技状態を終了することとなる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図28のステップS72において実行されるサブルーチンについて図30を用いて説明する。
最初に、図30に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、デモ表示を行わせるために副制御回路300にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM203に記憶する。これによって、副制御回路300において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
そして、ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りの判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブル(図17参照)から1つの大当り判定テーブルを選択する。高確率フラグが所定の値(例えば“77”)である場合、つまり遊技状態が確変状態である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常遊技状態時よりも向上することとなるのである。そして、メインCPU201は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU201は、大当り遊技状態に移行させないと判定された場合には、同じように中当り遊技状態に移行させるか否かを判定する。これによって、メインCPU201は、大当り遊技状態に移行させるか、中当り遊技状態に移行させるか、いずれにも移行させないかを判定することとなる。つまり、メインCPU201は、所定の可変表示開始条件が成立すると遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態、中当り遊技状態)に移行させるか否かを判定することとなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU201は、特定遊技移行判定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS107に処理を移す。
ステップS107においては、メインCPU201は、特別図柄決定処理を実行する。詳しくは図31を用いて後述するが、メインCPU201は、大当りであるか、中当りであるか、はずれであるかによって、導出表示させる特別図柄を決定することとなる。また、メインCPU201は、この導出表示させる特別図柄を決定することによって、移行させる遊技状態や、大当り遊技状態における上限ラウンド数を決定することにもなる。このように記憶された導出表示させる特別図柄を示すデータは、特別図柄表示LED23a,23bに供給される。これによって、特別図柄表示LED23a,23bに、決定した特別図柄を導出表示させることとなる。また、このように記憶された導出表示させる特別図柄を示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に導出図柄指定コマンドとして供給される。副制御回路300のサブCPU301は、受信した導出図柄指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。詳しくは図32を用いて後述するが、メインCPU201は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU201は、ステップS107により決定された特別図柄と、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と、に基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM203の所定領域に記憶する。メインCPU201は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄の変動表示態様(特に、変動表示時間)を決定することとなる。このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示LED23a,23bに供給される。これによって、特別図柄表示LED23a,23bに、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。つまり、メインCPU201は、ステップS105やステップS107によって決定された結果に基づいて、特別図柄の可変表示の結果を導出表示させる制御を行うこととなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路300のサブCPU301は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU201は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動時間を示す変動時間テーブルと、に基づいて、変動時間を算出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図30のステップS107において実行されるサブルーチンについて図31を用いて説明する。
最初に、図31に示すように、メインCPU201は、大当りであるか判断する(ステップS501)。この処理において、メインCPU201は、ステップS105において判定した結果に基づいて、大当りであるか、中当りであるか、はずれであるかを判断する。メインCPU201は、大当りであると判別した場合には、ステップS505に処理を移す。メインCPU201は、中当りであると判別した場合には、ステップS503に処理を移す。メインCPU201は、はずれであると判別した場合には、ステップS502に処理を移す。
ステップS502においては、メインCPU201は、はずれ図柄として特別図柄を導出表示させる旨のはずれ図柄データ、はずれ図柄として特別図柄を導出表示させる旨の導出図柄指定コマンドを示すデータを、メインRAM203の所定領域にセットする。このように記憶されたはずれ図柄データは、ランプ制御回路207に供給される。これによって、ランプ制御回路207は、特別図柄表示LED23a,23bに、特別図柄がはずれ図柄として導出表示されることとなる。また、このように記憶された導出図柄指定コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、特別図柄がはずれ図柄として導出表示されることが認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS503においては、メインCPU201は、中当り図柄決定用乱数を抽出し、その抽出された中当り図柄決定用乱数に基づいて、中当り図柄を決定する中当り図柄決定処理を実行する。そして、メインCPU201は、決定した中当り図柄として特別図柄を導出表示させる旨の中当り図柄データ、中当り図柄として特別図柄を導出表示させる旨の導出図柄指定コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする(ステップS504)。このように記憶された中当り図柄データは、ランプ制御回路207に供給される。これによって、ランプ制御回路207は、特別図柄表示LED23a,23bに、決定した中当り図柄として特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された導出図柄指定コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、特別図柄が中当り図柄として導出表示されることが認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS505においては、メインCPU201は、大当り図柄決定テーブルを参照し(図18参照)、始動入賞時に抽出された大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する。つまり、メインCPU201は、所定の可変表示開始条件の成立により、特定遊技状態に移行させるか否かが判定された結果に基づいて、特別図柄の可変表示の結果を決定することとなる。また、メインCPU201は、決定された特別図柄の種類(大当り図柄の種類)によって、プレミアム大当り(時短付15R確変大当り)となるプレミアム図柄、15R確変大当りとなる15R確変大当り図柄、5R確変大当りとなる5R確変大当り図柄、2R確変大当り(突確大当り)となる2R確変大当り図柄、15R通常大当りとなる15R通常大当り図柄、5R通常大当りとなる5R通常大当り図柄からいずれかを選択することとなり、大当り遊技状態における上限ラウンド数や、その大当り遊技状態の終了後において移行する遊技状態を決定することとなる。そして、メインCPU201は、決定した大当り図柄として特別図柄を導出表示させる旨の大当り図柄データ、大当り図柄として特別図柄を導出表示させる旨の導出図柄指定コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする(ステップS506)。このように記憶された大当り図柄データは、ランプ制御回路207に供給される。これによって、ランプ制御回路207は、特別図柄表示LED23a,23bに、決定した大当り図柄として特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された導出図柄指定コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、特別図柄が大当り図柄として導出表示されることが認識可能となる。また、この大当りとなる特別図柄の種類によって、プレミアム大当りとなるか、15R確変大当りとなるか、5R確変大当りとなるか、2R確変大当り(突確大当り)となるか、15R通常大当りとなるか、5R通常大当りとなるかが認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS507に処理を移す。
ステップS507においては、メインCPU201は、大当り図柄として決定した特別図柄の種類に対応して、プレミアム大当りとなるか、15R確変大当りとなるか、5R確変大当りとなるか、2R確変大当り(突確大当り)となるか、15R通常大当りとなるか、5R通常大当りとなるかが確定するため、その大当りの種別に対応して、大当り開始インターバルの時間を決定するための大当り開始インターバル表示時間決定用データ、大入賞口15の開放回数を決定するための大入賞口開放回数決定用データを、メインRAM203の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS508に処理を移す。
ステップS508においては、メインCPU201は、大当り図柄として決定した特別図柄の種類に対応して、確変大当りとなるか、通常大当りとなるか、突確大当りとなるかが確定するため、その大当りの種別に対応して、大当り遊技状態の終了後における表示態様を決定するための大当り終了表示決定用データ、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するための大当り終了後遊技状態決定用データを、メインRAM203の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS105、ステップS505を実行することによって、プレミアム大当りとなるか、15R確変大当りとなるか、5R確変大当りとなるか、2R確変大当り(突確大当り)となるか、15R通常大当りとなるか、5R通常大当りとなるかが、中当りとなるか、が決定される。そして、その決定に基づいて、特定遊技状態(大当り遊技状態、中当り遊技状態を含む)の終了後において移行される遊技状態も決定されることとなる。このように、メインCPU201は、特定遊技状態に移行させると判定された場合には、その特定遊技状態が終了した後に、確変状態に移行させるか、通常遊技状態に移行させるかや、時短状態に移行させるか否かを決定することとなる。尚、これらのような処理を実行するメインCPU201は、遊技状態決定手段の一例に相当する。
[変動パターン決定処理]
図30のステップS109において実行されるサブルーチンについて図32を用いて説明する。
最初に、図32に示すように、メインCPU201は、サンダーチャレンジ(TC)決定処理を実行する(ステップS511)。この処理において、メインCPU201は、サンダーチャレンジ演出を実行するか否かを決定する。メインCPU201は、TC実行振分テーブル(図19参照)を参照する。そして、TC演出を実行するか否かを決定するための乱数値を抽出するとともに、当落の結果と、今現在の保留個数と、時短フラグとをメインRAM203の所定領域から読み出し、抽出した乱数値と、当落の結果と、今現在の保留個数と、時短フラグとに基づいて、TC演出を実行するか否かを決定する。この処理が終了した場合には、ステップS512に処理を移す。
ステップS512において、メインCPU201は、変動パターンを決定し、変動パターン指定コマンドをメインRAM203の所定領域にセットする。この処理において、メインCPU201は、サンダーチャレンジを実行するか否かを参照する。そして、メインCPU201は、演出条件選択用乱数値を抽出し、その演出条件選択用乱数値と、サンダーチャレンジを実行するか否かと、に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定することとなる。そして、メインCPU201は、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットする。これによって、メインCPU201は、特別図柄の変動パターンを決定するとともに、その変動時間も決定することとなる。具体的な一例としては、図20(A)に示すような変動パターンが決定された場合には、変動時間が60sとして決定されることとなり、図20(B)及び図20(C)に示すような変動パターンが決定された場合には、変動時間が65sとして決定されることとなる。このように、メインCPU201は、決定された特別図柄の可変表示の結果に基づいて、特別図柄の可変表示時間が予め決定された複数種類の特別図柄の可変表示パターンからいずれかを決定することとなる。また、言い換えると、メインCPU201は、当落の結果に基づいて、所定の可変表示開始条件が成立してから装飾図柄の可変表示を可能とする可変表示時間を決定することとなる。尚、このようなメインCPU201は、可変表示パターン決定手段、可変表示時間決定手段の一例に相当する。また、このように記憶された変動パターン指定コマンドを示すデータは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路300のサブCPU301は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。つまり、このような処理を実行するメインCPU201は、特別図柄の変動パターン(可変表示パターン)に対応し、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が特定可能な変動パターン指定コマンド(可変表示パターンコマンド)を副制御回路300に送信することとなる。尚、このようなメインCPU201は、コマンド送信手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図28のステップS74において実行されるサブルーチンについて図33及び図34を用いて説明する。
最初に、図33に示すように、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS131)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS132)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS133に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS133においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図30のステップS105の処理によって大当りであると判別されたか否かを判断する。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、図34のステップS145に処理を移し、大当りではないと判別した場合には、ステップS134に処理を移す。
ステップS134においては、中当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図30のステップS105の処理によって中当りであると判別されたか否かを判断する。メインCPU66は、中当りであると判別した場合には、ステップS135に処理を移し、中当りではない、即ち、はずれであると判別した場合には、ステップS138に処理を移す。
ステップS135においては、メインCPU201は、制御状態フラグとして中当り開始管理を示す値(09)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、中当り開始管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。そして、中当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS136)。この処理において、メインCPU66は、中当り遊技状態を開始するまでの所定の時間を読み出す。そして、メインCPU66は、読み出した待ち時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、メインCPU201は、中当り開始コマンドを示すデータを、メインRAM203の所定領域にセットする(ステップS137)。また、このように記憶された中当り開始コマンドは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に中当り開始コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、中当り遊技状態の開始が認識可能となる。また、大当り開始インターバルに対応する時間と、中当り開始インターバルに対応する時間とは、突確大当り、中当りを認識させないためにも、同じ時間に設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS139に処理を移す。
ステップS138においては、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム終了を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS139に処理を移す。
ステップS139においては、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に位置付けられた時短状態変動回数カウンタから値を読み出し、時短状態変動回数カウンタが“0”であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU201は、時短状態変動回数カウンタが“0”であると判別した場合には、ステップS140からステップS142を実行することなく、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU201は、時短状態変動回数カウンタが“0”ではないと判別した場合には、時短状態変動回数カウンタの値を“1”デクリメントさせる(ステップS140)。そして、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に位置付けられた時短状態変動回数カウンタから値を読み出し、時短状態変動回数カウンタが“0”であるか否かを判断する(ステップS141)。この処理において、メインCPU201は、時短状態変動回数カウンタが“0”であると判別した場合には、時短フラグをクリアするとともに、遊技状態コマンドを示すデータをメインRAM203の所定領域にセットし(ステップS142)、本サブルーチンを終了する。また、このように記憶された遊技状態コマンドは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に遊技状態コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、時短状態が終了し、通常遊技状態に移行することが認識可能となる。一方、メインCPU201は、時短状態変動回数カウンタが“0”ではないと判別した場合には、ステップS142を実行することなく、本サブルーチンを終了する。
図34のステップS145においては、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に位置付けられた大当りフラグ、遊技状態フラグ、時短フラグ、大入賞開放回数カウンタをクリアする。そして、メインCPU201は、制御状態フラグとして大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を実行する(ステップS146)。この処理において、メインCPU66は、大当り開始インターバル管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。そして、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS147)。この処理において、メインCPU66は、大当り遊技状態を開始するまでの所定の時間を読み出す。そして、メインCPU66は、読み出した待ち時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、メインCPU201は、大当り開始コマンドを示すデータ、大入賞口開放回数上限値データを、メインRAM203の所定領域にセットする(ステップS148)。また、このように記憶された大当り開始コマンドは、図27のステップS47の処理により、主制御回路200のメインCPU201から副制御回路300のサブCPU301に大当り開始コマンドとして供給される。これによって、副制御回路300において、大当り遊技状態の開始が認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路300は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図35を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、図35に示すように、サブCPU301は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS201)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU301は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、ワークRAM303の所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU301は、コマンド解析処理を実行する。詳しくは図39を用いて後述するが、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS207に処理を移す。
ステップS207において、サブCPU301は、演出制御処理を実行する。詳しくは図41を用いて後述するが、主制御回路200から供給されるコマンドに応じて実行される演出を実行させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU301は、表示制御処理を実行する。詳しくは図48を用いて後述するが、サブCPU301は、液晶表示装置21における画像の表示制御を行う。
そして、サブCPU301は、スピーカ8a,8bから発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ・LED39aの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、再度、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[コマンド割込処理]
また、副制御回路300では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)によりコマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図36を用いて説明する。
最初に、図36に示すように、サブCPU301は、レジスタの退避(ステップS221)を行い、主制御回路200から受信した各種の受信コマンドを、ワークRAM303の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS222)。そして、サブCPU301は、ステップS221において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS223)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[VDP割込処理]
また、副制御回路300では、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60s)など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。このVDP割込処理について図37を用いて説明する。
最初に、図37に示すように、サブCPU301は、レジスタの退避(ステップS231)を行い、ワークRAM303の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを“1”増加させて記憶する(ステップS232)。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが“1”増加することとなる。これによって、後述する表示制御処理(図48参照)において、サブCPU301は、VDPカウンタが“2”増加する毎に、表示制御を行うためのデータを画像制御回路305に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU301は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。そして、サブCPU301は、ステップS231において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS233)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
また、副制御回路300では、所定のタイミング(例えば、2msなど、一定の周期毎など)によりタイマ割込処理を実行することとなる。このタイマ割込処理について図38を用いて説明する。
最初に、図38に示すように、サブCPU301は、レジスタの退避(ステップS241)を行い、各種タイマの更新処理を実行する(ステップS242)。そして、サブCPU301は、スイッチ入力処理を実行する(ステップS243)。この処理において、サブCPU301は、遊技者の操作に応じた各種の処理を実行することとなる。特に、サブCPU301は、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cからの操作信号を検知することとなる。尚、本実施形態において、このサブCPU301は、操作検知手段の一例に相当する。そして、サブCPU301は、リール停止制御処理を実行する。(ステップS244)。詳しくは図43から図46を用いて後述するが、サブCPU301は、左ボタン50a、中ボタン50b、右ボタン50cの操作等に応じて、装飾図柄の停止表示の表示制御を行う。そして、サブCPU301は、ステップS241において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS245)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図35のステップS203において実行されるサブルーチンについて図39を用いて説明する。
最初に、図39に示すように、サブCPU301は、受信コマンドがあるか否かを判断する(ステップS401)。この処理において、サブCPU301は、コマンド割込処理(図36参照)のステップS222においてコマンドバッファにコマンドが格納されているか否かによって、受信コマンドがあるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU301は、受信コマンドがあると判別した場合には、ワークRAM303の所定領域に位置付けられたコマンドバッファから、コマンドデータを読み出し(ステップS402)、ステップS403に処理を移す。一方、サブCPU301は、受信コマンドがないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
つまり、ステップS402を実行するサブCPU301は、主制御回路200によって送信された各種のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドなど)を受信することとなる。尚、本実施形態において、ステップS402を実行するサブCPU301は、コマンド受信手段の一例に相当する。
ステップS403において、サブCPU301は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU301は、変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、詳しくは図40を用いて後述するが、演出内容を決定する実行パターン決定処理を実行し(ステップS404)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU301は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS406に処理を移す。
ステップS406において、サブCPU301は、受信コマンドに対応する演出制御データをセットし、本サブルーチンを終了する。具体的な一例としては、サブCPU301は、受信した遊技状態コマンドに対応するデータをワークRAM303の所定領域にセットする。これによって、移行させる遊技状態が認識可能となる。また、サブCPU301は、デモ表示コマンドを受信した場合には、デモ表示を行わせる制御を行う。
[実行パターン決定処理]
図39のステップS404において実行されるサブルーチンについて図40を用いて説明する。
最初に、図40に示すように、サブCPU301は、特殊変動パターンであるか否かを判断する(ステップS601)。この処理において、サブCPU301は、変動パターン指定コマンドに基づいて、その変動パターンが特殊変動パターン(例えば、TC演出を実行する変動パターンなど)であるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、特殊変動パターンであると判別した場合には、ステップS602に処理を移す。一方、サブCPU301は、特殊変動パターンではないと判別した場合には、受信した変動パターン指定コマンドに対応する演出データをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS605)、本サブルーチンを終了する。
ステップS602において、サブCPU301は、大当りであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、変動パターン指定コマンドに基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、大当りであると判別した場合には、BBフラグ成立後停止制御フラグをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS603)、本サブルーチンを終了する。これによって、サブCPU301は、操作ボタン50の操作タイミングに応じて、BBとなるVや7が停止表示可能に制御することとなる。一方、サブCPU301は、大当りではないと判別した場合には、BBフラグ成立前停止制御フラグをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS604)、本サブルーチンを終了する。これによって、サブCPU301は、操作ボタン50の操作タイミングに応じて、BBとなるVや7を停止表示させないように制御することとなる。
[演出制御処理]
図35のステップS207において実行されるサブルーチンについて図41を用いて説明する。
最初に、図41に示すように、サブCPU301は、アシスト表示制御処理を実行する(ステップS211)。詳しくは図42を用いて後述するが、サブCPU301は、Vや7を揃え易くするアシスト表示を実行させる制御を行う。そして、サブCPU301は、各種のコマンドに応じたその他の演出制御処理を実行する(ステップS212)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[アシスト表示制御処理]
図41のステップS211において実行されるサブルーチンについて図42を用いて説明する。
最初に、図42に示すように、サブCPU301は、サンダーチャレンジ中であるか否かを判断する(ステップS901)。この処理において、サブCPU301は、今現在実行されている演出内容に基づいて、サンダーチャレンジ中であるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、サンダーチャレンジ中であると判別した場合には、ステップS902に処理を移す。一方、サブCPU301は、サンダーチャレンジ中ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS902において、サブCPU301は、第一図柄停止表示されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出状態に基づいて、第一図柄停止表示されたか否かを判断することとなる。サブCPU301は、第一図柄停止表示されたと判別した場合には、ステップS903に処理を移す。一方、サブCPU301は、第一図柄停止表示されたと判別した場合には、ステップS907に処理を移す。
ステップS903において、サブCPU301は、Vが停止表示されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、第一に停止表示された装飾図柄の種類に基づいて、Vが停止表示されたか否かを判断することとなる。サブCPU301は、Vが停止表示されたと判別した場合には、変動表示中のV付近の背景を青色に変更する演出データをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS904)、本サブルーチンを終了する。これによって、液晶表示装置21は、複数の図柄列のうち少なくともいずれかの図柄列における装飾図柄が停止表示されたときにおいて、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、停止表示されていない図柄列において特定の表示態様を構成する装飾図柄を停止表示させる操作ボタン50の操作タイミングを、操作ボタン50の操作タイミングであるときの識別図柄の表示態様を変化させることによって報知することとなる。このような液晶表示装置21は、操作タイミング報知手段の一例に相当する。一方、サブCPU301は、Vが停止表示されていないと判別した場合には、ステップS905に処理を移す。
ステップS905において、サブCPU301は、7が停止表示されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、第一に停止表示された装飾図柄の種類に基づいて、7が停止表示されたか否かを判断することとなる。サブCPU301は、7が停止表示されたと判別した場合には、変動表示中の7付近の背景を赤色に変更する演出データをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS906)、本サブルーチンを終了する。これによって、液晶表示装置21は、複数の図柄列のうち少なくともいずれかの図柄列における装飾図柄が停止表示されたときにおいて、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、停止表示されていない図柄列において特定の表示態様を構成する装飾図柄を停止表示させる操作ボタン50の操作タイミングを、操作ボタン50の操作タイミングであるときの識別図柄の表示態様を変化させることによって報知することとなる。このような液晶表示装置21は、操作タイミング報知手段の一例に相当する。一方、サブCPU301は、7が停止表示されていないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS907において、サブCPU301は、第二図柄停止表示されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出状態に基づいて、第二図柄停止表示されたか否かを判断することとなる。サブCPU301は、第二図柄停止表示されたと判別した場合には、ステップS908に処理を移す。一方、サブCPU301は、第二図柄停止表示されたと判別した場合には、ステップS911に処理を移す。
ステップS908において、サブCPU301は、停止表示した背景を通常に戻す演出データをワークRAM303の所定領域にセットする。これによって、第二の停止表示された装飾図柄の背景を通常に戻すこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS909に処理を移す。
ステップS909において、サブCPU301は、Vや7がテンパイか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、第二に停止表示された装飾図柄の種類に基づいて、Vや7がテンパイか否かを判断することとなる。サブCPU301は、Vや7がテンパイしたと判別した場合には、後述するステップS910を実行することなく、本サブルーチンを終了する。これによって、液晶表示装置21は、ステップS904やステップS906において変更した色を維持することとなり、複数の図柄列のうち少なくともいずれかの図柄列における装飾図柄が停止表示されたときにおいて、装飾図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、停止表示されていない図柄列において特定の表示態様を構成する装飾図柄を停止表示させる操作ボタン50の操作タイミングを、操作ボタン50の操作タイミングであるときの識別図柄の表示態様を変化させることによって報知することとなる。このような液晶表示装置21は、操作タイミング報知手段の一例に相当する。一方、サブCPU301は、Vや7がテンパイしていないと判別した場合には、変動表示している変動中の装飾図柄の背景を通常に戻す演出データをワークRAM303の所定領域にセットする。これによって、第三の停止表示される装飾図柄の背景を通常に戻すこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS911において、サブCPU301は、第三図柄停止表示されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出状態に基づいて、第三図柄停止表示されたか否かを判断することとなる。サブCPU301は、第三図柄停止表示されたと判別した場合には、ステップS912に処理を移す。一方、サブCPU301は、第三図柄停止表示されたと判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS912において、サブCPU301は、停止表示した背景を通常に戻す演出データをワークRAM303の所定領域にセットする。これによって、第三の停止表示された装飾図柄の背景を通常に戻すこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
従って、複数の図柄列のうち少なくともいずれかの図柄列における識別図柄が停止表示されたときにおいて、識別図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合には、特定の表示態様を構成する識別図柄を停止表示させるための操作手段の操作タイミングが認識可能となるため、特定の表示態様として識別図柄を容易に停止表示させることができるとともに、特定遊技状態への移行に対する期待感を高揚させることができ、操作手段の操作に応じた演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、識別図柄が特定の表示態様となる可能性がある場合に操作手段の操作タイミングを報知することによって、識別図柄の可変表示中において、特定遊技状態への移行に対する期待感を高揚させるための演出を多様化させ、演出効果を向上させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、識別図柄を視認しながら操作手段の操作タイミングを認識することができるため、遊技に参加する意識を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができ、それに加えて、操作手段の操作タイミングがより容易に認識することができる。
[リール停止制御処理]
図38のステップS244において実行されるサブルーチンについて図43から図46を用いて説明する。
最初に、図43に示すように、サブCPU301は、特殊変動実行中であるか否かを判断する(ステップS921)。この処理において、サブCPU301は、今現在、TC演出を実行しているか否かによって、特殊変動実行中であるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU301は、特殊変動実行中であると判別した場合には、ステップS923に処理を移す。一方、サブCPU301は、特殊変動実行中ではないと判別した場合には、自動変動等の通常変動実行中における制御処理を実行し(ステップS922)、本サブルーチンを終了する。
ステップS923において、サブCPU301は、変動中であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出の状態に基づいて、装飾図柄が変動表示中であるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、変動中であると判別した場合には、ステップS924に処理を移す。一方、サブCPU301は、変動中ではないと判別した場合には、図45のステップS941に処理を移す。
ステップS924において、サブCPU301は、強制停止時間が経過したか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、特別図柄の可変表示が開始されてからの時間に基づいて、その変動パターンに対応する強制停止時間(例えば、図20(A)における符号A2と符号A3との間、図20(B)における符号B2と符号B3との間、具体的には57sなど)が経過したか否かを判断することとなる。サブCPU301は、強制停止時間が経過したと判別した場合には、ステップS928に処理を移す。一方、サブCPU301は、強制停止時間が経過していないと判別した場合には、ステップS925に処理を移す。
ステップS925において、サブCPU301は、操作ボタン有効期間であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出の状態と、特別図柄の可変表示が開始されてからの時間と、に基づいて、操作ボタン有効期間(例えば、図20(A)における符号A1、図20(B)における符号B1、図20(C)における符号C1、C3、C5など)であるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、操作ボタン有効期間であると判別した場合には、ステップS926に処理を移す。一方、サブCPU301は、操作ボタン有効期間ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS926において、サブCPU301は、操作ボタン50の操作があったか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、操作ボタン50からの信号に基づいて、操作ボタンの操作があったか否かを判断することとなる。サブCPU301は、操作ボタン50の操作があったと判別した場合には、サブCPU301は、操作されたと該当する操作ボタン50の操作無効化処理を実行し(ステップS927)、ステップ928に処理を移す。一方、サブCPU301は、操作ボタン50の操作がなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS928において、サブCPU301は、セットされた停止制御データに基づいて停止位置を検索する。この処理において、サブCPU301は、決定された成立役をワークRAM303の所定領域から読み出し、チェックする。そして、サブCPU301は、予めプログラムROM302に記憶されている停止テーブルを参照し、最大滑りコマを4コマとして停止位置を検索することとなる。この処理が終了した場合には、図44のステップS931に処理を移す。
図44のステップS931において、サブCPU301は、自動再変動中であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出の状態と、特別図柄の可変表示が開始されてからの時間と、に基づいて、自動再変動中(例えば、図20(B)における符号B4など)であるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、自動再変動中であると判別した場合には、ステップS932に処理を移す。一方、サブCPU301は、自動再変動中ではないと判別した場合には、ステップS933に処理を移す。
ステップS932において、サブCPU301は、引き込み範囲内に所定のボーナス図柄があるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、引き込み範囲内(例えば、最大4コマ)の装飾図柄を検索した結果に基づいて、所定のボーナス図柄があるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、引き込み範囲内に所定のボーナス図柄があると判別した場合には、ステップS933に処理を移す。一方、サブCPU301は、引き込み範囲内に所定のボーナス図柄がないと判別した場合には、リール画像の表示位置を所望のボーナス図柄が有効ライン上となる位置に差し替えを行う(ステップS934)。この処理において、サブCPU301は、現在のリール画像の表示位置を、所望のボーナス図柄の3コマ前の位置にリール画像の表示位置に差し替え、その差し替えた後に、所望とする図柄位置となる滑りコマを決定し、ワークRAM303の所定領域にセットする。これによって、所望のボーナス図柄が所望の位置に停止表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS935に処理を移す。
ステップS933において、サブCPU301は、検索結果に基づいて滑りコマ数を決定する。この処理において、サブCPU301は、ステップS926における検索結果に基づいて、所望とする図柄位置となる滑りコマを決定し、ワークRAM303の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS935に処理を移す。
ステップS935において、サブCPU301は、滑りコマ数に応じた図柄停止表示データを、ワークRAM303の所定領域にセットする。この処理において、サブCPU301は、決定した滑りコマ数に応じて、リール画像の表示位置を決定し、図柄停止表示データを、ワークRAM303の所定領域にセットすることとなる。これによって、所望の装飾図柄が停止表示されることとなる。このように、サブCPU301は、操作ボタン50の操作に応じて、その操作タイミングと、決定された成立役とに基づいて、操作に対応する図柄列における装飾図柄の可変表示の結果を決定することとなる。また、言い換えると、サブCPU301は、操作ボタン50の操作タイミングに応じて、決定された成立役に基づく装飾図柄の可変表示の結果を決定することとなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するサブCPU301は、可変表示結果決定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS936に処理を移す。
ステップS936において、サブCPU301は、フリーズ演出制御処理を実行する。詳しくは図47を用いて後述するが、サブCPU301は、停止表示された装飾図柄の態様に応じて、操作ボタン50の操作を無効化させるフリーズ演出制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、図45のステップS941において、サブCPU301は、操作無効化時間経過か否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出の状態と、特別図柄の可変表示が開始されてからの時間と、に基づいて、操作無効化時間(例えば、図20(C)における符号C2、C4、C6など)経過か否かを判断する。サブCPU301は、操作無効化時間経過であると判別した場合には、図46のステップS951に処理を移す。一方、サブCPU301は、操作無効化時間経過ではないと判別した場合には、ステップS942に処理を移す。
ステップS942において、サブCPU301は、BB図柄入賞済みであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、停止表示された装飾図柄の態様に基づいて、Vや7などのBB図柄が入賞済みであるか否か、換言すると、Vや7が揃った態様であるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU301は、BB図柄入賞済みであると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、BB図柄が停止表示された場合には、待機状態期間となり、装飾図柄の可変表示が繰り返し行われない。一方、サブCPU301は、BB図柄入賞済みではないと判別した場合には、ステップS943に処理を移す。
ステップS943において、サブCPU301は、BBフラグ成立後停止制御フラグがセットされているか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、ワークRAM303の所定領域に位置付けられたBBフラグ成立後停止制御フラグから値を読み出し、BBフラグ成立後停止制御フラグがセットされているか否かを判断する。サブCPU301は、BBフラグ成立後停止制御フラグがセットされていると判別した場合には、BBフラグ成立後停止制御フラグをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS944)、ステップS947に処理を移す。これによって、サブCPU301は、再度、操作ボタン50の操作タイミングに応じて、BBとなるVや7が停止表示可能に制御することとなる。一方、サブCPU301は、BBフラグ成立後停止制御フラグがセットされていないと判別した場合には、小役を決定するための小役抽選処理を実行し(ステップS945)、その決定された小役に対応する停止制御データをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS946)、ステップS947に処理を移す。これによって、サブCPU301は、再度、操作ボタン50の操作タイミングに応じて、BBとならない小役が停止表示可能に制御することとなる。また、サブCPU301は、当落が判定された結果に基づいて、複数種類の成立役からいずれかを決定することとなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するサブCPU301は、成立役決定手段の一例に相当する。
ステップS947において、サブCPU301は、図柄変動開始データをワークRAM303の所定領域にセットする。この処理において、サブCPU301は、上述したようにセットされた停止制御データに基づいて装飾図柄の可変表示を開始させることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、図46のステップS951において、サブCPU301は、大当り変動パターンであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、変動パターン指定コマンドに基づいて、大当り変動パターンであるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、大当り変動パターンであると判別した場合には、ステップS952に処理を移す。一方、サブCPU301は、大当り変動パターンではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS952において、サブCPU301は、仮変動停止時間経過か否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、装飾図柄の演出の状態と、特別図柄の可変表示が開始されてからの時間と、に基づいて、仮変動停止時間(例えば、図20(B)における符号B3と符号B4との間など)経過か否かを判断する。サブCPU301は、仮変動停止時間経過であると判別した場合には、ステップS953に処理を移す。一方、サブCPU301は、仮変動停止時間経過ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS953において、サブCPU301は、BB図柄入賞済みであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、停止表示された装飾図柄の態様に基づいて、Vや7などのBB図柄が入賞済みであるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU301は、BB図柄入賞済みであると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU301は、BB図柄入賞済みではないと判別した場合には、BBフラグ成立後停止制御フラグをワークRAM303の所定領域にセットし(ステップS954)、図柄変動開始データをワークRAM303の所定領域にセットする(ステップS955)。これによって、サブCPU301は、大当り時においてBB入賞済みではなく、仮変動停止時間となった場合には、再度、BBとなるVや7が停止表示可能に制御することとなり、その停止制御データに基づいて装飾図柄の可変表示を開始させることとなる。そして、その結果、自動再変動中となり、引き込み範囲内に所定のボーナス図柄があるか否かに拘わらず、所定のボーナス図柄を停止表示させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、サブCPU301、画像制御回路305などは、決定された可変表示時間の範囲内のうち所定の時間の範囲内で、装飾図柄の可変表示の結果として特定の表示態様が導出表示されるまで繰り返し装飾図柄の可変表示の表示制御を行うこととなる。尚、このようなサブCPU301や画像制御回路305などは、可変表示制御手段の一例に相当する。
[フリーズ演出制御処理]
図44のステップS936において実行されるサブルーチンについて図47を用いて説明する。
最初に、図47に示すように、サブCPU301は、自動再変動中であるか否かを判断する(ステップS961)。この処理において、サブCPU301は、実行されている演出の状態に基づいて、自動再変動中であるか否かを判断することとなる。サブCPU301は、自動再変動中であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU301は、自動再変動中ではないと判別した場合には、ステップS962に処理を移す。
ステップS962において、サブCPU301は、第一図柄停止操作があったか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、操作ボタン50からの信号に基づいて、第一図柄停止操作があったか否かを判断することとなる。サブCPU301は、第一図柄停止操作があったと判別した場合には、ステップS963に処理を移す。一方、サブCPU301は、第一図柄停止操作がなかったと判別した場合には、ステップS965に処理を移す。
ステップS963において、サブCPU301は、V、7が停止表示されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、第一に停止表示された装飾図柄の種類に基づいて、V、7が停止表示されたか否かを判断することとなる。サブCPU301は、V、7が停止表示されたと判別した場合には、ステップS964に処理を移す。一方、サブCPU301は、、7Vが停止表示されていないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS965において、サブCPU301は、第二図柄停止操作があったか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、操作ボタン50からの信号に基づいて、第二図柄停止操作があったか否かを判断することとなる。サブCPU301は、第二図柄停止操作があったと判別した場合には、ステップS966に処理を移す。一方、サブCPU301は、第二図柄停止操作がなかったと判別した場合には、ステップS967に処理を移す。
ステップS966において、サブCPU301は、V、7がテンパイか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、第二に停止表示された装飾図柄の種類に基づいて、V、7がテンパイか否かを判断することとなる。サブCPU301は、V、7がテンパイしたと判別した場合には、ステップS964に処理を移す。一方、サブCPU301は、Vや7がテンパイしていないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS964において、サブCPU301は、フリーズ演出データをワークRAM303の所定領域にセットし、操作ボタン50の操作を無効とする操作無効化制御処理を実行する。これによって、サブCPU301は、少なくとも1列以上の装飾図柄の可変表示の結果が導出表示された場合において、装飾図柄の可変表示の組み合わせ表示の結果が特定の表示態様となる可能性があるときに、未だ停止表示されていない列に対応する操作ボタン50の操作を所定時間無効化する所定の演出を実行することとなる。また、このフリーズ演出は、所定時間実行され、その後、変動表示中の装飾図柄に対応する操作ボタン50の有効化を行う。尚、本実施形態において、このような処理を実行するサブCPU301は、演出実行手段、操作無効化手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS967において、サブCPU301は、V、7が揃ったか否かを判断する。この処理において、サブCPU301は、第三に停止表示された装飾図柄の種類に基づいて、V、7が揃ったか否かを判断することとなる。サブCPU301は、V、7が揃ったと判別した場合には、ステップS968に処理を移す。一方、サブCPU301は、Vや7が揃っていないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS968において、サブCPU301は、フリーズ演出データをワークRAM303の所定領域にセットし、BB図柄入賞済みフラグをワークRAM303の所定領域にセットする。これによって、サブCPU301は、装飾図柄の可変表示の組み合わせ表示の結果が特定の表示態様となったときに、操作ボタン50の操作を所定時間無効化する所定の演出を実行することとなる。また、サブCPU301は、BB図柄入賞済みフラグをセットすることによって、V、7が揃って待機状態期間となることを認識可能とすることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
従って、所定の可変表示開始条件が成立してから識別情報の可変表示を可能とする可変表示時間の範囲内において、操作手段の操作に応じて複数回の識別情報の停止表示を繰り返し行うことができ、識別情報の可変表示の機会が増大するため、遊技者に対して識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる機会をより多く与えることによって、特定遊技状態への移行に対する期待感を高揚させることができ、操作手段の操作に応じた演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、複数列の識別情報のうちの少なくとも1列以上の識別情報が導出表示された結果、所定の演出を実行することによって、識別情報の可変表示の組み合わせ表示の結果が特定の表示態様となり、特定遊技状態へ移行することに対する期待感を高揚させることができ、操作手段の操作に応じた演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、複数列の識別情報のうちの少なくとも1列以上の識別情報の可変表示の結果が導出表示された結果、未だ停止表示されていない列に対応する操作手段の操作を所定時間無効化する演出を実行することによって、識別情報の可変表示の組み合わせ表示の結果が特定の表示態様となり、特定遊技状態へ移行することに対する期待感を高揚させることができ、操作手段の操作に応じた演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができるとともに、操作手段の操作を慎重に行わせ、誤操作などによって特定の表示態様となるチャンスを逃すことを抑制することができ、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。
[表示制御処理]
図35のステップS204において実行されるサブルーチンについて図48を用いて説明する。
最初に、図48に示すように、サブCPU301は、VDPカウンタが“2”であるか否かを判断する(ステップS351)。この処理において、サブCPU301は、上述したVDP割込処理(図37参照)のステップS232においてカウントされているVDPカウンタからVDPカウンタ値を読み出し、“2”であるか否かを判断する。つまり、上述したように、VDP割込処理において、1/60s毎にVDPカウンタが“1”増加するため、サブCPU301は、1/30s経過したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU301は、VDPカウンタが“2”であると判別した場合には、ステップS352に処理を移す。一方、サブCPU301は、VDPカウンタが“2”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS352において、サブCPU301は、制御データ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、画像を表示させるための制御データを、画像制御回路305に供給する。例えば、サブCPU301は、画像データを示すデータなど、演出を示す制御データを画像制御回路305に供給することとなる。そして、サブCPU301は、VDPカウンタに“0”をセットする(ステップS353)。そして、サブCPU301は、バンク切替指示を画像制御回路305に供給する(ステップS354)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[その他の実施形態]
尚、本実施形態においては、サンダーチャレンジ中においては必ず所定のボーナス図柄(Vや7など)が揃う可能性がある場合には、そのボーナス図柄を構成する装飾図柄の背景を着色したが、これに限らず、例えば、所定の確率で、ボーナス図柄を構成する装飾図柄の背景を着色してもよい。また、装飾図柄の背景を着色することによって、操作タイミングを報知したが、これに限らず、例えば、装飾図柄を拡大させる、アニメーション表示させるなどして、操作タイミングを報知してもよい。また、画像等によらずとも、音声やランプ、振動などで操作タイミングを報知してもよい。また、例えば、操作タイミングの報知を行わなくてもよい。
また、本実施形態においては、複数列の装飾図柄に対応して操作ボタン50を設けたが、これに限らず、例えば、複数列の装飾図柄に対応して操作ボタンを設けなくてもよく、1つの操作ボタンとしてもよい。また、三列の装飾図柄の可変表示を行ったが、これに限らず、三列以外の複数列の装飾図柄の可変表示を行ってもよい。また、例えば、一列の装飾図柄の可変表示を行ってもよい。
また、本実施形態においては、ボーナス図柄が揃うことが可能なように停止表示された場合に、変動表示中の装飾図柄に対応する操作ボタンを無効化するフリーズ演出を行ったが、これに限らず、例えば、別の演出を行ったもよい。また、例えば、操作ボタンを無効化するフリーズ演出などの各種の演出を行わないようにしてもよい。
[遊技盤の構成]
尚、上述した実施形態においては、遊技盤2の全部を、透過性を有する部材によって構成したが、これに限らず、別の態様であってもよい。具体的には、遊技盤2を、透過性を有する部材と平板状の透過性を有さない部材(例えば、木材)とを結合させて構成してもよい。もちろん、透過性を有する部材と、透過性を有さない部材とを単に結合させて構成するだけでなく、透過性を有する部材を、透過性を有さない部材で囲むように結合させる構成としてもよい。また、例えば、透過性を有する遊技盤の一部を遮蔽させる加工を施すように構成してもよい。例えば、透過性を有する遊技盤の一部を、遮光性を有する色で塗装してもよい。これによって、一部に透過性を有する遊技盤を構成することができる。もちろん、塗装するかわりに、ブラスト加工、サンドペーパによる微細粗面を形成する光散乱加工を施し、可視光線が散乱してあたかも発光するかのように形成してもよい。
つまり、遊技盤は、その一部分が少なくとも透過性を有するものであればよい。言い換えると、遊技領域2aの全部又は一部の後方に位置する表示領域21aに、その遊技領域2aの全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されるように構成すればよい。また、液晶表示装置は、透過性の高い画像を表示可能な表示領域を有し、遊技盤の前方に表示領域が配設され、入球軌跡画像を遊技盤における所定の入球軌跡に重合して表示させるように構成してもよい。
[表示装置の構成]
透過性を有さない遊技盤を用いた構成においては、各種の演出画像が表示可能な表示装置が備えられている。この表示装置は、保護カバーである対の透明アクリル板と、透明アクリル板の間に透明液晶表示装置から構成される液晶表示装置と、が積層された構成であり、表示領域に透過性の高い画像を表示可能となる。尚、液晶表示装置は、表示領域に透過性の高い画像を表示するだけでなく、特別図柄の可変表示、普通図柄の可変表示、演出用の演出画像の表示等を行う。また、この液晶表示装置の上方及び下方には、液晶表示装置のバックライトとしての照明装置の役割を果たす液晶バックライトが設けられており、点灯させることによって、液晶表示装置に表示される画像を遊技者に対して明瞭に視認可能とさせる。この液晶バックライトは、主として冷陰極管が採用されているが、本発明はこれに限らない。尚、この表示装置は、透明アクリル板、液晶表示装置、液晶バックライト等を備えているが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、透明アクリル板、液晶バックライト等を備えることなく、液晶表示装置のみを備えるように構成しても問題ない。
このように、液晶表示装置は、表示領域と、遊技盤における遊技領域の全部又は一部とが重なるように遊技盤の前方に配設され、表示領域に透過性の高い画像を表示可能とするものであるので、遊技領域の全部又は一部を、液晶表示装置を介して前方から画像が視認可能に表示されることとなる。言い換えると、液晶表示装置は、遊技盤の前方に設けられ、透過して当該遊技盤を視認可能であり、遊技に関する演出画像を表示する表示領域を有する装置である。尚、遊技盤と表示装置とが奥行き方向に重ならない構成であってもよい。
尚、本実施形態においては、主制御回路200と副制御回路300との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、副制御回路300と主制御回路200とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。また、本実施形態においては、パチンコ遊技機に本発明を採用したが、これに限らず、例えば、パチスロ遊技機や、ゲーム機など、各種の遊技機に本発明を採用してもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、識別情報の可変表示を行う可変表示手段と、遊技者に有利な特定遊技状態に移行させるか否かを判定する特定遊技移行判定手段と、前記特定遊技移行判定手段によって判定された結果に基づいて、所定の可変表示開始条件が成立してから識別情報の可変表示を可能とする可変表示時間を決定する可変表示時間決定手段と、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合に、特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技制御手段と、遊技者による操作が可能な操作手段と、前記特定遊技移行判定手段によって判定された結果に基づいて、複数種類の成立役からいずれかを決定する成立役決定手段と、前記操作手段の操作タイミングに応じて、前記成立役決定手段によって決定された成立役に基づく識別情報の可変表示の結果を決定する可変表示結果決定手段と、前記可変表示時間決定手段によって決定された可変表示時間の範囲内のうち所定の時間の範囲内で、前記識別情報の可変表示の結果として前記特定の表示態様が導出表示されるまで繰り返し識別情報の可変表示の表示制御を行う可変表示制御手段と、を備えたことを特徴とするものであるが、可変表示手段、特定遊技移行判定手段、可変表示時間決定手段、遊技制御手段、操作手段、成立役決定手段、可変表示結果決定手段、可変表示制御手段、演出実行手段、操作無効化手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。