以下、本発明の実施の形態を図面を基に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理装置100(撮像装置)の構成を示す図である。
画像処理装置100において、10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
18はタイミング発生回路であり、撮像素子14、A/D変換器16、及びD/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給する。タイミング発生回路18は、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。画像処理回路20はまた、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理に必要な演算処理を行う。この場合、画像処理回路20は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。そしてシステム制御回路50が画像処理回路20から得られた演算結果に基づいて、露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行うことで、上記各処理が実行される。更に、画像処理回路20は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、及び圧縮・伸長回路32を制御する。
A/D変換器16からのデータは、画像処理回路20及びメモリ制御回路22を介して、或いはメモリ制御回路22のみを介して直接、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
24は画像表示メモリであり、26はD/A変換器である。28はTFT LCD等から成る画像表示部である。画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。また画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。
画像表示部28はまた、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には画像処理装置100の電力消費を大幅に低減することができる。
画像表示部28はまた、回転可能なヒンジ部によって画像処理装置100本体と結合されており、自由な向き、角度を設定して電子ファインダー機能や再生表示機能、各種表示機能を使用することが可能である。
画像表示部28はまた、その表示部分を画像処理装置100に向けて格納することが可能なように構成されており、この場合は画像表示部開閉検知部106により格納状態を検知することができ、画像表示部28の表示動作を停止するようにすることができる。
30は撮影した静止画像データや動画像データを格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像データや所定時間の動画像データを格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。メモリ30はまた、システム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
32は圧縮・伸長回路であり、適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する。詳細には、圧縮・伸長回路32は、メモリ30に格納された画像データを読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
40は露光制御部であり、絞り機能を備えるシャッター12を制御する。露光制御部40はまた、フラッシュ404と連携することによりフラッシュ調光機能を提供する。42は測距制御部であり、撮影レンズ10のフォーカシングを制御する。
露光制御部40及び測距制御部42は、TTL方式を用いて制御されており、この場合、システム制御回路50は、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、露光制御部40及び測距制御部42に対して制御を行う。
44はズーム制御部であり、撮影レンズ10のズーミングを制御する。46はバリア制御部であり、バリアである保護部102の動作を制御する。
48はコネクタであり、アクセサリーシューとも呼ばれ、フラッシュ装置400との電気接点や機械的な固定手段も合わせて備えている。
50は画像処理装置100全体を制御するシステム制御回路であり、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
54は表示部であり、システム制御回路50によるプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する。表示部54は、液晶表示装置、スピーカー等で構成されており、詳細には、例えばLCD、LED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。表示部54はまた、画像処理装置100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置されるとともに、光学ファインダー104内にも単数或いは複数個所設置される。表示部54はまた、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等がある。更には、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及ぶ記録媒体210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示等がある。
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等がある。
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
60、62、64、66、68、70、115及び116は、システム制御回路50に対して各種の動作指示を入力するための操作手段である。これらの操作手段は、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。以下、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
60はモードダイアルスイッチであり、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することができる。
62はシャッタースイッチSW1であり、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
64はシャッタースイッチSW2であり、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなり、撮影に係る一連の処理の動作開始を指示する。具体的には、まず撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理を指示する。次に画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理を指示する。更にメモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体200或いは記録媒体210に画像データを書き込む記録処理を指示する。
66は画像表示ON/OFFスイッチであり、画像表示部28のON/OFFを設定することができる。この機能により、光学ファインダー104を用いて撮影を行う際に、TFT LCD等から成る画像表示部28への電流供給を遮断することにより、省電力を図ることが可能となる。
68は単写/連写スイッチであり、シャッタースイッチSW2(64)を押した場合に1駒の撮影を行って待機状態とする単写モードと、シャッタースイッチSW2(64)を押している間は連続して撮影を行い続ける連写モードとを設定することができる。
115は記録先選択スイッチであり、撮像した画像の記録先を「外部記憶装置」、「記録媒体」、又は「外部記憶装置及び記録媒体」から選択して設定することができる。なお、記録先選択スイッチ115と上記モードダイアルスイッチ60とは、本発明でいう設定手段に相当する構成である。より詳しくは記録先選択スイッチ115及びモードダイアルスイッチ60をそれぞれ所望の設定にすることで、撮影した画像情報を追記型記録媒体に記録する撮影モードを設定可能となる。
116は接続/切断スイッチであり、外部装置との通信確立・切断を指示することができる。
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部であり、例えばメニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン等を含む。操作部70は更に、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン等を含む。操作部70は更に、パノラマモード等の撮影及び再生を実行する際に各種機能の選択及び切り替えを設定する選択/切り替えボタン、パノラマモード等の撮影及び再生を実行する際に各種機能の決定及び実行を設定する決定/実行ボタン等を含む。操作部70は更に、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチ等を含む。操作部70は更に、JPEG圧縮の圧縮率を選択するため、或いは撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択するためのスイッチである圧縮モードスイッチ、再生モード、マルチ画面再生・消去モード等を含む。操作部70は更に、PC接続モード等の各機能モードを設定することができる再生モードスイッチ等を含む。操作部70は更に、撮影モード状態において撮影した画像をメモリ30或いは記録媒体200或いは210から読み出して画像表示部28によって表示する再生動作の開始を指示する再生スイッチ等を含む。
80は電源制御部であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。この電源制御部80はまた、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。なお、電源制御部80は、本発明でいう電圧検出手段に相当するものである。
82及び84はコネクタであり、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源手段(バッテリー)である。
90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェースであり、92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。98は記録媒体着脱検知部であり、コネクタ92或いはコネクタ96に、記録媒体200或いは記録媒体210が装着されているか否かを検知する。
なお、本実施の形態では記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インタフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
インタフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96をPCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ)カード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合には、LANカード等を接続するで、他のコンピュータと通信可能となる。また、前記LANカードの他にも、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等の各種通信カードも接続可能である。この場合においても、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
102は保護部であり、画像処理装置100の撮影レンズ10を含む撮像部を覆うことにより、撮像部の汚れや破損を防止するバリア機能を提供する。
104は光学ファインダーであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダー104のみを用いて撮影を行うことを可能とする。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等が設置されている。
106は画像表示部開閉検知部であり、画像表示部28が画像表示部28の表示部分を画像処理装置100に向けて格納した格納状態にあるかどうかを検知することができる。ここで、画像表示部開閉検知部106が格納状態にあると検知したならば、画像表示部28の表示動作を停止して不要な電力消費を禁止することが可能である。
111及び113は通信制御部であり、RS232C、USB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信等の各種通信機能を有する。
112はコネクタであり、通信制御部111により画像処理装置100を他の機器とUSBやIEEE1394等の有線により接続するためのコネクタである。114はアンテナであり、IEEE802.11b、IEEE802.11g等の無線LAN通信、Bluetooth等のスペクトラム拡散通信、IrDA等の赤外線通信等により無線接続するためのアンテナである。ここでは、有線用コネクタ及び無線接続アンテナの両方をシステム構成に有するものとして説明しているが、有線接続のみ、無線接続のみのシステム構成としても問題ない。
また、前述の通りインタフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96にLANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等の各種通信カードを接続することにより外部装置との通信を行うシステム構成としても問題ない。
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体であり、ワンタイムカード(追記型記録媒体)、又は書換型記録媒体が装着可能である。
記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202と、画像処理装置100とのインタフェース204と、画像処理装置100と接続を行うコネクタ206とを備えている。
210はメモリカードやハードディスク等の記録媒体であり、ワンタイムカード(追記型記録媒体)、又は書換型記録媒体が装着可能である。
記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212と、画像処理装置100とのインタフェース214と、画像処理装置100と接続を行うコネクタ216とを備えている。
400はフラッシュ装置であり、402は画像処理装置100のアクセサリーシュー48と接続するためのコネクタである。404はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
次に図2〜図8を参照して、第1の実施の形態に係る画像処理装置100における動作を説明する。図2A乃至図2Cは画像処理装置100の主ルーチンのフローチャートである。以下、図2A乃至図2Cを用いて、画像処理装置100の主ルーチンを説明する。
まずステップS100において、システム制御回路50は、電池ボタン押下等の電源投入を監視する。電源投入を確認した場合は、ステップS101に進み、確認できない場合は監視を続行する。
次にステップS101において、システム制御回路50は、フラグや制御変数等を初期化する。続いてステップS102において、システム制御回路50は、画像表示部28の画像表示をOFF状態に初期設定する。
次にステップS103において、システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する。
ステップS103においてモードダイアルスイッチ60が電源OFFに設定されていたならば、ステップS121に進む。ステップS121において、システム制御回路50は、ファイナライズ処理が必要か否かを判定し、更には必要に応じてファイナライズ処理を行うファイナライズ確認処理を行いステップS105に進む。なお、ステップS121におけるファイナライズ確認処理の詳細については図7を用いて後述する。
次にステップS105において、システム制御回路50は、各表示部の表示を終了状態に変更し、保護部102のバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。更に、電源制御部80により画像表示部28を含む画像処理装置100各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行い、その後ステップS100に戻る。
一方、ステップS103において、モードダイアルスイッチ60がその他のモードに設定されていたと判断した場合は、ステップS122に進む。ステップS122において、システム制御回路50は、元のモードが撮影モードか否かを判断し、撮影モードからのモード遷移であれば、ステップS120に進み、ファイナライズ確認処理を行い、その後ステップS104に進む。ステップS104において、システム制御回路50は、選択されたモードに応じた処理を実行し、処理を終えたならばS103に戻る。ステップS120におけるファイナライズ確認処理の詳細については図7を用いて後述する。
また、ステップS103において、モードダイアルスイッチ60が撮影モードに設定されていたならば、ステップS106に進む。
ステップS106において、システム制御回路50は、電源制御部80により電池等により構成される電源手段86の残容量が画像処理装置100の動作に問題があるか否かを判断する。残容量が不足していると判断したならばステップS121に進み、ファイナライズ確認処理を行った後にステップS105で終了処理をする(換言すれば、強制終了させる)。ステップS106における電源手段86の残容量判定処理の詳細については図12を用いて後述する。
ステップS106において電源手段86に問題が無かったならばステップS107に進む。ステップS107において、システム制御回路50は、記録媒体200或いは記録媒体210の動作状態が画像処理装置100の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならばステップS108に進み、システム制御回路50は、表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後にステップS103に戻る。
ステップS107において記録媒体200或いは記録媒体210の動作状態に問題が無いならばステップS109に進む。ステップS109において、システム制御回路50は、単写撮影/連写撮影を設定する単写/連写スイッチ68の設定状態を調べる。単写撮影が選択されていたならばステップS110に進み、単写/連写フラグを単写に設定する。一方、連写撮影が選択されていたならばステップS111に進み、単写/連写フラグを連写に設定する。ステップS110又はS111において、フラグの設定を終えたならば、システム制御回路50はステップS112に進む。
なお単写/連写スイッチ68では、シャッタースイッチSW2(64)を押した場合に1駒の撮影を行って待機状態とする単写モードと、シャッタースイッチSW2(64)を押している間は連続して撮影を行い続ける連写モードとを任意に切替えることができる。また、単写/連写フラグの状態は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される。
次にステップS112において、システム制御回路50は、表示部54を用いて画像や音声により画像処理装置100の各種設定状態の表示を行う。なお、ここで画像表示部28の画像表示がONであったならば、画像表示部28を用いて画像や音声により画像処理装置100の各種設定状態の表示を行う。
次にステップS113において、システム制御回路50は、画像表示ON/OFFスイッチ66の設定状態を調べ、画像表示ONに設定されていたならばステップS114に進み、画像表示OFFに設定されていた場合はステップS118に進む。
ステップS114において、システム制御回路50は、画像表示部開閉検知部106により画像表示部28が格納状態にあるか表示状態にあるかを判断する。表示状態にあると判断したならば、ステップS115に進み、画像表示フラグを設定するとともに、ステップS116において画像表示部28の画像表示をON状態に設定する。更にステップS117において、システム制御回路50は、撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態に設定して、ステップS131(図2B)に進む。
ステップS117のスルー表示状態では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24に逐次書き込まれたデータを、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28で逐次表示する。これにより、電子ファインダー機能を実現する。
一方、ステップS113において画像表示OFFに設定されていた場合、或いはステップS114において画像表示部開閉検知部106により画像表示部28が格納状態にあると判断された場合にはステップS118に進む。ステップS118において、システム制御回路50は、画像表示フラグを解除し、ステップS119に進み、画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定してステップS131(図2B)に進む。
画像表示OFFの場合は、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用せず、光学ファインダー104を用いて撮影を行う。この場合、電力消費量の大きい画像表示部28やD/A変換器26等の消費電力を削減することが可能となる。なお、画像表示フラグの状態は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される。
次にステップS131(図2B)において、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1(62)が押されているか否かを判断する。押されていないならばステップS103に戻る。シャッタースイッチSW1(62)が押されたならばステップS132に進む。
ステップS132において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS133に進み、画像表示部28の表示状態をフリーズ表示状態に設定してステップS134に進む。画像表示フラグが解除されていた場合はそのままステップS134に進む。
ステップS133のフリーズ表示状態では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介した画像表示メモリ24の画像データ書換を禁止する。そして、最後に書き込まれた画像データを、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示する。これにより、フリーズした映像を電子ファインダーに表示するようにしている。
次にステップS134において、システム制御回路50は、測距処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、測光処理を行って絞り値及びシャッター時間を決定する。測光処理においては、必要に応じてフラッシュの設定も行う。ステップS134における測距測光処理の詳細については図3を用いて後述する。
ステップS134の測距測光処理を終えたならばステップS135に進む。ステップS135において、システム制御回路50は、設定された撮影動作モードとステップS134において決定した露出結果から、設定すべきシャッター速度が機械シャッター(メカシャッター)の最高速側のシャッター秒時を超えているか否かを判断する。超えていないならばステップS136に進み、機械シャッター(メカシャッター)でのシャッター秒時の設定を行い、ステップS138に進む。超えているならばステップS137に進み、機械シャッターと電子シャッターとを併用するシャッター秒時の設定を行い、ステップS138に進む。
ステップS135及びステップS137の処理で説明したように、本実施の形態の画像処理装置100では、設定すべきシャッター速度が機械シャッターの最高速側のシャッター秒時を超えている場合には、電子シャッターを併用するようにしている。これにより、機械シャッターによってスミアの発生を防ぐことができ、また電子シャッターによって高速なシャッター秒時を可能とすることができる。
次にステップS138において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS139に進み、画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定してステップS140に進む。画像表示フラグが設定されていない場合は、そのままステップS140に進む。
次にステップS140において、システム制御回路50は、シャッターSW2(64)が押されたか否かを判断する。シャッタースイッチSW2(64)が押されていない場合はステップS141に進む。ステップS141においては、シャッタースイッチSW1(62)も解除されているか否かを判断し、解除されていたならばステップS103に戻る。
一方、ステップS140においてシャッタースイッチSW2(64)が押されたならばステップS142に進み、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS143に進み、画像表示部28の表示状態を固定色表示状態に設定して、その後ステップS161(図2C)に進む。一方、ステップS142において画像表示フラグが解除されていたならば、そのままステップS161に進む。
ステップS143の固定色表示状態では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に書き込まれた撮影画像データの代わりに、差し替えた固定色の画像データを表示する。この場合、固定色の画像データは、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。これにより、固定色の映像を電子ファインダーに表示するようにしている。
次にステップS161(図2C)において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される単写/連写フラグの状態を判断する。単写が設定されていたならばステップS162に、連写が設定されていたならばステップS181に進む。
ステップS162において、システム制御回路50は、撮影処理を行う。具体的には、まず撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介してメモリ30に撮影した画像データを書き込む露光処理を行う。そして、メモリ制御回路22、必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う現像処理からなる撮影処理を実行する。ステップS162における撮影処理の詳細については図4を用いて後述する。
次にステップS163において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS164に進む。
ステップS164において、システム制御回路50は、クイックレビュー1表示を行う。詳細にはメモリ30から画像表示部28の表示形式に合わせて処理を行った画像データを読み出し、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に表示画像データの転送を行い、画像表示メモリ24から読み出した表示画像データを画像表示部28に表示する。
なお、このクイックレビュー1表示処理は、ステップS165におけるダーク取り込み処理が行われる前であるため、ダーク補正演算を行う前の画像データを用いて表示画像データを作成し、クイックレビュー表示を行っている。
このように、単写モードにおいては、ダーク取り込み処理よりも撮影処理を先に行い、且つクイックレビュー表示にダーク補正前の画像データを用いることにより、シャッターレリーズタイムラグを短くすることが可能となる。更には、撮影後直ぐにクイックレビュー表示を行うことが可能となる。
なお、クイックレビュー1表示(ステップS164)においては、まだダーク取り込み処理(ステップS165)を終えていない状態であるため、画像表示部28でのクイックレビュー画像表示に「busy」等の文字表示を重ねて表示する。
一方、ステップS163において画像表示フラグが解除されていたならば、画像表示部28がOFFの状態のままステップS165に進む。この場合は、撮影を行った後でも画像表示部28は消えたままであり、クイックレビュー表示も行われない。即ち、これは、光学ファインダー104を用いて撮影を続ける場合のように、撮影直後の撮影画像の確認が不要で、画像表示部28の電子ファインダー機能を使用せずに省電力を重視する使用方法である。
次にステップS165において、システム制御回路50は、シャッター12を閉じた状態で撮像素子14の暗電流等のノイズ成分を本撮影と同じ時間蓄積し、蓄積を終えたノイズ画像信号を読み出すダーク取り込み処理を行い、その後ステップS166に進む。
システム制御回路50はダーク取り込み処理で取り込んだダーク画像データを用いて補正演算処理を行うことで、撮像素子14で発生する暗電流ノイズや撮像素子14固有のキズによる画素欠損等の画質劣化に関して、撮影した画像データを補正することができる。なお、ステップS165におけるダーク取り込み処理の詳細については図5を用いて後述する。
次にステップS166において、システム制御回路50は、メモリ30の所定領域へ書き込まれた画像データの一部をメモリ制御回路22を介して読み出して、現像処理を行う。この場合、具体的には、まず必要なWB(ホワイトバランス)積分演算処理、OB(オプティカルブラック)積分演算処理を行い、演算結果をシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。次に、メモリ制御回路22、或いは必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30の所定領域に書き込まれた撮影画像データを読み出す。そしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶した演算結果を用いて、AWB(オートホワイトバランス)処理、ガンマ変換処理、色変換処理を含む各種現像処理を行う。更に、ステップS166における現像処理においては、ダーク取り込み処理において取り込んだダーク画像データを用いて減算処理を行うことにより、撮像素子14の暗電流ノイズ等を打ち消すダーク補正演算処理も併せて行う。ステップS166における現像処理の詳細については図6を用いて後述する。
次にステップS167において、システム制御回路50は、メモリ30の所定領域に書き込まれた画像データを読み出して、設定したモードに応じた画像圧縮処理を圧縮・伸長回路32により行う。更に、メモリ30の画像記憶バッファ領域の空き画像部分に、撮影して一連の処理を終えた画像データの書き込みを行う。
次にステップS168において、システム制御回路50は、メモリ30の画像記憶バッファ領域に記憶した画像データを読み出す。そして、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュカード等の記録媒体200或いは210へ書き込みを行う。
なお、ステップS168において、記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行っている間、書き込み動作中であることを明示するために、表示部54において例えばLEDを点滅させる等の記録媒体書き込み動作表示を行うようにしてもよい。また、ステップS168の処理は、本発明でいう記録手段による処理に対応する。
次にステップS169において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS170に進む。そしてステップS170において、システム制御回路50は、クイックレビュー表示2を行う。詳細には、メモリ30から画像表示部28の表示形式に合わせて処理を行った画像データを読み出し、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に表示画像データの転送を行い、画像表示メモリ24から読み出した表示画像データを画像表示部28に表示する。
このクイックレビュー2表示処理においては、ダーク取り込み処理(ステップS165)が行われた後であるため、現像処理(ステップS166)においてダーク補正演算を行った後の画像データを用いて表示画像データを作成し、クイックレビュー表示を行う。
このように、単写モードでは、まずダーク取り込み処理よりも撮影処理を先に行い、且つダーク補正前の画像データを用いてクイックレビュー1表示を行い、ダーク取り込み処理を行った後はダーク補正後の画像データを用いてクイックレビュー2表示を行う。これにより、シャッターレリーズタイムラグを短くするとともに、撮影後直ぐにクイックレビュー表示を行うことが可能となる。
なお、クイックレビュー2表示(ステップS170)においては、既にダーク取り込み処理(ステップS165)を終えた状態である。そのため、クイックレビュー1表示(ステップS164)において画像表示部28でのクイックレビュー画像表示に重ねて表示した「busy」等の文字表示を消去する。
一方、ステップS169において画像表示フラグが解除されていたならば、画像表示部28をOFFの状態のままステップS171に進む。この場合は、撮影を行った後でも画像表示部28は消えたままであり、クイックレビュー表示も行われない。即ち、これは、光学ファインダー104を用いて撮影を続ける場合のように、撮影直後の撮影画像の確認が不要で、画像表示部28の電子ファインダー機能を使用せずに省電力を重視する使用方法である。
次にステップS171において、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1(62)が放されるまで監視を続ける。シャッタースイッチSW1(62)が放されたならばステップS172に進む。
一方ステップS161において、システム制御回路50が単写/連写フラグの状態を判断した結果、連写が設定されていた場合に進むステップS181以降の処理を説明する。
ステップS181において、システム制御回路50は、シャッター12を閉じた状態で撮像素子14の暗電流等のノイズ成分を本撮影と同じ時間蓄積し、蓄積を終えたノイズ画像信号を読み出すダーク取り込み処理を行い、その後ステップS182に進む。
次にステップS182において、システム制御回路50は、ステップS181におけるダーク取り込み処理で取り込んだダーク画像データを用いて補正演算処理を行う。これにより、撮像素子14で発生する暗電流ノイズや撮像素子14固有のキズによる画素欠損等の画質劣化に関して、撮影した画像データを補正することができる。なお、ステップS181におけるダーク取り込み処理の詳細については図5を用いて後述する。
次にステップS182において、システム制御回路50は、撮影処理を行う。具体的には、まず撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器から直接メモリ制御回路22を介してメモリ30に撮影した画像データを書き込む露光処理を行う。そして、メモリ制御回路22、或いは必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う現像処理を行う。ステップS182における撮影処理の詳細は図4を用いて後述する。
次にステップS183において、システム制御回路50は、メモリ30の所定領域へ書き込まれた画像データの一部をメモリ制御回路22を介して読み出して、現像処理を行う。この場合、システム制御回路50は、まず必要なWB(ホワイトバランス)積分演算処理、OB(オプティカルブラック)積分演算処理を行い、演算結果をシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。次に、システム制御回路50は、メモリ制御回路22、或いは必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30の所定領域に書き込まれた撮影画像データを読み出す。そして、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶した演算結果を用いて、AWB(オートホワイトバランス)処理、ガンマ変換処理、色変換処理を含む各種現像処理を行う。更に、現像処理においては、ダーク取り込み処理において取り込んだダーク画像データを用いて減算処理を行うことにより、撮像素子14の暗電流ノイズ等を打ち消すダーク補正演算処理も併せて行う。なお、ステップS183における現像処理の詳細については図6を用いて後述する。
次にステップS184において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS185に進む。
ステップS185において、システム制御回路50は、クイックレビュー3表示を行う。詳細には、メモリ30から画像表示部28の表示形式に合わせて処理を行った画像データを読み出し、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に表示画像データの転送を行い、画像表示メモリ24から読み出した表示画像データを画像表示部28に表示する。
このクイックレビュー3表示処理においては、ダーク取り込み処理(ステップS181)が行われた後であるため、現像処理(ステップS183)においてダーク補正演算を行った後の画像データを用いて表示画像データを作成し、クイックレビュー表示を行う。
このように、連写モードでは、ダーク補正後の画像データを用いてクイックレビュー3表示を行うことにより、1枚目と2枚目以降の連写駒間隔をほぼ一定に揃えるとともに、撮影後直ぐにクイックレビュー表示を行うことが可能となる。
一方、ステップS184において、画像表示フラグが解除されていたならば、画像表示部28がOFFの状態のままステップS186に進む。この場合は、撮影を行った後でも画像表示部28は消えたままであり、クイックレビュー表示も行われない。即ち、これは、光学ファインダー104を用いて撮影を続ける場合のように、撮影直後の撮影画像の確認が不要で、画像表示部28の電子ファインダー機能を使用せずに省電力を重視する使用方法である。
次にステップS186において、システム制御回路50は、メモリ30の所定領域に書き込まれた画像データを読み出して、設定したモードに応じた画像圧縮処理を圧縮・伸長回路32により開始する。
次にステップS187において、システム制御回路50は、メモリ30の画像記憶バッファ領域に空きがあるかどうかを調べる。画像記憶バッファ領域に空きがあるならば、圧縮処理を終えた画像データの書き込みを順次行い、ステップS189に進む。
一方ステップS187においてメモリ30の画像記憶バッファ領域に空きが無いならばステップS188に進む。ステップS188において、システム制御回路50は、メモリ30の画像記憶バッファ領域に記憶した画像データを読み出す。そして、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュカード等の記録媒体200或いは210へ書き込みを行う記録処理を行い、ステップS189に進む。これにより、連写撮影を所定枚数以上行って画像記録バッファ領域が不足した場合は、記録処理を行って画像記録バッファ領域に空きを作ることにより、以降の連写撮影を再開することが可能となる。
なお、ステップS188において記録処理を行う際に、画像表示部28及び表示部54のいずれかを用いて画像や音声により所定の警告表示を行うようにしても問題ない。
次にステップS189において、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW2(64)が押されているか否かを判断する。押されていたならば、システム制御回路50は、ステップS182に戻り、一連の連写撮影を繰り返す。シャッタースイッチSW2(64)が放されたならばステップS190に進み、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1(62)の状態を判断する。
ステップS190においてシャッタースイッチSW1(62)が押されていたならばステップS189に戻る。シャッタースイッチSW1(62)が放されたならばステップS191に進む。そしてステップS191において、システム制御回路50は、記録処理を行う。詳細には、メモリ30の画像記憶バッファ領域に記憶した画像データを読み出して、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュカード等の記録媒体200或いは210へ書き込みを行う。なお、ステップS191の処理は、本発明でいう記録手段による処理に対応する。
なお、記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行っている間、書き込み動作中であることを明示するために、表示部54において例えばLEDを点滅させる等の記録媒体書き込み動作表示を行うようにしてもよい。
そしてステップS191において記録処理を終えたならば、システム制御回路50は、ステップS172に進む。
単写又は連写による撮影終了後に進むステップS172において、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。画像表示フラグが設定されていたならばステップS173に進み、システム制御回路50は、画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定して、一連の撮影動作を終えてステップS103に戻る。
ステップS173においては、画像表示部28でのクイックレビュー表示によって撮影画像を確認した後に、次の撮影のために撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態にすることができる。
一方、ステップS172において画像表示フラグが解除されていたならば、ステップS174において画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定して、一連の撮影動作を終えてステップS103に戻る。
次に図3は、図2BのステップS134における測距・測光処理の詳細なフローチャートである。以下、測距・測光処理について説明する。
まずステップS301において、システム制御回路50は、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16を介して画像処理回路20に撮影画像データを逐次読み込む。この逐次読み込まれた画像データを用いて、画像処理回路20はTTL方式のAE処理、EF処理、AF処理に用いる所定の演算を行う。
なお、ここでの各処理は、撮影した全画素数のうちの必要に応じた特定の部分を必要個所分切り取って抽出し、演算に用いている。これにより、TTL方式のAE、EF、AWB、AFの各処理において、中央重点モード、平均モード、評価モードの各モード等の異なるモード毎に最適な演算を行うことが可能となる。
次にステップS302において、画像処理回路20での演算結果を用いて、システム制御回路50は、露出が適正となるまで判断を続ける。適正と判断できない場合はステップS303に進み、露光制御部40を用いてAE制御を行う。
次にステップS304において、AE制御で得られた測定データを用いて、システム制御回路50は、フラッシュが必要か否かを判断する。フラッシュが必要ならばフラッシュフラグをセットし、ステップS305に進み、フラッシュ404を充電し、ステップS301に戻る。一方、ステップS304においてフラッシュが必要でないと判断した場合はステップS301に戻る。
一方、ステップS302において露出が適正と判断したならば、測定データ及び設定パラメータをシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、ステップS306に進む。
ステップS306において、システム制御回路50は、画像処理回路20での演算結果及びAE制御で得られた測定データを用いて、ホワイトバランスが適正となるまで判断を続ける。適正と判断できない場合はステップS307に進み、システム制御回路50は、画像処理回路20を用いて色処理のパラメータを調節してAWB制御を行い、ステップS301に戻る。
ステップS306においてホワイトバランスが適正と判断したならばステップS308に進み、測定データ及び設定パラメータをシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、ステップ308に進む。
ステップS308において、システム制御回路50は、AE制御及びAWB制御で得られた測定データを用いて、測距結果が合焦となるまで判断を続ける。合焦と判断できない場合はステップS309に進み、測距制御部42を用いてAF制御を行う。
ステップS308において測距結果が合焦と判断したならば、システム制御回路50は、測定データ及び設定パラメータをシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、ステップS134の測距・測光処理を終了する。
次に図4は、図2CのステップS162及びステップS182における撮影処理の詳細なフローチャートである。以下、撮影処理について説明する。
まずステップS401において、システム制御回路50は、撮像素子14の電荷クリア動作を行う。
次にステップS402において、システム制御回路50は、撮像素子14の電荷蓄積を開始する。
次にステップS403において、システム制御回路50は、露光制御部40によって、シャッター12を開く。
次にステップS404において、システム制御回路50は、撮像素子14の露光を開始する。
次にステップS405において、システム制御回路50は、フラッシュフラグを確認し、フラッシュ404が必要か否かを判断する。必要な場合はステップS406において、フラッシュを発光させてステップS407に進み、フラッシュ404が使用不必要な場合はそのままステップS407に進む。
次にステップS407において、システム制御回路50は、測光データに従って撮像素子14の露光終了を確認する。露光終了を確認した場合はステップS408において、露光制御部40によって、シャッター12を閉じ、撮像素子14の露光を終了する。
次にステップS409において、システム制御回路50は、設定した電荷蓄積時間の経過を確認する。電荷蓄積時間の経過を確認したならばステップS410に進み、システム制御回路50は、撮像素子14の電荷蓄積を終了し、ステップS411に進む。そしてステップS411において、システム制御回路50は、撮像素子14から電荷信号を読み出し、メモリ30の所定領域への撮影画像データを書き込む。以上の一連の処理を終えたならば、ステップS162及びステップS182における撮影処理を終了する。
次に図5は、図2CのステップS165及びステップS181におけるダーク取り込み処理の詳細なフローチャートである。以下、ダーク取り込み処理について説明する。
まずステップS501において、システム制御回路50は、撮像素子14の電荷クリア動作を行う。
次にステップS502において、システム制御回路50は、シャッター12が閉じた状態で、撮像素子14の電荷蓄積を開始する。
次にステップS503において、システム制御回路50は、設定した所定の電荷蓄積時間の経過を判断する。電荷蓄積時間の経過を判断したならばステップS504に進み、システム制御回路50は、撮像素子14の電荷蓄積を終了し、ステップS505に進む。
次にステップS505において、システム制御回路50は、撮像素子14から電荷信号を読み出し、メモリ30の所定領域への画像データ(ダーク画像データ)を書き込む。
以上のダーク取り込みデータを用いて現像処理を行うことにより、撮像素子14で発生する暗電流ノイズや撮像素子14固有のキズによる画素欠損等の画質劣化に関して、撮影した画像データを補正することができる。
なお、このダーク画像データは、新たにダーク取り込み処理が行われるか、画像処理装置100の電源がOFFされるまで、メモリ30の所定領域に保持される。或いはメモリ30の一部或いは全部をEEPROMやハードディスク等の不揮発性メモリからなる構成として、ダーク画像データを不揮発性メモリに書き込むようにすることもできる。この場合は、新たにダーク取り込み処理が行われるまで、ダーク画像データは不揮発性メモリの所定領域に保持される。
そして、このダーク画像データは、この後、撮影処理が実行されて、そこで、撮影した画像データを撮像素子14より読み出して、現像処理を行う際に用いられる。以上のような一連の処理を終えたならば、ステップS165及びステップS181におけるダーク取り込み処理を終了する。
次に図6は、図2CのステップS166及びステップS183における現像処理の詳細なフローチャートである。以下、現像処理について説明をする。
まずステップS601において、システム制御回路50は、メモリ30に書き込まれた撮影画像データ及びダーク画像データを読み出して、輝度信号処理を行う。
次にステップS602において、システム制御回路50は、色処理を行う。次にステップS603において、システム制御回路50は、サムネイル画像処理を行う。
そしてステップS604において、システム制御回路50は、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込む。以上のような一連の処理を終えたならば、ステップS166及びステップS183における現像処理を終了する。
次に図7は図2AのステップS120及びステップS121におけるファイナライズ確認処理の詳細なフローチャートである。以下、ファイナライズ確認処理について説明する。
ステップS701において、システム制御回路50は、装着されている記録媒体200或いは210が追記型記録媒体であるか否かを判定する。追記型記録媒体であれば、ステップS702に進む。追記型記録媒体でなければ処理を終了する。
次にステップS702において、システム制御回路50は、撮影モード開始時(撮影モード設定時)よりも、現在(換言すれば、撮影モード終了時)の記録媒体の残り空き容量が減少しているか否かを判定する。残り空き容量が減少していると判定した場合には、なんらかの撮影処理が行われたと判断し、ステップS703に進む。残り空き容量が減少していないと判定した場合は、処理を終了する。
次にステップS703において、システム制御回路50は、ファイナライズ処理を実行するか否かを選択可能なファイナライズ確認画面(選択画面)を表示し、ステップS704に進む。ここで、ステップS703において表示される画面例を図8に示す。
次にステップS704において、ファイナライズ処理を実行するか否かの選択の入力待ちをする。図8に示した画面において、「はい」を示すアイコン801をユーザが選択した場合には、ファイナライズ処理を実行するためステップS705に進み、ファイナライズ処理を実行する。一方、図8に示した画面において「いいえ」を示すアイコン802をユーザが選択した場合には、処理を終了する。
以上のファイナライズ確認処理は、ユーザが撮影モードを設定し撮影処理を行った後に、撮影モードを終了する場合に、ファイナライズ処理のし忘れを防止するためのユーザインターフェースを提供することを目的とする。なお、以上の処理の説明において、ステップS702の処理は、本発明でいう空き容量検出手段による処理に対応し、ステップS703及びS704の処理は、本発明でいう選択手段による処理に対応する。また、ステップS705の処理は、本発明でいうファイナライズ手段による処理に対応する。また、ステップS702における撮影モード開始時の残り空き容量は、本発明でいう第一の空き容量に相当し、現在の記録媒体の残り空き容量は、本発明でいう第二の空き容量に相当する。
ここで、ファイナライズ処理について図9及び図10を用いて説明する。上述したようにシステム制御回路50は、撮影動作が行われると、ステップS168、ステップS188又はステップS191に示すように記録媒体に画像を記録する。この場合に記録される記録媒体上のデータの一例を図9に示す。記録媒体のデータ領域902には画像情報が記録され、記録媒体の管理領域901にはファイル名903、書き込み先頭セクタ番号904、使用セクタ数905等が記録される。なお、管理領域901は、本発明でいう追記型記録媒体のファイル管理情報記録領域に相当する。
ファイナライズ処理を行うと、システム制御回路50は、管理領域901のうち未記録領域906、及びデータ領域902のうちの未記録領域907にダミーデータ1001及び1002を書き込む。その例を図10に示す。図10は、図9に示したデータにファイナライズ処理を行った後のデータを示す図である。図10では、ダミーデータの一例として「0xFF」を書き込んだ場合の例である。これにより、追記型記録媒体においては、画像データの追加及び書換が不可能となる。
なお、以上の説明では、管理領域901とデータ領域902それぞれの未記録領域にダミーデータを書き込む例を示したが、管理領域901の未記録領域全てにのみダミーデータを書き込むだけとしても、画像データの追加及び書換を不可能とすることができる。
次に図11は、図2AのステップS106におけるバッテリー残容量判定処理の詳細のフローチャートである。以下、バッテリー残容量判定処理を説明する。
まずステップS1101において、システム制御回路50は、現在の電源電圧(バッテリー電圧)Vを取得する。
次にステップS1102において、システム制御回路50は、装着されている記録媒体が追記型か否かを判断し、その結果に応じてステップS1103又はステップS1104において、閾値(Thresh)を書き換える。本例では、追記型記録媒体でなかった場合はステップS1103において、閾値をAを設定しステップS1105に進み、追記型記録媒体であった場合はステップS1104において、閾値をBと設定し、ステップS1105に進む。なお、ここで閾値Bには閾値Aよりも大きい値が設定されている(閾値B>閾値A)。
次にステップS1105において、システム制御回路50は、現在の電源電圧Vが、閾値(Thresh)を下回るか否かを判断する。閾値を下回った場合はステップS1107に進み残容量不足と判断する。上回る場合はステップS1106において残容量は十分であると判断する。残容量不足と判断された場合には、図2Aに参照されるようにステップS121に進むことになる。
所謂追記型記録媒体であるワンタイムカードのファイナライズ処理には、ワンタイムカードの記録可能領域の容量や記録スピードによっては数分の時間を要する場合もある。この場合、バッテリー残量が少ないときには、ファイナライズ処理が完了する前に電源OFFされてしまうといった問題がある。以上で説明したバッテリー残容量判定処理によれば、バッテリー残量低下によってファイナライズ処理ができなくなってしまうことを防止することができる。また、上記図11の例では、閾値B>閾値Aとすることにより、従来の書換型記録媒体装着時のバッテリー性能を落とすことなく、追記型記録媒体装着時にはより早いタイミングでバッテリーレベル低下を検出し、ファイナライズ処理を確実に行うことが可能となる。なお、閾値Bは、本発明でいう第二の閾値に相当し、閾値Aは、本発明でいう第一の閾値に相当する。
以上、本実施の形態の画像処理装置100では、画像記録後において追記型記録媒体であるワンタイムカードに、書換或いは追記を不可能とするファイナライズ処理行うようにした。これにより、ワンタイムカードを他の人に受け渡した場合においても、暗号化データを画像データに埋め込む等の手段を必要とせずに、オリジナルデータの保証及び改竄防止をすることできる。
なお、本実施の形態においては、記録媒体200及び210は、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ等のメモリカード、ハードディスク等であると例示した。しかしこの他の態様であっても構わなく、例えばマイクロDAT、光磁気ディスク、CD−RやCD−RW等の光ディスク、DVD等の相変化型光ディスク等であっても構わない。
また、記録媒体200及び210がメモリカードとハードディスク等が一体となった複合媒体であっても勿論問題無い。更に、その複合媒体から一部が着脱可能な構成としても勿論問題無い。
また、本実施の形態の説明においては、記録媒体200及び210は画像処理装置100と分離していて任意に接続可能なものとして説明したが、いずれか或いは全ての記録媒体が画像処理装置100に固定したままとなっていても勿論問題無い。
また、画像処理装置100に記録媒体200或いは210が、単数或いは複数の任意の個数接続可能な構成であっても構わない。そして、画像処理装置100に記録媒体200及び210が装着する構成として説明したが、記録媒体は単数或いは複数の何れの組み合わせの構成であっても、勿論問題無い。
また、本発明を実現するために、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記憶媒体を用いても良い。この場合には記憶媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって本発明の目的が達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行う場合も含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。この場合には、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行ってもよい。