JP2008542038A - ローラに巻回した紙及び他の画像基板を自動で誤差修正をして直交する２軸で同時に切断する自動切断装置 - Google Patents

Abstract

ロール状の紙及び他の画像基板１０を直交する２軸上で同時に切断する際に、基板の縦軸Ｙの方向Ｆの給紙方向及び基板の端部に対する画像のずれを両方自動修正する装置を提供する。このために、横方向の切断ユニット４に駆動モータ６だけでなくモータ５を備えて正確な切断線Ｔ_ｘに一致するように切断経路を移動させる。同様にＹ軸の縦方向切断アッセンブリ１４には切断を行うためのモータ７に加えモータ８を備えることにより、光学セル９が横方向のずれを検出するとマイクロプロセッサでその信号が処理されてモータ８を駆動させ、Ｘ軸に沿って切断アッセンブリ全体を平行移動させる。

Description

本発明は、基板のすべりによる誤差を自動的に修正して直交する２軸上で同時にロール状の紙又は他の画像基板を自動で仕上げ切断する自動切断装置に関するものであり、特にデジタルレンダリングシステムで印刷された基板や巨大フォーマットを切断、仕上げする自動切断装置に関するものである。

周知のとおり、デジタルレンダリング技術を含む写真技術は大きく変化、発展を遂げ従来の光学系での印刷は荒廃しつつあり、様々な特徴や寸法のロール状の基板にデジタル「ファイル」することからインクジェット方式の技術に向けて移行しつつある。高解像度での印刷速度が著しく速くなった一方で、そのような印刷された基板の仕上げの技術は２軸に沿って切断可能なペーパーカッターの開発のみであり、大きな限界がある。特にひどく巻き込まれた場合の（if badly rewinded）ロールの滑り(skidding)や基板の端と完全に平行に印刷されなかった場合の画像そのもののずれを訂正することは不可能であった。更に、上記いずれか又は両方の理由によって切断時に切断する側とペーパーカッターとの角度が正しくなかった場合、画像に対して左右方向に平行なＸ軸で切断することができない。

特に本発明と同じ出願人による特許文献１（ヨーロッパ特許公報０９５１９７３）および特許文献２（ヨーロッパ特許公報１２６８１４３）によると、確かにロール状の基板を自動的に正確に切断することが可能な自動切断装置が開発されているが、２つの大きな制限がある。最大で１５７ｃｍの大きさに限定されるという寸法の問題と、４側面全てを正確に切断するには手動で９０度紙を回転させてからペーパーカッターに再度入れ直さなければならないという問題である。この種の印刷はその柔軟性と短い運転時間によるコストの減少により、オフセット技術に変わって市場に益々普及することを考慮すると、処理量は大幅に増加して、手動で仕上げを行っていては満足できず印刷の仕上げを自動化することが不可欠となる。更に、小さい寸法であればロールや画像の滑りがあってもさほど重大なことではないが、寸法が大きくなると容認されず、修正が必要になる。
ヨーロッパ特許公報 ０９５１９７３ ヨーロッパ特許公報 １２６８１４３

本発明の目的は、雑なロールの巻き取りや画像が端部に対して平行でないために完全に修正ができないという従来技術の欠陥を克服して、中間の手作業を入れることなく基板を直交する両軸方向で自動的に同時切断可能にすることである。

本発明の他の重要な目的は前述の欠点を克服可能にして、157cm以上の寸法幅であっても上述の利点を得ることである。

これらの目的は少なくとも請求項１に記載の特徴を有する自動切断装置によって達成されるが、従属項に記載される他の態様であってもよい。

本発明による自動切断装置の他の目的、利点および特徴は、以下の実施形態の詳細な説明により添付の図面を参照して明確に記載するが、この例に限定されるものではない。

図面を参照し、本発明による自動切断装置はロールから供給されるウェブ基板１０を前方の矢印Ｆ方向に移動させるための一対のローラ１（上側のローラのみを図示）と、ローラの駆動モータ２を備える。例えばEP ０９５１９７３に示すような周知の方法で、特にローラの直径を縮めた２箇所に配置される一対の光学センサ３、３´が基板１０に印刷された２つの連続する画像の間に設けられた目印（不図示）を検出する。好ましくは、目印は上記ヨーロッパ特許に記載のタイプの目印にして、切断線Ｔ_Ｘに対する角度を簡単に測定できるようにしてもよい。

モータ６で可動切断ユニット４を駆動し、光学センサ３、３´が検知した偏差信号と、その信号処理に続いてシステム全体を制御する図示しないマイクロプロセッサによりモータ５に信号を入力することによって所望の切断線Ｔ_Ｘに位置合わせをして切断を行う。モータ５はそのように駆動して、周知の方法で切断経路の角度シフトを決定して例えば図２Ａに示すように傾斜させて修正を行う。このためには、ペーパーカッタの傾斜ガイド１４の一端を矢印Ｆ´の時計周り／反時計回りの方向にモータ５の作用により移動可能にする一方で、他端は固定され回転軸として機能するようにすることが好ましい。

切断ユニット４の可動ブレードを（Ｘ軸に沿って）水平方向に駆動させるという周知の方法で切断を行ってもよいが、好ましくは図３Ａ及び３Ｂを参照して以下により詳細に記載する方法によって行う。

モータ７もまた縦方向に切断する切断アセンブリ１４を駆動するために備えられ、図２Ｂの矢印F”の双方向へ軸移動を行うのはモータ８である。前記した通り図２Ａの湾曲した矢印Ｆ´方向の補正は２つの光学センサ３、３´により周知の方法で行われ、本発明により縦方向の切断アッセンブリ１４の横方向での補正もＸ軸方向の切断位置合わせと同時に行われるが、２つの切断アッセンブリが一体化されていることとは無関係である。実際に縦方向の切断Ｔ_Ｙの位置はＸ軸の切断に対して垂直状態を保つことにより、本実施形態だけではなくても自動的に画像の端に合わせて補正されるが、縦方向の切断アッセンブリが矢印Ｆ´で示される２方向に移動可能で装置の残りの部分と一体化している縦方向の切断アッセンブリであってもよい。

実際、好ましい実施例においては、縦方向の切断アッセンブリ１４は基板１０の上に配置される２以上の回転ブレードで形成されており、Ｔ_Ｙの切断線に沿って切断仕上げする。（画像がＸ軸を対照に対になって印刷されている場合は基板１０の中心に少なくとももう１本の切断線を設けてもよい。）モータ７により周知の方法で駆動される回転ブレード１４ａは切断する画像の寸法に基づいて、モータ８の駆動により横方向に動く１本の軸上の所定位置に取付けられる。

このために特に図４を参照して、紙若しくは基板１０を供給する間に、例えば同じ長手方向切断アッセンブリ１４上で、好ましくは白の帯状ラインを挟む２本の黒の帯状縦ラインを目印Ｍとして配置した画像の端に組み込まれた光反射セル９が図中Ｍ_Ｙで示す箇所の反射を測定して紙の位置を検知する。画像が紙の端と限界まで平行になると、センサーが状態の変化を検知してマイクロプロセッサのシステムに指示信号を送ってモータ８に適した動きをさせる。好ましくは、１つは白に反応し１つは黒に反応するというような２つの異なる要素を備えた光学セルを使用して2色の百分率変化、一方又は他方の黒帯状ライン、又は中間の白帯状ラインの占有率を検出する。このようにしてマイクロプロセッサの処理によって関連データを掛け合わせ、モータ８の駆動により右方向（Ｆ”_Ｒ）又は左方向（Ｆ”_Ｌ）に切断アッセンブリ１４を移動させて必要な補正を行うのに適した入力が行われることになる。こうして、全ての回転ブレード部材１４ａはそれぞれ対応する切断線Ｔ_ＹＲとＴ_ＹＬを決定してブレードをそれぞれの補正位置に持ってくる。

図３Ａ及び３Ｂに、横方向の切断ユニット４の好ましい実施例を示す。2対のブレード及びカウンターブレード１２、１３が、給紙方向Ｆと垂直方向のＸ軸方向に近接して取り付けられ、上側カウンターブレード１２を支持する付属部材１２ａによりブロック１１に取り付けられる。下側カウンターブレード１３は歯付ベルト１６´の下に位置する２個のアイドルプーリ１８により例えば歯付ベルト１６´に沿って回転しながら移動するように設けられた歯付プーリにより駆動される。アイドルプーリ１８の支持部材１８ａは2個のうち１個がモータ６で駆動される端部プーリ１７、１７´間に張架される環状ベルト１６と一体化している。プーリ１５とベルト６からなるアッセンブリ１４のシステムは同様の非バックラッシュ駆動システムと代替可能であることは言うまでもない。ペーパーカッタ保持ブロック１１がスライドする歯付ベルト１６´は切断アッセンブリ１４のガイドで、切断アッセンブリは前記した通り一端が移動可能で他端が支持軸となっている。

本発明による自動切断装置の上記実施形態に対して当業者による可能な改良を行うことは発明の範囲を越えることはない。適当な手段で同様の機能を達成することは当業者の能力の範囲内ではあるが、特に光学セル９は縦方向の切断アッセンブリ１４と一体化していなくてもよいし、更に横方向の切断ユニット４も図３Ａ及び３Ｂに示すものではなく、技術分野における設計による異なる構成であってもよい。

通常運転時の本発明による自動切断装置の概要平面図である。 図１の装置が湾曲した（双方向の）矢印Ｆ´で示したように斜め前方向への紙の動きを補正する運転中の状態を示した図である。 図１の装置が矢印Ｆ”で示した左右方向への横滑りを補正する運転中の状態を示した図である。 Ｘ軸に沿って横方向に動く可動切断ユニットの好適な実施形態の正面図である。 図３Ａの側面図である。 画像が印刷された基板とその切断線、及びＹ軸に沿って位置合わせするための二重の黒い帯状の縦方向に書かれたマークの一例を示した図である。

Claims (7)

1. 紙や他の図形又は写真の基板（１０）の切断および仕上げを互いに直交する２軸（Ｘ，Ｙ）上で同時に行うための自動装置で、前記紙又は基板（１０）には目印のついた一続きの画像がありその目印は第１のモータ（２）で駆動する給紙ローラ（１）の側に配置される光学センサ（３，３´）で検知可能とし、可動切断ユニット（４）は矢印（Ｆ）の給紙方向に対して直交する横方向（Ｘ）に沿って前記基板（１０）を切断するように設けられ、切断ライン（Ｔ_Ｘ）は前記光学センサ（３、３´）が発してマイクロプロセッサで処理される非調整信号により駆動される第２のモータ（５）により調整可能であり、前記切断ユニット（４）は第３のモータ（６）で駆動される自動切断装置において、
   更に矢印（Ｆ）の給紙方向と平行方向（Ｙ）に少なくとも２つの切断ライン（Ｔ_Ｙ）に沿って前記基板（１０）を切断する縦方向の切断アッセンブリ（１４）を備え、該切断アッセンブリ（１４）には各切断ライン（Ｔ_Ｙ）用の切断部材（１４ａ）を設け、各切断部材（１４ａ）を前記切断アッセンブリ（１４）の単一軸上の調整可能な位置に取り付けて、切断部材（１４ａ）の駆動は全て第４のモータ（７）で行い、画像が基板の端に対して平行ではないという信号を光学セル（９）で検知すると第５のモータ（８）が前記切断アッセンブリ（１４）を軸（Ｘ）の双方向に移動させるようにしたことを特徴とする自動切断装置。
2. 前記縦方向の切断アッセンブリ（１４）は横方向の切断ユニット（４）と一体化されることを特徴とする請求項１記載の自動切断装置。
3. 前記光学セル（９）は前記切断アッセンブリ（１４）と一体化されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の自動切断装置。
4. 前記光学セル（９）は反射型であり、切断する画像の余白部分に白黒交互に配置した帯状ラインよりなる縦長の目印（Ｍ）を備えることを特徴とする請求項１又は３に記載の自動切断装置。
5. 前記光学セル（９）は２成分からなることで、前記目印（Ｍ）の白の領域と黒の領域の正確なパーセンテージの値から予測偏差を検出して、その偏差信号をマイクロプロセッサに伝達して、前記モータ（８）を駆動し切断アッセンブリ（１４）全体を軸方向に移動させ切断部材（１４ａ）を双方向の矢印（Ｆ”）のＸ軸方向に移動させることを特徴とする請求項４に記載の自動切断装置。
6. 前記横方向の切断ユニット（４）は、固定端と他端を有する経路に沿って進行方向矢印（Ｆ）と直交する方向に摺動するブロック（１１）に設けた対になっている回転ブレード（１２）と対向ブレード（１３）を備え、また前記第２のモータ（５）で駆動されて双方向の矢印（Ｆ´）で示す時計回り及び反時計回りに小さく回転可能にすることにより、前記矢印（Ｆ）の方向から基板（１０）がずれて供給されても所望の切断ライン（Ｔ_Ｘ）と同じ経路に位置合わせできることを特徴とする請求項１又は２に記載の自動切断装置。
7. 前記第２のモータ（５）で駆動される前記１端が固定され他端が移動可能な経路を形成するガイド（１６´）に沿って、第３のモータ（６）で駆動される伝達系（１６、１７、１８、１８a）によって、前記ブレード（１２）及び対向ブレード（１３）２対を保持する前記ブロック（１１）が摺動することを特徴とする請求項６項記載の自動切断装置。

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