JP2009002095A - 浸透型スリット付きエコ側溝の敷設構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】浸透型スリット付きエコ側溝の敷設構造であって、埋設された排水接続管の上方を横断して設置されるスリット付き側溝の敷設構造であり、通常タイプの側溝高さを有する側溝では敷設不可能なスリット付き側溝の敷設構造であって、側溝本体の高さを、排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔より短く設定して該側溝底部が当接しない隙間とし、側溝底部が排水接続管上面部上方を横断してスリット付き側溝が敷設可能としてなる、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
そこで、従来、前記のような雨水排水を速やかに行えるいわゆる上面に蓋を設けないタイプで、しかも上面に直線状の雨水導入用のスリットを設けた側溝が一般に知られ、使用されるようになってきた。
そして、従来のスリット付き側溝で強引に敷設するには、前記排水接続管をよけて敷設しなければならず、この様な敷設構造では、コストが高騰してしまうと共に、敷設後の側溝が曲がりくねった側溝路となり、美的外観を損ねるとの課題があった。
各家屋の排水孔と、前記各家屋に隣接する道路の地中内に埋設された排水本管とを接続する排水接続管の埋設箇所における地上側での側溝敷設箇所に、
前記埋設された排水接続管の上方を横断して設置されるスリット付き側溝の敷設構造であり、前記埋設された排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔が短く、通常タイプの側溝高さを有する側溝では敷設不可能なスリット付き側溝の敷設構造であって、
前記側溝本体の高さを、前記排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔より短く設定して該側溝底部が当接しない隙間とし、側溝底部が前記排水接続管上面部上方を横断してスリット付き側溝が敷設可能としてなり、
側溝本体の軸心方向に貫通して設けられた中空路には、高さ方向より幅方向に長い略直方体状をなす排水空間路と、該排水空間路の底面幅方向中央に略半球状に陥没した排水流路とが設けられ、
前記側溝本体の両側壁には、前記排水空間路側に貫通する浸透孔が複数穿設され、前記排水空間路満水時に外部へ排水可能とした、
ことを特徴とし、
または、
各家屋の排水孔と、前記各家屋に隣接する道路の地中内に埋設された排水本管とを接続する排水接続管の埋設箇所における地上側での側溝敷設箇所に、
前記埋設された排水接続管の上方を横断して設置されるスリット付き側溝の敷設構造であり、前記埋設された排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔が短く、通常タイプの側溝高さを有する側溝では敷設不可能なスリット付き側溝の敷設構造であって、
前記側溝本体の高さを、前記排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔より短く設定して該側溝底部が当接しない隙間とし、側溝底部が前記排水接続管上面部上方を横断してスリット付き側溝が敷設可能としてなり、
側溝本体の軸心方向に貫通して設けられた中空路には、高さ方向より幅方向に長い略直方体状をなす排水空間路と、該排水空間路の底面幅方向中央に略半球状に陥没した排水流路とが設けられ、
前記側溝本体の両側壁には、前記排水空間路側に貫通する浸透孔が複数穿設され、該浸透孔の穿設高さ位置は、大雨注意報発令時の雨量で、前記排水空間路から外側へ流出浸透する高さに設定してある、
ことを特徴とするものである。
図1から理解されるように、各家屋30に隣接する道路31の地中内には大型の排水本管19が埋設されている。
そして、この排水本管19には、前記各家屋30の排水孔から延出された排水接続管20が所定の下り傾斜を有して接続されている。
しかして、この様に敷設された排水接続管20は道路31の脇に、存在する家屋30の数だけ配管されていることになる。
また、前述したように地球環境の激変から、想像を絶する量の雨が降ることがあり、前記従来型の排水溝では雨水が排水しきれず周囲が地上にあふれ出した雨水で氾濫してしまうとの課題もあった。さらには、排水の量が少ないときには、逆に排水構内にゴミなどが堆積してしまい、急激な雨量が生じたときに、これらの堆積したゴミなどが邪魔して排水できないとの課題もあった。
各家屋30と道路31真下の排水本管19を結ぶ地中内には前述のように各々排水接続管20が埋設されている。
そして、該排水接続管2の敷設箇所における略真上地上では従来型の排水溝が敷設されていることが多いからである。
しかし、実際問題として、前記の従来型の排水溝は現在その多くが取り替えの時期でもあることも事実である。
そこで、今話題のスリット付き側溝の敷設が要望されたのであるが、このスリット付き側溝は側溝高さが比較的高く設計されており、前記したように敷設できない事情が発生していた。そこで、本発明のスリット付きエコ側溝の敷設構造が開発されたのである。
符号1は側溝本体を示し、本発明による側溝本体1には上面に雨水導入用のスリット2が設けられている。なお、スリット2は、前記中空路3と外部とを連通するよう、上壁部4に設けられているが、該スリット2は、幅方向略中央から中空路3内部にかけてこのスリット幅が広くなるよう開口状に傾斜を有して形成されている。
また、上壁部4は、上面幅方向両端部から中央に向けて緩やかな下り勾配状の傾斜面を有して形成されており、上壁部4表面の雨水をスムーズに前記スリット2内に集水し、内部の後述する中空路3へ送出できるものとされている。
ここで、該側溝本体1はその高さより幅の方が長い略直方形体状をなして形成されている。そして、その軸心方向には貫通した中空路3が設けられている。この中空路3と外部とは前記スリット2によって連通しており、上壁部4において軸心方向に沿って直線状に設けられているものである。
この様に、中空路3の高さに制限を加え、ひいては側溝本体1の高さを低くしたのが本発明のポイントの一つでもある。
次に、本発明によるスリット付きエコ側溝の側溝本体1の高さTについてであるが、従来のスリット付き側溝の規格では、幅より高さの方が長い、いわゆる縦長型直方体状に形成されており、そのため本発明の敷設構造では使用できないものとなっていることはすでに述べたとおりである。
集水面積については、環境重点地区の1街区の平均面積から側溝の受け持ついわゆる集水面積を算定したところ、約1700平方メートルとされた。
次に、側溝上面における排水勾配を道路構造令から決定すると、その最低勾配が0.3%とされる。
さらに、開発に当たって考慮された降雨量は、3年確率10分降雨強度で90mm/h とされた。
Q=1/(3.6×10の6乗)×Cla=0.03825m/sec
と試算される。
C:0.9
l:90m/h
A:1700平方メートル
上記の式で導き出された側溝への流出量をクリアでき、しかも前記の高さ制限をクリアしたスリット付きエコ側溝を開発するに至ったのである。
そして、排水空間路5の底面幅方向中央に設けた排水流路6の溝深さを25mmとしてある。さらに排水空間路5の底面幅方向両端からこの排水流路6側に向けては、略5%ほどの下り傾斜勾配としてある。
この形状、特にこの高さで既設の排水接続管20上部に接触しないで、かつ充分に排水能力を保持して当該スリット付きエコ側溝を敷設できるものとなる。
図に示すように、1本の側溝における一方側側壁8の長手方向に4つの浸透孔9が設けられている。
この4つの浸透孔9の間隔は、約2000mmの長さのスリット付き側溝において、等間隔になるよう穿設される。そして、両側に位置する2つの浸透孔9については、側溝端部から当該浸透孔9の穿設位置までの長さが前記真ん中方面に設置した新党孔9,9間の間隔の約2分の1程度になるようにしてある。これによって、側溝同士を接続したとき、すべての浸透孔間の間隔が等間隔になるものである。
そして、内部の孔から外側の孔に向かって各々傾斜面Eが形成されるものとなっている。
この様に、前記側壁8に設けられる前記4つの浸透孔9は例えば日本地域で大雨注意報発令時の雨量(20mm/h)において前記排水空間路5内の雨水が地中に浸透するように該浸透孔9の高さ位置を決定されるものとし、かつ外部の土砂、地下水の逆流などの影響を受けない高さ位置に設けられるものとされている。
そして、前記浸透孔9の特殊な形状をもってして、排水空間路5内における雨水の地中への比較的広範囲に亘る浸透を可能にし、従来品より浸透率を高めた構成としたのである。
まず、前記側溝本体1の敷設箇所、具体的には各家屋30から隣接する道路31の地中内に埋設された排水本管19へ接続する排水接続管20が地中内に各々埋設されてなる箇所地上であって、前記埋設された排水接続管20の上方を通過して、側溝本体1を設置する前記排水接続管上面部21と該上面部地上までの間隔が短く、通常タイプの側溝高さを有する側溝では敷設不可能な側溝敷設箇所を掘削し、前記側溝本体1を敷設する。
敷設に際しては、前記側溝本体1、1を突き合わせ、長手方向に連結接続して行う。
ここで、符号15は、側溝本体1、1の連結接着材の嵌合用溝部を示す。
該嵌合用溝部15は前記中空路3の外周に沿って、略凹字状に側溝本体1の接着面16に形成される。しかして、敷設の際、前記該嵌合用溝部15に連結接着材を取り付け、側溝本体1、1を連結接続することで、側溝本体1、1間の密着をより強固なものとされる。
該取り付け孔17は略円形状の孔からなり、双方の取り付け孔17、17内に、例えばくさび型をした連結材が嵌合され、側溝本体1、1が連結接続される。そして、この取り付け孔17は接着端面16の両上端に2箇所形成されている。
また、符号18は前記側溝本体1のジョイント用に使用される操作孔である。該操作孔18は略円形の開孔からなり、前記側壁8幅方向両端側に2箇所形成され、同様に他方側の側溝本体1にも操作孔18が形成されている。
該操作孔18は前記側溝本体1、1の敷設の際に、双方の接着端面16、16同士を引き寄せて接続するために用いられる接続部材を係止するべく形成されたものである。
すなわち、側溝本体1、1の接続の際、前記操作孔18にいわゆるテコの原理を利用して側溝本体1、1同士を引き寄せるタイプの接続部材の取り付け係止部が前記操作孔18内に挿入され、前記側溝本体1、1が引き寄せられて接続されるのである。
2 スリット
3 中空路
4 上壁部
5 排水空間路
6 排水流路
8 側壁
9 浸透孔
15 嵌合用溝部
16 接着端面
17 取り付け孔
18 操作孔
19 排水本管
20 排水接続管
21 上面部
22 側溝底部
30 家屋
31 道路
H 側溝本体の幅
T 側溝本体の高さ
A 浸透孔の内部側横幅
B 浸透孔の内部側縦幅
C 浸透孔の外部側横幅
D 浸透孔の外部側縦幅
E 浸透孔の傾斜面
Claims (2)
- 各家屋の排水孔と、前記各家屋に隣接する道路の地中内に埋設された排水本管とを接続する排水接続管の埋設箇所における地上側での側溝敷設箇所に、
前記埋設された排水接続管の上方を横断して設置されるスリット付き側溝の敷設構造であり、前記埋設された排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔が短く、通常タイプの側溝高さを有する側溝では敷設不可能なスリット付き側溝の敷設構造であって、
前記側溝本体の高さを、前記排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔より短く設定して該側溝底部が当接しない隙間とし、側溝底部が前記排水接続管上面部上方を横断してスリット付き側溝が敷設可能としてなり、
側溝本体の軸心方向に貫通して設けられた中空路には、高さ方向より幅方向に長い略直方体状をなす排水空間路と、該排水空間路の底面幅方向中央に略半球状に陥没した排水流路とが設けられ、
前記側溝本体の両側壁には、前記排水空間路側に貫通する浸透孔が複数穿設され、前記排水空間路満水時に外部へ排水可能とした、
ことを特徴とする浸透型スリット付きエコ側溝の敷設構造。
- 各家屋の排水孔と、前記各家屋に隣接する道路の地中内に埋設された排水本管とを接続する排水接続管の埋設箇所における地上側での側溝敷設箇所に、
前記埋設された排水接続管の上方を横断して設置されるスリット付き側溝の敷設構造であり、前記埋設された排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔が短く、通常タイプの側溝高さを有する側溝では敷設不可能なスリット付き側溝の敷設構造であって、
前記側溝本体の高さを、前記排水接続管上面部と該上面部地上までの間隔より短く設定して該側溝底部が当接しない隙間とし、側溝底部が前記排水接続管上面部上方を横断してスリット付き側溝が敷設可能としてなり、
側溝本体の軸心方向に貫通して設けられた中空路には、高さ方向より幅方向に長い略直方体状をなす排水空間路と、該排水空間路の底面幅方向中央に略半球状に陥没した排水流路とが設けられ、
前記側溝本体の両側壁には、前記排水空間路側に貫通する浸透孔が複数穿設され、該浸透孔の穿設高さ位置は、大雨注意報発令時の雨量で、前記排水空間路から外側へ流出浸透する高さに設定してある、
ことを特徴とする浸透型スリット付きエコ側溝の敷設構造。
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2007
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