JP2009005113A - カバー部材及びこれを用いた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】携帯型電子機器は、筐体に形成され、かつ、前記コネクタを外界に露出可能な開口部51、当該開口部を覆うことが可能なカバー53、及び、当該カバーの内側面に取り付けられる防水部材60を備える。このうち防水部材60は、前記開口部の輪郭形状と略同一形状をもつパッキン61及び該パッキンをその周囲に装着する板状部材62を含み、当該板状部材の接着面でもって前記カバー53の内側面に接着される。接着は、超音波用着法を利用するのが最も好適な手段の一つである。
【選択図】図6
Description
すなわち、特許文献1が開示する技術では、上述のように環状突起部の底面及び内側側面を覆うようにシール部材が設けられ、これを、前記底面及び内側側面によって形作られる内方空間とほぼ同じ形状をもつ固定部材でもって押さえ付けて固定する構造が採用されているので、シール部材の保持構造が複雑である。
また、シール部材上に固定部材を積層することによりシール部材の端部が外側に開く構造となっており、カバーを開閉するたびにシール部材の端部が開閉するので、その付け根部分が破断する危険性が高い、という難点がある。
前記カバー部材は平板形状をもち、かつ、その内側面に、
前記開口部の輪郭形状よりも少し小さい輪郭形状をもつ板状部材の外周面に、前記開口部の輪郭形状よりも少し大きい輪郭形状をもつパッキンを一体的に設けてなる防水部材が取り付けられている、
ことを特徴とする。
また、これと同時に、当該防水部材の構造が、板状部材の外周面にパッキンを一体的に設けてなるものとなっているので、薄型で且つ耐久性を有するカバー部材を提供することも可能となる。また、このカバー部材によって、電子機器全体の薄型化あるいは小型化をも実現することができる。
表示部11の近傍(図1中上方)には、レシーバ12が備えられている。レシーバ12は、所定の電気信号を音声に変換する機能を持つ。
テンキー211は、0から9までの数字キーを含む。カーソルキー(十字キー)212は、カーソルを四方向に移動させることができるキーであり、例えば、表示部11に比較的制限された幾つかの選択肢を含む機能選択メニューが表示されている場合に、その中から、ユーザに所望の選択肢を選んでもらう等といった用途に利用されると便利である。また、決定キー213は、カーソルキー212で選択された選択肢を決定する際等に利用するキーである。
なお、操作部21は、上記の他、各種のアルファベットキー、エンターキー、ファンクションキー等の各種機能の実現を担うキーをも含み得る。
なお、このマイク22は、音声が変換された電気信号(即ち、音声信号)を処理するための、適当な音声信号処理回路等に接続されうる。かかる事情は、前記のレシーバ12についても同様である。
この長円形状たる輪郭形状は、図6に示すように、壁部511の縁によって形作られる。すなわち、開口部51は、その内部に長円形状を形作るように取り囲む壁部511によって形作られているのである。
これら縦溝29a及び横溝29bの幅は、アーム部551及び回転軸部552の太さに応じて定まる。これら幅及び太さの両者はほぼ等しく設定されるのが、最も好ましい(勿論、「収納」溝であるから、両者間に適当なクリアランスが設定されるべきことは、言うまでもない。)。
また、カバー本体部54は、全体的にみて平板状の形態をもつ。ただし、本実施形態に係るカバー本体部54は、その外表面が当該長方形状の短手方向に沿って若干湾曲している(図1参照)。これは、コネクタカバー53で開口部51を覆った際にその外表面が第2筐体2の側面と面一となるようにするためのものであって、意匠上の配慮によるものであるが、この程度の変形は、本発明にいう「平板形状」なる概念内に当然含まれる。
また、カバー本体部54の図3中手前側の縁の部分には、爪引っ掛け部541が形成されている。その実体は、カバー本体部54の縁部から、その外表面に対して斜め方向に沿って突出した、長さの微小な舌片部である。
カバー本体部54は、硬質樹脂、例えばポリカーボネート樹脂から作られる。なお、前述した支持部55は、弾性樹脂、例えばポリエチレン系エラストマー樹脂から作られる。
パッキン61は、前述した開口部51の長円形状に略相似する長円形状をもつ。ただし、略相似とはいっても、パッキン61の長円形状(特に、該パッキン61の外縁輪郭である長円形状)と開口部51のそれとは、前者が後者に比べて一回り大きいということを除いて、殆ど同じ形状である。このパッキン61は、介装材62の周囲を取り巻くように、当該介装材62に装着される。
このようなパッキン61は、軟質の弾性樹脂、例えばシリコンゴムから作られる。
また、このように、パッキン61がシリコンゴム等の軟質弾性樹脂で構成され、介装材62がポリカーボネート樹脂等の硬質樹脂で構成される場合には、これらからなる防水部材60を、両者の2色成形によって一体的構造物として製造するのが好ましく、本実施の形態ではそのように構成している。
両者間の接着には、超音波溶着法を利用するのが最も好適な手段の一つである。
ここに超音波溶着とは、一般に、機械的振動によって生じる接着面及び被接着面間の摩擦熱を利用して、両面間の接着を行う方法である。この場合、接着面及び被接着面は、前記摩擦熱により溶融し、凝固を経ることによって相互に接着される。
このような超音波溶着によれば、カバー本体部54及び介装材62間を比較的強固に接着することができる。
本実施形態では、図4に示すように、カバー本体部54の内側面にリブ542,543が設けられ、これらのリブ542,543を溶着リブとして、カバー本体部54と介装材62とが溶着されている。なお、図中544は、溶着される介装材62がカバー本体部54の内側面に対して平行で、且つ所定距離離間するように規制するための規制リブである。この規制リブを設けていることにより、溶着処理を適正なタイミングで終了させることが可能となる。具体的には、介装材62の下面の周縁部に設けられた厚肉部が規制リブに当接した時点で、溶着処理を終了させる。また、介装材62の下面の周縁部に設けられた厚肉部は、介装材62に対するパッキン61の接着強度の向上にも寄与している。
まず、コネクタカバー53は、常態においては、カバー本体54が、フロントケース281の側面に形成された切り欠き部281aとリアケース282の側面に形成された切り欠き部282aとで囲まれる領域に位置し、図1に示すように閉じられている。この場合、このコネクタカバー53の外表面は、第2筐体2を形作るフロントケース281及びリアケース282の面と同一面を構成し、両者は、意匠上一体的な外観を作り出す。
以上により、外界から筐体内に浸入してこようとする水が、パッキン61が位置する部分よりも深い部分(図7では上方)に達するおそれは殆どない。
そうすると、コネクタカバー53は、当然、その上縁部分が外側に引っ張られる。
これにより、防水部材60が開口部51から抜け、支持部55のアーム部551は収納溝29の縦溝29aから引き出されるが、回転軸部552は、フロントケース281及びリアケース282の存在により、収納溝29の横溝29bから飛び出すことはない。
このような外側方向への力の作用、並びにフロントケース281及びリアケース282による支持部53の動きに対する制約が働くことによって、コネクタカバー53は結局、収納溝29の一部を構成する横溝29b内で、回転軸部552を中心として回転するように動作する。そして、最終的には、図5あるいは図6に示すように、コネクタカバー53は完全に開く。
なお、この際、パッキン61の開口部51内への進入は、該パッキン61の外周面が該開口部51を形作る壁部511の内周面を擦りながら、行われる。また、このパッキン61の進入は、カバー本体部54の内側面が壁部511の前面に当接した段階で止められる。
(1) 本実施形態に係るコネクタカバー53は、パッキン61及び介装材62からなる防水部材60をもつので、実効的な防水機能の発揮が期待できる。
以上により、本実施形態では、カバー本体部54が平板状であり、介装材62も比較的薄肉の板状であることによって、全体的に、より薄肉化したコネクタカバー53を提供することが可能となるのである。また、これにより、携帯電話全体の薄型化あるいは小型化、更にはデザインの洗練化等をも実現することができる。
(1) 上記実施形態では、第1筐体1及び第2筐体2の2つの筐体をもつ携帯電話に、本発明に係る「カバー部材」を適用する例について説明しているが、本発明はかかる形態に限定されるわけでは勿論ない。例えば、筐体が1つしかない場合であっても、当該筐体がコネクタを露出させるため等の開口部をもつのであれば、当然、本発明の適用は可能である。
ただ、これら各要素(51,61及び62)が、長円形状を基調とする形状をもつということは、コネクタカバー53のよりスムースな開閉動作に資するということはいえる。というのも、本実施形態においては、前述したように、コネクタカバー53の開閉動作に伴い、パッキン61の開口部51への嵌合、及び、両者相互の摺動が予定されているからである。当該嵌合あるいは当該摺動は、例えば角部をもつ輪郭形状の開口部で行うよりも、角部をもたない滑らかな曲線で繋がれた輪郭形状の開口部で行う方が、スムースになされやすい。
Claims (6)
- 電子機器の筐体に形成された開口部を塞ぐカバー部材であって、
前記カバー部材は平板形状をもち、かつ、その内側面に、
前記開口部の輪郭形状よりも少し小さい輪郭形状をもつ板状部材の外周面に、前記開口部の輪郭形状よりも少し大きい輪郭形状をもつパッキンを一体的に設けてなる防水部材が取り付けられている、
ことを特徴とするカバー部材。 - 前記防水部材は、前記パッキンと前記板状部材との2色成形で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカバー部材。
- 前記板状部材の側縁部は、全周に亘って厚肉となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカバー部材。
- 前記板状部材は、超音波溶着法により前記カバー部材の内側面に接着されることを特徴とする請求項1に記載のカバー部材。
- 当該カバー部材は、前記板状部材と同一若しくは融点が近似する熱可塑性樹脂から作られていることを特徴とする請求項4に記載のカバー部材。
- 筐体に開口部が形成された電子機器であって、
前記請求項1乃至5の何れか一項に記載のカバー部材を備えたことを特徴とする電子機器。
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