JP2009008579A - 基板検査用接触子及び基板検査用治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一方が電圧測定に他方が電流印加用に用いられる第一導電部及び第二導電部を有する基板検査用接触子であって、第一導電部は可撓性及び導電性を有する棒形状に形成され、第二導電部は第一導電部を内部に収容するとともに可撓性及び導電性を有する筒状部材により形成され、第一と第二導電部の内周面との間には長さ方向の全長に亘って隙間が形成され、第二導電部の一方側には、第二導電部の周壁の一部に軸長方向に摺動するスプリング部を有し、使用時において、まずスプリング部が収縮し、その後検査点に更に基板検査用接触子が押圧され、第一導電部及び第二導電部が夫々独立して湾曲する。
【選択図】 図4
Description
尚、この発明は、プリント配線基板に限らず、例えば、フレキシブル基板、多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、及び半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板や半導体ウェハにおける電気的配線の検査に適用でき、この明細書では、それら種々の配線基板を総称して「基板」と称する。
このため、二つの端子をお互いに電気的に導通させることなく微細な検査点に容易に当接させることができるとともに、単純で且つ廉価に製造することができる構成を有する四端子測定用の接触子の創出が要求されていた。
請求項2記載の発明は、前記第一導電部は、短軸方向に突出する第一突出部を備え、前記第二導電部は、周壁から筒内部に突出する第二突出部を備え、前記第一突出部と前記第二突出部により、前記第一導電部が前記第二導電部より抜け出ることを防止することを特徴とする基板検査用接触子を提供する。
請求項3記載の発明は、前記第一導電部の第一突出部は、棒状の一方端と他方端に形成されていることを特徴とする基板検査用接触子を提供する。
請求項4記載の発明は、前記第二導電部は、一の筒状部材の内径と略同じ外径を有する他の筒状部材の二つの外径の相違する筒状部材を有してなり、前記一の筒状部材の一方開口端に前記他の筒状部材が連通連結され、前記他の筒状部材の一方側の周壁の一部に前記スプリング部が形成されてなることを特徴とする基板検査用接触子を提供する。
請求項5記載の発明は、被検査基板の配線パターン上に設定される所定の検査点に一方が圧接され、前記配線パターンの電気的特性を検査する検査装置の電極部に他方が圧接される基板検査治具であって、請求項1乃至4いずれかの基板検査用接触子と、前記基板検査用接触子の先端を前記検査点に案内する案内孔を有する先端側保持部と、前記基板検査用接触子の後端を前記電極部に案内する案内孔を有する後端側保持部を有してなり、前記基板検査用接触子の前記スプリング部は、前記先端側保持孔の内部に配置されるように形成されていることを特徴とする基板検査用治具を提供する。
これらの発明を提供することによって、上記課題を悉く解決する。
請求項2記載の発明によれば、前記第一導電部は、短軸方向に突出する第一突出部を備え、前記第二導電部は、周壁から筒内部に突出する第二突出部を備え、前記第一突出部と前記第二突出部により、前記第一導電部が前記第二導電部より抜け出ることを防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、前記第一導電部の第一突出部は、棒状の一方端と他方端に形成されているので、第二導電部内に配置される第一導電部を第二導電部の長軸位置に配置して保持することができる。
請求項4記載の発明によれば、前記第二導電部は、一の筒状部材の内径と略同じ外径を有する他の筒状部材の二つの外径の相違する筒状部材を有してなり、前記一の筒状部材の一方開口端に前記他の筒状部材が連通連結され、前記他の筒状部材の一方側の周壁の一部に前記スプリング部が形成されているので、より微細な検査点に対しても適宜対応することが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、被検査基板の配線パターン上に設定される所定の検査点に一方が圧接され、前記配線パターンの電気的特性を検査する検査装置の電極部に他方が圧接される基板検査治具であって、請求項1乃至4いずれかの基板検査用接触子と、前記基板検査用接触子の先端を前記検査点に案内する案内孔を有する先端側保持部と、前記基板検査用接触子の後端を前記電極部に案内する案内孔を有する後端側保持部を有してなり、前記基板検査用接触子の前記スプリング部は、前記先端側保持孔の内部に配置されるように形成されている基板検査用治具を提供することができる。
このため、第二導電部の周壁にスプリング部を有しているので、検査点が半球形状のような不定形の形状を有していても、スプリング部がその形状に合わせて確実に第二導電部を安定的に導通接触させることができる。また、第一及び第二導電部が単純な構成であるので、廉価に製造することができる。
図1は、本発明に係る基板検査用治具と電極部の構造を示す断面図である。
この図1(a)では、基板検査用治具1が示され、図1(b)では電極部2が示されている。この図1(a)で示される基板検査治具1の紙面上方側が電極部2に導通接続され、紙面下方側が検査点に導通接続されることになる。
この基板検査用治具1は、基板検査用接触子3とこの基板検査用接触子3を保持する保持部材4を有してなる。
この基板検査用接触子3は、一端が被検査基板の配線パターン上に設定される所定の検査点に導通接触され、他端が配線パターンの電気的特性を検出するための検査装置の電極部2と導通接触される。
この基板検査用接触子3は、一方が電圧測定に他方が電流印加用に用いられる第一導電部及び第二導電部を有している。この第一導電部と第二導電部は、電気的に夫々独立しており、一つの検査点に対して、第一及び第二導電部が夫々導通接触する。このように導通接触することによって、第一導電部と第二導電部が夫々独立した電気的信号を受信したり、電力を供給したりすることができる。
この芯部311は、上記の性質を有する素材を用いて形成することができるが、例えば、タングステン(W)やベリリウム銅(BeCu)を用いることができる。
この芯部311は、図1で示す如く、両先端を半球状に形成することもできるし、尖鋭形状に形成することもできる。
この芯部311が有する長さや太さなどの寸法は、特に限定されないが、後述する他の構成部材との相互関係により規定されるが、例えば、芯部311の長軸方向の長さ3〜5cmで、太さが30〜70μmに形成することができる。
第一絶縁被覆部312は、芯部311の周縁を覆う。この第一絶縁被覆部312が被覆される場所は、図1に示す如く、芯部311の両端部を除く場所である。この両端部の第一絶縁被覆部312が被覆されない場所は、先端部から長さにして、50〜3000μm程度に適宜に調整されている。
第一絶縁被覆部312の厚みは、例えば、5〜10μmに形成されるが、特に限定されるものではなく、後述する第二導電部32の筒状部材内に収容されることができる程度の厚みである必要がある。また、詳細は後述するが、この第一絶縁被覆部312は、短軸方向に突出する突出部を備えており、この突出部が十分突出した状態で存在する必要がある。
この場合、下部第一突出部314は、上記の如く、第二導電部32の第二突出部324に引っ掛ることになり、第一導電部31が第二導電部32から(図1の紙面手前側へ)抜け出ることを防止する。
上部第一突出部313は、下部第一突出部314と略同じ形状に形成されることが好ましい。この上部第一突出部313が設けられることにより、第一導電部31の芯部が第二導電部32の筒部と平行状態を維持することができるからである。このため、第一導電部31が筒部の軸位置(中心位置)に配置されることができる。
この第二導電部32の長さ(長軸方向)やその厚みは特に限定されないが、長さ3〜5cmで、外径50〜150μmで内径40〜100μmの範囲で形成される。
この第二導電部32の素材は、可撓性を有し且つ導電性を有する素材であれば特に限定されないが、例えば、ニッケル(Ni)を例示することができる。
このようにスプリング部323が、筒状部材321の一部に形成されることになるので、従来の如きプローブのように複数の部品を組み立てる必要がない。
このように配置されるのは、スプリング部323が案内孔内部に配置されることによって、スプリング部323の摺動を、ずれる(紙面において左右方向に摺動)ことなく、長軸方向に案内することができるからである。
この第二突出部324は、図1で示す如く、周壁から筒内部に突出することにより、筒内部の一部内径を小さく形成している。この第二突出部324は、第一突出部よりも後端側から遠い位置に形成されている。基板検査用接触子3を電極部2に取り付けした場合に、電極部2とこの第二突出部324とにより挟持されることになり、第一導電部31が第二導電部32から抜け落ちることを防止することができる。この第二突出部324は、図1で示される如く、下部第一突出部314よりも検査点側(紙面においては下側)に形成される。
この第二突出部324の形成方法は、特に限定されず、例えば、第二導電部321を外側の表面から内側へ押圧することによるかしめにより形成することができる。
この絶縁被覆部322は、図1で示す如く、先端部保持部材42と後端部保持部材41の間の空間に配置されるように形成されているが、先端部保持部材42と後端部保持部材41の案内孔内部までこの絶縁被覆部322が形成されていてもよい。
尚、電極部2に導通接触する後端部側では、絶縁被覆部322が案内孔413の外側まで形成されていてもよい。このように形成されることによって、後端側保持部材41の案内孔413と基板検査用接触子3とのクリアランス(空間)をより小さくし、より位置精度を向上させて正確に且つ、基板検査用接触子3を電極部2と直角に接触させることができるようになるからである。
この保持部材4は、先端側保持部42と後端側保持部41と、これらの保持部を支持する支持部43を有してなる。
尚、図1では、案内孔を形成するために大小二種類の径を有する孔が形成される第一先端側保持部421と第二先端側保持部422が用いられているが、このような構造に特に限定されるものではなく、一種類の径を有する孔において形成してもよいし、三種類以上の多種類の径を有する孔で形成しても構わない。
この先端側保持部42の厚みは、1〜10mmに形成することができるが、特に限定されるものではなく、スプリング部323の長さや基板検査用接触子3の先端側の導電部(絶縁被覆部がされていない部分)の長さに応じて適宜変更される。
尚、先端側保持部42と同様に、図1では、案内孔を形成するために大小二種類の径を有する孔が形成される第一後端側保持部411と第二後端側保持部412が用いられているが、このような構造に特に限定されるものではなく、一種類の径を有する孔において形成してもよいし、三種類以上の多種類の径を有する孔で形成しても構わない。
この後端側保持部41の厚みは、1〜10mmに形成することができるが、特に限定されるものではなく、スプリング部323の長さや基板検査用接触子3の先端側の導電部(絶縁被覆部がされていない部分)の長さに応じて適宜変更される。
この支持部43の長さは、先端側保持部42と後端側保持部41の各案内孔に基板検査用接触子3が装着された場合に、先端側保持部42と後端側保持部41の両案内孔から外側へ基板検査用接触子3が突出した状態となる長さが必要である。このように、先端側保持部42と後端側保持部41の案内孔から基板検査用接触子3が突出した状態となるので、電極部2にこの基板検査用治具1が装着された場合には、基板検査用接触子3が電極部2に圧接された状態となるとともに、使用時においては、基板の検査点から圧接されることになり、確実に両端部から内側方向に向かって挟持される状態となるからである。
この第一電極部と第二電極部は、夫々電気的に独立して形成されている。例えば、図1(b)で示される電極部の構造では、第一電極部21が導電性の棒状の部材で形成されており、この棒状部材の側面が第一導電部311の接触面として形成されている。また、第二電極部22は、棒状部材の第一電極部21と同軸に配置される導電性の筒状の部材で形成されている。
この第二電極部22の筒の厚みは、少なくとも第二導電部321の厚みと略同じ厚み又はその厚みよりも大きい厚みを有している。このように形成されることにより、第二導電部321が安定的に第二電極部22に接触することができる。
以上が本発明にかかる基板検査用治具の一実施形態の構成の説明である。
図2は基板検査用治具の第二実施形態を示す断面図である。
第二実施形態の基板検査用治具は、基本構造は第一実施形態の基板検査用治具の構成と同様であり、第一実施形態と第二実施形態の相違する構成を説明する。
この補助筒部326は、第二導電部321の厚みを補助する。この補助部326が設けられることにより、第二導電部321の厚みが厚くなり、検査点に貫入することを防止することができる。
例えば、はんだバンプのように半球形状の検査点に基板検査用接触子3を用いる場合、この接触子3の先端部が検査点に貫入してしまう可能性があるが、このように補助部326を設けることによって、検査点に打痕(貫入跡)が形成されることを防止している。
尚、この補助部326の内径は、第一導電部31(絶縁被覆部312)の外径よりも大きく形成されることが好ましい。
この第三実施形態の基板検査用接触子3では、第二実施形態の基板検査用接触子3の補助部326が設けられている。また、第一導電部31に形成される下部第一突出部314が第二突出部324よりも検査点に近い部位に形成されている。この下部第一突出部314は、図3で示す如く、補助部326の僅かに上方に位置するように設けられることが好ましい。
このように形成されることによって、補助部326と下部第一突出部314により、第一導電部31が第二導電部32から抜け出ることを防止することができる。
尚、この下部第一突出部314が、スプリング部323の摺動を妨げることがない必要があるとともに、第一導電部31と第二導電部32が独立して撓む必要がある。
この第四実施形態の基板検査用接触子3では、第二導電部32が径の相違する二つの筒部材から形成されるとともに、検査点に導通接触する筒部材の周壁にスプリング部327が形成されている。
第二導電部32は、筒状部材321とその先端から延設されるように、第二筒状部材328が形成されている。この第二筒状部材328は、筒状部材321の内径と第二筒状部材328の外径が略同じに形成され、これらを溶接(溶接箇所325)することで固着している。
このように形成することによって、検査点がより小さい場合であっても、精度良く接触することができるようになる。
尚、この第二筒状部材328が、第一導電部31の抜け防止の役割を果たすことになる。
図5は、本発明にかかる基板検査用治具の使用状態を示す断面図である。この図5では、電極部2に基板検査用接触子3が導通接触されており、第一導電部31は第一電極部21と導通接触しており、第二導電部32は第二電極部22と導通接触している。
この図5で示される検査点は、はんだバンプのような半球状の検査点を例示している。
第一導電部31と第二導電部32が夫々検査点Pに導通接触しても、更に、基板検査用接触子3は相対的に検査点Pへ押し付ける。そうすると、基板検査用接触子3は、第一導電部31と第二導電部32ともに可撓性を有しているので、図5の湾曲線Aで示される如く、湾曲状態となる。
このように、基板検査用接触子3が湾曲形状を有することによって、電極部2と検査点Pに対して押圧することになる。このため、基板検査用接触子3は、検査点Pと電極部2に安定して導通接触することになる。
2・・・・・電極部
3・・・・・基板検査用接触子
31・・・・第一導電部
32・・・・第二導電部
4・・・・・保持体
41・・・・後端側保持部材
42・・・・先端側保持部材
Claims (5)
- 被検査基板の配線パターン上に設定される所定の検査点に夫々が圧接され、一方が電圧測定に他方が電流印加用に用いられる第一導電部及び第二導電部を有する基板検査用接触子であって、
前記第一導電部は、可撓性及び導電性を有する棒形状に形成され、
前記第二導電部は、前記第一導電部を内部に収容するとともに可撓性及び導電性を有する筒状部材により形成され、前記第一導電部と前記第二導電部の内周面との間には長さ方向の全長に亘って隙間が形成され、
前記第二導電部の一方側には、該第二導電部の周壁の一部に、軸長方向に摺動するスプリング部を有し、
前記基板検査用接触子の第一導電部及び第二導電部が検査点に接触する使用時において、まずスプリング部が収縮し、その後、検査点に更に基板検査用接触子が押圧されることによって、前記第一導電部及び前記第二導電部が夫々独立して湾曲することを特徴とする基板検査用接触子。 - 前記第一導電部は、短軸方向に突出する第一突出部を備え、
前記第二導電部は、周壁から筒内部に突出する第二突出部を備え、
前記第一突出部と前記第二突出部により、前記第一導電部が前記第二導電部より抜け出ることを防止することを特徴とする基板検査用接触子。 - 前記第一導電部の第一突出部は、棒状の一方端と他方端に形成されていることを特徴とする基板検査用接触子。
- 前記第二導電部は、一の筒状部材の内径と略同じ外径を有する他の筒状部材の二つの外径の相違する筒状部材を有してなり、
前記一の筒状部材の一方開口端に前記他の筒状部材が連通連結され、
前記他の筒状部材の一方側の周壁の一部に前記スプリング部が形成されてなることを特徴とする基板検査用接触子。 - 被検査基板の配線パターン上に設定される所定の検査点に一方が圧接され、前記配線パターンの電気的特性を検査する検査装置の電極部に他方が圧接される基板検査治具であって、
請求項1乃至4いずれかの基板検査用接触子と、
前記基板検査用接触子の先端を前記検査点に案内する案内孔を有する先端側保持部と、
前記基板検査用接触子の後端を前記電極部に案内する案内孔を有する後端側保持部を有してなり、
前記基板検査用接触子の前記スプリング部は、前記先端側保持孔の内部に配置されるように形成されていることを特徴とする基板検査用治具。
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