JP2009008858A - ブレ補正装置及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】如何なる状況下においても、正常に撮影を行うことができる、振動波モータを用いたブレ補正装置及びそれを備える撮像装置を提供すること。
【解決手段】X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yから検出されるブレ信号に基づいて算出される目標駆動位置と位置検出センサ353において検出される位置検出値との差分である偏差が所定の閾値を超えた回数をカウントし、このカウント結果が所定カウント数に達した場合に、ブレ補正装置が不安定状態となっていると判定して、Tucom402は、ブレ補正を停止させるように制御する。
【選択図】図12
【解決手段】X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yから検出されるブレ信号に基づいて算出される目標駆動位置と位置検出センサ353において検出される位置検出値との差分である偏差が所定の閾値を超えた回数をカウントし、このカウント結果が所定カウント数に達した場合に、ブレ補正装置が不安定状態となっていると判定して、Tucom402は、ブレ補正を停止させるように制御する。
【選択図】図12
Description
本発明は、振動子の楕円振動を利用して移動体を所定の方向に移動させることでブレを補正するブレ補正装置及びそれを備える撮像装置に関する。
従来、ブレ補正機能を備える撮像装置として、例えばカメラがある。カメラが備えるブレ補正機能としては、カメラ本体のピッチ方向のブレ振動とヨー方向のブレ振動とを角速度センサ等のブレ検出手段を用いて検出し、検出したブレに基づいて、ブレを打ち消す方向に撮像光学系の一部のレンズ若しくは撮像素子そのものを撮影光軸に直交する平面内で水平方向及び垂直方向にそれぞれ独立に移動させることで、撮像素子の光電変換面上での像のブレを補正する機能が知られている。
このようなブレ補正機能を実現するためのブレ補正装置において、レンズ若しくは撮像素子を移動させるための駆動装置には、手ブレに追随して動作させるための高い応答性と、精密駆動性(微小駆動可能)と、電源を切っても移動体の位置が保持される自己保持性が要求される。
このような要求に対して、特許文献1では、インパクトアクチュエータを用いた手ブレ補正機構が開示されている。また、特許文献2では、表面に楕円振動を発生する2つの振動子をシャフトに対して押圧させることで、振動子に対してシャフトをリニア駆動させる振動波リニアモータが開示されている。特許文献2の振動波リニアモータによる駆動機構では、円柱状のシャフトを振動子によって相対移動させ、この相対移動に応じてシャフトに設けられた突起によりレンズ枠を駆動させることで、レンズ枠がレンズ枠用に設けられたガイド機構によってガイドされて移動するように構成されている。
特開2005−331549号公報
特開2006−67712号公報
上述のアクチュエータを駆動源としたブレ補正装置では、高い応答性、精密駆動性、自己保持性を実現することが可能である。しかしながら、手ブレ補正のために上述したアクチュエータで重い撮像ユニットの駆動を行うと、撮像ユニットの駆動時の振動がカメラに伝達され、その振動をも手ブレ検出手段が検出してしまう可能性がある。このカメラの振動信号が手ブレ信号に対してある一定レベルよりも大きい場合には、その振動信号に追従するようにアクチュエータが駆動される。それによってさらにメカ振動が増大され、最悪の場合、手ブレが発生していなくても振動し続ける状態(以下、発振状態とする)に陥り、手ブレ補正を行うことができないばかりか、逆にブレ画像が撮影されてしまう危険性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、如何なる状況下においても、正常に撮影を行うことができる振動波モータを用いたブレ補正装置及びそれを備える撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様のブレ補正装置は、移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、上記制御手段のブレ補正動作中に、上記目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差が正負の所定値を超える回数をカウントし、このカウントした回数が第1所定期間中に所定カウント数に達したときに上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段と具備することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明の第2の態様のブレ補正装置は、移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、上記制御手段のブレ補正動作中に、上記目標駆動位置の微分値を求め、この微分値が正負の所定値を超える回数をカウントし、このカウントした回数が第1所定期間中に所定カウント数に達したときに上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段とを具備することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明の第3の態様のブレ補正装置は、移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、上記制御手段のブレ補正動作中に、上記位置検出手段の出力の微分値を求め、この微分値が正負の所定値を超える回数をカウントし、このカウントした回数が第1所定期間中に所定カウント数に達したときに上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段とを具備することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明の第4の態様のブレ補正装置は、移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、上記制御手段のブレ補正動作中に、上記目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差が正負の第1所定値を超える回数をカウントしこのカウントした回数が第1所定期間中に第1所定カウント数に達したときにブレ補正動作の停止を指示する第1判定動作と、上記目標駆動位置の微分値を求めこの微分値が正負の第2所定値を超える回数をカウントしこのカウントした回数が第2所定期間中に第2所定カウント数に達したときにブレ補正動作の停止を指示する第2判定動作とを実行し、上記第1判定動作と上記第2判定動作の双方で上記ブレ補正動作の停止が指示された際に、上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段とを具備することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明の第5の態様の撮像装置は、第1乃至第4の態様の何れかに記載のブレ補正装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、如何なる状況下においても、正常に撮影を行うことができる振動波モータを用いたブレ補正装置及びそれを備える撮像装置を提供することができる。
以下、本発明に係るブレ補正装置及びそれを備える撮像装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する本発明の各実施形態の撮像装置は、光電変換によって画像信号を得る撮像素子を含む撮像ユニットの手ブレ補正を行うブレ補正装置を備えたものであり、ここでは、一例としてレンズ交換可能な一眼レフレックス式電子カメラ(デジタルカメラ)への適用例として説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ(以下、カメラと記す)の主に電気的なシステム構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態のカメラは、カメラ本体としてのボディユニット100と、交換レンズとしてのレンズユニット10とを有するカメラシステムとして構成されている。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ(以下、カメラと記す)の主に電気的なシステム構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態のカメラは、カメラ本体としてのボディユニット100と、交換レンズとしてのレンズユニット10とを有するカメラシステムとして構成されている。
レンズユニット10は、ボディユニット100の前面に設けられた図示しないレンズマウントを介して着脱自在に構成されている。レンズユニット10の制御は、自身が有するレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、“Lucom”と称する)5が行う。ボディユニット100の制御は、ボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、“Bucom”と称する)50が行う。これらLucom5とBucom50とは、ボディユニット100にレンズユニット10が装着された状態において通信コネクタ6を介して通信可能に接続される。そして、カメラシステムとして、Lucom5がBucom50に従属的に協働しながら稼動するように構成されている。
また、レンズユニット10は、撮影レンズ1と、レンズ駆動機構2と、絞り3と、絞り駆動機構4とを備えている。撮影レンズ1は、レンズ駆動機構2内に設けられた図示しないDCモータによって駆動され、図示しない被写体からの光像(被写体像)をボディユニット100方向に集光する。絞り3は、絞り駆動機構4内に設けられた図示しないステッピングモータによって駆動され、撮影レンズ1を介して入射する光の入射量を制御する。Lucom5は、Bucom50の指令に基づいてレンズ駆動機構2及び絞り駆動機構4の各モータを制御する。レンズメモリ5aは、例えば電気的にデータの書き込み及び消去が可能なEEPROMから構成され、焦点距離、レンズタイプ、最大FNo、最小FNo等のレンズユニット10に係る特性情報をレンズ情報として記憶している。
また、ボディユニット100内の撮影光軸上には、ハーフミラーで構成されたクイックリターンミラー11が配置されている。そして、クイックリターンミラー11による光の反射方向(図示上方向)にはペンタプリズム12が配置され、ペンタプリズム12の光の射出部には接眼レンズ13が配置されている。このようにして、一眼レフレックス方式の光学系が構成されている。
また、クイックリターンミラー11の背面中央部付近にはサブミラー11aが設置されている。さらに、クイックリターンミラー11の後方には例えばフォーカルプレーン方式のシャッタ15が配置され、サブミラー11aによる光の反射方向(図示下方向)には、焦点検出のためのデフォーカス量を検出するAFセンサユニット16が設けられている。
また、AFセンサユニット16には、AFセンサユニット16を駆動制御するためのAFセンサ駆動回路17が接続されている。クイックリターンミラー11には、クイックリターンミラー11を駆動制御するためのミラー駆動機構18が接続されている。さらに、フォーカルプレーン方式のシャッタ15の先幕と後幕を駆動するばねはシャッタチャージ機構によってチャージされるようになされており、シャッタチャージ機構19の動作はシャッタ制御回路20によって制御される。
また、ペンタプリズム12の光射出部近傍には、ペンタプリズム12から出射した光束を検出する測光センサ21aが配置されている。測光センサ21aには、測光処理を行うための測光回路21が接続されている。
また、シャッタ15の後方には、撮影レンズ1及び上述の一眼レフレックス方式の光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像ユニット30が設けられている。撮像ユニット30は、詳細については後述するが、撮像素子の一例であるCCDと、CCDの前面に配設された光学ローパスフィルタ(LPF)と、所定の周波数で振動するように構成された防塵フィルタとをユニットとして一体化させて構成されている。防塵フィルタの周縁部には圧電素子が取り付けられており、防塵フィルタに取り付けられた圧電素子を防塵フィルタ制御回路48によって振動させることで防塵フィルタを振動させ、防塵フィルタの表面に付着した塵を除去することが可能になされている。
また、撮像ユニット30には、ブレ補正手段の一例としての防振ユニット300が取り付けられている。防振ユニット300には振動子が設けられており、振動子を振動子駆動回路354によって振動させることによって撮像ユニット30を移動体として撮影光軸に対して直交する平面上で移動させることで、手ブレ等によってCCDの光電変換面上に発生するブレを抑制する。このようなブレ補正の際の撮像ユニット30の移動位置は位置検出手段の一例としての位置検出センサ353によって検出される。この位置検出センサ353は、例えばホール素子とマグネットとを用いて構成される。
また、当該カメラに発生する手ブレはブレ検出手段の一例としてのX軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yによって検出される。X軸ジャイロセンサ350xは、ボディユニット100のX軸周りのブレ(ピッチ方向のブレ)を検出する角速度センサ等から構成される。また、Y軸ジャイロセンサ350yはボディユニット100のY軸周りのブレ(ヨー方向のブレ)を検出する角速度センサ等から構成される。
制御手段及び安定性判定手段の一例としての防振制御回路355は、Bucom50からの指示に従ってブレ補正に係る制御動作を開始し、位置検出センサ353、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力に従って振動子駆動回路354を制御する。
また、撮像ユニット30のCCDにはCCDインターフェイス回路23が接続され、CCDインターフェイス回路23は画像処理コントローラ28に接続されている。さらに画像処理コントローラ28には、液晶モニタ24と、記憶領域として機能するSDRAM25と、Flash ROM26と、記録メディア27とが接続されている。このような構成により、ボディユニット100は、電子撮像機能とともに電子記録表示機能を提供できるように構成されている。ここで、記録メディア27は、各種のメモリカードや外付けのハードディスクドライブ(HDD)等の外部記録媒体であり、通信コネクタを介してボディユニット100の画像処理コントローラ28と通信可能かつ交換可能に装着される。そして、この記録メディア27には、撮影により得られた画像データが記録される。
また、その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する、例えばEEPROMからなる不揮発性メモリ29がBucom50からアクセス可能に設けられている。
また、Bucom50には、動作表示用LCD51と、動作表示用LED51aと、カメラ操作スイッチ(SW)52とが接続されている。動作表示用LCD51及び動作表示用LED51aはそれぞれ、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザへ告知するために設けられている。また、カメラ操作SW52は、例えばレリーズSW、モード変更SW及びパワーSW等、ユーザが当該カメラを操作するために必要な操作釦に応じて動作するスイッチ群である。さらに、Bucom50には、電源回路53が接続されている。電源回路53は、電源としての電池54の電圧を、当該カメラを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する。
上述のように構成されたカメラシステムの各部は、概略的には以下のように稼動する。まず、撮像ユニット30のCCDにおける露出動作が実行されると、画像処理コントローラ28は、Bucom50の指令に従ってCCDインターフェイス回路23を制御してCCDから画像データを取り込む。画像処理コントローラ28において取り込まれた画像データはビデオ信号に変換され、このビデオ信号に基づいて液晶モニタ24で画像表示がなされる。ユーザは、液晶モニタ24に表示された画像から、撮影された画像を確認できる。
また、画像処理コントローラ28において処理される画像データは一時的保管用のメモリであるSDRAM25に格納される。さらに、画像データの記録時には、画像処理コントローラ28によって取り込まれた画像データが例えばJPEG形式等の圧縮データに変換された後、記録メディア27に記録される。
ミラー駆動機構18は、クイックリターンミラー11をダウン位置(図1に示す位置)とアップ位置(図1に示す位置から退避する位置)とへ駆動するための機構である。撮影前にはクイックリターンミラー11がダウン位置にあり、撮影レンズ1からの光束はAFセンサユニット16側とペンタプリズム12側へと分割されて導かれる。AFセンサユニット16内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路17を介してBucom50へ送信される。そして、AFセンサからの出力に基づき、Bucom50において位相差方式等の周知の測距処理が行われる。一方、ペンタプリズム12を通過した光束の一部は測光回路21内の測光センサ21aへ導かれる。測光センサ21aからの出力は測光回路21へ送信される。そして、測光センサ21aからの出力に基づき周知の測光処理が行われる。その後、クイックリターンミラー11がアップ位置に退避すると、撮像ユニット30のCCDにおける露光が行われる。
次に、図2を参照して撮像ユニット30の詳細について説明する。図2は、撮像ユニット30の構成例を示す縦断側面図である。上述したように、撮像ユニット30は、CCD31と、ローパスフィルタ(LPF)32と、防塵フィルタ33と、圧電素子34とを主に備えている。CCD31は、光電変換面を有し、撮影レンズ1を透過して光電変換面上に照射される被写体からの光束を電気信号(画像信号)に変換する撮像素子である。光学LPF32は、CCD31の光電変換面側に配設され、撮影レンズ1を透過して照射される被写体からの光束における高周波成分を取り除く。防塵フィルタ33は、光学LPF32の前面に対して所定間隔を空けるように配置され、光学LPF32及びCCD31への塵埃の付着を防止する。圧電素子34は、防塵フィルタ33の周縁部に配設され、防塵フィルタ33に対して所定の振動を与えることによって防塵フィルタ33に付着した塵埃を払い落とす。
ここで、図2に示すCCD31は、光電変換面等を構成するCCDチップ31aを固定板35上に配設されたフレキシブル基板31b上に直接実装し、また、フレキシブル基板31bの両端に設けられた接続部31c、31dと主回路基板36に設けられたコネクタ36a、36bとを導電接続し、さらに、フレキシブル基板31b上にスペーサ31fを介して保護ガラス31eを固着して構成されている。
また、CCD31と光学LPF32との間には、弾性部材等からなるフィルタ受け部材37が配設されている。このフィルタ受け部材37は、CCD31の前面側周縁部で光電変換面の有効範囲を避ける位置に、かつ、光学LPF32の背面側周縁部の近傍に当接するように配設される。このような構成により、CCD31と光学LPF32との間が略気密に保持されている。さらに、光学LPF32の周囲にはCCD31と光学LPF32とを気密的に覆うためのホルダ38が配設されている。このホルダ38は、撮影光軸周りの略中央部分に矩形状の開口38aを有している。そして、この開口38aの防塵フィルタ33側の内周縁部には断面が略L字形状の段部38bが形成されている。また、開口38aに対してその後方側から光学LPF32及びCCD31が配設されている。ここで、光学LPF32の前面側周縁部を段部38bに対して略気密的に接触させるように配置することで、光学LPF32は段部38bによって撮影光軸方向における位置規制がなされ、ホルダ38の内部から前面側に対する抜け止めがなされる。
また、ホルダ38の前面側の周縁部には、防塵フィルタ33を光学LPF32の前面に所定間隔だけ空けて保持するために、段部38bの周りでかつ段部38bよりも前面側に突出させた防塵フィルタ受け部38cが全周に亘って形成されている。さらに、全体として円形ないしは多角形の板状に形成された防塵フィルタ33は、押圧部材40によって押圧された状態で防塵フィルタ受け部38cに支持されている。押圧部材40は、板ばね等の弾性体によって形成され、ねじ39によって防塵フィルタ受け部38cに固定されている。また、防塵フィルタ33の背面側の外周縁部には圧電素子34が配設され、これら圧電素子34と防塵フィルタ受け部38cとの間には環状のシール41が介在されている。このような構成により、光学LPF32と防塵フィルタ33との間の気密状態が確保されている。撮像ユニット30は、以上のようにして、CCD31を搭載するための所望の大きさに形成されたホルダ38を備える気密構造に構成されている。
次に、本実施形態のカメラの手ブレ補正機能について説明する。本実施形態における手ブレ補正機能は、撮影光軸の方向をZ軸方向(図2参照)とした場合、該Z軸に直交するX軸方向及びY軸方向にCCD31を変位移動させてブレを補償するものである。そして、手ブレ補正用の駆動装置を含む防振ユニット300は、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子を駆動源として用い、撮像ユニット30を移動対象物として構成されている。
まず、本実施形態の振動波モータを用いたブレ補正装置において駆動源として用いられる振動子の動作原理について説明する。図3は、振動子の動作原理を示す模式図である。振動子200は、図3(b)に示すように、所定の大きさの矩形状に形成された圧電体201と、この圧電体201の片面側中心位置に対して対称となるように分極作用によって形成された一対の駆動電極202、203と、駆動電極202、203に対応する圧電体201の表面位置に設けられた駆動子204、205とを備える。駆動電極202に正(+)の電圧を印加すると、図3(a)に示すように、分極構造の駆動電極202部分が伸びるように変形する一方、その背面側の圧電体201部分は伸びるように変形しないので全体として円弧状に変形する。逆に、駆動電極202に負(−)の電圧を印加すると、図3(c)に示すように、分極構造の駆動電極202部分が縮むように変形する一方、その背面側の圧電体201部分は縮まないので全体として、図3(a)とは逆向きの円弧状に変形する。駆動電極203側でも同様である。
駆動子204、205の表面に楕円振動を発生させるには、圧電体201の一方の駆動電極202に所定周波数の正弦波による周波電圧を印加するととともに、他方の駆動電極203に駆動電極202に印加する周波電圧の周波数と同じ周波数で位相のずれた正弦波による周波電圧を印加する。印加する周波電圧の周波数は、圧電体201の中心が屈曲振動の節となり、圧電体201の駆動子204、205が設けられた部分が屈曲振動の腹となり、かつ、圧電体201の縦振動の節が屈曲振動の節と一致するような所定の数値に設定する。すると、印加する周波電圧の正、負の変化に伴い、振動子200は、図3(b)に示す復元状態を含めて、図3(a)〜(c)に示す屈曲振動を繰り返し、駆動子204、205の表面には楕円振動が発生する。よって、振動子200の駆動子204、205側に移動対象物となる移動体(ここでは撮像ユニット30)を押圧接触させて配設しておけば、移動体は駆動子204、205の表面に生ずる楕円振動の向きに従い移動することとなる。
この際、駆動電極202、203に印加する周波電圧の位相差を変えることで、駆動子204、205の表面に発生する楕円振動の形状を変えることが可能であり、これにより振動子200に駆動されて移動する移動体の移動速度を変えることができる。例えば、周波電圧の位相差が0°のときの速度は0である。そして、位相差を増やすと速度は次第に上昇して位相差90°で最大速度となる。また、90°を超えて位相差を大きくすると逆に速度は次第に下降して位相差180°では再び速度が0となる。さらに、位相差を負の値にすると、駆動子204、205に発生する楕円振動の回転方向が逆転し、移動体を逆方向に駆動することが可能となる。この場合も、位相差−90°のときに最大速度となる。
次に、振動子の速度特性について図4及び図5を用いて説明する。図4は、駆動電極202、203の印加する駆動信号の周波数と振動子の駆動速度との関係を示す図である。ここで、図4は駆動電極202、203に互いに位相が90°ずれた駆動信号を印加したときの例を示している。図4に示すように、振動子の駆動速度は、駆動信号の周波数が共振周波数に小さい方から近づくにつれて急激に速くなり、駆動信号の周波数が共振周波数から大きいほうにずれていくにつれてなだらかに遅くなる。また、図5は、駆動信号の周波数を固定とし、位相差を−90°から90°まで変動させたときの振動子の駆動速度特性を示す図である。図5に示すように、位相差が0°のとき速度が0であり、位相差が±90°になるまでほぼリニアに速度が増加していく特性となる。
続いて、図3〜図5で説明したような振動子を駆動源として用いる防振ユニットについて図6〜図9を参照して説明する。図6は防振ユニットの構成例を示す分解斜視図であり、図7は図6に示す各部の形状を簡略化して示す防振ユニットの概略側面図であり、図8は図7中のX軸駆動機構部を抽出し拡大して示す概略側面図であり、図9はX軸駆動機構部のガイド軸受構造を示す断面図である。なお、図6及び図7には説明の都合上、撮像ユニット30も図示している。
以下、防振ユニット300の構成について説明する。上述したように、防振ユニット300は、CCD31、光学LPF32、防塵フィルタ33等が搭載された撮像ユニット30を移動体とし、撮像ユニット30を図示X軸方向及びY軸方向に移動させる機構である。
まず、防振ユニット300は、X枠301と、フレーム302とを有している。X枠301には、撮影光軸周りに形成された開口301aを有する枠部301bが形成されている。この枠部301bの開口301aは、撮像ユニット30を図6に示すY軸方向に移動可能なように搭載できるだけの所望の大きさに形成されている。また、フレーム302には、撮影光軸周りに形成された開口302aを有する枠部302bが形成されている。そして、フレーム302は、図示しないカメラ本体に固着されている。枠部302bの開口302aはX枠301を撮像ユニット30とともに図6に示すX軸方向に移動可能なように搭載できるだけの所望の大きさに形成されている。
そして、X枠301には、X軸駆動機構部310xが取り付けられる。そして、このX軸駆動機構部310xにより、撮像ユニット30をX枠301とともにフレーム302に対してX軸方向に変位移動自在に構成されている。また、撮像ユニット30には、Y軸駆動機構部310yが取り付けられる。そして、このY軸駆動機構部310yにより、撮像ユニット30をX枠301に対してY軸方向に変位移動自動に構成なされている。すなわち、X軸駆動機構部310x及びY軸駆動機構部310yにより、撮像ユニット30は、撮影光軸と図6に示すX軸方向及びY軸方向にブレを補償するように変位移動自在になされている。
ここで、X軸駆動機構部310xの構成について説明する。X軸駆動機構部310xは、X軸振動子320xと、摺動体330xと、押圧機構340xとを主に備えている。
X軸振動子320xは、矩形状の圧電体323xを有している。この圧電体323xの片面側には、図3で説明した動作原理に従い、所定の周波電圧が印加されることにより楕円振動を発生させる駆動子321x、322xが設けられている。また、圧電体323xの駆動子321x、322xと相反する面側の中央位置には振動子ホルダ324xが設けられている。この振動子ホルダ324xには突起325xが形成されている。この突起325xはフレーム302の溝342xに嵌合されており、X軸振動子320xは、X軸方向の移動が規制されるようにフレーム302に位置決めされて保持されている。このような構成により駆動子321x、322xに生じる楕円振動による駆動力がX軸方向に作用する。
摺動体330xは、軸受け331x上に摺動板332xが固着されて構成されており、X枠301に一体に固定されている。すなわち、摺動体330xの軸受け331xは、X軸振動子320xに設けられた駆動子321x、322xを摺動板332xに押圧接触させた位置でX枠301の一部に対して一体となるように、例えばビス333xにより固定されている。なお、X枠301に対する摺動体330xの固定は、ビス止めに限らず、接着等であってもよく、固定方式は特に問わない。ここで、摺動体330xは、図6等からも明らかなように、X枠301に比して小さな大きさ(X軸振動子320x相当の大きさ)で形成されている。また、X枠301が剛性の低い樹脂材料やアルミニウム等により形成されているのに対して、摺動体300xの摺動板332xは耐磨耗性を有して剛性の高いセラミックス等の材質で形成されている。さらに、軸受け331xは、フェライト系のステンレス等の焼入れ可能な材質に焼入れをして剛性を高めて構成されている。
押圧機構340xは、X軸振動子320xを摺動体330x側に付勢するように構成されている。この押圧機構340xは、スペーサ343xを介して一端がビス344xによりフレーム302に固定されてX軸振動子320xを保持する押圧板341xが設けられている。そして、この押圧板341xの他端は、間にスペーサ346xを介在させたビス345xによってフレーム302に固定されている。さらに、スペーサ346xの周囲には、X軸振動子320xの駆動子321x、322xを摺動板332xに押圧接触させるように押圧板341xを付勢する押圧ばね347xが取り付けられている。なお、押圧機構340xによる押圧力は、15N(ニュートン)程度の非常に大きな力に設定されている。
また、フレーム302には、フレーム302に形成された開口形状の取付部に配置され摺動体330xの軸受け331xに対向するようにビス303xで固定された軸受け304xが設けられている。この軸受け304xには、図9に示すように、X軸方向に沿わせたV溝305xが、磨耗防止用のV溝板306xを固着して形成されている。また、軸受け331xには、図9に示すように、軸受け304xのV溝305x(V溝板306x)に対向するV溝334xが形成されている。ここで、リテーナ335xで位置決めされた2個のボール336xをV溝305xとV溝334xとの間に挟み込ませることにより、軸受け304x、331xは、X軸方向に沿って1列に配列された2個のボール(転動体)336xを有する構造とされている。2個のボール336xはそれぞれ、図8等に示すように、駆動子321x、322xの直下となる位置付近に位置決めされており、リテーナ335xによりX軸方向の移動が規制されている。なお、転動体としてはボールに限らず、ローラでもよい。また、フレーム302には、ホール素子351が設けられ、このホール素子351に対向するようにして撮像ユニット30にはマグネット352が取り付けられている。これらホール素子351とマグネット352とによって図1に示す位置検出センサ353が構成されている。
また、軸受け331xは、ボール336xの中心を通りV溝334xに平行な軸周りにボール336xを回転可能なように構成されている。さらに、軸受け331xはX枠301に一体的に構成され、軸受け331xからX軸方向とは異なる方向の離れた位置(枠部302b上で最も離れた、ほぼ対角位置)でフレーム302とX枠301との間に1つのボール(転動体)307xが配設されている。ボール307xは、ボール307xの近傍でフレーム302とX枠301との間に係止させたばね308xによる付勢力で挟持状態に維持され、フレーム302に対するX枠301の撮影光軸(Z軸)方向の間隔を維持するように位置決めする。ここで、ばね308xの付勢力は、ボール307xの挟持状態を維持できればよく、押圧ばね347xの付勢力に比して数段弱く設定されている。これにより、摺動体330x及びそれに一体的に固定されたX枠301は、フレーム302に対して2個のボール336xと1個のボール307xとによる3点支持で移動し得る構成とされている。ここで、ボール307xをボール336xに対して、撮影光軸及び開口301aを挟んで反対側に配することで、ボール307xとボール336xとの距離を離間させることができるので、安定した3点支持構造とすることができる。このようにして、3つのボール(転動体)で、X枠301の移動方向のガイドを行うとともに傾きをも規定することができ、安定した駆動が可能となる。
次に、X軸駆動機構部310xの動作について説明する。X軸振動子320xに所定の駆動信号を印加して駆動子321x、322xに楕円振動を発生させると、X軸振動子320xの駆動子321x、322xが押圧機構340による強い付勢力で摺動板332xに押圧接触しているので、摺動体330xは駆動子321x、322xの楕円振動の回転方向に従って摺動する。
ところで、X軸振動子320xに加わる押圧力は強いため、仮に、摺動体330xを構成する摺動板332xや軸受け331xの剛性が弱いと、図10中に仮想線で示すように、X軸振動子320xからの押圧力により摺動板332xや軸受け331xが撓んでしまい、これによって、駆動子321x、322xと摺動板332xとが片当りして動作が不安定になったり、動作しなくなったりするおそれがある。
この点、本実施形態では、摺動体330xを構成する摺動板332x及び軸受け331xの剛性をX軸振動子320xに対して高くしているため、駆動子321x、322xと摺動板332xとの押圧接触状態が安定する。これにより、駆動子321x、322xの楕円振動に伴う駆動力を摺動板332xに確実に伝達させて、摺動板322xを高効率で楕円振動の回転方向に駆動することができる。また、摺動板332xはフレーム302に対して面接触ではなく、軸受け331xと軸受け304xとの間に介在されたボール336xによる転動方式で接触しているので、X軸振動子320xに対する押圧力が強くても摺動体330xはフレーム302に対して摩擦の少ない状態で確実に移動することとなる。また、軸受け331x、304xは、X軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造で構成されているので、摺動体330xはX軸振動子320xによる駆動を受けた場合にX軸方向にのみ移動する。このように摺動体330xが移動すると、摺動体330xが固定されたX枠301も、摺動体330xと一体となってX軸方向に移動する。すなわち、X枠301xの移動方向も、X軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造からなる軸受け331x、304xによってガイドされる。
さらに、軸受け331xは、ボール336xの中心を通り、V溝334xに平行な軸周りにボール336xを回転可能なように構成されている。そして、軸受け331xがX枠301に一体化され、軸受け331xからX軸方向とは異なる方向の離れた位置でフレーム302とX枠301との間に1つのボール307xが配設され、X枠301と摺動体330xとが、フレーム302に対して2個のボール336xと1個のボール307xとによる離れた位置での3点支持とされているので、V溝334xに平行な軸周りの回転による煽りを生ずることなく安定してフレーム302上をX軸方向に移動する。よって、X軸振動子320xに対する強い押圧部分のガイド支持機構が、軸受け331x、304xによるX軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造で済み、小型化・構造単純化が可能となる。
以上、X軸駆動機構部310xについて説明したが、Y軸駆動機構部310yも、基本構造はX軸駆動機構部310xと同様である。したがって、図6〜図8においてX軸駆動機構部310xと同一または対応する部分の構成には同一符号に添え字yを付して示すことで説明を省略する。ただし、Y軸駆動機構部310yは、フレーム302に代えてX枠301を固定部材とし、X枠301に代えて撮像ユニット30を移動対象とするものである。つまり、摺動体330yは、軸受け331y上に摺動板332yが固着されて構成されており、撮像ユニット30に一体に固定されている。
次に、上述したような防振ユニット300を用いた手ブレ補正について説明する。カメラ操作SW52の図示しない手ブレ補正SWがオンされており、図示しないメインSWがオンされると、手ブレ補正が実行される。手ブレ補正においては、まず、Bucom50から防振制御回路355に対して振動子駆動回路354の初期動作を実行させるための信号が伝達される。この初期動作を実行させるための信号を受けて、振動子駆動回路354からX軸振動子320x及びY軸振動子320yに所定の駆動信号が印加される。これにより、CCD31の中心が撮影光軸上にくるように撮像ユニット30がX軸方向及びY軸方向に駆動される。以下、このような動作をセンタリングと称する。
次に、X軸ジャイロセンサ350x、Y軸ジャイロセンサ350yによって検出されるボディユニット100のブレ信号が防振制御回路355に取り込まれる。ここで、防振制御回路355は、X軸ジャイロセンサ350x、Y軸ジャイロセンサ350yからの出力信号をそれぞれ増幅した後、デジタル信号に変換して取り込むように構成されている。
防振制御回路355では、X軸ジャイロセンサ350x、Y軸ジャイロセンサ350yの出力信号に基づきブレ補正量が演算され、演算されたブレ補正量に応じた信号が振動子駆動回路354に出力される。撮像ユニット30及びX枠301は、振動子駆動回路354によって生成される電気信号によって動作するY軸振動子320y、X軸振動子320xによって駆動される。撮像ユニット30(CCD31)の駆動位置は、位置検出センサ353によって検出される。位置検出センサ353によって検出される撮像ユニット30の駆動位置は防振制御回路355にフィードバックされる。なお、手ブレ補正制御の詳細については後述する。
続いて、静止画撮影時の補正動作に関してBucom50において行われる動作について図11を参照して説明する。図11は、静止画撮影時の補正動作の概略を示すフローチャートである。なお、図11の動作は、レリーズSWの第1レリーズ(1R)SWがオンされて撮影準備開始が指示される前は行われず、第1レリーズSWがオンされて撮影準備開始が指示されると行われるものである。
1RSWがオンされて本動作が開始されると、Bucom50は、レンズメモリ5aとの通信によりブレ補正駆動に必要なレンズ情報を取得し、取得したレンズ情報を防振制御回路355に送信する(ステップS11)。その後、Bucom50は、防振制御回路355に対してブレ補正駆動の開始を指示する(ステップS12)。続いて、Bucom50は、1RSWがオフされて撮影準備開始指示が解除されたか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定において、撮影準備開始指示が解除された場合(ステップS13;Yes)には、ステップS19に移行し、Bucom50は、ブレ補正駆動を停止させる指示を防振制御回路355へ送信する(ステップS19)。その後、Bucom50は、防振制御回路355に対してセンタリング指示を行った後(ステップS20)、撮影準備開始の指示待ち状態(1R待ち状態)となる。
また、ステップS13の判定において、1RSWがオンのままである場合(ステップS13;No)には、Bucom50は、レリーズSWの第2レリーズ(2R)SWがオンされて撮影開始が指示されたか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14の判定において、撮影開始が指示されていない場合には(ステップS14;No)、ステップS13に戻り、指示待ち状態で待機する。一方、ステップS14の判定において、2RSWがオンされて撮影開始が指示された場合(ステップS14;Yes)には、Bucom50はステップS12で開始されたブレ補正駆動を停止させる指示を防振制御回路355に送信する(ステップS15)。その後、Bucom50は、センタリング指示を防振制御回路355に送信する(ステップS16)。センタリングの終了後、Bucom50は、ブレ補正駆動開始の指示を防振制御回路355へ送信する(ステップS17)。その後、Bucom50は、ミラー駆動機構18、シャッタ制御回路20、画像処理コントローラ28等を制御して撮像ユニット30のCCD31の露光を行う(ステップS18)。露光終了後、Bucom50は、ブレ補正駆動を停止させる指示を防振制御回路355に送信する(ステップS19)。その後、Bucom50は、センタリング指示を防振制御回路355に送信した後(ステップS20)、撮影準備開始の指示待ち状態(1R待ち状態)となる。
ここで、手ブレ補正制御の詳細について、図12のブロック図を用いて説明する。図12は、図1に示す構成において特に手ブレ補正制御に係るブレ補正装置の構成の詳細を示したブロック図である。なお、X軸に係るブレ補正とY軸に係るブレ補正とはそれぞれ独立に行われるが、制御の内容自体は同様であるので、図12ではX軸に係るブレ補正に係る構成のみについて示している。
図12に示すブレ補正装置は、上述のX軸ジャイロセンサ350xと、防振制御回路355と、振動子駆動回路354と、防振ユニット300と、位置検出センサ353と、電源回路53を有して構成されている。また、防振制御回路355は、増幅回路401と、手ブレ補正制御用マイクロコンピュータ(以下“Tucom”と称する)402と、増幅回路403とを有している。
ボディユニット100のX軸方向のブレは、X軸ジャイロセンサ350xによって検出される。X軸ジャイロセンサ350xによって検出されるブレ信号は、防振制御回路355内部の増幅回路401において増幅される。この増幅された信号は、A/D変換されてTucom402に取り込まれる。Tucom402ではデジタル化されたブレ信号とレンズ情報とに基づいてブレ補正量の演算が行われる。そして、この演算されたブレ補正量の信号は、後述する偏差の演算及びゲインアップを経た後、振動子駆動回路354へ送られる。振動子駆動回路354においては、Tucom402からのブレ補正量の信号に基づいてブレ補正のための駆動信号が生成される。この駆動信号に従って防振ユニット300のX軸振動子320xが動作する。これに伴って上述したようにして撮像ユニット30がX軸方向に移動する。なお、X軸振動子320xを駆動するための駆動信号を生成するのに必要なエネルギーは電源回路53より供給される。
また、撮像ユニット30、すなわちCCD31の駆動位置は、位置検出センサ353によって検出される。位置検出センサ353の出力信号は増幅回路403において増幅された後、A/D変換されてTucom402にフィードバックされる。
ここで、振動子駆動回路354へ与える信号の算出方法について説明する。振動子の速度特性については図4及び図5を用いて説明を行った。図4及び図5からは、所望の速度が出力される周波数で振動子を振動させた状態で位相差を変更すると、移動体の速度制御を行うことが可能となることが分かる。つまり、補正量演算部402aにおけるブレ補正量の演算結果に基づいて、X軸振動子320xの駆動電極202と駆動電極203に与える周波電圧の駆動信号の位相差をリアルタイムに変更することによって、ブレ補正駆動を行うことが可能となる。
次に、駆動電極202、203に与える駆動信号の位相差の決定方法について説明する。図12において、駆動信号の位相差は、X軸ジャイロセンサ350xの出力信号に基づいて補正量演算部402aで演算されたブレ補正量と位置検出センサ353によって検出された位置検出値との差分(以下、“偏差”と称する)を演算し、演算して得られた偏差に所定の係数(以下、“ゲイン”と称する)を掛け算することによって導き出される値「偏差×ゲイン」に対応する。つまり、偏差が大きければ大きいほど、より大きな位相差の駆動信号が振動子駆動回路354へ入力されることになり、より速く撮像ユニット30を駆動できることになる。このような制御方法は、一般的にフィードバック制御と呼ばれている。
このようなブレ補正装置において、撮像ユニット30が比較的大きくて重い場合には、ブレ補正駆動の際に撮像ユニット30の駆動時の振動(メカ振動)がボディユニット100全体に伝達されて、その振動をX軸ジャイロセンサ350xが検出してしまう可能性がある。この場合には、図13の破線に示すように、撮像ユニット30で発生するメカ振動をX軸ジャイロセンサ350xが検出する正帰還ループが生じてしまう。X軸ジャイロセンサ350xが同じ角速度を検出したとしても、装着した撮影レンズ1の焦点距離が長いほど、CCD31の光電変換面上でのブレ量が大きくなる。このブレ量は、X軸ジャイロセンサ350xによって検出したブレ角度をθ、撮影レンズ1の焦点距離をfとすると、f・tanθと近似される。したがって、特に長焦点距離の撮影レンズ1を有するレンズユニット10の装着時には、メカ振動の影響が大きくなり、X軸ジャイロセンサ350xの出力が発振してしまう危険性が高くなる。発振が生じると制御不能となり、手ブレが生じていなくともブレ補正がなされ、結果としてブレ画像が撮影されてしまうため、発振の発生は必ず回避しなければならない。
上述した問題を解決するために、本実施形態では、ブレ補正装置の安定性判定を行うことにより、ブレ補正装置が不安定な状態となる発振の兆候を検知し、発振が生じて撮影画像にブレが発生する前にブレ補正を停止させるようにする。なお、ブレ補正を停止することによる、ユーザへの実害は、下記の理由によりほとんど生じない。
第1に、発振が生じる危険性が高いのは、撮影レンズ1の焦点距離が非常に長いときである。一般に、焦点距離が長い望遠レンズは大きくて重いため、通常は、三脚に固定して撮影を行うことが多い。よって、手ブレ補正がそもそも不要である場合が多い。
第2に、発振が生じる危険性が高いのは、三脚にレンズユニット10を固定する場合の撮影(ボディユニット100がマウントのみで支えられている状態での撮影)やカメラをテーブル等の上に置いた不安定な状態での撮影等の、カメラが自己振動を受け易い状態で撮影した場合である。手持ち撮影では、カメラ自身の振動がカメラをホールドすることによって吸収されるので発振が生じる危険性が低い。つまり、発振は、手ブレ補正が不要な状態で主に生じるので、ブレ補正を停止しても問題にはならない。
次に、ブレ補正装置の安定性判定を行う第1の方法について説明する。ブレ補正装置が不安定状態になると、図14(a)に示すようにX軸ジャイロセンサ350xの出力及び撮影レンズ1の焦点距離から求めたブレ補正目標駆動位置と位置検出センサ353で検出された位置検出値とが時間とともにずれていく。したがって、ブレ補正目標駆動位置と位置検出値との差分である追従誤差(すなわち、上述の偏差である)の波形は図14(b)に示すように時間とともに徐々に振幅が大きくなっていく波形となる。
そこで、図15に示すように、追従誤差の正負に閾値Thresh_1を設定しておき、追従誤差が閾値に達した回数(以下、閾値オーバー回数と称する)をカウントして、閾値オーバー回数が所定回数(所定カウント数)StbTime_1に至ったときに、ブレ補正装置が不安定状態であるという判定を行うことでブレ補正装置の安定性判定を行うことが可能である。例えば、図15は所定カウント数StbTime_1を4に設定している例であり、追従誤差が4回閾値Thresh_1に達した時点でブレ補正装置が不安定状態であるという判定がなされる。
ここで、所定期間StbPeriodが経過しても、偏差が閾値に達した回数が所定回数に至らない場合には閾値オーバー回数をリセットする。これは、例えば図16(a)に示すように大きな手ブレが入力されたときに、発振状態でないにも関わらずに図16(b)で示すようにして追従誤差が閾値に達してしまう場合があり、例えば露光時間が長いとき等において実際にはブレ補正装置が不安定状態に至っていないのにも関わらず、不安定状態であると判定してしまう不具合を防ぐためである。ここで、手ブレの周波数帯域は0〜20Hz程度であり、発振を引き起こすメカ振動の周波数帯域は100Hz〜200Hz程度である。つまり、メカ振動の周波数帯域は手ブレの周波数帯域よりも高周波であるため、上述した所定期間StbPeriodをメカ振動の周波数に合わせて設定することにより、安定性判定の誤判定を防ぐことが可能となる。
次に図17及び図18のフローチャートを用いて、ブレ補正装置の第1の安定性判定方法の詳細について説明する。なお、図17及び図18のフローチャートに示す処理は、図11において、手ブレ補正駆動の開始指示がなされてから手ブレ補正駆動の停止指示がなされるまでの間にTucom402で行われる処理である。
まず、図17のフローチャートについて説明する。図17は、手ブレ補正駆動の開始指示がなされたときに、Tucom402で行われる手ブレ補正制御の処理について示したフローチャートである。
Bucom50よりTucom402に、手ブレ補正駆動開始の指示が送られると、Tucom402は、ブレ補正装置の不安定状態判定時に使用するフラグStbflag_1と、追従誤差(偏差)の閾値オーバー回数OverCount_1と、後述するブレ補正装置の不安定状態判定に用いる変数StbSign_1とをそれぞれゼロにクリアする(ステップS31)。次に、Tucom402は、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力とBucom50より受け取ったレンズ情報とから、ブレ補正目標駆動位置Targetの演算を行う(ステップS32)。その後、Tucom402は、位置検出センサ353により撮像ユニット30(CCD31)の現在位置Positionを取得する(ステップS33)。そして、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置と位置検出センサ353の出力との差分である偏差Error(=Target−Position)を算出する(ステップS34)。
その後、Tucom402は、Stbflag_1が1かどうかの判定を行う(ステップS35)。ステップS35の判定において、Stbflag_1が1の場合はブレ補正装置が不安定状態に至っていることを示すので、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置を不安定状態であると判定されたときの位置StbPositionとして偏差Errorの値を再計算する(ステップS36)。なお、StbPositionの値を求める方法については後述する。不安定状態であると判定された場合には、不安定状態であると判定されたときの位置に撮像ユニット30が保持されるように偏差を再計算する。これは手ブレ補正駆動を禁止している状態に相当する。一方、ステップS35の判定において、Stbflag_1が1でない場合はブレ補正装置が不安定状態に至っているかどうかが不明な状態であるため、Tucom402は、詳細は後述する偏差不安定状態判定を行う(ステップS37)。
ステップS36又はステップS37の後、Tucom402は、偏差Errorに応じた信号を振動子駆動回路354に出力して防振ユニット300のX軸振動子320x及びY軸振動子320yを駆動するフィードバック制御を行う(ステップS38)。そして、フィードバック制御の後、Tucom402は、Bucom50から手ブレ補正駆動停止指示がなされた否かを判定する(ステップS39)。ステップS39の判定において、手ブレ補正駆動停止の指示がなされていない場合には、ステップS32に戻って手ぶれ補正を再開する。一方、ステップS39の判定において、手ブレ補正駆動停止の指示がなされた場合には、防振ユニット300のX軸振動子320x及びY軸振動子320yの動作を停止させる(ステップS40)。
次に、図18のフローチャートを用いて偏差不安定状態判定処理についての詳細を説明する。まず、Tucom402は、StbSign_1=0かどうかの判定を行う(ステップS51)。ステップS51の判定において、StbSign_1=0の場合に、Tucom402は、偏差が閾値を負の方向にオーバーしたかどうか(Error≦−Thresh_1)を判定する(ステップS52)。ステップS52の判定において、負の方向にオーバーしていない場合、Tucom402は、偏差が閾値を正の方向にオーバーしたかどうか(Error≧Thresh_1)を判定する(ステップS53)。ステップS53の判定において正の方向にオーバーした場合、Tucom402は、StbSign_1=2とする(ステップS55)。一方、ステップS52の判定において、負の方向にオーバーした場合に、Tucom402は、StbSign_1=1とする(ステップS54)。ステップS54又はステップS55においてStbSign_1を設定した後、Tucom402は、閾値オーバー回数OverCount_1=1とする(ステップS56)。その後、Tucom402は、所定期間StbPeriodが経過したかどうかの計時を開始した後(ステップS57)、図18に示す処理を終了させる。
また、ステップS51の判定においてStbSign_1=0でない場合に、Tucom402は、まず所定期間StbPeriodが経過したかどうかを判定する(ステップS58)。ステップS58の判定において、所定期間StbPeriodが経過していた場合に、Tucom402は、StbSign_1=0、OverCount_1=0として、初期状態に戻す(ステップS59)。一方、ステップS58の判定において、所定期間StbPeriodが経過していない場合に、Tucom402は、StbSign_1が1か2かの判定を行う(ステップS60)。ステップS60の判定において、StbSign_1=1のとき、前回の偏差が閾値を負の方向にオーバーしたことを示すので、次に、Tucom402は、偏差が閾値を正の方向にオーバーしたかどうか(Error≧Thresh_1)を判定する(ステップS61)。ステップS61の判定において、正の方向にオーバーした場合、Tucom402は、StbSign_1=2とする(ステップS62)。そして、Tucom402は、閾値オーバー回数OverCount_1に1を加算する(ステップS65)。一方、ステップS61の判定において、正の方向にオーバーしていない場合には何もしない。この場合にはステップS62、S65の処理をスキップする。また、ステップS60の判定において、StbSign_1=2のとき、前回の偏差が閾値を正の方向にオーバーしたことを示すので、次に、Tucom402は、偏差が閾値を負の方向にオーバーしたかどうか(Error≦−Thresh_1)を判定する(ステップS63)。ステップS63の判定において、負の方向にオーバーした場合、Tucom402は、StbSign_1=1とする(ステップS64)。その後、Tucom402は、閾値オーバー回数OverCount_1に1を加算する(ステップS65)。一方、ステップS63の判定において、負の方向にオーバーしていない場合には何もしない。この場合にはステップS64、S65の処理をスキップする。
次に、Tucom402は、閾値オーバー回数OverCount_1が所定カウント数StbTime_1以上となったかどうか(OverCount_1≧StbTime_1)を判定する(ステップS66)。ステップS66の判定において、閾値オーバー回数が所定カウント数に満たない場合にTucom402は、図18の処理を終了させる。一方、ステップS66の判定において、閾値オーバー回数が所定カウント数以上の場合は、ブレ補正装置が不安定状態に至っているとみなす。この場合に、Tucom402は、Stbflag_1=1とする(ステップS67)。さらに、Tucom402は、ステップS67において不安定状態であると判定されたときの撮像ユニット30の位置Positionに、StbPositionの値を更新する(ステップS68)。その後、Tucom402は、図18の処理を終了させる。この場合には、上述したように、Bucom50よりTucom402に手ブレ補正駆動停止の指示がなされるまで、不安定状態であると判定されたときの位置に撮像ユニット30を保持するようなフィードバック制御が行われる。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、ブレ補正の目標駆動位置と実際の撮像ユニット30の位置との差である偏差が所定値以上となった回数をカウントすることでブレ補正装置が不安定状態であることを検知し、ブレ補正装置が発振状態に至る前にブレ補正を停止させるようにしている。これにより、重い撮像ユニットの駆動を行うブレ補正装置においても、駆動時の振動による悪影響を引き起こすことなく、ブレ補正を行うことができる。また、ブレ補正装置によって、逆にブレ画像が撮影されてしまう事態を防ぎ、如何なる撮影状況下においても正常に撮影可能な撮像装置を提供することができる。
さらに、所定期間の間、偏差が閾値以上とならなかった場合には、閾値オーバー回数をリセットするようにしているので、手ブレと発振を引き起こすメカ振動とそれ以外の要因による偏差の閾値オーバーとを正しく区別することが可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、ブレ補正装置の安定性判定を行う第2の方法である。ブレ補正装置が不安定状態になると、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力と撮影レンズ1の焦点距離とから求めたブレ補正目標駆動位置の振幅が、図14(a)に示すようにして、メカ振動周波数帯域の周波数で徐々に大きくなっていく現象が生じることは上述した。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、ブレ補正装置の安定性判定を行う第2の方法である。ブレ補正装置が不安定状態になると、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力と撮影レンズ1の焦点距離とから求めたブレ補正目標駆動位置の振幅が、図14(a)に示すようにして、メカ振動周波数帯域の周波数で徐々に大きくなっていく現象が生じることは上述した。
第2の実施形態では、図19に示すように、ブレ補正目標駆動位置の微分値(所定期間当たりのブレ補正目標駆動位置の変化量でも同じ)の正負に閾値Thresh_2を設定し、ブレ補正目標駆動位置の微分値が正負の微分閾値に達した回数が所定回数StbTime_2に至ったときに、ブレ補正装置が不安定であるという判定を行う。ただし、所定期間StbPeriodが経過しても、ブレ補正目標駆動位置が正負の微分閾値に達した回数が所定回数に至らない場合は、ブレ補正目標駆動位置の微分値の閾値オーバー回数をリセットする。これは、図16(a)に示すような大きな手ブレが入力されたときには、追従誤差(偏差)が閾値をオーバーするだけでなく、ブレ補正目標駆動位置の微分値が閾値をオーバーする場合もあるため、露光時間が長いとき等に、ブレ補正装置が不安定状態に至っていないにも関わらず、不安定状態であると判定してしまう不具合を防ぐためである。
次に図20及び図21のフローチャートを用いてブレ補正装置の第2の安定性判定方法の詳細について説明する。なお、図20及び図21のフローチャートに示す処理は、図11において、手ブレ補正駆動の開始指示がなされてから手ブレ補正駆動の停止指示がなされるまでの間にTucom402で行われる処理である。また、図20及び図21のフローチャートに示す処理はそれぞれ、図17及び図18のフローチャートにおいて、Stbflag_1、OverCount_1、StbSign_1、Thresh_1、StbTime_1をそれぞれ、Stbflag_2、OverCount_2、StbSign_2、Thresh_2、StbTime_2と置き換えた点と、図20のステップS72のブレ補正目標駆動位置演算の後に前回のブレ補正目標駆動位置と今回のブレ補正目標駆動位置の差分Target_Diff(=今回の目標駆動位置−1回前の目標駆動位置)を算出する処理(ステップS73)を行う点と、図21の目標駆動位置不安定状態判定において、ブレ補正目標駆動位置の差分Target_Diffが閾値に達した回数をカウントする点のみが異なるだけであるので詳細な説明は省略する。
以上説明した第2の実施形態によれば、ブレ補正目標駆動目位置の微分値(変化量)が所定の微分閾値に達した回数をカウントすることでもブレ補正装置が不安定状態であることを検知することができる。これによって、重い撮像ユニットの駆動を行うブレ補正装置が発振状態に至る前にブレ補正を停止させることができ、手ブレが生じていないのにも関わらずブレ画像が撮影されてしまうことを回避することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、ブレ補正装置の安定性判定を行う第3の方法である。ブレ補正装置が不安定状態になると、位置検出センサ353の位置検出値の振幅が、図14(a)に示すように、メカ振動周波数帯域の周波数で徐々に振幅が大きくなっていく現象が生じることは上述した。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、ブレ補正装置の安定性判定を行う第3の方法である。ブレ補正装置が不安定状態になると、位置検出センサ353の位置検出値の振幅が、図14(a)に示すように、メカ振動周波数帯域の周波数で徐々に振幅が大きくなっていく現象が生じることは上述した。
第3の実施形態では、図22に示すように、位置検出センサ353による位置検出値の微分値(所定期間当たりの変化量でも同じ)の正負に閾値Thresh_3を設定し、位置検出値の微分値が正負の微分閾値に達した回数が所定回数StbTime_3に至ったときに、ブレ補正装置が不安定であるという判定を行う。ただし、所定期間StbPeriodが経過しても、位置検出値が微分閾値に達した回数が所定回数に至らない場合は、位置検出値の微分値の閾値オーバー回数をリセットする。これは、図16(a)に示すような大きな手ブレが入力されて、その手ブレに追従したときに、位置検出値も急速に変化し、その結果、位置検出値の微分値が閾値をオーバーする場合もあるため、露光時間が長いとき等に、ブレ補正装置が不安定状態に至っていないのにも関わらず、不安定状態であると判定してしまう不具合を防ぐためである。
次に図23及び図24のフローチャートを用いて、ブレ補正装置の第3の安定性判定方法の詳細について説明する。なお、図23及び図24のフローチャートに示す処理は、図11において、手ブレ補正駆動の開始指示がなされてから手ブレ補正駆動の停止指示がなされるまでの間にTucom402で行われる処理である。また、図23及び図24のフローチャートに示す処理はそれぞれ、図17及び図18のフローチャートにおいて、Stbflag_1、OverCount_1、StbSign_1、Thresh_1、StbTime_1をそれぞれ、Stbflag_3 、OverCount_3、StbSign_3、Thresh_3、StbTime_3と置き換えた点と、図23のステップ113の撮像ユニット30の現在位置検出の後に前回の位置検出値と今回の位置検出値の差分Position_Diff(=今回の現在位置−1回前の現在位置)を算出する処理(ステップS114)を行う点と、図24の位置検出不安定状態判定において位置検出値の差分Position_Diffが閾値に達した回数をカウントする点のみが異なるだけであるので詳細な説明は省略する。
以上説明した第3の実施形態によれば、位置検出センサ353の位置検出値の微分値(変化量)が所定の微分閾値に達した回数をカウントすることでもブレ補正装置が不安定状態であることを検知することができる。これによって、重い撮像ユニットの駆動を行うブレ補正装置が発振状態に至る前にブレ補正を停止させることができ、手ブレが生じていないのにも関わらずブレ画像が撮影されてしまうことを回避することができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した第1〜第3のブレ補正装置の安定性判定方法では、以下に示すような波形が生じた場合に誤検知してしまう可能性がある。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した第1〜第3のブレ補正装置の安定性判定方法では、以下に示すような波形が生じた場合に誤検知してしまう可能性がある。
まず、図25(a)に示すように、フィードバック制御系が定常状態に至っていない駆動初期に大きなブレが生じて急激に目標駆動位置が変化したときに、図25(b)に示すようなリンギングが生じる場合がある。ここで、第1の安定性判定方法で説明した偏差を不安定状態判定に用いる場合と第3の安定性判定方法で説明した位置検出値の微分値を不安定状態判定に用いる場合には、このリンギング量が大きいと、リンギングが収束する途中で不安定状態であると判定してしまう危険性が高い。また、図26(a)に示すように、露光開始時のシャッタ駆動の衝撃をX軸ジャイロセンサ350x又はY軸ジャイロセンサ350yが検出してしまい、目標駆動位置が振動的になってしまう場合もある。このとき、第2の安定性判定方法で説明した目標駆動位置の微分値を不安定状態判定に用いると、シャッタ駆動の衝撃が大きいときに、シャッタ駆動による衝撃振動が減衰する途中で不安定状態であると判定してしまう危険性が高い。
そこで、上記不安定状態誤判定の問題を解決する第4のブレ補正装置の安定性判定方法を第4の実施形態として説明する。図14(a)及び図14(b)に示したように、ブレ補正装置が不安定状態になると、偏差、目標駆動位置、位置検出値が全て正負方向に振れ続ける。当然、目標駆動位置と位置検出値の微分値も正負方向に振れ続ける。一方、図25(b)に示すようなリンギングが発生した場合は、目標駆動位置は一方向(図では正方向)にしか振れない。したがって、目標駆動位置の微分値も同様に一方向のみに振れることとなる。よって、上述した偏差による不安定状態判定と、目標駆動位置の微分値による不安定状態判定を同時に行い、両者が同時に不安定状態であると判定された場合のみ、ブレ補正を停止すれば、誤検知の危険性を低くすることができる。
このような手ブレ補正制御を図27のフローチャートに示す。Bucom50よりTucom402に、手ブレ補正駆動開始の指示が送られると、Tucom402は、不安定状態判定時に使用する変数(Stbflag_1、OverCount_1、StbSign_1、Stbflag_2、OverCount_2、StbSign_2)をそれぞれゼロに初期化する(ステップS151)。次に、Tucom402は、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力とBucom50より受け取ったレンズ情報とから、ブレ補正目標駆動位置Targetの演算を行う(ステップS152)。その後、Tucom402は、前回のブレ補正目標駆動位置と今回のブレ補正目標駆動位置の差分Target_Diff(=今回の目標駆動位置−1回前の目標駆動位置)を算出する(ステップS153)。次に、Tucom402は、位置検出センサ353により撮像ユニット30(CCD31)の現在位置Positionを取得する(ステップS154)。そして、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置と位置検出センサ353の出力との差分である偏差Error(=Target−Position)を算出する(ステップS155)。
その後、Tucom402は、Stbflag_1が1でかつStbflag_2が1かどうかの判定を行う(ステップS156)。ステップS156の判定において、Stbflag_1が1かつStbflag_2が1の場合は偏差と目標駆動位置の微分値(変化量)の何れも不安定状態であることを示している。この場合には、ブレ補正装置が不安定状態に至っていることを示すので、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置を不安定状態であると判定されたときの位置StbPositionとして偏差Errorの値を再計算する(ステップS157)。この場合には、不安定状態であると判定されたときの位置に撮像ユニット30が保持される(ブレ補正動作が停止される)ようにフィードバック制御されるようにする。一方、ステップS156の判定において、Stbflag_1又はStbflag_2が1でない場合はブレ補正装置が不安定状態に至っているかどうか不明な状態であるため、Tucom402は、偏差不安定状態判定(ステップS158)及び目標駆動位置情報体判定(ステップS159)を行う。ここで、偏差不安定情報判定は図18で示した処理、目標駆動位置不安定状態判定は図21で示した処理であるので説明を省略する。また、ステップS160以降の処理についても図17と同様であるので説明を省略する。
以上説明したように第4の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態で説明した効果に加え、2種類の安定性判定方法を併用することにより、不安定状態の誤検知により手ブレ補正が効かなくなってしまう状況を回避することが可能となる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図25及び図26を用いて説明した不安定状態の誤検知を引き起こす現象は図25及び図26にも示すように駆動開始初期に生じる。よって、駆動開始から所定期間StartPeriodの間、不安定状態判定の条件を変更することによって不安定状態の誤検知を回避することができる。不安定状態判定の条件変更には以下の方法があり、何れの方法を用いても良い。
1.不安定状態判定を行わない
2.閾値Thresh_1、Thresh_2、Thresh_3を所定期間が経過するまでの間だけ大きくする
3.所定カウント数StbTime_1、StbTime_2、StbTime_3を所定期間が経過するまでの間だけ大きくする
このような手ブレ補正制御を図28のフローチャートに示す。Bucom50よりTucom402に、手ブレ補正駆動開始の指示が送られると、Tucom402は、不安定状態判定時に使用する変数(Stbflag_1、OverCount_1、StbSign_1)をそれぞれゼロに初期化する(ステップS171)。次に、Tucom402は、駆動開始からの所定期間の計時を開始する(ステップS172)。次に、Tucom402は、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力とBucom50より受け取ったレンズ情報とから、ブレ補正目標駆動位置Targetの演算を行う(ステップS173)。その後、Tucom402は、位置検出センサ353により撮像ユニット30(CCD31)の現在位置Positionを取得する(ステップS174)。そして、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置と位置検出センサ353の出力との差分である偏差Error(=Target−Position)を算出する(ステップS175)。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図25及び図26を用いて説明した不安定状態の誤検知を引き起こす現象は図25及び図26にも示すように駆動開始初期に生じる。よって、駆動開始から所定期間StartPeriodの間、不安定状態判定の条件を変更することによって不安定状態の誤検知を回避することができる。不安定状態判定の条件変更には以下の方法があり、何れの方法を用いても良い。
1.不安定状態判定を行わない
2.閾値Thresh_1、Thresh_2、Thresh_3を所定期間が経過するまでの間だけ大きくする
3.所定カウント数StbTime_1、StbTime_2、StbTime_3を所定期間が経過するまでの間だけ大きくする
このような手ブレ補正制御を図28のフローチャートに示す。Bucom50よりTucom402に、手ブレ補正駆動開始の指示が送られると、Tucom402は、不安定状態判定時に使用する変数(Stbflag_1、OverCount_1、StbSign_1)をそれぞれゼロに初期化する(ステップS171)。次に、Tucom402は、駆動開始からの所定期間の計時を開始する(ステップS172)。次に、Tucom402は、X軸ジャイロセンサ350x及びY軸ジャイロセンサ350yの出力とBucom50より受け取ったレンズ情報とから、ブレ補正目標駆動位置Targetの演算を行う(ステップS173)。その後、Tucom402は、位置検出センサ353により撮像ユニット30(CCD31)の現在位置Positionを取得する(ステップS174)。そして、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置と位置検出センサ353の出力との差分である偏差Error(=Target−Position)を算出する(ステップS175)。
その後、Tucom402は、Stbflag_1が1かどうかの判定を行う(ステップS176)。ステップS176の判定において、Stbflag_1が1の場合はブレ補正装置が不安定状態に至っていることを示すので、Tucom402は、ブレ補正目標駆動位置を不安定状態であると判定されたときの位置StbPositionとして偏差Errorの値を再計算する(ステップS177)。不安定状態であると判定された場合には、不安定状態であると判定されたときの位置に撮像ユニット30が保持されるように(ブレ補正動作が停止されるように)偏差を再計算する。一方、ステップS35の判定において、Stbflag_1が1でない場合に、Tucom402は、手ブレ補正駆動開始から所定期間StartPeriodが経過したかどうかを判定する(ステップS178)。ステップS178の判定において、所定期間が経過していない場合に、Tucom402は、上述の何れかの手法によって不安定状態判定条件の変更を行う(ステップS179)。これによって、不安定状態誤判定を防止する。一方、ステップS178の判定において、所定期間が経過していた場合は、図18で説明した通常の偏差不安定状態判定処理を行う(ステップS180)。ここで、ステップS181以降の処理については図17と同様であるので説明を省略する。
なお、図28の例では、第1の方法で説明した偏差を不安定状態判定に用いる方法を説明したが、目標駆動位置の微分値、位置検出値の微分値、偏差と目標駆動位置の微分値を不安定状態判定に用いる方法の場合に第5の実施形態の方法を適用できることは言うまでもない。
以上説明したように第5の実施形態によれば、第1〜第4の実施形態で説明した効果に加えて、不安定状態の誤検知をしやすい駆動開始からの所定期間の間だけ不安定状態判定条件を変更することにより、不安定状態の誤検知により手ブレ補正が効かなくなってしまう状況を回避することが可能となる。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。例えば、上述した各実施形態ではブレ補正装置として撮像ユニット30を移動体としてブレの量に応じて変移させることでブレ補正動作を行う例について説明した。この他に、撮影レンズの一部をあるいは全体を移動体としてブレの量に応じて変位させることでブレ補正動作が可能な撮影装置や観測装置(双眼鏡等)も存在する。このような装置においても上述した各実施形態において示した手法を適用することが可能である。
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
1…撮影レンズ、2…レンズ駆動機構、4…絞り駆動機構、5…レンズ制御用マイクロコンピュータ(Lucom)、5a…レンズメモリ、6…通信コネクタ、10…レンズユニット、11…クイックリターンミラー、11a…サブミラー、12…ペンタプリズム、13…接眼レンズ、15…シャッタ、16…AFセンサユニット、17…AFセンサ駆動回路、18…ミラー駆動機構、19…シャッタチャージ機構、20…シャッタ制御回路、21a…測光センサ、21…測光回路、23…CCDインターフェイス回路、24…液晶モニタ、25…SDRAM、26…ROM、27…記録メディア、28…画像処理コントローラ、29…不揮発性メモリ、30…撮像ユニット、48…防塵フィルタ制御回路、50…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bucom)、51…動作表示用LCD、51a…動作表示用LED、52…カメラ操作スイッチ(SW)、53…電源回路、54…電池、100…ボディユニット、300…防振ユニット、350x…X軸ジャイロセンサ、350y…Y軸ジャイロセンサ、353…位置検出センサ、354…振動子駆動回路、355…防振制御回路
Claims (17)
- 移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、
上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、
上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、
上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、
上記制御手段のブレ補正動作中に、上記目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差が正負の所定値を超える回数をカウントし、このカウントした回数が第1所定期間中に所定カウント数に達したときに上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段と、
を具備することを特徴とするブレ補正装置。 - 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段の動作を禁止する禁止手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記所定値を上記第2所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記所定カウント数を上記第2所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
- 移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、
上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、
上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、
上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、
上記制御手段のブレ補正動作中に、上記目標駆動位置の微分値を求め、この微分値が正負の所定値を超える回数をカウントし、このカウントした回数が第1所定期間中に所定カウント数に達したときに上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段と、
を具備することを特徴とするブレ補正装置。 - 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段の動作を禁止する禁止手段をさらに具備することを特徴とする請求項5に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記所定値を上記第2所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項5に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記所定カウント数を上記第2所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項5に記載のブレ補正装置。
- 移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、
上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、
上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、
上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、
上記制御手段のブレ補正動作中に、上記位置検出手段の出力の微分値を求め、この微分値が正負の所定値を超える回数をカウントし、このカウントした回数が第1所定期間中に所定カウント数に達したときに上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段と、
を具備することを特徴とするブレ補正装置。 - 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段の動作を禁止する禁止手段をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記所定値を上記第2所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第2所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記所定カウント数を上記第2所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載のブレ補正装置。
- 移動体を移動させて撮像素子の光電変換面上におけるブレを補正するためのブレ補正手段と、
上記移動体の位置を検出する位置検出手段と、
上記撮像素子の光電変換面上におけるブレを検出するブレ検出手段と、
上記ブレ検出手段の出力から上記移動体の目標駆動位置を求め、この目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差に基づき上記ブレ補正手段を動作させるブレ補正動作を行う制御手段と、
上記制御手段のブレ補正動作中に、上記目標駆動位置と上記位置検出手段の出力との差が正負の第1所定値を超える回数をカウントしこのカウントした回数が第1所定期間中に第1所定カウント数に達したときにブレ補正動作の停止を指示する第1判定動作と、上記目標駆動位置の微分値を求めこの微分値が正負の第2所定値を超える回数をカウントしこのカウントした回数が第2所定期間中に第2所定カウント数に達したときにブレ補正動作の停止を指示する第2判定動作とを実行し、上記第1判定動作と上記第2判定動作の双方で上記ブレ補正動作の停止が指示された際に、上記制御手段によるブレ補正動作を停止させる安定性判定手段と、
を具備することを特徴とするブレ補正装置。 - 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第3所定期間中は上記安定性判定手段の動作を禁止する禁止手段をさらに具備することを特徴とする請求項13に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第3所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記第1所定値及び上記第2所定値を上記第3所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項13に記載のブレ補正装置。
- 上記制御手段によるブレ補正動作の開始後、第3所定期間中は上記安定性判定手段で用いる上記第1所定カウント数及び第2所定カウント数を上記第3所定期間後に設定される値より大きく設定する設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項13に記載のブレ補正装置。
- 請求項1乃至16の何れか1項に記載のブレ補正装置を有することを特徴とする撮像装置。
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