JP2009006434A - 主軸装置及びその固有振動数調整方法 - Google Patents

主軸装置及びその固有振動数調整方法 Download PDF

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俊樹 林
Hiromichi Sekizawa
弘道 関沢
Yoichi Morioka
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Abstract

【課題】静剛性を変えることなく単純な構造にて固有振動数を調整して使用回転数における振動の発生を抑えることが可能な主軸装置を提供する。
【解決手段】回転軸13の一端側を支持する一端側軸受14と、回転軸13の他端側を支持する他端側軸受16と、スリーブ15とハウジング20との間に介装されてこれらスリーブ15及びハウジング20に軸線方向に付勢力を付与して一端側軸受14及び他端側軸受16に定圧予圧を付与するバネ部材17とを有し、スリーブ15がスリーブ本体50とバネ受け51とから構成され、質量の異なる複数種類のバネ受け51のいずれかをスリーブ本体50に取り付けることにより、スリーブ17の質量を変更して固有振動数を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械等に設けられて高速回転する回転軸を備えた主軸装置及びその固有振動数調整方法に関する。
工作機械等に設けられて高速回転する回転軸を備えた主軸装置として、ゴムダンパを回転軸に外嵌し、このゴムダンパを介して筒状のダンピングマスを装着することにより、共振点付近での振動発生を抑止するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。さらに、ハウジングに軸線方向に移動可能に設けられて軸受を支持する軸受スリーブに、振動防止手段を設けて振動を抑止するものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
また、軸受スリーブの外周に固定スリーブを設け、これらの間に圧力室を形成し、この圧力室に圧力流体を供給する主軸装置が示され、圧力室へ供給する圧力流体の圧力を調整することにより軸受に対する予圧を連続的に変化させ、回転軸の回転速度に応じた軸受予圧を付与するものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平11−257364号公報 特開平10−238538号公報 特開平7−96405号公報
ところで、上記特許文献1,2の技術は、共振点付近での振動を抑止する機能を有するものの、振動系自体の固有振動数を調整する機能は有していない。そのため、常に同じ周波数の固有振動数が存在し、周波数領域にて振動値が大きくなってしまう。したがって、主軸装置を、その固有振動数領域を避けて使用しなければならないという制限が生じてしまう。
また、特許文献3の技術によれば、予圧を変化させることにより固有振動数も変化するので、装置の共振点を変化させることができるが、複数のスリーブを高精度に加工して、これらの間に圧力室を形成し、さらに、回転軸の回転数を検出して流体の圧力を調整するので、その構造及び構成が極めて複雑なものとなってしまう。
また、回転数に応じて予圧を調整するものであるので、振動系の固有振動数自体を自由に変更することはできず、しかも、予圧を調整することにより、装置の静剛性も変わってしまうという問題もあった。
また、振動系の固有振動数を設計段階で完全に予測することは困難であるため、実際に製作した結果、しばしば使用回転数と固有振動数が一致して振動が生じてしまうことがあった。
本発明は、上記のような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、静剛性を変えることなく単純な構造にて固有振動数を調整して使用回転数における振動の発生を抑えることが可能な主軸装置及びその固有振動数調整方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) ハウジングと、
回転自在な回転軸と、
内輪が前記回転軸の一端側に外嵌され、外輪が前記ハウジングに内嵌された一端側軸受と、
前記回転軸の他端側に配置され、前記ハウジング内で軸線方向に移動可能なスリーブと、
内輪が前記回転軸の他端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌された他端側軸受と、
前記スリーブと前記ハウジングとの間に介装されて前記スリーブ及びハウジングに軸線方向に付勢力を付与して前記一端側軸受及び前記他端側軸受に定圧予圧を付与するバネ部材と、を有する主軸装置であって、
前記回転軸の使用回転数と前記回転軸及び前記スリーブを含む振動系の固有振動数が一致する場合に、前記回転軸と前記回転軸回りに配置された前記スリーブの少なくとも一方の質量が変更可能であることを特徴とする主軸装置。
(2) 前記スリーブは、前記他端側軸受の外輪が内嵌されるスリーブ本体と、前記スリーブ本体に着脱可能で前記バネ部材の端部を係止するバネ受けとを備え、質量の異なる複数種類の前記バネ受けのいずれかを前記スリーブ本体に取り付けることにより、前記スリーブの質量が変更されることを特徴とする(1)に記載の主軸装置。
(3) 前記スリーブには、調整おもりが着脱可能とされ、前記調整おもりを前記スリーブに取り付けることにより、前記スリーブの質量が変更されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の主軸装置。
(4) 前記回転軸には、質量調整部材が着脱可能とされ、前記質量調整部材を前記回転軸に取り付けることにより、前記回転軸の質量が変更されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の主軸装置。
(5) ハウジングと、
回転自在な回転軸と、
内輪が前記回転軸の一端側に外嵌され、外輪が前記ハウジングに内嵌された一端側軸受と、
前記回転軸の他端側に配置され、前記ハウジングに内で軸線方向に移動可能なスリーブと、
内輪が前記回転軸の他端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌された他端側軸受と、
前記スリーブと前記ハウジングとの間に介装されて前記スリーブ及びハウジングに軸線方向に付勢力を付与して前記一端側軸受及び前記他端側軸受に定圧予圧を付与するバネ部材と、を有する主軸装置の固有振動数調整方法であって、
前記回転軸の使用回転数と前記回転軸及び前記スリーブを含む振動系の固有振動数が一致する場合に、前記回転軸と前記回転軸回りに配置された前記スリーブの少なくとも一方の質量を変更することを特徴とする主軸装置の固有振動数調整方法。
本発明の主軸装置及びその固有振動数調整方法によれば、回転軸と回転軸回りに配置されたスリーブの少なくとも一方の質量を変更して調整することにより、回転軸を交換することなく、回転軸及びスリーブを含む振動系の固有振動数を調整することができ、これにより、加工すべきワークに対応する回転軸の使用回転数に対して、その周波数と異なる周波数へ振動系の固有振動数を調整することができ、一つの回転軸にて、より広い回転数で所望の性能を得ることができる。
これにより、静剛性を変えることなく単純な構造にて極めて容易に固有振動数を調整して使用回転数における振動の発生を抑えることができる。
以下、本発明に係る主軸装置の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る主軸装置について説明する。図1は第1実施形態に係る主軸装置を説明するための要部断面図である。主軸装置11は、ハウジング12と、一端側に工具が取り付けられる回転自在な回転軸13と、内輪14aが回転軸13の一端側に外嵌され、外輪14bがハウジング12に内嵌された複数(本実施形態では、2つ)の一端側軸受(本実施形態では、アンギュラ玉軸受)14と、回転軸13の他端側に配置され、ハウジング12内で軸線方向に移動可能なスリーブ15と、内輪16aが回転軸13の他端側に外嵌され、外輪16bがスリーブ15に内嵌された複数(本実施形態では、2つ)の他端側軸受(本実施形態では、アンギュラ玉軸受)16と、スリーブ15とハウジング12との間に介装されてこれらスリーブ15及びハウジング12に軸線方向に付勢力を付与して一端側軸受14及び他端側軸受16に定圧予圧を付与するバネ部材17とを有している。なお、本実施形態では、回転軸13の軸線方向において、一端側(図1中、左側)を前側と称し、他端側(図1中、右側)を後側とも称す。
ハウジング12は、円筒状の外筒20と、外筒20の軸線方向一端側を閉塞するように外筒20に嵌合固定されるフロントハウジング21と、外筒20の軸線方向他端側に内嵌される略段付き円筒状のリアハウジング22とを有している。
外筒20の内周部には、ビルトインモータ24のステータ25が固定されている。ステータ25は、電源線(不図示)から所定の電流が供給されることにより、内周部に回転磁界を発生する。また、回転軸13の軸線方向中間の外周部には、ロータ26がステータ25と対向して固定されており、ステータ25が発生した回転磁界により回転力を与えられて、回転軸13を回転する。
フロントハウジング21の内周面には、複数の一端側軸受14の外輪14bが内嵌されている。また、複数の一端側軸受14の外輪14bは、後側の一端側軸受14の外輪14bをフロントハウジング21の内周面後側に形成された内向き段部27に当接させ、外輪14b同士の間に配置された間座28を介して、フロントハウジング21に押さえ板29を固定することで軸方向に規制されている。
複数の一端側軸受14の内輪14aは、回転軸13の軸線方向一端側の外周面に外嵌される。また、複数の一端側軸受14の内輪14aは、後側の一端側軸受14の内輪14aを回転軸13の外周面に形成された段部13aに当接させ、内輪14a同士の間に配置された間座30を介して、回転軸13の外周面に形成された雌ねじ部13bに押さえナット31を螺合することで軸方向に規制されている。
リアハウジング22は、軸線方向一端側に形成された内側円筒部40と、軸線方向他端側に形成された内側円筒部40よりも大径の外側円筒部41とを有しており、内側円筒部40において外筒20の軸線方向他端側に内嵌され、外側円筒部41の内側円筒部40側の端面において外筒20の後端面に当接する。内側円筒部40の外側円筒部41側の端面には、軸線方向に沿って延びる所定深さのバネ収容穴43が円周方向に複数穿設されている。これらバネ収容穴43は、バネ部材17を収容しつつ、その底面でバネ部材17の軸線方向一端を係止する。
スリーブ15は、軸線方向の全長に亙ってリアハウジング22の内側円筒部40の内径よりも小径とされてリアハウジング22に軸線方向に移動可能に内挿される略円筒状のスリーブ本体50と、このスリーブ本体50の端面と当接し、スリーブ本体50より大径の板状のバネ受け51と、スリーブ本体50にバネ受け51を着脱可能に取り付けるボルト52とを有している。なお、スリーブ本体50とバネ受け51とが着脱可能であれば、バネ受け51はボルト締結以外の他の手段を用いて固定されてもよい。
スリーブ本体50の内周面には、複数の他端側軸受16の外輪16bが内嵌されている。また、複数の他端側軸受16の外輪16bは、前側の他端側軸受16の外輪16bをスリーブ本体50の内周面前側に形成された内向き段部54に当接させ、スリーブ本体50にバネ受け51を固定してバネ受け51に形成された押さえ環部51aを後側の他端側軸受16の外輪16bに当接させることで、外輪16b同士の間に配置された間座55を介して軸方向に規制される。
また、複数の他端側軸受16の内輪16aは、回転軸13の軸線方向他端側の外周面に外嵌される。また、複数の一端側軸受16の内輪16aは、前側の他端側軸受16の内輪16aを回転軸13の外周面に形成された段部13cに当接させ、内輪14a同士の間に配置された間座58、及び他の間座59を介して、回転軸13の外周面に形成された雌ねじ部13dに押さえナット60を螺合することで軸方向に規制されている。これにより、回転軸13は、ハウジング本体22に設けられた一端側軸受14と、スリーブ15に設けられた他端側軸受16とで回転自在に保持されている。
スリーブ15のバネ受け51は、リアハウジング22のバネ収容穴43と軸線方向で対向しており、バネ収容穴43に収容され一端が係止されたバネ部材17の他端を係止する。
バネ部材17は、上記したように、ハウジング12のリアハウジング22とスリーブ15のバネ受け51との間に介装されており、これにより、バネ部材17の付勢力でスリーブ15がハウジング12に対して抜け出し方向に付勢されて軸線方向の位置を調整し、ハウジング12の内向き段部27によって規制される複数の一端側軸受14と、スリーブ15の内向き段部54によって規制される複数の他端側軸受16とに定圧予圧を付与する。
ここで、上記構成の主軸装置11では、スリーブ本体50に対して着脱可能なバネ受け51として、比重の異なる材質から形成された質量の異なる複数種類のバネ受け51が用意されている。
例えば、比重の大きい鋼及び比重の小さいジュラルミンからバネ受け51を形成することにより、質量の大きい鋼製のバネ受け51と質量の小さいジュラルミン製のバネ受け51が用意されており、これらのいずれかのバネ受け51をスリーブ本体50に装着することにより、スリーブ15の質量を調整することができる。
そして、これらの何れかのバネ受け51を用いて回転軸13回りの質量を変更することにより、回転軸13を交換することなく、回転軸13、ロータ26、他端側軸受16、スリーブ15等を含む振動系の固有振動数を調整することができる。これにより、加工すべきワークに対応する回転軸13の使用回転数に対して、その周波数と異なる周波数へ振動系の固有振動数を調整することができ、一つの回転軸13にて、より広い回転数で所望の性能を得ることができる。
このように、上記第1実施形態の主軸装置11によれば、質量の異なる複数種類のバネ受け51のいずれかを用いて回転軸13回りの質量、即ち、スリーブ15の質量を調整することにより、静剛性を変えることなく単純な構造にて極めて容易に固有振動数を調整して使用回転数における振動の発生を抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る主軸装置について説明する。なお、第1実施形態と同等部分については、同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
図2は第2実施形態に係る主軸装置を説明するための要部断面図である。図2に示すように、この主軸装置11では、スリーブ15を構成するバネ受け51に、ボルト等52によってリング状の調整おもり61が着脱可能に取り付けられている。
ここで、このバネ受け51に取り付けられる調整おもり61としては、比重の異なる材質から形成された質量の異なる複数種類のものが用意されている。例えば、比重の大きい鋼及び比重の小さいジュラルミンから調整おもり61を形成することにより、質量の大きい鋼製の調整おもり61と質量の小さいジュラルミン製の調整おもり61が用意され、これらのいずれかの調整おもり61をバネ受け51に装着することにより、スリーブ15の質量を調整することができる。
そして、これらの何れかの調整おもり61を用いてスリーブ15の質量を変更することにより、回転軸13を交換することなく、振動系の固有振動数を調整することができる。これにより、加工すべきワークに対応する回転軸13の使用回転数に対して、その周波数と異なる周波数へ回転軸13の固有振動数を調整することができ、一つの回転軸13にて、より広い回転数で所望の性能を得ることができる。
このように、上記第2実施形態の主軸装置11によれば、質量の異なる複数種類の調整おもり61のいずれかを用いて回転軸13回りの質量を調整することにより、静剛性を変えることなく単純な構造にて極めて容易に固有振動数を調整して使用回転数における振動の発生を抑えることができる。
なお、調整おもり61は、材質を異ならせるだけでなく、例えば、内径及び外径の寸法を変えて質量を異ならせても良い。また、固有振動数は、調整おもり61を取り外して調整してもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る主軸装置について説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
図3は第3実施形態に係る主軸装置を説明するための要部断面図である。図3に示すように、この主軸装置11では、回転軸13の端部に取付穴71が形成されており、この取付穴71には、質量調整部材72が着脱可能に取り付けられている。なお、取付穴71への質量調整部材72の取付構造としては、本実施形態のように、取付穴71に雌ねじを形成するとともに、質量調整部材72にねじ部を形成し、質量調整部材72を取付穴71に螺着してもよい。
ここで、回転軸13の取付穴71に取り付けられる質量調整部材72としては、比重の異なる材質から形成された質量の異なる複数種類のものが用意されている。例えば、比重の大きい鋼及び比重の小さいジュラルミンから質量調整部材72を形成することにより、質量の大きい鋼製の質量調整部材72と質量の小さいジュラルミン製の質量調整部材72が用意されており、これらのいずれかの質量調整部材72を回転軸13の取付穴71に装着することにより、回転軸13の質量を調整することができる。
そして、これらの何れかの質量調整部材72を用いて回転軸13自体の質量を変更することにより、回転軸13を交換することなく、振動系の固有振動数を調整することができる。これにより、加工すべきワークに対応する回転軸13の使用回転数に対して、その周波数と異なる周波数へ回転軸13の固有振動数を調整することができ、一つの回転軸13にて、より広い回転数で所望の性能を得ることができる。
このように、上記第3実施形態の主軸装置11によれば、質量の異なる複数種類の質量調整部材72のいずれかを用いて回転軸13の質量を調整することにより、静剛性を変えることなく単純な構造にて極めて容易に固有振動数を調整して使用回転数における振動の発生を抑えることができる。
なお、質量調整部材72は、材質を異ならせるだけでなく、例えば、長さ寸法又は外径を変えて質量を異ならせても良い。また、固有振動数は、質量調整部材72を取り外して調整してもよい。
ここで、主軸装置の振動について、アキシアル方向を例にとると、図5に示すような2自由度系のモデルで説明することができる。このモデルの固有振動数は、k1:軸受14の剛性、k2:軸受16の剛性、m1:回転軸13の質量、m2:スリーブ15の質量とした場合、以下の式(1)で表される。なお、バネ部材17の剛性は、k1,k2に比べて非常に小さいため無視できる。
Figure 2009006434
ここで、f1<f2であり、f1は1次共振周波数、f2は2次共振周波数である。周波数がf1となるとき、回転軸13とスリーブ15は同位相で動き、周波数がf2となる場合は逆位相で動く。f1,f2は、k1,k2,m1,m2の関数であるので、スピンドルの使用回転数がこのどちらかと一致してしまった場合、回転軸13の重さm1かスリーブ15の重さm2のどちらか、あるいは両方を変更することで、f1,f2の値を変化させることができる。
回転軸13とスリーブ15の重さm1,m2のどちらがf1,f2に対してより影響するかを式(1)から判断することができるので、f1,f2のうち、変更したい方の共振周波数に影響の大きいものの重さを変更する。
材質A製のバネ受け及び材質B製のバネ受けを用意し、これらをそれぞれスリーブ本体に取り付けてスリーブの質量を調整する。物質Aのバネ受けを取り付けた場合のスリーブの重さをmA、物質Bのバネ受けを取り付けた場合のスリーブの重さをmBとすると、材質A、材質Bのバネ受けを取り付けた場合の共振周波数は、式(2)、(3)で表される。
Figure 2009006434
Figure 2009006434
この式(2)、(3)を用いてシミュレーションを行うと、材質A製のバネ受けから材質B製のバネ受けに変更した場合のアキシアル方向における1次共振周波数及び2次共振周波数を求めることができる。
材質Aに鋼、材質Bにジュラルミンを用いて、シミュレーションの結果を実験で確かめたところ、アキシアル方向における1次共振周波数及び2次共振周波数は図4に示すようになり、1次共振周波数は約10%、2次共振周波数は約3%高くなった。
従って、上記の結果より、例えば、材質A製のバネ受けの場合に、振動系の固有振動数が回転軸の使用回転数と一致してしまったとしても、材質B製のバネ受けに交換することにより、振動系の固有振動数を使用回転数と異なる値にすることができることがわかった。つまり、回転軸の使用可能な回転数の範囲を容易に拡張可能であることがわかった。
第1実施形態に係る主軸装置を説明するための断面図である。 第2実施形態に係る主軸装置を説明するための断面図である。 第3実施形態に係る主軸装置を説明するための断面図である。 鋼製及びジュラルミン製のバネ受けを用いて、アキシアル方向における1次共振周波数及び2次共振周波数を求めたグラフである。 主軸装置の振動を説明するための2自由度系のモデルを示す図である。
符号の説明
11 主軸装置
12 ハウジング
13 回転軸
14 一端側軸受
14a 内輪
14b 外輪
15 スリーブ
16 他端側軸受
16a 内輪
16b 外輪
17 バネ部材
50 スリーブ本体
51 バネ受け
61 調整おもり
72 調整部材

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    回転自在な回転軸と、
    内輪が前記回転軸の一端側に外嵌され、外輪が前記ハウジングに内嵌された一端側軸受と、
    前記回転軸の他端側に配置され、前記ハウジング内で軸線方向に移動可能なスリーブと、
    内輪が前記回転軸の他端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌された他端側軸受と、
    前記スリーブと前記ハウジングとの間に介装されて前記スリーブ及びハウジングに軸線方向に付勢力を付与して前記一端側軸受及び前記他端側軸受に定圧予圧を付与するバネ部材と、を有する主軸装置であって、
    前記回転軸及び前記スリーブを含む振動系の固有振動数が前記回転軸の使用回転数と異なるように、前記回転軸と前記回転軸回りに配置された前記スリーブの少なくとも一方の質量が変更可能であることを特徴とする主軸装置。
  2. 前記スリーブは、前記他端側軸受の外輪が内嵌されるスリーブ本体と、前記スリーブ本体に着脱可能で前記バネ部材の端部を係止するバネ受けとを備え、質量の異なる複数種類の前記バネ受けのいずれかを前記スリーブ本体に取り付けることにより、前記スリーブの質量が変更されることを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  3. 前記スリーブには、調整おもりが着脱可能とされ、前記調整おもりを前記スリーブに取り付けることにより、前記スリーブの質量が変更されることを特徴とする請求項1又は2に記載の主軸装置。
  4. 前記回転軸には、質量調整部材が着脱可能とされ、前記質量調整部材を前記回転軸に取り付けることにより、前記回転軸の質量が変更されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の主軸装置。
  5. ハウジングと、
    回転自在な回転軸と、
    内輪が前記回転軸の一端側に外嵌され、外輪が前記ハウジングに内嵌された一端側軸受と、
    前記回転軸の他端側に配置され、前記ハウジングに内で軸線方向に移動可能なスリーブと、
    内輪が前記回転軸の他端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌された他端側軸受と、
    前記スリーブと前記ハウジングとの間に介装されて前記スリーブ及びハウジングに軸線方向に付勢力を付与して前記一端側軸受及び前記他端側軸受に定圧予圧を付与するバネ部材と、を有する主軸装置の固有振動数調整方法であって、
    前記回転軸の使用回転数と前記回転軸及び前記スリーブを含む振動系の固有振動数が一致する場合に、前記回転軸と前記回転軸回りに配置された前記スリーブの少なくとも一方の質量を変更することを特徴とする主軸装置の固有振動数調整方法。
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