JP2011235364A - 工作機械の主軸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主軸の回転速度を下げることなく、被加工物の加工中に振動が発生し得る場合にのみ振動抑制効果を発揮できる工作機械の主軸装置を提供する。
【解決手段】主軸20の外周面とハウジング10の内周面との間に配置され、主軸20に対して一体的状態と分離状態とを切換可能に設けられた着脱部材100と、着脱部材100とハウジング10との間に形成される空間120bに流体を介在させるために当該空間120bに流体を供給する流体供給装置130を備える。主軸20が振動する場合に、着脱部材100を主軸20に対して分離状態から一体的状態に切り換える。
【選択図】図2

Description

本発明は、主軸の振動を抑制することができる工作機械の主軸装置に関するものである。
例えば、特開2009−78350号公報(特許文献1)に、主軸の振動を抑制する主軸装置について記載されている。この主軸装置は、主軸に振動が発生する場合に、主軸の回転速度を変更するというものである。例えば、主軸の回転速度(一般に回転数ともいう)を低下させることで、主軸の振動を抑制することができる。しかし、主軸の回転速度を低下させることは、加工精度に影響を及ぼすと共に、加工時間が長くなるという問題がある。
また、主軸の回転速度を下げずに主軸の振動を抑制できる主軸装置について、特開2010−23187号公報(特許文献2)および特開2010−42464号公報(特許文献3)に記載されている。これらは、主軸に取り付ける錘の質量を任意に設定することができる装置である。具体的には、主軸に発生する振動を解析しておき、その振動に応じて主軸に取り付ける錘の質量を変更することで、主軸および錘を含む回転体の共振点を変更する。その結果、実際に使用している最中に主軸が振動することを抑制するというものである。
特開2009−78350号公報 特開2010−23187号公報 特開2010−42464号公報
しかし、特許文献2,3に記載の工作機械の主軸装置においては、主軸に取り付ける錘の質量を事前に決定しておき、予め主軸に取り付けるものである。そのため、本来、錘を不要とする領域においても、常に錘が取り付けられた状態で主軸が回転する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、主軸の回転速度を下げることなく、被加工物の加工中に振動が発生し得る場合にのみ振動抑制効果を発揮できる工作機械の主軸装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、円筒形状に形成されたハウジングと、前記ハウジングの内周面に回転可能に支持された主軸と、前記主軸の外周面と前記ハウジングの内周面との間に配置され、前記主軸に対して一体的状態と分離状態とを切換可能に設けられた着脱部材と、前記着脱部材と前記ハウジングとの間に形成される空間に流体を介在させるために前記空間に前記流体を供給する流体供給手段と、前記ハウジングに対する前記主軸の振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段が前記主軸の振動を検出した場合に、前記着脱部材を前記主軸に対して前記分離状態から前記一体的状態に切り換える切換制御手段と、を備えることである。
請求項2に係る発明は、前記着脱部材は、質量部材を構成し、前記着脱部材が前記主軸に対して前記一体的状態の場合には、前記着脱部材が前記主軸に対して前記分離状態の場合に比べて、前記主軸および前記着脱部材を含む回転体の共振点を変化させることである。
請求項3に係る発明は、前記工作機械の主軸装置は、前記着脱部材と前記ハウジングとの間に保持されている前記流体の温度を計測する温度センサを備え、前記切換制御手段は、前記着脱部材が前記主軸に対して前記一体的状態のとき、前記温度センサにより計測された前記流体の温度が設定された温度閾値を超えた場合に、前記着脱部材を前記主軸に対して前記分離状態に切り換えることである。
請求項4に係る発明は、前記工作機械の主軸装置は、前記主軸の回転速度を検出する回転速度検出センサを備え、前記切換制御手段は、前記着脱部材が前記主軸に対して前記一体的状態のとき、前記主軸の回転速度が設定された回転速度閾値を超えた場合に、前記着脱部材を前記主軸に対して前記分離状態に切り換えることである。
請求項1に係る発明によれば、着脱部材が主軸に対して一体的状態に切り換えられた場合、すなわち、着脱部材が主軸と共に回転する場合に、着脱部材とハウジングとの間に形成される空間に介在する流体の粘性による流体膜ダンピング効果により、主軸に対する振動減衰性能を発揮する。従って、主軸が振動する場合に、着脱部材を主軸に対して一体的状態に切り換えることで、主軸の振動を抑制することができる。ここで、振動検出手段は、ハウジングに取り付けられ主軸の実際の振動を検出する振動検出センサを適用することもできるし、加工条件および主軸装置の各部の機械構成の情報を用いた振動解析により振動の発生を解析する解析ツールを適用することもできる。ここで、着脱部材とハウジングとの間に形成される空間は、流体膜ダンピング効果を発揮できる微小隙間である。
請求項2に係る発明によれば、着脱部材が主軸に対して十分な質量を有する質量部材を構成することで、一体的状態の場合に主軸および着脱部材を含む回転体の共振点を変化させることができる。このことにより、主軸の振動をさらに抑制することができる。
着脱部材とハウジングとの間に形成された空間に介在する流体が発熱すると、着脱部材やハウジングに対して悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、請求項3に係る発明によれば、流体の温度が高い温度に達した場合、すなわち設定された温度閾値を超えた場合に、着脱部材を主軸に対して分離状態に切り換えている。これにより、着脱部材とハウジングとの間に形成された空間に介在する流体が発熱することを抑制することができる。
主軸の回転速度が高くなると、着脱部材とハウジングとの間に形成された空間に介在する流体が発熱するおそれがある。そこで、請求項4に係る発明によれば、主軸の回転速度が高い回転速度に達した場合、すなわち設定された回転速度閾値を超えた場合に、着脱部材を主軸に対して分離状態に切り換えている。これにより、着脱部材とハウジングとの間に形成された空間に介在する流体が発熱することを抑制することができる。
工作機械の主軸装置の軸方向断面図である。 着脱部材の拡大軸方向断面図である。 工作機械の主軸装置の制御ブロック図である。 解析部の処理を示すフローチャートである。
<第一実施形態>
第一実施形態の工作機械の主軸装置の機械構成部分について、図1および図2を参照して説明する。本実施形態の工作機械の主軸装置は、図1に示すように、主として、ハウジング10と、主軸20と、転がり軸受装置30、40、50と、予圧付与ピストン部材60と、モータ70と、着脱部材100とを備えている。
ハウジング10は、前側ハウジング11と、中央ハウジング12と、第一後側ハウジング13と、第二後側ハウジング14と、スリーブ部材15と、ハウジングキャップ16とにより構成される。それぞれの部材11〜16は略円筒状に形成されており、それらの部材11〜16が一体に連結固定されることで、ハウジング10が略円筒状に形成されている。
スリーブ部材15は、軸方向中央部に径方向外方へ突出するリング状のフランジ部を有する。このスリーブ部材15のフランジ部が、前側ハウジング11と中央ハウジング12との軸方向間に配置される。さらに、スリーブ部材15におけるフランジ部の軸方向両側にある円筒部分が、中央ハウジング12の前側(軸方向において、刃具81の取付端側、図1において左側)端部の内周と前側ハウジング11の内周に嵌合されている。スリーブ部材15の内周面のうち軸方向中央部には、中央ハウジング12およびスリーブ部材15に形成された流体供給路91の油排出開口部が形成されている。この流体供給路91には、ポンプユニット(図示せず)が接続され、そのポンプユニットより所定の圧力に調整された油が供給される。
ハウジングキャップ16は、前側ハウジング11およびスリーブ部材15の軸方向前側端に取り付けられる。このハウジングキャップ16とスリーブ部材15とにより、第一前側転がり軸受装置30の外輪を軸方向間に挟んでいる。このハウジングキャップ16には、径方向の変位センサ201が固定されている。この変位センサ201は、ハウジングキャップ16に対する主軸20の外周面の径方向変位を検出する。
第二後側ハウジング14の内周面のうち軸方向前側は、軸方向前側が大径となるような段差形状に形成されている。この段差部分の大径部に、後述する着脱部材100が配置される。この第二後側ハウジング14には、着脱用流体供給路14a、ダンピング用流体供給路14bおよび流体排出路14cが形成されている。着脱用流体供給路14aおよびダンピング用流体供給路14bの流体排出開口部が、第二後側ハウジング14の内周面の大径側周面に形成されている。着脱用流体供給路14aには、図示しない流体供給装置からエアが供給され、ダンピング用流体供給路14bには、流体供給装置130(図2に示す)から油が供給される。また、流体排出流路14cの開口部が、第二後側ハウジング14の段差形状の軸方向後側端面に形成されている。
主軸20は、略円筒状に形成されており、ハウジング10の内周面に転がり軸受装置30,40,50を介して回転自在に支持されている。主軸20の中空内部には、刃具81が固定されたホルダ82をクランプするクランプユニット83や、クランプユニット83を作動させるプッシュロッド84およびドローバー85が収容されている。また、主軸20の軸方向後側であって、第二後側ハウジング14の中空内部には、クランプユニット83を操作するためのシリンダ組立体86が配置されている。主軸20の外周面の軸方向中央部には、モータ70のロータ71が固定されている。このロータ71の外周側には、モータ70のステータ72が設けられている。このステータ72は、中央ハウジング12の内周面に嵌合固定されている。主軸20は、このモータ70により回転駆動されるようになっている。
第一,第二前側転がり軸受装置30,40は、それぞれ二対のアンギュラ玉軸受を備えて構成されている。第一前側転がり軸受装置30は、モータ70の軸方向前側(刃具81の取付端側)であって、前側ハウジング11の内周面と主軸20の外周面との間に嵌合される。第二前側転がり軸受装置40は、モータ70の軸方向前側であり、第一前側転がり軸受装置30の軸方向後側(刃具81の取付端側とは反対側)に配置される。この第二前側転がり軸受装置40は、スリーブ部材15の内周側に設けられた予圧付与ピストン部材60の内周面と主軸20の外周面との間に嵌合される。
第一前側転がり軸受装置30のアンギュラ玉軸受の接触角と、第二前側転がり軸受装置40のアンギュラ玉軸受の接触角は、軸直交平面に対して対称となるように設けられている。具体的には、第一前側転がり軸受装置30の外輪と転動体の接点は、当該転動体の中心よりも軸方向後側(第二前側転がり軸受装置40側)に位置し、第二前側転がり軸受装置40の外輪と転動体の接点は、当該転動体の中心よりも軸方向前側(刃具81の取付端側)に位置する。また、第一前側転がり軸受装置30の内輪と転動体の接点は、当該転動体の中心よりも軸方向前側(刃具81の取付端側)に位置し、第二前側転がり軸受装置40の内輪と転動体の接点は、当該転動体の中心よりも軸方向後側(モータ70側)に位置する。
後側転がり軸受装置50は、図1に示すように、一個の円筒ころ軸受を備えて構成されている。後側転がり軸受装置50は、モータ70の軸方向後側(刃具81の取付端側と反対側)であって、第一後側ハウジング13の内周面と主軸20の外周面との間に嵌合される。
予圧付与ピストン部材60は、略円筒状に形成されている。この予圧付与ピストン部材60は、スリーブ部材15の内周面と第二前側転がり軸受装置40の外輪の外周面との間に嵌合されている。この予圧付与ピストン部材60の外周面とスリーブ部材15に形成された流体供給路91の油排出開口部との間には、流体供給路91を介して供給された油が滞留する油滞留部92が環状に形成されている。この油滞留部92における油の圧力が高くなると、予圧付与ピストン部材60には、スリーブ部材15に対して軸方向後側へ移動する力が発生する。つまり、予圧付与ピストン部材60は、第二前側転がり軸受装置40の外輪を軸方向後側へ押圧する力が発生する。
従って、油滞留部92における油の圧力を高めることで、予圧付与ピストン部材60により第一,第二前側転がり軸受装置30,40に付与される予圧を高くすることになる。逆に、油滞留部92における油の圧力を低くすることで、第一,第二前側転がり軸受装置30,40に付与される予圧を低くすることになる。そして、油滞留部92には予め設定された圧力の油を付与しており、第一,第二前側転がり軸受装置30,40には予め設定された予圧が付与されている。また、予圧付与ピストン部材60の外周面とスリーブ部材15の内周面との間において、油滞留部92の軸方向両側には、軸方向への油の漏洩を防止するためにOリングなどのシール部材が配置されている。
着脱部材100は、図1に示すように、第二後側ハウジング14の内周面のうち段差形状の大径部に配置される。着脱部材100は、図1および図2に示すように、クランプ装置110と、質量部材120とを備えて構成される。
質量部材120は、円環状に形成されており、第二後側ハウジング14の内周面の段差形状の大径部に配置される。この質量部材120は、主軸20と質量部材120の合計質量が主軸20の質量に対して回転体として影響を及ぼす程度の質量とされている。この質量部材120の外周面のうち軸方向前端に周溝121が形成されている。質量部材120の軸方向前側端面、質量部材120の外周面のうち周溝121よりも軸方向後側、および、質量部材120の軸方向後側端面のそれぞれに、シール部材122,123,124が配置されている。これらのシール部材122,123,124は、第二後側ハウジング14に当接しており、第二後側ハウジング14との相対回転速度が規定された回転速度まで使用可能なものを用いている。
そして、質量部材120の最外周面は、第二後側ハウジング14の内周面の段差形状の大径部との間に、微小隙間を介するように配置されている。さらに、質量部材120は、周溝121に対して第二後側ハウジング14の着脱用流体供給路14aのエア排出開口部が径方向に対向するように配置されている。つまり、周溝121は、流体供給路14aのエア排出開口部から排出されたエアが滞留するエア滞留領域120aを形成する。
また、質量部材120の軸方向後側端は、第二後側ハウジング14の段差形状の軸方向後側端面との間に、微小隙間を介するように配置されている。つまり、第二後側ハウジング14と質量部材120との間において、シール部材123とシール部材124との間には、微小隙間120bが形成されている。この微小隙間120bに、ダンピング用流体供給路14bの開口部および流体排出流路14cの開口部が位置している。つまり、当該微小隙間120bには、流体供給装置130によりダンピング用流体供給路14bを介して油が供給され、流体排出流路14cから排出される。従って、当該微小隙間120bには、設定された圧力の油が介在している。
このように、質量部材120は、第二後側ハウジング14に対して、油およびエアを介して配置されている。そして、質量部材120は、第二後側ハウジング14に対して相対回転可能に支持されていることになる。さらに、質量部材120の内部には、周溝121から軸方向前側端面に連通する連通路125が形成されている。つまり、エア滞留領域120aに滞留するエアは、この連通路125に流れ込む。
クランプ装置110は、本体部111とクランパ112とにより構成される。このクランプ装置110は、本体部111に高圧エアが供給されることで、クランパ112の径方向内側の突出量を変化する装置である。このクランプ装置110は、質量部材120の軸方向前側に固定され、質量部材120の連通路125の軸方向前側開口部から高圧エアの供給を受ける。そして、クランプ装置110の本体部111が、着脱用流体供給路14aおよび質量部材120の連通路125を介して高圧エアが供給されると、クランプ装置110のクランパ112の径方向内側への突出量が大きくなる。
このとき、クランパ112の内周面は、主軸20の外周面を押圧する。その結果、クランプ装置110は、主軸20と一体的状態となる。当然に、クランプ装置110が主軸20と一体的状態となるとき、着脱部材100全体が主軸20に一体的状態となる。つまり、着脱部材100が主軸20と共に回転する。そうすると、微小隙間120bに介在している油の粘性による油膜ダンピング効果により、着脱部材100および主軸20から構成される回転体に対して減衰効果を発揮する。
一方、クランプ装置110の本体部111に供給されるエアの圧力が低くなると、クランパ112の径方向内側への突出量が小さくなる。そうすると、クランパ112の内周面は主軸20の外周面から離脱する。その結果、クランプ装置110を含む着脱部材100全体が、主軸20に対して分離状態となる。
次に、上述した主軸装置の主軸20にびびり振動が発生する場合のびびり振動の抑制方法について、図3および図4を参照して説明する。図3に示すように、びびり振動抑制に関する制御ブロックは、変位センサ201、加工条件,刃具ホルダ情報202、解析部203、制御部204、NC装置205、クランプ装置110とから構成される。
変位センサ201は、上述したように、ハウジングキャップ16に固定され、主軸20の外周面の径方向変位を検出する。加工条件および刃具ホルダ情報202は、作業者によって入力される。解析部203は、変位センサ201の検出値、または、加工条件,刃具ホルダ情報202の何れかを用いて、分離状態と一体的状態のそれぞれにおける径方向のびびり振動の発生の有無について解析により算出する。さらに、解析部203は、一体的状態にする場合には、NC装置205から入力されるNCデータにおける主軸20の回転速度を考慮して、微小隙間120bに介在する油の発熱量が設定値より高くならないように、クランプ装置110の本体部111に供給するエアの圧力を決定する。
この解析部203の処理について図4を参照して説明する。図4に示すように、解析部203は、作業者によって入力された解析処理の種類を判定する(S1)。解析処理の種類としては、加工条件,刃具ホルダ情報に基づいた解析と、変位センサ201の検出値に基づいた解析とがある。
そして、作業者によって加工条件,刃具ホルダ情報に基づいた解析処理の種類が選択されている場合には、加工条件および刃具ホルダ情報を入力する(S2)。一方、作業者によって変位センサ201に基づいた解析処理の種類が選択されている場合には、変位センサ201の検出値、すなわちハウジング10に対する主軸20の径方向変位を入力する(S3)。続いて、入力した主軸20の径方向変位を元情報として、FFT解析を行う(S4)。
続いて、分離状態における主軸20の径方向のびびり振動解析を行う(S5)。すなわち、クランプ装置110の本体部111に供給するエアの圧力を最小とした状態におけるびびり振動解析を行う。なお、加工条件および刃具ホルダ情報に基づいた解析処理の場合には、当該情報を用いて、分離状態における主軸20の径方向のびびり振動解析を行う(S5)。一方、変位センサの検出値に基づいた解析処理の場合には、FFT解析の結果を用いて、分離状態における主軸20の径方向のびびり振動解析を行う(S5)。
続いて、分離状態におけるびびり振動解析の結果において、びびり振動の有無を判定して(S6)、びびり振動が発生していない場合には、その解析結果を記憶する(S11)。一方、分離状態におけるびびり振動解析においてびびり振動が発生した場合には、NC装置205からNCデータを入力して温度解析を行う。温度解析は、NCデータに記載されている主軸20の回転速度を取り出して、一体的状態とした場合において微小隙間120bに介在する油の発熱量が設定値を超えるか否かを解析するものである。つまり、この温度解析により、油の発熱量が設定値を超える場合には、着脱部材100は主軸20に対して分離状態とする。
続いて、加工条件などの情報またはFFTの解析結果を用いて、一体的状態における主軸20の径方向のびびり振動解析を行う(S8)。ただし、温度解析の結果により、分離状態に切り換える必要があるときには、分離状態に切り換えて解析を行う。続いて、一体的状態におけるびびり振動解析の結果において、びびり振動の有無を判定して(S9)、びびり振動が発生していない場合には、その解析結果を記憶する(S11)。一方、一体的状態におけるびびり振動解析においてびびり振動が発生した場合には、NCデータの加工条件を変更して、再びステップS1から処理を繰り返す(S10)。
つまり、現在のNCデータのまま加工を行うと主軸20に径方向のびびり振動が発生するときに、解析部203により、着脱部材100を一体的状態と分離状態との切り換えのタイミングを決定することができる。
そして、制御部204は、解析部203によって決定された解析結果に従って、クランプ装置110の本体部111に供給するエアの圧力を制御する。つまり、制御部204は、NC装置による加工中において、解析部203により得られたクランプ装置110の本体部111にエアを供給するタイミング(一体的状態とするタイミング)になると、クランプ装置110の本体部111に高圧エアを供給する。その結果、着脱部材100が主軸20と一体的状態となり、着脱部材100が主軸20と共に回転する。その結果、微小隙間120bに介在する油の粘性による油膜ダンピング効果を発揮して、主軸20に径方向のびびり振動が発生することを抑制できる。逆に、分離状態とするタイミングになると、制御部204は、クランプ装置110の本体部111に供給するエアの圧力を低くする。
ここで、着脱部材100の質量部材120は主軸20に対して十分な質量を有するため、着脱部材100が主軸20に対して一体的状態の場合に、主軸20および着脱部材100を含む回転体の共振点を変化させることができる。このことによっても、主軸20のびびり振動を抑制することに寄与する。
また、本実施形態によれば、温度解析の結果を考慮して、微小隙間120bに介在する油の発熱量が大きくなる状態においては、着脱部材100を主軸20に対して分離状態としている。これにより、油の発熱により、着脱部材100や第二後側ハウジング14に対して悪影響を及ぼすことを防止できる。
なお、上記実施形態において、主軸20の回転速度によって温度解析をした結果、発熱量が設定値より高くならないように、一体的状態と分離状態とを切り換えることとした。この他に、微小隙間120bに収容されている油の温度を、温度センサにより検出して、当該温度が設定値より高くならないように、一体的状態と分離状態とを切り換えるようにしてもよい。この場合も、同様の効果を奏する。
10:ハウジング、 11:前側ハウジング、 12:中央ハウジング
13:第一後側ハウジング、 14:第二後側ハウジング、 14a:着脱用流体供給路
14b:ダンピング用流体供給路、 14c:流体排出流路
15:スリーブ部材、 16:ハウジングキャップ
20:主軸、 30,40,50:軸受装置、 60:予圧付与ピストン部材
70:モータ、 71:ロータ、 72:ステータ
81:刃具、 82:ホルダ、 83:クランプユニット、 84:プッシュロッド
85:ドローバー、 86:シリンダ組立体
91:流体供給路、 92:油滞留部
100:着脱部材、 110:クランプ装置、 111:本体部、 112:クランパ
120:質量部材、 120a:エア滞留領域、 120b:微小隙間
121:周溝、 122〜124:シール部材、 125:連通路
201:変位センサ

Claims (4)

  1. 円筒形状に形成されたハウジングと、
    前記ハウジングの内周面に回転可能に支持された主軸と、
    前記主軸の外周面と前記ハウジングの内周面との間に配置され、前記主軸に対して一体的状態と分離状態とを切換可能に設けられた着脱部材と、
    前記着脱部材と前記ハウジングとの間に形成される空間に流体を介在させるために前記空間に前記流体を供給する流体供給手段と、
    前記ハウジングに対する前記主軸の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段が前記主軸の振動を検出した場合に、前記着脱部材を前記主軸に対して前記分離状態から前記一体的状態に切り換える切換制御手段と、
    を備えることを特徴とする工作機械の主軸装置。
  2. 請求項1において、
    前記着脱部材は、質量部材を構成し、前記着脱部材が前記主軸に対して前記一体的状態の場合には、前記着脱部材が前記主軸に対して前記分離状態の場合に比べて、前記主軸および前記着脱部材を含む回転体の共振点を変化させることを特徴とする工作機械の主軸装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記工作機械の主軸装置は、前記着脱部材と前記ハウジングとの間に保持されている前記流体の温度を計測する温度センサを備え、
    前記切換制御手段は、前記着脱部材が前記主軸に対して前記一体的状態のとき、前記温度センサにより計測された前記流体の温度が設定された温度閾値を超えた場合に、前記着脱部材を前記主軸に対して前記分離状態に切り換えることを特徴とする工作機械の主軸装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記工作機械の主軸装置は、前記主軸の回転速度を検出する回転速度検出センサを備え、
    前記切換制御手段は、前記着脱部材が前記主軸に対して前記一体的状態のとき、前記主軸の回転速度が設定された回転速度閾値を超えた場合に、前記着脱部材を前記主軸に対して前記分離状態に切り換えることを特徴とする工作機械の主軸装置。
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