JP4892737B2 - カバー部材及びこれを用いた電子機器 - Google Patents

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本発明は、電子機器の筐体に設けられた開口部を塞ぐカバー部材及びこれを用いた電子機器に関する。
従来、携帯電話等の電子機器では、携帯電話における電話機能のような機器本来の機能の他に、パソコンやメモリカード等との間のデータ転送機能をもつものも提供されている。
このような電子機器は、通常、各種のコネクタをもつ。これは、当該電子機器とパソコン等との接続を可能にし、前記データ転送機能等の実現を図るためである。また、電話機能やテレビ機能、あるいはラジオ機能等を備えた電子機器では、ユーザへの音声の伝達にスピーカではなく、ヘッドホン、あるいはイヤホン等を使用する場合もあるが、この場合にも、当該ヘッドホン等のためのコネクタが必要になる。これらのコネクタは、電子機器を構成する筐体の開口部に配置される。
また、上述のようなコネクタをもつ電子機器は、通常、上記開口部を塞ぐカバーをももつ。これは、前述のデータ転送機能、あるいはヘッドホン等を使用しない場合には、コネクタを外界から保護する必要があるからである。このカバーの存在によって、コネクタが、塵芥に晒されたり、あるいは直接的な衝撃力を受ける等といった事態の発生が未然に防止される。また、このカバーに、防水機能をもたせることも、従前より行われている。
このようなコネクタ及びそのカバーをもつ電子機器は、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。
特開2006−147868号公報
特許文献1においては、カバーの内面に環状突起部を設けるとともに、この環状突起部の底面(カバーの内面に一致する。)及び内側側面を覆うようにシール部材及び固定部材を積層し、シール部材上に固定部材を積層することによりシール部材の端部が外側に開く構造を採用することで、当該カバーに防水機能をもたせる技術が開示されている(以上、特許文献1の〔請求項1〕等)。
しかしながら、この特許文献1に開示される技術には、次のような難点がある。
すなわち、特許文献1が開示する技術では、上述のように環状突起部の底面及び内側側面を覆うようにシール部材が設けられ、これを、前記底面及び内側側面によって形作られる内方空間とほぼ同じ形状をもつ固定部材でもって押さえ付けて固定する構造が採用されているので、シール部材の保持構造が複雑である。
また、シール部材上に固定部材を積層することによりシール部材の端部が外側に開く構造となっており、カバーを開閉するたびにシール部材の端部が開閉するので、その付け根部分が破断する危険性が高い、という難点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、薄型で且つ耐久性を有する防水機能を備えたカバー部材及びこれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るカバー部材は、電子機器の筐体に形成された開口部を塞ぐカバー部材であって、
前記カバー部材は平板形状をもち、かつ、その内側面に、
前記開口部の輪郭形状よりも小さい輪郭形状をもつ板状部材の最外周面全体に付着して、前記開口部の輪郭形状よりも大きい輪郭形状をもつパッキンを一体的に設けてなる防水部材が取り付けられており
前記カバー部材で前記開口部を塞ぐことにより、前記防水部材が前記開口部の中に圧入され、前記パッキンが前記開口部を形作る壁部に圧縮された分、前記開口部の奥にさらに進入する、
ことを特徴とする。
前記防水部材は、前記パッキンと前記板状部材との2色成形で構成されるようにしてもよい。
前記板状部材の側縁部は、全周に亘って厚肉となるようにしてもよい。
前記板状部材は、超音波溶着法により前記カバー部材の内側面に接着されるようにしてもよい。
前記カバー部材は、前記板状部材と同一若しくは融点が近似する熱可塑性樹脂から作られるようにしてもよい。
前記パッキンの進入は、前記カバー部材の内側面が前記壁部の外側面に当接した段階で止まるようにしてもよい。
前記カバー部材は、内側にコネクタを備える前記開口部を塞ぐコネクタカバーであってもよい。
前記カバー部材が前記開口部を塞いだ状態で、前記パッキンと前記コネクタとは離隔するようにしてもよい。
本発明に係る携帯型電子機器は、筐体に開口部が形成された電子機器であって、上記のカバー部材を備えたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、まず、開口部を開閉可能なカバー部材がその内側面に防水部材が取り付けられていることから、実効的な防水機能の発揮が期待できる。
また、これと同時に、当該防水部材の構造が、板状部材の外周面にパッキンを一体的に設けてなるものとなっているので、薄型で且つ耐久性を有するカバー部材を提供することも可能となる。また、このカバー部材によって、電子機器全体の薄型化あるいは小型化をも実現することができる。
以下では、本発明の実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。本実施形態に係る携帯電話は、第1筐体1、第2筐体2及びヒンジ部3を備える。
第1筐体1は、比較的扁平な略直方体形状をもつ。この略直方体形状を構成する幅広面の一方には、図1に示すように、表示部11が備えられている。この表示部11は、例えば液晶表示装置等から構成される。この表示部11には、図示はされないが、テレビ電波用の受像回路、あるいは画像信号処理回路等が接続され得る。
表示部11の近傍(図1中上方)には、レシーバ12が備えられている。レシーバ12は、所定の電気信号を音声に変換する機能を持つ。
第2筐体2は、前記第1筐体1と同様、比較的扁平な略直方体形状をもつ。この第2筐体2は、フロントケース281及びリアケース282の2つの外装ケースを有する。いずれの外装ケース(281,282)も、長方形状の板状部分と当該板状部分の輪郭をなぞるように立つ側壁部分を含む。第2筐体2は、これらケース(281,282)双方の前記側壁部分の端面が相互に当接することによって、略直方体形状をもつことになる(図2参照)。
この第2筐体2の幅広面の一方には、図1あるいは図2に示すように、操作部21が備えられている。この操作部21は、テンキー211、カーソルキー212及び決定キー213を含む。
テンキー211は、0から9までの数字キーを含む。カーソルキー(十字キー)212は、カーソルを四方向に移動させることができるキーであり、例えば、表示部11に比較的制限された幾つかの選択肢を含む機能選択メニューが表示されている場合に、その中から、ユーザに所望の選択肢を選んでもらう等といった用途に利用されると便利である。また、決定キー213は、カーソルキー212で選択された選択肢を決定する際等に利用するキーである。
なお、操作部21は、上記の他、各種のアルファベットキー、エンターキー、ファンクションキー等の各種機能の実現を担うキーをも含み得る。
操作部21の近傍(図1中下方)には、マイク22が備えられている。このマイク22は、前述のレシーバ12とは逆に、当該携帯電話のユーザの声を受け取り、これを電気信号に変換する機能を持つ。
なお、このマイク22は、音声が変換された電気信号(即ち、音声信号)を処理するための、適当な音声信号処理回路等に接続されうる。かかる事情は、前記のレシーバ12についても同様である。
第2筐体2には更に、コネクタ部5及びインナーケース27が備えられるが、このコネクタ部5等については、後に詳述する。
ヒンジ部3は、上述の第1筐体1及び第2筐体2を接続する。ヒンジ部3は、図1において明瞭には図示されない、2つの回転軸をもつ。このうちの一方の回転軸は、図1に示す軸Axに平行なものであり、他方の回転軸は、軸Bxに平行なものである。軸Axに平行な回転軸によって、第1筐体1及び第2筐体2は、相対的に、図1に示す矢印Aに示すような回転動作をすることが可能である。また、軸Bxに平行な回転軸によって、第1筐体1は、図1に示す矢印Bに示すような回転動作をすることが可能である。
かかる基本的構成を備えた本実施形態の携帯電話では特に、前述のコネクタ部5に関わる構成について特徴がある。以下、これを図2乃至図7を参照して説明する。このコネクタ部5は、開口部51、コネクタ52及びコネクタカバー53を含む。
開口部51は、図5等に示すように、第2筐体2を構成するインナーケース27の側面に形成されている。図では、その輪郭形状が長円形状をもつものとして示されている。なお、「長円形状」とは、長方形の長手方向でみた両端それぞれに、半円の直径部分を接続したかのような形状を意味する。
この長円形状たる輪郭形状は、図6に示すように、壁部511の縁によって形作られる。すなわち、開口部51は、その内部に長円形状を形作るように取り囲む壁部511によって形作られているのである。
以上述べたような開口部51のインナーケース27上における形成位置は、第2筐体2を構成するフロントケース281の側面の一部を切り欠いた切り欠き部281aの形成位置とほぼ一致する(図2参照)。なお、図2では、この切り欠き部281aほど明瞭には図示されないが、リアケース282についても同様の切り欠き部282aが形成されている(図5参照)。これらの切り欠き部281a,282aで囲まれる長方形状の領域は、コネクタカバー53で前記開口部を覆った際に、コネクタカバー53のカバー本体部54が位置する領域である。
コネクタ52は、開口部51の形成位置に対応するように配置される(図2等参照)。コネクタ52は、電気回路基板100(ここでいう「電気回路」には、前述した受像回路、画像信号処理回路、音声信号処理回路その他の回路を含み得る。)の一部を構成する。コネクタ52としては、様々な用途に対応したコネクタを用いることができる。より具体的には、例えば、(1)ヘッドホン、あるいはイヤホン等を接続するためのコネクタ、(2)パソコンを接続するためのコネクタ、(3)メモリカードを接続するためのコネクタ等である。(1)のコネクタによれば、前記レシーバ12の代わりに、ヘッドホン等を利用して、受信した電波等に基づく音声を聴くことができる。(2)のコネクタによれば、当該携帯電話とパソコン等との間で所定のデータ通信規則に従ったデータ転送等を行うことができる。また、(3)のコネクタによれば、当該携帯電話のメモリ容量を簡単に増やすことができる。
コネクタカバー53は、前述の開口部51を覆うように配置可能である。このコネクタカバー53は、カバー本体部54と、カバー本体部54を第2筐体2に対して回動可能に支持する支持部55をもつ。
まず、支持部55は、図3等に示すように、カバー本体部54の内側面に立設されたL字形を成すアーム部551と、アーム部551の先端部においてアーム部551に対して垂直に接続された丸棒状の回転軸部552とを有する。すなわち、本実施形態に係る支持部55は、軸線が互いに直交する3つの軸を繋いだ形態をもつ(なお、図2においては、支持部55自体は明瞭に図示されていないものの、当該支持部55がどこに位置するかを表すための破線の円が表示されている。)。
アーム部551は、L字形の一方の辺を構成する第1の軸部551aが、カバー本体部54の内側面の短手側縁部の略中央部においてカバー本体部54の内側面に対して略垂直に立ち、L字形の他方の辺を構成する第2の軸部551bが、前記短手側縁部に沿って爪引っ掛け部541が形成されている側から遠ざかる方向に延びる構成となっている。
回転軸部552は、その一端が、アーム部551の先端部(第2の軸部551bの先端部)に接続される。この回転軸部552は、アーム部551に垂直であり、カバー本体部54の内側面に沿い、かつカバー本体部54の長手方向であってカバー本体部54から遠ざかる方向に延びる。なお、回転軸部552の他端は、図3あるいは図4に示すように、円盤部552aとなっている。
前記の支持部55は、図6に示すように、インナーケース27の側面に形成された収納溝29に収納される。収納溝29は、正面視すればL字の形状をもつ(図では、その”L”を、左に横倒ししたかの如く示されている。)。このL字の一方の辺は、前記アーム部551を収納するための溝部29a(以下、「縦溝」ということがある。)であり、他方の辺は、前記回転軸部552を収納するための溝部29b(以下、「横溝」ということがある。)である。
これら縦溝29a及び横溝29bの幅は、アーム部551及び回転軸部552の太さに応じて定まる。これら幅及び太さの両者はほぼ等しく設定されるのが、最も好ましい(勿論、「収納」溝であるから、両者間に適当なクリアランスが設定されるべきことは、言うまでもない。)。
また、この収納溝29の深さは、主に前記アーム部551の第1の軸部551aの長さに応じて定まる。ただし、これら深さないし長さは、開口部51を取り囲む壁部511の端面とカバー本体部54の内側面の少なくとも一部との当接可能性を喪失させないように定められる。
さらに、回転軸部552の一部たる前記円盤部552aは、図6に示すように、収納溝29内には収納されない。この円盤部552aは、前記横溝29bの端部からいわばはみ出す。これによって、円盤部552aは、支持部55が、回転軸部552の延在方向に沿って収納溝29から飛び出すのを防止する、ストッパとしての機能を担う。
なお、前記収納溝29は、常態においては、コネクタカバー53と第2筐体2の外形を形作るフロントケース281及びリアケース282によって覆い隠されている(図1及び図2参照)。より具体的には、縦溝29aはコネクタカバー53のカバー本体54により覆われ、横溝29bはリアケース282により覆われ、円盤部552aが位置する領域はフロントケース281及びリアケース282により覆われている。これにより、当該携帯電話の外見上の見栄えが損なわれることがない。また、これらのケース(281,282)は、支持部55が、アーム部551の第1の軸部551aの延在方向、ないしは当該方向にほぼ沿った方向に沿って収納溝29から飛び出すのを防止するストッパという機能をもち、より実質的な役割をも担う。
一方、カバー本体部54は、図3あるいは図4に示すように、平面視して略長方形状であり、フロントケース281の側面に形成された切り欠き部281aとリアケース282の側面に形成された切り欠き部282aとで囲まれる領域の形状に対応している。
また、カバー本体部54は、全体的にみて平板状の形態をもつ。ただし、本実施形態に係るカバー本体部54は、その外表面が当該長方形状の短手方向に沿って若干湾曲している(図1参照)。これは、コネクタカバー53で開口部51を覆った際にその外表面が第2筐体2の側面と面一となるようにするためのものであって、意匠上の配慮によるものであるが、この程度の変形は、本発明にいう「平板形状」なる概念内に当然含まれる。
また、カバー本体部54の図3中手前側の縁の部分には、爪引っ掛け部541が形成されている。その実体は、カバー本体部54の縁部から、その外表面に対して斜め方向に沿って突出した、長さの微小な舌片部である。
カバー本体部54は、硬質樹脂、例えばポリカーボネート樹脂から作られる。なお、前述した支持部55は、弾性樹脂、例えばポリエチレン系エラストマー樹脂から作られる。
カバー本体部54の内側面には、図3あるいは図4に示すように、防水部材60が取り付けられている。この防水部材60は、環状のパッキン61及び介装材62からなる。
パッキン61は、前述した開口部51の長円形状に略相似する長円形状をもつ。ただし、略相似とはいっても、パッキン61の長円形状(特に、該パッキン61の外縁輪郭である長円形状)と開口部51のそれとは、前者が後者に比べて一回り大きいということを除いて、殆ど同じ形状である。このパッキン61は、介装材62の周囲を取り巻くように、当該介装材62に装着される。
このようなパッキン61は、軟質の弾性樹脂、例えばシリコンゴムから作られる。
介装材62は、その平面形状が開口部51の長円形状に略相似する長円形状である板状の部材である。ただし、介装材62の長円形状は開口部51の長円形状よりも一回り小さい。これは、後述するように、コネクタカバー53で開口部51を塞いだ際に、防水部材60が開口部51の中に嵌め込まれる構成となっているからである。また、それ故に、介装材62は、ポリカーボネート樹脂等の硬質樹脂から作られるのが好ましい。
また、このように、パッキン61がシリコンゴム等の軟質弾性樹脂で構成され、介装材62がポリカーボネート樹脂等の硬質樹脂で構成される場合には、これらからなる防水部材60を、両者の2色成形によって一体的構造物として製造するのが好ましく、本実施の形態ではそのように構成している。
防水部材60は、介装材62の底面をカバー本体部54の内側面に接着することにより、カバー本体部54の内側面に取り付けられる。
両者間の接着には、超音波溶着法を利用するのが最も好適な手段の一つである。
ここに超音波溶着とは、一般に、機械的振動によって生じる接着面及び被接着面間の摩擦熱を利用して、両面間の接着を行う方法である。この場合、接着面及び被接着面は、前記摩擦熱により溶融し、凝固を経ることによって相互に接着される。
このような超音波溶着によれば、カバー本体部54及び介装材62間を比較的強固に接着することができる。
なお、この場合、カバー本体部54及び介装材62を合成樹脂から作るのであれば、双方とも熱可塑性樹脂である必要がある。この観点からすると、前述のように、両者をポリカーボネート樹脂から作るのは、最も好適な材料選択の一つである。また、この場合、両者同材であるから、接合強度は一般に更に強固となりうる。
本実施形態では、図4に示すように、カバー本体部54の内側面にリブ542,543が設けられ、これらのリブ542,543を溶着リブとして、カバー本体部54と介装材62とが溶着されている。なお、図中544は、溶着される介装材62がカバー本体部54の内側面に対して平行で、且つ所定距離離間するように規制するための規制リブである。この規制リブを設けていることにより、溶着処理を適正なタイミングで終了させることが可能となる。具体的には、介装材62の下面の周縁部に設けられた厚肉部が規制リブに当接した時点で、溶着処理を終了させる。また、介装材62の下面の周縁部に設けられた厚肉部は、介装材62に対するパッキン61の接着強度の向上にも寄与している。
次に、上述した携帯電話を構成するコネクタカバー53の開閉動作について説明する。
まず、コネクタカバー53は、常態においては、カバー本体54が、フロントケース281の側面に形成された切り欠き部281aとリアケース282の側面に形成された切り欠き部282aとで囲まれる領域に位置し、図1に示すように閉じられている。この場合、このコネクタカバー53の外表面は、第2筐体2を形作るフロントケース281及びリアケース282の面と同一面を構成し、両者は、意匠上一体的な外観を作り出す。
かかる閉状態においては、図7に一点鎖線で示すように、防水部材60は開口部51の中に嵌め込まれている。より詳細には、開口部51を形作る壁部511の内周面に、パッキン61の外周面が接するように、当該パッキン61は開口部51の中に嵌め込まれている。この場合、壁部511の内周面及びパッキン61の外周面間は密に接する。
以上により、外界から筐体内に浸入してこようとする水が、パッキン61が位置する部分よりも深い部分(図7では上方)に達するおそれは殆どない。
かかる閉状態から、コネクタ52を外界に露出するためには、コネクタカバー53を開く必要がある。この場合、まずユーザは、カバー本体部54の図1中上縁部分に形成された爪引っ掛け部541に爪等を引っ掛け、外側方向へ力をかける。
そうすると、コネクタカバー53は、当然、その上縁部分が外側に引っ張られる。
これにより、防水部材60が開口部51から抜け、支持部55のアーム部551は収納溝29の縦溝29aから引き出されるが、回転軸部552は、フロントケース281及びリアケース282の存在により、収納溝29の横溝29bから飛び出すことはない。
このような外側方向への力の作用、並びにフロントケース281及びリアケース282による支持部53の動きに対する制約が働くことによって、コネクタカバー53は結局、収納溝29の一部を構成する横溝29b内で、回転軸部552を中心として回転するように動作する。そして、最終的には、図5あるいは図6に示すように、コネクタカバー53は完全に開く。
一方、かかる開状態から再び先に述べた閉状態にするためには、コネクタカバー53をいま述べた方向とは逆に回転させて、フロントケースの切り欠き部281a及びリアケース282の切り欠き部で囲まれている位置にあわせた後、カバー本体部54の内側面が壁部511の前面に当接するまでインナーケース27側へ押し込めばよい。これにより、防水部材60が開口部51の中に圧入されて、最終的には、先の図1に示したような閉状態が実現される。
なお、この際、パッキン61の開口部51内への進入は、該パッキン61の外周面が該開口部51を形作る壁部511の内周面を擦りながら、行われる。また、このパッキン61の進入は、カバー本体部54の内側面が壁部511の前面に当接した段階で止められる。
以上説明した、本実施形態に係る電子機器によれば、次のような効果が奏される。
(1) 本実施形態に係るコネクタカバー53は、パッキン61及び介装材62からなる防水部材60をもつので、実効的な防水機能の発揮が期待できる。
(2) コネクタカバー53は、カバー本体部54の内側面に、前記防水部材60を備える構成をとることから、その薄肉化が可能である。というのも、当該防水部材60は、比較的肉厚の小さい介装材62を含み得るからである。しかも、介装材62の肉厚が薄いとはいえ、パッキン61は2色成形により介装材62に装着されており、その接着強度は大きいので、パッキン61は縦横両方向に十分な厚みを持たせることができる。また、必要に応じて、介装材62の周縁部の肉厚を厚くし、パッキン61の接着領域を広げることもできるので、防水機能は十分確保される。
以上により、本実施形態では、カバー本体部54が平板状であり、介装材62も比較的薄肉の板状であることによって、全体的に、より薄肉化したコネクタカバー53を提供することが可能となるのである。また、これにより、携帯電話全体の薄型化あるいは小型化、更にはデザインの洗練化等をも実現することができる。
(3) また、本実施形態に係る介装材62は、カバー本体部54の内側面に超音波溶着されており、上に述べたような薄肉化という効果に大きく貢献している。超音波溶着によれば、接着面と被接着面とを当接させるだけで、両者間の接着(しかも、比較的強固な接着)が可能となるから、防水部材60をカバー本体部54の内側面に取り付けるための部材は不要であり、カバー全体の薄肉化に大きく貢献することになるのである。
なお、本発明は上記実施形態にかかわらず、種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば次のようなものがある。
(1) 上記実施形態では、第1筐体1及び第2筐体2の2つの筐体をもつ携帯電話に、本発明に係る「カバー部材」を適用する例について説明しているが、本発明はかかる形態に限定されるわけでは勿論ない。例えば、筐体が1つしかない場合であっても、当該筐体がコネクタを露出させるため等の開口部をもつのであれば、当然、本発明の適用は可能である。
(2) 上記実施形態では、ポリカーボネート製の介装材62は、ポリカーボネート製のカバー本体部54に超音波溶着されているが、本発明はかかる形態に限定されない。例えば、超音波溶着される介装材62及びカバー本体部54は、熱可塑性樹脂であれば他の樹脂あってもよく、また、両者で異なる樹脂を使用する場合は、両者の樹脂の融点が近似していればよい。更には、超音波溶着法を用いるのに代えて、例えば、単純に接着剤を用いる方法を採用してもよい。
(3) 上記実施形態では、開口部51、パッキン61及び介装材62は、いずれも長円形状を基調とする輪郭をもっているが、本発明は、かかる形態にも限定されない。
ただ、これら各要素(51,61及び62)が、長円形状を基調とする形状をもつということは、コネクタカバー53のよりスムースな開閉動作に資するということはいえる。というのも、本実施形態においては、前述したように、コネクタカバー53の開閉動作に伴い、パッキン61の開口部51への嵌合、及び、両者相互の摺動が予定されているからである。当該嵌合あるいは当該摺動は、例えば角部をもつ輪郭形状の開口部で行うよりも、角部をもたない滑らかな曲線で繋がれた輪郭形状の開口部で行う方が、スムースになされやすい。
(4) 上記実施形態では、電子機器として携帯電話を例に挙げて説明を行っているが、その他にも、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳、携帯型無線機、その他の電子機器に本発明を適用することは当然可能である。
本発明の実施の形態に係る携帯電話の斜視図である。 第2筐体を分解して示す斜視図である。 コネクタカバーを示す斜視図である。 防水部材を分離した場合のコネクタカバーを示す斜視図である。 コネクタカバー及びその周辺の構造を示す斜視図であって、そのコネクタカバーが開かれた状態を示す図である。 図5の要部拡大図である。 防水部材によって開口部が防水される仕組み等を説明するための説明図である。
符号の説明
1・・・第1筐体、11・・・表示部、12・・・レシーバ、2・・・第2筐体、21・・・操作部、211・・・テンキー、212・・・カーソルキー、213・・・決定キー、22・・・マイク、27・・・インナーケース、281・・・フロントケース、282・・・リアケース、29・・・収納溝、3・・・ヒンジ部、5・・・コネクタ部、51・・・開口部、511・・・壁部、52・・・コネクタ、53・・・コネクタカバー、54・・・カバー本体部、541・・・爪引っ掛け部、55・・・支持部、551・・・アーム部、551a・・・第1の軸部、551b・・・第2の軸部、552・・・回転軸部、552a・・・円盤部、60・・・防水部材、61・・・パッキン、62・・・介装材

Claims (9)

  1. 電子機器の筐体に形成された開口部を塞ぐカバー部材であって、
    前記カバー部材は平板形状をもち、かつ、その内側面に、
    前記開口部の輪郭形状よりも小さい輪郭形状をもつ板状部材の最外周面全体に付着して、前記開口部の輪郭形状よりも大きい輪郭形状をもつパッキンを一体的に設けてなる防水部材が取り付けられており
    前記カバー部材で前記開口部を塞ぐことにより、前記防水部材が前記開口部の中に圧入され、前記パッキンが前記開口部を形作る壁部に圧縮された分、前記開口部の奥にさらに進入する、
    ことを特徴とするカバー部材。
  2. 前記板状部材の側縁部は、全周に亘って厚肉となっていることを特徴とする請求項1に記載のカバー部材。
  3. 前記防水部材は、前記パッキンと前記板状部材との2色成形で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカバー部材。
  4. 前記板状部材は、超音波溶着法により前記カバー部材の内側面に接着されることを特徴とする請求項1に記載のカバー部材。
  5. 当該カバー部材は、前記板状部材と同一若しくは融点が近似する熱可塑性樹脂から作られていることを特徴とする請求項4に記載のカバー部材。
  6. 前記パッキンの進入は、前記カバー部材の内側面が前記壁部の外側面に当接した段階で止まることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のカバー部材。
  7. 前記カバー部材は、内側にコネクタを備える前記開口部を塞ぐコネクタカバーであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のカバー部材。
  8. 前記カバー部材が前記開口部を塞いだ状態で、前記パッキンと前記コネクタとは離隔することを特徴とする請求項7に記載のカバー部材。
  9. 筐体に開口部が形成された電子機器であって、
    前記請求項1乃至の何れか一項に記載のカバー部材を備えたことを特徴とする電子機器。
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