JP2008538987A - 呼吸によって動作する吸入器 - Google Patents

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Abstract

呼吸動作式定量吸入器であって、ハウジングと、ハウジングの一端に位置するマウスピースと、ハウジングの他端に位置する機械式の解放機構とを含む。解放機構が、ダイヤフラムによってトリガされ、吸入器は、空気の吸入の経路が解放機構によって妨げられることがないように構成されている。

Description

本発明は、薬物を含有する缶から流体送出物を届けるために使用される薬物投与装置であって、呼吸によって動作する呼吸動作式の薬物投与装置に向けられている。この投与装置は、患者がこの装置から息を吸うときに、計量された1回分の薬物または他の治療剤を供給する。
煙霧質の薬剤を連続的な噴霧にて放出し、あるいは一般的に定量と称される所定の量の薬剤にて放出するさまざまな吸入装置が存在している。この分類においては、缶をアクチュエータ内に配置してなる「押して呼吸する」投与システムが最も一般的である(pMDIまたは加圧定量吸入器)。これらの装置においては、複数回分の薬物が圧力のもとで缶に保存されており、缶の一端に、計量バルブおよび関連の排出ポートまたはステムが取り付けられている。マウスピースを備えるアクチュエータ本体へと挿入されたとき、患者がアクチュエータ内に位置する缶を押すことで、「パフ(puff)」すなわち保存されている薬物のうちの1回分の量が、計り取られて届けられる。この噴霧が、患者の口、鼻腔領域、または気道へと直接加えられる。典型的には、これらの装置は、ユーザの指、ボタン操作、または他の関連の手動の技法によって加えられる圧力で動作する。
このような手動操作の装置を正しく使用するためには、薬剤が口または喉に堆積するよりはむしろ肺へと運ばれるように、呼吸のサイクルの正しい時点において噴霧が行われる必要がある。この操作が呼吸の段階に正しく協調していない場合、計り取られた1回分の量が、それぞれの操作において異なって堆積される可能性があり、製品の治療効果および安全性を損なう可能性がある。
噴霧の操作と呼吸サイクルとの協調の不調は、多数の要因によって引き起こされる。そのような要因として、練習の不足、高齢の患者ゆえの身体能力の低下や子供ゆえの技術の未発達などといったユーザの固有の限界(存在する場合)、あるいはこれらの集団の装置の正しい使用方法の理解不能性が挙げられる。手動操作の装置に関連するこのような困難に照らし、局所的または全身性の肺疾患をかかえる患者において、正確かつ精密な投与の必要性が認識されている。また、呼吸によって動作する信頼できる装置が、これらの病の人々の生活の質を向上させることも、認識されている。
呼吸によって動作する呼吸動作式吸入器は、送入および気道における分散が予測可能であり、より協調が容易であって、患者により優しい製品とすることで、手動操作の吸入器に関する問題を取り除いている。呼吸動作式吸入器(米国特許第5,408,994号明細書および第5,447,150号明細書)は、薬物の送入と呼吸との同期に関する問題に対処している。しかしながら、市販されているいずれの装置も、空気または機械の機能に依存することで、多くの場合に有用性が制限されている。さらに、それらは、低い噴霧の速度、ならびに使用後に残る「パフ」の回数の通知、すなわち何回分の薬物が残っているかの通知など、患者にとって重要なさらなる特徴を有していない。
本発明者らは、ユーザの呼吸によって動作する定量吸入装置が存在しているが、大いに改善された呼吸動作式の装置を開発できることに気がついた。本発明は、従来技術の吸入器につきまとう欠点の多くを克服する呼吸動作式定量吸入器に向けられている。
本発明による呼吸動作式定量吸入器は、ハウジングと、ハウジングの一端に位置するマウスピースと、ハウジングの他端に位置する機械式の解放機構とを含む。解放機構が、ダイヤフラムによってトリガされ、吸入器は、空気の吸入の経路が解放機構によって妨げられることがないように構成されている。
吸入器による薬物および噴射剤の放出の速度が、きわめて重要である。高すぎる場合、薬物粒子が喉に衝突して吐き気または息詰まりの反射を引き起こし、肺へと到達する薬物の量が少なくなる可能性がある。また、柱状噴流を届けるアクチュエータノズルが、懸濁液の薬物のエアロゾル化および分解をもたらすことが、肺の所望の目標領域へと届けるために適切な粒子サイズを保証するために重要である。本発明の装置は、従来からの設計のノズルを使用することが可能である。しかしながら、好ましい実施形態は、本出願と譲受人が同じであって、その内容が参照により本明細書に明示されて組み入れられるものとする米国特許第6,418,925号明細書に記載されており、構造内に薬物をあまり滞留させることがなく、低速で移動する噴霧をもたらす一方でエアロゾル化の要件も満足する渦ノズル(vortex nozzle)を使用することができる。
本明細書において本発明のさらなる特徴は、本出願と譲受人が同じであって、その内容が参照により本明細書に明示されて組み入れられるものとする米国特許第5,544,647号明細書および第5,622,163号明細書に記載されているような記録保持手段を備えることにある。電子式のイベントカウンタが、缶に残っているパフの回数表示、ならびに処方された量を得るための手順において摂取したパフの回数を、患者へと知らせる。この情報表示は、患者が薬剤の減少に注意して適時に処方薬を補給することができるように保証する。この呼吸動作式吸入器は、これまでの機械式または空気圧式の装置の明らかな欠陥を克服しつつ、さらなるユーザの利益を追加している。本発明による呼吸動作式定量吸入器は、ユーザの手に快適にフィットするための形態である構造体に収容される。このハウジングは、一端に位置するマウスピースと、他端に位置する機械式の解放機構とを含む。吸入空気の通路に位置するダイヤフラムが、解放機構を動作させる。この構造の設計によって、イベントカウンタおよび薬物送出用渦ノズルを容易に備えることができる。
あくまで例として提示され、本発明を限定しようとするものではない以下の詳細な説明を、添付の図面との関連において最もよく理解できるであろう。添付の図面において、同様の構成要素は、同様の参照番号によって指し示されている。
本発明の呼吸動作式吸入器は、呼吸動作式吸入器によってもたらされる管理された精密な投与から利益を受けると考えられる事実上あらゆる吸入用エアロゾル薬品に適している。
この呼吸動作式吸入器の利点を述べる前に、この吸入器の構造および機能を説明する。
本発明の装置は、一般的には、金属で製作されることが通常であるばね、ならびにエラストマー材料で製作されるシール、ガスケット、およびダイヤフラムを除いて、プラスチック材料で成型された部品を使用して製作できる。電子式イベントカウンタの構成要素は、半導体素子、電池、回路基板、および表示手段を含むことができる。
図1は、呼吸動作式手持ち式の吸入器であって、本発明による吸入器1の外観を示している。ハウジング構造100が、マウスピース3を備える下部2と、上部4とで構成されている。中間部5に位置するバヨネット式のねじりロックが、ハウジング構造100の下部2および上部を接続している。
下部2には、一体のマウスピースカバー7を有することができる撃鉄レバー6が枢動可能に取り付けられている。この図では見ることができないが、吸入器1の下部2の背中には、イベントカウンタ8(さらに詳しくは後述)の数値表示を視認するための窓が位置している。下部2と上部4との間には、吸入の「補償」の空気のための通気ポート9が含まれている。図2においては、下部2の背中のイベントカウンタ8の位置を示すために、呼吸動作式吸入器1が回転させられている。
図3は、図1のハウジング構造100の内部の機構の平面図であり、初期の蓄勢された休止の状態にある。ハウジング構造100の下部2は、スリーブ12(図7に詳しく示されている)が取り付けられる円筒形の空洞10を有する。スリーブ12の下端17から、180°離れて配置された2つの柱14が突き出している。柱14は、下部2の底部の開口16を通過して延び、撃鉄レバー6(図6に詳しく示されている)の内側のカムローブ(cam lobe)18(破線で示されている)に当接している。下部2および上部4は、バヨネット式のねじりロック5によって接続されている。ハウジング構造100の上部4の円筒形の空洞20が、滑り荷重スリーブ22(図8に詳しく示されている)を保持しており、滑り荷重スリーブ22の下端29が、スリーブ12の上縁27(図7を参照)に接している。滑り荷重スリーブ22の上縁のスロット23が、吸入の行為が妨げなく続けられるように保証するため、薬物の投与後に周囲の空気(補償の空気)を進入させるためのシャトルバルブの要素である。
荷重スリーブ22の上端は、2つの突き出しアーム24を有し、突き出しアーム24の上端が、突き出しアーム24に対して直角に設定された円柱形のボス26を有する。円柱形のボス26は、トグル30の収容スロット28に係合している。円柱形のボス26の上側の半径が、主ばね44の力に対抗すべくプラテン33の下面に当接している。トグル30は、端部がハウジング構造100の上部4へと成型されたベアリングソケットに据えられている一体の軸32を中心として回転する。トグル30の特徴は、図9Aを検討することによって最もよく理解される。トグル30上のプラテン33が、シェルフ36との接合点に突き出しノード34を有する。トグル30の中央部は、図12に示したばねカップ38の通過を可能にするために、35において切り抜かれている。ばねカップ38の上端40は、ばねクランプ38から突き出すプラットフォームであり、プラットフォーム端40の下面にトグル30のノード34が当接している。内側の床42が、ばねカップ38の円筒形の部位41に主ばね44のための座を形成しており、主ばね44が、42とハウジング構造100の上部4の上部内面との間に閉じ込められて保持されている。
加圧定量吸入器(pMDI)缶46が、スリーブ12および荷重スリーブ22の内側に位置している。ばねカップ38の下端が、pMDI缶46の底部に当接している。缶46の他端は、口金48を有し、口金48が、送出ステム50が変位したときに不連続な1回分の薬物を放出する計量バルブを保持している。送出ステム50は、マウスピース3内の渦ノズル49(さらに詳しくは後述)に係合している。ねじりロックの造作5が、充填のためのpMDI缶46へのアクセスおよび清掃のための渦ノズル49へのアクセスのために、上部4および下部2の分離を容易にしている。さらに、pMDI缶46へとアクセスすることによってユーザは、操作機構の故障の場合に、装置を手動で動作させるべく缶46を押し下げることによって、吸入器1を手動で動作させることができる。
図10に示すようながん木(escapement)52が、ハウジング構造100の上部4に成型されたベアリングによって保持される軸54を中心として枢動する。吸入器が蓄勢されて撃鉄が引かれた状態にあるとき、がん木52のローラまたは丸みのある低摩擦表面56が、トグル30のプラテン33の遠位端内側から突き出している円柱形の棒57を支持している。図9Aに示されているように、がん木52が変位したときにローラ56の通過を可能にするための開口37が、トグル30に設けられている。がん木52の表面から突き出しているフィンガ58が、図11に示した弾性ダイヤフラム60の中央59に接触している。弾性ダイヤフラム60は、上部4へと成型されたチャネル61に保持されている。がん木52の下縁の横木62が、がん木52の角度位置を正確に設定するため、上部4のストッパ64に当接している。下部2には、電子式のイベントカウンタ8が取り付けられている。カウントの記録および表示が、図13に示したようなダイヤフラム70の斜面68が変位することによってスイッチ66が押されたときに、イベントカウンタ8において生じる。イベントカウンタ8については、さらに詳しく後述する。
図4は、図1の呼吸動作式吸入器1を、蓄勢され、撃鉄が引かれて発射の準備ができた状態に示している。マウスピースカバー7を備える撃鉄アーム6が、マウスピース3を露出すべく下げられ、今や患者による吸入の準備ができた状態である。アーム6と一体であるカム18が、短い半径がスリーブ12の柱14の直下の位置に回転して、スリーブ12が荷重スリーブ22の下端から離れて降下できるようにしている。この動きは、荷重スリーブ22のわずかな引き込みを可能にし、トグル30が、円柱形の支持棒57ががん木52のローラ56に当接するように数度だけ回転できる。今や、呼吸動作式吸入器1は、蓄勢されて撃鉄が引かれ、患者による吸入の際に発射ができる状態である。吸入空気の通路A−Aは、マウスピース3内の渦ノズル49の後部の開口19から缶46とスリーブ12および荷重スリーブ22の間を、ダイヤフラム60へと導かれている。発射前の状態においては、荷重スリーブ22が高い位置にあって、ハウジング構造100の通気ポート9を塞いでいる。
図5には、呼吸動作式吸入器1の機構が、動作後の状態に示されている。マウスピース3において呼吸時に生み出される負圧が、図4の経路A−Aに沿って、渦ノズル49の後部の開口19を通って缶46とスリーブ12および荷重スリーブ22の間を導かれ、ダイヤフラム60を内向きに吸い込む。がん木52のフィンガ58に当接しているダイヤフラム60が変位することで、がん木52が柱54を中心として枢動し、支持ローラ56をトグル30のプラテン33の円柱形の棒57の直下から外れるように揺動させる。ローラ56を棒57の「中心を越え」て移動させるべくがん木52に適切な動きを付与するために、ダイヤフラム60がきわめて小さく変位するだけで充分であり、ローラ56が棒57の「中心を越え」た時点で、ばね44の力ががん木52をさらに変位させる。トグル30が、ばねカップ38の床42へと作用する圧縮ばね44の下向きの力によって押され、軸32を中心にして回転する。プラットフォーム40が、トグル30のノード34から滑って外れ、下方へと移動し、トグルのシェルフ36上に位置する。一体であるばねカップ本体38の下端が缶46の底部に接しているため、ばねカップ本体38は缶を下方へと駆動して計量バルブのステム50を変位させ、1回分の薬物を渦ノズル49へと放出させる。缶46が降下するとき、口金48(破線で示されている)が下部2の壁のダイヤフラム70の斜面68に係合し、イベントカウンタ8のスイッチ66を押す。斜面68の配置および角度が、薬物の送出の直前、または薬物の送出時に数字が減少するように保証している。
缶46の変位と同時に、トグル30が軸32を中心として回転することによって、トグル収容スロット28に位置する円柱形のボス26が押し下げられる。円柱形のボス26が、アーム24を介して荷重スリーブ22へと力を伝達する。荷重スリーブ22が下方へと動くことで、ハウジング構造100の通気ポート9が露出して補償の空気の経路B−Bが開かれ、したがって薬物の送出後に吸入の動作を続けることができる。通気ポート9に進入する外気は、スロット23を通過し、缶46とスリーブ12との間を渦ノズル49の後部の開口19へと通過する。
図6は、マウスピースカバー7を一体に備える撃鉄レバー6を示している。撃鉄レバー6は、カム18と一体に横板25の内面へと成型された柱27によって、ハウジング構造100の下部2へと取り付けられる。柱27は、ハウジング構造100の下部2の開口にはめ込まれる。撃鉄レバー6を回転させることで、円筒形の空洞10内でスリーブ12が上下する。
図7に示されているように、スリーブ12は、持ち上げられた蓄勢位置において荷重スリーブ22の下端29に当接する上縁27を有する。スリーブ12の下縁17から、2つの柱14が下向きに突き出しており、下部2の底部の開口を通過して延びて、撃鉄レバー6のカムローブ18に係合している。柱14の角21は、カム18との係合を促進するために丸められている。蓄勢を行い、撃鉄を引き、発射を行うプロセスにおいて、柱14の底部の平坦な領域23が、カムローブ18に当接している。スリーブ12の下縁17のスロット15が、ダイヤフラム70の斜面68をまたぎ、イベントカウンタ8の機能のために缶46の口金48への自由なアクセスを可能にしている。
荷重スリーブ22の上側から延びるアーム24の構造が、図8にさらに詳しく示されている。アーム24の先端には、アーム24に対して直角に、トグル30のスロット28に係合する円柱形のボス26が位置している。荷重スリーブ22の本体のスロット23が、荷重スリーブ22が呼吸による動作によって円筒形の空洞10内を降下するときに空気を補うべく、ハウジング構造100の下部2と上部4との間の通気ポート9へと開いている。したがって、実際のところ、荷重スリーブ22は、この機能を実行するうえでシャトルバルブとして機能する。
トグル30が、図9Aに示されており、ハウジング構造100の上部4の上部に成型されたベアリングに位置する軸32を中心として枢動する。蓄勢された状態においては、ばねカップ38によって保持されている主ばね44の荷重力が、トグル30のノード34に支えられ、荷重スリーブ22の円柱形のボス26が、スリーブ12を介して撃鉄レバー6のカム18と協働し、主ばね44の力に対抗している。発射の準備ができた状態においては、がん木52のローラ56が、プラテン33から突き出している円柱形の棒57を支えることによって、トグル30を撃鉄が引かれた状態に維持する。
円柱形の棒57における支持が取り除かれると、トグル30が、主ばね44によって押されて軸32を中心として回転し、ばねカップ38が下方へと移動してシェルフ36上に位置することになる。ノード34からトグルのシェルフ36への降下によって、主ばね44の力が、ばねカップ38を介して缶46へと伝えられる。ばねカップ38は、トグル30の開口35内を移動する。トグル30の開口37が、トグル30が回転するときに棒57における支持から滑って外れるがん木のローラ56のためのすき間をもたらしている。スロット28が、荷重スリーブ22の直線移動のために、トグル30の回転の変換をもたらしている。
トグル30の別の図である図9Bが、ノード34からシェルフ36へのばねカップ38の降下の距離を示している。これは、がん木52のローラ56がプラテン33の棒57を解放してトグル30が軸32を中心として回転するときに生じる(プラテン33が位置Aから位置Bへと移動する)。図示のように軸32が45°回転することで、主ばね44の力が缶46へと伝えられる。缶46の距離Xの変位(薬物の缶の仕様に応じ、0.125〜0.150インチのどこかである)は、薬物の送出を保証するために適切である。
がん木52が、図10に示されている。がん木52の軸54が、ハウジング構造100の上部4に成型されたベアリングによって保持されている。がん木52の前面から突き出しているフィンガ58が、吸入器が休止状態にあるとき、または撃鉄が引かれた状態にあるとき、ダイヤフラム60の中央59に触れている。がん木52の背中に当接しているばね(図示されていない)が、がん木52をダイヤフラム60に向かって付勢している。がん木52の下縁の横木62が、上部4のストッパ64に当接しており、撃鉄が引かれた状態の吸入器においてトグル30のプラテン33の円柱形の棒57を支持すべくローラ56を適切な角度に維持している。
図1に示すように、弾性ダイヤフラム60は、がん木52のフィンガ58に接する中央部59を有する。吸入時のダイヤフラム60のたわみが、吸入器1において呼吸によって作動するトリガである。ダイヤフラムの縁63は、ハウジングの上部4の壁に成型されたチャネル61に保持される。拘束のないたわみを可能にするために、ダイヤフラム60の前方の上部4の外壁に通気穴65が存在している。
図12は、円筒41の下端面42を有するばねカップ38を示しており、下面42とハウジング100の上部4の内側上部との間に主ばね44が保持される。ばねカップ38の下端は、缶46の底部に当接している。トグル30のノード34およびシェルフ36が、上部プレート40を下側から支持する。プレート40のキー溝43が、ハウジングの上部4に成型されたレールをまたいで、発射時に缶46を下方へと駆動するときのばねキャップ38の回転を防止している。
図13には、イベントカウンタスイッチの膜状のトリガ70が示されている。膜状トリガ70は、図3に示されているように、縁のビード75によってハウジングの下部2の内壁71に封じられている。膜状トリガ70は、エラストマー材料で成型されており、発射の際に缶46が降下するときに缶46の口金48との接触によって向きを変える外側の斜面68を備える。斜面68の変位によってイベントカウンタ8のスイッチ66が押され、残りの回数の表示の数が1だけ減少する。
使用後にマウスピースカバー7をマウスピース3を覆う閉鎖位置へと戻すことで、吸入器が、次の呼吸による動作のために再び蓄勢される。撃鉄レバー6(7と一体である)を閉鎖位置へと回転させると、カムローブ18が上昇して、スリーブ12の柱14に接触する。スリーブ12が上昇するため、隣接する荷重スリーブ22が押し上げられ、荷重スリーブ22のアーム24上の円柱形のボス26が、トグル30を蓄勢されて係止された位置まで回転させる。トグル30は、軸32を中心として回転しつつ、付勢ばねによって押されたがん木52が横木62にてストッパ64に再び当接する位置まで、上方へと動かされる。この回転の際に、トグル30が、ばねカップ38を上方へと押し、ばねカップ38の下縁がトグル30のシェルフ36上の座からノード34へと移行するにつれて、主ばね44が圧縮される。完全に蓄勢されたばねの力は、ばねカップ38、トグル30、スリーブ12および荷重スリーブ22、ならびにカム18といった要素が垂直に整列することによって支えられる。がん木52およびダイヤフラム60は、吸入器の機構から効果的に切り離されている。これが、偶発的な衝撃または他の予測できない出来事に起因する誤った発射を防いでいる。
すでに述べたように、本発明の呼吸動作式吸入器1は、イベントカウンタ8を含む。イベントカウンタ8の送出の履歴として、これらに限られるわけではないが、缶内に残っている薬剤投与または動作の回数、投与の手順における吸入器の動作回数、或る時間期間において行われた投与または動作の回数、および最後に薬剤を送出してからの時間を挙げることができる。
図14に、表示装置200が電気的に接続されている典型的なイベントカウンタ8が示されている。表示装置200は、イベントカウンタ8に物理的に取り付けられて示されているが、これら2つの構成要素について、他の配置構成も可能である。電池300が、イベントカウンタ8および表示装置200の動作に必要な電力を供給している。また、イベントカウンタ8の一部として、イベントカウンタスイッチの膜状のトリガ70が設けられている。図示のとおり、スイッチの膜状トリガ70は、印刷回路基板340の外部に取り付けられ、弾性的な縁のビードシール75によって缶46およびマウスピース3から絶縁されている。スイッチの膜状トリガ70は、ワイヤまたは可撓回路(図示されていない)を使用して回路基板340へと電気的に接続されている。
イベントカウンタ8は、イベントカウンタ8の構成要素のすべてまたは実質的にすべてを取り付けるための回路基板340で構成されている。それらの構成要素として、電池300、表示装置200、スイッチの膜状トリガ70、および特定用途向け集積回路(ASIC)が挙げられる。イベントカウンタ8は、さまざまなカウントモードで動作可能である。製造業者が、製造時に装置のモードを選択することができる。あるいは、2つ以上のカウントモードを可能にしている装置において、ユーザがモードを選択することができる。
さらに、本発明の呼吸動作式吸入器1は、図3に示したような渦ノズル49であって、本出願と譲受人が同じであって、その内容が参照により本明細書に明示されて組み入れられるものとする米国特許第6,418,925号明細書に開示の渦ノズル49を含む。この渦ノズル49は、缶46に収容されている薬剤をノズルへの排出または噴出の際にエアロゾル化させるように設計されている。噴出する薬剤をエアロゾル化または霧化させることで、より大量かつより一様な薬剤の投与を患者へと届けることができる。
図15が、渦ノズル49の設計を示している。渦ノズル49は、以下のように機能する。ノズル49において、薬剤が、圧力のもとで、出口通路180を有する導入チャンバ160への入り口140を通って、スワール室120へと供給される。スワール室120は、第1の端部および第2の端部を有し、第1の端部の直径が第2の端部の直径よりも大きい。出口通路180が、スワール室120の外周に正接している。入り口140の特には出口通路180が、出口オリフィス200を通過する軸から105°である特定の角度に設定されているが、この軸に対して直角であってもよい。出口通路180からスワール室120に進入する液体が、低圧の中央領域を生み出す大きな角速度をもたらして、空気を芯とする渦を生じさせる。この渦が、スワール室120を通って回転し、接線方向および軸方向の成分を伴って出口オリフィス200から出る。このように、中空の環状の噴霧が生み出される。この噴霧が、ノズル面220を通過する円錐シートとしてオリフィス200を出る。空気の芯と渦運動との組み合わせによって、出口オリフィス200へと強大なせん断力が生み出され、出て行く環状の噴霧を索および液滴へと分解させる。
ノズル面220は、図15に示されているように平坦であってよく、あるいはこれらに限られるわけではないが、円錐形または放物形などといった他の形状を有してもよい。ノズル面220の形状ならびにスワール室120の内部の角度を、所望の保持、柱状噴流の力、および得られる柱状噴流の角度を左右すべく変更することができる。
対応するノズル背後シール240が、渦チャンバの後ろ側を形成しており、この装置を製造するための手段である。ノズル背後シール240は、ノズルの後ろ側に挿入され、液体をスワール室120へと供給する接線方向の通路180のすぐ縁まで延びている。背後シール240は、好ましくは、超音波溶着を使用してノズルへと取り付けられる。要約すると、渦ノズル49の背面が平坦である一方で、主たる渦チャンバは、主に、出口オリフィス200へとつながる90°の円錐を備える漏斗の形状として示されているが、上述のとおり変更が可能である。
図16は、渦ノズルの構成を示しており、ハウジング構造100のマウスピース3へと挿入されるように意図されたマウスピースインサート436が示されている。インサート436は、前端または開放端440と、後端442とを有する。端部442には、リブ444、446、または448によってノズル410が接続されている。リブ446は、反対側のリブ(図示されていない)を有する。ノズル410は、スリット434が生み出されるように端部442から離して配置されている。背後シールまたは栓460が、ノズル410の後部へと挿入されるべく設けられている。この点に関し、ノズル410およびインサート436を一体に製造することができ、あるいは別個に製造して、その後に目的に適した適切な手段にて一体に結合させることができる。使用される材料は、HDPEまたは他の任意の適切な材料であってよい。栓460は、ノズル410の後ろ側への挿入を可能にするために、いくらかの弾性を有する材料で製作することができる。図3に見て取ることができるように、インサート436の挿入が完了すると、栓460がハウジング構造100の下部2のフランジ462に当接する。これは、栓460が所定の位置に止められるように保証するとともに、入り口140の正しい位置の維持を助けてもいる。
本発明の呼吸動作式吸入器1の構造および動作を説明したので、次に、この吸入器の従来の吸入器に対する利点を、詳しく説明する。
本発明の吸入器は、いくつかの好都合な構造的特徴を含む。そのような特徴の1つは、主ばねがトグル機構に入れ子にされている点である。この特徴を実現するために、解放アームがトグルから「分離」され、動作の際に主ばねによって占められている空間へと動くことがないよう、ハウジングの上部ユニットへと枢動可能に取り付けられている。これにより、直径の大きな主ばねを使用することができ、装置の駆動力の性能を大きくすることができる。
他の有利な特徴は、ダイヤフラムと解放機構とがきわめて小さな空間でかみ合い(interfacing)をする点にある。すなわち、トグルが、同じ空間的な外延の中で干渉することなく可動のがん木を越えて過ぎるように設計されている。このような「入れ子動作」は、解放機構によって占められる空間を少なくする。しかしながら、がん木は、依然として、ハウジング上のダイヤフラムおよび移動ストッパとやり取りすべく「移動の外延」の外側へのアクセスを有する。
さらに他の有利な特徴は、スリーブと解放機構とのかみ合いにある。特には、上部スリーブの2つの円柱形のボスが、対応するトグルのスロットへとはまり込んでいるため、トグルの枢動運動に応答して上部スリーブが垂直に運動する。マウスピースカバーを閉じることで、上部スリーブがトグルを閉鎖位置へと枢動させ、主ばねが圧縮されて装置が再設定される。
また別の有利な特徴は、補償空気の通路を開くために「スリーブバルブ」を使用する点にある。さらに具体的には、上部スリーブの開口が、補償空気の通路を提供する。装置が発射を行うとき、トグルが下方へと回転し、上部スリーブを下方へと押す。上部スリーブが移動の下限に達すると、スリーブの2つの開口が、上部ハウジングユニットのポートに整列する。穴の整列によって、装置の外部の大気へと開いた通路が生み出され、大気を吸入のための「補償」空気として装置を通って吸い込むことができる。上部スリーブの開口および/または上部ハウジングユニットのポートの大きさおよび形状は、吸入抵抗および流量を管理すべく適合させることができる。
本発明の装置のさらなる利点は、このアセンブリの上部と下部とを接続しているバヨネット式のねじりロックが、ノズルオリフィスの清掃のため、および機械的な故障の場合に従来からの「押して呼吸する」装置としての動作が理由で、容易な分解を提供している点にある。
さらなる利点は、イベントカウンタを吸入器へと取り付けるための手段である。カウンタが、空気の流れの経路および他のすべての構成要素から、吸入器本体の壁の膜/斜面スイッチシールによって完全に絶縁されている。さらに、この特徴は、薬物送出ノズルのすすぎまたは洗浄の際に水分がイベントカウンタに達することを防止している。
さらに別の有利な特徴は、イベントカウンタを装置へと取り入れるやり方にあり、特にはイベントカウンタと缶の口金とのやり取りにある。解放機構およびトリガ機能が缶の上方に位置することで、缶の下部および計量バルブの全体がアクセスに対して開かれたままに保たれ、口金へのアクセスが容易にされている。
本発明の吸入器は、装置の上部で缶の上方に位置する機械式(真空ではなく)の解放機構を使用している。この手法は、計量バルブを「囲む」機構に関係する諸問題を回避しつつ、充分な量のエネルギーの保存をもたらす。特には、吸入空気の経路に小さな部品または造作が存在しない点、缶の口金が膜/斜面の介在によって、絶縁されたイベントカウンタへとアクセスできる点、およびこの配置構成によれば渦ノズルの設計においていかなる妥協も不要である点に、留意されたい。
本発明の吸入器は、発射のために、回転する羽根/扉の代わりに可撓ダイヤフラムを使用している。ダイヤフラムは、吸入の空気流の経路から離して配置することがはるかに容易であり、装置の上部への解放機構の配置を容易にしている。この配置構成には2つの大きな利点が存在し、第1には、機構が空気流の経路に侵入せず、第2には、機械的な故障の場合に構成要素の吸入につながりかねない経路が存在しない。さらには、本発明の吸入器は、ばねに保存されたエネルギーを保持するために真空の「ホールドアップ」機構を使用していないため、吸入器の全体としての力の容量が、加圧定量吸入器(pMDI)において一般的に使用されているあらゆる計量バルブを動作させるために充分である。
本発明の吸入器は、マウスピースカバーを蓄勢機構へと結びつけるためにスライドスリーブを使用している。これにより、マウスピースカバーの開閉の動作を、装置を蓄勢すべくエネルギーを入力するために使用することができる(別個の蓄勢レバーが不要である)。また、スリーブ(上部および下部スリーブ)が、装置の分離可能な上部および下部ユニットの間の境界としても機能する。休止状態(マウスピースカバーが閉じられている)においては、スリーブおよび動作点を過ぎて閉じられたマウスピースカバーが、圧縮された主ばねの力に抗している。重要なことに、この状態においては、解放機構の構成要素(従来の解放機構の構成要素よりも物理的に小さい)に荷重が加わっていない。したがって、運動に起因して誤って発射が生じる可能性が少ない。
本発明の利点は、従来の呼吸動作式吸入器の欠点のいくつかと対照的である。或る形式の従来の呼吸動作式吸入器の欠点として、(1)吸入空気の通路に小さな部品および/または造作が存在し、故障した装置の機械部品をユーザが吸引してしまう可能性がある点、(2)意図せぬ発射が生じやすい点、(3)カウンタ機構の動作の源とすることがきわめて好ましい領域である缶の口金について、トリガ機構がアクセスを効果的に妨げてしまう点、(4)トリガ羽根がマウスピース内に位置してノズルオリフィスのきわめて近くに枢支され、投与の際にオリフィスの直上の「天井」として機能して、噴霧の質および発せられる定量の軽量を損なう可能性がある点、(5)装置を蓄勢するためにレバーを使用することで、追加の部品および追加のユーザ作業工程を必要とする点、および(6)機械的な故障の場合に、装置の構成要素を分離させて患者が装置を従来からの「押して呼吸する」吸入器として使用できるようにすることが不可能である点、が挙げられる。
他の形式の従来の呼吸動作式吸入器の欠点として、(1)圧縮されたばねに蓄えられたエネルギーを保持するために「真空ホールドアップ」機構を使用するため、装置の蓄えるエネルギーの容量が大気の圧力、装置の体積、および真空シールの完全性に制限され、この理由で、装置があらゆる計量バルブを動作させることができるほどには充分なエネルギー容量を蓄えることができず、装置の適用可能性が大いに制限されている点、(2)計量バルブに予備的な荷重を加え、すなわち薬剤の缶をバルブステムが途中まで押し込まれた状態に保つことで、薬物または噴射剤が次第に漏れるなどといった望ましくない副作用が生じ得る点、および(3)一貫して再現できる真空シールの生成に依存することが、装置の信頼性および製造の歩留まりに悪影響を及ぼし得る点、が挙げられる。
本発明の変形が、本明細書の開示に照らして、当業者にとって自明であると考えられるが、そのように変形された発明も、添付の特許請求の範囲の技術的範囲を超えるものではない。
小型の手持ち式の呼吸動作式吸入器の一実施形態の外観図である。 図1の呼吸動作式吸入器について、図1では見ることができない電子式イベントカウンタの位置を示すように回転させた斜視図である。 図1の呼吸動作式吸入器の機構の平面図であり、初期の蓄勢された休止の状態にある。 図1の呼吸動作式吸入器の機構の平面図であり、蓄勢され、マウスピースカバーが開かれ、撃鉄が引かれて発射の準備ができた状態にある。 図1の呼吸動作式吸入器の機構の平面図であり、動作状態にある。 マウスピースカバーを備える撃鉄レバーの斜視図であり、吸入器を蓄勢するため、および撃鉄を引くためのカムの位置を示している。 ハウジングの底部に収容される蓄勢および撃鉄システムの構成要素であるスリーブの斜視図である。 スライド荷重スリーブの斜視図であり、アームおよび直角な支持円柱の詳細が示されている。 トグルの斜視図であり、機能要素の詳細を示している。 図9Aに示したトグルの平面図である。 吸入器の動作の開始時にトグルを解放するがん木の斜視図である。 吸入時にがん木を変位させて自動的な薬物送出を開始させる弾性ダイヤフラムの斜視図である。 主ばねと薬物缶との間に配置されるばねカップの斜視図である。 膜状イベントカウンタスイッチトリガの斜視図である。 投与回数カウンタを有する呼吸動作式吸入器の内部の平面図である。 渦ノズルの設計の断面図である。 渦ノズルの平面図である。

Claims (22)

  1. ハウジング、
    ハウジングの一端に位置するマウスピース、および
    ハウジングの他端に位置する機械式の解放機構
    を備え、
    解放機構が、ダイヤフラムによってトリガされ、空気の吸入の経路が、解放機構によって妨げられていない、呼吸動作式定量吸入器。
  2. 解放機構が、定量を供給する目的のためにエネルギーを蓄えるべく圧縮されるばねを備える、請求項1に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  3. 解放機構が、ロッカーをさらに備え、
    ばねが、ロッカーに入れ子にされ、
    ロッカーが、ばねの圧縮および圧縮の解除を可能にすべく枢動にて動作できる、請求項2に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  4. ロッカーとばねとの間の取り合いをもたらすばねカップをさらに備える、請求項3に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  5. 解放機構が、吸入器がトリガされるまでロッカーを妨げるための解放アームをさらに備える、請求項3に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  6. ロッカーが、休止状態においては解放アームに当接せず、発射に備えた状態において解放アームに当接する、請求項5に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  7. ダイヤフラムによって解放アームが動かされたときにトリガされる、請求項5に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  8. マウスピースカバーおよびスリーブをさらに備え、
    スリーブが、マウスピースカバーおよびロッカーに接し、
    ロッカーが、マウスピースカバーの運動によって引き起こされるスリーブの運動に応答して、ばねを圧縮すべく枢動する、請求項3に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  9. スリーブが、補償の空気のハウジングへの進入を可能にするためのスロットを含む、請求項8に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  10. マウスピースカバー、下部スリーブ、および上部スリーブをさらに備え、
    下部スリーブが、マウスピースカバーに接し、上部スリーブが、下部スリーブおよびロッカーに接し、
    ロッカーが、マウスピースカバーの運動によって生み出される下部スリーブの運動によって引き起こされる上部スリーブの運動に応答して、ばねを圧縮すべく枢動する、請求項3に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  11. 上部スリーブが、補償の空気のハウジングへの進入を可能にするためのスロットを含む、請求項10に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  12. リザーバ内に残る噴霧の回数ならびに投与の手順において摂取された噴霧の回数を知らせるためのイベントカウンタをさらに備える、請求項1に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  13. 充填を容易にするため、または解放機構の故障の場合に使用するために、ハウジングが分離可能な上部および下部を備えることで、手動による押して呼吸する操作を可能にしている、請求項1に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  14. ハウジング、
    ハウジングの一端に位置するマウスピース、
    ハウジングの他端に位置する機械式の解放機構、および
    マウスピース内に位置する渦ノズル
    を備え、
    解放機構が、ダイヤフラムによってトリガされ、空気の吸入の経路が、解放機構によって妨げられていない、呼吸動作式定量吸入器。
  15. 渦ノズルが、
    外周と、直径と、或る直径を有する第1のスワール室端部とを有するスワール室へと開いている入り口、および
    或る直径を有する第2のスワール室端部に位置する出口通路
    を含むノズルハウジングを備え、
    入り口が、外周に正接するとともに、第1のスワール室端部に対して或る角度に設定され、
    第1のスワール室端部の直径が、第2のスワール室端部の直径よりも大きい直径を有し、
    出口通路が、エアロゾルが通過して排出されるノズル面に連通している、請求項14に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  16. ノズル面が平坦である、請求項15に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  17. ノズル面が円錐形を有する、請求項15に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  18. ノズル面が放物形を有する、請求項15に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  19. リザーバ内に残る噴霧の回数ならびに投与の手順において摂取された噴霧の回数を知らせるためのイベントカウンタをさらに備える、請求項14に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  20. ハウジング、
    ハウジングの一端に位置するマウスピース、
    ハウジングの他端に位置する機械式の解放機構、および
    リザーバ内に残る噴霧の回数ならびに投与の手順において摂取された噴霧の回数を知らせるためのイベントカウンタ
    を備え、
    解放機構が、ダイヤフラムによってトリガされ、空気の吸入の経路が、解放機構によって妨げられていない、呼吸動作式定量吸入器。
  21. イベントカウンタが、
    表示装置、
    投与カウンタの動作に必要な電力をもたらすための電池、
    イベントカウンタスイッチトリガ、および
    前記投与カウンタの構成要素のすべてまたは実質的にすべてを取り付けるための印刷回路基板
    を備える、請求項20に記載の呼吸動作式定量吸入器。
  22. 渦ノズルをさらに備える、請求項20に記載の呼吸動作式定量吸入器。
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