JP2009000239A - ヘッドレスト用インサート - Google Patents

ヘッドレスト用インサート Download PDF

Info

Publication number
JP2009000239A
JP2009000239A JP2007163177A JP2007163177A JP2009000239A JP 2009000239 A JP2009000239 A JP 2009000239A JP 2007163177 A JP2007163177 A JP 2007163177A JP 2007163177 A JP2007163177 A JP 2007163177A JP 2009000239 A JP2009000239 A JP 2009000239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insert
boss
pin
flange
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007163177A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5158674B2 (ja
Inventor
Norihisa Iwata
典久 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoue MTP KK, Inoac Corp filed Critical Inoue MTP KK
Priority to JP2007163177A priority Critical patent/JP5158674B2/ja
Publication of JP2009000239A publication Critical patent/JP2009000239A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5158674B2 publication Critical patent/JP5158674B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 ピンとボスとの組み付け時の労力負担を軽減し、ピンとボスとの嵌合一体化を確実なものとし、品質安定維持,生産性向上を図ることのできるヘッドレスト用インサートを提供する。
【解決手段】 一のインサート半割品2の内面29に突起部24cを先端に設けたピン24が立設する一方、他のインサート半割品3の内面39に筒孔付きボス36が立設し、ステー4を両インサート半割品2,3で挟んで、前記ピン24の突起部24cが前記筒孔の筒内壁37aに設けた内鍔38を貫通し該内鍔に係止されて、両インサート半割品が一体化されるヘッドレスト用インサートにおいて、前記内鍔38が、前記突起部24cを係止固定できる厚みを有し且つスリット38bを形成して複数個に分断されてなる鍔片38aと、該スリットを取り囲む前記各鍔片の周縁に薄膜状にして且つ弛ませた状態で結合して該スリットを塞ぐ薄壁38cと、を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ヘッドレスト用インサートに関し、特に車両用ヘッドレストのうちでも可動式ヘッドレスト用インサートに関するものである。
車両用ヘッドレストのうちで、シートバック上端に支持されるステーに対し、枕部が傾倒可動するように取付けられる可動式ヘッドレストが存在する。可動式ヘッドレストは、ステーに対し枕部が円滑に可動できる機能性,品質安定性ある構造のものが追及されてきた。と同時に、可動機構をシンプルにして、製造のし易さや組立作業性の向上、低コスト化等が求められている。そして、斯かる要求に応える提案がなされてきた(例えば特許文献1)。
特開2003−225137公報
特許文献1は、「シートバックに支持される一対の縦支持棒部と該両縦支持棒部を連結する横支持棒部とを備えるステーと、前記横支持棒部に所定の摩擦力を保持しながら揺動可能に固定されたプレートと、樹脂材料により前記プレートと別体で成形された後に前記プレートに固定されかつ前記プレート及びステーの少なくとも一部を覆うと共に、前記縦支持棒部の移動を許容する空間を備えるカバーとを備えるヘッドレスト装置」で、「前記カバーが、第一カバー、第二カバー及び前記第一カバーと前記第二カバーとを回動可能に連係する連係部とを備えると共に前記第一カバーと前記第二カバーが前記ステー及び前記プレートを挟むこことを特徴とするヘッドレスト装置」が開示されている。
具体的には、第一カバー2A、第二カバー3Aとでステー4を挟む構造が、図9,図10のようなインサート(特許文献1ではカバー)として開示されている。インサートを椀状に半割成形した第一カバー2Aの内面にピン24(特許文献1では凸スナップ)が設けられる。一方、第二カバー3Aの内面に筒孔付きボス36(特許文献1では凹スナップ)が設けられる。さらに筒孔付きボス36の筒内壁には内鍔38kが設けられている。
そして、ステー水平部41とステー垂直部40の上端部分とに、第一,第二カバー2A,3Aを前後から挟み込むことにより、ステー4に対し揺動可能なるようにして嵌合一体化されるインサートを形成する(図11)。より詳しくは、ステー4の水平部に回動可能に取着された保持板5(特許文献1ではプレート)を、透孔52を利用して第一カバー2Aのピン24に組付けた後、ステー水平部41とステー垂直部40の上端部分とに、第一,第二カバー2A,3Aを前後から挟み込むことにより、前記ピン24がボス36に挿着し、ピン24の突起部24cが内鍔38を貫通し該突起部24cが内鍔38に係止され一体化する(図11)。ピン24とボス36との嵌合は、第一,第二カバー2A,3Aの一体化を確実になすため、保持板5の挟着用上段二カ所の他、下段にも設けている。
しかるに、前記ステー付きインサートは次のような問題があった。ピン24を筒孔付きボス36へ挿着するのであるが、図10のごとく突起部24cが撓まない構造であることから、内鍔38kに該突起部24cを貫通させるのに苦労した。ピン24とボス36の組み付け時の押入力が大で、組付け作業の労力負担が大きかった。さらに、突起部24cが削れてしまう問題があり、突起部分が削り取られたピン24はボス36との嵌合外れという不具合を招いた。
本発明は、上記問題点を解決するもので、ピンとボスとの組み付け時の労力負担を軽減し、ピンとボスとの嵌合一体化を確実なものとし、品質安定維持,生産性向上を図ることのできるヘッドレスト用インサートを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、一のインサート半割品の内面に突起部を先端に設けたピンが立設する一方、他のインサート半割品の内面に筒孔付きボスが立設し、ステーを両インサート半割品で挟んで、前記ピンの突起部が前記筒孔の筒内壁に設けた内鍔を貫通し該内鍔に係止されて、両インサート半割品が一体化されるヘッドレスト用インサートにおいて、前記内鍔が、前記突起部を係止固定できる厚みを有し且つスリットを形成して複数個に分断されてなる鍔片と、該スリットを挟んで対向する前記各鍔片の端縁同士を、薄膜状にして且つ弛ませた状態で結合した、該スリットを塞ぐ薄壁と、を具備することを特徴とするヘッドレスト用インサートにある。
請求項2の発明たるヘッドレスト用インサートは、請求項1で、薄壁と鍔片とで形成する鍔複合体の内周縁から筒孔の中心に向け、薄膜状で弛ませた状態で延設され、該鍔複合体の鍔孔よりも孔径を小さくする環状の小径薄膜部がさらに設けられることを特徴とする。請求項3の発明たるヘッドレスト用インサートは、請求項1又は2で、ボスの先端面に前記筒孔を周回するようにバリ状の薄皮体が立設することを特徴とする。
ピンとボスとの組み付け時の押入力の軽減を目的として、単に内鍔にスリットを入れれば発泡成形時に問題が生じる。ステー付きインサートは、その後、ヘッドレスト用発泡型内にインサートを配した後、発泡成形し、図11のごとく枕部本体となる発泡体で埋設されるが、発泡成形段階で発泡原料が前記スリットからインサート内へと進入する不具合を招く。発泡成形時にインサート内に入り込んだ発泡原料はその後、硬化するが、インサートの内壁に固着したままであれば特に問題は生じない。しかし、硬化物が何かのはずみで剥がれ落ちると、車両運転中の進動などでカタカタ音を発し品質不良を招いた。
これに対し、請求項1の発明のごとく、内鍔が、前記突起部を係止固定できる厚みを有し且つスリットを形成して分断されてなる鍔片と、該スリットを挟んで対向する前記鍔片の端縁同士を、薄膜状で弛ませた状態で結合した、該スリット塞ぐ薄壁と、を具備すると、発泡成形時にスリットから発泡原料がインサート内へ進入しようとしても、薄壁で阻止できる。その一方で、薄壁はスリットを挟んで対向する鍔片の端縁同士を、薄膜状で弛ませた状態で結合しているので、鍔片の動きに自由度を与え、ピンのボスとの組み付け時には鍔片,薄壁がピンの押入力に応じて変形し、突起部が内鍔を容易に貫通し該内鍔に係止される。ピンとボスとの組み付け時の労力負担を軽減できる。ボスに対する押入力が従来に比し小さくて済み、突起部も削られなくなり、ピンとボスの嵌合後に嵌合外れといった事態も起こらない。
請求項2,3の発明のごとく、小径薄膜部や薄皮体がさらに設けられると、ピンとボスとの嵌合によって、該小径薄膜部がピンに密着し、また該薄皮体がピン又は保持板と密着し、発泡成形時に発泡原料がピンとボスとの嵌合隙間からインサート内へ進入するのも防止できる。
本発明のヘッドレスト用インサートは、ピンのボスへの挿着が容易にしてインサートの組付け作業が楽になるだけでなく、挿着嵌合後はピンとボスとの一体化を確実なものとし、品質安定維持,生産性向上を図ることができるなど優れた効果を発揮する。
以下、本発明に係るヘッドレスト用インサートの実施形態について詳述する。
図1〜図8は本発明のヘッドレスト用インサート(以下、単に「インサート」という。)の一形態を示すもので、図1はステー付きインサートの分解斜視図、図2は(イ)が図1の一のインサート半割品に係るピンの拡大斜視図、(ロ)が他のインサート半割品の筒孔付きボスの拡大斜視図である。図3は図2のI-I線矢視図で、ピンが保持板の透孔を挿通した後にボスに挿着する断面図、図4は図2のII-II線矢視図で、ピンが保持板の透孔を挿通した後にボスに挿着する断面図、図5は、(イ)が図2(ロ)のボスの拡大平面図、(ロ)が(イ)のIV-IV線矢視図である。図6の(イ),(ロ)は図5(ロ)に代わる他態様図、図7は図5の薄壁と鍔片とで形成する鍔複合体の内周縁から、さらに筒孔の中心に向けて小径薄膜部を延設した他態様図で、図5(イ),(ロ)に対応する。図8は図3のボス先端面に筒孔を周回するようにバリ状の薄皮体を立設した他態様図で、図4(イ),(ロ)に対応する。
ヘッドレスト用インサートで用いるインサート1は、図1,図11のごとく、ステー4を回動可能なるよう取付け且つ発泡成形で発泡体6に埋設一体化されるインサートであって、二分割構成の半割品として準備される。一のインサート半割品2(以下、「第一半割品」という。)の内面29に、先端に突起部24cを設けたピン24が立設する一方、他のインサート半割品3(以下、「第二半割品」という。)の内面39で前記ピン24に対向する位置に筒孔付きボス36が立設する。ステー4を両インサート半割品2,3で挟んで、前記ピン24の突起部24cが前記筒孔の筒内壁37aに設けた内鍔38を貫通し該内鍔38に係止されて、両半割品2,3が一体化されるヘッドレスト用インサート1となる。
そして、前記内鍔38は、前記突起部24cを係止固定できる厚みを有し且つスリット38bを形成して複数個に分断されてなる鍔片38aと、該スリットを挟んで対向する前記各鍔片の端縁同士を、薄膜状にして且つ弛ませた状態で結合した、該スリット38bを塞ぐ薄壁38cと、を具備する。
前記第一半割品2は、ピン24が設けられる方の半割品で、図11に示すインサート製品を図1のごとく椀状に半割成形した樹脂成形品である。第一半割品の外周部21の嵌め合せ対向面22には第一嵌合枠たる凹状枠23(又は凸状枠)が設けられ且つ該凹状枠23の外側立壁23aの一部に通孔23aが設けられる。ここでの通孔23aは四箇所設定されている。凹状枠23は図1のごとく第一半割品2の外周部21の外面をそのまま延設してなる外側立壁23aと、第一半割品2の内周部の内面をそのまま延設してなる内側立壁23bと、両者に挟まれた溝部23cとで形成される。該溝部23cは前述の第二半割品3に設けた第二嵌合枠たる凸状枠33の凸部33aが嵌合する隙間と深さを備える。
そして、椀状の第一半割品の内面29にはピン24が複数立設する。本実施形態はピン24が図1のごとく第一半割品2の内面29の上段に二個、下段に二個設けられる。該ピン24に対向する第二半割品3の各位置には筒孔付きボス36が立設する。下段の二個のピン24はこれらに対向する第二半割品3のボス36にそのまま挿着されるが、上段の二個のピン24は、ステー4の水平部41に回動自在に取付けられた保持板5の透孔52に挿通後、ボス36に挿着される。これらピン24のボス36への挿着が、前記凹状枠23と前記凸状枠33の嵌合と、また係止爪35(後述)に係る突起部分35bの前記通孔23aへの嵌合と同時進行して、第一半割品2と第二半割品3とが一体化される。また、前記ピン24が板状保持板5の透孔52へ挿通することによって、ステー4に対し揺動可能にして嵌合一体化されるインサート1が形成される。符号25はステー用筒部で、第一半割品2と第二半割品3とを一体化したとき、ステー4付きインサート1にして、保持板5に回動自在に取付けられたステー4の垂直部40が、該筒部25の抜孔25aを通ってインサート外方へ突き出す。
前記各ピン24は、第一半割品2の成形で一体成形され、図2(イ)のごとく第一半割品2の椀状窪みの内面29に下から上方へ向けて支柱基部24a,支柱主部24b,頸部24d,突起部24cが柱状に隆起成形される。椀状窪みの内面29から、まず筒径の大きな支柱基部24aが隆起し、その上に該支柱基部24aよりも小径の支柱主部24bが隆起し支柱基部24aの上面に段差面24aを形成する。支柱主部24bの上面から該支柱主部24bよりも小径の頸部24dが隆起し、さらに該頸部24dの上に頸部24dの径よりも底面部分が大の円錐状した突起部24cが隆起する。本実施形態では図2(イ)のごとく突起部24cを縦割り二分割する割溝24cが設けられる。割溝24cが設けられると、突起部24cが内鍔38を貫通する際、割溝24cで分割された突起部分は、割溝24cをなくすよう近づき内鍔38を通過し易くなる。
第二半割品3は、筒孔付きボス36が設けられる方の半割品で、図11に示すインサート製品を図1,図2のごとく椀状に半割成形した樹脂成形品である。前記第一半割品2の相方となる半割品である。外周部の嵌め合せ対向面32に、前記第一嵌合枠の凹状枠23(又は凸状枠)に嵌合する第二嵌合枠たる凸状枠33(又は凹状枠)を設けると共に該凸状枠33が切り欠かれ、切欠部34を介して係止爪35を設ける。凸状枠33の一部が切り欠かれ、切欠部34を介して断面凸状の凸壁35aの上端部分で外方向へ突起部分35bを突出させた係止爪35が設けられる。該係止爪35は前記通孔23aの対応位置の四箇所に形成される。
椀状の第二半割品3の内面39には筒孔付きボス36が複数立設する。該ボス36は前記各ピン24の対向位置に設けられ、各ボス36はボス筒37と内鍔38とからなる(図2)。ボス36は第二半割品3の成形で一体成形され、図1のごとく第二半割品3の内面39の上段に二個、下段に二個設けられる。ステー4を第一,第二半割品2,3で挟んで、前記ピン24の突起部24cが、ボス筒37の筒孔Qの筒内壁37aに設けた内鍔38を貫通し該内鍔38に係止されて、両インサート半割品2,3が一体化されるが、ここでの該内鍔38は鍔片38aと薄壁38cとを備える。
内鍔38は、ピン24のボス36への挿着で、突起部24cを係止固定できる厚みを有し且つ筒孔Qの中心から放射線状にスリット38bを形成して複数個に分断されてなる鍔片38aを備え、さらに該スリットを挟んで対向する前記各鍔片38aの端縁同士を、薄膜状にして且つ弛ませた状態で結合した、該スリット38bを塞ぐ薄壁38cを備える。
本実施形態の内鍔38は、図5のごとくスリット形成により四分割された鍔片38aを設ける。本内鍔38は図10の従来品における内鍔38kの厚みとほぼ同じで、また本内鍔38の内径は突起部24cの底面部分よりも小さくして、従来品とほぼ同じであるが、スリット38bを設け、四個の鍔片38aに分割される。さらに、スリット38bを挟んで対向する鍔片38aの端縁たる側端面の下縁に、バリ状の薄膜状にして且つボス筒37の基端側へ向けて側面視V字状に弛ませた状態で結合してスリット38bを塞ぐ薄壁38cが設けられる。薄壁38cがつくる内周縁と鍔片38aのつくる内周縁とで図5(イ)のような鍔複合体38Aの鍔孔を形成し、該鍔孔の内径は突起部24cの底面部分よりも小さくなる。
薄壁38cは図5(イ)のごとくスリット38bを形成する両鍔片38aの側端面と側端面間をつなぐ筒内壁37aに接合してスリット38bを覆い、該スリット38bを通過するのを遮断する。薄壁38cによってスリット38bが塞がれ、両半割品が一体化した後の発泡成形で、発泡原料6aはスリット38bからインサート内へ進入できなくなる。それでいて、鍔片38aの分割構成によって、ピン24の突起部24cが内鍔38を貫通する際、鍔片38aは図3の鎖線図示のごとく可撓性を有して弾性変形し、突起部24cを通過させ易くする。鍔片38aが図3の鎖線のごとく変形するにあたり、薄壁38cは薄膜状にしてさらに変形し易く且つ弛ませた状態で鍔片38aの内周縁に結合しているので、鍔片38aの弾性変形に追随する弛み分を有し、鍔片38aの動きを制限することはない。スリット38bを設けても内鍔38でのシール性を確保しながら、ピン24のボス36への挿着時に、突起部24cが内鍔38を貫通するのを円滑にする。無理して突起部24cを内鍔38に貫通させて、従来の問題であった突起部24cが削れられる心配もない。尚、突起部24c側にも内鍔38への貫通が円滑になるよう割溝24cを形成するので、突起部24cが削れられる虞は更にない。
前記突起部24cが筒内壁37aに設けた内鍔38を貫通し該内鍔38に係止されて、ピン24がボス36に挿着すると、図3(ロ),図4(ロ)の姿態となる。突起部24cはその底面部分が鍔片38aに係止されて内鍔38からボス筒37の基端側へ突き出す。内鍔38の内径はピン24の前記頸部24dの直径よりも少し大きくし、且つ鍔片38aの厚みは頸部24dの長さよりも若干小さい。そして、内鍔38からボス筒37の先端面37bまでの筒内を前記支柱主部24bが収まる大きさにする。ピン24がボス36に挿着すると、ボス先端面37bとピン側段差面24aとが当接又は近接する。但し、上段側の二個のボス筒37の高さは、支柱主部24bよりも保持板5の厚み分だけ低くする。ボス36とピン24とで保持板5を挟んで、ボス36にピン24が挿着すると、図3(ロ)のごとくボス先端面37bとピン側段差面24aによって保持板5が挟着される。
内鍔38に係る鍔片38a,スリット38b,薄壁38cは、凸状枠33,係止爪35と一緒に第二半割品3の成形で一体成形される。
ところで、本実施形態の薄壁38cは、図5(ロ)のごとくスリット38bを挟んで対向する鍔片38aの端縁たる側端面の下縁に接合し、またボス筒37の基端側へ向けて側面視V字状に弛ませた状態とするが、これに代え例えば図6のような他態様の薄壁38cにすることができる。図6(イ)は、スリット38bを挟んで対向する鍔片38aの端縁たる側端面の中位置に接合し、またボス筒37の上方に向けて側面視「へ」字状に弛ませた状態の薄壁38cを示す。図6(ロ)は、スリット38bを挟んで対向する鍔片38aの端縁たる側端面の上位置に接合し、またボス筒37の上方に向けて側面視山状に丸く弛ませた状態の薄壁38cを示す。
図7は本実施形態の図5の内鍔38に更に小径薄膜部38dを付加した他態様の内鍔38である。前記鍔片38aと前記薄壁38cとで形成する鍔複合体38Aの鍔孔内周縁から、薄膜状で弛ませた状態にした小径薄膜部38dが筒孔Qの中心に向けて延設し、前記頸部24dの直径よりも孔径を小さくする内鍔38になっている。ピン24の突起部24cが内鍔38kに係止されて両半割品2,3が一体化しただけの図10ごとくの従来品は、発泡成形で発泡原料6aが同図矢印で示すごとくインサート内へ侵入する虞があった。これに対し、鍔複合体38Aの内周縁に環状の小径薄膜部38dを設けた内鍔38は、斯かる問題を解決する。小径薄膜部38dが設けられると、ピン24の突起部24cが内鍔38に係止された段階で、小径薄膜部38dがピン24の頸部24dに当接,密着することで、頸部24dと内鍔38の隙間を封止することとなり、発泡成形時に発泡原料6aが該隙間からインサート内へ侵入するのを阻止できる。小径薄膜部38dは鍔片38a,スリット38b,薄壁38c,凸状枠33,係止爪35と一緒に第二半割品3の成形で一体成形される。
また、図8は本実施形態の図2(ロ),図5のボス36に薄皮体37cを付加した他態様のボス36を示す。ボス筒37の先端面37bに筒孔Qを周回するようにバリ状の薄皮体37cが立設する。薄皮体37cは鍔片38a,スリット38b,薄壁38c,凸状枠33,係止爪35と一緒に第二半割品3の成形で一体成形される。図8は保持板5のある第一,第二半割品2,3の上段側のピン24とボス36の位置関係図であるが、ピン24が保持板5を挿通後、ボス36に挿着した同図(ロ)の状態になると薄皮体37cが保持板5に変形密着してシールする。保持板5の他方の面はピン24の段差面24aに当接していることから、発泡成形時に図10の矢印で示すごとく発泡原料6aがピン24とボス36の隙間からインサート内へ侵入しようとしても、ボス先端面37bと保持板5と支柱基部24aの段差面24aとの接合部分で阻止できるようになる。図示を省略するが、第一,第二半割品2,3の下段側のボス36についても、ボス筒37の先端面37bに筒孔Qを周回するようにバリ状の薄皮体37cが立設するようにすれば、同様の作用,効果が得られる。尚、図8のピン24は割溝24cを設けていないが、割溝24cを設ければピン24のボス36への挿着,嵌合が一層円滑に進む。
図8に示した薄皮体37cと図7に示した小径薄膜部38dを併用すれば、発泡成形時に発泡原料6aがピン24とボス36との嵌合隙間からインサート内へ侵入するのをより完璧に阻止でき、一層好ましくなる。
このように構成したインサート1は、内鍔38にスリット38bを設けて複数の鍔片38aにするので、鍔片38aが保有する可撓性、弾性変形を有効活用でき、ピン24のボス36への挿着が容易になる。内鍔38にスリット38bを形成して複数の鍔片38aに分割することが、突起部24cの内鍔38への挿入力低減に役立つ。ボス36へのピン24の組付け時の押入力が従来に比し小さくて済み、組付け作業が楽になる。組み付け時の労力負担を軽減し、生産性向上を図ることができる。ピン24をボス36へ円滑に挿着,嵌合できることから、突起部24cが削れてしまう問題や、突起部24cが削り取られたピン24がボス36から外れるといった嵌合外れの不具合は解消する。従来存在したピン24とボス36との嵌合力低下を防止できる。ピン24とボス36との嵌合一体化を確実なものとし、品質安定維持を図ることができる。
一方、上記スリット38bを設ければ、発泡成形時に発泡原料6aがインサート内に侵入する虞がある。図9のごとくその箇所にマスキングテープ9等を貼着することを余儀なくされるが、本発明のインサートはこうしたマスキングテープ代やその作業工数分のコストを必要としない。すなわち、スリット38bを塞ぐ薄壁38cを設けているので、発泡成形時に発泡原料6aがインサート内へ侵入するのを該薄壁38cが阻止し、上記問題を難なく解決する。薄壁38cは薄膜状にして且つ弛ませた状態でスリット38bを挟んで対向する各鍔片の端縁同士を結合しているので、ピン24のボス36への挿着時における鍔片38aの弾性変形の動きを制限することもない。
加えて、小径薄膜部38dや薄皮体37cを設けることによって、発泡成形時に発泡原料6aがインサート内へ侵入するのをさらに完璧に阻止でき、品質安定維持に優れた効果を発揮する。
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。第一半割品2,ピン24,第二半割品3,ボス36,ステー4,保持板5等の形状,大きさ,個数などは用途に応じて適宜選択できる。
本発明のヘッドレスト用インサートの一形態を示すもので、その分解斜視図である。 図2は(イ)が図1の一のインサート半割品に係るピンの拡大斜視図、(ロ)が他のインサート半割品の筒孔付きボスの拡大斜視図である。 図3は図2のI-I線矢視図で、ピンが保持板の透孔を挿通した後にボスに挿着する断面図である。 図2のII-II線矢視図で、ピンが保持板の透孔を挿通した後にボスに挿着する断面図である。 (イ)が図2(ロ)のボスの拡大平面図、(ロ)が(イ)のIV-IV線矢視図である。 (イ),(ロ)は図5(ロ)に代わる他態様の鍔複合体の断面図である。 図5の薄壁と前記鍔片とで形成する鍔複合体の内周縁から、さらに筒孔の中心に向けて小径薄膜部を延設した他態様の鍔複合体の断面図である。 図3のボス先端面に筒孔を周回するようにバリ状の薄皮体を立設した他態様図である。 従来技術のヘッドレスト用インサートの一形態を示したもので、その分解斜視図を示す。 従来技術の説明斜視図である。 従来技術の説明斜視図である。
符号の説明
1 インサート
2 一のインサート半割品(第一半割品)
24 ピン
24c 突起部
29 内面
3 他のインサート半割品(第二半割品)
36 ボス
37a 筒内壁
38 内鍔
38a 鍔片
38b スリット
38c 薄壁
38d 小径薄膜部
38e 薄皮体
39 内面
Q 筒孔
4 ステー

Claims (3)

  1. 一のインサート半割品の内面に突起部を先端に設けたピンが立設する一方、他のインサート半割品の内面に筒孔付きボスが立設し、ステーを両インサート半割品で挟んで、前記ピンの突起部が前記筒孔の筒内壁に設けた内鍔を貫通し該内鍔に係止されて、両インサート半割品が一体化されるヘッドレスト用インサートにおいて、
    前記内鍔が、前記突起部を係止固定できる厚みを有し且つスリットを形成して複数個に分断されてなる鍔片と、該スリットを挟んで対向する前記各鍔片の端縁同士を、薄膜状にして且つ弛ませた状態で結合した、該スリットを塞ぐ薄壁と、を具備することを特徴とするヘッドレスト用インサート。
  2. 前記薄壁と前記鍔片とで形成する鍔複合体の内周縁から筒孔の中心に向け、薄膜状で弛ませた状態で延設され、該鍔複合体の鍔孔よりも孔径を小さくする環状の小径薄膜部がさらに設けられる請求項1記載のヘッドレスト用インサート。
  3. 前記ボスの先端面に前記筒孔を周回するようにバリ状の薄皮体が立設する請求項1又は2記載のヘッドレスト用インサート。
JP2007163177A 2007-06-20 2007-06-20 ヘッドレスト用インサート Active JP5158674B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007163177A JP5158674B2 (ja) 2007-06-20 2007-06-20 ヘッドレスト用インサート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007163177A JP5158674B2 (ja) 2007-06-20 2007-06-20 ヘッドレスト用インサート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009000239A true JP2009000239A (ja) 2009-01-08
JP5158674B2 JP5158674B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=40317302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007163177A Active JP5158674B2 (ja) 2007-06-20 2007-06-20 ヘッドレスト用インサート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5158674B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113442810A (zh) * 2021-07-31 2021-09-28 重庆长安汽车股份有限公司 一种座椅音响头枕结构

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01114850U (ja) * 1988-01-28 1989-08-02
JPH0614514U (ja) * 1992-07-30 1994-02-25 豊田合成株式会社 二物体の取付け構造
JP2003225137A (ja) * 2002-02-06 2003-08-12 Aisin Seiki Co Ltd ヘッドレスト装置
JP2005104369A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Tamura Plastic Mfg Co Ltd サイドバイザー取り付け用ブラケット及びそのサイドバイザー取り付け用ブラケットを用いたサイドバイザーの取り付け構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01114850U (ja) * 1988-01-28 1989-08-02
JPH0614514U (ja) * 1992-07-30 1994-02-25 豊田合成株式会社 二物体の取付け構造
JP2003225137A (ja) * 2002-02-06 2003-08-12 Aisin Seiki Co Ltd ヘッドレスト装置
JP2005104369A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Tamura Plastic Mfg Co Ltd サイドバイザー取り付け用ブラケット及びそのサイドバイザー取り付け用ブラケットを用いたサイドバイザーの取り付け構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113442810A (zh) * 2021-07-31 2021-09-28 重庆长安汽车股份有限公司 一种座椅音响头枕结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP5158674B2 (ja) 2013-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011052393A1 (ja) 軸支構造、クリップ、および軸支構造の金型
JP2010053993A (ja) 二部材組付け構造
JP5282714B2 (ja) クリップの保持構造
JP2008184092A (ja) ドアウエザストリップ及びその製造方法
JP7017285B2 (ja) 乗物用シート及びその組付方法
JP5983511B2 (ja) 車両用内装材の位置決め構造
JP2008149739A (ja) ガラスラン
JP5158674B2 (ja) ヘッドレスト用インサート
US4797983A (en) Connectors for insert moulding in panels
JP2008081000A (ja) ガラスラン
JP5126818B2 (ja) ヘッドレスト用インサート
JP2003312265A (ja) 自動車用ドアのドアフレーム構造
JP4482439B2 (ja) 樹脂成形品
JP2008142973A (ja) 車両内装部材の製造方法
JP2008289613A (ja) ヘッドレスト用インサートのシール構造
JP2006175708A (ja) 樹脂成形品
JP2009172091A (ja) ネットシート及びその枠体の製造方法
JP2013233680A (ja) 金型及び発泡成形体の製造方法
JP2013028205A (ja) 車両用内装材の組付構造
JP2009234072A (ja) 表皮付部材の表皮材、表皮付部材およびその製造方法
JP2004278731A (ja) 樹脂製クリップ
JP2007040394A (ja) バンパーラバーおよびバンパーラバーの製造方法
JP2016120748A (ja) 車両の内装トリム
JP4559792B2 (ja) スピーカ装置
JP2011178340A (ja) 取付具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5158674

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250